JP2018155322A - クラッチユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】 内側センタリングばねと外側センタリングばねとの接触に基づく異音の発生を未然に防止する。【解決手段】 入力される回転トルクの伝達および遮断を制御するレバー側クラッチ部11と、レバー側クラッチ部11からの回転トルクを出力側へ伝達すると共に、出力側から逆入力される回転トルクを遮断するブレーキ側クラッチ部12とからなり、レバー側クラッチ部11は、回転トルクが入力される外輪14と、複数の円筒ころ16を保持する筒状の保持器17と、外輪14を中立状態に復帰させる外側センタリングばね18と、保持器17を中立状態に復帰させる内側センタリングばね19とを備え、内側センタリングばね19を、保持器17の内周面の凹溝17dに嵌合させることにより保持器17の内部に格納する。【選択図】 図1

Description

本発明は、回転トルクが入力される入力側クラッチ部と、その入力側クラッチ部からの回転トルクを出力側へ伝達すると共に、出力側からの回転トルクを遮断する出力側クラッチ部とを備えたクラッチユニットに関する。
一般に、円筒ころやボール等の係合子を用いるクラッチユニットにおいては、入力部材と出力部材との間にクラッチ部が配設される。このクラッチ部は、前述の入力部材と出力部材との間で円筒ころやボール等の係合子を係合および離脱させることによって、回転トルクの伝達および遮断を制御する構成になっている。
本出願人は、レバー操作により座席シートを上下調整する自動車用シートリフタ部に組み込まれるクラッチユニットを先に提案している(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に開示されたクラッチユニットは、レバー操作により回転トルクが入力される入力側クラッチ部としてのレバー側クラッチ部と、そのレバー側クラッチ部からの回転トルクを出力側へ伝達すると共に、出力側からの回転トルクを遮断する出力側クラッチ部としてのブレーキ側クラッチ部とを備えている。
レバー側クラッチ部は、レバー操作により回転トルクが入力される外輪と、外輪からの回転トルクをブレーキ側クラッチ部に伝達する内輪と、外輪と内輪間の楔すきまでの係合および離脱により外輪からの回転トルクの伝達および遮断を制御する複数の円筒ころと、複数の円筒ころを円周方向等間隔に保持する保持器と、外輪の回転で弾性力を蓄積し、回転トルクの入力がなくなると、蓄積された弾性力で外輪を中立状態に復帰させる外側センタリングばねと、外輪に追従する保持器の回転で弾性力を蓄積し、回転トルクの入力がなくなると、蓄積された弾性力で保持器を中立状態に復帰させる内側センタリングばねで主要部が構成されている。
ブレーキ側クラッチ部は、回転が拘束された外輪と、回転トルクが出力される出力軸と、外輪と出力軸間の楔すきまでの係合および離脱により出力軸からの回転トルクの遮断とレバー側クラッチ部からの回転トルクの伝達とを制御する複数の円筒ころおよび板ばねと、各円筒ころおよび板ばねを円周方向等間隔に保持する保持器と、出力軸に回転抵抗を付与する摩擦リングとで主要部が構成されている。なお、保持器は、レバー側クラッチ部の内輪と一体的に形成されている。
レバー側クラッチ部では、レバー操作により外輪に回転トルクが入力されると、円筒ころが外輪と内輪間の楔すきまに係合する。この楔すきまでの円筒ころの係合により、内輪に回転トルクが伝達されて内輪が回転する。この時、外輪の回転に伴って外側センタリングばねに弾性力が蓄積されると共に、外輪に追従する保持器の回転に伴って内側センタリング板に弾性力が蓄積される。
レバー操作による回転トルクの入力がなくなると、外側センタリングばねの弾性力により外輪が中立状態に復帰すると共に、内側センタリングばねの弾性力により保持器が中立状態に復帰する。一方、内輪は、与えられた回転位置をそのまま維持する。従って、外輪の回転繰り返し、つまり、操作レバーのポンピング操作により、内輪は寸動回転する。
ブレーキ側クラッチ部では、座席シートへの着座により出力軸に回転トルクが逆入力されると、円筒ころが出力軸と外輪間の楔すきまと係合して出力軸が外輪に対してロックされる。この出力軸のロックにより出力軸から逆入力される回転トルクは遮断される。これにより、座席シートの座面高さが保持される。
