JP2018165527A - ベルト式無段変速機の可変速プーリ支持装置 - Google Patents

ベルト式無段変速機の可変速プーリ支持装置 Download PDF

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加藤 晃央
Akio Kato
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Abstract

【課題】ベルト式無段変速機のサイズをできる限り小型化する。【解決手段】プーリ軸24に設けられた固定シーブ22と、プーリ軸24にスライド自在に嵌合され且つ回り止めされて固定シーブ22に対向配置された可動シーブ23と、その可動シーブ23をプーリ軸24に沿って軸方向に移動させるねじ機構30とを備え、ねじ機構30は筒状のねじ軸31とナット33と、ねじ軸31の外径面とナット33の内径面に設けられたねじ溝32,34に組み込まれたボール35とを備え、ねじ軸31とナット33のうちの一方がプーリ支持対象10に固定される固定側部品とされ、他方が回転トルクの負荷により軸方向に移動する可動側部品とされ、可動側部品の外周に回転を伝達するためのギヤが設けられており、ねじ機構30のねじ溝32,34が形成された軸方向範囲と、可動側部品の外周に設けられたギヤの軸方向範囲とを重複させたベルト式無段変速機の可変速プーリ支持装置とした。【選択図】図1

Description

この発明は、ベルト式無段変速機の可変速プーリ支持装置に関する。
自動車エンジンの回転を変速して出力する無段変速機として、駆動側の可変速プーリと従動側の可変速プーリ間にVベルトをかけ渡し、駆動側可変速プーリと従動側可変速プーリのプーリ溝幅を互いに逆方向に変化させて変速比を無段階に可変するVベルト式無段変速機が従来から知られている。
駆動側、従動側の各可変速プーリは、プーリ軸に設けられた固定シーブに対して可動シーブを対向配置し、その可動シーブをプーリ軸に沿ってスライド自在に支持し、且つ、プーリ軸に対して回り止めし、上記可動シーブをボールねじ機構により軸方向に移動させてプーリ溝幅を制御している。
ボールねじ機構は、ねじ軸の外周に形成されたねじ溝と、ナットの内周に形成されたねじ溝間に、多数のボールを循環可能に組込んだものである。
例えば、特許文献1では、ボールねじ機構におけるねじ軸を筒状とし、その筒状のねじ軸を変速機のケーシングに固定し、ナットを可動シーブに回動自在に連結し、そのナットに回転トルクを付与して、ナットとともに可動シーブをプーリ軸の軸方向に移動させるようにしている。
また、特許文献2では、ボールねじ機構におけるナットをケーシングに固定し、筒状のねじ軸を可動シーブに回動自在に連結し、そのねじ軸に回転トルクを付与して、ねじ軸とともに可動シーブをプーリ軸の軸方向に移動させるようにしている。
特開2003−139207号公報 特開2005−273735号公報
ところで、上記特許文献1,2に記載されたベルト式無段変速機では、ねじ機構のねじ軸とナットとがねじ係合している部分、すなわち、ねじ溝が設けられている部分と、駆動力を伝達するギヤが設けられている部分とが、軸方向へ離れた位置に設定されている。このようなねじ溝とギヤとのオフセットにより、装置全体が大型化する傾向がある。ベルト式無段変速機のサイズは、できる限り小型化したいという要請がある。
そこで、この発明の課題は、ベルト式無段変速機のサイズをできる限り小型化することである。
上記の課題を解決するために、この発明は、2つの可変速プーリを備えるベルト式無段変速機の少なくとも一方の可変速プーリ支持装置であって、プーリ軸に設けられた固定シーブと、前記プーリ軸にスライド自在に嵌合され且つ回り止めされて前記固定シーブに対向配置された可動シーブと、その可動シーブを前記プーリ軸に沿って軸方向に移動させるねじ機構とを備え、前記ねじ機構は、筒状のねじ軸と、そのねじ軸にねじ係合されるナットと、前記ねじ軸の外径面と前記ナットの内径面に設けられたねじ溝に組み込まれたボールとを備え、前記ねじ軸と前記ナットのうちの一方がプーリ支持対象に固定される固定側部品とされ、他方が回転トルクの負荷により軸方向に移動する可動側部品とされ、前記可動側部品の外周に他の可変速プーリに回転を伝達するためのギヤが設けられており、前記ねじ機構の前記ねじ溝が形成された軸方向範囲と、前記可動側部品の外周に設けられた前記ギヤの軸方向範囲とを重複させたベルト式無段変速機の可変速プーリ支持装置を採用した。
