JP5252639B2 - センサ装置 - Google Patents

センサ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5252639B2
JP5252639B2 JP2009037772A JP2009037772A JP5252639B2 JP 5252639 B2 JP5252639 B2 JP 5252639B2 JP 2009037772 A JP2009037772 A JP 2009037772A JP 2009037772 A JP2009037772 A JP 2009037772A JP 5252639 B2 JP5252639 B2 JP 5252639B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
signal
doppler
power
frequency components
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009037772A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010191857A (ja
Inventor
正弘 梅比良
丈彦 江崎
宏之 佐竹
博司 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibaraki University NUC
Shinmaywa Industries Ltd
Original Assignee
Ibaraki University NUC
Shinmaywa Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ibaraki University NUC, Shinmaywa Industries Ltd filed Critical Ibaraki University NUC
Priority to JP2009037772A priority Critical patent/JP5252639B2/ja
Publication of JP2010191857A publication Critical patent/JP2010191857A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5252639B2 publication Critical patent/JP5252639B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、人などの物体の有無をドップラセンサを用いて検出するセンサ装置に関する。
人などの物体の有無を判定するセンサ装置に関して従来から様々な技術が提案されている。例えば特許文献1〜3には、マイクロ波を使用したドップラセンサを用いて、機械式駐車設備内での人の有無を判定する技術が記載されている。
一方で、近年、空き地を利用した比較的設置が容易な時間貸し平面駐車場(コインパーキング)が急増している。特許文献1〜3にも記載されている機械式駐車設備は、狭い土地でも車両の収容効率に優れるものの、安全で円滑に時間貸し運用を行うために利用者の誘導と機械の操作を行う係員を常駐させる必要があるため、コインパーキングのような無人駐車設備に比べて人件費の負担が多い。
そこで、既存の機械式駐車設備に各種の装置や機能を追加した、機械式駐車場設備の無人化システムの開発が注目されている。
特許第3527362号公報 特開2006−77425号公報 特開2005−68640号公報
機械式駐車設備の無人化には、駐車設備内に人が閉じ込められることを防止するために、「車内も含めた駐車設備内に人がいる」ことを検出することができる「人感知センサ」が必要となる。一方で、機械式駐車設備においては、人の動きだけではなく、車庫に設けられたシャッターの振動や、隣接するビルの振動などの擾乱が存在する。ドップラセンサを有する従来の人感知センサでは、ドップラセンサから出力されるドップラ信号に含まれる最も信号レベルの高い周波数成分を、検出対象物に起因する周波数成分として、その信号レベルがある一定のしきい値以上となれば「人がいる」と判定するため、ドップラセンサにおいてシャッターの振動や隣接するビルの振動などの擾乱が検出されると、人が存在していないにもかかわらず「人がいる」と判定されることがあり、誤判定を生じるおそれがある。その結果、人の有無の判定精度が低下する。
また、人の微小な動きや、小さな子供の動きを検出しようとすると、検出感度を高くするために上記のしきい値を低く設定する必要があり、このことは、人の有無の誤判定の発生確率を高める要因となり、判定精度が低下する。
