JP2018167347A - ボーリングバー - Google Patents

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Norikazu Suzuki
教和 鈴木
高橋 亘
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Abstract

【課題】たとえ比L/Dが大きく設定されても、びびり振動の発生を顕著に抑制でき、様々な切削加工形態への要請に対応可能であること。
【解決手段】シャンク部2を中心軸z方向から見た工具正面視で、切れ刃3の径方向の外端と中心軸zとを通る基準軸と、中心軸zを通り、基準軸との間に所定の傾斜角を形成して延びる第1軸と、中心軸zを通り、第1軸に直交するように延びる第2軸と、を定義して、シャンク部2は、シャンク部2の外周面よりも径方向の内側へ窪み、第1軸方向を向いて互いに背向配置された一対の第1窪み面11と、第1窪み面11よりもシャンク部2の先端側に位置し、シャンク部2の外周面よりも径方向の内側へ窪み、第2軸方向を向いて互いに背向配置された一対の第2窪み面12と、を備え、シャンク部2の中心軸z方向の後端に、シャンク部2よりも外径が大きい把持部8が接続され、シャンク部2と把持部8とが一体に形成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、中ぐり加工等の旋削加工に用いられるボーリングバーに関する。
従来、被削材に中ぐり加工等の旋削加工を施すボーリングバーが知られている。切削加工の種類の中でも中ぐり加工は、びびり振動と呼ばれる自励振動現象の発生が問題となりやすい。びびり振動が発生すると、被削材の加工面精度が低下したり、工具寿命が短くなったりして、生産性に影響する。びびり振動を抑制するには、工具剛性を高める必要があるが、中ぐり加工を行うボーリングバーは細長い工具形状とならざるを得ず、剛性を高めることが難しい。
下記非特許文献1には、伝達関数の異方性を積極的に利用することにより、切削プロセスにおける見かけの動剛性を向上することで、機械構造の大型化を伴わずにびびり振動を抑制できる技術について開示されている。
Norikazu Suzuki, Kohei Nishimura, Ryo Watanabe, Takashi Kato, Eiji Shamoto, Development of novel anisotropic boring tool for chatter suppression, "5th CIRP Conference on High Performance Cutting 2012", Elsevier B.V., 2012, p.56-59
しかしながら、従来のボーリングバーでは、シャンク部の材質が鋼材の場合には、シャンク部の中心軸方向の突き出し長さLの、シャンク部の外径Dに対する比L/Dが、4以下でないと剛性が不足してびびり振動が発生しやすかった。また、シャンク部の材質が、剛性の高い超硬合金の場合でも、比L/Dが7以下でないとびびり振動が発生しやすかった。
ボーリングバーに対しては、例えば深穴の精密中ぐり加工など、様々な切削加工形態への要請がある。これに対応して、ボーリングバーの外径Dを増大させることなく突き出し長さLを長くして、つまり比L/Dをより大きくした場合においても、びびり振動を抑制できるようにする点に改善の余地があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、たとえ比L/Dが大きく設定された場合であっても、びびり振動の発生を顕著に抑制でき、様々な切削加工形態への要請に対応可能なボーリングバーを提供することを目的としている。
本発明の一態様は、軸状のシャンク部と、前記シャンク部の中心軸方向の先端部に配置され、前記中心軸に直交する径方向の外側へ向けて突出する切れ刃と、を備えたボーリングバーであって、前記シャンク部を前記中心軸方向から見た工具正面視で、前記切れ刃の前記径方向の外端と、前記中心軸とを通る基準軸と、前記中心軸を通り、前記基準軸との間に所定の傾斜角を形成して延びる第1軸と、前記中心軸を通り、前記第1軸に直交するように延びる第2軸と、を定義して、前記シャンク部は、前記シャンク部の外周面よりも前記径方向の内側へ窪み、前記第1軸方向を向いて互いに背向配置された一対の第1窪み面と、前記第1窪み面よりも前記シャンク部の先端側に位置し、前記シャンク部の外周面よりも前記径方向の内側へ窪み、前記第2軸方向を向いて互いに背向配置された一対の第2窪み面と、を備え、前記シャンク部の前記中心軸方向の後端に、前記シャンク部よりも外径が大きい把持部が接続され、前記シャンク部と前記把持部とが一体に形成されたことを特徴とする。
本発明のボーリングバーでは、シャンク部を中心軸方向から見た工具正面視において、切れ刃の径方向の外端及び中心軸を通る基準軸と、基準軸に対して所定の傾斜角で傾斜する第1軸と、第1軸に直交するように延びる第2軸と、を定義している。そしてシャンク部には、第1軸方向を向いて互いに背向配置された一対の第1窪み面と、第1窪み面よりも中心軸方向の先端側に配置され、第2軸方向を向いて互いに背向配置された一対の第2窪み面と、が形成されている。このようなシャンク部を有するボーリングバーのびびり振動の抑制効果について、下記に説明する。
中ぐり加工(被削材が回転するプロセス)における再生型びびり振動のメカニズムは、旋削加工と同様である。中ぐり加工におけるびびり振動は、中心軸(z軸)に垂直な平面(xy平面)内でのみ生じると仮定することができる。つまりここでは、中心軸方向の振動は考慮しないこととする。
切削加工中に振動が生じて切削断面積が変動すると、切削力も変化する。旋削加工では、被削材において一回転前に加工した面を加工することから、一回転前に生じた振動が切削断面積に影響する「再生効果」が生じる。この時間遅れを伴う振動の影響でプロセスが不安定化する現象が、びびり振動である。びびり振動によって切削断面積が変動すると、同期して2方向の切削力成分(主分力方向と背分力方向)が変動し、これが機械構造(ボーリングバー)を加振する。なお、背分力方向は基準軸方向(x軸方向)に相当し、主分力方向は基準軸に直交する方向(y軸方向)に相当する。
主分力と背分力とに起因する振動変位が互いに相殺されるように周波数伝達関数を設定することで、ボーリングバーの実質的な動剛性を理屈上無限大まで向上させることができる。具体的には、上記非特許文献1に記載されているように、周波数伝達関数の対角項Gxxと非対角項Gxyとが、周波数の変化によらず一定比となるような機械構造とすればよい。
そこで、切削加工を基準としたxy座標系との相対角度が所定の傾斜角θとされたpq座標系を用い、互いに直交する第1軸方向(p軸方向)及び第2軸方向(q軸方向)において、固有振動数と減衰比が同じでコンプライアンス比が異なる異方性機械構造のボーリングバーとする。これにより、pq座標系における対角項Gpp、Gqqをブレンドした対角項Gxx及び非対角項Gxyを、xy座標系において作り出すことができる。
