JP2018159559A - 赤外線センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】 より高い熱伝導性により集熱を図り、さらに熱応答性を向上させることができる赤外線センサを提供すること。【解決手段】 絶縁性フィルム2と、絶縁性フィルムの一方の面に設けられた第1の薄膜サーミスタ部3A及び第2の薄膜サーミスタ部3Bと、第1の薄膜サーミスタ部に対向配置されて形成された一対の第1の対向電極4Aと、第2の薄膜サーミスタ部に対向配置されて形成された一対の第2の対向電極4Bと、絶縁性フィルムの一方の面に形成された一対の第1のパターン配線5A及び一対の第2のパターン配線5Bと、絶縁性フィルムの他方の面に形成された赤外線反射膜と、絶縁性フィルムの一方の面に形成され第1の薄膜サーミスタ部の周囲に拡がっている伝熱膜7とを備え、伝熱膜が、第1の薄膜サーミスタ部の周囲から第1の薄膜サーミスタ部の直下又は直上まで拡がっている。【選択図】図1
Description
本発明は、複写機やプリンタ等の加熱ローラの温度を測定することに好適で応答性に優れた赤外線センサに関する。
一般に、複写機やプリンタ等の画像形成装置に使用されている定着ローラ等の測定対象物の温度を測定するために、測定対象物に対向配置させ、その輻射熱を受けて温度を測定する赤外線センサが設置されている。
このような赤外線センサとしては、近年、柔軟性に優れると共に全体を薄くすることができる絶縁性フィルム上に薄膜サーミスタを形成したフィルム型赤外線センサが開発されている。
このような赤外線センサとしては、近年、柔軟性に優れると共に全体を薄くすることができる絶縁性フィルム上に薄膜サーミスタを形成したフィルム型赤外線センサが開発されている。
例えば、特許文献1には、絶縁性フィルムと、該絶縁性フィルムの一方の面に互いに離間させて設けられた第1の感熱素子及び第2の感熱素子と、絶縁性フィルムの一方の面に形成され第1の感熱素子に接続された導電性の第1の配線膜及び第2の感熱素子に接続された導電性の第2の配線膜と、第2の感熱素子に対向して絶縁性フィルムの他方の面に設けられた赤外線反射膜とを備えた赤外線センサが記載されている。
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
すなわち、上記従来の赤外線センサの場合、第1の感熱素子の周囲まで配されて広い面積とされた第1の配線膜で集熱された熱が第1の感熱素子に伝わることで、高精度な検出が可能になっているが、より高い熱伝導性により第1の感熱素子に集熱して、さらに高い熱応答性を実現することが要望されている。
すなわち、上記従来の赤外線センサの場合、第1の感熱素子の周囲まで配されて広い面積とされた第1の配線膜で集熱された熱が第1の感熱素子に伝わることで、高精度な検出が可能になっているが、より高い熱伝導性により第1の感熱素子に集熱して、さらに高い熱応答性を実現することが要望されている。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、より高い熱伝導性により集熱を図り、さらに熱応答性を向上させることができる赤外線センサを提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係る赤外線センサは、絶縁性フィルムと、前記絶縁性フィルムの一方の面に設けられた第1の薄膜サーミスタ部及び第2の薄膜サーミスタ部と、前記第1の薄膜サーミスタ部に対向配置されて形成された一対の第1の対向電極と、前記第2の薄膜サーミスタ部に対向配置されて形成された一対の第2の対向電極と、一対の前記第1の対向電極に接続され前記絶縁性フィルムの一方の面にパターン形成された一対の第1のパターン配線と、一対の前記第2の対向電極に接続され前記絶縁性フィルムの一方の面にパターン形成された一対の第2のパターン配線と、前記絶縁性フィルムの他方の面に設けられ前記第1の薄膜サーミスタ部に対向した受光領域と、前記絶縁性フィルムの他方の面に形成され前記受光領域を避けて少なくとも前記第2の薄膜サーミスタ部の直上を覆う赤外線反射膜と、前記絶縁性フィルムの一方の面に前記絶縁性フィルムよりも熱伝導率の高い導電性材料で形成され前記第1の薄膜サーミスタ部の周囲に拡がっている伝熱膜とを備え、前記伝熱膜が、前記第1の薄膜サーミスタ部の周囲から前記第1の薄膜サーミスタ部の直下又は直上まで拡がっていることを特徴とする。
