JP2018140507A - ヘッド駆動装置、サーマルプリンタ、及び制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るプリンタTP1の一例を示す斜視図である。
図1において、プリンタTP1は、例えば、レシートプリンタである。
プリンタTP1は、サーマルプリンタであり、熱によって紙媒体に印字を行なう。本実施形態では、感熱紙に印刷を行う感熱式プリンタについて説明するが、本発明はこれに限らず、インクリボンを使用する熱転写プリンタであっても良い。
プリンタTP1は、不図示の搬送機構(ギアやプラテンローラ等)を備える。搬送機構は、感熱紙Pを搬送する。
プリンタTP1は、不図示のヘッド駆動装置を備える。ヘッド駆動装置は、駆動回路を備える。駆動回路は、搬送機構による感熱紙Pの搬送速度を制御する。
プリンタTP1は、上述したように本体ケース23内に収められている。
図2は、本実施形態に係るサーマルヘッド11の一例を示す平面図である。
この図は、プリンタTP1のサーマルヘッド11を表す。サーマルヘッド11は、発熱素子15を備えている。発熱素子15は、M個の発熱素子15−m(m=1、2、・・・M:Mは自然数)で構成される。ここで、Mは、例えば、576個である。
1個の発熱素子15−1は、1つのドット(点)を印刷する場合に用いられる。サーマルヘッド11には、発熱体がライン方向に、一列に配置されている。感熱紙Pは、ライン方向(主走査方向)に対して直交する搬送方向(副走査方向)に、搬送される。
本実施形態では、1回の印刷を行うラインが、1個である場合について説明をする。ただし、本発明はこれに限らず、1回の印刷を行うラインが、2個以上あっても良い。
プリンタTP1は、分割印刷を行う。分割印刷とは、サーマルヘッド11の発熱素子15−1〜15−M(第1グループG1と呼ぶ)を、いくつかのグループ(「ブロック」と称する場合もある)に分け、一部のグループのみに属する発熱素子15−mを同時に発熱させて印刷を行うことを言う。
例えば、Mが576個の場合、発熱素子15−1〜15−288は第2グループG21に、発熱素子15−289〜15−576は第2グループG22に分けられる。第2グループG21の発熱素子15−1〜15−288、及び第2グループG22の発熱素子15−289〜15−576は、第1グループG1の発熱素子15−1〜15−576を複数のブロックに分割した場合の少なくとも1つのブロックである。
この場合、プリンタTP1は、まず、発熱素子15−1〜15−288のうち印刷に用いる発熱素子15−m(ここでは、m=1〜288)のいずれか又は全部を同時に発熱させて、印刷する。その後、プリンタTP1は、次の回の印刷で、発熱素子15−289〜15−576のうち印刷に用いる発熱素子15−m(ここでは、m=289〜576)のいずれか又は全部を同時に発熱させて、印刷する。
つまり、プリンタTP1では、同時に通電できる発熱素子15−mの数は、電源の容量に応じて限りがある。例えば、1回の印刷(1又は複数のドットラインの印刷)を行うときに、同時に通電できる発熱素子15−mの数(「同時通電可能ドット数」とも称する)には、限りがある。そのため、1回の印刷で発熱する発熱素子15−mの数、つまり、印刷するドット数(「印刷ドット数」とも称する)が同時通電可能ドット数を超えた場合には、プリンタTP1上述の分割印刷を行う。つまり、プリンタTP1は、同時通電可能ドット数以下の発熱素子15−mを、複数回用いて印刷を行う。
一方、レシートは、多くの罫線を印刷することが望まれる場合があり、また、店舗等では、数多くのレシートが印刷される。このような場合に、罫線の箇所が分割印刷となることで、印刷速度が低下し、レシート全体の印刷速度が低下する。
本実施形態に係るプリンタTP1は、電源に加えて大容量コンデンサを配置する。これにより、所定のドットライン以内であれば、全ドット罫線などの、電源容量のみでは分割が必要な印刷データについても、コンデンサが満充電状態の時については、分割を行わずに印刷する。コンデンサが満充電の時に限り、同時通電可能ドット数を超えたドットラインに対して行う一括印刷のことを、拡張一括印刷と呼ぶ。
