JP2018156811A - 保護部材付ケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】ケーブルの冷却性能を向上することができる保護部材付ケーブルを提供すること。【解決手段】保護部材付ケーブル1は、ケーブル2と、ケーブル2と内部空間部32に介在し、径方向内側に凹んだ縮径部33を有する筒状の保護部材3と、内周面31aとケーブル2の外周面24とで形成される螺旋空間部34とを備える。縮径部33および螺旋空間部34は、周方向のうち一方向に延在し、軸方向のうち一方向に延在する螺旋形状に形成される。螺旋空間部34は、両端部において開口し外部と連通する。保護部材3は、螺旋空間部34の螺旋方向の途中において、軸方向視における螺旋空間部34の断面積を小さくする内側突出部35が、少なくとも1つ以上形成される。【選択図】図3

Description

本発明は、保護部材付ケーブルに関する。
近年、景観や防災の面から、道路上における電柱の無電中化が推進されている。したがって建物に電力を送電するケーブルは、電柱を介さずに建物まで敷設されることとなる。そのため、上記ケーブルは、地中に埋設して敷設されることが要望される。地中に埋設して敷設されるケーブルは、筒状に形成された保護部材の内部にケーブルを介在して構成される保護部材付ケーブルが使用される(特許文献1参照)。
実開平7−16328号公報
上記の保護部材付ケーブルにおいて、保護部材は、径方向内側に向かって凹んだ縮径部が形成された、いわゆるコルゲート管あるいはコルゲートチューブが使用される場合がある。上記縮径部は、周方向のうち一方向に延在し、かつ軸方向のうち一方向に延在する螺旋形状に形成される。保護部材の内周面とケーブルの外周面との間に介在する螺旋空間部は、上記縮径部により、周方向のうち一方向に延在し、かつ軸方向のうち一方向に延在する螺旋形状に形成される。螺旋空間部は、軸方向における両端部が開口して外部と連通する。
ところで、保護部材付ケーブルのケーブルに電力が通電した際、ケーブルは、電力の通電による熱、すなわち抵抗熱を発生して発熱する。抵抗熱は、ケーブルから螺旋空間部に伝導する。螺旋空間部に伝導した抵抗熱は、螺旋空間部から保護部材付ケーブルの外部に排出されることが望まれる。
上記の保護部材付ケーブルは、螺旋空間部が両端部で開口して外部と連通することにより、熱の自然対流が発生する。自然対流が発生することにより、螺旋空間部に伝導した抵抗熱、つまり抵抗熱により加熱された螺旋空間部の空気は、螺旋方向に従って螺旋空間部を対流し、螺旋空間部の両端部から外部に排出されることとなる。上記の保護部材付ケーブルは、螺旋空間部に伝導した抵抗熱を対流させて外部に排出することで、螺旋空間部の温度が低下し、発熱したケーブルを冷却することができるが、さらなる冷却性能の向上が要望される。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、ケーブルの冷却性能を向上することができる保護部材付ケーブルを提供することを目的とする。
上記目的を達成する為、本発明に係る保護部材付ケーブルは、導電性を有するケーブルと、内部に前記ケーブルを介在する筒状に形成され、径方向内側に凹んだ縮径部を有し、周方向のうち一方向に延在し、かつ軸方向のうち一方向に延在する螺旋形状に形成された前記縮径部において前記ケーブルの移動を規制する保護部材と、軸方向に隣り合う前記縮径部の間における前記保護部材の内周面と前記ケーブルの外周面とで形成される螺旋空間部と、を備え、前記螺旋空間部は、軸方向における両端部が開口して外部と連通し、周方向のうち一方向に延在し、かつ軸方向のうち一方向に延在する螺旋形状に形成され、前記保護部材は、前記螺旋空間部の螺旋方向の途中において、軸方向視における前記螺旋空間部の断面積を小さくする内側突出部が、少なくとも1つ以上形成されることを特徴とする。
また、前記螺旋空間部は、軸方向視において周方向に複数回巻かれ、前記内側突出部は、前記螺旋空間部のうち一周分に対し、少なくとも1つ以上形成されることが好ましい。
