JP2018066505A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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良美 川口
Yoshimi Kawaguchi
良美 川口
道美 日下
Michimi Kusaka
道美 日下
伊織 丸橋
Iori Maruhashi
伊織 丸橋
朋一郎 田村
Tomoichiro Tamura
朋一郎 田村
文紀 河野
Fuminori Kono
文紀 河野
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Abstract

【課題】冷凍サイクル装置の運転開始時点から冷凍サイクル装置の運転状態が定常状態に達するまでの時間を短縮するための技術を提供する。
【解決手段】本開示の冷凍サイクル装置(100)は、蒸発器(21)、圧縮機構(31)、凝縮器(51)、中間冷却器(41)及びヒータ(42)を備えている。圧縮機構(31)は、第1圧縮機(32)及び第2圧縮機(33)を含む。中間冷却器(41)は、第1圧縮機(32)から第2圧縮機(33)への冷媒蒸気の流路を含み、冷媒液を貯留しており、第1圧縮機(32)で圧縮された冷媒蒸気と冷媒液とを直接的に接触させることによって第1圧縮機(32)で圧縮された冷媒蒸気を冷却する。ヒータ(42)は、中間冷却器(41)に貯留された冷媒液を加熱する加熱手段の一例である。
【選択図】図1

Description

本開示は、冷凍サイクル装置に関する。
従来、冷凍サイクル装置の冷媒には代替フロンが使用されている。しかし、代替フロンの地球温暖化効果は大きいため、環境負荷がより小さい冷媒への転換が進められている。例えば、特許文献1には、冷媒として水を用いた冷房専用の空気調和装置が開示されている。
図6に示すように、特許文献1に記載の空気調和装置500は、蒸発器110、遠心圧縮機131、蒸気冷却器133、ルーツ式圧縮機132及び凝縮器120を備えている。水を冷媒として用いた場合、体積流量が非常に大きい冷媒蒸気を高い圧縮比で圧縮する必要がある。空気調和装置500は、遠心圧縮機131で圧縮した冷媒蒸気をルーツ式圧縮機132でさらに圧縮するように構成されている。遠心圧縮機131とルーツ式圧縮機132との間に配置された蒸気冷却器133において、冷媒蒸気が冷却される。この構成によれば、高温の冷媒によって空気調和装置500の構成部品の劣化が進むことを抑制できる。
特開2008−122012号公報
しかし、蒸気冷却器の存在は、冷凍サイクル装置の運転開始時点から冷凍サイクル装置の運転状態が定常状態に達するまでの時間を大幅に増加させる可能性がある。本開示の目的の1つは、冷凍サイクル装置の運転開始時点から冷凍サイクル装置の運転状態が定常状態に達するまでの時間を短縮するための技術を提供することにある。
すなわち、本開示は、
冷媒を蒸発させる蒸発器と、
前記蒸発器で生成された冷媒蒸気を圧縮する第1圧縮機と、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気をさらに圧縮する第2圧縮機とを含む圧縮機構と、
前記圧縮機構で圧縮された前記冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器と、
前記第1圧縮機から前記第2圧縮機への前記冷媒蒸気の流路を含み、冷媒液を貯留しており、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気と前記冷媒液とを直接的に接触させることによって前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気を冷却する中間冷却器と、
前記中間冷却器に貯留された前記冷媒液を加熱する加熱手段と、
を備えた、冷凍サイクル装置を提供する。
本開示の技術によれば、冷凍サイクル装置の運転開始時点から冷凍サイクル装置の運転状態が定常状態に達するまでの時間を短縮できる。
図1は、本開示の実施形態1にかかる冷凍サイクル装置の構成図である。 図2は、中間冷却器の外部に配置されたヒータを示す図である。 図3は、本開示の実施形態2にかかる冷凍サイクル装置の構成図である。 図4Aは、圧縮機構の冷却構造の例を示す図である。 図4Bは、圧縮機構の冷却構造の他の例を示す図である。 図5は、本開示の実施形態3にかかる冷凍サイクル装置の構成図である。 図6は、従来の冷凍サイクル装置の構成図である。
(本開示の基礎となった知見)
特許文献1は、蒸気冷却器133(図6)において、冷媒蒸気が空気又は冷却水によって間接的に冷却されることが望ましいことを示唆している。しかし、蒸気冷却器133が間接型冷却器である場合、蒸気冷却器133における冷媒の圧力損失が大きいため、圧縮機131及び132の仕事が大幅に増加するおそれがある。特に、水などの低圧冷媒の体積流量は非常に大きく、圧力損失も大きくなりがちである。なお、本明細書において「低圧冷媒」の語句は、常温での飽和蒸気圧が負圧の冷媒を意味する。
本発明者らは、冷媒蒸気を中間冷却器(蒸気冷却器)に貯留された冷媒液と直接的に接触させることによって、圧力損失の増大を抑制しつつ冷媒蒸気を効率的に冷却できるかどうか鋭意検討を行った。この構成によれば、冷凍サイクル装置の運転を開始すると、圧縮機で圧縮された冷媒蒸気が中間冷却器に流入し、中間冷却器に貯留された冷媒液と冷媒蒸気との間で熱交換が行われ、冷媒液の温度が上昇する。
このとき、中間冷却器の中の冷媒液には、冷媒蒸気の過熱度に相当する量の熱が与えられる。すなわち、冷媒液に与えられる熱は、冷媒蒸気が持っている顕熱であり、その熱量は、中間冷却器の中の冷媒液の温度を速やかに上昇させるのに必ずしも十分ではない。そのため、中間冷却器の冷媒液の温度は上がりにくい。また、中間冷却器の内部は飽和状態であり、中間冷却器の飽和圧力は冷媒液の温度に依存するため、中間冷却器の飽和圧力も上がりにくい。さらに、上流側の圧縮機の吐出圧力は中間冷却器の飽和圧力に等しいため、上流側の圧縮機の吐出圧力も上がりにくい。結果として、上流側の圧縮機の吐出温度(吐出冷媒の温度)が上がりにくく、それに伴って中間冷却器の冷媒液の温度も上がりにくい。
以上の相関関係により、冷凍サイクル装置の運転を開始しても、中間冷却器に貯留された冷媒液の温度が速やかに上がらず、冷凍サイクル装置の運転状態が定常状態に達するまでに非常に長い時間が必要になる。
