以下、図面を適宜参照して、本発明の一実施の形態について詳細に説明する。
<意匠情報管理システムの構成>
図1は、本実施の形態における意匠情報管理システム10の機能構成を示すブロック図である。意匠情報管理システム10は、ネットワーク(例えば、インターネット)を介して接続されたクライアント装置100およびサーバー装置200(意匠情報管理サーバー装置)を備えて構成される。ユーザーは、クライアント装置100を用いて、サーバー装置200が提供する各種のサービスにログインして当該サービスを受けることができる。
クライアント装置100は、入力受付部110、表示用データ受信部120、表示制御部130および表示部140を備えて構成される。
入力受付部110は、図示しない操作部を介してユーザーによる各種の入力を受け付ける。そして、入力受付部110は、受け付けた入力に応じた入力信号をサーバー装置200に送信する。例えば、入力受付部110は、サーバー装置200が提供するサービスにユーザーがログインするために必要なユーザーIDおよびパスワードの入力を受け付ける。
表示用データ受信部120は、サーバー装置200からクライアント装置100にサービスが提供される場合、サーバー装置200から送信された表示用データを受信する。そして、表示用データ受信部120は、受信した表示用データを表示制御部130に出力する。
表示制御部130は、表示用データ受信部120から送信された表示用データに応じて、各種の表示を表示部140(例えば、ディスプレイ)に対して行う。
サーバー装置200は、ネットワークを介したクライアント装置100からの要求に応じた処理を実行する。サーバー装置200は、検索条件設定部210、意匠情報検索部220、意匠情報データベース230、仮想フォルダ生成部240、記憶部250、記憶制御部260、表示用データ制御部270、表示用データ送信部280、表示態様設定部290および比較レポート出力部300を備えて構成される。
検索条件設定部210は、入力受付部110から送信された入力信号が示す第1検索条件、または入力受付部110から予め送信された入力信号が示す第2検索条件を設定し、設定した第1または第2検索条件を示す信号を意匠情報検索部220に出力する。
第1検索条件は、意匠情報データベース230に記憶されている意匠情報を検索対象とし、意匠情報を検索するための検索条件である。第2検索条件は、意匠情報データベース230に新規に追加された意匠情報を検索対象とし、意匠情報検索部220により定期的に検索された意匠情報を配信してもらうサービスの提供を受けるために予め設定したSDI検索条件である。第1または第2検索条件(以下、まとめて「検索条件」ともいう)は、例えば、意匠に係る物品、意匠分類、出願番号、登録番号または意匠権者等である。
意匠情報検索部220は、意匠情報データベース230に記憶されている意匠情報のうち、検索条件設定部210から入力した信号が示す検索条件(第1または第2検索条件)に適合する意匠情報を検索し、その検索結果を記憶制御部260および表示用データ制御部270に出力する。
意匠情報データベース230は、意匠に関する意匠図面情報と、当該意匠を一意に特定する意匠特定情報を含む属性情報とを関連付けて有する意匠情報を記憶する。属性情報は、例えば出願番号、登録番号、意匠出願人または意匠権者等の書誌情報である。意匠特定情報は、例えば出願番号、登録番号等である。意匠情報は、例えば意匠公開公報または意匠登録公報である。また、意匠情報データベース230は、意匠を一意に特定する意匠特定情報と、当該意匠に付与された意匠分類(日本意匠分類、Dターム)とを関連付けて有する意匠分類情報を記憶する。また、意匠情報データベース230は、意匠分類に関する詳細情報として、日本意匠分類と、当該日本意匠分類を細分化したDタームとを関連付けて有する意匠分類詳細情報を記憶する。なお、意匠情報データベース230は、意匠分類が改正された場合に意匠分類情報を使用し続けるために、改正前の意匠分類と改正後の意匠分類とを関連付けて有する改正意匠分類情報を記憶しても良い。
仮想フォルダ生成部240は、入力受付部110から送信された入力信号に基づいて、意匠情報検索部220により検索された意匠情報の意匠特定情報のうち、ユーザーに選択された意匠特定情報を仮想的に格納する仮想フォルダを生成する。本実施の形態では、仮想フォルダは、クライアント装置100が備える表示部140の表示画面に表示される。
記憶部250には、仮想フォルダ生成部240により生成された仮想フォルダと、当該仮想フォルダに格納されている意匠特定情報とを関連付けるための仮想フォルダテーブルが記憶される。
記憶制御部260は、第1検索条件に基づいて意匠情報検索部220により検索された意匠情報の意匠特定情報を記憶部250に記憶させる。また、記憶制御部260は、記憶部250に記憶されている仮想フォルダテーブルを更新することによって、記憶部250に記憶させた意匠特定情報のうち、入力受付部110から送信された入力信号により選択された(すなわちユーザーに選択された)意匠特定情報を、仮想フォルダ生成部240により生成された仮想フォルダに格納させる。
なお、記憶制御部260は、意匠特定情報の他に、フラグ情報やコメント情報を含む付加情報を仮想フォルダに格納させても良い。フラグ情報は、属性情報を含む意匠情報がノイズであるか否かを示す情報である。コメント情報は、属性情報に対してユーザーがコメントを残して他のユーザーと共有することが可能な情報である。
また、記憶制御部260は、仮想フォルダに格納させる意匠特定情報が、本意匠の意匠特定情報である第1意匠特定情報、および、当該本意匠に関連する関連意匠の意匠特定情報である第2意匠特定情報である場合、入力受付部110から送信された入力信号に基づいて第1および第2意匠特定情報を互いに関連付けて仮想フォルダに格納させる。
