JP2018125118A - 給電ケーブル、及びコネクタ付給電ケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】大電流を流した際の安全性を高めた給電ケーブルを提供する。【解決手段】冷却管11と、冷却管11を囲繞する導電体12と、導電体12を囲繞する絶縁体13と、を有する電力線10と、電力線10を被覆するシース4と、を備え、導電体12に250Aの電流を流したときのシース4の表面の温度上昇値が7.1℃以内である、給電ケーブル1。【選択図】図1

Description

本発明は、給電ケーブル及びコネクタ付給電ケーブルに関するものである。
従来から、下記特許文献1に示されるような給電ケーブルが知られている。この給電ケーブルは、複数の電力線と、これらの電力線を被覆するシースと、を備え、各電力線は、冷媒の流路となる管状の導電体と、この導電体を囲繞する絶縁体と、を有している。この給電ケーブルは、高周波誘導加熱装置における発振器と整合器との間を接続するのに用いられている。
実開昭53−97384号公報
ところで、近年では電気自動車などの普及に伴い、給電ケーブルに100Aを超えるような大電流を流す場合がある。給電ケーブルに大電流を流すと、給電ケーブルが高温になり、ユーザーが給電ケーブルに直接触れて取り扱うことができず給電作業が困難になるといった問題がある。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、大電流により高温になったとしても容易に取り扱うことが可能な給電ケーブルを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1態様に係る給電ケーブルは、冷却管と、前記冷却管を囲繞する導電体と、前記導電体を囲繞する絶縁体と、を有する電力線と、前記電力線を被覆するシースと、を備え、前記導電体に250Aの電流を流したときの前記シースの表面の温度上昇値が7.1℃以内となっている。
上記態様の給電ケーブルによれば、電力線が、冷却管と、冷却管を囲繞する導電体と、を有しているため、電力線内の導電体がその内側から冷却管により冷却される。これにより、発熱源である電力線内が偏りなく冷却されるため、給電ケーブル内の温度むらが抑えられて、シース表面が局所的に高温になるのを抑制することができる。さらに、導電体に250Aの電流を流したときのシース表面の温度上昇値が7.1℃以内となっているので、給電ケーブルをユーザーが直接触れる可能性がある状態でこのような大電流を導電体に流した際の安全性を高めることができる。
ここで、前記導電体は、複数の導体線が前記冷却管に巻きつけられて形成されていてもよい。
この場合、複数の導体線が冷却管に巻きつけられることで導電体が形成されているため、冷却管の周囲に偏りなく導電体を配置することができる。これにより、導電体の全体をより均一に冷却することが可能となり、電力線内やシース表面の温度むらを確実に抑制し、効率よく温度上昇を抑えることができる。
また、横断面視において、信号線を有する通信コードを囲うように4本の前記電力線が配置されていてもよい。
この場合、4本の電力線が通信コードを囲うように配置されているため、発熱源となるこれら電力線の給電ケーブル内における配置の偏りを抑えて、シース表面に生じる温度むらをより確実に抑制することができる。
また、4本の前記電力線のうち、互いに隣り合う電力線同士がそれぞれ備える冷却管は、一方が冷媒の往路とされ、他方は冷媒の復路とされてもよい。
往路とされた冷却管内を通過する際に、冷媒は導電体から熱を受け取って昇温する。このため、復路とされた冷却管を有する電力線は、往路とされた冷却管を有する電力線よりも温度が高くなる。そこで、互いに隣り合う電力線同士がそれぞれ備える冷却管のうち、一方を冷媒の往路とし、他方を冷媒の復路とすることで、比較的温度が高い電力線が給電ケーブル内に偏って位置するのを防ぎ、シース表面に生じる温度むらをより確実に抑制することができる。
また、上記課題を解決するために、本発明の第2態様に係るコネクタ付給電ケーブルは、前記給電ケーブルと、給電対象物に接続されるコネクタと、を備えている。
上記態様のコネクタ付給電ケーブルによれば、給電対象物に電力を給電している際のシース表面の温度上昇値が所定の範囲内であるため、使用者が給電ケーブルに直接触れる可能性がある状態でコネクタを操作する際の安全性を高めることができる。
