JP2018152983A - 保護チューブ、保護材およびワイヤーハーネス - Google Patents

保護チューブ、保護材およびワイヤーハーネス Download PDF

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【課題】電線束を先通しせず使用でき、良好な保護性能に加え、耐熱性の優れた保護チューブ、保護材及びワイヤーハーネスを提供する。【解決手段】熱可塑性樹脂からなるシートが周方向に巻かれた、電線束のような長尺物品を収納するための保護チューブであって、周方向の内側の端部と外側の端部を径方向に相互に重ねた形状であり、長尺物品を、該外側の端部を開いて、該内側の端部の内側に収容できる構造であり、優れた保護性能、耐熱性を確保することができる。【選択図】図3

Description

本発明は、複数の電線からなる電線束を保護する保護チューブ、保護材およびワイヤーハーネスの技術に関する。
電線束を保護する技術として、電線束の外周に被せて外部干渉材のエッジ等から電線を保護する収縮チューブやビニルチューブ等がある。
収縮チューブやビニルチューブは電線などの結束、電線末端や電線接続部などの保護、絶縁など、様々な用途に幅広く利用されている。収縮チューブを製造する方法については、例えば、特許文献1に開示されている。またビニルチューブの用途については、例えば、特許文献2に開示されている。
しかしながら、従来の収縮チューブやビニルチューブは被覆性能においては優れるものの、管状であるために先通しでしか使用できない欠点があった。このため、電線束を収縮チューブやビニルチューブで覆いたい場合、電線を1本ずつ収縮チューブやビニルチューブに通してからコネクタを取り付けるといった作業を行わなければならず、非常に手間がかかった。また、先通しできない被覆対象物については使用できず、使用可能な範囲が限定されてしまうという問題があった。
そこで、電線が先通しできるようなチューブ構造が提案されている(特許文献3、4)。しかしながら、特許文献3で例示されているポリプロピレン、アミド樹脂などは、弾性率の高い材質であるために、チューブ構造にしたときに曲げたり捻ったりすることが難しく、電線束などの長尺物品を覆ったときに動きが制限される。また、特許文献4のように山部と谷部とが交互に軸線方向に設けられている所謂コルゲートチューブは、弾性率の高い材質を用いても電線束を屈曲させることが可能であるが、大きな湾曲に対しては山部同士が干渉したり、側面から口開きして電線が露出する恐れがある為、収縮チューブやビニルチューブのようには自由に動かすことができない。
特開平11−277626号公報 特開平11−150829号公報 特開2016−127773号公報 特開2004−312948号公報
本発明は、前記事情を鑑みて、電線束を先通しせず使用でき、良好な保護性能に加え、屈曲性に優れた保護チューブ、保護材及びワイヤーハーネスを提供する。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)熱可塑性樹脂からなるシートが周方向に巻かれた、長尺物品を収納するための保護チューブであって、周方向の内側の端部と外側の端部を径方向に相互に重ねた形状であり、長尺物品を、前記外側の端部を開いて、前記内側の端部の内側に収容できる構造であり、前記シートの100%引張モジュラスが50MPa以下である保護チューブ。
(2)前記シートの120℃、1時間加熱後の加熱収縮率が20%以下である(1)に記載の保護チューブ。
(3)前記シートの脆化温度が−20℃以下である(1)又は(2)に記載の保護チューブ。
(4)前記チューブの最小肉厚が0.2〜2mmである(1)〜(3)の何れか一項に記載の保護チューブ。
(5)前記熱可塑性樹脂がポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、低密度ポリエチレン(LDPE)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)から選択される1種類以上からなる(1)〜(4)の何れか一項に記載の保護チューブ。
(6)前記熱可塑性樹脂の重量平均分子量が2万〜100万である(1)〜(5)の何れか一項に記載の保護チューブ。
(7)前記熱可塑性樹脂が、重量平均分子量が30万〜50万の塩化ビニル系樹脂を含む(1)〜(6)の何れか一項に記載の保護チューブ。
(8)(1)〜(7)の何れか一項に記載の保護チューブからなる長尺物品の保護材。
(9)前記長尺物品が電線束である、(8)に記載の保護チューブからなる長尺物品の保護材。
(10)電線束を、(1)〜(9)の何れか一項に記載の保護チューブを用いて集束したワイヤーハーネス。
前記構成により、例えば自動車用ワイヤーハーネスなどの電線ケーブル束を被覆することができる。被覆した電線ケーブルは余分な力を入れずに屈曲させることが可能で、また、屈曲させる力を除いたときの反発力も少ないため、被保護物を自由に変形させることができる。また、上記厚み及び弾性率の材料を用いることで、砂・埃の侵入に起因する各電線の摩耗等が防止される。