また、記憶制御部260は、入力受付部110から送信された入力信号に基づいて、第1仮想フォルダに格納されている意匠特定情報を第2仮想フォルダに格納させる。具体的には、記憶制御部260は、表示部140により第1および第2仮想フォルダに対応する第1および第2表示領域のそれぞれに、当該第1および第2仮想フォルダに格納されている複数の意匠特定情報のそれぞれに対応付けられている複数の図面情報が表示されている場合、第1表示領域に表示されている第1図面情報を第2表示領域に移動させるユーザーの指示が発生したとき、第1図面情報に対応する第1意匠特定情報の格納場所を第1仮想フォルダから第2仮想フォルダに変更する。
また、記憶制御部260は、第1図面情報が本意匠の第1意匠特定情報に対応する場合、第1意匠特定情報、および、第1意匠特定情報と同じ第1仮想フォルダに格納され本意匠に関連する関連意匠の第2意匠特定情報の格納場所を第2仮想フォルダに変更する。
また、記憶制御部260は、入力受付部110から送信された入力信号に基づいて、第1仮想フォルダに格納されている意匠特定情報を第2仮想フォルダにも格納(コピー)させる。具体的には、記憶制御部260は、表示部140により第1および第2仮想フォルダに対応する第1および第2表示領域のそれぞれに、当該第1および第2仮想フォルダに格納されている複数の意匠特定情報のそれぞれに対応付けられている複数の図面情報が表示されている場合、第1表示領域に表示されている第1図面情報を第2表示領域に移動させるユーザーの指示が発生したとき、第1図面情報に対応する第1意匠特定情報の格納場所を第1仮想フォルダから第1および第2仮想フォルダに変更する。
また、記憶制御部260は、第2検索条件(SDI検索条件)に基づいて意匠情報検索部220により定期的に検索された意匠情報の意匠特定情報を記憶部250に記憶させる。また、記憶制御部260は、記憶部250に記憶させた意匠特定情報のうち、入力受付部110から送信された入力信号により選択された(すなわちユーザーに選択された)意匠特定情報を仮想フォルダに格納させる。
表示用データ制御部270は、仮想フォルダに格納されている意匠特定情報のうち、入力受付部110から送信された入力信号により選択された意匠特定情報を含む意匠情報を表示部140に表示させるための表示用データを生成する。そして、表示用データ制御部270は、生成した表示用データをクライアント装置100の表示用データ受信部120に送信するよう表示用データ送信部280を制御する。
また、表示用データ制御部270は、仮想フォルダ生成部240に生成された複数の仮想フォルダのうち、入力受付部110から送信された入力信号により選択された仮想フォルダに格納されている意匠特定情報を含む意匠情報を表示部140に表示させるための表示用データを生成する。
また、表示用データ制御部270は、意匠情報検索部220による検索結果を表示部140に表示させるための表示用データを生成する。
また、表示用データ制御部270は、入力受付部110から送信された入力信号に基づいて、複数の仮想フォルダに対応する複数の表示領域のそれぞれに、当該仮想フォルダに格納されている複数の意匠特定情報のそれぞれに対応付けられている複数の図面情報を、ユーザーが所望する表示態様で同時に表示させるための表示用データを生成する。
また、表示用データ制御部270は、表示態様設定部290により設定された表示態様に関する情報を表示部140に表示させるための表示用データを生成する。
表示態様設定部290は、入力受付部110から送信された入力信号に基づいて、表示部140に表示される図面情報(ある仮想フォルダに格納されている意匠特定情報に対応付けられている図面情報)の表示態様を設定する。本実施の形態では、単一の仮想フォルダに対して複数の表示態様を設定することが可能である。
また、表示態様設定部290は、設定した表示態様に関する情報を表示用データ制御部270に出力し、当該表示態様で図面情報を表示部140に表示させるための表示データを生成するように表示用データ制御部270を制御する。また、表示態様設定部290は、設定した表示態様を記憶し、表示部140に表示されている表示態様に関する情報に対して、過去に設定した表示態様を選択する入力信号が入力受付部110から送信された際に、選択された表示態様で図面情報を表示させるための表示データを生成するように表示用データ制御部270を制御する。
<図面情報管理方法>
本実施の形態に係る図面情報管理方法につき、図2および図3を参照しながら、以下に詳細に説明する。
仮想フォルダ生成部240は、仮想フォルダとしての仮想フォルダを生成する。仮想フォルダ生成部240は、ユーザーによる入力受付部110の操作により、階層構造を有する複数の仮想フォルダを生成する。例えば仮想フォルダ生成部240は、図2に示すように、「冷蔵庫」の仮想フォルダを生成し、仮想フォルダ「冷蔵庫」の下位の階層に、冷蔵庫のドア構造の違いに応じて「冷蔵庫2ドア」、「冷蔵庫3ドア」および「冷蔵庫4ドア」の仮想フォルダを生成し、「冷蔵庫2ドア」の下位の階層に、2ドアの構造に違いに応じて「取っ手右」、「取っ手左」および「観音開き」の仮想フォルダを生成する。
仮想フォルダに意匠特定情報を格納させる場合、検索条件設定部210は、ユーザーによる入力受付部110の操作に応じて入力受付部110から送信された入力信号により検索条件を設定する。意匠情報検索部220は、検索条件設定部210で設定した検索条件を用いて、意匠情報データベース230に記憶されている意匠情報を検索する。
表示部140には、例えば図3に示す意匠情報検索部220による検索結果が表示される。表示部140に表示された検索結果には、チェックボックス20が表示されている。ユーザーは、入力受付部110を操作して仮想フォルダに追加したい意匠特定情報を含む意匠情報のチェックボックス20にチェックを記入し、入力受付部110を操作して表示部140に表示されている表示ボタン22を選択することにより、図3に示すように、表示部140に仮想フォルダ26を表示させる。
