JP2018163950A - 基材フィルム及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐電圧特性等の低下を抑制し、大規模な製造設備や制御を省くことができ、しかも、フィルムの層間剥離を防ぎ得る安価な基材フィルム及びその製造方法を提供する。【解決手段】フィルムキャパシタの誘電体となる基材フィルム1であり、熱可塑性樹脂含有の成形材料により薄いフィルムに成形される基材層2と、基材層2に積層接着される薄膜のポリパラキシリレン系樹脂層3と、基材層2とポリパラキシリレン系樹脂層3のいずれかに積層される薄膜の金属層4とを備え、基材層2の厚さを1.0〜10μmとするとともに、基材層2とポリパラキシリレン系樹脂層3の積層厚の50%以上とし、ポリパラキシリレン系樹脂層3の厚さを0.1〜5μmとし、金属層4の表面抵抗値を0.1〜10Ω/□の範囲とする。【選択図】図1

Description

本発明は、フィルムキャパシタの誘電体となる基材フィルム及びその製造方法に関するものである。
ここ数年、地球環境問題等に起因してハイブリッド車(HEV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)の電動機駆動併用車、あるいは電気自動車(EV)や燃料電池自動車(FCV)の電動機駆動車の市場が拡大して来ているが、これら電動機駆動併用車や電動機駆動車の市場拡大に伴い、これらの車に使用されるフィルムキャパシタの需要も急速に増大して来ている。
フィルムキャパシタは、樹脂製の基材フィルムを誘電体とするキャパシタであり、優れた周波数特性や温度安定性を得ることができる。このフィルムキャパシタの基材フィルムとしては、ポリプロピレン(PP)樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムやポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂フィルム等のポリエステル樹脂フィルム、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂フィルム等の熱可塑性樹脂フィルム、あるいは非晶性の熱可塑性樹脂であるポリエーテルイミド(PEI)樹脂フィルムがあげられる。
これらのフィルムの中では、ポリエーテルイミド樹脂フィルムが基材フィルムとして注目されている(特許文献1参照)。これは、フィルムキャパシタが電動機駆動併用車や電動機駆動車の用途に利用される場合、120℃の耐熱性が要求されるが、ガラス転移点温度(Tgとも言う)が200℃以上のポリエーテルイミド樹脂製の基材フィルムを使用すれば、優れた耐熱性、耐電圧特性や誘電特性等の電気的特性を得ることができるからである。
ところで、フィルムキャパシタ用の基材フィルムは、一般的にフィルムの厚さが1〜10μmと非常に薄いので、ピンホール、クラック、ひび割れ等の損傷部が発生しやすくなる。このような損傷部が基材フィルムに生じると、基材フィルムの絶縁破壊電圧が低下し、耐電圧特性が失われてしまうこととなる。また、フィルムキャパシタの製造工程で基材フィルムに破断や裂けが生じ、トラブルを招くこととなる。さらに、フィルムキャパシタの製造に際しては、基材フィルムに金属を蒸着させ、電極を形成するが、この工程で金属の蒸着性に不具合が発生するおそれがある。
係る点に鑑み、従来においては、ピンホール、クラック、ひび割れ等を防止し、しかも、滑り性を改良するため、共押出法による多層フィルムが開発され、提案されている(特許文献2)。
特開2007‐300126号公報 特開2015‐066910号公報
しかしながら、多層フィルムは、ピンホール、クラック、ひび割れ等の発生防止には有効であるものの、製造設備が大掛かりとなり、しかも、設備の制御が煩雑化するので、得られるフィルムがコスト高になるという問題が新たに生じる。さらに、多層フィルムの成形中、あるいはフィルムキャパシタの製造中にフィルムが層間剥離してしまうおそれもある。
本発明は上記に鑑みなされたもので、耐電圧特性等の低下を抑制し、大規模な製造設備や制御を省くことができ、しかも、フィルムの層間剥離を防ぐことのできる安価な基材フィルム及びその製造方法を提供することを目的としている。
本発明者は、上記課題を解決するため、鋭意研究した結果、ポリパラキシリレン系樹脂の優れた滑り性、ガスバリヤー性、耐熱性、耐薬品性等の特性、誘電特性や耐電圧特性等の優れた電気的特性、及び隙間浸透性と層間浸透性に着目し、本発明を完成させた。すなわち、本発明においては上記課題を解決するため、フィルムキャパシタの誘電体となるものであって、
熱可塑性樹脂含有の成形材料により成形される基材層と、この基材層に積層されるポリパラキシリレン系樹脂層と、これら基材層とポリパラキシリレン系樹脂層のいずれかに積層される金属層とを含み、ポリパラキシリレン系樹脂層の厚さが0.1〜5μmであることを特徴としている。
なお、基材層の厚さが1.0〜10μmとされるとともに、基材層とポリパラキシリレン系樹脂層との積層厚の50%以上とされ、金属層の表面抵抗値が0.1〜10Ω/□の範囲であることが好ましい。
また、本発明においては上記課題を解決するため、請求項1又は2に記載した基材フィルムを製造する基材フィルムの製造方法であって、
熱可塑性樹脂含有の成形材料により基材フィルムの基材層を成形して冷却し、この基材層にポリパラキシリレン系樹脂層を積層してその厚さを0.1〜5μmとし、これら基材層とポリパラキシリレン系樹脂層のいずれかに金属層を積層することを特徴としている。
なお、基材層を冷却してその厚さを1.0〜10μmとし、金属層の表面抵抗値を0.1〜10Ω/□とすることが好ましい。
