JP2018160896A - 印刷機における最適な色制御のための方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】n次元の直交格子の形態のテーブルを用いて、計算機によってサポートされる色空間変換を伴う、印刷機における印刷プロセスを実行するための方法である。
【解決手段】計算機によって、プロセス色空間におけるICCテーブルのn次元の直交格子から、相応するプロセスカラーの組み合わせに対するn−1次元の部分格子の適切な組み合わせを分離し、部分格子を、少なくとも2次元のセグメントのシーケンスに移行させ、個々の、少なくとも2次元のセグメントの標本点を、これらの標本点が部分格子において均等分配され、不必要な標本点が除去されるように修正し、次に、これらの部分格子を、再び、n次元の直交格子に再統合し、このように低減されたICCテーブルによって、1つおよび複数の印刷プロセスのカラーマネージメントを実行する。
【選択図】図5

Description

本発明は、印刷機において印刷プロセスを実行するための最適なカラーマネージメントのための方法に関する。
本発明は、印刷プロセスの色制御の技術領域にある。
多色印刷プロセスのシミュレーションは、所定の特色、例えばパントン色が印刷プロセスによって再現可能か否か、またはどのような正確さで再現可能であるかが確認されるべき場合に、特に重要である。特に、インクジェット印刷機の場合、任意の印刷インクを使用することができるのではなく、特別にこれに適している少数の印刷インクだけを使用することができる。したがって、特色は多くの場合に、使用可能な印刷インクのインク割り当て分の適切な組み合わせによって再現されなくてはならない。通常は、多くの種々の組み合わせが、すなわち、多数の印刷インクによる多義性が特色の再現のために存在しているので、例えば色の調合に関する正確なプロセスシミュレーションの際に、プロセス変動に対して特に安定している組み合わせを選択することができる。
一般的なケースでは、シミュレーションは、再現不可能な色によるどのような制限が、目下使用されている印刷プロセスによる、別の印刷プロセス、例えば、7色のオフセット印刷のために作成された画像データの再現を必然的に伴うのかを、ユーザーが既にコンピューターモニターを見ることができるようにするためにも使用される。
ISO15076にしたがって確立されたICCカラープロファイルは、シミュレーションを代表する簡単な構造、すなわち支持点を伴う実質的な立方格子、もしくは超立方格子、近軸格子、直交格子および任意の点に適用される、これらの支持点間の補間を設けている。
例えばCMYKのように、所期の次元すなわちインク印刷チャネルが4つまでの場合、ICCテーブル構造は良好に操作可能である。例えば、16^4の格子点と、16ビットでのLab出力値を伴うLabへのCMYK変換の際に、格納場所の需要がある場合には、2バイトに相応して、Labチャネル毎に、16^4*3*2=393216バイトまたは384kBである。
7色印刷の場合には、これは、16^7*3*2=1610612736バイトまたは15728664kB(1536MB)に相当する。多くの場合に、種々の印刷条件、例えば基材、印刷インク、網目スクリーン化、プライマー/下地、ワニス等に対して多数のプロファイルを計算機上に有しているので、格納場所の需要はすぐに不釣り合いなものになってしまう。印刷インクチャネル毎の支持点の数を著しく、例えば16から7へ減らすことによって、これを克服するが、シミュレーションの正確さは害を被る。
ICC規格にしたがって生じ得る、種々の次元/印刷インクにおける支持点の異なる数は、この問題を解決しない。なぜなら、特に、主要な軸を、0〜100%の印刷インクに相応して、正確に表現したことにしたいからである。
