JP2018169192A - 赤外線センサ - Google Patents

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平野 晋吾
Shingo Hirano
晋吾 平野
敬治 白田
Takaharu Shirata
敬治 白田
雅史 西山
Masafumi Nishiyama
雅史 西山
中村 賢蔵
Kenzo Nakamura
賢蔵 中村
中村 健治
Kenji Nakamura
健治 中村
由浩 樋口
Yoshihiro Higuchi
由浩 樋口
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Abstract

【課題】 熱バランスの収束を早め、熱応答性を向上させると共に、検出側と補償側との温度差を増加させることができる赤外線センサを提供すること。【解決手段】 絶縁性フィルム2と、一対の第1の端子電極4A及び第2の端子電極4Bと、第1の感熱素子5Aと、第2の感熱素子5Bと、絶縁性フィルムの一方の面に形成された一対の第1のパターン配線6A及び一対の第2のパターン配線6Bと、絶縁性フィルムの他方の面に設けられ第1の感熱素子に対向した受光領域と、絶縁性フィルムの他方の面に形成され受光領域を避けて少なくとも第2の感熱素子の直上を覆う赤外線反射膜8とを備え、赤外線反射膜が、少なくとも第2の感熱素子の直上の領域に形成された補償側反射部8aと、受光領域の周囲を覆って形成されている受光領域枠部8bとを有し、絶縁性フィルムが、受光領域枠部の内側であって絶縁性フィルムの外周縁側に形成された外側孔部S1を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、複写機やプリンタ等の加熱ローラの温度を測定することに好適で応答性に優れた赤外線センサに関する。
一般に、複写機やプリンタ等の画像形成装置に使用されている定着ローラ等の測定対象物の温度を測定するために、測定対象物に対向配置させ、その輻射熱を受けて温度を測定する赤外線センサが設置されている。
このような赤外線センサとしては、近年、薄い絶縁性フィルム上に感熱素子を形成した赤外線センサが開発されている。
例えば、特許文献1には、絶縁性フィルムと、該絶縁性フィルムの一方の面に互いに離間させて設けられた第1の感熱素子及び第2の感熱素子と、絶縁性フィルムの一方の面に形成され第1の感熱素子に接続された導電性の第1の配線膜及び第2の感熱素子に接続された導電性の第2の配線膜と、第2の感熱素子に対向して絶縁性フィルムの他方の面に設けられた赤外線反射膜とを備えた赤外線センサが記載されている。
また、特許文献2には、絶縁性フィルムに、第1の感熱素子と第2の感熱素子との間に第1の感熱素子と第2の感熱素子との間を仕切る方向に延在する中間長孔部が形成された赤外線センサが記載されている。
特開2013−160635号公報 特開2012−211789号公報
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
すなわち、上記従来の赤外線センサの場合、センサの応答性能を向上させると、2つの感熱素子間の信号差が小さくなり、検出感度が低下してしまう場合があり、検出感度の向上が求められている。
上記特許文献2の技術では、スリット(中間長孔部)によって補償側の感熱素子と検出側の感熱素子との間の水平方向の熱伝達が抑制されて、2つの感熱素子間の温度差が形成され易くなる構造を採用しているため、応答性能の低下を抑制しつつ、検出感度を向上させている。