JP2018146144A - 冷凍サイクル装置及びその運転方法 - Google Patents

冷凍サイクル装置及びその運転方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018146144A
JP2018146144A JP2017039470A JP2017039470A JP2018146144A JP 2018146144 A JP2018146144 A JP 2018146144A JP 2017039470 A JP2017039470 A JP 2017039470A JP 2017039470 A JP2017039470 A JP 2017039470A JP 2018146144 A JP2018146144 A JP 2018146144A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
compressor
pressure
refrigeration cycle
evaporator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017039470A
Other languages
English (en)
Inventor
良美 川口
Yoshimi Kawaguchi
良美 川口
文紀 河野
Fuminori Kono
文紀 河野
道美 日下
Michimi Kusaka
道美 日下
伊織 丸橋
Iori Maruhashi
伊織 丸橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2017039470A priority Critical patent/JP2018146144A/ja
Publication of JP2018146144A publication Critical patent/JP2018146144A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Abstract

【課題】冷凍サイクル装置の運転開始時点から冷凍サイクル装置の運転状態が定常状態に達するまでの時間を短縮するための技術を提供する。
【解決手段】本開示の冷凍サイクル装置(100)は、蒸発器(21)、圧縮機構(31)、凝縮器(51)、中間冷却器(41)、第1戻し経路(39a)及び制御装置(50)を備えている。第1戻し経路(39a)には、第1流量調整弁(26)が設けられている。制御装置(50)は、中間冷却器(41)の内部の圧力が目標圧力範囲外にあるとき、中間冷却器(41)に貯留された冷媒液の液面が閾値レベルを下回るように第1流量調整弁(26)を制御し、中間冷却器(41)の内部の圧力が目標圧力範囲に収まっているとき、中間冷却器(41)における冷媒液の液面が閾値レベルを上回るように第1流量調整弁(26)を制御する。
【選択図】図1

Description

本開示は、冷凍サイクル装置及びその運転方法に関する。
従来、冷凍サイクル装置の冷媒には代替フロンが使用されている。しかし、代替フロンの地球温暖化効果は大きいため、環境負荷がより小さい冷媒への転換が進められている。例えば、特許文献1には、冷媒として水を用いた冷房専用の空気調和装置が開示されている。
図6に示すように、特許文献1に記載の空気調和装置500は、蒸発器110、遠心圧縮機131、蒸気冷却器133、ルーツ式圧縮機132及び凝縮器120を備えている。水を冷媒として用いた場合、体積流量が非常に大きい冷媒蒸気を高い圧縮比で圧縮する必要がある。空気調和装置500は、遠心圧縮機131で圧縮した冷媒蒸気をルーツ式圧縮機132でさらに圧縮するように構成されている。遠心圧縮機131とルーツ式圧縮機132との間に配置された蒸気冷却器133において、冷媒蒸気が冷却される。この構成によれば、高温の冷媒によって空気調和装置500の構成部品の劣化が進むことを抑制できる。
特開2008−122012号公報
しかし、蒸気冷却器の存在は、冷凍サイクル装置の運転開始時点から冷凍サイクル装置の運転状態が定常状態に達するまでの時間を大幅に増加させる可能性がある。本開示の目的の1つは、冷凍サイクル装置の運転開始時点から冷凍サイクル装置の運転状態が定常状態に達するまでの時間を短縮するための技術を提供することにある。
すなわち、本開示は、
冷媒を蒸発させる蒸発器と、
前記蒸発器で生成された冷媒蒸気を圧縮する第1圧縮機と、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気をさらに圧縮する第2圧縮機とを含む圧縮機構と、
前記圧縮機構で圧縮された前記冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器と、
前記第1圧縮機から前記第2圧縮機への前記冷媒蒸気の流路を含み、冷媒液を貯留しており、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気と前記冷媒液とを直接的に接触させることによって前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気を冷却する中間冷却器と、
第1流量調整弁を含み、前記中間冷却器と前記蒸発器とを接続している第1戻し経路と、
前記中間冷却器の内部の圧力が目標圧力範囲外にあるとき、前記中間冷却器に貯留された前記冷媒液の液面が閾値レベルを下回るように前記第1流量調整弁を制御し、前記中間冷却器の内部の圧力が前記目標圧力範囲に収まっているとき、前記中間冷却器における前記冷媒液の前記液面が前記閾値レベルを上回るように前記第1流量調整弁を制御する制御装置と、
を備えた、冷凍サイクル装置を提供する。
本開示の技術によれば、冷凍サイクル装置の運転開始時点から冷凍サイクル装置の運転状態が定常状態に達するまでの時間を短縮できる。
図1は、本開示の実施形態1にかかる冷凍サイクル装置の構成図である。 図2は、冷凍サイクル装置の起動時に実行されるべき処理を示すフローチャートである。 図3は、図2に示す起動運転を実行したときの蒸発器及び中間冷却器の状態を示す図である。 図4Aは、中間冷却器における圧力と冷媒液の液面の経時変化を示すグラフである。 図4Bは、中間冷却器における圧力と冷媒液の液面の経時変化を示す別のグラフである。 図5は、変形例にかかるフローチャートである。 図6は、従来の冷凍サイクル装置の構成図である。
(本開示の基礎となった知見)
特許文献1は、蒸気冷却器133(図6)において、冷媒蒸気が空気又は冷却水によって間接的に冷却されることが望ましいことを示唆している。しかし、蒸気冷却器133が間接型冷却器である場合、蒸気冷却器133における冷媒の圧力損失が大きいため、圧縮機131及び132の仕事が大幅に増加するおそれがある。特に、水などの低圧冷媒の体積流量は非常に大きく、圧力損失も大きくなりがちである。なお、本明細書において「低圧冷媒」の語句は、常温での飽和蒸気圧が負圧の冷媒を意味する。
本発明者らは、冷媒蒸気を中間冷却器(蒸気冷却器)に貯留された冷媒液と直接的に接触させることによって、圧力損失の増大を抑制しつつ冷媒蒸気を効率的に冷却できるかどうか鋭意検討を行った。この構成によれば、冷凍サイクル装置の運転を開始すると、圧縮機で圧縮された冷媒蒸気が中間冷却器に流入し、中間冷却器に貯留された冷媒液と冷媒蒸気との間で熱交換が行われ、冷媒液の温度が上昇する。
このとき、中間冷却器の中の冷媒液には、冷媒蒸気の過熱度に相当する量の熱が与えられる。すなわち、冷媒液に与えられる熱は、冷媒蒸気が持っている顕熱であり、その熱量は、中間冷却器の中の冷媒液の温度を速やかに上昇させるのに必ずしも十分ではない。そのため、中間冷却器の冷媒液の温度は上がりにくい。また、中間冷却器の内部は飽和状態であり、中間冷却器の飽和圧力は冷媒液の温度に依存するため、中間冷却器の飽和圧力も上がりにくい。さらに、上流側の圧縮機の吐出圧力は中間冷却器の飽和圧力に等しいため、上流側の圧縮機の吐出圧力も上がりにくい。結果として、上流側の圧縮機の吐出温度(吐出冷媒の温度)が上がりにくく、それに伴って中間冷却器の冷媒液の温度も上がりにくい。
以上の相関関係により、冷凍サイクル装置の運転を開始しても、中間冷却器に貯留された冷媒液の温度及び中間冷却器の内部の圧力が速やかに上がらず、冷凍サイクル装置の運転状態が定常状態に達するまでに非常に長い時間が必要になる。