この赤外線センサでは、伝熱膜が、第1の薄膜サーミスタ部の周囲から第1の薄膜サーミスタ部の直下又は直上まで拡がっているので、第1の薄膜サーミスタ部と伝熱膜とが上下で重なり、面同士で熱伝導が行われることで高い熱伝導性が得られ、高い熱応答性を得ることができる。
第2の発明に係る赤外線センサは、第1の発明において、前記伝熱膜が、一対形成され、少なくとも前記第1の薄膜サーミスタ部と前記伝熱膜との間に中間絶縁膜が形成され、一対の前記伝熱膜が、一対の前記第1の対向電極に接続されていることを特徴とする。
すなわち、この赤外線センサでは、一対の伝熱膜が、一対の第1の対向電極に接続されているので、伝熱膜の熱が第1の対向電極にも伝わり、第1の薄膜サーミスタ部上の第1の対向電極からも第1の薄膜サーミスタ部に熱を伝えることができる。したがって、第1の薄膜サーミスタ部は、伝熱膜で集熱された熱を上下から受けることができる。なお、第1の薄膜サーミスタ部と伝熱膜との間に中間絶縁膜が形成されているので、第1の薄膜サーミスタ部の抵抗値は第1の薄膜サーミスタ部上の一対の第1の対向電極間で測定される。
すなわち、この赤外線センサでは、一対の伝熱膜が、一対の第1の対向電極に接続されているので、伝熱膜の熱が第1の対向電極にも伝わり、第1の薄膜サーミスタ部上の第1の対向電極からも第1の薄膜サーミスタ部に熱を伝えることができる。したがって、第1の薄膜サーミスタ部は、伝熱膜で集熱された熱を上下から受けることができる。なお、第1の薄膜サーミスタ部と伝熱膜との間に中間絶縁膜が形成されているので、第1の薄膜サーミスタ部の抵抗値は第1の薄膜サーミスタ部上の一対の第1の対向電極間で測定される。
第3の発明に係る赤外線センサは、第2の発明において、一対の前記第1の対向電極が、複数の櫛部を有した櫛形電極とされ、前記複数の櫛部の基端部が、すべて前記伝熱膜に直接接続されていることを特徴とする。
すなわち、この赤外線センサでは、複数の櫛部の基端部が、すべて伝熱膜に直接接続されているので、伝熱膜から各櫛部へ直接伝熱されることで、より効率的に第1の薄膜サーミスタ部へ熱を伝えることができる。
すなわち、この赤外線センサでは、複数の櫛部の基端部が、すべて伝熱膜に直接接続されているので、伝熱膜から各櫛部へ直接伝熱されることで、より効率的に第1の薄膜サーミスタ部へ熱を伝えることができる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係る赤外線センサによれば、伝熱膜が、第1の薄膜サーミスタ部の周囲から第1の薄膜サーミスタ部の直下又は直上まで拡がっているので、第1の薄膜サーミスタ部と伝熱膜とが上下で重なり面同士で熱伝導が行われることで、高い熱伝導性が得られ、高い熱応答性を得ることができる。
したがって、本発明の赤外線センサによれば、熱応答性が高く、複写機やプリンタ等の加熱ローラの温度測定用として好適である。
すなわち、本発明に係る赤外線センサによれば、伝熱膜が、第1の薄膜サーミスタ部の周囲から第1の薄膜サーミスタ部の直下又は直上まで拡がっているので、第1の薄膜サーミスタ部と伝熱膜とが上下で重なり面同士で熱伝導が行われることで、高い熱伝導性が得られ、高い熱応答性を得ることができる。
したがって、本発明の赤外線センサによれば、熱応答性が高く、複写機やプリンタ等の加熱ローラの温度測定用として好適である。
