JP2018155238A - 送風装置及び掃除機 - Google Patents
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Abstract
【課題】送風効率の低下を抑制しつつ、モータ及びモータ駆動するための電子部品の冷却が可能な送風装置を提供する。【解決手段】インペラ20と、インペラを回転させるモータ10と、ステータ13よりも軸方向下側に配置された電子部品15と、モータハウジング30よりも軸方向下側に配置された回路基板50と、を備え、モータハウジングは、軸方向に延びる筒状であり、ブロアハウジング40の軸方向下端よりも下側に延びて前記電子部品の径方向外側を囲むとともに、軸方向においてブロアハウジングの下端よりも下側に形成され、モータハウジングの径方向内側と径方向外側とを連通するモータハウジング流入口320を備える。【選択図】図3
Description
本発明は、送風装置、及び、送風装置を備えた掃除機に関する。
従来の電動送風機(送風装置)は特許文献1に開示されている。この電動送風機はモータ部と、モータ部のシャフトの出力側に備えられたれファン部とを備えている。そして、ファン部はインペラと、インペラの外周部に配されてインペラから流出する気流をモータ部に導く通風路を形成するエアガイドと、これらを覆う負荷側ブラケットとを備える。そして、負荷側ブラケットにはエアガイドからの気流をモータ部に導入する開口部を複数個設けている。
電動送風機が回転すると、インペラが回転し吸引力が発生し、ケーシングの吸込口から吸気がインペラに流入して、インペラの外周より排出される。インペラの外周より排出された気流Sは、モータ部の負荷側ブラケット上面に達し、負荷側ブラケットの開口部を通り、モータ部内部に導かれる。
モータ部の内部には、モータ部を制御する回路部に含まれる第1の基板及び第2の基板が配置されており、モータ部の内部に導かれた気流によって、第1の基板及び第2の基板が冷却している。
しかしながら、特許文献1に記載の電動送風機では、インペラで発生した気流の流路内に基板を配置し、基板に気流を当てるため、基板が気流内で流路抵抗となり、送風効率が低下する可能性がある。
本発明は、送風効率の低下を抑制しつつ、モータ及びモータ駆動するための電子部品の冷却が可能な送風装置を提供することを目的とする。
本発明の例示的な送風装置は、上下に延びる中心軸周りに回転可能なインペラと、ステータとロータとを有し、前記ロータと一体となって前記インペラを回転させるモータと、少なくとも一部が前記モータの径方向外側に配置されるモータハウジングと、前記インペラの径方向外側に配置されるとともに、前記モータハウジングの径方向外面と間隙を介して対向するブロアハウジングと、前記ステータよりも軸方向下側に配置された電子部品と、前記モータハウジングよりも軸方向下側に配置された回路基板と、を備え、前記モータハウジングは、軸方向に延びる筒状であり、前記ブロアハウジングの軸方向下端よりも下側に延びて前記電子部品の径方向外側を囲むとともに、軸方向において前記ブロアハウジングの下端よりも下側に形成され、前記モータハウジングの径方向内側と径方向外側とを連通するモータハウジング流入口を備える。
例示的な本発明のモータによれば、送風効率の低下を抑制しつつ、モータ及びモータ駆動するための電子部品を冷却できる。
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本明細書では、送風装置Aにおいて、送風装置Aの中心軸Cと平行な方向を「軸方向」、送風装置Aの中心軸Cに直交する方向を「径方向」、送風装置Aの中心軸Cを中心とする円弧に沿う方向を「周方向」とする。また、本明細書では、送風装置Aにおいて、軸方向を上下方向とし、インペラ20に対してインペラカバー41の吸気口43側を上として、各部の形状や位置関係を説明する。なお、上下方向は単に説明のために用いられる名称であって、送風装置Aの使用状態における位置関係及び方向を限定しない。また、「上流」及び「下流」はインペラ20を回転させた際に発生する気流Sの流通方向の上流及び下流をそれぞれ示す。
また本明細書では、掃除機100において、図1の床面F(被清掃面)に近づく方向を「下側」とするとともに床面Fから離れる方向を「上側」として、各部の形状や位置関係を説明する。なお、これらの方向は単に説明のために用いられる名称であって、掃除機100使用状態における位置関係及び方向を限定しない。また、「上流」及び「下流」は送風装置Aを駆動させた際に吸気部103から吸い込まれた空気の流通方向の上流及び下流をそれぞれ示す。
(第1実施形態)
<1. 掃除機の全体構成>
本発明の例示的な実施形態の掃除機について以下説明する。図1は、本実施形態にかかる掃除機の斜視図である。掃除機100は、いわゆる、スティック型の電気掃除機であり、下面及び上面にそれぞれ吸気部103及び排気部104を開口する筐体102を備える。筐体102の背面からは電源コード(不図示)が導出される。電源コードは居室の側壁面等に設けられた電源コンセント(不図示)に接続され、掃除機100に電力を供給する。なお、掃除機100は、所謂、ロボット型、キャニスター型またはハンディ型の電気掃除機でもよい。
<1. 掃除機の全体構成>
本発明の例示的な実施形態の掃除機について以下説明する。図1は、本実施形態にかかる掃除機の斜視図である。掃除機100は、いわゆる、スティック型の電気掃除機であり、下面及び上面にそれぞれ吸気部103及び排気部104を開口する筐体102を備える。筐体102の背面からは電源コード(不図示)が導出される。電源コードは居室の側壁面等に設けられた電源コンセント(不図示)に接続され、掃除機100に電力を供給する。なお、掃除機100は、所謂、ロボット型、キャニスター型またはハンディ型の電気掃除機でもよい。
筐体102内には吸気部103と排気部104とを連結する空気通路(不図示)が形成される。空気通路内には上流側から下流側に向かって集塵部(不図示)、フィルタ(不図示)及び送風装置Aが順に配置される。空気通路内を流通する空気に含まれる塵埃等のゴミはフィルタにより遮蔽され、容器状に形成される集塵部内に集塵される。集塵部及びフィルタは筐体102に対して着脱可能に構成される。
筐体102の上部には把持部105及び操作部106が設けられる。使用者は把持部105を把持して掃除機100を移動させることができる。操作部106は複数のボタン106aを有し、ボタン106aの操作によって掃除機100の動作設定を行う。例えば、ボタン106aの操作により、送風装置Aの駆動開始、駆動停止、及び回転数の変更等が指示される。吸気部103には筒状の吸引管107が接続される。吸引管107の上流端(図中、下端)には吸引ノズル110が吸引管107に対して着脱可能に取り付けられる。
<2. 送風装置の全体構成>
図2は、本実施形態に係る送風装置の斜視図である。図3は、図2に示す送風装置の分解斜視図である。図4は、図2に示す送風装置の縦断面図である。送風装置Aは掃除機100に搭載されて空気を吸引する。
図2は、本実施形態に係る送風装置の斜視図である。図3は、図2に示す送風装置の分解斜視図である。図4は、図2に示す送風装置の縦断面図である。送風装置Aは掃除機100に搭載されて空気を吸引する。
送風装置Aは、モータ10と、インペラ20と、モータハウジング30と、ブロアハウジング40と、回路基板50とを備える。送風装置Aでは、ブロアハウジング40の内部に、インペラ20及びモータハウジング30が収納される。本実施形態においては、ブロアハウジング40は、モータハウジング30の上側を収納する。図3に示すとおり、ブロアハウジング40とモータハウジング30の後述する上側モータハウジング31との隙間に流路60が構成される。流路60は上端(上流端)で後述のインペラカバー41と連通し、流路60の下端(下流端)に排気部61が構成される。
モータ10は、モータハウジング30の内部に収納される。インペラ20は、上下に延びる中心軸C周りに回転する。モータ10は、インペラ20の下側に配置されてインペラ20を回転させる。モータ10の回転によりインペラ20が中心軸C周りに回転し、気流Sが発生する。インペラ20の回転により発生する気流Sは、流路60を通って排気部61から排出される。図3に示すように、インペラ20の下側にはモータハウジング30に収納されたモータ10が配置される。なお、以下の説明において、流路60を流れる気流についても気流Sと呼称する。
<3. モータ10の構成>
モータ10は、いわゆる、インナーロータ型のモータである。モータ10は、シャフト11と、ロータ12と、ステータ13と、を備える。すなわち、モータ10は、ステータ13とロータ12とを有する。
モータ10は、いわゆる、インナーロータ型のモータである。モータ10は、シャフト11と、ロータ12と、ステータ13と、を備える。すなわち、モータ10は、ステータ13とロータ12とを有する。
<3.1 シャフト11の構成>
シャフト11は、円柱状である。シャフト11は、中心軸Cに沿って配置される。図3に示すとおり、シャフト11は、上側モータハウジング31の後述する上側ハウジング天板部311に設けられた上側軸孔314を貫通する。シャフト11の上側ハウジング天板部311から突出している端部に、インペラ20が固定される。シャフト11は、上軸受Br1および下軸受Br2に回転可能に支持されている。
シャフト11は、円柱状である。シャフト11は、中心軸Cに沿って配置される。図3に示すとおり、シャフト11は、上側モータハウジング31の後述する上側ハウジング天板部311に設けられた上側軸孔314を貫通する。シャフト11の上側ハウジング天板部311から突出している端部に、インペラ20が固定される。シャフト11は、上軸受Br1および下軸受Br2に回転可能に支持されている。
上軸受Br1および下軸受Br2は、玉軸受である。そして、シャフト11は、上軸受Br1及び下軸受Br2の内輪に固定される。固定は、接着挿入や、圧入等の手段が採用される。上軸受Br1の外輪は上側モータハウジング31に固定され、下軸受Br2の外輪は下側モータハウジング32に固定される。なお、上軸受Br1および下軸受Br2は、玉軸受に限定されない。
<3.2 ロータ12の構成>
ロータ12は、シャフト11に固定される。ロータ12は、シャフト11と共に回転する。すなわち、ロータ12は、シャフト11に固定され、シャフト11とともに回転する。ロータ12は複数のマグネット(不図示)を有する。複数のマグネットはシャフト11の外周面に固定される。複数のマグネットはN極の磁極面とS極の磁極面とが交互に並ぶ。
ロータ12は、シャフト11に固定される。ロータ12は、シャフト11と共に回転する。すなわち、ロータ12は、シャフト11に固定され、シャフト11とともに回転する。ロータ12は複数のマグネット(不図示)を有する。複数のマグネットはシャフト11の外周面に固定される。複数のマグネットはN極の磁極面とS極の磁極面とが交互に並ぶ。
なお、複数のマグネットに替えて、単一の環状のマグネットを用いてもよい。この場合、マグネットにおいて、N極とS極とが周方向に交互に着磁されていればよい。また、マグネットが磁性体粉を配合した樹脂により一体に成形されてもよい。
<3.3 ステータ13の構成>
図5は、モータ及び上側モータハウジングを下側から見た斜視図である。図6は、モータ及び上側モータハウジングの底面図である。モータ10において、ステータ13は、ロータ12の径方向外側に配置される。ロータ12は、径方向においてステータ13の内側に配置される。すなわち、モータ10は、インナーロータ型である。ステータ13は、ステータコア131と、インシュレータ132と、コイル133とを備える。ステータコア131は電磁鋼板を軸方向(図3において、上下方向)に積層した積層体である。なお、ステータコア131は、電磁鋼板を積層した積層体に限定されず、例えば、紛体の焼成、鋳造等、単一の部材であってもよい。
図5は、モータ及び上側モータハウジングを下側から見た斜視図である。図6は、モータ及び上側モータハウジングの底面図である。モータ10において、ステータ13は、ロータ12の径方向外側に配置される。ロータ12は、径方向においてステータ13の内側に配置される。すなわち、モータ10は、インナーロータ型である。ステータ13は、ステータコア131と、インシュレータ132と、コイル133とを備える。ステータコア131は電磁鋼板を軸方向(図3において、上下方向)に積層した積層体である。なお、ステータコア131は、電磁鋼板を積層した積層体に限定されず、例えば、紛体の焼成、鋳造等、単一の部材であってもよい。
環状のステータコア131は、環状のコアバック134と複数(ここでは、3個)のティース135とを有する。環状のステータコア131は、複数(ここでは、3個)の分割ステータコア1310を備える。周方向に隣り合う分割ステータコア1310を、接合部137で接合して、環状のステータコア131が形成される。接合部137における分割ステータコア1310同士の接合方法は、例えば、溶接、接着等を挙げることができるが、これに限定されない。周方向に隣り合う分割ステータコア134同士を強固に接合できる方法を広く採用することができる。
