JP2018159587A - 移動体運動制御装置、移動体運動制御方法、及び移動体運動制御プログラム - Google Patents

移動体運動制御装置、移動体運動制御方法、及び移動体運動制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成で移動体に過渡的に作用する横風外乱等の空気力に応じて車両の挙動として生じる影響を抑制する。【解決手段】一対の圧力センサ(16)の圧力値を用いて、車両等が直面する横風の空気力の場面を判定し(123)、横風が車両全体に作用する場合には横風が緩やかな変動又は急峻な変動に応じて空気力を予測し(125)、横風帯への突入場面では、車両に作用する空気力が過渡的に変化してヨーモーメント等が過大になるオーバシュートを予測し、補正する(124、128)。そして、横風が車両に作用する場面に応じて空気力に応じて変化する車両の挙動を予測し(129)、予測した車両の挙動を打ち消す挙動を行うように車両運動制御を行う(20)。これにより、簡単な構成でかつ短時間で車両に作用する空気力に応じて車両の挙動として生じる影響を抑制することができる。【選択図】図3

Description

本発明は、移動体運動制御装置、移動体運動制御方法、及び移動体運動制御プログラムに関する。
横風がある環境下で自動車等の移動体が移動する場合に、横風に応じた空気力が移動体に作用して変動する移動体の挙動を抑制する技術が知られている。例えば、車両の車体側面左右一対の圧力検出点における車体表面の圧力を、ホース又は管路を通じて唯一のセンサで差圧として検出し、検出した差圧を用いて横風外乱の車両挙動への影響を最小化する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、唯一のセンサで検出した車両の左右側面の差圧を用いて、横風帯への突入及び離脱を判断し、横風外乱の車両に対する影響を最小化する車両の制御量を求め、操舵機構を制御する。また、車両の前後左右に圧力計を設けて、これらの圧力計の出力値を用いて車両に作用する空気力を検出し、横風外乱による車両の挙動変化に対して、直進走行安定性等を図るために操舵補助する技術も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平5−193512号公報 特開2007−131018号公報
しかしながら、車体側面左右一対の圧力検出点における車体表面圧力を、ホース又は管路を通じて唯一のセンサで差圧として検出する場合、センサと検出点間には車幅に応じた管路長が存在することとなる。圧力測定は、センサと検出点間の管路長が長いほど応答性が悪化する結果、空気力推定に時間遅れが生じる。このため、ホース又は管路を通じて唯一のセンサで差圧として検出する場合には、一定の横風を受けるトンネル出入口の横風帯走行のような条件では、横風帯への突入及び離脱の判断など限定的な効果は有するものの、横風帯への突入及び離脱時の過渡的な空気力を精度よく予測することはできない。この結果、橋梁走行時等の風向きが時々刻々と変化する状況では、空気力推定の時間遅れの影響から車両運動制御系が不安定化するなどの懸念もあり、十分な車両運動制御の効果を発揮できないという課題がある。また、車両の前後左右に圧力計を設けて、車両に作用する空気力を検出する場合には、より多くのセンサを車両に設置しなければならず、装置構成が複雑になる。従って、簡単な構成で移動体に作用する横風外乱等の空気力に応じて車両の挙動として生じる影響を抑制する移動体運動制御装置を提供することには改善の余地がある。
本発明は、上記事実を考慮してなされたもので、簡単な構成で、移動体に作用する空気力に応じて移動体の挙動として生じる影響を抑制することができる移動体運動制御装置、移動体運動制御方法、及び移動体運動制御プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の移動体運動制御装置は、左右方向に離れた移動体前方の一対の個所各々の風圧を検出する検出部と、前記検出部で検出された左右各々における風圧の差に基づいて、前記移動体の挙動を変化させる方向に作用する空気力を予測する空気力予測部と、前記空気力予測部で予測された空気力に基づいて、前記空気力の作用に応じて変化する前記移動体の挙動を予測する挙動予測部と、前記移動体が、前記挙動予測部で予測された挙動を打ち消す挙動を行うように前記移動体を制御する運動制御装置を制御する制御部と、を備えている。
本発明の移動体運動制御装置によれば、検出部は、左右方向に離れた移動体前方の一対の個所各々で検出する。これにより、移動に伴って移動体に作用する空気力に関係する物理量としての風圧を、早期に検出することができる。空気力予測部は、検出部で検出された一対の個所での風圧の差に基づいて、移動体の挙動を変化させる方向に作用する空気力を予測する。一対の個所での風圧は早期に検出され、その風圧の差は左右方向に離れた個所での風圧によるため、移動体の挙動を変化させる方向に作用する空気力の詳細な変化を表すものとなる。従って、風圧の差から移動体の挙動を変化させる方向に作用する空気力を精度よく予測することができる。挙動予測部は、空気力予測部で予測された空気力から空気力の作用に応じて変化する移動体の挙動を予測する。そして、制御部は、移動体が、挙動予測部で予測された挙動を打ち消す挙動を行うように移動体を制御する運動制御装置を制御する。このように、空気力を精度よく予測し、その予測した空気力を用いて移動体の挙動を予測して、予測された挙動を打ち消す挙動を行うように移動体を制御するので、簡単な構成でかつ短時間で移動体に作用する空気力に応じて移動体の挙動として生じる影響を抑制することができる。
前記検出部は、前記移動体の前方に左右対称に配置された一対の圧力センサであり、前記空気力予測部は、前記一対の圧力センサで検出された風圧の差に基づいて、前記空気力を予測することができる。
前記検出部は、移動体前方の風圧を検出するので、圧力を示す物理量を検出可能であることが好ましい。また、移動体の挙動を変化させる方向として例えば左方向又は右方向から同じ空気力が作用する場合には、一対のセンサで検出される各々の風圧が同じ風圧で検出されることが好ましい。そこで、移動体の前方に左右対称に配置された一対の圧力センサにより移動体前方の風圧を検出し、検出された風圧の差から空気力を予測することで、移動体の挙動を変化させる方向として左方向及び右方向の各々に作用する空気力が同じである場合に、差圧は極性が相違した同じ大きさになり、空気力の大きさが左右の何れか一方向に偏ることなく予測することができる。
