JP2018148435A - 電気音響変換器と電気音響変換器の製造方法と電気音響変換装置 - Google Patents

電気音響変換器と電気音響変換器の製造方法と電気音響変換装置 Download PDF

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Abstract

【課題】周波数特性の悪化やばらつきが抑制された電気音響変換器と、電気音響変換器の製造方法と、電気音響変換装置と、を提供する。【解決手段】電気音響変換器3であって、振動板34と、振動板が収納される筐体33と、筐体に収納される環状の弾性材37と、弾性材を押圧する押圧材31と、を有してなり、振動板は、ドーム部341,342と、ドーム部の外周縁に配置される取付部343と、を備え、筐体は、段部311、を備え、段部は、取付部が載置される載置面311aと、載置面から離間する方向に延びる壁面311bと、を備え、押圧材は、弾性材を取付部に押圧し、弾性材の外周は、壁面に延び、弾性材の内周は、ドーム部と取付け部との境界344に延びる、ことを特徴とする。【選択図】図9

Description

本発明は、電気音響変換器と電気音響変換器の製造方法と電気音響変換装置とに関する。
電気信号と音波とを相互に変換する電気音響変換器は、マイクロホンやヘッドホン、スピーカなどの電気音響変換装置に組み込まれて使用される。電気音響変換器は、電気信号に基づいて振動板が振動することにより電気信号に応じた音波を生成し、あるいは、音波に基づいて振動板が振動することにより音波に応じた電気信号を生成する。
電気音響変換器の変換の型には、磁界を用いるダイナミック型や電界を用いるコンデンサ型などがある。
ダイナミック型の電気音響変換器は、磁気回路と、ボイスコイルと、振動板と、筐体と、を有してなる。磁気回路は、磁界を発生させる。ボイスコイルは、磁気回路の磁界中に配置される導体で、振動板に取り付けられる。振動板は、ボイスコイルに電気信号(電流)を流すことで発生する駆動力により振動して音波を生成し、音波を受けてボイスコイルと共に振動することによりボイスコイルに電気信号を生成する。振動板は、振動部と、振動部の外周縁に配置される外周縁部と、を備える。振動板の外周縁部は、筐体の取付部に固定(保持)される。筐体は、磁気回路と、ボイスコイルと、振動板と、を収納する。
振動板の外周縁部を筐体に固定する方法として、接着剤を用いる方法がある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示された方法では、振動板の外周縁部は、筐体の取付部に接着剤で接着される。通常、取付部の接着代は狭く、適量の接着剤を均一に塗布することは難しい。そのため、振動板の外周縁部の接着には、個体差が生じる。すなわち、例えば、接着剤の量が適量よりも多いとき、接着剤は、振動板の外周縁部の内側の振動部にはみ出し、振動部の振動を制限する。その結果、電気音響変換器の周波数特性は、悪化する。また、例えば、接着剤の量が適量よりも少ないとき、振動板の外周縁部と筐体の取付部との間に隙間が生じる。その結果、振動部が振動したとき、振動板の外周縁部が筐体の取付部に衝突して、電気音響変換器の周波数応答に凹凸を生じさせる(周波数特性が悪化する)。このように、振動板の外周縁部と筐体の取付部とが接着剤で固定された電気音響変換器は、周波数特性にばらつきを生じやすい。
これまでにも、接着剤を用いずに振動板の外周縁部を筐体に固定した電気音響変換器が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2に開示された電気音響変換器では、振動板の外周縁部は、筐体(フレーム)の取付部(載置面)に載置されて、蓋(バッフル)により押圧された弾性樹脂製のガスケットにより筐体の取付部に固定される。すなわち、振動板は、ガスケットと載置面とに挟持される。その結果、振動板の外周縁部は、接着剤を用いることなく、フレームの載置面に固定される。
特開平06−178390号公報 特開2011−18953号公報
特許文献2に開示された電気音響変換器では、振動板の振動面積を大きくするため、ガスケットの振動板との当接面の幅寸法は、載置面の幅寸法よりも小さくなるように設定される。すなわち、振動板の外周縁部のうち、振動部(内周)側の部分は、ガスケットに当接しない。そのため、振動部が振動したとき、外周縁部も振動して、載置面に衝突する。その結果、電気音響変換器の周波数特性は、悪化する。
また、特許文献2に開示された電気音響変換器では、薄膜状で軽い振動板の上に振動板よりも厚くて重いガスケットが乗せられる。前述のとおり、振動板の外周縁部のうち、振動部側の部分は、ガスケットに当接しない。そのため、ガスケットを振動板の外周縁部に乗せたとき、振動板の外径が載置面の外径よりも小さい場合、振動板の位置が動きやすい。その結果、振動板に取り付けられたボイスコイルが磁気回路に接触する場合がある。
本発明は、以上のような従来技術の問題点を解消するためになされたもので、周波数特性の悪化やばらつきが抑制された電気音響変換器と、電気音響変換器の製造方法と、電気音響変換装置と、を提供することを目的とする。
