JP2018166941A - 吸収性物品の個装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】個装体から香りが揮散し難く、保管期間中に香りが弱くなり難い吸収性物品の個装体を提供すること。【解決手段】本発明の吸収性物品1の個装体100は、香料配置領域KTを有する吸収性物品1を包装する包装材21を備える。吸収性物品1と包装材21との積層体10が、第1折り曲げ線IL1及び第2折り曲げ線IL2に挟まれた中央領域10C、並びに中央領域10Cを挟んで縦方向X両側に位置する第1折り曲げ線IL1及び第2折り曲げ線IL2から延出する第1折り領域10A及び第2折り領域10Bに区分され、中央領域10C上に第1折り領域10A、第2折り領域10Bの順に重ねられる。第2折り領域10Bに位置する香料配置領域KTの縦方向先端KTbが、第1折り領域10Aの先端よりも第2折り曲げ線IL2側に配されている。【選択図】図2

Description

本発明は、吸収性物品の個装体に関する。
近年、香料を含んだ吸収性物品を包装材で包装した吸収性物品の個装体が提案されている(例えば特許文献1,2)。
特許文献1には、包装体を折り畳むことによって包装材で吸収性物品を包装しており、折り畳まれた包装材の表面同士が対向している所定領域に香料を塗布した吸収性物品の個装体が開示されている。
また、特許文献2には、吸収性物品に香料を塗布する塗布工程と、その香料が塗布された吸収性物品を長手方向に1回以上谷折り状に折り畳む折畳工程とを有する香料を塗布した吸収性物品の個装体の製造方法が開示されている。
特開2015−58134号公報 特開2016−10617号公報
しかし、特許文献1に記載の吸収性物品の個装体は、吸収性物品に香料が塗布されずに、包装材の表面同士が対向している領域に香料が塗布されているので、香りが揮散し易く、保管期間が長いと香りが弱くなってしまう。また、香りが揮散し易いので、該個装体をパッケージングした商品を店頭で陳列している際に、他の商品に臭い移りする可能性が高い。
また、特許文献2には、香料を塗布した吸収性物品を包装する包装体を折り曲げる際に、香料を安定的に塗布する位置や、塗布による製造ラインの汚染を防止する手段に関しては記載されているが、吸収性物品の個装体の如何なる位置に香料を塗布すれば、香りが揮散し難くなるかに関して、何ら記載されていない。
したがって本発明は、上述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品の個装体を提供することにある。
本発明は、着用者の前後方向に対応する縦方向とこれに直交する横方向とを有し、吸収体を具備する吸収性物品と、該吸収性物品を包装する包装材とを備え、該吸収性物品の着衣側面に粘着部を介して該包装材が剥離可能に粘着されてなる積層体が、該吸収性物品の肌側面を内側にして、該積層体を横方向に横断する第1折り曲げ線及び第2折り曲げ線で該吸収性物品の縦方向に折り畳まれた構成となっている、吸収性物品の個装体であって、前記吸収性物品は、前記吸収体に又は該吸収性物品の内部に縦方向に延びる香料配置領域を有し、前記積層体は、前記第1折り曲げ線及び第2折り曲げ線に挟まれた中央領域、並びに該中央領域を挟んで縦方向両側に位置する、該第1折り曲げ線から延出する第1折り領域及び該第2折り曲げ線から延出する第2折り領域に区分され、該中央領域上において該第2折り領域が該第1折り領域上に重ねられており、前記香料配置領域における前記第2折り領域の先端が、前記第1折り領域の先端と平面視で一致するか、又は該第1折り領
域の先端よりも前記第2折り曲げ線側に配されている、吸収性物品の個装体を提供するものである。
本発明によれば、個装体から香りが揮散し難く、保管期間中に香りが弱くなり難い。
図1は、本発明の吸収性物品の個装体の好ましい実施形態であるパンティライナーの個装体を模式的に示す斜視図である。 図2は、図1のII−II線断面の模式的な縦断面図である。 図3は、図1に示す個装体において止着テープを外して開封した状態を模式的に示す展開斜視図である。 図4は、図1に示す個装体を止着テープを外して開封して展開した状態の積層体を、パンティライナーの肌側面(表面シート)側から模式的に示した平面図である。 図5は、図4のV−V線断面の模式的な横断面図である。 図6は、図5に示すパンティライナーの有する吸収体を示す模式的な横断面図である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の吸収性物品の個装体の好ましい一実施形態であるパンティライナー1(以下、「ライナー1」ともいう。)の個装体100が示され、図2には図1に示す個装体100のII−II線縦断面図が示され、図3及び図4には図1に示す個装体100を展開した状態が示され、図5には図4に示す展開した状態の個装体100のV−V線横断面図が示されている。ライナー1の個装体100は、着用者の前後方向に対応する縦方向Xとこれに直交する横方向Yとを有し、吸収体4を具備するライナー1と、ライナー1を包装する包装材21とを備えている。また、個装体100は、ライナー1の着衣側面に粘着部31を介して包装材21が剥離可能に粘着されてなる積層体10が、ライナー1の肌側面を内側にして、積層体10を横方向Yに横断する第1折り曲げ線IL1及び第2折り曲げ線IL2でライナー1の縦方向Xに折り畳まれた構成となっている。積層体10並びにこれを構成するライナー1及び包装材21は、それぞれ、図4に示すように縦方向Xに長い形状をなし、その長手方向が縦方向Xに一致し、該長手方向と直交する幅方向が横方向Yに一致している。縦方向Xは、着用者の前側から股間部を介して後側に延びる方向でもある。尚、ライナー1の個装体100では、厚み方向をZ方向として説明する。
本明細書において、肌側面は、ライナー1及びその構成部材(例えば吸収体4)における、着用状態において着用者の肌側に向けられる面(つまり、相対的に着用者の肌に近い側)であり、着衣側面は、ライナー1及びその構成部材における、着用状態において着用者の肌側とは反対側に向けられる面(つまり、相対的に着用者の肌から遠い側)である。ここでいう「着用状態」は、通常の適正な着用位置(当該吸収性物品の正しい着用位置)が維持された状態を意味し、吸収性物品が該着用位置からずれた状態にある場合は含まない。
包装材21は、図1及び図2に示すように、ライナー1を包装している。個装体100では、図3及び図4に示すように、包装材21を平面視した際の面積が、ライナー1を平面視した際の面積よりも大きく形成されている。個装体100では、包装材21は、図4に示すように平面視長方形形状をなし、その長手方向をライナー1の縦方向Xに一致させて、ライナー1の着衣側面に配された粘着部31を介して、ライナー1を包装材21の内方に包装している(図2参照)。粘着部31は、ライナー1の着用時に該ライナー1を着衣に固定するズレ止め部としても機能する。粘着部31の配置パターンは、ズレ止め機能
などを考慮して適宜設定し得る。
個装体100は、図2に示すように、ライナー1と包装材21との積層体10が、第1折り曲げ線IL1及び第2折り曲げ線IL2において、ライナー1の肌側面を内側にして、折り畳まれた構成となっている。積層体10は、図3及び図4に示すように、第1折り曲げ線IL1及び第2折り曲げ線IL2で挟まれた中央領域10C、並びに中央領域10Cを挟んで縦方向X両側に位置する第1折り曲げ線IL1から延出する第1折り領域10A及び第2折り曲げ線IL2から延出する第2折り領域10Bに区分される。
そして、未開封状態の個装体100では、図1及び図2に示すように、厚み方向Zにて、中央領域10C上において第2折り領域10Bが第1折り領域10A上に重ねられており、中央領域10Cが下層、第2折り領域10Bが上層、第1折り領域10Aが両層10C,10B間に介在配置された中層となっている。第1折り領域10Aは、包装材21で形成された第1折り領域10Aの外面の一部が、第2折り領域10Bによって被覆されている。その為、未開封状態の個装体100の外面は、中央領域10Cの外面、第1折り領域10Aの外面の一部、及び第2折り領域10Bの外面で構成されている。尚、外面とは、包装材21における、ライナー1が配されている内方側の面とは反対側の面を意味する。
