JP2018164932A - レーザ加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】最適なタイミングで除去処理を実行することができるレーザ加工装置を提供すること提供すること。【解決手段】CPU71はステップS11にて経過時間を判断時間に加算し、経過時間を累積する。また、ステップS5にて判断時間が除去時間を超えたと判断した場合、加工パターンに基づいて、加工用レーザ光のエネルギー密度よりも小さいエネルギー密度のレーザ光Lである除去用レーザ光を加工対象物に照射させる(S57)。生成物が発生してからの経過時間に応じている判断時間に基づき、判断時間が除去時間を超えたと判断した場合に除去処理を実行することにより、最適なタイミングで除去処理を実行することができる。【選択図】図5

Description

本発明は、レーザ加工装置に関するものである。
従来より、レーザ光を用いて対象物にレーザ加工する装置において、除去用のレーザ光を用いて、対象物から発生した生成物の除去処理を行う技術が知られている。例えば、特許文献1には、除去用のレーザ光を、レーザ加工(マーキング工程)の後で、照射する技術が開示されている。また、特許文献2には、除去用のレーザ光を、レーザ加工(第1レーザビームの照射)と同時あるいは直後に、照射する技術が開示されている。また、特許文献3には、除去用のレーザ光を、レーザ加工中に照射する技術が開示されている。尚、除去用のレーザ光は、例えば、レーザ加工にて照射するレーザ光よりも低いエネルギーのレーザ光である。
特開平10−34359号公報 特開2002−263873号公報 特開平11−114690号公報
しかしながら、対象物の材料によっては、発生した生成物が対象物に付着した後、時間経過により生成物が対象物に固着してしまう場合がある。特許文献1または特許文献2のように、除去用のレーザ光の照射をレーザ加工の後に行うと、特に、レーザ加工開始直後に発生した生成物は、除去用のレーザ光が照射されるまでの時間が長くなってしまい、固着が進み、除去しきれずに生成物が対象物に残ってしまう場合があった。また、対象物に付着した生成物は除去用のレーザ光の照射により空気中に散り、所定時間経過後に対象物に再付着する。このため、特許文献2または特許文献3のように、レーザ加工と同時に除去用のレーザ光の照射を行ったとしても、除去用のレーザ光の照射後に生成物が対象物に再付着してしまう場合があった。
本願は、上記の課題に鑑み提案されたものであって、最適なタイミングで除去処理を実行することができるレーザ加工装置を提供することを目的とする。
本明細書は、レーザ光を出射するレーザ光出射部と、レーザ光を走査する走査部と、制御部と、を備え、制御部は、レーザ光出射部および走査部を制御して、加工パターンに基づいて、第1エネルギー密度のレーザ光を加工対象物に照射させる加工処理と、加工処理の開始後、除去タイミング条件を満たすか否かを判断する第1判断処理と、第1判断処理において除去タイミング条件を満たすと判断した場合、レーザ光出射部および走査部を制御して、加工パターンに基づいて、第1エネルギー密度よりも小さい第2エネルギー密度のレーザ光を加工対象物に照射させる除去処理と、を実行することを特徴とするレーザ加工装置を開示する。除去タイミング条件を満たす場合に、除去処理を実行するので、最適なタイミングで除去処理を実行することができる。
本願によれば、最適なタイミングで除去処理を実行することができるレーザ加工装置を提供することができる。
本実施形態に係るレーザ加工装置の概略構成である。 レーザ加工装置の電気的構成を示すブロック図である。 加工設定の表示画面を示す図である。 除去用レーザ光の照射領域を説明する図である。 加工処理の処理内容を示すフローチャートである。 タイミング決定処理の処理内容を示すフローチャートである。 除去時間テーブルを説明する図である。 補正値算出処理の処理内容を示すフローチャートである。 塗り潰しのあるオブジェクトにおける線分間隔を説明する図である。 パターン補正テーブルを説明する図である。 除去処理の処理内容を示すフローチャートである。 補正値算出処理の処理内容を示すフローチャートである。 加工パターンに複数のオブジェクトがある場合におけるオブジェクト間隔を説明する図である。 品質補正テーブルを説明する図である。
<レーザ加工装置の概略構成>
本実施形態に係るレーザ加工装置1の概略構成について図1を用いて説明する。本実施形態に係るレーザ加工装置1は、PC(Personal Computer)7、レーザ加工部2、レーザコントローラ5などを備える。また、レーザ加工部2は、レーザヘッド部3および電源ユニット6などを有する。レーザ加工部2は、レーザコントローラ5から送信される情報に基づいて、加工対象物Wの加工面WAに対してレーザ光Lを2次元走査して文字、記号、図形等をマーキングするレーザ加工を行う。以下の説明において、レーザ加工を印字と記載する場合がある。
PC7は、例えばノートPCなどで実現され、LCD(Liquid Crystal Display)77、キーボード76、およびマウス78などを備え、ユーザからの加工命令を受け付け、印字データを作成し、レーザコントローラ5へ出力する。ここで、印字データとは、レーザ加工においてレーザ光Lにより描画される加工パターンの形状を示すXY座標データと、XY座標データにレーザ加工の条件を示す加工条件データとが対応付けられたデータである。レーザコントローラ5はコンピュータなどで実現され、レーザ加工部2およびPC7と双方向通信可能に接続されている。レーザコントローラ5はPC7から出力された印字データに基づいてレーザ加工部2を制御する。以後の説明において、方向は図1に示す方向を用いる。
