JP2018138009A - コンバイン - Google Patents
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Abstract
【課題】コンバインに搭載したエンジンが無駄に高速回転して燃料を浪費することを防止する。【解決手段】エンジン(E)の回転速度に応じて脱穀装置(5)の処理能力が変動する構成のコンバインであって、脱穀装置(5)の駆動中に走行変速用の変速レバー(17)が変速速操作された場合に、この変速レバー(17)の変速操作量に応じてエンジン(E)の回転速度が変速制御される構成とする。また、脱穀装置(5)の負荷を検出する脱穀負荷検出手段(SE4)によって検出される脱穀負荷の変化に応じてエンジン(E)の回転速度を変速制御する構成とする。また、脱穀負荷検出手段(SE4)を、脱穀装置(5)に設ける選別棚上の脱穀物の層厚を検出する層厚センサとする。【選択図】図3
Description
本発明は、コンバインに関する。
コンバインは、走行速度を増減させる変速レバーと、エンジン回転速度を上げ下げするアクセルレバーを設け、収穫作業時には、アクセルレバーでエンジン回転速度を所定の定格回転速度に設定したままで、変速レバーを操作して走行速度を調整しながら刈取走行するが、特許文献1には、脱穀装置を駆動しない状態で、変速レバーの変速位置に応じてエンジンの回転速度を低速域では低く高速域では高くする制御技術が記載されている。
圃場に植生する穀稈の密集度会いは、圃場や穀物品種によって異なり増減する。このために、コンバインで穀稈の密集度が高い圃場を低速で刈取走行すると多量の刈取穀稈が脱穀装置に供給され、脱穀処理能力が不足するようになる。また、穀稈の密集度が低い圃場で高速で刈取走行すると、少ない刈取穀稈を高速回転する脱穀装置で脱穀処理することとなって、高速で排出される脱穀済排桿と共に穀粒が排出され易く、収穫ロスが多くなる。
本発明は、コンバインに搭載した脱穀装置の負荷状態に応じてエンジンの回転速度を制御することで、エンジンが無駄に高速回転して燃料を浪費することなく、脱穀装置を効率的に駆動して穀粒の収穫率が高いコンバインにすることを課題とする。
上記本発明の課題は、次の技術手段により解決される。
請求項1の発明は、エンジン(E)の回転速度に応じて脱穀装置(5)の処理能力が変動する構成のコンバイン(1)であって、前記脱穀装置(5)の駆動中に走行変速用の変速レバー(17)が変速操作された場合に、前記変速レバー(17)の変速操作量に応じて前記エンジン(E)の回転速度が変速制御される構成としたことを特徴とするコンバインとする。
請求項2の発明は、前記脱穀装置(5)の負荷を検出する脱穀負荷検出手段(SE4)を設け、該脱穀負荷検出手段(SE4)によって検出される脱穀負荷の変化に応じて前記エンジン(E)の回転速度を変速制御する構成とした請求項1に記載のコンバインとする。
請求項3の発明は、前記脱穀負荷検出手段(SE4)を、前記脱穀装置(5)に設ける選別棚上の脱穀物の層厚を検出する層厚センサとした請求項2に記載のコンバインとする。
請求項1記載の発明によれば、コンバインの操縦者は、圃場の穀稈密度や穀物品種を考慮することなく適宜の走行速度で刈取作業を行っても、走行速度に応じて脱穀装置5が最適処理能力で駆動されるようにエンジンEの回転速度が自動的に制御されるので、エンジンEを無駄に高回転にして燃料を浪費することがなく、脱穀穀粒の収穫ロスも少なく出来る。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、脱穀装置5の駆動時に脱穀装置5の負荷を検出する脱穀負荷検出手段SE4が高負荷を検出するとエンジンEを高速回転として脱穀装置5の脱穀処理能力を高めて穀稈の詰りの発生を防ぎ、低負荷を検出すると脱穀装置5の脱穀処理能力を低めて脱穀後の排藁と共に排出される穀粒を少なく出来る。
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明の効果に加えて、脱穀負荷検出手段SE4を、脱穀装置に設ける選別棚上の脱穀物の層厚を検出する層厚センサとしたので、脱穀物の選別棚への堆積厚さを最適にするようにエンジンEの回転速度を制御することで、選別棚から効率的に穀粒が漏下して回収され、機外へ排出される穀粒を少なくすることが出来る。
以下、本発明の実施形態を図面に示す実施例を参照しながら説明する。
まず、図1及び図2に基づき本発明を備えたコンバインの全体構成について説明する。
コンバイン1の走行車体2の下方には、左右一対のクローラ走行装置3,3を配設し、走行車体2上には、右側前部に操縦部4を、操縦部4の後方にグレンタンク6を、左側前部に脱穀装置5を、脱穀装置5及びグレンタンク6の後方に排稾処理装置7をそれぞれ配設している。操縦部4及び脱穀装置5の前方には、植立穀稈を分草引起しながら刈り取り後方の脱穀装置5に向けて搬送する刈取搬送部8を昇降自在に設けている。