本発明にかかる電気音響変換器は、振動板と、振動板が収納される筐体と、筐体に収納される環状の弾性材と、弾性材を押圧する押圧材と、を有してなり、振動板は、ドーム部と、ドーム部の外周縁に配置される取付部と、を備え、筐体は、段部、を備え、段部は、取付部が載置される載置面と、載置面から離間する方向に延びる壁面と、を備え、押圧材は、弾性材を取付部に押圧し、弾性材の外周は、壁面に延び、弾性材の内周は、ドーム部と取付け部との境界に延びる、ことを特徴とする。
本発明によれば、電気音響変換器の周波数特性の悪化やばらつきが低減される。
本発明にかかる電気音響変換装置の実施の形態を示す断面図である。 本発明にかかる電気音響変換器の実施の形態を示す斜視図である。 図2の電気音響変換器の平面図である。 図2の電気音響変換器が備える本体部の斜視図である。 図3の電気音響変換器のAA線断面図である。 図5の電気音響変換器の分解断面図である。 本発明にかかる電気音響変換器の製造方法の実施の形態における第1載置工程を説明する電気音響変換器の部分拡大断面図である。 本発明にかかる電気音響変換器の製造方法の実施の形態における第2載置工程を説明する電気音響変換器の部分拡大断面図である。 本発明にかかる電気音響変換器の製造方法の実施の形態における押圧工程を説明する電気音響変換器の部分拡大断面図である。 本発明にかかる電気音響変換器が備える蓋部の別の例を示す部分拡大断面図である。 本発明にかかる電気音響変換器が備える蓋部のさらに別の例を示す部分拡大断面図である。 本発明にかかる電気音響変換器が備える蓋部のさらに別の例を示す部分拡大断面図である。 本発明にかかる電気音響変換器が備える弾性材の別の例を示す平面図である。 本発明にかかる電気音響変換器が備える弾性材のさらに別の例を示す平面図である。 本発明にかかる電気音響変換器が備える弾性材のさらに別の例を示す平面図である。 本発明にかかる電気音響変換器が備える弾性材のさらに別の例を示す平面図である。 本発明にかかる電気音響変換器が備える弾性材のさらに別の例を示す平面図である。 本発明にかかる電気音響変換器の別の実施の形態を示す部分拡大断面図である。 本発明にかかる電気音響変換器のさらに別の実施の形態を示す部分拡大断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明にかかる電気音響変換器と、電気音響変換器の製造方法と、電気音響変換装置と、の実施の形態について説明する。
●電気音響変換装置●
先ず、本発明にかかる電気音響変換装置について、マイクロホンを例に説明する。
●電気音響変換装置の構成
図1は、本発明にかかる電気音響変換装置(マイクロホン)の実施の形態を示す断面図である。同図は、マイクロホンの長手方向に沿う方向で切断したマイクロホンの断面を示す。
以下の説明において、前方は、収音時にマイクロホンが音源に向けられる側(図1の紙面上側)の方向である。後方は、前方の反対側(図1の紙面下側)の方向である。
マイクロホンMは、音源(不図示)からの音波を収音する。マイクロホンMは、グリップ筐体1と、ヘッドケース2と、電気音響変換器3と、出力コネクタ4と、を有してなる。
グリップ筐体1は、マイクロホンMのグリップとして機能する。グリップ筐体1は、例えば、真鍮などの金属製である。グリップ筐体1は、前後方向に開口する円筒状である。
ヘッドケース2は、電気音響変換器3を収納して、電気音響変換器3を埃や風などから保護する。ヘッドケース2は、グリップ筐体1の前端に取り付けられる。
電気音響変換器3は、グリップ筐体1の前端部とヘッドケース2とに収納される。電気音響変換器3の詳細については、後述する。
出力コネクタ4は、例えば、JEITA RC−5236「音響機器用ラッチロック式丸形コネクタ」に規定される出力コネクタである。出力コネクタ4は、グリップ筐体1の後端部に収納される。
ここで、本実施の形態における電気音響変換装置は、音波を収音するマイクロホンMである。これに代えて、本発明にかかる電気音響変換装置は、電気信号に応じた音波を出力するヘッドホンやスピーカ、イヤホンでもよい。
●電気音響変換器(1)●
次に、本発明にかかる電気音響変換器について、ダイナミック型のマイクロホンユニットを例に説明する。
●電気音響変換器(1)の構成
図2は、本発明にかかる電気音響変換器(マイクロホンユニット)の実施の形態を示す斜視図である。
電気音響変換器3は、音源からの音波を電気信号に変換する。電気音響変換器3は、前述のとおり、ダイナミック型のマイクロホンユニットである。電気音響変換器3は、蓋部31と本体部32とを有してなる。
図3は、電気音響変換器3の平面図である。
図4は、本体部32の斜視図である。
蓋部31は、前方に開口する有底円筒状である。蓋部31は、複数の前部音孔31hを備える。蓋部31の詳細については、後述する。
前部音孔31hは、音源からの音波を本体部32の内部へ導く。複数の前部音孔31hは、蓋部31の周方向において均等な間隔で、蓋部31の底部に配置される。前部音孔31hは、蓋部31の底部を前後方向(図3の紙面に直交する方向)に貫通する。