具体的には、シャンク部に、第1軸方向(p軸方向)を向く一対の第1窪み面と、第2軸方向(q軸方向)を向く一対の第2窪み面とを形成する。つまり、シャンク部の先端側部分(工具自由端側)に第2窪み面を設けることで、第2軸方向の動コンプライアンスを増加させ、たわみ振動の振幅拡大率に異方性を与える。また、シャンク部の第2窪み面よりも後端側(工具固定端側)に第1窪み面を設けることで、第1軸方向及び第2軸方向の固有振動数が一致するように調整する。
これにより、ボーリングバーにおいて切削時に生じる通常の振動に、第1、第2窪み面を形成したことによる第1、第2軸方向への振動を組み合わせて、工具全体としての振動を打ち消すことが可能となり、その結果、切削プロセスにおける見かけの動剛性を大幅に向上させることができる。
そして本発明の発明者は、ボーリングバーのびびり振動について鋭意研究を重ねた結果、シャンク部の中心軸方向の後端に、該シャンク部よりも外径が大きい把持部を接続するとともに、これらのシャンク部及び把持部を一体に形成することで、びびり振動が発生しない切り込み量の安定領域を顕著に拡大できる、という知見を得るに至った。
つまり、大径の把持部を治具(刃物台)により保持することで、ボーリングバーの治具への取り付け部分近傍における剛性を顕著に高めることができ、これにより、上述したシャンク部による振動抑制効果が安定的でかつ格別なものとなる。
具体的には解析等により、例えば上記非特許文献1のように、シャンク部の後端に該シャンク部と同径の把持部が形成された構成に比べて、本発明のように、シャンク部の後端に該シャンク部よりも大径の把持部が形成された構成では、切り込み量をより大きくしても、切削加工が安定する領域が得られる(つまり切り込み量を増大できる)ことが確認された。従って本発明によれば、切削効率を顕著に高めることができる。
また実際的にも、上記非特許文献1のように外径の小さな把持部では、ボーリングバーの治具への取り付け部分にスペーサー(板材)を挟み込む必要性が生じる。詳しくは、上記非特許文献1のボーリングバーは、その把持の状態が振動特性に影響することが分かっており、通常のボーリングバーのように治具に工具後端部を直接ネジクランプすると、把持剛性の異方性の影響で所望の振動特性が得られない。このため、異方性の影響を除く目的でスペーサーを挟む工夫をしている。しかしながら異方性が低下する分、接触部での摩擦や接触剛性などの影響により、所望の振動特性を安定して得ることができない問題がある。その結果、シャンク部による性能が十分に発揮できない。
一方、本発明によれば、外径の大きな把持部を設けたことによって、その把持の状態が振動特性に影響しにくくされているため、ボーリングバーの治具への取り付け部分にスペーサーを挟み込む必要がない。これにより異方性の低下を抑えることができ、所望の振動特性を安定して得ることができて、シャンク部による性能が十分に発揮される。また、把持部の径方向(例えば上下方向、左右方向等)の把持剛性を、把持部周り(周方向)の各所で均等に揃えることができる(剛性のばらつきの影響を抑えられる)。このため、たとえびびり振動が発生した場合でも、把持側(工具と治具との連結部分近傍)の影響は低く抑えられており、機械側や工具側に着目して対策を講じやすい。
そして、シャンク部の後端に大径の把持部を設けたことにより、例えばシャンク部の材質が鋼材の場合、突き出し長さLの外径Dに対する比L/Dが10程度まで大きくされても、びびり振動を顕著に抑制できることが確認された。つまり、比L/Dを、上記非特許文献1のボーリングバーの2倍以上に設定した場合でも、本発明のボーリングバーによれば、びびり振動の抑制効果が安定して得られた。
以上より本発明のボーリングバーによれば、たとえ比L/Dが大きく設定された場合であっても、びびり振動の発生を顕著に抑制でき、様々な切削加工形態への要請に対応することができる。
また、上記ボーリングバーにおいて、前記把持部の外径が、前記シャンク部の外径Dの1.19倍以上16倍以下であることが好ましい。
上記構成では、把持部の外径がシャンク部の外径Dの1.19倍以上であるので、ボーリングバーの治具への取り付け部分近傍における剛性を十分に高めることができ、上述した大径の把持部による機能をより安定して発揮できる。また、把持部の外径がシャンク部の外径Dの16倍以下であるので、上述した大径の把持部による機能を発揮しつつも、ボーリングバーを治具に取り付けやすくすることができ、かつボーリングバーの製造に関して、把持部の大径化にともなう生産性への影響(例えばシャンク部の外径加工の削り代の増大等)や材料費用の増大を小さく抑えることができる。
なお、上記把持部の外径とは、把持部の最大直径(つまり、把持部の外周における径方向の最大寸法)を指す。従って、把持部が横断面視で例えば多角形に形成される場合には、上記把持部の外径は、該多角形の外接円直径を指す。
また、上記ボーリングバーにおいて、前記シャンク部の前記中心軸方向の突き出し長さLの、前記シャンク部の外径Dに対する比L/Dが、8を超え20以下であることが好ましい。
上記突き出し長さLとは、ボーリングバーを保持する治具からシャンク部が中心軸方向に突出する長さである。突き出し長さLは、シャンク部の中心軸方向の全長と言い換えることができる。本発明によれば、シャンク部の外径Dを増大させることなく突き出し長さLを長くして、上述のように比L/Dが8を超え20以下とされても、振動抑制効果が安定して得られる。従って、様々な中ぐり加工等の切削加工形態に容易に対応できる。
また、上記ボーリングバーにおいて、前記シャンク部の外周面から前記第1窪み面までの前記径方向の深さが、前記シャンク部の外周面から前記第2窪み面までの前記径方向の深さよりも浅いことが好ましい。
上記構成では、シャンク部の工具固定端側に位置する第1窪み面の径方向の深さを、シャンク部の工具自由端側に位置する第2窪み面の径方向の深さよりも浅くしているので、第1軸方向の固有振動数と第2軸方向の固有振動数とを一致させやすい。従って、工具全体としての振動打ち消し効果をより安定化できる。
また、上記ボーリングバーにおいて、前記シャンク部の外周面から前記第1窪み面までの前記径方向の深さが、前記シャンク部の外径Dの4%以上32%以下であることが好ましい。
上記構成のように、第1窪み面の径方向の深さがシャンク部の外径Dの4%以上であれば、第1軸方向の動コンプライアンスを確実に増加させて、上述した本発明の作用効果を安定化できる。また、第1窪み面の径方向の深さがシャンク部の外径Dの32%以下であれば、シャンク部の静剛性についても十分に確保することができる。
また、上記ボーリングバーにおいて、前記シャンク部の外周面から前記第2窪み面までの前記径方向の深さが、前記シャンク部の外径Dの16%以上40%以下であることが好ましい。