分割ステータコア1310は、同じ形状である。ティース135は、分割ステータコア1310にそれぞれ、1個備えられる。分割ステータコア1310を周方向に並べてそれぞれ接合したとき、ティース135はコアバック134の内周面からロータ12に向かって径方向内側に延びて放射状に形成される。これにより、複数のティース135が周方向に配置される。
ステータ13は、複数のコイル133を有する。コイル133はインシュレータ132を介して各ティース135の周囲にそれぞれ導線を巻き回して構成される。すなわち、複数個のコイル133は、ロータ12と径方向に対向するステータコア13に絶縁体132を介して導線を巻き付けて形成される。各コイル133は各々1つに繋がった導線を巻き回して形成されており、導線には、巻き始めの端部と巻き終わりの端部とがある。以下の説明において、巻き始めの端部を巻き始めの導線1361、巻き終わりの端部を巻終わりの端部1362とする。そして、モータ10では、隣り合うコイル133の巻き始めの導線1361と巻き終わりの導線1362が接続される。
例えば、3個のコイル133を、U相コイル、V相コイル、W相コイルとすると、U相コイルの巻き終わりの導線1362とV相コイルの巻き始めの導線1361、V相コイルの巻き終わりの導線1362とW相コイルの巻き始めの導線1361、W相コイルの巻き終わりの導線1362とU相コイルの巻き始めの導線1361がそれぞれ接続される。すなわち、モータ10は、3個のコイル133をデルタ結線で結線される。モータ10では、3個のコイル133をデルタ結線することで、配線が容易になり、それだけ、作業性を高めることができる。
ステータコア131において、コアバック134、すなわち、分割ステータコア1310のコアバック部分の内周面及び外周面はティース135の根元近傍で平面になっている。これにより、巻線スペースを有効に活用できる。また、磁路を短くすることにより、損失を低減できる。また、磁気分布の乱れを防止しながらコイル133の巻崩れを防止することができる。また、ティース135の根元近傍以外のステータコア131において、コアバック134の内周面及び外周面は曲面になっている。
上述のしたとおり、モータ10では、周方向に隣り合うコイル133の巻き始めの導線1361と巻き始めの導線1362とが接続される。そして、モータ10は、ブラシレスモータである。ブラシレスモータは、供給タイミングが異なる3系統(以下、3相とする)に分けられた電流によって駆動される。隣り合うコイル133同士を接続した3個の接続点のうち2個の接続点の間に電圧を印加して電流を流す。そして、2個の接続点を順次変更することで、コイル133とロータ12のマグネット(不図示)とが引き合う又は反発する。これにより、ロータ12が回転する。
モータ10は、例えば、分速10万回転以上の回転数で回転可能な高回転型のモータである。通常、モータ10では、コイル133の個数が少ない方が高速回転に有利である。そして、モータ10は、3相の電流で制御される。そのため、モータ10において、コイル133及びコイル133が配置されるティース135の個数は3個である。すなわち、モータ10は、3相3スロットのモータである。
<3.4 ホルダ部14及び端子15の構成>
モータ10は、ホルダ部14と、端子15と、備える。端子15が、電子部品の一例である。端子15は、導電性を有する。モータ10において、複数の端子15は、コイル133の巻き始めの導線1361と隣のコイル133の巻き終わりの導線1362と接続する。そして、各端子15は、軸方向下側に延びている。端子15は、ステータ13、すなわち、ステータコア131よりも軸方向下側に配置される。すなわち、電子部品(端子15)は、ステータ13よりも軸方向下側に配置される。すなわち、電子部品(端子15)は、コイル133と接続されるとともに、ステータ13よりも軸方向下側に突出する。これにより、モータハウジング流入口320から流入する気流S0によって電子部品(端子15)を冷却することで、電子部品(端子15)と接続されたコイル133を冷却できる。
モータ10は、ホルダ部14と、端子15と、備える。端子15が、電子部品の一例である。端子15は、導電性を有する。モータ10において、複数の端子15は、コイル133の巻き始めの導線1361と隣のコイル133の巻き終わりの導線1362と接続する。そして、各端子15は、軸方向下側に延びている。端子15は、ステータ13、すなわち、ステータコア131よりも軸方向下側に配置される。すなわち、電子部品(端子15)は、ステータ13よりも軸方向下側に配置される。すなわち、電子部品(端子15)は、コイル133と接続されるとともに、ステータ13よりも軸方向下側に突出する。これにより、モータハウジング流入口320から流入する気流S0によって電子部品(端子15)を冷却することで、電子部品(端子15)と接続されたコイル133を冷却できる。
ホルダ部14は、絶縁性を有する箱体であり内部に端子15が配置される。ホルダ部14は、軸方向下側に伸びており、モータハウジング30の後述する、下側モータハウジング32よりも軸方向下側に突出する。そして、ホルダ部14の内部に配置された端子15は、ホルダ部14の軸方向下端よりもさらに下側に突出する。端子15は、下側モータハウジング32の軸方向下側に配置された回路基板50と接続される。すなわち、電子部品(端子15)は、コイル133と回路基板50とを接続する。これにより、モータハウジング流入口320から流入した気流S0で電子部品(端子15)を冷却でき、さらに、電子部品(端子15)に接続されている回路基板50も冷却できる。なお、ホルダ部14とインシュレータ132とは、同じ材料の一体成形体としてもよい。また、ホルダ部14は、インシュレータ132とは、別部材で形成してもよい。すなわち、絶縁体(インシュレータ132)は、モータ10よりも軸方向下側に一体的に突出したホルダ部14を備える。そして、電子部品(端子15)ホルダ部14に収容される。これにより、一体成型の部品によってホルダ部14を構成できるため、組立工数や部材コストを低減できる。
ホルダ部14は、巻き始めの導線1361及び巻終わりの導線1362を保持する。そして、ホルダ部14の内部で、ホルダ部14に保持された巻き始めの導線1361及び巻終わりの導線1362と端子15とが接続される。なお、端子15と、巻き始めの導線1361及び巻終わりの導線1362とは、ねじ等の締結部材を用いて、電気的に接続されてもよいし、半田付け等の固定方法で固定してもよい。また、端子15とホルダ部14とで、巻き始めの導線1361及び巻終わりの導線1362を挟んで、巻き始めの導線1361及び巻終わりの導線1362をホルダ部14に保持するとともに、端子15と電気的に接続するようにしてもよい。本実施形態では、ホルダ部14はインシュレータ132と一体成形体とする。
また、図5、図6に示すように、ホルダ部14及び端子15は、ステータコア131と軸方向に重なる部分を有する。このように、配置することで、巻き始めの導線1361及び巻終わりの導線1362の取り回しが容易になり、それだけ、作業性が高くなる。また、図5、図6に示すように、モータ10を軸方向に見たとき、ホルダ部14及び端子15は、周方向に隣り合う分割ステータコア1310の接合部137と周方向にずれている。なお、ホルダ部14と接合部137とが周方向にずれているとは、ホルダ部14と接合部137とが中心軸を中心とする同じ円周(円筒)上で周方向に異なる位置にある場合を含むが、これに限定されない。例えば、ホルダ部14と接合部137とが、軽が異なる同心円上に配置されるとともに、周方向に異なる位置にある場合も含む。また、ホルダ部14及び端子15は、周方向において、ティース135と接合部137との間に配置される。このように配置することで、回路基板50の端子15を接続する部分を適切に調整可能であるため、回路基板50の電子部品の実装の自由度が上がる。
ここで、ステータ13の製造について説明する。例えば、分割ステータコア1310を予め周方向に接合して、環状のステータコア131を作成してしまうと、コアバック134の内部に突出したティース135に導線を巻き回す作業性が悪い。そこで、ステータ13では、分割ステータコア1310を接合する前の状態で、ティース135にインシュレータ132を取り付ける。このとき、分割ステータコア1310の軸方向の一方側の領域と軸方向に重なる位置に、インシュレータ132と一体成形体のホルダ部14が配置される。このとき、ホルダ部14には、端子15が備えられる。
そして、分割ステータコア1310の各々から突出したティース135にインシュレータ132の外側に導線を巻きつける。分割ステータコア1310毎に、コイル133を配置する。そして、コイル133が取り付けられた分割ステータコア1310を、ティース135が径方向内側に向けて周方向に並べて、接合部137を接合する。このとき、ホルダ部14と接合部137とが周方向にずれて配置されていることから、接合部137を接合するときに、接合部137に工具、治具等でアクセスしやすく、接合部137の接合が容易になる。すなわち、分割ステータコア1310の接合作業の作業性を高めることが可能である。
分割ステータコア1310を接合部137で接合した、ステータコア131は、曲面部分が上側モータハウジング31の内面と接触する。このとき、曲面部分が上側モータハウジング31の内面に圧入されてもよい。なお、圧入は、いわゆるしまりばめであってもよいし、圧入による力がしまりばめよりも弱い、軽圧入、いわゆる、中間ばめであってもよい。なお、コアバック134は、平面を備えずに、円筒状であってもよい。この場合、円筒の外面が、上側モータハウジング31に圧入される。なお、コアバック134と上側モータハウジング31との固定は、挿入接着等、他の方法であってもよい。
上述したように、モータ10は、例えば、分速10万回転以上の回転数で回転可能な高回転型のモータである。そのため、ロータ12をバランスよく回転させるために、ティース135は、周方向に等間隔で配置される。また、モータ10では、分割ステータコア1310を接合する前にコイル133を形成する。図6に示すように、分割ステータコア1310は、同じ形状である。そして、ティース135は、分割ステータコア1310における周方向中央から突出する。このように形成された分割ステータコア1310を周方向に並べるとともに、接合部137を接合することで、ティース135は周方向に等間隔に配置される。
また、分割ステータコア1310は、ティース135を挟んで線対称形である。そのため、分割ステータコア1310を周方向に並べて接合することで、接合部137は、隣り合うティース135の周方向中央に配置される。このように構成することで、接合部137のティース135からの周方向の距離が等しくなり、接合作業に利用可能な空間を広くすることが可能である。このことからも、分割ステータコア1310の接合の作業性を高めることが可能である。
また、ティース135を挟んで分割ステータコア1310の周方向両側の長さが等しくなるため、コアバック134、すなわち、ステータコア131の磁気特性の低下を抑制できる。
<4.モータハウジング30の構成>
モータハウジング30は、上側モータハウジング31と、下側モータハウジング32と、を備える。すなわち、モータハウジング30は、上側モータハウジング31と、上側モータハウジング31の軸方向下側に配された下側モータハウジング32とを備える。
モータハウジング30は、上側モータハウジング31と、下側モータハウジング32と、を備える。すなわち、モータハウジング30は、上側モータハウジング31と、上側モータハウジング31の軸方向下側に配された下側モータハウジング32とを備える。
<4.1 上側モータハウジング31の構成>
図3、図4等に示すように、上側モータハウジング31は、上側ハウジング天板部311と、上側ハウジング筒部312とを備える。上側ハウジング天板部311は、中心軸Cと直交する方向に拡がる。上側ハウジング天板部311は軸方向から見て円形状である。上側ハウジング筒部312は、上側ハウジング天板部311の径方向外縁から軸方向下側に延びる。上側ハウジング天板部311および上側ハウジング筒部312は、一体成形体である。上側モータハウジング31の上側ハウジング筒部312は、シャフト11の一部、ロータ12及びステータ13の径方向外側に配置される。すなわち、モータハウジング30は少なくとも一部がモータ10の径方向外側に配置される。
図3、図4等に示すように、上側モータハウジング31は、上側ハウジング天板部311と、上側ハウジング筒部312とを備える。上側ハウジング天板部311は、中心軸Cと直交する方向に拡がる。上側ハウジング天板部311は軸方向から見て円形状である。上側ハウジング筒部312は、上側ハウジング天板部311の径方向外縁から軸方向下側に延びる。上側ハウジング天板部311および上側ハウジング筒部312は、一体成形体である。上側モータハウジング31の上側ハウジング筒部312は、シャフト11の一部、ロータ12及びステータ13の径方向外側に配置される。すなわち、モータハウジング30は少なくとも一部がモータ10の径方向外側に配置される。
モータハウジング30は、金属製、樹脂製等を挙げることができる。モータハウジング30は、金属製である場合、モータハウジング30の強度を高めることができる。さらに、モータハウジング30に伝達された熱を効率良く放熱できる。また、上側モータハウジング31が金属製の場合、上側モータハウジング31を構成する金属として、例えば、アルミニウム合金及びマグネシウム合金をあげることができる。アルミニウム合金及びマグネシウム合金は、他の金属に比べて、成形が容易、軽量、安価である。