また、複数の前記内側突出部は、前記保護部材の軸方向における両端部間に、軸方向に沿って一列に配列した内側突出部群を形成し、前記内側突出部群は、軸方向視において、周方向に少なくとも一列以上が形成されることが好ましい。
本発明に係る保護部材付ケーブルは、螺旋空間部の螺旋方向の途中において、保護部材に内側突出部が少なくとも1つ以上形成されるので、螺旋空間部の空気が、螺旋空間部を対流中に内側突出部と衝突して乱流を発生させることができるので、ケーブルの冷却性能を向上させることができる。
図1は、実施形態に係る保護部材付ケーブルの斜視図である。 図2は、実施形態に係る保護部材付ケーブルの部分断面図である。 図3は、実施形態に係る保護部材付ケーブルの断面図である。 図4は、実施形態に係る保護部材付ケーブルの試験方法の説明図である。
以下に、本発明に係る保護部材付ケーブルの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。また、下記の実施形態における構成要素は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
[実施形態]
まず、実施形態における保護部材付ケーブルについて説明する。図1は、実施形態に係る保護部材付ケーブルの斜視図である。図2は、実施形態に係る保護部材付ケーブルの部分断面図である。図3は、実施形態に係る保護部材付ケーブルの断面図である。図2は、図1におけるA−A断面図である。図3は、図2におけるB−B断面図を、図1のC方向から見た図である。各図におけるX方向は、保護部材付ケーブルの軸方向である。
本実施形態における保護部材付ケーブル1は、地中に埋設して敷設される用途の地中化ケーブルである。保護部材付ケーブル1は、地中、地中に設置された電線管などが敷設対象となる。保護部材付ケーブル1は、低圧、中圧、高圧電力用、各種通信用、電話用、保安用、防災用、移動用などの用途に用いられる。これらの用途に用いられる保護部材付ケーブル1に対しては、規格により用途が予め定められており、例えば、JIS規格において600V−CV、600V−CVD、600V−CVT、600V−CVQ、6600V−CV、6600V−CVD、6600V−CVT、6600V−CVQ、VVR、VVF、DV、CVV、SVVなどがある。
保護部材付ケーブル1は、軸方向に延在(例えば、数m〜数百m)して形成されており、図1〜図3に示すように、ケーブル2と、保護部材3と、螺旋空間部34とを備える。保護部材付ケーブル1は、全体として可撓性を有することが好ましい。
ケーブル2は、導電性を有し、保護部材付ケーブル1において電力、信号などを伝達するものである。ケーブル2は、単心ケーブルであり、導体21と、導体21の外周に設けられた絶縁層22と、絶縁層22の外周に設けられたシース23とを有する。
導体21は、たとえば単数の金属線、複数本の金属素線が撚り合わされた撚線によって構成されている。撚線は圧縮加工されていてもよい。金属線または金属素線の材料としては、たとえば軟銅、錫メッキ軟銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金などが挙げられる。導体21は、単線の場合、直径は特に限定されないが、たとえば0.5mm以上10.0mm以下であり、撚線の場合、公称断面積は特に限定されないが、たとえば0.5mm以上200mm以下である。絶縁層22は、いわゆる絶縁体であり、重合体成分として、たとえばポリエチレンまたは架橋ポリエチレンを含む。重合体成分は1種単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。シース23は、導体21および絶縁層22を保護するものである。シース23は、クロロプレンゴム混合物、クロロスルホン化ポリエチレンゴム混合物、けい素ゴム混合物(機械的強度を強化したものに限る)、ビニル混合物またはポリエチレン混合物により構成される。