一方、レバー側クラッチ部の内輪から回転トルクがブレーキ側クラッチ部の保持器に入力されると、保持器が回転し円筒ころと当接して板ばねの弾性力に抗して押圧することにより、その円筒ころが外輪と出力軸間の楔すきまから離脱する。この円筒ころの離脱により、出力軸のロック状態が解除され、出力軸は回転可能となる。このロック状態の解除時、摩擦リングにより出力軸に回転抵抗が付与される。
そして、ブレーキ側クラッチ部の保持器がさらに回転することにより、保持器からの回転トルクが出力軸に伝達され、出力軸が回転する。つまり、レバー側クラッチ部の内輪に伴って保持器が寸動回転すると、出力軸も寸動回転することになる。この出力軸の寸動回転により、座席シートの座面高さが調整可能となる。
特許第5207779号公報
ところで、特許文献1で開示された従来のクラッチユニットのレバー側クラッチ部は、外輪の回転で弾性力を蓄積し、回転トルクの入力がなくなると、蓄積された弾性力で外輪を中立状態に復帰させる外側センタリングばねと、外輪に追従する保持器の回転で弾性力を蓄積し、回転トルクの入力がなくなると、蓄積された弾性力で保持器を中立状態に復帰させる内側センタリングばねとを備えている。
このクラッチユニットのレバー側クラッチ部は、保持器の外周に内側センタリングばねが配置され、その内側センタリグばねの径方向外側に外側センタリングばねが配置された構造を具備する(特許文献1の図23参照)。この内側センタリングばねと外側センタリングばねとの間に干渉する部品が存在しない。
レバー側クラッチ部では、レバー操作により外輪に回転トルクが入力されると、その外輪の回転で弾性力を蓄積する外側センタリングばねが拡径すると共に揺動する。その後、レバーを中立位置に戻した際に、反動で外側センタリングばねが内側センタリングばねと接触する。この時、内側センタリングばねと外側センタリングばねとの間に干渉部品がないことから、外側センタリングばねと内側センタリングばねとが接触したことにより異音が発生する場合がある。
このような異音の発生は、レバー操作時、操作フィーリングの悪化を招き、搭乗者に不快感を与える原因にもなる。
そこで、本発明は前述の課題に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、内側センタリングばねと外側センタリングばねとの接触に基づく異音の発生を未然に防止し得るクラッチユニットを提供することにある。
本発明に係るクラッチユニットは、入力される回転トルクの伝達および遮断を制御する入力側クラッチ部と、その入力側クラッチ部からの回転トルクを出力側へ伝達すると共に、出力側から逆入力される回転トルクを遮断する出力側クラッチ部とからなる基本構成を具備する。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明の入力側クラッチ部は、回転トルクが入力される入力部材と、複数の係合子を保持する保持器と、入力部材を中立状態に復帰させる外側センタリングばねと、保持器を中立状態に復帰させる内側センタリングばねとを備え、内側センタリングばねを保持器の内部に格納したことを特徴とする。
本発明では、内側センタリングばねを保持器の内部に格納したことにより、入力部材の回転で弾性力を蓄積する外側センタリングばねが拡径すると共に揺動した後、レバーを中立位置に戻した際の反動による外側センタリングばねと内側センタリングばねとの接触を回避できる。その結果、外側センタリングばねと内側センタリングばねとの接触に基づく異音の発生を防止できる。
本発明における内側センタリングばねは、保持器の内周面に形成された凹溝に嵌合されている構造が望ましい。
このような構造を採用すれば、簡便な手段により、内側センタリングばねを保持器の内部に容易に格納することができる。
本発明における保持器は、その周方向に延びる長孔あるいは切り欠きを有し、C字状をなす内側センタリングばねの両端部を保持器の長孔あるいは切り欠きの周方向端面に係止させた構造が望ましい。
このような構造を採用すれば、入力部材に追従する保持器の回転で内側センタリングばねが弾性力を蓄積し、回転トルクの入力がなくなると、蓄積された弾性力で保持器を中立状態に復帰させる機能を簡便な手段により発揮させることができる。
本発明に係るクラッチユニットは、入力側クラッチ部および出力側クラッチ部が自動車用シートリフタ部に組み込まれた構造が望ましい。
