JP2018164724A - 薬棚装置及び薬剤分包ユニット - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、このような薬棚装置として、特許文献1に開示された薬棚装置(錠剤カセット棚)が知られている。
しかしながら、従来の薬棚装置は、より素早く錠剤の供給動作を実施するという観点から、改良の余地があった。すなわち、薬剤包装のための動作及びそれに関する動作を効率よく実施可能とするという観点から改良の余地があった。
本様相によると、錠剤押出片部の待機位置を定位置とする場合に比べ、薬剤包装装置に錠剤を供給する動作を高速化できるので、好ましい。
すなわち、従来技術の薬棚装置では、数多くの錠剤容器を設置するために錠剤容器を設置する部分を大きくすると、広い範囲の様々な場所に錠剤容器が配されることとなり、錠剤を所定の位置まで搬送するのに時間が掛かってしまうという問題がある。
これに対して様相によると、複数の搬送経路があり、一次搬送部をショートカットして搬送することもできるので、搬送に要する時間が短い。
この薬剤包装装置2は、処方された毎服用分の錠剤を所謂ブリスターパック形式のトレー(たとえば、7行4列により升目状に区画された収納凹部を有するトレー)に分包するものである。すなわち、薬剤包装装置2は、トレーに形成された升目状に配される収納凹部のそれぞれに対して一服用分ずつの錠剤を仕分けて供給し、トレーの開放面に蓋シート(蓋部)を張り付けることで、錠剤を包装する装置である。
なお、上記した蓋シートを張り付ける動作は、作業者が手動で実施してもよい。
そして、外部のデバイス(携帯電話、PC(パーソナルコンピュータ)、タブレット型PC、他の調剤用機器)と内蔵される制御装置とを互いに通信網を介してデータ(信号)を送受信可能な状態とすることで、薬剤提供業務支援システムを構築可能となっている。
なお、上記した制御装置と、上記デバイスの携帯電話、PC、タブレット型PC等は、CPU等の演算処理装置で構成される演算手段、メモリやハードディスク等の記憶媒体で構成される情報記憶手段を備えた構造となっている。さらに、データ(信号)を外部と送受信するためのインターフェース回路等によって構成される信号送受信手段を備えた構造となっている。
さらに、上記した患者に関する情報には、患者ID、漢字や仮名文字で表される患者名、生年月日、住所、電話番号等のデータが含まれていてもよい。
また、上記した処方された薬剤を特定する情報には、薬剤ID、薬剤名、収納される錠剤容器360を特定する情報(カセットNоや容器ID等)、投与開始日(調剤日)、投与日数、投与量(使用量)、提供された包数等のデータが含まれていてもよい。また、薬剤の提供元を特定するためのデータ(機関名、施設名、部門名等であり、例えば、医療機関名、診療科名等)が含まれていてもよい。
さらに、その処方に基づいて、すでに薬棚付包装装置1で分包動作を実施したか否かを特定する情報が含まれていてもよい。
そして、上記した服用時期に関する情報は、提供された薬剤を朝、昼、夜のいずれに服用するかを特定する情報である。
本実施形態の錠剤カセット棚350では、異なる種類(2種)の錠剤容器360を保持している。
錠剤容器360は、錠剤を収容する収容部と、図示しないロータを備えており、収容された錠剤を1つずつ錠剤落下経路660(詳しくは後述する、図12参照)に排出可能となっている。
薬棚付包装装置1では、錠剤供給装置362の手前側の一部が、薬剤包装装置2の背面側に形成される連結口部(図示しない)に挿通された状態となる。さらに、錠剤供給装置362の錠剤押出経路484(詳しくは後述する)の前端側が、薬剤包装装置2の内部に配された状態となる。すなわち、錠剤押出経路484から排出された錠剤が薬剤包装装置2に供給されることとなる。
ここで、薬剤包装装置2に錠剤を供給する際、錠剤容器360の内部に収容されていた錠剤が錠剤落下経路660に排出され、錠剤落下経路660から錠剤受止部365に落下する。そして、錠剤を錠剤受止部365の内部で一時的に留まらせた後、錠剤受止部365から錠剤が下方に落下する。すなわち、錠剤受止部365は、ダンパ状の部分(後述する回動板部384)を有しており、この部分が回動することで、上方から落下してきた錠剤を受け止め貯留する状態と、下方へ錠剤を落下させる状態の切り替えが可能となっている。