上記構成のように、第2窪み面の径方向の深さがシャンク部の外径Dの16%以上であれば、第2軸方向の動コンプライアンスを確実に増加させて、上述した本発明の作用効果を安定化できる。また、第2窪み面の径方向の深さがシャンク部の外径Dの40%以下であれば、シャンク部の静剛性についても十分に確保することができる。
また、上記ボーリングバーは、前記中心軸を中心として180度回転対称に形成されたことが好ましい。
上記構成のように、ボーリングバーが中心軸を中心として180度回転対称に形成されていると、上述した本発明による振動抑制効果を安定して得ることができる。つまりこの場合、ボーリングバーは、切削に用いられる切れ刃と、該切れ刃とは180度反対側の径方向外側へ向けて突出する、切削に用いられないダミーの切れ刃と、を備える。
また、上記ボーリングバーにおいて、前記第1窪み面の前記中心軸方向の長さが、前記シャンク部の前記中心軸方向の突き出し長さLの2%以上20%以下であることが好ましい。
上記構成のように、第1窪み面の中心軸方向の長さがシャンク部の突き出し長さLの2%以上であれば、第1軸方向の動コンプライアンスを確実に増加させて、上述した本発明の作用効果を安定化できる。また、第1窪み面の中心軸方向の長さがシャンク部の突き出し長さLの20%以下であれば、シャンク部の静剛性についても十分に確保することができる。
また、上記ボーリングバーにおいて、前記第2窪み面の前記中心軸方向の長さが、前記シャンク部の前記中心軸方向の突き出し長さLの28%以上68%以下であることが好ましい。
上記構成のように、第2窪み面の中心軸方向の長さがシャンク部の突き出し長さLの28%以上であれば、第2軸方向の動コンプライアンスを確実に増加させて、上述した本発明の作用効果を安定化できる。また、第2窪み面の中心軸方向の長さがシャンク部の突き出し長さLの68%以下であれば、シャンク部の静剛性についても十分に確保することができる。
また、上記ボーリングバーにおいて、前記所定の傾斜角が、133度以上163度以下であることが好ましい。
上記構成では、シャンク部を中心軸方向から見た工具正面視で、基準軸と第1軸との間に形成される所定の傾斜角が133度以上163度以下であるので、ボーリングバーにおいて切削時に生じる通常の振動に、第1、第2軸方向への振動を組み合わせて、工具全体としての振動を打ち消しやすくすることができる。
一方、上記所定の傾斜角が133度未満の場合や163度を超える場合には、切削時に生じる通常の振動に第1、第2軸方向への振動を組み合わせても、工具全体としての振動を打ち消しにくくなることがある。
なお、上述の効果をより安定したものとするには、好ましくは、上記所定の傾斜角は146度以上150度以下である。
本発明のボーリングバーによれば、たとえ比L/Dが大きく設定された場合であっても、びびり振動の発生を顕著に抑制でき、様々な切削加工形態への要請に対応することができる。
本発明の一実施形態に係るボーリングバー及びこれを保持する治具(刃物台)を示す斜視図である。 ボーリングバー及びこれを保持する治具を示す正面図である。 ボーリングバー及びこれを保持する治具を示す側面図である。 ボーリングバーを示す斜視図である。 ボーリングバーをシャンク部の中心軸方向の先端から後端側へ向けて見た正面図である。 ボーリングバーの先端部(切れ刃近傍)を拡大して示す斜視図である。 (a)ボーリングバーを基準軸方向から見た側面図、(b)ボーリングバーを基準軸に直交する方向(基準軸直交軸方向)から見た側面図(平面図)である。 (a)ボーリングバーを第1軸方向から見た側面図、(b)ボーリングバーを第2軸方向から見た側面図である。 ボーリングバーをシャンク部の中心軸方向の先端から後端側へ向けて見た正面図である。 図7(a)のA−A断面を示す図である。 図7(a)のB−B断面を示す図である。 本発明の一実施形態のボーリングバーにおけるびびり振動の安定限界解析結果を表す図である。 参考例のボーリングバーにおけるびびり振動の安定限界解析結果を表す図である。
以下、本発明の一実施形態に係るボーリングバー(中ぐりバイト)1について、図面を参照して説明する。
本実施形態のボーリングバー1は、回転軸線回りに回転させられる金属材料等の被削材に対して、中ぐり加工等の旋削加工を施すものである。このボーリングバー1は、例えば深穴の精密中ぐり加工など、従来ではびびり振動が発生しやすく、かつ高精度が要求される旋削加工に特に適している。
〔ボーリングバーの概略構成〕
図1〜図6に示されるように、ボーリングバー1は、軸状のシャンク部2と、シャンク部2の中心軸(z軸。以下、中心軸zという)方向の先端部に配置され、中心軸zに直交する径方向の外側へ向けて突出する切れ刃3と、を備えている。本実施形態のボーリングバー1は、超硬合金からなる切削インサート4と、鋼材からなるシャンク部2と、を備えた刃先交換式ボーリングバーであり、切れ刃3は切削インサート4に形成されている。
図1〜図3において、ボーリングバー1の中心軸z方向の後端部は、治具(刃物台)100により着脱可能に保持されている。治具100は、不図示の旋盤等の工作機械に固定される。図示の例では、治具100のうち、ボーリングバー1を把持する上方部分が四角形筒状をなし、工作機械に装着される下方部分が円柱状又は円盤状をなしている。
〔本実施形態で用いる向き(方向)の定義〕
本実施形態で用いる向き(方向)の定義は、下記の通りである。
図4〜図11において、シャンク部2の中心軸zに沿う方向(中心軸zが延在する方向)を、中心軸z方向という。また、中心軸z方向のうち、ボーリングバー1において治具100に保持される部分から切れ刃3が配置される部分へ向かう方向を先端側といい、切れ刃3が配置される部分から治具100に保持される部分へ向かう方向を後端側という。
また、中心軸zに直交する方向を径方向という。径方向のうち、中心軸zに接近する向きを径方向の内側といい、中心軸zから離間する向きを径方向の外側という。
また、中心軸z回りに周回する方向を周方向という。
また図9に示されるように、シャンク部2を中心軸z方向から見た工具正面視で、切れ刃3の径方向の外端と中心軸zとを通る基準軸(x軸。以下、基準軸xという)と、基準軸xに直交する方向(y軸。以下、基準軸直交軸yという)と、中心軸zを通り、基準軸xとの間に所定の傾斜角θを形成して延びる第1軸(p軸。以下、第1軸pという)と、中心軸zを通り、第1軸pに直交するように延びる第2軸(q軸。以下、第2軸qという)と、を定義する。
なお本実施形態では、所定の傾斜角θが、基準軸xと第1軸pとの間に形成される鋭角及び鈍角のうち、鈍角の角度を指している。傾斜角θは、例えば133度以上163度以下であり、より好ましくは、146度以上150度以下である。本実施形態の例では、傾斜角θが148度である。
〔切削インサート及び切れ刃〕
