JP2018146565A - 電池状態推定装置及び電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多数の二次電池を有する電池モジュールの電池状態を低消費電力でかつ高精度に推定できる電池状態推定装置を提供すること。【解決手段】電池状態推定装置1は、複数の二次電池2を有する電池モジュール10における電池状態を推定するものである。そして、電池状態推定装置1は、複数の二次電池2から取得された特定値に基づいて、二次電池2の電池状態を推定する対象となる二次電池2の数である対象数を変更可能に構成され、又は二次電池2の電池状態を推定するための演算式を演算負荷の少ない演算式に変更可能に構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、電池状態推定装置及び電源装置に関する。
従来、複数の二次電池を備える電池モジュールにおいて充電状態(SOC)を推定することが行われている。特許文献1には、二次電池に流れる充放電電流と二次電池の温度から二次電池の充放電中の分極電圧を推定し、二次電池の電池電圧と推定した分極電圧とから、当該二次電池の起電力を求めてSOCを推定する構成が開示されている。かかる構成では、二次電池の分極電圧の推定に温度を考慮しているため、高精度にSOCを推定することを可能としている。
特開2008−243373号公報
しかしながら、PHV(Plug-in Hybrid Vehicle)やEV(Electric Vehicle)などでは、電池モジュールを構成する二次電池の数が非常に多いため、二次電池の電池特性にバラつきが生じやすい。特許文献1に開示の構成を適用してかかる電池モジュールの電池状態を高精度に推定しようとすると、二次電池の電池特性のバラつきを考慮して二次電池ごとに演算を行う必要がある。その結果、多数の二次電池を有する電池モジュールでは、演算負荷が多大となり、消費電力の増加や演算部の発熱が問題となる。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、多数の二次電池を有する電池モジュールの電池状態を低消費電力でかつ高精度に推定できる電池状態推定装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、複数の二次電池(2)を有する電池モジュール(10)における電池状態を推定する電池状態推定装置(1)であって、
上記複数の二次電池から取得された特定値に基づいて、上記二次電池の電池状態を推定する対象となる上記二次電池の数である対象数を変更可能に構成され、又は上記二次電池の電池状態を推定するための演算式を演算負荷の少ない演算式に変更可能に構成されている、電池状態推定装置にある。
上記電池状態推定装置では、二次電池から取得された特定値に基づいて、複数の二次電池の電池状態を推定する対象数を変更可能に構成され、又は当該推定のための演算式を演算負荷の少ない演算式に変更可能に構成されている。これにより、演算精度を維持しつつ、演算のために消費する電力を低減するように制御することができることとなる。
以上のごとく、本発明によれば、多数の二次電池を有する電池モジュールの電池状態を低消費電力でかつ高精度に推定できる電池状態推定装置を提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、電池状態推定装置の構成を示すブロック図。 実施形態1における、温度差閾値と温度との関係を示す概念図。 実施形態1における、電池状態推定装置の制御態様を示すフロー図。 実施形態2における、電池状態推定装置の構成を示すブロック図。 実施形態2における、電池状態推定装置の制御態様を示すフロー図。 実施形態3における、電池状態推定装置の構成を示すブロック図。 実施形態3における、電池状態推定装置の制御態様を示すフロー図。 実施形態4における、電池状態推定装置の構成を示すブロック図。 実施形態4における、電池状態推定装置の制御態様を示すフロー図。 実施形態5における、電池状態推定装置の構成を示すブロック図。 実施形態5における、SOCとSOC差閾値との関係を示す概念図。 実施形態5における、温度とSOC差閾値との関係を示す概念図。 実施形態5における、電池状態推定装置の制御態様を示すフロー図。 実施形態6における、電池状態推定装置の構成を示すブロック図。 実施形態6における、電池状態推定装置の制御態様を示すフロー図。 実施形態7における、電池状態推定装置の構成を示すブロック図。 実施形態7における、SOC−OCV曲線を示す概念図。 実施形態7における、温度と傾き閾値との関係を示す概念図。 実施形態7における、電池状態推定装置の制御態様を示すフロー図。 実施形態8における、電池状態推定装置の構成を示すブロック図。 実施形態8における、電池状態推定装置の制御態様を示すフロー図。
(実施形態1)
上記電池状態推定装置の実施形態について、図1〜図3を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態の電池状態推定装置1は、複数の二次電池2を有する電池モジュール10における電池状態を推定するものである。そして、電池状態推定装置1は、複数の二次電池2から取得された特定値に基づいて、二次電池2の電池状態を推定するための演算量を変更可能に構成されている。
以下、本実施形態の電池状態推定装置1について、詳述する。
図1に示す電池状態推定装置1は、電気自動車等の車両におけるバッテリ制御ユニットに搭載された二次電池2の電池状態を推定するものである。二次電池2は複数備えられて電池モジュール10を構成している。本実施例では、電池モジュール10には、10個の二次電池2が備えられている。電池モジュール10は、複数の二次電池からなるセルブロックを複数備えた構成を有していてもよい。当該電池モジュール10と電池状態推定装置1とから電源装置100が構成されている。
図1に示すように、電池状態推定装置1は、取得部3、格納部4、記憶部5、演算部6を有する。取得部3は、複数の二次電池2の温度を取得する温度取得部30を有する。温度取得部30は温度センサからなり、二次電池2に接続されて、二次電池2の温度を検出する。温度を取得するタイミングは特に限定されず、常時又は所定間隔で行うようにしてもよい。なお、電池モジュール10が、複数の二次電池2からなるセルブロックを複数有する場合には、温度取得部30はセルブロックごとに設けた温度センサにより検出したセルブロックの温度を二次電池の温度として取得するようにしてもよい。
図1に示すように、格納部4は、温度格納部40、温度差格納部41を有する。温度格納部40は書き換え可能な不揮発性メモリからなり、温度取得部30によって取得された複数の二次電池2の温度が格納される。また、温度差格納部41も書き換え可能な不揮発性メモリからなり、後述する温度差算出部60により算出された温度差が記憶されている。
図1に示すように、記憶部5は、温度差閾値記憶部50を有する。温度差閾値記憶部50は書き換え不能な不揮発性メモリからなり、少なくとも一つの温度差閾値が予め記憶されている。複数の温度差閾値が記憶されている場合、複数の温度差閾値が所定の関係式やマップを構成していてもよい。本実施形態では、温度差閾値記憶部50には、図2に示すように、複数の温度差閾値は二次電池2の温度により規定されたマップを構成して記憶されている。
図1に示すように、演算部6は、温度差算出部60、温度差比較部61、対象数設定部62、対象決定部63、電池状態推定部64を有する。演算部6は、温度差算出部60、温度差比較部61、対象数設定部62、対象決定部63、電池状態推定部64としての機能を果たすプログラムを実行可能に構成されている。当該プログラムは演算部6に設けられた図示しないメモリに格納されている。
温度差算出部60は、特定値としての複数の二次電池2における温度差を算出する。本実施形態では、当該温度差は、温度格納部40に格納された所定タイミングにおける複数の二次電池2の温度のうち、最大のものと最小のものとの差分とする。なお、電池モジュール10が、複数の二次電池2からなるセルブロックを複数有する場合には、温度格納部40に記憶されたセルブロックの温度における温度差を、複数の二次電池2における温度差として算出することができる。算出された温度差は温度差格納部41に格納される。