前記空気力予測部は、前記検出部で検出された一対の風圧の時間差が、予め定めた閾値内の場合に、前記移動体の挙動を変化させる個所の局所的な空気力をさらに予測し、前記挙動予測部は、前記空気力予測部で予測された空気力と、さらに予測された前記局所的な空気力とに基づいて、前記移動体の挙動を予測することができる。
移動体の挙動は、移動体全体に横風に応じた空気力が作用する場合と、移動体の一部に横風に応じた空気力が作用する場合とで、異なる挙動を示す場合がある。例えば、横風に応じた空気力が移動体に作用する当初、つまり無風状態から横風が生じている場へ移動体が突入する場合には移動体の一部に空気力が作用し、移動体全体に横風が作用する場合と異なる移動体の挙動変化が生じる場合がある。そこで、空気力予測部において、検出部で検出された一対の風圧の時間差が、予め定めた閾値内の場合に、移動体の挙動を変化させる個所の局所的な空気力をさらに予測する。これにより、移動体の一部に横風等によって作用する空気力を精度よく予測できる。精度よく予測された空気力を用いて移動体の挙動を予測することで、無風状態から横風が生じている場へ移動体が突入する場合等のように移動体の一部に空気力が作用する場合であっても、移動体の挙動として生じる影響を抑制することができる。
この場合、前記局所的な空気力は、前記移動体の先端部に移動体の移動方向と交差する方向に作用する空気力とすることができる。
移動体の一部に作用する空気力を生じさせる横風等は、トンネルへの突入及び離脱等で代表される無風状態の場及び横風が生じている場の何れか一方の場から他方の場へ移動体が移動する場合がある。この場合、横風が生じている場は、風帯と考えることができ、移動体の移動は風帯へ突入する場合または風帯から離脱する場合に対応すると考えられる。そこで、局所的な空気力を、移動体の先端部又は後端部に移動体の移動方向と交差する方向に作用する空気力とすることで、風帯へ突入する場合及び風帯から離脱する場合に、移動体の一部に空気力が作用する場合であっても、移動体の挙動として生じる影響を抑制することができる。
前記挙動予測部で予測する前記移動体の挙動は、ヨーレート、横移動量、ロールレート、及びピッチレートとすることができる。
このように、移動体の挙動として生じる影響を抑制するために、ヨーレート、横移動量、ロールレート、及びピッチレートの少なくとも1つを用いることで、移動体の挙動を制御することができる。
前記制御部は、前記移動体の制動を制御することによって前記移動体が前記挙動予測部で予測された挙動を打ち消す挙動を行うように制御する。
このように、制御部が、移動体の制動を制御して予測された挙動を打ち消す挙動を行うように制御することで、移動体の横風安定性を向上させることができる。
本発明の移動体運動制御方法は、移動体に搭載されたコンピュータが、左右方向に離れた移動体前方の一対の個所の風圧を検出する検出部で検出された風圧の差に基づいて、前記移動体の挙動を変化させる方向に作用する空気力を予測し、予測された空気力に基づいて、前記空気力の作用に応じて変化する前記移動体の挙動を予測し、前記移動体が、前記挙動予測部で予測された挙動を打ち消す挙動を行うように前記移動体を制御する運動制御装置を制御する。
本発明の移動体運動制御プログラムは、コンピュータを、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載された移動体運動制御装置として機能させる。
このような、移動体運動制御方法、及び移動体運動制御プログラムによっても、移動体に作用する空気力に応じて移動体の挙動として生じる影響を抑制することが可能になる。
以上説明したように本発明によれば、簡単な構成で、移動体に与えられた空気力に応じて車両の挙動として生じる影響を抑制することができる、という効果が得られる。
実施形態に係る移動体運動制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 実施形態に係る車両運動制御装置の配置及び空気力に関する座標系の一例を示すイメージ図である。 本実施形態に係る車両運動制御装置の装置本体の一例を示す機能ブロック図である。 場面判定部における場面の判定の一例を示す説明図である。 車両に作用する空気力の時間特性の一例を示すイメージ図である。 定常空気力の実測値と予測結果との関係の一例を示すイメージ図である。 非定常空気力の実測値と予測結果との関係の一例を示すイメージ図である。 横風帯を通過する車両の状態の一例を示す模式図である。 横風帯への突入過程における車両の状態の一例を示す模式図である。 横風帯への突入過程におけるヨーモーメントの時間特性の一例を示すイメージ図である。 横風帯への突入過程で車両に作用する単位長さ当たりの空気力(横力)の一例を示すイメージ図である。 ヨーモーメントのオーバシュートを導出する過程の一例を示す模式図である。 横風帯に突入した際のヨーレートの時間特性の一例を示すイメージ図である。 横風帯に突入した際の走行軌跡の一例を示すイメージ図である。 本実施形態に係るコンピュータによる車両運動制御装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 圧力センサに関するその他の配置の一例を示すイメージ図である。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を説明する。
本実施形態は、横風によって移動体に作用する空気力により変化する移動体の挙動を相殺するように移動体の運動を制御する場合の一例を説明する。また、本実施形態では、移動体の一例として、自動車等の車両の運動を制御する場合を説明する。
図1に、本実施形態に係る移動体運動制御装置としての車両運動制御装置10を、コンピュータにより実現する構成の一例を示す。