未開封状態の個装体100では、第2折り領域10Bの包装材21の縦方向X先端側21bに止着部41が設けられており、止着部41が第1折り領域10Aの包装材21に接触して封止されている。個装体100では、図2に示すように、止着部41は止着テープにより形成されている。止着部41である止着テープが、第2折り領域10Bの包装材21における外面と、第1折り領域10Aの包装材21における外面との間に亘って配されることにより個装体100が封止されている。未開封状態の個装体100の外面は、図1及び図2に示すように、第1折り領域10Aの外面と第2折り領域10Bの外面とが重なっており、第2折り領域10Bの外面を形成している包装材21の縦方向Xの先端21bを縦方向Xに跨ぐように止着テープ41が配されて未開封状態の個装体100が構成されている。個装体100では、止着テープ41が跨いで配された部分においては、第1折り領域10Aと第2折り領域10Bの重なった領域は接着等の固定がなされておらず、開放されているので、開封操作がし易い。包装材21は、図4に示すように平面視して、縦方向Xに長い長方形形状をなし、図2に示すように、その縦方向Xの両先端(短辺)のうちの第2折り領域10Bの縦方向Xの先端21bが、第1折り領域10Aの外面に配されて、ライナー1が包装材21で包まれている。縦方向Xの先端21bは、個装体100の横方向Yの全長にわたって連続直線状に延びている。
止着テープ41は、図1〜図4に示すように、平面視長方形形状をなし、その長手方向を縦方向Xに一致させて、個装体100(包装材21)の外面に配されている。止着テープ41は、図2に示すように、その縦方向X両端部のうち、第2折り領域10Bの外面に配されている第2折り領域10Bの端部である固定端部41kと、第1折り領域10Aの外面に配されている第1折り領域10Aの端部である自由端部41fとを有している。止着テープ41は、自由端部41fにおける、第1折り領域10Aとの対向面に設けられた接着部(図示せず)を介して、第1折り領域10Aに対して剥離自在に止着し得るようになされている。止着テープ41は、未使用状態の個装体100の封止部として機能すると共に、個装体100を開封する際に手指で摘まむ開封用摘み部としても機能する。
本発明の個装体を構成する吸収性物品は、吸収体に又は該吸収性物品の内部に香料配置領域KTを有していればよいところ、ライナー1では、図2及び図5に示すように、吸収体4に香料が塗布された、縦方向Xに延びる香料配置領域KTを有している。ライナー1について説明すると、ライナー1は、図4に示すように、着用者の肌側に配される表面シ
ート2、着用者の非肌側に配される裏面シート3、及びこれらシート2,3間に配される吸収体4を備え、着用者の前側に配される前方領域1A及び後側に配される後方領域1Bとそれらの間に位置する中間領域1Cとを有すると共に、前方領域1Aから中間領域1Cを介して後方領域1Bに延びる縦方向Xとこれに直交する横方向Yとを有している。ここで、中間領域1Cとは着用時に着用者の液排泄部(膣口等)に対向配置される領域であり、前方領域1Aとは中間領域1Cよりも着用者の前方に配される領域であり、後方領域1Bとは中間領域1Cよりも着用者の後方に配される領域である。尚、ここでいう「着用時」は、通常の適正な着用位置(当該吸収性物品の正しい着用位置)が維持された状態を意味し、吸収性物品が該着用位置からずれた状態にある場合は含まない。ライナー1は、本実施態様では、図5に示すように、表面シート2と吸収体4との間に、液透過性のセカンドシート5を有している。
図4に示すように、ライナー1の中間領域1Cはライナー1と包装材21との積層体10の中央領域10Cに一致し、即ち第1折り曲げ線IL1と第2折り曲げ線IL2とで挟まれた部位である。また、ライナー1の前方領域1Aは積層体10の第1折り領域10Aに対応し、ライナー1の後方領域1Bは積層体10の第2折り領域10Bに対応している。
本発明の個装体を構成する吸収性物品は、その平面視した形状が特に限定されるものではないが、ライナー1は、図4に示すように、縦方向Xに長く且つ縦方向Xに延びる中心線CLに対して左右対称に形成されている。縦方向Xとは、中心線CLに平行な方向でもある。ライナー1は、中間領域1C(縦方向Xの中央)において縦方向Xに沿う両側部が横方向Yの内方に括れた形状を有している。
ライナー1では、吸収体が消臭剤及び抗菌剤の少なくとも一方と、親水性繊維とを有している。親水性繊維として典型的なものは、パルプ等のセルロース系繊維である。セルロース系繊維としては、従来より吸収性物品に用いられているものを特に制限なく用いることができ、例えば、天然セルロース繊維、マーセル化セルロース繊維、溶解セルロース繊維及びセルロース繊維誘導体が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。天然セルロース繊維としては、例えば、針葉樹パルプ、広葉樹パルプ等の木材パルプ;コットンリンター、コットンリント等の綿パルプ;麦わらパルプ、バガスパルプ、麻パルプ等の非木材パルプ;古紙パルプ等が挙げられる。マーセル化セルロース繊維は、周知の通り、濃アルカリ処理によってアルカリ変性(いわゆるマーセル化)されているセルロース繊維である。溶解セルロース繊維としては、例えば、リヨセル(登録商標)、テンセル(登録商標)、ベンベルグ(登録商標)、ビスコースレーヨン、ベンリーゼ(登録商標)等が挙げられる。セルロース繊維誘導体としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、TEMPO触媒酸化セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等が挙げられる。また、親水性繊維として、ポリビニルアルコール繊維、ポリアクリロニトリル繊維等の親水性合成繊維や、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維等の疎水性合成繊維を界面活性剤等の親水化剤により親水化処理したものを用いることもできる。尚、吸収体4が吸収シート(紙)の場合、その主たる構成繊維、即ち含有量がシート基材の全質量に対して50質量%を超える構成繊維は通常、親水性繊維である。
吸収体4の構成繊維としては、親水性繊維以外の他の繊維を用いることもでき、2種以上の繊維を組み合わせてもよい。他の繊維としては、加熱により溶融し相互に接着し得る熱融着性繊維を用いることもでき、具体的には例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリビニルアルコール等のポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリエチレン−ポリプロピレン複合繊維等が挙げられる。複合繊維の形態は特に制限されず、芯鞘型、サイド・バイ・サイド型等を適宜選択し得る。
ライナー1では、吸収体4の香料配置領域KTを形成する香料としては、大気圧下で香気成分を大気中に揮散し得るものであればよく、常温常圧の環境下でその香気を知覚し得る通常の香料を特に制限なく用いることができ、吸収性物品において従来用いられてきたものを用いることができる。香料としては例えば、沸点が約250℃以下の高揮発性香料成分、又は沸点が約250〜約300℃の中揮発性香料成分が好ましく用いられる。
