JP2018141763A - 検知装置、及び制御システム - Google Patents
検知装置、及び制御システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018141763A JP2018141763A JP2017037674A JP2017037674A JP2018141763A JP 2018141763 A JP2018141763 A JP 2018141763A JP 2017037674 A JP2017037674 A JP 2017037674A JP 2017037674 A JP2017037674 A JP 2017037674A JP 2018141763 A JP2018141763 A JP 2018141763A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- distance
- signal
- sensor
- state
- human body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01V—GEOPHYSICS; GRAVITATIONAL MEASUREMENTS; DETECTING MASSES OR OBJECTS; TAGS
- G01V3/00—Electric or magnetic prospecting or detecting; Measuring magnetic field characteristics of the earth, e.g. declination, deviation
- G01V3/12—Electric or magnetic prospecting or detecting; Measuring magnetic field characteristics of the earth, e.g. declination, deviation operating with electromagnetic waves
-
- G—PHYSICS
- G05—CONTROLLING; REGULATING
- G05B—CONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
- G05B19/00—Programme-control systems
- G05B19/02—Programme-control systems electric
- G05B19/04—Programme control other than numerical control, i.e. in sequence controllers or logic controllers
- G05B19/042—Programme control other than numerical control, i.e. in sequence controllers or logic controllers using digital processors
- G05B19/0428—Safety, monitoring
-
- G—PHYSICS
- G05—CONTROLLING; REGULATING
- G05B—CONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
- G05B2219/00—Program-control systems
- G05B2219/20—Pc systems
- G05B2219/26—Pc applications
- G05B2219/2628—Door, window
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Remote Sensing (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Automation & Control Theory (AREA)
- Electromagnetism (AREA)
- Environmental & Geological Engineering (AREA)
- Geology (AREA)
- General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Geophysics (AREA)
- Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
- Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
Abstract
【課題】物体がセンサから離れる方向に移動していることを、制御信号に迅速に反映させることができる検知装置、及び制御システムを提供する。【解決手段】検知装置1において、信号処理部12は、判定部12eと、出力部12gとを有する。判定部12eは、センサ信号に基づいて、人体200がセンサ11に近付く方向に移動している接近状態であるか否か、及び人体200がセンサ11から離れる方向に移動している離隔状態であるか否かを判定する。出力部12gは、人体200が接近状態であれば、制御信号を出力し、人体200が離隔状態であれば、制御信号を出力しない。【選択図】図1
Description
本発明は、検知装置、及び制御システムに関する。
従来、単一周波数の電波を送信して、物体の接近または離脱の情報が含まれるセンサ信号を出力する検知装置がある(例えば、特許文献1参照)。
この従来の検知装置は、人体が境界線より外側に離脱した場合に、照明装置へ消灯信号を出力して、照明装置を消灯させている。
上述の従来の検知装置は、人体が境界線より外側の領域にまで離れた場合に消灯信号を出力している。すなわち、従来の検知装置は、人体がセンサから離れる方向に移動していても、境界線より内側の領域内に存在していれば、消灯信号を出力しない。この結果、従来の検知装置では、人体がセンサから離れる方向に移動しているにも関わらず、照明装置の点灯状態が継続するので、点灯時間が必要以上に長くなる可能性があった。
本発明の目的は、物体がセンサから離れる方向に移動していることを、制御信号に迅速に反映させることができる検知装置、および制御システムを提供することにある。
本発明の一態様に係る検知装置は、センサと、信号処理部とを備える。前記センサは、電波を送信し、前記電波が物体で反射した反射波を受信して、前記物体までの距離に対応したセンサ信号を出力する。前記信号処理部は、前記センサ信号が入力される。前記信号処理部は、判定部と、出力部とを有する。前記判定部は、前記センサ信号に基づいて前記物体の状態を判定する。前記出力部は、前記判定部の判定結果に応じて、制御信号を出力する。そして、前記判定部は、前記センサ信号に基づいて、前記物体が前記センサに近付く方向に移動している接近状態であるか否か、及び前記物体が前記センサから離れる方向に移動している離隔状態であるか否かを判定する。前記出力部は、前記物体が前記接近状態であれば、前記制御信号を出力し、前記物体が前記離隔状態であれば、前記制御信号を出力しない。