本開示の第1態様にかかる冷凍サイクル装置は、
冷媒を蒸発させる蒸発器と、
前記蒸発器で生成された冷媒蒸気を圧縮する第1圧縮機と、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気をさらに圧縮する第2圧縮機とを含む圧縮機構と、
前記圧縮機構で圧縮された前記冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器と、
前記第1圧縮機から前記第2圧縮機への前記冷媒蒸気の流路を含み、冷媒液を貯留しており、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気と前記冷媒液とを直接的に接触させることによって前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気を冷却する中間冷却器と、
前記中間冷却器に貯留された前記冷媒液を加熱する加熱手段と、
を備えたものである。
第1態様によれば、中間冷却器に貯留された冷媒液に対して、第1圧縮機で圧縮された冷媒蒸気から冷媒液に熱が与えられる。冷媒液に与えられる熱は、冷媒蒸気が持っている顕熱である。併せて、加熱手段から冷媒液に熱が与えられる。つまり、冷媒蒸気が持っている顕熱以上の熱が冷媒液に与えられる。そのため、中間冷却器の中の冷媒液の温度を所定の温度まで速やかに上げることができる。その結果、冷凍サイクル装置の運転開始時点から冷凍サイクル装置の運転状態が定常状態に達するまでの時間を短縮できる。
本開示の第2態様にかかる冷凍サイクル装置は、
冷媒を蒸発させる蒸発器と、
前記蒸発器で生成された冷媒蒸気を圧縮する第1圧縮機と、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気をさらに圧縮する第2圧縮機とを含む圧縮機構と、
前記圧縮機構で圧縮された前記冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器と、
前記第1圧縮機から前記第2圧縮機への前記冷媒蒸気の流路を含み、冷媒液を貯留しており、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気と前記冷媒液とを直接的に接触させることによって前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気を冷却する中間冷却器と、
(i)前記中間冷却器の内部又は周囲に配置されたヒータと、(ii)前記圧縮機構の冷却構造と前記中間冷却器との間で前記冷媒液又は前記冷媒液と熱交換するべき液相の熱媒体を循環させる循環経路と、からなる群より選ばれる少なくとも1つと、
を備えたものである。
第2態様によれば、中間冷却器に貯留された冷媒液に対して、第1圧縮機で圧縮された冷媒蒸気から冷媒液に熱が与えられる。冷媒液に与えられる熱は、冷媒蒸気が持っている顕熱である。併せて、ヒータから冷媒液に熱が与えられる。あるいは、循環経路によって圧縮機構の排熱が冷媒液に与えられる。つまり、冷媒蒸気が持っている顕熱以上の熱が冷媒液に与えられる。そのため、中間冷却器の中の冷媒液の温度を所定の温度まで速やかに上げることができる。その結果、冷凍サイクル装置の運転開始時点から冷凍サイクル装置の運転状態が定常状態に達するまでの時間を短縮できる。
本開示の第3態様において、例えば、第2態様にかかる冷凍サイクル装置の前記ヒータが電気ヒータを含む。第3態様によれば、冷媒液の温度を速やかに上げることができる。
本開示の第4態様において、例えば、第2又は第3態様にかかる冷凍サイクル装置は、前記凝縮器の液出口に接続された一端と前記蒸発器の液入口に接続された他端とを有する戻し経路をさらに備え、前記中間冷却器は、前記戻し経路に配置されており、前記戻し経路は、前記中間冷却器の液出口から前記蒸発器の前記液入口まで延びている下流部分を含み、前記循環経路が所定の分岐位置において前記下流部分から分岐している。このような構成によれば、中間冷却器と配管との接続部分の数を減らし、冷凍サイクル装置の構成が複雑になることを回避できる。ポンプなどの機器も削減されうる。
本開示の第5態様において、例えば、第4態様にかかる冷凍サイクル装置は、前記中間冷却器の前記液出口と前記所定の分岐位置との間において、前記戻し経路の前記下流部分に配置されたポンプをさらに備えている。このような位置にポンプが設けられていると、ポンプの数を必要最小限に抑えることができるので、コスト及び消費電力の抑制に資する。
本開示の第6態様において、例えば、第2〜第5態様のいずれか1つにかかる冷凍サイクル装置は、前記循環経路から分岐し、前記中間冷却器の蒸気空間まで延びている冷却流路をさらに備えている。冷却流路によれば、冷媒液と冷媒蒸気との接触面積が増加し、冷媒蒸気が効率的に冷却される。
本開示の第7態様において、例えば、第2〜第6態様のいずれか1つにかかる冷凍サイクル装置は、前記循環経路に配置された弁をさらに備えている。第7態様によれば、圧縮機構の冷却構造に供給されるべき冷媒液の流量を変更(調節)することができる。
本開示の第8態様において、例えば、第1〜第7態様のいずれか1つにかかる冷凍サイクル装置は、前記凝縮器の液出口に接続された一端と前記蒸発器の液入口に接続された他端とを有する戻し経路をさらに備え、前記中間冷却器は、前記戻し経路に配置されている。このような構成によれば、冷熱源としての冷媒液を中間冷却器に容易に供給することができる。
本開示の第9態様において、例えば、第8態様にかかる冷凍サイクル装置の前記戻し経路は、前記凝縮器の前記液出口から前記中間冷却器の液入口まで延びている上流部分と、前記中間冷却器の液出口から前記蒸発器の前記液入口まで延びている下流部分とを含む。このような構成によれば、冷熱源としての冷媒液を中間冷却器に容易に供給することができる。
本開示の第10態様において、例えば、第1〜第8態様のいずれか1つにかかる冷凍サイクル装置は、前記蒸発器の蒸気出口に接続された一端と前記凝縮器の蒸気入口に接続された他端とを有する蒸気経路をさらに備え、前記第1圧縮機及び前記第2圧縮機は、前記蒸気経路に配置されており、前記蒸気経路は、中間圧部分を含み、前記中間圧部分は、前記第1圧縮機の吐出口から前記中間冷却器の蒸気入口まで延びている第1部分と、前記中間冷却器の蒸気出口と前記第2圧縮機の吸入口まで延びている第2部分とを含む。このような構成によれば、中間冷却器の内部空間(特に、冷媒液の液面よりも上の部分)を第1圧縮機から第2圧縮機への冷媒蒸気の流路として利用しつつ、中間冷却器に貯留された冷媒液に冷媒蒸気を直接的に接触させて冷媒蒸気を効率的に冷却することができる。