他の、既に使用可能な、ICCプロファイルとは無関係な方法は、支配的な印刷インク、特に黒の印刷インクの割り当て分に関連する、異なって細かく段階付けされた、プロセス空間の部分空間を使用する。したがって例えば、IT8.7/4とも称される、ISO 12642−2にしたがったCMYKテストフォームにおいては、100%のKの場合に、3^3個の支持点だけを有するCMY部分格子が存在し、また、0%のKの場合には、9^3個の支持点を有するCMY部分格子が存在する。この理由は、多くの黒でオーバープリントされたCMY格子の点の知覚に相応する間隔が、少ない黒でオーバープリントされたCMY格子の点の知覚に相応する間隔よりも狭いということである。はじめに、所定のK値に対して隣接している部分格子において補間をし、その後、部分結果の間のKを伴う場合、テストフォームによって設定されたこのような構造は直接的に、プロセスシミュレーションに使用される。黒の種々のレベルでのプロセス空間における点の分配は、図11に示されている。
しかしこの方法は、全体的に、プロセスの次元、すなわち印刷インクの分離しか可能にしない。なぜなら、Kにおける各部分格子は、異なるCMY格子状態を有しているからである。例えば黒および青を使用する7色での印刷の場合には、この2つの印刷インクはしばしば、似たように他の印刷インクと協働するので、これら2つの印刷インクを似たように考慮する方法が求められる。さらに、チャネルに関して分離されていない、点の数の低減は、スポットカラーのより近くの周囲、例えば100%のKが細かくサンプリングされ、より遠くの周囲は、粗くサンプリングされるというように、有用であろう。
欧州特許出願公開第1146726号明細書(EP 1 146 726 A1)から、さらに、印刷機に対する印刷モデルを作成する方法が公知である。これは、印刷モデルを作成するために、色目標を使用する。印刷機によって作成される色値を予測するために、印刷モデルが使用される。これは、印刷機の色制御に対して、特別な色平均値がアドレッシングされる場合である。印刷モデルは、2つの色空間における多数の標本点によって規定されている。これらの標本点が印刷機によって印刷される場合、これら多数の標本点に相当するカラーパッチが色目標を形成する。この方法は、次のような標本点を除去することによって、標本点のセットを低減させる。すなわち、所定のトレランス内で、色空間における隣接した標本点が予測可能な標本点である。
しかしこの方法の欠点は、このような印刷モデルにおける標本点の純粋な色間隔だけが重要なのではなく、標本点の絶対的な位置も重要である、ということである。すなわちこの方法でも、最終的な作用において、再び、標本点の純粋な数だけが低減される。しかし、標本点もしくはテーブル点同士の感覚に相応する間隔だけが重要なのではなく、印刷プロセスの使用の際のそれらの関連性も重要である。例えば、7色での印刷の場合に、制限された脱水時間によって、インク塗布の上方限界が、全ての印刷インク割り当て分の総計の320%に設定されている場合、総計において700%まで達するICCに即したテーブルの大部分は全く使用されない。さらに、色を作成するために、Lab空間において対向して位置している印刷インクの組み合わせ、例えば金と青またはシアンとオレンジを使用することは、極めて、非合理的である。プロセス空間のこのような領域も、関連性が低いとみなされる。すなわち、極めて一般的に、利用にとって重要なプロセスの領域は細かくサンプリングされるべきであり、利用されない領域またはほとんど利用されない領域は、粗くサンプリングされてよい。
適合された各パラメータを有する数学的なモデルも可能であり、専門書において説明されている。これは例えば、最も簡単なものとしては、NeugebauerモデルまたはKubelka−Munkモデルである。これらのモデルは、格納場所の需要がある場合には極めて有利であるが、多くの場合において、実際には、不正確である。なぜなら、特に、周波数変調されたまたは確率的網目スクリーン化を伴う、ハーフトーンカラーの相互に重ねた印刷は、プロセス空間において局部的な作用を生起させ、その正確なシミュレーションが、モデルを極めて複雑にしてしまうことがあるからである。多くのモデルパラメータを求めるのには、物理的な測定の多くの手間が必要である。これは例えば、インク層の反射率に対する、相違する不透明度である。さらに、極めて大きい画像ファイルに適切なモデルを適用することは、多くの場合に、比較的容易な支持点補間方法の場合よりも格段に長く続く。
したがって本発明の課題は、印刷プロセスのカラーマネージメントの制御のために、最適に、かつリソースを無駄にせずに、色空間変換を実行する方法を見出すことである。
