JP2018165315A - 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】少量の帯電防止剤の配合で優れた帯電防止効果を得ることができ、帯電防止剤の配合コストを低減すると共に、白濁等の不具合を解消する芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を提供する。【解決手段】(A)芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対し、(B)下記式(1)で表されるイミダゾリウム塩0.5〜5.0質量部を含有する芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。(式中、R1〜R3はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を示し、RfはF、CF3、C2F5、C3F7、C4F9のいずかを示す。)【選択図】なし

Description

本発明は、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品に関する。詳しくは、本発明は、帯電防止剤として特定のイミダゾリウム塩を用いた、帯電防止性の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物と、この芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品に関する。
ポリカーボネート樹脂、特に芳香族ポリカーボネート樹脂は、機械的強度、耐熱性、透明性等に優れた樹脂として、電気・電子・OA機器の各種部品、自動車部品、建材、医療用途、雑貨等の分野で幅広く用いられている。しかし、ポリカーボネート樹脂は表面抵抗率が高いので、接触や摩擦等で発生した静電気が消滅し難く、成形品表面にゴミや塵が付着して外観や透明性を損ない、さらに、人体への電撃による不快感、ノイズの発生や機器の誤作動等の問題がある。このため、ポリカーボネート樹脂本来の特性を損なうことなく、表面抵抗率を下げて、帯電防止性を付与したポリカーボネート樹脂組成物が求められている。
従来、帯電防止性を有するポリカーボネート樹脂組成物としては、ポリカーボネート樹脂に、帯電防止剤として、スルホン酸ホスホニウム塩、ジグリセリン脂肪酸エステル、フッ素含有有機アンモニウム塩を配合したものが知られている。例えば、特許文献1には、帯電防止剤としてスルホン酸ホスホニウム塩を配合したものが提案されている。特許文献2には、帯電防止性付与のためにジグリセリン脂肪酸エステルを配合したポリカーボネート樹脂組成物が提案されている。また、特許文献3には、帯電防止剤として、フッ素含有有機アンモニウム塩とジグリセリン脂肪酸エステルを併用したポリカーボネート樹脂組成物が提案されている。この特許文献3には、フッ素含有有機アンモニウム塩とジグリセリン脂肪酸エステルのいずれか一方のみでは、帯電防止性が劣ることが示されている。
特公平01−029500号公報 特開2010−150470号公報 特開2011−202096号公報
従来の帯電防止剤のうち、スルホン酸ホスホニウム塩は、成形時の変色や樹脂の分子量低下の問題があり、また、十分な帯電防止性を発揮させるために必要な添加量が多く、ポリカーボネート樹脂本来の耐衝撃性等の物性を大きく低下させる問題がある。
また、ジグリセリン脂肪酸エステルは成形時の発生ガスが多く、金型の汚染を生じやすい。
フッ素含有有機アンモニウム塩は成形時の変色が少なく、発生ガスも少ないが、十分な帯電防止効果を発揮するためには多量の添加が必要となり、コストアップにつながり、また白濁などの不具合も生じる。或いは、フッ素含有有機アンモニウム塩を用いて十分な帯電防止効果を得るためには、特許文献3に示されるように、成形時の発生ガスが多く、金型の汚染を生じやすいジグリセリン脂肪酸エステルを併用する必要がある。
本発明は、フッ素含有有機アンモニウム塩を用いる場合の上記の問題を解消する芳香族ポリカーボネート樹脂組成物と、この芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品を提供することを課題とする。
本発明者は上記課題を解決するべく、芳香族ポリカーボネート樹脂に配合する帯電防止剤について鋭意研究を重ねた結果、特定のイミダゾリウム塩を用いることにより、上記課題を解決し得ることを見出した。
本発明はこのような知見に基づいて達成されたものであり、以下を要旨とする。
[1] (A)芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対し、(B)下記式(1)で表されるイミダゾリウム塩0.5〜5.0質量部を含有することを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
Figure 2018165315
(式中、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を示し、RfはF、CF、C、C、Cのいずかを示す。)
[2] 前記式(1)におけるRがメチル基、Rが水素原子、Rが炭素数4以下のアルキル基である、[1]に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
[3] 前記式(1)におけるRfがCである、[1]または[2]に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