本開示の第11態様において、例えば、第1態様にかかる冷凍サイクル装置の前記加熱手段は、前記中間冷却器の内部又は周囲に配置されたヒータを含む。ヒータによって、冷凍サイクル装置の外部から冷媒液に熱が与えられ、冷媒液を効率的に加熱することができる。
本開示の第12態様において、例えば、第1態様にかかる冷凍サイクル装置の前記加熱手段は、前記圧縮機構の冷却構造と前記中間冷却器との間で前記冷媒液又は前記冷媒液と熱交換するべき液相の熱媒体を循環させる循環経路を含む。第12態様によれば、循環経路を流れる冷媒液によって圧縮機構の排熱が回収される。中間冷却器に貯留された冷媒液を加熱するための熱は、冷凍サイクル装置の内部で賄われる。熱源を別途準備する必要がないので、冷凍サイクル装置の効率を維持しつつ、冷凍サイクル装置の運転開始時点から冷凍サイクル装置の運転状態が定常状態に達するまでの時間を短縮できる。
本開示の第13態様において、例えば、第2又は第12態様にかかる冷凍サイクル装置の前記圧縮機構は、モータを含み、前記圧縮機構の冷却構造は、前記モータの周囲に配置された冷却ジャケット及び前記モータの周囲に配置された冷却管から選ばれる少なくとも1つを含む。第13態様によれば、冷媒液でモータを冷却できるので、モータを高効率で駆動することができる。
本開示の第14態様において、例えば、第1〜第13態様のいずれか1つにかかる冷凍サイクル装置の前記冷媒は、常温での飽和蒸気圧が負圧の冷媒である。本開示の技術は、このような冷媒を用いた冷凍サイクル装置に特に有用である。
本開示の第15態様において、例えば、第1〜第14態様のいずれか1つにかかる冷凍サイクル装置の前記冷媒は、主成分として水を含む。水を主成分として含む冷媒は、環境に対する負荷が小さい。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本開示は、以下の実施形態に限定されない。
(実施形態1)
図1に示すように、本実施形態の冷凍サイクル装置100は、蒸発器21、圧縮機構31、中間冷却器41、凝縮器51、蒸気経路34及び戻し経路39を備えている。圧縮機構31は、第1圧縮機32及び第2圧縮機33を含む。第1圧縮機32及び第2圧縮機33は、それぞれ、蒸気経路34に配置されている。第2圧縮機33は、中間冷却器41を介して、第1圧縮機32に直列に接続されている。中間冷却器41は、第1圧縮機32から第2圧縮機33への冷媒蒸気の流路を含む。
蒸発器21において冷媒が蒸発し、冷媒蒸気(気相の冷媒)が生成される。蒸発器21で生成された冷媒蒸気が第1圧縮機32に吸入されて圧縮される。圧縮された冷媒蒸気は、中間冷却器41において冷却され、第2圧縮機33に吸入されてさらに圧縮される。第2圧縮機33で圧縮された冷媒蒸気は凝縮器51に供給される。凝縮器51において冷媒蒸気が冷却されて冷媒液(液相の冷媒)が生成される。冷媒液は、中間冷却器41を経由して、凝縮器51から蒸発器21に送られる。蒸気経路34及び戻し経路39は、それぞれ、複数の配管で構成されている。
冷凍サイクル装置100には、常温(日本工業規格:20℃±15℃/JIS Z8703)での飽和蒸気圧が負圧(絶対圧で大気圧よりも低い圧力)の物質を主成分として含む冷媒が充填されている。このような冷媒としては、水、アルコール又はエーテルを主成分として含む冷媒が挙げられる。「主成分」とは、質量比で最も多く含まれた成分を意味する。
冷凍サイクル装置100の運転時において、冷凍サイクル装置100の内部の圧力は、例えば、大気圧よりも低い。冷媒として水を用いて冷房運転を行う場合、例えば、凝縮器51における冷媒の温度及び凝縮器51の内部の圧力は37℃で6.28kPaAであり、蒸発器21における冷媒の温度及び蒸発器21の内部の圧力は5℃で0.87kPaAである。
冷凍サイクル装置100は、さらに、吸熱回路12及び放熱回路14を備えている。
吸熱回路12は、蒸発器21で冷却された冷媒液を使用するための回路であり、ポンプ、室内熱交換器などの必要な機器を有している。吸熱回路12の一部は蒸発器21の内部に位置している。蒸発器21の内部において、吸熱回路12の一部は、冷媒液の液面よりも上に位置していてもよいし、冷媒液の液面よりも下に位置していてもよい。吸熱回路12には、水、ブラインなどの熱媒体が充填されている。
蒸発器21に貯留された冷媒液は、吸熱回路12を構成する部材(配管)に接触する。これにより、冷媒液と吸熱回路12の内部の熱媒体との間で熱交換が行われ、冷媒液が蒸発する。吸熱回路12の内部の熱媒体は、冷媒液の蒸発潜熱によって冷却される。例えば、冷凍サイクル装置100が室内の冷房を行う空気調和装置である場合、吸熱回路12の熱媒体によって室内の空気が冷却される。室内熱交換器は、例えば、フィンチューブ熱交換器である。
放熱回路14は、凝縮器51の内部の冷媒から熱を奪うために使用される回路であり、ポンプ、冷却塔などの必要な機器を有している。放熱回路14の一部は凝縮器51の内部に位置している。詳細には、凝縮器51の内部において、放熱回路14の一部は、冷媒液の液面よりも上に位置している。放熱回路14には、水、ブラインなどの熱媒体が充填されている。冷凍サイクル装置100が室内の冷房を行う空気調和装置である場合、凝縮器51は室外に配置され、放熱回路14の熱媒体によって凝縮器51の冷媒が冷却される。
圧縮機構31から吐出された高温の冷媒蒸気は、凝縮器51の内部において、放熱回路14を構成する部材(配管)に接触する。これにより、冷媒蒸気と放熱回路14の内部の熱媒体との間で熱交換が行われ、冷媒蒸気が凝縮する。放熱回路14の内部の熱媒体は、冷媒蒸気の凝縮潜熱によって加熱される。冷媒蒸気によって加熱された熱媒体は、例えば、放熱回路14の冷却塔(図示せず)において外気又は冷却水によって冷却される。
蒸発器21は、例えば、断熱性及び耐圧性を有する容器によって構成されている。蒸発器21は、冷媒液を貯留するとともに、冷媒液を内部で蒸発させる。蒸発器21の内部の冷媒液は、蒸発器21の外部からもたらされた熱を吸収し、沸騰する。すなわち、吸熱回路12から熱を吸収することによって加熱された冷媒液が蒸発器21の中で沸騰及び蒸発する。本実施形態において、蒸発器21に貯留された冷媒液は、吸熱回路12を循環する熱媒体と間接的に接触する。つまり、蒸発器21に貯留された冷媒液の一部は、吸熱回路12の熱媒体によって加熱され、飽和状態の冷媒液を加熱するために使用される。