図3に示すように、上側ハウジング天板部311の下面は、モータ10のロータ12及びステータ13と軸方向に対向する。上側ハウジング天板部311は、上側軸受保持部313と、上側軸孔314とを備える。上側軸受保持部313は、上側ハウジング天板部311の下面の中央部に上側に凹んだ凹部を有する。また、上側軸孔314は、軸方向に貫通する。上側軸受保持部313には、上軸受Br1の外輪が固定される。シャフト11が上側軸孔314を貫通する。上側軸受保持部313と上側軸孔314とは、中心軸が一致する。
上側ハウジング筒部312は、円筒状である。上側ハウジング筒部312の軸方向上端部は、上側ハウジング天板部311と連結されている。上側ハウジング筒部312の内周面に、ステータコア13が圧入される。上述のとおり、上側ハウジング筒部312と上側ハウジング天板部311とが一体成形体であることから、ステータコア131から上側ハウジング筒部312に伝達された熱は、上側ハウジング天板部311にも伝達される。そのため、ステータ13の熱が上側モータハウジング31を介して効率よく外部に放出される。
また、上側モータハウジング筒部312の外周面300には複数の静翼33が設けられる。静翼33は、上側モータハウジング筒部312と接触する。すなわち、複数個の静翼33は、上側モータハウジング31の径方向外面よりも径方向外側、且つ、ブロアハウジング40(下カバー42)の径方向内面よりも径方向内側に配置され、少なくとも上側モータハウジング31の径方向外面と接触する。また、複数の静翼33は、上側モータハウジング31の径方向外面において、周方向に等間隔に配置される。
なお、静翼33と上側モータハウジング31とが接触するとは、異なる部材が接触する場合だけでなく、一体成形で形成される場合も含む。本実施形態では、静翼33は、上側モータハウジング筒部312と同一の部材で形成される。本実施形態においては、静翼33と上側モータハウジング筒部312とは一体部材である、また、静翼33は、上側モータハウジング筒部312とは別体の部材でもよい。静翼33と上側モータハウジング筒部312とが同一部材である場合は、送風装置Aの組み立て作業性が向上する。
静翼33は板状に構成され、上側へ行くほどインペラ20の回転方向と反対方向に向かって傾斜する。静翼33はインペラ20側が凸に湾曲している。複数の静翼33の外縁はブロアハウジング40、すなわち、下カバー42の内面に接する。静翼33は周方向に並設され、送風装置Aの駆動の際に気流Sを下側に案内する。静翼33は、流路60の内部に配置されており、流路60内を流れる気流Sを整流する。
また、静翼33が、上側モータハウジング31の径方向外面において、周方向に等間隔に配置される。これにより、上側モータハウジング31の径方向外面における気流Sを軸対称に近づけることができ、上側モータハウジング31の冷却特性を周方向で均一に近づけることができる。
モータ10では、回転に伴って、コイル133及びその周囲から発熱する。その熱は、上側モータハウジング31に伝達される。上側モータハウジング31の外周面300には、外側に突出した静翼33が設けられて、静翼33が流路60の内部に配置される。そのため、静翼33は、気流Sを整流するとともに、上側モータハウジング31の熱を外部に逃がす放熱フィンとしての役割も果たす。これにより、ステータ13の熱によって昇温された上側モータハウジング31を効率よく冷却できる。
<4.2 下側モータハウジング32の構成>
下側モータハウジング32は、上側モータハウジング31の軸方向下側に設けられる。図7は、下側モータハウジングの斜視図である。図8は、下側モータハウジングの平面図である。
下側モータハウジング32は、上側モータハウジング31の軸方向下側に設けられる。図7は、下側モータハウジングの斜視図である。図8は、下側モータハウジングの平面図である。
下側モータハウジング32は、下側ハウジング底部321と、下側ハウジング筒部322とを備える。下側ハウジング底部321は、中心軸Cと直交する板状である。下側ハウジング筒部322は、軸方向に延びる筒体である。下側ハウジング底部321は下側ハウジング筒部322の軸方向下端部と一体的に接続される。
下側ハウジング底部321は、下側軸受保持部323と、軸孔324と、を備える。下側軸受保持部323は、下側ハウジング底部321の中央部分から径方向上側に向かって突出するとともに中央部分が下側に凹んだ凹部を備える。下側軸受保持部323の凹部には、下軸受Br2の外輪が固定される。下側軸孔324は、下側ハウジング底部321の中央部を軸方向に貫通する貫通孔であり、下側軸孔324をシャフト11が貫通する。下側軸受保持部323と下側軸孔324とは、中心軸が一致する。
下側モータハウジング32は、上側モータハウジング31の下側に取り付けられる。すなわち、下側ハウジング筒部322の軸方向上端部は、上側モータハウジング31の上側ハウジング筒部312の軸方向下端部と接触する。これにより、上側モータハウジング31の下面の少なくとも一部が下側モータハウジング32に覆われる。下側モータハウジング32は、上側モータハウジング31に対して、ねじ等の固定具を用いて固定される。なお、上側モータハウジング31と下側モータハウジング32は、同じ材質であってもよいし、異なる材質であってもよい。
また、図7、図8に示すように、下側ハウジング筒部322は、下側ハウジング小径部325と、下側ハウジング大径部326と、下側ハウジング接続部327とを備える。下側ハウジング小径部325は、曲率中心が中心軸Cと一致する円筒形状である。下側ハウジング大径部326は、下側ハウジング小径部325よりも大径の円筒形である。下側ハウジング大径部326は、曲率中心が中心軸Cと一致する円筒形状である。すなわち、下側ハウジング小径部325及び下側ハウジング大径部326は、曲率中心が同じ曲面である。
下側ハウジング筒部322は、下側ハウジング小径部325と下側ハウジング大径部326とを3個ずつ備えており、下側ハウジング小径部325と下側ハウジング大径部326とは、周方向に交互に配置される。そして、周方向に隣り合う下側ハウジング小径部235と下側ハウジング大径部326とは、下側ハウジング接続部327で接続される。
そして、下側ハウジング底部321には、軸方向に貫通する端子貫通孔328を備える。端子貫通孔328は、下側ハウジング大径部326及び下側ハウジング接続部327の径方向内側の部分を含む。また、下側ハウジング大径部326及び下側ハウジング接続部327の径方向内側には、ホルダ部14及び端子15が配置される。ホルダ部14及び端子15は、端子貫通孔328を貫通して、下側モータハウジング32よりも軸方向下側に突出する。
下側ハウジング大径部326と下側ハウジング接続部327よりも径方向内側は、軸方向に貫通しており、下側ハウジング大径部326と下側ハウジング接続部327よりも径方向内側が、モータハウジング流入口320である。すなわち、軸方向に見たとき、モータハウジング流入口320は、電子部品(端子15)と径方向に重なる領域を有する。(請求項6)。これにより、モータハウジング流入口320から流入した気流S0が電子部品(端子15)に直接当たる。よって、電子部品(端子15)を効率良く冷却できる。
モータハウジング流入口320は、下側モータハウジング32の径方向内側と径方向外側とを連通する。下側モータハウジング32は、径方向外面に静翼33を備えておらず、上側モータハウジング31よりも簡単な構成である。そして、簡単な構成の下側モータハウジング32にモータハウジング流入口320を備えることで、モータハウジング流入口320を簡単に形成できる。
すなわち、モータハウジング流入口320は、軸方向に延びる筒状である。そして、モータハウジング流入口320は、ブロアハウジング40の軸方向下端よりも下方に延びて電子部品(端子15)の径方向外側を囲む。そして、モータハウジング流入口320は、軸方向においてブロアハウジング40の下端よりも下側に形成され、モータハウジング30の径方向内側と径方向外側とを連通する。これにより、気流Sの一部を、下側モータハウジング32内に誘導することができるため、電子部品(端子15)を冷却できる。よって、電子部品(端子15)の温度上昇を抑制することができる。すなわち、下側モータハウジング32は、電子部品(端子15)の径方向外側を囲む。また、モータハウジング流入口320は、下側モータハウジング32に備えられる。これにより、簡易な構造の下側モータハウジング32によって、モータハウジング流入口320を実現できる。また、複雑な組み立て作業無しにモータハウジング流入口320を構成できる。
すなわち、下側モータハウジング32は、下側ハウジング小径部325と、下側ハウジング小径部325よりも大径の下側ハウジング大径部326と、下側ハウジング大径部326と下側ハウジング小径部325とを接続する下側ハウジング接続部327とを備える。そして、下側ハウジング大径部326の軸方向上端部は、上側モータハウジング31の径方向外側且つブロアハウジング40の径方向内側に配置される。そして、モータハウジング流入口320は、下側ハウジング大径部326の軸方向上端部と下側ハウジング接続部327の軸方向上端部にて形成される。これにより、簡易な構成によってモータハウジング流入口320を形成できる。また、複雑な組み立て作業無しにモータハウジング流入口320を構成できる。
つぎに、下側モータハウジング32の上側モータハウジング31への固定について説明する。図9は、モータハウジング流入口を拡大した拡大断面図である。上側モータハウジング31と下側モータハウジング32とを固定することで、シャフト11の上側を回転可能に支持する上軸受Br1が上側軸受保持部313に保持されるとともに、シャフト11の下側を回転可能に支持する下軸受Br2が下側軸受保持部323に保持される。これにより、シャフト11及びシャフト11に固定されたロータ12は、モータハウジング30に、上軸受Br1及び下軸受Br2を介して回転可能に支持される。なお、上側モータハウジング31と下側モータハウジング32との固定は、例えば、ねじ(ビス)を用いたものを挙げることができるが、これに限定されない。例えば、摩擦による固定、接着等強固に固定可能な方法を採用することが可能である。
また、下側ハウジング小径部325の径方向外面は、上側ハウジング筒部312の径方向外面と同じ又は略同じ外径である。下側モータハウジング32の軸方向上端を上側モータハウジング31の軸方向下端に固定したとき、下側ハウジング小径部325は上側ハウジング筒部312と軸方向に重なる。すなわち、上側ハウジング筒部312の外面と下側ハウジング小径部325の外面とは、円滑又は略円滑な曲面を形成する。また、下側ハウジング大径部326の上端部は、上側ハウジング筒部312よりも径方向外側でブロアハウジング40の下カバー42の径方向内側に配置される(図3、図9参照)。すなわち、下側モータハウジング32は、ブロアハウジング40の軸方向下端よりも下側に配置される。
軸方向に見たときに、下側モータハウジング32の下側ハウジング大径部326が備えられている部分において、下側ハウジング大径部326及び下側ハウジング接続部327とは、モータハウジング30とブロアハウジング40との径方向の間隙に配置される。そして、下側ハウジング大径部326及び下側ハウジング接続部327の軸方向上端と、上側ハウジング筒部312の下端部とに囲まれた部分は、下側モータハウジング32の内側と外側とを連通する。すなわち、下側ハウジング大径部326及び下側ハウジング接続部327とに囲まれた部分の径方向内側が、モータハウジング流入口320である。
流路60の下側ハウジング小径部325と軸方向に重なる部分では、気流Sの一部は、吹出し気流S1として外部に吹き出し、下側ハウジング大径部326と軸方向に重なる部分では、モータハウジング流入口320から流入気流S0としてモータハウジング30の内部に流入する。図7、図8に示すように、下側ハウジング大径部326は周方向に3か所備えられている。そのため、モータハウジング流入口320は、3個備える。そのため、モータハウジング流入口320から流入する流入気流S0を増やすことができ、電子部品を効率よく冷却できる。また、モータハウジング流入口320は、周方向に等間隔に配置されている。これにより、モータハウジング流入口320からバランスよく流入気流S0が流入するため、下側モータハウジング32の内部における圧力バランスが崩れにくく、乱流が発生しにくくなる。
すなわち、モータハウジング30は、モータハウジング流入口320を複数個備える。これにより、モータハウジング30内部に流入する気流S0の流量を増やすことができ、電子部品(端子15)を効率良く冷却できる。そして、モータハウジング流入口320は、周方向に等間隔で配置されている。これにより、モータハウジング30内の圧力バランスが周方向において均一に近づくため、モータハウジング30内での乱流の発生を抑制できる。