図1に示す温度差比較部61は、温度差格納部41に格納された温度差を抽出するとともに、温度差閾値記憶部50に記憶された温度差閾値を抽出し、両者を比較する。温度差閾値記憶部50における温度差閾値の抽出は、温度格納部40に格納された温度に基づいて行うことができ、本実施形態では、例えば、温度差閾値記憶部50に図2に示す温度差閾値がマップを構成している場合、温度格納部40に格納された温度から所定の温度差閾値を抽出できる。そして、温度差比較部61は、抽出した温度差閾値と温度差格納部41に格納された温度差とを比較する。本実施形態では、温度差比較部61は、温度格納部40から抽出された温度差と温度差閾値とを比較し、比較結果として温度差と温度差閾値との大小関係を示す。
図1に示す対象数設定部62は、温度差比較部61の比較結果に基づいて、後述する電池状態推定部64が推定する二次電池2の数である対象数を設定する。本実施形態では、温度差比較部61の比較結果が上記温度差が温度差閾値よりも小さいことを示す場合、対象数設定部62は対象数を削減する。一方、温度差比較部61の比較結果が上記温度差が温度差閾値よりも小さくないことを示す場合は、対象数設定部62は対象数を削減せずに現在の対象数を維持する。
そして、対象決定部63は、対象数設定部62によって設定された対象数に基づいて、推定対象となる二次電池2を決定する。例えば、推定対象の決定は次のように行うことができる。複数の二次電池2のうち、電池特性の悪いものを抽出して推定対象とし、電池特性の良いものを除くことができる。例えば、すべての二次電池2の中から温度取得部30により取得された温度が低いもの、入出力抵抗の高いもの、電池残量が中央値から離れているものなどを抽出して推定対象とし、その他のものを除くことができる。
その後、電池状態推定部64は、対象決定部63により決定された推定対象となる二次電池2の電池状態を推定する。電池状態推定部64が推定する電池状態は特に限定されず、二次電池2における充電状態(SOC)、入出力電力、充放電可能電力量、入出力抵抗などを推定することができる。
次に、電池状態推定装置1の使用態様について、図3に示すフロー図を用いて説明する。まず、図3に示すように、ステップS1において、温度取得部30により二次電池2の温度を取得する。そして、取得した温度を温度格納部40に格納する。本実施形態では、温度取得部30は、常時、二次電池2に流れる温度を取得している。そして、ステップS2において、温度差算出部60が、温度格納部40に格納されたすべての二次電池2の温度から最も高い温度と最も低い温度との差分である温度差を算出する。そして、算出した温度差を温度差格納部41に格納する。
その後、図3に示すように、ステップS3において、まず、温度差比較部61により、温度差格納部41に格納された温度差を抽出するとともに、温度差閾値記憶部50に記憶された温度差閾値を抽出する。本実施形態では、温度差閾値の抽出は、温度格納部40に格納された温度に基づいて図2に示す温度差閾値のマップから抽出する。そして、抽出した温度差及び温度差閾値を比較する。温度差比較部61により比較結果として温度差と温度差閾値との大小関係が示される。
そして、ステップS3において、温度差比較部61の比較結果が温度差が温度差閾値よりも小さいことを示すものである場合は、ステップS3のYesに進み、ステップS4において、対象数設定部62が対象数を削減する。一方、ステップS3において温度差比較部61の比較結果が温度差が温度差閾値よりも小さくないことを示すものである場合は、ステップS3のNoに進み、ステップS5において、対象数設定部62は対象数を削減せず、対象数を初期値とする。
そして、ステップS4又はステップS5の後、ステップS6において、対象決定部63が推定対象となる二次電池2を決定する。対象決定部63は、本実施形態では、ステップS4の実施後の場合は温度が低い二次電池2を推定対象とする。一方、ステップS5の実施後の場合は全ての二次電池2を推定対象とする。その後、ステップS7において、電池状態推定部64が対象決定部63にて推定対象に設定された二次電池2の電池状態を推定し、この制御を終了する。
次に、本実施形態の電池状態推定装置1における作用効果について、詳述する。
電池状態推定装置1によれば、二次電池2から取得された特定値に基づいて、複数の二次電池2の電池状態を推定する対象数を変更可能に構成されている。これにより、演算精度を維持しつつ、演算のために消費する電力を低減するように制御することができる。
また、本実施形態では、特定値は二次電池2の温度に基づいて算出されるように構成されている。これにより、特定値は、二次電池2の電池状態が確実に反映されたものとなるため、二次電池2の電池状態に応じて演算量を適切に変更することができる。その結果、演算精度を維持しつつ演算の消費電力を低減する
また、本実施形態では、少なくとも2つの二次電池2の温度を取得する温度取得部30と、特定値として温度取得部30が取得した少なくとも2つの温度における温度差を算出する温度差算出部60と、温度差算出部60が算出した温度差と、予め設定された温度差閾値とを比較する温度差比較部61と、温度差比較部61の比較結果に基づいて、電池状態を推定する対象となる二次電池2の数である対象数を設定する対象数設定部62と、対象数設定部62により設定された対象数に相当する数の二次電池における電池状態を推定する電池状態推定部64と、を有する。これにより、電池モジュール10が多数の二次電池2を有する場合であっても、二次電池2の温度を考慮して対象数を設定した上で推定対象が設定されることとなるため、演算精度を維持しつつ、演算のための消費電力を低減するように制御することができる。
また、本実施形態では、対象数設定部62は、温度差比較部61の比較結果が温度差算出部60が算出した温度差が温度差閾値よりも小さいことを示す場合に対象数を減少させる。複数の二次電池2において、温度のバラつきが少ない場合は二次電池2における電池状態のバラつきも少なくなる。そのため、複数の二次電池2を備える電池モジュール10において、上記温度差が温度差閾値よりも小さい場合に電池状態の推定対象を減らすことで、推定精度を維持しつつ、演算量を削減して消費電力の低減することができる。
また、本実施形態では、温度差閾値が予め複数記憶された温度差閾値記憶部50を備え、温度差比較部61は、温度取得部30が取得した少なくとも2つの温度のうちのいずれかに基づいて温度差閾値記憶部50から温度差閾値を抽出し、抽出した温度差閾値と温度差算出部60が算出した温度差とを比較する。二次電池2の電池状態の変化の進度は温度によって異なる。そのため、複数の二次電池2における電池状態のバラつきの度合いも各二次電池2の温度によって異なる。そのため、本実施形態では上述の如く構成することにより、複数の二次電池2における温度差と比較するための温度差閾値も、二次電池2の温度を考慮したものとなるため、電池状態のバラつきに応じた温度差閾値を抽出することができる。その結果、二次電池2の電池状態のバラつきが小さいときに電池状態の推定対象を減らすことができ、推定精度を維持しつつ、演算量を削減して消費電力を低減することができる。
また、本実施形態では、電源装置100は、上述の電池状態推定装置1と、電池状態推定装置1により電池状態が推定されるように構成された10個以上の二次電池2を有する電池モジュール10と、を備える。電源装置100は、多数の二次電池2を有するため、当該電池状態推定装置1によって電池状態を推定することにより、推定精度を維持しつつ、演算量を大幅に削減して消費電力の大幅な低減が可能となる。
以上のごとく、本実施形態によれば、多数の二次電池2を有する電池モジュール10の電池状態を低消費電力でかつ高精度に推定できる電池状態推定装置1を提供することができる。
(実施形態2)
実施形態2の電池状態推定装置1では、図1に示す実施形態1の構成に加えて、図4に示すように、取得部3が電圧値取得部31を有し、格納部4が電圧値格納部42と電圧差格納部43とを有し、記憶部5が電圧差閾値記憶部51を有し、演算部6が電圧差算出部65と電圧差比較部66と変更判定部67とを有する。その他の構成要素は実施形態1の場合と同様であり、本実施形態においても実施形態1の場合と同一の符号を用いてその説明を省略する。