しかしながら、環境温度に変化が生じた場合、例えば周囲空気の対流の影響を受けて受光側及び補償側の一方で温度が変化した場合、受光側と補償側との熱バランスの収束が遅くなってしまい熱応答性が低下してしまう不都合があった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、熱バランスの収束を早め、熱応答性を向上させると共に、検出側と補償側との温度差を増加させることができる赤外線センサを提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係る赤外線センサは、絶縁性フィルムと、前記絶縁性フィルムの一方の面にパターン形成された一対の第1の端子電極及び一対の第2の端子電極と、前記絶縁性フィルムの一方の面に設けられた第1の感熱素子及び第2の感熱素子と、前記第1の感熱素子に一端が接続されていると共に一対の前記第1の端子電極に他端が接続され前記絶縁性フィルムの一方の面にパターン形成された一対の第1のパターン配線と、前記第2の感熱素子に一端が接続されていると共に一対の前記第2の端子電極に他端が接続され前記絶縁性フィルムの一方の面にパターン形成された一対の第2のパターン配線と、前記絶縁性フィルムの他方の面に設けられ前記第1の感熱素子に対向した受光領域と、前記絶縁性フィルムの他方の面に形成され前記受光領域を避けて少なくとも前記第2の感熱素子の直上を覆う赤外線反射膜とを備え、前記赤外線反射膜が、少なくとも前記第2の感熱素子の直上の領域に形成された補償側反射部と、前記受光領域の周囲を覆って形成されている受光領域枠部とを有し、前記絶縁性フィルムが、前記受光領域枠部の内側であって前記絶縁性フィルムの外周縁側に形成された外側孔部を有していることを特徴とする。
この赤外線センサでは、赤外線反射膜が、受光領域枠部を有し、絶縁性フィルムが、受光領域枠部の内側であって絶縁性フィルムの外周縁側に形成された外側孔部を有しているので、受光領域枠部で素早く検出側と補償側との熱バランスの収束を図ることができると共に、受光領域の熱が絶縁性フィルムの外周縁側の受光領域枠部に伝わって外側や補償側に逃げることを抑制することができる。
すなわち、受光領域枠部が、受光領域の周囲を覆っているので、環境温度の変化が受光領域の周囲全体にも伝わり、熱バランスの収束を早くすることが可能になる。また、外側孔部は、受光領域と受光領域枠部との間の水平方向の熱伝達をその間で遮断し、検出側と補償側との温度差を大きくすることができる。したがって、第1の感熱素子側と第2の感熱素子側との間の空気対流による温度勾配が小さくなり、2つの感熱素子の応答速度を同等にすることが可能になると共に、検出側と補償側との温度差は増加し、高感度を得ることができる。
例えば、補償側反射部だけの場合、すなわち第2の感熱素子に対向する領域のみに赤外線反射膜が形成されている場合、周囲空気の対流により第2の感熱素子側から空気が流れてきたとき、第2の感熱素子の上方の赤外線反射膜が冷えて絶縁性フィルムの温度が局所的に変化してしまう。これに対し、本発明の赤外線センサでは、赤外線反射膜が第1の感熱素子に対向する受光領域の周囲も覆って形成されているため、空気の流れによって第2の感熱素子側の領域が冷えても赤外線反射膜の熱伝導性によって受光領域の周囲の温度も下がり、全体的に温度の差分が生じ難くなって、周囲空気の対流による影響を受け難くなる。なお、第1の感熱素子の上方の受光領域は赤外線反射膜で覆わないと共に外側孔部も受光領域の外周縁にあるため、測定対象物からの赤外線の受光を妨げない。
このように環境温度の変化に対しては、受光領域枠部により検出側と補償側との温度差を低減できると共に、測定対象物からの赤外線入射に対しては、外側孔部により受光領域と受光領域枠部との間の直接の熱伝導を抑制するため、検出側と補償側との温度差は増加し、高感度を得ることができる。
第2の発明に係る赤外線センサは、第1の発明において、前記外側孔部が、前記受光領域枠部に沿って延在したスリット状に形成されていることを特徴とする。
すなわち、この赤外線センサでは、外側孔部が、受光領域枠部に沿って延在したスリット状に形成されているので、受光領域から外側に向かう熱を受光領域枠部に沿ったスリット状の外側孔部で効果的に遮断することができる。
第3の発明に係る赤外線センサは、第1の発明において、前記外側孔部が、前記受光領域枠部に沿って並んで複数形成されていることを特徴とする。
すなわち、この赤外線センサでは、外側孔部が、受光領域枠部に沿って並んで複数形成されているので、受光領域から外側に向かう熱を受光領域枠部に沿って並んだ複数の外側孔部で効果的に遮断することができる。また、複数の外側孔部の個数や間隔に応じて、熱伝導性や絶縁性フィルムの剛性を調整することができる。