本発明の上記態様によれば、大電流により高温になったとしても容易に取り扱うことが可能な給電ケーブルを提供することができる。
本実施形態の給電ケーブルの構成を示す横断面図である。 図1の給電ケーブルを備えたコネクタ付給電ケーブルの概略図である。 (a)は実施例に係る給電ケーブルの温度上昇値を示すデータであり、(b)はそのグラフである。
以下、本実施形態に係る給電ケーブルの構成を、図1を参照しながら説明する。
図1に示すように、給電ケーブル1は、複数の電力線10と、第1通信コード20と、複数の第2通信コード30と、介在物2と、シース4と、を備えている。本実施形態では、給電ケーブル1は、4本(偶数個)の電力線10と、2本(偶数個)の第2通信コード30と、を備えている。
給電ケーブル1は、例えば充電器と給電対象物とを電気的に接続して、給電対象物に電力を供給する際に用いられる。給電対象物は、電気自動車(車両)などであってもよい。給電ケーブル1を用いて、電気自動車用バッテリーを急速充電する場合には、例えば250A以上の大電流が電力線10内を流れる。このような大電流を流している状態でも、使用者が給電ケーブル1を直接触れる可能性があるため、シース4表面の温度を所定の範囲内に抑える必要がある。
また、給電ケーブル1は、不使用時には部分的に巻かれるなどして収容される場合がある。このため、給電ケーブル1全体に、摩擦に対する耐久性、曲げに対する耐久性、および可撓性などが求められる。
ここで本実施形態では、給電ケーブル1の中心軸線Oに沿う方向を長手方向という。また、中心軸線Oに直交する横断面視において、中心軸線Oに直交する方向を径方向といい、中心軸線O周りに周回する方向を周方向という。
(第1通信コード)
第1通信コード20は、例えば給電対象物である車両と充電器との間の通信に用いられてもよい。横断面視において、第1通信コード20は、給電ケーブル1の中心部に配置されている。横断面視において、第1通信コード20は、4本の電力線10および2本の第2通信コード30に囲われている。第1通信コード20は、複数(2本)の信号線21と、これらの信号線21を包むテープ22と、テープ22を覆う被覆23と、を備えている。第1通信コード20に含まれる信号線21の数(2本)は、第2通信コード30に含まれる信号線31の数(6本)よりも少ない。
第1通信コード20は、可撓性を有している。信号線21は、導体21aに絶縁体21bが被覆された構成となっている。複数の信号線21は、テープ22に巻かれた状態で被覆23内に収容されている。
本実施形態では、2本の信号線21が互いに撚り合わされた状態で被覆23内に収容されており、第1通信コード20はいわゆるツイストペアケーブルとなっている。このため、2本の信号線21を撚り合わせるピッチの調整可能な範囲が大きく、通信時のノイズ等の観点から最適なピッチを選択することができる。
被覆23の厚みは、テープ22の厚みより大きい。また、被覆23の厚みは、第2通信コード30の後述するテープ32の厚みより大きい。被覆23の厚みを調整することで、各第2通信コード30および各電力線10が径方向で被覆23に接するとともに、周方向で隣り合う第2通信コード30および電力線10、若しくは電力線10同士が、周方向で互いに接するようにすることができる。このように第2通信コード30および電力線10が周方向で互いに接するようにすることで、各第2通信コード30および各電力線10が第1通信コード20に巻き付けられた状態における位置や姿勢を安定させて、給電ケーブル1をより製造しやすくすることができる。
(第2通信コード)
第2通信コード30は、第1通信コード20の径方向外側に配置されている。図1に示す横断面視では、2本の第2通信コード30が、径方向で第1通信コード20を挟むように配置されている。第2通信コード30の外径は、第1通信コード20および電力線10の外径と略同等となっている。2本の第2通信コード30の外径は、互いに略同等となっている。
第2通信コード30は、可撓性を有している。第2通信コード30は、6本の信号線31と、これらの信号線31を包むテープ32と、を備えている。各信号線31は、コネクタのロック機構の制御、給電時に点灯するLEDの電源線、コネクタが温度センサーを備えている場合の温度センサーの信号線などの用途に用いられる。また、信号線31の一部は給電対象物への補助給電線として使用されてもよい。