図4に示す電圧値取得部31は、二次電池2の端子電圧を取得するように構成されている。そして、電圧値格納部42は書き換え可能な不揮発性メモリからなり、電圧値取得部31により取得された電圧値が格納される。
図4に示す電圧差算出部65は、複数の二次電池2の端子電圧の電圧差を算出する。当該電圧差は、電圧値格納部42に格納された所定タイミングにおける複数の二次電池2の端子電圧のうち、最大のものと最小のものとの差分とする。算出された電圧差は電圧差格納部43に格納される。電池モジュール10が、複数の二次電池2からなるセルブロックを複数有する場合には、電圧差格納部43に記憶されたセルブロックにおける電圧差を、複数の二次電池2における電圧差として算出することができる。
図4に示す電圧差閾値記憶部51は、後述する変更判定部67において使用される電圧値の基準値としての電圧差閾値が予め記憶されている。電圧差閾値は、推定対象となりうる二次電池2の構成などに応じて適宜設定することができる。
図4に示す電圧差比較部66は、電圧差算出部65により算出された電圧差と予め設定された電圧差閾値とを比較する。本実施形態では、電圧差比較部66は、電圧差格納部43から抽出された電圧差と、電圧差閾値記憶部51から抽出された電圧差閾値とを比較し、比較結果として電圧差と電圧差閾値との大小関係を示す。
図4に示す変更判定部67は、電圧差比較部66の比較結果に基づいて対象数を変更するか否かを判定する。本実施形態では、電圧差が電圧差閾値よりも大きい場合に対象数を変更すると判定し、そうでない場合には対象数を変更しないと判定する。そして、対象数設定部62は、変更判定部67の判定結果に基づいて対象数を変更する。
次に、実施形態2における電池状態推定装置1の使用態様について、図5に示すフロー図を用いて説明する。まず、図3に示す実施形態1の場合と同様に、図5に示すように、ステップS1〜S4を実施する。図5に示すように、ステップS4の後、ステップS10において、電圧値取得部31がすべての二次電池2の端子電圧を取得し、電圧値格納部42に格納する。そして、ステップS11において、電圧差算出部65が、電圧値格納部42に格納されたすべての二次電池2の電圧値から最も高い電圧値と最も低い電圧値との差分である電圧差を算出し、電圧差格納部43に格納する。
その後、ステップS12において、電圧差比較部66が電圧差格納部43に格納された電圧差と、電圧差閾値記憶部51に格納された電圧差閾値を抽出し、両者を比較する。そして、電圧差比較部66により比較結果として電圧差と電圧差閾値との大小関係が示される。
そして、ステップS12において、電圧差比較部66の比較結果が電圧差が電圧差閾値よりも大きいことを示す場合は、ステップS12のYesに進み、ステップS5において、削減した対象数を初期値に戻し、ステップS6及びS7を実施する。一方、ステップS12において、電圧差比較部66の比較結果が電圧差が電圧差閾値よりも大きくないことを示す場合は、ステップS12のNoに進み、対象数を変更することなく、ステップS6及びS7を実施する。
実施形態2の電池状態推定装置1によれば、二次電池2の端子電圧のバラつきが過度に大きい場合には推定の対象数を初期値、すなわち全ての二次電池2に戻す。これにより、二次電池2の端子電圧のバラつきが過度に大きい場合は二次電池2の状態変化が大きくなっており、これに応じて対象数を増やすことにより推定精度を高めることができる。なお、本実施形態では、対象数を初期値に戻したが、これに限らず、対象数を所定の数に増やすこととしてもよい。本実施形態においても、実施形態1における作用効果と同等の作用効果を奏する。
(実施形態3)
実施形態3の電池状態推定装置1では、図1に示す実施形態1の温度差格納部41、温度差閾値記憶部50、温度差算出部60、温度差比較部61、対象数設定部62及び対象決定部63に替えて、図6に示すように、温度閾値記憶部500、演算式記憶部510、温度比較部610、演算式設定部620を備える。そして、本実施形態では、温度取得部30は、特定値として二次電池2の温度を取得し、取得した温度を温度格納部40に格納する。その他の構成要素は実施形態1の場合と同様であり、本実施形態においても実施形態1の場合と同一の符号を用いてその説明を省略する。
図6に示す温度閾値記憶部500には、温度閾値が予め記憶されている。温度閾値は二次電池2の構成などに基づき適宜設定することができる。例えば、温度閾値として、二次電池2における入出力抵抗の変化に鑑みて、25℃とすることができる。
図6に示す温度比較部610は、温度取得部30が取得した温度と予め設定された温度閾値とを比較する。温度取得部30が取得した温度は温度格納部40から抽出される。また、温度閾値は温度閾値記憶部500から抽出される。温度比較部610は比較結果として、上記温度と温度閾値との大小関係を示す。
演算式記憶部510には、電池状態推定部64において電池状態の推定に用いられる演算式が記憶されている。演算式記憶部510に記憶されている演算式の形態は特に限定されず、電池状態の推定するための関係式や関数やマップの形態とすることができる。そして、演算式記憶部510には演算負荷の異なる演算式が複数記憶されている。当該演算式としては、例えば、理論モデルに基づく演算負荷の多い理論式や、かかる理論式の一部又は全部を演算負荷の少ない関数等で近似的に表した近似式や、理論式から特定条件において導き出した演算負荷の少ないマップ等があげられる。
演算式設定部620は、温度比較部610の比較結果に基づいて電池状態を推定するための演算式を設定する。当該演算式は演算式設定部620により、演算式記憶部510から抽出される。例えば、温度比較部610の比較結果が上記温度が温度閾値よりも大きいことを示す場合は、演算式設定部620は、演算式記憶部510から演算負荷の少ない演算式を抽出し、電池状態を推定するための演算式として設定する。温度比較部610の比較結果が上記温度が温度閾値よりも大きくないことを示す場合は、演算式設定部620は、演算式記憶部510から演算負荷の少なくない演算式を抽出し、電池状態を推定するための演算式として設定する。
次に、本実施形態の電池状態推定装置1の使用態様について、図7に示すフロー図を用いて説明する。まず、図7に示すように、ステップS31において、温度取得部30により特定値としてすべての二次電池2の温度を取得する。そして、取得した温度を温度格納部40に格納する。本実施形態では、温度取得部30は、常時、二次電池2に流れる温度を取得している。
そして、ステップS32において、まず、温度比較部610により、温度格納部40に格納された温度を抽出するとともに、温度閾値記憶部500に記憶された温度閾値を抽出する。そして、温度比較部610により、抽出した温度及び温度閾値が比較されて、比較結果として抽出した温度と温度閾値との大小関係が示される。
そして、ステップS32において、温度比較部610の比較結果が抽出した温度が温度閾値よりも大きいことを示すものである場合は、ステップS32のYesに進み、ステップS33において、演算式設定部620が、演算式記憶部510から演算負荷の少ない演算式を抽出し、電池状態を推定するための演算式として設定する。
一方、ステップS32において、温度比較部610の比較結果が抽出した温度が温度閾値よりも大きくないことを示すものである場合は、ステップS32のNoに進み、ステップS34において、演算式設定部620が、演算式記憶部510から初期状態の演算式を抽出し、電池状態を推定するための演算式として設定する。なお、初期状態の演算式は比較的演算負荷の多いものとなっている。
そして、ステップS33及びステップS34の後、ステップS35において、電池状態推定部64が、設定された演算式に基づいて、すべての二次電池2の電池状態を推定し、この制御を終了する。
本実施形態の電池状態推定装置1の作用効果について、以下に詳述する。