本発明に係るシートの一実施形態を示す。 本発明に係る保護チューブの一実施形態(実施例1)を示す。 本発明に係る保護チューブを電線束に集束した形態を示す。
本発明の保護チューブは、熱可塑性樹脂からなるシート状体が周方向に巻かれた図2のようなチューブ構造であって、周方向の内側の端部2と外側の端部3を径方向に相互に重ねた状態を有し、電線束のような長尺物品を、該外側の端部を開いて、保護チューブの内側4に収容することができる構造であることを特徴とする。
本発明の熱可塑性樹脂の種類は特に限定されるものではないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂(低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)等)、エチレンとα−オレフィン(プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等)との共重合体、プロピレンとα−オレフィン(1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等)との共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−カルボン酸ビニル共重合体であるエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピオン酸ビニル共重合体、エチレン−ピバリン酸ビニル共重合体、エチレン−カプロン酸ビニル共重合体、エチレン−カプリン酸ビニル共重合体、エチレン−ラウリン酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体であるエチレン−エチル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−メチル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−プロピル(メタ)アクリレート共重合体、ポリプロピレン系樹脂であるポリプロピレンホモポリマー、プロピレン−エチレン共重合体であるポリプロピレンランダムコポリマー、ポリプロピレンブロックポリマー、ポリプロピレンとCH=CHR(R:炭素数2〜8の脂肪族、及び芳香族)を重合したポリプロピレンブロックポリマー、ポリプロピレンをハードセグメントとしたエチレン−プロピレンラバー(EPR)、エチレン−プロピレンジエンラバー(EPDM)、アクリロニトリルブタジエンラバー(NBR)、天然ゴム等をソフトセグメントとした溶融混練、及びリアクター重合したポリプロピレンポリマー(TPO)、芳香族ビニル系エラストマーであるスチレン−エチレン−プロピレンブロック、及びランダム共重合体(SEPS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック、及びランダム共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック、及びランダム共重合体(SIS)、及びこれらの水素添加物、ポリエチレン系樹脂である低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等)やポリ塩化ビニル系樹脂(ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−プロピレン共重合体、塩素化ポリオレフィン等)、天然ゴム、合成ゴム(ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、メタクリル酸メチル−ブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムなど)、熱可塑性エラストマー(エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン−スチレンコポリマー、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンコポリマー、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンコポリマーなど)などが挙げられる。これらは単独で又は2種以上選択して使用してもよい。これらの中で、適度な柔軟性と伸長性を有し、成型加工性に優れることから、ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマーが好ましく、塩化ビニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、低密度ポリエチレン(LDPE)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)がより好ましく、塩化ビニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−プロピレン共重合体が更に好ましく、塩化ビニル系樹脂が特に好ましい。また本発明の熱可塑性樹脂は、重量平均分子量が30万〜50万の塩化ビニル系樹脂を含んでいてもよい。