この課題の本発明の解決方法は、多次元格子の形態のテーブルを用いて、計算機によってサポートされる色空間変換を伴う、印刷機における印刷プロセスを実行するための方法であり、ここで、修正のために、印刷プロセスに適したテストフォームが印刷され、目的色空間において測色測定され、このようにして作成された測定値は、測定された目的色空間における標本点に相当し、これらの標本点の間で補間が行われ、これによってさらなる標本点が求められ、これらの存在する標本点によって、目的色空間と印刷プロセスのためのプロセス色空間との間の色空間変換のためのICCテーブルが作成される。この方法は、計算機によって、プロセス色空間におけるICCテーブルの多次元の格子から、相応するプロセスカラー組み合わせに対する、n−1次元の部分格子の適切な組み合わせを分離し、この部分格子を、少なくとも2次元のセグメントのシーケンスに移行させ、個々の、少なくとも2次元のセグメントの標本点が、標本点が部分格子において均等分配されているように不必要な標本点が除去されるように修正され、次に、部分格子は、再び、多次元の格子に再統合され、このように低減されたICCテーブルによって、1つおよび複数の印刷プロセスのカラーマネージメントが実行されることを特徴とする。
ここで本発明の中心部分は、冗長的な、すなわち色変換に必ずしも必要ではない標本点を低減させることである。これらの標本点は、その多い数に基づいて、特に、4色よりも多くの多色印刷において、色変換を極めて手間がかかるものにし、かつ複雑なものにしてしまう。ここで本発明の方法の契機になる点は、目的色空間において測定され、ひいては作成され、実現可能な目的色空間を制限する格子のコーナー点を形成する標本点が、プロセス色空間への色空間変換時に相応に歪められる、という事実である。これによって、プロセス色空間の格子において個々の標本点の大きい集合が生じ、この結果、これらの存在している標本点の多くが、この歪曲に基づき、プロセス色空間において印刷可能な領域を表すために全く不必要になる。したがってこの冗長的な標本点は、本発明に相応して、間引かれる。これは、プロセス色空間のためのICCテーブルから生じる多次元かつ直交の格子が、n−1次元の部分格子において、それぞれ全ての可能なプロセスカラーの組み合わせに対して分離されることによって行われる。すなわち、このn−1次元の部分格子は、元来の、n次元の直交格子から分離される。3次元色空間の最も簡易的な場合には、3次元色空間から相応に、2次元の部分格子が作成される。これをタマネギの構造のように想像することができ、ここでは、タマネギの3次元の本体が、個々の近似的に2次元のタマネギの皮によって相応に皮状に構築されている。これらの部分格子では、冗長的な標本点の除去が行われる。ここで標本点の除去だけが行われるのではなく、標本点は適切に移動もされる。したがって標本点の最終的なセットが、元来のセットのサブセットでなくてはならないわけではない。ここで目的は、相応するn−1次元の部分格子における標本点の可能な均等分配である。これが実現されると、n−1次元の部分格子は再び、通常のn次元の格子にまとめられ、ここから結果として生じる、低減されたICCテーブルによって、印刷プロセスのカラーマネージメントが実行される。
したがって、本発明の有利な発展形態は、属する従属請求項ならびに明細書および属する図面から明らかになる。
本発明の印刷機の有利な発展形態では、プロセス色空間はCMYK色空間またはCMYK色空間をサブセットとして含んでいるプロセス空間であり、測定された目的色空間はLab色空間である。プロセス色空間は、印刷産業では、実際には常にCMYK色空間である。これは、付加的な印刷インク、例えばオレンジ、緑または紫によって拡張されてもよい。これはここで付加的な色も含むことができる、もしくはCMYKの個々の色が、付加的な色と交換されてもよい。目的色空間はLab色空間である。なぜなら、通常は、印刷結果を個々の色値に関して計測し、調査する測定機器は、Lab色空間における色値を求めるからである。
