JP2018146875A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】省エネルギ性能を維持しつつウォームアップ時間を短縮することが可能な定着装置及びこれを用いた画像形成装置を提供する。【解決手段】無端状で走行可能なベルト部材21と、ベルト部材21を加熱する熱源25と、ベルト部材21に接触してベルト部材21を走行駆動する回転自在な加圧回転体34と、ベルト部材21の内周面21a側に配設され加圧回転体34とによりニップ部を形成するニップ形成部材61とを有し、加圧回転体34は弾性層を有しておらず、ニップ形成部材61はニップ部側に弾性部61bを有する定着装置55。【選択図】図4

Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
従来、プリンタや複写機等の画像形成装置に使用される定着装置として、熱ローラ定着装置が知られている。この装置では、内部にハロゲンランプ等の熱源を備え、加熱されつつ互いに押圧されて回転する2本の回転体である定着ローラと加圧ローラとの当接部である定着ニップ部に未定着トナーを載せた被記録媒体を通過させ、定着ニップ部においてトナー像を溶融させて被記録媒体上に定着させている。
上述の定着装置では、高速化に対応させるためには被記録媒体が定着ニップ部を通過する時間を長くする必要があるため定着ニップ部の幅を大きくする必要があり、このためローラ径を大きくしたり弾性層の厚みを増やしたりするといった手段が採用されてきた。しかし、これ等の手段ではローラの熱容量が大きくなり、省エネ性能やウェイトタイムが悪化するという問題点があった。
そこで、省エネ性能を向上すると共にウェイトタイムを短縮させることを目的として、ウォームアップ時に加圧ローラを定着ローラから離間させる技術が開示されている(例えば「特許文献1」参照)。
一方、近年では装置の省エネルギ化やウェイトタイム短縮等の要求から、加熱ローラに代えてベルトや薄膜フィルム等の無端状ベルト部材を用いた加熱部材を採用することにより、定着装置の低熱容量化を実現しつつ被記録媒体への熱伝達効率の改善を図り、加熱に要する待ち時間、すなわちウォームアップ時間やファーストプリントタイムを大幅に短縮した、いわゆるオンデマンドタイプの定着装置が広く採用されている。
「特許文献1」に開示された技術では、非回転でウォームアップが可能なローラ定着方式でのみ採用可能な方式であるため、上述した無端状ベルト部材を用いた定着装置においてはウォームアップ時間を短縮することができない。
本発明は、上述した問題点を解決し、省エネルギ性能を維持しつつウォームアップ時間を短縮することが可能な定着装置及びこれを用いた画像形成装置の提供を目的とする。
請求項1記載の発明は、無端状で走行可能なベルト部材と、前記ベルト部材を加熱する熱源と、前記ベルト部材に接触して前記ベルト部材を走行駆動する回転自在な加圧回転体と、前記ベルト部材の内周面側に配設され前記加圧回転体とによりニップ部を形成するニップ形成部材とを有し、前記ニップ部にて被記録媒体に担持されたトナー像を定着する定着装置において、前記加圧回転体は弾性層を有しておらず、前記ニップ形成部材は前記ニップ部側に弾性部を有することを特徴とする。
本発明によれば、一般的な加圧回転体が有する弾性層に比して弾性部の熱容量が小さくベルト部材から奪われる熱量を少なくすることができ、これにより熱効率がよく省エネルギ性能を維持しつつウォームアップ時間を短縮することが可能な定着装置を提供することができる。
本発明の一実施形態を適用可能な画像形成装置の概略正面図である。 本発明の一実施形態を適用可能な定着装置の概略正面図である。 本発明の一実施形態を適用可能な定着装置の概略平面図である。 本発明の第1の実施形態に用いられる定着装置の概略正面図である。 本発明の第2の実施形態に用いられる定着装置の概略正面図である。 本発明の第3の実施形態に用いられる定着装置の概略正面図である。 本発明の第4の実施形態に用いられる定着装置の概略正面図である。 本発明の第5の実施形態に用いられる定着装置要部の概略図である。 本発明の第6の実施形態に用いられる定着装置要部の概略図である。
図1は、本発明の一実施形態を適用可能な画像形成装置を示している。同図において、画像形成装置としてのタンデム型カラープリンタ1(以下、プリンタ1という)は、装置本体1aの上方にボトル収容部91を有している。ボトル収容部91には、イエロ、マゼンタ、シアン、ブラックの各色トナーを貯留した4個のトナーボトル92Y,92M,92C,92Kがそれぞれ着脱可能に配設されている。