[4] 更に、(C)リン系熱安定剤を、(A)芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対して0.001〜0.5質量部含む、[1]ないし[3]のいずれかに記載の帯電防止性芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
[5] [1]ないし[4]のいずれかに記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品。
[6] [5]に記載の成形品を含む電気電子部品。
本発明によれば、帯電防止剤として特定のイミダゾリウム塩を用いることにより、少量のイミダゾリウム塩の配合で、成形時の発生ガスで金型汚染の問題のあるジグリセリン脂肪酸エステルを併用することなく、優れた帯電防止効果を得ることができ、帯電防止剤の配合コストを低減すると共に、白濁や成形時の発生ガス等の不具合を解消して、透明性等の芳香族ポリカーボネート樹脂本来の物性に優れた芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を得ることができる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
[芳香族ポリカーボネート樹脂組成物]
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、(A)芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対し、(B)下記式(1)で表されるイミダゾリウム塩0.5〜5.0質量部を含有することを特徴とする。
Figure 2018165315
(式中、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を示し、RfはF、CF、C、C、Cのいずかを示す。)
<(A)芳香族ポリカーボネート樹脂>
(A)芳香族ポリカーボネート樹脂は、芳香族ヒドロキシ化合物と、ホスゲン又は炭酸のジエステルとを反応させることによって得られる芳香族ポリカーボネート重合体である。上記芳香族ポリカーボネート重合体は分岐を有していてもよい。芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、ホスゲン法(界面重合法)、溶融法(エステル交換法)等の従来法によることができる。
芳香族ジヒドロキシ化合物の代表的なものとしては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン等が挙げられる。
上記芳香族ジヒドロキシ化合物の中では、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)が特に好ましい。
上記芳香族ジヒドロキシ化合物は、1種類を単独で用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。
(A)芳香族ポリカーボネート樹脂を製造する際に、上記芳香族ジヒドロキシ化合物に加えてさらに分子中に3個以上のヒドロキシ基を有する多価フェノール等を少量添加してもよい。この場合、上記(A)芳香族ポリカーボネート樹脂は分岐を有するものになる。
上記3個以上のヒドロキシ基を有する多価フェノールとしては、例えばフロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−2、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、2,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−3、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンなどのポリヒドロキシ化合物、あるいは3,3−ビス(4−ヒドロキシアリール)オキシインドール(=イサチンビスフェノール)、5−クロルイサチン、5,7−ジクロルイサチン、5−ブロムイサチン等が挙げられる。この中でも、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシルフェニル)エタン又は1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼンが好ましい。上記多価フェノールの使用量は、上記芳香族ジヒドロキシ化合物を基準(100モル%)として好ましくは0.01〜10モル%となる量であり、より好ましくは0.1〜2モル%となる量である。
エステル交換法による重合においては、ホスゲンの代わりに炭酸ジエステルがモノマーとして使用される。炭酸ジエステルの代表的な例としては、ジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネート等に代表される置換ジアリールカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−tert−ブチルカーボネート等に代表されるジアルキルカーボネートが挙げられる。これらの炭酸ジエステルは、1種類を単独で、又は2種類以上を混合して用いることができる。これらのなかでも、ジフェニルカーボネート、置換ジフェニルカーボネートが好ましい。
また上記の炭酸ジエステルは、好ましくはその50モル%以下、さらに好ましくは30モル%以下の量を、ジカルボン酸又はジカルボン酸エステルで置換してもよい。代表的なジカルボン酸又はジカルボン酸エステルとしては、テレフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸ジフェニル及びイソフタル酸ジフェニル等が挙げられる。このようなジカルボン酸又はジカルボン酸エステルで炭酸ジエステルの一部を置換した場合には、ポリエステルカーボネートが得られる。
