JP2018140399A - コイルばね製造装置と、コイルばねの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】連続材を用いてコイルばねを能率良く製造することができるコイルばね製造装置を提供する。
【解決手段】コイルばね製造装置30は、連続材1Cを載置する材料供給部31と、探傷装置33と、コイリングマシン40と、制御部41とを含んでいる。探傷装置33によって連続材1Cに傷が検出された場合、傷の位置(連続材1Cの長さ方向の位置情報)が制御部41の記憶手段44に記憶される。連続材1Cは傷の有無にかかわらずコイリングマシン40に供給され、コイルばねが製造される。コイリングマシン40に供給された連続材1Cの傷の有無は、制御部41に記憶された傷の位置情報に基いて判断することができる。成形された傷有りコイルばねは、選別部において傷無しコイルばねと選別される。連続材1Cの傷が有る部分をコイリングする際には、コイル径や巻数が通常のコイルばねとは異なるようにしてもよい。
【選択図】図3

Description

この発明は、長尺な連続材を用いてコイルばねを製造するコイルばね製造装置と、コイルばねの製造方法に関する。
コイルばねには様々の種類があり各種用途に使用されている。例えば車両の懸架装置にコイルばねが使用されている。コイルばねの製造装置として、例えば特許文献1あるいは特許文献2に開示されているように、芯金を有しないコイリングマシンが知られている。この種のコイリングマシンは、材料ガイドの先端から送り出されたコイルばねの材料を、第1ピンと第2ピンとによって円弧状に曲げ、かつ、ピッチツールによってピッチ付けを行なうようにしている。前記第1ピンと第2ピンの位置は、制御部に格納されたコンピュータプログラムと、コイルばねの形状に応じた制御用データなどに基いて制御される。
コイルばねの材料である連続材(ばね鋼からなる素線)は、コイリングマシンに供給される前に、ダイスによる引き抜き加工と焼入れおよび焼戻し等の熱処理が行われるのが通例である。1つの連続材から多くのコイルばねを製造することが可能な長尺な連続材は、運搬や保管に便利なようにフープ状に巻かれている。材料供給部に載置されたフープ状の連続材が材料供給部からコイリングマシンに向けて連続的に供給され、コイリングマシンによって所定のコイル径、ピッチ、巻数となるように成形される。このため連続材を用いるコイリングマシンはコイルばねを能率良く生産することができる。
特開平11−197775号公報 特開2013−226584号公報
コイルばねの材料である連続材は、コイルばねを製造する工場に納入される前に傷が生じている可能性がある。連続材に生じている傷は、渦電流を利用する探傷装置によって、引抜き加工前に発見することができる。引抜き加工前に傷が発見された場合、引き抜き加工を停止し、傷がある個所を研磨等によって修正したのち、引き抜き加工を再開するようにしている。このため傷が少ない良質な連続材の場合には特に大きな問題は生じないが、比較的傷の頻度が多い連続材の場合には、傷を修正するたびに生産ラインが停止することにより、コイルばねの生産効率が大幅に低下してしまう。
従って本発明の目的は、連続材に傷があったとしても、コイルばねの生産効率が低下することを抑制できるコイルばね製造装置とコイルばねの製造方法を提供することにある。
1つの実施形態に係るコイルばね製造装置は、コイルばねの材料である連続材を載置する材料供給部と、前記材料供給部から供給される前記連続材の傷の有無を検出する探傷装置と、前記探傷装置によって傷が検出された場合にその傷の位置情報を記憶する記憶手段と、前記探傷装置を通った前記連続材を傷の有無にかかわらずコイリングすることによりコイルばねを成形するコイリングマシンと、前記連続材の傷が無い部分によって成形された傷無しコイルばねと前記連続材の傷が有る部分によって成形された傷有りコイルばねとを、前記記憶手段に記憶された前記位置情報に基いて選別する選別部とを具備している。
前記選別部は、前記傷無しコイルばねと前記傷有りコイルばねとを仕分けるロボットを備えていてもよい。あるいは前記選別部は、前記傷無しコイルばねと前記傷有りコイルばねとを振り分ける仕分け機構を有し、該仕分け機構は、前記傷無しコイルばねを第1の搬送部に向けて移動させ前記傷有りコイルばねを第2の搬送部に向けて移動させるようにしてもよい。