図4〜図6において、切削インサート4は、板状をなしており、図示の例では、三角形板状に形成されている。切削インサート4は、シャンク部2の先端部に形成された凹状のインサート取付座5に、クランプネジ6を用いて着脱可能に装着される。本実施形態では、シャンク部2の先端部に、該シャンク部2の外周面及び先端面に開口するチップポケット7が形成されており、該チップポケット7内にインサート取付座5が形成されている。具体的に、インサート取付座5は、チップポケット7において基準軸直交軸y方向を向く底面に形成されており、三角形穴状をなしている。
図7(b)において、切削インサート4がインサート取付座5に装着された状態で、該切削インサート4の切れ刃3は、シャンク部2の外周面よりも径方向外側へ向けて突出して配置される。また図7(a)に示されるように、本実施形態の例では、インサート取付座5に装着された切削インサート4の切れ刃3が、シャンク部2の先端面よりも中心軸z方向の先端側へ向けて突出して配置される。
図7(a)、(b)及び図9に示されるように、切削インサート4における切れ刃3のすくい面は、基準軸直交軸y方向を向いて配置される。切削インサート4における切れ刃3の逃げ面は、基準軸x方向及び中心軸z方向を向いて配置される。
〔シャンク部及び把持部〕
図3において、シャンク部2の中心軸z方向の突き出し長さLの、シャンク部2の外径Dに対する比L/Dは、7以上20以下である。好ましくは、比L/Dは、8を超え20以下である。本実施形態の例では、比L/Dが10程度である。
上記突き出し長さLとは、ボーリングバー1を保持する治具100からシャンク部2が中心軸z方向に突出する長さである。突き出し長さLは、シャンク部2の中心軸z方向の全長と言い換えることができる。つまり本実施形態では、ボーリングバー1のうち後述する把持部8が治具100により保持されており、該把持部8よりも先端側に位置するシャンク部2の全長が、突き出し長さLである。なお、突き出し長さLには、シャンク部2の先端面から中心軸z方向へ突出する切れ刃3の突出量が含まれていてもよい。
シャンク部2の外径Dは、中心軸z方向の全長にわたって一定である。本実施形態において上記シャンク部2の外径Dとは、シャンク部2の最大直径(つまり、シャンク部2の外周における径方向の最大寸法)を指す。
図1、図2、図4及び図5等に示されるように、シャンク部2の中心軸z方向の後端には、シャンク部2よりも外径が大きい把持部8が接続されている。シャンク部2と把持部8とは、一体に形成されている。つまり把持部8は、ボーリングバー1の中心軸z方向の後端部に位置しており、シャンク部2と同一の材質で形成されている。図示の例では、把持部8が、シャンク部2の中心軸zと同軸の円柱状又は円盤状をなしている。
図5において、把持部8の外径dは、シャンク部2の外径Dの1.19倍以上16倍以下である。本実施形態において上記把持部8の外径dとは、把持部8の最大直径(つまり、把持部8の外周における径方向の最大寸法)を指す。図示の例では、把持部8の外径dとは、該把持部8の外周のうち後述する係止面9以外の部分(凸曲面状の外周面部分)における外径寸法を指す。
図4、図5及び図7〜図9において、本実施形態の例では、把持部8の中心軸z方向の長さが、シャンク部2の中心軸z方向の長さ(突き出し長さLに相当)よりも短い。把持部8の中心軸z方向の長さは、把持部8の外径dの1倍以上8倍以下であり、図示の例では、2倍程度である。
また、把持部8の外周には、該把持部8を治具100に取り付け固定する際に、治具100の内壁面に当接されたり固定ピン先端が当接される平面状の係止面9が形成されている。図9に示されるように本実施形態の例では、把持部8の外周に、互いに周方向に間隔をあけて複数の係止面9が配置されている。具体的には、把持部8の外周に、基準軸x方向を向く一対の係止面9と、基準軸直交軸y方向を向く一対の係止面9と、が形成されている。
図4、図5及び図7〜図9において、把持部8の中心軸z方向の先端側を向く端面は、中心軸zに垂直な平面状に形成されている。具体的に上記端面は、円形リング平面状をなしている。上記端面の径方向の内端と、シャンク部2の外周面の後端とは滑らかに接続されており、シャンク部2を径方向から見た工具側面視において、上記端面の径方向の内端と、シャンク部2の外周面の後端との接続部分は、凹曲面状に形成されている。
また、把持部8の中心軸z方向の後端側を向く端面は、中心軸zに垂直な平面状に形成されている。具体的に上記端面は、円形平面状をなしている。
〔第1窪み面、第2窪み面及び傾斜面〕
図4〜図11において、シャンク部2は、シャンク部2の外周面よりも径方向の内側へ窪み、第1軸p方向を向いて互いに背向配置された一対の第1窪み面11と、第1窪み面11よりもシャンク部2の先端側に位置し、シャンク部2の外周面よりも径方向の内側へ窪み、第2軸q方向を向いて互いに背向配置された一対の第2窪み面12と、一対の第2窪み面12の中心軸z方向の後端から、後端側へ向かうに従い径方向の外側へ向けて延びる一対の傾斜面14と、を備えている。
本実施形態でいう上記「互いに背向配置」とは、互いに背中合わせに配置されることを表しており、詳しくは、中心軸zに直交する所定軸方向の互いに180度反対方向を向き、かつそれぞれが径方向外側を向いて配置された状態を指す。
第1窪み面11は、シャンク部2の外周のうち後端部に配置されている。本実施形態の例では、第1窪み面11が、シャンク部2の後端に接続する把持部8から中心軸z方向の先端側に離間して形成されている。第1窪み面11は、シャンク部2の後端から先端側へ若干の距離をあけて配置されている。
図8(a)、(b)及び図11において、第1窪み面11は、第1軸pに垂直な平面状をなしている。言い換えると、第1窪み面11は、第2軸qに平行な平面状に形成されている。ただし、第1窪み面11は、第1軸p方向を向いていればよく、第1軸pに垂直に形成されていなくてもよい。例えば第1窪み面11は、第1軸p方向を向く凸面状、凹面状、曲面状、傾斜面状等に形成されていてもよい。ただし、第1窪み面11は、第1軸pに対して80〜100度で交差するように形成されていることが好ましい。
図8(a)に示されるように、ボーリングバー1を第2軸qに直交する方向(つまり第1軸p方向)から見た工具側面視で、第1窪み面11は、四角形状をなしており、図示の例では長方形状に形成されている。具体的には、第1窪み面11の中心軸z方向の長さに比べて、中心軸zに直交する方向の長さが長くされている。つまり、第1窪み面11の周縁の四辺(一対の長辺及び一対の短辺)のうち、一対の短辺が、中心軸z方向に延びている。第1窪み面11の中心軸z方向の長さは、シャンク部2の中心軸z方向の突き出し長さLの2%以上20%以下である。
図11に示されるボーリングバー1の横断面視において、第1窪み面11の深さは、該第1窪み面11の周方向の両端(本実施形態の例では上記一対の短辺)から内側へ向かうに従い徐々に深くなり、第1窪み面11の中央部(第1軸p上)において最大深さとなる。シャンク部2の外周面から第1窪み面11が窪む深さ(第1窪み面11が切り欠かれる深さ)、つまりシャンク部2の外周面から第1窪み面11までの径方向の深さ(最大深さ)は、シャンク部2の外径Dの4%以上32%以下である。
