JP2018155692A - 移動体検出システム、及びそれを備える車両 - Google Patents

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Toru Mugiuda
徹 麦生田
幸弘 松岡
Yukihiro Matsuoka
幸弘 松岡
紀之 志水
Noriyuki Shimizu
紀之 志水
豊宏 谷
Toyohiro Tani
豊宏 谷
玲央 川村
Reo Kawamura
玲央 川村
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Abstract

【課題】設置作業の手間を少なくできる移動体検出システム、及びそれを備える車両を提供する。【解決手段】移動体検出システム1は、送波部21を有する送波モジュール2と、受波部30及び検知部31を有する送受波モジュール3と、を備える。送波部21は、所定の送波周波数の送波信号S1が入力されると、振幅が周期的に変化する連続エネルギ波を監視空間に送波する。受波部30は、送波部21と物理的に分離されており、連続エネルギ波が監視空間に存在する物体に反射して生じる反射波を受波して受波信号S2を発生する。検知部31は、受波信号S2の周波数と送波周波数に対応する基準周波数との周波数差に応じたドップラー信号に基づいて監視空間における移動体の存否を検知する。【選択図】図1

Description

本発明は、移動体検出システム、及びそれを備える車両に関し、特に、監視空間において物体の存否を検出する移動体検出システム、及びそれを備える車両に関する。
従来、駐車中の車両内への不審者の進入を検知するために用いられる移動体検出装置があった(例えば特許文献1参照)。
特許文献1の移動体検出装置は、発振回路と、複数の送波部と、受波部と、位相検波部と、移動体判定部とを備えている。発振回路は所定の発振周波数で発振する。複数の送波部は、発振回路から出力される発振信号を受けて超音波を監視空間に送波する。受波部は、監視空間から到来する超音波を受波して電気信号(受波信号)に変換し、変換した受波信号を位相検波回路に出力する。位相検波部は、発振信号と受波信号とを混合することで両信号の周波数差に応じたドップラー信号を得る。
特開2010−25672号公報
特許文献1の移動体検出装置では、1つの送信器を備える場合に比べてより広い監視空間で移動体の存否を検出できるように、複数の送信器を備えている。複数の送信器は発振回路から出力される発振信号を受けて超音波を送波するので、複数の送信器と発振回路とを電気的に接続する必要がある。そのため、車室内において複数の送信器と受波部とが別々の位置に設置されている場合、複数の送信器に発振信号を入力するために、複数の送信器と受波部との間を電線で接続する必要があり、設置作業に手間がかかる、という問題があった。
本発明の目的は、設置作業の手間を少なくできる移動体検出システム、及びそれを備える車両を提供することができる。
第1の態様の移動体検出システムは、送波部と、受波部と、検知部とを備える。前記送波部は、所定の送波周波数の送波信号が入力されると振幅が周期的に変化する連続エネルギ波を監視空間に送波する。前記受波部は、前記送波部と物理的に分離されており、前記連続エネルギ波が前記監視空間に存在する物体に反射して生じる反射波を受波して受波信号を発生する。前記検知部は、前記受波信号の周波数と前記送波周波数に対応する基準周波数との周波数差に応じたドップラー成分に基づいて前記監視空間における移動体の存否を検知する。
第2の態様の移動体検出システムでは、第1の態様において、前記送波周波数と前記基準周波数との差の大きさが、誤差の許容値以下である。
第3の態様の移動体検出システムでは、第2の態様において、前記誤差の許容値が、前記移動体の検出可能な最低速度に基づいている。
第4の態様の移動体検出システムでは、第1〜3のいずれかの態様において、前記検知部が、発振回路と、ミキサと、フィルタと、を備える。前記発振回路は、前記基準周波数の基準信号を発生する。前記ミキサは、前記受波信号と前記基準信号とを混合する。前記フィルタは、前記ミキサから出力される信号のうち、前記受波信号の周波数と前記基準周波数との周波数差に応じたドップラー成分を通過させる。前記検知部は、前記フィルタを通過した前記ドップラー成分に基づいて前記監視空間における前記移動体の存否を検知する。
第5の態様の移動体検出システムでは、第4の態様において、前記送波信号と前記基準信号とが非同期である。
第6の態様の移動体検出システムは、第1〜5のいずれかの態様において、複数の前記送波部を備える。
第7の態様の移動体検出システムでは、第1〜6のいずれかの態様において、前記送波部は、前記受波部と物理的に分離された第1送波部である。前記移動体検出システムは、前記受波部と物理的に分離されておらず振幅が前記基準周波数で周期的に変化する連続エネルギ波を前記監視空間に送波する第2送波部を更に備える。
第8の態様の移動体検出システムは、第1〜第7のいずれかの態様において、複数の前記受波部を備える。
第9の態様の移動体検出システムは、第6の態様において、複数の前記受波部を備える。前記複数の受波部のうち2以上の受波部が、前記複数の送波部のうちの1の送波部から送波された前記連続エネルギ波が前記物体に反射して生じる反射波を受波可能である。
第10の態様の移動体検出システムは、第7の態様において、複数の前記受波部を備える。前記複数の受波部のうち2以上の受波部が、前記第1送波部と前記第2送波部のうちの1の送波部から送波された前記連続エネルギ波が前記物体に反射して生じる反射波を受波可能である。
第11の態様の移動体検出システムでは、第1〜第10のいずれかの態様において、前記送波部は、電力が供給されると外部からの制御を受けずに前記連続エネルギ波を前記監視空間に送波するように構成される。
第12の態様の車両は、第1〜11のいずれかの態様の移動体検出システムと、前記移動体検出システムの前記送波部、前記受波部、及び前記検知部が取り付けられる車体と、を備える。
本発明によれば、設置作業の手間を少なくできる移動体検出システム、及びそれを備える車両を提供することにある。