レーザヘッド部3は、本体ベース11、レーザ光Lを出射するレーザ光出射部12、光シャッター部13、光ダンパー(不図示)、ハーフミラー(不図示)、ガイド光部15、反射ミラー17、光センサ20、ガルバノスキャナ18、およびfθレンズ19などを有し、不図示の略直方体形状の筐体カバーで覆われている。
レーザ光出射部12は、レーザ発振器21、およびビームエキスパンダ22などを有する。レーザ光出射部12は本体ベース11に取り付けられており、励起用レーザ光出射部40(後述)から出射される励起用レーザ光が光ファイバFを介して入射される。レーザ発振器21は、不図示の例えばYAGレーザおよび受動Qスイッチなどを有する。レーザ発振器21は光ファイバFを介して入射される励起用レーザ光に応じて、加工対象物Wの加工面WAに加工を行うためのパルス状のレーザ光Lを出射する。ビームエキスパンダ22は、レーザ発振器21と同軸に設けられており、レーザ光Lのビーム径を調整する。尚、レーザ発振器21がレーザ光Lを出射する方向が前方向であり、レーザヘッド部3の上下方向及び前後方向に直交する方向が、レーザヘッド部3の左右方向である。
光シャッター部13は、シャッターモータ26および平板状のシャッター27を有する。シャッター27は、シャッターモータ26のモータ軸に取り付けられて同軸に回転する。シャッター27は、ビームエキスパンダ22から出射されたレーザ光Lの光路を遮る位置に回転された際には、レーザ光Lを光ダンパーへ反射する。光ダンパーはシャッター27で反射されたレーザ光Lを吸収する。一方、シャッター27がビームエキスパンダ22から出射されたレーザ光Lの光路を遮らない位置に回転された際には、ビームエキスパンダ22から出射されたレーザ光Lは、光シャッター部13の前側に配置されたハーフミラーに入射する。ハーフミラーは、後側から入射されるレーザ光Lのほぼ全部を透過し、一部を反射ミラー17へ反射する。ハーフミラーを透過したレーザ光Lはガルバノスキャナ18に入射される。反射ミラー17は入射されたレーザ光Lを光センサ20へ反射する。光センサ20は、入射されたレーザ光Lの発光強度に応じた信号をレーザコントローラ5へ出力する。
ガイド光部15は、ガイド光レーザ28(図2)およびレンズ群(不図示)などを有する。ガイド光レーザ28は例えば赤色の、可視レーザ光を出射する半導体レーザである。レンズ群(不図示)は可視レーザ光を平行光に収束する。ガイド光部15はハーフミラーの右側に配置されている。ハーフミラーはガイド光部15から出射された可視レーザ光であるガイド光をガルバノスキャナ18へ向けて反射する。ここで、ハーフミラーにより反射されたガイド光の光路と、ハーフミラーを透過したレーザ光Lの光路とは一致する。尚、ガイド光は、レーザ加工の際に加工対象物Wの位置合わせに用いられるものである。
ガルバノスキャナ18は、本体ベース11の前側端部に形成された貫通孔(不図示)の上側に取り付けられている。ガルバノスキャナ18は、ガルバノX軸モータ31、ガルバノY軸モータ32、本体部33などを有する。ガルバノX軸モータ31およびガルバノY軸モータ32の各々は、モータ軸およびモータ軸の先端部に取り付けられた走査ミラーを有する。ガルバノX軸モータ31およびガルバノY軸モータ32は、各々のモータ軸が互いに直交し、各々の走査ミラーが互いに対向するように、本体部33に取り付けられている。各モータ31,32が回転することにより、各走査ミラーが回転する。これにより、レーザ光Lおよびガイド光が2次元走査される。ここで、走査方向は、レーザヘッド部3の方向において、前から後へ向かうX方向と、右から左へ向かうY方向である。
fθレンズ19は、ガルバノスキャナ18によって2次元走査されたレーザ光Lとガイド光とを下方に配置された加工対象物Wの加工面WAに集光させる。
電源ユニット6は、励起用レーザ光出射部40、励起用レーザドライバ51、および電源部52などを有する。電源部52は不図示の電源コードを介して商用電源に接続される。電源部52は給電される交流電力を直流電力に変換し、レーザ加工部2の各部へ給電する。励起用レーザドライバ51は、レーザコントローラ5からの命令に応じて、励起用レーザ光出射部40を駆動する。励起用レーザ光出射部40は光ファイバFを介してレーザ発振器21と光学的に接続されている。励起用レーザ光出射部40は半導体レーザを有し、励起用レーザドライバ51から供給される駆動電流の電流値に応じたパワーの励起用レーザ光を光ファイバF内に出射する。
<レーザ加工装置の電気的構成>
次に、レーザ加工装置1の電気的構成について、図2を用いて説明する。PC7は、図1で示した構成の他に、制御部70、制御回路74などを備える。制御部70は、CPU71、RAM72、ROM73、およびHDD(Hard Disk Drive)75等を有する。PC7にはレーザ加工のためのアプリケーションソフトウェアが予めインストールされている。ROM73にはファームウェアなどが記憶されている。RAM72はCPU71が各種の処理を実行するための主記憶装置として用いられる。また、HDD75には加工処理のプログラムおよび文字パラメータ情報などが記憶されている。文字パラメータ情報とは、フォント毎のパラメータ情報であり、例えばストロークフォントの場合には、文字の中心の点の座標と、各点を結ぶ線を表す式のパラメータなどの情報である。また、アウトラインフォントの場合には、文字の輪郭線を構成する点の座標と、各点を結ぶ線を表す式のパラメータなどの情報である。CPU71、RAM72、およびROM73は、不図示のバス線により相互に接続されている。また、CPU71とHDD75は、不図示の入出力インターフェースを介して接続されている。