そこで、本発明は上述の問題に鑑みて成されたものであり、人などの物体の有無をドップラセンサを用いて判定するセンサ装置の判定精度を向上することが可能な技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、機械式駐車設備の車庫内に配置され、ドップラセンサを用いて当該車庫内に人が存在するか否かを判定するセンサ装置であって、ドップラセンサと、前記ドップラセンサから出力されるドップラ信号をディジタル信号に変換して出力するA/D変換器と、前記A/D変換器の出力信号に対して離散フーリエ変換を行って、当該出力信号を周波数領域の信号に変換して出力する離散フーリエ変換部と、前記離散フーリエ変換部の出力信号から、前記車庫のシャッターの振動の影響が最も大きい第1周波数成分を除いて所定の複数の周波数成分を抽出し、当該複数の周波数成分の電力のそれぞれに対して、当該複数の周波数成分に含まれる、当該シャッターの振動の影響を受ける第2周波数成分であって、当該第1周波数成分よりも当該シャッターの振動の影響が小さい第2周波数成分の電力が小さくなるように重み付けを行ったうえで、当該複数の周波数成分の電力の総和を算出する算出部と、前記算出部で算出された前記複数の周波数成分の電力の総和に基づいて、前記車庫内に人が存在するか否かを判定する判定部とを備える。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のセンサ装置であって、前記算出部は、前記第1周波数成分だけではなく、前記車庫内の蛍光灯の点灯の影響を受ける第3周波数成分を除いて前記所定の複数の周波数成分を抽出する。
発明によれば、車庫内の人の有無の判定精度が向上する。
本発明の実施の形態1に係るセンサ装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るドップラセンサの構成を示す図である。 ドップラ信号の周波数スペクトラムとフィルタ部のフィルタ特性を示す図である。 本発明の実施の形態2に係るセンサ装置の構成を示す図である。 ドップラ信号の周波数スペクトラムと重み付け部での重み付けの周波数特性を示す図である。 ドップラ信号の周波数スペクトラムと重み付け部で使用されるしきい値の周波数特性を示す図である。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係るセンサ装置100の構成を示す図である。本実施の形態1に係るセンサ装置100は、人、車、飛行機などの動きのある物体を検出対象物として、その検出対象物の有無を判定する。本センサ装置100は、例えば、人感知センサであって、人を検出対象物としている。
図1に示されるように、センサ装置100は、ドップラセンサ1と、A/D変換器2と、離散フーリエ変換部3と、算出部4と、判定部5とを備えている。ドップラセンサ1は、例えばマイクロ波を利用して動く物体を検出するドップラセンサである。ドップラセンサ1は、検出した物体の動く速度に比例した周波数を有し、かつ当該物体の後方散乱断面積に比例した信号レベルを有する周波数成分を含むドップラ信号S1を出力する。図2はドップラセンサ1の構成を示す図である。以下では、センサ装置100での検出対象物を含めた、ドップラセンサ1で検出される物体を総称して「物体50」と呼ぶ。
図2に示されるように、ドップラセンサ1は、発振器10と、分配器11と、サーキュレータ12と、送受信用のアンテナ13と、乗算回路14と、低域通過フィルタ15とを備えている。発振器10は所定の周波数の送信信号TSを出力する。分配器11は、発振器10から出力される送信信号TSを2つに分配して出力する。分配器11から出力される2つの送信信号TSはサーキュレータ12及び乗算回路14にそれぞれ入力される。
サーキュレータ12は、入力された送信信号TSをアンテナ13に出力する。アンテナ13は、入力された送信信号TSを空中に送信する。また、サーキュレータ12は、アンテナ13で受信された受信信号RSを乗算回路14に出力する。受信信号RSには、物体50で反射された送信信号TSが含まれている。
乗算回路14は、入力された送信信号TSと受信信号RSとを乗算し、それによって得られた信号を出力する。低域通過フィルタ15は、乗算回路14の出力信号S14から不要な高域成分を除去した後、当該出力信号S14をドップラ信号S1として出力する。
例えば、受信信号RSに周波数f1の信号が含まれているとすると、乗算回路14の出力信号S14には、送信信号TSの周波数と周波数f1との差に等しい周波数を有する低域側の信号と、送信信号TSの周波数と周波数f1との和に等しい周波数を有する高域側の信号とが含まれることになる。低域通過フィルタ15は、出力信号S14から高域側の信号を除去して、低域側の信号だけを含むドップラ信号S1を出力する。
ここで、送信信号TSの周波数をftとし、動く物体50での送信信号TSの反射波の周波数をfrとすると、以下の関係式(1)が成立する。
Figure 0005252639