ここで、一度、拡張一括印刷を行うと、所定のドットライン分のフィードが行われるまでは、再度拡張一括印刷を行うことはできない。所定のフィードが行われる前に、再び分割が必要な印刷データを印刷する場合は、分割印刷を行う。
そのため、本実施形態に係るプリンタTP1は、同時通電可能ドット数を超えるときにおいても、罫線を印刷する前の空白等の期間に、コンデンサが満充電状態になったか否かを判定する。そして、プリンタTP1は、満充電状態であると判定した場合には、拡張一括印刷を行う。これにより、プリンタTP1は、減速をせずに印刷することができる。
なお、本実施形態では、プリンタTP1が、コンデンサが満充電状態になったか否かを、フィード数を用いて判定する場合について、説明する。
図3は、本実施形態に係るレシートの一例を示す図である。
図3に示すレシートは、上から下(搬送方向とは逆方向)へとドットライン毎に印刷が行われたものとする。図3に示すレシートには全ドット罫線K−1、K−2、K−3、K−4が印刷されている。全ドット罫線K−1、K−2、K−3、K−4の直前(上)には、それぞれ、予め定められたライン数以上の空白部分F−1、空白F−2、空白F−3、空白F−4が存在している。
なお、本実施形態では、レシートにおいて、罫線の前には、文字等が存在していても良い。例えば、レシートにおいて、罫線の以前に、予め定めたライン数のラインには、同時通電可能ドット数よりも少ないドットの印刷があってもよい。
つまり、プリンタTP1は、印刷がない、又は、同時通電可能ドット数よりも少ないドットの印刷の場合には、コンデンサを充電することができる。そのため、プリンタTP1は、これらの場合にも、コンデンサを充電できているものとし、その結果、満充電になったか否かを判定する。
図4は、本実施形態に係るプリンタTP1のハードウェア構成の一例を示す概略ブロック図である。
プリンタTP1は、CPU300と、フラッシュROM301と、通信回路302と、スイッチ操作回路303と、周辺機器制御回路304と、SRAM/SDRAM305と、センサ制御回路306と、状態出力回路307と、サーマルプリンタ制御回路308と、プリンタ用カッタ制御回路309と、を含んで構成される。
CPU300と、フラッシュROM301と、通信回路302と、スイッチ操作回路303と、周辺機器制御回路304と、SRAM/SDRAM305と、センサ制御回路306と、状態出力回路307と、サーマルプリンタ制御回路308と、プリンタ用カッタ制御回路309と、は、それぞれ、バスを介して接続されている。
フラッシュROM301は、外部に配置され、イメージデータやフォントデータなどの大容量のデータを記憶する。CPU300は、フラッシュROM301からイメージデータやフォントデータを読み出して印刷処理を実行する。
スイッチ操作回路303は、フィードスイッチやリセットスイッチ、電源スイッチなどの入力を受け、当該処理を実行する。
周辺機器制御回路304は、プリンタTP1の周辺機器(ドロワー、ブザー、バーコードリーダーなど)を制御する。
SRAM/SDRAM305は、ページ印刷など一時的な印刷データや2次元コードのワーク領域として使用される。
状態出力回路307は、プリンタTP1の状態を表示する。状態出力回路307は、例えば、LEDやLCDである。ただし、状態出力回路307は、音を出力しても良い。
サーマルプリンタ制御回路308は、印刷処理を行う。
プリンタ用カッタ制御回路309は、用紙カット処理を行う。
図5は、本実施形態に係るプリンタTP1の論理的な構成の一例を示す概略ブロック図である。図5は、図4に示すプリンタTP1の論理的な構成を示す。
プリンタTP1は、データ受信部3と、制御部4と、コンデンサ初期化部6と、コンデンサ用スイッチ7と、ヘッドVP(Virtual Path)スイッチ8と、電源補助用コンデンサ9と、ステッピングモータ10と、サーマルヘッド11と、を備える。
データ受信部3は、ホスト2からデータを受信し、受信したデータをデータ解析部40に出力する。
一方、印刷を行うラインについて、解析情報がフィードデータであることを示す場合、取得したデータをフィード量判断部42に出力する。