図1に示すように、車両運動制御装置10として動作するコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)12A、RAM(Random Access Memory)12B、およびROM(Read Only Memory)12Cを備えた装置本体12を含んで構成されている。ROM12Cは、横風によって移動体に作用する空気力により変化する移動体の挙動を相殺するように移動体の運動を制御する各種機能を実現するための車両挙動制御プログラム12Pを含んでいる。装置本体12は、入出力インタフェース(I/O)12Dを備えており、CPU12A、RAM12B、ROM12C、及びI/O12Dは各々コマンド及びデータを授受可能なようにバス12Eを介して接続されている。また、I/O12Dには、車速を計測する車速センサ14、複数個所で風圧を計測する一対の圧力センサ16、車両周囲の大気圧及び温湿度を計測する大気圧及び温湿度センサ17、不揮発性メモリ18、及び車両運動制御部20が接続されている。
装置本体12は、車両挙動制御プログラム12PがROM12Cから読み出されてRAM12Bに展開され、RAM12Bに展開された車両挙動制御プログラム12PがCPU12Aによって実行されることで、車両運動制御装置10として動作する。なお、車両挙動制御プログラム12Pは、横風によって移動体に作用する空気力により変化する移動体の挙動を相殺するように移動体の運動を制御する各種機能を実現するためのプロセスを含む(詳細は後述)。
図2に、車両運動制御装置10として、車両に搭載された電子機器の配置例、及び空気力に関する座標系の一例を示す。
図2に示すように、車両には、車両運動制御装置10の装置本体12、車速を計測する車速センサ14、風圧を計測する圧力センサ16、車両周囲の大気圧及び温湿度を計測する大気圧及び温湿度センサ17及び車両の運動を制御する車両運動制御部20が搭載されている。本実施形態では、一対の圧力センサ16の一例として、車両の前方でかつ車両幅方向の左右2か所に圧力センサを設置した場合を説明する。具体的には、一対の圧力センサ16は、車両幅方向の左右2か所、つまり車両前方のフロントバンパFBP付近で、かつ左右の異なる位置に、前方右側設置の圧力センサ16R及び前方左側設置の圧力センサ16Lを設置した場合を説明する。
一対の圧力センサ16は、左右の異なる位置に設置する場合、左右のバランスを考慮して、左右対称な位置またはその近傍の位置に設置することが好ましい。また、一対の圧力センサ16は表面圧力を時系列で計測できればよい。このため、一対の圧力センサ16は、車両表面に直接配置して表面圧力を直接計測しても良く、車両内部に配置し(埋め込み)、車両表面の孔から一対の圧力センサ16各々まで連通管を介して計測しても良い。計測する場合は、車両表面に設けられる孔は、直接計測する場合と同様の左右対称な位置またはその近傍の位置に設けることが好ましい。さらに、一対の圧力センサ16は、雨天時及び高温環境においても機能することが好ましい。
また、本実施形態では、空力6分力を用いて空気力を扱う。具体的には、空気力に関する座標系として、車両の重心CMを原点とする3次元座標系を用いる。つまり、車両の重心CMから車両前後方向の後方へ向かう方向をx方向の軸とし、車両の重心CMから車両幅方向の右方へ向かう方向をy方向の軸とし、車両の重心CMから車両上下方向の上方へ向かう方向をz方向の軸とする。そして、x方向の軸に沿う方向に作用する空気力を空気力Fxとし、y方向の軸に沿う方向に作用する空気力を空気力Fyとし、z方向の軸に沿う方向に作用する空気力を空気力Fzとする。また、x方向の軸を中心に時計周りの回転方向に作用するモーメントをモーメントMxとし、y方向の軸を中心に時計周りの回転方向に作用するモーメントをモーメントMyとし、z方向の軸を中心に時計周りの回転方向に作用するモーメントをモーメントMzとする。
図3に、本実施形態に係る車両運動制御装置10の装置本体12の動作を機能的に分類したブロック構成の一例を示す。
図3に示すように、装置本体12は、車速センサ14、一対の圧力センサ16、大気圧及び温湿度センサ17から各々のセンサ出力に基づいて、車両に作用する空気力に応じて変化する車両の挙動を相殺する車両運動制御量を求めて、車両運動制御部20へ出力する。なお、車両運動制御部20は、車両の挙動に作用する操舵制御、制動制御、及びエンジン制御等の車両運動制御を行う機能部である。
装置本体12は、情報取得部121、差圧演算部122、場面判定部123、オーバシュート演算部124、空気力演算部125、加算部128、及び車両運動演算部129を備えている。また、空気力演算部125は、周波数判定部126と、定常予測部127A及び非定常予測部127Bの各予測部とを含んでいる。
情報取得部121は、車速センサ14、一対の圧力センサ16、大気圧及び温湿度センサ17からの各々のセンサ出力を取得し、差圧演算部122へ出力する機能部である。
差圧演算部122は、圧力センサ16に含まれる右側設置の圧力センサ16R及び左側設置の圧力センサ16Lの差圧を演算して、演算された差圧を各センサ出力と共に場面判定部123へ出力する機能部である。
本実施形態では、差圧演算部122は、ノイズ除去のために予め定めたカットオフ周波数を有する図示しないローパスフィルタを備えており、図示しないローパスフィルタでノイズが除去されたセンサ出力の圧力値を用いる。つまり、差圧演算部122は、図示しないローパスフィルタでノイズが除去されたセンサ出力である圧力センサ16Rの圧力値p1及び圧力センサ16Lの圧力値p2を用いて、次に示す(1)式により差圧Dpを演算する。
Dp=p1−p2 ・・・(1)
また、本実施形態では、車速の影響を排除するため、次に示す(2)式を用いて、無次元化する。つまり、(1)式を用いて演算された差圧Dpに、動圧を除算して圧力係数DCpを演算する。
DCp=Dp/(0.5・ρ・U) ・・・(2)
上記の式では、Uは、車速[m/s]を示し、ρは、気流密度[kg/m]を示す。気流密度ρは周知のように車両周囲の大気圧、並びに温湿度から算出することができる。
なお、本実施形態では、車速の影響を排除するため、無次元化しているが、圧力値そのものを用いても良い。
場面判定部123は、車両が直面する空気力の場面を判定し、少なくとも差圧Dpを無次元化した圧力係数DCpを空気力演算部125へ出力し、判定結果に応じてオーバシュート演算部124へも出力する機能部である。車両には横風による空気力が作用する。ところが、横風は、例えば、強風の環境及び橋梁走行時等で横風の変動を絶えず受けつつ走行するように車両周辺で横風の流れ場全体が変動して車両周囲全体に流れを受ける場面と、トンネル出口等のように横風帯への突入で車両が局所的に流れを受ける場合とで、車両に作用する過渡的な空気力の変化が異なることが知られている。そこで、車両の挙動を精度良く予測するために、車両が直面する空気力の場面を判定する。本実施形態では、場面判定部123は、横風帯への突入場面又は横風帯からの離脱場面か、車両周囲全体に流れを受ける場面かを判定する。