式(1)のfdは、ドップラ周波数であって、ドップラ効果によって生じた、送信信号TSの周波数ftのシフト量である。
アンテナ13で受信される受信信号RSには、物体50での送信信号TSの反射波が含まれることから、乗算回路14において、送信信号TSと受信信号RSとを乗算することによって、送信信号TSの周波数ftと反射波の周波数frとの差、つまり、ドップラ周波数fdと同一の周波数を有する信号が生成される。したがって、ドップラ信号S1には、動く物体50に起因するドップラ周波数fdと同一の周波数を有する信号が含まれることになる。よって、ドップラ信号S1から、検出対象物に起因するドップラ周波数fdと同一の周波数を有する周波数成分を特定することによって、検出対象物が存在していることを認識することができる。
また、マイクロ波等の電波の空間速度をc、アンテナ13に対する物体50の相対速度を±vrとすると、ドップラ周波数fdは以下の式(2)で表される。
Figure 0005252639
送信信号TSの周波数ftと電波の空間速度cは既知であることから、式(2)より、検出対象物に起因するドップラ周波数fdを特定することにより、検出対象物の速度を求めることができる。
また、送信信号TSの送信電力をPt、アンテナ13を指向性アンテナとしてその利得をGとすると、アンテナ13から距離Rの地点での送信信号TSの電力密度は(G×Pt)/(4π×R2)となる。そして、検出対象物の後方散乱断面積をσ、アンテナ13の有効受信断面積をArとすると、アンテナ13から距離Rの地点に位置する物体50での送信信号TSの反射波に対するアンテナ13での受信電力Prは以下の式(3)で表される。
Figure 0005252639
式(3)はレーダ方程式と呼ばれている。式(3)より、検出対象物を検出することができる、アンテナ13と検出対象物との最大の距離を求めることができる。
以上のような構成を有するドップラセンサ1から出力されるドップラ信号S1は、A/D変換器2に入力される。A/D変換器2は、アナログ信号たるドップラ信号S1をディジタル信号に変換して離散フーリエ変換部3に出力する。離散フーリエ変換部3は、A/D変換器2の出力信号S2に対して、離散フーリエ変換たるFFT(Fast Fourier Transform)を行って、時間領域の出力信号S2を周波数領域の信号に変換して出力する。離散フーリエ変換部3で行われるFFTの周波数分解能をΔfとすると、離散フーリエ変換部3の出力信号S3に含まれる複数の周波数成分の周波数間隔はΔfとなる。
算出部4は、離散フーリエ変換部3の出力信号S3から所定の複数の周波数成分を抽出し、当該複数の周波数成分の電力の総和を算出する。算出部4は、フィルタ部40と、電力算出部41と、総和電力算出部42とを備えている。フィルタ部40は、出力信号S3から所定の複数の周波数成分を抽出する。電力算出部41は、フィルタ部40で抽出された複数の周波数成分のそれぞれの電力を算出する。総和電力算出部42は、電力算出部41で算出された電力の総和を求めて、それを総和電力TPとして出力する。
判定部5は、算出部4で算出された総和電力TPに基づいて、検出対象物の有無を判定する。具体的には、判定部5は、総和電力TPが所定のしきい値よりも大きいか否かを判定し、総和電力TPが当該しきい値よりも大きい場合には検出対象物は存在すると判定し、総和電力TPが当該しきい値以下の場合には検出対象物は存在しないと判定する。
なお、図1に示される算出部4では、出力信号S3から所定の複数の周波数成分を抽出した後に、当該複数の周波数成分のそれぞれの電力を求め、その後、当該複数の周波数成分の電力の総和を算出しているが、その代わりに、出力信号S3に含まれるすべての周波数成分のそれぞれの電力を算出したうえで、出力信号S3から所定の複数の周波数成分を抽出し、その後、当該複数の周波数成分の電力の総和を算出しても良い。
また、離散フーリエ変換部3、フィルタ部40、電力算出部41、総和電力算出部42及び判定部5のそれぞれについては、ソフトウェアで実装しても良いし、ハードウェアで実装しても良い。
次に、算出部4のフィルタ部40において、離散フーリエ変換部3の出力信号S3から具体的にどのような周波数成分を抽出するのかについて説明する。以下の説明では、本センサ装置100を機械式駐車設備が有する車庫内に配置し、本センサ装置100において車庫内に人が存在するか否かを判定するものとする。また、本センサ装置100が配置される車庫では、車の出入り口にシャッターが設けられており、天井には蛍光灯が設けられているものとする。
図3はドップラ信号S1の周波数スペクトラム、つまり、離散フーリエ変換部3の出力信号S3に含まれる各周波数成分の電力を示す図である。図3の横軸及び縦軸は周波数及び電力をそれぞれを示している。