図4〜図11において、第2窪み面12は、シャンク部2の外周のうち中心軸z方向に沿う中央部から先端部にわたって形成されている。本実施形態の例では、第2窪み面12が、シャンク部2の先端に配置されたチップポケット7から中心軸z方向の後端側に離間して形成されている。第2窪み面12は、シャンク部2の先端から後端側へ若干の距離をあけて配置されている。
図8(a)、(b)及び図10において、第2窪み面12は、第2軸pに垂直な平面状をなしている。言い換えると、第2窪み面12は、第1軸pに平行な平面状に形成されている。ただし、第2窪み面12は、第2軸q方向を向いていればよく、第2軸qに垂直に形成されていなくてもよい。例えば第2窪み面12は、第2軸q方向を向く凸面状、凹面状、曲面状、傾斜面状等に形成されていてもよい。ただし、第2窪み面12は、第2軸qに対して80〜100度で交差するように形成されていることが好ましい。
図8(b)に示されるように、ボーリングバー1を第1軸pに直交する方向(つまり第2軸q方向)から見た工具側面視で、第2窪み面12は、四角形状をなしており、図示の例では長方形状に形成されている。具体的には、第2窪み面12の中心軸z方向の長さに比べて、中心軸zに直交する方向の長さが短くされている。つまり、第2窪み面12の周縁の四辺(一対の長辺及び一対の短辺)のうち、一対の長辺が、中心軸z方向に延びている。第2窪み面12の中心軸z方向の長さは、シャンク部2の中心軸z方向の突き出し長さLの28%以上68%以下である。
図10に示されるボーリングバー1の横断面視において、第2窪み面12の深さは、該第2窪み面12の周方向の両端(本実施形態の例では上記一対の長辺)から内側へ向かうに従い徐々に深くなり、第2窪み面12の中央部(第2軸q上)において最大深さとなる。シャンク部2の外周面から第2窪み面12が窪む深さ(第2窪み面12が切り欠かれる深さ)、つまりシャンク部2の外周面から第2窪み面12までの径方向の深さ(最大深さ)は、シャンク部2の外径Dの16%以上40%以下である。
また、図10及び図11に示されるように、シャンク部2の外周面から第1窪み面11までの径方向の深さ(最大深さ)は、シャンク部2の外周面から第2窪み面12までの径方向の深さ(最大深さ)よりも浅い。
図4〜図11において、傾斜面14は、シャンク部2の外周のうち中心軸z方向の中央部付近に形成されている。傾斜面14は、半楕円形状をなしている。傾斜面14の中心軸z方向の先端は、第2窪み面12の中心軸z方向の後端に接続している。本実施形態では、傾斜面14と第2窪み面12とが互いに滑らかに接続されており、図8(a)に示されるように、シャンク部2を第1軸p方向から見た工具側面視において、傾斜面14と第2窪み面12との接続部分は、凹曲面状に形成されている。
図8(b)に示されるように、傾斜面14の幅(中心軸zに直交する方向の長さ)は、第2窪み面12との接続部分では該第2窪み面12の幅と同一とされ、この接続部分から中心軸z方向の後端側へ向かうに従い徐々に小さくされている。
図8(a)に示されるように、ボーリングバー1を第2軸qに直交する方向(つまり第1軸p方向)から見た工具側面視で、中心軸zと傾斜面14との間に形成される角度αは、10度以上60度以下である。本実施形態の例では、角度αが15度程度に設定されている。
〔ボーリングバーの上記以外の構成〕
図4〜図7及び図9に示されるように、シャンク部2の先端部には、上記チップポケット7以外に、該シャンク部2の外周面よりも径方向の内側へ窪み、基準軸直交軸y方向を向いて互いに背向配置された一対の第3窪み面13が形成されている。第3窪み面13は、第2窪み面12よりもシャンク部2の先端側に位置している。
シャンク部2の外周面から第3窪み面13が窪む深さ(第3窪み面13が切り欠かれる深さ)、つまりシャンク部2の外周面から第3窪み面13までの径方向の深さ(最大深さ)は、シャンク部2の外周面から第1窪み面11までの径方向の深さ(最大深さ)よりも浅い。
また、本実施形態のボーリングバー1は、中心軸zを中心として180度回転対称に形成されている。このため、上述したシャンク部2のチップポケット7、インサート取付座5、第1窪み面11〜第3窪み面13、傾斜面14、切削インサート4、クランプネジ6等はすべて、中心軸zを中心に180度回転対称に一対ずつ設けられている。なお、切削加工時には、一対の切削インサート4のうち、一方の切削インサート4の切れ刃3のみが切削に用いられ、他方の切削インサート4の切れ刃3は、切削に用いられないダミー刃とされる。また、把持部8についても、中心軸zを中心として180度回転対称に形成されている。本実施形態の例では、把持部8が、中心軸zを中心として90度回転対称でもある。
〔本実施形態による作用効果〕
以上説明した本実施形態のボーリングバー1では、図9に示されるように、シャンク部2を中心軸z方向から見た工具正面視において、切れ刃3の径方向の外端及び中心軸zを通る基準軸xと、基準軸xに対して所定の傾斜角θで傾斜する第1軸pと、第1軸pに直交するように延びる第2軸qと、を定義している。そして図10及び図11に示されるように、シャンク部2には、第1軸p方向を向いて互いに背向配置された一対の第1窪み面11と、第1窪み面11よりも中心軸z方向の先端側に配置され、第2軸q方向を向いて互いに背向配置された一対の第2窪み面12と、が形成されている。このようなシャンク部2を有するボーリングバー1のびびり振動の抑制効果について、下記に説明する。
中ぐり加工(被削材が回転するプロセス)における再生型びびり振動のメカニズムは、旋削加工と同様である。中ぐり加工におけるびびり振動は、中心軸(z軸)に垂直な平面(xy平面)内でのみ生じると仮定することができる。つまりここでは、中心軸z方向の振動は考慮しないこととする。
切削加工中に振動が生じて切削断面積が変動すると、切削力も変化する。旋削加工では、被削材において一回転前に加工した面を加工することから、一回転前に生じた振動が切削断面積に影響する「再生効果」が生じる。この時間遅れを伴う振動の影響でプロセスが不安定化する現象が、びびり振動である。びびり振動によって切削断面積が変動すると、同期して2方向の切削力成分(主分力方向と背分力方向)が変動し、これが機械構造(ボーリングバー1)を加振する。なお、背分力方向は基準軸x方向(x軸方向)に相当し、主分力方向は基準軸xに直交する方向(y軸方向)に相当する。
主分力と背分力とに起因する振動変位が互いに相殺されるように周波数伝達関数を設定することで、ボーリングバー1の実質的な動剛性を理屈上無限大まで向上させることができる。具体的には、上記非特許文献1に記載されているように、周波数伝達関数の対角項Gxxと非対角項Gxyとが、周波数の変化によらず一定比となるような機械構造とすればよい。