なお、本実施形態では、モータハウジング30が、上側モータハウジング31と下側モータハウジング32とに上下に分割可能であったが、一体であってもよい。この場合、モータハウジング30の軸方向下側は開口していてもよいし、開口を覆う部材を備えてもよい。
<5.インペラ20の構成>
次にインペラ20について説明する。インペラ20は樹脂成形品により形成された、いわゆる、斜流インペラであり、ハブ部21と、複数枚の羽根22とを有する。インペラ20は、エンジニアリングプラスチックと呼ばれる樹脂で形成される。エンジニアリングプラスチックとは、強度、耐熱性等の機械特性が他の樹脂に比べて優れた樹脂である。なお、インペラ20は、金属等の材料で形成されてもよい。ハブ部21の直径は下側に向かうにつれて大きくなる。換言すると、インペラ20は、下側に向かうにつれて径が拡がるハブ部21を有する。すなわち、ハブ部21は下側に向かって漸次拡径する。
次にインペラ20について説明する。インペラ20は樹脂成形品により形成された、いわゆる、斜流インペラであり、ハブ部21と、複数枚の羽根22とを有する。インペラ20は、エンジニアリングプラスチックと呼ばれる樹脂で形成される。エンジニアリングプラスチックとは、強度、耐熱性等の機械特性が他の樹脂に比べて優れた樹脂である。なお、インペラ20は、金属等の材料で形成されてもよい。ハブ部21の直径は下側に向かうにつれて大きくなる。換言すると、インペラ20は、下側に向かうにつれて径が拡がるハブ部21を有する。すなわち、ハブ部21は下側に向かって漸次拡径する。
ハブ部21は、下面凹部211と、ボス部212とを備える。ボス部212の中心(中心軸C上)にはモータ10のシャフト11が圧入される孔部213が設けられる。これにより、ボス部212とシャフト11とが連結され、インペラ20は中心軸Cを中心として回転する。すなわち、インペラ20は、上下に延びる中心軸周りに回転可能である。すなわち、インペラ20は、シャフト11に固定され、モータ10の駆動によって、シャフト11と共に回転する。そして、インペラ20が回転することで、気流Sが発生する。すなわち、モータ10は、ロータ12と一体となってインペラ20を回転させる。
複数の羽根22は、ハブ部21の外面214に周方向に並設される。本実施形態においては、羽根22はハブ部21の外面214上に周方向に所定周期に並設され、ハブ部21と一体成形される。羽根22の上部は下部に対して回転方向前方に配される。すなわち、羽根22は、中心軸Cに対して、傾斜している。
インペラ20のハブ部21の下面凹部211が備えられていることで、ハブ部21を軽量化することが可能である。回転部であるインペラ20を軽量化することで消費電力を低減可能であるとともに、高速回転させやすくする。また、インペラ20を成型する際のひけを抑制できる。ハブ部21の軸方向下面とモータハウジング30の上面とは隙間が狭いため、インペラ20で発生した気流Sがハブ部21とモータハウジング30との間に流入しにくい。そのため、送風効率の低下を抑制できる。
<6. ブロアハウジング40の構成>
次にブロアハウジング40について説明する。ブロアハウジング40は、上側モータハウジング31の径方向外側を間隙を介して囲む。ブロアハウジング40は、インペラカバー41と、下カバー42とを備える。
次にブロアハウジング40について説明する。ブロアハウジング40は、上側モータハウジング31の径方向外側を間隙を介して囲む。ブロアハウジング40は、インペラカバー41と、下カバー42とを備える。
インペラカバー41は、インペラ20の少なくとも径方向外側に配置される。すなわち、ブロアハウジング40は、インペラ20の径方向外側に配置される。インペラカバー41は、インペラ20の回転によって発生した気流Sの流れを軸方向に向けるガイドである。インペラカバー41は、上下方向(軸方向)に開口する吸気口43を備える。また、吸気口43は上端から内側に屈曲して下側へ延びるベルマウス431を備える。これにより、吸気口43の直径は上側から下側に向かうに従って滑らかに小さくなる。インペラカバー41が吸気口43にベルマウス431を備えることで、滑らかに空気を吸い込むことができる。これにより、インペラ20の回転時に吸気口43から吸い込まれる空気の量が増える。それだけ、送風装置Aの送風効率を高めることが可能である。
本実施形態の送風装置Aでは、インペラカバー41は下カバー42と固定される。固定方法としては、例えば、下カバー42の外面に凸部を設け、インペラカバー41に軸方向下側に延び、先端側の内面に径方向外側に凹んだ凹部を備えた梁部を設ける。そして、インペラカバー41を下カバー42に向けて軸方向に移動させたとき、梁部をたわませるとともに、インペラカバー41の梁部の凹部に下カバー42の凸部を挿入させて固定する。なお、固定方法は、これに限定されず、軸方向及び周方向の移動を抑制できる固定方法を広く採用することが可能である。周方向の位置決めが可能であるとともに、着脱が容易であることが好ましい。
下カバー42は、断面円形で軸方向に延びる筒状である。下カバー42は、上側モータハウジング31の径方向外側に配置される。すなわち、ブロアハウジング40は、モータハウジング30の径方向外面と間隙を介して対向する。本実施形態においては、ブロアハウジング40(下カバー42)は上側モータハウジング31の径方向外側に間隙をあけて配置される。下カバー42と上側モータハウジング31との間隙には、複数個の静翼33が周方向に等間隔に並んで配置される。
下カバー42は、上端部と下端部に開口を備える。下カバー42の上端部は、インペラカバー41の下端部と連結されている。インペラカバー41の下端部は、下カバー42の内部に挿入される。そして、インペラカバー41の内面は、下カバー42の内面と滑らかに、例えば、微分可能に連続する。これにより、ブロアハウジング40の内面を滑らかにして、気流Sの乱れを抑制する。
上側モータハウジング31と下カバー42とを一体成形体であってもよいが、これに限定されない。例えば、上側モータハウジング31と下カバー42とが別部材として形成されてもよい。また、下カバー42が上側モータハウジング31と別体として形成される場合には、インペラカバー41と下カバー42とが一体であってもよい。
<7. 回路基板50の構成>
図3、図4に示すように、回路基板50は、モータハウジング30よりも軸方向下側に配置される。回路基板50には、モータ10を駆動するための回路、例えば、電源回路、制御回路等が形成されている。
図3、図4に示すように、回路基板50は、モータハウジング30よりも軸方向下側に配置される。回路基板50には、モータ10を駆動するための回路、例えば、電源回路、制御回路等が形成されている。
回路基板50は、下側モータハウジング32よりも軸方向下側に配置される。すなわち、電子部品は、ステータ13よりも軸方向下側に配置される。図6に示すように、回路基板50には、金属膜で形成されたプリント配線が備えられている。プリント配線には、電源回路、制御回路等の回路を形成する電子部品が実装される。すなわち、電子部品は、ステータ13よりも軸方向下側に配置される。
回路基板50に実装される電子部品としては、例えば、電界効果トランジスタ(FET51)と、電解コンデンサ52とを挙げることができる。なお、プリント配線には、FET51、電解コンデンサ52以外の電子部品も実装される。また、トランジスタとして、FET51を採用しているが、これに限定されず、例えば、バイポーラトランジスタ、IGBT、MOSFET等を採用してもよい。さらに、コンデンサとして電解コンデンサ52を採用しているが、これに限定されず、例えば、セラミックコンデンサ、フィルムコンデンサ等を採用してもよい。
図3に示すように、FET51及び電解コンデンサ52等の電子部品は、回路基板50の軸方向上面に配置される。
<8. 送風装置Aの動作について>
送風装置Aは、上述した構成を有している。次に送風装置Aの動作について、説明する。端子15を介してコイル133に電流が供給されることで、モータ10が駆動する。モータ10の駆動によって、シャフト11が回転し、シャフト11に固定されたインペラ20が回転する。インペラ20が回転することで、気流Sが発生する(図3参照)。
送風装置Aは、上述した構成を有している。次に送風装置Aの動作について、説明する。端子15を介してコイル133に電流が供給されることで、モータ10が駆動する。モータ10の駆動によって、シャフト11が回転し、シャフト11に固定されたインペラ20が回転する。インペラ20が回転することで、気流Sが発生する(図3参照)。
インペラ20の回転によって発生した気流Sは、流路60に流入する。流路60に流入した気流Sは、静翼33によって整流される。気流Sは、静翼33によって、中心軸Cを中心とした軸対称に近い流れとなる。そして、気流Sは、排気部61から送風装置Aの外部に吹き出す。
図3、図9に示すように、下側ハウジング筒部322の上端部、すなわち、モータハウジング流入口320が排気部61よりも軸方向下側に配置される。そのため、排気部61から吹き出す気流Sは、送風装置Aの外部に吹き出す吹出気流S1と、モータハウジング流入口320から下側モータハウジング32の内部に流入する流入気流S0とに分岐する。
ホルダ部14及び端子15が、下側ハウジング大径部326及び下側ハウジング接続部327の径方向内面よりも径方向内側に配置される。そのため、モータハウジング流入口320から流入した流入気流S0は、ホルダ部14及び端子15に沿って流れる。上述のとおり、端子15は、金属製であるとともに平板状であるため、流入気流S0と接触する面積が大きい。また、端子15は、モータ10の発熱源の一つであるコイル133の巻き始めの導線1361及び巻き終わりの導線1362と接触している。そのため、コイル133で発生した熱は、巻き始めの導線1361及び巻き終わりの導線1362を介して端子15に伝達される。端子15に伝達された熱は、流入気流S0によって奪われる。すなわち、モータ10の駆動によって、コイル133で発生した熱は、巻き始めの導線1361及び巻き終わりの導線1362を介して端子15に伝達され、さらに、流入気流S0によって外部に放出される。そのため、モータ10では、コイル133で発生する熱を効果的に外部に排出できる。これにより、モータ10の温度上昇を抑え、モータ10を安定動作させることができる。
また、下側モータハウジング32の軸方向下側に、回路基板50が配置される。そして、端子15の軸方向下端は、回路基板50と接続されている。そのため、モータハウジング流入口320から流入した流入気流S0は、端子15に沿って流れ、さらに、一部は、回路基板50に沿って流れる。これにより、流入気流S0は、回路基板50に実装された電子部品、ここでは、FET51及び電解コンデンサ52等に吹き付ける。これにより、流入気流S0は、回路基板50に実装された、電子部品、ここでは、FET51及び電解コンデンサ等から熱を奪う、すなわち、冷却する。これにより、回路基板50に形成されている回路の温度上昇を抑制し、回路を安定して動作させることが可能である。
また、回路基板50に形成されている配線パターンにも流入気流S0が吹き付けられて、配線パターンも冷却される。電子部品は、配線パターンに実装されているため、配線パターンが冷却されることでも間接的に冷却される。例えば、回路基板50が両面基板の場合、上面の配線パターンを流入気流S2で冷却することで、下面に実装されている電子部品も間接的に冷却される。
<9.掃除機及び送風装置の動作>
掃除機100は、送風装置Aを備える。上記構成の掃除機100において、送風装置Aのモータ10が駆動されるとインペラ20が中心軸Cを中心として回転方向に回転する。これにより、床面F上の塵埃等のゴミを含んだ空気が吸引ノズル110、吸引管107、吸気部103(いずれも図1参照)、集塵部及びフィルタを順に流通する。フィルタを通過した空気は、送風装置Aの吸気口43を介してブロアハウジング40の内部に取り込まれる。この時、ベルマウス431により吸気口43から吸入される空気の量を増やし、隣接する羽根22間に円滑に導かれる。したがって、送風装置Aの送風効率を向上させることができる。掃除機100は、送風装置Aを備える。これにより、送風効率を落とすことなく、モータ10及びモータ10を駆動するための電子部品(端子15)を冷却できる送風装置Aを備える掃除機が実現できる。
掃除機100は、送風装置Aを備える。上記構成の掃除機100において、送風装置Aのモータ10が駆動されるとインペラ20が中心軸Cを中心として回転方向に回転する。これにより、床面F上の塵埃等のゴミを含んだ空気が吸引ノズル110、吸引管107、吸気部103(いずれも図1参照)、集塵部及びフィルタを順に流通する。フィルタを通過した空気は、送風装置Aの吸気口43を介してブロアハウジング40の内部に取り込まれる。この時、ベルマウス431により吸気口43から吸入される空気の量を増やし、隣接する羽根22間に円滑に導かれる。したがって、送風装置Aの送風効率を向上させることができる。掃除機100は、送風装置Aを備える。これにより、送風効率を落とすことなく、モータ10及びモータ10を駆動するための電子部品(端子15)を冷却できる送風装置Aを備える掃除機が実現できる。