ここで、前記可動側部品は前記ナットである構成を採用することができる。
また、前記可動側部品は、前記ねじ溝に臨む位置に装着可能で螺旋状の前記ねじ溝の並列するピッチ間に前記ボールを循環させるコマ部材を備え、前記コマ部材は、前記ギヤ又は前記ギヤを固定する係合部の一部を切り欠いて配置される構成を採用することができる。
前記コマ部材は、螺旋状の前記ねじ溝の隣り合う2つのピッチ間でのみ前記ボールを循環させるものであり、前記コマ部材は、前記可動側部品の前記ギヤが設けられた軸方向範囲を避けて配置される構成を採用することができる。
これらの各態様において、前記ギヤ又は前記ギヤを固定する係合部は、前記可動側部品に一体に設けられる構成を採用することができる。
あるいは、これらの各態様において、前記ギヤ又は前記ギヤを固定する係合部は、前記可動側部品とは別部材のものが前記可動側部品に接続されて構成されており、前記別部材は、前記可動側部品に装着された前記コマ部材を覆うように前記可動側部品の外周に取り付けられる構成を採用することができる。
この発明は、ベルト式無段変速機のプーリを動作させるねじ機構のねじ溝が設けられている部分と、ねじ機構に駆動力を伝達するギヤが設けられている部分とを、軸方向に重複させたので、装置のサイズを小型化することができる。
この発明の第一の実施形態を示す縦断面図 図1の要部拡大断面図 図2の平面図 第二の実施形態を示す平面図 第三の実施形態を示す平面図
以下、この発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。図1に示すように、プーリ支持対象としてのケーシング10内には、Vベルト式無段変速機20が組み込まれている。Vベルト式無段変速機20は、駆動側の可変速プーリPと、従動側の可変速プーリPと、その両プーリP、P間に掛け渡されたVベルト21とからなる。
図1に示すように、駆動側の可変速プーリPは、固定シーブ22と、その固定シーブ22に対向配置された可動シーブ23を有する。固定シーブ22と可動シーブ23の対向面には、テーパ面22a、23aが設けられ、そのテーパ面22a、23a間に断面V字形のプーリ溝Gが設けられている。
固定シーブ22は、プーリ軸24に一体化されている。一体化に際し、ここでは、プーリ軸24に固定シーブ22を一体的に設けているが、プーリ軸24に固定シーブ22を嵌合してキー止めし、あるいは、ピン止めしてもよい。また、スプラインやセレーションによる嵌合として回り止めし、止め輪の取り付けにより軸方向に固定してもよい。
可動シーブ23は、プーリ軸24にスライド自在に嵌合され、且つ、回り止めされている。回り止めに際し、プーリ軸24に滑りキー25を固定し、一方、可動シーブ23の内径面には軸方向に延びるキー溝26を形成し、そのキー溝26に滑りキー25をスライド自在に嵌合している。
上記のような滑りキー25による回り止めに代えて、プーリ軸24に可動シーブ23をスプラインによる嵌合あるいはセレーションによる嵌合として、プーリ軸24に対し、可動シーブ23をスライド自在とし、且つ、回り止めとしてもよい。
駆動側可変速プーリPにおける可動シーブ23は、ねじ機構30によって軸方向に移動される。図2に示すように、ねじ機構30は、筒状のねじ軸31の外径面に形成されたねじ溝32と、ナット33の内径面に形成されたねじ溝34間に多数のボール35を組み込んだボールねじからなる(以下、ボールねじ30とも称する。)。上記多数のボール35は、ナット33及びねじ軸31間に形成された図示省略の循環路に沿って、循環可能とされている。
ねじ軸31とナット33のうちの一方が、ケーシング10に回転方向に固定される固定側部品とされ、他方が、回転トルクの負荷により軸方向に移動する可動側部品とされる。ここでは、ねじ軸31はねじ機構30の固定側部品として機能し、ナット33はねじ機構30の可動側部品として機能するようになっている。