以下、本発明に係る赤外線センサにおける一実施形態を、図1から図3を参照しながら説明する。
本実施形態の赤外線センサ1は、図1から図3に示すように、絶縁性フィルム2と、絶縁性フィルム2の一方の面(表面)に設けられた第1の薄膜サーミスタ部3A及び第2の薄膜サーミスタ部3Bと、第1の薄膜サーミスタ部3Aに対向配置されて形成された一対の第1の対向電極4Aと、第2の薄膜サーミスタ部3Bに対向配置されて形成された一対の第2の対向電極4Bと、一対の第1の対向電極4Aに接続され絶縁性フィルム2の一方の面にパターン形成された一対の第1のパターン配線5Aと、一対の第2の対向電極4Bに接続され絶縁性フィルム2の一方の面にパターン形成された一対の第2のパターン配線5Bと、絶縁性フィルム2の他方の面(裏面)に設けられ第1の薄膜サーミスタ部3Aに対向した受光領域Dと、絶縁性フィルム2の他方の面に形成され受光領域Dを避けて少なくとも第2の薄膜サーミスタ部3Bの直上を覆う赤外線反射膜6と、絶縁性フィルム2の一方の面に絶縁性フィルムよりも熱伝導率の高い導電性材料で形成され第1の薄膜サーミスタ部3Aの周囲に拡がっている伝熱膜7とを備えている。
本実施形態では、第1の対向電極4Aが第1の薄膜サーミスタ部3A上に対向配置されて形成され、第2の対向電極4Bが第2の薄膜サーミスタ部3B上に対向配置されて形成されている。
上記伝熱膜7は、互いに対向配置されて一対形成され、第1の薄膜サーミスタ部3Aの周囲から第1の薄膜サーミスタ部3Aの直下まで拡がっている。
上記第1の薄膜サーミスタ部3Aと伝熱膜7との間には、中間絶縁膜8が形成されている。この中間絶縁膜8は、絶縁性フィルム2上に少なくとも一対の第1のパターン配線5A,一対の伝熱膜7がパターン形成された後、絶縁性フィルム2及び一対の伝熱膜7上に矩形状にパターン形成される。
上記伝熱膜7は、互いに対向配置されて一対形成され、第1の薄膜サーミスタ部3Aの周囲から第1の薄膜サーミスタ部3Aの直下まで拡がっている。
上記第1の薄膜サーミスタ部3Aと伝熱膜7との間には、中間絶縁膜8が形成されている。この中間絶縁膜8は、絶縁性フィルム2上に少なくとも一対の第1のパターン配線5A,一対の伝熱膜7がパターン形成された後、絶縁性フィルム2及び一対の伝熱膜7上に矩形状にパターン形成される。
上記第1の対向電極4A及び第2の対向電極4Bは、複数の櫛部4aを有した櫛形電極とされている。
第1の対向電極4Aにおける複数の櫛部4aは、その基端部がすべて対応する直下の伝熱膜7に直接接続されている。
また、第1の対向電極4A及び第2の対向電極4Bは、複数の櫛部4aの基端部を接続した基端連結部4bを有している。
第1の対向電極4Aにおける複数の櫛部4aは、その基端部がすべて対応する直下の伝熱膜7に直接接続されている。
また、第1の対向電極4A及び第2の対向電極4Bは、複数の櫛部4aの基端部を接続した基端連結部4bを有している。
すなわち、第1の対向電極4Aにおける複数の櫛部4aは、その基端である基端連結部4bが、伝熱膜7の上面に直接接合されて形成されている。したがって、一対の第1のパターン配線5Aは、一対の伝熱膜7を介して一対の第1の対向電極4Aに接続されている。
なお、上記第1の対向電極4A及び第2の対向電極4Bは、第1の薄膜サーミスタ部3A及び第2の薄膜サーミスタ部3Bをパターン形成した後、例えば金属膜によりパターン形成するが、その際に、第1の対向電極4Aでは、少なくとも複数の櫛部4aの基端である基端連結部4bが伝熱膜7上に配されて形成される。
上記第1の対向電極4A及び第2の対向電極4Bは、例えば膜厚5〜100nmのCr又はNiCrの接合層と、該接合層上にAu等の貴金属で膜厚50〜1000nm形成された電極層とを有している。