本発明の一態様に係る制御システムは、上述の検知装置と、人の出入口を開閉するドアを有する自動ドア装置とを備える。前記制御信号は、前記ドアを開くための信号である。前記自動ドア装置は、前記制御信号を受け取ると前記ドアを開制御し、前記制御信号を受け取らなければ前記ドアを閉制御する。
以上説明したように、本発明では、物体がセンサから離れる方向に移動していることを、制御信号に迅速に反映させることができるという効果がある。
本発明は、検知装置、及び制御システムに関する。より詳細には、本発明は、電波式のセンサを用いた検知装置、及び制御システムに関する。
図1は、本実施形態の制御システムS1の構成を示す。制御システムS1は、検知装置1と、設備機器2とを備える。検知装置1は、設備機器2と組み合わせて用いられる。検知装置1に組み合される設備機器2としては、自動ドア、照明装置、監視カメラ、デジタルサイネージ(Digital Signage)、自動販売機、エレベータ、空調装置、警報装置などが挙げられる。なお、検知装置1に組み合される設備機器2の種類は限定されない。
検知装置1は、センサ11と、信号処理部12とを備える。
センサ11は、電波を送信し、物体で反射された電波(反射波)を受信して、物体までの距離に対応したセンサ信号を出力する電波式のセンサである。なお、本実施形態では、物体として人体200を例示する。
そして、以下の説明では、設備機器2として自動ドア装置21を例示する。図2A、図2Bは、自動ドア装置21の設置空間を上方から見た断面図である。自動ドア装置21は、両開き構造である一対のスライドドア211,212と、制御装置213とを備えている。図2Aは閉状態のスライドドア211,212を示し、図2Bは開状態のスライドドア211,212を示す。そして、2つの空間501,502を隔てる隔壁500に人の出入口503が形成されている。一対のスライドドア211,212は、出入口503を開閉するように取り付けられる。制御装置213は、検知装置1から出力される制御信号によって、一対のスライドドア211,212の開閉動作を制御する。そして、センサ11は、出入口503の上辺の中央(または中央付近)に配置されており、空間501側を検知領域100とする。
人体200は、図3に示すように、空間501の床面400(地面を含む)の上を移動している。そして、出入口503の上方に設置されたセンサ11が電波を送信する。人体200が移動する二次元空間を移動平面300と呼ぶ。移動平面300は、床面400に沿って設定されてもよいし、床面400から上方に所定距離離れて仮想的に設定されてもよい。
図2A、図2Bの検知領域100は、移動平面300において、人体200に対するセンサ11の感度(検知感度)が一定レベル以上となる領域を検知領域100として表している。
検知領域100は、空間501側において半円形状に形成されている。センサ11の設置空間の平面視(移動平面300の平面視)では、センサ11の設置点は、上述の半円の直径(半円の弧に張られる弦)の中点になる。なお、検知領域100は、長円を短軸または長軸で2分割した一方の形状に形成されてもよい。
検知領域100の円弧状の外縁110は、センサ11が人体200を検知し始める最遠点を連続させた線である。具体的には、センサ11が送信する電波の電界強度は、外縁110上において同値(または、ほぼ同値)となる。そこで、検知装置1は、受信した反射波の信号強度(受信強度)が予め決められた検知閾値以上であれば、人体200が検知領域100内に存在すると判断する。この場合、検知閾値は、外縁110上に存在する人体200で反射した反射波の受信強度に等しくなるように設定されている。
そして、検知装置1は、検知領域100内に存在する人体200までの距離を求め、人体200までの距離の履歴に基づいて、検知領域100内における人体200の状態を判別する。人体200の状態とは、人体200がセンサ11に近付く方向に移動している接近、および人体200がセンサ11から離れる方向に移動している離隔、人体200が移動していない停止などである。
以下、検知装置1の構成、および動作について詳述する(図1参照)。
センサ11は、送信制御部11a、送信部11b、送信アンテナ11c、受信アンテナ11d、受信部11eを備える。
送信部11bは、送信アンテナ11cから電波を送信させる。送信制御部11aは、送信アンテナ11cから送信される電波の周波数、送信タイミング等を制御する。送信アンテナ11cが送信する電波は、10GHz〜30GHzの準ミリ波であることが好ましい。なお、送信アンテナ11cが送信する電波は、準ミリ波に限らず、ミリ波、マイクロ波でもよい。また、送信アンテナ11cが送信する電波の周波数の値は、特に限定するものではない。
受信部11eは、受信アンテナ11dを介して、検知領域100内の人体200などの物体で反射された反射波を受信する。受信アンテナ11dは、無指向性であることが好ましい。受信部11eは、反射波の受信強度が予め決められた検知閾値以上であれば、人体200が検知領域100内に存在すると判断して、人体200までの距離に対応したセンサ信号を出力する。
上述の検知領域100は、送信アンテナ11cまたは受信アンテナ11dの指向性によって形成されている。あるいは、検知領域100は、送信アンテナ11c及び受信アンテナ11dの各指向性によって形成されてもよい。
具体的に、センサ11は、送信する電波の周波数を時間の経過に伴って変化させて人体200までの距離の情報が含まれるセンサ信号を出力する。たとえば、センサ11は、FMCW(Frequency-Modulated Continuous-Wave)方式を用いる。図4に示すように、送信制御部11aは、送信部11bが送信する電波の周波数(送信周波数)fsを上昇させた後に下降させるスイープ処理を繰り返す。スイープ処理は、掃引周波数幅Δfa、掃引時間T1が決められている。
センサ11と人体200との間の距離をL、光速をCとすると、受信部11eは、Td=2L/C後に反射波を受信する(図4)。反射波の周波数(受信周波数)frは、送信周波数fsと同様に、掃引周波数幅Δfa、掃引時間T1で変化する。そして、受信部11eが、送信周波数fsと受信周波数frとの周波数差に等しい周波数fbのビート信号を生成して、センサ信号として出力する。ビート信号の周波数fbは、fb=[(Δfa・2L)/(C・T1)]となる。故に、人体200までの距離Lは、(1)式で表される。
L=(fb・C・T1)/(2・Δfa) ……… (1)式
そして、信号処理部12は、(1)式に基づいて人体200までの距離Lを求める。さらに、信号処理部12は、距離Lの情報に基づいて、検知領域100内における人体200の状態を判定することができる。なお、光速C、掃引時間T1、掃引周波数幅Δfaは既知であり、信号処理部12は、光速C、掃引時間T1、掃引周波数幅Δfaの各データを予め記憶している。
L=(fb・C・T1)/(2・Δfa) ……… (1)式
そして、信号処理部12は、(1)式に基づいて人体200までの距離Lを求める。さらに、信号処理部12は、距離Lの情報に基づいて、検知領域100内における人体200の状態を判定することができる。なお、光速C、掃引時間T1、掃引周波数幅Δfaは既知であり、信号処理部12は、光速C、掃引時間T1、掃引周波数幅Δfaの各データを予め記憶している。