各信号線31は、螺旋状に撚り合わされた状態で、テープ32に包まれている。信号線31は、導体31aに絶縁体31bが被覆された構成となっている。第2通信コード30が備える信号線31の外径は、第1通信コードが備える信号線21の外径と略同等であってもよい。
(電力線)
電力線10は、冷却管11と、導電体12と、絶縁体13と、を有する。電力線10は、可撓性を有している。
冷却管11は、電力線10の中心部に配置されている。冷却管11としては、例えばナイロン12からなるチューブを用いることができる。ナイロン12は、耐熱性や絶縁性に優れているため、通電により発熱する導電体12に接触する冷却管11の材質として適している。また、ナイロン12は可撓性や機械強度にも優れているため、可撓性や耐久性が求められる給電ケーブル1内の材質として適している。なお、冷却管11の材質としてはナイロン12の他、例えばシリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン、ポリオレフィンなどの他の材質を適宜用いてもよい。
冷却管11の内部には、液体冷媒、エアー、水、油、不凍液などの冷媒が充填されている。冷却管11内の冷媒は、不図示の循環装置によって流動する。本実施形態の冷却管11の寸法は、外径が4.0mm、内径が2.5mmとなっている。このように内径が小さい冷却管11内を流動させるため、冷媒としては低粘度のものが適している。また、給電ケーブル1は寒冷地で用いられる場合もあるため、不凍液である冷媒が適している。なお、冷却管11の寸法および冷媒の性質は上記に限定されず、適宜変更してもよい。
導電体12は、冷却管11を囲繞している。本実施形態における導電体12には、例えば250A以上の直流電流が流れる。導電体12は、複数の導体線12bが冷却管11に巻きつけられることで形成されている。本実施形態における導電体12は、21本の素線12aを束ねて撚った導体線12bを10本、冷却管11を中心に集合撚りすることで形成されている。これにより、導電体12は、冷却管11の周囲に偏りなく配置されている。導体線12bを構成する各素線12aとしては、例えばすずメッキ軟銅線を用いることができる。
なお、1つの導電体12が有する導体線12bおよび素線12aの本数は適宜変更可能である。また、図1に示す導体線12bおよび素線12aの本数は、図の簡略化のため適宜変更されている。
絶縁体13は、導電体12を被覆(囲繞)している。絶縁体13の材質としては、例えばEPゴムを用いることができる。
各電力線10は、第1通信コード20の径方向外側に配置されている。1本の電力線10は、第2通信コード30と、その他の電力線10と、によって周方向で挟まれている。図1に示す横断面視では、2本の第2通信コード30の各中心を通る対象軸Cに対して、4本の電力線10が線対称な位置に配置されている。また、2本の第2通信コード30は第1通信コード20を径方向に挟む位置に配置されているため、対象軸Cは第1通信コード20の中心部を通っている。このように、電力線10、第1通信コード20、および第2通信コード30は、給電ケーブル1の横断面が対称軸Cに対して線対称な断面となるように配置されている。さらに本実施形態では、電力線10、第1通信コード20、および第2通信コード30が、給電ケーブル1の横断面が中心軸線Oを中心として点対称な断面となるように配置されている。これにより、通電時に給電ケーブル1内に温度むらが生じるのを抑えて、シース4の表面が局所的に高温になるのを防ぎ、安全性をより高めることができる。
電力線10の外径は、第1通信コード20および第2通信コード30の外径と略同等となっている。4本の電力線10の外径は、互いに略同等となっている。
横断面視において、周方向で互いに隣り合う一対の電力線10がそれぞれ有する冷却管11のうち、一方は冷媒の往路とされ、他方は冷媒の復路とされている。また、互いに隣り合う一対の電力線10がそれぞれ有する導電体12を流れる電流の向きは同じである。なお、互いに隣り合う一対の電力線10がそれぞれ有する導電体12を流れる電流の向きは、逆であってもよい。
シース4は、各電力線10、第1通信コード20、および各第2通信コード30を、介在物2と一体に被覆している。各電力線10および各第2通信コード30は、第1通信コード20に螺旋状に巻きつけられた状態で、介在物2とともにシース4内に収容されている。シース4としては、例えばクロロプレンゴムなどを用いることができる。