可動側部品であるナット33は、第一の軸受要素40を介して可動シーブ23に回転自在に連結されている。
第一の軸受要素40は、可動シーブ23の軸方向端面(背面)と、それに対向するナット33の軸方向端面との間に配置される第一のスラスト軸受41で構成されている。この実施形態では、第一のスラスト軸受41は、可動シーブ23とナット33との間に、複数のニードルを放射状に配置したスラストニードル軸受を採用している。
また、固定側部品であるねじ軸31は、ケーシング10に直接固定されている。この実施形態では、ケーシング10の内面に対してねじ軸31の端面が直接当接しており、ケーシング10の外側からそのケーシング10の貫通孔12を通って、ねじ軸31の穴31aに向かって差し込まれた回転方向を固定するピン11によって、ねじ軸31はケーシング10に回転方向に固定されている。なお、回転方向への移動はピン11により規制されており、軸方向への移動は可能であるが、軸方向への移動は軸方向からの荷重により規制されている。
固定側部品のケーシング10に対する回転方向を固定する構造としては、固定側部品とケーシング10とが直接接触して、回転方向を固定することが望ましい。
ケーシング10又はねじ軸31と、プーリ軸24との間には、第二の軸受要素50が配置される。第二の軸受要素50は、プーリ軸24の軸端にねじ込まれた止めナット27の内側端面と、それに対向するねじ軸31の軸方向端面との間に配置される第二のスラスト軸受51で構成されている。このような構成とすることで、ねじ軸31のラジアル方向の荷重を受けとめている。この実施形態では、第二のスラスト軸受51は、止めナット27とねじ軸31との間に、複数のニードルを放射状に配置したスラストニードル軸受を採用している。止めナット27はプーリ軸24とともに一体に軸回り回転する。
プーリ軸24は、ナット33の軸心に形成された嵌合孔に挿通され、プーリ軸24とナット33とは、互いに相対回転可能である。また、プーリ軸24は、ねじ軸31に設けられた嵌合孔に挿通されて、プーリ軸24とねじ軸31とは、第三の軸受要素60を介して軸回り回転自在に支持されている。ここでは、第三の軸受要素60として、プーリ軸24の外面とねじ軸31の嵌合孔の内面との間に、複列のニードル軸受61を配置している。
プーリ軸24の両端は、それぞれケーシング10との間に組み込まれた支持軸受62,62によって、そのケーシング10に回転自在に支持されている。支持軸受62としては、例えば、深溝玉軸受やアンギュラ玉軸受を採用することができる。
ナット33の外周には係合部36が形成されており、この係合部36に変速ギヤ43が嵌合されている。変速ギヤ43は、ナット33に対して回り止めされ、そのナット33の端部に取り付けられた止め輪45によって軸方向に固定されている。変速ギヤ43を固定するための係合部36は、ギヤやセレーション等の軸方向へ抜き差し可能な種々の係合手段や、あるいは、変速ギヤ43を軸方向へ圧入固定するための圧入用外周面等で構成することができる。
変速ギヤ43は駆動ギヤ46と噛合している。駆動ギヤ46は図示省略したモータによって回転駆動される。その駆動ギヤ46の回転を変速ギヤ43に伝達することにより、変速ギヤ43とともにナット33が回転する。
このとき、ナット33は、ボール35を介して回転方向に固定されたねじ軸31とねじ係合しているため、ナット33が回転しつつ軸方向へ移動するとともに、変速ギヤ43は駆動ギヤ46に噛合する状態を保持してナット33とともに軸方向へ移動する。変速ギヤ43の軸方向への移動を可能とするため、その変速ギヤ43及び駆動ギヤ46のそれぞれを平歯車としている。
変速ギヤ43は、駆動側可変速プーリPと従動側可変速プーリP間に組み込まれた変速軸70の一端部上に設けられた平歯車からなる入力ギヤ71と噛合して、ナット33の回転を変速軸70に伝達しており、その変速軸70の回転は他端部に設けられた出力ギヤ72から出力される。
上記変速軸70においては、両端部がケーシング10に支持された転がり軸受73によって回転自在に支持されている。
従動側の可変速プーリPは、前述の駆動側可変速プーリPと同様に、固定シーブ22と、その固定シーブ22に対向配置された可動シーブ23からなる。