また、基材層を、成形材料を溶融混練してダイから押し出すことにより成形し、基材層の冷却後の厚さを、基材層とポリパラキシリレン系樹脂層との積層厚の50%以上とすることが好ましい。
また、成形材料をダイから連続的に押し出して基材層を略帯形のフィルムに押出成形し、この基材層を圧着ロール、冷却ロール、及びこれらの下流に位置する巻取機に巻き架けるとともに、圧着ロールと冷却ロールとに挟持させて冷却することにより、基材層の厚さを1.0〜10μmとし、冷却した基材層に、気化させ、熱分解したポリパラキシリレン系樹脂を重合して厚さ0.1〜5μmのポリパラキシリレン系樹脂層とし、これら基材層とポリパラキシリレン系樹脂層の積層厚を1.1〜15μmとし、基材層とポリパラキシリレン系樹脂層のいずれかに金属層を積層形成してその表面抵抗値を0.1〜10Ω/□の範囲とすることができる。
ここで、特許請求の範囲における基材層とポリパラキシリレン系樹脂層との間には、接着性に資するプライマー層を介在させることができる。基材層は、単層あるいは2層以上の複層でも良い。この基材層の両面のうち、少なくともいずれか一方の片面には、微細な凹凸部を形成することができる。また、ポリパラキシリレン系樹脂層は、基材層の両面あるいは片面に積層することができる。
本発明によれば、基材層に、隙間浸透性や層間浸透性に優れるポリパラキシリレン系樹脂層を積層形成することにより、基材層のピンホール、クラック、ひび割れ等の損傷部を補修するので、キャパシタ用の基材フィルムの耐電圧特性が低下するのを抑制することができる。
本発明によれば、基材フィルムの耐電圧特性等の低下を抑制し、大規模な製造設備や制御を省くことができるという効果がある。また、フィルムの層間剥離を防ぎ、基材フィルムを安価に提供することができるという効果がある。また、ポリパラキシリレン系樹脂層の厚さが0.1〜5μmの範囲なので、耐電圧の欠点防止効果に優れ、ポリパラキシリレン系樹脂層を薄膜に短時間で形成し、優れた生産性を得ることができる。また、フィルムキャパシタの製造中にポリパラキシリレン系樹脂層にクラックが発生したり、剥離するおそれを排除することができる。
請求項2記載の発明によれば、基材層の厚さが1.0〜10μmで、かつ基材層とポリパラキシリレン系樹脂層との積層厚の50%以上なので、基材層の引張強度の低下を抑制し、基材層を容易に製造することが可能になる。また、基材層の特性を維持し、基材フィルムの機械的特性の低下を防止することができるとともに、フィルムキャパシタの製造中に基材フィルムに裂けや破断等が生じるのを防ぐことができ、フィルムキャパシタの特性低下の防止も期待できる。また、金属層の表面抵抗値が0.1〜10Ω/□の範囲なので、自己修復性の低下を防ぎ、誘電正接悪化のおそれを排除することが可能になる。
請求項4記載の発明によれば、基材層の厚さが1.0〜10μmの範囲なので、基材層の引張強度の低下を抑制し、基材層を容易に製造することができる。また、金属層の表面抵抗値が0.1〜10Ω/□の範囲なので、自己修復性の低下を防ぎ、誘電正接悪化のおそれの排除が期待できる。
請求項5記載の発明によれば、基材層を、成形材料を溶融混練してダイから押し出して成形するので、基材層の厚さ精度を向上させたり、最低ロットを大きくすることができる。さらに、基材層の特性を維持して基材フィルムの機械的特性の低下を防止し、フィルムキャパシタの製造中に基材フィルムに裂けや破断等が生じるのを低減し、フィルムキャパシタの特性が低下するのを防止することができる。
本発明に係る基材フィルム及びその製造方法の実施形態を模式的に示す断面説明図である。 本発明に係る基材フィルム及びその製造方法の第2の実施形態を模式的に示す断面説明図である。 本発明に係る基材フィルム及びその製造方法の第3の実施形態を模式的に示す断面説明図である。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明すると、本実施形態における基材フィルム1は、図1に示すように、成形材料により成形される基材層2と、この基材層2に積層されて優れた保護特性を発揮するポリパラキシリレン系樹脂層3と、このポリパラキシリレン系樹脂層3に積層される金属層4とを3層構造に備え、120℃以上の耐熱性が要求されるフィルムキャパシタの誘電体として利用される。
成形材料は、少なくとも熱可塑性樹脂を含有し、基材層2を成形する。この成形材料の熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリメチルペンテン(PNP)樹脂、環状オレフィン(COP)樹脂、及び環状オレフィン・コポリマー(COC)樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、及びポリエチレンナレフタレート(PEN)樹脂等のポリエステル樹脂、ポリアミド6(PA6)樹脂、ポリアミド66(PA66)樹脂、ポリアミド46(PA46)樹脂、ポリアミド4T(PA4T)樹脂、ポリアミド6T(PA6T)樹脂、変性ポリアミド6T(変性PA6T)樹脂、ポリアミド9T(PA9T)樹脂、ポリアミド10T(PA10T)樹脂、及びポリアミド11T(PA11T)樹脂等のポリアミド樹脂、ポリサルホン(PSU)樹脂、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂、及びポリフェニルサルホン(PPSU)樹脂等のポリサルホン樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリフェニレンスルフィドケトン樹脂、ポリフェニレンスルフィドスルホン樹脂、ポリフェニレンスルフィドケトンスルホン樹脂等のポリアリーレンサルファイド樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂、及びポリアミドイミド(PAI)樹脂等のポリイミド(PI)樹脂、ポリエーテルケトン(PEK)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)樹脂、ポリエーテルエーテルケトンケトン(PEEKK)樹脂、ポリエーテルケトンエーテルケトンケトン(PEKEKK)樹脂等のポリアリールエーテルケトン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂(四フッ化エチレン樹脂ともいう)、ポリテトラフルオロエチレン‐パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)樹脂(四フッ化エチレン‐パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂ともいう)、テトラフルオロエチレン‐ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)樹脂(四フッ化エチレン‐六フッ化プロピレン共重合体樹脂ともいう)、テトラフルオロエチレン‐エチレン共重合体(ETFE)樹脂(四フッ化エチレン‐エチレン共重合体樹脂ともいう)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)樹脂(三フッ化塩化エチレン樹脂ともいう)、ポリビニリデンフルオライド(PVDE)樹脂(フッ化ビニリデン樹脂ともいう)、フッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロピレン共重合体樹脂等のフッ素樹脂、ポリアセタール樹脂、液晶ポリマー(LCP)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリアリレート(PAR)樹脂等があげられる。
これらの中では、120℃の耐熱性に優れるポリエーテルイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルペンテン樹脂の採用が好ましい。これらの熱可塑性樹脂は、変性体、誘導体、及び他の化合物との共重合体をも使用することができる。また、単独で使用しても良いし、2種類以上を混合して使用することもできる。
成形材料には、熱可塑性樹脂の他、本発明の特性を損なわない範囲で、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、架橋剤、難燃剤、帯電防止剤、耐熱向上剤、着色剤、スリップ剤、ブロッキング防止剤、無機化合物、有機化合物等が選択的に添加される。
基材層2は、成形材料により所定の成形法で薄い熱可塑性樹脂フィルムに成形され、冷却後の厚さが1.0〜10μmの範囲とされる。所定の成形法としては、特に限定されるものではないが、例えばTダイス成形法やインフレーション成形法等の溶融押出成形法、溶液流延法、カレンダ成形法等があげられる。これらの中では、作業性、成形安定性、薄肉フィルムの成形性、及びフィルム厚精度の観点から、Tダイス成形法が好適である。
基材層2のフィルムは、無延伸フィルム、一軸延伸フィルム、あるいは二軸延伸フィルムのいずれの形態でも良い。また、基材層2の厚さは、1.0〜10μm、好ましくは2〜9.1μm、より好ましくは3〜6μmが良い。これは、基材層2の厚さが1μm未満の場合には、基材層2の引張強度が著しく低下し、基材層2の製造が困難になるからである。
基材層2の表裏両面のうち、少なくともいずれか一方の片面には、基材フィルム1や基材層2の滑り性を向上させるため、微細な複数の凹凸部が形成されることが好ましい。この微細な複数の凹凸部の形成方法としては、(1)微細な凹凸を備えたシリコーンゴムやフッ素ゴム等のゴムからなる圧着ロールと微細な凹凸を備えた金属ロールとの間に基材層2を挟持する方法、(2)一軸延伸、二軸延伸等の延伸処理により、樹脂の結晶形態を変化させる方法、(3)基材層2に微小なジルコニア、ガラス、ステンレス等の無機化合物、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、あるいは植物の種等の有機化合物を吹き付けて形成する方法、(4)微細な凹凸を備えた金型で基材層2をプレス成形する方法があげられる。
これらの方法の中では、設備の簡略化、凹凸部のサイズの精度、凹凸部の形成の均一化や容易化、凹凸部の連続形成を可能にする観点から、(1)又は(2)の方法が最適である。凹凸部は、必要に応じて規則的あるいは不規則に配列されたり、千鳥形等に配列形成される。また、凹凸部は、算術平均粗さ(Ra)で0.03〜0.50μm、好ましくは0.08〜0.30μmが好適である。これは、算術平均粗さ(Ra)が0.03μm未満の場合には、目的とする滑り性が得られないからである。これに対し、算術平均粗さ(Ra)が0.50μmを越える場合には、基材層2の強度が低下し、成形中に破断を招くおそれがあるからである。
このような微細な複数の凹凸を基材層2の表面に形成し、この基材層2の表面にポリパラキシリレン系樹脂層3を積層形成すれば、基材層2に生じたピンホール、クラック、ひび割れ等の損傷部を補修して耐電圧性の低下を防止することができる。
基材層2の表面は、ポリパラキシリレン系樹脂層3が積層接着されるが、このポリパラキシリレン系樹脂層3との接着性を強固なものとするため、図示しないプライマー層が必要に応じて形成される。このプライマー層に使用されるプライマーとしては、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤、イミダゾールシラン等のイミダゾール系カップリング剤等があげられる。