このような構造を採用すれば、入力側クラッチ部をレバー操作により回転トルクが入力されるレバー側クラッチ部とし、出力側クラッチ部をブレーキ側クラッチ部とすることで、自動車用シートリフタ部に容易に適用することができる。
本発明によれば、内側センタリングばねを保持器の内部に格納したことにより、入力部材の回転で弾性力を蓄積する外側センタリングばねが拡径すると共に揺動した後、レバーを中立位置に戻した際の反動による外側センタリングばねと内側センタリングばねとの接触を回避できる。その結果、外側センタリングばねと内側センタリングばねとの接触に基づく異音の発生を防止できる。
このように、異音の発生を防止できることにより、本発明を自動車用シートリフタ部に適用した場合、レバー操作時、良好な操作フィーリングが得られるので、搭乗者にとって快適なレバー操作を実現することができる。
本発明の実施形態で、クラッチユニットを示す断面図である。 図1のP−P線に沿う断面図である。 図1のQ−Q線に沿う断面図である。 図1のR−R線に沿う断面図である。 図1のレバー側クラッチ部の保持器を示す斜視図である。 図1のクラッチユニットを示す組立分解斜視図である。 図5の保持器を組み付けた状態を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態で、保持器の一例を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態で、保持器の他例を示す斜視図である。 自動車の座席シートおよびシートリフタ部を示す構成図である。
本発明に係るクラッチユニットの実施形態を図面に基づいて詳述する。図1はこの実施形態のクラッチユニットの全体構成を示す断面図、図2は図1のP−P線に沿う断面図、図3は図1のQ−Q線に沿う断面図、図4は図1のR−R線に沿う断面図である。
以下の実施形態では、自動車用シートリフタ部に組み込まれたクラッチユニットを例示するが、シートリフタ部以外にも適用可能である。
この実施形態のクラッチユニット10は、図1に示すように、入力側クラッチ部としてのレバー側クラッチ部11と、出力側クラッチ部としてのブレーキ側クラッチ部12とをユニット化した構造を具備する。
レバー側クラッチ部11は、レバー操作により入力される回転トルクの伝達および遮断を制御する。ブレーキ側クラッチ部12は、レバー側クラッチ部11からの回転トルクを出力側へ伝達すると共に、出力側から逆入力される回転トルクを遮断する逆入力遮断機能を有する。
レバー側クラッチ部11は、図1および図2に示すように、レバー操作により回転トルクが入力される側板13および外輪14と、外輪14から入力される回転トルクをブレーキ側クラッチ部12に伝達する内輪15と、外輪14と内輪15間での係合および離脱により外輪14からの回転トルクの伝達および遮断を制御する複数の円筒ころ16と、各円筒ころ16を円周方向等間隔に保持する保持器17と、外輪14を中立状態に復帰させるための外側センタリングばね18と、保持器17を中立状態に復帰させるための内側センタリングばね19とを具備する。
側板13および外輪14は、側板13の外周縁部に形成された爪部13aを、外輪14の外周縁部に形成された切欠き凹部14aに挿入して加締めることにより、側板13を外輪14に固定し、レバー側クラッチ部11の入力部材として一体化されている。
外輪14の内周には、複数のカム面14bが円周方向等間隔に形成されている。外輪14への回転トルクの入力は、側板13にねじ止め等により取り付けた上下方向揺動可能な操作レバー43(図10参照)により行われる。
内輪15は、出力軸22が挿通される筒状部15aと、その筒状部15aのブレーキ側端部を径方向外側に延在させた拡径部15bと、その拡径部15bの外周端部を軸方向一方側(ブレーキ側クラッチ部12側)に屈曲させることにより突出した複数の柱部15c(図3参照)とからなる。
内輪15の筒状部15aの円筒状外周面15dと、外輪14の内周に形成されたカム面14bとの間に楔すきま20(図2参照)が形成されている。この楔すきま20に円筒ころ16が保持器17により円周方向等間隔で配設されている。
外側センタリングばね18は、図1および図4に示すように、外輪14とカバー24との間に配設されたC字状帯板弾性部材で、外側に向けて屈曲成形された両端部18aを外輪14の爪部14cとカバー24の爪部24bに係止させている。