前記熱可塑性樹脂の重量平均分子量は、2万〜100万が好ましく、より好ましくは10万〜50万、更に好ましくは25万〜35万である。重量平均分子量が2万未満であると、シート状体への加工時にドローダウン、ロールへの巻きつきなどの加工不良が発生しやすくなる。また、100万を超えると、押出機やバンバリーミキサーなどでの溶融、混錬が難しくなる。
また、重量平均分子量30万以上の熱可塑性樹脂を含有することにより、図2の保護チューブが自重や作業時の変形により崩れにくくなり、形状安定性の高い保護チューブを得ることができる。熱可塑性樹脂としては、重量平均分子量30万〜50万のポリ塩化ビニル(PVC)を用いることが特に好ましい。
本発明の保護チューブは適度な柔軟性と伸長性、加工性を付与するために可塑剤を含むことができる。可塑剤としては、フタル酸系可塑剤、イソフタル酸系可塑剤、テレフタル酸系可塑剤、アジピン酸系可塑剤及びそれらのポリエステル系可塑剤、リン酸系可塑剤、トリメリット酸系可塑剤、エポキシ系可塑剤等を使用することができる。可塑剤の具体例としては、DINP(フタル酸ジイソニル)、DHP(フタル酸ジヘプチル)、DOP(フタル酸ジ−2−エチルヘキシル)、n−DOP(フタル酸ジ−n−オクチル)、DIDP(フタル酸ジイソデシル)、DOIP(イソフタル酸ジ−2−エチルヘキシル)、DOTP(テレフタル酸ジ−2−エチルヘキシル)、BBP(ベンジルブチルフタレート)、TOTM(トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル)、DOA(アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル)、TCP(トリクレジルフォスフェート)、BOA(ベンジルオクチルアジペート)、ポリエステル系可塑剤(アジピン酸−プロピレングリコール系ポリエステル、アジピン酸−ブチレングリコール系ポリエステル、フタル酸−プロピレングリコール系ポリエステル等)、DPCP(ジフェニルクレジルフォスフェート)、アジピン酸ジイソデシル、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、塩素化パラフィン等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上選択して使用してもよい。好ましくはDINP、DOTP、TOTM、DOA、ポリエステル系可塑剤、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、塩素化パラフィンであり、より好ましくはDINPである。
また、本発明の保護チューブは必要に応じて本発明の効果を阻害しない範囲で、無機充填剤、改質剤、及びその他添加剤として着色剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料等を含むことができる。
無機充填剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化ジルコニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、トリフェニルホスフィート、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸アミド、酸化ジリコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化モリブデン、リン酸グアニジン、ハイドロタルサイト、スネークタイト、硼酸亜鉛、無水硼酸亜鉛、メタ硼酸亜鉛、メタ硼酸バリウム、酸化アンチモン、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、赤燐、タルク、アルミナ、シリカ、ベーマイト、ベントナイト、珪酸ソーダ、珪酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カーボンブラックであり、これらから選ばれる単独で又は2種以上選択して使用してもよい。好ましくはタルク、アルミナ、シリカ、珪酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムであり、より好ましくは炭酸カルシウムである。
これらの無機充填剤は天然物を粉砕して得られたものでもよく、水溶液などにしたものを中和させ析出して得られたものでも良い。また、表面処理剤などで官能基を導入したものでもよい。表面処理剤としては、脂肪酸、ロジン酸、リグニン酸、4級アンモニウム塩などが使用できる。
改質剤としては、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−プロピレン共重合体、塩素化ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブチルアクリレート共重合体、熱可塑性ポリウレタン、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上選択して使用してもよい。