他方、外気温度が非常に高いとき、冷凍サイクル装置の起動時における中間冷却器に貯留された冷媒液の温度は、目標温度を大幅に上回っている可能性がある。言い換えれば、中間冷却器の内部の圧力が目標圧力を大幅に上回っている可能性がある。この場合、中間冷却器に貯留された冷媒液の温度を下げて中間冷却器の内部の圧力を下げる必要がある。しかし、十分な量の高温の冷媒液が中間冷却器に貯留されていると、中間冷却器に貯留された冷媒液の温度を下げて中間冷却器の内部の圧力を下げるのに非常に長い時間が必要である。
本開示の第1態様にかかる冷凍サイクル装置は、
冷媒を蒸発させる蒸発器と、
前記蒸発器で生成された冷媒蒸気を圧縮する第1圧縮機と、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気をさらに圧縮する第2圧縮機とを含む圧縮機構と、
前記圧縮機構で圧縮された前記冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器と、
前記第1圧縮機から前記第2圧縮機への前記冷媒蒸気の流路を含み、冷媒液を貯留しており、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気と前記冷媒液とを直接的に接触させることによって前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気を冷却する中間冷却器と、
第1流量調整弁を含み、前記中間冷却器と前記蒸発器とを接続している第1戻し経路と、
前記中間冷却器の内部の圧力が目標圧力範囲外にあるとき、前記中間冷却器に貯留された前記冷媒液の液面が閾値レベルを下回るように前記第1流量調整弁を制御し、前記中間冷却器の内部の圧力が前記目標圧力範囲に収まっているとき、前記中間冷却器における前記冷媒液の前記液面が前記閾値レベルを上回るように前記第1流量調整弁を制御する制御装置と、
を備えたものである。
第1態様によれば、冷凍サイクル装置の起動後、中間冷却器に貯留された冷媒液の液面が閾値レベルよりも下のレベルまで低下する。つまり、中間冷却器に貯留された冷媒液の量が一時的に減少する。中間冷却器の冷媒液の量を十分に減らすと、中間冷却器の中の冷媒液の温度を所定の温度まで速やかに上げる又は下げることができる。言い換えれば、中間圧力を目標圧力範囲に速やかに収斂させることができる。その結果、冷凍サイクル装置の運転開始時点から冷凍サイクル装置の運転状態が定常状態に達するまでの時間を短縮できる。
本開示の第2態様において、例えば、第1態様にかかる冷凍サイクル装置の前記第1戻し経路がポンプを含み、前記冷凍サイクル装置は、前記中間冷却器における飽和温度を検出する第1温度センサと、前記冷媒液の前記液面よりも下の位置において前記中間冷却器の内部に設けられている、又は、前記中間冷却器と前記ポンプとの間において前記第1戻し経路に設けられている第1圧力センサと、をさらに備えている。第1温度センサ及び第1圧力センサの検出結果を用いて、第1流量調整弁を制御することができる。これにより、中間冷却器の冷媒液の量を所望の量に調節することができる。
本開示の第3態様において、例えば、第2態様にかかる冷凍サイクル装置は、前記蒸発器における飽和温度を検出する第2温度センサと、前記蒸発器に貯留された冷媒液の液面よりも下の位置において前記蒸発器の内部に設けられている、又は、前記第1流量調整弁と前記蒸発器との間において前記第1戻し経路に設けられている第2圧力センサと、をさらに備えている。第2温度センサ及び第2圧力センサの検出結果を用いて、第1流量調整弁を制御することができる。これにより、中間冷却器の冷媒液の量を所望の量に調節することができる。
本開示の第4態様において、例えば、第3態様にかかる冷凍サイクル装置の前記第1温度センサによって検出された前記飽和温度から特定される前記中間冷却器の内部の圧力をPmと定義し、前記第2温度センサによって検出された前記飽和温度から特定される前記蒸発器の内部の圧力をPeと定義し、前記第1圧力センサによって検出された圧力をP1と定義し、前記第2圧力センサによって検出された圧力をP2と定義し、前記冷凍サイクル装置の設置面から前記第1圧力センサまでの高さをH1と定義し、前記設置面から前記第2圧力センサまでの高さをH2と定義し、前記中間冷却器に貯留された前記冷媒液の密度をρと定義し、重力加速度をgと定義したとき、前記制御装置は、前記圧力Pmが前記目標圧力範囲外にあるとき、(P2−Pe)−(P1−Pm)+ρg(H2−H1)>0の関係が成立するように前記第1流量調整弁を制御する。第4態様によれば、冷凍サイクル装置の起動後、中間冷却器の内部の圧力を速やかに上昇又は下降させることができる。その結果、冷凍サイクル装置の運転開始時点から冷凍サイクル装置の運転状態が定常状態に達するまでの時間を短縮できる。
本開示の第5態様において、例えば、第4態様にかかる冷凍サイクル装置の前記設置面から前記第1圧力センサまでの高さH1が前記設置面から前記第2圧力センサまでの高さH2に等しい。第5態様によれば、特別な補正を加えることなく、(P2−Pe)−(P1−Pm)+ρg(H2−H1)>0の関係が成立しているかどうかを判断することができる。
本開示の第6態様において、例えば、第1〜第5態様のいずれか1つにかかる冷凍サイクル装置は、前記凝縮器と前記中間冷却器とを接続している第2戻し経路と、前記第2戻し経路に配置された第2流量調整弁と、をさらに備えている。第1流量調整弁に加えて、第2流量調整弁が設けられていると、中間冷却器における冷媒液の量をより正確に調節することができる。
本開示の第7態様において、例えば、第1〜第6態様のいずれか1つにかかる冷凍サイクル装置の前記第1戻し経路がポンプを含み、前記制御装置は、前記第1圧力センサによって検出された圧力P1が前記ポンプの有効吸込ヘッドを上回るように前記第1流量調整弁を制御する。第7態様によれば、ポンプにおけるキャビテーションの発生が防止される。
本開示の第8態様において、例えば、第1〜第5態様のいずれか1つにかかる冷凍サイクル装置は、前記凝縮器と前記中間冷却器とを接続している第2戻し経路と、前記第2戻し経路に配置された第2流量調整弁と、をさらに備え、前記第1戻し経路がポンプを含み、前記制御装置は、前記第1圧力センサによって検出された圧力P1が前記ポンプの有効吸込ヘッドを上回るように前記第2流量調整弁を制御する。これにより、ポンプに必要とされる最小限の冷媒液の量が中間冷却器において確保され、ポンプにおけるキャビテーションの発生が防止される。
本開示の第9態様において、例えば、第1〜第5態様のいずれか1つにかかる冷凍サイクル装置は、前記凝縮器と前記中間冷却器とを接続している第2戻し経路と、前記第2戻し経路に配置された第2流量調整弁と、をさらに備え、前記第1戻し経路がポンプを含み、前記制御装置は、前記第1圧力センサによって検出された圧力P1が前記ポンプの有効吸込ヘッドを上回るように前記第1流量調整弁及び前記第2流量調整弁を制御する。例えば、第2戻し経路における冷媒液の流量が第1戻し経路における冷媒液の流量を上回っていると、蒸発器における冷媒液の液面を上昇させつつ、中間冷却器の中の冷媒液の液面を上げることができる。これにより、ポンプに必要とされる最小限の冷媒液の量が中間冷却器において確保され、ポンプにおけるキャビテーションの発生が防止される。
本開示の第10態様にかかる冷凍サイクル装置は、
冷媒を蒸発させる蒸発器と、
前記蒸発器で生成された冷媒蒸気を圧縮する第1圧縮機と、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気をさらに圧縮する第2圧縮機とを含む圧縮機構と、
前記圧縮機構で圧縮された前記冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器と、
前記第1圧縮機から前記第2圧縮機への前記冷媒蒸気の流路を含み、冷媒液を貯留しており、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気と前記冷媒液とを直接的に接触させることによって前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気を冷却する中間冷却器と、
第1流量調整弁及びポンプを含み、前記中間冷却器と前記蒸発器とを接続している第1戻し経路と、
前記中間冷却器における飽和温度を検出する第1温度センサと、
前記冷媒液の前記液面よりも下の位置において前記中間冷却器の内部に設けられている、又は、前記中間冷却器と前記ポンプとの間において前記第1戻し経路に設けられている第1圧力センサと、