外側センタリングばね18は、レバー操作により外輪14から入力される回転トルクの作用時、静止状態にあるカバー24の爪部24bに対して、外輪14の回転に伴って爪部14cにより押し拡げられて弾性力が蓄積され、外輪14からの回転トルクの開放時、その弾性力により外輪14を中立状態に復帰させる。
外側センタリングばね18の径方向内側に位置する内側センタリングばね19は、保持器17とブレーキ側クラッチ部12のカバー24との間に配設された断面円形のC字状弾性部材で、外側に向けて屈曲成形された両端部19aを保持器17の長孔17b(後述)の周方向端面17cとカバー24の爪部24cに係止させている。
内側センタリングばね19は、レバー操作により外輪14から入力される回転トルクの作用時、静止状態にあるカバー24の爪部24cに対して、外輪14に追従する保持器17の回転に伴って長孔17bの周方向端面17cにより押し縮められて弾性力が蓄積され、外輪14からの回転トルクの開放時、その弾性力により保持器17を中立状態に復帰させる。
保持器17は、図5に示すように、円筒ころ16を収容する複数のポケット17aが円周方向等間隔に形成された樹脂製の円筒状部材である。保持器17の内周面には、その周方向に沿って延びる凹溝17dが形成されている。この凹溝17dに前述の内側センタリングばね19を嵌合させることにより、保持器17の内部に内側センタリングばね19を格納している(図4参照)。
また、保持器17の凹溝17dと連通するように周方向に沿って延びる長孔17bが設けられている。この長孔17bの周方向端面17cに、内側センタリングばね19の両端部19aを係止させている(図4参照)。
保持器17および内側センタリングばね19は、図6および図7に示すように、ブレーキ側クラッチ部12のカバー24上で外側センタリングばね18の内側に配置された状態で組み付けられる。この状態で、内側センタリングばね19の両端部19aは、カバー24の爪部24cに係止される(図7参照)。なお、図7では、外側センタリングばね18を図示省略している。
この実施形態では、図5に示すように、保持器17に1つの長孔17bを設けた場合を例示したが、本発明はこれに限定されることなく、図8および図9に示すような構造を有する保持器17であってもよい。
図8に示す保持器17では、2つの長孔17eを設け、それぞれの長孔17eの周方向外側に位置する周方向端面17fに内側センタリングばね19の両端部19aを係止させるようにしてもよい。
また、図9に示す保持器17では、その周方向に沿って延びる切り欠き17gを設け、その切り欠き17gの周方向端面17hに内側センタリングばね19の両端部19aを係止させるようにしてもよい。
ブレーキ側クラッチ部12は、図1および図3に示すように、レバー側クラッチ部11からの回転トルクが入力される内輪15と、その内輪15からの回転トルクが出力される出力軸22と、回転が拘束された外輪23、カバー24および側板25と、外輪23と出力軸22間での係合および離脱により、出力軸22から逆入力される回転トルクの遮断と内輪15からの回転トルクの伝達とを制御する複数対の円筒ころ27、および各対の円筒ころ27同士に円周方向への離反力を付勢する断面N字形の板ばね28と、出力軸22に回転抵抗を付与する摩擦リング29とで主要部が構成されている。
内輪15の筒状部15aが外挿された出力軸22の軸部22aには、径方向外側に拡径した大径部22bが一体的に形成されている。軸部22aの出力側端部には、シートリフタ部39(図10参照)と連結するためのピニオンギヤ22dが同軸的に形成されている。また、軸部22aの入力側端部にウェーブワッシャ30を介してワッシャ31を圧入することにより、レバー側クラッチ部11の構成部品を抜け止めしている。
出力軸22の大径部22bの外周には複数(例えば6つ)の平坦なカム面22eが円周方向等間隔に形成されている。大径部22bのカム面22eと外輪23の円筒状内周面23aとの間で形成された楔すきま26に、二つの円筒ころ27と二つの円筒ころ27間に介挿された一つの板ばね28とがそれぞれ配されている。
円筒ころ27および板ばね28は、外輪14から入力される回転トルクを出力軸22に伝達する機能を持つ内輪15の柱部15cにより円周方向等間隔に配設されている。つまり、内輪15の柱部15cは、円筒ころ27および板ばね28をポケット15fに収容して円周方向等間隔に保持することにより保持器として機能する。