図1は、本発明の一実施形態に係る移動体検出システムのシステム構成図である。 図2は、同上の移動体検出システムを備えた車両の説明図である。 図3は、本発明の一実施形態の変形例1に係る移動体検出システムのシステム構成図である。 図4は、本発明の一実施形態の変形例2に係る移動体検出システムのシステム構成図である。
以下に説明する実施形態は、本発明の種々の実施形態の一つに過ぎない。本発明の実施形態は、下記実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外も含み得る。また、下記の実施形態は、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(1)概要
本実施形態の移動体検出システム1は、図1に示すように、送波部(第1送波部)21を有する送波モジュール2と、送波部(第2送波部)41及び受波部30を有する送受波モジュール3と、を備えている。
移動体検出システム1は、図2に示すように、車両100の車体101に取り付けられている。送波モジュール2及び送受波モジュール3は車体101の車室102内に取り付けられている。送波モジュール2の送波部21と、送受波モジュール3の受波部30とは物理的に分離されている。
送波部21,41は、連続エネルギ波である超音波を、車室102内の監視空間110に送波する。送受波モジュール3の受波部30は、送波部21,41から送波された超音波が監視空間110に存在する物体に反射して生じる反射波を受波する。監視空間110に移動体(例えば人など)が存在すると、移動体に当たって反射した反射波は、ドップラー効果によって周波数がシフトする。移動体検出システム1では、受波部30で受波される受波信号の周波数と、送波部21,41から送波される超音波の送波周波数に対応する基準周波数との周波数差に応じたドップラー成分に基づいて、監視空間110における移動体の存否を検知する。このように、移動体に反射した反射波の周波数、つまり受信信号の周波数は、ドップラー効果によって送信周波数から変化する。「ドップラー成分」とは、ドップラー効果によって発生する受信信号の周波数と、基準周波数との周波数差に応じた信号成分である。また、送波部21と受波部30が「物理的に分離」されるとは、送波部21を保持する送波モジュール2のケースと、受波部30を保持する送受波モジュール3のケースとが分かれている状態をいう。なお、送波モジュール2のケースと送受波モジュール3のケースとが電線などを介して直接的に繋がっていなければよく、送波モジュール2と送受波モジュール3とがそれぞれ共通の電源に接続されていてもよい。送波部21と受波部30とが物理的に分離されているので、送波モジュール2及び送受波モジュール3の取付位置の自由度が高くなり、送波モジュール2及び送受波モジュール3の設置作業の手間を少なくできる。
(2)詳細
以下、本実施形態の移動体検出システム1について図面を参照して詳しく説明する。
本実施形態の移動体検出システム1は、図2に示すように、ミニバンと呼ばれるステーションワゴンタイプの車体101を有する車両100に用いられる。この車両100は、荷室とつながった広い車室102を有している。したがって、本実施形態の移動体検出システム1では、車室102の全体に超音波が届くように複数の送波部21,41を備えている。そして、送波部41を有する送受波モジュール3は前部座席の上側の天井部分に配置され、送波部21を有する送波モジュール2は、後部座席の上側の天井部分に配置されている。
(2.1)送波モジュール
送波モジュール2は、送波部21と、発振回路22とを備える。
発振回路22は、例えば水晶発振子を用いた発振回路である。発振回路22は、基準周波数に対応する送波周波数の送波信号(正弦波信号)S1を送波部21に出力する。ここにおいて、「基準周波数」は、例えば数十キロヘルツ(本実施形態では40kHz)であり、送波部21から送波される超音波の周波数に基づいて設定される。
送波部21は、例えば圧電素子を用いた超音波振動子を有する送波器である。送波部21は、発振回路22から送波信号S1が入力されると、送波信号S1の発振周波数に応じた周波数の超音波を監視空間110に送波する。
ここで、送信器21及び発振回路22の固体差などによって、送波部21から出力される超音波の周波数が基準周波数からずれる可能性があるため、送波信号S1の送波周波数と基準周波数との差(誤差)の大きさが誤差の許容値以下となるように、発振回路22は設計されている。送波周波数と基準周波数との誤差は、移動体検出システム1によって検出可能な移動体の最低速度に影響する。検出対象が人の場合、検出速度の最低速度は例えば0.1(m/s)とするのが好ましい。ここで、移動体の移動速度を0.1(m/s)、音速を340(m/s)、基準周波数(超音波の周波数)を40kHzとすると、移動体に超音波が当たったときに発生するドップラー成分は約23.5Hzになり、これは基準周波数の588ppmに相当する。したがって、送波周波数と基準周波数との差の大きさが、基準周波数の550ppm以下に設定されていればよく、送波周波数と基準周波数との誤差の許容値を例えば22Hzに設定すれば、最低速度以上の速度で移動する移動体を検出することができる。
(2.2)送受波モジュール
送受波モジュール3は、受波部30と、検知部31とを備えている。また、本実施形態の送受波モジュール3は送波部41を更に備えている。
受波部30は、例えば圧電素子を用いた超音波振動子を有する受波器である。受波部30は、監視空間110から到来する超音波を受波して電気信号(受波信号S2)に変換し、変換した受波信号S2を検知部31に出力する。受波部30は、車室102の後方からの超音波を受波できるように、車室102内の前側に配置されている。
検知部31は、発振回路32と、移相回路33と、位相検波部34と、移動体判別部40とを備える。
発振回路32は、例えば水晶発振子を用いた発振回路である。発振回路32は、基準周波数の発振信号(正弦波信号)S3を発生し、発振信号S3を移相回路33と位相検波部34とに出力する。また、発振回路32は発振信号S3を送波部41にも出力する。
