JP2018151147A - ガスコンロ - Google Patents
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Abstract
Description
五徳は、バーナリングの外周縁に沿って設置される五徳枠と、五徳枠に一体的に取り付けられている複数の五徳爪とからなり、バーナリングに対する五徳枠の不用意な回転やズレを防止するための位置決め手段として、五徳枠の内周縁に位置決め用の凸部を内方に向かって突出させていると共に、バーナリングの外周縁に前記凸部が嵌合する位置決め用の凹部が形成されているものがある。前記凸部を前記凹部に嵌め込むように五徳枠をバーナリングの外周縁に沿って載置すると、五徳はバーナリングに対して不用意に回転したりずれたりすることのない所定の姿勢に設置される。
特に、天板全面を覆うように設置される矩形枠付きの五徳枠を有する鋳物製の五徳では、大型で硬く重量がある上に表面がざらざらしているため、五徳に設けられている凸部をバーナリングの凹部に嵌め込む際に凸部やその周辺域がバーナリングにぶつかったり擦れたりした場合や、使用時に五徳爪に載置させた鍋やフライパン等を激しく動かす等して五徳に強い衝撃を加えることにより五徳の凸部をバーナリングの凹部内でがたつかせたりした場合に、バーナリングに疵を付けてしまう不都合がある。特に、アルミ素材に塗装を施してなるバーナリングの場合、五徳の衝撃によって、バーナリングに、疵や塗装の剥れが目立つと、ガスコンロ全体の美観が損なわれてしまうといった問題が生じる。
前記五徳は、バーナリングの外周縁に沿って設置される五徳枠と、前記五徳枠に設けられる複数の五徳爪とを有し、
前記バーナリングの外周縁に、少なくとも一つの位置決め用の係合部が設けられると共に、前記五徳枠の内周縁に、前記係合部に係合可能な少なくとも一つの被係合部が設けられ、
前記係合部又は被係合部の少なくともどちらか一方に、緩衝部材が設けられていることを特徴とする。
天板には、バーナ用開口とその周縁に環状のバーナリングが設けられ、バーナリングの外周縁に設けられている位置決め用の係合部に、五徳の五徳枠の内周縁に設けた位置決め用の被係合部を係合させることにより、五徳は、バーナリングの周囲に位置決め状態で天板に設置される。このとき、五徳枠に設けられた被係合部を、バーナリングに設けられた係合部に一度でうまく係合させることが出来なくても、前記係合部又は被係合部の少なくともどちらか一方に設けられた緩衝部材が、バーナリングの表面又は五徳枠の裏面に先当たりすることとなり、五徳枠の被係合部を含む裏面がバーナリングの表面に直接ぶつかったり擦れたりするのを緩和させることが出来る。
前記被係合部は、前記五徳枠の内周縁に形成され且つ前記凹部又は凸部に嵌合可能な凸部又は凹部とし、
前記緩衝部材は、少なくとも前記凸部の裏面又は表面に設けられていることである。
バーナリングの外周縁に凹部が設けられるときは、五徳枠の内周縁には凸部が突設され、緩衝部材は少なくとも前記凸部の裏面に設けられる。また、バーナリングの外周縁に凸部が突設されるときは、五徳枠の内周縁には凹部が設けられ、緩衝部材は少なくとも前記凸部の表面に設けられる。
バーナリングの周りに五徳を上方から設置する際に、前者の場合では、五徳枠に設けられた凸部が、バーナリングに設けられた凹部周辺の表面に当たっても、少なくとも五徳枠の凸部の裏面には緩衝部材が設けられているから、バーナリングの表面への凸部による衝撃は緩和され、バーナリングの表面に疵が付いたり、塗装が剥がれたりする不都合を防止することが出来る。また、後者の場合では、、五徳枠に設けられた凹部の周辺の五徳枠の裏面が、バーナリングの凸部の表面の緩衝部材に先当たりすることとなるから、バーナリングの表面に、五徳枠の裏面が直接当たって疵を付ける不都合を防止することが出来る。
例えば、樹脂製の緩衝部材をビス等の固定部材で五徳又はバーナリングに対して着脱自在としておけば、外的衝撃や長期の使用等により、緩衝部材が割れたり欠けたりした場合に、容易に取り外して交換することができる。よって、メンテナンス性に優れたガスコンロを提供することができる。
例えば、シリコンやゴム等の剛性の低い素材で緩衝部材を形成しても、芯材を内括させることにより、緩衝部材自身の撓み度合いを低減させることが出来る。これにより、バーナリングに対して位置決め状態にある五徳に外的衝撃が加えられたり、五徳爪に重量のある鍋等を載置されたりした場合でも、緩衝部材の変形は緩和され、五徳の位置がずれる不都合を防止することが出来る。
