JP2018141389A - 液圧回転機 - Google Patents
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Abstract
【課題】液圧回転機を小型化する。【解決手段】ピストンポンプ100は、シャフト1が連結されてシャフト1と共に回転するシリンダブロック2と、開口部3cを有しシリンダブロック2を収容するハウジング3aと、ハウジング3aの開口部3cを封止すると共に、シャフト1の先端部を収容する収容凹部5aが形成されるエンドカバー5と、を備え、シリンダブロック2には、収容凹部5aとハウジング3a内部のドレン室15とを連通するドレン通路30が形成される。【選択図】図1
Description
本発明は、液圧回転機に関するものである。
特許文献1には、回転自在に軸支された駆動軸と、駆動軸に一体に装着して駆動し軸方向に摺動自在に複数のピストンを支持するシリンダブロックと、駆動軸の一側を回転自在に軸支するハウジングと、ハウジングの端部を閉塞し駆動軸の他側を回転自在に軸支すると共にピストンに作用する油を給排する吸込みポート及び吐出ポートを設けたカバーと、を備える液圧回転機が開示されている。この液圧回転機では、駆動軸の他端を支持する収容凹部と吸込み通路とを連通するドレン通路がカバーに形成される。
例えば、設置スペースが限られる用途の場合など、液圧回転機には、容量を確保しつつ小型化したいという要望がある。
特許文献1に記載の液圧回転機では、作動流体を吸い込む吸込ポートや作動流体を吐出する吐出ポート、シャフトの端部を支持する収容凹部内に浸入した作動流体を排出するドレン通路などがカバーに形成される。これらの通路は、所定の流路面積を確保することが必要であるため、形成される流路が多いほどカバーが大型化してしまう。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、液圧回転機を小型化することを目的とする。
第1の発明は、液圧回転機であって、シャフトが連結されて前記シャフトと共に回転するシリンダブロックと、シリンダブロックに形成されシャフトの周方向に所定の間隔をもって配置される複数のシリンダと、シリンダ内に摺動可能に挿入されシリンダの内部に容積室を区画するピストンと、開口部を有しシリンダブロックを収容するハウジングと、ハウジングの開口部を封止すると共に、シャフトの先端部を収容する収容凹部が形成されるカバーと、を備え、シリンダブロックには、収容凹部とハウジング内部のドレン室とを連通するドレン通路が形成されることを特徴とする。
第2の発明は、シャフトとシリンダブロックとの結合部よりもシャフトの先端側であって、シャフトの外周面とシリンダブロックの内周面との間には、収容凹部に連通する環状隙間が設けられ、ドレン通路は、環状隙間を通じて収容凹部とドレン室とを連通することを特徴とする。
第3の発明は、ドレン通路が、シャフトの軸方向に沿って形成されることを特徴とする。
第1から第3の発明では、収容凹部に連通するドレン通路がシリンダブロックに形成される。これにより、収容凹部内に浸入した作動流体は、ドレン通路を通じてドレン室に排出される。このように、ドレン通路がシリンダブロックに形成されるため、カバーにドレン通路を形成する必要がなく、カバーの大型化が防止される。
第4の発明は、カバーには、シリンダブロックの端部が摺接する摺接部が形成されることを特徴とする。
第4の発明では、カバーとシリンダブロックとが直接摺接し、カバーとシリンダブロックとの間に他の部材が設けられない。よって、部品点数が削減され、製造コストを低減できる。
第5の発明は、カバーの摺接部とシリンダブロックの端部とは、それぞれに形成される球面状の摺接面によって互いに摺接することを特徴とする。
第5の発明では、球面状の摺接面によって調心作用が働くため、シリンダブロックを安定して支持することができる。
第6の発明は、ハウジング及びカバーが、外形が円形であることを特徴とする。
第6の発明では、外形が矩形に形成される場合と比較して、角部を有していないため、ハウジング及びカバーの大型化が防止される。
第7の発明は、カバーが、ハウジングに分離不能に一体化されていることを特徴とする。
第7の発明では、カバーとハウジングは、ボルトによって分離可能に結合されるものではないため、両者の結合のためのボルトを廃止できる。このため、ボルトの座面等が不要となり、カバーの大型化が防止される。