移相回路33は、発振信号S3の位相を(π/2)だけシフト(移相)させた信号(この信号を移相信号という)S4を発生し、移相信号S4を位相検波部34に出力する。
位相検波部34は2つの検波部(第1検波部34A及び第2検波部34B)を備えている。
第1検波部34Aは、第1ミキサ(Mixer)35Aと、第1フィルタ36Aと、第1増幅器39Aとを備える。
第1ミキサ35Aは、受波信号S2と発振信号S3(基準信号)とを混合(乗算又は加算)することによって、2つの信号の周波数の差と和の成分(信号)を出力する。発振信号S3の周波数(基準周波数)をf1、受波信号S2の周波数をf2とすると、周波数f1,f2の和の周波数である信号と、周波数f1,f2の差の周波数である信号とが出力される。ここにおいて、第1ミキサ35Aは、例えばダイオードを用いた受動型のミキサであるが、トランジスタを用いた能動型のミキサでもよい。
第1フィルタ36Aは、第1LPF(Low Pass Filter)37Aと、第1HPF(High Pass Filter)37Aと、を備える。
第1LPF37Aは、第1ミキサ35Aの出力信号から、所定の第1カットオフ周波数以下の周波数成分を通過させる。言い換えれば、第1LPF37Aは、受波信号S2の周波数f1と発振信号S3の周波数f2との和の周波数成分を減衰させ、受波信号S2の周波数f1と発振信号S3の周波数f2との差の周波数成分を通過させる。なお、受波部30の受波信号S2には、監視空間110にある移動体に当たって反射することで周波数シフトした信号(ドップラー信号)と、監視空間110にある静止物に当たって反射することで周波数シフトしていない信号(直流成分の信号)とが含まれている。そのため、第1ミキサ35Aの出力信号には、ドップラー信号だけではなく、直流成分の信号も含まれており、第1LPF37Aの出力には、ドップラー信号と、直流成分の信号とが含まれる。
第1HPF38Aは、第1LPF37Aの出力信号から所定の第2カットオフ周波数よりも高い周波数成分を通過させており、直流成分の信号を減衰させる。つまり、第1HPF38Aは、第1LPF37Aの出力信号に含まれる直流成分の信号を減衰させて、ドップラー信号を通過させる。ここで、第1HPF38Aの第2ットオフ周波数は、検知対象である移動体の検出可能な最低速度に対応した周波数であり、移動体が人である場合は数十ヘルツに設定されていればよい。例えば移動体の検出可能な最低速度が0.1(m/sの場合には、第1HPF38Aの第2カットオフ周波数は例えば20Hzに設定されていればよく、移動速度が0.1(m/s)以上である移動体を検出することができる。
第1増幅器39Aは、第1HPF38Aの出力を増幅して、移動体判別部40に出力する。
第2検波部34Bは、第2ミキサ35Bと、第2フィルタ36Bと、第2増幅器39Bとを備える。
第2ミキサ35Bは、受波信号S2と移相信号S4とを混合(乗算又は加算)することによって、2つの信号の周波数の差と和の成分(信号)を出力する。移相信号S4の周波数は発振信号S3の周波数(基準周波数)と同じである。
第2フィルタ36Bは、第2LPF37Bと、第2HPF38Bと、を備える。
第2LPF37Bは、第2ミキサ35Bの出力信号から、所定の第3カットオフ周波数以下の周波数成分を通過させる。言い換えれば、第2LPF37Bは、受波信号S2と移相信号S4との周波数の和の成分を減衰させ、受波信号S2と移相信号S4との周波数の差の成分を通過させる。なお、第2ミキサ35Bの出力信号には、ドップラー信号だけではなく、直流成分の信号も含まれているので、第2LPF37Bの出力には、ドップラー信号と、直流成分の信号とが含まれる。ここで、第2LPF37Bの第3カットオフ周波数は、第1LPF37Aの第1カットオフ周波数と同じ値に設定されていればよい。
第2HPF38Bは、第2LPF37Bの出力信号から、所定の第4カットオフ周波数よりも高い周波数成分を通過させており、直流成分の信号を減衰させる。つまり、第2HPF38Bは、第2LPF37Bの出力信号から直流成分の信号を減衰させて、ドップラー信号を通過させる。ここで、第2HPF38Bの第4カットオフ周波数は、第1HPF38Aの第2カットオフ周波数と同じ値に設定されていればよい。
第2増幅器39Bは、第2HPF38Bの出力を増幅して、移動体判別部40に出力する。
移動体判別部40は、第1増幅器39A及び第2増幅器39Bでそれぞれ増幅されたドップラー信号のうち少なくとも一方の信号レベルが所定の基準値を超えていると、監視空間110に移動体が存在すると判断して検出信号を出力する。移動体判別部40は、第1増幅器39A及び第2増幅器39Bでそれぞれ増幅されたドップラー信号の両方が基準値以下であれば、監視空間110に移動体が存在しないと判断する。ここにおいて、上記の基準値は、移動体の検出可能な最低速度(例えば0.1(m/s))に対応した値に予め設定されている。
送波部41は、例えば圧電素子を用いた超音波振動子を有する送波器である。送波部41は、発振回路32から発振信号S3が入力されると、発振信号S3の発振周波数に応じた周波数の超音波を監視空間110に送波する。
なお、送波部41から送波された超音波が受波部30に直接受波されないように、送受波モジュール3の本体に送波部41及び受波部30が取り付けられているのが好ましい。
(2.3)動作
送波モジュール2及び送受波モジュール3は、車室102内の天井部分に取り付けられている。なお、送波モジュール2の送波部21から送波された超音波が、送受波モジュール3の受波部30に直接受波されないように、送波モジュール2及び送受波モジュール3の取付位置が設定されるのが好ましい。
送波モジュール2が車両100から電力の供給を受けると、送波モジュール2の発振回路22が発振動作を行い、送波部21が発振回路22の発振信号S1を受けて超音波を送波する。送波モジュール2は、送受波モジュール3からの制御を受けずに単独で動作する。
また、送受波モジュール3が車両100から電力の供給を受けると、送受波モジュール3が動作を開始する。送受波モジュール3の発振回路32が発振動作を行い、送波部41が発振回路32の発振信号S3を受けて超音波を送波する。