これらの固定シーブ22及び可動シーブ23は、駆動側可変速プーリPの固定シーブ22及び可動シーブ23に対して左右逆の配置とされている点で、駆動側可変速プーリPと相違している。固定シーブ22に設けられたプーリ軸24で、可動シーブ23を回転自在に、且つ、スライド自在に支持している等、可動シーブ23の支持構造については、駆動側の可変速プーリPの可動シーブ23と同一とされている。このため、同一部品には同一の符号を付して説明を省略する。
また、可動シーブ23をボールねじ30で移動させる点、そのボールねじ30を形成するねじ軸31をケーシング10で支持する支持構造、プーリ軸24の両端部をケーシング10で回転自在に支持する支持構造についても、駆動側の可変速プーリPと同一であるため、同一部品には同一の符号を付して説明を省略する。
従動側において、ボールねじ30のナット33に支持された変速ギヤ43は、変速軸70に設けられた出力ギヤ72に噛合して、駆動側可変速プーリP1の可動シーブ23と従動側可変速プーリPの可動シーブ23は連動回転するようになっている。
ここで、図2に示すように、ねじ軸31のねじ溝32、又は、ナット33のねじ溝34が形成された軸方向範囲と、可動側部品であるナット33の外周に形成された係合部36の軸方向範囲とは、重複するように設定されている。この実施形態では、ねじ軸31とナット33との相対位置がどのような状態であるかに係わらず、係合部36が形成されている軸方向範囲は、ねじ軸31のねじ溝32の軸方向範囲、及び、ナット33のねじ溝34の軸方向範囲のそれぞれと重複している。係合部36が、ねじ軸31のねじ溝32の軸方向範囲や、ナット33のねじ溝34の軸方向範囲のそれぞれと重複していれば、その係合部36に固定されるギヤ(変速ギヤ43)の存在する軸方向範囲も、ねじ軸31のねじ溝32の軸方向範囲や、ナット33のねじ溝34の軸方向範囲のそれぞれと重複していることとなる。
このため、可動側部品や固定側部品の軸方向寸法を小さくすることができ、その結果、可変速プーリ支持装置を小型化することができる。特に、可変速プーリ支持装置の軸方向への長さを短縮することができる。
また、この実施形態では、図2に示すように、可動側部品であるナット33は、ねじ溝34に臨む位置に装着可能なコマ部材37を備えている。
コマ部材37は、螺旋状のねじ溝34の並列するピッチ間にボール35を循環させるために設置される。コマ部材37は、ナット33の内面のねじ溝34に臨む位置に装着可能で、螺旋状のねじ溝32の並列するピッチ間にボール35を循環させるよう、並列するねじ溝32間を軸方向へ結ぶ連結溝37aを備える。
図2に示す第一の実施形態では、係合部36は可動側部品に一体に設けられる。また、コマ部材37は、ナット33の外周に形成される係合部36の一部を切り欠いて配置される。
すなわち、コマ部材37は、ナット33の円筒部33bの外周と内周を貫通するように形成された孔33d内に、嵌合により固定される。孔33dは、ナット33の外周に形成される係合部36、ナット33の内周に形成されるねじ溝34の一部を切り欠いて形成されている。孔33dは、図2に示すように、ナット33の円筒部33bの一端から内径側へ伸びるフランジ部33aは避けて設けられる。
ここで、変速ギヤ43は、係合部36に対して全周に亘って係合するので、周方向の一部分に係合部36が無くても、変速ギヤ43の固定には支障がない。また、孔33dによって、ナット33の内周に形成されるねじ溝34の一部は分断されているが、そのねじ溝34の分断された箇所は、コマ部材37の連結溝37aによって接続されているので、ボール35は、並列するねじ溝34間を行き来でき、ボールねじ30の機能に支障はない。
なお、係合部36をギヤで構成して、そのギヤからなる係合部36を、駆動ギヤ46や出力ギヤ72等に直接噛み合わせてもよい。この構成によれば、変速ギヤ43の設置を省略することにより、さらなる装置の小型化が可能である。
図4に示す第二の実施形態では、コマ部材37は、螺旋状のねじ溝34の隣り合う2つのピッチ間でのみ、ボール35を循環させるものである。すなわち、ねじ軸31のねじ溝32は複数ピッチに亘って螺旋状に形成されているのに対し、ナット33のねじ溝34は1ピッチ分(1周分)の螺旋長さに形成されている。コマ部材37の連結溝37aは、ナット33の1ピッチ分のねじ溝34の一方の端部から他方の端部へボール35を戻して、そのねじ溝34内にボール35を循環させる。