本発明の印刷機の別の有利な発展形態では、少なくとも2次元のセグメントは2次元の空間において、L字状に構築されており、より高い次元の空間において、このL字状のセグメントは付加的な次元に相応に適合される。3次元の色空間および相応する2次元のセグメントの場合には、これらはL字状に構築されている。相応により次元の高い部分格子の場合には、相応するセグメントは例えば、3次元である。ここでL字状のセグメントは、より高い次元に相応に適合される。したがって、3次元のプロセス空間では、L字状のセグメントは相応にそれぞれ3つの、相互に接続された、相互に垂直な正方形である。
本発明の印刷機の別の有利な構成では、標本点の均等分配は、少なくとも2次元のセグメントの1次元の軸上での標本点の低減によって行われる。少なくとも2次元のセグメント内では、標本点の均等分配は次のことによって実現される。すなわち、相応する1次元の軸上で、2次元のセグメント内で相応に、過剰の、すなわち冗長的な標本点が除去されることによって実現される。通常、少なくとも2次元のセグメント内で、標本点が配置されている1次元の軸が識別される。この軸に沿った標本点の相応する均等分配は、これに相応して、多くの場合に意味を成す。
本発明の印刷機の別の有利な発展形態では、標本点の均等分配が、部分格子における少なくとも2次元のセグメントの密度の低減によって行われる。標本点の均等分配を保証する別の手法は、相応する多次元の部分格子における少なくとも2次元のセグメントの密度を保証することである。したがって例えば、多次元の色空間のことなので、冗長的な標本点は、部分格子のセグメントにおける1次元の軸に沿ってのみ配向されるのではなく、これによって、過度に多くの標本点が、n−1多次元部分格子の個々のレベルにおいて発生することがある。再びタマネギの皮の例えを用いると、これはタマネギの皮2上の標本点が、タマネギの皮3または1の標本点の過度に近くにあることを意味する。このような場合には、n−1多次元部分格子における少なくとも2次元のセグメントの密度を低減させるのは意味を成しており、これは、少なくとも2次元のセグメントの個々の領域を除去することによって行われる。
本発明の印刷機の別の有利な発展形態では、2次元よりも多くの次元の部分格子の場合に、標本点の均等分配が、同じ2次元の部分格子における2次元のセグメントの密度の低減だけによって行われるのではなく、プロセス空間の別の方向からの、隣接する、より高い次元の皮の少なくとも2次元のセグメントの低減によっても行われる。標本点の均等分配を保証するための少なくとも2次元のセグメントの密度の低減はここでは、少なくとも2次元のセグメントの領域の除去によっても、隣接する2次元のセグメントにおける相応する領域の除去によっても実現可能である。
本発明の印刷機の別の有利な発展形態では、ICCテーブルの直交格子における次元の数nは、使用されているプロセスカラーの数に関連する。ICCテーブルによって規定される色空間における直交格子における次元の数は常に、使用されているプロセスカラーの数に関連している。この理由は、本発明の方法の場合に、n−1次元の部分格子が、プロセス色空間において可能な、プロセスカラーの全ての組み合わせに対して分離されており、これによって、次元の数が直接的に、使用されているプロセスカラーの数に関連している、ということにある。
本発明の印刷機の別の有利な構成では、本発明に相応して低減されたICCテーブルによって、さらなるステップにおいて、低減されたテストフォームが作成される。ここでこのICCテーブルの低減された標本点は、テストフォームの低減されたインク領域に相当する。本発明の方法によって低減されたICCテーブルによって、次に、さらなるステップにおいて、相応に低減されたテストフォームが作成される。相応に多くの数の標本点がICCテーブルから除去されているので、これによって当然ながら、プロセス色空間においても相応に多くの数の標本点が除去されており、これらの標本点はプロセス色空間において、カラーマネージメントに対するテストフォームのテストフィールドに相当するので、相応に少ない数のテストフィールドを有する低減されたテストフォームが作成され得る。これは、印刷プロセスのインク制御もしくはカラーマネージメントのための方法のコストを著しく低減させる。なぜならこのような場合には、印刷され、目下実行される印刷プロセスの継続するカラーマネージメントにおいて計測および観察されなければならない、テストフォームにおけるテストフィールドの数が相応に少なくなるからである。