ボトル収容部91の下方には中間転写ユニット85が配設されている。中間転写ユニット85は、中間転写ベルト78、4個の1次転写ローラ79Y,79M,79C,79K、2次転写バックアップローラ82、クリーニングバックアップローラ83、テンションローラ84、中間転写クリーニング部80等によって構成されている。
中間転写ベルト78は、3個のローラ82,83,84によって張架及び支持されると共に、2次転写バックアップローラ82の回転駆動力によって図1に矢印で示す方向に走行駆動される。各1次転写ローラ79Y,79M,79C,79Kには、上述したトナーとは逆極性の転写バイアスが印加される。
中間転写ユニット85の下方には、中間転写ベルト78と対向するようにイエロ、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対応した4個の作像部4Y,4M,4C,4Kが並設されている。各作像部4Y,4M,4C,4Kにはそれぞれ像担持体である感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kが配設されており、各感光体ドラム5の周囲にはそれぞれ帯電装置75、現像装置76、クリーニング装置77(全て作像部4Kのみに示す)及び図示しない除電装置が配設されている。各感光体ドラム5は、それぞれ図示しないモータ等の駆動手段からの駆動力により、図1において時計回り方向に回転駆動される。
上述の構成において、各感光体ドラム5上で帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程からなる作像プロセスが行われ、各感光体ドラム5上に各色の画像、すなわちトナー像が形成されることとなる。
先ず、帯電装置75と対応する位置において、各感光体ドラム5の表面が一様に帯電される(帯電工程)。その後、各感光体ドラム5の表面は各現像装置76の下方に配設された露光部3から発せられたレーザ光Lの照射位置に到達し、この位置での露光走査により各色に対応した静電潜像が各感光体ドラム5の表面に形成される(露光工程)。
静電潜像が形成された各感光体ドラム5の表面は次に現像装置76との対向部に到達し、この位置で静電潜像が各色トナーによって現像されることにより、各感光体ドラム5上に各色のトナー像が形成される(現像工程)。
次に各感光体ドラム5の表面は、中間転写ベルト78及び各1次転写ローラ79との対向位置に到達する。各1次転写ローラ79は、それぞれ中間転写ベルト78を各感光体ドラム5との間に挟み込んで1次転写ニップ部を形成している。この1次転写ニップ部において、中間転写ベルト78が図1の矢印方向に走行して各1次転写ニップ部を順次通過することにより、各感光体ドラム5上のトナー像が中間転写ベルト78上に重畳転写される(1次転写工程)。このとき、各感光体ドラム5上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
次に各感光体ドラム5の表面はクリーニング装置77との対向位置に到達し、この位置において各感光体ドラム5の表面に残存した未転写トナーが、クリーニング装置77が有する図示しないクリーニングブレードによって機械的に回収される(クリーニング工程)。そして最後に、各感光体ドラム5の表面は図示しない除電装置との対向位置に到達し、この位置で各感光体ドラム5上の残留電位が除去される。
この一連の動作によって各作像部4での作像プロセスが完了し、各感光体ドラム5上から中間転写ベルト78上に重畳転写された各色トナー像により、中間転写ベルト78上にフルカラー画像が形成される。
トナー像を担持した中間転写ベルト78は、走行駆動されて2次転写ローラ89との対向位置に到達する。この位置では、2次転写バックアップローラ82が2次転写ローラ89との間に中間転写ベルト78を挟み込んで2次転写ニップ部を形成している。転写部として機能する2次転写ローラ89は、後述する給紙部12から給送される被記録媒体Pに対して、中間転写ベルト78上に形成されたトナー像をバイアスによって転写させる。このとき中間転写ベルト78上には、被記録媒体P上に転写されなかった未転写トナーが残存する。
露光部3の下方には、転写紙等の被記録媒体Pが複数枚重ねて収納された給紙部12が配設されている。給紙部12には、給紙ローラ97、レジストローラ対98が配設されており、給紙ローラ97が図1において反時計回り方向に回転駆動されると収納されている最上位の被記録媒体Pがレジストローラ対98に向けて1枚給送される。