第4の発明に係る赤外線センサは、第1から第3の発明のいずれかにおいて、前記絶縁性フィルムが、前記受光領域側の前記補償側反射部に隣接した部分に形成された内側孔部を有していることを特徴とする。
すなわち、この赤外線センサでは、絶縁性フィルムが、受光領域側の補償側反射部に隣接した部分に形成された内側孔部を有しているので、内側孔部により受光領域と補償側反射部との間の直接の熱伝導を抑制するため、検出側と補償側との温度差はより増加し、さらに高感度を得ることができる。
第5の発明に係る赤外線センサは、第1から第4の発明のいずれかにおいて、前記受光領域枠部が、前記第1のパターン配線の一部と近接して配されていることを特徴とする。
すなわち、この赤外線センサでは、受光領域枠部が、第1のパターン配線の一部と近接して配されているので、受光領域枠部が第1のパターン配線の一部と熱結合することによって検出側と補償側との間で相互に環境温度の変化を効率的に伝えることができ、検出側と補償側との熱バランスの収束が早くなり、さらに熱応答性が向上する。なお、絶縁性フィルムが薄いため、一方の面の熱が早く他方の面の赤外線反射膜に伝わり、特に赤外線反射膜が金属膜である場合、高い熱伝導性を有して検出側と補償側とで相互に熱を伝えて素早く熱バランスの収束を図ることができる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係る赤外線センサによれば、赤外線反射膜が、受光領域枠部を有し、絶縁性フィルムが、受光領域枠部の内側であって絶縁性フィルムの外周縁側に形成された外側孔部を有しているので、受光領域枠部で素早く検出側と補償側との熱バランスの収束を図ることができると共に、受光領域の熱が絶縁性フィルムの外周縁側の受光領域枠部に伝わって外側や補償側に逃げることを抑制することができる。
したがって、本発明の赤外線センサによれば、熱応答性が高いと共に感度が高く、複写機やプリンタ等の加熱ローラの温度測定用として好適である。
本発明に係る赤外線センサの第1実施形態を示す平面図(a)及び裏面図(b)である。 第1実施形態の赤外線センサにおいて、裏面側の赤外線反射膜も破線で図示した平面図である。 本発明に係る赤外線センサの第2実施形態を示す裏面図である。 本発明に係る赤外線センサの第3実施形態を示す裏面図である。 本発明に係る赤外線センサの第4実施形態を示す平面図(a)及び裏面図(b)である。 本発明に係る赤外線センサの第5実施形態を示す裏面図である。
以下、本発明に係る赤外線センサにおける第1実施形態を、図1及び図2を参照しながら説明する。
本実施形態の赤外線センサ1は、図1及び図2に示すように、絶縁性フィルム2と、絶縁性フィルム2の一方の面(表面)にパターン形成された一対の第1の端子電極4A及び一対の第2の端子電極4Bと、絶縁性フィルム2の一方の面に設けられた第1の感熱素子5A及び第2の感熱素子5Bと、第1の感熱素子5Aに一端が接続されていると共に一対の第1の端子電極4Aに他端が接続され絶縁性フィルム2の一方の面にパターン形成された一対の第1のパターン配線6Aと、第2の感熱素子5Bに一端が接続されていると共に一対の第2の端子電極4Bに他端が接続され絶縁性フィルム2の一方の面にパターン形成された一対の第2のパターン配線6Bと、絶縁性フィルム2の他方の面(受光側の面、裏面)に設けられ第1の感熱素子5Aに対向した受光領域Dと、絶縁性フィルム2の他方の面に形成され受光領域Dを避けて少なくとも第2の感熱素子5Bの直上を覆う赤外線反射膜8とを備えている。
上記赤外線反射膜8は、少なくとも第2の感熱素子5Bの直上の領域に形成された補償側反射部8aと、受光領域Dの周囲を覆って形成されている受光領域枠部8bとを有している。
上記絶縁性フィルム2は、受光領域枠部8bの内側であって絶縁性フィルム2の外周縁側に形成された外側孔部S1を有している。すなわち、絶縁性フィルム2の長手方向に沿って、一対の外側孔部S1が受光領域Dを挟んで延在している。なお、これら外側孔部S1は、補償側に近い位置、すなわち補償側反射部8a近傍から受光領域枠部8bにおける上記長手方向の中間部近くまで延在している。