出力軸22の大径部22bには、内輪15からの回転トルクを出力軸22に伝達するための突起22fが設けられている。突起22fは、内輪15の拡径部15bに形成された孔15eに円周方向のクリアランスをもって挿入配置されている。
外輪23、カバー24および側板25は、外輪23の外周縁部に形成された切欠き凹部23bと、カバー24の外周縁部に形成された切欠き凹部24aとに、側板25の外周縁部に形成された爪部25aを挿入して加締めることにより、外輪23およびカバー24に側板25を固定し、ブレーキ側クラッチ部12の静止部材として一体化されている。
摩擦リング29は、例えば樹脂製のリング状部材であり、側板25に固着されている。摩擦リング29は、出力軸22の大径部22bに形成された環状凹部22cの内周面22gに締め代をもって圧入される。摩擦リング29の外周面29aと出力軸22の環状凹部22cの内周面22gとの間に生じる摩擦力によって、レバー操作時、出力軸22に回転抵抗が付与される。
以上の構成からなるレバー側クラッチ部11およびブレーキ側クラッチ部12の動作例を以下に説明する。
レバー側クラッチ部11では、レバー操作により外輪14に回転トルクが入力されると、円筒ころ16が外輪14と内輪15間の楔すきま20に係合する。この楔すきま20での円筒ころ16の係合により、内輪15に回転トルクが伝達されて内輪15が回転する。
レバー操作により外輪14から入力される回転トルクの作用時、外側センタリングばね18は、静止状態にあるカバー24の爪部24bに対して、外輪14の回転に伴って爪部14cにより押し拡げられて弾性力が蓄積される。
また、このレバー操作時、内側センタリングばね19は、静止状態にあるカバー24の爪部24cに対して、外輪14に追従する保持器17の回転に伴って長孔17bの周方向端面17cにより押し縮められて弾性力が蓄積される。
この実施形態では、内側センタリングばね19を保持器17の内周面の凹溝17dに嵌合させることにより、内側センタリングばね19を保持器17の内部に格納している。
これにより、外輪14の回転で弾性力を蓄積する外側センタリングばね18が拡径し、その後、レバーを中立位置に戻した際の反動が生じても、その外側センタリングばね18が保持器17の内部にある内側センタリングばね19に接触することを回避できる。その結果、外側センタリングばね18と内側センタリングばね19との接触に基づく異音の発生を防止できる。
レバー操作による回転トルクの入力がなくなると、外側センタリングばね18の弾性力により外輪14が中立状態に復帰すると共に、内側センタリングばね19の弾性力により保持器17が中立状態に復帰する。
一方、内輪15は、与えられた回転位置をそのまま維持する。従って、外輪14の回転繰り返し、つまり、操作レバー43(図10参照)のポンピング操作により、内輪15は寸動回転する。
ブレーキ側クラッチ部12では、座席シートへの着座により出力軸22に回転トルクが逆入力されても、円筒ころ27が出力軸22と外輪23間の楔すきま26と係合して出力軸22が外輪23に対してロックされる。
このようにして、出力軸22から逆入力された回転トルクは、ブレーキ側クラッチ部12によってロックされてレバー側クラッチ部11へ逆入力される回転トルクの還流が遮断される。これにより、座席シートの座面高さは保持される。
一方、レバー操作によりレバー側クラッチ部11からの回転トルクが内輪15に入力されると、内輪15の柱部15cが円筒ころ27と当接して板ばね28の弾性力に抗して円筒ころ27を押圧する。
これにより、円筒ころ27が楔すきま26から離脱し、この楔すきま26からの円筒ころ27の離脱により出力軸22のロック状態が解除され、出力軸22は回転可能となる。この出力軸22のロック状態の解除時、摩擦リング29により出力軸22に回転抵抗が付与される。
内輪15がさらに回転すると、内輪15の拡径部15bの孔15eと出力軸22の大径部22bの突起22fとのクリアランスが詰まって内輪15の拡径部15bが出力軸22の突起22fに回転方向で当接する。
これにより、レバー側クラッチ部11からの回転トルクは、突起22fを介して出力軸22に伝達されて出力軸22が回転する。つまり、内輪15が寸動回転すると、出力軸22も寸動回転することになる。これにより、座席シートの座面高さが調整可能となる。