二次電池2の温度が高い場合は、二次電池2の入出力抵抗が比較的小さくなり、二次電池の状態変化が小さい。そこで本実施形態の電池状態推定装置1によれば、特定値としての二次電池2の温度が温度閾値よりも大きい場合に、演算負荷の少ない演算式を用いて電池状態を推定することとしている。これにより、電池状態の変化の少ないときに演算負荷の少ない演算式を使用することにより、推定精度の低下を抑制して推定精度を維持しつつ、消費電力を低減することができる。
(実施形態4)
実施形態4の電池状態推定装置1では、図6に示す実施形態3の構成に加えて、図8に示すように、実施形態2における電圧値取得部31、電圧値格納部42、電圧差格納部43、電圧差閾値記憶部51、電圧差算出部65、電圧差比較部66及び変更判定部67を有する。その他の構成要素は実施形態1、2及び3の場合と同様であり、本実施形態においても実施形態1、2及び3の場合と同一の符号を用いてその説明を省略する。
本実施形態では、実施形態2の場合に替えて、図8に示す変更判定部67は電圧差比較部66の比較結果に基づいて演算式の設定を変更するか否かを判定する。本実施形態では、電圧差が電圧差閾値よりも大きい場合に演算式の設定を変更すると判定し、そうでない場合には演算式の設定を変更しないと判定する。そして、図8に示す演算式設定部620は、変更判定部67の判定結果に基づいて対象数を変更する。
次に、実施形態2における電池状態推定装置1の使用態様について、図9に示すフロー図を用いて説明する。まず、図7に示す実施形態3の場合と同様に、図9に示すように、ステップS31〜S34を実施する。そして、ステップS33の後、ステップS40において、電圧値取得部31がすべての二次電池2の端子電圧を取得し、電圧値格納部42に格納する。そして、ステップS41において、電圧差算出部65が、電圧値格納部42に格納されたすべての二次電池2の電圧値から、最も高い電圧値と最も低い電圧値との差分である電圧差を算出し、電圧差格納部43に格納する。
その後、図9に示すステップS42において、電圧差比較部66が電圧差格納部43に格納された電圧差と、電圧差閾値記憶部51に格納された電圧差閾値を抽出し、両者を比較する。そして、電圧差比較部66により比較結果として電圧差と電圧差閾値との大小関係が示される。
そして、図9に示すステップS42において、電圧差比較部66の比較結果が電圧差が電圧差閾値よりも大きいことを示す場合は、ステップS42のYesに進み、ステップS34において、ステップS33で設定した演算負荷の少ない演算式を初期状態の演算負荷の高い演算式に変更し、電池状態の推定に用いる演算式として設定する。その後、ステップS35を実施してこの制御を終了する。一方、ステップS42において、電圧差比較部66の比較結果が電圧差が電圧差閾値よりも大きくないことを示す場合は、ステップS42のNoに進み、ステップS35を実施してこの制御を終了する。
実施形態4の電池状態推定装置1によれば、二次電池2の端子電圧のバラつきが過度に大きい場合には電池状態の推定に用いる演算式を初期状態の演算負荷の多い演算式に戻す。これにより、二次電池2の端子電圧のバラつきが過度に大きい場合は二次電池2の状態変化が大きくなっており、これに応じて演算負荷の多い演算式を用いることにより推定精度を高めることができる。なお、本実施形態では、初期状態の演算式に戻したが、これに限らず、推定精度の高い演算式であれば、より演算負荷の多い演算式に変更することとしてもよい。本実施形態においても、実施形態3における作用効果と同等の作用効果を奏する。
(実施形態5)
実施形態5の電池状態推定装置1では、図1に示す実施形態1の温度取得部30、温度格納部40、温度差格納部41、温度差閾値記憶部50、温度差算出部60、温度差比較部61に替えて、図10に示すように、SOC取得部530、SOC格納部540、SOC差格納部541、SOC差閾値記憶部550、SOC差算出部560、SOC差比較部561を備える。その他の構成要素は実施形態1の場合と同様であり、本実施形態においても実施形態1の場合と同一の符号を用いてその説明を省略する。
そして、本実施形態では、図10に示すように、SOC取得部530は特定値として二次電池2の充電状態、すなわちSOC(State Of Charge)を取得する。SOCは、図示しない記憶部に予め記憶されたSOCと開放電圧との関係を示すSOC−OCV曲線に基づき、二次電池2の電池電圧を取得して導出することができる。SOCを取得するタイミングは特に限定されず、常時又は所定間隔で行うようにしてもよい。なお、電池モジュール10が、複数の二次電池2からなるセルブロックを複数有する場合には、SOC取得部530はセルブロックごとに検出したセルブロックのSOCを二次電池のSOCとして取得するようにしてもよい。
図10に示すように、格納部4は、SOC格納部540、SOC差格納部541を有する。SOC格納部540は書き換え可能な不揮発性メモリからなり、SOC取得部530によって取得された複数の二次電池2のSOCが格納される。また、SOC差格納部541も書き換え可能な不揮発性メモリからなり、後述するSOC差算出部560により算出されたSOC差が記憶されている。
図10に示すように、記憶部5は、SOC差閾値記憶部550を有する。SOC差閾値記憶部550は書き換え不能な不揮発性メモリからなり、少なくとも一つのSOC差閾値が予め記憶されている。複数のSOC差閾値が記憶されている場合、複数のSOC差閾値が所定の関係式やマップを構成していてもよい。本実施形態では、SOC差閾値記憶部550には、図11に示すように、複数のSOC差閾値は二次電池2のSOCにより規定されたマップを構成して記憶されている。なお、当該マップの形態は問わず、SOC差閾値とSOCとの関数の形態であってもよい。また、図12に示すように、複数のSOC差閾値を二次電池2の温度により規定されたマップを構成して記憶することとしてもよい。
図10に示すように、演算部6は、SOC差算出部560、SOC差比較部561、対象数設定部62、対象決定部63、電池状態推定部64を有する。演算部6は、SOC差算出部560、SOC差比較部561、対象数設定部62、対象決定部63、電池状態推定部64としての機能を果たすプログラムを実行可能に構成されている。当該プログラムは演算部6に設けられた図示しないメモリに格納されている。
SOC差算出部560は、特定値としての複数の二次電池2におけるSOC差を算出する。本実施形態では、当該SOC差は、SOC格納部540に格納された所定タイミングにおける複数の二次電池2のSOCのうち、最大のものと最小のものとの差分とする。なお、電池モジュール10が、複数の二次電池2からなるセルブロックを複数有する場合には、SOC格納部540に記憶されたセルブロックの温度におけるSOC差を、複数の二次電池2におけるSOC差として算出することができる。算出されたSOC差はSOC差格納部541に格納される。
図10に示すSOC差比較部561は、SOC差格納部541に格納されたSOC差を抽出するとともに、SOC差閾値記憶部550に記憶されたSOC差閾値を抽出し、両者を比較する。SOC差閾値記憶部550におけるSOC差閾値の抽出は、SOC格納部540に格納されたSOCに基づいて行うことができ、本実施形態では、例えば、SOC差閾値記憶部550に図11に示すようにSOCに基づくマップとしてSOC差閾値が記憶されている場合、SOC格納部540に格納されたSOCから所定のSOC差閾値を抽出できる。また、図12に示すように温度に基づくマップとしてSOC差閾値が記憶されている場合、図示しない温度センサにより検出した二次電池2の温度から所定のSOC差閾値を抽出できる。
そして、SOC差比較部561は、抽出したSOC差閾値とSOC差格納部541に格納されたSOC差とを比較する。本実施形態では、SOC差比較部561は、SOC格納部540から抽出されたSOC差とSOC差閾値とを比較し、比較結果としてSOC差とSOC差閾値との大小関係を示す。
図10に示す対象数設定部62は、SOC差比較部561の比較結果に基づいて、電池状態推定部64が推定する二次電池2の数である対象数を設定する。本実施形態では、SOC差比較部561の比較結果が上記SOC差がSOC差閾値よりも小さいことを示す場合、対象数設定部62は対象数を削減する。一方、SOC差比較部561の比較結果が上記SOC差がSOC差閾値よりも小さくないことを示す場合は、対象数設定部62は対象数を削減せずに現在の対象数を維持する。