シランカップリング剤としては、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−ウレイドプロピルトリアルコキシシラン、あるいは3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等があげられる。
チタネート系カップリング剤としては、例えばイソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラタオクチルビス(ジ−トリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネートあるいはテトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート等が用いられる。
アルミネート系カップリング剤としては、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート、あるいは特許第4913368号公報に記載のアルミニウム sec−ブチレート等が用いられる。また、イミダゾール系カップリング剤としては、例えば特公平07−068256号公報、特許第4372461号公報、あるいは特許第4627976号公報等に記載のイミダゾールシランが用いられる。
プライマー層は、例えばメタノール、エタノール、あるいはイソプロピルアルコール等のアルコール、0.1〜2.0%の酢酸水溶液、水とアルコールとの混合溶液、酢酸水溶液とアルコールとの混合溶液にプライマーを溶解させ、このプライマーを含む溶液を基材層2上にロールコート法、グラビアコート法、ナイフコート法、ディップコート法、カーテンフロート法、スプレーコート法、あるいはバーコート法等の方法により塗布した後、溶液を除去することで形成することができる。また、プライマーを加熱下又は減圧加熱下で気化させ、基材層2の表面に付着させることで形成することもできる。プライマーの濃度は、目的に応じて適宜調整されるが、一般的には0.01〜5.0質量%である。
ポリパラキシリレン系樹脂層3は、ポリパラキシリレン樹脂(パリレンとも呼ばれる)等により、基材層2の表面に所定の方法で厚さ0.1μm以上の薄膜に積層接着されてバリア機能を発揮する。このポリパラキシリレン系樹脂層3の材質としては、例えばジパラキシリレン([2,2]パラシクロファンとも言う)を重合して得られるポリパラキシリレン樹脂、ジパラキシリレンのベンゼン環の水素1つを塩素の置換したモノクロロジパラキシリレンを重合して得られるポリモノクロロパラキシレン樹脂、ジパラキシリレンのベンゼン環の水素2つを塩素で置換したジクロロジパラキシレンを重合して得られるポリジクロロパラキシリレン樹脂、あるいはジパラキシリレンのα水素原子をフッ素で置換した化合物を重合したポリテトラフルオロパラキシリレン樹脂があげられる。
ポリパラキシリレン樹脂の具体例としては、日本パリレン合同会社製の製品名:パリレンN、ポリモノクロロパラキシリレン樹脂の具体例としては、日本パリレン合同会社製の製品名:パリレンC、ポリジクロロパラキシリレン樹脂の具体例としては、日本パリレン合同会社製の製品名:パリレンD、ポリテトラフロロパラキシリレン樹脂の具体例としては、日本パリレン合同会社製の製品名:パリレンHTがあげられる。これらポリパラキシリレン系樹脂は、1種類を単独で使用しても良いし、2種類以上を混合して使用しても良い。
ポリパラキシリレン系樹脂層3を薄膜に形成する方法は、特に限定されるものではなく、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ重合法、化学気相蒸着法〔CVD(Chemical Vapor Deposition)とも言う〕等の方法が用いられる。この薄膜に形成する方法は、バッチ式でも連続方式でも良いが、作業性、生産性、及び品質の安定性を考慮すると、連続方式が好ましい。
ポリパラキシリレン系樹脂層3は、3工程を経て形成される。すなわち、第1工程はジパラシキレン、モノクロロジパラキシリレン、ジクロロジパラキシリレン、あるいはジパラキシリレンのα水素原子をフッ素で置換した化合物等のジパラキシリレン系化合物を100〜300℃、0.1〜100Paの環境下で気化させる工程、第2工程は気化させたガスを0.1〜100Pa減圧下で450〜750℃の温度で加熱して熱分解することにより、反応性モノマーであるジラジカルパラキシリレンモノマーを生成する工程、第3工程はジラジカルパラキシリレンモノマーを0.1〜100Pa減圧下、20〜100℃の雰囲気下で基材層2の表面上で重合させ、ポリパラキシリレン系樹脂製の薄膜を基材層2の面上に形成する工程である。
ポリパラキシリレン系樹脂層3の完成後の厚さは、0.1〜5μm、好ましくは0.3〜4.6μm、より好ましくは1〜3μmが良い。これは、0.1μm未満の場合には、耐電圧の欠点防止効果がなく、逆に5μmを超える場合には、薄膜の形成に長時間を有し、生産性に問題が生じるからである。また、フィルムキャパシタの素巻き工程やプレス工程でポリパラキシリレン系樹脂層3にクラックが発生したり、剥離してしまうおそれがあるからである。さらに、5μmを超える場合には、ポリパラキシリレン系樹脂層3を薄膜に形成しても、厚さに基づく格別の効果を得ることができないからである。
ポリパラキシリレン系樹脂層3が基材層2に積層された場合の積層厚は、1.1〜15μmが良い。これは、基材層2とポリパラキシリレン系樹脂層3との積層厚が15μmを越える場合には、体積当たりの静電容量が小さくなるという理由に基づく。
基材層2の厚さは、1.0〜10μmであるが、同時に基材層2とポリパラキシリレン系樹脂層3との積層厚の50%以上、好ましくは65%以上、より好ましくは70%以上の範囲とされる。これは、基材層2の厚さが積層厚の50%未満の場合は、基材層2の特性が失われるとともに、フィルムキャパシタ用の基材フィルム1の機械的特性が低下し、フィルムキャパシタの製造中に基材フィルム1に裂けや破断が生じたりするという理由に基づく。また、誘電特性や耐電圧特性等の電気的特性が低下し、フィルムキャパシタの特性低下を招くという理由に基づく。
