JP2018164932A - レーザ加工装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本実施形態に係るレーザ加工装置1の概略構成について図1を用いて説明する。本実施形態に係るレーザ加工装置1は、PC(Personal Computer)7、レーザ加工部2、レーザコントローラ5などを備える。また、レーザ加工部2は、レーザヘッド部3および電源ユニット6などを有する。レーザ加工部2は、レーザコントローラ5から送信される情報に基づいて、加工対象物Wの加工面WAに対してレーザ光Lを2次元走査して文字、記号、図形等をマーキングするレーザ加工を行う。以下の説明において、レーザ加工を印字と記載する場合がある。
次に、レーザ加工装置1の電気的構成について、図2を用いて説明する。PC7は、図1で示した構成の他に、制御部70、制御回路74などを備える。制御部70は、CPU71、RAM72、ROM73、およびHDD(Hard Disk Drive)75等を有する。PC7にはレーザ加工のためのアプリケーションソフトウェアが予めインストールされている。ROM73にはファームウェアなどが記憶されている。RAM72はCPU71が各種の処理を実行するための主記憶装置として用いられる。また、HDD75には加工処理のプログラムおよび文字パラメータ情報などが記憶されている。文字パラメータ情報とは、フォント毎のパラメータ情報であり、例えばストロークフォントの場合には、文字の中心の点の座標と、各点を結ぶ線を表す式のパラメータなどの情報である。また、アウトラインフォントの場合には、文字の輪郭線を構成する点の座標と、各点を結ぶ線を表す式のパラメータなどの情報である。CPU71、RAM72、およびROM73は、不図示のバス線により相互に接続されている。また、CPU71とHDD75は、不図示の入出力インターフェースを介して接続されている。
加工対象物Wにレーザ加工が行われると、加工対象物Wの材料によっては、発生した生成物が加工対象物Wに付着した後、時間経過により生成物が加工対象物Wに固着してしまう場合がある。固着し易い加工対象物Wは、例えば、ラベルに用いられる、接着剤が塗布された紙などである。そこで、レーザ加工装置1は、レーザ加工におけるレーザ光Lよりも、エネルギー密度の小さいレーザ光Lを加工対象物に照射する。これにより、レーザ加工装置1は、加工対象物Wに付着した生成物を除去することができる。以下の説明において、レーザ加工におけるレーザ光Lを加工用レーザ光、加工用レーザ光よりもエネルギー密度の小さいレーザ光Lを、除去用レーザ光と称する。また、加工用レーザ光を照射する処理をレーザ加工処理、除去用レーザ光を照射する処理を除去処理と称する。レーザ加工装置1は、除去タイミングが到来すると、レーザ加工処理を中断し、除去処理を実行する。尚、除去用レーザ光のエネルギー密度は、加工対象物Wを融解する、削るなどの加工が行われない程度の大きさである。これにより、レーザ加工装置1は、除去用レーザ光を照射することにより、加工対象物Wに加工を行うことなく、生成物を除去することができる。
次に、CPU71が実行する加工処理について説明する。レーザ加工装置1の電源がONされ、レーザ加工のためのアプリケーションが起動されると、PC7はメイン画面(不図示)をLCD77に表示する。ユーザはメイン画面にて、加工したい文字、記号、図形などの情報である印字情報を入力する。ここで、ユーザが入力する、加工したい文字、記号、図形などのパターンが加工パターンである。CPU71は印字情報が入力されると、印字情報をRAM72に記憶させる。次に、ユーザはマウス78などを操作して、メイン画面に表示される、加工に関する設定を受付ける加工設定ボタン(不図示)を選択する。PCは加工設定ボタンが選択されると図3に示す加工設定画面100を表示する。
CT=−Ka/Dline
ここで、Kaは所定の定数である。次に、CPU71は、図10に示すパターン補正テーブル112に基づいて、パターン補正値PTを取得する(S45)。パターン補正テーブル112は、オブジェクトの種別にパターン補正値PTの値が対応付けられたものである。CPU71は、レーザ加工において最初に加工用レーザ光を照射するオブジェクトの種別に対応するパターン補正値PTの値をパターン補正値PTの値とする。次に、CPU71は、補正値CTにパターン補正値PTを加算した値を補正値CTとしてRAM72に記憶し(S47)、補正値算出処理を終了する。