エステル交換法により芳香族ポリカーボネート樹脂を製造する際には、通常、触媒が使用される。触媒種に制限はないが、一般的にはアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、塩基性ホウ素化合物、塩基性リン化合物、塩基性アンモニウム化合物、アミン系化合物等の塩基性化合物が使用される。中でもアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物が特に好ましい。これらは、1種を単独で使用してもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。エステル交換法では、上記触媒をp−トルエンスルホン酸エステル等で失活させることが一般的である。
上記(A)芳香族ポリカーボネート樹脂には、難燃性等を付与する目的で、シロキサン構造を有するポリマー又はオリゴマーを共重合させることができる。
(A)芳香族ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は、好ましくは10,000〜50,000の範囲であり、より好ましくは10,000〜40,000の範囲であり、特に好ましくは12,000〜30,000の範囲である。粘度平均分子量が10,000以上であると、機械的特性がより効果的に発揮され、50,000以下であると、成形加工がより容易になる。
ここで粘度平均分子量は、溶媒としてメチレンクロライドを用い、20℃の温度で測定した溶液粘度より換算して求めたものである。
(A)芳香族ポリカーボネート樹脂は、粘度平均分子量の異なる2種以上の芳香族ポリカーボネート樹脂を混合したものであってもよく、また粘度平均分子量が上記範囲外である芳香族ポリカーボネート樹脂を混合して上記粘度平均分子量の範囲内としたものであってもよい。
<(B)イミダゾリウム塩>
本発明で用いる(B)イミダゾリウム塩は、下記式(1)で表されるものである。
Figure 2018165315
(式中、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を示し、RfはF、CF、C、C、Cのいずかを示す。)
上記式(1)で表されるイミダゾリウム塩において、帯電防止効果の面から、R〜Rがアルキル基である場合、その炭素数が少なく、アルキル鎖が短いことが好ましく、アルキル基の炭素数は4以下が好ましい。また、R〜Rのうち、Rについては水素原子であることが好ましい。特に、式(1)におけるRがメチル基で、Rが水素原子で、Rが炭素数4以下のアルキル基であることが好ましく、また、RfはCであることが好ましい。
即ち、(B)イミダゾリウム塩は、パーフルオロブタンスルホン酸の1−エチル−3−メチルイミダゾリウム塩、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム塩等のパーフルオロブタンスルホン酸の1,3−ジアルキルイミダゾリウム塩であることが好ましい。
(B)イミダゾリウム塩は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物中の(B)イミダゾリウム塩の含有量は、(A)芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対して0.5〜5.0質量部、好ましくは0.8〜2.0質量部、より好ましくは1.0〜1.5質量部である。(B)イミダゾリウム塩の含有量が上記下限未満では、帯電防止性を十分に得ることができず、上記上限を超えると、透明性が低下するので好ましくない。
<(C)リン系熱安定剤>
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、熱安定性を向上させるために(C)リン系熱安定剤を含むことが好ましく、特に、以下に挙げる特定のリン系熱安定剤を含むことで、高温滞留時の変色を効果的に抑制することができる。
本発明において用いる(C)リン系熱安定剤としては、以下の(C−I)〜(C−III)のリン系熱安定剤が好ましいものとして挙げられる。
(C−I)下記式(2)で表されるスピロ環骨格を有するホスファイト系熱安定剤(以下「(C−I)リン系熱安定剤」と称す場合がある。)
Figure 2018165315
(式中、R10A及びR10Bはそれぞれ独立に炭素原子数1〜30のアルキル基又は炭素数6〜30の、置換基を有していてもよいアリール基を表す。)
(C−II)下記式(3)で表される芳香族ホスファイト系熱安定剤(以下、「(C−II)リン系熱安定剤」と称す場合がある。)
Figure 2018165315
(式中、R21〜R25はそれぞれ独立に水素原子、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
(C−III)下記式(4)で表されるアルキルアシッドホスフェートは、或いは下記式(4)で表されるアルキルアシッドホスフェートの金属塩(以下「(C−III)リン系熱安定剤」と称す場合がある。)
O=P(OH)(OR)3−q …(4)
(式中、Rはアルキル基であり、qは1又は2の整数を表す。qが1の場合、2つのRは同一であってもよく異なるものであってもよい。)