本体部32は、電気音響変換器3の変換部(音波を電気信号に変換する部分)を構成する。
図5は、図3の電気音響変換器3のAA線断面図である。
図6は、図5の電気音響変換器3の分解断面図である。
本体部32は、筐体33と、振動板34と、ボイスコイル35と、磁気回路36と、弾性材37と、を備える。
筐体33は、振動板34と、ボイスコイル35と、磁気回路36と、弾性材37と、を収納する。筐体33は、前後方向(図5の紙面上下方向)に開口する略円筒状である。筐体33は、例えば、合成樹脂製である。筐体33は、段部331と、磁気回路収納部332と、電極部333と、他の電極部(不図示)と、複数の後部音孔33hとを備える。
段部331は、振動板34と弾性材37とを保持する。段部331は、筐体33の前端部(筐体33の前部の開口端)の内周面に配置される。すなわち、段部331は、リング状(環状)である。段部331は、載置面331aと壁面331bとを備える。
載置面331aは、振動板34の後述する取付部343を保持する。載置面331aは、筐体33の前端面33aよりも後方に位置して、前方に面するリング状の面である。
壁面331bは、弾性材37を保持する。壁面331bは、載置面331aから前方に離間する方向に延びる筒状の壁面である。すなわち、壁面331bは、筐体33の前端面33aと載置面331aとに連結する面である。壁面331bは、スリット部331b1とスリット部331b2(図4参照)とを備える。
磁気回路収納部332は、磁気回路36を収納する。磁気回路収納部332は、筐体33における段部331の後方に配置される。
電極部333と不図示の他の電極部とは、ボイスコイル35の後述する導線351と、出力コネクタ4(図1参照)に接続されるケーブル(不図示)と、を電気的に接続する。これら2つの電極部は、筐体33の外周面の相互に対向する位置に取り付けられる。
後部音孔33hは、音源からの音波を筐体33の内部に導く。後部音孔33hは、磁気回路収納部332の周囲に配置される。
振動板34は、音源からの音波を受けて(音波の圧力差により)振動する。振動板34は、平面視において円形の薄膜である。振動板34は、例えば、ポリプロピレンやポリエチレンフィルムなどの合成樹脂製である。振動板34は、メインドーム341とサブドーム342と取付部343とから構成される。メインドーム341とサブドーム342と取付部343とは、加熱プレスにより一体に成形される。その結果、振動板34は、サブドーム342と取付部343との間に境界344を備え、メインドーム341とサブドーム342との間に境界345を備える。
メインドーム341とサブドーム342とは、音源からの音波を受けて振動する振動部を構成する。振動部は、本発明におけるドーム部である。メインドーム341は、平面視において円形、かつ、断面視において前方に凸なドーム状である。サブドーム342は、平面視においてリング状、かつ、断面視において前方に凸な円弧状である。サブドーム342は、メインドーム341の外周縁に連結される。
取付部343は、振動部を筐体33の内側に取り付ける。取付部343は、平面視においてリング状、かつ、断面視において平板状である。取付部343の外径は、段部331の壁面331bの内径よりも小さい。取付部343は、サブドーム342の外周縁に連結される。すなわち、取付部343は、サブドーム342の外周縁に配置される。サブドーム342と取付部343との境界344を繋ぐ線は、平面視において円形である。
なお、取付部の外径は、段部の壁面の内径と同じでもよい。
ボイスコイル35は、磁気回路36が発生する磁界内を、振動板34の振動に伴って前後方向に振動する導体である。すなわち、ボイスコイル35が磁界内で振動すると、ボイスコイル35と磁気回路36の磁界(磁束)との相互作用により、ボイスコイル35に電流(電気信号)が生成される。ボイスコイル35は、円筒状である。ボイスコイル35は、振動板34の後面において、メインドーム341とサブドーム342との境界345に取り付けられる。ボイスコイル35は、導線(引出線)351と他の導線(不図示)とを備える。すなわち、ボイスコイル35は、正負2本の導線を備える。
導線351と不図示の他の導線とは、ボイスコイル35に生成された電気信号を、筐体33の電極部333と不図示の電極部とに伝送する。
磁気回路36は、磁界を発生させる。磁気回路36は、永久磁石361と、ヨーク362と、センターポール363と、リングヨーク364と、を備える。
永久磁石361は、磁気回路36における磁界の発生源である。永久磁石361は、円盤状である。ヨーク362とセンターポール363とリングヨーク364とは、永久磁石361からの磁束の通路の一部を構成する磁性体である。ヨーク362は、前方が開口した有底円筒状である。センターポール363は、円盤状である。リングヨーク364は、リング状である。
永久磁石361は、ヨーク362の中央前面に配置される。センターポール363は、永久磁石361の前面に配置される。リングヨーク364は、ヨーク362の開口端面に配置される。センターポール363とリングヨーク364との間には、リング状の隙間(磁気ギャップ)Gが形成される。