そこで、切削加工を基準としたxy座標系との相対角度が所定の傾斜角θとされたpq座標系を用い、互いに直交する第1軸方向(p軸方向)及び第2軸方向(q軸方向)において、固有振動数と減衰比が同じでコンプライアンス比が異なる異方性機械構造のボーリングバー1とする。これにより、pq座標系における対角項Gpp、Gqqをブレンドした対角項Gxx及び非対角項Gxyを、xy座標系において作り出すことができる。
具体的には、シャンク部2に、第1軸p方向を向く一対の第1窪み面11と、第2軸q方向を向く一対の第2窪み面12とを形成する。つまり、シャンク部2の先端側部分(工具自由端側)に第2窪み面12を設けることで、第2軸q方向の動コンプライアンスを増加させ、たわみ振動の振幅拡大率に異方性を与える。また、シャンク部2の第2窪み面12よりも後端側(工具固定端側)に第1窪み面11を設けることで、第1軸p方向及び第2軸q方向の固有振動数が一致するように調整する。
これにより、ボーリングバー1において切削時に生じる通常の振動に、第1、第2窪み面11、12を形成したことによる第1、第2軸p、q方向への振動を組み合わせて、工具全体としての振動を打ち消すことが可能となり、その結果、切削プロセスにおける見かけの動剛性を大幅に向上させることができる。
そして本発明の発明者は、ボーリングバー1のびびり振動について鋭意研究を重ねた結果、シャンク部2の中心軸z方向の後端に、該シャンク部2よりも外径が大きい把持部8を接続するとともに、これらのシャンク部2及び把持部8を一体に形成することで、びびり振動が発生しない切り込み量の安定領域を顕著に拡大できる、という知見を得るに至った。
つまり、大径の把持部8を治具(刃物台)100により保持することで、ボーリングバー1の治具100への取り付け部分近傍における剛性を顕著に高めることができ、これにより、上述したシャンク部2による振動抑制効果が安定的でかつ格別なものとなる。
具体的には、下記の手順にてびびり振動の安定限界解析を行った。
本実施形態で説明したように、シャンク部2の後端に該シャンク部2よりも外径が大きい把持部8が接続されたボーリングバー1について、びびり振動の安定限界解析を行った結果を図12に示す。なお、このボーリングバー1のシャンク部2及び把持部8は鋼材により一体に形成されており、シャンク部2の突き出し長さLと外径Dとの比L/Dは10である。
また参考例として、上記非特許文献1のように、シャンク部の後端に該シャンク部と同径の把持部が接続されたボーリングバーについて、びびり振動の安定限界解析を行った結果を図13に示す。なお、このボーリングバーのシャンク部及び把持部は鋼材により一体に形成されており、シャンク部の突き出し長さLと外径Dとの比L/Dは4である。
図12及び図13において、ゲイン余裕(Gain margin)1付近が、びびり振動が発生しない安定領域(Stable)と、びびり振動が発生しやすい不安定領域(Unstable)との境界の目安である。
図12に示される解析結果より、比L/D=10である本実施形態のボーリングバー1は、切り込み量(Depth of cut)が1.2〜1.6mm程度と大きくされても、びびり振動が発生しないことがわかった。
図13に示される解析結果より、比L/D=4である参考例のボーリングバーは、切り込み量が0.5〜0.8mm程度であれば、びびり振動が発生しないことがわかった。
つまり、上記非特許文献1のように、シャンク部の後端に該シャンク部と同径の把持部が形成された構成に比べて、本実施形態のように、シャンク部2の後端に該シャンク部2よりも大径の把持部8が形成された構成では、比L/Dが大きく設定され、切り込み量をより大きくしても、切削加工が安定する領域が得られる(つまり切り込み量を増大できる)ことが確認された。従って本実施形態によれば、深穴の精密中ぐり加工等が可能であり、かつ、切削効率を顕著に高めることができる。
また実際的にも、上記非特許文献1のように外径の小さな把持部では、ボーリングバーの治具への取り付け部分にスペーサー(板材)を挟み込む必要性が生じる。詳しくは、上記非特許文献1のボーリングバーは、その把持の状態が振動特性に影響することが分かっており、通常のボーリングバーのように治具に工具後端部を直接ネジクランプすると、把持剛性の異方性の影響で所望の振動特性が得られない。このため、異方性の影響を除く目的でスペーサーを挟む工夫をしている。しかしながら異方性が低下する分、接触部での摩擦や接触剛性などの影響により、所望の振動特性を安定して得ることができない問題がある。その結果、シャンク部による性能が十分に発揮できない。
一方、本実施形態によれば、外径の大きな把持部8を設けたことによって、その把持の状態が振動特性に影響しにくくされているため、ボーリングバー1の治具100への取り付け部分にスペーサーを挟み込む必要がない。これにより異方性の低下を抑えることができ、所望の振動特性を安定して得ることができて、シャンク部2による性能が十分に発揮される。また、把持部8の径方向(本実施形態の例では上下方向及び左右方向)の把持剛性を、把持部8周り(周方向)の各所で均等に揃えることができる(剛性のばらつきの影響を抑えられる)。このため、たとえびびり振動が発生した場合でも、把持側(工具1と治具100との連結部分近傍)の影響は低く抑えられており、機械側や工具側に着目して対策を講じやすい。
そして上述したように、シャンク部2の後端に大径の把持部8を設けたことにより、例えばシャンク部2の材質が鋼材の場合、突き出し長さLの外径Dに対する比L/Dが10程度まで大きくされても、びびり振動を顕著に抑制できることが確認された。つまり、比L/Dを、上記非特許文献1のボーリングバーの2倍以上に設定した場合でも、本実施形態のボーリングバー1によれば、びびり振動の抑制効果が安定して得られた。
以上より本実施形態のボーリングバー1によれば、たとえ比L/Dが大きく設定された場合であっても、びびり振動の発生を顕著に抑制でき、様々な切削加工形態への要請に対応することができる。
また本実施形態では、把持部8の外径dが、シャンク部2の外径Dの1.19倍以上16倍以下である。
すなわち上記構成では、把持部8の外径dがシャンク部2の外径Dの1.19倍以上であるので、ボーリングバー1の治具100への取り付け部分近傍における剛性を十分に高めることができ、上述した大径の把持部8による機能をより安定して発揮できる。また、把持部8の外径dがシャンク部2の外径Dの16倍以下であるので、上述した大径の把持部8による機能を発揮しつつも、ボーリングバー1を治具100に取り付けやすくすることができ、かつボーリングバー1の製造に関して、把持部8の大径化にともなう生産性への影響(例えばシャンク部2の外径加工の削り代の増大等)や材料費用の増大を小さく抑えることができる。
また本実施形態では、シャンク部2の中心軸z方向の突き出し長さLの、シャンク部2の外径Dに対する比L/Dが、8を超え20以下である。
本実施形態のボーリングバー1によれば、シャンク部2の外径Dを増大させることなく突き出し長さLを長くして、上述のように比L/Dが8を超え20以下とされても、振動抑制効果が安定して得られる。従って、様々な中ぐり加工等の切削加工形態に容易に対応できる。