本発明自体ならびに本発明の構造的かつ/または機能的に有利な発展形態を以降で、属する図面に関連して、少なくとも1つの有利な実施例に基づいて詳細に説明する。図面では、相応する要素にはそれぞれ同じ参照符号が付けられている。
使用されている印刷機システムの概略的な構造 Lab色空間におけるICCテーブルによって規定される、多次元格子の例 プロセス色空間CMYKOGVにおける相応する多次元格子 Lab色空間における相応に選択されるプロセスカラーの組み合わせの選択されたn−1次元部分格子 シアンとマゼンタの色の組み合わせに対する少なくとも2次元のセグメント 黄と黒の色の組み合わせに対する少なくとも2次元のセグメント(6a,6b) 緑と黒の色の組み合わせに対する少なくとも2次元のセグメント(7a,7b) 3次元セグメントの例 3次元の部分セグメントのタマネギの皮状の入れ子構造 タマネギ状の入れ子構造の2次元の図 黒の種々のレベルでの、プロセス空間における標本点の例示的な分配 本発明の方法の概略図
本発明の方法は、有利には、印刷機システム2に使用される。この印刷機システムは、図1に概略的に示されている。印刷機システムは、インクジェット印刷機3自体の他に、インクジェット印刷機3の制御用計算機4から成り、ここには、修正されるべきICCプロファイル6が、データバンク5内に格納されている。印刷機3の制御用計算機4の他に、ユーザー1が印刷プロセスのカラーマネージメントへアクセスするのに用いる別の計算機も使用可能である。
本発明の方法は、自身の有利な実施形態において、複数の要求を有している。
格納場所の需要は、現下のICCプロファイル6よりも格段に少ないはずである。どこでこれが知覚的に適合して冗長的であるかという情報が削減可能であるべきである。さらに、どこでこれがプロセス利用に対して重要でないかという情報が削減可能であるべきである。画像データへの適用に必要な計算時間は少なくなるはずであり、使用されている印刷プロセス外の物理的な実験は回避されるはずである。
図12に、本発明の方法のフローが概略的に示されている。印刷インクのインク割り当て分の種々の組み合わせを伴う多数のインク領域から成るテストフォーム17を試し刷りし、測色測定することによって、印刷プロセスの測色特性が求められる。このようにして、本願に記載された方法によって、色変換テーブル用の点の数が、ICCに即したテーブル6と比べて低減され、テストフォーム17に対するインク領域の数も、単純な、規則的なサンプリングと比べて低減される。このために、まずは極めて粗く、プロセス特性を、特徴付けデータ18の形態で求める。これは、値0%、40%および100%の組み合わせから成る比較的小さい規則的なテストフォーム17による。これは例えば、7色印刷の場合には、3^7=2187個のインク領域を生じさせ、このうち、場合によっては幾つかの、400%を超える総インク量を伴う許容されない組み合わせを省き、これに対して、黒に近い、恣意的に選択された測定値を設定する。これは修正された特徴付けデータ18’に相当する。このような粗い格子から、簡単な数学的なモデル19のパラメータが特定される。これは例えば、全体的なプロセスのための修正されたNeugebauerモデルである。これによって粗くシミュレートされた規則的な細かい格子20が、本願に記載されている方法によって、点の数に関して著しく低減されているバージョン20’に移行される。残っている点は、プロセスの合理的な正確なサンプリングによって、テストフォーム22を形成する。Labにおける属する色測定値は次に直接的に、格納場所が最適化されたデータ構造21において、本発明の、以降でより詳細に説明される方法に相応して記入される。
印刷インク割り当て分、例えばパーセント値におけるC、M、Y、K、R、G、Bから、測色Lab色値への色変換は既に基本的に公知である。このような情報は、適切なテストフォーム17の試し刷りおよび測色測定および測定された点の間の補間によって求められる。
ここで、このような情報を、従来のICCプロファイル6のテーブルにおけるように、規則的な多次元の直交格子20による場合よりも、よりコンパクトに表現することが重要である。