上記高揮発性香料成分としては、例えばアニソール、ベンズアルデヒド、酢酸ベンジル、ベンジルアルコール、ギ酸ベンジル、酢酸イソボルニル、シトロネラール、シトロネロール、酢酸シトロネリル、パラシメン、デカナール、ジヒドロリナロール、ジヒドロミルセノール、ジメチルフェニルカルビノール、ユーカリプトール、1−カルボン、ゲラニアール、ゲラニオール、酢酸ゲラニル、ゲラニルニトリル、酢酸ネリル、酢酸ノニル、リナロール、エチルリナロール、酢酸リナリル、フェニルエチルアルコール、α−ピネン、β−ピネン、γ−ピネン、α−ヨノン、β−ヨノン、γ−ヨノン、α−テルピネオール、β−テルピネオール、酢酸テルピニル、テンタローム等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記中揮発性香料成分としては、例えばアミルシンナムアルデヒド、ジヒドロジャスモン酸メチル、サリチル酸イソアミル、β−カリオフィレン、セドレン、セドリルメチルエーテル、桂皮アルコール、クマリン、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、イソオイゲノール、γ−メチルヨノン、ヘリオトロピン、サリチル酸ヘキシル、サリチル酸シス−3−ヘキセニル、フェニルヘキサノール、ペンタライド等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ライナー1では、吸収体4が有する香料としては、上述の高揮発性及び中揮発性香料成分以外に、あるいはこれら香料成分に加えてさらに、バラ香調、ラベンダー香調、ジャスミン香調、イランイラン香調を有する香料を含有した香料組成物を用いることもできる。斯かる香料組成物としては、例えば、ネロール、ラバンジュロール、ジャスマール、シクロピデン等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。香料には、上述した香料素材単体、及び天然精油や調合ベースのように、「複数の香料によって構成される香料素材が組み合わされたもの(香料組成物)で、溶剤によって希釈・調整されたもの」が含まれる。例えば、香料として、バラ、ラベンダー、ジャスミン、イランイラン様香気を有する香料を含有する香料組成物を用いることができる。
ライナー1では、吸収体4の香料配置領域KTは、香料が塗布されて形成されている。好適には、香料配置領域KTは、上述した香料及び水を含む懸濁液を、吸収体4に、例えば、スプレーによる噴霧法、刷毛塗り法、浸漬法の他、バーコーター、グラビアコーター、各種ロールコーター等を用いた塗布法によって、縦方向Xに塗布して形成される。吸収体4における香料の含有量は特に制限されず、香料の種類、吸収性物品における使用形態等に応じて適宜設定することができる。例えば、吸収体4における香料の含有量は、吸収性物品(ライナー1)1枚当たり、0.3mg以上、好ましくは0.5mg以上、そして、5.0mg以下、好ましくは3.0mg以下である。香料の含有量が少なすぎると、これを使用する意義に乏しく、逆に多すぎると、他の商品に香りが移りやすくなるおそれがある。また、塗布法に代えて、香料成分をシクロデキストリン等の化合物に包接した紛体や、香料を担持させた多孔性粒子、又は香料を封止したマイクロカプセル等を吸収体4に含有させる方法であってもよい。しかし、塗布法が簡便であり、香料配置位置等の設計が容易である等の理由により好ましい。
ライナー1では、吸収体4より肌側に表面シート2が備えられており、吸収体4が表面シート2側からみて視認できる色を有している。具体的には、表面シート2は光透過性が
高い白色であり、吸収体4は青色であって、該吸収体4の青色が白色の表面シート2から透過して見えている。このようにすることで、着用者がライナー1を適正な位置で装着することが容易になる。また、吸収体4の色が香料の存在を着用者に想起させることが可能となるので、個包装体を複数収容するパッケージの色を吸収体4の色を合わせると、着用者はパッケージの色を見ただけで好みの商品を購入することが容易となる。
本発明の個装体を構成する吸収性物品では、香料配置領域KTが第2折り領域10Bに位置していればよいが、ライナー1は、図4に示すように、中心線CLと重なる位置にて縦方向Xに平行に配されている。そして、ライナー1では、香料配置領域KTが第1折り曲げ線IL1及び第2折り曲げ線IL2を越えて配されている。ライナー1では、香料配置領域KTが、展開した状態の積層体10をライナー1の肌側面側から平面視して、或いは未開封状態の個装体100を第2折り領域10B側から平面視して、吸収体4における第2折り領域10Bの縦方向X先端4bまで及んでいる。更に詳細には、ライナー1では、香料配置領域KTが吸収体4の縦方向Xの全長に亘って配されている。尚、図4に示すように、ライナー1では、ライナー1の縦方向X両端における第1折り領域10Aの先端1aの位置は、香料配置領域KTの第1折り曲げ線IL1側の先端KTa及び吸収体4の第1折り領域10Aの先端4aの位置よりも外方に位置しており、ライナー1の縦方向X両端における第2折り領域10Bの先端1bの位置は、香料配置領域KTの第2折り曲げ線IL2側の先端KTb及び吸収体4の第2折り領域10Bの先端4bの位置よりも外方に位置している。
図4に示すように、ライナー1の縦方向X両端における第1折り領域10Aの先端1aの位置は、包装材21の縦方向X両端における第1折り領域10Aの先端21aの位置よりも外方に位置している。その為、個装体100の未開封状態では、図2に示すように、ライナー1の縦方向X両端における第1折り領域10Aの先端1aの位置は、包装材21の縦方向X両端における第1折り領域10Aの先端21aの位置よりも第2折り曲げ線IL2側に位置するようになる。
未開封状態の個装体100では、図2に示すように、厚み方向Zにおいて、中央領域10C上に第1折り領域10A、第2折り領域10Bの順で重ねられており、第2折り領域10Bに位置する香料配置領域KTの縦方向X先端KTbが、第1折り領域10Aの縦方向X先端1aよりも第2折り曲げ線IL2側に配されている。なお、未開封状態の個装体100では、「第1折り領域10Aの縦方向X先端1a」はライナー1の先端1aである。このように、香料配置領域KTの先端KTbが、第1折り領域10Aの縦方向X先端1aよりも第1折り曲げ線IL1側に配されておらず、香料配置領域KTが包装材21の内部に納まっている。
なお、未開封状態の個装体100では、図2に示すように、第2折り領域10Bに位置する香料配置領域KTの縦方向X先端KTbが第1折り領域10Aの縦方向X先端1aよりも第2折り曲げ線IL2側に配されているが、本発明の個装体では、第2折り領域10Bに位置する香料配置領域KTの縦方向X先端KTbが第1折り領域10Aの縦方向X先端1aと、第2折り領域10Bの着衣側面側から平面視して、厚み方向に一致していても良い。
未開封状態の個装体100では、図2に示すように、吸収体4における第2折り領域10Bに位置する縦方向X先端4bが、第1折り領域10Aの縦方向X先端1aよりも第2折り曲げ線IL2側に配されている。上述したように、個装体100では、吸収体4の第2折り領域10Bの先端4bの位置が香料配置領域KTの第2折り曲げ線IL2側の先端KTbの位置に一致している。その為、吸収体4の先端4b及び香料配置領域KTの先端KTbが共に、第1折り領域10Aの縦方向X先端1aよりも第2折り曲げ線IL2側に
配されている。なお、本発明の個装体では、吸収体4における第2折り領域10Bに位置する縦方向X先端4bが第1折り領域10Aの縦方向X先端1aと、第2折り領域10Bの着衣側面側から平面視して、厚み方向に一致していても良い。
ライナー1では、吸収体4は、香料の塗布された香料配置領域KT以外に、消臭剤及び抗菌剤の少なくとも一方を更に有している。
ライナー1では、吸収体4が有する消臭剤は、それ自体が臭気に直接作用して、即ち臭気を吸着、中和、分解等して、消臭効果を発現し得る物質であり、当該技術分野においても消臭用途に汎用されているものを用いることができるが、臭気に対する広い消臭スペクトルを有する点から、多孔性の消臭粒体が好ましい。多孔性の消臭粒体としては、無機化合物を主体とする無機消臭粒体、有機化合物を主体とする有機消臭粒体などがある。消臭粒体の形状は、特に制限されず、例えば、球状、俵状、不定形状等が挙げられる。なお、「無機化合物を主体とする」とは、無機消臭粒体の骨格となる化合物が無機化合物であることを意味し、「有機化合物を主体とする」とは、消臭粒体の骨格となる化合物が有機化合物であること意味する。