ユーザーは、入力受付部110を操作し、表示された仮想フォルダ26のうち、チェックした意匠情報に含まれる意匠特定情報を格納させる仮想フォルダを選択する。その後、ユーザーは、入力受付部110を操作し、図3に示す表示部140に表示された追加ボタン24を選択する。本実施の形態では、ユーザーが入力受付部110を操作し、意匠特定情報の格納先候補の仮想フォルダを選択した状態で図面表示ボタン26Aを選択すると、仮想フォルダ26の下方に位置する表示領域27には、当該仮想フォルダに格納されている意匠特定情報に対応する図面情報が所定数(例えば、12個)だけサムネイル表示される。ユーザーは、表示領域27を参照することにより、意匠特定情報の格納先候補の仮想フォルダに現在格納されている意匠特定情報に対応する図面情報を短時間で把握することができる。その結果、ユーザーは、チェックした意匠情報に含まれる意匠特定情報を格納させるのに適切な仮想フォルダを短時間で決定することができる。
記憶制御部260は、入力受付部110に対するユーザーの上記の操作(追加ボタン24を選択)に応じて入力受付部110から送信された入力信号に基づいて、意匠情報検索部220から入力した検索結果より、チェックボックス20にチェックされた意匠情報の意匠特定情報を抽出し、抽出した意匠特定情報をユーザーに選択された仮想フォルダに格納させる。この際、記憶制御部260は、仮想フォルダに格納させる意匠特定情報が、本意匠の意匠特定情報である第1意匠特定情報、および、当該本意匠に関連する関連意匠の意匠特定情報である第2意匠特定情報である場合、入力受付部110から送信された入力信号に基づいて第1および第2意匠特定情報を互いに関連付けて仮想フォルダに格納させる。
仮想フォルダに格納されている意匠特定情報を含む意匠情報を表示部140に表示させる場合、表示用データ制御部270は、仮想フォルダに格納されている意匠特定情報のうち、ユーザーによる入力受付部110の操作に応じて入力受付部110から送信された入力信号により選択された意匠特定情報を含む意匠情報を、表示部140に表示させるための表示用データを生成する。これにより、表示部140には、図4に示す意匠特定情報を含む意匠情報(意匠登録公報)が表示される。
また、仮想フォルダに格納されている意匠特定情報を含む意匠情報を表示部140に表示させる場合、表示用データ制御部270は、当該仮想フォルダに格納されている意匠特定情報を含む意匠情報を、表示部140に連続的に表示させるための表示用データを生成する。これにより表示部140には、図5に示すように、図面情報29を含む意匠情報28A,28Bが縦方向に並んで連続表示される。図面情報29には、複数の意匠図面(例えば平面図、斜視図、正面図および右側面図)が含まれる。
表示態様設定部290は、ユーザーによる入力受付部110の操作に応じて、図面情報29の表示態様(例えば、表示並び順、表示サイズなど)を設定する。例えば、図6に示す表示態様設定画面において、ユーザーは、図面情報29の表示態様として、複数の意匠図面の表示並び順を、当該複数の意匠図面をスクエア状に表示させるスクエア表示29A、または、当該複数の意匠図面をホリゾンタル状に表示させるホリゾンタル表示29Bに設定することができる。図面情報29の表示態様としてホリゾンタル表示29Bが設定された場合には、スクエア表示29Aが設定された場合と比べて、表示部140に表示される意匠情報28A,28Bの高さが低くなる。その結果、表示部140に対して複数の意匠情報が縦方向に並んで連続表示される際、ユーザーは、当該意匠情報に含まれる図面情報を閲覧(スクリーニング)する際の閲覧速度を向上させることができる。
次に、図7を参照し、意匠情報検索部220による検索結果が表示部140に表示される場合において、ユーザーによる入力受付部110の操作に応じた表示態様の変化について説明する。
図7に示すように、意匠情報検索部220により検索された意匠情報の意匠特定情報を含む属性情報が、属性情報表示領域30に縦方向に並んでリスト表示される。また、意匠情報検索部220により検索された意匠情報の意匠特定情報に対応する図面情報が、図面情報表示領域40に横方向に並んで表示される。すなわち、表示用データ制御部270は、記憶部250に記憶された意匠特定情報を含む属性情報を属性情報表示領域30に表示させるとともに、当該意匠特定情報に対応する図面情報を図面情報表示領域40に表示させるための表示用データを生成する。そして、表示用データ制御部270は、生成した表示用データをクライアント装置100の表示用データ受信部120に送信するよう表示用データ送信部280を制御する。
また、図7に示すように、属性情報と、当該属性情報に対応する図面情報32とが関連付けて属性情報表示領域30に表示される。すなわち、表示用データ制御部270は、属性情報と、当該属性情報に対応する図面情報とを関連付けて属性情報表示領域30に表示させるための表示用データを生成する。
表示用データ制御部270は、ユーザーの指示(例えば、画面上に表示されたスクロールキーの操作)に応じて、属性情報表示領域30における属性情報の縦方向の表示位置、および、図面情報表示領域40における図面情報の横方向の表示位置のそれぞれを独立に変更する。
表示用データ制御部270は、ユーザーの指示に応じて、属性情報表示領域30に表示される図面情報の種類と、図面情報表示領域40に表示される図面情報の種類を変更する。図面情報の種類には、正面図、平面図、斜視図等が存在する。
表示用データ制御部270は、図面情報表示領域40に表示された図面情報のうちユーザーにより選択された図面情報(図7の例では、図面情報42)に対応する属性情報を属性情報表示領域30に表示させる。図7Aは、図面情報表示領域40に表示された図面情報42がユーザーにより選択される前の様子を示している。図7Aでは、図面情報42に対応する属性情報は、表示サイズの関係から、属性情報表示領域30に表示されていない。図7Bは、図面情報表示領域40に表示された図面情報42がユーザーにより選択された後の様子を示している。