蒸気経路34は、蒸発器21から凝縮器51に冷媒蒸気を導くための流路である。蒸気経路34は、蒸発器21の蒸気出口に接続された一端と凝縮器51の蒸気入口に接続された他端とを有する。本実施形態において、蒸気経路34は、上流部分35、下流部分36及び中間圧部分37を有する。上流部分35は、蒸発器21の蒸気出口から圧縮機構31の吸入口(本実施形態では、第1圧縮機32の吸入口)まで延びている。下流部分36は、圧縮機構31の吐出口(本実施形態では、第2圧縮機33の吐出口)から凝縮器51の蒸気入口まで延びている。中間圧部分37は、第1部分37a及び第2部分37bを含む。第1部分37aは、第1圧縮機32の吐出口から中間冷却器41の蒸気入口まで延びている。第2部分37bは、中間冷却器41の蒸気出口から第2圧縮機33の吸入口まで延びている。このような構成によれば、中間冷却器41の内部空間(特に、冷媒液の液面よりも上の部分)を第1圧縮機32から第2圧縮機33への冷媒蒸気の流路として利用しつつ、中間冷却器41に貯留された冷媒液に冷媒蒸気を直接的に接触させて冷媒蒸気を効率的に冷却することができる。
圧縮機構31は、第1圧縮機32及び第2圧縮機33を含み、冷媒蒸気を2段階で圧縮する。第1圧縮機32及び第2圧縮機33は、それぞれ、蒸気経路34に配置されている。第1圧縮機32及び第2圧縮機33は、例えば、容積型圧縮機又は速度型圧縮機である。容積型圧縮機は、容積変化によって冷媒を圧縮する圧縮機である。容積型圧縮機として、ロータリ圧縮機、スクリュー圧縮機、スクロール圧縮機、レシプロ圧縮機などが挙げられる。速度型圧縮機は、冷媒に運動量を与えることによって冷媒を圧縮する圧縮機である。速度型圧縮機(ターボ圧縮機)として、遠心圧縮機、軸流圧縮機などが挙げられる。第1圧縮機32及び第2圧縮機33は、それぞれ、回転数を変化させるための可変速機構を備えていてもよい。可変速機構の例は、圧縮機のモータを駆動するインバータである。蒸気経路34に3台以上の圧縮機が設けられていてもよい。第1圧縮機32の型式は、第2圧縮機33の型式と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
凝縮器51は、例えば、断熱性及び耐圧性を有する容器によって構成されている。凝縮器51は、冷媒蒸気を凝縮させるとともに、冷媒蒸気を凝縮させることによって生じた冷媒液を貯留する。本実施形態では、過熱状態の冷媒蒸気が、外部環境に熱を放出することによって冷却された熱媒体に間接的に接触して凝縮する。つまり、冷媒蒸気は、放熱回路14の熱媒体によって冷却され、凝縮する。
本実施形態において、蒸発器21及び凝縮器51は、間接接触型の熱交換器(例えば、シェルチューブ熱交換器)である。ただし、蒸発器21及び凝縮器51は、直接接触型の熱交換器であってもよい。つまり、吸熱回路12及び放熱回路14に冷媒液を循環させることによって、冷媒液を加熱したり冷却したりしてもよい。さらに、吸熱回路12及び放熱回路14の少なくとも1つが省略されていてもよい。
戻し経路39は、凝縮器51から蒸発器21に冷媒液を導くための流路である。戻し経路39は、凝縮器51の液出口に接続された一端と蒸発器21の液入口に接続された他端とを有する。本実施形態において、戻し経路39は、上流部分39a及び下流部分39bを有する。上流部分39aは、凝縮器51の液出口から中間冷却器41の液入口まで延びている。下流部分39bは、中間冷却器41の液出口から蒸発器21の液入口まで延びている。つまり、中間冷却器41は、戻し経路39に配置されている。上流部分39aを経由して、凝縮器51に貯留された冷媒液が中間冷却器41に供給される。下流部分39bを経由して、中間冷却器41に貯留された冷媒液が蒸発器21に供給される。冷媒液は、中間冷却器41を経由して、凝縮器51から蒸発器21に移される。このような構成によれば、冷熱源としての冷媒液を中間冷却器41に容易に供給することができる。
戻し経路39には、凝縮器51から蒸発器21に供給されるべき冷媒の流量(質量流量)を調節するための流量調整弁が設けられていてもよい。具体的には、戻し経路39の上流部分39aには、凝縮器51から中間冷却器41に供給されるべき冷媒の流量を調節するための流量調整弁が設けられていてもよい。戻し経路39の下流部分39bには、中間冷却器41から蒸発器21に供給されるべき冷媒の流量を調節するための流量調整弁が設けられていてもよい。また、上流部分39a及び下流部分39bから選ばれる少なくとも1つにポンプが設けられていてもよい。
中間冷却器41は、例えば、断熱性及び耐圧性を有する容器によって構成されている。中間冷却器41は、第1圧縮機32で圧縮された冷媒蒸気と冷媒液とを直接的に接触させることによって第1圧縮機32で圧縮された冷媒蒸気を冷却する。つまり、本実施形態において、中間冷却器41は、冷媒蒸気と冷媒液と直接的に接触させる直接接触型の熱交換器である。中間冷却器41で冷却された冷媒蒸気が第2圧縮機33に吸入され、圧縮される。中間冷却器41によれば、圧縮機構31の吐出冷媒の温度が過度に上がることを防止できるので、冷凍サイクル装置100の構成部品の劣化が進むことを抑制できる。また、中間冷却器41によれば、冷媒蒸気の温度を効率的に下げることができる。
本実施形態において、中間冷却器41は、第1圧縮機32から第2圧縮機33への冷媒蒸気の流路を含む。中間冷却器41には冷媒液が貯留されている。中間冷却器41に貯留された冷媒液の液面よりも上の空間部分が第1圧縮機32から第2圧縮機33への冷媒蒸気の流路を構成している。冷媒液の液面にて冷媒蒸気と冷媒液との熱交換が行われる。中間圧部分37の第1部分37a及び第2部分37bは、それぞれ、液面よりも上の空間部分に開口している。戻し経路39の上流部分39a及び下流部分39bは、それぞれ、液面よりも下において、中間冷却器41に接続されている。
なお、中間冷却器41が戻し経路39に配置されていることは必須ではない。例えば、戻し経路39とは別に、凝縮器51に貯留された冷媒液を中間冷却器41に供給するための経路が設けられていてもよい。
中間冷却器41の内部には、温度センサ44が配置されている。本実施形態において、温度センサ44は、冷媒液の液面よりも下に位置しており、中間冷却器41に貯留された冷媒液の温度を検出する。ただし、温度センサ44は、冷媒液の液面よりも上に位置していてもよい。この場合、温度センサ44は、冷媒蒸気の温度を検出する。さらに、温度センサ44は、中間圧部分37の第2部分37b又は第2圧縮機33の吸入口に配置されていてもよい。この場合、温度センサ44は、第2圧縮機33に吸入されるべき冷媒蒸気の温度(吸入温度)を検出する。