すなわち、印刷データ生成部41は、印刷ドット数が同時通電可能ドット数を超えるときには、さらに、予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されたか否かを判定し、電力量が蓄電されたと判定した場合には、拡張一括印刷を選択する。一方、ことのき、予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されていないと判定した場合には、印刷データ生成部41は、分割印刷を選択する。
例えば、印刷データ生成部41は、拡張一括印刷を選択した場合、拡張一括印刷を示す印刷タスクデータによって、サーマルヘッドが、電源からの電力と電源補助用コンデンサの電力を用いた印刷を行うように制御する。一方、印刷データ生成部41は、分割印刷又は通常一括印刷(後述)を選択した場合、通常一括印刷(後述)を示す印刷タスクデータによって、サーマルヘッドが、電源補助用コンデンサの電力を用いずに、電源からの電力で印刷を行うように制御する。
具体的には、フィード量判断部42は、印刷を行うラインについて、解析情報がフィードデータであることを示すとき、フィードされるドットライン数、つまり、フィードカウンタを増加させる。また、フィード量判断部42は、拡張一括印刷が行われた場合、つまり、コンデンサの電力が消費された場合に、フィードカウンタをリセットする。
換言すれば、プリンタTP1は、フィードされている場合をコンデンサに充電されていると判定し、フィード数を計数することで、コンデンサに充電している期間、又は、コンデンサに充電されている電力量を計測している。
フィード量判断部42は、分割印刷及び通常一括印刷(後述)を行う場合に、フィードカウンタを増加させてもよい。つまり、分割印刷及び通常一括印刷(後述)を行う場合、印刷には電源が用いられる。この場合でも、コンデンサの充電を続けることができる場合には、フィード量判断部42は、フィードカウンタを増加させる。
フィード量判断部42は、印刷データ生成部41からの要求に応じて、フィードカウンタの値を印刷データ生成部41に出力する。
コンデンサ用スイッチ7は、電源補助用コンデンサ9へ流れる電流を制御する。
ヘッドVPスイッチ8は、サーマルヘッド11内の集積回路へ流れる電流を制御する。
コンデンサ用スイッチ7、及びヘッドVPスイッチ8は、電界効果トランジスタ(FET:Field Electric transistor)である。
電源補助用コンデンサ9は、コンデンサ用スイッチ7の制御を受け電力を蓄電する。
図6は、本実施形態に係るドライバ集積回路の構成の一例を示す回路図である。
本実施形態に係るドライバ集積回路は、コンデンサ用スイッチ7と、ヘッドVPスイッチ8と、電源補助用コンデンサ9と、サーマルヘッド11と、を備える。
印刷制御部43は、印刷時にヘッドVPスイッチ8にヘッド電源制御信号を送信し、サーマルヘッド11への電源供給を行う。
印刷制御部43は、印刷終了時に、ヘッドVPスイッチ8にヘッド電源制御信号を送信し、サーマルヘッド11への電源供給を停止する。印刷制御部43は、印刷終了時にサーマルヘッド11への電源供給を停止させることでサーマルヘッドの電解腐食を回避する。
なお、ここに示すサーマルヘッドの構成は一例であり、例えば、ANDゲート17の代わりにNANDゲートである構成であってもよい。本実施形態の構成の場合、ストローブ信号の極性がハイ(High)の場合に、発熱素子15に電圧が印加される。ANDゲート17の代わりにNANDゲートである構成の場合、ストローブ信号の極性がロー(Low)の場合に発熱素子15に電圧が印加される。
コンデンサ初期化部6、及び印刷制御部43は、コンデンサ用スイッチ7、及びヘッドVPスイッチ8を各々オン状態とし、サーマルヘッド11への通電が可能な状態とする。
印刷制御部43は、クロック信号に同期したデータ信号をシフトレジスタ14に送信し、シフトレジスタ14へデータ転送を行う。
一方、印刷制御部43は、分割印刷を行う場合、同時通電可能ドット数以下の数の発熱素子15を各々発熱させる。ここで同時通電可能ドット数以下の数の発熱素子15は、同時通電可能ドット数より多い数の発熱素子15を複数のブロックに分割した場合の少なくとも1つのブロックである。
図7は、本実施形態に係るフィードを用いたヘッド駆動制御の一例を示すタイミングチャートである。
図7では、図5の印刷制御部43によりサーマルヘッド11の駆動制御を説明する。