制御回路74は、LCD77、キーボード76、マウス78などと電気的に接続されており、キーボード76およびマウス78が受け付けた操作を信号に変換して、CPU71へ出力する。また、CPU71からの命令に応じた表示画面をLCD77に表示させる。
レーザコントローラ5は、例えばコンピュータなどで実現され、CPU41、RAM42、ROM43等を有する。CPU41はROM43に記憶されている各種のプログラムを実行することによって、後述のガルバノコントローラ56、ガイド光レーザドライバ58、および励起用レーザドライバ51などを制御する。RAM42はCPU41が各種の処理を実行するための主記憶装置として用いられる。尚、CPU41、RAM42、ROM43は、不図示のバス線により相互に接続されている。レーザコントローラ5は、PC7から出力される印字データに基づき、ガルバノスキャナ18の駆動角度および回転速度などを含む駆動情報および励起用レーザドライバ51の駆動電流値などを含む駆動情報を作成する。
レーザヘッド部3は、図1で示した構成の他に、ガルバノコントローラ56、ガルバノドライバ36、およびガイド光レーザドライバ58などを有する。ガルバノコントローラ56は、レーザコントローラ5から入力された駆動情報に基づいて、例えば駆動電流値、ON・OFFなどの制御信号をガルバノドライバ36へ出力する。ガルバノドライバ36は、ガルバノコントローラ56から入力された制御信号に応じた駆動電流をガルバノX軸モータ31およびガルバノY軸モータ32へ供給する。
<除去処理の概要>
加工対象物Wにレーザ加工が行われると、加工対象物Wの材料によっては、発生した生成物が加工対象物Wに付着した後、時間経過により生成物が加工対象物Wに固着してしまう場合がある。固着し易い加工対象物Wは、例えば、ラベルに用いられる、接着剤が塗布された紙などである。そこで、レーザ加工装置1は、レーザ加工におけるレーザ光Lよりも、エネルギー密度の小さいレーザ光Lを加工対象物に照射する。これにより、レーザ加工装置1は、加工対象物Wに付着した生成物を除去することができる。以下の説明において、レーザ加工におけるレーザ光Lを加工用レーザ光、加工用レーザ光よりもエネルギー密度の小さいレーザ光Lを、除去用レーザ光と称する。また、加工用レーザ光を照射する処理をレーザ加工処理、除去用レーザ光を照射する処理を除去処理と称する。レーザ加工装置1は、除去タイミングが到来すると、レーザ加工処理を中断し、除去処理を実行する。尚、除去用レーザ光のエネルギー密度は、加工対象物Wを融解する、削るなどの加工が行われない程度の大きさである。これにより、レーザ加工装置1は、除去用レーザ光を照射することにより、加工対象物Wに加工を行うことなく、生成物を除去することができる。
<加工処理>
次に、CPU71が実行する加工処理について説明する。レーザ加工装置1の電源がONされ、レーザ加工のためのアプリケーションが起動されると、PC7はメイン画面(不図示)をLCD77に表示する。ユーザはメイン画面にて、加工したい文字、記号、図形などの情報である印字情報を入力する。ここで、ユーザが入力する、加工したい文字、記号、図形などのパターンが加工パターンである。CPU71は印字情報が入力されると、印字情報をRAM72に記憶させる。次に、ユーザはマウス78などを操作して、メイン画面に表示される、加工に関する設定を受付ける加工設定ボタン(不図示)を選択する。PCは加工設定ボタンが選択されると図3に示す加工設定画面100を表示する。
加工設定画面100には、加工材料プルダウンメニュー101、パワー設定ボタン102、走査速度設定ボタン103、除去時間プルダウンメニュー104、除去範囲プルダウンメニュー105、除去品質設定ボタン106、およびOKボタン107などが表示される。加工材料プルダウンメニュー101は予め設定されている材料種別の何れかを選択させるものである。パワー設定ボタン102は、加工用レーザのパワーを小〜大の範囲で選択させるものである。走査速度設定ボタン103は、レーザ加工におけるガルバノスキャナ18の走査速度を遅〜早の範囲で選択させるものである。除去時間プルダウンメニュー104は、除去時間を受け付けるものである。ここで、除去時間とは、除去タイミングが到来したか否かをCPU71が判断するのに使用する時間である。詳しくは、CPU71は、加工用レーザ光の照射時間に応じた時間である、レーザ加工処理の実行時間が除去時間となると、除去タイミングが到来したと判断する。尚、除去時間の単位はsecである。ユーザは、除去時間を所望の値に設定したい場合、チェックボックスにチェックを入れ、除去時間プルダウンメニュー104にて値を入力する。除去範囲プルダウンメニュー105は、除去用レーザ光が照射される除去範囲の設定を受け付けるものである。ここで、除去範囲とは、レーザ加工装置1が除去用レーザ光を照射する領域である。除去品質設定ボタン106は、除去処理のモードを、きれい〜はやい、の範囲で選択させるものである。
次に、図4を用いて、除去範囲について詳しく説明する。除去範囲の選択肢には、(1)全体(2)オブジェクト単位(3)照射部分、の3つがある。尚、オブジェクトとは、一連の文字、記号、図形などである。ここでは、加工パターンにオブジェクトobj1〜obj3の3つがある場合を例に説明する。オブジェクトobj1は「ABCD」のアルファベット、obj2は「あいうえお」の文字、obj3はバーコードである。また、オブジェクトobj2の点200まで、加工用レーザの照射が終了しているものとする。(1)全体は、オブジェクトobj1〜obj3を含む1つの領域である領域201を除去範囲とする場合である。詳しくは、除去範囲は、オブジェクトobj1〜obj3の外側で、オブジェクトobj1〜obj3と接する矩形の領域である。(2)オブジェクト単位は、オブジェクトobj1〜obj3に対応する複数の領域である領域202〜204を除去範囲とする場合である。尚、領域202〜204の各々はオブジェクトobj1〜obj3の各々を含む領域である。詳しくは、除去範囲は、オブジェクトobj1〜obj3の各々の外側で、オブジェクトobj1〜obj3の各々と接する矩形の領域である。(3)照射部分は、オブジェクトobj1〜obj3の各々に対応する複数の領域のうち、加工用レーザが照射された部分205、206を除去範囲とする場合である。