コンバイン1の右側面には、フィードチエン21の下部を覆うサイドカバー39を設け、そのサイドカバー39に覗き窓40を設け、その覗き窓40内に機体の側方を映して監視するためのカメラを設けている。カメラの映す位置はフィードチエン21の下側のために刈取穀稈が視界を遮ることが無い。
このカメラの配線は、フィードチエン21の回動支点からチェーンレールを支持するフレームのパイプ内を這わせる。サイドカバー39は、カメラやその配線を外すことなく取り外せるようにする。
次に、図3に基づきコンバインの伝動構成について説明する。
エンジンEの出力軸11の左右一側から排出伝動装置12を経由して穀粒排出装置13を駆動し、グレンタンク6の穀粒を排出するようにしている。また、左右他側の出力軸11から走行ベルト伝動装置14を経て静油圧式の走行無段変速装置15に動力を伝達し、走行無段変速装置15を変速レバー17(図1に示す)で手動変速した走行動力をミッションケース16内の走行伝動装置を経由して左右クローラ走行装置3,3に伝達している。
また、出力軸11の左右他側から刈取・脱穀動力を取り出し、刈取・脱穀伝動装置18を経由して刈取搬送部8駆動用の静油圧式の刈取無段変速装置19へ伝達している。しかして、刈取無段変速装置19で変速された刈取動力が刈取伝動ケース8aの刈取出力軸8b、刈取動力伝動装置8cを経て刈取搬送部8の刈取入力軸20へ伝達され、刈取無段変速装置19で変速された動力により刈取搬送部8の穀稈引起し装置、刈刃装置、穀稈搬送装置等が駆動される。また、刈取伝動ケース8aのフィードチエン出力軸8dを経て脱穀装置5のフィードチエン21に動力が伝達される構成である。
また、刈取・脱穀伝動装置18の中途部から脱穀動力を脱穀伝動装置22に分岐し、脱穀伝動装置22から処理胴伝動装置22aを経由して二番処理胴24及び排塵処理胴25に動力を伝達している。また、脱穀伝動装置22の中途部から扱胴伝動装置22bを経由して扱胴26に動力を伝達し、脱穀伝動装置22の終端側部から排藁伝動装置22cを経由して排稾搬送装置23に動力を伝達している。
また、刈取・脱穀伝動装置18の終端側から唐箕伝動装置22dを経由して唐箕27に動力を伝達している。また、刈取・脱穀伝動装置18の終端側から脱穀後部伝動装置22eを経由して一番揚穀装置28、第2唐箕29、二番揚穀装置30、排塵ファン31及び揺動選別棚32に動力を伝達している。また、脱穀後部伝動装置22eの終端側から排藁処理伝動装置22fを分岐し、排稾処理装置7へ動力を伝達している。
次に、図4に基づきエンジンEのアクセル自動制御装置について説明する。
本機コントローラ35の入力側には、自動回転スイッチSW1と、増速スイッチSW2と、減速スイッチSW3と、掻込ペダルの踏込みを検出する掻込スイッチSW4と、走行無段変速装置15変速用の変速レバー17の変速位置を検出する変速センサSE1と、排出クラッチの入切を検出する排出検出センサSE2と、刈取・脱穀クラッチの入切を検出する刈取・脱穀センサSE3と、脱穀装置5内の揺動選別棚に滞留する脱穀物の厚みを検出する層厚センサ(脱穀負荷検出手段)SE4と、刈取搬送部8の昇降位置を検出する刈取ポジションセンサSE7と、刈取搬送部8に設ける穀稈センサSE8と、走行速度を検出する車速センサSE9を接続している。また、コントローラ35の出力側には、同期通信手段を経由してモニタ表示装置37を接続している。
また、前記コントローラ35とエンジン回転速度制御用のエンジンコントローラ36との間をCAN通信手段を介して接続し、本機コントローラ35からエンジン回転速度の指示をエンジンコントローラ36に送り、エンジンコントローラ36からエンジン回転速度等の情報を本機コントローラ35に伝達するようにしている。エンジンコントローラ36の入力側には、エンジンEの出力軸11の回転速度を検出する回転センサSE5、エンジン回転速度調節用のアクセルレバー(図示省略)の操作位置を検出するアクセル調節センサSE6を接続している。
前記自動回転スイッチSW1を入りにし自動エンジン回転制御モードに設定すると、コンバインの走行、刈取作業、穀粒排出作業の各作業状態に応じて、エンジンの出力を効率良く使用するようにエンジンの標準回転速度制御が実行される。移動走行時には変速レバー17の変速操作に応じて走行無段変速装置15を変速作動すると共にエンジン回転速度を自動的に変速調節し、刈取作業時には刈取・脱穀センサSE3がオンを検出し、変速レバー17の変速操作位置と層厚センサSE4によって検出される脱穀物の層厚に応じてエンジン回転速度を自動的に変速調節し、グレンタンク6からの穀粒排出作業時には、エンジン回転速度を定格回転速度に保持する。
刈取作業時において、層厚センサSE4によるエンジン回転速度制御は、刈取・脱穀センサSE3がオンし刈取ポジションセンサSE7で刈取搬送部8の下降を検出し、穀稈センサSE8がオンを検出している条件が成立した場合に作動し、基準層厚に対して検出された層厚が薄い場合に本機コントローラ35からエンジンコントローラ36に回転速度を減速するよう指令出力がなされ、基準層厚に対して検出された層厚が厚い場合には回転速度を増速するように指令出力がなされる。その際に、走行無段変速装置15と刈取無段変速装置19は、走行速度と刈取速度が設定した値から変動しないように変速するが、層厚センサSE4によるエンジンEの回転制御を優先する。