コイリングマシンの一例は、前記連続材を長さ方向に移動させる材料送りローラと、前記連続材が挿入される材料ガイドと、前記材料ガイドの先端から送り出された前記連続材が接する第1ピンと、前記第1ピンに対し前記連続材の移動方向前側に配置され前記第1ピンとの間で前記連続材を曲げることにより前記第1ピンとの間に円弧部を形成する第2ピンと、前記第2ピンに対し前記連続材の移動方向前側に配置され前記連続材が接するピッチツールと、前記第2ピンと前記ピッチツールとの間に配置されマンドレルとの間で前記連続材を切断するカッティングツールとを具備している。
前記コイリングマシンは、前記連続材の傷が有る部分をコイリングするときのコイル径を、前記連続材の傷が無い部分をコイリングするときのコイル径よりも大きくなるよう前記第1ピンと前記第2ピンの位置を、前記記憶手段に記憶された前記位置情報に基いて制御してもよい。あるいは、前記連続材の傷が有る部分をコイリングするときの巻数を、前記連続材の傷が無い部分をコイリングするときの巻数よりも少なくなるように前記カッティングツールを制御してもよい。
本発明によれば、コイルばねの材料(連続材)に多少の傷があってもコイルばねの生産効率が低下することを抑制でき、1つの連続材から多くのコイルばねを能率良く製造することができる。
連続材の引抜き加工を行う設備の一例を模式的に示す平面図。 連続材の熱処理を行う設備の一例を模式的に示す平面図。 本発明の1つの実施形態に係るコイルばね製造装置を模式的に示す平面図。 図3に示されたコイルばね製造装置のコイリングマシンの一部の側面図。 同コイルばね製造装置の制御部の電気的構成を示すブロック図。 コイルばねの製造工程の第1の実施形態を示すフローチャート。 搬送部の一例を示す斜視図。 選別部の一例を示す平面図。 コイルばね製造工程の第2の実施形態を示すフローチャート。 形状が互いに異なる2種類のコイルばねを示す正面図。
以下に1つの実施形態に係るコイルばね製造装置とコイルばねの製造方法について、図1から図7を参照して説明する。
図1は連続材(ばね鋼からなる長尺な素線)1Aの引抜き加工を行う設備10を模式的に示している。引抜き加工を行う設備10は、フープ状に巻かれた連続材1Aを載置する材料供給部11と、ダイス部12と、回転するドラムを有した巻取部13などを有している。
材料供給部11に載置された連続材1Aはフープ材と称されることもあり、巻きが解かれたときの全長が数百メートル(またはそれ以上)に及ぶことがある。材料供給部11から繰り出された連続材1Aがダイス部12を通ることにより、連続材1Aの径が所定の減面率で減少する。減面率は例えば10〜20%である。ダイス部12から引抜かれた連続材1Bが巻取部13のドラムに巻取られる。
図2は連続材1Bの熱処理のための設備20を模式的に示している。熱処理のための設備20は、フープ状に巻かれた連続材1Bを載置する材料供給部21と、高周波焼入を行う焼入れ部22と、焼戻しを行う焼戻し部23と、焼戻された連続材1Cを巻取る巻取部24などを有している。
材料供給部21から繰り出された連続材1Bが、焼入れ部22において高周波誘導加熱によって焼入温度に加熱された直後に、水などの冷却材によって急冷されることにより連続材1Bに焼入組織が形成される。さらに焼戻し部23において連続材1Bが適当な温度に再加熱されたのち徐冷され、焼戻された連続材1Cが巻取部24に巻き取られる。
図3は、1つの実施形態に係るコイルばね製造装置30を示している。コイルばね製造装置30は、コイルばねの材料であるフープ状に巻かれた連続材1Cを載置する材料供給部31と、連続材1Cがほぼ直線となるように形状を矯正する直線機(straightener)32と、連続材1Cの傷の有無を検出する探傷装置33と、ガイドローラ34と、コイリングマシン40と、コイリングマシン40を制御する制御部41などを含んでいる。1つの連続材1Cは多数のコイルばねを製造するに足る長さを有している。連続材1Cの表面には、何らかの原因により傷が生じている可能性がある。
材料供給部31から繰り出される連続材1Cが直線機32を通り、さらに探傷装置33を通り、ガイドローラ34を経てコイリングマシン40に向けて供給される。探傷装置33は、例えば渦電流を利用して連続材1Cの表面の傷の有無を検出する。なお探傷装置33として、渦電流方式に匹敵する信頼性を有する探傷手段があればそれを用いてもよい。
探傷装置33によって連続材1Cに許容値を越える大きさあるいは深さの傷が発見された場合、傷があった個所の位置(連続材1Cの長さ方向に関する位置情報)が制御部41の記憶手段(メモリ)44に記憶される。この連続材1Cは、傷の有無にかかわらずコイリングマシン40に供給されることにより、コイルばねW1が製造される。