本発明によれば、液圧回転機が小型化される。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る液圧回転機について説明する。
本実施形態では、液圧回転機が、作動油を作動流体とするアキシャル型の油圧回転機100である場合について説明する。油圧回転機100は、外部からの動力によりシャフト1が回転してピストン6が往復動することで、作動流体としての作動油を供給可能なピストンポンプとして機能し、また外部から供給される作動油の流体圧によりピストン6が往復動してシャフト1が回転することで、回転駆動力を出力可能なピストンモータとして機能する。なお、油圧回転機100は、ピストンポンプとしてのみ機能するものでもよいし、ピストンモータとしてのみ機能するものであってもよい。
以下の説明では、油圧回転機100をピストンポンプとして使用した場合について例示し、油圧回転機100を「ピストンポンプ100」と称する。
ピストンポンプ100は、図1に示すように、動力源によって回転するシャフト1と、シャフト1に連結されシャフト1と共に回転するシリンダブロック2と、シリンダブロック2を収容するケース3と、を備える。
ケース3は、両端に開口部3b,3cが設けられるハウジング3aと、ハウジング3aの一方の開口部3bを封止しシャフト1が挿通するフロントカバー4と、ハウジング3aの他方の開口部3cを封止しシャフト1の端部を収容するカバーとしてのエンドカバー5と、を備える。
ハウジング3a、フロントカバー4、及びエンドカバー5のそれぞれは、図2に示すように、外形が円形に形成されて径が互いに略同一の円筒面状の外周面を有する。フロントカバー4及びエンドカバー5は、溶接によってハウジング3aに結合され、分離不能に一体化される。これにより、ケース3が構成される。なお、ハウジング3aへのフロントカバー4及びエンドカバー5の結合は、溶接に限らず、例えばかしめ等その他の方法により分離不能に一体化されるものであればよい。分離不能とは、例えばボルト締結のように着脱可能に連結される構成を含まないものであり、ハウジング等の部材の破壊なしには分解できない非分解に構成されることをいう。
ハウジング3a、フロントカバー4、及びエンドカバー5の外形が円形に形成されることにより、その直径と同一の幅(辺の長さ)を有する矩形にこれらの外形を形成する場合と比較して、角部を有しない分ピストンポンプ100をシャフト1の径方向に小型化することができる。また、円形であるため、旋盤等による加工が容易となる。
また、ピストンポンプ100では、ハウジング3a、フロントカバー4、及びエンドカバー5を溶接等により分離不能に結合することで、これらの結合にボルトを必要としない。このため、ボルト締結のための座面やボルトヘッドを収容するざぐりが不要となり、ピストンポンプ100をさらに小型化することができる。
フロントカバー4の挿通孔4aを通じて外部に突出するシャフト1の一方の端部1aには、動力源が連結される。シャフト1の端部1aは、図1に示すように、第一ブッシュ16を介してフロントカバー4の挿通孔4aに回転自在に支持される。
シャフト1の他方の端部(先端部)1bは、エンドカバー5に設けられる収容凹部5aに収容され、第二ブッシュ17を介して回転自在に支持される。
エンドカバー5は、ハウジング3aに結合される基部5bと、基部5bからシャフト1の軸方向に突出しハウジング3aに挿入される円筒部5cと、円筒部5cからシャフト1の軸方向に突出しシリンダブロック2の基端面2cが摺接する摺接部5dと、を有する。摺接部5dは、球面状の摺接面5eによって、シリンダブロック2の基端面2cと摺接する。シリンダブロック2の基端面(摺接面)2cは、摺接部5dの摺接面5eの球面に対応する形状に形成される。エンドカバー5の摺接面5eとシリンダブロック2の摺接面2cとの間には、わずかに作動油が導かれ静圧軸受が構成される。
このように、ピストンポンプ100は、エンドカバー5とシリンダブロック2との間に他の部材(バルブプレート)が設けられず、両者が直接摺接するものである。言い換えれば、ピストンポンプ100は、シリンダブロック2に摺接するバルブプレートとハウジング3aの開口部3cを封止するエンドカバー5とが一体化された構成を備えるものである。これによれば、単一の部材の加工によってバルブプレートと一体化したエンドカバー5を形成することができるため、部品点数が削減されて製造がし易くなると共に製造コストを低減することができる。