また、絶縁性フィルム2は、受光領域D側の補償側反射部8aに隣接した部分に形成された内側孔部S2を有している。すなわち、受光領域Dと補償側反射部8aとの間に、両者を仕切る方向にスリット状に延在した2つの内側孔部S2が形成されている。
上記受光領域枠部8bは、第1のパターン配線6Aの一部と近接して配されている。
すなわち、受光領域枠部8bは、第1のパターン配線6Aの一部に厚さ方向で対向した熱結合部Cを有している。
この熱結合部Cは、第1のパターン配線6Aの一部と熱結合させるための部分である。
上記一対の第1のパターン配線6Aは、一端に第1の感熱素子5Aに接続された一対の第1の接着電極3Aを有している。また、上記一対の第2のパターン配線6Bは、一端に第2の感熱素子5Bに接続された一対の第2の接着電極3Bを有している。
また、本実施形態の赤外線センサ1は、第1のパターン配線6Aとは別に一対の第1の接着電極3Aに接続され絶縁性フィルム2の一方の面に絶縁性フィルム2よりも熱伝導率が高い薄膜で第1の接着電極3Aの近傍にパターン形成された一対の伝熱膜7を備えている。
第1のパターン配線6Aは、第2の感熱素子5Bの近傍まで延在している。また、受光領域枠部8bの熱結合部Cが、第1のパターン配線6Aのうち第2の感熱素子5Bの近傍に延在した部分に対向した補償側近傍結合部C1を有している。
また、第1のパターン配線6Aは、さらに絶縁性フィルム2の外縁の近傍領域にまで延在している。また、受光領域枠部8bの熱結合部Cが、前記近傍領域の第1のパターン配線6Aに対向した外縁近傍結合部C2を有している。
このように一対の上記第1のパターン配線6Aは、一対の第1の接着電極3Aから一対の第1の端子電極4A側とは反対側に向けて延在し、さらに一対の伝熱膜7の外周の一部に沿って延在してからそれぞれ対応する第1の端子電極4Aに達している。
すなわち、第1のパターン配線6Aは、まず第1の接着電極3Aから第2の感熱素子5Bに向けて一対の伝熱膜7の間を延在し、そして一対の伝熱膜7の端部近傍で絶縁性フィルム2の短辺に沿った方向であって長辺に向けて延在している。この延在部分に対向するように受光領域枠部8bの一部が対向して形成され、補償側近傍結合部C1とされている。さらに、第1のパターン配線6Aは、伝熱膜7の外側を絶縁性フィルム2の長辺に沿って第1の端子電極4Aまで延在している。この延在部分に対向して絶縁性フィルム2の外縁の近傍に受光領域枠部8bが延在しており、この部分が外縁近傍結合部C2とされている。
なお、第2のパターン配線6Bは、第1のパターン配線6Aに比べて短い距離で延在し、第2の端子電極4Bに達している。
上記第1のパターン配線6Aと伝熱膜7とは、互いに直接的には接触しておらず、第1の接着電極3Aを介して間接的に接続している。
上記伝熱膜7は、第1のパターン配線6Aよりも広い面積で形成されている。
上記第1の接着電極3A及び第2の接着電極3Bには、それぞれ対応する第1の感熱素子5A及び第2の感熱素子5Bの端子電極が半田等の導電性接着剤で接着されている。
上記受光領域枠部8bは、一対の伝熱膜7の直上を避けるようにして形成されている。
このように本実施形態では、赤外線の受光面直下に配された第1の感熱素子5Aが赤外線の検出用素子とされ、赤外線反射膜8直下に配された第2の感熱素子5Bが補償用素子とされている。
なお、図2において、裏面側の赤外線反射膜8を破線で図示している。また、図1の(a)(b)において、各端子電極、各パターン配線、伝熱膜7及び赤外線反射膜8をハッチングで図示している。
上記絶縁性フィルム2は、ポリイミド樹脂シートで略長方形状に形成され、赤外線反射膜8、各パターン配線、各端子電極、各接着電極及び伝熱膜7が銅箔で形成されている。すなわち、これらは、絶縁性フィルム2とされるポリイミド基板の両面に、赤外線反射膜8、各パターン配線、各端子電極、各接着電極及び伝熱膜7が銅箔でパターン形成された両面フレキシブル基板によって作製されたものである。