図3においては、車庫に停められている車の内部において前後に体を動かしている人がドップラセンサ1で検出された場合(シャッターは振動しておらず、かつ蛍光灯は点灯していない)の周波数スペクトラムがグラフ200で示されており、当該車の内部において左右に体を動かしている人がドップラセンサ1で検出された場合(シャッターは振動しておらず、かつ蛍光灯は点灯していない)の周波数スペクトラムがグラフ201で示されており、当該車の内部において手を動かしている人がドップラセンサ1で検出された場合(シャッターは振動しておらず、かつ蛍光灯は点灯していない)の周波数スペクトラムがグラフ202で示されている。
また、図3においては、車庫内に人が存在していない状態で、振動しているシャッターがドップラセンサ1で検出された場合(蛍光灯は点灯していない)の周波数スペクトラムがグラフ203で示されており、車庫内に人が存在せず、かつ蛍光灯が点灯している場合(シャッターは振動していない)の周波数スペクトラムがグラフ204で示されている。
図3のグラフ204に示されるように、車庫内の蛍光灯が点灯している場合には、50Hz、100Hz、150Hzというように、50Hzの間隔でドップラ信号S1に含まれる周波数成分の電力が大きくなる。商用電源の周波数が50Hzであることから、その整数倍の周波数を有する周波数成分がドップラ信号S1に現れたものと考えられる。仮に、この商用電源の周波数の整数倍の周波数を有する周波数成分を、検出対象物に起因する周波数成分であると判定すると、実際には車庫内に人が存在していないにもかかわらず、人が存在していると判定してしまい、誤判定が生じる。
また、図3のグラフ203に示されるように、振動しているシャッターをドップラセンサ1が検出した場合には、20Hzあたりの周波数成分の電力が非常に大きくなる。仮に、この周波数成分を、検出対象物に起因する周波数成分であると判定すると、蛍光灯が点灯している場合と同様に、誤判定を生じる。
一方で、グラフ200〜202に示されるように、ドップラセンサ1において動く人が検出された場合には、比較的広い周波数範囲において各周波数成分の電力が大きくなっている。
このように、人を検出した場合のドップラ信号S1の周波数スペクトラムと、振動しているシャッターを検出した場合や蛍光灯が点灯している場合のドップラ信号S1の周波数スペクトラムとは大きく相違している。
そこで、この周波数スペクトラムの相違に着目し、算出部4のフィルタ部40では、離散フーリエ変換部3の出力信号S3から、50Hz、100Hz、150Hz、200Hz、250Hzの周波数成分を除く、30Hz以上300Hz未満の周波数成分のすべてを抽出する。図3の破線210は、フィルタ部40でのこのフィルタ特性を示している。これにより、フィルタ部40においては、振動しているシャッターがドップラセンサ1で検出された場合や蛍光灯が点灯している場合に電力が大きくなる周波数成分が出力信号S3から抽出されずに、ドップラセンサ1で人が検出された場合に電力が大きくなる周波数成分が出力信号S3から抽出される。したがって、振動しているシャッターがドップラセンサ1で検出された場合や蛍光灯が点灯している場合には、フィルタ部40で抽出された複数の周波数成分の電力の総和を小さくすることができ、ドップラセンサ1で人が検出された場合には、フィルタ部40で抽出された複数の周波数成分の電力の総和を大きくすることができる。つまり、振動しているシャッターがドップラセンサ1で検出された場合や蛍光灯が点灯している場合において総和電力算出部42で算出される総和電力TPと、ドップラセンサ1で人が検出された場合において総和電力算出部42で算出される総和電力TPとの差を大きくすることができる。よって、判定部5において総和電力TPと比較されるしきい値を適切に設定することによって、振動しているシャッターがドップラセンサ1で検出された場合や蛍光灯が点灯している場合と、ドップラセンサ1で人が検出された場合とを区別することができる。つまり、判定部5は、総和電力TPがしきい値よりも大きい場合には車庫内に人が存在していると判定し、総和電力TPがしきい値以下の場合には車庫内には人が存在していないと判定する。これにより、検出対象物の有無の誤判定を抑制できる。
なお、検出対象物が人以外である場合や、本センサ装置100が車庫以外の場所に設置される場合であっても、フィルタ部40で抽出する周波数成分を適切に設定することによって、擾乱が発生した場合に電力が大きくなる周波数成分を排除して、検出対象物の有無を判定することができる。つまり、センサ装置100が設置される環境において検出対象物をドップラセンサ1で検出した場合のドップラ信号S1の周波数スペクトラムと、センサ装置100が設置される環境で発生する擾乱の影響を受けたドップラ信号S1の周波数スペクトラムを予め求めておいて、両者の相違に基づいて、フィルタ部40で抽出する周波数成分を決定すれば良い。