好ましい無機消臭粒体としては、カンクリナイト様鉱物、ゼオライト、モンモリロナイト、活性炭等が挙げられる。これらの中でも極性を有している多孔性消臭粒体が水溶性の臭い原因物質の消臭に適しているので好ましく、更には、カンクリナイト様鉱物とゼオライトが広い消臭スペクトルを有する点から好ましい。なお、活性炭は非極性に属するので、有機性の臭い成分の消臭に有効であり、例えば、椰子殻炭、木炭、暦青炭、泥炭、亜炭等が挙げられる。ただし、有機性の香料成分が吸着されて臭いが変質することを防止する観点から、活性炭は含まれないことが好ましい。
上記カンクリナイト様鉱物は、アルミノシリケート系化合物に類似の構造を有するものである。本明細書でいう、カンクリナイト様鉱物とは、JCPDS(ジョイント・コミッティ・オン・パウダー・ディフラクション・スタンダーズ)No.20−379、20−743、25−776、25−1499、25−1500、30−1170、31−1272、34−176、35−479、35−653、38−513、38−514、38−515及び45−1373からなる群より選ばれる1種以上のX線回折パターンを有するものをいう。X線回折パターンにおいて、d=0.365±0.015nmに主たるピークを有するものが好ましい。
好ましい有機消臭粒体としては、架橋性ビニルモノマー及びヘテロ芳香環を有するビニルモノマーを含むモノマー成分を共重合して得られる粒子(以下、ビニル共重合粒子ともいう)が挙げられる。
上記架橋性ビニルモノマーは、ビニル基を二つ以上有するモノマーである。架橋性ビニルモノマーとしては、例えば、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられ、ジビニルベンゼンが好ましい。
上記ヘテロ芳香環を有するビニルモノマーは、ビニル基及びヘテロ芳香環を含む化合物であれば特に制限されない。ヘテロ芳香環とは、環状の有機化合物による芳香環であって、構成要素として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等を含むものをいう。窒素原子を含むものとしては、ピリジン、ピロール、キノリン等の窒素原子を環に1個有するもの、イミダゾール、ピリミジン、ピラジン、ピラゾール等の窒素原子を環に2個有するものが例示される。また、チオフェン、チアゾール等の硫黄原子を環に有するもの、フラン等の酸素を環に有するものが例示される。ヘテロ原子の有する孤立電子対が悪臭物質の吸着を高め、また、金属イオンの化学結合に関与するものと考えられる。これらの中でも、ピリジン、イミダゾール、ピリミジンが好ましい。ヘテロ芳香環を有するビニルモノ
マーとしては、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、1−ビニルイミダゾール、2−ビニルピリミジン等が挙げられ、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジンが好ましい。
上記ビニル共重合粒子においては、モノマー成分として、架橋性ビニルモノマー及びヘテロ芳香環を有するビニルモノマー以外に、これらと共重合可能な他のモノマーを用いることができる。該他のモノマーとしては、例えば、芳香族系ビニルモノマー、不飽和酸エステル、不飽和酸等が挙げられる。芳香族系ビニルモノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ビニルベンジルクロライド等が例示され、不飽和酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸グリシジル等が例示され、不飽和酸としては、(メタ)アクリル酸が例示される。また、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等も用いることができる。これらの中では芳香族系ビニルモノマーが好適であり、特にスチレンが好ましい。尚、本明細書において、(メタ)アクリレートは、アクリレート又はメタクリレートを意味し、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。
好ましい有機消臭粒体としては、2,6−ジフェニル−p−フェニレンオキサイドベースポリマー、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ジビニルベンゼン・2−ビニルピリジン共重合体、スチレン・ジビニルベンゼン・2−ビニルピリジン共重合体等が挙げられる。また、有機たこうしつ粒子に用いられる多孔性ポリマーとしては、特開2008−62029号公報、特開2008−63711号公報、及び特開2010−138344号公報に記載のものを用いることができる。特に好ましい有機消臭粒体は、消臭粒体と同様に、架橋性ビニルモノマー及びヘテロ芳香環を有するビニルモノマーを含むモノマー成分を共重合して得られる粒子(以下、ビニル共重合粒子ともいう)である。
本発明で用いられる消臭粒体の平均粒径は、好ましくは0.1μm以上、さらに好ましくは1μm以上、そして、好ましくは100μm以下、さらに好ましくは50μm以下である。消臭粒体の平均粒径が小さすぎると、臭気の吸着効果に乏しく、消臭粒体の平均粒径が大きすぎると、特に、吸収体4を形成する吸収シートを後述するように湿式抄紙法によって製造する場合に、製造された吸収シートの地合いが悪化するおそれがある。地合いの悪い吸収シートは、消臭粒体の分布が不均一であるため、消臭機能の低下が懸念され、また、シートの物理的強度の低下も懸念される。消臭粒体の平均粒径は下記方法により測定される。
<消臭粒体の平均粒径の測定方法>
消臭粒体の平均粒径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所社製、LA−920)を使用し、常法に従って測定することができる。測定条件は下記の通りである。
・測定セル:フローセル
・粒子径基準:体積
・分散媒:粒子の分散性がよい適当な溶媒、例えば、質量比でエタノール/蒸留水=90/10の混合溶媒
・分散方法:攪拌、内蔵超音波3分
・透過率:70〜90%
・試料濃度:0.1%
また、本発明で用いられる消臭粒体の細孔径のピークは、臭気の吸着効果と、後述する香料から揮散される香気成分を吸着しにくく、香りが変質、低減しにくくする観点から、
香気成分の大きさよりも小さいことが好ましく、好ましくは0.1μm以下、さらに好ましくは0.04μm以下、そして、好ましくは0.005μm以上である。消臭粒体の細孔径のピークは下記方法により測定される。
<消臭粒体の細孔径のピークの測定方法>
消臭粒体の細孔径のピークは、細孔分布測定装置(日本ベル株式会社、商品名:BELSORP mini II)を用いて、液体窒素を用いた多点法により測定することができる。細孔分布
におけるピークトップを細孔径のピークとする。測定試料は110℃で1時間加熱する前処理を施す。
ライナー1では、吸収体4が有する抗菌剤は、臭気の発生源に作用して臭気の発生を抑制することで消臭効果を発現し得る抗菌剤と、抗菌剤自体が臭気に直接作用し、臭気を吸着、中和、分解等して抗菌性及び消臭性を発現し得る抗菌剤がある前者の抗菌剤としては、例えば、4級アンモニウム塩化合物、ポリフェノールなどフェノール性水酸基を有する化合物等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。この種の抗菌剤の形態は特に制限されず、液体、粉体などでもよい。