本発明の保護チューブに可塑剤、無機充填剤、改質剤、及びその他添加剤として着色剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料等の添加剤を含ませる方法として、前記熱可塑性樹脂と前記添加剤の混合物を溶融混練する方法が挙げられる。溶融混練方法は特に限定されるものではないが、二軸押出機、連続式及びバッチ式のニーダー、ロール、バンバリーミキサー等の加熱装置を備えた各種混合機、混練機が使用でき、前記組成物が均一分散するように混合し、得られる混合物を慣用の成形方法であるカレンダー法、Tダイ法、インフレーション法等により基材に成形する。成形機は生産性、色変え、形状の均一性などの面からカレンダー成形機が好ましい。カレンダー成形におけるロール配列方式は、例えば、L型、逆L型、Z型などの公知の方式を採用でき、また、ロール温度は通常150〜200℃、好ましくは155〜190℃に設定される。
本発明の熱可塑性樹脂からなるシート1が周方向に巻かれたチューブとは、周方向の内側の端部2と外側の端部3を径方向に相互に重ねた形状であり、電線束のような長尺物品を、該外側の端部3を開いて、該内側の端部2の内側4に収容することができる構造である保護チューブである(図2)。内側の端部2と外側の端部3を径方向に相互に重ねないと、隙間から電線束が飛び出してしまったり、保護チューブが電線束から外れたりする可能性がある。
本発明の熱可塑性樹脂からなるシート1が周方向に巻かれたチューブ(図2)は、周方向の内側の端部2から外側の端部3を径方向に相互に重ねた長さが、該チューブ構造の断面円の外周長さの1/8以上3以下であることが好ましく、より好ましくは1/4以上2以下、更に好ましくは1/2以上3/2以下である。ラップさせた長さが1/8未満だと、電線束を覆った後、電線束を屈曲させた際、ラップ部分から電線が飛び出す可能性がある。また、ラップさせた長さが3を超えると、電線束を集束させるために該外側の端部3を開く作業が煩雑となる。
本発明のチューブ構造の肉厚とは、該チューブ構造の断面円の外径と内径の差を2で割った値であり、シート状体1の厚さが大きいほど、重ねた長さが長いほど肉厚は厚くなる。また、重ねた長さが該チューブ構造の断面円の外周長さの整数倍でない場合、より多く重ねた部分7の肉厚は重ねていない部分8の肉厚よりシート状体の厚さ分だけ厚くなる(図3)。ここで、チューブ構造の最小肉厚は0.2〜2mmの範囲がよく、より好ましくは0.3〜1mm、さらに好ましくは0.4〜0.8mmである。最小肉厚が0.2mm未満だと、磨耗性が低下し、外部干渉材のエッジ等からの電線束の保護性が低下する可能性がある。2mmを超えると、柔軟性が低下し、電線束を覆った際、電線束の屈曲性が低下する可能性がある。
本発明の熱可塑性樹脂からなるシートの100%引張モジュラスは200MPa以下であることを必須とする。好ましくは2〜50MPa、更に好ましくは5〜30MPaである。100%引張モジュラスが200MPaより大きい保護チューブは、手で曲げたり捻ったりすることが難しく、電線束を覆った際、電線束を自由に動かすことができなくなり、保護チューブとして好適に使用できない。
本発明の保護チューブは、シートにおける120℃環境下、1時間後の加熱収縮率が20%以下であることが好ましく、より好ましくは10%以下、更に好ましくは5%以下である。加熱収縮率が上記記載値を超えると、電線集束後、高温環境において剥れが生じる可能性がある。
本発明の保護チューブは、シートにおけるJIS K 7216に準拠した脆化温度が−20℃以下であることが好ましく、より好ましくは−30℃以下、更に好ましくは−40℃以下である。脆化温度が上記記載値を超えると、電線集束後、低温環境においてひび割れが生じる可能性がある。
本発明の保護チューブは、単一の熱可塑性樹脂からなる構成であっても、複数の熱可塑性樹脂からなる積層構造であってもよい。また、本発明の機能を損ねない範囲で、熱可塑性樹脂からなるチューブの内側、外側または内部に熱可塑性樹脂以外の材質、例えばウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂などの熱硬化性樹脂、シリカ、アルミナ、カーボンなどの無機化合物、アルミ、ニッケル、銅、鉄などの金属、織布や不織布などとの積層構造としてもよい。
本発明の保護チューブは、形状安定性を維持するために、必要に応じて内側または外側に粘着層を設けてもよい。粘着層のシートとの粘着力、または粘着層同士の粘着力は0.1N/10mm以上であることが好ましい。この値以上であると、形状安定性を得るための粘着性を充分に発揮できる。
本発明の保護チューブは、電気絶縁性を有することにより、電線束の保護材としてより好適に使用することができる。チューブの体積抵抗率は1010Ωcm以上であることが好ましく、より好ましくは1011Ωcm以上、更に好ましくは1012Ωcm以上である。
本発明の保護チューブは、難燃性を有することにより、電線束の保護材としてより好適に使用することができる。チューブの酸素指数は17以上であることが好ましく、より好ましくは20以上、更に好ましくは23以上である。