を備えたものである。
第10態様によれば、第1温度センサ及び第1圧力センサの検出結果を用いて、第1流量調整弁を制御することができる。これにより、中間冷却器の冷媒液の量を所望の量に調節することができる。例えば、冷凍サイクル装置の起動時において、中間冷却器の冷媒液の量を十分に減らすと、中間冷却器の中の冷媒液の温度を所定の温度まで速やかに上げる又は下げることができる。言い換えれば、中間圧力を目標圧力範囲に速やかに収斂させることができる。その結果、冷凍サイクル装置の運転開始時点から冷凍サイクル装置の運転状態が定常状態に達するまでの時間を短縮できる。
本開示の第11態様において、例えば、第10態様にかかる冷凍サイクル装置は、前記中間冷却器に貯留された前記冷媒液を前記中間冷却器の空間部分に導く循環経路をさらに備えている。循環経路を通じて中間冷却器の上部の空間に冷媒液を噴霧したり、降り注いだりすると、冷媒蒸気と冷媒液との接触界面が増加し、冷媒蒸気が効率的に冷却される。
本開示の第12態様において、例えば、第10又は第11態様にかかる冷凍サイクル装置は、前記蒸発器における飽和温度を検出する第2温度センサと、前記蒸発器に貯留された冷媒液の液面よりも下の位置において前記蒸発器の内部に設けられている、又は、前記第1流量調整弁と前記蒸発器との間において前記第1戻し経路に設けられている第2圧力センサと、をさらに備えている。第2温度センサ及び第2圧力センサの検出結果を用いて、第1流量調整弁を制御することができる。これにより、中間冷却器の冷媒液の量を所望の量に調節することができる。
本開示の第13態様において、例えば、第1〜第12態様のいずれか1つにかかる冷凍サイクル装置の前記冷媒は、常温での飽和蒸気圧が負圧の冷媒である。本開示の技術は、このような冷媒を用いた冷凍サイクル装置に特に有用である。
本開示の第14態様において、例えば、第1〜第13態様のいずれか1つにかかる冷凍サイクル装置の前記冷媒は、主成分として水を含む。水を主成分として含む冷媒は、環境に対する負荷が小さい。
本開示の第15態様は、冷凍サイクル装置の運転方法であって、
前記冷凍サイクル装置は、
冷媒を蒸発させる蒸発器と、
前記蒸発器で生成された冷媒蒸気を圧縮する第1圧縮機と、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気をさらに圧縮する第2圧縮機とを含む圧縮機構と、
前記圧縮機構で圧縮された前記冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器と、
前記第1圧縮機から前記第2圧縮機への前記冷媒蒸気の流路を含み、冷媒液を貯留しており、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気と前記冷媒液とを直接的に接触させることによって前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気を冷却する中間冷却器と、
第1流量調整弁を含み、前記中間冷却器と前記蒸発器とを接続している第1戻し経路と、
を備えたものであり、
前記運転方法は、
前記中間冷却器の内部の圧力が目標圧力範囲外にあるとき、前記中間冷却器に貯留された前記冷媒液の液面が閾値レベルを下回るように前記第1流量調整弁を制御することと、
前記中間冷却器の内部の圧力が前記目標圧力範囲に収まっているとき、前記中間冷却器における前記冷媒液の前記液面が前記閾値レベルを上回るように前記第1流量調整弁を制御することを含むものである。
第15態様によれば、第1態様と同じ効果が得られる。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本開示は、以下の実施形態に限定されない。
図1に示すように、本実施形態の冷凍サイクル装置100は、蒸発器21、圧縮機構31、中間冷却器41、凝縮器51、蒸気経路34及び戻し経路39を備えている。圧縮機構31は、第1圧縮機32及び第2圧縮機33を含む。第1圧縮機32及び第2圧縮機33は、それぞれ、蒸気経路34に配置されている。第2圧縮機33は、中間冷却器41を介して、第1圧縮機32に直列に接続されている。中間冷却器41は、第1圧縮機32から第2圧縮機33への冷媒蒸気の流路を含む。
蒸発器21において冷媒が蒸発し、冷媒蒸気(気相の冷媒)が生成される。蒸発器21で生成された冷媒蒸気が第1圧縮機32に吸入されて圧縮される。圧縮された冷媒蒸気は、中間冷却器41において冷却され、第2圧縮機33に吸入されてさらに圧縮される。第2圧縮機33で圧縮された冷媒蒸気は凝縮器51に供給される。凝縮器51において冷媒蒸気が冷却されて冷媒液(液相の冷媒)が生成される。冷媒液は、中間冷却器41を経由して、凝縮器51から蒸発器21に送られる。蒸気経路34及び戻し経路39は、それぞれ、複数の配管で構成されている。
冷凍サイクル装置100には、常温(日本工業規格:20℃±15℃/JIS Z8703)での飽和蒸気圧が負圧(絶対圧で大気圧よりも低い圧力)の物質を主成分として含む冷媒が充填されている。このような冷媒としては、水、アルコール又はエーテルを主成分として含む冷媒が挙げられる。「主成分」とは、質量比で最も多く含まれた成分を意味する。
冷凍サイクル装置100の運転時において、冷凍サイクル装置100の内部の圧力は、例えば、大気圧よりも低い。冷媒として水を用いて冷房運転を行う場合、凝縮器9における冷媒の温度及び凝縮器51の内部の圧力は、例えば、36℃で5.95kPaAである。中間冷却器41における冷媒の温度及び中間冷却器41の内部の圧力は、例えば、20℃で2.34kPaAである。蒸発器21における冷媒の温度及び蒸発器21の内部の圧力は、例えば、6℃で0.94kPaAである。
冷凍サイクル装置100は、さらに、吸熱回路12及び放熱回路14を備えている。
吸熱回路12は、蒸発器21で冷却された冷媒液を使用するための回路であり、ポンプ、室内熱交換器などの必要な機器を有している。吸熱回路12の一部は蒸発器21の内部に位置している。蒸発器21の内部において、吸熱回路12の一部は、冷媒液の液面よりも上に位置していてもよいし、冷媒液の液面よりも下に位置していてもよい。吸熱回路12には、水、ブラインなどの熱媒体が充填されている。
蒸発器21に貯留された冷媒液は、吸熱回路12を構成する部材(配管)に接触する。これにより、冷媒液と吸熱回路12の内部の熱媒体との間で熱交換が行われ、冷媒液が蒸発する。吸熱回路12の内部の熱媒体は、冷媒液の蒸発潜熱によって冷却される。例えば、冷凍サイクル装置100が室内の冷房を行う空気調和装置である場合、吸熱回路12の熱媒体によって室内の空気が冷却される。室内熱交換器は、例えば、フィンチューブ熱交換器である。
放熱回路14は、凝縮器51の内部の冷媒から熱を奪うために使用される回路であり、ポンプ、冷却塔などの必要な機器を有している。放熱回路14の一部は凝縮器51の内部に位置している。詳細には、凝縮器51の内部において、放熱回路14の一部は、冷媒液の液面よりも上に位置している。放熱回路14には、水、ブラインなどの熱媒体が充填されている。冷凍サイクル装置100が室内の冷房を行う空気調和装置である場合、凝縮器51は室外に配置され、放熱回路14の熱媒体によって凝縮器51の冷媒が冷却される。
圧縮機構31から吐出された高温の冷媒蒸気は、凝縮器51の内部において、放熱回路14を構成する部材(配管)に接触する。これにより、冷媒蒸気と放熱回路14の内部の熱媒体との間で熱交換が行われ、冷媒蒸気が凝縮する。放熱回路14の内部の熱媒体は、冷媒蒸気の凝縮潜熱によって加熱される。冷媒蒸気によって加熱された熱媒体は、例えば、放熱回路14の冷却塔(図示せず)において外気又は冷却水によって冷却される。
蒸発器21は、例えば、断熱性及び耐圧性を有する容器によって構成されている。蒸発器21は、冷媒液を貯留するとともに、冷媒液を内部で蒸発させる。蒸発器21の内部の冷媒液は、蒸発器21の外部からもたらされた熱を吸収し、沸騰する。すなわち、吸熱回路12から熱を吸収することによって加熱された冷媒液が蒸発器21の中で沸騰及び蒸発する。本実施形態において、蒸発器21に貯留された冷媒液は、吸熱回路12を循環する熱媒体と間接的に接触する。つまり、蒸発器21に貯留された冷媒液の一部は、吸熱回路12の熱媒体によって加熱され、飽和状態の冷媒液を加熱するために使用される。