図4では、センサ11が、電波を送信する掃引時間T1と電波を送信しない休止時間T2とを交互に繰り返している。この場合、スイープ処理の周期を処理周期T0とすると、処理周期T0は、掃引時間T1と休止時間T2との和になる。また、センサ11は、スイープ処理は掃引時間T1毎に繰り返し行ってもよい。この場合、処理周期T0と掃引時間T1とは等しくなる。
信号処理部12は、センサ11から出力されるセンサ信号を信号処理する機能を有する。信号処理部12は、増幅部12a、A/D変換部12b、周波数分析部12c、補正部12d、判定部12eと、記憶部12fと、出力部12gとを備える。
増幅部12aは、センサ11から出力されたセンサ信号を増幅する。増幅部12aは、例えば、オペアンプを用いた増幅器により構成することができる。A/D変換部12bは、増幅部12aによって増幅されたセンサ信号をディジタルのセンサ信号に変換して出力する。
周波数分析部12cは、A/D変換部12bから出力されるセンサ信号を周波数領域のセンサ信号(周波数軸信号)に変換し、周波数帯域の異なるフィルタバンク9a(図5参照)の群におけるフィルタバンク9a毎の信号として抽出する。周波数分析部12cは、フィルタバンク9aの群として、規定数(例えば、16個)のフィルタバンク9aを設定してあるが、フィルタバンク9aの個数は特に限定するものではない。
周波数分析部12cは、A/D変換部12bから出力されるセンサ信号に離散コサイン変換(Discrete Cosine Transform:DCT)を行うことで周波数領域のセンサ信号に変換する。また、図5に示すように、各フィルタバンク9aの各々は、複数(図示例では、5個)の周波数ビン(frequency bin)9bを有している。DCTを利用したフィルタバンク9aの周波数ビン9bは、DCTビンとも呼ばれる。フィルタバンク9aは、周波数ビン9bの幅により分解能が決まる。フィルタバンク9aのそれぞれにおける周波数ビン9bの数は、特に限定するものではなく、5個以外の複数でもよいし、1個でもよい。A/D変換部12bから出力されるセンサ信号を周波数領域のセンサ信号に変換する直交変換は、DCTに限らず、例えば、高速フーリエ変換(Fast Fourier Transformation:FFT)でもよい。また、A/D変換部12bから出力されるセンサ信号を周波数領域のセンサ信号に変換する方式は、ウェーブレット変換(Wavelet Transform:WT)でもよい。
補正部12dは、センサ信号の規格化処理、センサ信号の平滑処理、センサ信号から背景信号を除去する背景信号除去処理を行う。
補正部12dは、規格化処理において、周波数分析部12cが出力するセンサ信号を規格化する。補正部12dは、周波数分析部12cにより抽出された全てのフィルタバンク9aそれぞれの信号強度の総和で、フィルタバンク9aそれぞれを通過したセンサ信号の強度を規格化する。あるいは、補正部12dは、複数(例えば、低周波側の4個)のフィルタバンク9aの各信号強度の総和で、フィルタバンク9aそれぞれを通過したセンサ信号の強度を規格化する。
また、補正部12dは、以下の2つの平滑機能のうち、少なくとも一方を有する。第1の平滑機能は、フィルタバンク9aのそれぞれにおいて、センサ信号の信号強度を周波数領域(周波数軸方向)において平滑する機能である。第2の平滑機能は、フィルタバンク9aのそれぞれにおいて、センサ信号の信号強度を時間軸方向において平滑する機能である。信号処理部12は、これらの平滑機能によって雑音の影響を低減することが可能となる。補正部12dが第1の平滑機能および第2の平滑機能の両方を備えていれば、センサ信号に対する雑音の影響をより低減することが可能となる。
また、信号処理部12は、背景信号を推定する推定期間と、判定処理を行う判定期間とを交互に切り替える。補正部12dは、推定期間において背景信号を推定し、判定期間において背景信号を除去したセンサ信号を判定部12eへ出力する。推定期間と判定期間とは、同じ時間長さに限らず、互いに異なる時間長さでもよい。
具体的に、補正部12dは、フィルタバンク9aそれぞれの信号に含まれている背景信号(雑音、あるいは検出対象(ここでは、人体200)以外の要因によってセンサ信号に含まれる信号成分)を推定する。補正部12dは、推定期間においてフィルタバンク9aそれぞれについて得られた信号を、フィルタバンク9a毎の背景信号であると推定して、背景信号のデータを随時更新する。補正部12dは、判定期間において、フィルタバンク9aのそれぞれの信号から背景信号を除去する。
ところで、検知装置1の周囲環境によっては、比較的大きな背景信号が含まれる周波数ビン9bが既知である場合がある。例えば、検知装置1の周辺に、商用電源から電源供給される機器が存在しているとする。この場合、商用電源周波数(例えば、60Hz)の高調波成分(例えば、60Hz、120Hz等)を含む周波数ビン9bの信号には、比較的大きな背景信号が含まれる可能性が高い。
そこで、補正部12dは、背景信号が定常的に含まれる周波数ビン9bを特定周波数ビンとすることが好ましい。そして、補正部12dは、特定周波数ビンの信号を無効とし、この特定周波数ビンの両側の2個の周波数ビン9bの信号強度から推定した信号で、特定周波数ビンの信号を補完する。したがって、補正部12dは、定常的に発生する特定周波数の背景信号をセンサ信号から低減することができる。
また、補正部12dは、周波数領域(周波数軸上)において背景信号を濾波することで背景信号を除去する適応フィルタ(Adaptive filter)を用いることもできる。この種の適応フィルタとしては、DCTを用いた適応フィルタ(Adaptive filter using Discrete Cosine Transform)が好ましい。この場合、適応フィルタの適応アルゴリズムとしては、DCTのLMS(Least Mean Square)アルゴリズムを用いればよい。また、適応フィルタは、FFTを用いた適応フィルタでもよい。この場合、適応フィルタの適応アルゴリズムとしては、FFTのLMSアルゴリズムを用いればよい。
上述のように、周波数分析部12cが出力するセンサ信号は、補正部12dによって規格化、平滑化され、さらに背景信号を除去されて、判定部12eに入力される。
判定部12eは、入力されたセンサ信号に基づいて、検知領域100内における人体200の状態を判定する判定処理を行う。
まず、人体200が検知領域100内に侵入し、センサ11が検知閾値以上(または検知閾値+αの範囲内)の受信強度を有する反射波を受信すると、センサ11から人体200までの距離の情報が含まれるセンサ信号が出力される。信号処理部12では、上述の増幅部12a、A/D変換部12b、周波数分析部12c、補正部12dの各処理を実行されたセンサ信号が、判定部12eに引き渡される。
判定部12eは、入力されたセンサ信号に基づいて、人体200までの距離Lを求める。具体的に、判定部12eは、入力されたセンサ信号に基づいて、ビート信号の周波数fbを求める。光速C、掃引時間T1、掃引周波数幅Δfaの各データは、記憶部12fに予め記憶されている。判定部12eは、ビート信号の周波数fb、光速C、掃引時間T1、掃引周波数幅Δfaを上述の(1)式に適用して、距離Lを求めることができる。