冷凍サイクル装置100は、さらに、ヒータ42を備えている。本実施形態において、ヒータ42は、中間冷却器41の内部に配置されている。ヒータ42は、冷媒液の液面よりも下に位置しており、冷媒液に浸されている。ヒータ42の全部が冷媒液の液面よりも下に位置していることが望ましい。ヒータ42は、中間冷却器41に貯留された冷媒液を加熱する加熱手段の一例である。ヒータ42によって、冷凍サイクル装置100の外部から冷媒液に熱が与えられ、冷媒液を効率的に加熱することができる。
本実施形態によれば、中間冷却器41に貯留された冷媒液に対して、第1圧縮機32で圧縮された冷媒蒸気から冷媒液に熱が与えられる。冷媒液に与えられる熱は、冷媒蒸気が持っている顕熱である。併せて、ヒータ42から冷媒液に熱が与えられる。つまり、冷媒蒸気が持っている顕熱以上の熱が冷媒液に与えられる。そのため、中間冷却器41の中の冷媒液の温度を所定の温度まで速やかに上げることができる。その結果、圧縮機32及び33のそれぞれにおける圧縮比(昇温幅)が限られていたとしても、冷凍サイクル装置100の運転開始時点から冷凍サイクル装置100の運転状態が定常状態に達するまでの時間を短縮できる。これらの効果は、他の実施形態においても同じように得られる。
ヒータ42は、典型的には、電気ヒータである。電気ヒータの具体例は、パイプヒータ、投げ込みヒータなどの抵抗加熱式のヒータである。ヒータ42が電気ヒータであるとき、ヒータ42は、スイッチ47を介して外部電源45に接続されている。スイッチ47がオンにされると外部電源45からヒータ42に電力が供給される。つまり、電気ヒータによれば、冷凍サイクル装置100の外部からの電力供給によって、冷媒液が加熱される。このような構成によれば、冷媒液の温度を速やかに上げることができる。外部電源45は、交流電源に限定されず、直流電源であってもよい。スイッチ47は、有接点スイッチであってもよいし、無接点スイッチであってもよい。
図2に示すように、冷凍サイクル装置100は、ヒータ42に代えて、中間冷却器41の周囲に配置されたヒータ43を備えていてもよい。ヒータ43は、中間冷却器41に巻き付けられていてもよい。ヒータ43は、典型的には、リボンヒータ又はシースヒータである。ヒータ43は、中間冷却器41に接続された配管に巻き付けられていてもよい。
ヒータ42及び43が電気ヒータであることは必須ではない。ヒータ42及び43は、例えば、バーナーのような熱源で加熱された流体(水、オイルなど)を循環させる配管で構成されていてもよい。
冷凍サイクル装置100は、さらに、制御器50を備えている。制御器50は、第1圧縮機32、第2圧縮機33、スイッチ47などを制御する。制御器50として、A/D変換回路、入出力回路、演算回路、記憶装置などを含むDSP(Digital Signal Processor)を使用できる。制御器50には、冷凍サイクル装置100を適切に運転するためのプログラムが格納されている。
本実施形態において、制御器50は、温度センサ44に電気的に接続されており、温度センサ44から出力された検出信号を取得する。検出信号に基づき、制御器50は、ヒータ42のオンオフ(スイッチ47のオンオフ)を制御する。
ヒータ42は、冷凍サイクル装置100の運転開始(圧縮機32及び33の起動)に伴ってオンに切り換えられる。その後、冷凍サイクル装置100の運転状態が定常状態に達した場合に、ヒータ42がオフに切り換えられる。具体的には、温度センサ44によって検出された冷媒液(又は冷媒蒸気)の温度が所定温度(例えば、20℃)に達した場合、制御器50は、冷凍サイクル装置100の運転状態が定常状態に達したものと判断し、ヒータ42(加熱手段)による冷媒液の加熱を停止する。本実施形態では、ヒータ42がオフにされる。このように、冷凍サイクル装置100の運転開始後の一定期間のみにおいてヒータ42をオンにすれば、ヒータ42によるエネルギー消費が抑制されるので、冷凍サイクル装置100の効率の大幅な低下を避けることができる。
なお、中間冷却器41に貯留された冷媒液の温度は、理論上、中間冷却器41の空間部分を満たす冷媒蒸気の圧力に対応する飽和温度に等しい。したがって、中間冷却器41には、温度センサ44に代えて、圧力センサが設けられていてもよい。温度センサ44の検出結果だけでなく、圧力センサの検出結果から冷凍サイクル装置100の運転状態が定常状態に達したかどうかを判断することもできる。
また、凝縮器51の内部に温度センサが配置されていてもよい。凝縮器51の内部において、温度センサは、凝縮器51に貯留された冷媒液の液面よりも下に位置していてもよいし、上に位置していてもよい。つまり、凝縮器51の内部において、温度センサは、冷媒蒸気の温度を検出する位置に配置されていてもよいし、冷媒液の温度を検出する位置に配置されていてもよい。凝縮器51の内部の冷媒蒸気の温度が高温熱源の温度(例えば、外気温度)以上の凝縮温度まで上昇した場合、冷凍サイクル装置100の運転状態が定常状態に達したものと判断することができる。凝縮器51には、温度センサに代えて、圧力センサが設けられていてもよい。
このように、冷凍サイクル装置100の運転状態が定常状態に達したかどうかを判断するための手段には、温度センサ又は圧力センサが含まれる。温度センサ又は圧力センサは、中間冷却器41の内部に配置されていてもよいし、凝縮器51の内部に配置されていてもよい。温度センサ又は圧力センサの検出値が所定の閾値(閾値温度又は閾値圧力)に達した場合、冷凍サイクル装置100の運転状態が定常状態に達したものと判断することができる。
また、中間冷却器41の内部には、冷媒液の液面の位置を検出するためのレベルセンサが設けられていてもよい。例えば、戻し経路39に流量調整弁又はポンプが設けられているとき、レベルセンサの検出結果に基づいて流量調整弁又はポンプを制御すれば、中間冷却器41に貯留された冷媒液の量を所望の範囲内に維持することができる。言い換えれば、制御器50は、レベルセンサの検出結果に基づいて流量調整弁又はポンプを制御するように構成されていてもよい。例えば、制御器50は、中間冷却器41に貯留された冷媒液の量を所望の範囲内に維持されるように、レベルセンサの検出結果に基づいて流量調整弁の開度を調節したり、ポンプの回転数を調節したりする。
(実施形態2)