ユーザは加工設定画面100の入力を終了すると、OKボタン107(図3)を選択する。CPU71は、OKボタン107が選択されると、入力値をRAM72に記憶させる。
CPU71は、メイン画面における入力値およびRAM72に記憶されている印字情報に基づき、XY座標データを作成し、RAM72に記憶する。詳しくは、CPU71は、加工パターンの全ての線を線分に分解して、線分に対して始点座標、終点座標を指定したXY座標データを作成する。例えば、加工パターンが文字もしくは記号である場合には、CPU71は、ROM73に記憶されている文字パラメータ情報から、印字情報に含まれるフォントの種別に対応する情報を抽出し、印字情報に含まれる、大きさおよび位置に基づき、XY座標データを作成する。また、CPU71は、加工設定画面100の入力値に基づいて、XY座標データの1つの線分もしくは複数の線分を含む範囲毎に、加工レーザ光のパワー、パルス幅、照射回数、線分間隔Dline、オブジェクト間隔Dobj、ガルバノスキャナ18の走査速度などを算出してレーザ加工の条件を示す加工条件データを作成し、XY座標データに対応付けて、印字データを作成する。
レーザ加工を開始させたい場合、ユーザはメイン画面に表示される加工実行ボタン(不図示)を選択する。CPU71は加工実行ボタンが選択されると、図5に示す加工処理を開始する。CPU71は加工処理において、除去タイミングを判断するために、変数である判断時間を使用する。
CPU71は、まず、タイミング決定処理を実行する(S1)。タイミング決定処理について、図6を用いて説明する。タイミング決定処理を開始すると、CPU71はまず、RAM72に記憶されている加工設定画面100における入力値に基づき、除去時間の指定があるか否かを判断する(S21)。除去時間プルダウンメニュー104のチェックボックスにチェックがあった場合、CPU71は除去時間の指定ありと判断し、チェックボックスにチェックがない場合、除去時間の指定なしと判断する。除去時間の指定があると判断すると(S21:YES)、CPU71は除去時間プルダウンメニュー104の入力値を除去時間に決定し(S33)、タイミング決定処理を終了する。一方、除去時間の指定がなしと判断すると(S21:NO)、CPU71は除去時間を決定するため、まず、パワーパラメータPWRおよび速度パラメータSPDの値を取得する(S23)。パワーパラメータPWRおよび速度パラメータSPDは0〜10の整数を値とする。パワーパラメータPWRは、加工設定画面100におけるパワー設定ボタン102の入力値に応じて、決められる。詳しくは、パワー設定ボタン102は、加工用レーザのパワーを0(大)〜10(小)の11段階で受け付けるものであり、CPU71は受け付けた段階に応じて、パワーパラメータPWRの値に決定する。例えば、パワー設定ボタン102の入力値が「大」である場合、CPU71はパワーパラメータPWRを0とする。速度パラメータSPDは、加工設定画面100における走査速度設定ボタン103の入力値に応じて、決められる。詳しくは、走査速度設定ボタン103は、ガルバノスキャナ18の速度を0(遅)〜10(速)の11段階で受け付けるものであり、CPU71は受け付けた段階に応じて、速度パラメータSPDの値に決定する。例えば、走査速度設定ボタン103の入力値が「遅」である場合、CPU71は速度パラメータSPDを0とする。
次に、CPU71は、パワーパラメータPWRの値と、速度パラメータSPDの値とを合計する(S25)。ここで合計した値は、除去の除去時間を決定するための条件パラメータPARAMの値となる。次に、CPU71は、図7に示す除去時間テーブル111に基づいて、除去時間を決定する(S27)。除去時間テーブル111は、材料種別毎に、条件パラメータPARAMの値に除去時間の値が対応づけられたテーブルである。ここで、材料種別は、加工材料プルダウンメニュー101の選択肢と一致している。CPU71は、除去時間テーブル111を参照し、加工材料プルダウンメニュー101の入力値である列にて、条件パラメータPARAMの値を検索し、該当する値を除去時間とする。例えば、材料種別が材料1で条件パラメータPARAMの値が2であれば、除去時間は30となる。
次に、CPU71は、補正値算出処理を実行する(S29)。補正値算出処理については図8を用いて説明する。まず、CPU71は線分間隔DlineをRAM72から読み出す(S41)。ここで、線分間隔Dlineについて図9を用いて説明する。オブジェクトの種別により、走査手順は予め決められている。例えば、オブジェクトが塗り潰しのあるアウトラインフォントの場合には、まず、文字の輪郭であるアウトラインに沿ってベクター走査し、次に、アウトラインで囲まれた領域を、ラスタ走査する。詳しくは、走査方向と垂直な垂直方向に所定間隔に並ぶ複数の線分を順に走査方向に沿って走査する。例えば、オブジェクトがストロークフォントもしくは単線図形の場合には、ベクター走査する。また、印字データにオブジェクトが複数ある場合には、定められた加工順に従って順次走査する。図9は、塗り潰しのあるアウトラインフォントのアルファベットAであるオブジェクトobj4を示している。実線は、輪郭を示し、破線は、塗り潰し部分の線分を示している。また、図9における左右方向が走査方向である。塗り潰し部分の線分の間隔が、線分間隔Dlineである。次に、CPU71は、補正値CTを次式により算出する(S43:図8)。