本発明の保護チューブは、耐エッジ性を有することにより、電線束の保護材としてより好適に使用することができる。保護チューブのスクレープ磨耗試験における往復回数は50回以上であることが好ましく、より好ましくは100回以上、更に好ましくは300回以上、より更に好ましくは500回以上である。
本発明の保護チューブは、電線束などの長尺物品の外装材として好適に用いることができ、外部干渉材のエッジ等からの電線束を好適に保護することができる。
また、本発明の保護チューブは、自動車用ワイヤーハーネスの外装材として好適に用いることができ、収縮チューブやビニルチューブに必要な作業である電線束の先通しを必要とせず、コネクタ等の各部材を電線束に取り付けた後に電線束に取り付けることができる。
以下に実施例をあげて本発明を更に詳細に説明する。また、これらはいずれも例示的なものであって、本発明の内容を限定するものではない。
[実施例1]
(1) 予備混合:平均重合度1000(重量平均分子量13万)のポリ塩化ビニル(大洋塩ビ社製 TH1000)100質量部に対して、可塑剤としてフタル酸ジイソノニル(ジェイプラス社製)を40質量部、無機充填剤として炭酸カルシウム(カルシーズP、神島化学工業社製)を20質量部配合し、タンブラー(プラテック社製SKD−200)にて5分間予備混合した。
(2) ペレット化:上記混合物を、ベント付35mmψ二軸押出機(東芝機械社製 TEM−35B)にてスクリュー回転数250rpm、押出し機のシリンダー温度160℃で溶融混練し、ストランドカットによってペレット化した。
(3) 保護チューブの成形:上記ペレットを図2の断面構造を有するダイスを設置した40mmψ単軸押出機(FS40、池貝社製)にて、押出機のシリンダー温度160℃、線速35m/分で押出成形し、最大肉厚1mm、最小肉厚0.5mm、外径10mm、長さ50mm、周方向の内側の端部から外側の端部を径方向に相互に重ねた部分(ラップと表現する)が断面円の円周の1/2周となる図2に示す形状の保護チューブを得た。得られた保護チューブの端部を開いた状態にしたのち、重さ1kgのSUS板で挟み、120℃、1時間加熱しシートを得た。得られた保護チューブ及びシートを用いて下記評価を行った結果を表1に示した。
[実施例2〜3、7〜9]
実施例1のポリ塩化ビニルの重合度を変更した以外は、実施例1と同様の方法で保護チューブを得て、同様の評価を行った。なお、用いたポリ塩化ビニルは以下の通りとした。結果を表1〜2に示した。
[実施例4〜6]
実施例3の配合比率を変更した以外は、実施例3と同様の方法で保護チューブを得て、同様の評価を行った。なお、用いたポリ塩化ビニルは以下の通りとした。結果を表2に示した。
[実施例10]
エチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー社 ウルトラセン640)のペレットを図2の断面構造を有するダイスを設置した40mmψ単軸押出機(FS40、池貝社製)にて、押出機のシリンダー温度160℃、線速35m/分で押出成形し、最大肉厚1mm、最小肉厚0.5mm、外径10mm、長さ50mm、周方向の内側の端部から外側の端部を径方向に相互に重ねた部分が断面円の円周の1/2周となる図2に示す形状の保護チューブを得た。得られた保護チューブの端部を開いた状態にしたのち、重さ1kgのSUS板で挟み、120℃、1時間加熱しシートを得た。得られた保護チューブ及びシートを用いて下記評価を行った結果を表2に示した。
[実施例11]
エチレン−プロピレン共重合体であるランダムPP(プライムポリマー プライムTPO E−2710)のペレットを実施例10記載の方法にて保護チューブを得て、同様の評価を行った。結果を表2に示した。
[実施例12〜16]
実施例1のラップ長さを変更した以外は、また実施例14ではさらに最小肉厚、実施例15、16ではさらに最大肉厚と最少肉厚を変更した以外は、実施例1と同様の方法で保護チューブを得て、同様の評価を行った。なお、用いたポリ塩化ビニルは以下の通りとした。結果を表2〜3に示した。
[実施例17〜19]
実施例14の最大肉厚、最小肉厚を変更した以外は、実施例14と同様の方法で保護チューブを得て、同様の評価を行った。なお、用いたポリ塩化ビニルは以下の通りとした。結果を表3に示した。
[比較例1]
大洋塩ビ社製 TH1000:平均重合度1000(重量平均分子量13万)を実施例10記載の方法にて保護チューブを得て、同様の評価を行った。結果を表4に示した。
[比較例2]
大洋塩ビ社製 TH1000:平均重合度1000(重量平均分子量13万)100質量部とエチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー社 ウルトラセン640)100質量部をハンドブレンドしたものを実施例10記載の方法にて保護チューブを得て、同様の評価を行った。結果を表4に示した。
[比較例3]
実施例9の配合比率を変更したものを実施例9記載の方法にて保護チューブを得て、同様の評価を行った。結果を表4に示した。
[比較例4]
実施例1のラップを無くしたもの(ラップ長さを0としたもの)を実施例1記載の方法にて保護チューブを得て、同様の評価を行った。結果を表4に示した。