図3に示すように、本実施形態に係る冷凍サイクル装置200は、循環経路46を備えている。実施形態1の冷凍サイクル装置100と本実施形態の冷凍サイクル装置200とで共通する要素には同じ参照符号を付し、それらの説明を省略することがある。すなわち、各実施形態に関する説明は、技術的に矛盾しない限り、相互に適用されうる。さらに、技術的に矛盾しない限り、各実施形態は、相互に組み合わされてもよい。これらは、後述する実施形態3にも当てはまる。
循環経路46は、圧縮機構31の冷却構造と中間冷却器41との間で中間冷却器41に貯留された冷媒液を循環させるための流路である。循環経路46は、複数の配管で構成されている。中間冷却器41から循環経路46に冷媒液が送られる。冷媒液は、圧縮機構31の排熱によって加熱されたのち、中間冷却器41に戻される。本実施形態において、循環経路46及び圧縮機構31の冷却構造は、中間冷却器41に貯留された冷媒液を加熱する加熱手段を構成している。
本実施形態において、循環経路46は、所定の分岐位置P1において、戻し経路39の下流部分39bから分岐している。循環経路46は、分岐位置P1において、T字管を用いて戻し経路39に接続されている。つまり、循環経路46は、戻し経路39の下流部分39bに接続された一端と中間冷却器41に接続された他端とを有する。詳細には、循環経路46は、上流部分46a及び下流部分46bを含む。上流部分46aは、戻し経路39における分岐位置P1から圧縮機構31の冷却構造まで延びている。下流部分46bは、圧縮機構31の冷却構造から中間冷却器41まで延びている。このような構成によれば、中間冷却器41に貯留された冷媒液を圧縮機構31の排熱で容易に加熱することができる。中間冷却器41と配管との接続部分の数を減らし、冷凍サイクル装置200の構成が複雑になることを回避できる。ポンプなどの機器も削減されうる。
図4Aに示すように、圧縮機構31は、第1圧縮機32を構成する低圧段翼車61、第2圧縮機33を構成する高圧段翼車62、シャフト65及びモータ69を備えている。図4Aに示す例において、圧縮機構31は、1軸2段の遠心圧縮機の構造を有する。モータ69は、ロータ66及びステータ67を含む。ロータ66は、シャフト65に固定されている。シャフト65の一端に低圧段翼車61が取り付けられ、シャフト65の他端に高圧段翼車62が取り付けられている。低圧段翼車61、高圧段翼車62、シャフト65及びモータ69は、ハウジング60に収められている。ハウジング60は、吸入口32a、吐出口32b、吸入口33a及び吐出口33bを有する。図3から理解できるように、吸入口32aには、蒸気経路34の上流部分35が接続されている。吐出口32bには、中間圧部分37の第1部分37aが接続されている。吸入口33aには中間圧部分37の第2部分37bが接続されている。吐出口33bには、蒸気経路34の下流部分36が接続されている。
冷媒蒸気は、吸入口32aを通じて圧縮機構31に吸入され、低圧段翼車61によって圧縮される。圧縮された冷媒蒸気は、吐出口32bを通じて圧縮機構31から吐出されて中間冷却器41に送られる。中間冷却器41において、冷媒蒸気は、冷媒液と直接的に接触して冷却される。冷却された冷媒蒸気は、吸入口33aを通じて圧縮機構31に再び吸入され、高圧段翼車62によって圧縮される。圧縮された冷媒蒸気は、吐出口33bを通じて圧縮機構31から吐出されて凝縮器51に送られる。
圧縮機構31は、さらに、モータ69の周囲に配置された冷却ジャケット68を備えている。冷却ジャケット68は、圧縮機構31の冷却構造の一例であり、少なくともモータ69の近傍においてハウジング60を覆っている。本実施形態では、冷却ジャケット68は、ハウジング60の全体を覆っている。冷却ジャケット68は、入口68a及び出口68bを有する。入口68aには、循環経路46の上流部分46aが接続されている。出口68bには、循環経路46の下流部分46bが接続されている。冷却ジャケット68とハウジング60との間には、入口68aから出口68bに向かって冷媒液を流通させるための密閉空間が形成されている。
本実施形態によれば、循環経路46を流れる冷媒液によって圧縮機構31の排熱(主に、モータ69の熱)が回収される。中間冷却器41に貯留された冷媒液を加熱するための熱は、冷凍サイクル装置200の内部で賄われる。熱源を別途準備する必要がないので、冷凍サイクル装置200の効率を維持しつつ、冷凍サイクル装置200の運転開始時点から冷凍サイクル装置200の運転状態が定常状態に達するまでの時間を短縮できる。また、冷媒液でモータ69を冷却できるので、モータ69を高効率で駆動することができる。
図4Bに示すように、変形例にかかる圧縮機構31Bは、冷却構造として、モータ69の周囲に配置された冷却管38を備えている。冷却管38は、ハウジング60に巻き付けられている。冷却管38の一端に循環経路46の上流部分46aが接続され、冷却管38の他端に循環経路46の下流部分46bが接続されている。冷却管38を流れる冷媒液によってモータ69の排熱が回収される。
なお、冷却管38は、ハウジング60の内部においてモータ69の周囲に配置されていてもよい。ハウジング60の内部において、ステータ67に冷却管38が接触していてもよい。つまり、冷却構造は、ハウジング60の外に配置されていてもよいし、ハウジング60の中に配置されていてもよい。ヒートシンクなどの伝熱部材が冷却管38と圧縮機構31Bとの間に配置されていてもよい。
図3に示すように、冷凍サイクル装置200は、さらに、ポンプ22を備えている。ポンプ22は、戻し経路39の下流部分39bに配置されている。詳細には、ポンプ22は、中間冷却器41の液出口と分岐位置P1との間において、戻し経路39の下流部分39bに配置されている。ポンプ22の働きによって、中間冷却器41に貯留された冷媒液を蒸発器21に供給することもできるし、循環経路46に供給することもできる。つまり、このような位置にポンプ22が設けられていると、ポンプ22の数を必要最小限に抑えることができるので、コスト及び消費電力の抑制に資する。
ポンプ22は、例えば、容積型ポンプ又は速度型ポンプである。容積型ポンプは、容積変化によって冷媒を昇圧するポンプである。容積型ポンプとして、ピストンポンプ、プランジャポンプ、ギアポンプ、ルーツポンプ、ベーンポンプ、ロータリポンプなどが挙げられる。速度型ポンプは、冷媒に運動量を与えることによって冷媒を昇圧するポンプである。速度型ポンプとして、遠心ポンプ、斜流ポンプ、軸流ポンプなどが挙げられる。ポンプ22は、回転数を変化させるための可変速機構を備えていてもよい。可変速機構の例は、ポンプ22のモータを駆動するインバータである。