給送された被記録媒体Pは、停止しているレジストローラ対98のローラ間で一時停止される。そして、中間転写ベルト78上のトナー像が2次転写ニップ部に到達するタイミングに合わせてレジストローラ対98が回転駆動されることにより、被記録媒体Pが2次転写ニップ部に向けて給送される。この一連の動作により、被記録媒体P上に所望のカラー画像が転写される。
被記録媒体Pへの画像転写が完了した中間転写ベルト78は、走行により中間転写クリーニング部80と対応する位置に到達し、この位置において中間転写ベルト78上の未転写トナーが回収され、中間転写ベルト78上で行われる被記録媒体Pへの転写プロセスが完了する。
転写プロセス中、2次転写ニップ部でトナー像が転写された被記録媒体Pは、次に定着部である定着装置20へと搬送される。定着装置20へと搬送された被記録媒体Pは、熱と圧力とにより表面に転写されたトナー像を定着される。この定着装置20の構成及び動作については後述する。
画像が定着された被記録媒体Pは排紙ローラ対99を介して機外へと排出され、装置本体1aの上部に設けられたスタック部100上に出力画像として順次スタックされる。この一連の動作により、プリンタ1における画像形成プロセスが完了する。
次に、本発明の特徴部である定着装置20について説明する。
定着部である定着装置20は、図2に示すように、ベルト部材としての定着ベルト21、ニップ形成部材26、加熱部材22、補強部材23、熱源としてのヒータ25、加圧回転体としての加圧ローラ31、温度センサ40、接離機構50等を有している。
定着ベルト21は、薄肉で可撓性を有する無端状ベルトであり、図2において矢印で示す反時計回り方向に走行駆動される。定着ベルト21は、ニップ形成部材26との当接面である内周面21a側から、基材層、弾性層、離型層が順次積層されて構成されており、全体の厚みが1mm以下となるように設定されている。
定着ベルト21の基材層は、層厚が30〜100μmのニッケル、ステンレス等の金属材料、あるいはポリイミド等の樹脂材料によって構成されている。
定着ベルト21の弾性層は、層厚が100〜300μmのシリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、フッ素ゴム等のゴム材料によって構成されている。弾性層を設けることにより、後述する定着ニップ部において定着ベルト21の表面に微小な凹凸が形成されることがなくなり、被記録媒体P上のトナー像に対して均一に熱が伝達されていわゆるユズ肌画像の発生が抑制される。
定着ベルト21の離型層は、層厚が10〜50μmのPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルファイド)等の樹脂材料によって構成されている。離型層を設けることにより、トナー像に対する離型性(剥離性)が担保される。
定着ベルト21の直径は15〜120mmとなるように設定されており、本実施形態では30mmに設定されている。
定着ニップ部において定着ベルト21の外周面に接触する加圧ローラ31は、中空構造の芯金32上に弾性層33を有する直径30mm程度の回転体である。弾性層33は、発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等のゴム材料で形成されているが、その表層にPFA、PTFE等からなる薄肉の離型層を設けてもよい。加圧ローラ31は所定の圧力で定着ベルト21に対して圧接し、両者の間に所望の定着ニップ部を形成する。
接離機構50は、加圧レバー51、偏心カム52、加圧スプリング53等によって構成されている。加圧レバー51は、一端側に設けられた支軸51aを中心として定着装置20の図示しない側板に回転自在に支持されている。加圧レバー51の中央部は、加圧ローラ31が有する、定着装置20の図示しない側板に形成された長穴に移動自在に支持された図示しない軸受に当接している。
加圧レバー51の他端側には加圧スプリング53の一端が接続されており、加圧スプリング53の他端には保持板53aを介して、図示しないモータにより回転駆動される偏心カム52が当接配置されている。
上述の構成より、偏心カム52の回転により加圧レバー51が支軸51aを中心に揺動し、加圧ローラ31が図2に破線矢印で示す方向に移動する。これより、通常の定着工程時には偏心カム52がその大径部を保持板53aに当接させる図2に示す状態を占め、加圧ローラ31は定着ベルト21を加圧して所望の定着ニップ部を形成する。
これに対し、通常の定着工程時以外の場合(例えばジャム処理時や待機時等)には、偏心カム52がその小径部を保持板53aに当接させる状態を占め、加圧ローラ31は定着ベルト21から離間する、または定着ベルト21に対しての圧接力を減少される。