蒸気経路34は、蒸発器21から凝縮器51に冷媒蒸気を導くための流路である。蒸気経路34は、蒸発器21の蒸気出口に接続された一端と凝縮器51の蒸気入口に接続された他端とを有する。本実施形態において、蒸気経路34は、上流部分35、下流部分36及び中間圧部分37を有する。上流部分35は、蒸発器21の蒸気出口から圧縮機構31の吸入口(本実施形態では、第1圧縮機32の吸入口)まで延びている。下流部分36は、圧縮機構31の吐出口(本実施形態では、第2圧縮機33の吐出口)から凝縮器51の蒸気入口まで延びている。中間圧部分37は、第1部分37a及び第2部分37bを含む。第1部分37aは、第1圧縮機32の吐出口から中間冷却器41の蒸気入口まで延びている。第2部分37bは、中間冷却器41の蒸気出口から第2圧縮機33の吸入口まで延びている。このような構成によれば、中間冷却器41の内部空間(特に、冷媒液の液面よりも上の部分)を第1圧縮機32から第2圧縮機33への冷媒蒸気の流路として利用しつつ、中間冷却器41に貯留された冷媒液に冷媒蒸気を直接的に接触させて冷媒蒸気を効率的に冷却することができる。
圧縮機構31は、第1圧縮機32及び第2圧縮機33を含み、冷媒蒸気を2段階で圧縮する。第1圧縮機32及び第2圧縮機33は、それぞれ、蒸気経路34に配置されている。第1圧縮機32及び第2圧縮機33は、例えば、容積型圧縮機又は速度型圧縮機である。容積型圧縮機は、容積変化によって冷媒を圧縮する圧縮機である。容積型圧縮機として、ロータリ圧縮機、スクリュー圧縮機、スクロール圧縮機、レシプロ圧縮機などが挙げられる。速度型圧縮機は、冷媒に運動量を与えることによって冷媒を圧縮する圧縮機である。速度型圧縮機(ターボ圧縮機)として、遠心圧縮機、軸流圧縮機などが挙げられる。第1圧縮機32及び第2圧縮機33は、それぞれ、回転数を変化させるための可変速機構を備えていてもよい。可変速機構の例は、圧縮機のモータを駆動するインバータである。蒸気経路34に3台以上の圧縮機が設けられていてもよい。第1圧縮機32の型式は、第2圧縮機33の型式と同一であってもよいし、異なっていてもよい。本開示の技術は、第1圧縮機32及び第2圧縮機33が速度型圧縮機である場合に特に有効である。
凝縮器51は、例えば、断熱性及び耐圧性を有する容器によって構成されている。凝縮器51は、冷媒蒸気を凝縮させるとともに、冷媒蒸気を凝縮させることによって生じた冷媒液を貯留する。本実施形態では、過熱状態の冷媒蒸気が、外部環境に熱を放出することによって冷却された熱媒体に間接的に接触して凝縮する。つまり、冷媒蒸気は、放熱回路14の熱媒体によって冷却され、凝縮する。
本実施形態において、蒸発器21及び凝縮器51は、間接接触型の熱交換器(例えば、シェルチューブ熱交換器)である。ただし、蒸発器21及び凝縮器51は、直接接触型の熱交換器であってもよい。つまり、吸熱回路12及び放熱回路14に冷媒液を循環させることによって、冷媒液を加熱したり冷却したりしてもよい。さらに、吸熱回路12及び放熱回路14の少なくとも1つが省略されていてもよい。
戻し経路39は、凝縮器51から蒸発器21に冷媒液を導くための流路である。戻し経路39は、凝縮器51の液出口に接続された一端と蒸発器21の液入口に接続された他端とを有する。本実施形態において、戻し経路39は、第1戻し経路39a及び第2戻し経路39bを含む。第1戻し経路39aは、中間冷却器41の液出口から蒸発器21の液入口まで延びている。第2戻し経路39bは、凝縮器51の液出口から中間冷却器41の液入口まで延びている。つまり、中間冷却器41は、戻し経路39に配置されている。第1戻し経路39aを経由して、中間冷却器41に貯留された冷媒液が蒸発器21に供給される。第2戻し経路39bを経由して、凝縮器51に貯留された冷媒液が中間冷却器41に供給される。冷媒液は、中間冷却器41を経由して、凝縮器51から蒸発器21に移される。このような構成によれば、冷熱源としての冷媒液を中間冷却器41に容易に供給することができる。
第1戻し経路39aには、ポンプ22及び第1流量調整弁26が設けられている。第2戻し経路39bには、第2流量調整弁27が設けられている。第1流量調整弁26は、中間冷却器41から蒸発器21に供給されるべき冷媒の流量(質量流量)を調節する。第2流量調整弁27は、凝縮器51から中間冷却器41に供給されるべき冷媒の流量を調節する。ポンプ22は、中間冷却器41から蒸発器21への冷媒液の移送を助ける。ポンプ22を運転することによって、中間冷却器41から蒸発器21に強制的に冷媒液を供給することができる。第1戻し経路39aにおいて、ポンプ22が上流側に配置され、第1流量調整弁26が下流側に配置されている。第1戻し経路39aにおいて、ポンプ22と蒸発器21との間に第1流量調整弁26が存在する。第1戻し経路39aにおいて、第1流量調整弁26と中間冷却器41との間にポンプ22が存在する。第1流量調整弁26に加えて、第2流量調整弁27が設けられていると、中間冷却器41における冷媒液の量をより正確に調節することができる。
ポンプ22は、例えば、容積型ポンプ又は速度型ポンプである。容積型ポンプは、容積変化によって冷媒を昇圧するポンプである。容積型ポンプとして、ピストンポンプ、プランジャポンプ、ギアポンプ、ルーツポンプ、ベーンポンプ、ロータリポンプなどが挙げられる。速度型ポンプは、冷媒に運動量を与えることによって冷媒を昇圧するポンプである。速度型ポンプとして、遠心ポンプ、斜流ポンプ、軸流ポンプなどが挙げられる。ポンプ22は、回転数を変化させるための可変速機構を備えていてもよい。可変速機構の例は、ポンプ22のモータを駆動するインバータである。
中間冷却器41は、例えば、断熱性及び耐圧性を有する容器によって構成されている。中間冷却器41は、第1圧縮機32で圧縮された冷媒蒸気と冷媒液とを直接的に接触させることによって第1圧縮機32で圧縮された冷媒蒸気を冷却する。つまり、本実施形態において、中間冷却器41は、冷媒蒸気と冷媒液と直接的に接触させる直接接触型の熱交換器である。中間冷却器41で冷却された冷媒蒸気が第2圧縮機33に吸入され、圧縮される。中間冷却器41によれば、圧縮機構31の吐出冷媒の温度が過度に上がることを防止できるので、冷凍サイクル装置100の構成部品の劣化が進むことを抑制できる。また、中間冷却器41によれば、冷媒蒸気の温度を効率的に下げることができる。
本実施形態において、中間冷却器41は、第1圧縮機32から第2圧縮機33への冷媒蒸気の流路を含む。中間冷却器41には冷媒液が貯留されている。中間冷却器41に貯留された冷媒液の液面よりも上の空間が第1圧縮機32から第2圧縮機33への冷媒蒸気の流路を構成している。冷媒液の液面にて冷媒蒸気と冷媒液との熱交換が行われる。中間圧部分37の第1部分37a及び第2部分37bは、それぞれ、液面よりも上の空間に開口している。第1戻し経路39a及び第2戻し経路39bは、それぞれ、液面よりも下において、中間冷却器41に接続されている。
冷凍サイクル装置100は、さらに、循環経路46を備えている。循環経路46は、中間冷却器41に貯留された冷媒液を中間冷却器41の上部の空間に導くための流路である。循環経路46を通じて中間冷却器41の上部の空間に冷媒液を噴霧したり、降り注いだりすると、冷媒蒸気と冷媒液との接触界面が増加し、冷媒蒸気が効率的に冷却される。本実施形態において、循環経路46は、第1戻し経路39aから分岐している。詳細には、ポンプ22と第1流量調整弁26との間に分岐位置Bが存在し、その分岐位置Bから循環経路46が分岐して中間冷却器41まで延びている。つまり、循環経路46の入口は、中間冷却器41に貯留された冷媒液の液面よりも下において、中間冷却器41に接続されている。循環経路46の出口は、中間冷却器41に貯留された冷媒液の液面よりも上において、中間冷却器41に接続されている。中間冷却器41から分岐位置Bまで、第1戻し経路39a及び循環経路46が流路を共有している。ポンプ22の働きによって、中間冷却器41に貯留された冷媒液を蒸発器21に供給することもできるし、循環経路46に供給することもできる。つまり、このような位置にポンプ22が設けられていると、ポンプ22の数を必要最小限に抑えることができるので、コスト及び消費電力の抑制に資する。もちろん、循環経路46が第1戻し経路39aから独立して設けられていてもよい。また、循環経路46に開閉弁、流量調整弁などの弁が設けられていてもよい。循環経路46に専用のポンプが設けられていてもよい。