介在物2は、各電力線10、第1通信コード20、および各第2通信コード30の周囲に充填されている。介在物2により、これらの部材をシース4で被覆する際に、各部材の位置を安定させることができる。また、介在物2は、例えば給電ケーブル1が車体に踏まれるなどした場合に、電力線10や通信コード20、30が破損しないように保護する緩衝材として機能する。介在物2としては、例えばテトロン糸などを用いることができる。
(コネクタ)
図2は、給電ケーブル1を備えたコネクタ付給電ケーブル50の概略図である。図2に示すように、コネクタ付給電ケーブル50は、給電ケーブル1と、給電ケーブル1の一方の端部に配置された給電コネクタ(以下、単にコネクタ40という)と、を備えている。コネクタ40は、給電対象物に接続される。コネクタ40は、ケース41と、複数のコネクタ端子42と、を備えている。
給電ケーブル1の一方の端部は、ケース41内に収容されている。各電力線10内の導電体12はそれぞれ、各コネクタ端子42と電気的に接続される。周方向で互いに隣り合う電力線10内の一対の冷却管11は、ケース41内で不図示の接続管によって互いに接続されている。また、この一対の冷却管11のうち、一方は冷媒の往路とされ、他方は冷媒の復路とされている。これにより、冷媒は、往路とされた冷却管11、前記接続管、および復路とされた冷却管11の順に流通し、給電ケーブル1およびコネクタ40の双方を冷却することができる。なお、本実施形態の給電ケーブル1は4本(二対)の電力線10および冷却管11を備えているため、ケース41内には2つの前記接続管が収容されている。
給電ケーブル1の他方の端部は、冷媒の循環装置を備えた不図示の充電器に接続されている。各冷却管11内の冷媒は、上記循環装置に接続されている。これにより、冷媒が給電ケーブル1内およびコネクタ40内を循環する。なお、図2では給電ケーブル1と先述の充電器との接続部の図示を省略している。
以上説明したように、本実施形態の給電ケーブル1によれば、電力線10が、冷却管11と、冷却管11を囲繞する導電体12と、を有しているため、電力線10内の導電体12がその内側から冷却管11により冷却される。これにより、発熱源である電力線10内が偏りなく冷却されるため、給電ケーブル1内の温度むらが抑えられて、シース4の表面が局所的に高温になるのを抑制することができる。
また、電力線10、第1通信コード20、および第2通信コード30がそれぞれ可撓性を有しているため、給電ケーブル1が全体として可撓性を有している。これにより、例えば給電ケーブル1を不使用時に巻いて収容することが容易となり、操作性に優れた給電ケーブル1とすることができる。
また、導電体12は、複数の導体線12bが冷却管11に巻きつけられることで形成されているため、冷却管11の周囲に偏りなく導電体12を配置することができる。これにより、導電体12の全体をより均一に冷却することが可能となり、電力線10内やシース4表面の温度むらを確実に抑制し、効率よく温度上昇を抑えることができる。
また、横断面視において、第1通信コード20を囲うように4本の電力線10が配置されているため、発熱源となるこれら電力線10の給電ケーブル1内における配置の偏りを抑えて、シース4表面に生じる温度むらをより確実に抑制することができる。
また、往路とされた冷却管11内を通過する際に、冷媒は導電体12から熱を受け取って昇温する。このため、復路とされた冷却管11を有する電力線10は、往路とされた冷却管11を有する電力線10よりも温度が高くなる。そこで、互いに隣り合う電力線10同士がそれぞれ備える冷却管11のうち、一方を冷媒の往路とし、他方を冷媒の復路とすることで、比較的温度が高い電力線10が給電ケーブル1内に偏って位置するのを防ぎ、シース4表面の温度むらをより確実に抑制することができる。
また、複数の電力線10の外径は互いに略同等であるため、各電力線10を共通化してコストダウンを図ることができるとともに、各電力線10の表面の温度を均一にして、給電ケーブル1内外の温度むらをより確実に抑えることができる。
以下、具体的な実施例を用いて、上記実施形態を説明する。なお、以下の実施例の仕様は本発明を限定するものではない。
まず、本実施形態の給電ケーブル1(実施例1)および従来の給電ケーブル(比較例)について行った、通電温度上昇試験について説明する。表1は、実施例1および比較例の仕様と試験結果を示したものである。