以上のように、本実施の形態1に係るセンサ装置100では、ドップラセンサ1から出力されるドップラ信号S1をA/D変換及び離散フーリエ変換して得られる出力信号S3から所定の複数の周波数成分を抽出し、当該複数の周波数成分の電力の総和を算出している。したがって、検出対象物をドップラセンサ1で検出した場合のドップラ信号S1の周波数スペクトラムと、検出対象物以外の物体の振動などの擾乱の影響を受けたドップラ信号S1の周波数スペクトラムとの相違に基づいて、抽出する周波数成分を適切に設定することによって、ドップラ信号S1が擾乱の影響を受けた場合には、抽出される複数の周波数成分の電力の総和を小さくすることができ、ドップラセンサ1で検出対象物が検出された場合には、抽出される複数の周波数成分の電力の総和を大きくすることができる。よって、抽出された複数の周波数成分の電力の総和に基づいて検出対象物の有無を判定することによって、検出対象物の有無の誤判定を抑制でき、検出対象物の有無の判定精度が向上する。
実施の形態2.
図4は本発明の実施の形態2に係るセンサ装置101の構成を示す図である。本実施の形態2に係るセンサ装置101は、上述の実施の形態1に係るセンサ装置100において、算出部4の替わりに算出部140を設けたものである。本実施の形態2に係る算出部140は、離散フーリエ変換部3の出力信号S3から所定の複数の周波数成分を抽出し、当該複数の周波数成分の電力のそれぞれに対して周波数に応じた重み付け行ったうえで、当該複数の周波数成分の電力の総和を算出する。以下に、実施の形態1に係るセンサ装置100との相違点を中心に、本実施の形態2に係るセンサ装置101について説明する。
図4に示されるように、算出部140は、上述のフィルタ部40及び電力算出部41と、重み付け部141と、総和電力算出部142とを備えている。フィルタ部40は、出力信号S3から所定の複数の周波数成分を抽出し、電力算出部41は、フィルタ部40で抽出された複数の周波数成分のそれぞれの電力を算出する。重み付け部141は、電力算出部で算出された、複数の周波数成分の電力のそれぞれに対して、周波数に応じた重み付けを行う。例えば、重み付け部141は、フィルタ部40で抽出された複数の周波数成分の電力のそれぞれに対して重み付け係数(≦1)を乗算し、この重み付け係数を、乗算対象の電力を有する周波数成分の周波数に応じて変化させることによって、当該複数の周波数成分の電力のそれぞれに対して重み付けを行う。
総和電力算出部142は、重み付け部141で重み付けされた複数の周波数成分の重量の総和、つまり、重み付け係数が乗算された複数の周波数成分の重量の総和を算出し、それを総和電力TPとして出力する。判定部5は、実施の形態1と同様に、総和電力算出部142で算出された総和電力TPが所定のしきい値よりも大きいか否かを判定し、総和電力TPが当該しきい値よりも大きい場合には検出対象物は存在すると判定し、総和電力TPが当該しきい値以下の場合には検出対象物は存在しないと判定する。
なお、図4に示される算出部140では、出力信号S3から所定の複数の周波数成分を抽出した後に、当該複数の周波数成分のそれぞれの電力を求め、その後、当該複数の周波数成分の電力のそれぞれに対して重み付けを行ったうえで、当該複数の周波数成分の電力の総和を算出しているが、その代わりに、出力信号S3に含まれる全ての周波数成分のそれぞれの電力を算出したうえで、出力信号S3から所定の複数の周波数成分を抽出し、その後、当該複数の周波数成分の電力のそれぞれに対して重み付けを行って、それらの総和を算出しても良い。
また、離散フーリエ変換部3、フィルタ部40、電力算出部41、重み付け部141、総和電力算出部142及び判定部5のそれぞれについては、ソフトウェアで実装しても良いし、ハードウェアで実装しても良い。
次に、重み付け部141の動作について詳細に説明する。図5は、上述の図3において、重み付け部141での重み付けの周波数特性を示す実線220を図示したものである。
上述のように、フィルタ部40においては、出力信号S3から、30Hz以上300Hz未満の周波数領域(ただし、50Hz、100Hz、150Hz、200Hz、250Hzは除く)の周波数成分を抽出しているため、振動しているシャッターをドップラセンサ1が検出した場合に電力が一番大きくなる、20Hzあたりの周波数成分を除去することができる。
しかしながら、図5のグラフ203に示されるように、振動しているシャッターをドップラセンサ1が検出した場合には、フィルタ部40が出力信号S3から複数の周波数成分の抽出を行う対象の周波数領域(30Hz以上300Hz未満)においても、30Hzから50Hzまでの周波数成分の電力が比較的大きくなっており、50Hzよりも大きくなると周波数の増加にともなって徐々に周波数成分の電力が小さくなっている。このため、フィルタ部40において20Hzあたりの周波数成分を除去したとしても、30Hz以上300Hz未満の周波数領域において振動しているシャッターをドップラセンサ1で検出した場合に比較的電力が大きくなる周波数の周波数成分に起因して、判定部5で誤判定が生じる可能性がある。