コイリングマシン40は、連続材1Cを螺旋形に成形することにより、コイルばねW1を製造するように構成されている。コイルばねW1の形態は様々であり、例えば円筒コイルばねをはじめとして、たる形コイルばね、鼓形コイルばね、テーパコイルばね、不等ピッチコイルばね、マイナスピッチの部分を有するコイルばね等など、様々な形態のコイルばねであってもよい。
図4は、コイリングマシン40の一部を模式的に表わしている。コイリングマシン40は、コイルばねの材料である連続材1Cを矢印F1で示す方向(連続材1Cの長さ方向)に移動させる複数の材料送りローラ(フィードローラ)45と、連続材1Cが挿入される材料ガイド46と、材料ガイド46の先端46aから送り出された連続材1Cが最初に接する第1ピン47と、第1ピン47によって曲げられた連続材1Cが接する第2ピン48とを有している。第1ピン47と第2ピン48は、それぞれ、軸を中心に回転自在なローラ部材でもよいし、あるいは、回転しないピン部材からなるものであってもよい。
またこのコイリングマシン40は、ピッチツール50と、カッティングツール51と、マンドレル52などを有している。ピッチツール50は、第2ピン48に対して連続材1Cの移動方向前側に配置され、第2ピン48によって曲げられた連続材1Cに接することにより、コイリングされるコイルばねのピッチ付けをなすようになっている。カッティングツール51は刃部51aを有し、カッティングツール51がマンドレル52に向かって矢印Z1(図4に示す)で示す方向に移動したときに、マンドレル52の受け刃52aと刃部51aとの間で連続材1Cが切断(剪断)される。
図5はコイリングマシン40を制御する制御部41等の電気的構成を示すブロック図である。制御部41は、コントローラとして機能するCPU(Central Processing Unit)60を備えている。CPU60に、バスライン61を介してROM(Read Only Memory)62、RAM(Random Access Memory)63、通信インタフェース部64、表示/操作用ドライバ65、材料送り用ドライバ66、第1ピン移動用ドライバ67、第2ピン移動用ドライバ68、ピッチツール用ドライバ69、カッティング用ドライバ70などが接続されている。
ROM62には、CPU60を制御するためのプログラムや各種の固定的データが格納されている。RAM63は、コイルばねを成形するのに必要な各種データや、探傷装置33によって検出された連続材1Cの傷の位置情報などが記憶される記憶手段44としてのメモリを備えている。通信インタフェース部64は、通信回線を介して外部機器との間で行なうデータ通信を制御する。表示/操作用ドライバ65は、表示操作部71を制御する。表示操作部71を操作することにより、コイリングに必要な情報をRAM63等のメモリに格納することができる。
材料送り用ドライバ66は、材料送りローラ45を回転させるためのモータ80を制御する。第1ピン移動用ドライバ67は、第1ピン47を駆動するためのアクチュエータ81を制御する。第2ピン移動用ドライバ68は、第2ピン48を駆動するためのアクチュエータ82を制御する。ピッチツール用ドライバ69は、ピッチツール50を駆動するためのアクチュエータ83を制御する。カッティング用ドライバ70は、カッティングツール51を駆動するためのアクチュエータ84を制御する。
CPU60を含む制御部41は、材料送りローラ45の回転動作を制御する制御回路と、第1ピン47および第2ピン48の位置を制御する制御回路と、ピッチツール50の位置を制御する制御回路と、カッティングツール51の動作を制御する制御回路などを含んでいる。この制御部41は、入力されたコイルばねの形状データ(例えばコイル径やピッチ、巻数、コイル長さ)に応じて、第1ピン47と第2ピン48とピッチツール50のそれぞれの位置が変化するように、アクチュエータ81,82,83を制御する。制御部41には、通信インタフェース部64を介してパーソナルコンピュータ85を接続することが可能である。パーソナルコンピュータ85は、必要に応じて着脱可能な記憶媒体86を備えている。
次にコイルばねの製造工程の第1の実施形態について、図6のフローチャートを参照して説明する。
図6中のステップST1において、材料供給部31(図3に示す)に載置されている連続材1Cが、直線機32を通って探傷装置33に供給される。そしてステップST2において、連続材1Cが探傷装置33を通ることにより、連続材1Cの表面に許容値を越える大きさあるいは深さの傷が有るか否かが検査される。傷が検出されない場合(ステップST3で“NO”)には、ステップST5に飛ぶ。