Figure 2018125118
(実施例1)
実施例1の給電ケーブル1を構成する部材および各部材の配置は図1および表1に示す通りである。実施例1の給電ケーブル1は、4本の電力線10と、1本の第1通信コード20と、2本の第2通信コード30と、を備えている。
表1に示すように、冷却管11として、外径が4.0mm、内径が2.5mmのナイロン12製のチューブを用いた。導電体12として、すずメッキ軟銅線からなる素線12aを集合撚りした導体線12bを10本、冷却管11を中心として集合撚りさせたものを用いた。各導体線12bを構成する素線12aの数は21本であり、各素線12aの直径はφ0.31mmである。この導電体12の断面積は16mmである。信号線21、31の外径はいずれもφ2.2mmである。絶縁体13として、EPゴムを用いた。介在物2として、テトロン糸を用いた。シース4として、厚さ3.14mmのクロロプレンゴムを用いた。冷媒として、給電ケーブル1内に流入する前の温度が20℃の水を用いた。なお、冷媒は給電ケーブル1内を流動するのに伴って昇温する。冷却管11内の水の流速は1m/secとした。この給電ケーブル1の外径は36.8mmであり、冷媒を含む単位長さ当たりの重量は1490g/mである。給電ケーブル1の全長は2mとした。導電体12には、250Aの直流電流を通電させた。
上記仕様の給電ケーブル1について、導電体12およびシース4表面に熱電対を接触させて、通電に伴う温度上昇値を測定した。熱電対は、全長2mの給電ケーブル1の中央、つまり給電ケーブル1の端から1mの位置に設けた。なお、温度上昇値とは、各部材の通電前の温度(室温)を基準とした温度の上昇値である。
本実施例では、通電開始から20分後の時点で導電体12およびシース4表面の温度が安定した。このとき、冷媒の往路とされた冷却管11の周囲の導電体12の温度上昇値は10℃であり、冷媒の復路とされた冷却管11の周囲の導電体12の温度上昇値は11℃であった。また、シース4表面の温度上昇値は7℃であった。このように、本実施例の給電ケーブル1によれば、大電流を流したとしても温度上昇値が小さく抑えられるため、例えばIEC62196−1−16.5などの規格を遵守し、安全性を確保することができる。
(比較例)
表1に示すように、比較例の給電ケーブルは、2本の電力線および9本の信号線を備えている。比較例の電力線は、冷却管を有さず、導電体として、1本のすずメッキ軟銅撚線を中心に、他のすずメッキ軟銅撚線6本を集合撚りさせた。各すずメッキ軟銅撚線として、φ0.44mmの素線を32本集合撚りしたものを用いた。この導電体の断面積は38mmである。信号線の外径はφ2.2mmである。絶縁体として、EPゴムを用いた。介在物として、テトロン糸を用いた。シースとして、厚さ2.8mmのクロロプレンゴムを用いた。この給電ケーブルの外径は29mmであり、単位長さ当たりの重量は1340g/mである。比較例では、給電ケーブルの全長を2mとし、中央のシース表面の温度を測定した。この給電ケーブルの導電体に250Aの直流電流を通電したところ、通電開始から20分後の導電体12の温度上昇値は70℃であり、シース表面の温度上昇値は27℃となった。
(実施例2)
本実施例では、導電体12に通電する電流値と温度上昇値との関係について行ったシミュレーションの結果を説明する。本実施例の給電ケーブル1の仕様及び温度の測定位置は、実施例1で説明したものと同様である。
本実施例では、冷却管11内の冷媒(水)の流速を1m/secとした。室温を40℃とし、給電ケーブル1内に流入する前の冷媒(水)の温度を40℃とした。導電体12に通電する直流電流の電流値は、125A〜350Aの範囲で変化させた。
上記条件で導電体12に通電し、温度が安定したとき(通電開始から20〜30分後)の導電体12、絶縁体13、およびシース4表面の温度上昇値を図3(a)、(b)に示す。なお、温度上昇値とは、室温(40℃)を基準とした各部材の温度の上昇値である。
図3(a)に示すように、電流値が125Aの場合、導電体12の温度上昇値は2.9℃であり、絶縁体13の温度上昇値は2.1℃であり、シース4表面の温度上昇値は1.8℃である。
電流値が200Aの場合、導電体12の温度上昇値は7.3℃であり、絶縁体13の温度上昇値は5.3℃であり、シース4表面の温度上昇値は4.5℃である。