そして、対象決定部63は、実施形態1の場合と同様に、対象数設定部62によって設定された対象数に基づいて、推定対象となる二次電池2を決定する。その後、電池状態推定部64は、実施形態1の場合と同様に、対象決定部63により決定された推定対象となる二次電池2の電池状態を推定する。電池状態推定部64が推定する電池状態は特に限定されず、二次電池2における入出力電力、充放電可能電力量、入出力抵抗などを推定することができる。
次に、本実施形態の電池状態推定装置1の使用態様について、図13に示すフロー図を用いて説明する。まず、図13に示すように、ステップS51において、SOC取得部530により二次電池2のSOCを取得する。そして、取得したSOCをSOC格納部540に格納する。本実施形態では、SOC取得部530は、電流及び二次電池2の電池電圧を検出してSOCを取得する。そして、ステップS52において、SOC差算出部560が、SOC格納部540に格納されたすべての二次電池2のSOCから最も高いSOCと最も低いSOCとの差分であるSOC差を算出する。そして、算出したSOC差をSOC差格納部541に格納する。
その後、図13に示すように、ステップS53において、まず、SOC差比較部561により、SOC差格納部541に格納されたSOC差を抽出するとともに、SOC差閾値記憶部550に記憶されたSOC差閾値を抽出する。本実施形態では、SOC差閾値の抽出は、SOC格納部540に格納されたSOCに基づいて図12に示すSOC差閾値のマップから抽出する。そして、抽出したSOC差及びSOC差閾値を比較する。SOC差比較部561により比較結果としてSOC差とSOC差閾値との大小関係が示される。
そして、図13に示すステップS53において、SOC差比較部561の比較結果がSOC差がSOC差閾値よりも小さいことを示すものである場合は、ステップS53のYesに進み、ステップS54において、対象数設定部62が対象数を削減する。一方、ステップS53においてSOC差比較部561の比較結果がSOC差がSOC差閾値よりも小さくないことを示すものである場合は、ステップS53のNoに進み、ステップS55において、対象数設定部62は対象数を削減せず、対象数を初期値とする。
そして、図13に示すステップS54又はステップS55の後、ステップS56において、対象決定部63が推定対象となる二次電池2を決定する。対象決定部63は、本実施形態では、ステップS54の実施後の場合はSOCが低い二次電池2を推定対象とする。一方、ステップS55の実施後の場合は全ての二次電池2を推定対象とする。その後、ステップS57において、電池状態推定部64が対象決定部63にて推定対象に設定された二次電池2の電池状態を推定し、この制御を終了する。
次に、本実施形態の電池状態推定装置1における作用効果について、詳述する。
電池状態推定装置1によれば、二次電池2から取得された特定値であるSOCに基づいて、複数の二次電池2の電池状態を推定する対象数を変更可能に構成されている。これにより、演算精度を維持しつつ、演算のために消費する電力を低減するように制御することができる。
また、本実施形態では、特定値は二次電池2のSOCに基づいて算出されるように構成されている。これにより、特定値は、二次電池2の電池状態が確実に反映されたものとなるため、二次電池2の電池状態に応じて演算量を適切に変更することができる。その結果、演算精度を維持しつつ演算の消費電力を低減することができ、発熱を抑制することができる。
また、本実施形態では、少なくとも2つの二次電池2のSOCを取得するSOC取得部530と、特定値としてSOC取得部530が取得した少なくとも2つのSOCにおけるSOC差を算出するSOC差算出部560と、SOC差算出部560が算出したSOC差と、予め設定されたSOC差閾値とを比較するSOC差比較部561と、SOC差比較部561の比較結果に基づいて、電池状態を推定する対象となる二次電池2の数である対象数を設定する対象数設定部62と、対象数設定部62により設定された対象数に相当する数の二次電池における電池状態を推定する電池状態推定部64と、を有する。これにより、電池モジュール10が多数の二次電池2を有する場合であっても、二次電池2のSOCを考慮して対象数を設定した上で推定対象が設定されることとなるため、演算精度を維持しつつ、演算のための消費電力を低減するように制御することができる。
また、本実施形態では、対象数設定部62は、SOC差比較部561の比較結果がSOC差算出部560が算出したSOC差がSOC差閾値よりも小さいことを示す場合に対象数を減少させる。複数の二次電池2において、SOCのバラつきが少ない場合は二次電池2における電池状態のバラつきも少なくなる。そのため、複数の二次電池2を備える電池モジュール10において、上記SOC差がSOC差閾値よりも小さい場合に、電池状態の推定対象を減らすことで、推定精度を維持しつつ、演算量を削減して消費電力の低減することができる。
また、本実施形態では、SOC差閾値が予め複数記憶されたSOC差閾値記憶部550を備え、SOC差比較部561は、SOC取得部530が取得したSOC又は二次電池2の温度に基づいてSOC差閾値記憶部550からSOC差閾値を抽出し、該抽出したSOC差閾値とSOC差算出部560が算出したSOC差とを比較する。これにより、複数の二次電池2におけるSOC差と比較するためのSOC差閾値が、二次電池2のSOCや温度を考慮したものとなるため、電池状態のバラつきに応じたSOC差閾値を抽出することができる。その結果、二次電池2の電池状態のバラつきが小さいときに電池状態の推定対象を減らすことができ、推定精度を維持しつつ、演算量を削減して消費電力を低減することができる。
また、本実施形態では、電源装置100は、上述の電池状態推定装置1と、電池状態推定装置1により電池状態が推定されるように構成された10個以上の二次電池2を有する電池モジュール10と、を備える。電源装置100は、多数の二次電池2を有するため、当該電池状態推定装置1によって電池状態を推定することにより、推定精度を維持しつつ、演算量を大幅に削減して消費電力の大幅な低減が可能となる。
以上のごとく、本実施形態によれば、多数の二次電池2を有する電池モジュール10の電池状態を低消費電力でかつ高精度に推定できる電池状態推定装置1を提供することができる。
(実施形態6)
実施形態6の電池状態推定装置1では、図10に示す実施形態5の対象数設定部62に替えて、図14に示すように演算式設定部620を備えるとともに、記憶部5に演算式記憶部510を備える。その他の構成要素は実施形態5の場合と同様であり、本実施形態においても実施形態5の場合と同一の符号を用いてその説明を省略する。
図14に示す演算式記憶部510は、実施形態3の場合と同様の構成を有している。図14に示す演算式設定部620は、SOC差比較部561の比較結果に基づいて電池状態を推定するための演算式を設定する。当該演算式は演算式設定部620により、演算式記憶部510から抽出される。例えば、SOC差比較部561の比較結果が上記SOC差がSOC差閾値よりも小さいことを示す場合は、演算式設定部620は、演算式記憶部510から演算負荷の少ない演算式を抽出し、電池状態を推定するための演算式として設定する。SOC差比較部561の比較結果が上記SOC差がSOC差閾値よりも小さくないことを示す場合は、演算式設定部620は、演算式記憶部510から演算負荷の少なくない演算式を抽出し、電池状態を推定するための演算式として設定する。
次に、本実施形態の電池状態推定装置1の使用態様について、図15に示すフロー図を用いて説明する。まず、図15に示すように、ステップS51〜S53は図13に示す実施形態5の場合と同様である。そして、ステップS53において、SOC差比較部561の比較結果がSOC差がSOC差閾値よりも小さいことを示すものである場合は、ステップS53のYesに進み、ステップS64において、演算式設定部620が、演算式記憶部510から演算負荷の少ない演算式を抽出し、電池状態を推定するための演算式として設定する。