ここでは、まさにこの種の、大きい、規則的な直交格子20から出発する。どのようにCMYプロセス空間およびLab空間において格子が構築されているのかは、例示的に、Lab7に対しては図2において、CMY8に対しては図3において、このような格子7、8の外側のエンベロープに基づいて示されている。一般的に、プロセス空間は3つよりも多くの次元を有しているので、このような格子7、8の画像は3次元のLab空間において、何回も交錯し合い、わかりにくく表示される。
この方法の原理をまずは、単に2次元のプロセスに基づいてのみ説明する。このプロセスは、Lab空間における自身の色測定値によってそれぞれ、歪められた正方形の格子7を作成する。
図4は、第1の画像(4−1)において、2つの印刷インク、シアンおよびマゼンタの組み合わせから成る格子9を示しており、第2の画像(4−2)において、2つの印刷インク、黄および黒の組み合わせから成る格子10を示しており、第3の画像(4−3)において、2つの印刷インク、緑および黒の組み合わせから成る格子11を示している。これらはそれぞれ、0から100%の領域にある。
これに属する、一般的な印刷インク割り当て分xおよびyを有するプロセス空間における2次元の格子は、図5において第1の画像において示されている。
画像4−1の場合には、正方形の格子9が、プロセスの、合うように測定されたサンプリングを供給するのに対して、画像4−2では、格子10の下方の側面が圧縮されており、この箇所では、本発明の均等分配の場合に必要であろうよりも多くの点が存在している。これに対して画像4−3の格子11の場合には、むしろプロセスの主要対角線に沿った、x=100,y=100の領域における点が圧縮されている。
図5の第1の画像に示された規則的な格子9の点は、最初のステップにおいて、図5の第2の画像における格子9’において示されているように、変えられずに引き継がれる。しかしここでは、例えば、タマネギの層のように、L字状のセグメントのシーケンスとみなされる。全てのセグメントがグループ化される中心は、点(0,0)である。各セグメントは、それ自体で、点の1次元のシーケンスを作成する。
通常、図5の第1の画像にしたがった配置において、格子点の間の任意の点x、yは、x、yを含んでいる、有限の2次元の要素、ここでは4角形を用いて操作される。格子点に対して既知の関数値または関数ベクトルは、4つの隣接する点のうちの複数の点から、例えばバイリニア補間される。
図5の第2の画像にしたがった配置において、任意の点に対して、まずは、2つの隣接するタマネギの皮状のセグメントを探す。図5の第3の画像における格子9’’において示されているように、座標原点から、所与の点x、yを通る直線を引く。内側および外側のセグメント上で、各交点に対して、部分結果をそれぞれ、1次元のセグメントの2つの点の間で補間する。次に、2つの部分結果の間で、再度、2つのセグメントに対する間隔に基づいて、1次元で補間が行われる。このように進行される場合には、セグメントの全ての点が協働して、規則的な格子を形成する必要はない。種々のセグメントが異なる細かさでサンプリングされてよく、セグメントの点が不規則に分配されていてもよい。
簡略化された概略的な形態で、図4の第2の画像および第3の画像の格子10、11のケースが、Lab空間のそれぞれ適切に選択された見方から、座標uおよびvを伴って、図6aの第1の画像における格子10において、かつ図7aの第1の画像における格子11において、2次元に知覚的に適合して示されている。点の、これに属するタマネギの皮状の配置は、それぞれ、図6aにおける第2の画像の格子10’において、および図7aにおける第2の画像の格子11’において見て取れる。以降では、一定の垂直なプロセス座標xと、一定の水平なプロセス座標yと、を有する2つのセグメント半部分が別個に観察される。