一方で、後者のタイプの抗菌剤として好ましいものは、金属又は金属イオンからなる抗菌性金属を担持している金属担持多孔性消臭粒体(又は、抗菌粒体とも言う)である。金属を担持させる多孔性消臭粒体としては、上述の多孔性の消臭粒体と同様に、無機消臭粒体と有機消臭粒体がある。金属担持多孔性消臭粒体の形状は、特に制限されず、例えば、球状、俵状、不定形状等が挙げられる。本発明では何れの金属担持多孔性消臭粒体も使用可能であり、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明で好ましい金属担持無機消臭粒体としては、細菌が接触し易く、細菌の増殖を抑え易いことから、多孔性の無機消臭粒体に金属又は金属イオンからなる抗菌性金属を担持している金属担持無機消臭粒体である。金属を担持させる無機消臭粒体としては、排泄液の水と良好な親和性を有するような極性を有するものが好ましく、具体的にはカンクリナイト様鉱物、ゼオライト、モンモリロナイト等が挙げられ、無機抗菌粒体としては、それぞれ、抗菌性の金属を担持した、カンクリナイト様鉱物(以下、金属置換カンクリナイト様鉱物ともいう)、ゼオライト等が好ましい。特に好ましい金属担持無機消臭粒体は、金属置換カンクリナイト様鉱物である。金属置換カンクリナイト様鉱物は、カンクリナイト様鉱物中の金属元素が、抗菌性を有する金属元素で置換されたものである。金属置換カンクリナイト様鉱物は、広い消臭スペクトルをもち、種々の悪臭、例えばアンモニア、アミン、ピリジン等のアルカリ性臭、低級脂肪酸、メルカプタン等の酸性臭、その他エステル、ケトン、アルデヒド等の中性臭からなる悪臭に対して良好な消臭作用を有する。また、金属置換カンクリナイト様鉱物の粒子は、テトラポッド状、金平糖状ないしウニ状の形状を有し、その形状に起因してパルプなどの繊維材料への付着性が極めて良いという利点も有している。
上記金属置換カンクリナイト様鉱物における抗菌性を有する金属としては、例えば銀、銅、亜鉛、ジルコニウム等が挙げられる。好ましい金属置換カンクリナイト様鉱物としては、特許第3292726号公報や特許第4836597号公報に記載された、抗菌性金属として銀を担持したものや、抗菌性金属として亜鉛を担持したもの(水澤化学工業株式会社製:商品名「ミズカナイトHP」(主成分は二酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化アルミニウム;担持金属は亜鉛;金属担持量30質量%))が挙げられる。
本発明の金属を担持する多孔性消臭粒体としては、有機消臭粒体が有機化合物との親和性が良く、細菌との接触が生じやすい利点も有するため好ましい。本発明で好ましい金属担持有機消臭粒体としては、細菌が接触し易く細菌の増殖を抑える観点から、多孔性の有
機消臭粒体表面に金属又は金属イオンからなる抗菌性金属を担持(含有)している金属担持有機消臭粒体であることが好ましい。金属を担持する有機消臭粒体としては、上述した消臭剤として挙げられた有機消臭粒体を使用することができる。好ましい有機消臭粒体としては、2,6−ジフェニル−p−フェニレンオキサイドベースポリマー、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ジビニルベンゼン・2−ビニルピリジン共重合体、スチレン・ジビニルベンゼン・2−ビニルピリジン共重合体等が挙げられる。
上記多孔性の有機消臭粒体に担持(含有)される金属イオンとしては、例えば、銀イオン、亜鉛イオン、アルミニウムイオン、コバルトイオン、ジルコニウムイオン、セリウムイオン、鉄イオン、銅イオン、ニッケルイオン、白金イオン等が挙げられ、銀イオン、亜鉛イオンが好ましい。ビニル共重合粒子は、そのポリマー表層に存在するヘテロ芳香環との配位結合により、その細孔表面に金属イオンを担持させることが可能である。この場合、アンモニア、アミン類、メルカプタン類、脂肪酸等の悪臭ガスは、金属イオンとの配位結合によりビニル共重合粒子に吸着される。ビニル共重合粒子における金属イオン含有率は、ビニル共重合粒子に対して、0.01質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましい。ビニル共重合粒子における金属イオン含有率の上限は、特に制限されないが、ビニル共重合粒子に対して、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。ビニル共重合粒子における金属イオン含有率は、例えば、モノクロ励起EDX蛍光X線を用いて測定することができる。
上記有機消臭粒体に金属イオンを担持させるために用いられる金属塩は、水又は有機溶剤に溶解するものであれば特に制限されない。該金属塩としては、例えば、硝酸銀、硝酸アルミニウム、硝酸コバルト、硝酸ジルコニウム、硝酸セリウム、硝酸鉄(II)、硝酸鉄(III)、硝酸銅、硝酸ニッケル、酢酸銀、塩化セリウム、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、塩化亜鉛、塩化銅、過塩素酸銀、過塩素酸アルミニウム、過塩素酸白金、過塩素酸亜鉛、過塩素酸ジルコニウム、硫酸銀、硫酸アルミニウム、硫酸銅、硫酸亜鉛等が挙げられ、これらを単独で用いても、2種類以上用いてもよい。特に好ましくは硝酸銀、酢酸銀、及び塩化亜鉛である。
吸収体4には消臭剤及び抗菌剤の少なくとも一方が、前記吸収体を平面視して、実質的に該吸収体の全面に配されている。これら消臭剤及び抗菌剤の含有量は特に制限されず、消臭剤及び抗菌剤の種類、吸収性物品における仕様形態等に応じて適宜設定することができる。
ライナー1では、吸収体4における消臭剤の含有量は、坪量にして、好ましくは0.1g/m2以上、さらに好ましくは0.2g/m2以上、そして、好ましくは0.9g/m2
以下、さらに好ましくは0.7g/m2以下である。また、吸収体4における抗菌剤の含
有量は、坪量にして、好ましくは0.1g/m2以上、さらに好ましくは0.2g/m2以上、そして、好ましくは1.5g/m2以下、さらに好ましくは1.0g/m2以下である。消臭剤の含有量は、吸収体4の全質量に対して、好ましくは0.7質量%以上、さらに好ましくは0.9質量%以上、そして、好ましくは7.0質量%以下、さらに好ましくは5.0質量%以下である。また、抗菌剤の含有量は、吸収体4の全質量に対して、好ましくは0.7質量%以上、さらに好ましくは0.9質量%以上、そして、好ましくは7.0質量%以下、さらに好ましくは5.0質量%以下である。消臭剤及び抗菌剤の含有量が少なすぎると、これらを使用する意義に乏しく、逆に多すぎると、吸収体の吸収性能が低下する、吸収体内に消臭剤を保持できずに脱落する、特に吸収体4を形成する吸収シートを後述するように湿式抄紙法によって製造する場合に、吸収シートの物理的強度が低下するなどのおそれがある。
上記吸収シートには、上述した香料と、上述した消臭剤及び抗菌剤の少なくとも一方と
に加えて、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、更に他の成分が含まれていてもよい。他の成分としては例えば紙力補強剤が挙げられる。紙力補強剤としては、例えばポリアミン・エピクロルヒドリン樹脂、ジアルデヒドデンプン、カイメン、カルボキシメチルセルロースなどを用いることができる。これらの紙力補強剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ライナー1では、上記消臭剤及び抗菌剤の少なくとも一方が、吸収体4を平面視して、実質的に吸収体4の全面に配されている。ここで「実質的に吸収体4の全面に配されている」とは、吸収体4を平面視した際に、吸収体4の全面積に対する消臭剤又は抗菌剤が配されている部分の面積の割合が80%以上であることを意味する。ライナー1では、上述したように、吸収体4が吸収シートで形成されている。ライナー1に用いる吸収体4(吸収シート)は、湿式抄紙法に準じて製造された乾式シート、エアレイド法で製造された乾式シート、親水性繊維等の集合体に吸水性ポリマーを固定させたシート、2枚の不織布間に粒子状の吸水性ポリマーを散布して形成されたシート等が挙げられ、ライナー1では、湿式抄紙法に準じて製造された乾式シートが用いられている。具体的に、公知の湿式抄紙法に準じて製造される吸収シートは、例えば、下記工程(i)及び(ii)を有する製造方法によって製造することができる。
(i)上述した親水性繊維、上記消臭剤及び抗菌剤の少なくとも一方、並びに水を含む懸濁液を、抄紙網を用いて脱水し、消臭剤を含む湿紙を形成する工程。
(ii)前記湿紙、又は前記湿紙を乾燥させる工程。
前記(i)及び(ii)の工程は、公知の湿式抄紙機を用いて常法に従って実施することができる。
上記工程(i)及び(ii)を有する製造方法によって製造される吸収シートでは、消臭剤及び抗菌剤の少なくとも一方が、吸収シート中に均一に分散しており、吸収体4を平面視して吸収体4の全面に配されている。