許容値を越える傷が検出された場合(ステップST3で“YES”)、ステップST4に移行する。ステップST4では、検出された傷の位置(連続材1Cの長さ方向の位置)が制御部41の記憶手段(メモリ)44に記憶され、ステップST5に移る。
ステップST5では、連続材1Cがコイリングマシン40に供給される。すなわち連続材1Cは、傷の有無にかかわらずコイリングマシン40に供給され、ステップST6においてコイリングが行われる。
コイリングマシン40は、制御部41に格納されたコンピュータプログラムと、RAM63等のメモリに記憶された制御用の形状データに基いて、コイルばねW1を製造するようにCPU60によって自動化されている。制御部41は、コイルばねの形状データ(例えばコイル径やピッチ、巻数、コイル長さ)に応じて、第1ピン47と第2ピン48とピッチツール50のそれぞれの位置を変化させながらコイルばねW1の成形(コイリング)を行う。
例えば図4に示されるように、連続材1Cを材料送りローラ45によって矢印F1で示す方向に連続的に移動させることにより、連続材1Cを材料ガイド46の先端46aから第1ピン47に向けて移動させる。この連続材1Cは、材料ガイド46の先端46aを曲げの始点として、第1ピン47と第2ピン48とによって円弧状に曲がることにより、円弧部1Dが連続的に成形される。こうして1個分のコイルばねが成形されたら、カッティングツール51が作動することによりコイルばねの後端(次に成形されるコイルばねの前端)が切断される。
図6中のステップST7では、成形されたコイルばねに傷が有るか否か、すなわち連続材1Cの傷の有る部分によって成形されたコイルばねであるか否かが、記憶手段44から送られる傷の位置情報に基いて判定される。ステップST7において、コイルばねW1に傷が無い(傷無しコイルばね)と判断された場合(ステップST7で“NO”)、ステップST8に移行する。傷無しコイルばねは、連続材1Cの傷の無い部分によって成形されたコイルばねである。
ステップST8では、図7に示す選別部90において、傷無しコイルばねW1が、コンベア等を備えた搬送部91によって、次工程(例えば歪取り焼鈍工程、セッチング工程、ショットピーニング工程など)に送られる。搬送部91のコンベアは、コイルばねW1を矢印F2で示す方向に連続的に搬送する。
ステップST7において、コイルばねに傷が有る(傷有りコイルばね)と判断された場合(ステップST7で“YES”)、ステップST9に移行する。傷有りコイルばねは、連続材1Cの傷の有る部分によって成形されたコイルばねである。ステップST9では、選別部90において、傷有りコイルばねW2が、例えばロボット92によって、リサイクル処理のための受取部へ送られる。ロボット92は、アーム93の先端に設けられたチャック94によって、コイルばねW2を保持することができる。
図8は、選別部の他の例として、傷無しコイルばねW1と、傷有りコイルばねW2とを振り分ける仕分け機構95を備えた選別部90Aを示している。この選別部90Aは、傷無しコイルばねW1が移動する第1の搬送部96と、傷有りコイルばねW2が移動する第2の搬送部97とを有している。この仕分け機構95は、アクチュエータ98によって第1の位置P1と第2の位置P2とに切替る可動部材99を有している。可動部材99は、コイリングされたコイルばねが傷無しの場合には第1の位置P1に移動し、コイルばねが傷有りの場合には第2の位置P2に切替るようになっている。
例えばコイリングマシン40によって傷無しコイルばねW1が成形された場合(図6中のステップST7で“NO”)は、可動部材99が第1の位置P1にあり、ステップST8において、コイルばねW1が第1の搬送部96に送られる。傷有りコイルばねW2の場合には(図6中のステップST7で“YES”)は、可動部材99が第2の位置P2に移動することにより、ステップST9において、傷有りコイルばねW2が第2の搬送部97を通って、リサイクル処理のための受取部としての回収箱100に搬入される。
本実施形態のコイルばね製造装置30とコイルばねの製造方法によれば、長尺な連続材1Cに傷が有るか否かにかかわらず、コイリングマシン40によってコイルばねを製造するため、従来のように傷が検出されるたびに生産ラインを止めて傷の修正を行っていた場合と比較して、コイルばねを能率良く製造することができる。このため比較的傷が多い連続材を用いざるを得ない場合に、コイルばねの生産性が低下することを抑制する上で特に有効である。