図7Bに示すように、図面情報42がユーザーにより選択されることによって、図面情報42は、図面情報表示領域40の一番左側(先頭側)に表示される。また、ユーザーにより選択された図面情報42に対応する属性情報34が、属性情報表示領域30の一番上に表示される。このように表示態様が変化することにより、ユーザーは、図面情報表示領域40に簡易的に表示された図面情報の中から興味を持った図面情報42を探して選択することにより、図面情報42に対応する属性情報34(すなわち、図面情報42に関する詳細情報)について属性情報表示領域30を見ることで容易に確認することができる。
次に、図8を参照し、仮想フォルダに格納されている意匠特定情報を含む属性情報が表示部140に表示される場合において、ユーザーによる入力受付部110の操作に応じた表示態様の変化について説明する。
図8に示すように、仮想フォルダに格納されている意匠特定情報を含む属性情報が、属性情報表示領域50に縦方向に並んでリスト表示される。また、仮想フォルダに格納されている意匠特定情報に対応する図面情報が、図面情報表示領域60に横方向に並んで表示される。すなわち、表示用データ制御部270は、仮想フォルダに格納されている意匠特定情報を含む属性情報を属性情報表示領域50に表示させるとともに、当該意匠特定情報に対応する図面情報を図面情報表示領域60に表示させるための表示用データを生成する。そして、表示用データ制御部270は、生成した表示用データをクライアント装置100の表示用データ受信部120に送信するよう表示用データ送信部280を制御する。
ユーザーは、図面情報表示領域60に表示された図面情報のうち任意に選択した図面情報に対応する意匠特定情報を所望の仮想フォルダに格納させることができる。すなわち、ユーザーは、入力受付部110を操作し、表示部140に表示された仮想フォルダのうち、選択した図面情報に対応する意匠特定情報を格納させたい仮想フォルダを選択する。その後、ユーザーは、入力受付部110を操作し、表示部140に表示された追加ボタンを選択する。記憶制御部260は、入力受付部110に対するユーザーの上記の操作(追加ボタンを選択)に応じて入力受付部110から送信された入力信号に基づいて、選択された図面情報に対応する意匠特定情報を抽出し、抽出した意匠特定情報をユーザーに選択された仮想フォルダに格納させる。
また、図8に示すように、属性情報と、当該属性情報に対応する図面情報52とが関連付けられて属性情報表示領域50に表示される。すなわち、表示用データ制御部270は、属性情報と、当該属性情報に対応する図面情報とを関連付けて属性情報表示領域50に表示させるための表示用データを生成する。
表示用データ制御部270は、ユーザーの指示(例えば、画面上に表示されたスクロールキーの操作)に応じて、属性情報表示領域50における属性情報の縦方向の表示位置、および、図面情報表示領域60における図面情報の横方向の表示位置のそれぞれを独立に変更する。
表示用データ制御部270は、ユーザーの指示に応じて、属性情報表示領域50に表示される図面情報の種類と、図面情報表示領域60に表示される図面情報の種類を変更する。図面情報の種類には、正面図、平面図、斜視図等が存在する。
表示用データ制御部270は、図面情報表示領域60に表示された図面情報のうちユーザーにより選択された図面情報(図8の例では、図面情報62)に対応する属性情報を属性情報表示領域50に表示させる。図8Aは、図面情報表示領域60に表示された図面情報62がユーザーにより選択される前の様子を示している。図8Aでは、図面情報62に対応する属性情報は、表示サイズの関係から、属性情報表示領域50に表示されていない。図8Bは、図面情報表示領域60に表示された図面情報62がユーザーにより選択された後の様子を示している。
図8Bに示すように、図面情報62がユーザーにより選択されることによって、図面情報62は、図面情報表示領域60の一番左側(先頭側)に表示される。また、ユーザーにより選択された図面情報62に対応する属性情報54が、属性情報表示領域50の一番上に表示される。このように表示態様が変化することにより、ユーザーは、図面情報表示領域60に簡易的に表示された図面情報の中から興味を持った図面情報62を探して選択することにより、図面情報62に対応する属性情報54(すなわち、図面情報62に関する詳細情報)について属性情報表示領域50を見ることで容易に確認することができる。
ところで、仮想フォルダに格納されている意匠特定情報を異なる仮想フォルダに移動させる場合、記憶制御部260は、ユーザーによる図9に矢印で示す入力受付部110を用いたドラッグアンドドロップ操作(より具体的には、意匠特定情報に対応付けられている図面情報のドラッグアンドドロップ操作)に応じて入力受付部110から送信された入力信号に基づいて、仮想フォルダ1に格納されている意匠特定情報を、異なる仮想フォルダ4(仮想フォルダ1の右隣に表示)または仮想フォルダ5(仮想フォルダ4の右隣に表示)に格納(移動)させる。図9に示すように、表示部140は、仮想フォルダ1、仮想フォルダ4および仮想フォルダ5の表示領域のそれぞれに、仮想フォルダ1、仮想フォルダ4および仮想フォルダ5のそれぞれに格納されている複数の意匠特定情報のそれぞれに対応付けられている複数の図面情報を表示している。仮想フォルダの表示領域において、ユーザーによる入力受付部110を用いた図面情報のドラッグアンドドロップ操作を行うことによって、当該図面情報の表示並び順を任意に変更する(すなわち、当該図面情報のドラッグ位置からドロップ位置に変更する)ことができる。
この際、記憶制御部260は、仮想フォルダ1に格納されている本意匠の意匠特定情報および関連意匠の意匠特定情報の一方を別の仮想フォルダ4または仮想フォルダ5に移動させるとき、仮想フォルダ1に格納されている本意匠の意匠特定情報および関連意匠の意匠特定情報の他方を、一方と共に一方の移動先である仮想フォルダ4または仮想フォルダ5に移動(格納)させる。これにより、本意匠(関連意匠)の意匠特定情報を別の仮想フォルダに移動させる際、ユーザーは、関連意匠(本意匠)の意匠特定情報を別の仮想フォルダに移動させる操作を行う手間をなくすことができる。