冷凍サイクル装置100は、さらに、第1温度センサ44a及び第1圧力センサ45aを備えている。第1温度センサ44aは、中間冷却器41の内部に配置されている。第1温度センサ44aは、中間冷却器41の内部の温度を検出する。本実施形態において、第1温度センサ44aは、冷媒液の液面よりも上に位置しており、中間冷却器41における冷媒蒸気の温度を検出する。ただし、第1温度センサ44aは、冷媒液の液面よりも下に位置していてもよい。この場合、第1温度センサ44aは、中間冷却器41に貯留された冷媒液の温度を検出する。さらに、第1温度センサ44aは、中間圧部分37の第2部分37b又は第2圧縮機33の吸入口に配置されていてもよい。この場合、第1温度センサ44aは、第2圧縮機33に吸入されるべき冷媒蒸気の温度(吸入温度)を検出する。要するに、第1温度センサ44aは、中間冷却器41における飽和温度を検出する役割を担っている。中間冷却器41に貯留された冷媒液の温度は、理論上、中間冷却器41の上部の空間を満たす冷媒蒸気の圧力に対応する飽和温度に等しい。第1圧力センサ45aは、中間冷却器41とポンプ22との間において第1戻し経路39aに設けられている。第1圧力センサ45aは、冷媒液の液面よりも下の位置において中間冷却器41の内部に設けられていてもよい。第1圧力センサ45aは、中間冷却器41に貯留された冷媒液による水頭圧を検出する。第1温度センサ44a及び第1圧力センサ45aの検出結果を用いて、第1流量調整弁26及び第2流量調整弁27を制御することができる。これにより、中間冷却器41の冷媒液の量を所望の量に調節することができる。
冷凍サイクル装置100は、さらに、第2温度センサ44b及び第2圧力センサ45bを備えている。第2温度センサ44bは、蒸発器21の内部に配置されている。第2温度センサ44bは、蒸発器21の内部の温度を検出する。本実施形態において、第2温度センサ44bは、冷媒液の液面よりも上に位置しており、蒸発器21における冷媒蒸気の温度を検出する。ただし、第2温度センサ44bは、冷媒液の液面よりも下に位置していてもよい。この場合、第2温度センサ44bは、蒸発器21に貯留された冷媒液の温度を検出する。さらに、第2温度センサ44bは、蒸気経路34の上流部分35又は第1圧縮機32の吸入口に配置されていてもよい。この場合、第2温度センサ44bは、第1圧縮機32に吸入されるべき冷媒蒸気の温度(吸入温度)を検出する。要するに、第2温度センサ44bは、蒸発器21における飽和温度を検出する役割を担っている。蒸発器21に貯留された冷媒液の温度は、理論上、蒸発器21の上部の空間を満たす冷媒蒸気の圧力に対応する飽和温度に等しい。第2圧力センサ45bは、第1流量調整弁26と蒸発器21との間において第1戻し経路39aに設けられている。第2圧力センサ45bは、冷媒液の液面よりも下の位置において蒸発器21の内部に設けられていてもよい。第2圧力センサ45bは、蒸発器21に貯留された冷媒液による水頭圧を検出する。第2温度センサ44b及び第2圧力センサ45bの検出結果を用いて、第1流量調整弁26及び第2流量調整弁27を制御することができる。これにより、中間冷却器41の冷媒液の量を所望の量に調節することができる。
また、凝縮器51の内部に温度センサが配置されていてもよい。凝縮器51の内部において、温度センサは、凝縮器51に貯留された冷媒液の液面よりも下に位置していてもよいし、上に位置していてもよい。つまり、凝縮器51の内部において、温度センサは、冷媒蒸気の温度を検出する位置に配置されていてもよいし、冷媒液の温度を検出する位置に配置されていてもよい。凝縮器51の内部の冷媒蒸気の温度が高温熱源の温度(例えば、外気温度)以上の凝縮温度まで上昇した場合、冷凍サイクル装置100の運転状態が定常状態に達したものと判断することができる。凝縮器51には、温度センサに代えて、又は、温度センサとともに圧力センサが設けられていてもよい。
冷凍サイクル装置100は、さらに、制御器50を備えている。制御器50は、第1圧縮機32、第2圧縮機33、第1流量調整弁26、第2流量調整弁27、ポンプ22などの機器を制御する。制御器50として、A/D変換回路、入出力回路、演算回路、記憶装置などを含むDSP(Digital Signal Processor)を使用できる。制御器50には、冷凍サイクル装置100を適切に運転するためのプログラムが格納されている。
本実施形態において、制御器50は、第1温度センサ44a、第2温度センサ44b、第1圧力センサ45a及び第2圧力センサ45bに電気的に接続されており、各センサから出力された検出信号を取得する。検出信号に基づき、制御器50は、第1流量調整弁26及び第2流量調整弁27を制御する。
次に、冷凍サイクル装置100の運転、特に、停止状態から定常状態までの運転について図2のフローチャートを参照しながら説明する。
「定常状態」は、例えば、中間冷却器41の内部の圧力が目標圧力範囲に収まっているときの運転状態を意味する。中間冷却器41の内部の圧力は、第1温度センサ44aによって検出された飽和温度から特定されうる。飽和温度から特定された中間圧力Pmが目標圧力範囲に収まっている場合、冷凍サイクル装置100が定常状態に達したものと判断されうる。目標圧力範囲は、下限圧力PLと上限圧力PHとによって規定される。目標圧力範囲は、圧縮機構31の設計値などから定められる値である。例えば、目標圧力範囲における下限圧力PLが2.34kPaA(中間冷却器41に貯留された冷媒液の温度が20℃)であり、上限圧力2.65kPaA(中間冷却器41に貯留された冷媒液の温度が22℃)であると仮定すると、中間圧力Pmが2.34kPaA〜2.65kPaAに収まった場合に冷凍サイクル装置100が定常状態に達したものと判断される。下限圧力PL及び上限圧力PHは、それぞれ、一定値であってもよいし、冷凍サイクル装置100の運転モード、外気温度などの運転条件に応じて変動する値であってもよい。
冷凍サイクル装置100が停止しているとき、蒸発器21の液面、中間冷却器41の液面及び凝縮器51の液面は、図1に示すように、概ね同じ高さ(設置面からの高さ)に維持されている。定常状態における冷媒液の量の管理の容易性を考慮すると、蒸発器21、中間冷却器41及び凝縮器51は、冷凍サイクル装置100の設置面からそれぞれの底面のまでの高さが一致する位置関係にて配置されていることが望ましい。中間冷却器41の容積Vmに対する蒸発器21の容積Veの比率(Ve/Vm)は、例えば、1〜1.5の範囲にある。蒸発器21の容積Veは、中間冷却器41の容積Vmを上回っていてもよい。中間冷却器の容積Vmに対する凝縮器51の容積Vcの比率(Vc/Vm)は、例えば、0.5〜1の範囲にある。このような構成によれば、中間冷却器41に十分な冷却性能を付与しつつ、本開示の方法によって冷凍サイクル装置100の起動時に中間圧力Pmを速やかに上昇又は下降させることができる。
定常状態における冷却性能を十分に確保する観点から、中間冷却器41の容量は比較的大きい。冷凍サイクル装置100の停止時において、中間冷却器41に貯留された冷媒液の熱容量も比較的大きい。そこで、中間冷却器41の内部の圧力が下限圧力PLよりも低いとき、中間冷却器41に貯留された冷媒液の液面が閾値レベルLtを下回るように第1流量調整弁26を制御する。さらに、中間冷却器41の内部の圧力が下限圧力PL以上であるとき、中間冷却器41における冷媒液の液面が閾値レベルLtを上回るように第1流量調整弁26を制御する。この制御を冷凍サイクル装置100の起動時に実行すれば、中間圧力Pmを速やかに上昇させることができる。同様に、中間冷却器41の内部の圧力が上限圧力PHよりも高いとき、中間冷却器41に貯留された冷媒液の液面が閾値レベルLtを下回るように第1流量調整弁26を制御する。さらに、中間冷却器41の内部の圧力が上限圧力PH以下であるとき、中間冷却器41における冷媒液の液面が閾値レベルLtを上回るように第1流量調整弁26を制御する。その結果、冷凍サイクル装置100の運転開始時点から冷凍サイクル装置100の運転状態が定常状態に達するまでの時間を短縮できる。
図2に示すように、制御装置50は、冷凍サイクル装置100の起動命令を取得すると、ステップS1において、圧縮機構31及びポンプ22の運転を開始する。冷凍サイクル装置100の起動命令は、例えば、冷凍サイクル装置100の運転スイッチをオンにすることによって発生し、制御装置50に入力される。次に、制御装置50は、ステップS2において、温度T1を取得する。温度T1は、第1温度センサ44aによって検出された温度であって、中間冷却器41の内部を満たす冷媒蒸気の温度である。温度T1は、中間冷却器41における飽和温度である。飽和温度から中間冷却器41の上部の空間を満たす冷媒蒸気の圧力Pm(中間圧力Pm)を特定することができる。