なお、車両が局所的に横風を受ける場合には、例えばヨーモーメントにオーバシュートが発生するため(詳細は後述)、横風帯への突入場面又は横風帯からの離脱場面であることを判断することは、車両の挙動を精度良く予測する上で重要である。
場面判定部123は、空気力演算部125において空気力を推定させるために、差圧Dpを無次元化した圧力係数DCpを空気力演算部125へ出力する。また、場面判定部123は、横風帯への突入場面又は横風帯からの離脱場面と判定した場合、オーバシュート演算部124で、車両に作用する過渡的な空気力の変化を予測させるために、オーバシュート演算部124へ圧力係数DCpを出力する。一方、車両周囲全体に流れを受ける場面と判定した場合、オーバシュート演算部124には圧力係数DCpを出力しない。
場面判定部123における場面の判定は、一対の圧力センサ16の応答時間に基づいて、例えば圧力センサ16Rの圧力値p1及び圧力センサ16Lの圧力値p2が閾値Pthに到達する応答時間の時間差に基づいて行われる。閾値Pthは、圧力センサ16R及び圧力センサ16Lの各々で検出された圧力値について、有効な圧力値の境界値としてノイズ成分を除去するために予め実験等により求めて設定したものである。
図4に、場面判定部123における場面の判定の一例を示す。図4(A)には、車両周囲全体に流れを受ける場面と判定される圧力センサ16Rの圧力値p1及び圧力センサ16Lの圧力値p2の各センサ出力が示されている。図4(B)には、横風帯への突入場面と判定される圧力センサ16Rの圧力値p1及び圧力センサ16Lの圧力値p2の各時間特性が示されている。
図4(A)に示すように、車両周囲全体に流れを受ける場面では、一対の圧力センサ16の各時間特性は、圧力センサ16Rの応答時間taに対して圧力センサ16Lの応答時間tbが遅延している。一方、図4(B)に示すように、横風帯への突入場面では、一対の圧力センサ16の各時間特性は、圧力センサ16Rの応答時間taと同様の応答時間で圧力センサ16Lが応答する。従って、車両に対する横風の向きを考慮して遅延時間Dtthを定め、一対の圧力センサ16の応答時間の時間差が遅延時間Dtthを超えたか否かを判別することによって、横風帯への突入場面か、車両周囲全体に流れを受ける場面かを判定することができる。
次に、図3に示す空気力演算部125は、一対の圧力センサ16の少なくとも一方の時間特性、及び一対の圧力センサ16の差圧に基づいて、車両に作用する空気力の時間変動を予測演算する機能部である。つまり空気力演算部125は、車両に作用する空気力を予測演算して、演算された予測空気力を車両運動演算部129へ出力する。
ここで、移動体の挙動を変化させる方向に作用する空気力の予測について説明する。
車両は、横風に応じた空気力が作用されることによって挙動が変化する。ところが、横風は、常時安定的な状態であるとは限らない。例えば、横風は、車両への空気力が安定的又は緩やかに変動する状態と、急峻に変動する状態と、に大別すると考えられる。従って、横風によって車両に作用する空気力を、安定的又は緩やかに変動する空気力として扱って予測したのでは、空気力の作用に応じて変化する車両の挙動を打ち消すように車両を制御しても、急峻に変動する空気力による車両の挙動は異なり、車両の挙動の制御が不十分になる。そこで、本実施形態では、横風の状態において、緩やかに変動する状態の空気力、又は急峻に変動する状態の空気力の各状態の空気力を予測する。
なお、以下の説明では、緩やかに変動する状態の空気力を、恰も静的に作用するような定常性を有する空気力(以下、定常空気力という。)とし、急峻に変動する状態の空気力を、恰も動的に作用するような非定常性を有する空気力(以下、非定常空気力という。)として説明する。
図5に、時間に応じて変動する車両への空気力の時間特性を示す。図5に示す例では、横風による定常空気力の時間特性を点線STで示し、横風による非定常空気力の時間特性を実線DYで示している。なお、図5では、所定時間(例えば1秒)を単位時間twとして、空気力の時間特性を示している。
横風による空気力の変動は、圧力センサで取得した圧力値の変動に連動する。従って、圧力値の時間特性の周波数が閾値、例えば所定周波数fthを超えるか否かを判別することで、定常空気力であるか、非定常空気力であるかを判定することができる。所定周波数fthは、予め風洞実験及び数値計算によって求めることができる。なお、空気力の変動幅が小さい場合には、空気力の作用に応じて変化する車両の挙動が横風の周波数に拘らず定常空気力の横風と扱うことが可能な場合がある。この場合には、空気力の変動幅が閾値、例えば所定変動幅αを超えた場合に非定常空気力と判別すればよい。所定変動幅αは、予め風洞実験及び数値計算によって求めることができる。
図3に示すように、本実施形態では、横風の状態に応じて、つまり定常空気力及び非定常空気力を予測するために、空気力演算部125は、周波数判定部126、定常予測部127A及び非定常予測部127Bを含んでいる。
周波数判定部126は、横風の周波数を判定する機能部であり、一対の圧力センサ16の少なくとも一方の圧力センサ16R又は16Lのセンサ出力について時間特性、つまり横風の周波数が所定周波数fthを超えるか否かを判別する。横風の周波数が所定周波数fth以下の場合には、周波数判定部126は、一対の圧力センサ16の差圧を定常予測部127Aへ出力し、定常予測部127Aを活性化させる。一方、横風の周波数が所定周波数fthを超えた場合には、周波数判定部126は、一対の圧力センサ16の差圧を非定常予測部127Bへ出力し、非定常予測部127Bを活性化させる。
定常予測部127Aは、横風を定常空気力として扱い、一対の圧力センサ16の差圧から定常空気力を予測し、予測された空気力を予測空気力として車両運動演算部129へ出力する機能部である。本実施形態の定常予測部127Aでは、詳細を後述する(5)式を用いて、定常空気力を予測する。
非定常予測部127Bは、横風を非定常空気力として扱い、一対の圧力センサ16の差圧から非定常空気力を予測し、予測された空気力を予測空気力として車両運動演算部129へ出力する機能部である。本実施形態の非定常予測部127Bでは、詳細を後述する(6)式を用いて、非定常空気力を予測する。