上述した定着装置20の、通常の定着工程時における動作を以下に説明する。
装置本体1aに設けられた図示しない電源スイッチが投入されると、ヒータ25に電力が供給されると共に加圧ローラ31が図2において時計回り方向に回転を開始する。加圧ローラ31の回転に伴い、その摩擦力によって定着ベルト21も図2において反時計回り方向への従動を開始して走行駆動される。その後、給紙部12から被記録媒体Pが給送され、2次転写ニップ部において被記録媒体P上に未定着のトナー像が転写される。
トナー像である未定着画像Tが転写された被記録媒体Pは、装置本体1aに設けられた図示しないガイド板に案内されつつ図2に矢印Y10で示す方向に搬送され、所定の圧力で圧接状態にある定着ベルト21と加圧ローラ31との圧接部である定着ニップ部に送られる。送られた被記録媒体Pは、ヒータ25及びこの熱を伝達させる加熱部材22によって加熱された定着ベルト21による加熱と、補強部材23によって補強されたニップ形成部材26及び加圧ローラ31の押圧力とによって、その表面に未定着画像Tを定着される。定着後、定着ニップ部から送り出された被記録媒体Pは、図2に矢印Y11で示す方向に搬送されて排紙ローラ対99へと送られる。
加圧ローラ31は、図3に示すように、軸受42を介して定着装置20の側板43にその長手方向である幅方向の両端部を回転自在に支持されており、一方の端部近傍には図示しない駆動機構に設けられた駆動ギヤに噛合するギヤ45が設けられている。加圧ローラ31は、その内部にハロゲンヒータ等の熱源を設けることも可能である。
なお、弾性層33を発泡性シリコーンゴム等のスポンジ状材料で形成した場合には、定着ニップ部に作用する加圧力を減少させることができるため、ニップ形成部材26に生じる撓みを軽減することができる。さらに、加圧ローラ31の断熱性が高められるので定着ベルト21の熱が加圧ローラ31側に移動しにくくなり、定着ベルト21の加熱効率を向上することができる。
また、本実施形態では定着ベルト21の直径を加圧ローラ31の直径とほぼ同じとなるように形成したが、定着ベルト21の直径を加圧ローラ31の直径よりも小さく形成してもよい。この場合、定着ニップ部における定着ベルト21の曲率が加圧ローラ31の曲率よりも小さくなるため、定着ニップ部から送り出される被記録媒体Pの定着ベルト21からの分離を容易化することができる。
また本実施形態では、定着ベルト21の直径が加圧ローラ31の直径よりも大きくなるように形成することも可能であるが、定着ベルト21の直径と加圧ローラ31の直径との関係にかかわらず、加圧ローラ31の加圧力が加熱部材22に作用しないように構成されている。
ニップ形成部材26は、その長手方向である幅方向両端部を側板43に固定されている。ニップ形成部材26における側板43との固定支持は、少なくとも被記録媒体Pの搬送方向における位置決めがなされていて加圧ローラ31による加圧方向においては補強部材23と位置決めがなされる構成であることが望ましい。ニップ形成部材26については後述する。
ヒータ25の輻射熱(輻射光)により加熱されて定着ベルト21を加熱する加熱部材22は、その長手方向である幅方向両端部を側板43に固定支持されている。すなわち加熱部材22がヒータ25によって直接的に加熱され、加熱部材22を介して定着ベルト21がヒータ25によって間接的に加熱されることとなる。装置本体1aの図示しない電源部によって出力制御されたヒータ25はハロゲンヒータやカーボンヒータであり、その両端部が側板43に固定されている。
定着ベルト21は定着ニップ部を除く位置で加熱部材22によって全体的に加熱され、加熱された定着ベルト21の表面から被記録媒体P上の未定着画像Tに熱が加えられる。なおヒータ25の出力制御は、定着ベルト21の表面に対するサーミスタ等の温度センサ40による温度検知結果に基づいて行われる。また、このようなヒータ25の出力制御により、定着ベルト21の温度(定着温度)を所望の温度に設定することができる。
このように本実施形態で示した定着装置20によれば、定着ベルト21の一部のみが局所的に加熱されるのではなく、加熱部材22によって定着ベルト21が周方向のほぼ全体にわたって加熱されることとなるため、定着装置を高速化した場合であっても定着ベルト21が十分に加熱されて定着不良の発生を抑制することができる。
すなわち、比較的簡易な構成で効率よく定着ベルト21を加熱することができるので、ウォームアップ時間やファーストプリントタイムが短縮されると共に装置の小型化を達成することができる。