なお、上記第1の対向電極4A及び第2の対向電極4Bは、第1の薄膜サーミスタ部3A及び第2の薄膜サーミスタ部3Bをパターン形成した後、例えば金属膜によりパターン形成するが、その際に、第1の対向電極4Aでは、少なくとも複数の櫛部4aの基端である基端連結部4bが伝熱膜7上に配されて形成される。
上記第1の対向電極4A及び第2の対向電極4Bは、例えば膜厚5〜100nmのCr又はNiCrの接合層と、該接合層上にAu等の貴金属で膜厚50〜1000nm形成された電極層とを有している。
なお、本実施形態の温度センサ1では、さらに第1の対向電極4A及び第2の対向電極4Bと共に第1の薄膜サーミスタ部3A及び第2の薄膜サーミスタ部3Bを覆うポリイミド樹脂等の絶縁性保護膜10が矩形状にパターン形成されている。
上記中間絶縁膜8は、熱伝導及び電気絶縁に優れる材料が好ましく、本実施形態では例えばスパッタ法により成膜されたAl−N膜が採用されている。また、中間絶縁膜8として、ポリイミドや有機無機複合材料などの有機材料も採用可能である。
上記中間絶縁膜8は、熱伝導及び電気絶縁に優れる材料が好ましく、本実施形態では例えばスパッタ法により成膜されたAl−N膜が採用されている。また、中間絶縁膜8として、ポリイミドや有機無機複合材料などの有機材料も採用可能である。
絶縁性フィルム2の一方の面には、一対の第1の端子電極9A及び一対の第2の端子電極9Bとがパターン形成されている。
一対の第1の端子電極9Aは、一対の第1のパターン配線5Aに接続されていると共に、一対の第2の端子電極9Bは、一対の第2のパターン配線5Bに接続されている。
なお、第1のパターン配線5Aは、第2の薄膜サーミスタ部3Bの近傍まで延在している。また、第1のパターン配線5Aは、さらに絶縁性フィルム2の外縁の近傍領域にまで延在している。
一対の第1の端子電極9Aは、一対の第1のパターン配線5Aに接続されていると共に、一対の第2の端子電極9Bは、一対の第2のパターン配線5Bに接続されている。
なお、第1のパターン配線5Aは、第2の薄膜サーミスタ部3Bの近傍まで延在している。また、第1のパターン配線5Aは、さらに絶縁性フィルム2の外縁の近傍領域にまで延在している。
このように一対の上記第1のパターン配線5Aは、一対の伝熱膜7との接続部から一対の第1の端子電極9A側とは反対側に向けて延在し、さらに一対の伝熱膜7の外周の一部に沿って延在してからそれぞれ対応する第1の端子電極9Aに達している。
すなわち、第1のパターン配線6Aは、まず第1の薄膜サーミスタ部3A下から第2の薄膜サーミスタ部3Bに向けて一対の伝熱膜7の間を延在し、そして一対の伝熱膜7の端部近傍で絶縁性フィルム2の短辺に沿った方向であって長辺に向けて延在している。
なお、第2のパターン配線5Bは、第1のパターン配線5Aに比べて短い距離で延在し、第2の端子電極9Bに達している。
すなわち、第1のパターン配線6Aは、まず第1の薄膜サーミスタ部3A下から第2の薄膜サーミスタ部3Bに向けて一対の伝熱膜7の間を延在し、そして一対の伝熱膜7の端部近傍で絶縁性フィルム2の短辺に沿った方向であって長辺に向けて延在している。
なお、第2のパターン配線5Bは、第1のパターン配線5Aに比べて短い距離で延在し、第2の端子電極9Bに達している。
上記赤外線反射膜6は、絶縁性フィルム2よりも高い赤外線反射率を有する材料で形成され、銅箔6a上に金メッキ膜6bが施されて形成されている。なお、金メッキ膜6bの他に、例えば鏡面のアルミニウム蒸着膜やアルミニウム箔等で形成しても構わない。
この赤外線反射膜6は、受光領域Dの周囲も覆って形成されている。
この赤外線反射膜6は、受光領域Dの周囲も覆って形成されている。
本実施形態では、赤外線の受光領域D直下に配された第1の薄膜サーミスタ部3Aが赤外線の検出用素子とされ、赤外線反射膜6直下に配された第2の薄膜サーミスタ部3Bが補償用素子とされている。
なお、図1において、裏面側の赤外線反射膜6を破線で図示している。また、図1及び図3の(a)(b)において、各端子電極、各対向電極、各パターン配線、伝熱膜7、赤外線反射膜6及び絶縁性保護膜10をハッチングで図示している。