ライナー1では、図5及び図6に示すように、吸収体4は、吸収シートで形成され、吸収シートを積層してなる積層部4Lを有している。積層部4Lは、別々の吸収シートを複数枚重ねて形成してもよいが、ライナー1では、1枚の吸収シートを折り畳むことにより形成されている。具体的に、ライナー1よりも横方向Yの長さが長い、1枚の平面視矩形形状の吸収シートを用い、該1枚の吸収シートの中心線CLに対応する部分において縦方向Xに沿って上述した香料を含む懸濁液を帯状に塗布して香料配置領域KTを形成する。次いで、香料配置領域KTの形成された該1枚の吸収シートにおいて、その縦方向Xに沿う両側部を該吸収シートの着衣側面側に折り返し、その折り返しによって該両側部の端部どうしを横方向Yの中央部分(中心線CLの位置する部分)にて重なり合わせて形成された3枚の吸収シートの部分からなる積層部4Lを形成している。このような積層構造を有する折り畳まれた吸収シートを、ライナー1では吸収体4として用いている。香料配置領域KTは、吸収体4を平面視して、吸収体4の縦方向Xに沿う両側部4S,4Sそれぞれよりも両側部4S,4S間の中央部分4Cに配され且つ縦方向Xに延在している。ここで、「両側部4S,4S」とは、吸収体4の中間領域1Cにおいて、もっとも横方向Yの長さが短い部分を横方向Yに三等分した際に、その両端に位置する部分を意味する。そして、「中央部分4C」とは、吸収体4の中間領域1Cにおいて、もっとも横方向Yの長さが短い部分を横方向Yに三等分した際に、その中間に位置する部分を意味する。
ライナー1では、図2及び図3に示すように、香料配置領域KTを有する吸収体4の中央部分4Cに3枚の吸収シートからなる積層部4Lが配されており、吸収体4の両側部4Sそれぞれに2枚の吸収シートからなる部分が配されている。そのため、ライナー1では、香料配置領域KTが3枚の吸収シートからなる積層部4Lの内、最も表面シート2側寄りの吸収シートにのみ配されている。ライナー1では、香料配置領域KTは、吸収体4の縦方向Xの全長に亘って配されている。
ライナー1では、香料配置領域KTは、上記工程(i)及び(ii)を有する製造方法で製造される吸収シートに、上述した塗布法により香料を塗布して形成されている。
ライナー1では、香料配置領域KTは、吸収体4の厚み方向Zにおいて、表面シート2側寄りに配されている。
ライナー1では、表面シート2及びセカンドシート5は、何れも、熱融着性繊維を含んで形成されており、液透過性である。ライナー1では、図4及び図5に示すように、表面シート2、セカンドシート5及び裏面シート3は、それぞれ、吸収体4よりも大きな寸法を有し、吸収体4の周縁から外方に延出し、それらの延出部において、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段によって互いに接合されて周縁シール部6を形成している。吸収体4は、前方領域1Aから後方領域1Bに亘って延在しており、平面視して縦方向Xに長い矩形形状を有している。セカンドシート5及び裏面シート3と吸収体4との間は接着剤によって接合されていても良い。
ライナー1では、図5に示すように、セカンドシート5は表面シート2の着衣側面に接しており、表面シート2及びセカンドシート5は互いに隣接して配されている。ライナー1では、表面シート2及びセカンドシート5は、平面視において互いに同形状同寸法である。
表面シート2及びセカンドシート5が含む熱融着性繊維としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリビニルアルコール等のポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリエチレン−ポリプロピレン複合繊維等が挙げられる。複合繊維の形態は特に制限されず、芯鞘型、サイド・バイ・サイド型等を適宜選択し得る。
ライナー1では、少なくとも中間領域1Cに、表面シート2からセカンドシート5に及ぶ窪んだ押圧部8が間欠的に配されていればよいところ、本実施形態では、図4に示すように、押圧部8が、中間領域1Cのみならず、前方領域1Aから後方領域1Bの全域に亘って間欠的に配されている。ライナー1では、図5に示すように、押圧部8が、吸収体4にまで及んでおらず、表面シート2及びセカンドシート5は、押圧部8によって一体となっている。押圧部8は、表面シート2の肌側面側からセカンドシート5に向かって施されたエンボス加工により形成されている。押圧部8を形成するエンボス加工としては、表面シート2及びセカンドシート5の含む熱融着性繊維を溶融し加圧し得るものであれば良く、例えば、熱エンボス加工、超音波エンボス加工等が挙げられる。尚、ライナー1では、押圧部8が吸収体4にまで及んでいないことから、押圧部8は、表面シートと吸収体とを一体的に圧搾して形成される防漏溝(所謂ラウンドエンボス)とは異なるものである。
押圧部8は、その平面視した形状及び寸法が特に限定されるものではないが、ライナー1では、図4に示すように、複数の押圧部8の平面視形状及び寸法が、互いに同一であり、それぞれ、平面視真円形状を有している。尚、押圧部8の平面視形状は、円形形状以外に、例えば、楕円形形状、多角形形状等であっても良く、また、複数の押圧部8の平面視形状及び寸法は、互いに異なっていても良い。
ライナー1では、押圧部8は、中間領域1Cに配されていれば、その配置位置が特に限定されるものではないが、本実施態様では、図4に示すように平面視して、ライナー1の縦方向X及び横方向Yの両方向に交差する方向である第1方向P、及び第1方向Pに交差する第2方向Qのそれぞれに間欠的に配されている。そして、第1方向Pに押圧部8が間欠的に配されて形成された第1方向Pに延びる第1不連続線8Pが第2方向Qに所定間隔を置いて複数本互いに平行に配されていると共に、第2方向Qに押圧部8が間欠的に配されて形成された第2方向Qに延びる第2不連続線8Qが第1方向Pに所定間隔を置いて複
数本互いに平行に配されている。ライナー1では、第1不連続線8P及び第2不連続線8Qそれぞれにおいて、押圧部8,8の配置間隔は均一となっている。
上述した個装体100を構成するライナー1の各部の形成材料について説明する。
表面シート2及び裏面シート3としては、パンティーライナー、生理用ナプキンなどの吸収性物品において通常用いられているものを特に制限なく用いることができる。
表面シート2としては、例えば、液透過性を有する親水性の不織布や穿孔フィルムなどを用いることができ、これらの不織布やフィルムは一般に熱可塑性樹脂、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂等から構成されている。
裏面シート3としては、例えば、液不透過性のフィルムや液難透過性の不織布などを用いることができ、液不透過性のフィルムは透湿性を有していてもよい。
セカンドシート5は、本技術分野においてサブレイヤーシートなどとも呼ばれる吸収性物品の構成部材であり、表面シート2から吸収体4への体液の透過性の向上、吸収体4に吸収された体液の表面シート2への液戻りの低減などの役割を担うシートである。セカンドシート5としては、親水性不織布や親水性の繊維集合体を用いることができ、不織布としては、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、レジンボンド不織布、スパンレース不織布、エアレイド不織布等が挙げられる。
個装体100を構成する包装材21の形成材料について説明する。
包装材21としては、パンティーライナー、生理用ナプキンなどの吸収性物品において通常用いられているものを特に制限なく用いることができる。
包装材21としては、例えば、フィルムや不織布などを用いることができる。
上述した本発明の一実施形態のライナー1の個装体100は、図2に示すように、ライナー1が香料を塗布して形成された香料配置領域KTを有している。その為、個装体100内では保管期間が長くても香りが弱くなり難い。また、第2折り領域10Bに位置する香料配置領域KTの縦方向X先端KTbが、第1折り領域10Aの縦方向X先端1aよりも第2折り曲げ線IL2側に配されている。その為、ライナー1の香りが個装体100の外部に揮散し難くなっている。従って、個装体100をパッケージングした商品を店頭で陳列している際に、他の商品への臭い移りを防止することができる。また、個装体100内では保管期間が長くても香りが更に弱くなり難く、ライナー1の香りが個装体100の外部に更に揮散し難い。