このようなポリパラキシリレン系樹脂層3は、優れた滑り性、ガスバリヤー性、350℃程度の耐熱性、耐薬品性、誘電特性、耐電圧特性、隙間浸透性、層間浸透性を有し、絶縁破壊電圧が高いので、十分な耐電圧特性を得ることができる。また、静摩擦係数や動摩擦係数の摩擦係数が低いので、滑り性の向上が期待できる。
金属層4は、ポリパラキシリレン系樹脂層3の表面に所定の方法で薄膜に積層接着される。この金属層4の金属としては、例えば亜鉛、鉛、銀、クロム、アルミニウム、銅、ニッケル、スズ、鉄、チタン等を使用することができる。これらの中では、フィルムキャパシタの特性や生産性等を考慮すると、亜鉛、アルミニウム、あるいは亜鉛とアルミニウムを含む合金が好ましく使用される。これらの金属は、一種類を単独で使用しても良いし、2種類以上を混合した混合物あるいは合金をも使用することができる。
金属層4の形成方法としては、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等が用いられる。これらの方法の中では、生産性に優れる真空蒸着法が好ましい。金属層4が蒸着される場合、蒸着方法として、オイル法やテープ等が使用される。金属層4の蒸着パターンとしては、特に限定されるものではないが、例えばTマージンパタン、ハニカムパターン、モザイクパターン等があげられる。
金属層4の完成後の厚さは、1〜100nm、好ましくは5〜80nm、より好ましくは10〜50nmの範囲が良い。また、金属層4の表面抵抗値は、0.1〜10Ω/□、好ましくは2〜8Ω/□、さらに好ましくは3〜6Ω/□の範囲内が良い。これは、0.1Ω/□未満の場合には、セルフヒーリング性(自己修復性とも言う)が低下するので、好ましくないからである。逆に、10Ω/□を超える場合には、誘電正接が悪化するおそれがあるという理由に基づく。
上記構成において、フィルムキャパシタ用の基材フィルム1を製造する場合には、先ず、ポリエーテルイミド樹脂等の成形材料を用意して乾燥させ、この成形材料を押出成形機にセットして溶融混練するとともに、この溶融混練した成形材料を単軸押出成形機のTダイスから連続的に押し出し、ポリエーテルイミド製の基材層2を帯形のフィルムに下方に押出成形する。
基材層2を帯形のフィルムに押出成形したら、この基材層2を下方の一対の圧着ロール、冷却ロール、及びこれらの下流に位置する巻取管に順次巻架し、各圧着ロールと冷却ロールとに挟持させて冷却する。この際、各圧着ロールの周面にシリコーンゴム等のゴムを巻着し、冷却ロールの周面に凸柄模様を形成すれば、基材層2の表裏面に微細な複数の凹凸部を簡単に形成することができる。
次いで、押出成形して冷却した基材層2の表面にポリパラキシリレン系樹脂を薄膜に積層してポリパラキシリレン系樹脂層3を積層形成した後、このポリパラキシリレン系樹脂層3上に金属層4を蒸着したり、スパッタリングして積層形成すれば、基材フィルム1を製造することができる。
上記構成によれば、基材層2に、良好な誘電特性や耐電圧特性の他、隙間浸透性や層間浸透性に優れるポリパラキシリレン系樹脂層3を覆着して均一なピンホールフリーの優れたバリアを形成するので、例え基材層2にピンホール、クラック、ひび割れ等の損傷部が生じても、損傷部を適切に補修することができる。したがって、基材フィルム1の絶縁破壊電圧が低下し、耐電圧特性の喪失を招くことがない。また、フィルムキャパシタの製造工程で基材フィルム1に破断や裂けが生じるのを防止することができる。
また、フィルムキャパシタの製造時に金属の蒸着に不具合が発生するおそれを有効に排除することができる。また、ポリパラキシリレン系樹脂層3の形成に大規模な製造設備を何ら必要とせず、設備の制御が煩雑化することも全くないので、基材フィルム1のコスト低減が大いに期待できる。さらに、フィルムキャパシタの製造中に基材フィルム1が層間剥離してしまうおそれを有効に排除することが可能になる。
次に、図2は本発明の第2の実施形態を示すもので、この場合には、基材フィルム1を、成形材料により薄いフィルムに成形される基材層2と、この基材層2の裏面に積層される薄膜のポリパラキシリレン系樹脂層3と、基材層2の表面に積層される薄膜の金属層4とから3層構造に積層形成するようにしている。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、基材層2の表裏両面にポリパラキシリレン系樹脂層3と金属層4とをそれぞれ積層するので、これらポリパラキシリレン系樹脂層3と金属層4とにより、基材層2の損傷部を被覆して補修することができるのは明らかである。
次に、図3は本発明の第3の実施形態を示すもので、この場合には、基材フィルム1を、成形材料により薄いフィルムに成形される基材層2と、この基材層2の表裏両面にそれぞれ積層される薄膜のポリパラキシリレン系樹脂層3と、基材層2の表面側のポリパラキシリレン系樹脂層3に積層される薄膜の金属層4とから多層の4層構造に積層形成するようにしている。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、基材層2の表裏両面にポリパラキシリレン系樹脂層3をそれぞれ積層するので、一対のポリパラキシリレン系樹脂層3により、基材層2の損傷部を被覆して補修することができる。
なお、上記実施形態では冷却した基材層2の表面にポリパラキシリレン系樹脂を積層形成したが、巻取後の基材層2にポリパラキシリレン系樹脂を積層形成しても良い。また、上記実施形態の基材層2の表裏両面、表面、又は裏面には、プライマーを含む溶液の濡れ性を向上させるため、コロナ処理、プラズマ処理、紫外線処理、火炎処理、グロー放電、イトロ処理等の表面処理を施しても良い。