また、エンドカバー5とシリンダブロック2とが球面によって摺接することにより、調心作用が働くため、エンドカバー5とシリンダブロック2とが互いに傾くような位置ずれが防止される。このため、エンドカバー5とシリンダブロック2との離間によって両者間で大きな隙間が生じることが防止されて、シリンダブロック2を安定して支持することができる。したがって、シリンダブロック2とエンドカバー5との間から作動油が漏れ出すことがなく、作動油の圧力上昇を促すことができる。また、シリンダブロック2が安定して支持されるため、ハウジング3a等によりシリンダブロック2をさらに回転自在に支持しなくてもよい。なお、エンドカバー5とシリンダブロック2とは、球面に限らず、その他の形状(平面や曲面)の摺接面を有していてもよい。
シリンダブロック2は、シャフト1が貫通する貫通孔2aを有する。貫通孔2aには、シャフトがスプライン結合される。これにより、シリンダブロック2はシャフト1の回転に伴って回転する。シャフト1とシリンダブロック2とがスプライン結合する結合部1cよりもシャフト1の先端側(図1中左側)であって、シャフト1の外周面とシリンダブロック2の内周面との間には、環状隙間9が設けられる。環状隙間9は、シャフト1の先端部1bを収容する収容凹部5aと連通する。
シリンダブロック2には、図1及び図3に示すように、一方の端面2dに開口部を有する複数(本実施形態では6つ)のシリンダ2bがシャフト1と平行に形成される。複数のシリンダ2bは、シリンダブロック2の周方向に所定の間隔を持って形成される(図3参照)。シリンダ2bには、容積室7を区画する円柱状のピストン6が往復動自在に挿入される。ピストン6の先端側はシリンダ2bの開口部から突出し、その先端部には球面座6aが形成される。シリンダブロック2には、図1及び図4に示すように、複数のシリンダ2bにそれぞれ開口する複数のシリンダポート10が形成される。
ピストンポンプ100は、図1に示すように、ピストン6の球面座6aに回転自在に連結され球面座6aに摺接するシュー20と、シリンダブロック2の回転に伴ってシュー20が摺接する斜板8と、をさらに備える。
シュー20は、各ピストン6の先端に形成される球面座6aを受容する受容部20aと、斜板8に摺接する円形の平板部20bと、を備える。受容部20aの内面は球面状に形成され、受容した球面座6aの外面と摺接する。これにより、シュー20は球面座6aに対してあらゆる方向に角度変位可能である。
斜板8は、フロントカバー4の内壁に固定され、シャフト1の軸に垂直な方向から傾斜した摺接面8aを有する。シュー20の平板部20bは、摺接面8aに対して面接触する。
エンドカバー5には、タンク(図示省略)と連通しタンクからの作動油が導かれる吸込通路11と、シリンダブロック2の容積室7から吐出される作動油を導く吐出通路12と、が形成される。
吸込通路11は、シリンダブロック2のシリンダポート10を通じて容積室7に連通する。また、吐出通路12は、シリンダブロック2のシリンダポート10を通じて容積室7に連通する。
ピストンポンプ100では、駆動源の動力によりシャフト1が回転駆動され、シリンダブロック2が回転すると、各シュー20が斜板8に対して摺動し、各ピストン6が斜板8の傾斜角度に応じたストローク量でシリンダ2bに沿って往復動する。各ピストン6の往復動により、各容積室7の容積が増減する。
シリンダブロック2の回転により拡大する容積室7には、エンドカバー5の吸込通路11及びシリンダブロック2のシリンダポート10を通じて、作動油が吸い込まれる。一方、シリンダブロック2の回転により縮小する容積室7からは、シリンダブロック2のシリンダポート10及び吐出通路12を通じて、作動油が吐出される。
このように、ピストンポンプ100では、シリンダブロック2の回転に伴って作動油の吸込と吐出が連続的に行われる。
シリンダブロック2には、図1、図3、及び図4に示すように、シャフト1の軸方向に沿って設けられるドレン通路30が形成される。ドレン通路30は、シリンダブロック2の一方の端面(摺接面2cとは反対の端面)2dに開口して、ケース3の内部空間であるドレン室15に連通する。また、ドレン通路30は、シャフト1の外周面とシリンダブロック2の内周面との間の環状隙間9に連通する(図1参照)。