インペラカバー41の内部に取り込まれた空気は隣接する羽根22間を流通し、回転するインペラ20により径方向外側で下側に向かって加速される。径方向外側で下側に向かって加速した空気はインペラ20よりも下側に吹き出される。インペラ20よりも下側に吹き出された空気(気流S)は上側モータハウジング31と下カバー42との間隙の流路60に流入する。流路60内に流入した空気(気流S)は周方向に隣接する静翼33間を流通する。
静翼33の下端を通過した気流Sは排気部61を介してブロアハウジング40の外部に排気される。ブロアハウジング40の外部に排気された気流Sは掃除機100の筐体102内の空気通路を流通し、排気部104(図1参照)から筐体102の外部に排気される。これにより、掃除機100は床面F上を清掃することができる。
モータ10では、コイル133への通電によって、コイル133及びステータコア131が発熱する。上側ハウジング筒部312の外面には、インペラ20で発生した気流Sが流れる。また、気流Sが流れる流路60の内部に、上側ハウジング筒部312の外面と一体に形成された複数個の静翼33が設けられている。これにより、気流Sが接触する表面積が大きくなり、放熱効率が高くなる。これにより、モータ10の温度を下げることができ、モータ10の効率低下を抑制できる。
また、モータハウジング流入口320から流入した流入気流S0が端子15を冷却することで、端子15と巻き始めの導線1361及び巻終わりの導線1362を介して接続されるコイル133も冷却される。このころからも、モータ10の効率低下を抑制できる。ひいては、送風装置Aの送風効率の低下を抑制できる。
モータ10を駆動するための回路が形成された回路基板50及び回路基板50に実装された電子部品、ここでは、FET51、電解コンデンサ52を効率よく冷却することで、回路の動作を安定させることができる。これにより、送風装置Aの動作を安定させることができ、ひいては、掃除機100の動作を安定させることができる。
(第2実施形態)
本発明に係るモータの他の例について図面を参照して説明する。図10は、本発明に係る他の例のモータ及び上側モータハウジングの底面図である。図10に示すモータ10Bは、分割ステータコア1341の形状が異なるとともに、ホルダ部14の位置が、モータ10と異なる。これ以外の点については、第1実施形態のモータ10と同じであり、実質上同じ部分には、同じ符号を付すとともに同じ部分の詳細な説明は省略する。
本発明に係るモータの他の例について図面を参照して説明する。図10は、本発明に係る他の例のモータ及び上側モータハウジングの底面図である。図10に示すモータ10Bは、分割ステータコア1341の形状が異なるとともに、ホルダ部14の位置が、モータ10と異なる。これ以外の点については、第1実施形態のモータ10と同じであり、実質上同じ部分には、同じ符号を付すとともに同じ部分の詳細な説明は省略する。
図10に示すように、モータ10Bの分割ステータコア1341は、ティース135を挟んで周方向に非対称になっている。そのため、周方向に隣り合う分割ステータコア1341の接合部1371は、隣り合うティース135の周方向の中央から一方側(図10において、時計回り方向にずれている)。そして、ホルダ部14及び端子15が、隣り合うティース135の周方向の中央に位置する。
このように配置することで、ホルダ部14及び端子15が隣り合うティース135、及び、コイル133からの周方向の距離が等しくなる。これにより、コイル133からの巻き始めの導線1361及び隣のコイル133からの巻き終わりの導線1362から、ホルダ部14及び端子15への配線が容易になる。また、接合部1371とホルダ14及び端子15とが周方向に異なる位置に配置されるため、接合部1371での接合を容易に行うことができ、作業性を上げることができる。
(第3実施形態)
本発明に係る送風装置のさらに他の例について図面を参照して説明する。図11は、本実施形態に係る送風装置の斜視図である。図12は、図11に示す送風装置の分解斜視図である。図13は、図11に示す送風装置の縦断面図である。
本発明に係る送風装置のさらに他の例について図面を参照して説明する。図11は、本実施形態に係る送風装置の斜視図である。図12は、図11に示す送風装置の分解斜視図である。図13は、図11に示す送風装置の縦断面図である。
送風装置A1は、モータ10と、インペラ20と、モータハウジング30と、ブロアハウジング40と、回路基板50と、基板ケース70とを備える。送風装置A1では、ブロアハウジング40の内部に、インペラ20及びモータハウジング30が収納される。本実施形態においては、ブロアハウジング40は、モータハウジング30の上側を収納する。図13に示すとおり、ブロアハウジング40とモータハウジング30の後述する上側モータハウジング31との隙間に流路60が構成される。流路60は上端(上流端)で後述のインペラカバー41と連通し、流路60の下端(下流端)に排気部61が構成される。
モータ10は、モータハウジング30の内部に収納される。インペラ20は、上下に延びる中心軸C周りに回転する。モータ10は、インペラ20の下側に配置されてインペラ20を回転させる。モータ10の回転によりインペラ20が中心軸C周りに回転し、気流Sが発生する。インペラ20の回転により発生する気流Sは、流路60を通って排気部61から排出される。図12に示すように、インペラ20の下側にはモータハウジング30に収納されたモータ10が配置される。なお、以下の説明においては、流路60を流れる気流についても気流Sと呼称する。
<10. モータ10の構成>
モータ10は、いわゆる、インナーロータ型のモータである。モータ10は、シャフト11と、ロータ12と、ステータ13とを備える。
モータ10は、いわゆる、インナーロータ型のモータである。モータ10は、シャフト11と、ロータ12と、ステータ13とを備える。
<10.1 シャフト11の構成>
シャフト11は、円柱状である。シャフト11は、中心軸Cに沿って配置される。図12に示すとおり、シャフト11は、上側モータハウジング31の後述する上側ハウジング天板部311に設けられた上側軸孔314を貫通する。シャフト11の上側ハウジング天板部3111から突出している端部に、インペラ20が固定される。シャフト11は、上軸受Br1および下軸受Br2に回転可能に支持されている。
シャフト11は、円柱状である。シャフト11は、中心軸Cに沿って配置される。図12に示すとおり、シャフト11は、上側モータハウジング31の後述する上側ハウジング天板部311に設けられた上側軸孔314を貫通する。シャフト11の上側ハウジング天板部3111から突出している端部に、インペラ20が固定される。シャフト11は、上軸受Br1および下軸受Br2に回転可能に支持されている。
上軸受Br1および下軸受Br2は、玉軸受である。そして、シャフト11は、上軸受Br1及び下軸受Br2の内輪に固定される。固定は、接着挿入や、圧入等の手段が採用される。上軸受Br1の外輪は上側モータハウジング31に固定され、下軸受Br2の外輪は下側モータハウジング32に固定される。なお、上軸受Br1および下軸受Br2は、玉軸受に限定されない。
<10.2 ロータ12の構成>
ロータ12は、シャフト11に固定される。ロータ12は、シャフト11と共に回転する。すなわち、ロータ12は、シャフト11に固定され、シャフト11とともに回転する。ロータ12は複数のマグネット(不図示)を有する。複数のマグネットはシャフト11の外周面に固定される。複数のマグネットはN極の磁極面とS極の磁極面とが交互に並ぶ。
ロータ12は、シャフト11に固定される。ロータ12は、シャフト11と共に回転する。すなわち、ロータ12は、シャフト11に固定され、シャフト11とともに回転する。ロータ12は複数のマグネット(不図示)を有する。複数のマグネットはシャフト11の外周面に固定される。複数のマグネットはN極の磁極面とS極の磁極面とが交互に並ぶ。
なお、複数のマグネットに替えて、単一の環状のマグネットを用いてもよい。この場合、マグネットにおいて、N極とS極とが周方向に交互に着磁されていればよい。また、マグネットが磁性体粉を配合した樹脂により一体に成形されてもよい。
<10.3 ステータ13の構成>
図14は、モータ及び上側モータハウジングを下側から見た斜視図である。ステータ13はロータ12の径方向外側に配置される。すなわち、ステータ13は、ロータ12と径方向に対向する。より詳細に述べると、ロータ12は、径方向においてステータ13の内側に配置される。上述したとおり、モータ10は、インナーロータ型である。ステータ13は、ステータコア131と、インシュレータ132と、コイル133とを備える。すなわち、ステータ13は、コイル133を備える。ステータコア131は電磁鋼板を軸方向(図12において、上下方向)に積層した積層体である。なお、ステータコア131は、電磁鋼板を積層した積層体に限定されず、例えば、紛体の焼成、鋳造等、単一の部材であってもよい。
図14は、モータ及び上側モータハウジングを下側から見た斜視図である。ステータ13はロータ12の径方向外側に配置される。すなわち、ステータ13は、ロータ12と径方向に対向する。より詳細に述べると、ロータ12は、径方向においてステータ13の内側に配置される。上述したとおり、モータ10は、インナーロータ型である。ステータ13は、ステータコア131と、インシュレータ132と、コイル133とを備える。すなわち、ステータ13は、コイル133を備える。ステータコア131は電磁鋼板を軸方向(図12において、上下方向)に積層した積層体である。なお、ステータコア131は、電磁鋼板を積層した積層体に限定されず、例えば、紛体の焼成、鋳造等、単一の部材であってもよい。
ステータコア131は、環状のコアバック134と複数のティース135とを有する。複数のティース135はコアバック134の内周面からロータ12のマグネット(不図示)に向かって径方向内側に延びて放射状に形成される。これにより、複数のティース135が周方向に配置される。コイル133はインシュレータ132を介して各ティース135の周囲にそれぞれ導線を巻き回して構成される。
なお、モータ10は、ブラシレスモータである。ブラシレスモータは、供給タイミングが異なる3系統(以下、3相とする)に分けられた電流によって駆動される。複数個のコイル133に決められたタイミングで電流を供給することで、コイル133とロータ12のマグネットとが引き合う又は反発することで、ロータ12が回転する。モータ10は、例えば、分速10万回転以上の回転数で回転可能な高回転型のモータである。通常、モータ10では、コイル133の個数が少ない方が高速回転に有利である。そして、モータ10は、3相の電流で制御される。そのため、モータ10において、コイル133及びコイル133が配置されるティース135の個数は3個である。すなわち、モータ10は、3相3スロットのモータである。なお、3個のティース135は、バランスよく回転させるために、周方向に等間隔をなして配置される。
ステータコア131において、コアバック134の内周面及び外周面はティース135の根元近傍で平面になっている。これにより、巻線スペースを有効に活用できる。また、磁路を短くすることにより、損失を低減できる。また、磁気分布の乱れを防止しながらコイル133の巻崩れを防止することができる。また、ティース135の根元近傍以外のコアバック134の内周面及び外周面は曲面になっている。コアバック134は、曲面部分が上側モータハウジング31の内面と接触する。このとき、曲面部分が上側モータハウジング31の内面に圧入されてもよい。なお、圧入は、いわゆるしまりばめであってもよいし、圧入による力がしまりばめよりも弱い、軽圧入、いわゆる、中間ばめであってもよい。なお、コアバック134は、平面を備えずに、円筒状であってもよい。この場合、円筒の外面が、上側モータハウジング31に圧入される。なお、コアバック134と上側モータハウジング31との固定は、挿入接着等、他の方法であってもよい。
隣り合うコイル133の導線は互いに接続されており、接続された導線にリード線130が接続される。すなわち、モータ10において、3個のコイル133はデルタ結線で結線される。リード線130はブロアハウジング40の下側に配された回路基板50上の駆動回路、すなわち、プリント配線に接続される。コイル133には、リード線130を介して電力が供給される。図5に示すように、端子は、3個備えられている。
<11.モータハウジング30の構成>
モータハウジング30は、上側モータハウジング31と、下側モータハウジング32と、を備える。
モータハウジング30は、上側モータハウジング31と、下側モータハウジング32と、を備える。
<11.1 上側モータハウジング31の構成>
図12、図13等に示すように、上側モータハウジング31は、上側ハウジング天板部311と、上側ハウジング筒部312とを備える。上側ハウジング天板部311は、中心軸Cと直交する方向に拡がる。上側ハウジング天板部311は軸方向から見て円形状である。上側ハウジング筒部312は、上側ハウジング天板部311の径方向外縁から軸方向下側に延びる。上側ハウジング天板部311および上側ハウジング筒部312は、一体成形体である。上側モータハウジング31の上側ハウジング筒部312は、シャフト11の一部、ロータ12及びステータ13の径方向外側に配置される。