弾性材37は、振動板34を筐体33に固定する。弾性材37は、例えば、ゴムなどの弾性を有する合成樹脂製である。弾性材37は、リング状(環状)、かつ、断面視において矩形状である。弾性材37の上面は、蓋部31に押圧される被押圧面である。すなわち、弾性材37は、被押圧面を備える。
弾性材37の外径は、筐体33の壁面331bの内径よりも僅かに小さい。弾性材37の内径は、振動板34のサブドーム342の外径(取付部343の内径)よりも僅かに大きい。すなわち、前後方向に直交する方向(例えば、弾性材37の径方向(図5の紙面左右方向))において、弾性材37の幅は、段部331の載置面331aの幅よりも小さい。前後方向において、弾性材37の厚みは、段部331の壁面331bの長さよりも小さい。
蓋部31は、振動板34を埃などから保護すると共に、弾性材37を押圧して振動板34を筐体33に固定する。蓋部31は、本発明における押圧材の例である。
蓋部31の底面の一部は、後方にリング状(環状)に突出して押圧突起部311を構成する。押圧突起部311は、弾性材37を押圧する。すなわち、押圧突起部311の下面は、弾性材37を押圧する押圧面である。つまり、蓋部31は、押圧突起部311と押圧面とを備える。押圧突起部311は、蓋部31の径方向において、蓋部31の底部の裏面の外周縁よりも内側に配置される。押圧突起部311の内周の突出量は、押圧突起部311の外周の突出量と同じである。
●電気音響変換器(1)の製造方法●
次に、本発明にかかる電気音響変換器の製造方法(以下「本方法」という。)について、図5と図6とを参照しながら説明する。
電気音響変換器は、振動板34の取付部343が段部331の載置面331aに載置される第1載置工程と、取付部343に弾性材37が載置される第2載置工程と、弾性材37が蓋部31に押圧される押圧工程と、を経て、製造される。
先ず、磁気回路36が、筐体33の前方から筐体33の磁気回路収納部332に収納される。磁気回路36の磁気ギャップGは、前後方向(図5の紙面上下方向)において、段部331の後方に配置される。
次いで、ボイスコイル35が取り付けられた振動板34、つまり、振動板34とボイスコイル35とが、筐体33の前方から筐体33の段部331に収納される。振動板34の取付部343は、段部331の載置面331aに載置される(第1載置工程)。ボイスコイル35は、磁気ギャップGに配置される。ボイスコイル35の2つの導線(351と不図示)は、載置面331aと取付部343との間に配線されて、筐体33のスリット部331b1,331b2に通される。
図7は、第1載置工程により、振動板34の取付部343が段部331の載置面331aに載置された状態を示す電気音響変換器3の部分拡大断面図である。同図は、取付部343が載置面331aに載置されたとき、振動板34の位置が所定の固定位置からずれている状態を示す。
図5と図6とに戻る。
次いで、弾性材37が、筐体33の前方から筐体33の段部331に収納される。弾性材37は、振動板34の取付部343に載置される(第2載置工程)。このとき、弾性材37の下面(取付部343との当接面)の内周端の一部が振動板34のサブドーム342に接触して、振動板34は、弾性材37の自重により筐体33の径方向(図5の紙面左右方向)の中心側(図5では紙面右側)に押される。すなわち、振動板34は、弾性材37により筐体33の径方向の中心側に位置決めされる。
図8は、第2載置工程により、弾性材37が振動板34の取付部343に載置された状態を示す電気音響変換器3の部分拡大断面図である。同図は、弾性材37が取付部343に載置されたとき、振動板34が筐体33の径方向(図8の紙面左右方向)の中心側(図8では紙面右側)に位置決めされた状態を示す。
なお、第1載置工程において振動板の位置ずれ量が弾性材の内径の範囲内であるとき、振動板は、第2載置工程において位置決めされなくてもよい。すなわち、例えば、第2載置工程において、弾性材は、振動板のサブドームに接触しなくてもよい。
図5と図6とに戻る。
次いで、蓋部31が、弾性材37に載置される。蓋部31の押圧突起部311の下面(押圧面)は、弾性材37の被押圧面に当接する。押圧突起部311の押圧面は、載置面331aに対向する。このとき、筐体33の前側の開口端は、蓋部31の後面に当接しない。
次いで、蓋部31が作業者などにより筐体33に押圧される。このとき、弾性材37は、蓋部31の押圧突起部311により振動板34の取付部343に押圧される(押圧工程)。このとき、筐体33の前側の開口端は蓋部31の後面に当接し、筐体33の前側の開口は蓋部31に覆われる。
図9は、押圧工程により、弾性材37が取付部343を押圧した状態を示す電気音響変換器3の部分拡大断面図である。