図7では、上限ドットライン数を2ドットする。ここで、上限ドットライン数とは、
電源補助用コンデンサ9の補助を含めて、全ドット通電の1ドットラインを連続で一括印刷できるドットライン数の上限のことである。上限ドットライン数は、電源補助用コンデンサ9の容量により限られている。また、充電完了フィード数を4ドットとする。ここで、充電完了フィード数とは、電源補助用コンデンサ9の再充電が完了するまでのフィードのドットライン数のことである。全ドット通電の1ドットラインを連続で一括印刷できるドットライン数、及び充電完了フィード数は、実験結果等から規定する。図7では、ドットラインd1以前には十分な数のフィードのドットライン数があるものとする。
ドットラインd3の印刷前には、4ドット分のフィードが存在するため、拡張一括印刷することができる。従って、ドットラインd3と、ドットラインd4とは拡張一括印刷が行われる。
拡張一括印刷は2ドットが上限であるため、3ドット目のドットラインd3以降は分割印刷となる。
図8では、図5の印刷制御部43によりサーマルヘッド11の駆動制御を説明する。
ドットラインd6では、拡張一括印刷が行われる。
ドットラインd7の印刷の前に4ドット分のフィードが無いため、拡張一括印刷することはできない。そのため、ドットラインd7は分割印刷が行われる。
ドットラインd8は、ドットラインd7で分割印刷が行われたため、同じラインの残りの印刷データの分割印刷が行われる。
ドットラインd9では、印刷の前に4ドット分のフィードが無いため、拡張一括印刷することはできない。そのため、ドットラインd9では分割印刷が行われる。
図9は、本実施形態に係るフィードを用いた印刷制御における処理の一例を示すフローチャートである。本フローチャートで示す処理は、プリンタTP1がホスト2からデータを受信した場合に実行される。ただし、電源補助用コンデンサ9は、処理開始時において満充電状態であるとする。
印刷データ生成部41は、印刷カウンタを0にリセットする。ここで印刷カウンタとは、拡張一括印刷が行われた回数を数えるための量である。上限ドットライン数は、例えば2ドットである。
その後、印刷データ生成部41は、ステップS101の処理を実行する。
印刷データ生成部41は、取得した解析情報からデータが、印刷データであるか、フィードデータであるかを判定する。ただし、フィードデータは、印刷ドットが無いドットラインの印刷データを含む。
印刷データ生成部41は、解析情報が印刷データであることを示す場合(YES)、ステップS106の処理を実行する。
一方、解析情報がフィードデータであることを示す場合(NO)、印刷データ生成部41はステップS102の処理を実行する。
印刷データ生成部41は、印刷ドット数が同時通電可能ドット数を超える場合、分割印刷が必要であると判定する。印刷データ生成部41は、分割印刷が必要であると判定した場合(YES)、ステップS108の処理を実行する。
一方、印刷データ生成部41は、印刷ドット数が同時通電可能ドット数を超えない場合、分割印刷が必要でないと判定する。分割印刷が必要でないと判定した場合(NO)、印刷データ生成部41はステップS114の処理を実行する。
印刷データ生成部41は、拡張一括印刷フラグがセットされていると判定した場合(YES)、電源補助用コンデンサ9が満充電状態であり、拡張一括印刷が可能であると判定する。その後、印刷データ生成部41は、ステップS110の処理を実行する。
一方、拡張一括印刷フラグがクリアされていると判定した場合(NO)、印刷データ生成部41は、電源補助用コンデンサ9が満充電状態でなく、拡張一括印刷が不可能であると判定する。その後、印刷データ生成部41は、ステップS109の処理を実行する。
なお、電源補助用コンデンサ9が満充電状態であるか否かを印刷データ生成部41が判定する場合を説明したが、印刷データ生成部41は、予め定めた電力量が電源補助用コンデンサ9に蓄電されたか否かを判定してもよい。
その後、印刷データ生成部41は、ステップS105の処理を実行する。
その後、印刷データ生成部41は、ステップS115の処理を実行する。