図12、図13等に示すように、上側モータハウジング31は、上側ハウジング天板部311と、上側ハウジング筒部312とを備える。上側ハウジング天板部311は、中心軸Cと直交する方向に拡がる。上側ハウジング天板部311は軸方向から見て円形状である。上側ハウジング筒部312は、上側ハウジング天板部311の径方向外縁から軸方向下側に延びる。上側ハウジング天板部311および上側ハウジング筒部312は、一体成形体である。上側モータハウジング31の上側ハウジング筒部312は、シャフト11の一部、ロータ12及びステータ13の径方向外側に配置される。
モータハウジング30は、金属製、樹脂製等を挙げることができる。本実施形態においては、モータハウジング30は、金属製である場合、モータハウジング30の強度を高めることができる。さらに、モータハウジング30に伝達された熱を効率良く放熱できる。また、上側モータハウジング31が金属製の場合、上側モータハウジング31を構成する金属として、例えば、アルミニウム合金及びマグネシウム合金をあげることができる。アルミニウム合金及びマグネシウム合金は、他の金属に比べて、成形が容易、軽量、安価である。
図12に示すように、上側ハウジング天板部311の下面は、モータ10のロータ12及びステータ13と軸方向に対向する。上側ハウジング天板部311は、上側軸受保持部313と、上側軸孔314とを備える。上側軸受保持部313は、上側ハウジング天板部311の下面の中央部に上側に凹んだ凹部を有する。また、上側軸孔314は、軸方向に貫通する。上側軸受保持部313には、上軸受Br1の外輪が固定される。シャフト11が上側軸孔314を貫通する。上側軸受保持部313と上側軸孔314とは、中心軸が一致する。
上側ハウジング筒部312は、円筒状である。上側ハウジング筒部312の軸方向上端部は、上側ハウジング天板部311と連結されている。上側ハウジング筒部312の内周面に、ステータコア13が圧入される。上述のとおり、上側ハウジング筒部312と上側ハウジング天板部311とが一体成形体であることから、ステータコア131から上側ハウジング筒部312に伝達された熱は、上側ハウジング天板部311にも伝達される。そのため、ステータ13の熱が上側モータハウジング31を介して効率よく外部に放出される。
また、上側モータハウジング筒部312の外周面310には複数の静翼33が設けられる。静翼33は、上側モータハウジング筒部312と接触する。すなわち、複数個の静翼33は、上側モータハウジング31の径方向外面よりも径方向外側、且つ、ブロアハウジング40(下カバー42)の径方向内面よりも径方向内側に配置され、少なくとも上側モータハウジング31の径方向外面と接触する。また、複数の静翼33は、上側モータハウジング31の径方向外面において、周方向に等間隔に配置される。
なお、静翼33と上側モータハウジング31とが接触するとは、異なる部材が接触する場合だけでなく、一体成形で形成される場合も含む。本実施形態では、静翼33は、上側モータハウジング筒部312と同一の部材で形成される。本実施形態においては、静翼33と上側モータハウジング筒部312とは一体部材である、また、静翼33は、上側モータハウジング筒部312とは別体の部材でもよい。静翼33と上側モータハウジング筒部312とが同一部材である場合は、送風装置A1の組み立て作業性が向上する。
静翼33は板状に構成され、上側へ行くほどインペラ20の回転方向と反対方向に向かって傾斜する。静翼33はインペラ20側が凸に湾曲している。複数の静翼33の外縁はブロアハウジング40、すなわち、下カバー42の内面に接する。静翼33は周方向に並設され、送風装置A1の駆動の際に気流Sを下側に案内する。静翼33は、流路60の内部に配置されており、流路60内を流れる気流Sを整流する。
また、静翼33が、上側モータハウジング31の径方向外面において、周方向に等間隔に配置される。これにより、上側モータハウジング31の径方向外面における気流Sを軸対称に近づけることができ、上側モータハウジング31の冷却特性を周方向で均一に近づけることができる。
モータ10では、回転に伴って、コイル133及びその周囲から発熱する。その熱は、上側モータハウジング31に伝達される。上側モータハウジング31の外周面300には、外側に突出した静翼33が設けられて、静翼33が流路60の内部に配置される。そのため、静翼33は、気流Sを整流するとともに、上側モータハウジング31の熱を外部に逃がす放熱フィンとしての役割も果たす。これにより、ステータ13の熱によって昇温された上側モータハウジング31を効率よく冷却できる。
<11.2 下側モータハウジング32の構成>
下側モータハウジング32は、上側モータハウジング31の軸方向下側に設けられる。下側モータハウジング32は、下側ハウジング底部321と、下側ハウジング筒部322とを備える。下側ハウジング底部321は、中心軸Cと直交する方向に拡がる板状である。下側ハウジング筒部322は、軸方向に延びる筒体である。下側ハウジング底部321は下側ハウジング筒部322の軸方向下端部と一体的に接続される。
下側モータハウジング32は、上側モータハウジング31の軸方向下側に設けられる。下側モータハウジング32は、下側ハウジング底部321と、下側ハウジング筒部322とを備える。下側ハウジング底部321は、中心軸Cと直交する方向に拡がる板状である。下側ハウジング筒部322は、軸方向に延びる筒体である。下側ハウジング底部321は下側ハウジング筒部322の軸方向下端部と一体的に接続される。
下側ハウジング底部321は、下側軸受保持部323と、軸孔324と、を備える。下側ハウジング底部321は、ステータ13に設けられたコイル133と接続されるリード線130が軸方向に貫通する。下側モータハウジング32の下側に、回路基板50が配置される。下側ハウジング底部321を貫通したリード線130は、回路基板50に配置された回路、すなわち、配線パターンに接続される。
下側軸受保持部323は、下側ハウジング底部321の中央部分から径方向上側に向かって突出するとともに中央部分が下側に凹んだ凹部を備える。下側軸受保持部323の凹部には、下軸受Br2の外輪が固定される。下側軸孔324は、下側ハウジング底部321の中央部を軸方向に貫通する貫通孔であり、下側軸孔324をシャフト11が貫通する。下側軸受保持部323と下側軸孔324とは、中心軸が一致する。
下側モータハウジング32は、上側モータハウジング31の下側に取り付けられる。すなわち、下側ハウジング筒部322の軸方向上端部は、上側モータハウジング31の上側ハウジング筒部312の軸方向下端部と接触する。これにより、上側モータハウジング31の下面の少なくとも一部が下側モータハウジング32に覆われる。下側モータハウジング32は、上側モータハウジング31に対して、ねじ等の固定具を用いて固定される。なお、上側モータハウジング31と下側モータハウジング32は、同じ材質であってもよいし、異なる材質であってもよい。
そして、上側モータハウジング31と下側モータハウジング32とを固定することで、シャフト11の上側を回転可能に支持する上軸受Br1が上側軸受保持部313に保持されるとともに、シャフト11の下側を回転可能に支持する下軸受Br2が下側軸受保持部323に保持される。これにより、シャフト11及びシャフト11に固定されたロータ12は、モータハウジング30に、上軸受Br1及び下軸受Br2を介して回転可能に支持される。
<12.インペラ20の構成>
次にインペラ20について図面を参照して説明する。インペラ20は樹脂成形品により形成された、いわゆる、斜流インペラであり、ハブ部21と、複数枚の羽根22とを有する。インペラ20は、エンジニアリングプラスチックと呼ばれる樹脂で形成される。エンジニアリングプラスチックとは、強度、耐熱性等の機械特性が他の樹脂に比べて優れた樹脂である。なお、インペラ20は、金属等の材料で形成されてもよい。ハブ部21の直径は下側に向かうにつれて大きくなる。換言すると、インペラ20は、下側に向かうにつれて径が拡がるハブ部21を有する。すなわち、ハブ部21は下側に向かって漸次拡径する。
次にインペラ20について図面を参照して説明する。インペラ20は樹脂成形品により形成された、いわゆる、斜流インペラであり、ハブ部21と、複数枚の羽根22とを有する。インペラ20は、エンジニアリングプラスチックと呼ばれる樹脂で形成される。エンジニアリングプラスチックとは、強度、耐熱性等の機械特性が他の樹脂に比べて優れた樹脂である。なお、インペラ20は、金属等の材料で形成されてもよい。ハブ部21の直径は下側に向かうにつれて大きくなる。換言すると、インペラ20は、下側に向かうにつれて径が拡がるハブ部21を有する。すなわち、ハブ部21は下側に向かって漸次拡径する。
ハブ部21は、下面凹部211と、ボス部212とを備える。ボス部212の中心(中心軸C上)には、モータ10のシャフト11が圧入される孔部213が設けられる。これにより、ボス部212とシャフト11とが連結され、インペラ20は中心軸Cを中心として回転する。すなわち、インペラ20は、シャフト11に固定され、モータ10の駆動によって、シャフト11と共に回転する。そして、インペラ20が回転することで、気流Sが発生する。
複数の羽根22は、ハブ部21の外面214に周方向に並設される。本実施形態においては、羽根22はハブ部21の外面214上に周方向に所定周期に並設され、ハブ部21と一体成形される。羽根22の上部は下部に対して回転方向前方に配される。すなわち、羽根22は、中心軸Cに対して、傾斜している。
インペラ20のハブ部21の下面凹部211が備えられていることで、ハブ部21を軽量化することが可能である。回転部であるインペラ20を軽量化することで消費電力を低減可能であるとともに、高速回転させやすくする。また、インペラ20を成型する際のひけを抑制できる。ハブ部21の軸方向下面とモータハウジング30の上面とは隙間が狭いため、インペラ20で発生した気流Sがハブ部21とモータハウジング30との間に流入しにくい。そのため、送風効率の低下を抑制できる。
<13. ブロアハウジング40の構成>
次にブロアハウジング40について説明する。ブロアハウジング40は、上側モータハウジング31の径方向外側を間隙を介して囲む。ブロアハウジング40は、インペラカバー41と、下カバー42とを備える。
次にブロアハウジング40について説明する。ブロアハウジング40は、上側モータハウジング31の径方向外側を間隙を介して囲む。ブロアハウジング40は、インペラカバー41と、下カバー42とを備える。
インペラカバー41は、インペラ20の少なくとも径方向外側に配置される。インペラカバー41は、インペラ20の回転によって発生した気流Sの流れを軸方向に向けるガイドである。インペラカバー41は、上下方向(軸方向)に開口する吸気口43を備える。また、吸気口43は上端から内側に屈曲して下側へ延びるベルマウス431を備える。これにより、吸気口43の直径は上側から下側に向かうに従って滑らかに小さくなる。インペラカバー41が給気口43にベルマウス431を備えることで、滑らかに空気を吸い込むことができる。これにより、インペラ20の回転時に吸気口43から吸い込まれる空気の量が増える。それだけ、送風装置A1の送風効率を高めることが可能である。
本実施形態の送風装置A1では、インペラカバー41は下カバー42と固定される。固定方法としては、例えば、下カバー42の外面に凸部を設け、インペラカバー41に軸方向下側に延び、先端側の内面に径方向外側に凹んだ凹部を備えた梁部を設ける。そして、インペラカバー41を下カバー42に向けて軸方向に移動させたとき、梁部をたわませるとともに、インペラカバー41の梁部の凹部に下カバー42の凸部を挿入させて固定する。なお、固定方法は、これに限定されず、軸方向及び周方向の移動を抑制できる固定方法を広く採用することが可能である。周方向の位置決めが可能であるとともに、着脱が容易であることが好ましい。
下カバー42は、断面円形で軸方向に延びる筒状である。下カバー42は、上側モータハウジング31の径方向外側に配置される。すなわち、ブロアハウジング40は、モータハウジング30の径方向外面と間隙を介して対向する。本実施形態においては、ブロアハウジング40(下カバー42)は上側モータハウジング31の径方向外側に間隙をあけて配置される。下カバー42と上側モータハウジング31との間隙には、複数個の静翼33が周方向に等間隔に並んで配置される。
下カバー42は、上端部と下端部に開口を備える。下カバー42の上端部は、インペラカバー41の下端部と連結されている。インペラカバー41の下端部は、下カバー42の内部に挿入される。そして、インペラカバー41の内面は、下カバー42の内面と滑らかに、例えば、微分可能に連続する。これにより、ブロアハウジング40の内面を滑らかにして、気流Sの乱れを抑制する。
上側モータハウジング31と下カバー42とは一体成形体であってもよいが、これに限定されない。例えば、上側モータハウジング31と下カバー42とが別部材として形成されてもよい。また、下カバー42が上側モータハウジング31と別体として形成される場合には、インペラカバー41と下カバー42とが一体であってもよい。
<14. 回路基板50の構成>
図15は、回路基板と回路基板の周囲を囲む基板ケースの平面図である。図12、図13に示すように、回路基板50は、下側モータハウジング32の軸方向下側に配置される。回路基板50は、軸方向から見て円形である。回路基板50は、基板ケース70の内部に収納される。回路基板50には、モータ10を駆動するための回路、例えば、電源回路、制御回路等が構成される。