一方、図15に示すステップS53において、SOC差比較部561の比較結果がSOC差がSOC差閾値よりも小さくないことを示すものである場合は、ステップS53のNoに進み、ステップS65において、演算式設定部620が、演算式記憶部510から初期状態の演算式を抽出し、電池状態を推定するための演算式として設定する。なお、初期状態の演算式は比較的演算負荷の多いものとなっている。
そして、図15に示すステップS64及びステップS65の後、ステップS66において、電池状態推定部64が、設定された演算式に基づいて、すべての二次電池2の電池状態を推定し、この制御を終了する。
本実施形態の電池状態推定装置1における作用効果について、以下に詳述する。
本実施形態の電池状態推定装置1では、二次電池2から取得された特定値としてのSOC差に基づいて、複数の二次電池2の電池状態を推定するための演算式を演算負荷の少ない演算式に変更可能に構成されている。これにより、演算精度を維持しつつ、演算のために消費する電力を低減するように制御することができ、発熱を抑制することができる。
また、本実施形態では、特定値としての二次電池2のSOC差がSOC差閾値よりも小さい場合に、演算負荷の少ない演算式を用いて電池状態を推定することとしている。これにより、SOC差が小さいときは電池状態の変化が少ないため、SOC差が小さいときに演算負荷の少ない演算式を使用することにより、推定精度の低下を抑制して推定精度を維持しつつ、消費電力を低減することができ、発熱を抑制することができる。
また、本実施形態でも、本実施形態5と同様に、SOC差閾値が予め複数記憶されたSOC差閾値記憶部550を備え、SOC差比較部561は、SOC取得部530が取得したSOC又は二次電池2の温度に基づいてSOC差閾値記憶部550からSOC差閾値を抽出し、該抽出したSOC差閾値とSOC差算出部560が算出したSOC差とを比較する。これにより、複数の二次電池2におけるSOC差と比較するためのSOC差閾値が、二次電池2のSOCや温度を考慮したものとなるため、電池状態のバラつきに応じたSOC差閾値を抽出することができる。その結果、二次電池2の電池状態のバラつきが小さいときに電池状態の推定対象を減らすことができ、推定精度を維持しつつ、演算量を削減して消費電力を低減することができ、発熱を抑制することができる。
(実施形態7)
実施形態7の電池状態推定装置1では、図10に示す実施形態5におけるSOC差格納部541、SOC差閾値記憶部550、SOC差算出部560、SOC差比較部561、に替えて、図16に示すようにSOC−OCV曲線記憶部700、傾き格納部741、傾き閾値記憶部750、傾き抽出部760、傾き比較部761を備える。さらに、温度取得部30を備える。その他の構成要素は実施形態5の場合と同様であり、本実施形態においても実施形態5の場合と同一の符号を用いてその説明を省略する。
図16に示すSOC−OCV曲線記憶部700は、二次電池2におけるSOCと開放電圧であるOCVとの対応関係を示すSOC−OCV曲線が予め記憶されている。例えば、図17に示すSOC−OCV曲線が、SOC−OCV曲線記憶部700に記憶されている。SOC−OCV曲線記憶部700に記憶されたSOC−OCV曲線は、使用する二次電池2の種類や構成に応じて適宜選択することができる。
図16に示す傾き抽出部760は、特定値としてSOC取得部530が取得したSOCに基づいて、SOC−OCV曲線記憶部700に記憶されたSOC−OCV曲線から該SOC−OCV曲線の傾きを抽出する。SOC−OCV曲線の傾きとは、状態推定時のSOCにおけるSOC−OCV曲線への接線の傾きを指す。なお、電池モジュール10が、複数の二次電池2からなるセルブロックを複数有する場合には、SOC格納部540に記憶されたセルブロックのSOCを、複数の二次電池2におけるSOCとして、SOC−OCV曲線記憶部700に記憶されたSOC−OCV曲線から該SOC−OCV曲線の傾きを抽出することができる。抽出された傾きは傾き格納部741に格納される。
図16に示す傾き比較部761は、傾き格納部741に格納された傾きを抽出するとともに、傾き閾値記憶部750に記憶された傾き閾値を抽出し、両者を比較する。傾き閾値記憶部750における傾き閾値の抽出は、温度取得部30が取得した二次電池2の温度に基づいて行うことができる。本実施形態では、例えば、傾き閾値記憶部750に図18に示すように温度に基づくマップとして傾き閾値が記憶されている場合、傾き比較部761は、温度取得部30が取得した二次電池2の温度から所定の傾き閾値を抽出できる。
そして、傾き比較部761は、抽出した傾き閾値と傾き格納部741に格納された傾きとを比較する。本実施形態では、傾き比較部761は、傾き格納部741に格納された傾きと傾き閾値とを比較し、比較結果として傾きと傾き閾値との大小関係を示す。
図16に示す対象数設定部62は、温度差比較部61の比較結果に基づいて、電池状態推定部64が推定する二次電池2の数である対象数を設定する。本実施形態では、傾き比較部761の比較結果が上記傾きが傾き閾値よりも小さいことを示す場合、対象数設定部62は対象数を削減する。一方、傾き比較部761の比較結果が上記傾きが傾き閾値よりも小さくないことを示す場合は、対象数設定部62は対象数を削減せずに現在の対象数を維持する。
そして、対象決定部63は、実施形態1の場合と同様に、対象数設定部62によって設定された対象数に基づいて、推定対象となる二次電池2を決定する。その後、電池状態推定部64は、実施形態1の場合と同様に、対象決定部63により決定された推定対象となる二次電池2の電池状態を推定する。電池状態推定部64が推定する電池状態は特に限定されず、二次電池2における入出力電力、充放電可能電力量、入出力抵抗などを推定することができる。
次に、本実施形態の電池状態推定装置1の使用態様について、図19に示すフロー図を用いて説明する。まず、図19に示すように、実施形態5の場合と同様にステップS51において、SOC取得部530により二次電池2のSOCを取得する。そして、取得したSOCをSOC格納部540に格納する。その後、ステップS72において、傾き抽出部760が、SOC格納部540に格納されたSOCからSOC−OCV曲線の傾きを抽出する。そして、抽出した傾きを傾き格納部741に格納する。
その後、図19に示すように、ステップS73において、まず、傾き比較部761により、傾き格納部740に格納された傾きを抽出するとともに、傾き閾値記憶部750に記憶された傾き閾値を抽出する。本実施形態では、傾き閾値の抽出は、温度取得部30により抽出された二次電池2の温度に基づいて図18に示す傾き閾値のマップから抽出する。そして、傾き比較部761により、抽出した傾きと傾き閾値とが比較され、比較結果として傾きと傾き閾値との大小関係が示される。
そして、図19に示すステップS73において、傾き比較部761の比較結果が傾きが傾き閾値よりも小さいことを示すものである場合は、ステップS73のYesに進み、ステップS54において、対象数設定部62が対象数を削減する。一方、ステップS53において傾き比較部761の比較結果が傾きが傾き閾値よりも小さくないことを示すものである場合は、ステップS73のNoに進み、ステップS55において、対象数設定部562は対象数を削減せず、対象数を初期値とする。
そして、図19に示すステップS54又はステップS55の後、ステップS56において、対象決定部63が推定対象となる二次電池2を決定する。対象決定部63は、本実施形態では、ステップS54の実施後の場合は傾きが小さい二次電池2を推定対象とする。一方、ステップS55の実施後の場合は全ての二次電池2を推定対象とする。その後、ステップS57において、電池状態推定部64が対象決定部63にて推定対象に設定された二次電池2の電池状態を推定し、この制御を終了する。
次に、本実施形態の電池状態推定装置1における作用効果について、詳述する。
電池状態推定装置1によれば、二次電池2から取得された特定値であるSOCにより抽出されたSOC−OCV曲線の傾きに基づいて、複数の二次電池2の電池状態を推定する対象数を変更可能に構成されている。これにより、演算精度を維持しつつ、演算のために消費する電力を低減するように制御することができ、発熱を抑制することができる。