一方で、図5のグラフ200,201に示されるように、体を動かしている人がドップラセンサ1で検出された場合のドップラ信号S1では、30Hz以上300Hz未満の周波数領域において、30Hzから100Hzまでの周波数成分の電力が比較的大きくなる。また、図5のグラフ202に示されるように、手を動かしている人がドップラセンサ1で検出された場合のドップラ信号S1では、30Hz以上300Hz未満の周波数領域において、30Hzから200Hzまでの周波数成分の電力が比較的大きくなる。
このように、フィルタ部40が出力信号S3から複数の周波数成分の抽出を行う対象の周波数領域においても、人を検出した場合のドップラ信号S1の周波数スペクトラムと、振動しているシャッターを検出した場合のドップラ信号S1の周波数スペクトラムとは相違する。
そこで、この周波数スペクトラムの相違に着目して、フィルタ部40で抽出された複数の周波数成分の電力に対して重み付けを行う。具体的には、例えば、フィルタ部40で抽出された複数の周波数成分のうち、30Hz以上50Hz以下の周波数成分については、それらの電力に乗算される重み付け係数を一定の小さな値とし、50Hz以上300Hz未満の周波数成分については、それらの電力に乗算される重み付け係数の値を、周波数が高くなるにつれて大きく設定する。つまり、フィルタ部40で抽出された周波数成分の電力の減衰量を、30Hz以上50Hz以下では一定の大きな値に設定し、50Hz以上300Hz未満では、周波数が高くなるにつれて小さくなるように設定する。図5中の実線220は、このような重み付け係数の周波数特性を示している。これにより、ドップラセンサ1で人が検出された場合での総和電力TPを大きな値に維持しつつ、振動しているシャッターがドップラセンサ1で検出された場合での総和電力TPをより小さな値とすることができる。よって、ドップラセンサ1で人が検出された場合での総和電力TPと、振動しているシャッターがドップラセンサ1で検出された場合での総和電力TPとの差をより大きくすることができる。その結果、総和電力TPとしきい値とを比較することによって人の有無を判定する判定部5での誤判定の発生をさらに抑制することができ、人の有無の判定精度がさらに向上する。
なお、検出対象物が人以外である場合や、本センサ装置101が車庫以外の場所に設置される場合であっても、センサ装置101が設置される環境において検出対象物をドップラセンサ1で検出した場合のドップラ信号S1の周波数スペクトラムと、センサ装置101が設置される環境で発生する擾乱の影響を受けたドップラ信号S1の周波数スペクトラムを予め求めておいて、両者の相違に基づいて、フィルタ部40で抽出する周波数成分を決定するとともに、各周波数成分の電力に乗算する重み付け係数を設定することによって、判定部5での誤判定の発生を十分に抑制することができる。
また、重み付け部141においては、フィルタ部40が抽出した複数の周波数成分の電力に対して他の方法で重み付けを行っても良い。例えば、フィルタ部40で抽出された複数の周波数成分の電力のそれぞれに対してしきい値を設定し、当該複数の周波数成分の電力のそれぞれと、対応するしきい値とを比較する。そして、フィルタ部40が抽出した複数の周波数成分のうち、しきい値よりも小さい電力を有する周波数成分については、その電力を零とし、しきい値以上の電力を有する周波数成分については、その電力をそのまま採用することによって、当該複数の周波数成分のそれぞれの電力に対して重み付けを行う。その後、総和電力算出部142において、フィルタ部40で抽出された複数の周波数成分の重み付け後の電力の総和を算出する。重み付け部141でのしきい値を、比較対象の周波数成分の電力に応じて適切に設定することによって、ドップラ信号S1が擾乱の影響を受けた場合の総和電力TPを十分小さくすることができる。
例えば、図3の例において、30Hz以上50Hz以下の周波数成分についてはしきい値を−53dBに設定し、50Hz以上の300Hz未満の周波数成分については、周波数が高くなるにつれて−53dBから小さくなるようにしきい値を設定する。図6は、しきい値のこの周波数特性を実線230で図3に図示したものである。これにより、振動しているシャッターがドップラセンサ1で検出された場合には、フィルタ部40で抽出された複数の周波数成分のほとんどの電力が重み付け部141において零とされ、総和電力TPはほぼ零となる。一方で、人がドップラセンサ1で検出された場合には、フィルタ部40で抽出された複数の周波数成分のほとんどの電力が重み付け部141においてそのまま採用され、総和電力TPは大きな値となる。よって、判定部5では、人の有無をより正確に判定できるようになり、判定精度がさらに向上する。
1 ドップラセンサ
2 A/D変換器
3 離散フーリエ変換部
4,140 算出部
5 判定部
50 物体
101,101 センサ装置
S1 ドップラ信号
S2,S3 出力信号
TP 総和電力