上記一対の第1の端子電極4A及び一対の第2の端子電極4Bは、絶縁性フィルム2の角部近傍に配設されている。
上記赤外線反射膜8は、上述した銅箔と、該銅箔上に積層された金メッキ膜とで構成されている。
この赤外線反射膜8は、絶縁性フィルム2よりも高い赤外線反射率を有する材料で形成され、上述したように、銅箔上に金メッキ膜が施されて形成されている。なお、金メッキ膜の他に、例えば鏡面のアルミニウム蒸着膜やアルミニウム箔等で形成しても構わない。
上記第1の感熱素子5A及び第2の感熱素子5Bは、両端部に端子電極(図示略)が形成されたチップサーミスタである。このサーミスタとしては、NTC型、PTC型、CTR型等のサーミスタがあるが、本実施形態では、第1の感熱素子5A及び第2の感熱素子5Bとして、例えばNTC型サーミスタを採用している。このサーミスタは、Mn−Co−Cu系材料、Mn−Co−Fe系材料等のサーミスタ材料で形成されている。
このように本実施形態の赤外線センサ1では、赤外線反射膜8が、受光領域枠部8bを有し、絶縁性フィルム2が、受光領域枠部8bの内側であって絶縁性フィルム2の外周縁側に形成された外側孔部S1を有しているので、受光領域枠部8bで素早く検出側と補償側との熱バランスの収束を図ることができると共に、受光領域Dの熱が絶縁性フィルム2の外周縁側の受光領域枠部8bに伝わって外側や補償側に逃げることを抑制することができる。
すなわち、受光領域枠部8bが、受光領域Dの周囲を覆っているので、環境温度の変化が受光領域Dの周囲全体にも伝わり、熱バランスの収束を早くすることが可能になる。また、外側孔部S1は、受光領域Dと受光領域枠部8bとの間の水平方向の熱伝達をその間で遮断し、検出側と補償側との温度差を大きくすることができる。したがって、第1の感熱素子5A側と第2の感熱素子5B側との間の空気対流による温度勾配が小さくなり、2つの感熱素子の応答速度を同等にすることが可能になると共に、検出側と補償側との温度差は増加し、高感度を得ることができる。
また、外側孔部S1が、受光領域枠部8bに沿って延在したスリット状に形成されているので、受光領域Dから外側に向かう熱を受光領域枠部8bに沿ったスリット状の外側孔部S1で効果的に遮断することができる。
また、絶縁性フィルム2が、受光領域D側の補償側反射部8aに隣接した部分に形成された内側孔部S2を有しているので、内側孔部S2により受光領域Dと補償側反射部8aとの間の直接の熱伝導を抑制するため、検出側と補償側との温度差はより増加し、さらに高感度を得ることができる。
さらに、受光領域枠部8bが、第1のパターン配線6Aの一部と近接して配されているので、受光領域枠部8bが第1のパターン配線6Aの一部と熱結合することによって検出側と補償側との間で相互に環境温度の変化を効率的に伝えることができ、検出側と補償側との熱バランスの収束が早くなり、さらに熱応答性が向上する。なお、絶縁性フィルム2が薄いため、一方の面の熱が早く他方の面の赤外線反射膜8に伝わり、特に赤外線反射膜8が金属膜である場合、高い熱伝導性を有して検出側と補償側とで相互に熱を伝えて素早く熱バランスの収束を図ることができる。
次に、本発明に係る赤外線センサの第2から第5実施形態について、図3から図6を参照して以下に説明する。なお、以下の実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、絶縁性フィルム2に、スリット状に延在した外側孔部S1及び内側孔部S2が形成されているが、第2実施形態の赤外線センサ21では、円形状の小孔である外側孔部S3が、赤外線反射膜28の受光領域枠部28bに沿って並んで複数形成されている点である。また、第2実施形態では、円形状の小孔である内側孔部S4が、補償側反射部28aに隣接して複数並んで形成されている点でも、第1実施形態と異なっている。
このように第2実施形態の赤外線センサ21では、外側孔部S3が、受光領域枠部28bに沿って並んで複数形成されているので、受光領域Dから外側に向かう熱を受光領域枠部28bに沿って並んだ複数の外側孔部S1で効果的に遮断することができる。また、複数並んだ内側孔部S4により受光領域Dと補償側反射部28aとの間の直接の熱伝導を抑制するため、検出側と補償側との温度差はより増加し、さらに高感度を得ることができる。