保護部材3は、保護部材付ケーブル1が地中に埋設して敷設された状態において、ケーブル2が保護部材付ケーブル1の外部に露出することを防ぐものである。保護部材3は、保護部材付ケーブル1が地中に直接埋設して敷設された場合、ケーブル2を地中の石、砂利等から保護するものである。保護部材3は、保護部材付ケーブル1が地中に設置された電線管に敷設された場合、ケーブル2が電線管に接触することによる摩耗から保護するものである。保護部材3は、合成樹脂または金属により構成され、軸方向に沿って円筒状に形成される。保護部材3は、後述の縮径部33を有するコルゲート管である。保護部材3は、図3に示すように、径方向内側において、内周面31により軸方向に沿って形成された内部空間部32を有する。保護部材3は、内部空間部32に軸方向に沿ってケーブル2が介在する。本実施形態において、保護部材3は、ケーブル2の外周を覆うように形成されるものであり、保護部材3は、ケーブル2をインサートした押出成形または溶接により形成される。保護部材3は、縮径部33が形成されることにより可撓性を有し、ケーブル2が撓むなどした場合、ケーブル2に追従して撓むことができる。保護部材3は、軸方向視における内部空間部32の直径、すなわち円筒状に形成された保護部材3の最大内径が、ケーブル2の外径よりも大きく形成される。保護部材3は、内部空間部32にケーブル2が介在した状態において、ケーブル2の外周面24と保護部材3の内周面31との間に、内部空間部32が介在するように形成される。保護部材3は、内部空間部32にケーブル2が介在した状態で、軸方向における両端部が開口しており、内部空間部32が保護部材3の外部と連通する。保護部材3は、縮径部33と、螺旋空間部34と、内側突出部35とを有する。
縮径部33は、保護部材3が径方向内側に凹んで形成されるものである。縮径部33は、縮径部33を形成する内周面、すなわち保護部材3が径方向内側に凹んだ最小径部の内周面33aが、ケーブル2の外周面24と接触することでケーブル2の保護部材3に対する移動を抑制するものである。すなわち、ケーブル2に軸方向の外力が作用した場合、縮径部33における保護部材3の内周面33aとケーブル2の外周面24との接触箇所において摩擦力が発生し、ケーブル2の移動を規制することができる。縮径部33は、保護部材3の軸方向における両端部間において、周方向のうち一方に延在し、かつ軸方向のうち一方に延在する、螺旋形状に形成される。縮径部33は、軸方向視において周方向に複数回巻かれて形成される。すなわち、最小径部の内周面33aが、保護部材3の軸方向における両端部間に螺旋形状、かつ軸方向視において周方向に複数回巻かれ、連続してケーブル2の外周面24と接触する。また、縮径部33が保護部材3の軸方向における両端部間において、螺旋形状に連続して形成されることにより、保護部材3は他の形状を有する保護部材よりも強度に優れる。
螺旋空間部34は、縮径部33およびケーブル2により、内部空間部32が、保護部材3の軸方向における両端部間において周方向のうち一方向に延在し、かつ軸方向のうち一方向に延在する螺旋形状に形成されるものである。本実施形態においては、保護部材3の内部空間部32にケーブル2が介在し、縮径部33における保護部材3の内周面33aとケーブル2の外周面24とが接触する。したがって、螺旋空間部34は、軸方向に隣り合う縮径部33の間における保護部材3の内周面31aとケーブル2の外周面24とにより、保護部材3の軸方向における両端部間において螺旋形状に形成される。螺旋空間部34は、保護部材3の軸方向における両端部間において、軸方向視において周方向に複数回巻かれて形成される。螺旋空間部34は、軸方向における両端部において開口し、保護部材3の外部と連通する。
内側突出部35は、図3に示すように保護部材3に形成され、軸方向視における螺旋空間部34の断面積を小さくするものである。内側突出部35は、螺旋空間部34の螺旋方向の途中において、少なくとも1つ以上が形成される。本実施形態において、内側突出部35は、螺旋空間部34のうち一周分に対し、4つが等間隔に形成される。つまり、内側突出部35は、軸方向に複数回巻かれた螺旋空間部34の各一周分ごとに4つずつ形成されることとなる。内側突出部35は、軸方向に隣り合う縮径部33の間における保護部材3の内周面31aが、径方向内側に突出して形成される。内側突出部35は、軸方向視において、アーチ状に形成される。内側突出部35は、保護部材3の内周面31aに対する内側突出部35における径方向内側の突出量H2が、縮径部33に対する螺旋空間部34における径方向外側の最大突出量H1の1/2となるように形成される。