このように、コマ部材37は、1ピッチ分のねじ溝34に相当する軸方向に限られた範囲にのみ配置されるので、係合部36に噛み合う変速ギヤ43との噛み合い部分を避けて配置することができ、設計の自由度が拡がるという効果が期待できる。すなわち、コマ部材37は比較的小型にできるので、可動側部品の係合部36が形成された軸方向範囲のうち、係合部36に噛み合う変速ギヤ43との噛み合い部分を避けて配置することが容易に可能である。
図5に示す第三の実施形態では、係合部36は、可動側部品であるナット33の本体とは別部材のものが、そのナット33に接続されて構成されている。別部材からなる係合部36は円筒状の部材であり、その円筒状の部材が、ナット33の円筒部33bからフランジ部33aへと続く外周面に、圧入、嵌合、その他手法により固定されている。
ここで、別部材である係合部36は、可動側部品であるナット33に装着されたコマ部材37を覆うように、そのナット33の外周に取り付けられる。すなわち、ナット33にコマ部材37を装着した後に、別部材である係合部36を固定する手順となる。
以上のように、Vベルト式無段変速機は、これらの各実施形態に示す構造を採用することができ、以下、その作用を説明する。
まず、駆動ギヤ46を駆動すると、その駆動ギヤ46の回転は変速ギヤ43に伝達され、駆動側可変速プーリPのボールねじ30におけるナット33が回転する。
このとき、ナット33は、ケーシング10に回転方向に固定されたねじ軸31に対して、ボール35を介してねじ係合しているため、ナット33は回転しつつ軸方向に移動し、そのナット33に回転自在に連結された可動シーブ23が、プーリ軸24に沿って軸方向に移動し、固定シーブ22との対向部間に形成されたプーリ溝の溝幅が変化する。
また、駆動側可変速プーリPのナット33の回転は、変速ギヤ43からこれに噛合する入力ギヤ71に伝達されて変速軸70が回転し、その変速軸70の回転は、出力ギヤ72から従動側可変速プーリPの変速ギヤ43に伝達されるため、従動側可変速プーリPにおけるボールねじ30のナット33が回転する。
このとき、従動側可変速プーリPにおけるナット33も、駆動側可変速プーリPのナット33と同様に、回転方向に固定されたねじ軸31に対してボール35を介してねじ係合しているため、ナット33は回転しつつ軸方向に移動し、そのナット33に回転自在に連結された可動シーブ23がプーリ軸24に沿って軸方向に移動し、固定シーブ22との対向部間に形成されたプーリ溝の溝幅が変化する。
この場合、駆動側可変速プーリPと従動側可変速プーリPとは固定シーブ22と可動シーブ23が左右逆の配置とされているため、駆動側可変速プーリPと従動側可変速プーリPとはプーリ溝幅が互いに逆方向に変化する。すなわち、駆動側可変速プーリPのプーリ溝幅が広くなると従動側可変速プーリPのプーリ溝幅が狭くなり、逆に、駆動側可変速プーリPのプーリ溝幅が狭くなると従動側可変速プーリPのプーリ溝幅が広くなる。そのプーリ溝幅の変化によって駆動側可変速プーリPから従動側可変速プーリPへの変速比が変化する。
この実施形態では、可動シーブ23をプーリ軸24に沿って軸方向に移動させるねじ機構としてボールねじ30を採用したが、ねじ機構はボールねじ30に限定されるものではない。例えば、筒状のねじ軸31の外径面及びナット33の内径面のそれぞれに、台形ねじを螺旋状に形成した滑りねじであってもよい。
また、この実施形態では、ねじ軸31はねじ機構30の固定側部品として機能し、ナット33はねじ機構30の可動側部品として機能するようになっていたが、これを逆にして、ねじ軸31はねじ機構30の可動側部品として機能し、ナット33はねじ機構30の固定側部品として機能する構成に、この発明を適用してもよい。
この場合、ねじ軸31を可動シーブ23に回転自在に連結し、ねじ軸31の外径面に変速ギヤ43を取り付け、変速比の変更に際し、その変速ギヤ43に回転トルクを伝達する。また、可動側部材であるねじ軸31と可動シーブ23との間を、スラスト軸受からなる第一の軸受要素40で支持することとなる。