また、本実施形態では、対象数設定部62は、傾き比較部761の比較結果が傾き抽出部760が抽出した傾きが傾き閾値よりも小さいことを示す場合に対象数を減少させる。複数の二次電池2において、SOC−OCV曲線の傾きが小さいとき、すなわちSOCに対するOCVの変化量が小さいときには二次電池2における電池状態のバラつきも少なくなる。そのため、上述の如く、複数の二次電池2を備える電池モジュール10において、二次電池2のSOC−OCV曲線の傾きが小さいときに電池状態の推定対象を減らすことで、推定精度を維持しつつ、演算量を削減して消費電力の低減することができ、発熱を抑制することができる。
また、本実施形態では、二次電池2の温度を取得する温度取得部30と、傾き閾値が予め複数記憶された傾き閾値記憶部750と、を備え、傾き比較部761は、温度取得部30が取得した温度に基づいて傾き閾値記憶部750から傾き閾値を抽出し、抽出した傾き閾値と傾き抽出部760が抽出した傾きとを比較する。これにより、複数の二次電池2におけるSOC−OCV曲線の傾きと比較するための傾き閾値が、二次電池2の温度を考慮したものとなるため、電池状態のバラつきに応じた傾き閾値を抽出することができる。その結果、二次電池2の電池状態のバラつきが小さいときに電池状態の推定対象を減らすことができ、推定精度を維持しつつ、演算量を削減して消費電力を低減することができ、発熱を抑制することができる。
(実施形態8)
実施形態8の電池状態推定装置1では、図16に示す実施形態7の対象数設定部62に替えて、図20に示すように演算式設定部620を備えるとともに、記憶部5に演算式記憶部510を備える。その他の構成要素は実施形態5の場合と同様であり、本実施形態においても実施形態7の場合と同一の符号を用いてその説明を省略する。
演算式記憶部510は、実施形態3の場合と同様の構成を有している。演算式設定部620は、傾き比較部761の比較結果に基づいて電池状態を推定するための演算式を設定する。当該演算式は演算式設定部620により、演算式記憶部510から抽出される。例えば、傾き比較部761の比較結果が上記傾きが傾き閾値よりも大きいことを示す場合は、演算式設定部620は、演算式記憶部510から演算負荷の少ない演算式を抽出し、電池状態を推定するための演算式として設定する。傾き比較部761の比較結果が上記傾きが傾き閾値よりも大きくないことを示す場合は、演算式設定部620は、演算式記憶部510から演算負荷の少なくない演算式を抽出し、電池状態を推定するための演算式として設定する。
次に、本実施形態の電池状態推定装置1の使用態様について、図21に示すフロー図を用いて説明する。まず、図21に示すように、ステップS51、S72、S73は図19に示す実施形態7の場合と同様である。そして、ステップS73において、傾き比較部761の比較結果が傾きが傾き閾値よりも小さいことを示すものである場合は、ステップS73のYesに進み、ステップS64において、演算式設定部620が、演算式記憶部510から演算負荷の少ない演算式を抽出し、電池状態を推定するための演算式として設定する。
一方、図21に示すステップS73において、傾き比較部761の比較結果が傾きが傾き閾値よりも小さくないことを示すものである場合は、ステップS73のNoに進み、ステップS65において、演算式設定部620が、演算式記憶部510から初期状態の演算式を抽出し、電池状態を推定するための演算式として設定する。なお、初期状態の演算式は比較的演算負荷の多いものとなっている。
そして、図21に示すステップS64及びステップS65の後、ステップS66において、電池状態推定部64が、設定された演算式に基づいて、すべての二次電池2の電池状態を推定し、この制御を終了する。
本実施形態の電池状態推定装置における作用効果について、以下に詳述する。
本実施形態の電池状態推定装置1では、二次電池2から取得された特定値であるSOCにより抽出されたSOC−OCV曲線の傾きに基づいて、複数の二次電池2の電池状態を推定するための演算式を演算負荷の少ない演算式に変更可能に構成されている。これにより、演算精度を維持しつつ、演算のために消費する電力を低減するように制御することができ、発熱を抑制することができることとなる。
また、本実施形態では、演算式設定部620は、傾き比較部761の比較結果が傾き抽出部760が抽出した傾きが傾き閾値よりも小さいことを示す場合に演算式として演算負荷の少ない演算式を設定する。複数の二次電池2において、SOC−OCV曲線の傾きが小さいとき、すなわちSOCに対するOCVの変化量が小さいときには二次電池2における電池状態のバラつきも少なくなる。そのため、上述の如く、複数の二次電池2を備える電池モジュール10において、二次電池2のSOC−OCV曲線の傾きが小さいときに演算負荷の少ない演算式を設定することで、推定精度を維持しつつ、演算量を削減して消費電力の低減することができ、発熱を抑制することができる。
また、本実施形態においても、実施形態7の場合と同様に、二次電池2の温度を取得する温度取得部30と、傾き閾値が予め複数記憶された傾き閾値記憶部750と、を備え、傾き比較部761は、温度取得部30が取得した温度に基づいて傾き閾値記憶部750から傾き閾値を抽出し、抽出した傾き閾値と傾き抽出部760が抽出した傾きとを比較する。これにより、複数の二次電池2におけるSOC−OCV曲線の傾きと比較するための傾き閾値が、二次電池2の温度を考慮したものとなるため、電池状態のバラつきに応じた傾き閾値を抽出することができる。その結果、二次電池2の電池状態のバラつきが小さいときに演算負荷の少ない演算式を設定することができ、推定精度を維持しつつ、演算量を削減して消費電力を低減することができ、発熱を抑制することができる。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。例えば、特定値として実施形態1における温度差と実施形態3における温度とを兼ね備え、電池状態の推定対象を削減するとともに、演算式を演算負荷の少ないものに変更することで、推定精度を維持しつつ、演算量を減らして消費電力を抑制するようにしてもよい。
また、特定値として実施形態1における温度差と実施形態6におけるSOCとを兼ね備え、電池状態の推定対象を削減するとともに、演算式を演算負荷の少ないものに変更することで、推定精度を維持しつつ、演算量を減らして消費電力を抑制するようにしてもよい。
また、実施形態5、6において、実施形態2における電圧差比較部66の比較結果に基づいて対象数を変更するか否かを判定する変更判定部67の構成を適用してもよい。また、実施形態7、8において、実施形態4における電圧差比較部66の比較結果に基づいて演算式の設定を変更するか否かを判定する変更判定部67の構成を適用してもよい。
1 電池状態推定装置
2 二次電池
10 電池モジュール
30 温度取得部
31 電圧値取得部
50 温度差閾値記憶部
51 電圧差閾値記憶部
530 SOC取得部
561 SOC差比較部
61 温度差比較部
610 温度比較部
62 対象数設定部
620 演算式設定部
63 対象決定部
64 電池状態推定部
700 SOC−OCV曲線記憶部

Claims (15)

  1. 複数の二次電池(2)を有する電池モジュール(10)における電池状態を推定する電池状態推定装置(1)であって、
    上記複数の二次電池から取得された特定値に基づいて、上記二次電池の電池状態を推定する対象となる上記二次電池の数である対象数を変更可能に構成され、又は上記二次電池の電池状態を推定するための演算式を演算負荷の少ない演算式に変更可能に構成されている、電池状態推定装置。
  2. 上記特定値は上記二次電池の温度に基づいて算出される、請求項1に記載の電池状態推定装置。
  3. 少なくとも2つの上記二次電池の温度を取得する温度取得部(30)と、
    上記特定値として上記温度取得部が取得した少なくとも2つの温度における温度差を算出する温度差算出部(60)と、
    上記温度差算出部が算出した温度差と、予め設定された温度差閾値とを比較する温度差比較部(61)と、