大洋塩ビ社製 TH1000:平均重合度1000(重量平均分子量13万)
大洋塩ビ社製 TH2000:平均重合度2000(重量平均分子量26万)
大洋塩ビ社製 TH2800:平均重合度2800(重量平均分子量35万)
大洋塩ビ社製 TH3800:平均重合度3800(重量平均分子量47万)
大洋塩ビ社製 TH700:平均重合度700(重量平均分子量9万)
大洋塩ビ社製 TU400:平均重合度4500(重量平均分子量56万)
<100%引張モジュラス>
得られたシートを3号ダンベルの形状にしたのち、JIS K 6251に準拠し、試験片を300mm/分で引張試験を行った際の伸度100%における応力を測定した。結果を表1〜4に示した。なお、伸度が100%未満の場合は「破断」と記載した。
<120℃での加熱収縮率>
得られたシートをJIS K 7133に準拠し、120℃、1時間で加熱した際の寸法変化を測定した。寸法はチューブ押出方向(MD)及びその垂直方向(TD)を測定し、より数値が大きい方を採用した。結果を表1〜4に示した。なお、収縮率が20%を超える場合、高温環境下においてチューブが構造を維持できないため、耐熱性が要求される用途には使用できない。
<脆化温度>
得られたシートを長さ38mm×幅6mm×厚さ2mmになるように重ね、JIS K 7216に準拠し、0℃より5℃刻みに温度を下降させたときの破壊の有無から脆化温度を測定した。結果を表1〜4に示した。なお、脆化温度が−20℃を上回る場合、低温環境下においてひび割れが発生するため耐寒性が要求される用途には使用できない。
<作業性>
得られた保護チューブを自動車用低電圧線(品種:AV 導体サイズ:0.85 仕上げ外径:2.4mm 塩化ビニル被覆)の10本束に巻きつける際、労なく巻くことができる場合を○、巻きつけ中の剥れ、しわ、シート同士の付着が発生した場合を△、上記理由により巻くことに著しい困難は生じた場合を×とした。結果を表1〜4に示した。なお、巻くことに著しい困難が生じる場合、電線等の保護材として使用できない。
<密閉性>
得られた保護チューブを巻きつけた電線束を180度の折り曲げ、360度の右方向及び左方向に捻りを加えた際に、電線束の露出がなく保護チューブの剥れ、しわが生じない場合を○、電線束の露出がなくシートの剥れ、しわが生じる場合を△、電線束が露出した場合を×とした。結果を表1〜4に示した。なお、電線束が露出した場合、電線束等の長尺物品の保護材として使用できない。
<屈曲性>
得られた保護チューブを電線束に巻きつけた後、180度に曲げたときに端部の捲れや電線束の露出がないものを○、電線束が露出する、または曲げにより保護チューブが破損するものを×とした。結果を表1〜4に示した。なお、曲げにより電線が露出する、または保護チューブが破損するものは、電線等の保護材として使用できない。
Figure 2018152983
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1・・・シート
2・・・周方向内側の端部
3・・・外側の端部
4・・・保護チューブの内側
5・・・内側面
6・・・電線束
7・・・重なった部分
8・・・重なっていない部分

Claims (10)

  1. 熱可塑性樹脂からなるシートが周方向に巻かれた、長尺物品を収納するための保護チューブであって、周方向の内側の端部と外側の端部を径方向に相互に重ねた形状であり、長尺物品を、前記外側の端部を開いて、前記内側の端部の内側に収容できる構造であり、前記シートの100%引張モジュラスが50MPa以下である保護チューブ。
  2. 前記シートの120℃、1時間加熱後の加熱収縮率が20%以下である請求項1に記載の保護チューブ。
  3. 前記シートの脆化温度が−20℃以下である請求項1又は2に記載の保護チューブ。
  4. 前記チューブの最小肉厚が0.2〜2mmである請求項1〜3の何れか一項に記載の保護チューブ。
  5. 前記熱可塑性樹脂がポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、低密度ポリエチレン(LDPE)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)から選択される1種類以上からなる請求項1〜4の何れか一項に記載の保護チューブ。
  6. 前記熱可塑性樹脂の重量平均分子量が2万〜100万である請求項1〜5の何れか一項に記載の保護チューブ。
  7. 前記熱可塑性樹脂が、重量平均分子量が30万〜50万の塩化ビニル系樹脂を含む請求項1〜6の何れか一項に記載の保護チューブ。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載の保護チューブからなる長尺物品の保護材。
  9. 前記長尺物品が電線束である、請求項8に記載の保護チューブからなる長尺物品の保護材。
  10. 電線束を、請求項1〜9の何れか一項に記載の保護チューブを用いて集束したワイヤーハーネス。
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