このとき、錠剤は、錠剤受止部365の内部での収納位置(錠剤落下経路660から落下する際の落下位置)に応じて、横搬送部366又は落下経路形成部367に導入される。このとき、横搬送部366に導入された錠剤は水平方向に搬送され(押し動かされ)、落下経路形成部367に到る。そして、落下経路形成部367を通過した錠剤が錠剤押出部368に導入され、錠剤押出部368で奥側から手前側(錠剤カセット棚350側から薬剤包装装置2側)へ押し出し搬送される。
すなわち、錠剤供給装置362は、錠剤の移動経路(搬送経路)を複数有しており、内部で錠剤を定位置まで移動させる際、適切な経路で移動させることができる。
以下、錠剤供給装置362について詳細に説明する。
最上段の錠剤受止部365は、上方から落下してきた錠剤を受け止めるための部分であり、錠剤供給装置362の全体において、錠剤の導入部として機能する部分である。
この錠剤受止部365は、左右方向(錠剤カセット棚350の幅方向)における一端側に位置する片側錠剤受止部365aと、他端側に位置する他方側錠剤受止部365bを備えている。
詳細には、3つの錠剤導入空間370a,370b,370cが間隔を空けて並列するように設けられており、これらの間に連結部材配置部371と、仕切部材372とが位置している。つまり、3つの錠剤導入空間370は、左右方向に延びる空間を連結部材配置部371と仕切部材372で分断し、複数の空間としたものである。
連結部材配置部371は、各種部材を配置する空間となっている。仕切部材372は、上側に位置する平板状の天板部と、左右方向の両端にそれぞれ位置する2つの立板状部を一体に形成した部材である。
3つの錠剤導入空間370は、いずれも上下のそれぞれで外部と連通する空間であり、上側に錠剤の導入口となる開口面を有している。そして、図5に示す回動板部384(可動受止部材)が回動することで、下方側が閉塞された状態と、下方側が外部に開放された状態とを切り替え可能となっている。
片側錠剤受止部365aでは、モータ378が稼働し、モータ378の軸が軸回り(周方向)の一方側に回転し続けると、回動板部384が揺動する構造となっている。つまり、モータ378を逆回転させることなく、回動板部384を揺動させることが可能な構造となっている。
このことから、片側錠剤受止部365aでは、図6で示されるように、回動板部384によって錠剤導入空間370の下方側を閉塞した錠剤受止姿勢(図6(a)参照)と、錠剤排出姿勢(図6(b)参照)との間での切り替えが可能となっている。なお、錠剤排出姿勢では、錠剤導入空間370の下方側がさらに下方側の空間と連通した状態となる。
つまり、錠剤導入空間370の下方側に位置し、外部と連なる部分が、外部へ錠剤を排出するための排出口部となる。
ここで、回動板部384は、図6(a)で示されるように、錠剤受止姿勢時において、水平面に対して傾斜し、前方側へ向かって下り勾配となる傾斜面となる部分を有している。そして、この部分が錠剤の排出口となる部分の上方に位置した状態となっており、片側錠剤受止部365aに供給された錠剤を受け止める部分となっている。すなわち、この回動板部384の上に落下した錠剤は、そのまま傾斜面上を滑り落ちていき、下方側に集められた状態となる。
3つの錠剤導入空間370のうち、所定の2つの錠剤導入空間370a,370bに導入された錠剤は、中間段にある横搬送部366の一方へ供給され、横方向に押し移動されて落下経路形成部367に供給されて最下段の錠剤押出部368(二次搬送部)に導入される。
他の一の錠剤導入空間370cに導入された錠剤は、中間段の横搬送部366を経ずに直接、落下経路形成部367に落下し最下段の錠剤押出部368(二次搬送部)に導入される。
他方側錠剤受止部365bは、片側錠剤受止部365aと基本的な構造が同一であるため、詳細な説明を省略する。なお、この他方側錠剤受止部365bに導入された錠剤は、もう一方の横搬送部366へ供給されることとなる。