センサ11は上述の処理周期T0でスイープ処理を繰り返すので、判定部12eは、処理周期T0毎の距離Lを求めることができる。そして、判定部12eは、求めた距離Lのデータ(距離データ)を記憶部12fに格納する。この結果、記憶部12fには、複数の距離データが格納される。複数の距離データは、判定部12eが求めた距離Lの履歴であり、処理周期T0毎の距離Lの時系列的な変化を表す。
判定部12eは、記憶部12fに記憶されている距離データの履歴に基づいて、距離差分ΔL(n)を求める。距離差分ΔL(n)は、(2)式で表される。なお、nは、処理周期T0毎の複数の距離データにそれぞれ付与された番号(1以上の整数)であり、nが小さいほど過去の距離データになる。すなわち、距離データはL(n)で表され、L(n)はn番目の距離データである。
ΔL(n)=L(n)−L(n−1) ……… (2)式
人体200がセンサ11に近付く方向に移動している接近状態であれば、距離Lが徐々に短くなるので、距離差分ΔL(n)は0より小さくなる。また、人体200がセンサ11から離れる方向に移動している離隔状態であれば、距離Lが徐々に長くなるので、距離差分ΔL(n)は0より大きくなる。また、人体200が止まっている停止状態であれば、距離差分ΔL(n)は0になる。
ΔL(n)=L(n)−L(n−1) ……… (2)式
人体200がセンサ11に近付く方向に移動している接近状態であれば、距離Lが徐々に短くなるので、距離差分ΔL(n)は0より小さくなる。また、人体200がセンサ11から離れる方向に移動している離隔状態であれば、距離Lが徐々に長くなるので、距離差分ΔL(n)は0より大きくなる。また、人体200が止まっている停止状態であれば、距離差分ΔL(n)は0になる。
そこで、判定部12eは、求めた距離差分ΔL(n)が0より小さければ、検知領域100内の人体200が接近状態であると判断する。また、判定部12eは、求めた距離差分ΔL(n)が0より大きければ、検知領域100内の人体200が離隔状態であると判断する。また、判定部12eは、求めた距離差分ΔL(n)が0であれば、検知領域100内の人体200が停止状態であると判断する。
また、センサ11は、検知閾値以上(または検知閾値+αの範囲内)の受信強度を有する反射波を受信しなければ、センサ信号を出力しない。この場合、判定部12eは、人体200が検知領域100内に存在していないと判断する。
出力部12gは、有線通信または無線通信によって、自動ドア装置21の制御装置213へ信号を出力することができる。出力部12gと制御装置213との間で有線通信が行われる場合、有線通信の仕様としては、LAN(Local Area Network)、専用線通信などから適宜に選択されればよく、有線通信の仕様は限定されない。また、出力部12gと制御装置213との間で無線通信が行われる場合、無線通信の仕様としては、無線LAN、Bluetooth(登録商標)などから適宜に選択されればよく、無線通信の仕様は限定されない。
そして、出力部12gは、判定部12eの判断結果に基づいて、制御信号の出力をオンオフする。出力部12gが出力する制御信号は、自動ドア装置21を特定の状態に制御するための信号である。この場合、制御信号は、自動ドア装置21を開状態にする制御するための信号であり、以降では開制御信号と呼ぶ。開制御信号は、自動ドア装置21に開制御を要求する信号である。制御装置213は、開制御信号を受信していなければ、スライドドア211,212を閉状態に制御し、開制御信号を受信している期間のみ、スライドドア211,212を開状態に制御する。
出力部12gは、人体200が検知領域100内に存在していなければ、開制御信号の出力をオフにして、開制御信号を出力しない。すなわち、出力部12gと制御装置213との間の通信路は、開制御信号が伝送されていない状態になる。この場合、制御装置213は、開制御信号を受信していないので、スライドドア211,212を閉状態に維持する。
さらに、出力部12gは、判定部12eの判断結果が接近である間、開制御信号の出力をオンにして、開制御信号を出力する。すなわち、出力部12gと制御装置213との間の通信路は、開制御信号が伝送されている状態になる。制御装置213は、開制御信号を受信している間、スライドドア211,212を開状態に維持する(図2B参照)。
なお、出力部12gは、判定部12eによる直近の所定回数の判断結果のうち、一定回数以上の判定結果が接近状態であれば、開制御信号を出力してもよい。例えば、出力部12gは、判定部12eによる直近の10回の判断結果のうち、6回以上の判定結果が接近状態であれば、開制御信号を出力する。
また、出力部12gは、判定部12eによる直近の判断結果が、所定回数以上連続して接近状態であれば、開制御信号を出力してもよい。例えば、出力部12gは、判定部12eによる直近の判断結果が、5回以上連続して接近状態であれば、開制御信号を出力する。
また、出力部12gは、距離データL(n)が所定距離以下である場合にのみ、人体200が接近状態になれば、開制御信号を出力してもよい。
さらに、出力部12gは、判定部12eの判断結果が離隔である間、制御信号の出力をオフにして、開制御信号を出力しない。すなわち、出力部12gと制御装置213との間の通信路は、開制御信号が伝送されていない状態になる。この場合、制御装置213は、開制御信号を受信していないので、スライドドア211,212を閉状態に維持する(図2A参照)。
上述のように、検知装置1の出力部12gは、検知領域100内の人体200の距離Lの大きさに関わらず(センサ11に対する人体200の遠近に関わらず)、人体200が離隔状態になれば、開制御信号の出力を停止して、開制御信号を出力しない。言い換えると、検知装置1は、検知領域100内の人体200が離隔状態になれば、人体200は自動ドア装置21を利用しないと判断して、開制御信号の出力をオフにする。
この結果、検知装置1は、人体200がセンサ11から離れる方向に移動している離隔状態を、制御信号による制御内容に迅速に反映させることができる。したがって、検知装置1は、自動ドア装置21の閉制御のタイミングを早めることができる。
一般に、自動ドア装置21が開状態になると、空間501,502の各空調環境が変動する可能性がある。例えば、空間501が屋外であり、空間502が屋内である場合、空間502はエアーコンディショナなどによって空調調整がなされている。しかし、自動ドア装置21が開状態になると、空間501の外気が空間502に流入し、空間502の空調環境が悪化する。そこで、検知装置1は、自動ドア装置21の閉制御のタイミングを早めて、自動ドア装置21の開状態をできるだけ抑制することによって、空間502の空調環境の悪化を抑えることができる。
なお、出力部12gは、判定部12eによる直近の所定回数の判断結果のうち、一定回数以上の判定結果が離隔状態であれば、開制御信号の出力を停止してもよい。例えば、出力部12gは、判定部12eによる直近の10回の判断結果のうち、6回以上の判定結果が離隔状態であれば、開制御信号の出力を停止する。