複数の内側突出部35は、保護部材3の軸方向における両端部間に、軸方向に沿って一列に配列し、かつ周方向に少なくとも一列以上の内側突出部群を形成する。本実施形態においては、螺旋空間部34のうち一周分に対して4つの内側突出部35が形成されるので、軸方向視において周方向に4列の内側突出部群35a,35b,35c,35dが形成されることとなる。
次に、本実施形態における保護部材付ケーブル1の地中への敷設について説明する。ここでは、保護部材付ケーブル1を地中に直接敷設する場合について説明する。まず、作業員は、保護部材付ケーブル1を敷設する地面を掘り起こす。次に、作業員は、掘り起こした地面である敷設対象に保護部材付ケーブル1を設置する。作業員は、所定の位置から敷設対象に対して保護部材付ケーブル1を敷設方向に送り出す。このとき、保護部材付ケーブル1は、敷設対象に対して延在方向に相対移動することとなる。次に、作業員は、目的の箇所まで保護部材付ケーブル1を設置すると、掘り起こした地面に土砂などを被せ、保護部材付ケーブル1を地中に埋設する。
次に、保護部材付ケーブル1の製造方法の一例について説明する。保護部材付ケーブル1は、不図示の押出成形機または溶接機を用いてケーブル2の外周に保護部材3を押出成形または溶接し、保護部材3の内部にケーブル2が介在した状態でアセンブリ化することによって形成される。押出成形機には、溶融された保護部材3の原料をケーブル2の外周側に押し出すノズルと、保護部材3を成型するための筒状の金型と、筒状の金型の中心部に位置するスクリューと、金型の中心部に設置したケーブル2を軸方向に送る、送り機構とを有する。本実施形態では、保護部材3が合成樹脂により形成されるものであり、押出成形機によって成形されるものとして説明する。まず、作業員は、ケーブル2を押出成形機の金型の中心部に設置する。上記金型は、成型時において縮径部33および螺旋空間部34を形成することができるように形成されている。次に、作業員は、押出成形機を稼働させることで、ノズルから溶融された保護部材3の原料が金型へと流れ込む。同時にスクリューが回転し、保護部材3の原料は、ケーブル2の外周を周方向に回転しながら金型へ流れ込む。さらに、同時に送り機構が稼働することで、金型に流れ込んだ保護部材3の原料は、ケーブル2の外周側を軸方向に沿って螺旋形状に成形されつつ、ケーブル2が軸方向に送られる。これにより、ケーブル2の全長に対して連続して保護部材3、螺旋形状の縮径部33、および螺旋形状の螺旋空間部34が成型される。
次に、作業員は、ケーブル2の全長において保護部材3を成型し終わった状態の保護部材付ケーブル1を取り出し、不図示のフォーミング装置に設置する。フォーミング装置は、保護部材付ケーブル1を載せる基台と、内側突出部35を形成するプレス用金型と、保護部材付ケーブル1を軸方向に送る、送り機構とを備える。まず、作業員は、フォーミング装置を稼働し、保護部材付ケーブル1の保護部材3に対して金型を径方向内側に向かって移動させ、保護部材3を加締め、フォーミングする。フォーミングによって、プレス用金型が保護部材3の径方向内側に向かって食い込み、内側突出部35を形成する。このとき、プレス用金型は、保護部材3の外周面と接触して径方向内側にフォーミングする。したがって、内周面31aに内側突出部35が形成される際、内周面31aと対向する外周面も、径方向内側に凹むこととなる。ここで、プレス用金型は、軸方向に沿って配列された内側突出部35を複数一度に形成することができる。つまり、内側突出部群35a〜35dを軸方向に分割した状態で形成することができる。次に、作業員は、送り機構を稼働し、内側突出部35を形成し終わった保護部材付ケーブル1を軸方向に送り、内側突出部35が形成されていない保護部材付ケーブル1に対し、再び金型を圧接して内側突出部35を形成する。内側突出部35が、保護部材付ケーブル1の全長において形成し終わったとき、保護部材付ケーブル1の製造が完了する。