弾性材37の外周は、段部331の壁面331bに延びて、つまり、壁面331bに向けて変形して、壁面331bに当接する。弾性材37の内周は、振動板34のサブドーム342(ドーム部)と取付部343との境界344に延びて、つまり、境界344に向けて変形して、境界344に当接する。すなわち、弾性材37の内周は、全周にわたり境界344に位置する。このとき、振動板34のドーム部は、弾性材37により振動板34の径方向における全方向から筐体33の径方向の中心側に押される。そのため、前後方向(図9の紙面上下方向)に直交する方向(図9の紙面左右方向)において、振動板34の中心は、筐体33の中心に位置決めされる。その結果、図5に示されるように、ボイスコイル35は、センターポール363とリングヨーク364とに接触することなく、磁気回路36の磁気ギャップGに配置される。また、境界344は、載置面331aの内周端に位置して、弾性材37により載置面331aに押圧される。
このように、振動板34は、取付部343が弾性材37と載置面331aとに挟持されることにより、筐体33に固定される。このとき、弾性材37の内周が振動板34の境界344に位置することにより、境界344の振動が抑制される。
なお、弾性材の内周は少なくとも一部がサブドームと取付部との境界に位置すればよく、弾性材の外周は少なくとも一部が壁面に当接すればよい。すなわち、例えば、境界の振動を抑制するのであれば、弾性材の内周の一部のみが境界に位置してもよい。
蓋部31は、例えば、テープや接着剤などにより、筐体33に押圧された状態で筐体33に固定される。ボイスコイル35の導線351は、筐体33の電極部333に半田などにより電気的に接続される。蓋部31は、例えば、レゾネータ(共振器)として機能する。
このように、本方法は、第1載置工程と第2載置工程と押圧工程とを有してなり、弾性材37を押圧することにより振動板34を位置決めすると共に、弾性材37の内周を振動板34の境界344に位置させることにより境界344の不要な振動を抑制する。
●電気音響変換器(1)の動作
次に、電気音響変換器3の動作について説明する。
音源からの音波は、蓋部31の前部音孔31hから筐体33の内部に進入して振動板34の前面に到達すると共に、筐体33の後部音孔33hから筐体33の内部に進入して振動板34の後面に到達する。音源からの音波が振動板34に到達したとき、振動板34の振動部(ドーム部)は、前後方向に振動する。このとき、ボイスコイル35は、振動部の振動に伴って、磁気ギャップG内を前後方向、すなわち、磁気回路36の磁界の磁束を横切る方向に振動する。その結果、ボイスコイル35には、音波に応じた電流(電気信号)が生成される。
振動部が振動するとき、振動部は、振動部から取付部343に向かう進行波を発生させる。前述のとおり、取付部343は、載置面331aと弾性材37とに挟持される。進行波は、弾性材37と載置面331aとに到達する。載置面331aに到達した進行波は、載置面331aにより反射されて反射波となる。一方、弾性材37に到達した進行波は、弾性材37に吸収される。すなわち、弾性材37は、反射波を殆ど生じさせない。つまり、本発明にかかる電気音響変換器は、振動板が接着剤などで筐体に固定される従来の電気音響変換器と比較して、反射波の発生を抑制する。
弾性材37は、振動板34の境界344に位置する。すなわち、境界344は、弾性材37と載置面331aとに挟持される。そのため、振動部が振動したとき、境界344は、振動しない。その結果、振動板34(取付部343)と載置面331aとが衝突することがなく、電気音響変換器3の周波数特性は、安定する。
●まとめ
以上説明した実施の形態によれば、蓋部31が弾性材37を取付部343に押圧したとき、弾性材37の外周は、段部331の壁面331bに延びて、壁面331bに当接する。弾性材37の内周は、振動板34の境界344に延びて、境界344に当接する。そのため、前後方向に直交する方向において、振動板34の中心は、筐体33の中心に位置決めされる。
また、取付部343は、載置面331aと弾性材37とに挟持される。そのため、振動部からの進行波は、弾性材37に吸収される。すなわち、本発明にかかる電気音響変換器は、振動板が接着剤などで筐体に固定される従来の電気音響変換器と比較して、反射波の発生を抑制する。その結果、本発明にかかる電気音響変換器では、反射波に起因する周波数特性の悪化やばらつきが抑制される。
さらに、振動板34は、取付部343が弾性材37と載置面331aとに挟持されることにより、筐体33に固定される。このとき、弾性材37の内周が振動板34の境界344に位置するため、境界344の振動が抑制される。その結果、本発明にかかる電気音響変換器では、境界344の振動に起因する周波数特性の悪化やばらつきが抑制される。
さらにまた、蓋部31は、押圧突起部311を備える。そのため、弾性材37の厚みは、押圧突起部311の突出量に応じて薄くなる。その結果、弾性材37は、変形しやすくなる。すなわち、弾性材37の内周は、振動板34の境界344に延びやすくなる。その結果、境界344の振動は、抑制される。つまり、本発明にかかる電気音響変換器では、周波数特性の悪化やばらつきが抑制される。