CPU71は、励起用レーザドライバ51、励起用レーザ光出射部40、レーザ光出射部12、およびガルバノスキャナ18を制御して、加工パターンに基づいて、パワー設定ボタン102の入力値に応じたエネルギー密度のレーザ光Lである加工用レーザ光を加工対象物に照射させるレーザ加工処理を実行する。また、CPU71は加工処理の開始後、ステップS1にて除去時間を設定する。また、CPU71はステップS11にて経過時間を判断時間に加算し、経過時間を累積する。また、ステップS3にて判断時間が除去時間を超えたと判断した場合、加工パターンに基づいて、加工用レーザ光のエネルギー密度よりも小さいエネルギー密度のレーザ光Lである除去用レーザ光を加工対象物に照射させる(S57)。レーザ加工により発生する生成物は、時間に応じて再付着したり、固着したりする。そこで、生成物が発生してからの経過時間に応じている判断時間に基づき、判断時間が除去時間を超えたと判断した場合に除去処理を実行することにより、最適なタイミングで除去処理を実行することができる。
次に、図12を用いて、補正値算出処理の別例について説明する。CPU71は補正値算出処理を開始すると、オブジェクト間隔DobjをRAM72から読み出す(S71)。ここで、オブジェクト間隔Dobjについて図13を用いて説明する。図13は、オブジェクトobj5およびオブジェクトobj6を有する加工パターンを示している。オブジェクトobj5は塗り潰しのないアウトラインフォントのアルファベットAであり、オブジェクトobj6は塗り潰しのない単線の図形である。重心210はオブジェクトobj5の重心であり、重心211はオブジェクトobj6の重心である。ここでの重心とは、オブジェクト毎に、XY座標データに含まれるすべての始点座標および終点座標のX値、Y値をそれぞれ合計して座標数で除した値を座標値とする点のことである。重心210と重心211との距離がオブジェクト間隔Dobjである。次に、CPU71は、補正値CTを次式により算出する(S73:図12)。
CT=−Kb/Dobj
ここで、Kbは所定の定数である。次に、CPU71は、図14に示す品質補正テーブル113に基づいて、品質補正値QTを取得する(S75)。品質補正テーブル113は、除去品質のモードに品質補正値QTの値が対応づけられてものである。除去品質のモードは除去品質設定ボタン106のモードと一致している。詳しくは、除去品質設定ボタン106は、除去品質のモードをきれい5(きれい)〜はやい5(はやい)の11段階で受け付けるものであり、CPU71は受け付けた段階に対応する値を品質補正値QTの値に決定する。次に、CPU71は補正値CTに品質補正値QTを加算した値を補正値CTとしてRAM72に記憶し(S77,図12)、補正値算出処理を終了する。
CPU71は、ステップS77において、オブジェクト間隔Dobjに基づき、除去時間を補正する。ここで、オブジェクト間隔Dobjが小さい程、除去時間は短くなる。オブジェクト間隔Dobjが小さいと、加工対象物Wにおいて、加工用レーザ光の照射領域の温度は高くなる。すでに与えた照射エネルギー密度によって加工対象物Wの温度が高くなっているほど、レーザ加工処理にて発生する生成物の発生量は多くなる。このため、除去処理の実行間隔が長いと、1回の除去処理で生成物を除去しきれないおそれがある。そこで、除去時間を短くし、除去処理の実行間隔を短くすることにより、生成物の除去を確実に行うことができるレーザ加工装置1を提供することができる。
例えば、図4にて除去範囲は3つであると説明したが、除去範囲はこれに限定されない。各場合において、過去に除去用レーザ光を照射した領域は省略し、前回の除去用レーザ光を照射した線分の終端部を、今回の除去用レーザ光を照射する開始点をする構成としても良い。具体的には、CPU71は除去処理のステップS61を実行後に、加工用レーザ光が照射される線分の開始点を記憶しておく。後に実行するステップS55では、除去範囲プルダウンメニュー105の入力値に応じた除去範囲のうち、走査手順において、加工用レーザ光の開始点より前の範囲を、除去用レーザ光の照射領域から除外する。
5 レーザコントローラ
7 PC
12 レーザ光出射部
18 ガルバノスキャナ
40 励起用レーザ光出射部
51 励起用レーザドライバ
70 制御部
Claims (15)
- レーザ光を出射するレーザ光出射部と、
前記レーザ光を走査する走査部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記レーザ光出射部および前記走査部を制御して、加工パターンに基づいて、第1エネルギー密度の前記レーザ光を加工対象物に照射させる加工処理と、
前記加工処理の開始後、除去タイミング条件を満たすか否かを判断する第1判断処理と、
前記第1判断処理において前記除去タイミング条件を満たすと判断した場合、
前記レーザ光出射部および前記走査部を制御して、前記加工パターンに基づいて、前記第1エネルギー密度よりも小さい第2エネルギー密度の前記レーザ光を前記加工対象物に照射させる除去処理と、
を実行することを特徴とするレーザ加工装置。 - 前記制御部は、