次に、ステップS3において、制御装置50は、現在の中間圧力Pmが目標圧力範囲PL〜PHに収まっているかどうかを判断する。中間圧力Pmが目標圧力範囲外にあるとき、制御装置50は、ステップS4において、中間冷却器41の中の冷媒液の液面を下げるための処理を実行する。具体的には、制御装置50は、中間冷却器41に貯留された冷媒液の液面が閾値レベルLtを下回るように第1流量調整弁26を制御する。より具体的には、第1流量調整弁26の開度を増やす。第1流量調整弁26の開度を増やすと、図3に示すように、中間冷却器41において冷媒液の液面が下がり、蒸発器21において冷媒液の液面が上がる。
時間の経過とともに、中間冷却器41に貯留された冷媒液に対して、第1圧縮機32で圧縮された冷媒蒸気から熱が与えられる。中間冷却器41において、冷媒液の量は、十分に減らされており、冷媒液の熱容量も十分に小さい。そのため、中間冷却器41の中の冷媒液の温度を所定の温度まで速やかに上げることができる。言い換えれば、中間圧力Pmを下限圧力PLまで速やかに上げることができる。あるいは、第2圧縮機33の働きにより、時間の経過とともに、中間冷却器41に貯留された冷媒液から熱が奪われる。中間冷却器41において、冷媒液の量は、十分に減らされており、冷媒液の熱容量も十分に小さい。そのため、中間冷却器41の中の冷媒液の温度を所定の温度まで速やかに下げることができる。言い換えれば、中間圧力Pmを上限圧力PHまで速やかに下げることができる。その結果、圧縮機32及び33のそれぞれにおける圧縮比(昇温幅)が限られていたとしても、冷凍サイクル装置100の運転開始時点から冷凍サイクル装置100の運転状態が定常状態に達するまでの時間を短縮できる。冷凍サイクル装置100の起動時における圧縮機構31の負荷も抑制されうる。
ただし、中間冷却器41の冷媒液の量を減らしすぎると、ポンプ22においてキャビテーションが発生する可能性がある。したがって、第1圧力センサ45aによって検出された圧力P1がポンプ22の有効吸込ヘッドNPSHを上回るように冷媒液の液面を管理することが望ましい。ステップS5において、制御装置50は、圧力P1が有効吸込ヘッドNPSHよりも大きいかどうかを判断する。圧力P1が有効吸込ヘッドNPSHよりも小さい場合、ステップS6において、制御装置50は、中間冷却器41の中の冷媒液の液面を上げるための処理を実行する。例えば、制御装置50は、第1流量調整弁26を制御して中間冷却器41の冷媒液の量を増やす。これにより、ポンプ22に必要とされる最小限の冷媒液の量が中間冷却器41において確保され、ポンプ22におけるキャビテーションの発生が防止される。高外気温度又は低外気温度の環境下で冷凍サイクル装置100を起動するときにも、短時間で中間圧力Pmを目標圧力範囲に収斂させることができる。制御装置50は、第2流量調整弁27を制御して中間冷却器41の冷媒液の量を増やしてもよい。
あるいは、蒸発器21における冷媒液の液面を上昇させつつ、中間冷却器41の中の冷媒液の液面を上げることも可能である。例えば、制御装置50は、第2流量調整弁27を制御して中間冷却器41の冷媒液の量を増やす。第2流量調整弁27の制御とともに第1流量調整弁26の制御も行ってもよい。第2戻し経路39bにおける冷媒液の流量が第1戻し経路39aにおける冷媒液の流量を上回っていると、蒸発器21における冷媒液の液面を上昇させつつ、中間冷却器41の中の冷媒液の液面を上げることができる。これにより、ポンプ22に必要とされる最小限の冷媒液の量が中間冷却器41において確保され、ポンプ22におけるキャビテーションの発生が防止される。
ステップS2〜S6の処理を繰り返すことによって、中間冷却器41の冷媒液の液面を所定の範囲に維持することができる。図4Aに示すように、起動時における中間圧力Pmが目標圧力範囲の下限圧力PLよりも低い場合、圧縮機構31及びポンプ22の運転開始後、中間冷却器41の上部の空間の中間圧力Pmは、初期値P0から徐々に上昇し、時刻t1において下限圧力PLを上回る。中間冷却器41の冷媒液の液面は、初期レベルL1から徐々に減少し、中間圧力Pmが目標圧力範囲に達するまで閾値レベルLt(第1の閾値レベル)と閾値レベルL3との間のレベルL2に維持される。閾値レベルL3は、ポンプ22においてキャビテーションが発生する可能性がある液面に対応していてもよい。閾値レベルLtと閾値レベルL3との間に液面を維持するために、ステップS2〜S6の処理は、例えば、公知のPI制御又はPID制御に従って実行されてもよい。
図4Bに示すように、起動時における中間圧力Pmが目標圧力範囲の上限圧力PHよりも高い場合、圧縮機構31及びポンプ22の運転開始後、中間冷却器41の上部の空間の圧力Pmは、初期値P0から徐々に下降し、時刻t1において上限圧力PHを下回る。中間冷却器41の冷媒液の液面は、初期レベルL1から徐々に減少し、中間圧力Pmが目標圧力範囲に達するまで閾値レベルLt(第1の閾値レベル)と閾値レベルL3との間のレベルL2に維持される。
中間圧力Pmが目標圧力範囲に達した場合、ステップS7において、制御装置50は、第1流量調整弁26の開度を減らして中間冷却器41の冷媒液の液面を徐々に上昇させる。図4A及び図4Bに示すように、時刻t1において、中間圧力Pmが目標圧力範囲に達すると、第1流量調整弁26の開度が減らされる。中間冷却器41の冷媒液の液面は、閾値レベルLtを越えて所定のレベル(例えば初期レベルL1)まで回復する。
中間冷却器41の液面は、第1温度センサ44a及び第1圧力センサ45aの検出結果から特定することができる。この場合、中間冷却器41にレベルセンサを設ける必要が無い。
ただし、中間冷却器41の内部には、冷媒液の液面を検出するためのレベルセンサが設けられていてもよい。レベルセンサの検出結果に基づいて第1流量調整弁26を制御すれば、中間冷却器41に貯留された冷媒液の量を所望の範囲内(LtとL3との間のレベル)に容易に維持することができる。言い換えれば、制御器50は、レベルセンサの検出結果に基づいて第1流量調整弁26を制御するように構成されていてもよい。例えば、制御器50は、中間冷却器41に貯留された冷媒液の量を所望の範囲内に維持されるように、レベルセンサの検出結果に基づいて第1流量調整弁26の開度を調節したり、ポンプの回転数を調節したりする。レベルセンサとして、フロート式レベルセンサ、光学界面式レベルセンサ、超音波式レベルセンサ、電極式レベルセンサ、圧力式レベルセンサなどが挙げられる。
(変形例)
図5のフローチャートに従って冷凍サイクル装置100の起動運転を行ってもよい。図5のフローチャートのST1、ST3及びST5〜ST8の処理は、それぞれ、図2を参照して説明したフローチャートのS1、S3及びST4〜ST7の処理に対応しているので、それらの説明は省略する。
制御装置50は、ステップST2において、センサ群から圧力P1、圧力P2、温度T1及び温度T2を取得する。圧力P1は、第1圧力センサ45aによって検出された圧力である。圧力P2は、第2圧力センサ45bによって検出された圧力である。温度T1は、第1温度センサ44aによって検出された温度であり、中間冷却器41における飽和温度である。飽和温度T1から中間冷却器41の上部の空間を満たす冷媒蒸気の圧力Pm(中間圧力Pm)を特定することができる。温度T2は、第2温度センサ44bによって検出された温度であり、蒸発器21における飽和温度である。飽和温度T2から蒸発器21の上部の空間を満たす冷媒蒸気の圧力Pe(蒸発圧力Pe)を特定することができる。
ステップST3において、制御装置50は、中間圧力Pmが目標圧力範囲に収まっているかどうかを判断する。中間圧力Pmが目標圧力範囲に収まっていないとき、制御装置50は、ステップST4において、下記式(1)の関係が成立しているかどうかを判断する。
(P2−Pe)−(P1−Pm)+ρg(H2−H1)>0・・・(1)
式(1)の導出過程を説明する。第1温度センサ44aによって検出された飽和温度から特定される中間冷却器41の内部の圧力をPmと定義する。第2温度センサ44bによって検出された飽和温度から特定される蒸発器21の内部の圧力をPeと定義する。第1圧力センサ45aによって検出された圧力をP1と定義する。第2圧力センサ45bによって検出された圧力をP2と定義する。冷凍サイクル装置100の設置面Fから第1圧力センサ45aまでの高さをH1と定義する。冷凍サイクル装置100の設置面Fから第2圧力センサ45bまでの高さをH2と定義する。第1圧力センサ45aから中間冷却器41に貯留された冷媒液の液面までの高さをh1と定義する。第2圧力センサ45bから蒸発器21に貯留された冷媒液の液面までの高さをh2と定義する。中間冷却器41に貯留された冷媒液の密度(蒸発器21に貯留された冷媒液の密度と等しい)をρと定義する。重力加速度をgと定義する。このとき、下記式(2)及び(3)によって表される関係が成立する。