二つの横搬送部366は同一構造であるから、一方についてのみ説明する。横搬送部366は、図7で示されるように、薬剤受止溝部410(受止部)と、車輪走行部411と、ガイド配置部412と、下側箱部413とを備えた構造となっている。
より具体的には、図面手前から順に車輪走行部411、薬剤受止溝部410、ガイド配置部412が並列しており、これらが一体的に形成されている。そして、これらの下方側となる位置に下側箱部413が配されている。
そして、薬剤受止溝部410の長手方向の一端側に位置する端部(図7の手前側の端部)には、内外を連通する開口部分である錠剤排出口部418が形成されている。この錠剤排出口部418が形成される端部は、錠剤供給装置362の左右方向における中心側に位置する端部(図4等参照)である。中間段には直線状に2基の横搬送部366が配されており、錠剤排出口部418は2基の横搬送部366の対向部にある。
錠剤押出片部438を移動させる機構は、図8のようであり、レール部材453と摺動子454によって構成される直線ガイド部材452と、モータ445によって走行するベルト機構446及び車輪部451を備えている。
錠剤押出片部438は、直線ガイド部材452の摺動子454に接続されており、直線方向にのみ自由度を有する。また錠剤押出片部438は、ベルト機構446のベルトに他部材を介して間接的に接続されており、ベルトの走行に応じて薬剤受止溝部410内を直線移動する。車輪部451は、錠剤押出片部438の荷重を支持するものである。
すなわち、錠剤押出片部438を薬剤受止溝部410の長手方向の一端側であり、錠剤排出口部418から離れた位置の端部側で待機させ、上記した錠剤受止部365から薬剤受止溝部410の内側空間に錠剤を供給する(落下させる)。
その後、錠剤押出片部438を錠剤排出口部418の近傍まで薬剤受止溝部410の長手方向に沿って移動させ、錠剤が錠剤排出口部418から外部に押し出される。
2つの規制板片460a,460bは、それぞれの上面が、左右方向の中心側に向かうにつれて下り勾配となる傾斜面となっている。そして、その傾斜面の下端部同士の間の下方側に、錠剤押出部368の錠剤導入口480aが位置している。つまり、2つの規制板片460a,460bの一部同士が最も近接する部分では、2つの規制板片460a,460bの間に上方側と下方側を連通する空隙が形成され、この空隙の下方側に錠剤導入口480aが位置している。
第2落下規制板461の形状も第1落下規制板460と略同様の形状である。
最下段の錠剤押出部368は、図10で示されるように、導入口形成部470と、押出経路形成部473を備えている。そして、図10で示されるように、押出経路形成部473の内部に供給された錠剤を搬送するための錠剤搬送装置474を備えたものとなっている。
押出経路形成部473は、内部に前後方向に延びる空間である錠剤押出経路484が形成されている。
この錠剤押出経路484は、前端側に内外を連通する開口部分である錠剤搬出口部484aを有している。
押出経路形成部473には錠剤搬送装置474が内蔵されている。
錠剤搬送装置474は、図10で示されるように、上側受台部490と、その下方側に位置する搬送体部491を備えた構造となっている。搬送体部491は図示しない駆動装置によって、錠剤押出経路484内を直線移動する。
上側受台部490は、図示しない係合部によって搬送体部491と係合し、一定の位置までは搬送体部491に追従して直線移動するが、一定の位置から先は両者の係合がとけ、上側受台部490はその位置に止まり、搬送体部491だけが走行する。
そして、上側受台部490は、図示しない動力源に常時前側へ押圧された構造となっており、搬送体部491は、図示しない駆動装置(搬送体動力部)と連結された状態となっている。
搬送体部491は、錠剤を搬送するための部分であり、図10で示されるように、その一部に、天面から底面までを貫通する収納用孔520が形成されている。
錠剤押出部368は、1服用分の錠剤を搬送する第1搬送動作と、1服用分ずつ供給される複数包分の錠剤をその都度搬送していく第2搬送動作が実行可能となっている。