Claims (2)

  1. 機械式駐車設備の車庫内に配置され、ドップラセンサを用いて当該車庫内に人が存在するか否かを判定するセンサ装置であって、
    ドップラセンサと、
    前記ドップラセンサから出力されるドップラ信号をディジタル信号に変換して出力するA/D変換器と、
    前記A/D変換器の出力信号に対して離散フーリエ変換を行って、当該出力信号を周波数領域の信号に変換して出力する離散フーリエ変換部と、
    前記離散フーリエ変換部の出力信号から、前記車庫のシャッターの振動の影響が最も大きい第1周波数成分を除いて所定の複数の周波数成分を抽出し、当該複数の周波数成分の電力のそれぞれに対して、当該複数の周波数成分に含まれる、当該シャッターの振動の影響を受ける第2周波数成分であって、当該第1周波数成分よりも当該シャッターの振動の影響が小さい第2周波数成分の電力が小さくなるように重み付けを行ったうえで、当該複数の周波数成分の電力の総和を算出する算出部と、
    前記算出部で算出された前記複数の周波数成分の電力の総和に基づいて、前記車庫内に人が存在するか否かを判定する判定部と
    を備える、センサ装置。
  2. 請求項1に記載のセンサ装置であって、
    前記算出部は、前記第1周波数成分だけではなく、前記車庫内の蛍光灯の点灯の影響を受ける第3周波数成分を除いて前記所定の複数の周波数成分を抽出する、センサ装置。
JP2009037772A 2009-02-20 2009-02-20 センサ装置 Active JP5252639B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009037772A JP5252639B2 (ja) 2009-02-20 2009-02-20 センサ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009037772A JP5252639B2 (ja) 2009-02-20 2009-02-20 センサ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010191857A JP2010191857A (ja) 2010-09-02
JP5252639B2 true JP5252639B2 (ja) 2013-07-31