P1=Pm+ρg(H2−H1)+ρgh1・・・(2)
P2=Pe+ρgh2・・・(3)
式(2)及び(3)より、以下の関係が導かれる。
ρgh1=P1−Pm−ρg(H2−H1)
ρgh2=P2−Pe
ρgh2−ρgh1=ρg(h2−h1)=(P2−Pe)−(P1−Pm)+ρg(H2−H1)
h2−h1>0のとき、先に説明した式(1)が導かれる。
式(1)の関係が成立していない場合、制御器50は、ステップST5において、中間冷却器41の中の冷媒液の液面を下げるための処理を実行する。すなわち、第1流量調整弁26の開度を増やす。これにより、中間冷却器41において冷媒液の液面が下がり、蒸発器21において冷媒液の液面が上がる。
図3に示すように、中間冷却器41の冷媒液の液面が蒸発器21の冷媒液の液面を下回るとき、式(1)の関係が成立する。つまり、本変形例では、中間冷却器41の冷媒液の量が蒸発器21の冷媒液の量を下回るように、中間冷却器41の冷媒液の量が調節される。
図3に示す例において、冷凍サイクル装置100の設置面Fから第1圧力センサ45aまでの高さH1は、設置面Fから第2圧力センサ45bまでの高さH2と異なっている。式(1)において、「P1−Pm」の値は、第1圧力センサ45aから中間冷却器41の液面までの高さh1に対応する。「P2−Pe」の値は、第2圧力センサ45bから蒸発器21の液面までの高さh2に対応する。このような構成によれば、特別な補正を加えることなく、式(1)の関係が成立しているかどうかを判断することができる。もちろん、第1圧力センサ45aの位置及び第2圧力センサ45bの位置は特に限定されない。図1は、H1=H2の例を示している。
図5に示す各処理を実行することによって、図2を参照して説明した効果と同じ効果が得られる。
本明細書に開示された冷凍サイクル装置は、空気調和装置、チラー、蓄熱装置などに有用であり、家庭用エアコン、業務用エアコンなどの空気調和装置に特に有用である。
21 蒸発器
22 ポンプ
26 第1流量調整弁
27 第2流量調整弁
31 圧縮機構
32 第1圧縮機
33 第2圧縮機
39 戻し経路
39a 第1戻し経路
39b 第2戻し経路
41 中間冷却器
44a 第1温度センサ
44b 第2温度センサ
45a 第1圧力センサ
45b 第2圧力センサ
46 循環経路
50 制御装置
51 凝縮器
100 冷凍サイクル装置

Claims (15)

  1. 冷媒を蒸発させる蒸発器と、
    前記蒸発器で生成された冷媒蒸気を圧縮する第1圧縮機と、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気をさらに圧縮する第2圧縮機とを含む圧縮機構と、
    前記圧縮機構で圧縮された前記冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器と、
    前記第1圧縮機から前記第2圧縮機への前記冷媒蒸気の流路を含み、冷媒液を貯留しており、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気と前記冷媒液とを直接的に接触させることによって前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気を冷却する中間冷却器と、
    第1流量調整弁を含み、前記中間冷却器と前記蒸発器とを接続している第1戻し経路と、
    前記中間冷却器の内部の圧力が目標圧力範囲外にあるとき、前記中間冷却器に貯留された前記冷媒液の液面が閾値レベルを下回るように前記第1流量調整弁を制御し、前記中間冷却器の内部の圧力が前記目標圧力範囲に収まっているとき、前記中間冷却器における前記冷媒液の前記液面が前記閾値レベルを上回るように前記第1流量調整弁を制御する制御装置と、
    を備えた、冷凍サイクル装置。
  2. 前記第1戻し経路がポンプを含み、
    前記冷凍サイクル装置は、
    前記中間冷却器における飽和温度を検出する第1温度センサと、
    前記冷媒液の前記液面よりも下の位置において前記中間冷却器の内部に設けられている、又は、前記中間冷却器と前記ポンプとの間において前記第1戻し経路に設けられている第1圧力センサと、
    をさらに備えた、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記蒸発器における飽和温度を検出する第2温度センサと、
    前記蒸発器に貯留された冷媒液の液面よりも下の位置において前記蒸発器の内部に設けられている、又は、前記第1流量調整弁と前記蒸発器との間において前記第1戻し経路に設けられている第2圧力センサと、
    をさらに備えた、請求項2に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記第1温度センサによって検出された前記飽和温度から特定される前記中間冷却器の内部の圧力をPmと定義し、前記第2温度センサによって検出された前記飽和温度から特定される前記蒸発器の内部の圧力をPeと定義し、前記第1圧力センサによって検出された圧力をP1と定義し、前記第2圧力センサによって検出された圧力をP2と定義し、前記冷凍サイクル装置の設置面から前記第1圧力センサまでの高さをH1と定義し、前記設置面から前記第2圧力センサまでの高さをH2と定義し、前記中間冷却器に貯留された前記冷媒液の密度をρと定義し、重力加速度をgと定義したとき、
    前記制御装置は、前記圧力Pmが前記目標圧力範囲外にあるとき、(P2−Pe)−(P1−Pm)+ρg(H2−H1)>0の関係が成立するように前記第1流量調整弁を制御する、請求項3に記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記設置面から前記第1圧力センサまでの高さH1が前記設置面から前記第2圧力センサまでの高さH2に等しい、請求項4に記載の冷凍サイクル装置。
  6. 前記凝縮器と前記中間冷却器とを接続している第2戻し経路と、
    前記第2戻し経路に配置された第2流量調整弁と、
    をさらに備えた、請求項1〜5のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
  7. 前記第1戻し経路がポンプを含み、
    前記制御装置は、前記第1圧力センサによって検出された圧力P1が前記ポンプの有効吸込ヘッドを上回るように前記第1流量調整弁を制御する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
  8. 前記凝縮器と前記中間冷却器とを接続している第2戻し経路と、
    前記第2戻し経路に配置された第2流量調整弁と、
    をさらに備え、
    前記第1戻し経路がポンプを含み、
    前記制御装置は、前記第1圧力センサによって検出された圧力P1が前記ポンプの有効吸込ヘッドを上回るように前記第2流量調整弁を制御する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
  9. 前記凝縮器と前記中間冷却器とを接続している第2戻し経路と、
    前記第2戻し経路に配置された第2流量調整弁と、
    をさらに備え、
    前記第1戻し経路がポンプを含み、
    前記制御装置は、前記第1圧力センサによって検出された圧力P1が前記ポンプの有効吸込ヘッドを上回るように前記第1流量調整弁及び前記第2流量調整弁を制御する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
  10. 冷媒を蒸発させる蒸発器と、
    前記蒸発器で生成された冷媒蒸気を圧縮する第1圧縮機と、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気をさらに圧縮する第2圧縮機とを含む圧縮機構と、
    前記圧縮機構で圧縮された前記冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器と、