また、出力部12gは、判定部12eによる直近の判断結果が、所定回数以上連続して離隔状態であれば、開制御信号の出力を停止してもよい。例えば、出力部12gは、判定部12eによる直近の判断結果が、5回以上連続して離隔状態であれば、開制御信号の出力を停止する。
この場合、検知装置1は、人体200が離脱する可能性が高くなってから自動ドア装置21を閉制御するので、出入口503を通過する人の利便性を、できるだけ損なわないようにすることができる。
なお、検知領域100内に複数の人体200が存在する場合、出力部12gは、接近状態の人体200が1人でもいれば、開制御信号を出力する。
また、出力部12gは、判定部12eの判断結果が停止であれば、停止と判断される直前の状態を一定時間維持する。そして、出力部12gは、停止と判断される直前の状態を一定時間維持している間に人体200が移動すると、この人体200の移動に対する判定結果に応じて、開制御信号の出力をオンオフする。また、出力部12gは、停止と判断される直前の状態を維持してから一定時間が経過すると、開制御信号の出力をオフにして、開制御信号を出力しない。
次に、検知装置1の第1変形例について説明する。
判定部12eが求めた距離Lは、人体200が停止しているとしても変動することがある。すなわち、停止している人体200に呼吸などの微かな動作がある場合、あるいは送信した電波と反射波との少なくとも一方の経路にマルチパスが生じる場合には、判定部12eが求めた距離Lに揺らぎが生じる可能性がある。言い換えると、人体200について得られる距離データL(n)は、ばらつきの程度が比較的大きくなる可能性がある。距離データL(n)のばらつきの程度が大きくなると、判定部12eの判定処理の精度が低下する可能性がある。
そこで、第1変形例において、判定部12eは、記憶部12fに記憶されている複数の距離データL(n)に基づいて、距離Lの移動平均La(n)を求める。移動平均La(n)がm個の移動平均である場合、移動平均La(n)は、(3)式で表される。
La(n)=L(n)+L(n−1)+………+L(n−m+1) ……… (3)式
判定部12eは、距離データL(n)が新たに生成される毎に移動平均La(n)を求めて、移動平均La(n)のデータを記憶部12fに格納する。すなわち、記憶部12fは、移動平均La(n)の履歴を格納する。
La(n)=L(n)+L(n−1)+………+L(n−m+1) ……… (3)式
判定部12eは、距離データL(n)が新たに生成される毎に移動平均La(n)を求めて、移動平均La(n)のデータを記憶部12fに格納する。すなわち、記憶部12fは、移動平均La(n)の履歴を格納する。
そして、判定部12eは、記憶部12fに記憶されている移動平均La(n)の履歴に基づいて、移動平均の距離差分ΔLa(n)を求める。距離差分ΔLa(n)は、(4)式で表される。
ΔLa(n)=La(n)−La(n−1) ……… (4)式
人体200が接近状態であれば、距離差分ΔLa(n)は0より小さくなる。また、人体200が離隔状態であれば、距離差分ΔLa(n)は0より大きくなる。また、人体200が止まっている停止状態であれば、距離差分ΔLa(n)は0になる。
ΔLa(n)=La(n)−La(n−1) ……… (4)式
人体200が接近状態であれば、距離差分ΔLa(n)は0より小さくなる。また、人体200が離隔状態であれば、距離差分ΔLa(n)は0より大きくなる。また、人体200が止まっている停止状態であれば、距離差分ΔLa(n)は0になる。
そこで、判定部12eは、求めた距離差分ΔLa(n)が0より小さければ、検知領域100内の人体200が接近状態であると判断する。また、判定部12eは、求めた距離差分ΔLa(n)が0より大きければ、検知領域100内の人体200が離隔状態であると判断する。また、判定部12eは、求めた距離差分ΔLa(n)が0であれば、検知領域100内の人体200が停止状態であると判断する。
そして、出力部12gは、判定部12eの判断結果に基づいて、上記同様に制御信号の出力をオンオフする。
上述のように、第1変形例は、人体200の状態を、距離データの移動平均を用いて判断する。したがって、第1変形例は、距離データのばらつきの影響を抑制することができるので、人体200の状態判定の精度が向上する。
次に、検知装置1の第2変形例について説明する。
上述のように、人体200について得られる距離データL(n)は、ばらつきの程度が比較的大きくなる可能性がある。距離データL(n)のばらつきの程度が大きくなると、判定部12eの判定処理の精度が低下する可能性がある。
そこで、第2変形例において、判定部12eは、αβフィルタの機能を有している。
判定部12eが有するαβフィルタの機能は、例えば以下の(5)−(8)式を用いることにより、人体200までの距離を真値に近づけながら追尾する。言い換えると、判定部12eは、距離データの予測値である予測距離データLe(n)を求めることができる。なお、Ls(n)は、距離データL(n)のばらつきを抑制して真値に近づけた距離データの平滑値であり、平滑距離データLs(n)と呼ぶ。Vs(n)は、距離データL(n)のばらつきを抑制して真値に近づけた速度データの平滑値であり、平滑速度データVs(n)と呼ぶ。Er(n)は、距離データL(n)の誤差である。T0は、センサ11によるスイープ処理の処理周期である。また、α,βは経験的に決定された定数であり、βはαの関数(β=f(α))になる。
Le(n)=Ls(n−1)−T0・Vs(n−1) ……… (5)式
Er(n)=L(n)−Le(n) ……… (6)式
Ls(n)=Ls(n−1)+α・Er(n) ……… (7)式
Vs(n)=Vs(n−1)+β・Er(n)/T0 ……… (8)式
上述の(5)−(8)式を用いるには、予測距離データLe(n)に関する初期値、および平滑速度データVs(n)に関する初期値が必要である。ここでは、予測距離データLe(n)に関する初期値は、距離データL(1)で代用する(すなわち、Le(1)=L(1))。また、平滑速度データVs(n)に関する初期値は、距離データL(2)と距離データL(1)との差を採用する(すなわち、Vs(1)=L1(1)−L(2))。
Le(n)=Ls(n−1)−T0・Vs(n−1) ……… (5)式
Er(n)=L(n)−Le(n) ……… (6)式
Ls(n)=Ls(n−1)+α・Er(n) ……… (7)式
Vs(n)=Vs(n−1)+β・Er(n)/T0 ……… (8)式
上述の(5)−(8)式を用いるには、予測距離データLe(n)に関する初期値、および平滑速度データVs(n)に関する初期値が必要である。ここでは、予測距離データLe(n)に関する初期値は、距離データL(1)で代用する(すなわち、Le(1)=L(1))。また、平滑速度データVs(n)に関する初期値は、距離データL(2)と距離データL(1)との差を採用する(すなわち、Vs(1)=L1(1)−L(2))。
そして、判定部12eは、(5)式によって予測距離データLe(n)を求める毎に、(6)式によって距離データL(n)の誤差Er(n)を求める。そして、判定部12eは、誤差Er(n)を(7)(8)式に代入して、平滑距離データLs(n)、及び平滑速度データVs(n)を求める。そして、判定部12eは、平滑距離データLs(n)、及び平滑速度データVs(n)を(5)式に代入して、予測距離データLe(n)を求める。