第1搬送動作では、錠剤搬送装置474は、図11(a)で示されるように、上側受台部490と搬送体部491とが共に後方側に位置する第1待機姿勢で待機する。なお、この第1待機姿勢では、第1錠剤供給用孔480、錠剤落下孔510、収納用孔520が一連の連通孔を形成する。
そして、第1待機姿勢において、錠剤が収納位置に収納された状態から、図示しないモータを稼働させることにより、搬送体部491を前方へ移動させる。このとき、上側受台部490は、搬送体部491の移動に伴って上側受台部490もまた前方へ移動する。
そして、搬送体部491が前方側へ移動していくと、搬送体部491の前側部分が錠剤搬出口部484aよりもさらに前方へ位置した状態となる(図11(c)参照)。このとき、収納用孔520の下側開口の全域が、押出経路形成部473の底板部分よりも前方側に位置した状態となる。このことから、収納用孔520の内側に位置する錠剤が下方側へ落下し、錠剤押出部368から薬剤包装装置2に錠剤が供給される。
第2搬送動作においても、錠剤搬送装置474が第1待機姿勢で待機し、最初に供給される1包目の錠剤が収納用孔520の内側に収納された後、搬送を開始する。そして、上記と同様の手順で搬送していき、図11(b)で示されるように、上側受台部490が最も前方まで移動した状態となる。
具体的に説明すると、搬送体部491は、上記と同様に前方側へ移動していき、先行して供給された1包目の錠剤を前方側へ搬送する。すなわち、搬送体部491の前側部分が錠剤搬出口部484aよりもさらに前方へ位置した状態となる(図11(c)参照)まで移動し、薬剤包装装置2に1包目の錠剤を供給する。
この後、搬送体部491を後方側へと移動させていき、上側受台部490に前方側から接触させることで、再び搬送体部491と上側受台部490が接触した状態となる(図11(b)参照)。
そして、搬送体部491が上側受台部490と再び接触した後、さらに後方側へ移動することで、搬送体部491に後方側に押圧された上側受台部490もまた、後方側へ移動する。すなわち、搬送体部491と上側受台部490が接触した状態を維持しつつ後方側へと移動していく。
すなわち、第1錠剤供給用孔480の内部下端側であって受板部500の上に供給された2包目の錠剤は、受板部500が後方側へと移動することで、錠剤落下孔510の上側開口部分に導入される。そして、第1錠剤供給用孔480から下方側へと落下する。
そして、上記と同様の手順により、第1待機姿勢において収納用孔520の内側に収納された2包目の錠剤を搬送する。なお、3包目以降の錠剤が供給される場合、すなわち、後続の錠剤が供給される場合についても、同様の手順で順次搬送していく。
このことから、錠剤押出部368で搬送動作を実施する際、処方データの内容によっては、横搬送部366を通過しない錠剤が錠剤押出部368に供給された後、横搬送部366を通過する錠剤が錠剤押出部368に供給されるまで待機し、搬送動作を実施する。
これに対し、全ての錠剤が横搬送部366を通過しない場合、錠剤押出部368に錠剤が供給された後、このような待機動作を実施せず、搬送動作を実施する。
ここで、錠剤搬送装置474を前方(図10の右側)へ移動させ、錠剤を薬剤包装装置2側へ搬送する際、錠剤搬送装置474を高速で移動させた後、低速で移動させることが好ましい。すなわち、錠剤搬送装置474を規定位置で確実に停止させるため、移動開始から所定時間経過した錠剤搬送装置474の速度(所定距離だけ移動した錠剤搬送装置474の速度)を移動開始時よりも低速とすることが好ましい。
具体的に説明すると、錠剤搬送装置474を前方側へ移動させる際、移動中に駆動装置を一旦停止させる動作を実施する。このとき、錠剤搬送装置474は慣性によりそのまま移動するので、錠剤搬送装置474が完全に停止するまでに駆動装置をより低出力(錠剤搬送装置474がより低速で移動するように)で再度駆動させる動作を実施する。このことにより、錠剤搬送装置474の移動中に駆動装置の出力を単に低下させる動作を実施させる場合と比べ、錠剤搬送装置474をより早く減速状態へ至らせることが可能となる。
まず、この動作の説明に先立って、錠剤押出片部438を基準待機位置(詳しくは後述する)で待機させる動作について説明する。