前記五徳爪は、前記円弧状枠の両端と前記矩形枠を連結するように設けられ、
前記位置決め用の凸部は、前記円弧状枠の内周縁の少なくとも一端から内方に向かって突設させると共に、前記緩衝部材は、前記凸部の裏面のみ、または、前記凸部を含む前記円弧状枠の内周縁全域の裏面に設けられている。
五徳を、矩形状の天板の周囲を囲むように設置される矩形枠と、バーナリングに位置決めさせる円弧状枠とから構成される五徳枠を有する形状としたから、五徳全体の大きさが大きい上に重量が増す。このような大きく重量のある五徳では、円弧状枠の少なくとも一端に設けられている凸部を、バーナリングに設けられている位置決め用の凹部に一度で嵌め込むのは困難であるが、少なくとも凸部の裏面には緩衝部材が設けられているから、前記緩衝部材がバーナリングの凹部周辺の表面に先当たりすることとなり、バーナリングに疵が付いたり塗装が剥げたりする不都合を防止することが出来る。さらに、緩衝部材を、凸部を含む円弧状枠の内周縁全域に設ける構成としたものでは、円弧状枠の内周縁のどの部分がバーナリングに擦れても、バーナリングに疵が付く不都合を防止することが出来る。
鋳物製の五徳は硬い上に表面にざらつきが残るため、バーナリングに当たったり擦れたりすると疵を付け易いが、バーナリングには、前記緩衝部材が先当たりし、鋳物製五徳の表面がバーナリングに直接触れ難くしているので、鋳物製の五徳であっても、バーナリングの損傷を確実に防止することが出来る。
このように、バーナリングの美観が損なわれることがない上に、疵部分や塗装が剥がれた部分から腐食が生じる不都合も防止することが出来るから、ガスコンロ全体の美観を長期にわたって保持することが出来る。
本発明の実施の形態のガスコンロは、図1に示すように、一口テーブルコンロであり、上方開放で且つ前後方向に長い矩形箱体であるケース本体(33)内に1つのガスバーナ(3)が、電磁弁、点火装置等の出力装置等(図示せず)と共に収容されている。ケース本体(33)の上方開放部には矩形状の天板(31)が設置されており、ガスバーナ(3)の上端部に設けられているバーナヘッド(3a)に対応する位置には、バーナ用開口(30)が形成されている。
緩衝部材(4)を装着させる円弧状枠(10)の一端には、緩衝部材(4)の高さ及び形状に応じた緩衝部材収容部(14)が、前記一端と円弧状枠(10)の下方に開放するように形成されており、その底面中央には、ビス(5)が捩じ込まれるネジ孔(15)が穿設されている。
緩衝部材収容部(14)に緩衝部材(4)を収容させて、ビス(5)の軸を、挿通孔(43)を介して、ネジ孔(15)に螺合させて固定すると、凸部(13)の裏面に、緩衝部材(4)の一方の突出部(41)が対応するように、緩衝部材(4)が装着されることとなる。装着状態にて、他方の突出部(42)は、緩衝部材収容部(14)のうち、一端側に開放していない溝部(14a)に嵌め込まれる態様となるため、装着状態にある緩衝部材(4)は、前後及び左右方向、さらには回転方向にもズレることがなく、確実に位置決めされた状態に保持されることとなる。
また、ビス(5)は、扁平頭部(50)を有しているため、挿通孔(43)の下方開放端よりも扁平頭部(50)が突出しないように深く捻じ込んでおくことにより、ビス(5)の扁平頭部(50)がバーナリング(2)の表面に先当たりする不都合はない。
また、調理中に、鍋やフライパン等によって、五徳(1)に強い衝撃が加えられても、凹部(20)に嵌め込まれている凸部(13)には緩衝部材(4)を装着させているから、凹部(20)内で凸部(13)ががたついても、凹部(20)の周面に疵を付けることもない。
なお、円弧状枠(10)の内周縁はバーナリング(2)の外周縁に僅かな隙間を介して配設されているから、円弧状枠(10)の内周縁がバーナリング(2)の外周縁にぶつかるのも緩和させている。
これら芯材(45)を内括させた円弧状の緩衝部材(44)は、凸部(13)の裏面を含む円弧状枠(10)の内周縁全域に装着させる構成としたことにより、五徳(1)を天板(31)に載置させる際に、バーナリング(2)の凹部(20)の周辺や外周縁に、円弧状枠(10)のどの部分が当接したり擦れたりしても、シリコン製又はゴム製の緩衝部材(44)によって、バーナリング(2)の表面が疵付いたり、塗装が剥がれたりする不都合を一層防止することが出来る。