判定部12eは、上述の(5)−(8)式を用いた処理を繰り返すことで、処理周期T0毎の平滑距離データLs(n)を求めて、平滑距離データLs(n)を記憶部12fに格納する。すなわち、記憶部12fは、平滑距離データLs(n)の履歴(平滑距離データLs(n)の時系列)を格納する。
そして、判定部12eは、記憶部12fに記憶されている平滑距離データLs(n)の履歴に基づいて、距離差分ΔLs(n)を求める。距離差分ΔLs(n)は、(9)式で表される。
ΔLs(n)=Ls(n)−Ls(n−1) ……… (9)式
人体200が接近状態であれば、距離差分ΔLs(n)は0より小さくなる。また、人体200が離隔状態であれば、距離差分ΔLs(n)は0より大きくなる。また、人体200が止まっている停止状態であれば、距離差分ΔLs(n)は0になる。
ΔLs(n)=Ls(n)−Ls(n−1) ……… (9)式
人体200が接近状態であれば、距離差分ΔLs(n)は0より小さくなる。また、人体200が離隔状態であれば、距離差分ΔLs(n)は0より大きくなる。また、人体200が止まっている停止状態であれば、距離差分ΔLs(n)は0になる。
そこで、判定部12eは、求めた距離差分ΔLs(n)が0より小さければ、検知領域100内の人体200が接近状態であると判断する。また、判定部12eは、求めた距離差分ΔLs(n)が0より大きければ、検知領域100内の人体200が離隔状態であると判断する。また、判定部12eは、求めた距離差分ΔLs(n)が0であれば、検知領域100内の人体200が停止状態であると判断する。
そして、出力部12gは、判定部12eの判断結果に基づいて、上記同様に制御信号の出力をオンオフする。
上述のように、第2変形例は、αβフィルタの機能によって距離データを平滑する。したがって、第2変形例は、距離データのばらつきの影響を抑制することができるので、人体200の状態判定の精度が向上する。
次に、検知装置1の第3変形例について説明する。
第3変形例の判定部12eは、第2変形例と同様に、上述の(5)−(8)式を用いることにより、人体200までの距離を真値に近づけるように追尾する。
判定部12eは、上述の(5)−(8)式を用いた処理を繰り返すことで、処理周期T0毎の平滑速度データVs(n)を求めて、平滑速度データVs(n)を記憶部12fに格納する。すなわち、記憶部12fは、平滑速度データVs(n)の履歴(平滑速度データVs(n)の時系列)を格納する。
人体200が接近状態であれば、平滑速度データVs(n)は0より大きくなる。また、人体200が離隔状態であれば、平滑速度データVs(n)は0より小さくなる。また、人体200が止まっている停止状態であれば、平滑速度データVs(n)は0になる。
そこで、判定部12eは、求めた平滑速度データVs(n)が0より大きければ、検知領域100内の人体200が接近状態であると判断する。また、判定部12eは、求めた平滑速度データVs(n)が0より小さければ、検知領域100内の人体200が離隔状態であると判断する。また、判定部12eは、求めた平滑速度データVs(n)が0であれば、検知領域100内の人体200が停止状態であると判断する。
そして、出力部12gは、判定部12eの判断結果に基づいて、上記同様に制御信号の出力をオンオフする。
上述のように、第3変形例は、αβフィルタの機能によって平滑速度データVs(n)を求め、平滑速度データVs(n)に基づいて人体200の状態を判断する。したがって、第3変形例は、距離データのばらつきの影響を抑制することができるので、人体200の状態判定の精度が向上する。
また、上述の実施形態及び変形例において、設備機器2が照明装置である場合、出力部12gは、照明装置に点灯制御を指示する点灯制御信号を出力することができる。たとえば、照明装置が玄関灯である場合、出力部12gは、人体200が玄関へ接近する接近状態のときに点灯制御信号を出力する。そして、出力部12gは、人体200が玄関から離脱する離脱状態になれば、点灯制御信号の出力を停止する。
この場合、検知装置1は、照明装置の消灯制御のタイミングを早めて、照明装置の点灯状態をできるだけ抑制することによって、照明装置の消費電力を抑えることができる。
なお、設備機器2の種類および制御内容は、特定の設備機器2および制御内容に限定されない。
上述の検知装置1は、センサ11と、信号処理部12とを備える。センサ11は、電波を送信し、前記電波が人体200(物体)で反射した反射波を受信して、人体200までの距離に対応したセンサ信号を出力する。信号処理部12は、センサ信号が入力される。信号処理部12は、判定部12eと、出力部12gとを有する。判定部12eは、センサ信号に基づいて人体200の状態を判定する。出力部12gは、判定部12eの判定結果に応じて、設備機器2(機器)を特定の状態に制御するための制御信号を出力する。そして、判定部12eは、センサ信号に基づいて、人体200がセンサ11に近付く方向に移動している接近状態であるか否か、及び人体200がセンサ11から離れる方向に移動している離隔状態であるか否かを判定する。出力部12gは、人体200が接近状態であれば、制御信号を出力し、人体200が離隔状態であれば、制御信号を出力しない。
すなわち、検知装置1は、検知領域100内の物体(人体200など)の距離Lの大きさに関わらず、人体200が離隔状態になれば、制御信号の出力を停止して、制御信号を出力しない。したがって、検知装置1は、物体がセンサ11から離れる方向に移動していることを、制御信号に迅速に反映させることができる。
また、光学式のセンサを用いた場合、日光、車両のヘッドライト、照明などの光による誤検知が発生する可能性がある。しかし、検知装置1は、電波式のセンサ11を備えることによって、日光、車両のヘッドライト、照明などの光による誤検知を抑制できる。
また、実施形態に係る第2の態様の検知装置1では、第1の態様において、判定部12eは、センサ信号を入力されて、処理周期T0(所定の周期)毎の距離を表す複数の距離データL(n)を生成する。そして、判定部12eは、複数の距離データL(n)に基づいて、処理周期T0毎の距離の差分(距離差分ΔL(n))を求め、距離差分ΔL(n)に基づいて人体200の状態を判定することが好ましい。
したがって、検知装置1は、測定結果である距離データL(n)を用いて検知領域100内の物体(人体200など)の状態を判断するので、判定処理を比較的簡略化できる。
また、実施形態に係る第3の態様の検知装置1では、第1の態様において、判定部12eは、センサ信号を入力されて、処理周期T0(所定の周期)毎の距離を表す複数の距離データL(n)を生成する。そして、判定部12eは、複数の距離データL(n)に基づいて、処理周期T0毎の距離の移動平均の差分(距離差分ΔLa(n))を求め、距離差分ΔLa(n)に基づいて人体200の状態を判定することが好ましい。
したがって、検知装置1は、距離データの移動平均を用いて検知領域100内の物体(人体200など)の状態を判断する。したがって、検知装置1は、距離データL(n)のばらつきの影響を抑制することができるので、物体の状態判定の精度が向上する。