ドレン通路30は、シリンダ2bの径方向内側であって、隣り合うシリンダの周方向の間に位置するように形成される。また、ドレン通路30は、環状隙間9と径方向に重なるような位置において、シリンダブロック2に形成される。言い換えれば、環状隙間9とドレン通路30とは、シリンダブロック2をシャフト1の軸方向から見た場合に、一部が重なるように設けられる。これにより、ドレン通路30は、軸方向に延びる単一の孔によって構成することができる。よって、例えば、シリンダブロック2の一方の端面2dからシャフト1に軸方向に沿って環状隙間9(シリンダブロック2の内周面の内側の空間)に到達するまでドリル等の工具を挿入することで、容易にドレン通路30を形成することができる。
このようなドレン通路30がシリンダブロック2に形成されることにより、エンドカバー5の収容凹部5aは、環状隙間9及びドレン通路30を通じてドレン室15に連通する。ドレン室15は、ケース3に形成されるドレンポート(図示省略)を通じてタンクに連通する。なお、ドレン室15は、吸込通路11に連通してドレン室15の作動油を吸込通路11に環流するように構成されてもよい。
ここで、本発明の理解を容易にするために、図5及び6を参照して、本発明の比較例に係るピストンポンプ200,300について説明する。
収容凹部5aに設けられる第二ブッシュ17とシャフト1の先端部1bとの間には、径方向にわずかな隙間が生じる。よって、この隙間を通じて作動油がシャフト1の先端部1bと収容凹部5aとの間の空間に浸入することがある。作動油の浸入によって収容凹部5a内の空間の圧力が上昇すると、シャフト1の回転が妨げられるおそれがある。
このような収容凹部5a内での圧力上昇を防ぐために、第1比較例に係るピストンポンプ200では、図5に示すように、収容凹部5a内の圧力を逃がすドレン通路30aがエンドカバー5に形成される。しかしながら、ドレン通路30aをエンドカバー5に形成する場合、特に図4に示すようにドレン通路30aがシャフト1の径方向に延びて吸込通路11に連通するように形成される場合には、ドレン通路30aの流路面積を確保するために、エンドカバー5をシャフト1の軸方向に大きく形成しなければならない。
第2比較例に係るピストンポンプ300は、図6に示すように、エンドカバー5とシリンダブロック2との間に、バルブプレート40が設けられる。
バルブプレート40は、シリンダブロック2の基端面2cが摺接する円板部材であり、エンドカバー5に固定される。バルブプレート40には、エンドカバー5に形成された吸込通路11とシリンダブロック2に形成されるシリンダポート10を接続する吸込ポート40aと、エンドカバー5に形成された吐出通路12とシリンダブロック2に形成されるシリンダポート10を接続する吐出ポート40bと、が形成される。
第2比較例に係るピストンポンプ300の場合には、図6に示すように、エンドカバー5に対向するバルブプレート40の端面に溝30bを形成し、この溝30bを通じて収容凹部5a内の圧力をドレン室15に逃がすことも考えられる。しかしながら、この場合には、エンドカバー5とは別部品のバルブプレート40が設けられるため、部品点数が増加しピストンポンプ300の製造コストの増加を招く。
これに対し、本実施形態では、シリンダブロック2に形成されるドレン通路30によって収容凹部5aがドレン室15に連通する。このため、ドレン通路30を通じて収容凹部5a内の作動油をドレン室15に排出し、収容凹部5a内の圧力を逃がすことができる。本実施形態では、エンドカバー5にドレン通路30を形成することなく、収容凹部5a内の圧力上昇によってシャフト1の回転が妨げられることを防止することができる。よって、ピストンポンプ100を小型化することができる。
また、ピストンポンプ100では、シリンダブロック2とエンドカバー5との間は静圧軸受として構成されるため、互いの摺接面2c,5eにドレン通路30として溝を形成することは、静圧軸受の機能を損なうため困難である。これに対し、ドレン通路30をシリンダブロック2に形成することにより、シリンダブロック2とエンドカバー5とが直接摺接するピストンポンプ100であっても、収容凹部5a内の圧力をドレン通路30によって逃がすことができる。よって、ピストンポンプ100では、バルブプレート40を廃止して低コスト化を図ると共に、シリンダブロック2にドレン通路30を形成して大型化を防止しつつ収容凹部5a内の圧力を逃がすことができる。このように、シリンダブロック2にドレン通路30を形成する構成は、シリンダブロック2とエンドカバー5とが直接摺接する場合、言い換えれば、バルブプレート40とエンドカバー5とが一体に形成される場合において、特に有効である。