なお、図1において、裏面側の赤外線反射膜6を破線で図示している。また、図1及び図3の(a)(b)において、各端子電極、各対向電極、各パターン配線、伝熱膜7、赤外線反射膜6及び絶縁性保護膜10をハッチングで図示している。
上記絶縁性フィルム2は、ポリイミド樹脂シートで略長方形状に形成され、赤外線反射膜6、各パターン配線、各端子電極及び伝熱膜7が銅箔等で形成されている。すなわち、これらは、絶縁性フィルム2とされるポリイミド基板の両面に、赤外線反射膜6、各パターン配線、各端子電極及び伝熱膜7が銅箔でパターン形成された両面フレキシブル基板によって作製されたものである。
上記一対の第1の端子電極9A及び一対の第2の端子電極9Bは、絶縁性フィルム2の角部近傍に配設されている。
上記一対の第1の端子電極9A及び一対の第2の端子電極9Bは、絶縁性フィルム2の角部近傍に配設されている。
上記第1の薄膜サーミスタ部3A及び第2の薄膜サーミスタ部3Bは、フレキシブル性を有したサーミスタ膜であって、例えばM−Al−N膜(但し、MはTi,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni及びCuの少なくとも1種を示す)である。
すなわち、第1の薄膜サーミスタ部3A及び第2の薄膜サーミスタ部3Bは、一般式:MxAlyNz(但し、MはTi,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni及びCuの少なくとも1種を示す。0.70≦y/(x+y)≦0.98、0.4≦z≦0.5、x+y+z=1)で示される金属窒化物からなり、その結晶構造が、六方晶系のウルツ鉱型の単相である。なお、これらの膜については、フレキシブル性と良好なサーミスタ特性とが確認されている。
すなわち、第1の薄膜サーミスタ部3A及び第2の薄膜サーミスタ部3Bは、一般式:MxAlyNz(但し、MはTi,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni及びCuの少なくとも1種を示す。0.70≦y/(x+y)≦0.98、0.4≦z≦0.5、x+y+z=1)で示される金属窒化物からなり、その結晶構造が、六方晶系のウルツ鉱型の単相である。なお、これらの膜については、フレキシブル性と良好なサーミスタ特性とが確認されている。
なお、本実施形態では、特にTi−Al−Nのサーミスタ材料で矩形状に形成された第1の薄膜サーミスタ部3A及び第2の薄膜サーミスタ部3Bを採用している。すなわち、サーミスタ膜3は、一般式:TixAlyNz(0.70≦y/(x+y)≦0.95、0.4≦z≦0.5、x+y+z=1)で示される金属窒化物からなり、その結晶構造が、六方晶系のウルツ鉱型の単相である。
このように本実施形態の赤外線センサ1では、伝熱膜7が、第1の薄膜サーミスタ部3Aの周囲から第1の薄膜サーミスタ部3Aの直下まで拡がっているので、第1の薄膜サーミスタ部3Aと伝熱膜7とが上下で重なり、面同士で熱伝導が行われることで高い熱伝導性が得られ、高い熱応答性を得ることができる。
また、一対の伝熱膜7が、一対の第1の対向電極4Aに接続されているので、伝熱膜7の熱が第1の対向電極4Aにも伝わり、第1の薄膜サーミスタ部3A上の第1の対向電極4Aからも第1の薄膜サーミスタ部3Aに熱を伝えることができる。したがって、第1の薄膜サーミスタ部3Aは、伝熱膜7で集熱された熱を上下から受けることができる。
また、一対の伝熱膜7が、一対の第1の対向電極4Aに接続されているので、伝熱膜7の熱が第1の対向電極4Aにも伝わり、第1の薄膜サーミスタ部3A上の第1の対向電極4Aからも第1の薄膜サーミスタ部3Aに熱を伝えることができる。したがって、第1の薄膜サーミスタ部3Aは、伝熱膜7で集熱された熱を上下から受けることができる。