表示態様設定部290は、図面情報の表示態様(例えば、表示並び順、表示サイズなど)を設定する。例えば、表示部140は、図10に示すように、表示態様設定部290で設定した表示態様に関する情報を表示する。このように、ユーザーは、自分好みの表示態様を設定することができ、仮想フォルダ内の意匠特定情報に対応付けられている図面情報を閲覧(スクリーニング)する際の閲覧速度を向上させることができる。
また、表示態様設定部290は、表示部140に表示されている表示態様に関する情報に対して、過去に設定した表示態様を選択する入力信号が入力受付部110から送信された際に、選択された表示態様で図面情報を表示ための表示用データを生成するように表示用データ制御部270を制御する。例えば、表示用データ制御部270は、第1ユーザーの指示に基づいて図面情報を表示させる際、第2ユーザーの指示に基づいて表示態様設定部290により設定された表示態様で表示させるための表示用データを生成する。
(階層表示機能)
次に、図11を参照し、仮想フォルダに格納されている意匠特定情報に対応する図面情報が表示部140に表示される場合の表示態様について説明する。左上に位置する表示領域70には、階層構造を有する複数の仮想フォルダが表示されている。当該階層構造では、一番上位の階層に「A全体意匠」,「B部分意匠」,「自動車部品」および「電車車輌」の仮想フォルダが存在する。また、仮想フォルダ「自動車部品」の下位の階層には、自動車部品の機能の違いに応じて「ホイール」、「ステアリング」および「ミラー」の仮想フォルダが存在する。
表示用データ制御部270は、入力受付部110から送信された入力信号により仮想フォルダ「自動車部品」が選択された場合、仮想フォルダ「自動車部品」(第1仮想フォルダ)に格納されている意匠特定情報に対応する図面情報72(第1図面情報)と、仮想フォルダ「自動車部品」よりも下位の階層の仮想フォルダ「ホイール」,「ステアリング」および「ミラー」(第2仮想フォルダ)に格納されている意匠特定情報に対応する図面情報73,74,75(第2図面情報)とを同時に表示させるための表示用データを生成する。そして、表示用データ制御部270は、生成した表示用データをクライアント装置100の表示用データ受信部120に送信するよう表示用データ送信部280を制御する。このような表示により、ユーザーは、上位の階層の仮想フォルダを選択すると、当該仮想フォルダに記憶されている意匠特定情報に対応する図面情報72だけでなく、下位の階層の仮想フォルダに格納されている意匠特定情報に対応する図面情報73,74,75までも一気に確認することができる。すなわち、図面情報73,74,75を確認するために、わざわざ下位の階層の仮想フォルダを選択する手間をなくすことができる。
本実施の形態では、表示用データ制御部270は、階層構造における仮想フォルダ「自動車部品」の階層深さと図面情報72とを関連付けて表示させるとともに、階層構造における仮想フォルダ「ホイール」,「ステアリング」および「ミラー」の階層深さと図面情報73,74,75とを関連付けて表示させる。仮想フォルダ「自動車部品」の階層深さとしては、仮想フォルダ「自動車部品」の仮想フォルダ名の左方に、当該仮想フォルダが上から一番目の階層に位置することを表す「・」が表示される。仮想フォルダ「ホイール」,「ステアリング」および「ミラー」の階層深さとしては、「ホイール」,「ステアリング」および「ミラー」の仮想フォルダ名の左方に、当該仮想フォルダが上から二番目の階層に位置することを表す「・・」が表示される。このような表示により、ユーザーは、階層構造における上位および下位の階層の仮想フォルダの階層深さを容易に把握することができ、ひいては上位の階層の仮想フォルダと下位の階層の仮想フォルダとの間における階層関係を容易に把握することができる。
また、表示用データ制御部270は、図面情報72を表示させながら、図面情報73,74,75を表示させるか、または、図面情報73,74,75を表示させないかを切り替える。具体的には、表示用データ制御部270は、入力受付部110から送信された入力信号により全体表示ボタン71(表示領域70の下方位置に表示)が選択された場合、図面情報72を表示させながら、図面情報73,74,75を表示させる。一方、表示用データ制御部270は、全体表示ボタン71が選択されていない場合、図面情報72を表示させながら、図面情報73,74,75を表示させない(すなわち、図面情報72のみを表示させる)。よって、ユーザーは、図面情報72を表示させながら図面情報73,74,75を表示させるか、図面情報72を表示させながら図面情報73,74,75を表示させないかを任意に切り替えることができる。
なお、図12に示すように、表示用データ制御部270は、図面情報72を表示させながら、図面情報73,74,75を表示させるか、または、図面情報73,74,75を表示させないかを仮想フォルダ「ホイール」,「ステアリング」および「ミラー」(第2仮想フォルダ)毎に切り替えても良い。図12に示す例では、表示用データ制御部270は、入力受付部110から送信された入力信号に基づいて、図面情報72を表示させながら、仮想フォルダ「ホイール」,「ステアリング」に対応する図面情報73,74を表示させる一方、仮想フォルダ「ミラー」に対応する図面情報75を表示させない。図面情報75を表示させない代わりに、仮想フォルダ「ミラー」を模擬的に表すフォルダアイコン76が表示される。また、図面情報73,74が表示される仮想フォルダ「ホイール」および「ステアリング」については、仮想フォルダ名の右方に、図面情報73,74を表示させることを表す記号(○の中に×が付いた記号)が表示される。以上のように、ユーザーは、図面情報72を表示させながら、図面情報73,74,75の表示/非表示を仮想フォルダ「ホイール」,「ステアリング」および「ミラー」毎に任意に切り替えることができる。
(比較レポート出力機能)