(C−I)リン系熱安定剤を表す式(2)中、R10A,R10Bのアルキル基はそれぞれ独立に炭素数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基であることが好ましい。R10A,R10Bがアリール基である場合、(C−I)リン系熱安定剤は、下記式(2A)で表されるホスファイト系熱安定剤であることが好ましく、特にR10A,R10Bが以下の一般式(2−a)、(2−b)、又は(2−c)のいずれかで表されるアリール基であるものが好ましい。
Figure 2018165315
(式中、R、Rはそれぞれ独立に置換基を有していてもよいアルキル基を示し、m,nはそれぞれ独立に0〜3の整数を示す。)
Figure 2018165315
(式中、R,Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。)
式(2A)で表される化合物としては、特に下記式(2B)で表されるビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトが好ましい。
Figure 2018165315
また、(C−I)リン系熱安定剤としては、下記式(2C)で表される化合物も好ましいものとして挙げられる。
Figure 2018165315
(式中、R11〜R18はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を示し、R19〜R22はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基又はアラルキル基を示し、a〜dは、それぞれ独立に0〜3の整数を示す。)
上記式(2C)において、R11〜R18はそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基であることが好ましく、メチル基であることが好ましく、また、a〜dは0であることが好ましい。
上記式(2C)で表される化合物としては、特に下記式(2D)で表されるビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトが好ましい。
Figure 2018165315
(C−II)リン系熱安定剤を表す前記式(3)中、R21〜R25で表されるアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、n−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基及びオクチル基などが挙げられる。(C−II)リン系熱安定剤としては、特に、下記構造式(3A)で表されるトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトが好ましい。
Figure 2018165315
(C−III)リン系熱安定剤を表す前記式(4)中のRで示されるアルキル基は直鎖アルキル基であってもよく、分岐を有していてもよいが、炭素数8以上、30以下が好ましく、具体的には、オクチル、2−エチルヘキシル、イソオクチル、ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル、ドデシル、トリデシル、イソトリデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル(ステアリル)、エイコシル基等が挙げられる。qは、1又は2であり、その混合物であっても良い。
アルキルアシッドホスフェートとしては、特に、下記式(4A)で表され、式(4A)におけるq=1のジステアリルアシッドホスフェートとn=2のモノステアリルアシッドホスフェートとの混合物であるものが好ましい。
O=P(OH)(OC18373−q …(4A)
また、式(4)で表されるアルキルアシッドホスフェートの金属塩としては、亜鉛塩又はアルミニウム塩が挙げられ、特に下記式(4B−a)で表されるジアルキルアシッドホスフェート亜鉛塩と、下記式(4B−b)で表されるモノアルキルアシッドホスフェート亜鉛塩との混合物が好ましく、中でも、下記式(4C−a)で表されるジステアリルアシッドホスフェート亜鉛塩と、下記式(4C−b)で表されるモノステアリルアシッドホスフェート亜鉛塩との混合物が好ましい。
Figure 2018165315
(式中、Rは式(4)におけると同義である。)
Figure 2018165315
これらの(C)リン系熱安定剤のうち、熱安定性の改善効果の面で、特に(C−I)リン系熱安定剤、或いは(C−III)リン系熱安定剤を用いることが好ましく、とりわけ(C−I)リン系熱安定剤が好ましい。
これらの(C)リン系熱安定剤は、1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物が上記の(C)リン系熱安定剤を含有する場合、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物中の(C)リン系熱安定剤の含有量は、(A)芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対して0.001〜0.5質量部であることが好ましく、0.005〜0.4質量部であることがより好ましく、0.01〜0.3質量部であることが更に好ましく、0.03〜0.2質量部が特に好ましい。(C)リン系熱安定剤の含有量が上記下限以上であると、熱安定性の改善効果を十分に得ることができ、上記上限以下であると、耐湿熱性を維持すると共に、成形時のシルバー、モールドデポジット等の不具合の発生を防止することができる。
<その他の成分>