Family

ID=42817810

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009037772A Active JP5252639B2 (ja) 2009-02-20 2009-02-20 センサ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5252639B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106251536A (zh) * 2016-08-23 2016-12-21 高杰 一种微型入侵探测电源系统和探测方法

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5589832B2 (ja) * 2010-12-27 2014-09-17 富士通株式会社 物体検出装置および物体の検出方法
JP2012168048A (ja) 2011-02-15 2012-09-06 Panasonic Corp ドップラーセンサ及び該ドップラーセンサを用いた照明器具
JP6037279B2 (ja) * 2012-12-28 2016-12-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 信号処理装置
EP2857860A4 (en) * 2012-06-05 2015-06-17 Panasonic Ip Man Co Ltd SIGNAL PROCESSING DEVICE
JP6249325B2 (ja) * 2012-12-28 2017-12-20 パナソニックIpマネジメント株式会社 信号処理装置
JP6111506B2 (ja) * 2013-05-07 2017-04-12 パナソニックIpマネジメント株式会社 センサ装置
CN105430324A (zh) * 2014-09-23 2016-03-23 南充鑫源通讯技术有限公司 监控系统及方法
JP6833435B2 (ja) * 2016-09-30 2021-02-24 新明和工業株式会社 動体検知装置及び機械式駐車設備
JP7300782B1 (ja) 2022-11-07 2023-06-30 株式会社ユピテル システム等

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06194442A (ja) * 1992-12-25 1994-07-15 Furuno Electric Co Ltd レーダ装置
JP3522954B2 (ja) * 1996-03-15 2004-04-26 株式会社東芝 マイクロホンアレイ入力型音声認識装置及び方法
JP4522276B2 (ja) * 2005-01-25 2010-08-11 マツダ株式会社 周辺監視装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106251536A (zh) * 2016-08-23 2016-12-21 高杰 一种微型入侵探测电源系统和探测方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010191857A (ja) 2010-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5252639B2 (ja) センサ装置
JP5862679B2 (ja) 音源検出装置
Wu et al. Improved human respiration detection method via ultra‐wideband radar in through‐wall or other similar conditions
US20100027378A1 (en) Methods for detecting humans
JP2010276536A (ja) 地震判定システム及び地震解析方法
CN111392562A (zh) 扶梯的运行速度确定方法、装置、计算机设备和存储介质
JP2000338234A (ja) 監視システム
CN116863906B (zh) 一种建筑结构噪声监测与隔音处理方法
WO2011102029A1 (ja) 侵入物識別装置
KR101534027B1 (ko) 표적 속도를 알지 못하는 환경에서 정밀한 표적 탐지를 수행하기 위한 소나 시스템 및 그의 표적 탐지방법
KR100902560B1 (ko) 탐색중 추적 레이더의 위협경보 발생장치 및 방법
JP2012225837A (ja) 動き検出装置、及び動き検出装置を備えたエレベータ
JP6992704B2 (ja) 物体検知装置
JP6398689B2 (ja) 信号処理装置、信号処理方法及びプログラム
KR102353297B1 (ko) 스마트 IoT 지진 센서유닛 및 이용한 통보방법
KR20150059982A (ko) 차량용 초음파 센서의 감지 거리 증가 장치 및 그 동작 방법
KR101455927B1 (ko) 침입자 감지 방법 및 장치
CN110554381B (zh) 用于冲激脉冲式穿墙雷达的人体静止目标加速检测方法
KR101591163B1 (ko) Uwb 레이더의 노이즈 억제 장치 및 방법
KR20210043448A (ko) 동작감지장치 및 동작감지방법
JP2010243247A (ja) 信号処理装置
JP2910727B2 (ja) 目標信号検出方法及び装置
KR101655010B1 (ko) 실내에서 음향 신호의 상관 대역폭 변화를 이용한 침입자 탐지 방법 및 시스템
KR101221142B1 (ko) 레이더 펄스 발생원 위치추정 방법 및 이를 이용한 추정장치
CN113687350B (zh) 一种跌倒检测方法、装置、电子设备及存储介质

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20111013

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20111124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121023

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130312

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130409

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130412

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5252639

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160426

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250