また、上記実施形態では電動機駆動併用車や電動機駆動車の用途にフィルムキャパシタが利用される場合について説明したが、何らこれに限定されるものではない。例えば、携帯機器に120℃以上の耐熱性が要求される場合もあり、この場合には、携帯機器のフィルムキャパシタに基材フィルムを使用しても良い。
以下、本発明に係る基材フィルム及びその製造方法の実施例を比較例と共に説明する。
〔実施例1〕
先ず、基材層の成形材料としてポリエーテルイミド樹脂〔SABICイノベーティブプラスチック社製 品名:ULTEM1010−1000−NB(以下、「1010−1000」と略す)〕を用意し、この成形材料を150℃に加熱した除湿熱風乾燥機〔松井製作所社製 商品名:マルチジェット MJ3〕中に12時間放置して乾燥させ、この成形材料の含水率が300ppm以下であることを確認後、成形材料を幅900mmのTダイスを備えたφ40mmの単軸押出成形機にセットして溶融混練するとともに、この溶融混練した成形材料を単軸押出成形機のTダイスから連続的に押し出してポリエーテルイミド樹脂製のフィルムを帯形に押出成形し、長さ1000m、幅65cmの基材層を作製した。
単軸押出成形機のシリンダー温度は360〜380℃、Tダイスの温度は385℃、単軸押出成形機とTダイスとを連結する連結管の温度は380℃にそれぞれ調整した。また、単軸押出成形機に成形材料を投入する際、不活性ガスである窒素ガス18L/分を供給した。
基材層を押出成形したら、この基材層を、算術平均粗さ(Ra)が0.44〜0.47μmのシリコーンゴムを備えた一対の圧着ロール、周面に算術平均粗さ(Ra)が1.28μmの凸柄模様を備えた205℃の冷却ロールである金属ロール、及びこれらの下流に位置する6インチの巻取管に順次巻架し、各圧着ロールと金属ロールとに挟持させて冷却した。圧着ロールと金属ロールとに基材層を挟持させることにより、基材層の表裏面に微細な凹凸部をそれぞれ複数形成した。基材層を冷却したら、この基材層のフィルム厚、及び表面粗さを求めて表1に記載した。表面粗さは、算術平均粗さ(Ra)により求めた。
次いで、基材層の金属ロール面側にポリパラキシリレン系樹脂層を薄膜に積層形成し、この薄膜のポリパラキシリレン系樹脂層上にアルミニウムを真空蒸着法により表面抵抗値が5Ω/□となるように蒸着し、このアルミニウムを金属層として基材フィルムを製造した。ポリパラキシリレン系樹脂層は、ジパラキシリレンを180℃、10Paの条件下で気化させ、680℃、10Paの条件下で熱分解し、熱分解して得られたジラジカルパラキシリレンモノマーを35℃、10Paの条件下でポリエーテルイミド樹脂製の基材層の金属ロール面側に重合させることにより、薄膜に形成した。
フィルムキャパシタ用の基材フィルムが得られたら、ポリパラキシリレン系樹脂層の厚さを評価し、基材フィルムの滑り性と耐電圧特性とをそれぞれ評価して表1に記載した。滑り性については、静摩擦係数(μs)と動摩擦係数(μk)により評価した。耐電圧特性については、絶縁破壊電圧により評価した。
・熱可塑性樹脂製の基材層のフィルム厚
基材層のフィルム厚は、接触式の厚さ計〔Mahr社製:製品名:ミリマール 1240 コンパクトアンプにミリマール インダクティブ プローブ 1301を取り付けた装置〕を使用して測定した。測定に際しては、基材層のフィルムの押出方向と幅方向(押出方向の直角方向)が交わる所定位置の厚みを100箇所測定し、その平均値をフィルム厚とした。押出方向の測定箇所は、基材層の先端部から100mm間隔で100mm、200mm、300mm、400mm、500mmの位置とした。
これに対し、幅方向の測定箇所は、基材層の左端部から25mm、次いで30mm間隔で55mm、85mm、115mm、145mm、175mm、205mm、235mm、265mm、295mm、325mm、355mm、385mm、415mm、445mm、475mm、505mm、535mm、565mm、595mmの箇所とした。
・熱可塑性樹脂製の基材層の表面粗さ
基材層の表面粗さは、算術平均粗さ(Ra)で評価した。この算術平均粗さ(Ra)は、JIS B0601−2001に準じ、基材層の押出方向について、金属ロール面側と圧着ロール面側とを測定した。
・ポリパラキシリレン系樹脂層の厚さ
ポリパラキシリレン系樹脂層の厚さは、基材フィルムの左端部から145mm、325mm、505mm箇所の断面を走査型電子顕微鏡で写真撮影し、その画像から求めた。ポリパラキシリレン系樹脂層の厚さは、3箇所の平均値とした。
・基材フィルムの滑り性
基材フィルムの滑り性については、ポリパラキシリレン系樹脂層の薄膜面側と基材層のフィルム面側の滑り性により評価した。滑り性は、静的摩擦係数(μs)と動的摩擦係数(μk)とで評価した。これら静的摩擦係数と動的摩擦係数は、JIS K7125−1999に準拠して測定した。
具体的には、表面性測定機 HEDON−14〔新東科学社製:製品名〕を使用し、23℃、50%RHの環境下で、試験速度:100mm/min、荷重:200g、接触面積:63.5mm×63.5mmの条件で測定した。そして、係る条件下で移動テーブル側に基材フィルムのポリパラキシリレン系樹脂層の薄膜面側、平面圧子側に基材層のフィルム面側を固定し、200gの荷重を作用させ、100mm/minの速度で静的摩擦係数と動的摩擦係数とを測定した。
・基材フィルムの耐電圧特性
基材フィルムの耐電圧特性ついては、絶縁破壊電圧で評価した。基材フィルムの絶縁破壊電圧は、JIS C2110−1994に準じ、気中法による短時間絶縁破壊試験で測定した。具体的には、23℃の環境下で実施し、電極の形状を円柱形(上部形状 直径:25mm、高さ:25mm、下部形状 直径:25mm、高さ:15mm)とし、ポリパラキシリレン系樹脂層の薄膜面側を上部電極面に向けて測定した。