CT=−Ka/Dline
ここで、Kaは所定の定数である。次に、CPU71は、図10に示すパターン補正テーブル112に基づいて、パターン補正値PTを取得する(S45)。パターン補正テーブル112は、オブジェクトの種別にパターン補正値PTの値が対応付けられたものである。CPU71は、レーザ加工において最初に加工用レーザ光を照射するオブジェクトの種別に対応するパターン補正値PTの値をパターン補正値PTの値とする。次に、CPU71は、補正値CTにパターン補正値PTを加算した値を補正値CTとしてRAM72に記憶し(S47)、補正値算出処理を終了する。
図6に戻り、CPU71は、除去時間に補正値CTを加算した値を、除去時間と設定して(S31)、タイミング決定処理を終了する。尚、ステップS31において、除去時間に補正値を加算した値が5未満の場合には、除去時間を5とする。
CPU71はステップS1実行後、レーザコントローラ5にレーザ加工の開始を指示する(S3:図5)。これにより、レーザコントローラ5は、レーザ加工部2を制御して、加工パターンに基づいて、パワー設定ボタン102の入力値に応じたエネルギー密度の加工用レーザ光を加工対象物Wに照射させるレーザ加工処理(加工処理の一例)を開始する。また、CPU71は、判断時間を初期値の0にセットし、レーザ加工の開始を指示してからの経過時間の計測をスタートする。次に、CPU71は、経過時間の計測を中止し、判断時間が除去時間以上となったか否かを判断する(S5)。尚、加工処理を開始後、最初のステップS5では、判断時間は0であるため、判断時間が除去時間以上となっていないと判断される。判断時間が除去時間以上となっていないと判断すると(S5:NO)、CPU71は経過時間を判断時間に加算し、経過時間の計測をリスタートする(S11)。次に、CPU71はレーザ加工処理が終了したか否かを判断する(S13)。詳しくは、CPU71はレーザコントローラ5へ、加工用レーザ光の照射が終了したかを問い合わせ、終了したとの信号を受け付けると、加工用レーザ光の照射が終了したと判断する。レーザ加工処理が終了していないと判断すると(S13:NO)、CPU71はステップS5へ戻る。ステップS11にて経過時間が判断時間に加算されて、判断時間が除去時間以上となったと判断すると(S5:YES)、除去タイミングが到来したため、CPU71は除去処理を実行する(S7)。
除去処理については、図11を用いて説明する。まず、CPU71は現在のガルバノスキャナ18が走査している点は、線分の終端であるか否かを判断する(S51)。詳しくは、CPU71はレーザコントローラ5へ、線分の走査中であるか否かを問い合わせ、線分の走査中ではないとの信号を受け付けると、CPU71は線分の終端であると判断する。線分の終端でないと判断すると(S51:NO)、CPU71は線分の終端であると判断するまで、ステップS51を繰り返し実行する。線分の終端であると判断すると(S51:YES)、CPU71はレーザコントローラ5に加工用レーザ光を照射するレーザ加工処理を一時停止するよう指示する(S53)。次に、CPU71はRAM72に記憶されている除去範囲プルダウンメニュー105の入力値を読み出し、除去範囲を取得する(S55)。次に、CPU71はレーザコントローラ5に除去範囲に除去用レーザ光を照射するように指示する(S57)。これにより、レーザコントローラ5は、レーザ加工部2を制御して、除去範囲に加工用レーザ光のエネルギー密度より小さいエネルギー密度の除去用レーザ光を加工対象物Wに照射させる処理を開始する。次に、CPU71は除去範囲への除去用レーザ光の照射が終了したか否かを判断する(S59)。詳しくは、CPU71はレーザコントローラ5へ、除去用レーザ光の照射が終了したかを問い合わせ、終了したとの信号を受け付けると、除去用レーザ光の照射が終了したと判断する。除去用レーザ光の照射が終了していないと判断すると(S59:NO)、CPU71は、終了したと判断するまで、ステップS59を繰り返し実行する。除去用レーザ光の照射が終了したと判断すると(S59:YES)、CPU71はレーザコントローラ5に加工用レーザ光を照射するレーザ加工処理の再開を指示し(S61)、除去処理を終了する。
CPU71はステップS7(図5)の実行後、判断時間を初期値の0にクリアする(S9)。次に、CPU71はレーザ加工処理が終了したか否かを判断する(S13)。レーザ加工処理が終了したと判断すると(S13:YES)、CPU71は加工処理を終了する。
ここで、レーザ加工装置1はレーザ加工装置の一例であり、励起用レーザドライバ51、励起用レーザ光出射部40、およびレーザ光出射部12はレーザ光出射部の一例であり、ガルバノスキャナ18は走査部の一例であり、制御部70およびレーザコントローラ5は制御部の一例である。また、ステップS5は第1判断処理の一例であり、ステップS57は除去処理の一例であり、ステップS11は累積処理の一例であり、判断時間は累積時間の一例である。ステップS1は設定処理の一例であり、ステップS53は停止処理の一例であり、ステップS61は再開処理の一例であり、ステップS51は第2判断処理の一例である。
以上、説明した実施形態によれば、以下の効果を奏する。