電流値が250Aの場合、導電体12の温度上昇値は11.4℃であり、絶縁体13の温度上昇値は8.3℃であり、シース4表面の温度上昇値は7.1℃である。
電流値が300Aの場合、導電体12の温度上昇値は16.5℃であり、絶縁体13の温度上昇値は11.9℃であり、シース4表面の温度上昇値は10.2℃である。
電流値が350Aの場合、導電体12の温度上昇値は22.4℃であり、絶縁体13の温度上昇値は16.2℃であり、シース4表面の温度上昇値は13.2℃である。
このように、本実施例では、100Aを超えるような大電流を流した場合であっても、各部材の温度上昇値が小さく抑えられている。また、上記した温度上昇値は冷媒の初期温度を室温(40℃)とした場合である。このため、例えば冷媒の初期温度を室温(40℃)以下とすることで、各部材の温度上昇値を上記した値よりも容易に小さくすることができる。同様に、冷媒の流速を1m/secとしつつ冷却管11の内径を2.5mm以上としたり、冷却管11の内径を2.5mmとしつつ冷媒の流速を1m/sec以上としたり、冷媒の流速を1m/sec以上としつつ冷却管11の内径を2.5mm以上とした場合にも、各部材の温度上昇値を上記した値よりも容易に小さくすることができる。
本実施例の給電ケーブル1により、例えば導電体12に250Aの電流を流したときのシース4表面の温度上昇値を7.1℃以内とすることで、給電ケーブル1をユーザーが直接触れる可能性がある状態でこのような大電流を導電体12に流した際の安全性を高めることができる。
また、本実施例の給電ケーブル1を用いたコネクタ付給電ケーブル50によれば、給電対象物に電力を給電している際のシース4表面の温度上昇値が所定の範囲内であるため、使用者が給電ケーブルに直接触れる可能性がある状態でコネクタ40を操作する際の安全性を確保することができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、互いに隣り合う一対の電力線10がそれぞれ備える冷却管11のうち、一方は冷媒の往路とされ、他方は冷媒の復路とされていると説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、互いに隣り合う一対の電力線10がそれぞれ備える冷却管11は、いずれも冷媒の往路若しくは復路であってもよい。
また、前記実施形態では複数の導体線12bが冷却管11に巻き付けられることで形成された導電体12を用いたが、本発明はこれに限られない。例えば、複数の素線12aが冷却管11を中心として集合撚りされることで形成された導電体12を採用してもよい。この場合、導電体12は、横断面視において冷却管11を中心とした同心環状に形成される。素線12aとしては、例えば直径0.4mmのすずメッキ軟銅線を用いることができる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態や変形例を適宜組み合わせてもよい。
1…給電ケーブル 2…介在物 4…シース 10…電力線 11…冷却管 12…導電体 12a…素線 12b…導体線 13…絶縁体 20…第1通信コード 21…信号線 22…テープ 23…被覆 30…第2通信コード 31…信号線 32…テープ 40…コネクタ 50…コネクタ付給電ケーブル

Claims (5)

  1. 冷却管と、前記冷却管を囲繞する導電体と、前記導電体を囲繞する絶縁体と、を有する電力線と、
    前記電力線を被覆するシースと、を備え、
    前記導電体に250Aの電流を流したときの前記シースの表面の温度上昇値が7.1℃以内である、給電ケーブル。
  2. 前記導電体は、複数の導体線が前記冷却管に巻きつけられて形成されている、請求項1に記載の給電ケーブル。
  3. 横断面視において、信号線を有する通信コードを囲うように4本の前記電力線が配置されている、請求項1または2に記載の給電ケーブル。
  4. 前記4本の電力線のうち、互いに隣り合う電力線同士がそれぞれ有する冷却管は、一方が冷媒の往路とされ、他方は冷媒の復路とされる、請求項3に記載の給電ケーブル。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の給電ケーブルと、
    給電対象物に接続されるコネクタと、を備えるコネクタ付給電ケーブル。
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