また、個装体100では、ライナー1の吸収体4が、消臭剤及び抗菌剤の少なくとも一方を更に有している。その為、個装体100の長期保存安定性が向上する。また、消臭剤及び抗菌剤の少なくとも一方が、吸収体4を平面視して、実質的に吸収体4の全面に配されているので、個装体100を開封した後、ライナー1を使用した際には、吸収体4に移行した体液の臭いを消臭剤又は抗菌剤で効率的に抑えることができる。また、ライナー1では、香料配置領域KTが、吸収体4の厚み方向Zにおいて、表面シート2側寄りに配されているので、個装体100を開封した後、ライナー1を使用した際には、表面シート2からの香料の揮発性が高い。更に、個装体100を開封した後、ライナー1を使用した際、ライナー1では、図4及び図5に示すように、中間領域1Cに、表面シート2からセカンドシート5に及ぶ押圧部8が間欠的に配されているので、着用者の体液を、窪んだ押圧部8を介して表面シートからセカンドシート5へ素早く吸収し、体液をセカンドシート5で拡散させながら吸収体4へ素早く移行できる。
また、香料配置領域KTが吸収体4における第2折り領域10Bの縦方向X先端4bまで及んでいるので、個装体100内では保管期間が長くても香りが更に弱くなり難い。
さらに、吸収体4における第2折り領域10Bの縦方向X先端4bが、第1折り領域1
0Aの縦方向X先端1aよりも第2折り曲げ線IL2側に配されているので、ライナー1の香りが個装体100の外部に揮散し難くなっている。
上記効果を一層確実に奏されるようにする観点から、ライナー1を有する個装体100は、以下の一又は二以上の構成を有することが好ましい。
吸収体4を形成する吸収シート1枚あたりの坪量に関しては、特に制限されず、吸収性物品の用途等に応じて適宜設定すればよいが、ライナー1に用いる場合、好ましくは15g/m2以上、さらに好ましくは20g/m2以上、そして、好ましくは50g/m2以下
、さらに好ましくは40g/m2以下である。
また、吸収体4を形成する吸収シート1枚あたりの厚みに関しては、特に制限されず、吸収性物品の用途等に応じて適宜設定すればよいが、ライナー1に用いる場合、好ましくは0.05mm以上、さらに好ましくは0.1mm以上、そして、好ましくは2mm以下、さらに好ましくは1mm以下である。1枚当たりの吸収シートの厚みは特に断らない限り、下記方法により測定される厚み(0.5cN/cm2(=0.05kPa)荷重下で
の厚み)を意味する。
<シートの厚みの測定方法>
測定台に重さ2.5g、半径12.5mmの円形プレートを載置し、その状態での円形プレートの上面の位置を測定の基準点P1とする。次に円形プレートを取り除き、測定台に測定対象を置き、その上に円形プレートを再び載置し、その状態での円形プレートの上面の位置を位置P2とする。測定機器にはレーザ変位計(株式会社キーエンス製、CCDレーザ変位センサーLK−080)を用いる。前記基準点P1と前記位置P2との差を、測定対象の厚み、即ち、吸収体の0.5cN/cm2(=0.05kPa)圧力下での厚
みとする。
個装体100を構成する包装材21の坪量に関しては、特に制限されず、個装体100の保管期間等に応じて適宜設定すればよいが、ライナー1に用いる場合、好ましくは18g/m2以上、さらに好ましくは20g/m2以上、そして、好ましくは40g/m2以下
、さらに好ましくは30g/m2以下である。
以上、本発明をその実施形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施形態に制限されることなく適宜変更が可能である。
例えば、上述した個装体100のライナー1は、図2に示すように、香料配置領域KTの第2折り曲げ線IL2側の先端KTbが、第2折り曲げ線IL2を越えて延在し、吸収体4の第2折り領域10Bの先端4bの位置まで延在しているが、香料配置領域KTの第2折り曲げ線IL2側の先端KTbが、包装材21における第2折り領域10Bの先端21bよりも内方に配されていればよい。即ち、香料配置領域KTの第2折り曲げ線IL2側の先端KTbが、第2折り曲げ線IL2を越えていても吸収体4の先端4bの位置まで延在しなくてもよく、第2折り曲げ線IL2を越えていなくてもよい。
尚、香料配置領域KTの第2折り曲げ線IL2側の先端KTbの位置が分からずとも、縦方向Xに延びる香料配置領域KTを有する吸収体4では、その吸収体4における第2折り領域10Bの先端4bが、包装材21における第2折り領域10Bの先端21bよりも内方に配されていれば、図2に示すライナー1の個装体100と同様の効果を奏することができる。また、このような吸収体4における第2折り領域10Bの先端4bが、包装材21における第1折り領域10Aの先端21aよりも内方に配されていれば、個装体100内では保管期間が長くても香りが更に弱くなり難く、ライナー1の香りが個装体100の外部に更に揮散し難い。
また、図2に示すように、上述したライナー1の個装体100では、ライナー1の第2折り領域10Bの先端1bの位置は、包装材21における第2折り領域10Bの先端21bよりは内方に配されているが、包装材21における第1折り領域10Aの先端21aを越えて外方に延在している構成となっている。このような構成に対し、ライナー1の第2折り領域10Bの先端1bの位置を、包装材21における第2折り領域10Bの先端21bより内方に配し、更に、包装材21における第1折り領域10Aの先端21aよりも内方に配している構成であってもよい。このような構成となっていれば、香料配置領域KTを有するライナー1が包装材21の内部に完全に納まるようになるので、個装体100内では保管期間が長くても香りが更に弱くなり難く、ライナー1の香りが個装体100の外部に更に揮散し難い。
また、上述した個装体100のライナー1は、図5に示すように、吸収体4に縦方向Xに延びる香料配置領域KTを有しているが、ライナー1の内部に香料配置領域KTを有していればよい。例えば、ライナー1では、香料配置領域KTを吸収体4に配置する代わりに、香料配置領域KTをセカンドシート5に配置してもよく、香料配置領域KTを表面シート2に配置してもよい。
また、上述した個装体100のライナー1は、図2に示すように、吸収体4がシート状の吸収シートで形成されているが、吸収体4が、パルプ繊維等の親水性繊維を積繊した吸収性コア又は該繊維に吸水性ポリマーの粒子を保持させた混合積繊物である吸収性コアをコアラップシートで被覆したものであってもよい。
また、吸収性や防漏性等の向上の観点から、ライナー1の肌側面に、表面シート2、セカンドシート5及び吸収体4が一体的に圧密化されてなる防漏溝(ラウンドエンボス)が形成されていてもよい。
また、ライナー1は、図2に示すように、表面シート2と吸収体4との間にセカンドシート5を有しているが、セカンドシート5を有していなくてもよい。
また、上述したライナー1の個装体100は、図2に示すように、第2折り領域10Bの包装材21の縦方向X先端側21bに止着部41である止着テープが設けられて封止されているが、止着テープの代わりに、第2折り領域10Bの包装材21の先端側21bにおける第1折り領域10Aの包装材21との対向面に、ホットメルト接着剤等の接着剤を塗布することにより封止されていても良い。
本発明の吸収性物品は、上記実施形態の如きパンティライナーに制限されず、生理用ナプキン、生理用ショーツ等も包含される。
上述した本発明の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
<1>
着用者の前後方向に対応する縦方向とこれに直交する横方向とを有し、吸収体を具備する吸収性物品と、該吸収性物品の全体を包装する包装材とを備え、該吸収性物品の着衣側面に粘着部を介して該包装材が剥離可能に粘着されてなる積層体が、該吸収性物品の肌側面を内側にして、該積層体を横方向に横断する第1折り曲げ線及び第2折り曲げ線で該吸収性物品の縦方向に折り畳まれた構成となっている、吸収性物品の個装体であって、前記吸収性物品は、前記吸収体に又は該吸収性物品の内部に香料配置領域を有し、前記積層体は、前記第1折り曲げ線及び第2折り曲げ線に挟まれた中央領域、並びに該中央領域を挟んで縦方向両側に位置する、該第1折り曲げ線から延出する第1折り領域及び該第2折り曲げ線から延出する第2折り領域に区分され、該中央領域上において該第2折り領域が該第1折り領域上に重ねられており、前記第2折り領域に位置する前記香料配置領域の先端