上述の構成において、常温時における定着ベルト21と加熱部材22とのギャップX(定着ニップ部を除いた位置でのギャップ)は0mmより大きく1mm以下とすることが好ましい(0mm<X≦1mm)。これにより、加熱部材22と定着ベルト21とが摺接する面積が大きくなり、定着ベルト21の摩耗が加速する不具合の発生を抑制することができると共に、加熱部材22と定着ベルト21とが離れすぎて定着ベルト21の加熱効率が低下する不具合の発生を抑制することができる。
さらに、加熱部材22と定着ベルト21とが接近することにより可撓性を有する定着ベルト21の円形姿勢がある程度維持されるため、定着ベルト21の変形に起因する劣化や破損を軽減することができる。また、加熱部材22と定着ベルト21との摺動抵抗を低下させるため、加熱部材22の摺接面を摩擦係数の低い材料で形成したり内周面21aにフッ素を含む材料からなる表面層を形成したりすることも可能である。
補強部材23は、長手方向である幅方向の長さがニップ形成部材26と同じとなるように形成されており、その幅方向両端部を側板43に固定支持されている。補強部材23は、図2に示すようにニップ形成部材26、定着ベルト21を介して加圧ローラ34に当接することにより、定着ニップ部においてニップ形成部材26が加圧ローラ34の圧力を受けて大きく変形してしまうという不具合の発生を抑制している。補強部材23は、このような機能を満足するため、ステンレスや鉄等の機械的強度が高い金属材料によって形成することが望ましい。
また、補強部材23のヒータ25に対向する面の一部または全面に、断熱部材を設けたりBA処理や鏡面研磨処理を施したりしてもよい。この構成により、ヒータ25から補強部材23に向かう熱(補強部材23を加熱する熱)が加熱部材22の加熱にも用いられることとなるため、加熱部材22及び定着ベルト21の加熱効率をさらに向上することができる。
本発明の第1の実施形態を採用した定着装置55を示す図4において、加圧回転体である加圧ローラ34は、加圧ローラ31とは異なり弾性体33を有しておらず、芯金32のみを有する構成である。また、図示はしていないが、表層として芯金32の表面にPFA等の離型層を形成してもよい。
加圧ローラ34に対向配置されたニップ形成部材61は、断面コ字形状を呈する荷重支持部材61aと、荷重支持部材61aの定着ニップ部側に形成されたニップ形成面上に設けられた弾性部を構成する弾性部材61bとを有している。弾性部材61bは、定着ベルト21及び加圧ローラ31と同様に、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、フッ素ゴム等のゴム材料によって構成されており、接着剤や粘着テープ等の固定手段によって荷重支持部材61aに固定されている。
上述の構成により、表面に弾性層を有していない加圧回転体を用いた場合であっても、ニップ形成部材61が弾性部材61bを有しているので定着ニップ部を形成することができる。本実施形態において、弾性部材61bは定着ニップ部を形成することが可能な最低限度の厚みがあればよく、その具体的な厚みは0.5〜3mm程度である。この構成より一般的な加圧回転体、すなわち加圧ローラ31が有する弾性層33に比して弾性部材の容量が小さく熱容量も小さいため、定着ベルト21から奪われる熱量を少なくすることができ、これにより熱効率がよく省エネルギ性能を維持しつつウォームアップ時間を短縮することが可能な定着装置55を提供することができる。
また、画像を形成する各作像部4と、各作像部4にて形成された画像を被記録媒体Pに転写させる2次転写ローラ89と、2次転写ローラ89にて被記録媒体P上に転写された画像を定着させる定着装置55とを有するプリンタ1により、熱効率がよく省エネルギ性能を維持しつつウォームアップ時間を短縮することが可能な画像形成装置を提供することができる。
上述の構成において、ニップ形成部材61と定着ベルト21との摺動抵抗が大きい場合には、弾性部材61bと定着ベルト21との間に摺動部材27を配設することにより、定着ベルト21の搬送性を改善することができる。これにより、定着装置20の被記録媒体搬送性を向上することができると共に定着ベルト21の長寿命化を図ることができる。摺動部材27としては四フッ化エチレン樹脂等の低摩擦抵抗部材が望ましく、接着剤や粘着テープ等の固定手段によって弾性部材61bに固定される。
図5は、本発明の第2の実施形態を採用した定着装置56を示している。この定着装置56は上述した定着装置55と比較すると、加圧ローラ34に代えて加圧回転体としての加圧ローラ35を用いる点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