受波部30は、監視空間110から到来する超音波を受波する。受波部30に到来する超音波は、送波部21又は送波部41から送波された超音波が監視空間110内の物体によって反射された反射波などである。受波部30が超音波を受波すると、受波部30は、受波した超音波を受波信号S2に変換し、変換した受波信号S2を位相検波部34(第1検波部34A及び第2検波部34B)に出力する。
第1検波部34Aでは、第1ミキサ35Aが受波信号S2と発振信号S3とを混合して、受波信号S2及び発振信号S3の周波数の差と和の成分を出力する。第1ミキサ35Aの出力信号は第1フィルタ36Aに入力される。第1フィルタ36Aの第1LPF37A及び第1HPF38Aは、第1ミキサ35Aの出力信号に含まれるドップラー信号以外の周波数成分を減衰させ、ドップラー信号を通過させる。第1HPF38Aの出力信号は第1増幅器39Aによって増幅されて、移動体判別部40に入力される。
第2検波部34Bでは、第2ミキサ35Bが受波信号S2と移相信号S4とを混合して、受波信号S2及び移相信号S4の周波数の差と和の成分を出力する。第2ミキサ35Bの出力信号は第2フィルタ36Bに入力される。第2フィルタ36Bの第2LPF37B及び第2HPF38Bは、第2ミキサ35Bの出力信号に含まれるドップラー信号以外の周波数成分を減衰させ、ドップラー信号を通過させる。第2HPF38Bの出力信号は第2増幅器39Bによって増幅されて、移動体判別部40に入力される。
移動体判別部40は、第1増幅器39A及び第2増幅器39Bの出力信号の信号レベルと所定の基準値との高低を判別する。移動体判別部40は、第1増幅器39A及び第2増幅器39Bのうち少なくとも一方の信号レベルが基準値を超えていると、監視空間110に移動体が存在すると判断し、移動体の存在を通知する検出信号を出力する。移動体判別部40は、第1増幅器39A及び第2増幅器39Bの出力信号の信号レベルが両方ともに基準値以下であれば、監視空間110に移動体が存在しないと判断し、移動体の不在を通知する検出信号を出力する。
移動体判別部40は、例えば、車両100のECU(Electronic Control Unit)に、移動体の存在又は不在を通知する検出信号を出力する。車両100のECUは、移動体検出システム1から移動体の存在を通知する検出信号が入力されると、例えば車両100のホーンを鳴動させることによって警報音を発生させて、車室102内への不審者の進入を報知したり、不審者を威嚇したりする。
ところで、本実施形態では位相検波部34が第1検波部34Aと第2検波部34Bとを含んでいる。第1検波部34Aは第1ミキサ35Aと第1フィルタ36Aと第1増幅器39Aとを備え、第2検波部34Bは第2ミキサ35Bと第2フィルタ36Bと第2増幅器39Bとを備えている。そして、第1検波部34Aの第1ミキサ35Aに入力される発振信号S3に対して、第2検波部34Bの第2ミキサ35Bに入力される移相信号S4の位相が(π/2)だけずれている。
発振信号S3及び移相信号S4は基準周波数の正弦波信号であるので、第1増幅器39Aの出力信号を観測するタイミングによっては、第1増幅器39Aの出力信号の信号レベルが小さくなる可能性がある。しかしながら、本実施形態では第1検波部34Aと第2検波部34Bとで同時並行してドップラー信号を生成しており、第1検波部34A及び第2検波部34Bで、受波信号S2と混合される信号(発振信号S3と移相信号S4)の位相をずらしている。そのため、第1検波部34Aと第2検波部34Bとの一方の出力信号が小さくなっても、第1検波部34Aと第2検波部34Bとの他方の出力信号が大きくなるので、ドップラー信号の有無を早期かつ確実に判定することができる。
つまり、第1検波部34Aの出力信号、及び、第2検波部34Bの出力信号の一方のみからその変曲点(ピーク値)を検出するためには、最大で出力信号の半周期の時間が必要になる。本実施形態では、第1検波部34A及び第2検波部34Bで、受波信号S2と混合される信号(発振信号S3及び移相信号S4)の位相が(π/2)だけずれている。したがって、第1検波部34A及び第2検波部34Bのうち一方の出力信号の変曲点を検出するには、最大で出力信号の4分の1周期の時間で済む。よって、移動体判別部40が移動体の有無を判定するまでに要する時間を短縮することができる。ここで、2つの出力信号の二乗和の平方根がドップラー信号の振幅に相当するので、移動体判別部40が、第1検波部34A及び第2検波部34Bの出力信号を個別に下限値と比較する代わりに、2つの出力信号の二乗和をしきい値と比較して移動体の有無を判別してもよい。このように、第1検波部34A及び第2検波部34Bの出力信号の二乗和から移動体の有無を判定すれば、移動体の速度に起因した出力信号の周波数(位相)を考慮する必要がないので、移動体の有無をより短時間で判定することができる。
また、送波モジュール2は発振回路22を備えており、送受波モジュール3から発振信号が入力されていない。また、発振回路22の送波信号S1と、発振回路32の発振信号S3とは非同期である。したがって、送波モジュール2と送受波モジュール3との間で発振信号を授受する必要がなく、送波モジュール2と送受波モジュール3との間が、発振信号を授受するための信号線で接続される必要がない。よって、送波モジュール2及び送受波モジュール3を車室102内に取り付ける場合の自由度が高くなり、設置作業の手間が減る、という利点がある。
また、送波モジュール2は、電力が供給されると、外部からの制御信号による制御を受けなくても、発振回路22が発振を開始して、送波部21から超音波が送波されるので、送波モジュール2の動作を外部から制御する必要がない。したがって、制御信号を送波モジュール2に入力するための電線などを送波モジュール2に接続する必要がなく、移動体検出システム1の設置作業の手間を低減できる。