なお、以上説明した実施の形態によれば、電気音響変換器3は、音波を電気信号に変換する電気音響変換器である。これに代えて、電気音響変換器は、電気信号を音波に変換する電気音響変換器でもよい。すなわち、例えば、本発明にかかる電気音響変換器は、電気信号を音波に変換するダイナミック型のドライバユニットでもよい。つまり、例えば、本発明にかかる電気音響変換装置は、ヘッドホンやイヤホン、スピーカでもよい。この場合、振動板は、ボイスコイルに流れる電気信号に応じて振動し、音波を生成する。
さらにまた、蓋部は、押圧突起部を備えなくてもよい。すなわち、例えば、蓋部の底面は、平面状でもよい。この場合、前後方向において、弾性材の厚さは、壁面の長さよりも大きい。押圧面は、蓋部の底面のうち、弾性材に当接する部分である。
また、押圧突起部の内周の突出量は、押圧突起部の外周の突出量よりも小さくてもよい。すなわち、例えば、押圧突起部の弾性材との当接面は、外周から内周に向かうに連れて突出量が連続的に減少するテーパ状でもよい。また、例えば、押圧突出部の弾性材との当接面は、外周から内周に向かうに連れて突出量が段階的に減少する階段状でもよい。
図10は、蓋部の別の形態を示す部分拡大断面図である。
蓋部31aは、押圧突起部311aを備える。押圧突起部311aは、蓋部31aの底面から後方にリング状に突出する。押圧突起部311aの突出量は、外周から内周に向かうに連れて連続的に減少する。つまり、押圧突起部311aの弾性材37との当接面は、断面視においてテーパ状である。
図11は、蓋部のさらに別の形態を示す部分拡大断面図である。
蓋部31bは、押圧突起部311bを備える。押圧突起部は、蓋部31bの底面から後方にリング状に突出する。押圧突起部311bの突出量は、外周から内周に向かうに連れて段階的に減少する。つまり、押圧突起部311bの弾性材37との当接面は、断面視において階段状である。
図10と図11とに示されるように、押圧突起部311a,311bの内周の突出量が押圧突起部311a,311bの外周の突出量よりも小さく設定されることで、弾性材37の内周部は、弾性材37の外周部と比較して柔らかくなる。その結果、弾性材37は、押圧突起部の内周の突出量と外周の突出量とが同じ場合(すなわち、押圧突起部311)と比較して、進行波を吸収しやすくなる。また、弾性材37が押圧突起部311a,311bにより内周側に押されるため、振動板34の位置決め精度は向上する。さらに、押圧突起部311a,311bの外周部が弾性材37を載置面331aに押圧する力は、押圧突起部311と比較して強くなる。
さらにまた、押圧突起部の押圧面と弾性材の被押圧面とは、凹凸のある面であってもよい。換言すれば、押圧面の一部が弾性材と当接してもよく、あるいは、被押圧面の一部が蓋部と当接してもよい。すなわち、例えば、被押圧面は弾性材の周方向に沿う連続するリブや溝、あるいは、複数の突起や溝を備えてもよく、押圧面は蓋部の周方向に沿う連続するリブや溝、あるいは、複数の突起や溝を備えてもよい。
図12は、蓋部のさらに別の形態を示す部分拡大断面図である。
蓋部31cは、押圧突起部311cと3つのリブ312cとを備える。押圧突起部311cは、蓋部31cの底面からリング状に突出する。リブ312cは、押圧突起部311cの押圧面から、押圧突起部311cの周方向に沿うリング状に突出する。リブ312cは、押圧突起部311cの押圧面に同心円状に配置される。リブ312cの弾性材37との当接面は、押圧突起部311cの押圧面の一部を構成する。すなわち、押圧突起部311cの押圧面の一部は、リブ312cを介して弾性材37に当接して、弾性材37を押圧する。
なお、リブの数は、「3」に限定されない。また、蓋部は、リング状のリブに代えて、複数の突起を備えてもよい。この場合、突起は、押圧面に押圧突起部の周方向に均等に配置される。さらに、蓋部は、リブや突起に代えて、リング状に連続する溝や、リング状に断続する複数の溝を備えてもよい。
図13は、弾性材の別の形態を示す部分拡大断面図である。
弾性材37aは、4つのリブ371aを備える。リブ371aは、弾性材37aの被押圧面から弾性材37aの周方向に沿うリング状に突出する。リブ371aは、弾性材37aの被押圧面に同心円状に配置される。リブ371aの押圧突起部311との当接面は、弾性材37aの被押圧面の一部を構成する。すなわち、弾性材37aの被押圧面の一部は、リブ371aを介して押圧突起部311と当接して、押圧突起部311に押圧される。
なお、リブの数は、「4」に限定されない。また、弾性材は、リング状のリブに代えて、複数の突起を備えてもよい。この場合、突起は、被押圧面に弾性材の周方向に均等に配置される。
図14は、弾性材のさらに別の形態を示す平面図である。
弾性材37bは、リング状の溝372bを備える。溝372bは、弾性材37bの被押圧面に弾性材37bの周方向に沿って配置される。
なお、リング状の溝は、弾性材の被押圧面に同心円状に複数配置されてもよい。
図15は、弾性材のさらに別の形態を示す平面図である。
弾性材37cは、複数の溝372cを備える。複数の溝372cは、弾性材37cの被押圧面に弾性材37cの周方向に沿って均等に配置される。つまり、溝372cは、断続的なリング状である。
なお、断続的なリング状の溝は、弾性材の被押圧面に同心円状に複数配置されてもよい。