次に、図13〜16を参照し、比較レポート出力部300による比較レポート出力機能について説明する。比較レポートは、ユーザーが複数の意匠間において形態の比較を行って類似性を判断するために用いられる。本実施の形態では、2パターンの比較レポートを出力することが可能である。
1パターン目の比較レポートは、図13Aに示すように、比較元(例えば、自社製品のホイール)の図面情報である比較元図面情報80と、比較元図面情報80と比較する対象(例えば、他社製品のホイール)の図面情報であり、ユーザーにより手動でレイアウト(任意に選択)される比較対象図面情報82と含む。
2パターン目の比較レポートは、図13Bに示すように、比較元(例えば、自社製品のホイール)の図面情報である比較元図面情報80と、比較元図面情報80と比較する対象(例えば、他社製品のホイール)の図面情報であり、自動でレイアウト(自動的に選択)される比較対象図面情報83,84,85と含む。比較対象図面情報83は、比較元図面情報80との類似性が高い図面情報であり、対応する属性情報に含まれる評価情報に「Aランク」がユーザーにより予め設定されている。比較対象図面情報84は、比較元図面情報80との類似性が中程度の図面情報であり、対応する属性情報に含まれる評価情報に「Bランク」がユーザーにより予め設定されている。比較対象図面情報85は、比較元図面情報80との類似性が低い図面情報であり、対応する属性情報に含まれる評価情報に「Cランク」がユーザーにより予め設定されている。比較対象図面情報83,84,85は、評価情報の設定値がそれぞれ異なるため、区分けしてレイアウトされている。
以下、比較レポート出力機能を実現する比較レポート出力部300の具体的な構成について説明する。比較レポート出力部300は、図1に示すように、比較元図面情報取得部310、比較対象図面情報取得部320およびレポート出力制御部330を備える。
比較元図面情報取得部310は、クライアント装置100内に存在する図面情報のうち、ユーザーにより選択された任意の図面情報を比較元図面情報として取得する(アップロード)。
比較対象図面情報取得部320は、ある仮想フォルダ(例えば、仮想フォルダ「ホイール」)に格納されている複数の意匠特定情報のそれぞれに対応付けられている複数の図面情報(図14Aを参照)のうち、ユーザーにより選択された図面情報を比較対象図面情報86として取得する。図14Bに示すように、表示用データ制御部270は、比較元図面情報取得部310により取得された比較元図面情報80と、比較対象図面情報取得部320により取得された比較対象図面情報86とを同時に表示させる表示用データをクライアント装置100に送信する制御を行う。その結果、図14Bに示す比較レポートレイアウト画面が表示部140に表示される。
図14Bに示す比較レポートレイアウト画面が表示部140に表示されている際、ユーザーは、入力受付部110を操作し、コメント欄87に任意のコメント(例えば、比較元図面情報80と比較対象図面情報86との類似性に関するコメント)を設定することができる。また、ユーザーは、入力受付部110を操作し、比較対象図面情報86の種類を変更することができる。すなわち、表示用データ制御部270は、ユーザーに選択された表示態様で比較対象図面情報86を表示させる。比較対象図面情報86の表示態様(種類)としては、正面図、平面図、斜視図等が存在する。
また、比較対象図面情報取得部320は、ある仮想フォルダに格納されている意匠特定情報に対応する図面情報のうち、ユーザーに設定された属性情報検索条件に適合する属性情報に関連付けられた図面情報を比較対象図面情報として取得する。図15Aは、属性情報検索条件を設定するための属性情報検索条件画面88を示している。属性情報検索条件画面88では、ユーザーは、入力受付部110を操作し、属性情報に含まれる評価情報、分類情報、メモ情報等を属性情報検索条件として設定することができる。
図15Bは、属性情報検索条件として評価情報(「Aランク」、「Bランク」、「Cランク」)が設定されて比較対象図面情報取得部320により取得された比較対象図面情報89と、比較元図面情報取得部310により取得された比較元図面情報80とを含む比較レポートレイアウト画面を示している。図13Bに示す例では、表示用データ制御部270は、ユーザーに選択されたソート条件(例えば、評価情報)に応じて比較対象図面情報83,84,85を評価情報のランクが高い順にソート表示させている。また、表示用データ制御部270は、比較元図面情報80および比較対象図面情報83,84,85と、比較対象図面情報83,84,85に関連付けられた属性情報(例えば、評価情報に関連付けられたコメント「A:コメント」,「B:コメント」および「C:コメント」)とを同時に表示させている。以上のように、ユーザーは、比較レポート上において複数の意匠間における類似性を判断する際に適切なレイアウトを任意に作成することができる。
なお、表示用データ制御部270は、図16に示すように、比較元図面情報80と、各意匠について複数種類の図面情報からなる比較対象図面情報90,91,92とを同時に表示させても良い。図16に示す例では、比較対象図面情報90は、意匠「11111111」について複数方向から見た図面情報(斜視図1,斜視図2,斜視図3および正面図)からなる。比較対象図面情報91は、意匠「11111112」について複数方向から見た図面情報(前方斜視図,後方斜視図,正面図および部分拡大図)からなる。比較対象図面情報92は、意匠「11111113」について複数方向から見た図面情報(右側面方向から見た正面図、左側面方向から見た正面図,正面図および背面図)からなる。このような表示により、ユーザーは、比較レポート上において比較元図面情報80と、比較対象図面情報90,91,92との間における類似性をより多面的に判断することができる。
レポート出力制御部330は、ユーザーの指示に応じて、比較元図面情報および比較対象図面情報をレポート形式で出力する制御を行う。レポート出力制御部330は、比較元図面情報および比較対象図面情報を例えば、WORDファイル、EXCELファイル、PDFファイルでクライアント装置100にダウンロード出力する制御を行う。また、レポート出力制御部330は、比較元図面情報および比較対象図面情報を印刷用データとしてクライアント装置100に出力する制御を行う。