また、本実施形態の移動体検出システム1は、送受波モジュール3とは別に1つの送波モジュール2を備えているので、車両100が荷室とつながった広い車室102を有している場合でも、車室102の全体に超音波を送波することができる。なお、移動体検出システム1は、送受波モジュール3とは別に2つ以上の送波モジュール2を備えていてもよい。つまり、監視空間110の広さ及び形状などに応じて死角ができないように、送波モジュール2の数及び取付位置は適宜変更が可能である。また、送受波モジュール3を2つ以上備えていてもよく、送受波モジュール3の数及び取付位置も適宜変更が可能である。この場合、2つ以上の送受波モジュール3の受波部30は、送波モジュール2の送波部21と送受波モジュール3の送波部41のうちの1の送波部から送波された超音波が物体で反射された反射波を受波可能である。つまり、2つ以上の送受波モジュール3の受波部30は、送波部21,41のうちの同じ送波部(送波部21又は送波部41)から送波された超音波の反射波を受波可能である。ここにおいて、受波部30が反射波を受波可能であるとは、送波部21,41から送波された超音波が物体で反射された反射波が受波部30に届くような距離及び位置に、送波部21,41及び受波部30が配置されていることをいう。
なお、本実施形態では、送波部21,41が監視空間110に対して常に連続して超音波を送波しているが、所定の周期で超音波を送波してもよい。
(3)変形例
以下に、上記実施形態の変形例に係る移動体検出システムを列記する。なお、以下に説明する変形例の各構成は、上記実施形態で説明した各構成と適宜組み合わせて適用可能である。
(3.1)変形例1
上記実施形態の移動体検出システム1では、送波モジュール2と送受波モジュール3とを備えているが、変形例1の移動体検出システム1は、図3に示すように、送波モジュール2A,2Bと、受波モジュール5と、を備える。
送波モジュール2A,2B及び受波モジュール5は、車体101の車室102内の天井部分に取り付けられる。受波モジュール5と送波モジュール2Bとは、車室102内において前部座席の上側の天井部分に配置されており、送波モジュール2Aは、車室102内において後部座席の上側の天井部分に配置されている。ここにおいて、送波モジュール2A,2Bはそれぞれ受波モジュール5と物理的に分離されている。なお、送波モジュール2A,2Bから送波された超音波が、受波モジュール5に直接受波されないように、送波モジュール2A,2B及び受波モジュール5の取付位置が設定されるのが好ましい。
送波モジュール2A,2Bは、送波部21A,21Bと、発振回路22A,22Bとを備える。
発振回路22A,22Bは、例えば水晶発振子を用いた発振回路である。発振回路22A,22Bは、それぞれ、基準周波数に対応する送波周波数の送波信号(正弦波信号)S5,S6を送波部21A,21Bに出力する。
ここで、送波部21A,21Bからそれぞれ送波される超音波の送波周波数と基準周波数との差、つまり発振回路22A,22Bの発振周波数と基準周波数との誤差が所定の許容値以下に収まるように発振回路22A,22Bが設計されている。
受波モジュール5は、実施形態1で説明した送受波モジュール3から送波部41をなくしたような構成を有している。つまり、受波モジュール5の受波部50、発振回路52、移相回路53、位相検波部54、移動体判別部60は、送受波モジュール3の受波部30、発振回路32、移相回路33、位相検波部34、移動体判別部40に相当しており、その説明は適宜省略する。
また、受波モジュール5の位相検波部54は第1検波部54Aと第2検波部54Bとを備えており、第1検波部54A及び第2検波部54Bは、送受波モジュール3の位相検波部34が備える第1検波部34A及び第2検波部34Bに相当する。
受波モジュール5の第1検波部54Aの第1ミキサ55A、第1フィルタ56A、第1増幅器59Aは、それぞれ、送受波モジュール3の第1検波部34Aの第1ミキサ35A、第1フィルタ36A、第1増幅器39Aに相当しており、その説明は省略する。受波モジュール5の第1フィルタ56Aは第1LPF57A及び第1HPF58Aを備えている。第1LPF57A及び第1HPF58Aは送受波モジュール3の第1フィルタ36Aが備える第1LPF37A及び第1HPF38Aにそれぞれ相当しており、その説明は適宜省略する。
受波モジュール5の第2検波部54Bの第2ミキサ55B、第2フィルタ56B、第2増幅器59Bは、それぞれ、送受波モジュール3の第2検波部34Bが備える第2ミキサ35B、第2フィルタ36B、第2増幅器39Bに相当しており、その説明は省略する。受波モジュール5の第2フィルタ56Bは第2LPF57B及び第2HPF58Bを備えている。第2LPF57B及び第2HPF58Bは送受波モジュール3の第2フィルタ36Bが備える第2LPF37B及び第2HPF38Bにそれぞれ相当しており、その説明は適宜省略する。
変形例1の移動体検出システム1では、受波モジュール5に送波部が設けられておらず、2つの送波モジュール2A,2Bから送波された超音波が物体に反射されたときに、その反射波を受波モジュール5が受波する。変形例1の移動体検出システム1においても送波モジュール2A,2Bの発振回路22A,22Bの発振周波数は基準周波数に設定されている。受波モジュール5は、複数の送波モジュール2A,2Bの送波部21A,21Bのうちの1の送波部(同じ送波部)から送波された超音波が物体で反射された反射波を受波可能である。ここにおいて、受波部50が反射波を受波可能であるとは、送波部21A,21Bから送波された超音波が物体で反射された反射波が受波部50に届くような距離及び位置に、送波部21A,21B及び受波部50が配置されていることをいう。
また、受波モジュール5の発振回路22は、周波数が基準周波数である発振信号S7を発生し、移相回路53は、発振信号S7の位相を(π/2)だけずらした移相信号S8を発生する。
第1検波部54Aの第1ミキサ55Aは、受波部50の受波信号S9と発振信号S7とを混合して、受波信号S9と発振信号S7との周波数差に応じたドップラー信号を発生する。また、第2検波部54Bの第2ミキサ55Bは、受波部50の受波信号S9と移相信号S8とを混合して、受波信号S9と移相信号S8との周波数差に応じたドップラー信号を発生する。