次に、通電時においてケーブル2から抵抗熱が発生した場合の熱の移動について説明する。ケーブル2から発生した抵抗熱は、各螺旋空間部34に伝導する。抵抗熱が各螺旋空間部34に伝導することにより、各螺旋空間部34と保護部材付ケーブル1の外部との間に温度差が生じた場合、熱の自然対流が起こる。すなわち、ケーブル2から各螺旋空間部34へと伝導した抵抗熱は、一例として、螺旋空間部34を螺旋方向において、螺旋空間部34の軸方向の両端部の一方から他方に向かって、対流することとなる。言い換えると、各螺旋空間部34へと伝導した抵抗熱によって加熱された各螺旋空間部34の空気は、螺旋空間部34を螺旋方向に対流する(図3の矢印R1)。なお、この場合、加熱された螺旋空間部34の空気が対流している間、螺旋空間部34の一方の端部では外部の空気が浸入し、他方の端部では螺旋空間部34を対流してきた空気が外部へと排出されることとなる。加熱された螺旋空間部34の空気は、螺旋空間部34を対流中において、螺旋空間部34の流路を一部狭くするように形成された内側突出部35と衝突する。加熱された螺旋空間部34の空気は、内側突出部35と衝突することで、対流する方向が無作為に発散する乱流が発生する(図3の矢印R2)。乱流は、乱流発生箇所の周囲において対流速度が遅い、つまり対流の影響が低い空気を巻き込みながら、螺旋空間部34を螺旋方向に対流する。このとき、乱流が周囲の空気を巻き込みながら螺旋方向の対流を続けることで、対流している空気の運動量や輸送量、すなわち流束が大きくなることとなる。したがって、加熱された螺旋空間部34の空気は、内側突出部35を通過した際、流束の大きな対流となり(図3の矢印R3)、螺旋空間部34を螺旋方向に対流する。上記の対流、内側突出部35との衝突および乱流の発生を繰り返しながら、加熱された螺旋空間部34の空気は、螺旋空間部34の軸方向の両端部のうち、対流方向側である他方の端部の開口から、保護部材3の外部へと排出される。
本実施形態における保護部材付ケーブル1は、保護部材3に螺旋形状の縮径部33が形成され、軸方向に隣り合う縮径部33によって螺旋形状の螺旋空間部34が形成される。保護部材3は、螺旋空間部34の螺旋方向の途中において、軸方向視における螺旋空間部34の断面積を小さくする内側突出部35が、少なくとも1つ以上形成されるので、ケーブル2の抵抗熱によって加熱された螺旋空間部34の空気が螺旋空間部34を螺旋方向に対流する際、内側突出部35と衝突して乱流が発生する。乱流によって、上記の空気は流束を増加させながら螺旋空間部34を対流することができるので、保護部材付ケーブル1は、各螺旋空間部34の温度をより早く降下させることができ、ケーブル2の温度をより早く降下させることができるので、ケーブル2の冷却性能を向上させることができる。
また、例えば、保護部材付ケーブル1において、内側突出部35が本実施形態のように螺旋空間部34の流路を一部狭くするように形成されるのではなく、保護部材3の両端部間を螺旋形状に連続して形成される構成では、螺旋空間部34の流路は一様である。したがって、螺旋空間部34の空気が対流しても、内側突出部35に対して衝突することによる乱流は発生しない。これに対し、本実施形態の保護部材付ケーブル1は、内側突出部35が螺旋空間部34の螺旋方向の途中において形成され、すなわち螺旋空間部34を対流する空気の流路の一部を狭くして形成されるので、螺旋空間部34を対流する加熱された空気を内側突出部35に衝突させ、乱流を発生させることができるので、ケーブル2の冷却性能を向上させることができる。
また、本実施形態における保護部材付ケーブル1は、内側突出部35が軸方向視において複数回巻かれた螺旋空間部34の一周分に対し、1つ以上が形成される。すなわち、螺旋空間部34の空気が螺旋方向に一周して対流する間に1回以上内側突出部35と衝突するので、流束を増加することができ、ケーブル2の冷却性能を向上させることができる。また、規則的に乱流を発生させることができるので、ケーブル2の温度を一様に冷却することができる。
また、本実施形態における保護部材付ケーブル1は、保護部材3の内側突出部35が軸方向に沿って一列に配列した内側突出部群35a〜35dを形成し、内側突出部群35a〜35dは、周方向において1列以上が形成される。すなわち、螺旋空間部34の空気が、螺旋方向に対流しながら保護部材3の両端部間を対流する間に、軸方向において内側突出部45と一定間隔ごとに衝突するので、乱流を規則的に発生させることができ、ケーブル2の温度を一様に冷却することができる。