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、任意成分としてさらに酸化防止剤、離型剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、染顔料、難燃剤、耐衝撃改良剤、滑剤、可塑剤、相溶化剤、充填剤等が配合されてもよい。
<芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法>
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法は、特に制限されるものではなく、例えば最終成形品を成形するまでの任意の段階で、各成分を一括又は分割して配合し、溶融混練する方法が挙げられる。各成分の配合方法としては、例えばタンブラー、ヘンシェルミキサー等を使用する方法、フィーダーにより定量的に押出機ホッパーに供給して混合する方法などが挙げられる。溶融混練の方法としては、例えば単軸混練押出機、二軸混練押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等を使用する方法などが挙げられる。
[成形品]
本発明の成形品は、上述の本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなるものである。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の成形方法には特に制限はないが、例えば、射出成形法、圧縮成形法、射出圧縮成形法などが挙げられ、好ましくは射出成形法である。
なお、成形時の樹脂の熱劣化を抑制し、初期色相に優れたものを得るために、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形する際には、窒素等の不活性ガス雰囲気下で成形を行うことが好ましい。
本発明の成形品は、その優れた帯電防止性から、電気電子機器の筐体等の部品として好ましく用いられる。より具体的には、リレー、スイッチ、コネクター、ターミナルスイッチ、センサー、アクチュエーター、マイクロスイッチ、マイクロセンサー及びマイクロアクチュエーター等の電気電子機器の筐体として好ましく用いることができる。例えば、パソコン、パチンコ機、ゲーム機、テレビ、電子ペーパーなどのディスプレイ装置、プリンター、コピー機、スキャナー、ファックス、電子手帳やPDA、電子式卓上計算機、電子辞書、カメラ、ビデオカメラ、携帯電話、電池パック、記録媒体のドライブや読み取り装置、マウス、テンキー、CDプレーヤー、MDプレーヤー、携帯ラジオ・オーディオプレーヤー等が挙げられる。また、アミューズメント向けの筐体、例えば、パチンコ、パチスロ、アーケード用ゲーム機器の筐体、及びそれら内部回路基板の保護カバー、液晶画面のカバー等に用いられる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例において用いた材料は次のとおりである。
<(A)芳香族ポリカーボネート樹脂>
三菱エンジニアリングプラスチックス社製「ユーピロン(登録商標)S−3000」(粘度平均分子量22,000)(表1,2中、「S−3000」と記載する。)
<(B)イミダゾリウム塩>
B−1:三菱マテリアル社製「EMI EF41」(パーフルオロブタンスルホン酸 1−エチル−3−メチルイミダゾリウム塩)(表1,2中、「EMI EF41」と記載する。)
B−2:三菱マテリアル社製「BMI EF41」(パーフルオロブタンスルホン酸 1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム塩)(表1,2中、「BMI EF41」と記載する。)
<(C)リン系熱安定剤>
C−1:ADEKA社製「アデカスタブPEP−36」(前記式(2B)で表されるビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(表1,2中、「PEP−36」と記載する。)
C−2:ドーバーケミカル社製「Doverphos S−9228」(前記式(2D)で表されるビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(表1,2中、「S−9228」と記載する。)
C−3:城北化学工業製「JP−518Zn」(前記式(4C−a)と(4C−b)で表されるジステアリルアシッドホスフェート亜鉛塩とモノステアリルアシッドホスフェート亜鉛塩の混合物)(表1,2中、「JP−518Zn」と記載する。)
C−4:ADEKA社製「アデカスタブ2112」(前記式(3A)で表されるトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト)(表1,2中、「2112」と記載する。)
C−5:ADEKA社製「アデカスタブAX−71」(前記式(4A)で表されるモノステアリルアシッドホスフェートとジステアリルアシッドホスフェートとの混合物)(表1,2中、「AX−71」と記載する。)
<(D)その他の添加剤>
D−1:三菱マテリアル社製「EMI N111」(ビス(パーフルオロメタンスルホニル)イミド 1−エチル−3−メチルイミダゾリウム塩)(表1,2中、「EMI N111」と記載する。)
D−2:3M社製「FC4400」(ビス(パーフルオロメタンスルホニル)イミド メチルトリブチルアンモニウム塩)(表1,2中、「FC4400」と記載する。)
[実施例1〜12及び比較例1〜6]
<芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の製造>