このように、変形例1では、受波モジュール5が送波部を備えておらず、受波モジュール5とは別に送波モジュール2A,2Bが設けられている。送波モジュール2A,2Bの発振回路22A,22Bの発振周波数は基準周波数に設定されており、受波モジュール5の発振回路52の発振周波数も基準周波数に設定されている。そして、発振回路22A,22B,52の発振周波数と基準周波数との誤差がそれぞれ許容値以下に収まるように、発振回路22A,22B,52が構成されている。つまり、発振回路22A,22B,52の発振周波数の個体差が許容値以下に収まるように発振回路22A,22B,52の発振周波数が管理されている。したがって、発振回路22A,22B,52の固体差によって発振回路22A,22B,52の発振周波数が基準周波数からずれたとしても、発振回路22A,22B,52の発振周波数と基準周波数との誤差が許容値以下に収まるので、移動体を誤検知しにくくなる。
また、送波モジュール2A,2Bは、発振回路22A,22Bを備えており、受波モジュール5から発振信号S7が入力されていないので、送波モジュール2A,2Bと受波モジュール5との間で発振信号S7を授受する必要がない。したがって、送波モジュール2A,2Bと受波モジュール5との間が、発振信号S7を授受するための信号線で接続される必要がなく、送波モジュール2A,2B及び受波モジュール5を車室102内に取り付ける場合の自由度が高くなり、設置作業の手間が減る、という利点がある。
ところで、変形例1の移動体検出システム1は、受波モジュール5と、2つの送波モジュール2A,2Bとを備えているが、送波モジュール2A,2Bの数は2つに限定されない。送波モジュールの数は、監視空間110の広さ、形状などに応じて適宜変更が可能である。1つの送波モジュールで監視空間110の全体に超音波を送波可能であれば、1つの送波モジュールと、受波モジュール5とで移動体検出システム1が構成されていてもよい。また、移動体検出システム1は、3つ以上の送波モジュールと、受波モジュール5とを備えていてもよい。つまり、移動体検出システム1は、少なくとも1つの送波モジュールと、受波モジュール5とを備えていればよく、送波モジュールと受波モジュール5との間が物理的に分離されていればよい。また、送波モジュール及び受波モジュール3の数及び取付位置は、車室110内に死角ができないように適宜変更が可能である。
(3.2)変形例2
上記変形例1の移動体検出システム1では、受波モジュール5を1つしか備えていないが、変形例2の移動体検出システム1は、図4に示すように、2つの受波モジュール5A,5Bを備えている。
変形例2の受波モジュール5A,5Bは、変形例1で説明した受波モジュール5と同様の構成を備えている。つまり、受波モジュール5A,5Bの受波部50A,50Bは受波モジュール5の受波部50に相当し、受波モジュール5A,5Bの検知部51A,51Bは受波モジュール5の検知部51に相当するので、受波モジュール5A,5Bの詳細な説明は適宜省略する。
送波モジュール2A,2Bと受波モジュール5A,5Bとは、車両100の車室102の天井部分に取り付けられている。送波モジュール2Aは、例えば前部座席の上側の天井部分に取り付けられており、送波モジュール2Bは、例えば後部座席の上側の天井部分に取り付けられる。送波モジュール2A,2Bは、受波モジュール5A,5Bの各々と物理的に分離されている。
受波モジュール5A,5Bは、例えば前部座席の天井部分において左右に分かれて取り付けられている。受波モジュール5A,5Bは、受波部50A,50Bが車室102の後方からの超音波を受波できるように、車室102内の前側に配置されている。
ここで、複数(変形例2では2つ)の受波モジュール5A,5Bの受波部50A,50Bは、後方からの超音波を受波できるように配置されている。そして、受波モジュール5A,5Bの受波部50A,50Bは、複数(変形例2では2つ)の送波部21A,21Bのうち1の送波部から送波された超音波の反射波を受波することができる。つまり、受波部50A,50Bは、送波部21A,21Bのうち同じ送波部(送波部21A又は送波部21B)から送波された超音波の反射波を受波することができる。
受波モジュール5A,5Bの検知部51A,51Bは、受波部50A,50Bによって受波された受波信号と基準周波数の発振信号とを混合することで両信号の周波数差に応じたドップラー信号を得て、このドップラー信号をもとに移動体の存否を判別している。受波部50A,50Bは、同じ送波部(送波部21A又は送波部21B)から出力される超音波の反射波を受波可能なので、受波モジュール5A,5Bの両方が移動体の検知に失敗する可能性は低く、移動体の存在を確実に検出できる。
なお、変形例2の移動体検出システム1は、2つの送波モジュール2A,2Bと、2つの受波モジュール5A,5Bとを備えているが、送波モジュール及び受波モジュールの数は2つに限定されない。移動体検出システム1は、それぞれ2以上の送波モジュール及び受波モジュールを備えていればよい。この場合、2以上の受波モジュールの受波部は、2以上の送波モジュールのうち1の送波モジュール(同じ送波モジュール)から送波された超音波を受波可能である。なお、受波モジュールと送波モジュールの数は同じである必要はなく、受波モジュールと送波モジュールの数及び取付位置は適宜変更が可能である。
(3.3)その他の変形例
上記実施形態及び変形例1,2の移動体検出システム1は、連続エネルギ波として超音波を用いているが、超音波の代わりに電波を用いる場合においても本発明の技術思想が適用可能である。
上記実施形態及び変形例1,2の移動体検出システム1において、受波部30と物理的に分離されていない送波部41と、受波部30とは、送波と受波の両方を行う1つの超音波振動子で実現されてもよい。
上記実施形態及び変形例1,2の移動体検出システム1において、発振信号を発生する発振回路22,22A,22Bと、基準信号を発生する発振回路32,52とは、水晶発振子を用いた発振回路を例示したが、他の構成の発振回路でもよい。発振回路22,22A,22B,32,52は、セラミック振動子を用いた発振回路、LC発振回路でもよいし、クロック信号を発生するクロックIC(Integrate Circuit)でもよい。