また本実施形態では、シャンク部2の工具固定端側(中心軸z方向の後端側)に位置する第1窪み面11の径方向の深さを、シャンク部2の工具自由端側(中心軸z方向の先端側)に位置する第2窪み面12の径方向の深さよりも浅くしているので、第1軸p方向の固有振動数と第2軸q方向の固有振動数とを一致させやすい。従って、工具全体としての振動打ち消し効果をより安定化できる。
また本実施形態では、シャンク部2の外周面から第1窪み面11までの径方向の深さが、シャンク部2の外径Dの4%以上32%以下である。
上記構成のように、第1窪み面11の径方向の深さがシャンク部2の外径Dの4%以上であれば、第1軸p方向の動コンプライアンスを確実に増加させて、上述した本実施形態の作用効果を安定化できる。また、第1窪み面11の径方向の深さがシャンク部2の外径Dの32%以下であれば、シャンク部2の静剛性についても十分に確保することができる。
また本実施形態では、シャンク部2の外周面から第2窪み面12までの径方向の深さが、シャンク部2の外径Dの16%以上40%以下である。
上記構成のように、第2窪み面12の径方向の深さがシャンク部2の外径Dの16%以上であれば、第2軸q方向の動コンプライアンスを確実に増加させて、上述した本実施形態の作用効果を安定化できる。また、第2窪み面12の径方向の深さがシャンク部2の外径Dの40%以下であれば、シャンク部2の静剛性についても十分に確保することができる。
また本実施形態のボーリングバー1は、中心軸zを中心として180度回転対称に形成されている。つまりこのボーリングバー1は、切削に用いられる切れ刃3と、該切れ刃3とは180度反対側の径方向外側へ向けて突出する、切削に用いられないダミーの切れ刃3と、を備えている。
上記構成のように、ボーリングバー1が中心軸zを中心として180度回転対称に形成されていると、上述した本実施形態による振動抑制効果を安定して得ることができる。
また本実施形態では、第1窪み面11の中心軸z方向の長さが、シャンク部2の中心軸z方向の突き出し長さLの2%以上20%以下である。
上記構成のように、第1窪み面11の中心軸z方向の長さがシャンク部2の突き出し長さLの2%以上であれば、第1軸p方向の動コンプライアンスを確実に増加させて、上述した本実施形態の作用効果を安定化できる。また、第1窪み面11の中心軸z方向の長さがシャンク部2の突き出し長さLの20%以下であれば、シャンク部2の静剛性についても十分に確保することができる。
また本実施形態では、第2窪み面12の中心軸z方向の長さが、シャンク部2の中心軸z方向の突き出し長さLの28%以上68%以下である。
上記構成のように、第2窪み面12の中心軸z方向の長さがシャンク部2の突き出し長さLの28%以上であれば、第2軸q方向の動コンプライアンスを確実に増加させて、上述した本実施形態の作用効果を安定化できる。また、第2窪み面12の中心軸z方向の長さがシャンク部2の突き出し長さLの68%以下であれば、シャンク部2の静剛性についても十分に確保することができる。
また本実施形態では、シャンク部2を中心軸z方向から見た工具正面視で、基準軸xと第1軸pとの間に形成される所定の傾斜角θが133度以上163度以下であるので、ボーリングバー1において切削時に生じる通常の振動に、第1、第2軸p、q方向への振動を組み合わせて、工具全体としての振動を打ち消しやすくすることができる。
一方、所定の傾斜角θが133度未満の場合や163度を超える場合には、切削時に生じる通常の振動に第1、第2軸p、q方向への振動を組み合わせても、工具全体としての振動を打ち消しにくくなることがある。
なお、上述の効果をより安定したものとするには、好ましくは、所定の傾斜角θは146度以上150度以下である。
また本実施形態では、把持部8の中心軸z方向の長さが、把持部8の外径dの1倍以上8倍以下である。
上記構成のように、把持部8の中心軸z方向の長さが、把持部8の外径dの1倍以上であれば、把持部8の治具100に対する取り付け剛性を安定して高めることができ、上述したシャンク部2による作用効果がより確実に奏功される。また、把持部8の中心軸z方向の長さが、把持部8の外径dの8倍以下であれば、把持部8がその機能を発揮するために必要な長さ以上に長く形成されるようなことを抑えて、ボーリングバー1の材料費用を削減できる。
また本実施形態では、把持部8の外周に平面状の係止面9が形成されているので、該係止面9と、治具100の内壁面とを面接触で安定して当接させたり、該係止面9に対して固定ピン先端を安定して当接させることができ、把持部8の治具100に対する取り付け剛性を一層確実に高めることができる。
〔本発明に含まれるその他の構成〕
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、例えば下記に説明するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
前述の実施形態では、シャンク部2の中心軸z方向の突き出し長さLの、シャンク部2の外径Dに対する比L/Dが、好ましくは8を超え20以下であるとしたが、これに限定されるものではない。本発明のボーリングバーによれば、比L/Dが8以下の場合はもちろんのこと、シャンク部2及び把持部8の材質等によって、比L/Dが20を超える場合にも振動抑制効果が得られることがある。
前述の実施形態では、シャンク部2及び把持部8の材質が鋼材であるとしたが、これに限定されるものではない。シャンク部2及び把持部8の材質は、鋼材よりも硬度が高い超硬合金等であってもよい。シャンク部2及び把持部8の硬度が高くなるほど、比L/Dを大きく設定することが容易となる。
また、前述の実施形態では、把持部8の外周に平面状の係止面9が形成されているとしたが、係止面9が形成されていなくてもよい。この場合、把持部8は、中心軸zに垂直な断面視(横断面視)で真円形状をなす。
また、把持部8が、シャンク部2の中心軸zと同軸の円柱状又は円盤状をなしているとしたが、これに限定されるものではない。把持部8は、例えば中心軸zに垂直な断面(横断面)が四角形状をなす四角柱状や、前記断面が六角形状をなす六角柱状等の多角形柱状をなしていてもよい。なおこの場合、ボーリングバー1の製造時に、把持部8の外周に係止面9を形成するための加工工程を削減できることがある。また、把持部8が横断面視で例えば四角形状等の多角形状に形成されている場合、治具100に対する把持部8の取り付け剛性のさらなる向上を図れることがある。
なお、把持部8が、横断面視で例えば多角形に形成される場合には、把持部8の外径dは、該多角形の外接円直径を指す。
また、把持部8が、横断面視で円形状及び多角形状以外の形状とされていてもよい。