    前記第1圧縮機から前記第2圧縮機への前記冷媒蒸気の流路を含み、冷媒液を貯留しており、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気と前記冷媒液とを直接的に接触させることによって前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気を冷却する中間冷却器と、
    第1流量調整弁及びポンプを含み、前記中間冷却器と前記蒸発器とを接続している第1戻し経路と、
    前記中間冷却器における飽和温度を検出する第1温度センサと、
    前記冷媒液の前記液面よりも下の位置において前記中間冷却器の内部に設けられている、又は、前記中間冷却器と前記ポンプとの間において前記第1戻し経路に設けられている第1圧力センサと、
    を備えた、冷凍サイクル装置。
  11. 前記中間冷却器に貯留された前記冷媒液を前記中間冷却器の空間部分に導く循環経路をさらに備えた、請求項10に記載の冷凍サイクル装置。
  12. 前記蒸発器における飽和温度を検出する第2温度センサと、
    前記蒸発器に貯留された冷媒液の液面よりも下の位置において前記蒸発器の内部に設けられている、又は、前記第1流量調整弁と前記蒸発器との間において前記第1戻し経路に設けられている第2圧力センサと、
    をさらに備えた、請求項10又は11に記載の冷凍サイクル装置。
  13. 前記冷媒は、常温での飽和蒸気圧が負圧の冷媒である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
  14. 前記冷媒は、主成分として水を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
  15. 冷凍サイクル装置の運転方法であって、
    前記冷凍サイクル装置は、
    冷媒を蒸発させる蒸発器と、
    前記蒸発器で生成された冷媒蒸気を圧縮する第1圧縮機と、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気をさらに圧縮する第2圧縮機とを含む圧縮機構と、
    前記圧縮機構で圧縮された前記冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器と、
    前記第1圧縮機から前記第2圧縮機への前記冷媒蒸気の流路を含み、冷媒液を貯留しており、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気と前記冷媒液とを直接的に接触させることによって前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気を冷却する中間冷却器と、
    第1流量調整弁を含み、前記中間冷却器と前記蒸発器とを接続している第1戻し経路と、
    を備えたものであり、
    前記運転方法は、
    前記中間冷却器の内部の圧力が目標圧力範囲外にあるとき、前記中間冷却器に貯留された前記冷媒液の液面が閾値レベルを下回るように前記第1流量調整弁を制御することと、
    前記中間冷却器の内部の圧力が前記目標圧力範囲に収まっているとき、前記中間冷却器における前記冷媒液の前記液面が前記閾値レベルを上回るように前記第1流量調整弁を制御することを含む、冷凍サイクル装置の運転方法。
JP2017039470A 2017-03-02 2017-03-02 冷凍サイクル装置及びその運転方法 Pending JP2018146144A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017039470A JP2018146144A (ja) 2017-03-02 2017-03-02 冷凍サイクル装置及びその運転方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017039470A JP2018146144A (ja) 2017-03-02 2017-03-02 冷凍サイクル装置及びその運転方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018146144A true JP2018146144A (ja) 2018-09-20

Family

ID=63590892

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017039470A Pending JP2018146144A (ja) 2017-03-02 2017-03-02 冷凍サイクル装置及びその運転方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018146144A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7056814B1 (ja) * 2021-09-13 2022-04-19 日本電気株式会社 冷却装置および冷却装置の制御方法
DE102022203525A1 (de) 2022-04-07 2023-10-12 Efficient Energy Gmbh Wärmepumpe

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7056814B1 (ja) * 2021-09-13 2022-04-19 日本電気株式会社 冷却装置および冷却装置の制御方法
WO2023037543A1 (ja) * 2021-09-13 2023-03-16 日本電気株式会社 冷却装置および冷却装置の制御方法
JP2023041593A (ja) * 2021-09-13 2023-03-24 日本電気株式会社 冷却装置および冷却装置の制御方法
US20230213253A1 (en) * 2021-09-13 2023-07-06 Nec Corporation Cooling device and control method for cooling device
DE102022203525A1 (de) 2022-04-07 2023-10-12 Efficient Energy Gmbh Wärmepumpe

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6150140B2 (ja) 熱交換装置及びヒートポンプ装置
JP6008206B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP6778884B2 (ja) 冷凍サイクル装置
WO2012147366A1 (ja) 冷凍装置
CN104567052A (zh) 制冷循环装置
JP4167190B2 (ja) 冷凍システムおよびその運転方法
JP2011017455A (ja) ターボ冷凍機
WO2018180337A1 (ja) 冷凍機制御装置、ターボ冷凍機、冷凍機制御方法およびプログラム
JP2018146144A (ja) 冷凍サイクル装置及びその運転方法
US20120125036A1 (en) Refrigeration system
JP6423736B2 (ja) 冷却装置
CN113720030B (zh) 空调器、控制方法、控制装置和计算机可读存储介质
JP2013160440A (ja) ターボ冷凍機
CN113108431B (zh) 一种5g用直流空调机柜空调器的控制方法
JP5279104B1 (ja) 二元冷凍装置の制御方法
JP2014066381A (ja) 冷凍サイクル装置
JP2018059655A (ja) 冷凍サイクル装置
JP2006038386A (ja) 冷却装置
US20210033316A1 (en) Oil pump control device, control method, control program, and turbo refrigerator
RU2614133C1 (ru) Бездроссельная теплонасосная установка
JP2019100695A (ja) 冷凍サイクル装置及び冷凍サイクル装置の駆動方法
JP2018066505A (ja) 冷凍サイクル装置
JP2008121930A (ja) 冷凍システム
JP7255708B2 (ja) 空気調和装置の室外機、空気調和装置および空気調和装置の室外機の制御方法
JP2018179370A (ja) 冷凍装置