CPU71は、励起用レーザドライバ51、励起用レーザ光出射部40、レーザ光出射部12、およびガルバノスキャナ18を制御して、加工パターンに基づいて、パワー設定ボタン102の入力値に応じたエネルギー密度のレーザ光Lである加工用レーザ光を加工対象物に照射させるレーザ加工処理を実行する。また、CPU71は加工処理の開始後、ステップS1にて除去時間を設定する。また、CPU71はステップS11にて経過時間を判断時間に加算し、経過時間を累積する。また、ステップS3にて判断時間が除去時間を超えたと判断した場合、加工パターンに基づいて、加工用レーザ光のエネルギー密度よりも小さいエネルギー密度のレーザ光Lである除去用レーザ光を加工対象物に照射させる(S57)。レーザ加工により発生する生成物は、時間に応じて再付着したり、固着したりする。そこで、生成物が発生してからの経過時間に応じている判断時間に基づき、判断時間が除去時間を超えたと判断した場合に除去処理を実行することにより、最適なタイミングで除去処理を実行することができる。
また、CPU71はステップS27において、条件パラメータPARAMに基づいて、除去時間を決定する。条件パラメータPARAMの値は加工用レーザ光のパワーが大きい程、小さくなる。また、条件パラメータPARAMの値が小さい程、除去時間は小さく設定される。従って、加工用レーザ光のエネルギー密度が大きい程、除去時間は小さく設定される。加工用レーザ光のエネルギー密度が大きいほど、レーザ加工処理にて発生する生成物の発生量は多くなり、除去処理の実行間隔が長いと、1回の除去処理で生成物を除去しきれないおそれがある。そこで、除去時間を短くし、除去処理の実行間隔を短くすることにより、生成物の除去を確実に行うことができるレーザ加工装置1を提供することができる。
また、CPU71はステップS27において、条件パラメータPARAMに基づいて、除去時間を決定する。条件パラメータPARAMの値はガルバノスキャナ18の走査速度遅い程、小さくなる。また、条件パラメータPARAMの値が小さい程、除去時間は小さく設定される。従って、走査速度が遅い程、除去時間は小さく設定される。走査速度が遅いほど、加工対象物Wの単位面積当たりに照射されるエネルギーの大きさは大きくなり、レーザ加工処理にて発生する生成物の発生量は多くなる。このため、除去処理の実行間隔が長いと、1回の除去処理で生成物を除去しきれないおそれがある。そこで、除去時間を短くし、除去処理の実行間隔を短くすることにより、生成物の除去を確実に行うことができるレーザ加工装置1を提供することができる。
また、CPU71はステップS27において、除去時間テーブル111に基づいて、除去時間を決定する。除去時間テーブル111は、材料種別に応じて、除去時間が設定されたものである。照射されるエネルギーの大きさが同じであっても、加工対象物Wの材料種別により、発生する生成物の量は異なる。そこで、除去時間を材料種別に応じたものとすることにより、材料種別に応じた最適な除去時間とすることができる。
また、CPU71は、ステップS43において、輪郭部分の内側の塗り潰し部分の線分間隔Dlineに基づき、補正値CTを算出する。ステップS31において、補正値CTに基づき、除去時間を補正する。ここで、線分間隔Dlineが小さい程、除去時間は短くなる。線分間隔Dlineが小さいと、加工対象物Wにおいて、照射領域の温度は高くなる。すでに与えられた照射エネルギー密度によって加工対象物Wの温度が高くなっているほど、レーザ加工処理にて発生する生成物の発生量は多くなる。このため、除去処理の実行間隔が長いと、1回の除去処理で生成物を除去しきれないおそれがある。そこで、除去時間を短くし、除去処理の実行間隔を短くすることにより、生成物の除去を確実に行うことができるレーザ加工装置1を提供することができる。
また、CPU71は、ステップS47において、パターン補正値PTに基づいて、補正値CTを算出する。パターン補正値PTは、オブジェクトの種類に応じて設定されたものである。ここで、バーコードおよびQRコード(登録商標)のパターン補正値PTは、単線文字、TrueType文字、および画像のパターン補正値PTよりも小さく設定されている。これにより、バーコードおよびQRコードなどの識別コードの除去時間は、文字および画像の除去時間よりも短くなる。識別コードは、識別コードリーダに確実に読み取られることが必要とされる。識別コードにおいては、除去時間を短くし、除去処理の実行間隔を短くすることにより、生成物の除去を確実に行うことができる。このように、オブジェクトの種類に応じて、除去時間を設定することができる。
また、CPU71は、ステップS53において加工用レーザ照射を一時停止し、ステップS59でYESと判断すると、ステップS61において加工用レーザ照射を再開する。また、ステップS51において、線分の走査中であるか否かを判断し、ステップS51にてNOと判断した場合には、ステップS51にてYESと判断するのを待って、ステップS53を実行する。このように、CPU71は線分の走査の終了後、加工用レーザ照射を一時停止させる。線分の途中でレーザ加工処理が一時停止され、再開される場合、再開前後で、例えばレーザ光Lのエネルギー密度などに僅かな差が生じてしまい、加工対象物Wの加工状態に差が生じてしまう場合がある。そこで、線分の走査の終了後に除去処理を行うことで、加工品質を維持することができる。
また、ステップS57にて除去用レーザ光を照射する領域は、(1)複数のオブジェクトのすべてを含む1つの領域、(2)複数のオブジェクトの各々を含む領域、(3)加工用レーザ光が照射された領域とすることができる。
[補正値算出処理の別例]