さらに、複数の外側孔部S3及び内側孔部S4の個数や間隔に応じて、熱伝導性や絶縁性フィルム2の剛性を調整することができる。
次に、第3実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、外側孔部S1が受光領域枠部8bを内側から一部を削るようにくい込んで形成され、補償側反射部8a近傍から受光領域枠部8bにおける上記長手方向の中間部近くまで延在しているのに対し、第3実施形態の赤外線センサ31では、図4に示すように、外側孔部S1’が赤外線反射膜38の受光領域枠部38bにくい込まず、補償側反射部38a近傍から受光領域枠部38bにおける上記長手方向の略全長にわたって延在している点である。
したがって、第3実施形態の赤外線センサ31では、長く延在した外側孔部S1’により、受光領域Dの熱が絶縁性フィルム2の外周縁側の受光領域枠部38bに伝わって外側や補償側に逃げることをより抑制することができる。
次に、第4実施形態と第3実施形態との異なる点は、第3実施形態では、第1のパターン配線6Aが第1の接着電極3Aから第2の感熱素子5B側に向けて延在し、さらに伝熱膜7の外側を介して第1の端子電極4Aに達しているのに対し、第4実施形態の赤外線センサ41では、図5に示すように、一対の第1のパターン配線46Aが一対の第1の接着電極3Aから第1実施形態と逆方向に延在し、そして複数回折り返して蛇行した部分46aを介してそれぞれ対応する第1の端子電極4Aに達している点である。
すなわち、第4実施形態では、第1のパターン配線46Aが蛇行した部分46aを有しているので、第1の端子電極4Aまでの熱抵抗を大きくすることが可能になる。したがって、第3実施形態のように第1のパターン配線6Aを、一旦、第2の感熱素子5B側に向けて延在させると共に伝熱膜7の外側を迂回して配さなくても長く延在させることができ、第1の端子電極4Aへ流れる熱を抑制することが可能になる。
なお、第4実施形態では、赤外線反射膜48の受光領域枠部48bが第1の端子電極4Aの近傍で第1のパターン配線46Aと厚さ方向で対向して近接しており、この部分で互いに熱結合されている。
また、第4実施形態では、第1のパターン配線46Aが第2の端子電極4B側に延在していないため、伝熱膜47と第2の端子電極4Bとの間に第3実施形態よりも幅広に形成されたスリット状の内側孔部S4が設けられている。
したがって、第4実施形態の赤外線センサ41では、幅広の内側孔部S4により、第3実施形態よりも受光領域Dと補償側反射部48aとの間の水平方向の熱伝達をその間でより遮断し、検出側と補償側との温度差をより大きくすることができる。
次に、第5実施形態と第4実施形態との異なる点は、第4実施形態では、外側孔部S3及び内側孔部S4がどちらもスリット状の孔部であるのに対し、第5実施形態の赤外線センサ51では、図6に示すように、外側孔部S5及び内側孔部S6が、第2実施形態と同様に、どちらも円形状の小孔である点である。すなわち、第5実施形態では、外側孔部S5が赤外線反射膜58の受光領域枠部58bに沿って並んで複数形成されていると共に、内側孔部S6が、補償側反射部58aの受光領域D側に複数並んで形成されている。なお、第5実施形態では、内側孔部S6が、2列に並んで配されている。
このように第5実施形態の赤外線センサ51では、外側孔部S5が、受光領域枠部58bに沿って並んで複数形成されているので、第2実施形態と同様に、受光領域Dから外側に向かう熱を受光領域枠部58bに沿って並んだ複数の外側孔部S5で効果的に遮断することができる。また、複数並んだ内側孔部S6により受光領域Dと補償側反射部58aとの間の直接の熱伝導を抑制するため、検出側と補償側との温度差はより増加し、さらに高感度を得ることができる。