例えば、緩衝部材(44)付きの凸部(13)をバーナリング(2)の凹部(20)に嵌め込んた使用状態にて、五徳(1)に外的衝撃が加えられたり、五徳爪(12a)〜(12d)に、鍋等の重量がかかったりしても、緩衝部材(44)が変形する不都合を緩和させることが出来るから、緩衝部材(44)の長期使用が可能となる。
また、このものでは、天板(31)に対する五徳(1)のガタツキも、シリコン製又はゴム製の緩衝部材(44)によって吸収されるから、五徳(1)が天板(31)上でがたついたり、ずれたりする不都合も防止することができる。
また、上記各緩衝部材(4)(44)は、ビスによるネジ止めではなく、カシメ止めにより取り付けるようにしても良い。
このような大型で重量のある五徳(1)を天板(31)に設置する際に、五徳(1)に設けられている凸部(13)を、バーナリング(2)に設けられている凹部(20)に一度で嵌め込むのは難しい。そこで、バーナリング(2)の凹部(20)の周辺にぶつかったり擦れたりし易い五徳(1)の凸部(13)や円弧状枠(10)の内周縁部に、緩衝部材(4)や緩衝部材(44)を装着させておくことにより、ざらざらした表面を有する五徳(1)であっても、バーナリング(2)の表面に疵を付けたり、塗装を剥離させたりする不都合はなく、また、疵や塗装の剥がれた部分からバーナリング(2)に腐食を生じさせる不都合も確実に防止することが出来る。このように、バーナリング(2)の美観が損なわれるのを防止することにより、ガスコンロ全体の美観を長期にわたって保持することが出来る。
この場合、緩衝部材は、バーナリング(2)の凸部の表面のみ、または、円弧状枠(10)に対応するバーナリング(2)の外周縁部分に設けておけば良い。
また、上記実施の形態では、天板(31)のバーナ用開口(30)の周縁に、別体に設けたバーナリング(2)を取り付ける構成としたが、バーナリング(2)は、バーナ用開口(30)の周縁に絞り加工を施すことにより、天板(31)と一体に設ける構成としても良い。
(100) ・・・・・五徳枠
(12)・・・・・・五徳爪
(13)・・・・・・位置決め用の凸部
(2) ・・・・・・バーナリング
(20)・・・・・・位置決め用の凹部
(30)・・・・・・バーナ用開口
(31)・・・・・・天板
(32)・・・・・・位置決め用の凹部
(4) ・・・・・・緩衝部材
Claims (6)
- 天板に開設されているバーナ用開口の周縁に環状のバーナリングが設けられ、前記バーナリングに対して五徳が位置決め状態に設置されるガスコンロにおいて、
前記五徳は、バーナリングの外周縁に沿って設置される五徳枠と、前記五徳枠に設けられる複数の五徳爪とを有し、
前記バーナリングの外周縁に、少なくとも一つの位置決め用の係合部が設けられると共に、前記五徳枠の内周縁に、前記係合部に係合可能な少なくとも一つの被係合部が設けられ、
前記係合部又は被係合部の少なくともどちらか一方に、緩衝部材が設けられているガスコンロ。 - 請求項1に記載のガスコンロにおいて、前記係合部は、前記バーナリングの外周縁に形成される凹部又は凸部とし、
前記被係合部は、前記五徳枠の内周縁に形成され且つ前記凹部又は凸部に嵌合可能な凸部又は凹部とし、
前記緩衝部材は、少なくとも前記凸部の裏面又は表面に設けられているガスコンロ。 - 請求項2に記載のガスコンロにおいて、前記緩衝部材は、少なくとも前記凸部の裏面又は表面に、固定部材によって着脱自在に固定されているガスコンロ。
- 請求項1から請求項3のいずれかに記載のガスコンロにおいて、前記緩衝部材は、剛性の低い素材から形成され、前記緩衝部材の内部に芯材を、インサート成形、または、嵌め込みにより内括させる構成としたガスコンロ。
- 請求項2から請求項4のいずれかに記載のガスコンロにおいて、前記五徳枠は、前記バーナリングのうち、中心に対して対称に位置する一対の円弧部分の外側に位置させる一対の円弧状枠と、前記円弧状枠に連結され且つ矩形状の天板の周囲に沿って設置される矩形枠とからなり、
前記五徳爪は、前記円弧状枠の両端と前記矩形枠を連結するように設けられ、
前記位置決め用の凸部は、前記円弧状枠の内周縁の少なくとも一端から内方に向かって突設させると共に、前記緩衝部材は、前記凸部の裏面のみ、または、前記凸部を含む前記円弧状枠の内周縁全域の裏面に設けられているガスコンロ。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載のガスコンロにおいて、前記五徳は鋳物製であるガスコンロ。
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