弾性材37に伝播した振動部からの進行波は、弾性材37に吸収されきれずに蓋部31に到達する場合がある。この場合、進行波は蓋部31により反射されて反射波となる。しかし、図12−図15に示されるように、押圧面や非押圧面のいずれかが凹凸のある面であると、蓋部31(31a−31c)と弾性材37(37a,37b)との接触面積が減少する。そのため、蓋部31(31a−31c)による反射波の発生は抑制される。
さらにまた、弾性材の形状は、本実施の形態に限定されない。すなわち、例えば、弾性材は、断面視において円形や楕円形、台形などでもよい。また、弾性材は、弾性材の内周側や外周側に突出する突起部を備えてもよい。
図16は、弾性材のさらに別の形態を示す平面図である。
弾性材37dは、弾性材37dの外周から等間隔で突出する4つの突起部373dを備える。突起部373dは、弾性材37dの外周の一部を構成する。突起部373dの外周の少なくとも一部は、壁面331bに当接する。弾性材に伝播した振動部からの進行波は、弾性材に吸収されきれずに壁面331bに到達する場合がある。この場合、進行波は壁面331bにより反射されて反射波となる。しかし、弾性材37dと壁面331bとの接点は、弾性材37と壁面331bとの接点と比較して少ない。そのため、壁面331bによる反射波の発生は抑制される。
図17は、弾性材のさらに別の形態を示す平面図である。
弾性材37eは、弾性材37eの内周から等間隔で突出する4つの突起部373eを備える。突起部373eは、弾性材37eの内周の一部を構成する。突起部373eの内周の少なくとも一部は、振動板34の境界344に位置する。この場合、突起部のない弾性材37と比較して、境界344に位置する点数(領域)が減るため、製品(電気音響変換器)ごとの境界344を押圧する位置のばらつきは、抑制される。
●電気音響変換器(2)●
次に、本発明にかかる電気音響変換器の別の実施の形態(以下「第2実施形態」という。)について、先に説明した実施の形態(以下「第1実施形態」という。)と異なる部分を中心に説明する。第2実施形態における電気音響変換器は、蓋部が第1実施形態と異なる。
●電気音響変換器(2)の構成
図18は、本発明にかかる電気音響変換器の別の実施の形態を示す部分拡大断面図である。
電気音響変換器3aは、蓋部31dを有してなる。
蓋部31dは、第1実施形態の蓋部31と同様の機能を有する。すなわち、蓋部31dは、本発明における押圧材の別の例である。蓋部31dは、押圧突起部311dと規制部312dとを備える。押圧突起部311dは、第1実施形態の押圧突起部311と同じように、弾性材37を押圧する。
規制部312dは、弾性材37の内周の振動板34の振動部への延びを規制する。規制部312dは、蓋部31dの底面の一部が後方に円筒状に突出して構成される。規制部312dは、押圧突起部311dの内周側に配置される。規制部312dは、蓋部31dの押圧突起部311dと一体である。規制部312dの突出量は、押圧突起部311dの突出量よりも大きい。規制部312dの外径は、振動板34の境界344の直径と同じである。
蓋部31dが弾性材37を押圧したとき、弾性材37の内周の一部は、規制部312dに当接する。その結果、弾性材37の内周は、境界344よりも内側に延びない。そのため、弾性材37は、振動部の振動を阻害しない。
●まとめ
以上説明した実施の形態によれば、蓋部31dは、弾性材37の内周が当接する規制部312dを備える。その結果、弾性材37の内周は、境界344よりも内側に延びない。そのため、弾性材37は、振動部の振動を阻害しない。つまり、弾性材37は、振動板34が振動したとき、振動部の振動を阻害することなく境界344の振動を抑制する。その結果、本発明にかかる電気音響変換器では、周波数特性の悪化やばらつきが抑制される。
●電気音響変換器(3)●
次に、本発明にかかる電気音響変換器のさらに別の実施の形態(以下「第3実施形態」という。)について、先に説明した第1実施形態や第2実施形態と異なる部分を中心に説明する。第3実施形態における電気音響変換器は、振動板の取付部が第1実施形態や第2実施形態と異なる。
●電気音響変換器(3)の構成
図19は、本発明にかかる電気音響変換器のさらに別の実施の形態を示す部分拡大断面図である。
電気音響変換器3bは、振動板34bを有してなる。
振動板34bは、第1実施形態の振動板34と同じ機能を有する。振動板34bは、メインドーム(不図示)とサブドーム342bと取付部343bとを備える。取付部343bの外周部は、前方に向けてL字状に折れ曲がる。すなわち、取付部343bは、平面視においてリング状で、かつ、断面視においてL字状である。
押圧工程において、振動板34bの取付部343bは、弾性材37により載置面331aと壁面331bとに押圧される。すなわち、取付部343bは、弾性材37により、前後方向と、前後方向に直交する方向と、に押圧される。その結果、振動板34bは、第1実施形態や第2実施形態における振動板34と比較して、より強く筐体33に固定される。
●まとめ