それぞれの錠剤落下経路660は、周壁に囲まれて上下方向に延びる空間を形成しており、それぞれ異なる錠剤容器360の列に対応している。そして、対応する錠剤容器360の列に属する1以上の錠剤容器360から供給される錠剤が落下するための経路を形成している。
この落下規制部662は、傾斜した姿勢で取り付けられる板状の部材であり、その上面は、左右方向における端部側から中央側に向かうにつれて下り勾配となる傾斜面となっている。そして、落下規制部662は、上面の上端側の部分が左右方向における端部よりの位置に配されている。つまり、落下規制部662は、錠剤落下経路660b,660jの内部空間又は下方に位置する空間(図12では下方に位置する空間)であり、錠剤が落下する空間を斜め方向に横切るように延びている。
このことから、錠剤落下経路660b,660jを落下した錠剤が落下規制部662の上に落下すると、その移動方向が変更され、より左右方向の中心よりの位置に落下することとなる。
対して、中央の錠剤落下経路660fよりも左右方向における一方側に位置する複数の錠剤落下経路660(錠剤落下経路660a乃至錠剤落下経路660e)のいずれかを経て錠剤供給装置362に導入された錠剤は、一方の横搬送部366に導入される。
さらに、中央の錠剤落下経路660fよりも左右方向における他方側に位置する複数の錠剤落下経路660(錠剤落下経路660g乃至錠剤落下経路660k)のいずれかを経て錠剤供給装置362に導入された錠剤は、他方の横搬送部366に導入される。
具体的に説明すると、左右方向の一方端側(図12における右側)に位置する横搬送部366では、最も左右方向の一方端側に位置する錠剤落下経路660aから供給される錠剤の落下位置よりも、さらに左右方向の一方端側の位置を基準待機位置としている。
そして、錠剤押出片部438が基準待機位置で待機した状態で錠剤を落下させた後、錠剤押出片部438を左右方向の中央側に移動させ、錠剤を押圧する動作が可能となっている。
なお、左右方向の他方端側(図12における左側)に位置する横搬送部366については、基本的な構造が一方端側に位置する横搬送部366と同様であるため、重複する詳細な説明を省略する。
すなわち、処方データと、それぞれの錠剤容器360に取り付けられたRFIDタグに記憶されたデータに基づいて、行列状に並列配置される複数の錠剤容器360から供給する錠剤が収納された錠剤容器360を特定する。さらに、この供給する錠剤が収納される錠剤容器360が、容器取付部361のどの位置に配置されているかを特定する。
ここで、このRFIDに記憶された情報は、容器特定動作の開始前に制御装置が参照し、制御装置の記憶手段に記憶してもよい。この場合、処方データと制御装置に記憶されたデータに基づいて容器特定動作を実施してもよい。また、処方データを作成する際、RFIDに記憶された情報を参照し、処方された錠剤(錠剤名等)とこの錠剤が収納される錠剤容器360を特定する情報とを関連付け、これらの双方を含む処方データを作成してもよい。この場合、処方データのみを参照して容器特定動作を実施してもよい。
具体的に説明すると、例えば、図12の右側に位置する横搬送部366では、右端側が錠剤押出片部438の押し出し動作における移動方向で上流側であり、左端側が下流側となる。すなわち、最も上流側に位置する錠剤落下経路660aが、左右方向で最も端部側に位置する錠剤落下経路660となる。
反対に、図12の左側に位置するもう一方の横搬送部366では、左端側が錠剤押出片部438の移動方向で上流側であり、右端側が下流側となる。すなわち、最も上流側に位置する錠剤落下経路660kが、左右方向で最も端部側に位置する錠剤落下経路660となる。つまり、落下経路形成部367を挟んだ両側で、錠剤押出片部438の押し出し動作における移動方向が逆向きとなり、錠剤が押し出される落下経路形成部367側が移動方向の下流側となる。
例えば、図12(a)のように、左右方向で最も端部側に位置する錠剤落下経路660aから横搬送部366に錠剤を供給するのであれば、基準待機位置が錠剤押出片部438の待機位置となる。