冷凍サイクル装置200は、さらに、冷却流路24を備えている。冷却流路24は、循環経路46から分岐し、中間冷却器41の空間部分(液面よりも上の部分)まで延びている。詳細には、冷却流路24は、循環経路46の上流部分46aにおける所定の分岐位置P2から分岐している。冷却流路24は、分岐位置P2において、T字管を用いて循環経路46に接続されている。冷媒液の一部は、冷却流路24を通じて、中間冷却器41の空間部分に吐出される。これにより、冷媒液と冷媒蒸気との接触面積が増加し、冷媒蒸気が効率的に冷却される。冷却流路24は、少なくとも1つの配管で構成されている。冷却流路24は、中間冷却器41の空間部分に冷媒液を噴霧する噴霧管を含んでいてもよい。また、冷却流路24に流量調整弁、開閉弁などの弁が配置されていてもよい。冷却流路24を構成する配管には、実施形態1で説明したヒータ43が巻き付けられていてもよい。
ポンプ22を駆動すると、冷媒液は、中間冷却器41から、蒸発器21、圧縮機構31の冷却構造及び冷却流路24のそれぞれに供給されうる。本実施形態によれば、ポンプ22の数を必要最小限の数に抑えることができるので、コストの増大及び消費電力の増大を抑制することができる。
冷凍サイクル装置200は、さらに、弁27を備えている。弁27は、例えば、開閉弁又は流量調整弁である。弁27は、望ましくは流量調整弁である。弁27は、循環経路46に配置されている。本実施形態において、弁27は、循環経路46の上流部分46aに配置されている。詳細には、弁27は、分岐位置P2と圧縮機構31の冷却構造との間において、循環経路46の上流部分46aに配置されている。弁27によれば、冷却流路24の冷媒液の流量及び圧縮機構31の冷却構造に供給されるべき冷媒液の流量を変更(調節)することができる。
弁27の開度を適切に制御すれば、冷凍サイクル装置200の運転状態に応じて、冷却流路24の冷媒液の流量及び循環経路46の冷媒液の流量を調節できる。例えば、冷凍サイクル装置200の運転開始直後において、弁27を全開に制御し、循環経路46を通じて圧縮機構31の冷却構造に供給されるべき冷媒液の流量を増やす。これにより、冷凍サイクル装置200の運転開始時点から冷凍サイクル装置200の運転状態が定常状態に達するまでの時間を短縮することができる。他方、冷凍サイクル装置200の運転状態が定常状態に達した場合、弁27を閉じる又は弁27の開度を減らす。すると、冷却流路24の冷媒液の流量が増加し、中間冷却器41における冷媒蒸気の冷却が促進される。したがって、冷媒液の流量を変更しない場合と比較して、冷凍サイクル装置200の起動運転を効率的に実行することができる。
弁27は、例えば、次の手順で制御される。
制御器50は、冷凍サイクル装置200の運転開始に伴って、弁27を全開に制御する。実施形態1で説明したように、温度センサ44によって検出された冷媒液(又は冷媒蒸気)の温度が所定温度(例えば、20℃)に達した場合、制御器50は、冷凍サイクル装置200の運転状態が定常状態に達したものと判断し、弁27を閉じる又は弁27の開度を減らす。
先に説明したように、中間圧部分37の第2部分37b又は第2圧縮機33の吸入口33aに温度センサが配置されていてもよい。この温度センサによって検出されるべき冷媒蒸気の温度は、第2圧縮機33の吸入冷媒の温度である。第2圧縮機33の吸入冷媒の温度と中間冷却器41における飽和温度との差(つまり、第2圧縮機33の吸入冷媒の過熱度)がゼロに収斂するように弁27の開度を制御することができる。このようにすれば、冷媒蒸気の冷却を促進することができる。
弁27は、分岐位置P1と分岐位置P2との間において、循環経路46の上流部分46aに配置されていてもよい。
実施形態1で説明したヒータ42が本実施形態の冷凍サイクル装置200に設けられていてもよい。
循環経路46が戻し経路39から分岐していることは必須ではない。循環経路46の上流部分46aは、中間冷却器41から直接延びていてもよい。言い換えれば、上流部分46aは、中間冷却器41に接続された一端と圧縮機構31の冷却構造に接続された他端とを有していてもよい。同様に、冷却流路24が循環経路46から分岐していることは必須ではない。冷却流路24は、中間冷却器41に貯留された冷媒液を中間冷却器41の空間部分に噴霧するように、中間冷却器41の底部に接続された一端と中間冷却器41の空間部分に位置する他端とを有していてもよい。
(実施形態3)
図5に示すように、本実施形態の冷凍サイクル装置300は、循環経路70を備えている。循環経路70は、圧縮機構31の冷却構造と中間冷却器41との間で液相の熱媒体を循環させるための流路である。液相の熱媒体は、中間冷却器41に貯留された冷媒液と熱交換するべき流体である。液相の熱媒体として、水、オイルなどが挙げられる。循環経路70は、冷凍サイクル装置300の冷媒の流路から完全に独立した流路である。循環経路70は、複数の配管で構成されている。
本実施形態において、循環経路70は、上流部分70a、下流部分70b及び熱交換部分70cを含む。熱交換部分70cは、中間冷却器41の内部に配置されている。熱交換部分70cは、冷媒液の液面よりも下に位置しており、冷媒液に接している。熱交換部分70cは、例えば、蛇行した配管によって構成されている。ただし、熱交換部分70cの構造は特に限定されない。また、図2を参照して説明したヒータ43のように、熱交換部分70cを構成する配管が中間冷却器41に巻き付けられていてもよい。上流部分70aは、熱交換部分70cの一端と圧縮機構31の冷却構造とを接続している。下流部分70bは、圧縮機構31の冷却構造と熱交換部分70cの他端とを接続している。循環経路70にはポンプ72が配置されている。詳細には、ポンプ72は、上流部分70aに配置されている。循環経路70及び圧縮機構31の冷却構造は、中間冷却器41に貯留された冷媒液を加熱する加熱手段を構成している。
冷凍サイクル装置300の運転開始時点から冷凍サイクル装置300の運転状態が定常状態に達するまでの期間において、ポンプ72が駆動される。冷凍サイクル装置300の運転状態が定常状態に達したら、ポンプ72を停止させる。
他の実施形態と同様、本実施形態においても、中間冷却器41に貯留された冷媒液の温度を速やかに上げることができるので、冷凍サイクル装置300の運転開始時点から冷凍サイクル装置300の運転状態が定常状態に達するまでの時間を短縮することができる。