また、印刷データ生成部41は、満充電状態の電力量が電源補助用コンデンサ9に蓄電されたか否かを判定し、満充電状態の電力量が電源補助用コンデンサ9に蓄電されたと判定する場合、第1グループの発熱体(同時通電可能ドット数より多い数の発熱素子15)の一部又は全部を用いて印刷を行わせ、満充電状態の電力量がコンデンサ(電源補助用コンデンサ9)に蓄電されていない判定する場合、第2グループの発熱体(同時通電可能ドット数以下の数の発熱素子15)の一部又は全部を用いて印刷を行わせるように制御されている(ステップS108)。
なお、分割印刷、または通常一括印刷が行われる場合に、電源補助用コンデンサ9の充電を行ってもよい。
サーマルヘッド11は、第1グループの発熱体(同時通電可能ドット数より多い数の発熱素子15)、又は、第1グループの発熱体よりも発熱体の数が少ない第2グループの発熱体(同時通電可能ドット数以下の数の発熱素子15)を発熱する。
コンデンサ(電源補助用コンデンサ9)は、電力を蓄電する。
制御回路(印刷データ生成部41)は、印刷データに基づいて、第1グループの発熱体(同時通電可能ドット数より多い数の発熱素子15)を用いて印刷を行うか、又は、第2グループの発熱体(同時通電可能ドット数以下の数の発熱素子15)を用いて印刷を行うかを選択するように制御されている(ステップS107)。
従来制御では印刷速度が270.9ミリメートル毎秒であったのに対して、本実施形態に係るプリンタTP1では、印刷速度が296.9ミリメートル毎秒と向上した。
制御回路(印刷データ生成部41)は、算出した発熱体(発熱素子15)の数が閾値(同時通電可能ドット数)より多いとき、予め定めた電力量がコンデンサ(電源補助用コンデンサ9)に蓄電されたと判定する場合、第1グループの発熱体(同時通電可能ドット数より多い数の発熱素子15)の一部又は全部を用いて印刷を行わせ、予め定めた電力量がコンデンサ(電源補助用コンデンサ9)に蓄電されていないと判定する場合、第2グループの発熱体(同時通電可能ドット数以下の数の発熱素子15)の一部又は全部を用いて印刷を行わせるように制御されている。
制御回路(印刷データ生成部41)は、サーマルヘッド11の一列において発熱させる発熱体(発熱素子15)の数を算出し、算出した発熱体(発熱素子15)の数が電源電力(電源5の電力)で印刷できる発熱体の数の上限値(同時通電可能ドット数)と同じ又は少ないとき、第1グループの発熱体(同時通電可能ドット数より多い数の発熱素子15)の一部又は全部を用いて印刷を行わせ、算出した発熱体(発熱素子15)の数が電源電力(電源5の電力)で印刷できる発熱体の数の上限値(同時通電可能ドット数)より多いとき、予め定めた電力量がコンデンサ(電源補助用コンデンサ9)に蓄電されたと判定する場合、第1グループの発熱体(同時通電可能ドット数より多い数の発熱素子15)の一部又は全部を用いて印刷を行わせ、予め定めた電力量が電源補助用コンデンサ9に蓄電されていない判定する場合、第2グループの発熱体(同時通電可能ドット数以下の数の発熱素子15)の一部又は全部を用いて印刷を行わせるように制御されている。
この構成により、プリンタTP1は、搬送された印刷媒体の移動量のみでコンデンサの充電状態を判定できるため、コンデンサに蓄電された電力量に応じて発熱体を制御することができる。
この構成により、プリンタTP1は、駆動回路により、搬送機構による印字媒体の搬送速度を制御することができるため、コンデンサに蓄電された電力量に応じて発熱体を制御することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の第2の実施形態について詳しく説明する。
上記第1の実施形態では、プリンタTP1が、予め定めた電力量が電源補助用コンデンサに蓄電されたか否かを、予め定められたフィード数に基づき判定する場合について説明をした。本実施形態では、プリンタTP1が、予め定めた電力量が電源補助用コンデンサに蓄電されたか否かを、計時された時間と、予め定められた蓄電時間に基づき判定する場合について説明をする。
以下、本実施形態に係るプリンタをプリンタTP1aと称する。
計時部42aは、電源補助用コンデンサ9がサーマルヘッド11に電力を供給した後、電源補助用コンデンサ9の蓄電時間を計時する。計時部42aは、印刷データ生成部41からの要求に応じて、計時した蓄電時間を印刷データ生成部41に出力する。
印刷データ生成部41aは、予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されたか否かを、