測定に際しては、基材フィルムの押出方向と幅方向(押出方向の直角方向)が交わる所定位置の厚みを100箇所測定し、その平均値と最小値を求めた。押出方向の測定箇所は、基材フィルムの先端部から100mm間隔で100mm、200mm、300mm、400mm、500mmの位置とした。これに対し、幅方向の測定箇所は、基材のフィルムの左端部から25mm、次いで30mm間隔で55mm、85mm、115mm、145mm、175mm、205mm、235mm、265mm、295mm、325mm、355mm、385mm、415mm、445mm、475mm、505mm、535mm、565mm、595mmの箇所とした。
・基材フィルムの耐折試験
耐折試験は、基材フィルムの長手方向について試験した。この耐折試験は、基材フィルムの長手方向に15cm、幅方向(長手方向の直角方向)に1cmに切り出し、試験片とした。この試験片をMIT耐折疲労試験機〔東洋精機製作所社製 製品名 型式:MIT−S〕にセットし、23℃で1時間耐折試験を実施し、クランプ付近を目視で観察した。クランプはR0.38を使用した。試験の結果、クラックの発生が認められなかった場合をO、クラックの発生が認められた場合を×とした。
〔実施例2〕
実施例1の成形材料を使用したが、この実施例2では、厚さ9.1μmのポリエーテルイミド樹脂製のフィルムを押出成形して基材層とした。また、実施例1では、冷却ロールとして周面に算術平均粗さ(Ra)が1.28μmの凸柄模様を備えた金属ロールを使用したが、実施例2では、冷却ロールとして周面に算術平均粗さ(Ra)が1.86μmの凸柄模様を備えた金属ロールを使用した。この金属ロール温度は、210℃に調整した。その他の部分については、実施例1と同様とした。基材層が得られたら、この基材層のフィルム厚、及び表面粗さを評価して表1に記載した。表面粗さは、算術平均粗さ(Ra)により求めた。
次いで、基材層の圧着ロール面側にポリパラキシリレン樹脂を実施例1と同様の方法により形成してポリパラキシリレン系樹脂層を薄膜に積層形成し、このポリパラキシリレン系樹脂層上にアルミニウムを表面抵抗値が5Ω/□となるよう真空蒸着法で蒸着して金属層とし、フィルムキャパシタ用の基材フィルムを作製した。こうしてフィルムキャパシタ用の基材フィルムを作製したら、この基材フィルムのポリパラキシリレン系樹脂層の厚さ、滑り性、及び耐電圧特性を評価して表1に記載した。
〔実施例3〕
先ず、成形材料としてポリカーボネート樹脂〔住友スタイロン ポリカーボネート社製、品名:SDポリカ PCX−12398(以下、「PCX−12398」と略す〕を用意し、この成形材料を120℃に加熱した除湿熱風乾燥機〔松井製作所社製 商品名:マルチジェット MJ3〕中に12時間放置して乾燥させ、この成形材料の含水率が300ppm以下であることを確認後、成形材料を幅900mmのTダイスを備えたφ40mmの単軸押出成形機にセットして溶融混練するとともに、この溶融混練した成形材料を単軸押出成形機のTダイスから連続的に押し出してポリカーボネート樹脂製のフィルムを帯形に押出成形し、長さ1000m、幅65cmの基材層を作製した。
単軸押出成形機のシリンダー温度は270〜290℃、Tダイスの温度は290℃、単軸押出成形機とTダイスとを連結する連結管の温度は290℃に調整した。また、単軸押出成形機に成形材料を投入する際、不活性ガスである窒素ガス18L/分を供給した。
この際、基材層を、算術平均粗さ(Ra)が0.44〜0.47μmのシリコーンゴムを備えた一対の圧着ロール、周面に算術平均粗さ(Ra)が1.86μmの凸柄模様を備えた140℃の冷却ロールである金属ロール、及びこれらの下流に位置する6インチの巻取管に順次巻架し、各圧着ロールと金属ロールとに挟持させた。圧着ロールと金属ロールとに基材層を挟持させることにより、基材層の表裏面に微細な複数の凹凸部を形成した。基材層を冷却したら、この基材層のフィルム厚、及び表面粗さを評価して表1に記載した。表面粗さは算術平均粗さ(Ra)により求めた。
次いで、ポリカーボネート樹脂製の基材層の金属ロール面側にポリモノクロロパラキシリレン樹脂を薄膜に形成してポリモノクロロパラキシリレン系樹脂層を積層形成し、このポリモノクロロパラキシリレン系樹脂層上にアルミニウムを表面抵抗値が5Ω/□となるよう真空蒸着法で蒸着して金属層とし、フィルムキャパシタ用の基材フィルムを作製した。
ポリモノクロロパラキシリレン系樹脂層は、実施例1で使用したジパラキシリレンをポリモノクロロパラキシリレン樹脂に変更し、実施例1と同様の方法により形成した。基材フィルムが得られたら、ポリモノクロロパラキシリレン系樹脂層の厚さ、滑り性、及び耐電圧特性を実施例1と同様の方法により評価し、結果を表1に記載した。
〔実施例4〕
先ず、成形材料としてポリメチルペンテン樹脂〔三井化学社製、品名:TPX MX002(以下、「MX‐002」と略す〕を用意し、この成形材料を120℃に加熱した除湿乾燥機〔松井製作所製 商品名:マルチジェット MJ3〕中に12時間放置して乾燥させ、この成形材料の含水率が300ppm以下であることを確認後、成形材料を幅900mmのTダイスを備えたφ40mmの単軸押出成形機にセットして溶融混練するとともに、この溶融混練した成形材料を単軸押出成形機のTダイスから連続的に押し出してポリメチルペンテン樹脂製のフィルムを帯形に押出成形し、長さ1000m、幅65cmの基材層を作製した。この際、基材層の圧着ロール面側にコロナ放電処理を施した。