さらに、複数の外側孔部S5及び内側孔部S6の個数や間隔に応じて、熱伝導性や絶縁性フィルム2の剛性を調整することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、第1の感熱素子が赤外線を直接吸収した絶縁性フィルムから伝導される熱を検出しているが、第1の感熱素子の直上であって絶縁性フィルムの一方の面上に絶縁性フィルムよりも赤外線吸収性が高い赤外線吸収膜を形成しても構わない。この場合、さらに第1の感熱素子における赤外線吸収効果が向上して、第1の感熱素子と第2の感熱素子とのより良好な温度差分を得ることができる。すなわち、この赤外線吸収膜によって測定対象物からの輻射による赤外線を吸収するようにし、赤外線を吸収し発熱した赤外線吸収膜から絶縁性フィルムを介した熱伝導によって、直下の第1の感熱素子の温度が変化するようにしてもよい。
また、上記第2実施形態では、丸形状の複数の外側孔部S3及び内側孔部S4が一列に並んで形成されているが、複数の外側孔部S3及び内側孔部S4を複数列に並べて形成しても構わない。また、複数の外側孔部S3及び内側孔部S4を千鳥配置等で並べても構わない。
さらに、上記各実施形態の外側孔部は、受光領域枠部の内側であって受光領域の外側に形成しているが、受光感度に影響を大きく与えない程度に受光領域内に形成しても構わない。
1,21,31,41,51…赤外線センサ、2…絶縁性フィルム、3A…第1の接着電極、3B…第2の接着電極、4A…第1の端子電極、4B…第2の端子電極、5A…第1の感熱素子、5B…第2の感熱素子、6A,46A…第1のパターン配線、6B,46B…第2のパターン配線、8,28,38,48,58…赤外線反射膜、8a,28a,38a,48a,58a…補償側反射部、8b,28b,38b,48b,58b…受光領域枠部、D…受光領域、S1,S1’,S3,S5…外側孔部、S2,S4,S6…内側孔部

Claims (5)

  1. 絶縁性フィルムと、
    前記絶縁性フィルムの一方の面にパターン形成された一対の第1の端子電極及び一対の第2の端子電極と、
    前記絶縁性フィルムの一方の面に設けられた第1の感熱素子及び第2の感熱素子と、
    前記第1の感熱素子に一端が接続されていると共に一対の前記第1の端子電極に他端が接続され前記絶縁性フィルムの一方の面にパターン形成された一対の第1のパターン配線と、
    前記第2の感熱素子に一端が接続されていると共に一対の前記第2の端子電極に他端が接続され前記絶縁性フィルムの一方の面にパターン形成された一対の第2のパターン配線と、
    前記絶縁性フィルムの他方の面に設けられ前記第1の感熱素子に対向した受光領域と、
    前記絶縁性フィルムの他方の面に形成され前記受光領域を避けて少なくとも前記第2の感熱素子の直上を覆う赤外線反射膜とを備え、
    前記赤外線反射膜が、少なくとも前記第2の感熱素子の直上の領域に形成された補償側反射部と、前記受光領域の周囲を覆って形成されている受光領域枠部とを有し、
    前記絶縁性フィルムが、前記受光領域枠部の内側であって前記絶縁性フィルムの外周縁側に形成された外側孔部を有していることを特徴とする赤外線センサ。
  2. 請求項1に記載の赤外線センサにおいて、
    前記外側孔部が、前記受光領域枠部に沿って延在したスリット状に形成されていることを特徴とする赤外線センサ。
  3. 請求項1に記載の赤外線センサにおいて、
    前記外側孔部が、前記受光領域枠部に沿って並んで複数形成されていることを特徴とする赤外線センサ。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の赤外線センサにおいて、
    前記絶縁性フィルムが、前記受光領域側の前記補償側反射部に隣接した部分に形成された内側孔部を有していることを特徴とする赤外線センサ。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の赤外線センサにおいて、
    前記受光領域枠部が、前記第1のパターン配線の一部と近接して配されていることを特徴とする赤外線センサ。
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