計時部42aにより取得した計時時間と、予め定められた蓄電時間とを比較することで判定する。
図11は、本実施形態に係る計時を用いたヘッド駆動制御の一例を示すタイミングチャートである。
図11では、図10の印刷制御部43によりサーマルヘッド11の駆動制御を説明する。
図11では、上限ドットライン数を2ドットする。また、電源補助用コンデンサ9の再充電が完了するまでの時間である充電完了時間を4マイクロ秒とする。上限ドットライン数、及び充電完了時間は、実験結果等から規定する。図11では、ドットラインd11以前には十分な時間が経過し、電源補助用コンデンサ9は充電が完了しているものとする。
ドットラインd13の印刷前には、4マイクロ秒の蓄電時間が経過しているため、拡張一括印刷することができる。従って、ドットラインd13と、ドットラインd14とは拡張一括印刷が行われる。
拡張一括印刷は2ドットが上限であるため、3ドット目のドットラインd15以降は分割印刷となる。
図12では、図10の印刷制御部43によりサーマルヘッド11の駆動制御を説明する。
ドットラインd16では、拡張一括印刷が行われる。
ドットラインd17の印刷の前に4マイクロ秒の蓄電時間が経過していないため、拡張一括印刷することはできない。そのため、ドットラインd17は分割印刷が行われる。
ドットラインd18は、ドットラインd17で分割印刷が行われたため、同じラインの残りの印刷データの分割印刷が行われる。
ドットラインd19では、印刷の前に4マイクロ秒の蓄電時間が経過していないため、拡張一括印刷することはできない。そのため、ドットラインd19では分割印刷が行われる。
図13は、本実施形態に係る本実施形態に係る計時を用いた印刷制御における処理の一例を示すフローチャートである。本フローチャートで示す処理は、プリンタTP1aがホスト2からデータを受信した場合に実行される。ただし、電源補助用コンデンサ9は、処理開始時において満充電状態であるとする。
なお、ステップS200、ステップS201、ステップS203、ステップS205、ステップS207、ステップS208、ステップS209、ステップS210、ステップS211、ステップS212、ステップS213、ステップS214、ステップS215の各処理は、図9におけるステップS100、ステップS101、ステップS103、ステップS105、ステップS107、ステップS108、ステップS109、ステップS110、ステップS111、ステップS112、ステップS113、ステップS114、ステップS115の各処理と同様であるため、説明を省略する。
印刷データ生成部41は、取得した計時時間に基づき、計時時間が充電完了時間以上であるかを判定する。充電完了時間は、例えば4マイクロ秒である。印刷データ生成部41は、計時時間が充電完了時間以上であると判定した場合(YES)、ステップS203の処理を実行する。一方、計時時間が充電完了時間以上でないと判定した場合(NO)、印刷データ生成部41は、ステップS204の処理を実行する。
制御回路(印刷データ生成部41)は、コンデンサ(電源補助用コンデンサ9)がサーマルヘッド11に電力を供給した後、予め定められた蓄電時間が経過した場合、予め定めた電力量がコンデンサ(電源補助用コンデンサ9)に蓄電されたと判定するように制御されている。
この構成により、プリンタTP1aは、計時時間のみでコンデンサの充電状態を判定できるため、コンデンサに蓄電された電力量に応じて発熱体を制御することができる。
また、上述した実施形態におけるプリンタTP1、プリンタTP1aの一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現しても良い。プリンタTP1、プリンタTP1aの各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化しても良い。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いても良い。
Claims (13)
- 第1グループの発熱体、又は、前記第1グループの発熱体よりも前記発熱体の数が少ない第2グループの発熱体を発熱するサーマルヘッドと、
電力を蓄電するコンデンサと、