本実施形態における保護部材付ケーブル1は、内側突出部35が螺旋空間部34のうち一周分に対して形成される数は4つとしたが、これに限らず、1〜12個の範囲で形成されていればよい。内側突出部35が1〜12個の範囲で形成される場合、螺旋空間部34の空気が内側突出部35と衝突した際に発生した乱流によって、ケーブル2の冷却性能を向上させることができる。
本実施形態における保護部材付ケーブル1は、保護部材3が円筒状に形成されているとしたが、これに限らない。保護部材3は、軸方向における断面が楕円形状や平型形状に形成されていてもよい。
また、本実施形態における保護部材付ケーブル1は、最小径部における内周面33aがケーブル2の外周面24に螺旋方向全周に連続して接触するとしたが、これに限らず、例えば周方向の一部において接触していなくともよい。この場合も、螺旋空間部34を対流する空気は、内側突出部35が形成されることにより、内側突出部35と衝突し、乱流を発生させて、ケーブル2の冷却性能を向上することができる。
また、本実施形態における保護部材付ケーブル1は、軸方向視において内側突出部35がアーチ状に形成されるとしたが、これに限らない。例えば、軸方向視において矩形形状などに形成されていてもよい。
本実施形態におけるケーブル2は、単心のケーブルとしたがこれに限らない。2芯や4芯など、複数の導体を備える構成であってもよい。複数の導体を備える場合であっても、外周に絶縁層が形成されることとなる。
本実施形態における保護部材3は、合成樹脂により構成され、押出成形機による押出成形によって形成されるものとして製造方法の一例を説明したが、これに限らない。例えば、保護部材3が金属により構成される場合、保護部材3は、溶接機による溶接によりケーブル2の外周に形成される。詳細には、溶接機の中心にケーブル2を設置した後、金属の板状の保護部材3がケーブル2の外周に沿って覆う。そして、板状の保護部材3の貼り合わせ部を溶接し筒状にする。そして、ケーブル2および筒状にした保護部材3を、成形機に設置し成形機により保護部材3を加締めることで、縮径部33がケーブル2の外周を加締めるように成形されることとなる。
[実施例]
次に、本実施形態における保護部材付ケーブル1の温度評価試験を行った。図4は、実施形態に係る保護部材付ケーブルの試験方法の説明図である。温度評価試験には、保護部材付ケーブル1と、熱電対100と、温度計200とを用いた。
温度計200は、熱電対100の他方の端部が接続される。温度計200は、熱電対100の先端部において周囲との温度差により電流が発生し、熱電対100を構成する2本の金属線間を流れる電流値を検出し、温度に変換して温度表示するものである。
保護部材付ケーブル1の実施例(1)〜(3)は、螺旋空間部34の軸方向視の一周分における内側突出部35の数を、1〜12の範囲で設定したものである。また、比較例として、上記の保護部材付ケーブル1において、内側突出部35が形成されていないものを用いた。実施例(1)〜(3)として、全長L1が0.3mの長さの保護部材付ケーブル1を用いた。実施例(1)の内側突出部35は、螺旋空間部34の軸方向視における一周分に1つが形成されたものである。実施例(2)の内側突出部35は、螺旋空間部34の軸方向視における一周分に4つ形成されたものである。実施例(3)の内側突出部35は、螺旋空間部34の軸方向視における一周分に12個が形成されたものである。
試験方法は、まず、ケーブル2に熱電対100をセットした。このとき、熱電対100は、ケーブル2のシース23の内側と導体21の外側との間に挿入した。さらに、熱電対100は、一方の先端部が上記保護部材付ケーブル1の中央に位置するように、つまり端部からの長さL2が0.15mの位置に設置した。次に、通電時の状況と同等の状態として、保護部材付ケーブル1を摂氏60度環境下に設定したオーブンの中に1時間保温した。次に、1時間経過後、保護部材付ケーブル1を取り出し、室内環境下にて30分間放置した。この間、螺旋空間部34には熱の対流が起こることとなる。次に、室内環境下30分後、ケーブル2のシース23の内側の温度を測定した。