本明細書に開示された冷凍サイクル装置は、空気調和装置、チラー、蓄熱装置などに有用であり、家庭用エアコン、業務用エアコンなどの空気調和装置に特に有用である。
21 蒸発器
22,72 ポンプ
24 冷却流路
27 弁
31 圧縮機構
32 第1圧縮機
33 第2圧縮機
34 蒸気経路
38 冷却管
39 戻し経路
41 中間冷却器
42,43 ヒータ
46,70 循環経路
51 凝縮器
68 冷却ジャケット
69 モータ
100,200,300 冷凍サイクル装置
P1,P2 分岐位置

Claims (15)

  1. 冷媒を蒸発させる蒸発器と、
    前記蒸発器で生成された冷媒蒸気を圧縮する第1圧縮機と、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気をさらに圧縮する第2圧縮機とを含む圧縮機構と、
    前記圧縮機構で圧縮された前記冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器と、
    前記第1圧縮機から前記第2圧縮機への前記冷媒蒸気の流路を含み、冷媒液を貯留しており、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気と前記冷媒液とを直接的に接触させることによって前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気を冷却する中間冷却器と、
    前記中間冷却器に貯留された前記冷媒液を加熱する加熱手段と、
    を備えた、冷凍サイクル装置。
  2. 冷媒を蒸発させる蒸発器と、
    前記蒸発器で生成された冷媒蒸気を圧縮する第1圧縮機と、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気をさらに圧縮する第2圧縮機とを含む圧縮機構と、
    前記圧縮機構で圧縮された前記冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器と、
    前記第1圧縮機から前記第2圧縮機への前記冷媒蒸気の流路を含み、冷媒液を貯留しており、前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気と前記冷媒液とを直接的に接触させることによって前記第1圧縮機で圧縮された前記冷媒蒸気を冷却する中間冷却器と、
    (i)前記中間冷却器の内部又は周囲に配置されたヒータと、(ii)前記圧縮機構の冷却構造と前記中間冷却器との間で前記冷媒液又は前記冷媒液と熱交換するべき液相の熱媒体を循環させる循環経路と、からなる群より選ばれる少なくとも1つと、
    を備えた、冷凍サイクル装置。
  3. 前記ヒータが電気ヒータを含む、請求項2に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記凝縮器の液出口に接続された一端と前記蒸発器の液入口に接続された他端とを有する戻し経路をさらに備え、
    前記中間冷却器は、前記戻し経路に配置されており、
    前記戻し経路は、前記中間冷却器の液出口から前記蒸発器の前記液入口まで延びている下流部分を含み、
    前記循環経路が所定の分岐位置において前記下流部分から分岐している、請求項2又は3に記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記中間冷却器の前記液出口と前記所定の分岐位置との間において、前記戻し経路の前記下流部分に配置されたポンプをさらに備えた、請求項4に記載の冷凍サイクル装置。
  6. 前記循環経路から分岐し、前記中間冷却器の蒸気空間まで延びている冷却流路をさらに備えた、請求項2〜5のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
  7. 前記循環経路に配置された弁をさらに備えた、請求項2〜6のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
  8. 前記凝縮器の液出口に接続された一端と前記蒸発器の液入口に接続された他端とを有する戻し経路をさらに備え、
    前記中間冷却器は、前記戻し経路に配置されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
  9. 前記戻し経路は、前記凝縮器の前記液出口から前記中間冷却器の液入口まで延びている上流部分と、前記中間冷却器の液出口から前記蒸発器の前記液入口まで延びている下流部分とを含む、請求項8に記載の冷凍サイクル装置。
  10. 前記蒸発器の蒸気出口に接続された一端と前記凝縮器の蒸気入口に接続された他端とを有する蒸気経路をさらに備え、
    前記第1圧縮機及び前記第2圧縮機は、前記蒸気経路に配置されており、
    前記蒸気経路は、中間圧部分を含み、
    前記中間圧部分は、前記第1圧縮機の吐出口から前記中間冷却器の蒸気入口まで延びている第1部分と、前記中間冷却器の蒸気出口と前記第2圧縮機の吸入口まで延びている第2部分とを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
  11. 前記加熱手段は、前記中間冷却器の内部又は周囲に配置されたヒータを含む、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  12. 前記加熱手段は、前記圧縮機構の冷却構造と前記中間冷却器との間で前記冷媒液又は前記冷媒液と熱交換するべき液相の熱媒体を循環させる循環経路を含む、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  13. 前記圧縮機構は、モータを含み、
    前記圧縮機構の冷却構造は、前記モータの周囲に配置された冷却ジャケット及び前記モータの周囲に配置された冷却管から選ばれる少なくとも1つを含む、請求項2又は12に記載の冷凍サイクル装置。
  14. 前記冷媒は、常温での飽和蒸気圧が負圧の冷媒である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
  15. 前記冷媒は、主成分として水を含む、請求項1〜14のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
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