すなわち、横搬送部366に供給する錠剤を通過させる錠剤落下経路660のうち、最も左右方向における端部側(錠剤押出片部438の移動方向で上流側)に位置する錠剤落下経路660cが特定される。そして、特定された錠剤落下経路660cよりも左右方向における端部側であり、基準待機位置よりも左右方向における中央側となる位置が錠剤押出片部438の待機位置(変更待機位置)となる。
すなわち、左右方向で最も端部側に位置する錠剤落下経路660aから錠剤が供給されるか否かを判別し、判別の結果に基づいて錠剤押出片部438の待機位置を決定する動作を実施する。そして、錠剤押出片部438を決定した待機位置で待機させた後、錠剤を押し動かす動作を実施する。
例えば、変更待機位置は、錠剤落下経路660b乃至錠剤落下経路660eのそれぞれよりもやや左右方向における端部側となる位置としてもよい。この場合、横搬送部366に供給する錠剤を通過させる錠剤落下経路660のうちで最も左右方向における端部側に位置するものを最上流側流路としたとき、最上流側流路よりも左右方向でやや端部側となる位置を変更待機位置とする。すなわち、左右方向で最も中央側に位置する錠剤落下経路660eが最上流側流路であるときは、この錠剤落下経路660eよりも左右方向でやや端部側となる変更待機位置とする。同様に、左右方向で中央側から2番目に位置する錠剤落下経路660dが最上流側流路であるとき、この錠剤落下経路660dよりも左右方向でやや端部側が変更待機位置となり、3番目以降についても同様となる。
例えば、変更待機位置は、特定の錠剤落下経路660cよりも左右方向における端部側となる位置としてもよい。この場合、上記の最上流側流路が特定の錠剤落下経路660cである場合と、特定の錠剤落下経路660cよりも左右方向で中央側に位置する錠剤落下経路660(錠剤落下経路660d,660e)である場合は、錠剤押出片部438が変更待機位置で待機する。対して、最上流側流路が錠剤落下経路660cよりも左右方向で端部側に位置する錠剤落下経路660(錠剤落下経路660a,660b)である場合は、錠剤押出片部438が基準待機位置で待機する。
また、上記の例では、錠剤落下経路660b,660jに落下規制部662を設けた例について説明したが、これに限らず、他の錠剤落下経路660に落下規制部662を適宜設けてもよい。すなわち、いずれの錠剤落下経路660に落下規制部662を設けてもよく、いずれの錠剤落下経路660を落下規制部662を設けないものとしてもよい。そして、変更待機位置は、落下規制部662の最下端付近よりも上流側となる位置であってもよい。なお、この落下規制部662を設けた位置を基準として、錠剤受止部365を区画してもよい。つまり、上記した連結部材配置部371や仕切部材372が形成される位置は、落下規制部662の鉛直方向上側となる位置から左右方向でずれた位置としてもよい。
例えば、所定の患者を対象に処方された薬剤のうち、朝に服用する薬剤と、昼に服用する薬剤と、夜に服用する薬剤を薬棚付包装装置1で順次分包していく動作を実施するとき、それぞれの分包動作で待機位置決定動作を伴う錠剤の搬送動作を実施してもよい。すなわち、錠剤を分包する分包動作を実施する毎に待機位置決定動作を伴う錠剤の搬送動作を実施してもよい。
すなわち、一つの処方を対象とした動作で朝、昼、夜に服用する薬剤をそれぞれ別途分包する場合のように、複数の分包動作を実施する場合、複数の分包動作で分包する全ての錠剤を対象として上記の最上流側流路を特定する動作を実施する。そして、特定した最上流側流路に基づいて錠剤押出片部438の待機位置を決定する。その上で、分包動作を順次実施していくとき、それぞれの動作で押し出し動作前の錠剤押出片部438の待機位置を決定した同一の位置にできる。つまり、複数の分包動作を対象として待機位置決定動作を実施し、予め実施した待機位置決定動作の結果に基づいて複数回の錠剤の搬送動作を実施してもよい。
そこで、本実施形態の薬棚付包装装置1では、図13で示される推奨カセット画面670(推奨容器提示画面)を操作表示部に表示させることで、使用者による錠剤容器360の入れ替え作業を容易化することが可能となっている。
なお、本実施形態における強調表示は、背景色を他とは異なる色で表示する表示である。