具体的には、各々の空気力は、次のようにして演算することができる。
まず、本実施形態では、空気力は、前記と同様に車速の影響を排除するため無次元化する場合を説明する。例えば、ヨーモーメント係数CMz、及び横力係数Cyは、ヨーモーメントMzと横力Fyを用いて下記のように定義できる。
Mz=Mz/(0.5・ρ・U・A・L) ・・・(3)
=Fy/(0.5・ρ・U・A) ・・・(4)
ただし、Aは車両前方投影面積[m]であり、Lは車両代表長さ(ホイールベース長)[m]である。
また、これらの各係数は、各時刻における圧力係数DCpを用いて表すことができる。詳細には、車両に対する横風の周波数が低い、つまり変動が緩やかな場合、例えばヨーモーメント係数は、(5)式に示す定常予測式を用いることにより精度良く予測することができる。
一方、横風の変動周波数が高い、つまり車両に対する横風の周波数が低い、つまり変動が急峻な場合、例えばヨーモーメント係数は、(6)式に示す非定常予測式を用いることにより精度良く予測することができる。
なお、(5)式及び(6)式で用いた係数θsi及びθdiは不揮発性メモリ18に予め記憶しておく。この係数は、風洞実験及び数値計算等で予め求めても良く、また実走行によって計測又は計測値から求めても良い。
また、前記の係数以外の他の空力係数(横力係数Cy等)についても同様にして演算することができる。
なお、前記では、車速の影響を排除するため、無次元化したが、無次元化に限定されるものではなく、差圧Dpから空気力(Mz_static, Fy_static, Mz_dynamic, Fy_ dynamic 等)を演算してもよい。
図6に、定常空気力についての実測値と予測結果との関係の一例を示す。図6では、定常空気力による、つまり車両に対する横風の変動周波数が低い(変動が緩やかな)場合の一例として、ヨーモーメント係数CMZ_staticについて、実測値を黒丸で示し、(5)式を用いて予測した結果を実線で示した。図6に示す例では、定常予測式により求めたヨーモーメント係数CMZ_staticが実測値に合致していることが理解される。
図7に、非定常空気力についての実測値と予測結果との関係の一例を示す。図7では、非定常空気力による、つまり車両に対する横風の変動周波数が高い(変動が急峻な)場合の一例として、ヨーモーメント係数CMZ_dynamicについて、実測値を実線で示し、(6)式を用いて予測した結果を点線で示した。図7に示す例では、非定常予測式により求めたヨーモーメント係数CMZ_dynamicは実測値を良く近似していることが理解される。
次に、図3に示すオーバシュート演算部124について説明する。オーバシュート演算部124は、車両の横風帯への突入場面又は横風帯からの離脱場面において、車両前端部分に作用する空気力を予測演算し、演算された空気力を加算部128へ出力する機能部である。加算部128は、オーバシュート演算部124で演算された空気力のうち、非定常予測された空気力より大きい空気力の成分を、非定常予測部で予測された空気力に加算して車両運動演算部129へ出力する機能部である。
まず、横風帯を通過する車両について説明する。
図8に、横風帯を通過する車両の状態を示す。図8(A)は、横風帯と車両との関係を示しており、図8(B)は、横風帯を通過する車両に作用する空気力の時間特性を示している。
図8(A)に示すように、車両が横風帯WDへ突入する場合、突入当初は、風速が過渡的に変化する非定常空気力が作用するせん断層領域wsaを通過し、車両全体が横風を受けつつ走行する定常空気力が作用する定常領域wcに至る。そして、車両が横風帯WDを離脱する際に風速が過渡的に変化する非定常空気力が作用するせん断層領域wsbを通過する。つまり、横風の境界部分は、風速が過渡的に変化する非定常空気力が作用するせん断層領域と考えることができる。
また、図8(B)に示すように、突入当初のせん断層領域wsaを車両が通過する時間twa(=tc2−tc1)では、風速が過渡的に変化することにより、空気力が大きく変動する。また、定常領域wcを車両が走行する時間twc(=tc3−tc2)では、車両全体が横風を受けることにより、空気力は安定する。そして、せん断層領域wsbを車両が通過する時間twb(=tc4−tc3)では、せん断層領域wsaと同様に、風速が過渡的に変化することにより、空気力が大きく変動する。
従って、せん断層領域wsa及びwsbでは、前述の(6)式による非定常予測式により空気力を予測することで高精度に空気力を予測することができる。一方、定常領域wcでは、前述の(5)式による定常予測式により空気力を予測することで高精度に空気力を予測することができる。
ところで、例えば、トンネル出口等のように横風帯への突入で車両が局所的に横風を受ける状況では、車両に作用する空気力が過渡的に変化して、例えばヨーモーメントが過大になるオーバシュートが生じる場合がある。つまり、車両の回転中心(重心CM)より前方部分が横風に突入する当初の段階は、車両全体に横風が作用する段階に比べて、ヨーモーメント等が過大に発生する。
本発明者等は、このようなヨーモーメント等が過大に発生するオーバシュートという現象(以下、オーバシュート現象という。)に着眼し、オーバシュートを考慮することで高精度に横風により生じる車両の挙動への影響を抑制可能であるという知見を得た。
図9に、横風帯への突入過程における車両の状態を示す。また、図10に、横風帯への突入過程におけるヨーモーメントMzの時間特性を示す。
図9に示す例では、車両が横風帯WDへ突入する場合における、突入直後の段階MODE−A(時刻t)、車両の重心CMより前方部分が横風に突入した段階MODE−B(時刻t+t)、及び車両全体が横風に突入した段階MODE−C(時刻t+t)が示されている。なお、時刻t、t、及びtは、車速Uに応じて変動する。
また、図10に示す例では、一対の圧力センサ16の差圧を用いて予測したヨーモーメントMzの時間特性を点線で示し、実測値を実線で示している。図10に示すように、突入直後の段階MODE−A(時刻t)からヨーモーメントMzは急峻に変動し、前方部分が横風に突入した段階MODE−B(時刻t+t)でヨーモーメントMzが最大となり、車両全体が横風に突入した段階MODE−C(時刻t+t)でヨーモーメントMzが安定領域になる。このように、車両の重心CMより前方部分が横風に突入する段階におけるヨーモーメントMzは、予測値に比べて実測値が大きくなる。本実施形態では、実測値に近似したヨーモーメントMzになるよう予測値に反映させる。