以上説明したように本実施形態のコイルばねの製造方法は、制御部41によって自動化された下記の工程を含んでいる。
(1)材料供給部31に載置された連続材1Cを探傷装置33に向けて移動させ、
(2)連続材1Cの傷の有無を探傷装置33によって検出し(探傷工程)、
(3)連続材1Cに傷が有ることが検出された場合、その傷の位置を制御部41の記憶手段(メモリ)44に記憶し、
(4)探傷装置33を通った連続材1Cを傷の有無にかかわらずコイリングマシン40に供給してコイルばねを成形し、
(5)連続材1Cの傷が無い部分によって成形された傷無しコイルばねと、連続材1Cの傷が有る部分によって成形された傷有りコイルばねとを識別し、
(6)傷有りコイルばねは、傷無しコイルばねのための搬送部とは異なる受取部(リサイクル等のための受取部)に送る。
次に、コイルばねの製造工程の第2の実施形態について、図9と図10を参照して説明する。図9はコイルばねの製造工程を示すフローチャートである。この製造工程で使用するコイルばね製造装置は、図3〜図5に示すコイルばね製造装置30と同様である。
図9中のステップST1からステップST5までは、図6に示された第1の実施形態の製造工程のステップST1〜ST5と共通である。すなわち図9中のステップST1において、材料供給部31(図3に示す)に載置されている連続材1Cが探傷装置33に供給される。ステップST2において、連続材1Cの表面に傷が有るか否かが検査される。傷が検出された場合(ステップST3で“YES”)、ステップST4に移行し、傷の位置(連続材1Cの長さ方向の位置情報)が制御部41の記憶手段44に記憶され、ステップST5に移る。ステップST5では、連続材1Cがコイリングマシン40に供給される。ステップST5の後にステップST10が続く。
図9中のステップST10では、コイリングマシン40に供給された連続材1Cに傷が有るか否かが判断される。連続材1Cに傷が無いと判断された場合(ステップST10で“NO”)は、ステップST11に移行する。連続材1Cに傷が有ると判断された場合(ステップST10で“YES”)は、ステップST12に移行する。
ステップST11では、コイリングマシン40によって、傷の無い連続材1Cを用いて正常な形状のコイルばね(所定のコイル径やピッチ、コイル長さ等のコイルばね)W1が成形される。図10に正常な形状のコイルばねW1の例が示されている。正常なコイルばねW1を成形する際のコイリングマシン40の動作は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
これに対しステップST12では、コイリングマシン40は、傷が有る連続材1Cを用いて、正常なコイルばねとは明らかに形状が異なるコイルばね(異形コイルばねW3と称す)を成形する。図10に示されるように、異形コイルばねW3は、目視によって正常なコイルばねW1と区別することができる形状とする。例えば異形コイルばねW3を成形する際には、正常なコイルばねW1のコイル径D1と比較して、異形コイルばねW3のコイル径D2が大きくなるように、第1ピン47と第2ピン48(図4に示す)の位置を制御部41によって制御するとか、正常なコイルばねW1よりも異形コイルばねW3の巻数が少なくなるように、カッティングツール51によるコイルばね切断のタイミングが制御部41によって制御される。
連続材の傷が有る部分をコイリングすると、場合によっては傷に応力が集中し、傷を起点として連続材が折れる可能性がある。これに対し本実施形態では、連続材の傷が有る部分はコイル径を大きくして異形コイルばねW3を成形するため、傷に応力が集中することが緩和され、コイリング中に連続材が折損する危険が抑制される。また連続材の傷が有る部分をコイリングする際に巻数を少なくすることにより、廃棄処分の対象となる傷有りコイルばねの長さが小さくなり、傷有りコイルばねに費やされる材料の無駄を極力少なくすることができる。
成形されたコイルばねは、図9中のステップST13において、例えば検査員の目視によって選別することが可能である。正常なコイルばね(傷無しコイルばねW1)は、次工程(例えば歪取り焼鈍工程、セッチング工程、ショットピーニング工程など)に送られる。あるいはロボット(図7に示す)や仕分け機構95(図8に示す)によって、異形コイルばねW3が正常なコイルばねW1と選別され、廃棄あるいはリサイクルのための受取部(回収箱等)に送られる。