単軸押出成形機のシリンダー温度は280〜290℃、Tダイスの温度は290℃、単軸押出成形機とTダイスの温度は290℃に調整した。また、単軸押出成形機に成形材料を投入する際、不活性ガスである窒素ガス18L/分を供給した。
この際、基材層を、算術平均粗さ(Ra)が0.44〜0.47μmのシリコーンゴムを備えた一対の圧着ロール、周面に算術平均粗さ(Ra)が1.86μmの凸柄模様を備えた80℃の冷却ロールである金属ロール、及びこれらの下流に位置する6インチの巻取管に順次巻架し、各圧着ロールと金属ロールとに狭持させた。
圧着ロールと金属ロールとに基材層を狭持させることにより、基材層の表裏面に微細な凹凸部をそれぞれ複数形成した。また、基材層の圧着ロール面側に、コロナ放電処理装置により、コロナ放電処理を施した。基材層が得られたら、この基材層のフィルム厚、及び表面粗さを評価して表1に記載した。表面粗さは、算術平均粗さ(Ra)により求めた。
続いて、コロナ放電処理を施した基材層の圧着ロール面側に、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業社製、製品名:KBM−503〕を水とエタノールの1:1の混合溶液に1質量%の濃度で溶解させた溶液をグラビアコート法により塗布し、水とエタノールの混合溶液を乾燥させ、除去することにより、プライマー層を形成した。
次いで、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを塗布したプライマー層面にポリテトラフルオロパラキシリレン樹脂を形成してポリパラキシリレン系樹脂層を薄膜に積層形成し、このポリパラキシリレン系樹脂層上にアルミニウムを表面抵抗値が6Ω/□となるよう真空蒸着法で蒸着して金属層とし、フィルムキャパシタ用の基材フィルムを作製した。
ポリパラキシリレン系樹脂層は、実施例1で使用したジパラキシリレンをジパラキシリレンのα水素原子をフッ素で置換した化合物に変更し、実施例1と同様の方法により形成した。フィルムキャパシタ用の基材フィルムが得られたら、ポリパラキシリレン系樹脂層の厚さ、滑り性、及び耐電圧特性を実施例1と同様の方法により評価し、結果を表1に記載した。
Figure 2018163950
〔比較例1〕
実施例1で作製したポリエーテルイミド樹脂製のフィルムを基材層とし、ポリパラキシリレン系樹脂層を積層形成することなく、フィルムキャパシタ用の基材フィルムを作製した。フィルムキャパシタ用の基材フィルムが得られたら、滑り性、及び耐電圧特性を実施例1と同様の方法により評価し、結果を表2に記載した。
〔比較例2〕
実施例3で作製したポリカーボネート樹脂製の基材層を用い、この基材層の金属ロール面側にポリモノクロロパラキシリレン樹脂製のポリパラキシリレン系樹脂層を実施例1と同様の方法で薄膜に積層形成し、フィルムキャパシタ用の基材フィルムを作製した。基材フィルムが得られたら、ポリパラキシリレン系樹脂層の薄膜の厚さ、滑り性、及び耐電圧特性を実施例1と同様の方法により評価し、結果を表2に記載した。
Figure 2018163950
〔結 果〕
各実施例のフィルムキャパシタ用の基材フィルムは、静摩擦係数と動摩擦係数が共に1未満であり、優れた滑り性を示した。これに対し、比較例1の基材フィルムは、静摩擦係数が2以上、動摩擦係数が1.5以上であり、実施例と比較して滑り性が大きく劣るのが確認された。また、各実施例の基材フィルムの絶縁破壊電圧は、平均値で300V/μm以上、最小値で260V/μm以上であり、優れた耐電圧特性を示した。これに対し、比較例1の基材フィルムの絶縁破壊電圧は、平均値で262V/μm、最小値で152V/μmであり、不十分な耐電圧特性であった。
比較例2の基材フィルムは、耐折試験を実施したところ、実施例の基材フィルムには認められなかったポリモノクロロパラキシリレン樹脂の薄膜にクラックが認められた。
以上の結果から、熱可塑性樹脂製の基材層に薄膜のポリパラキシリレン系樹脂層を積層形成すれば、基材層の耐電圧特性と滑り性の両特性を同時に改良し、向上させることができるのを確認した。
本発明に係る基材フィルム及びその製造方法は、電気、電子、フィルムキャパシタ、自動車、携帯機器、情報機器の製造分野で使用される。
1 基材フィルム
2 基材層
3 ポリパラキシリレン系樹脂層
4 金属層

Claims (5)

  1. フィルムキャパシタの誘電体となる基材フィルムであって、熱可塑性樹脂含有の成形材料により成形される基材層と、この基材層に積層されるポリパラキシリレン系樹脂層と、これら基材層とポリパラキシリレン系樹脂層のいずれかに積層される金属層とを含み、ポリパラキシリレン系樹脂層の厚さが0.1〜5μmであることを特徴とする基材フィルム。
  2. 基材層の厚さが1.0〜10μmとされるとともに、基材層とポリパラキシリレン系樹脂層との積層厚の50%以上とされ、金属層の表面抵抗値が0.1〜10Ω/□の範囲である請求項1記載の基材フィルム。
  3. 請求項1又は2に記載した基材フィルムを製造する基材フィルムの製造方法であって、熱可塑性樹脂含有の成形材料により基材フィルムの基材層を成形して冷却し、この基材層にポリパラキシリレン系樹脂層を積層してその厚さを0.1〜5μmとし、これら基材層とポリパラキシリレン系樹脂層のいずれかに金属層を積層することを特徴とする基材フィルムの製造方法。
  4. 基材層を冷却してその厚さを1.0〜10μmとし、金属層の表面抵抗値を0.1〜10Ω/□とする請求項3記載の基材フィルムの製造方法。
  5. 基材層を、成形材料を溶融混練してダイから押し出すことにより成形し、基材層の冷却後の厚さを、基材層とポリパラキシリレン系樹脂層との積層厚の50%以上とする請求項3又は4記載の基材フィルムの製造方法。
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