また、「未取り付け状態」であるとは、対象とする個別設置部に対し、錠剤容器360が取り付けられていない状態である。
さらに、「少量状態」であるとは、対象とする個別設置部に対し、予定錠剤表示部676にリスト表示された錠剤を収納した錠剤容器360が取り付けられているものの、将来的に錠剤が不足することが予測される状態である。
具体的には、取り付けられている錠剤容器360に収納された錠剤の在庫量が、上記した指定期間に実施されることが予測される分包動作での使用量を下回っている状態である。
この使用錠剤予測動作につき、各種ボタンの説明を交えつつ、以下で詳細に説明する。
そして、対象データ変更部677の各ボタンを操作することで、使用錠剤予測動作で対象とするデータの変更が可能となっている。
対して、もう一方のボタンである分包モニタボタン677bを押下することで、未分包データを対象として使用錠剤予測動作が実施され、比較画面表示動作が実施される。
なお、分包済データを対象とする場合、それぞれの患者に対して過去に処方された錠剤が想定日に再度提供されるものとする。
このことから、指定期間に分包動作が実施される可能性の高い錠剤が特定される。
なお、比較画面表示動作では、上記した予定錠剤表示部676におけるリスト表示の際、薬品名称(薬剤名)の他、カセットNо、登場回数、使用量、在庫量のそれぞれを表示している。
「登場回数」は、それぞれの錠剤につき、抽出したデータに対して指定期間内に提供される全てを分包したとき、その錠剤が含まれる分包動作が実施される回数である。
「使用量」は、それぞれの錠剤につき、抽出したデータに対して指定期間内に提供される総量である。
「在庫量」は、錠剤容器360に現在収容されているそれぞれの錠剤の量である。
本実施形態では、データ調整ボタン678として、当日対象変更ボタン678aと想定日変更ボタン678bとが表示されている。
データ調整用画面700は、図14で示されるように、期間表示部701と、データ表示部702と、繰越ボタン703と、日付変更ボタン704と、削除ボタン705と、戻るボタン706が表示される画面である。
なお、このデータ表示部702で表示されるデータは、データ調整ボタン678(図13参照)の押下時に対象データ変更部677で指定していた条件に該当するデータが対象となる。
そして、データ表示部702で表示されている繰越ボタン703を押下すると、繰越ボタン703を含む患者単位データの想定日にかかる項目を変更する。なお、データ表示部702で一以上の患者単位データを指定した状態(チェックボックスにチェックが入れた状態)とし、データ表示部702の外部に表示されている繰越ボタン703を押下した場合もまた、同様である。
具体的には、患者単位データに属する想定日の値を、期間表示部701に表示された指定期間の末日後(本実施形態では末日の翌日)となるように自動変更する。
このボタンは、患者単位データを削除するためのボタンであり、データ表示部702で表示されている削除ボタン705を押下することで、削除ボタン705を含む患者単位データを削除する。なお、データ表示部702で一以上の患者単位データを指定した状態で、データ表示部702の外部に表示されている削除ボタン705を押下した場合も同様である。
なお、データ調整ボタン678は、当日対象変更ボタン678aと想定日変更ボタン678bの二つのボタンに替わって、一つのみのボタンを表示してもよい。この場合、データ調整用画面700の期間表示部701で指定期間の手動入力を可能とした画面を表示させてもよい。このとき、表示される画面では、自動で設定される指定期間が表示された状態で初期表示されるものとし、使用者の操作により指定期間の変更を可能なものとしてもよい。
そして、操作表示部のような所謂タッチパネルに表示する場合、例えば、使用者が指やタッチペン等の操作用器具でボタン部分に触れることで、ボタンを押下する操作が実施される。対して、位置入力装置を持たない液晶ディスプレイのような表示装置に表示する場合には、公知の入力装置(マウス等)の操作に応じて移動するカーソルポインタを共に表示させる構造としてもよい。つまり、カーソルポインタを画面上でボタン部分に合わせた状態とし、入力装置側の所定ボタンを押下することで、ボタンを押下する操作が実施される構造としてもよい。