図15は、回路基板と回路基板の周囲を囲む基板ケースの平面図である。図12、図13に示すように、回路基板50は、下側モータハウジング32の軸方向下側に配置される。回路基板50は、軸方向から見て円形である。回路基板50は、基板ケース70の内部に収納される。回路基板50には、モータ10を駆動するための回路、例えば、電源回路、制御回路等が構成される。
図15に示すように、回路基板50には、金属膜で形成されたプリント配線が備えられている。プリント配線には、少なくとも、電界効果トランジスタ(FET51)と、電解コンデンサ52とが実装される。なお、プリント配線には、FET51、電解コンデンサ52以外の電子部品も実装される。また、トランジスタとして、FET51を採用しているが、これに限定されず、例えば、バイポーラトランジスタ、IGBT、MOSFET等を採用してもよい。さらに、コンデンサとして電解コンデンサ52を採用しているが、これに限定されず、例えば、セラミックコンデンサ、フィルムコンデンサ等を採用してもよい。
図15に示すように、回路基板50には、6個のFET51が実装されている。そして、6個のFET51は、回路基板50の中心と径方向外縁との中間(例えば、中央)よりも径方向外側に配置される。また、回路基板50には、3個の電解コンデンサ52が実装されている。そして、3個の電解コンデンサ52は、回路基板50の中心と径方向外縁との中間(例えば、中央)よりも径方向内側に配置される。また、図12に示すように、FET51及び電解コンデンサ52は、回路基板50の軸方向上面に配置される。
<15. 基板ケース70の構成>
インペラ20の回転によって発生した気流Sは、流路60に流入する。そして、気流Sは、排気部61から送風装置A1の外部に吹き出す。排気部61から吹き出す気流Sは、送風装置A1の外部に吹き出す吹出気流S1と、基板ケース70の内部に流入する流入気流S2とに分岐する。
インペラ20の回転によって発生した気流Sは、流路60に流入する。そして、気流Sは、排気部61から送風装置A1の外部に吹き出す。排気部61から吹き出す気流Sは、送風装置A1の外部に吹き出す吹出気流S1と、基板ケース70の内部に流入する流入気流S2とに分岐する。
ここで、基板ケース70について説明する。図16は、本発明にかかる送風装置に用いられる基板ケースの一例の斜視図である。図17は、図16に示す基板ケースの平面図である。図18は、基板ケースの底面図である。図15に示すように、送風装置A1は、下側モータハウジング32の下側に基板ケース70を備える。
図16、図17に示すように、基板ケース70は、基板ケース底板部71と、基板ケース筒部72と、基板ケース流入口73と、基板ケース流出口74と、を備える。基板ケース底板部71は軸方向から見て円形状である。基板ケース筒部72は、基板ケース底板部71の径方向外縁から軸方向上側に延びる筒状である。すなわち、基板ケース70は、上面が開口した有底円筒状である。
図12、図15に示すように、基板ケース筒部72の径方向外面は、軸方向下側に向かって漸次大径となる傾斜を有している。また、図15、図16に示すように、基板ケース筒部72の軸方向上端部は、径方向内側に拡がる面を有する段差部700を備える。基板ケース70を、下側モータハウジング32の軸方向下側に取り付けたとき、段差部700が、下側モータハウジング32の軸方向下端部と接触する。すなわち、基板ケース筒部72の軸方向上端部の内面は、下側モータハウジング32の軸方向下端部の外面と接触する。
なお、基板ケース筒部72の軸方向上端部の内面の少なくとも一部が、下側モータハウジング32の軸方向下端部の外面と接触するようにしてもよい。このようにすることで、基板ケース70の軸方向上端部に形成される基板ケース流入口73の開口面積を大きくできる、すなわち、基板ケース流入口73から流入気流S2の流入量を多くすることができる。基板ケース筒部72の軸方向上端部は、下側モータハウジング32の径方向外面よりも径方向外側に配置されるとともに、ブロアハウジング40の下カバー42の径方向内面よりも径方向内側に配置される。
基板ケース流入口73は、基板ケース筒部72の上端部に形成される。基板ケース流入口73は、基板ケース筒部72の上端部の内面から径方向外側に凹んだ凹部である。基板ケース筒部72の軸方向上端部の内面を下側モータハウジング32の軸方向下端部の外面と接触させたとき、凹部である基板ケース流入口73と下側モータハウジング32との間に隙間ができる。この隙間は、基板ケース70の外側と内側とを連通する。すなわち、基板ケース筒部72の軸方向上端部の内面を下側モータハウジング32の軸方向下端部の外面と接触させたときに、基板ケース流入口73によって基板ケース70の外側と内側とが連通される。
基板ケース70では、6個の基板ケース流入口73が周方向に等間隔に配置される(図15、図17参照)。なお、基板ケース流入口73は、6個に限定されるものではない。また、複数個の基板ケース流入口73を備える場合、周方向に異なる間隔で配置されてもよい。図3に示すように、基板ケース流入口73は、排気部61よりも軸方向下側に配置される。
図15、図16に示すように、基板ケース筒部72の内面には、軸方向に延びる凹溝721が設けられている。凹溝721は、軸方向下側に延びており、軸方向下側の端部は、基板ケース底板部71に形成された基板ケース流出口74と繋がる。基板ケース流出口74は、基板ケース底板部71に設けられる。基板ケース流出口74は、基板ケース底板部71を軸方向に貫通する貫通孔であり、基板ケース70に3個設けられている。なお、基板ケース流出口74は3個に限定されない。基板ケース流入口73から流入した流入気流S2を効率よく基板ケース70の外側に排出できる大きさ及び個数を広く採用できる。
また、図17に示すように、基板ケース70を軸方向から見たとき、基板ケース流入口73と、基板ケース流出口74とは、周方向に異なる位置に配置されている。
<16. 送風装置A1の動作について>
送風装置A1は、上述した構成を有している。次に送風装置A1の動作について、説明する。リード線130を介してコイル133に電流が供給されることで、モータ10が駆動する。モータ10の駆動によって、シャフト11が回転し、シャフト11に固定されたインペラ20が回転する。インペラ20が回転することで、気流Sが発生する(図12参照)。
送風装置A1は、上述した構成を有している。次に送風装置A1の動作について、説明する。リード線130を介してコイル133に電流が供給されることで、モータ10が駆動する。モータ10の駆動によって、シャフト11が回転し、シャフト11に固定されたインペラ20が回転する。インペラ20が回転することで、気流Sが発生する(図12参照)。
インペラ20の回転によって発生した気流Sは、流路60に流入する。流路60に流入した気流Sは、静翼33によって整流される。気流Sは、静翼33によって、中心軸Cを中心とした軸対称に近い流れとなる。そして、気流Sは、排気部61から送風装置A1の外部に吹き出す。基板ケース流入口73が排気部61よりも軸方向下側に配置される。そのため、排気部61から吹き出す気流Sは、送風装置A1の外部に吹き出す吹出気流S1と、基板ケース流入口73から基板ケース70の内部に流入する流入気流S2とに分岐する。
基板ケース筒部72の軸方向上端部が、下側モータハウジング32の径方向外面よりも径方向外側に配置されるとともに、ブロアハウジング40の下カバー42の径方向内面よりも径方向内側に配置される。これにより、排気部61から吹き出された気流Sの一部が、流入気流S2に分離しやすくなり、基板ケース70の内部に流入気流S2が流れやすい。さらに、基板ケース筒部72の径方向外面が軸方向下側に向かって、漸次、大径になる傾斜を有していることからも、流入気流S2に分離しやすくなり、基板ケース70の内部に流入気流S2が流入しやすい。
そして、基板ケース流入口73から流入した流入気流S2は、軸方向下向きの速度成分を有するとともに径方向内側に向いた速度成分を有する。そのため、流入気流S2は、基板ケース流入口73から軸方向下側及び径方向内側に向かって流れる。そして、電子部品、ここでは、FET51及び電解コンデンサ52等は、回路基板50の軸方向上面に配置されている。流入気流S2は、回路基板50の上面、すなわち、回路基板50に実装された電子部品、ここでは、FET51及び電解コンデンサ52等に吹き付ける。基板ケース流入口73から流入した流入気流S2は、基板ケース70の外側の空気であるため、基板ケース70の内側の空気よりも温度が低い。そのため、流入気流S2は、回路基板50に実装された、電子部品、ここでは、FET51及び電解コンデンサ52等から熱を奪う、すなわち、冷却する。
また、回路基板50に形成されている配線パターンにも流入気流S2が吹き付けられて、配線パターンも冷却される。電子部品は、配線パターンに実装されているため、配線パターンが冷却されることでも間接的に冷却される。例えば、回路基板50が両面基板の場合、上面の配線パターンを流入気流S2で冷却することで、下面に実装されている電子部品も間接的に冷却される。
FET51は、回路基板50の中心と径方向外縁との中間よりも外側に配置されている。また、図15に示すように、回路基板50及び基板ケース70を軸方向に見たとき、6個のFET51のそれぞれは、基板ケース70に配された異なる基板ケース流入口73と径方向に重なる。そのため、基板ケース流入口73から流入した流入気流S2の多くは、FET51に直接吹き付ける。これにより、流入気流S2によって、FET51は効率よく冷却される。なお、全てのFET51が基板ケース流入口73と径方向に重なる位置でなくてもよいが、少なくともFET51の1個が、基板ケース流入口73と径方向に重なることが好ましい。
また、電解コンデンサ52は、回路基板50の上面に実装されたときの軸方向の高さが、回路基板50に実装されている他の電子部品よりも高い。そのため、電解コンデンサ52に衝突した流入気流S2は、電解コンデンサ52で反射し、径方向外側に向かう。電解コンデンサ52は、回路基板50の中心と径方向外縁との中間よりも内側に配置されているため、電解コンデンサ52で反射された流入気流S2は、回路基板の中心と径方向外縁との中間よりも外側に配置された電子部品、例えば、FET51に吹き付けられる。このことからも、FET51は効率よく冷却される。
すなわち、回路基板50を基板ケース70で囲むことで、流入気流S2が回路基板50に流入しやすくなる。そして、基板ケース70の内部に流入した流入気流S2は、FET51に直接的に及び(又は)多く吹き付ける。FET51は、回路基板50に実装される電子部品の中で、発熱量が多い、すなわち、駆動中の温度が高くなる。そして、流入気流S2によって、FET51を効率よく冷却することで、FET51自体及びFET51の近傍に実装されている電子部品の駆動中の温度上昇を抑えることができる。これにより、送風装置A1を安定して動作させることが可能である。
また、基板ケース70には、基板ケース流入口73よりも軸方向において下側に基板ケース流出口74が設けられている。そのため、基板ケース流入口73から流入した流入気流S2は、基板ケース流出口74から基板ケース70の外側に流出する。
図15に示すように、基板ケース70に収納される回路基板50は、基板ケース筒部72の内面と同じ又は略同じ外径を有する。このような場合、基板ケース流入口73から流入した流入気流S2は、回路基板50より軸方向下側に移動しにくい。そこで、基板ケース70では、基板ケース筒部72の内面に軸方向に延びる凹溝721を備えている。凹溝721を備えていることで、回路基板50の外縁が基板ケース筒部72の内面と接触している又は近接している場合であっても、流入気流S2を回路基板50よりも軸方向下側に流すことが可能である。そして、凹溝721は軸方向下側で基板ケース流出口74がと繋がっているため、流入気流S2を効率よく基板ケース70の外部に排出することができる。
図15に示すように、軸方向に見たとき、基板ケース流出口74は、基板ケース流入口73に対して周方向に異なる位置に設けられる。これにより、基板ケース流入口73から流入した流入気流S2が、回路基板50に吹き付けられずに基板ケース流出口74から排出されるのを抑制する。これにより、流入気流S2による、回路基板50に実装された電子部品、ここでは、FET51、電解コンデンサ52の冷却効果を高めることが可能である。
このように、基板ケース70では、内側に流入した流入気流S2を基板ケース流出口74から外側に効果的に排出できる。そのため、基板ケース70の内側に流入した流入気流S2が外部に流出できずに、基板ケース70の内部で乱流が発生したり、基板ケース70の内部の気圧が上昇したりするのを抑制できる。
流路60を流れる気流Sは、静翼33によって整流されているが、周方向の圧力変動が発生する。すなわち、基板ケース流入口73の外側の圧力が変動する。基板ケース70では、内側に流入した流入気流S2を外部に流出させることで、基板ケース流入口73の外側の圧力が低くなっても、基板ケース70の内側の圧力が外側の圧力よりも高くなるのを抑制し、基板ケース流入口73の近傍で内側から外側に気流Sが逆流するのを抑制できる。これにより、送風装置A1の送風効率の低下を抑制することが可能である。