印刷データに基づいて、前記第1グループの発熱体を用いて印刷を行うか、又は、前記第2グループの発熱体を用いて印刷を行うかを選択するように制御された制御回路と、
前記第1グループの発熱体を用いる場合、電源電力と前記コンデンサが蓄電する電力とを前記サーマルヘッドに供給させ、前記第2グループの発熱体を用いる場合、前記電源電力を前記サーマルヘッドに供給させるように制御された駆動回路と、
を備え、
前記制御回路は、
予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されたか否かを判定し、
予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されたと判定する場合、前記第1グループの発熱体の一部又は全部を用いて印刷を行わせ、
予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されていない判定する場合、前記第2グループの発熱体の一部又は全部を用いて印刷を行わせるように制御された、
ヘッド駆動装置。 - 前記制御回路は、
前記印刷データに基づいて、発熱させる発熱体の数を算出し、
算出した発熱体の数が閾値と同じ又は少ないとき、前記第2グループの発熱体の一部又は全部を用いて印刷を行い、
算出した発熱体の数が閾値より多いとき、
予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されたと判定する場合、前記第1グループの発熱体の一部又は全部を用いて印刷を行わせ、予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されていないと判定する場合、前記第2グループの発熱体の一部又は全部を用いて印刷を行わせるように制御された、
請求項1に記載のヘッド駆動装置。 - 前記サーマルヘッドは、第1グループの発熱体、又は、前記第1グループの発熱体を複数のブロックに分割した場合の少なくとも1つの前記ブロックである第2グループの発熱体を発熱し、
前記制御回路は、
前記サーマルヘッドの一列において発熱させる発熱体の数を算出し、
算出した発熱体の数が前記電源電力で印刷できる発熱体の数の上限値と同じ又は少ないとき、前記第1グループの発熱体の一部又は全部を用いて印刷を行わせ、
算出した発熱体の数が前記電源電力で印刷できる発熱体の数の上限値より多いとき、
予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されたと判定する場合、前記第1グループの発熱体の一部又は全部を用いて印刷を行わせ、予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されていない判定する場合、前記第2グループの発熱体の一部又は全部を用いて印刷を行わせるように制御された、
請求項1に記載のヘッド駆動装置。 - 前記制御回路は、
前記コンデンサが前記サーマルヘッドに電力を供給した後、予め定められた移動量と同じ又は前記移動量より多く、印刷媒体が搬送された場合、予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されたと判定するように制御された、
請求項1に記載のヘッド駆動装置。 - 印字のライン数を計数する計数部をさらに備え、
前記制御回路は、
前記コンデンサが前記サーマルヘッドに電力を供給した後、予め定められた前記ライン数と同じ又は前記ライン数より多く、印刷媒体が搬送された場合、予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されたと判定するように制御された、
請求項4に記載のヘッド駆動装置。 - 時間を計時する計時部をさらに備え、
前記制御回路は、
前記コンデンサが前記サーマルヘッドに電力を供給した後、予め定められた蓄電時間が経過した場合、予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されたと判定するように制御された、
請求項1に記載のヘッド駆動装置。 - 印字媒体を搬送する搬送機構と、
前記請求項1から6のいずれか一項に記載のヘッド駆動装置と、
を備え、