図6aの第2の画像における上方の領域における点の堆積を回避するために、水平に延在するセグメント半部が、プロセス空間x、yにおいて、もはや、図5の第2の画像におけるように均等に点によって占有されるのではなく、図6bの第1の画像における格子9’’’のように、より粗いサンプリングを伴う。これは次のように選択される。すなわち、2次元の、知覚的に適合されたu、v空間において、点の近似的に均等な分配が生じるように選択される。図6bの第2の画像における格子10’’を参照されたい。プロセス空間における相応する点はここで一般的に、最初に観察された規則的な格子7の部分ではなく、基本的に全般的に既知の色変換の別の点である。x、yにおける点の選択は、特に次のように行われる。すなわち、知覚的に適合された空間において、隣接する点の特定の最小間隔を下回らないように行われる。次に各セグメントに対して、得られた点の数およびL字状のライン上のその相対的な位置が格納されなければならない。ライン上の位置は自由に選択可能であるので、ここで例えば、正確な表現のために8ビット数に制限することができる。
図7aの第2の画像の格子11’にしたがった点の堆積の別の典型的な場合では、セグメント上の点の分配ではなく、セグメントの密度が、格納場所の節約を可能にする。これに相応して図7bの第1の画像における、プロセス空間における格子9’’’’および図7bの第2の画像における、知覚的に適合された空間における格子11’’では、個々のセグメントが、ライン全体にわたって延在しているのではなく、軸から出発して僅かにだけ、空間内に延在している配置が示されている。これに対して、各セグメントの2つの半部自体が表されている。セグメントの間の点に対する関数値の補間の際には、それぞれ、当領域を覆う最も近い隣接するセグメントを探し、これらの間で、相応する間隔に基づいて補間を行う。
例えば図8において、立方体13の外側のカバー面に対して示されているように、3次元のプロセス空間において、L字状のセグメントに、それぞれ、3つの相互に接続された、相互に垂直の正方形が相当する。ここでは常に、3つのプロセスカラーのうちの少なくとも1つが100%を有している。図9には、このような構造のタマネギの皮状の入れ子構造14が示されており、この入れ子構造によって、プロセス空間全体を覆うことができる。皮の各正方形の部分は、それ自体、再び、2次元のプロセス空間15のように表され得る。これは図10に示されている。
相応に、より高い次元のプロセス空間も、それぞれ1次元少ない構造から合成される。図7aの第2の画像から図7bの第2の画像への移行に基づいて示された2次元のセグメントの内部領域の白抜きは、この場合にはもはや、各2次元の部分空間におけるセグメントの間隔の低減だけで制御されるのではなく、そこで隣接しているより高い次元の皮へのプロセス空間の別の方向における間隔の低減によっても制御される。付加的に、プロセス空間の種々の領域の種々の関連性を、点もしくは皮の間の間隔に対する種々の閾値によって考慮することができる。これによって、必要な格納場所をさらに低減させることができる。
皮状の構造上の適切なプロセス点もしくは標本点12を選択するための計算コストは、データ構造21の作成時にのみ発生する。プロセス空間における所与の点にこのテーブルを適用する場合には、各次元において連続的に、そこで有意の隣接する皮が探され、そこで補間が行われればよいだけである。
ICCプロファイル6の使用に対する選択肢として、黒の種々のレベルでの、プロセス空間における点の上述した分配16が図11に示されている。
1 ユーザー
2 印刷機システム
3 印刷機
4 制御用計算機
5 データバンク
6 ICCテーブル/プロファイル
7 Lab色空間における多次元格子
8 プロセス色空間CMYKOGVにおける多次元格子
9,9’,9’’,9’’’,9’’’’ データ低減の種々の段階における色の組み合わせC+Mに対する少なくとも2次元のセグメント
10,10’,10’’ データ低減の種々の段階における色の組み合わせY+Kに対する少なくとも2次元のセグメント
11,11’,11’’ データ低減の種々の段階における色の組み合わせG+Kに対する少なくとも2次元のセグメント
12 標本点/プロセス点
13 合成された2次元のセグメントからの3次元のセグメント
14 3次元の部分セグメントのタマネギの皮状の入れ子構造
15 タマネギ状の入れ子構造の2次元の図
16 黒の種々のレベルでのプロセス空間における標本点の分配
17 テストフォーム
18,18’ 元来のおよび修正された特徴付けデータ
19 モデル