ところが、オーバシュート現象は、車両が先端部分から順次横風に突入して行くために生じる現象であり、一対の圧力センサ16で直接検出することが困難である。そこで、本発明者等は、オーバシュート現象により過大に発生する、例えばヨーモーメント等を予測する方法を勘案した。以下の説明では、ヨーモーメントのオーバシュートを導出する場合を説明する。
図11に、横風帯への突入過程(時刻t)において車両に作用する単位長さ当たりの横力を模式的に示す。図11に示す例は、車両先端Lfから車両後端Lr間の微小領域dxに単位長さ当たりの横力fy(x)が作用する場合を示している。
詳細には、車両進行方向の微小領域dxに作用する単位長さ当たりの横力fy(x)の分布から、微小領域に作用する横力を積分することでヨーモーメントに発生するオーバシュートを導出する。本実施形態では、車両が局所的に横風を受ける場合に、例えばヨーモーメントに発生するオーバシュートは、次に示す(7)式による、車両進行方向の微小領域に作用する横力を積分する方法を用いて、導出する。


なお、車両進行方向の微小領域に作用する横力を積分する方法は、文献(例えば、特開2016−74286、及び自動車技術会論文集No.20145756等)により周知であるため、詳細な説明を省略する。
ところで、車両進行方向の微小領域に作用する横力を考える場合、その横力fy(x)の分布は、横風の速度分布、及び車両形状に依存するため、事前に求めることは容易ではない。そこで、本実施形態では、車両の一部が横風に突入する際に、微小領域における横力fy(x)の分布をモデル化して、車両全体に作用する横力Fyを導出する。
まず、本実施形態では、車両全体が横風帯WDに突入した時刻t(=t+t)におけるfy(x)|の分布が、線形な分布を持つと仮定する。
図12には、ヨーモーメントのオーバシュートを導出する過程を模式的に示す。図12(A)には、車両全体が横風帯WDに突入した場合に車両に作用する横力fyをモデル化した、車両の進行方向に沿う方向の分布が模式的に示されている。図12(B)には、車両が横風帯WDに突入した当初から微小時間経過した場合に車両に作用する横力fyの分布が模式的に示されている。図12(C)には、車両が横風帯WDに突入した当初から車両の重心CMより前方部分が突入するまでの時間経過した場合に車両に作用する横力fyの分布が模式的に示されている。
図12(A)に示すように、横力fy(x)が線形な分布を持つと仮定してモデル化した場合、次に示す(8)式の関係が成立する。

ただし、係数a、bは未知の係数である。
次に、一対の圧力センサ16が横風帯WDに突入した直後の時刻tにおいて、計測され演算された差圧DCpより定常予測式である(5)式を用いて定常予測した横力Fy_static(t)の予測値は、車両全体が横風帯WDに突入した時刻(t+t)における横力Fy_static(t+t)の予測値と同じになる。これによって、時刻(t+t)におけるfy(x)|t=t+tの積分値は、同様に(5)式を用いて予測された横力Fy_static(t)の予測値と同じになる。つまり、次に示す(9)式が成立することになる。
同様に、一対の圧力センサ16が横風帯WDに突入した直後の時刻tにおいて,定常予測式である(5)式を用いて定常予測したヨーモーメントMz_static(t)の予測値は、車両全体が横風帯WDに入った時刻(t+t)における予測値Mz_static(t+t)と同じであるので、Mz(t+t)が定常予測によるヨーモーメントMz_static(t)の予測値と同じになる。従って、次に示す(10)式が成立することになる。
前記(8)式を、(9)式及び(10)式に代入することによって、係数a、bを決定することができる。
次に、(8)式による積分範囲を車速Uに応じて更新しながら(7)式に代入することで、ヨーモーメントMz(t)のオーバシュートを演算することができる。
従って、例えば、時刻(t+dt)の横力fy(x)の分布は図12(B)に示すようになり、時刻(t+t)の横力fy(x)の分布は図12(C)に示すようになる。
オーバシュート演算部124は、前記のようにしてヨーモーメントMz(t)のオーバシュートを導出する。そして、オーバシュート演算部124は、横風帯WDへの突入時に過渡的に変化する車両に作用する空気力である、ヨーモーメント等が過大になるオーバシュートを加算部128へ出力する。
オーバシュート演算部124からオーバシュートが出力された場合、加算部128は、オーバシュート演算部124で演算されたオーバシュートを含む空気力と、非定常予測部で予測された空気力とを用いて、横風帯WDへの突入時に過渡的に変化する車両に作用する空気力を含めた空気力を車両運動演算部129へ出力する。詳細には、加算部128は、オーバシュート演算部124から出力されたオーバシュートを含む空気力のうち非定常予測部で予測された空気力より大きい空気力の成分を、非定常予測部で予測された空気力に加算して、車両運動演算部129へ出力する。
次に、図3に示す車両運動演算部129を説明する。車両運動演算部129は、入力された空気力の作用に応じて変化する車両の挙動を相殺する車両運動制御量を演算し、車両運動制御部20へ出力する機能部である。車両運動制御部20は、車両の挙動に作用する操舵制御、制動制御、及びエンジン制御等の車両運動制御を行う機能部である。
具体的には、車両運動演算部129は、車両運動制御部20において車両運動制御が行われる制御量を演算する。このため、車両運動演算部129は、車両運動制御モデルを用いて制御量を演算する。
本実施形態では、車両運動制御モデルとして、一般的な2輪モデルの車両運動方程式を用いる。この2輪モデルの車両運動方程式に、予測された空気力Fy、ヨーモーメントMzを、外力項として追加する。2輪モデルの車両運動方程式では、追加された外力項によるヨーレートを相殺するフィードフォワード制御を行うため、さらに追加した外力項として制御量パラメータを設定する。制御量パラメータの一例には、車両のヨーレートを最小限にする操舵角制御を行うための制御量パラメータ、及びトルクベクタリングを行うための制御量パラメータ等が挙げられる。なお、操舵角制御を行う技術の一例には、特許4613668号公報に記載された技術があり、トルクベクタリングを行う技術の一例には、特開2016−37179号公報に記載された技術がある。