また、前述の実施形態では、基準軸xと第1軸pとの間に形成される所定の傾斜角θが133度以上163度以下であり、より好ましくは146度以上150度以下であるとしたが、これに限定されるものではない。所定の傾斜角θは、周波数伝達関数の対角項Gxxと非対角項Gxyとが、周波数の変化によらず一定比となるように(つまりコンプライアンス比が一定となるように)設定されればよく、上記数値範囲に限定されるものではない。
また、前述の実施形態では、切削インサート4が三角形板状をなしている例を挙げて説明したが、これに限定されるものではない。切削インサート4は、例えば菱形等の四角形板状や、三角及び四角以外の多角形板状、棒状、円板状、星形板状等に形成されていてもよい。また、切削インサート4の形状に対応して、インサート取付座5の形状についても適宜変更してよい。また、切削インサート4をインサート取付座5に固定するクランプネジ6の代わりに、またはこれとともに、ネジ以外のクランプ固定具を用いてもよい。
また、前述の実施形態では、シャンク部2の先端部に基準軸直交軸y方向を向く第3窪み面13が形成されているとしたが、第3窪み面13は設けられなくてもよい。ただし、第3窪み面13が設けられていると、振動抑制効果をより安定化できることがある。また、第3窪み面13が形成されていると、深穴の中ぐり加工等においてクーラント(切削液剤)を工具外部から供給する場合に、被削材の加工部位及び切削インサート4の切れ刃3へクーラントを安定して到達させやすくなる。
また、前述の実施形態では、ボーリングバー1として、シャンク部2の中心軸z方向の先端部に、切れ刃3を備えた切削インサート4が着脱可能に装着された刃先交換式ボーリングバーを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、シャンク部2の中心軸z方向の先端部に、該先端部の外周面から径方向外側へ向けて切れ刃3を突出させた切れ刃チップが、ろう付け等により一体に設けられたボーリングバーであってもよい。
また、前述の実施形態では、ボーリングバー1が、中心軸zを中心として180度回転対称に形成されているとしたが、振動抑制効果に特に影響しない範囲であれば、180度回転対称形状でなくてもよい。
その他、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、前述の実施形態、変形例及びなお書き等で説明した各構成(構成要素)を組み合わせてもよく、また、構成の付加、省略、置換、その他の変更が可能である。また本発明は、前述した実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
本発明のボーリングバーによれば、たとえ比L/Dが大きく設定された場合であっても、びびり振動の発生を顕著に抑制でき、様々な切削加工形態への要請に対応することができる。従って、産業上の利用可能性を有する。
1 ボーリングバー
2 シャンク部
3 切れ刃
8 把持部
11 第1窪み面
12 第2窪み面
D シャンク部の外径
d 把持部の外径
L シャンク部の突き出し長さ
p 第1軸
q 第2軸
x 基準軸
z 中心軸
θ 所定の傾斜角

Claims (10)

  1. 軸状のシャンク部と、
    前記シャンク部の中心軸方向の先端部に配置され、前記中心軸に直交する径方向の外側へ向けて突出する切れ刃と、を備えたボーリングバーであって、
    前記シャンク部を前記中心軸方向から見た工具正面視で、
    前記切れ刃の前記径方向の外端と、前記中心軸とを通る基準軸と、
    前記中心軸を通り、前記基準軸との間に所定の傾斜角を形成して延びる第1軸と、
    前記中心軸を通り、前記第1軸に直交するように延びる第2軸と、を定義して、
    前記シャンク部は、
    前記シャンク部の外周面よりも前記径方向の内側へ窪み、前記第1軸方向を向いて互いに背向配置された一対の第1窪み面と、
    前記第1窪み面よりも前記シャンク部の先端側に位置し、前記シャンク部の外周面よりも前記径方向の内側へ窪み、前記第2軸方向を向いて互いに背向配置された一対の第2窪み面と、を備え、
    前記シャンク部の前記中心軸方向の後端に、前記シャンク部よりも外径が大きい把持部が接続され、前記シャンク部と前記把持部とが一体に形成されたボーリングバー。
  2. 請求項1に記載のボーリングバーであって、
    前記把持部の外径が、前記シャンク部の外径Dの1.19倍以上16倍以下であるボーリングバー。
  3. 請求項1又は2に記載のボーリングバーであって、
    前記シャンク部の前記中心軸方向の突き出し長さLの、前記シャンク部の外径Dに対する比L/Dが、8を超え20以下であるボーリングバー。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のボーリングバーであって、
    前記シャンク部の外周面から前記第1窪み面までの前記径方向の深さが、前記シャンク部の外周面から前記第2窪み面までの前記径方向の深さよりも浅いボーリングバー。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のボーリングバーであって、
    前記シャンク部の外周面から前記第1窪み面までの前記径方向の深さが、前記シャンク部の外径Dの4%以上32%以下であるボーリングバー。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のボーリングバーであって、
    前記シャンク部の外周面から前記第2窪み面までの前記径方向の深さが、前記シャンク部の外径Dの16%以上40%以下であるボーリングバー。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のボーリングバーであって、
    前記中心軸を中心として180度回転対称に形成されたボーリングバー。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のボーリングバーであって、
    前記第1窪み面の前記中心軸方向の長さが、前記シャンク部の前記中心軸方向の突き出し長さLの2%以上20%以下であるボーリングバー。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のボーリングバーであって、
    前記第2窪み面の前記中心軸方向の長さが、前記シャンク部の前記中心軸方向の突き出し長さLの28%以上68%以下であるボーリングバー。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のボーリングバーであって、
    前記所定の傾斜角が、133度以上163度以下であるボーリングバー。
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WO2020040179A1 (ja) 2018-08-21 2020-02-27 株式会社Nttドコモ 端末及び無線通信方法

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