また、実施形態に係る第4の態様の検知装置1では、第1の態様において、判定部12eは、センサ信号を入力されて、処理周期T0(所定の周期)毎の距離を表す複数の距離データL(n)を生成する。そして、判定部12eは、複数の距離データL(n)の時系列に基づいて真値に近づくように複数の距離データL(n)のばらつきを抑制した複数の平滑距離データLs(n)を求め、処理周期T0毎の平滑距離データLs(n)の差分(距離差分ΔLs(n))に基づいて人体200の状態を判定することが好ましい。
したがって、検知装置1は、ばらつきを抑制した平滑距離データを用いて検知領域100内の物体(人体200など)の状態を判断するので、物体の状態判定の精度が向上する。
また、実施形態に係る第5の態様の検知装置1では、第1の態様において、判定部12eは、センサ信号を入力されて、処理周期T0(所定の周期)毎の距離を表す複数の距離データL(n)を生成する。そして、判定部12eは、処理周期T0毎の人体200の速度を表すデータであって、複数の距離データL(n)の時系列に基づいて真値に近づくようにばらつきを抑制した複数の平滑速度データVs(n)を求める。そして、判定部12eは、平滑速度データVs(n)に基づいて人体200の状態を判定することが好ましい。
したがって、検知装置1は、人体200の状態を、ばらつきを抑制した平滑速度データを用いて検知領域100内の物体(人体200など)の状態を判断するので、物体の状態判定の精度が向上する。
また、実施形態に係る第6の態様の検知装置1では、第1乃至第5の態様のいずれかにおいて、センサ11は、時間経過に伴って周波数が変化する電波を処理周期T0毎に送信することが好ましい。この場合、センサ信号は、処理周期T0毎に送信した電波と反射波との周波数差の情報を含む。
したがって、検知装置1は、FMCW方式のセンサ11を備えて、検知領域100内の物体(人体200など)までの距離を測定することができる。
また、実施形態に係る第7の態様の制御システムS1は、第1乃至第5の態様のいずれか一つの検知装置1と、自動ドア装置21とを備える。自動ドア装置21は、人の出入口503を開閉するドア(スライドドア211,212)を有する。制御信号は、ドアを開くための信号である。自動ドア装置21は、制御信号(開制御信号)を受け取るとドアを開制御し、制御信号(開制御信号)を受け取らなければドアを閉制御する。
したがって、制御システムS1は、自動ドア装置21の閉制御のタイミングを早めることができる。この結果、制御システムS1は、自動ドア装置21の開状態をできるだけ抑制することによって、例えば自動ドア装置21で仕切られた空間の空調環境の悪化を抑えることができる。
また、検知装置1は、マイクロコンピュータ等で構成されたコンピュータを搭載している。そして、このコンピュータがプログラムを実行することによって、周波数分析部12c、補正部12d、判定部12e、出力部12gの各機能が実現されることが好ましい。なお、検知装置1に搭載されるコンピュータは、プログラムに従って動作するプロセッサおよびインターフェースを主なハードウェア構成として備える。この種のプロセッサとしては、DSP(Digital Signal Processor)、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)等を含む。そして、プロセッサがプログラムを実行することによって、周波数分析部12c、補正部12d、判定部12e、出力部12gの各機能を実現することができれば、その種類は問わない。
また、プログラムの提供形態としては、コンピュータに読み取り可能なROM(Read Only Memory)、光ディスク等の記録媒体に予め格納されている形態、インターネット等を含む広域通信網を介して記録媒体に供給される形態等がある。
すなわち、プログラムは、コンピュータを、周波数分析部12c、補正部12d、判定部12e、出力部12gとして機能させることが好ましい。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
1 検知装置
11 センサ
12 信号処理部
12e 判定部
12g 出力部
2 設備機器(機器)
21 自動ドア装置
211,212 スライドドア(ドア)
503 出入口
S1 制御システム
T0 処理周期(周期)
L(n) 距離データ
Ls(n) 平滑距離データ
Vs(n) 平滑速度データ
ΔL(n) 距離差分(距離の差分)
ΔLa(n) 距離差分(距離の移動平均の差分)
ΔLs(n) 距離差分(平滑距離データの差分)
11 センサ
12 信号処理部
12e 判定部
12g 出力部
2 設備機器(機器)
21 自動ドア装置
211,212 スライドドア(ドア)
503 出入口
S1 制御システム
T0 処理周期(周期)
L(n) 距離データ
Ls(n) 平滑距離データ
Vs(n) 平滑速度データ
ΔL(n) 距離差分(距離の差分)
ΔLa(n) 距離差分(距離の移動平均の差分)
ΔLs(n) 距離差分(平滑距離データの差分)
Claims (7)
- 電波を送信し、前記電波が物体で反射した反射波を受信して、前記物体までの距離に対応したセンサ信号を出力するセンサと、
前記センサ信号が入力される信号処理部とを備え、
前記信号処理部は、
前記センサ信号に基づいて前記物体の状態を判定する判定部と、
前記判定部の判定結果に応じて、機器を特定の状態に制御するための制御信号を出力する出力部とを有し、
前記判定部は、前記センサ信号に基づいて、前記物体が前記センサに近付く方向に移動している接近状態であるか否か、及び前記物体が前記センサから離れる方向に移動している離隔状態であるか否かを判定し、
前記出力部は、前記物体が前記接近状態であれば、前記制御信号を出力し、前記物体が前記離隔状態であれば、前記制御信号を出力しない
ことを特徴とする検知装置。 - 前記判定部は、
前記センサ信号を入力されて、所定の周期毎の前記距離を表す複数の距離データを生成し、前記複数の距離データに基づいて、前記周期毎の前記距離の差分を求め、前記距離の差分に基づいて前記物体の状態を判定する
ことを特徴とする請求項1記載の検知装置。 - 前記判定部は、
前記センサ信号を入力されて、所定の周期毎の前記距離を表す複数の距離データを生成し、前記複数の距離データに基づいて、前記周期毎の前記距離の移動平均の差分を求め、前記移動平均の差分に基づいて前記物体の状態を判定する
ことを特徴とする請求項1記載の検知装置。 - 前記判定部は、
前記センサ信号を入力されて、所定の周期毎の前記距離を表す複数の距離データを生成し、前記複数の距離データの時系列に基づいて真値に近づくように前記複数の距離データのばらつきを抑制した複数の平滑距離データを求め、前記周期毎の前記平滑距離データの差分に基づいて前記物体の状態を判定する
ことを特徴とする請求項1記載の検知装置。 - 前記判定部は、
前記センサ信号を入力されて、所定の周期毎の前記距離を表す複数の距離データを生成し、所定の周期毎の前記物体の速度を表すデータであって、前記複数の距離データの時系列に基づいて真値に近づくようにばらつきを抑制した複数の平滑速度データを求め、前記平滑速度データに基づいて前記物体の状態を判定する