本実施形態では、制動制御のうち、前輪のブレーキ制御の制御量パラメータを用いて制御する一例を説明する。
まず、ブレーキによる入力ヨーモーメントMtを、2輪モデルを用いて決定する。2輪モデルにより、車両ヨー方向運動は、次に示す(11)式で表すことができる。

ただし、式中の記号は次のものである。
I :車両のヨーイング慣性モーメント[Nm]
r :車両のヨーレート[deg/s]
β :車両重心点の横すべり角[deg]
:車両重心点と前車軸間の距離[m]
:車両重心点と後車軸間の距離[m]
:前輪等価コーナリングパワー[N/deg]
:後輪等価コーナリングパワー[N/deg]
:ブレーキ制御により発生するヨーモーメント[Nm]
前記(11)式により、車両が直進状態で、ヨーレート及びヨーレート変化をゼロとするために必要な入力ヨーモーメントは、次に示す(12)式で表すことができる。
ブレーキ制御では、制動指令から実際にブレーキトルクが発生するまでに、油圧伝達に要する遅れ時間Δt[s]が存在する。この遅れ時間を補償するため、時刻tから(t+Δt)におけるβ、Mzの変化率が一定と仮定すると、時刻(t+Δt)におけるヨーモーメントMtは、次に示す(13)式で表すことができる。
一方、タイヤ前後力により生じるヨーモーメントは、タイヤ前後力とブレーキトルクの関係から、次に示す(14)式で表すことができる。なお、後輪については常に前後力が一定、かつエンジン駆動力、転がり抵抗が左右前輪で同じと仮定する。

ただし、式中の記号は次のものである。
:フロント車輪トレッド幅[m]
R :車輪有効半径[m]
Tb:右車輪ブレーキトルク[Nm]
Tb:左車輪ブレーキトルク[Nm]
時刻tにおける入力ブレーキトルクは、前記(14)式を(13)式に代入して、次に示す(15)式、及び(16)式で表すことができる。
図13に、前記(15)式、又は(16)式を用いたフィードフォーワード制御による横風帯WDに突入した際のヨーレート時間特性を示す。また、図14に、横風帯WDに突入した際の走行軌跡を示す。図13及び図14では、ブレーキ制御(フィードフォーワード制御)有りの特性を実線で示し、無しの特性を点線で示している。これらの制御により、ヨーレートの絶対値を目標値より小さく抑えることができることが理解できる。
なお、図1及び図3に示す車両運動制御装置10は、移動体運動制御装置の一例である。また図1及び図3に示す一対の圧力センサ16は、検出部の一例である。空気力演算部125は、空気力予測部の一例である。車両運動演算部129は、挙動予測部の一例である。車両運動制御部は、運動制御装置の一例である。
次に、車両運動制御装置10として動作するコンピュータの装置本体12の動作について説明する。
図15には、コンピュータにより実現した車両運動制御装置10における車両挙動制御プログラム12Pによる処理の流れの一例が示されている。装置本体12では、車両挙動制御プログラム12PがROM12Cから読み出されてRAM12Bに展開され、RAM12Bに展開された車両挙動制御プログラム12PをCPU12Aが実行する。
まず、ステップS100では、車速センサ14により計測された車速、一対の圧力センサ16により計測された(空気力に応じた)圧力、大気圧及び温湿度センサ17により計測された車両周囲の大気圧及び温湿度の各物理量を示すセンサ出力の取得処理が実行される。ステップS100の処理は、図3に示す情報取得部121の動作に対応する。次のステップS102では、圧力変化の周波数演算処理が実行される。つまり、車両に作用する空気力が緩やかに変動する状態の定常空気力か、急峻に変動する状態の非定常空気力かを判定するための周波数を求める。ステップS102の処理は、図3に示す周波数判定部126における判断基準の周波数を求める動作に対応する。次のステップS104では、一対の圧力センサ16の差圧及び応答時間の時間差を演算する処理が実行される。ステップS104の処理は、図3に示す差圧演算部122の動作に対応する。
次に、ステップS106では、ステップS102で演算された周波数が閾値である所定周波数fthを超えたか否かの判断処理が実行される。周波数が閾値を超えた場合には、ステップS106で肯定判断され、ステップS108へ処理が移行される。一方、周波数が閾値以下の場合には、ステップS106で否定判断され、ステップS110へ処理が移行される。ステップS106の処理は、図3に示す周波数判定部126の動作に対応する。
ステップS108では、前述のように、周波数が高く、横風の変動が急峻であるとして、(6)式に示す非定常予測式を用いることを決定する処理が実行され、次に、ステップS112で、非定常予測式を用いて空気力予測演算処理が実行される。ステップS108、S112の処理は、図3に示す非定常予測部127Bの動作に対応する。
ステップS110では、前述のように、周波数が低く、横風の変動が緩やかであるとして、(5)式に示す定常予測式を用いることを決定する処理が実行され、次に、ステップS112で、定常予測式を用いて空気力予測演算処理が実行される。ステップS110、S112の処理は、図3に示す定常予測部127Aの動作に対応する。
また、ステップS106〜ステップS112の処理は、図3に示す空気力演算部125の動作に対応する。
次に、ステップS114では、ステップS104で演算された応答時間の時間差が閾値である遅延時間Dtthを超えたか否かの判断処理が実行される。応答時間の時間差が遅延時間Dtthを超えた場合には、ステップS114で肯定判断され、ステップS118へ処理が移行される。一方、応答時間の時間差が遅延時間Dtth以下の場合には、ステップS114で否定判断され、ステップS116へ処理が移行される。ステップS114の処理は、図3に示す場面判定部123の動作に対応する。
ステップS116では、前述のようにして車両の横風帯への突入場面又は横風帯からの離脱場面において、車両前端部分に作用する空気力を予測演算するオーバシュート演算処理が実行される。そして、演算されたオーバシュートを含む空気力のうち非定常予測された空気力より大きい空気力の成分を、非定常予測された空気力に加算して出力する補正処理も実行される。ステップS116の処理は、図3に示すオーバシュート演算部124及び加算部128の動作に対応する。