表1,2に示す成分を表1,2に示す割合となるように配合し、タンブラーミキサーで均一に混合して混合物を得た。この混合物を、2軸押出機(東芝機械製「TEM26SX」)に供給し、スクリュー回転数200rpm、吐出量20kg/時間、バレル温度260℃の条件で混練し、押出ノズル先端からストランド状に押出した。押出物を水槽にて急冷し、ペレタイザーを用いてカットしてペレット化し、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物のペレットを得た。
得られた樹脂組成物のペレットを用い、以下の評価を行って、結果を表1,2に示した。
<表面抵抗値>
各樹脂組成物のペレットを120℃で4〜7時間、熱風循環式乾燥機により乾燥した後、射出成形機(ファナック製「α−2000i−150B」)により、樹脂温度300℃、金型温度80℃で、直径100mm×厚さ3mmの円板型成形品を成形した。この円板型成形品に対して、JIS K 6911に準拠して、印加電圧500Vで表面抵抗値(単位:Ω)を測定した。表面抵抗値は、5×1012Ω以下が好ましい。
<HAZE(3mmt)>
各樹脂組成物のペレットを120℃で4〜7時間、熱風循環式乾燥機により乾燥した後、射出成形機(日精樹脂工業社製「NS40」)により、樹脂温度300℃、金型温度80℃で50mm×25mm×厚さ3mm、2mm、1mmの3段プレートを成形した。この3段プレートの3mm厚部分について、濁度計(日本電色工業社製「NDH−2000型」)を用いてHAZEを測定した。この値は1.0以下が好ましい。
<色相>
各樹脂組成物のペレットを120℃で4〜7時間、熱風循環式乾燥機により乾燥した後、射出成形機(日精樹脂工業製「NS40」)により、樹脂温度300℃、金型温度80℃で50mm×25mm×厚さ3mm、2mm、1mmの3段プレートを成形した。この3段プレートの3mm厚部分について、色差計(日本電色工業社製「SE−6000」)を用いて、透過色相を測定した。
通常サイクル(サイクル約40秒)で成形したプレートのYI(YI)を基準とし、10分サイクルの滞留成形において、滞留成形開始から3ショット目に得られたプレートのYI(YI)からΔYI(=YI−YI)を算出した。この値は1.5以下が望ましい。
Figure 2018165315
Figure 2018165315
表1,2より次のことが分かる。
(B)イミダゾリウム塩を本発明の規定範囲で含む実施例1〜3の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、表面抵抗値が低く帯電防止性に優れ、HAZEが低く透明性も良好である。
これに対して、(B)イミダゾリウム塩の含有量の少ない比較例1では、表面抵抗値が高く帯電防止性に劣る。(B)イミダゾリウム塩の含有量が多過ぎる比較例2では、表面抵抗値は低いがHAZEが高く、透明性が損なわれている。
(C)リン系熱安定剤を含有する実施例4〜10は、(C)リン系熱安定剤を含まない実施例2に対して、表面抵抗値とHAZEは同等で、滞留時の変色が改善されており、特に(C)リン系熱安定剤としてPEP−36、S−9228を用いた場合には優れた効果が得られる。
実施例11,12は、実施例1〜10とは異なる(B)イミダゾリウム塩を用いた実施例であり、(B)イミダゾリウム塩の含有量が等しい実施例2よりも若干表面抵抗値が高いが、同様に良好な帯電防止効果が得られている。また、この場合においても、(C)リン系熱安定剤の配合で滞留時の変色が改善されている。
比較例3〜6は、本発明で用いる(B)イミダゾリウム塩とは異なるイミダゾリウム塩又はフッ素含有有機アンモニウム塩を用いた例であり、(C)リン系熱安定剤の有無にかかわらず、実施例2と同等の配合量では十分な帯電防止効果は得られず、実施例2と同等の表面抵抗値とするには、その含有量を3.0質量部とする必要があり、帯電防止剤の高配合で透明性が大きく損なわれている。

Claims (6)

  1. (A)芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対し、(B)下記式(1)で表されるイミダゾリウム塩0.5〜5.0質量部を含有することを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
    Figure 2018165315
    (式中、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を示し、RfはF、CF、C、C、Cのいずかを示す。)
  2. 前記式(1)におけるRがメチル基、Rが水素原子、Rが炭素数4以下のアルキル基である、請求項1に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 前記式(1)におけるRfがCである、請求項1または2に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
  4. 更に、(C)リン系熱安定剤を、(A)芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対して0.001〜0.5質量部含む、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の帯電防止性芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品。
  6. 請求項5に記載の成形品を含む電気電子部品。
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