前記加工処理の実行時間を累積する累積処理と、
所定時間を設定する設定処理と、を実行し、
前記第1判断処理において、
前記累積処理にて累積した累積時間が前記所定時間を超えたか否かを判断し、前記累積時間が前記所定時間を超えたと判断した場合、前記除去タイミング条件を満たすと判断することを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。 - 前記制御部は、前記設定処理において、
前記第1エネルギー密度の値が大きいほど、前記所定時間を短く設定することを特徴とする請求項2に記載のレーザ加工装置。 - 前記制御部は、前記設定処理において、
前記加工処理における前記走査部の走査速度が遅いほど、前記所定時間を短く設定することを特徴とする請求項2または3に記載のレーザ加工装置。 - 前記制御部は、前記設定処理において、
前記加工対象物の材料種別に応じた前記所定時間とすることを特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載のレーザ加工装置。 - 前記加工パターンに含まれるオブジェクトは、輪郭部分と、前記輪郭部分の内側の塗り潰し部分とで構成されており、
前記加工処理において、前記走査部は前記塗り潰し部分を走査方向と垂直な垂直方向に所定間隔に並ぶ複数の線分を順に前記走査方向に沿って走査し、
前記制御部は、前記設定処理において、
前記所定間隔が小さいほど、前記所定時間を短く設定することを特徴とする請求項2乃至5の何れかに記載のレーザ加工装置。 - 前記加工パターンは、複数のオブジェクトを含み、
前記制御部は、前記設定処理において、
前記複数のオブジェクト間の間隔が小さいほど、前記所定時間を短く設定することを特徴とする請求項2乃至6の何れかに記載のレーザ加工装置。 - 前記制御部は、前記設定処理において、
前記加工パターンに含まれるオブジェクトの種類に応じて、前記所定時間を設定することを特徴とする請求項2乃至7の何れかに記載のレーザ加工装置。 - 前記除去処理は、前記所定時間が互いに異なる複数のモードがあり、
前記制御部は、前記設定処理において、
前記複数のモードのうち設定されているモードに応じて、前記所定時間を設定することを特徴とする請求項2乃至8の何れかに記載のレーザ加工装置。 - 前記制御部は、
前記第1判断処理において、前記除去タイミング条件を満たすと判断した場合、
前記除去処理の実行前に、前記加工処理を一時停止させる停止処理と、
前記除去処理の実行後、前記加工処理を再開させる再開処理と、を実行することを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載のレーザ加工装置。 - 前記加工パターンは線分で構成されており、
前記加工処理は、前記線分を順々に走査するものであり、
前記制御部は、
前記第1判断処理において前記除去タイミング条件を満たすと判断した場合、
前記加工処理において、前記線分の走査中であるか否かを判断する第2判断処理を実行し、
前記第2判断処理において、前記線分の走査中であると判断した場合、当該線分の走査の終了後、前記停止処理を実行することを特徴とする請求項10に記載のレーザ加工装置。 - 前記除去処理において、
前記第2エネルギー密度の前記レーザ光を照射する領域は、
前記再開処理の実行後の前記加工処理において前記第1エネルギー密度の前記レーザ光が照射された領域を含む領域であることを特徴とする請求項10または11に記載のレーザ加工装置。 - 前記加工パターンは複数のオブジェクトで構成されており、
前記除去処理において、
前記第2エネルギー密度の前記レーザ光を照射する領域は、前記複数のオブジェクトのすべてを含む1つの領域であることを特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載のレーザ加工装置。 - 前記加工パターンは複数のオブジェクトで構成されており、
前記除去処理において、
前記第2エネルギー密度の前記レーザ光を照射する領域は、前記複数のオブジェクトに対応する複数の領域であり、前記複数の領域の各々は前記複数のオブジェクトの各々を含む領域であることを特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載のレーザ加工装置。 - 前記除去処理において、
前記第2エネルギー密度の前記レーザ光を照射する領域は、前記加工処理にて前記第1エネルギー密度の前記レーザ光が照射された領域を含む領域であることを特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載のレーザ加工装置。
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