以上説明した実施の形態によれば、振動板34bは、第1実施形態や第2実施形態における振動板34と比較して、より強く筐体33に固定される。その結果、振動板34bの境界344bの振動がさらに抑制される。すなわち、本発明にかかる電気音響変換器では、周波数特性の悪化やばらつきが抑制される。
M マイクロホン(電気音響変換装置)
1 グリップ筐体
2 ヘッドケース
3 電気音響変換器
31 蓋部(押圧材)
311 押圧突起部
32 本体部
33 筐体
331 段部
331a 載置面
331b 壁面
34 振動板
341 メインドーム(ドーム部)
342 サブドーム(ドーム部)
343 取付部
344 境界
345 境界
35 ボイスコイル
36 磁気回路
37 弾性材
4 出力コネクタ
G 磁気ギャップ

Claims (13)

  1. 振動板と、
    前記振動板が収納される筐体と、
    前記筐体に収納される環状の弾性材と、
    前記弾性材を押圧する押圧材と、
    を有してなり、
    前記振動板は、
    ドーム部と、
    前記ドーム部の外周縁に配置される取付部と、
    を備え、
    前記筐体は、
    段部、
    を備え、
    前記段部は、
    前記取付部が載置される載置面と、
    前記載置面から離間する方向に延びる壁面と、
    を備え、
    前記押圧材は、前記弾性材を前記取付部に押圧し、
    前記弾性材の外周は、前記壁面に延び、
    前記弾性材の内周は、前記ドーム部と前記取付部との境界に延びる、
    ことを特徴とする電気音響変換器。
  2. 前記弾性材の外周の少なくとも一部は、前記壁面に当接し、
    前記弾性材の内周の少なくとも一部は、前記ドーム部と前記取付部との境界に位置する、
    請求項1記載の電気音響変換器。
  3. 前記押圧材は、
    規制部、
    を備え、
    前記弾性材の内周の少なくとも一部は、前記規制部に当接する、
    請求項1記載の電気音響変換器。
  4. 前記弾性材は、
    突起部、
    を備え、
    前記突起部の外周の少なくとも一部は、前記壁面に当接する、
    請求項1記載の電気音響変換器。
  5. 前記弾性材は、
    突起部、
    を備え、
    前記突起部の内周の少なくとも一部は、前記境界に位置する、
    請求項1記載の電気音響変換器。
  6. 前記押圧材は、
    押圧突起部、
    を備え、
    前記押圧突起部は、前記弾性材を押圧する、
    請求項1記載の電気音響変換器。
  7. 前記押圧突起部は、環状であって、
    前記押圧突起部の内周の突出量は、前記押圧突起部の外周の突出量よりも小さい、
    請求項7記載の電気音響変換器。
  8. 前記弾性材は、
    前記押圧材に押圧される被押圧面、
    を備え、
    前記被押圧面の一部は、前記押圧材と当接する、
    請求項1記載の電気音響変換器。
  9. 前記押圧材は、
    前記弾性材を押圧する押圧面、
    を備え、
    前記押圧面の一部は、前記弾性材と当接する、
    請求項1記載の電気音響変換器。
  10. 電気音響変換器を備える電気音響変換装置であって、
    前記電気音響変換器は、請求項1乃至9のいずれかに記載の電気音響変換器である、
    ことを特徴とする電気音響変換装置。
  11. 電気音響変換器の製造方法であって、
    前記電気音響変換器は、
    前記音波に応じて振動する振動板と、
    前記振動板が収納される筐体と、
    前記筐体に収納される環状の弾性材と、
    前記弾性材を押圧する押圧材と、
    を有してなり、
    前記振動板は、
    ドーム部と、
    前記ドーム部の外周縁に配置される取付部と、
    を備え、
    前記筐体は、
    段部、
    を備え、
    前記段部は、
    前記取付部が載置される載置面と、
    前記載置面から離間する方向に延びる壁面と、
    を備え、
    前記取付部が前記載置面に載置される第1載置工程と、
    前記取付部に前記弾性材が載置される第2載置工程と、
    前記弾性材が前記押圧材に押圧される押圧工程と、
    を有してなり、
    前記押圧工程において、
    前記弾性材の外周は、前記壁面に延び、
    前記弾性材の内周は、前記ドーム部と前記取付部との境界に延びる、
    ことを特徴とする電気音響変換器の製造方法。
  12. 前記押圧工程において、
    前記弾性材の外周の少なくとも一部は、前記壁面に当接し、
    前記弾性材の内周の少なくとも一部は、前記ドーム部と前記取付部との境界に位置する、
    ことを特徴とする請求項11記載の電気音響変換器の製造方法。
  13. 前記段部は、環状であって、
    前記押圧工程において、
    前記ドーム部と前記取付部との境界は、前記載置面の内周端に位置する、
    請求項12記載の電気音響変換器の製造方法。


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