が、前記第1折り領域の先端と平面視で一致するか、又は該第1折り領域の先端よりも前記第2折り曲げ線側に配されている、吸収性物品の個装体。
<2>
前記香料配置領域が前記吸収体における前記第2折り領域の縦方向先端まで及んでいる、<1>に記載の吸収性物品の個装体。
<3>
前記香料配置領域が吸収体の縦方向の全長に亘って配されている、<1>又は<2>に記載の吸収性物品の個装体。
<4>
前記香料配置領域は前記香料が塗布されて形成されている<1>〜<3>の何れか1に記載の吸収性物品の個装体。
<5>
前記吸収体における香料の含有量は、吸収性物品1枚値0.3mg以上5.0mg以下、好ましくは0.5mg以上3.0mg以下である、<1>〜<4>の何れか1に記載の吸収性物品の個装体。
<6>
前記吸収体における前記第2折り領域に位置する縦方向先端が、前記第1折り領域の先端と平面視で一致するか、又は該第1折り領域の先端よりも前記第2折り曲げ線側に配されている、<1>〜<5>の何れか1に記載の吸収性物品の個装体。
<7>
前記吸収体は消臭剤及び抗菌剤の少なくとも一方を有している、<1>〜<6>の何れか1に記載の吸収性物品の個装体。
<8>
前記消臭剤として多孔性の無機消臭粒体を含む、<7>に記載の吸収性物品の個装体。<9>
前記無機消臭粒体としてカンクリナイト様鉱物、ゼオライトを含む、<8>に記載の吸収性物品の個装体。
<10>
前記消臭剤として有機消臭粒体を含む、<4>〜<9>の何れかに記載の吸収性物品の個装体。
<11>
前記有機消臭粒体として架橋性ビニルモノマー及びヘテロ芳香環を有するビニルモノマーを含むモノマー成分を共重合して得られる粒子を含む、<10>に記載の吸収性物品の個装体。
<12>
前記有機消臭粒体が2,6−ジフェニル−p−フェニレンオキサイドベースポリマー、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ジビニルベンゼン・2−ビニルピリジン共重合体及びスチレン・ジビニルベンゼン・2−ビニルピリジン共重合体から選ばれる1種又は2種以上である、<11>に記載の吸収性物品の個装体。
<13>
前記消臭剤の平均粒径が0.1μm以上100μm以下、好ましくは1μm以上、50μm以下である、<7>〜<12>の何れかに記載の吸収性物品の個装体。
<14>
前記消臭剤の細孔径のピークが0.005μm以上、0.1μm以下、好ましくは0.04μm以下である<7>〜<13>の何れかに記載の吸収性物品の個装体。
<15>
前記抗菌剤として金属又は金属イオンからなる抗菌性金属を担持する多孔性消臭粒体を含む、<7>〜<14>の何れか1に記載の吸収性物品の個装体。
<16>
前記金属を担持させる多孔性消臭粒体として無機消臭粒体を含む<15>に記載の吸収
性物品の個装体。
<17>
前記金属を担持させる無機消臭粒体として極性を有するものを含む<16>に記載の吸収性物品の個装体。
<18>
前記極性を有する無機消臭粒体としてカンクリナイト様鉱物、ゼオライト、モンモリロナイトを含み、好ましくはカンクリナイト様鉱物又はゼオライトを含み、特に好ましくは金属置換カンクリナイト様鉱物を含む、<17>に記載の吸収性物品の個装体。
<19>
前記抗菌性金属を担持する多孔性消臭粒体として有機消臭粒体を含む<15>〜<18>の何れかに記載の吸収性物品の個装体。
<20>
前記有機消臭粒体として架橋性ビニルモノマー及びヘテロ芳香環を有するビニルモノマーを含むモノマー成分を共重合して得られる粒子を含む<19>に記載の吸収性物品の個装体。
<21>
前記有機消臭粒体が2,6−ジフェニル−p−フェニレンオキサイドベースポリマー、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ジビニルベンゼン・2−ビニルピリジン共重合体及びスチレン・ジビニルベンゼン・2−ビニルピリジン共重合体から選ばれる1種又は2種以上である、<20>に記載の吸収性物品の個装体。
<22>
前記第2折り領域の縦方向端部側の包装シートの着衣側面には粘着テープが設けられており、該粘着テープは前記第1折り領域の包装シート表面に固定されて封止されている、<1>〜<21>の何れかに記載の吸収性物品の個装体。
<23>
前記吸収体より肌側には表面シートが備えられており、前記吸収体は前記表面シート側から見て視認できる色を有している、<1>〜<22>の何れかに記載の吸収性物品の個装体。
<24>
前記吸収性物品がパンティライナーである<1>〜<23>の何れかに記載の吸収性物品の個装体。
100 個装体
1 パンティライナー(吸収性物品)
1a ライナーの第1折り領域の先端(第1折り領域の先端)
1b ライナーの第2折り領域の先端
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体(吸収シート)
4a 吸収体の第1折り領域の先端
4b 吸収体の第2折り領域の先端
5 セカンドシート
6 周縁シール部
8 押圧部
10 積層体
21 包装材
21a 包装材の第1折り領域の先端
21b 包装材の第2折り領域の先端
31 粘着部
41 止着部(止着テープ)
1A 前方領域
1B 後方領域
1C 中間領域
10A 第1折り領域
10B 第2折り領域
10C 中央領域
KT 香料配置領域
KTa 香料配置領域の第1折り曲げ線側の先端
KTb 香料配置領域の第2折り曲げ線側の先端
X 縦方向
Y 横方向
IL1 第1折り曲げ線
IL2 第2折り曲げ線

Claims (6)

  1. 着用者の前後方向に対応する縦方向とこれに直交する横方向とを有し、吸収体を具備する吸収性物品と、該吸収性物品を包装する包装材とを備え、該吸収性物品の着衣側面に粘着部を介して該包装材が剥離可能に粘着されてなる積層体が、該吸収性物品の肌側面を内側にして、該積層体を横方向に横断する第1折り曲げ線及び第2折り曲げ線で該吸収性物品の縦方向に折り畳まれた構成となっている、吸収性物品の個装体であって、
    前記吸収性物品は、前記吸収体に又は該吸収性物品の内部に香料配置領域を有し、
    前記積層体は、前記第1折り曲げ線及び第2折り曲げ線に挟まれた中央領域、並びに該中央領域を挟んで縦方向両側に位置する、該第1折り曲げ線から延出する第1折り領域及び該第2折り曲げ線から延出する第2折り領域に区分され、該中央領域上において該第2折り領域が該第1折り領域上に重ねられており、
    前記第2折り領域に位置する前記香料配置領域の縦方向先端が、前記第1折り領域の縦方向先端と平面視で一致するか、又は該第1折り領域の縦方向先端よりも前記第2折り曲げ線側に配されている、吸収性物品の個装体。
  2. 前記香料配置領域が、平面視で前記吸収体における前記第2折り領域の縦方向先端まで及んでいる、請求項1記載の吸収性物品の個装体。
  3. 前記吸収体における前記第2折り領域に位置する縦方向先端が、前記第1折り領域の縦方向先端と平面視で一致するか、又は該第1折り領域の縦方向先端よりも前記第2折り曲げ線側に配されている、請求項1又は2に記載の吸収性物品の個装体。
  4. 前記吸収体は、消臭剤及び抗菌剤の少なくとも一方を更に有している、請求項1〜3の何れか1項に記載の吸収性物品の個装体。
  5. 前記第2折り領域の前記包装材の縦方向先端側には、止着部が設けられており、該止着部が前記第1折り領域の該包装材に接触して封止されている、請求項1〜4の何れか1項に記載の吸収性物品の個装体。
  6. 前記吸収体より肌側には表面シートが備えられており、該吸収体は該表面シート側から見て視認できる色を有している、請求項1〜5の何れか1項に記載の吸収性物品の個装体。
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