次に、本実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、ドレン通路30は、シリンダブロック2の端面2dに開口するようにシャフト1の軸方向に沿って形成される。これに対し、ドレン通路30は、シリンダブロック2の円筒面状の外周面に開口するように、シャフト1の径方向に沿って形成されてもよい。ドレン通路30は、収容凹部5a内の作動油の圧力をドレン室15に逃がすようにシリンダブロック2に形成される限り、任意の形状に形成することができる。
また、上記実施形態では、エンドカバー5の摺接部5dにおける摺接面5eがシリンダブロック2の基端面2cに摺接し、エンドカバー5とシリンダブロック2との間には、バルブプレート40が設けられない。これに対し、第2比較例のようにバルブプレート40を備えるピストンポンプ300において、シリンダブロック2にドレン通路30を形成してもよい。
以上の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
ピストンポンプ100では、収容凹部5aに連通するドレン通路30がシリンダブロック2に形成される。これにより、収容凹部5a内に浸入した作動油の圧力は、ドレン通路30を通じてドレン室15に排出される。このように、ドレン通路30がシリンダブロック2に形成されるため、エンドカバー5にドレン通路30を形成する必要がなく、エンドカバー5の大型化が防止される。したがって、ピストンポンプ100を小型化することができる。
また、ピストンポンプ100では、バルブプレート40を廃止してエンドカバー5とシリンダブロック2とが直接摺接する場合であっても、シリンダブロック2にドレン通路30が形成されるため、収容凹部5a内の作動油の圧力を逃がすことができる。よって、収容凹部5aの圧力上昇を防止すると共に、部品点数を削減して製造コストを低減することができる。
また、ピストンポンプで100は、エンドカバー5とシリンダブロック2とは、球面状の摺接面5e,2cによって互いに摺接する。摺接面5e,2cが球面状に形成されることにより、エンドカバー5とシリンダブロック2との間に調心作用が働くため、シリンダブロック2を安定して支持することができる。したがって、エンドカバー5とシリンダブロック2との離間が防止されて、両者の間から作動油が漏れ出すことがなく、作動油の圧力上昇が促される。
また、ピストンポンプ100では、ハウジング3a、フロントカバー4、及びエンドカバー5の外形が、それぞれ円形に形成される。このため、外形が矩形に形成される場合と比較して、角部がないため、主にシャフト1の径方向へピストンポンプ100を小型化できる。
また、フロントカバー4及びエンドカバー5は、溶接によって分離不能にハウジング3aに結合される。これにより、結合のためのボルトを廃止することができ、ボルトの座面やボルトヘッドのざぐりが不要となるため、さらにピストンポンプ100を小型化することができる。
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
液圧回転機(ピストンポンプ)100は、シャフト1が連結されてシャフト1と共に回転するシリンダブロック2と、シリンダブロック2に形成されシャフト1の周方向に所定の間隔をもって配置される複数のシリンダ2bと、シリンダ2b内に摺動可能に挿入されシリンダ2bの内部に容積室7を区画するピストン6と、開口部3cを有しシリンダブロック2を収容するハウジング3aと、ハウジング3aの開口部3cを封止すると共に、シャフト1の先端部を収容する収容凹部5aが形成されるエンドカバー5と、を備え、シリンダブロック2には、収容凹部5aとハウジング3a内部のドレン室15とを連通するドレン通路30が形成される。
また、液圧回転機(ピストンポンプ)100は、シャフト1とシリンダブロック2との結合部1cよりもシャフト1の先端側であって、シャフト1の外周面とシリンダブロック2の内周面との間には、収容凹部5aに連通する環状隙間9が設けられ、ドレン通路30は、環状隙間9を通じて収容凹部5aとドレン室15とを連通する。
また、液圧回転機(ピストンポンプ)100では、ドレン通路30は、シャフト1の軸方向に沿って形成される。