図18に示すように、基板ケース70の基板ケース底部71の下面には、基板ケース下溝部75が備えられる。上述したとおり、送風装置A1は、掃除機等の取付機器に取り付けられて使用される。送風装置A1を取付機器に取り付ける場合において、基板ケース70の基板ケース底板部71を平板と密着させて取り付ける場合がある。また、基板ケース底板部71を接着、溶着等で平板に取り付ける場合もある。基板ケース70では、基板ケース流出口74が平板に塞がれてしまい、基板ケース流出口74から流入気流S2が吹き出されなくなる、又は、吹出されにくくなる。
そこで、本実施形態にかかる基板ケース70では、基板ケース底板部71の下面に基板ケース下溝部75を備える。図18に示すように、基板ケース下溝部75は、連通部751と、拡幅部752とを備える。連通部751は、基板ケース流出口74の軸方向下側と連通している。すなわち、基板ケース流出口74の外側は、連通部751と連通している。そして、拡幅部752は、連通部751から周方向両側に円滑に拡がっている。このように、構成することで、基板ケース底部70において、基板ケース流出口74と軸方向に重なる位置に別の部材が存在する場合であっても、基板ケース流出口74は、基板ケース下溝部75を介して、基板ケース70の外側と連通する。
モータ10では、コイル133への通電によって、コイル133及びステータコア131が発熱する。上側ハウジング筒部312の外面には、インペラ20で発生した気流Sが流れる。また、気流Sが流れる流路60の内部に、上側ハウジング筒部312の外面と一体に形成された複数個の静翼33が設けられている。これにより、気流Sが接触する表面積が大きくなり、放熱効率が高くなる。これにより、モータ10の温度を下げることができ、モータ10の熱による効率低下を抑制できる。ひいては、送風装置A1の送風効率の低下を抑制できる。
また、モータ10を駆動するための回路が形成された回路基板50及び回路基板50に実装された電子部品、ここでは、FET51、電解コンデンサ52を効率よく冷却することで、回路の動作を安定させることができる。これにより、送風装置A1の動作を安定させることができ、ひいては、掃除機100の動作を安定させることができる。
また、送風装置A1が取り付けられる場所において、基板ケース流出口74と軸方向に重なる位置で基板ケース底部71の底面と接触する部材が存在しても、基板ケース流出口74から流出する空気(気流)が基板ケース下溝部75を通って、効果的に基板ケース70の外側に流出する。これにより、基板ケース流入口73から流入し、回路基板50に実装された電子部品を冷却した流入気流S2を、基板ケース70Bの外部に効果的に流出させることが可能である。
なお、基板ケース下溝部75の拡幅部752は、基板ケース70Bの径方向外側に開口する構成であってもよい。このようにすることで、基板ケース底板部71の下面全体が気密に覆われる場合であっても、基板ケース流出口74から流出する気流を基板ケース70Bの外側に排出することが可能である。
<変形例>
本実施形態では、基板ケース流出口74は、基板ケース底板部71を軸方向に貫通した貫通孔であった。しかしながら、これに限定されない。例えば、基板ケース流出口74として、基板ケース筒部72において、基板ケース流入口73よりも軸方向において下側に、基板ケース70の内側から外側に貫通する貫通孔であってもよい。このとき、基板ケース筒部72としては、回路基板50よりも軸方向において下側にあるものを挙げることができる。また、基板ケース筒部72の内面と回路基板50の外縁との間に、流入気流Sが通過可能な間隙があることが好ましい。また、回路基板50に貫通孔が設けられていたり、複数の回路基板を並べる構成として、複数の回路基板の間に流入気流S2が通過する間隙を形成してもよい。
本実施形態では、基板ケース流出口74は、基板ケース底板部71を軸方向に貫通した貫通孔であった。しかしながら、これに限定されない。例えば、基板ケース流出口74として、基板ケース筒部72において、基板ケース流入口73よりも軸方向において下側に、基板ケース70の内側から外側に貫通する貫通孔であってもよい。このとき、基板ケース筒部72としては、回路基板50よりも軸方向において下側にあるものを挙げることができる。また、基板ケース筒部72の内面と回路基板50の外縁との間に、流入気流Sが通過可能な間隙があることが好ましい。また、回路基板50に貫通孔が設けられていたり、複数の回路基板を並べる構成として、複数の回路基板の間に流入気流S2が通過する間隙を形成してもよい。
(第4実施形態)
本発明にかかる送風装置に用いられる基板ケースの他の例について図面を参照して説明する。図19は、基板ケースの縦断面図である。図19に示す基板ケース70Bは、基板ケース流入口73に替えて基板ケース流入口76を、基板ケース流出口74に替えて基板ケース流出口77を備えている。それ以外の部分については、第1実施形態に示す基板ケース70と同じ構成を有している。そのため、基板ケース70Bの基板ケース70と同じ部分には、基板ケース70と同じ符号を付すとともに、実質上基板ケース70と同じ部分の詳細な説明を省略する。
本発明にかかる送風装置に用いられる基板ケースの他の例について図面を参照して説明する。図19は、基板ケースの縦断面図である。図19に示す基板ケース70Bは、基板ケース流入口73に替えて基板ケース流入口76を、基板ケース流出口74に替えて基板ケース流出口77を備えている。それ以外の部分については、第1実施形態に示す基板ケース70と同じ構成を有している。そのため、基板ケース70Bの基板ケース70と同じ部分には、基板ケース70と同じ符号を付すとともに、実質上基板ケース70と同じ部分の詳細な説明を省略する。
図19に示すように、基板ケース70Bは、基板ケース流入口76と、基板ケース流出口77とを備える。基板ケース流入口76は、基板ケース筒部72の軸方向上端部よりも軸方向下側に配置される。基板ケース流入口76は、基板ケース筒部72を径方向に貫通している。すなわち、基板ケース流入口76は、基板ケース筒部72の外側と内側とを径方向に連通する。なお、基板ケース流入口76は、基板ケース筒部72の外面が、外側に傾斜している部分に設けられることが好ましい。このように、傾斜部分に設けられることで、排気部61から吹き出した気流Sが流入気流S2として分岐しやすくなり、流入気流S2の流量を多くできる。また、基板ケース流入口76は、径方向外側から径方向内側に向かって、軸方向下側に向かう傾斜を有していてもよい。このように傾斜していることで、基板ケース流入口76に流入した流入気流S2の抵抗を減らすことができ、流入気流S2の流速の低下を抑制できる。これにより、流入気流S2の流量の減少を抑制することができる。
また、基板ケース流出口77は、基板ケース筒部72の基板ケース流入口76よりも軸方向下側に配置される。基板ケース流出口77が、基板ケース流入口76よりも軸方向下側に配置されることで、基板ケース流入口76から流入した流入気流S2を基板ケース流出口77から効率よく排出することが可能である。
さらに詳しく説明すると、軸方向において基板ケース流入口76と基板ケース流出口77との間に、回路基板50が配される。これにより、基板ケース流入口76から流入した流入気流S2は、一端、回路基板50に実装された電子部品、ここでは、FET51及び電解コンデンサ52等に吹き付けられる。そして、FET51及び電解コンデンサ52を冷却した流入気流S2は、回路基板50よりも軸方向下側に配置された基板ケース流出口77から基板ケース70Bの外側に排出される。
基板ケース流入口76及び基板ケース流出口77が基板ケース筒部72の径方向に外側と内側とを連通しているため、流入気流S2が基板ケース70B内に流入しやすく、かつ、基板ケース70B内を流れる流入気流S2が基板ケース70B外へ流出しやすい。そのため、回路基板50に実装された電子部品を効果的に冷却可能である。
これ以外の特徴については、第3実施形態と同じである。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨の範囲内であれば、実施形態は種々の変形が可能である。
本発明によると、送風装置及びそれを備えた掃除機に利用することができる。
A・・・送風装置、A1・・・送風装置、10・・・モータ、11・・・シャフト、12・・・ロータ、13・・・ステータ、131・・・ステータコア、132・・・インシュレータ、133・・・コイル、134・・・コアバック、135・・・ティース、1361・・・巻き始めの導線、1362・・・巻き終わりの導線、137・・・接合部、138・・・端子貫通孔、14・・・ホルダ部、15・・・端子(電子部品)、20・・・インペラ、21・・・ハブ部、211・・・下面凹部、212・・・ボス部、213・・・孔部、22・・・羽根、30・・・モータハウジング、31・・・上側ハウジング、311・・・上側ハウジング天板部、312・・・上側ハウジング筒部、313・・・上側軸受保持部、314・・・上側軸孔、32・・・下側モータハウジング、321、下側ハウジング底部、322・・・下側ハウジング筒部、323・・・端子貫通孔、323・・・下側軸受保持部、324・・・下側軸孔、325・・・下側ハウジング小径部、326・・・下側ハウジング大径部、327・・・下側ハウジング接続部、33・・・静翼、40・・・ブロアハウジング、41・・・インペラカバー、42・・・下カバー、43・・・吸気部、431・・・ベルマウス、50・・・回路基板、51・・・電界効果トランジスタ(電子部品)、52・・・電解コンデンサ(電子部品)、60・・・流路、61・・・排気部、70・・・基板ケース、71・・・基板ケース底板部、72・・・基板ケース筒部、73・・・基板ケース流入口、74・・・基板ケース流出口、75・・・基板ケース下溝部、751・・・連通部、752・・・拡幅部、76・・・基板ケース流入口、77・・・基板ケース流出口、100・・・掃除機、102・・・筐体、103・・・吸気口、104・・・排気口、105・・・把持部、106・・・操作部、106a・・・ボタン、107・・・吸引管、110・・・吸引ノズル、C・・・中心軸、Br1・・・上軸受、Br2・・・下軸受
Claims (10)
- 上下に延びる中心軸周りに回転可能なインペラと、
ステータとロータとを有し、前記ロータと一体となって前記インペラを回転させるモータと、
少なくとも一部が前記モータの径方向外側に配置されるモータハウジングと、
前記インペラの径方向外側に配置されるとともに、前記モータハウジングの径方向外面と間隙を介して対向するブロアハウジングと、
前記ステータよりも軸方向下側に配置された電子部品と、
前記モータハウジングよりも軸方向下側に配置された回路基板と、
を備え、
前記モータハウジングは、
軸方向に延びる筒状であり、前記ブロアハウジングの軸方向下端よりも下側に延びて前記電子部品の径方向外側を囲むとともに、軸方向において前記ブロアハウジングの下端よりも下側に形成され、前記モータハウジングの径方向内側と径方向外側とを連通するモータハウジング流入口を備える送風装置。 - 前記モータハウジングは、前記モータハウジング流入口を複数個備える請求項1に記載の送風装置。
- 前記複数個の前記モータハウジング流入口は、周方向に等間隔に配置される請求項2に記載の送風装置。
- 前記モータハウジングは、
上側モータハウジングと、
前記上側モータハウジングの軸方向下側に配された下側モータハウジングと、
を備え、
前記下側モータハウジングは、前記ブロアハウジングの軸方向下端よりも下側に配置されて前記電子部品の径方向外側を囲み、
前記モータハウジング流入口は、前記下側モータハウジングに備えられる請求項1から請求項3のいずれかに記載の送風装置。 - 前記下側モータハウジングは、
下側ハウジング小径部と、
前記下側ハウジング小径部よりも大径の下側ハウジング大径部と、
前記下側ハウジング大径部と前記下側ハウジング小径部とを接続する下側ハウジング接続部とを備え、
前記下側ハウジング大径部の軸方向上端部は、前記上側モータハウジングの径方向外側且つ前記ブロアハウジングの径方向内側に配置され、
前記モータハウジング流入口は、前記下側ハウジング大径部の軸方向上端部と前記下側ハウジング接続部の軸方向上端部にて形成される請求項4に記載の送風装置。 - 前記軸方向に見たとき、前記モータハウジング流入口は、前記電子部品と径方向に重なる領域を有する請求項1から請求項5のいずれかに記載の送風装置。
- 前記ステータは、前記ロータと径方向に対向するステータコアに絶縁体を介して導線を巻き付けて形成された複数のコイルを有し、
前記電子部品は、前記コイルと接続されるとともに、前記ステータよりも軸方向下側に突出する請求項1から請求項6のいずれかに記載の送風装置。 - 前記絶縁体は、前記モータよりも軸方向下側に一体的に突出したホルダ部を備え、
前記電子部品は、前記ホルダ部に収容された請求項7に記載の送風装置。 - 前記電子部品は、前記コイルと前記回路基板とを接続する請求項7又は請求項8に記載の送風装置。
- 請求項1から請求項9のいずれかに記載の送風装置を備えた掃除機。
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