    該温度差比較部の比較結果に基づいて、上記対象数を設定する対象数設定部(62)と、
    該対象数設定部により設定された上記対象数に相当する数の上記二次電池における電池状態を推定する電池状態推定部(64)と、
    を有し、
    上記対象数設定部は、上記温度差比較部の比較結果が上記温度差算出部が算出した温度差が上記温度差閾値よりも小さいことを示す場合に上記対象数を減少させる、請求項2に記載の電池状態推定装置。
  4. 上記温度差閾値が予め複数記憶された温度差閾値記憶部(50)を備え、
    上記温度差比較部は、上記温度取得部が取得した少なくとも2つの温度のうちのいずれかに基づいて上記温度差閾値記憶部から上記温度差閾値を抽出し、該抽出した温度差閾値と上記温度差算出部が算出した温度差とを比較する、
    請求項2又は3に記載の電池状態推定装置。
  5. 上記複数の二次電池の端子電圧を取得する電圧値取得部(31)と、
    該電圧値取得部が取得した複数の電圧値からその差分を算出する電圧差算出部(65)と、
    該電圧差算出部により算出された電圧差と予め設定された電圧差閾値とを比較する電圧差比較部(66)と、
    該電圧差比較部の比較結果に基づいて上記対象数を変更するか否かを判定する変更判定部(67)と、
    を備え、
    上記対象数設定部は、上記変更判定部の判定結果に基づいて上記対象数を変更する、請求項3又は4に記載の電池状態推定装置。
  6. 上記特定値として上記二次電池の温度を取得する温度取得部(30)と、
    上記温度取得部が取得した温度と予め設定された温度閾値とを比較する温度比較部(610)と、
    該温度比較部の比較結果に基づいて上記電池状態を推定するための演算式を設定する演算式設定部(620)と、
    該演算式設定部により設定された上記演算式に基づいて上記二次電池における電池状態を推定する電池状態推定部(64)と、
    を有し、
    上記演算式設定部は、上記温度比較部の比較結果が上記温度取得部が取得した温度が上記温度閾値よりも大きいことを示す場合に、上記演算式として演算負荷の少ない演算式を設定する、請求項2に記載の電池状態推定装置。
  7. 上記複数の二次電池の端子電圧を取得する電圧値取得部(31)と、
    該電圧値取得部が取得した複数の電圧値からその差分を算出する電圧差算出部(65)と、
    上記電圧差算出部により算出された電圧差と予め設定された電圧差閾値とを比較する電圧差比較部(66)と、
    該電圧差比較部の比較結果に基づいて上記演算式の設定を変更するか否かを判定する変更判定部(67)と、
    を備え、
    上記演算式設定部は、上記変更判定部の判定結果に基づいて上記演算式の設定を変更する、請求項6に記載の電池状態推定装置。
  8. 上記特定値は上記二次電池の充電状態であるSOCに基づいて算出される、請求項1に記載の電池状態推定装置。
  9. 少なくとも2つの上記二次電池のSOCを取得するSOC取得部(530)と、
    上記特定値として上記SOC取得部が取得した少なくとも2つのSOCの差を算出するSOC差算出部(560)と、
    上記SOC差算出部が算出したSOCの差と、予め設定されたSOC差閾値とを比較するSOC差比較部(561)と、
    該SOC差比較部の比較結果に基づいて、上記対象数を設定する対象数設定部(62)と、
    該対象数設定部により設定された上記対象数に相当する数の上記二次電池における電池状態を推定する電池状態推定部(64)と、
    を有し、
    上記対象数設定部は、上記SOC差比較部の比較結果が上記SOC差算出部が算出したSOCの差が上記SOC差閾値よりも小さいことを示す場合に上記対象数を減少させる、請求項8に記載の電池状態推定装置。
  10. 少なくとも2つの上記二次電池のSOCを取得するSOC取得部(530)と、
    上記特定値として上記SOC取得部が取得した少なくとも2つのSOCの差を算出するSOC差算出部(560)と、
    上記SOC差算出部が算出したSOCの差と、予め設定されたSOC差閾値とを比較するSOC差比較部(561)と、
    該SOC比較部の比較結果に基づいて上記電池状態を推定するための演算式を設定する演算式設定部(620)と、
    該演算式設定部により設定された上記演算式に基づいて上記二次電池における電池状態を推定する電池状態推定部(64)と、
    を有し、
    上記演算式設定部は、上記SOC差比較部の比較結果が上記SOC差算出部が算出したSOC差が上記SOC差閾値よりも小さいことを示す場合に、上記演算式として演算負荷の少ない演算式を設定する、請求項8に記載の電池状態推定装置。
  11. 上記SOC差閾値が予め複数記憶されたSOC差閾値記憶部(550)を備え、
    上記SOC差比較部は、上記SOC取得部が取得したSOC又は上記二次電池の温度に基づいて上記SOC差閾値記憶部から上記SOC差閾値を抽出し、該抽出したSOC差閾値と上記SOC差算出部が算出したSOC差とを比較する、請求項9又は10に記載の電池状態推定装置。
  12. 上記二次電池のSOCを取得するSOC取得部(530)と、
    上記二次電池におけるSOCと開放電圧であるOCVとの対応関係を示すSOC−OCV曲線が予め記憶されたSOC−OCV曲線記憶部(700)と、
    上記特定値として上記SOC取得部が取得した上記SOCに基づいて、上記SOC−OCV曲線記憶部に記憶された上記SOC−OCV曲線から該SOC−OCV曲線の傾きを抽出する傾き抽出部(760)と、
    該傾き抽出部が抽出した上記傾きと予め設定された傾き閾値とを比較する傾き比較部(761)と、
    該傾き比較部の比較結果に基づいて、上記対象数を設定する対象数設定部(62)と、
    該対象数設定部により設定された上記対象数に相当する数の上記二次電池における電池状態を推定する電池状態推定部(64)と、
    を有し、
    上記対象数設定部は、上記傾き比較部の比較結果が上記傾き抽出部が抽出した上記傾きが上記傾き閾値よりも小さいことを示す場合に上記対象数を減少させる、請求項8に記載の電池状態推定装置。
  13. 上記二次電池のSOCを取得するSOC取得部(530)と、
    上記二次電池におけるSOCと開放電圧であるOCVとの対応関係を示すSOC−OCV曲線が予め記憶されたSOC−OCV曲線記憶部(700)と、
    上記特定値として上記SOC取得部が取得した上記SOCに基づいて、上記SOC−OCV曲線記憶部に記憶された上記SOC−OCV曲線から該SOC−OCV曲線の傾きを抽出する傾き抽出部(760)と、
    該傾き抽出部が抽出した上記傾きと予め設定された傾き閾値とを比較する傾き比較部(761)と、
    該傾き比較部の比較結果に基づいて上記電池状態を推定するための演算式を設定する演算式設定部(620)と、
    該演算式設定部により設定された上記演算式に基づいて上記二次電池における電池状態を推定する電池状態推定部(64)と、
    を有し、
    上記演算式設定部は、上記傾き比較部の比較結果が上記傾き抽出部が抽出した上記傾きが上記傾き閾値よりも小さいことを示す場合に上記演算式として演算負荷の少ない演算式を設定する、請求項8に記載の電池状態推定装置。
  14. 上記二次電池の温度を取得する温度取得部(30)と、
    上記傾き閾値が予め複数記憶された傾き閾値記憶部(750)と、
    を備え、
    上記傾き比較部は、上記温度取得部が取得した温度に基づいて上記傾き閾値記憶部から上記傾き閾値を抽出し、該抽出した傾き閾値と上記傾き抽出部が抽出した上記傾きとを比較する、請求項12又は13に記載の電池状態推定装置。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の電池状態推定装置と、該電池状態推定装置により電池状態が推定されるように構成された10個以上の上記二次電池を有する上記電池モジュールと、を備える電源装置。
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