これらの構成では、収容凹部5aに連通するドレン通路30がシリンダブロック2に形成されるため、収容凹部5a内に浸入した作動油は、ドレン通路30を通じてドレン室15に排出される。このように、ドレン通路30がシリンダブロック2に形成されるため、エンドカバー5にドレン通路30を形成する必要がなく、エンドカバー5の大型化が防止される。したがって、液圧回転機(ピストンポンプ)100が小型化される。
また、液圧回転機(ピストンポンプ)100では、エンドカバー5には、シリンダブロック2の端部が摺接する摺接部5dが形成される。
この構成では、エンドカバー5とシリンダブロック2とが直接摺接し、エンドカバー5とシリンダブロック2との間に他の部材が設けられない。よって、部品点数が削減され、コストを低減できる。
また、液圧回転機(ピストンポンプ)100では、エンドカバー5の摺接部5dとシリンダブロック2の端部とは、それぞれに形成される球面状の摺接面5e,2cによって互いに摺接する。
この構成では、球面状の摺接面5e,2cによって調心作用が働くため、シリンダブロック2を安定して支持することができる。
また、液圧回転機(ピストンポンプ)100では、ハウジング3a及びエンドカバー5は、外形が円筒面状である。
この構成では、外形が矩形に形成される場合と比較して、角部を有していないため、液圧回転機(ピストンポンプ)100を小型化することができる。
また、液圧回転機(ピストンポンプ)100では、エンドカバー5は、ハウジング3aに分離不能に一体化されている。
この構成では、エンドカバー5とハウジング3aは、ボルトによって分離可能に結合されるものではなく、ボルトを廃止できる。このため、ボルトの座面等が不要となり、液圧回転機(ピストンポンプ)100を小型化することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
1…シャフト、1c…結合部、2…シリンダブロック、2b…シリンダ、2c…基端面(摺接面)、3a…ハウジング、3c…開口部、5…エンドカバー、5a…収容凹部、5d…摺接部、5e…摺接面、6…ピストン、7…容積室、9…環状隙間、15…ドレン室、20…シュー、30…ドレン通路、100…ピストンポンプ(液圧回転機)
Claims (7)
- シャフトが連結されて前記シャフトと共に回転するシリンダブロックと、
前記シリンダブロックに形成され前記シャフトの周方向に所定の間隔をもって配置される複数のシリンダと、
前記シリンダ内に摺動可能に挿入され前記シリンダの内部に容積室を区画するピストンと、
開口部を有し前記シリンダブロックを収容するハウジングと、
前記ハウジングの前記開口部を封止すると共に、前記シャフトの先端部を収容する収容凹部が形成されるカバーと、を備え、
前記シリンダブロックには、前記収容凹部と前記ハウジングの内部のドレン室とを連通するドレン通路が形成されることを特徴とする液圧回転機。 - 前記シャフトと前記シリンダブロックとの結合部よりも前記シャフトの先端側であって、前記シャフトの外周面と前記シリンダブロックの内周面との間には、前記収容凹部に連通する環状隙間が設けられ、
前記ドレン通路は、前記環状隙間を通じて前記収容凹部と前記ドレン室とを連通することを特徴とする請求項1に記載の液圧回転機。 - 前記ドレン通路は、前記シャフトの軸方向に沿って形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の液圧回転機。
- 前記カバーには、前記シリンダブロックの端部が摺接する摺接部が形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の液圧回転機。
- 前記カバーの前記摺接部と前記シリンダブロックの前記端部とは、それぞれに形成される球面状の摺接面によって互いに摺接することを特徴とする請求項4に記載の液圧回転機。
- 前記ハウジング及び前記カバーは、外形が円形であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の液圧回転機。
- 前記カバーは、前記ハウジングに分離不能に一体化されていることを特徴とする請求項6に記載の液圧回転機。
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2017
- 2017-02-27 JP JP2017035147A patent/JP2018141389A/ja active Pending
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