なお、第1の薄膜サーミスタ部3Aと伝熱膜7との間に中間絶縁膜8が形成されているので、第1の薄膜サーミスタ部3Aの抵抗値は第1の薄膜サーミスタ部3A上の一対の第1の対向電極4A間で測定される。
また、複数の櫛部4aの基端部が、すべて伝熱膜7に直接接続されているので、伝熱膜7から各櫛部4aへ直接伝熱されることで、より効率的に第1の薄膜サーミスタ部3Aへ熱を伝えることができる。
また、複数の櫛部4aの基端部が、すべて伝熱膜7に直接接続されているので、伝熱膜7から各櫛部4aへ直接伝熱されることで、より効率的に第1の薄膜サーミスタ部3Aへ熱を伝えることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、複数の櫛部4aの基端部が基端連結部4bで接続されているが、図4の(a)に示すように、基端連結部4bを設けず、各櫛部4aの基端を直接伝熱膜7上に接続しても構わない。
また、上記実施形態では、一対の伝熱膜7の対向方向に延在した複数の櫛部4aを有しているが、図4の(b)に示すにように、複数の櫛部4aを一対の伝熱膜7の対向方向に直交する方向(第1の薄膜サーミスタ部3Aと第2の薄膜サーミスタ部3Bとの対向方向)に延在させても構わない。この場合、基端連結部4bの一端部だけが伝熱膜7に接続されるため、基端連結部4b全体が伝熱膜7に直接接続される上記実施形態に比べて伝熱性がやや低くなる。
また、上記実施形態では、第1の薄膜サーミスタ部の上に第1の対向電極が形成され、伝熱膜が第1の薄膜サーミスタ部の直下まで拡がっているが、逆に第1の薄膜サーミスタ部の下(絶縁性フィルムの上)に第1の対向電極が形成され、伝熱膜が第1の薄膜サーミスタ部の直上まで拡がっているように配置しても構わない。
1…赤外線センサ、2…絶縁性フィルム、3A…第1の薄膜サーミスタ部、3B…第2の薄膜サーミスタ部、4A…第1の対向電極、4B…第2の対向電極、4a…櫛部、5A…第1のパターン配線、5B…第2のパターン配線、6…赤外線反射膜、7…伝熱膜、8…中間絶縁膜、D…受光領域
Claims (3)
- 絶縁性フィルムと、
前記絶縁性フィルムの一方の面に設けられた第1の薄膜サーミスタ部及び第2の薄膜サーミスタ部と、
前記第1の薄膜サーミスタ部に対向配置されて形成された一対の第1の対向電極と、
前記第2の薄膜サーミスタ部に対向配置されて形成された一対の第2の対向電極と、
一対の前記第1の対向電極に接続され前記絶縁性フィルムの一方の面にパターン形成された一対の第1のパターン配線と、
一対の前記第2の対向電極に接続され前記絶縁性フィルムの一方の面にパターン形成された一対の第2のパターン配線と、
前記絶縁性フィルムの他方の面に設けられ前記第1の薄膜サーミスタ部に対向した受光領域と、
前記絶縁性フィルムの他方の面に形成され前記受光領域を避けて少なくとも前記第2の薄膜サーミスタ部の直上を覆う赤外線反射膜と、
前記絶縁性フィルムの一方の面に前記絶縁性フィルムよりも熱伝導率の高い導電性材料で形成され前記第1の薄膜サーミスタ部の周囲に拡がっている伝熱膜とを備え、
前記伝熱膜が、前記第1の薄膜サーミスタ部の周囲から前記第1の薄膜サーミスタ部の直下又は直上まで拡がっていることを特徴とする赤外線センサ。 - 請求項1に記載の赤外線センサにおいて、
前記伝熱膜が、一対形成され、
少なくとも前記第1の薄膜サーミスタ部と前記伝熱膜との間に中間絶縁膜が形成され、
一対の前記伝熱膜が、一対の前記第1の対向電極に接続されていることを特徴とする赤外線センサ。 - 請求項2に記載の赤外線センサにおいて、
一対の前記第1の対向電極が、複数の櫛部を有した櫛形電極とされ、
前記複数の櫛部の基端部が、すべて前記伝熱膜に直接接続されていることを特徴とする赤外線センサ。
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