上記実施形態及び変形例1,2の移動体検出システム1は、自動車のような車両100の車室102において移動体の存否を検出しているが、鉄道車両、船舶、航空機などの輸送機器内の監視空間において移動体の存否を検出してもよい。また、移動体検出システム1は、建物内の監視空間において移動体の存否を検出してもよい。
また、上記実施形態及び変形例1,2の移動体検出システム1は、移動体として人を例示したが、移動体は人に限定されず、動物でもよいし、ロボット、ドローンなどの自在に移動する機器でもよい。
(4)まとめ
以上説明したように、第1の態様の移動体検出システム(1)は、送波部(21,21A,21B)と、受波部(30,50,50A,50B)と、検知部(31,51,51A,51B)とを備える。送波部(21,21A,21B)は、所定の送波周波数の送波信号(S1,S5,S6)が入力されると振幅が周期的に変化する連続エネルギ波を監視空間(110)に送波する。受波部(30,50,50A,50B)は、送波部(21,21A,21B)と物理的に分離されており、連続エネルギ波が監視空間(110)に存在する物体に反射して生じる反射波を受波して受波信号(S2,S9)を発生する。検知部(31,51,51A,51B)は、受波信号(S2,S9)の周波数と送波周波数に対応する基準周波数との周波数差に応じたドップラー成分に基づいて監視空間(110)における移動体の存否を検知する。
この構成によれば、送波部(21,21A,21B)と、受波部(30,50,50A,50B)とを別々の場所に設置できるので、送波部(21,21A,21B)及び受波部(30,50,50A,50B)の間を接続する電線などが不要になる。したがって、移動体検出システム1の設置作業の手間を低減できる。
第2の態様の移動体検出システム(1)では、第1の態様において、送波周波数と基準周波数との差の大きさが、誤差の許容値以下である。
この構成によれば、送波周波数と基準周波数との差の大きさを、誤差の許容値以下とすることで、移動体の誤検出を低減できる。
第3の態様の移動体検出システム(1)では、第2の態様において、誤差の許容値が、移動体の検出可能な最低速度に基づいている。
この構成によれば、最低速度以上の速度で移動する移動体を検出することができる。
第4の態様の移動体検出システム(1)では、第1〜3のいずれかの態様において、検知部(31,51,51A,51B)が、発振回路(32,52)と、ミキサ(35A,35B,55A,55B)と、フィルタ(36A,36B,56A,56B)と、を備える。発振回路(32,52)は、基準周波数の基準信号を発生する。ミキサ(35A,35B,55A,55B)は、受波信号(S2,S9)と基準信号とを混合する。フィルタ(36A,36B,56A,56B)は、ミキサ(35A,35B,55A,55B)から出力される信号のうち、受波信号(S2,S9)の周波数と基準周波数との周波数差に応じたドップラー成分を通過させる。検知部(31,51,51A,51B)は、フィルタ(36A,36B,56A,56B)を通過したドップラー成分に基づいて監視空間(110)における移動体の存否を検知する。
この構成によれば、ミキサ(35A,35B,55A,55B)が受波信号と基準信号とを混合することで、受波信号と基準信号との周波数差に応じたドップラー成分を得ることができる。そして、フィルタ(36A,36B,56A,56B)は、ミキサ(35A,35B,55A,55B)から出力される信号のうちドップラー成分を通過させているので、このドップラー成分をもとに移動体の存否を確実に検出することができる。
第5の態様の移動体検出システム(1)では、第4の態様において、送波信号(S1,S5,S6)と基準信号とが非同期である。
この構成によれば、基準信号と送波信号とを同期させるために、送波部(21,21A,21B)と受波部(30,50,50A,50B)との間を電気的に接続する必要がない。したがって、送波部(21,21A,21B)と受波部(30,50,50A,50B)との間を電気的に接続する電線などが不要になり、移動体検出システム1の設置作業の手間を低減できる。
第6の態様の移動体検出システム(1)は、第1〜5のいずれかの態様において、複数の送波部(21A,21B)を備える。
この構成によれば、複数の送波部(21A,21B)を備えているので、連続エネルギ波が届く範囲を広げることができ、移動体を検出できない死角を低減できる。
第7の態様の移動体検出システム(1)では、第6の態様において、送波部は、受波部(30,50,50A,50B)と物理的に分離された第1送波部(21,21A,21B)である。移動体検出システム(1)は、受波部(30)と物理的に分離されておらず振幅が基準周波数で周期的に変化する連続エネルギ波を監視空間(110)に送波する第2送波部(41)を更に備える。
この構成によれば、受波部(30)と物理的に分離された第1送波部(21,21A,21B)と、受波部(30)と物理的に分離されていない第2送波部(41)とで、連続エネルギ波が届く範囲を広げることができ、移動体を検出できない死角を低減できる。
第8の態様の移動体検出システム(1)は、第1〜第7のいずれかの態様において、複数の受波部(50A,50B)を備える。
この構成によれば、複数の受波部(50A,50B)で反射波を受波しているので、移動体をより確実に検出できる。
第9の態様の移動体検出システム(1)は、第6の態様において、複数の受波部(50A,50B)を備える。複数の受波部(50A,50B)のうち2以上の受波部が、複数の送波部(21A,21B)のうちの1の送波部から送波された連続エネルギ波が物体に反射して生じる反射波を受波可能である。
この構成によれば、複数の受波部(50A,50B)で、複数の送波部(21A,21B)のうちの1の送波部、つまり同じ送波部から送波された連続エネルギ波の反射波を受波しているので、移動体をより確実に検出できる。
第10の態様の移動体検出システム(1)は、第7の態様において、複数の受波部(50A,50B)を備える。複数の受波部(50A,50B)のうち2以上の受波部が、第1送波部(21)と第2送波部(41)のうちの1の送波部から送波された連続エネルギ波が物体に反射して生じる反射波を受波可能である。