加圧ローラ35は、加圧ローラ31と同様に芯金32の表面に弾性層33を有しているが、弾性層33の厚みが2mm以下となるように構成されている。
弾性層33の厚みが大きすぎると熱容量が大きくなり、結果として省エネルギ性能が低下するが、弾性層33の厚みを2mm以下とすることにより熱容量が大きくなりすぎず、省エネルギ性能が低下することを抑制することができ、第1の実施形態と同様に熱効率がよく省エネルギ性能を維持しつつウォームアップ時間を短縮することが可能な定着装置56を提供することができる。
上記各実施形態では、ニップ形成部材として、断面コ字形状を呈する荷重支持部材61aと、荷重支持部材61aの定着ニップ部側に形成されたニップ形成面上に設けられた弾性部を構成する弾性部材61bとを有するニップ形成部材61を示した。しかし本発明が適用可能なニップ形成部材はこれには限定されず、例えば本発明の第3の実施形態である図6に示すように、定着装置20と同様の補強部材23を備え、補強部材23の定着ニップ部側に設けられた板状のニップ形成部材62を本発明に適用することも可能である。
この定着装置57では、ニップ形成部材62の定着ニップ部側に形成されたニップ形成面上に、弾性部材61bと同様に構成され弾性部を構成する弾性部材62aが設けられている。弾性部材62aは、接着剤や粘着テープ等の固定手段によってニップ形成部材62に固定されている。
このような構成でも、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
上述した各実施形態では、ニップ形成部材61,62に弾性部である弾性部材61b,62aを設けることによって定着ニップ部におけるニップ幅を形成することができる。しかし、弾性部材61b,62aの厚みが厚すぎる場合や弾性が低すぎる場合には、弾性部材61b,62aの一面で構成されるニップ形成面が定着ベルト21の移動に伴って移動し易く、スティックスリップ等の異音問題が発生する場合がある。
上述の問題点を解決する定着装置58を、本発明の第4の実施形態として図7に示す。
この定着装置58は、上述した定着装置55と比較すると、ニップ形成部材61に代えてニップ形成部材63を用いる点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
加圧ローラ34に対向配置されたニップ形成部材63は、ニップ形成面63cを構成する部材及びこの部材の両端部から延出した2本の脚部を有する荷重支持部材63aと、弾性部材61bと同様の弾性部材63bとを有している。
ニップ形成部材63は、弾性部材63b側の形状、すなわちニップ形成面63cの形状が、弾性部材63bよりも加圧ローラ34側に中心を有する円弧状となるように形成されている。具体的には、摺動部材27が当接する加圧ローラ34の外周面を構成する円弧形状と相似形状となるように形成されている。弾性部材63bは、接着剤や粘着テープ等の固定手段によって荷重支持部材63aのニップ形成面63cに固定されている。
この構成により、ニップ形成面63cが曲率を有しているので、弾性部材63bとして厚みの薄いものを用いても定着ニップ部のニップ幅を容易に確保することができ、スティックスリップ等の異音問題が発生することを抑制することができる。
第1及び第2の各実施形態では荷重支持部材61aに弾性部材61bを、第3の実施形態ではニップ形成部材62に弾性部材62aを、第4の実施形態では荷重支持部材63aに弾性部材63bをそれぞれ接着剤や粘着テープ等の固定手段によって固定する構成を示した。しかしこの構成では、各弾性部材61b,62a,63bと定着ベルト21との間の摩擦係数が高い場合において、各弾性部材61b,62a,63bが定着ベルト21の走行に追従して移動してしまい各弾性部材61b,62a,63bが剥離して定着不良が発生する虞がある。
上述の問題点を解消する構成を本発明の第5の実施形態として図8に示す。図8に示す構成では、図4に示すニップ形成部材61に代えてニップ形成部材64が用いられる。ニップ形成部材64は、ニップ形成部材61と同様に荷重支持部材64aと弾性部を構成する弾性部材64bとを有している。荷重支持部材61aと同様に断面コ字形状を呈する荷重支持部材64aは、そのニップ形成面側に弾性部材64bの保持手段として機能する複数の突起部64cが植設されている。荷重支持部材64aは、この複数の突起部64cをシリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、フッ素ゴム等のゴム材料によって構成された弾性部材64bに対して埋没させることにより、ニップ形成面上に設けられた弾性部材64bを固定している。