(仮想フォルダ自動生成機能)
次に、図17,18を参照し、仮想フォルダ生成部240による仮想フォルダの自動生成機能について説明する。仮想フォルダの自動生成機能は、ユーザーが選択した仮想フォルダに格納されている意匠特定情報を、Dターム毎に格納するための仮想フォルダを自動生成させる機能である。この自動生成機能について以下、例を挙げて説明する。図17に示すように、表示領域93には、複数の仮想フォルダ「イヤホン」,「イヤホンSDI」および「端子盤等(H1−3300)」が存在する。仮想フォルダ「イヤホン」,「イヤホンSDI」および「端子盤等(H1−3300)」は、ユーザーによる入力受付部110の操作に応じて仮想フォルダ生成部240により予め生成された仮想フォルダである。
仮想フォルダ「端子盤等(H1−3300)」には、意匠情報検索部220により検索された後にユーザーによって選択された意匠情報の意匠特定情報のうち、日本意匠分類として「H1−3300」が意匠に付与された意匠特定情報(図17に示す例では、253件)が仮想的に格納されている。仮想フォルダ「端子盤等(H1−3300)」は、本発明の第1仮想フォルダに相当する。
表示用データ制御部270は、入力受付部110から送信された入力信号により仮想フォルダ「端子盤等(H1−3300)」が選択された場合、仮想フォルダ「端子盤等(H1−3300)」に格納されている意匠特定情報に対応する図面情報94(図17を参照)を表示させるための表示用データを生成する。そして、表示用データ制御部270は、生成した表示用データをクライアント装置100の表示用データ受信部120に送信するよう表示用データ送信部280を制御する。
表示用データ制御部270は、入力受付部110から送信された入力信号(ユーザーの指示)により、仮想フォルダ「端子盤等(H1−3300)」が選択された状態でDタームフォルダ生成ボタン95(図面情報94の上方位置に表示)が押下された場合、日本意匠分類を指定入力するための日本意匠分類入力画面(図示せず)を表示させる。ユーザーは、日本意匠分類入力画面に対して任意の日本意匠分類(本発明の「第1意匠分類」に相当、本実施の形態では「H1−3300」)を入力する。仮想フォルダ生成部240は、意匠情報データベース230に記憶されている意匠分類詳細情報を参照し、ユーザーにより日本意匠分類入力画面に指定入力された日本意匠分類に関連付けられているDターム(本発明の「第2意匠分類」に相当)に対応する仮想フォルダ(本発明の「第2仮想フォルダ」に相当)を生成する。すなわち、仮想フォルダ生成部240は、ユーザーにより入力された分類(例えば、日本意匠分類)の一つ下の階層の分類(例えば、Dターム)に対応する仮想フォルダを自動的に生成する。
本実施の形態では、仮想フォルダ生成部240は、ユーザーにより指定された日本意匠分類(H1−3300)に関連付けられているDターム(A,B,C,D,E,F)に対応する「その他(H1−3300A)」,「タブ端子又はラッピング端子(H1−3300B)」,「ネジ端子型(H1−3300C)」,「つまみ端子型(H1−3300D)」,「レバー固定型(H1−3300E)」および「連接ユニット型(H1−3300F)」を仮想フォルダ「端子盤等(H1−3300)」の直下の階層に生成する。仮想フォルダの生成とは、仮想フォルダ生成部240により生成された仮想フォルダと、当該仮想フォルダに格納されている意匠特定情報とを関連付けるための仮想フォルダテーブルが生成され、記憶部250に記憶されることを意味する。以上のように、仮想フォルダ生成部240は、仮想フォルダ「端子盤等(H1−3300)」に格納されている意匠特定情報を、当該意匠特定情報に対応する意匠に付与されたDターム毎に、仮想的に格納するための仮想フォルダを生成する。
図18に示すように、表示領域97には、仮想フォルダ「端子盤等(H1−3300)」の直下の階層に生成された複数の仮想フォルダ「その他(H1−3300A)」,「タブ端子又はラッピング端子(H1−3300B)」,「ネジ端子型(H1−3300C)」,「つまみ端子型(H1−3300D)」,「レバー固定型(H1−3300E)」および「連接ユニット型(H1−3300F)」が表示される。なお、ユーザーは、仮想フォルダ生成部240により生成された仮想フォルダの名称(フォルダ名称)を任意の名称に変更することができる。
このように、ユーザーは、Dタームフォルダ生成ボタン95を押下するという簡単な操作を行うだけで、選択した仮想フォルダに格納されている意匠特定情報をDターム毎に格納するための仮想フォルダを自動生成させることができる。
なお、仮想フォルダ生成部240は、選択した仮想フォルダに格納されている意匠特定情報を、Dターム毎ではなく日本意匠分類毎に格納するための仮想フォルダを生成しても良い。また、仮想フォルダ生成部240は、Dタームフォルダ生成ボタン95が押下される際に選択されている仮想フォルダの名称(例えば、「端子盤等(H1−3300)」)に含まれる日本意匠分類(H1−3300)に関連付けられたDタームに対応する仮想フォルダを生成しても良い。また、仮想フォルダ生成部240は、Dタームフォルダ生成ボタン95が押下された際に選択可能に画面表示された複数の日本意匠分類のうち、ユーザーに選択された日本意匠分類に関連付けられたDタームに対応する仮想フォルダを生成しても良い。