次に、ステップS118では、前記のようにステップS112で演算された空気力及びステップS116でオーバシュートが加算された空気力に応じて変化する車両の挙動を予測する処理が実行される。そして、次のステップS120で、ステップS118で予測された車両の挙動を相殺する車両の運動制御量演算処理が実行される。ステップS118の処理は、図3に示す車両運動演算部129の動作に対応する。
ステップS122では、電源遮断等による終了指示がなされたかを判断し、否定判断された場合には、ステップS100へ処理を戻す。ステップS122で肯定判断された場合には、本処理ルーチンを終了する。
このように、本実施形態の移動体運動制御装置によれば、車両前方で横風に応じた圧力を計測する左右の異なる位置に設置された一対の圧力センサ16を設置し、圧力の変動周波数、及び差圧に基づいて、車両の挙動を変化させる空気力を予測できる。特に、局所的に横風により車両に作用する空気力、例えば横風帯への突入時に、例えばヨーモーメントにオーバシュートが発生する場合であっても、そのオーバシュ−トを予測でき、車両の挙動変化を抑制することができる。このように、本実施形態によれば、簡単な構成でかつ短時間で車両に作用する空気力に応じて車両の挙動として生じる影響を抑制することができる。
なお、本実施形態に係る車両運動制御装置10に含まれる装置本体12は、構成する各構成要素を、上記で説明した各機能を有する電子回路等のハードウェアにより構築してもよく、構成する各構成要素の少なくとも一部を、コンピュータにより当該機能を実現するように構築してもよい。
また、本実施形態では、説明を簡単にするために、車両に対して左右方向に流れる横風を考慮する場合を説明したが、車両に対して上下方向に流れる風を考慮することもできる。この場合、一対の圧力センサ16として、上下方向の空気力のセンサ出力を得るために、前後方向だけでなく、上下方向の圧力を計測できるように配置すればよい。
さらに、本実施形態に係る一対の圧力センサ16は、車両前方のフロントバンパFBP付近で、かつ左右の異なる位置に設置された圧力センサ16R及び圧力センサ16Lに限定されるものではない。
図16に、圧力センサの配置を車両前方の部品に設けた他の例を示す。
図16に示すように、フロントバンパFBPの右側付近に、一対の圧力センサのうちの一方の圧力センサ16Rとして、複数の圧力センサを含むセンサ群を設けてもよい。同様に、他方の圧力センサ16Lとして、フロントバンパFBPの左側付近に、複数の圧力センサを含むセンサ群を設けてもよい。また、車両に設けられたフロントコンビネーションランプFCL、サイドミラーSMR、AピラーAPL等、車両前方の部品の何れかの位置に圧力センサ16を設けてもよい。図16では、車両の左側に設けられたフロントコンビネーションランプFCLに設置された圧力センサ16L−FCL、サイドミラーSMRに設置された圧力センサ16L−SMR、AピラーAPLに設置された圧力センサ16L−APLが一例として示されている。
なお、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
10 車両運動制御装置
12 装置本体
12P 車両挙動制御プログラム
14 車速センサ
16 一対の圧力センサ
16L 圧力センサ
16R 圧力センサ
17 温湿度センサ
18 不揮発性メモリ
20 車両運動制御部
121 情報取得部
122 差圧演算部
123 場面判定部
124 オーバシュート演算部
125 空気力演算部
126 周波数判定部
127A 定常予測部
127B 非定常予測部
128 加算部
129 車両運動演算部

Claims (8)

  1. 左右方向に離れた移動体前方の一対の個所各々の風圧を検出する検出部と、
    前記検出部で検出された左右各々における風圧の差に基づいて、前記移動体の挙動を変化させる方向に作用する空気力を予測する空気力予測部と、
    前記空気力予測部で予測された空気力に基づいて、前記空気力の作用に応じて変化する前記移動体の挙動を予測する挙動予測部と、
    前記移動体が、前記挙動予測部で予測された挙動を打ち消す挙動を行うように前記移動体を制御する運動制御装置を制御する制御部と、
    を備えた移動体運動制御装置。
  2. 前記検出部は、前記移動体の前方に左右対称に配置された一対の圧力センサであり、
    前記空気力予測部は、前記一対の圧力センサで検出された風圧の差に基づいて、前記空気力を予測する
    請求項1に記載の移動体運動制御装置。
  3. 前記空気力予測部は、前記検出部で検出された一対の風圧の時間差が、予め定めた閾値内の場合に、前記移動体の挙動を変化させる個所の局所的な空気力をさらに予測し、
    前記挙動予測部は、前記空気力予測部で予測された空気力と、さらに予測された前記局所的な空気力とに基づいて、前記移動体の挙動を予測する
    請求項1又は請求項2に記載の移動体運動制御装置。
  4. 前記局所的な空気力は、前記移動体の先端部に移動体の移動方向と交差する方向に作用する空気力である
    請求項3に記載の移動体運動制御装置。
  5. 前記挙動予測部で予測する前記移動体の挙動は、ヨーレート、横移動量、ロールレート、及びピッチレートである
    請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の移動体運動制御装置。
  6. 前記制御部は、前記移動体の制動を制御することによって前記移動体が前記挙動予測部で予測された挙動を打ち消す挙動を行うように制御する
    請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の移動体運動制御装置。
  7. 移動体に搭載されたコンピュータが、
    左右方向に離れた移動体前方の一対の個所の風圧を検出する検出部で検出された風圧の差に基づいて、前記移動体の挙動を変化させる方向に作用する空気力を予測し、
    予測された空気力に基づいて、前記空気力の作用に応じて変化する前記移動体の挙動を予測し、
    前記移動体が、予測された前記移動体の挙動を打ち消す挙動を行うように前記移動体を制御する運動制御装置を制御する
    移動体運動制御方法。
  8. コンピュータを、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載された移動体運動制御装置として機能させるための移動体運動制御プログラム。
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