以上のような構造を具備するクラッチユニット10は、レバー操作により座席シート40の高さ調整を行う自動車用シートリフタ部39に組み込まれて使用される。図10は自動車の乗員室に装備される座席シート40を示す。
座席シート40は、図10に示すように、着座シート41と背もたれシート42とで構成され、シートリフタ部39により着座シート41の座面を高さ調整する。着座シート41の高さ調整は、クラッチユニット10におけるレバー側クラッチ部11の側板13(図1参照)に取り付けられた操作レバー43によって行う。
シートリフタ部39は、以下の構造を具備する。スライド可動部材44にリンク部材45,46の一端がそれぞれ回動自在に枢着されている。リンク部材45,46の他端はそれぞれ着座シート41に回動自在に枢着されている。リンク部材45の他端にはセクターギヤ47が一体的に設けられている。セクターギヤ47はクラッチユニット10の出力軸22のピニオンギヤ22dに噛合している。
例えば、着座シート41の座面を低くする場合、レバー側クラッチ部11でのレバー操作、つまり、操作レバー43を下側へ揺動させることにより、ブレーキ側クラッチ部12(図1参照)のロック状態を解除する。このブレーキ側クラッチ部12でのロック解除時、摩擦リング29(図1参照)により出力軸22に適正な回転抵抗を付与することで、着座シート41の座面をスムーズに低くすることができる。
ブレーキ側クラッチ部12でのロック解除により、レバー側クラッチ部11からブレーキ側クラッチ部12に伝達された回転トルクでもって、ブレーキ側クラッチ部12の出力軸22のピニオンギヤ22dが時計方向(図10の矢印方向)に回動する。ピニオンギヤ22dと噛合するセクターギヤ47が反時計方向(図10の矢印方向)に揺動し、リンク部材45とリンク部材46が共に傾倒して着座シート41の座面が低くなる。
このようにして、着座シート41の座面を高さ調整した後、操作レバー43を開放すると、操作レバー43が両センタリングばね18,19の弾性力によって上側へ揺動して元の位置(中立状態)に戻る。
なお、操作レバー43を上側へ揺動させた場合は、前述とは逆の動作で着座シート41の座面が高くなる。着座シート41の高さ調整後に操作レバー43を開放すると、操作レバー43が下側へ揺動して元の位置(中立状態)に戻る。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
10 クラッチユニット
11 入力側クラッチ部(レバー側クラッチ部)
12 出力側クラッチ部(ブレーキ側クラッチ部)
16 係合子(円筒ころ)
17 保持器
17b,17e 長孔
17c,17f,17h 周方向端面
17d 凹溝
17g 切り欠き
18 外側センタリングばね
19 内側センタリングばね
39 シートリフタ部

Claims (5)

  1. 入力される回転トルクの伝達および遮断を制御する入力側クラッチ部と、前記入力側クラッチ部からの回転トルクを出力側へ伝達すると共に、出力側から逆入力される回転トルクを遮断する出力側クラッチ部とからなり、
    前記入力側クラッチ部は、回転トルクが入力される入力部材と、複数の係合子を保持する保持器と、入力部材を中立状態に復帰させる外側センタリングばねと、前記保持器を中立状態に復帰させる内側センタリングばねとを備え、前記内側センタリングばねを前記保持器の内部に格納したことを特徴とするクラッチユニット。
  2. 前記内側センタリングばねは、前記保持器の内周面に形成された凹溝に嵌合されている請求項1に記載のクラッチユニット。
  3. 前記保持器は、その周方向に延びる長孔を有し、C字状をなす前記内側センタリングばねの両端部を保持器の前記長孔の周方向端面に係止させた請求項1又は2に記載のクラッチユニット。
  4. 前記保持器は、その周方向に延びる切り欠きを有し、C字状をなす前記内側センタリングばねの両端部を保持器の前記切り欠きの周方向端面に係止させた請求項1又は2に記載のクラッチユニット。
  5. 前記入力側クラッチ部と前記出力側クラッチ部が自動車用シートリフタ部に組み込まれている請求項1〜4のいずれか一項に記載のクラッチユニット。
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