この構成によれば、複数の受波部(50A,50B)で、第1送波部(21)と第2送波部(41)のうちの1の送波部から送波された連続エネルギ波の反射波を受波しているので、移動体をより確実に検出できる。
第11の態様の移動体検出システム(1)では、第1〜10のいずれかの態様において、送波部(21,21A,21B)は、電力が供給されると外部からの制御を受けずに連続エネルギ波を監視空間110に送波するように構成される。
この構成によれば、送波部(21,21A,21B)は、電力が供給されると連続エネルギ波を監視空間110に送波するので、送波部(21,21A,21B)を単独で動作させることができる。したがって、送波部(21,21A,21B)の動作を外部から制御する必要がなく、制御信号などを送波部(21,21A,21B)に入力するための電線などを送波部(21,21A,21B)に接続する必要がない。よって、移動体検出システム(1)の設置作業の手間を低減できる。
第2〜第11の態様に係る構成については、移動体検出システムに必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
第12の態様の車両は、第1〜11のいずれかの態様の移動体検出システム(1)と、車体(101)とを備える。車体(101)には、移動体検出システム(1)の送波部(21,21A,21B)、受波部(30,50,50A,50B)、及び検知部(31,51,51A,51B)が取り付けられる。
この構成によれば、設置作業の手間を低減できる移動体検出システム1を備えた車両100を提供できる。
1 移動体検出システム
2,2A,2B 送波モジュール
3 送受波モジュール
5,5A,5B 受波モジュール
21,21A,21B 送波部(第1送波部)
22,22A,22B 発振回路
30,50,50A,50B 受波部
31,51,51A,51B 検知部
32,52 発振回路
33,53 移相回路
34,54 位相検波部
34A,54A 第1検波部
34B,54B 第2検波部
35A,55A 第1ミキサ(ミキサ)
35B,55B 第2ミキサ(ミキサ)
36A,56A 第1フィルタ(フィルタ)
36B,56B 第2フィルタ(フィルタ)
40,60 移動体判別部
41 送波部(第2送波部)
100 車両
101 車体
102 車室
110 監視空間

Claims (12)

  1. 所定の送波周波数の送波信号が入力されると振幅が周期的に変化する連続エネルギ波を監視空間に送波する送波部と、
    前記送波部と物理的に分離されており、前記連続エネルギ波が前記監視空間に存在する物体に反射して生じる反射波を受波して受波信号を発生する受波部と、
    前記受波信号の周波数と前記送波周波数に対応する基準周波数との周波数差に応じたドップラー成分に基づいて前記監視空間における移動体の存否を検知する検知部と、を備える
    移動体検出システム。
  2. 前記送波周波数と前記基準周波数との差の大きさが、誤差の許容値以下である
    請求項1に記載の移動体検出システム。
  3. 前記誤差の許容値が、前記移動体の検出可能な最低速度に基づいている
    請求項2に記載の移動体検出システム。
  4. 前記検知部が、
    前記基準周波数の基準信号を発生する発振回路と、
    前記受波信号と前記基準信号とを混合するミキサと、
    前記ミキサから出力される信号のうち、前記受波信号の周波数と前記基準周波数との周波数差に応じたドップラー成分を通過させるフィルタと、を備え、
    前記検知部は、前記フィルタを通過した前記ドップラー成分に基づいて前記監視空間における前記移動体の存否を検知する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の移動体検出システム。
  5. 前記送波信号と前記基準信号とが非同期である
    請求項4に記載の移動体検出システム。
  6. 複数の前記送波部を備える
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の移動体検出システム。
  7. 前記送波部は、前記受波部と物理的に分離された第1送波部であり、
    前記受波部と物理的に分離されておらず振幅が前記基準周波数で周期的に変化する連続エネルギ波を前記監視空間に送波する第2送波部を更に備える
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の移動体検出システム。
  8. 複数の前記受波部を備える
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の移動体検出システム。
  9. 複数の前記受波部を備え、
    前記複数の受波部のうち2以上の受波部が、前記複数の送波部のうちの1の送波部から送波された前記連続エネルギ波が前記物体に反射して生じる反射波を受波可能である
    請求項6に記載の移動体検出システム。
  10. 複数の前記受波部を備え、
    前記複数の受波部のうち2以上の受波部が、前記第1送波部と前記第2送波部のうちの1の送波部から送波された前記連続エネルギ波が前記物体に反射して生じる反射波を受波可能である
    請求項7に記載の移動体検出システム。
  11. 前記送波部は、電力が供給されると外部からの制御を受けずに前記連続エネルギ波を前記監視空間に送波するように構成される
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の移動体検出システム。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の移動体検出システムと、前記移動体検出システムの前記送波部、前記受波部、及び前記検知部が取り付けられる車体と、を備える
    車両。
JP2017054552A 2017-03-21 2017-03-21 移動体検出システム、及びそれを備える車両 Pending JP2018155692A (ja)

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