Figure 2018156811
上記表1に示すように、まず比較例と実施例(1)〜(3)とを比較すると、加熱後30分放置後のケーブル2の温度について、内側突出部35が形成されない比較例のケーブル2の温度が45度である。これに対し、実施例(1)〜(3)におけるケーブル2の温度は、43〜38度と、いずれも低いことが分かる。したがって、内側突出部35が形成されない比較例の場合に生じる自然対流と比較し、保護部材3に内側突出部35を形成することにより、抵抗熱、すなわち螺旋空間部34の加熱された空気を、乱流によって積極的に対流させて螺旋空間部34の外部に排出することができ、ケーブル2の冷却性能を向上させることができるという効果が分かる。
また、上記表1に示すように、実施例(1)と(2)とを比較すると、螺旋空間部34の軸方向視の一周分において、内側突出部35が1つ形成された構成より、内側突出部35が4つ形成された構成のほうが、加熱後30分放置後のケーブル2の温度が低いことが分かる。すなわち、内側突出部35が多いほうが、対流する螺旋空間部34の空気が衝突する回数が多く、乱流の発生が多くなるので、ケーブル2の冷却性能を向上させることができることが分かる。
また、実施例(1)〜(3)を比較すると、螺旋空間部34の軸方向視の一周分において、内側突出部35が12個形成された実施例(3)は、実施例(1)の加熱後30分放置後のケーブル2の温度とほぼ同等である。つまり、螺旋空間部34の流路を狭くする内側突出部35が多くなるにつれ、例えば、螺旋空間部34の空気の対流において、螺旋方向の対流よりも、乱流によって発散された対流の影響のほうが大きくなっていることなどが考えられる。つまり、内側突出部35の形成数が1個と12個で、加熱後30分放置後のケーブル2の温度がほぼ同等であることは、内側突出部35の螺旋空間部34に対する最も適した形成数が、1〜12個の範囲にあるということを示す。そして、実施例(1)〜(3)を比較すると、内側突出部35の形成数の範囲において、実施例(2)の4つにおいて、ケーブル2の冷却効果が最も高いことが分かる。
1 保護部材付ケーブル
2 ケーブル
3 保護部材
31 内周面
31a 内周面
32 内部空間部
33 縮径部
33a 内周面
34 螺旋空間部
35 内側突出部
35a〜35d 内側突出部群
100 熱電対
200 温度計

Claims (3)

  1. 導電性を有するケーブルと、
    内部に前記ケーブルを介在する筒状に形成され、径方向内側に凹んだ縮径部を有し、周方向のうち一方向に延在し、かつ軸方向のうち一方向に延在する螺旋形状に形成された前記縮径部において前記ケーブルの移動を規制する保護部材と、
    軸方向に隣り合う前記縮径部の間における前記保護部材の内周面と前記ケーブルの外周面とで形成される螺旋空間部と、
    を備え、
    前記螺旋空間部は、
    軸方向における両端部が開口して外部と連通し、
    周方向のうち一方向に延在し、かつ軸方向のうち一方向に延在する螺旋形状に形成され、
    前記保護部材は、
    前記螺旋空間部の螺旋方向の途中において、軸方向視における前記螺旋空間部の断面積を小さくする内側突出部が、少なくとも1つ以上形成されることを特徴とする
    保護部材付ケーブル。
  2. 前記螺旋空間部は、
    軸方向視において周方向に複数回巻かれ、
    前記内側突出部は、
    前記螺旋空間部のうち一周分に対し、少なくとも1つ以上形成される、
    請求項1に記載の保護部材付ケーブル。
  3. 複数の前記内側突出部は、
    前記保護部材の軸方向における両端部間に、軸方向に沿って一列に配列した内側突出部群を形成し、
    前記内側突出部群は、
    軸方向視において、周方向に少なくとも一列以上が形成される、
    請求項1または請求項2に記載の保護部材付ケーブル。
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