次に、ユーザーが選択した仮想フォルダに格納されている意匠特定情報を、Dタームフォルダ生成ボタン95の押下により自動生成されたDターム毎の仮想フォルダに自動的に格納(振分)させる機能について説明する。仮想フォルダ生成部240による仮想フォルダの自動生成後、入力受付部110から送信された入力信号により、仮想フォルダ「端子盤等(H1−3300)」が選択された状態で自動振分ボタン96(Dタームフォルダ生成ボタン95の右方位置に表示)が押下された場合、記憶制御部260(格納制御部)は、意匠情報データベース230に記憶されている意匠分類情報(意匠を一意に特定する意匠特定情報と、当該意匠に付与された意匠分類(日本意匠分類、Dターム)とを関連付けて有する)を参照する。そして、記憶制御部260は、仮想フォルダ「端子盤等(H1−3300)」に格納されている意匠特定情報に関連付けられている意匠分類、すなわち当該意匠特定情報に対応する意匠に付与されたDタームを順次チェックする。そして、記憶制御部260は、仮想フォルダ「端子盤等(H1−3300)」に格納されている各意匠特定情報について、チェックしたDタームに対応する仮想フォルダがどの仮想フォルダであるか(すなわち「その他(H1−3300A)」,「タブ端子又はラッピング端子(H1−3300B)」,「ネジ端子型(H1−3300C)」,「つまみ端子型(H1−3300D)」,「レバー固定型(H1−3300E)」または「連接ユニット型(H1−3300F)」のうちどの仮想フォルダであるか)を判別する。最後に、記憶制御部260は、仮想フォルダ「端子盤等(H1−3300)」に格納されている意匠特定情報を順次、判別した仮想フォルダに格納(移動)させる。このとき、ユーザーは意匠特定情報を移動させる(上位階層の仮想フォルダに情報を残さない)か、または、意匠特定情報をコピーさせる(上位階層の仮想フォルダに情報を残す)かを選択することができる。また、記憶制御部260(格納制御部)は、移動(またはコピー)先の仮想フォルダが複数存在する場合には、対応する複数の仮想フォルダの全てに意匠特定情報を格納(移動またはコピー)させる。
なお、記憶制御部260は、仮想フォルダ「端子盤等(H1−3300)」に格納されている意匠特定情報に関連付けられた意匠分類に対応する仮想フォルダが存在しない場合には、当該意匠特定情報を下位階層の仮想フォルダに格納(移動またはコピー)させない。この場合、意匠特定情報は、仮想フォルダ「端子盤等(H1−3300)」に格納され続けることになる。もし他の仮想フォルダに格納させたい場合には、ユーザーは、意匠特定情報の格納場所を仮想フォルダ「端子盤等(H1−3300)」から当該他の仮想フォルダに変更する操作を別途行う。
このように、ユーザーは、自動振分ボタン96を押下するという簡単な操作を行うだけで、選択した仮想フォルダに格納されている意匠特定情報を、Dタームフォルダ生成ボタン95の押下により自動生成されたDターム毎の仮想フォルダに自動的に格納(振分)させることができる。意匠特定情報の振分が終了した後、表示用データ制御部270は、入力受付部110から送信された入力信号により仮想フォルダ「その他(H1−3300A)」が選択された場合、仮想フォルダ「その他(H1−3300A)」に格納されている複数の意匠特定情報に対応する図面情報98を表示させるための表示用データを生成する。すなわち、ユーザーにより仮想フォルダ「その他(H1−3300A)」が選択されると、日本意匠分類として「H1−3300」が付与された意匠のうちDターム「A」がさらに付与された意匠に対応する図面情報98(本実施の形態では、63件)が表示される。
以上詳しく説明したように、本実施の形態では、サーバー装置200は、意匠に関する図面情報と、当該意匠を一意に特定する意匠特定情報を含む属性情報とが関連付けられた意匠情報を記憶する意匠情報データベース230と、意匠情報データベース230から、ユーザーにより設定された検索条件に適合する意匠情報を検索する意匠情報検索部220と、意匠情報検索部220により検索された意匠情報の意匠特定情報を記憶する記憶部250と、記憶部250に記憶された意匠特定情報のうち、ユーザーに選択された意匠特定情報を仮想的に格納する仮想フォルダとを備える。
このように構成した本実施の形態によれば、意匠情報の検索結果を複数のユーザーで共有する際、当該検索結果を構成する複数の意匠情報のうち再活用する可能性のある意匠情報がユーザー毎に異なる場合であっても、各ユーザーは、ユーザー自身の観点で、検索結果を構成する全ての意匠情報ではなく、再活用する可能性のある意匠情報(仮想フォルダに格納されている意匠特定情報を含む意匠情報)に絞って管理することができる。また、仮想フォルダに格納されている複数の意匠特定情報のそれぞれに対応付けられている複数の図面情報を、ユーザーが所望する表示態様で同時に表示することによって、ユーザーは、自分好みの表示態様で、仮想フォルダ内の意匠特定情報に対応付けられている図面情報を閲覧(スクリーニング)することができ、閲覧速度を向上させることができる。以上より、意匠情報の検索結果をユーザー毎に効率良く再利用することができる。
最後に、本実施の形態の具体的な適用例について説明する。通常、冷蔵庫に関して意匠調査を行いたい場合、意匠に係る物品名や意匠分類で冷蔵庫を検索できるものの、2ドアの冷蔵庫、3ドアの冷蔵庫と言った物品の具体的な機能で限定した検索を行うことはできない。それに対して、本実施の形態では、図2に示して説明したように、ユーザー自身の観点で、すなわち冷蔵庫に関する検索結果(意匠情報)の意匠特定情報を2ドアの冷蔵庫、3ドアの冷蔵庫にそれぞれ対応する仮想フォルダにあらかじめ仕分けて格納させておくことによって、次回、物品の具体的な機能(例えば、3ドアの冷蔵庫)で限定した意匠調査を行いたい場合、重複検索の手間の削減に加えて、過去の検索結果を効率的に再活用することができる。
なお、上記実施の形態において、単一の仮想フォルダに対してユーザー毎に異なる利用権限を設定しても良い。ここで、利用権限とは、例えば、仮想フォルダに対する全ての操作(図面情報の閲覧、表示順の変更および削除など)が可能な権限や、仮想フォルダ内の図面情報の閲覧のみが可能な権限等である。ユーザーは、表示部140に表示された利用権限設定画面(図示せず)に対する操作を行って、単一の仮想フォルダに対してユーザー毎に異なる利用権限を設定することができる。
また、上記実施の形態において、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。