上述の構成により、第1ないし第4の実施形態に比して弾性部材64bを強固に固定することができるので、弾性部材の移動や剥離に伴う定着不良の発生を抑制することができる。
図9は、本発明の第6の実施形態に用いられるニップ形成部材を示している。このニップ形成部材65は、ニップ形成部材64と比較すると、複数の突起部64cに代えて弾性部材65bの保持手段として機能する複数の突起部65cを有する点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
ニップ形成部座65は、荷重支持部材64aと同様に構成された荷重支持部材65aと、弾性部材64bと同様に弾性部を構成する弾性部材65bとを有している。荷重支持部材65aのニップ形成面側には複数の突起部65cが植設されている。複数の突起部65cは、荷重支持部材65aのニップ形成面中央部から両側部に向かうに連れて、その高さが徐々に高くなるように形成されている。
上述の構成により、第5の実施形態に比して定着ベルト21の走行方向における面圧分布に対して複数の突起部65cが及ぼす影響を複数の突起部64cに比して小さくすることができ、定着不良の発生をさらに抑制することができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定しない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を例示したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
1 画像形成装置(タンデム型カラープリンタ)
4Y,4M,4C,4K 作像部
21 ベルト部材(定着ベルト)
25 熱源(ヒータ)
27 摺動部材
33 弾性層
34,35 加圧回転体(加圧ローラ)
55,56,57,58 定着装置
61,62,63,64,65 ニップ形成部材
61b,62a,63b,64b,65b 弾性部(弾性部材)
64c,65c 突起部
89 転写部(2次転写ローラ)
P 被記録媒体
特許第5257691号公報

Claims (8)

  1. 無端状で走行可能なベルト部材と、前記ベルト部材を加熱する熱源と、前記ベルト部材に接触して前記ベルト部材を走行駆動する回転自在な加圧回転体と、前記ベルト部材の内周面側に配設され前記加圧回転体とによりニップ部を形成するニップ形成部材とを有し、前記ニップ部にて被記録媒体に担持されたトナー像を定着する定着装置において、
    前記加圧回転体は弾性層を有しておらず、前記ニップ形成部材は前記ニップ部側に弾性部を有することを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1記載の定着装置において、
    前記加圧回転体は厚さ2mm以下の弾性層を有することを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1または2記載の定着装置において、
    前記ニップ形成部材は前記弾性部を保持する複数の突起部を有することを特徴とする定着装置。
  4. 請求項3記載の定着装置において、
    前記各突起部は前記ニップ形成部材の中央部から両側部に向かうに連れてその高さが徐々に高くなるように形成されていることを特徴とする定着装置。
  5. 請求項1ないし4の何れか一つに記載の定着装置において、
    前記弾性部はその厚みが0.5〜3mmであることを特徴とする定着装置。
  6. 請求項1ないし5の何れか一つに記載の定着装置において、
    前記ベルト部材と前記弾性部との間に摺動部材を有することを特徴とする定着装置。
  7. 請求項1ないし6の何れか一つに記載の定着装置において、
    前記ニップ形成部材は前記弾性部側の形状が前記弾性部よりも前記加圧回転体側に中心を有する円弧状であることを特徴とする定着装置。
  8. 画像を形成する作像部と、前記作像部にて形成された画像を被記録媒体に転写させる転写部と、前記転写部にて被記録媒体上に転写された画像を定着させる定着部とを有し、前記定着部として請求項1ないし7の何れか一つに記載の定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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