また、薬剤受止溝部410に替わって、底部分に排出口側へ向かって傾斜する傾斜面を有する受止部を形成することが考えられる。この場合、この傾斜面を振動させる機構をさらに設け、傾斜面に落下した錠剤を振動により移動させ、搬送する構造が考えられる。
Claims (7)
- 薬剤を所望の個数ずつ排出し、他の機器に供給する薬棚装置であって、
複数の錠剤容器を取り付けられる容器取付部と、錠剤を所定位置まで搬送する錠剤搬送装置と、複数の錠剤供給経路を有し、
前記錠剤供給経路は、対応する前記錠剤容器から供給された錠剤を前記錠剤搬送装置に供給する経路を形成するものであり、
前記錠剤搬送装置は、錠剤を押して移動させる錠剤押出片部を備え、
供給する錠剤を収容した前記錠剤容器を処方に関するデータに基づいて特定する容器特定動作を実施し、特定した前記錠剤容器に対応する前記錠剤供給経路に応じて、前記錠剤押出片部の待機位置を変更することを特徴とする薬棚装置。 - 前記錠剤搬送装置は、一次搬送部を備え、
前記一次搬送部は、薬棚装置側から前記他の機器側へ向かう方向と交わる方向へ錠剤を搬送する部分であり、且つ、供給された錠剤を受け止める受止部と、前記錠剤押出片部を有しており、
前記一次搬送部は、搬送方向に前記錠剤押出片部を移動させ、前記錠剤押出片部によって錠剤を押し動かして搬送するものであり、
前記錠剤供給経路のそれぞれは、前記受止部の異なる位置に錠剤を供給するものであり、
前記錠剤押出片部の待機位置は、前記錠剤押出片部の移動方向の上流側の基準待機位置と、当該基準待機位置よりも下流側に位置する変更待機位置を含むことを特徴とする請求項1に記載の薬棚装置。 - 前記錠剤搬送装置は、一次搬送部と二次搬送部を備え、且つ、それぞれの前記錠剤容器から供給された錠剤を所定位置まで搬送するものであり、
前記一次搬送部は、薬棚装置側から前記他の機器側へ向かう方向と交わる方向へ錠剤を搬送する部分であり、
前記二次搬送部は、薬棚装置側から前記他の機器側へ向かう方向へ錠剤を搬送するものであって、
錠剤を前記一次搬送部で搬送した後に前記二次搬送部で搬送する動作と、錠剤を前記一次搬送部で搬送せずに前記二次搬送部で搬送する動作のそれぞれが可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の薬棚装置。 - 前記他の機器は、薬剤を収容する収容凹部が形成されたトレーに対し、薬剤を供給する装置であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の薬棚装置。
- 分包装置と、請求項1乃至4のいずれかに記載の薬棚装置を備えた薬剤分包ユニットであって、
各種情報を表示するための表示装置を有し、
前記容器取付部は、個別に前記錠剤容器が設置される個別設置部を複数有し、
処方に関するデータに基づいて、指定期間に使用される可能性が高い錠剤及び当該錠剤を収納する前記錠剤容器を特定する使用錠剤予測動作を実行可能であり、
前記表示装置は、推奨容器提示画面を表示可能であり、当該推奨容器提示画面は、前記容器取付部における前記錠剤容器の設置状況を示す設置状況表示部を少なくとも含むものであり、
前記設置状況表示部では、前記容器取付部を模式的に示し、且つ、前記使用錠剤予測動作で特定された錠剤を収納する前記錠剤容器が設置されていない前記個別設置部が強調表示されることを特徴とする薬剤分包ユニット。 - 前記推奨容器提示画面は、前記使用錠剤予測動作で特定した錠剤をリスト表示する予定錠剤表示部をさらに含むものであり、且つ、前記設置状況表示部と前記予定錠剤表示部を同時に目視可能に表示する画面であり、
前記予定錠剤表示部では、前記容器取付部に設置された前記錠剤容器に収容されていない錠剤が強調表示されることを特徴とする請求項5に記載の薬剤分包ユニット。 - 前記分包装置は、薬剤を収容する収容凹部が形成されたトレーに対し、薬剤を供給する装置であることを特徴とする請求項5又は6に記載の薬剤分包ユニット。
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