次に、図12を用いて、補正値算出処理の別例について説明する。CPU71は補正値算出処理を開始すると、オブジェクト間隔DobjをRAM72から読み出す(S71)。ここで、オブジェクト間隔Dobjについて図13を用いて説明する。図13は、オブジェクトobj5およびオブジェクトobj6を有する加工パターンを示している。オブジェクトobj5は塗り潰しのないアウトラインフォントのアルファベットAであり、オブジェクトobj6は塗り潰しのない単線の図形である。重心210はオブジェクトobj5の重心であり、重心211はオブジェクトobj6の重心である。ここでの重心とは、オブジェクト毎に、XY座標データに含まれるすべての始点座標および終点座標のX値、Y値をそれぞれ合計して座標数で除した値を座標値とする点のことである。重心210と重心211との距離がオブジェクト間隔Dobjである。次に、CPU71は、補正値CTを次式により算出する(S73:図12)。
CT=−Kb/Dobj
ここで、Kbは所定の定数である。次に、CPU71は、図14に示す品質補正テーブル113に基づいて、品質補正値QTを取得する(S75)。品質補正テーブル113は、除去品質のモードに品質補正値QTの値が対応づけられてものである。除去品質のモードは除去品質設定ボタン106のモードと一致している。詳しくは、除去品質設定ボタン106は、除去品質のモードをきれい5(きれい)〜はやい5(はやい)の11段階で受け付けるものであり、CPU71は受け付けた段階に対応する値を品質補正値QTの値に決定する。次に、CPU71は補正値CTに品質補正値QTを加算した値を補正値CTとしてRAM72に記憶し(S77,図12)、補正値算出処理を終了する。
以上、説明した補正値算出処理の別例によれば、以下の効果を奏する。
CPU71は、ステップS77において、オブジェクト間隔Dobjに基づき、除去時間を補正する。ここで、オブジェクト間隔Dobjが小さい程、除去時間は短くなる。オブジェクト間隔Dobjが小さいと、加工対象物Wにおいて、加工用レーザ光の照射領域の温度は高くなる。すでに与えた照射エネルギー密度によって加工対象物Wの温度が高くなっているほど、レーザ加工処理にて発生する生成物の発生量は多くなる。このため、除去処理の実行間隔が長いと、1回の除去処理で生成物を除去しきれないおそれがある。そこで、除去時間を短くし、除去処理の実行間隔を短くすることにより、生成物の除去を確実に行うことができるレーザ加工装置1を提供することができる。
また、CPU71は、ステップS77において、品質補正値QTに応じて、除去時間を補正する。品質補正値QTは、品質補正テーブル113にて除去品質のモードに応じた値が設定されている。除去品質のモードが「きれい5」であれば、「はやい5」の場合よりも、品質補正値QTの値が小さいので、除去時間は短く設定される。これにより、除去時間を除去品質のモードに応じた時間とすることができる。
また、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内での種々の改良、変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、図4にて除去範囲は3つであると説明したが、除去範囲はこれに限定されない。各場合において、過去に除去用レーザ光を照射した領域は省略し、前回の除去用レーザ光を照射した線分の終端部を、今回の除去用レーザ光を照射する開始点をする構成としても良い。具体的には、CPU71は除去処理のステップS61を実行後に、加工用レーザ光が照射される線分の開始点を記憶しておく。後に実行するステップS55では、除去範囲プルダウンメニュー105の入力値に応じた除去範囲のうち、走査手順において、加工用レーザ光の開始点より前の範囲を、除去用レーザ光の照射領域から除外する。
また、上記では、レーザ発振器21は1つであり、レーザ加工処理と除去処理との何れか一方を実行する構成を例示したが、この構成に限定されない。例えば、レーザ発振器21は1つとし、レーザ発振器21から出射されるレーザ光Lを、加工用レーザ光と、除去用レーザ光とに分岐させる構成としても良い。また、加工用レーザ光を出射するレーザ発振器21とは別に、除去用レーザ光を出射させるレーザ発振器を備える構成としても良い。また、除去用レーザ光照射の期間と、加工用レーザ光照射の期間とが重複する構成としても良い。
また、タイミング決定処理において、ステップS29,S31の実行をスキップする構成としても良い。また、タイミング決定処理のステップS31にて算出された除去時間に、さらに、図12に示す補正値算出処理にて算出された補正値CTを加算した値を除去時間とする構成としても良い。
また、除去時間を設定するのに、除去時間テーブル111および品質補正テーブル113を使用すると説明したが、テーブルではなく、関数を使用する構成としても良い。具体的には、例えば、加工条件パラメータ対除去時間を表す関数を使用する構成としても良い。
また、加工対象物Wとして、接着剤が塗布された紙を例示したが、加工対象物Wの材料を限定するものではない。
1 レーザ加工装置
5 レーザコントローラ
7 PC
12 レーザ光出射部
18 ガルバノスキャナ
40 励起用レーザ光出射部
51 励起用レーザドライバ
70 制御部

Claims (15)

  1. レーザ光を出射するレーザ光出射部と、
    前記レーザ光を走査する走査部と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記レーザ光出射部および前記走査部を制御して、加工パターンに基づいて、第1エネルギー密度の前記レーザ光を加工対象物に照射させる加工処理と、
    前記加工処理の開始後、除去タイミング条件を満たすか否かを判断する第1判断処理と、
    前記第1判断処理において前記除去タイミング条件を満たすと判断した場合、