ことを特徴とする請求項1記載の検知装置。 - 前記センサは、時間経過に伴って周波数が変化する前記電波を前記周期毎に送信し、
前記センサ信号は、前記周期毎に送信した前記電波と前記反射波との周波数差の情報を含む
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の検知装置。 - 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の検知装置と、人の出入口を開閉するドアを有する自動ドア装置とを備え、
前記制御信号は、前記ドアを開くための信号であり、
前記自動ドア装置は、前記制御信号を受け取ると前記ドアを開制御し、前記制御信号を受け取らなければ前記ドアを閉制御する
ことを特徴とする制御システム。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017037674A JP2018141763A (ja) | 2017-02-28 | 2017-02-28 | 検知装置、及び制御システム |
CN201810118252.2A CN108508493A (zh) | 2017-02-28 | 2018-02-06 | 探测装置以及控制系统 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017037674A JP2018141763A (ja) | 2017-02-28 | 2017-02-28 | 検知装置、及び制御システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018141763A true JP2018141763A (ja) | 2018-09-13 |
Family
ID=63374529
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017037674A Pending JP2018141763A (ja) | 2017-02-28 | 2017-02-28 | 検知装置、及び制御システム |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018141763A (ja) |
CN (1) | CN108508493A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112505674A (zh) * | 2020-12-17 | 2021-03-16 | 广东蓝水花智能电子有限公司 | 基于fmcw微波感应器的自动门控制方法及系统 |
CN113622786B (zh) * | 2021-08-04 | 2022-11-11 | 上海炬佑智能科技有限公司 | 自动门控制方法、系统和设备 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06201715A (ja) * | 1992-12-29 | 1994-07-22 | Nabco Ltd | 移動物体検出装置 |
US5583405A (en) * | 1994-08-11 | 1996-12-10 | Nabco Limited | Automatic door opening and closing system |
JP2003259352A (ja) * | 2002-02-26 | 2003-09-12 | Minolta Co Ltd | 物体検出装置、物体検出方法、および物体検出プログラム |
CN102037204B (zh) * | 2008-05-21 | 2014-08-20 | 奥蒂斯电梯公司 | 门区保护 |
EP2647787B1 (en) * | 2010-12-03 | 2020-06-17 | Nabtesco Corporation | Sensor for automatic door |
GB201219097D0 (en) * | 2012-10-24 | 2012-12-05 | Metrasens Ltd | Apparatus for detecting ferromagnetic objects at a protected doorway assembly |
CN106154222B (zh) * | 2016-06-20 | 2018-06-12 | 北京大学 | 一种利用无线电射频信号检测人的行走方向的方法 |
-
2017
- 2017-02-28 JP JP2017037674A patent/JP2018141763A/ja active Pending
-
2018
- 2018-02-06 CN CN201810118252.2A patent/CN108508493A/zh active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN108508493A (zh) | 2018-09-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6827216B2 (ja) | 検知装置、及び制御システム | |
TWI489125B (zh) | 信號處理裝置 | |
US10190295B2 (en) | Faucet | |
Yavari et al. | Is there anybody in there?: Intelligent radar occupancy sensors | |
WO2015083348A1 (ja) | 信号処理装置 | |
CN109171731B (zh) | 一种无接触呼吸检测方法 | |
JP2017203751A (ja) | 電波センサ、および電波センサを備える設備機器 | |
US10001560B2 (en) | Radar apparatus | |
JP5252639B2 (ja) | センサ装置 | |
JP2007271559A (ja) | 移動物体検知装置 | |
JP5317004B1 (ja) | 設置用センサ | |
JP2018141763A (ja) | 検知装置、及び制御システム | |
WO2016136400A1 (ja) | 生体監視装置、生体監視方法および生体監視システム | |
JP6111506B2 (ja) | センサ装置 | |
JP6745489B2 (ja) | 検知装置 | |
JP2020056632A (ja) | 生体情報検出装置 | |
JP6398689B2 (ja) | 信号処理装置、信号処理方法及びプログラム | |
JP6386410B2 (ja) | 動体検知装置 | |
JP2012225837A (ja) | 動き検出装置、及び動き検出装置を備えたエレベータ | |
JP2015115143A (ja) | 照明制御システム | |
JP5889214B2 (ja) | 位置検知システム | |
JP2014130034A (ja) | 信号処理装置 | |
JP6835781B2 (ja) | 生体情報検出装置 | |
KR20180076814A (ko) | Fmcw 레이더 기반의 객체 탐지 시스템 및 방법 | |
JP6835782B2 (ja) | 生体情報検出装置 |