20,20’ 元来のおよびデータが低減された、多次元の格子構造に移行されたモデル
21 低減された多次元の格子構造を有するデータ構造
22 データが低減されたテストフォーム

Claims (8)

  1. n次元の直交格子(7,8)の形態のテーブルを用いて、計算機によってサポートされる色空間変換を伴う、印刷機(3)における印刷プロセスを実行するための方法であって、
    前記印刷プロセスに適したテストフォーム(17)を印刷し、目的色空間において測色測定し、このようにして作成された測定値は、測定された前記目的色空間における標本点(12)に相応し、前記標本点(12)の間で補間が行われ、これによってさらなる標本点(12)が求められ、存在する前記標本点(12)によって、前記目的色空間と前記印刷プロセスのためのプロセス色空間との間の色空間変換のためのICCテーブル(6)が作成される形式の方法において、
    前記計算機(4)によって、前記プロセス色空間における前記ICCテーブル(6)の前記n次元の直交格子(7,8)から、相応するプロセスカラーの組み合わせに対する、n−1次元の部分格子の適切な組み合わせを分離し、前記部分格子を、少なくとも2次元のセグメント(9,10,11)のシーケンスに移行させ、個々の、前記少なくとも2次元のセグメント(9’,10’,11’)の前記標本点(12)を、前記標本点(12)が前記部分格子(9’’,10’’,11’’)において均等分配され、不必要な標本点が除去されるように修正し、次に、前記部分格子を、再び、前記n次元の直交格子(7,8)に再統合し、このように低減された前記ICCテーブル(6)によって、1つおよび複数の前記印刷プロセスのカラーマネージメントを実行する、
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記プロセス色空間は、CMYK色空間または前記CMYK色空間をサブセットとして含んでいるプロセス空間であり、測定された前記目的色空間は、Lab色空間である、
    請求項1記載の方法。
  3. 前記少なくとも2次元のセグメント(9’,10’,11’)は、2次元の空間において、L字状に構築されており、より高い次元の空間において、前記L字状のセグメントは、付加的な次元に相応に適合される、
    請求項1または2記載の方法。
  4. 前記標本点(12)の前記均等分配を、前記少なくとも2次元のセグメント(9’’’,10’’)の1次元の軸上での標本点の低減によって行う、
    請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 前記標本点(12)の前記均等分配を、前記部分格子における前記少なくとも2次元のセグメント(9’’’’,11’’)の密度の低減によって行う、
    請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 2次元よりも多くの次元の部分格子の場合に、前記標本点(12)の前記均等分配を、同じ2次元の部分格子における前記2次元のセグメント(9,10,11)の密度の低減だけによって行うのではなく、前記プロセス空間の別の方向からの、隣接する、より高い次元の皮の少なくとも2次元のセグメントの低減によっても行う、
    請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 前記ICCテーブル(6)のn次元の直交格子における次元の数nは、使用されている前記プロセスカラーの数に関連する、
    請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 本発明に相応して低減されたICCテーブル(6)によって、さらなるステップにおいて、低減されたテストフォーム(22)を作成し、
    前記ICCテーブル(6)の前記低減された標本点(12)は、前記テストフォーム(22)の低減されたインク領域に相当する、
    請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
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