なお本発明を実施するに当たって、フープ材等の連続材を載置する材料供給部や、探傷装置、コイリングマシン、制御部、選別部をはじめとして、コイルばね製造装置を構成する要素の構造や配置等の態様を必要に応じて種々に変更して実施できることは言うまでもない。また、傷の位置情報を記憶する記憶手段としては、制御部に内蔵されたメモリ以外に、各種の外部メモリ(外部記憶媒体)が使用されてもよい。
1C…連続材、W1,W2…コイルばね、W3…異形コイルばね、30…コイルばね製造装置、31…材料供給部、33…探傷装置、40…コイリングマシン、41…制御部、44…記憶手段、46…材料ガイド、47…第1ピン、48…第2ピン、50…ピッチツール、51…カッティングツール、52…マンドレル。

Claims (9)

  1. コイルばねの材料である連続材を載置する材料供給部と、
    前記材料供給部から供給される前記連続材の傷の有無を検出する探傷装置と、
    前記探傷装置によって傷が検出された場合にその傷の位置情報を記憶する記憶手段と、
    前記探傷装置を通った前記連続材を傷の有無にかかわらずコイリングすることによりコイルばねを成形するコイリングマシンと、
    前記連続材の傷が無い部分によって成形された傷無しコイルばねと、前記連続材の傷が有る部分によって成形された傷有りコイルばねとを、前記記憶手段に記憶された前記位置情報に基いて選別する選別部と、
    を具備したことを特徴とするコイルばね製造装置。
  2. 前記選別部が前記傷無しコイルばねと前記傷有りコイルばねとを仕分けるロボットを備えたことを特徴とする請求項1に記載のコイルばね製造装置。
  3. 前記選別部が前記傷無しコイルばねと前記傷有りコイルばねとを振り分ける仕分け機構を有し、該仕分け機構は、前記傷無しコイルばねを第1の搬送部に向けて移動させ、前記傷有りコイルばねを第2の搬送部に向けて移動させることを特徴とする請求項1に記載のコイルばね製造装置。
  4. 前記コイリングマシンが、
    前記連続材を長さ方向に移動させる材料送りローラと、
    前記連続材が挿入される材料ガイドと、
    前記材料ガイドの先端から送り出された前記連続材が接する第1ピンと、
    前記第1ピンに対し前記連続材の移動方向前側に配置され、前記第1ピンとの間で前記連続材を曲げることにより前記第1ピンとの間に円弧部を形成する第2ピンと、
    前記第2ピンに対し前記連続材の移動方向前側に配置され前記連続材が接するピッチツールと、
    前記第2ピンと前記ピッチツールとの間に配置され、マンドレルとの間で前記連続材を切断するカッティングツールと、
    を具備したことを特徴とする請求項1に記載のコイルばね製造装置。
  5. 前記コイリングマシンは、前記連続材の傷が有る部分をコイリングするときのコイル径を、前記連続材の傷が無い部分をコイリングするときのコイル径よりも大きくなるよう前記第1ピンと前記第2ピンの位置を、前記記憶手段に記憶された前記位置情報に基いて制御することを特徴とする請求項4に記載のコイルばね製造装置。
  6. 前記コイリングマシンは、前記連続材の傷が有る部分をコイリングするときの巻数を、前記連続材の傷が無い部分をコイリングするときの巻数よりも少なくなるように前記カッティングツールを制御することを特徴とする請求項4または5に記載のコイルばね製造装置。
  7. 材料供給部から供給される連続材に傷が有るか否かを探傷装置によって検出し、
    前記探傷装置によって傷が検出された場合にその傷の位置情報を記憶手段に記憶し、
    前記探傷装置を通った前記連続材を傷の有無にかかわらずコイリングマシンに供給してコイルばねを成形し、
    前記連続材の傷が無い部分によって成形された傷無しコイルばねと、前記連続材の傷が有る部分によって成形された傷有りコイルばねとを前記記憶手段に記憶された前記位置情報に基いて選別し、
    前記傷有りコイルばねを前記傷無しコイルばねとは異なる受取部に送ることを特徴とするコイルばねの製造方法。
  8. 前記連続材の傷が有る部分を成形する際のコイル径を、前記連続材の傷が無い部分を成形する際のコイル径よりも大きくなるようにコイリングを行うことを特徴とする請求項7に記載のコイルばねの製造方法。
  9. 前記連続材の傷が有る部分をコイリングする際の巻数を、前記連続材の傷が無い部分をコイリングする際の巻数よりも少なくすることを特徴とする請求項7または8に記載のコイルばねの製造方法。
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