    前記レーザ光出射部および前記走査部を制御して、前記加工パターンに基づいて、前記第1エネルギー密度よりも小さい第2エネルギー密度の前記レーザ光を前記加工対象物に照射させる除去処理と、
    を実行することを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記制御部は、
    前記加工処理の実行時間を累積する累積処理と、
    所定時間を設定する設定処理と、を実行し、
    前記第1判断処理において、
    前記累積処理にて累積した累積時間が前記所定時間を超えたか否かを判断し、前記累積時間が前記所定時間を超えたと判断した場合、前記除去タイミング条件を満たすと判断することを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記制御部は、前記設定処理において、
    前記第1エネルギー密度の値が大きいほど、前記所定時間を短く設定することを特徴とする請求項2に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記制御部は、前記設定処理において、
    前記加工処理における前記走査部の走査速度が遅いほど、前記所定時間を短く設定することを特徴とする請求項2または3に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記制御部は、前記設定処理において、
    前記加工対象物の材料種別に応じた前記所定時間とすることを特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載のレーザ加工装置。
  6. 前記加工パターンに含まれるオブジェクトは、輪郭部分と、前記輪郭部分の内側の塗り潰し部分とで構成されており、
    前記加工処理において、前記走査部は前記塗り潰し部分を走査方向と垂直な垂直方向に所定間隔に並ぶ複数の線分を順に前記走査方向に沿って走査し、
    前記制御部は、前記設定処理において、
    前記所定間隔が小さいほど、前記所定時間を短く設定することを特徴とする請求項2乃至5の何れかに記載のレーザ加工装置。
  7. 前記加工パターンは、複数のオブジェクトを含み、
    前記制御部は、前記設定処理において、
    前記複数のオブジェクト間の間隔が小さいほど、前記所定時間を短く設定することを特徴とする請求項2乃至6の何れかに記載のレーザ加工装置。
  8. 前記制御部は、前記設定処理において、
    前記加工パターンに含まれるオブジェクトの種類に応じて、前記所定時間を設定することを特徴とする請求項2乃至7の何れかに記載のレーザ加工装置。
  9. 前記除去処理は、前記所定時間が互いに異なる複数のモードがあり、
    前記制御部は、前記設定処理において、
    前記複数のモードのうち設定されているモードに応じて、前記所定時間を設定することを特徴とする請求項2乃至8の何れかに記載のレーザ加工装置。
  10. 前記制御部は、
    前記第1判断処理において、前記除去タイミング条件を満たすと判断した場合、
    前記除去処理の実行前に、前記加工処理を一時停止させる停止処理と、
    前記除去処理の実行後、前記加工処理を再開させる再開処理と、を実行することを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載のレーザ加工装置。
  11. 前記加工パターンは線分で構成されており、
    前記加工処理は、前記線分を順々に走査するものであり、
    前記制御部は、
    前記第1判断処理において前記除去タイミング条件を満たすと判断した場合、
    前記加工処理において、前記線分の走査中であるか否かを判断する第2判断処理を実行し、
    前記第2判断処理において、前記線分の走査中であると判断した場合、当該線分の走査の終了後、前記停止処理を実行することを特徴とする請求項10に記載のレーザ加工装置。
  12. 前記除去処理において、
    前記第2エネルギー密度の前記レーザ光を照射する領域は、
    前記再開処理の実行後の前記加工処理において前記第1エネルギー密度の前記レーザ光が照射された領域を含む領域であることを特徴とする請求項10または11に記載のレーザ加工装置。
  13. 前記加工パターンは複数のオブジェクトで構成されており、
    前記除去処理において、
    前記第2エネルギー密度の前記レーザ光を照射する領域は、前記複数のオブジェクトのすべてを含む1つの領域であることを特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載のレーザ加工装置。
  14. 前記加工パターンは複数のオブジェクトで構成されており、
    前記除去処理において、
    前記第2エネルギー密度の前記レーザ光を照射する領域は、前記複数のオブジェクトに対応する複数の領域であり、前記複数の領域の各々は前記複数のオブジェクトの各々を含む領域であることを特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載のレーザ加工装置。
  15. 前記除去処理において、
    前記第2エネルギー密度の前記レーザ光を照射する領域は、前記加工処理にて前記第1エネルギー密度の前記レーザ光が照射された領域を含む領域であることを特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載のレーザ加工装置。
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