このとき、コマ部材37は、可動側部品であるねじ軸31に備えられる。コマ部材37は、ねじ軸31の外面のねじ溝32に臨む位置に装着可能で、螺旋状のねじ溝32の並列するピッチ間にボール35を循環させるよう、並列するねじ溝32間を結ぶ連結溝37aを備える。
なお、ボールねじ30の仕様や用途によっては、ピッチ間にボール35を循環させる必要がないボールねじ30を採用することができ、その場合、コマ部材37の設置は省略することもできる。
また、これらの実施形態では、可動シーブ23をプーリ軸24に沿って軸方向に移動させるねじ機構としてボールねじ30を採用したが、ねじ機構はボールねじ30に限定されるものではない。例えば、筒状のねじ軸31の外径面及びナット33の内径面のそれぞれに、台形ねじを螺旋状に形成した滑りねじであってもよい。このような、ボールを介在しないねじ機構を採用する場合も、コマ部材37の設置は不要である。
10 ケーシング(プーリ支持対象)
22 固定シーブ
23 可動シーブ
23b ボス部
24 プーリ軸
30 ボールねじ(ねじ機構)
31 ねじ軸
32 ねじ溝
33 ナット
34 ねじ溝
35 ボール
40 第一の軸受要素
41 第一のスラスト軸受
50 第二の軸受要素
51 第二のスラスト軸受
60 第三の軸受要素
61 ニードル軸受
62 支持軸受

Claims (6)

  1. 2つの可変速プーリ(P1、)を備えるベルト式無段変速機の少なくとも一方の可変速プーリ支持装置であって、プーリ軸(24)に設けられた固定シーブ(22)と、前記プーリ軸(24)にスライド自在に嵌合され且つ回り止めされて前記固定シーブ(22)に対向配置された可動シーブ(23)と、その可動シーブ(23)を前記プーリ軸(24)に沿って軸方向に移動させるねじ機構(30)とを備え、
    前記ねじ機構(30)は、筒状のねじ軸(31)と、そのねじ軸(31)にねじ係合されるナット(33)と、前記ねじ軸(31)の外径面と前記ナット(33)の内径面に設けられたねじ溝(32,34)に組み込まれたボール(35)とを備え、前記ねじ軸(31)と前記ナット(33)のうちの一方がプーリ支持対象(10)に固定される固定側部品とされ、他方が回転トルクの負荷により軸方向に移動する可動側部品とされ、前記可動側部品の外周に他の可変速プーリ(P)に回転を伝達するためのギヤが設けられており、
    前記ねじ機構(30)の前記ねじ溝(32,34)が形成された軸方向範囲と、前記可動側部品の外周に設けられた前記ギヤの軸方向範囲とを重複させた
    ベルト式無段変速機の可変速プーリ支持装置。
  2. 前記可動側部品は前記ナット(33)である
    請求項1に記載のベルト式無段変速機の可変速プーリ支持装置。
  3. 前記可動側部品は、前記ねじ溝(32,34)に臨む位置に装着可能で螺旋状の前記ねじ溝(32,34)の並列するピッチ間に前記ボール(35)を循環させるコマ部材(37)を備え、
    前記コマ部材(37)は、前記ギヤ又は前記ギヤを固定する係合部(36)の一部を切り欠いて配置される
    請求項1又は2に記載のベルト式無段変速機の可変速プーリ支持装置。
  4. 前記コマ部材(37)は、螺旋状の前記ねじ溝(32,34)の隣り合う2つのピッチ間でのみ前記ボール(35)を循環させるものであり、
    前記コマ部材(37)は、前記可動側部品の前記ギヤが設けられた軸方向範囲を避けて配置される
    請求項3に記載のベルト式無段変速機の可変速プーリ支持装置。
  5. 前記ギヤ又は前記ギヤを固定する係合部(36)は、前記可動側部品に一体に設けられる
    請求項1〜4のいずれか一つに記載のベルト式無段変速機の可変速プーリ支持装置。
  6. 前記ギヤ又は前記ギヤを固定する係合部(36)は、前記可動側部品とは別部材のものが前記可動側部品に接続されて構成されており、
    前記別部材は、前記可動側部品に装着された前記コマ部材(37)を覆うように前記可動側部品の外周に取り付けられる
    請求項1〜4のいずれか一つに記載のベルト式無段変速機の可変速プーリ支持装置。
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