前記発熱体は、前記印字媒体の搬送方向に直交して一列に配置され、
前記駆動回路は、前記搬送機構による前記印字媒体の搬送速度を制御する
サーマルプリンタ。 - 第1グループの発熱体、又は、前記第1グループの発熱体よりも前記発熱体の数が少ない第2グループの発熱体を発熱するサーマルヘッドと、
電力を蓄電するコンデンサと、
を備えたヘッド駆動装置の制御方法であって、
印刷データに基づいて、前記第1グループの発熱体を用いて印刷を行うか、又は、前記第2グループの発熱体を用いて印刷を行うかを選択し、
前記第1グループの発熱体を用いる場合、電源電力と前記コンデンサが蓄電する電力を前記サーマルヘッドに供給させ、前記第2グループの発熱体を用いる場合、前記電源電力を前記サーマルヘッドに供給し、
予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されたか否かを判定し、
予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されたと判定する場合、前記第1グループの発熱体の一部又は全部を用いて印刷を行わせ、
予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されていない判定する場合、前記第2グループの発熱体の一部又は全部を用いて印刷を行わせる、
ヘッド駆動装置の制御方法。 - 前記印刷データに基づいて、発熱させる発熱体の数を算出し、
算出した発熱体の数が閾値と同じ又は少ないとき、前記第2グループの発熱体の一部又は全部を用いて印刷を行い、
算出した発熱体の数が閾値より多いとき、
予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されたと判定する場合、前記第1グループの発熱体の一部又は全部を用いて印刷を行わせ、予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されていないと判定する場合、前記第2グループの発熱体の一部又は全部を用いて印刷を行わせる、
請求項8に記載のヘッド駆動装置の制御方法。 - 前記サーマルヘッドは、第1グループの発熱体、又は、前記第1グループの発熱体を複数のブロックに分割した場合の少なくとも1つの前記ブロックである第2グループの発熱体を発熱し、
前記サーマルヘッドの一列において発熱させる発熱体の数を算出し、
算出した発熱体の数が前記電源電力で印刷できる発熱体の数の上限値と同じ又は少ないとき、前記第1グループの発熱体の一部又は全部を用いて印刷を行わせ、
算出した発熱体の数が前記電源電力で印刷できる発熱体の数の上限値より多いとき、
予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されたと判定する場合、前記第1グループの発熱体の一部又は全部を用いて印刷を行わせ、予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されていない判定する場合、前記第2グループの発熱体の一部又は全部を用いて印刷を行わせる、
請求項8に記載のヘッド駆動装置の制御方法。 - 前記コンデンサが前記サーマルヘッドに電力を供給した後、予め定められた移動量と同じ又は前記移動量より多く、印刷媒体が搬送された場合、予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されたと判定する、
請求項8に記載のヘッド駆動装置の制御方法。 - 前記ヘッド駆動装置は、印字のライン数を計数する計数部をさらに備え、
前記コンデンサが前記サーマルヘッドに電力を供給した後、予め定められた前記ライン数と同じ又は前記ライン数より多く、印刷媒体が搬送された場合、予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されたと判定する、
請求項11に記載のヘッド駆動装置の制御方法。 - 前記コンデンサが前記サーマルヘッドに電力を供給した後、予め定められた蓄電時間が経過した場合、予め定めた電力量が前記コンデンサに蓄電されたと判定する、
請求項8に記載のヘッド駆動装置の制御方法。
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