なお、穀稈センサSE8がオフになるとエンジンEの回転制御を終了し、刈取ポジションセンサSE7が上昇を検出しているか掻込スイッチSW4のオンを検出するとエンジンEの回転速度を例えば2800rpmかグリーンゾーン回転速度或いは穀稈センサSE8がオンのときの回転速度とし、変速時のエンジンEの回転速度は、排気ガスが低減するグリーンゾーン回転(2650rpm)を下限とする。機体の後進時には、この後進状態の判定を変速センサSE1や車速センサSE9で行い、エンジンEの回転速度を後進変速前の回転速度或いは2800rpmとする。
また、走行を停止して作業を中断する時には、エンジン回転速度を所定の低速回転速度(例えば2000rpm)に保持し、駐車ブレーキペダルを踏み込むと、エンジン回転速度をアイドリング回転にし、また、自動回転スイッチSW1を切りにすると、エンジン回転速度をアイドリング回転にするようにしている。従って、各作業状態に応じて効率良いエンジン出力とすることができる。
なお、揺動選別棚への送風を自動制御から手動調整にするかグレンタンク6に籾が70%以上溜まるか満杯になると、エンジンEの自動回転制御を解除する。
本制御は、脱穀装置5による揺動選別棚への脱穀処理物の量が少ないことを層厚センサSE4の検出層厚で検出すると、エンジンEの出力軸11の回転速度を低下することで燃料の消費量を少なく出来る。
刈取作業時に自動回転スイッチSW1を入り状態から切りにしたときに、アクセルレバーの目標回転速度操作位置とエンジンコントローラ36の制御目標回転速度とが異なる場合には、アクセルレバーの新たな操作位置への移動操作を検出するまではエンジンの回転速度を現在のまま維持するようにしている。
E エンジン
SE4 脱穀負荷検出手段
1 コンバイン
5 脱穀装置
17 変速レバー
SE4 脱穀負荷検出手段
1 コンバイン
5 脱穀装置
17 変速レバー
Claims (3)
- エンジン(E)の回転速度に応じて脱穀装置(5)の処理能力が変動する構成のコンバイン(1)であって、前記脱穀装置(5)の駆動中に走行変速用の変速レバー(17)が変速操作された場合に、前記変速レバー(17)の変速操作量に応じて前記エンジン(E)の回転速度が変速制御される構成としたことを特徴とするコンバイン。
- 前記脱穀装置(5)の負荷を検出する脱穀負荷検出手段(SE4)を設け、該脱穀負荷検出手段(SE4)によって検出される脱穀負荷の変化に応じて前記エンジン(E)の回転速度を変速制御する構成とした請求項1に記載のコンバイン。
- 前記脱穀負荷検出手段(SE4)を、前記脱穀装置(5)に設ける選別棚上の脱穀物の層厚を検出する層厚センサとした請求項2に記載のコンバイン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017033626A JP2018138009A (ja) | 2017-02-24 | 2017-02-24 | コンバイン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017033626A JP2018138009A (ja) | 2017-02-24 | 2017-02-24 | コンバイン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018138009A true JP2018138009A (ja) | 2018-09-06 |
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JP2017033626A Pending JP2018138009A (ja) | 2017-02-24 | 2017-02-24 | コンバイン |
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JP (1) | JP2018138009A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20220117480A (ko) * | 2021-02-17 | 2022-08-24 | 충남대학교산학협력단 | 탈곡통의 부하에 기반한 콤바인 주행 속도 조절 장치 |
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2017
- 2017-02-24 JP JP2017033626A patent/JP2018138009A/ja active Pending
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KR20220117480A (ko) * | 2021-02-17 | 2022-08-24 | 충남대학교산학협력단 | 탈곡통의 부하에 기반한 콤바인 주행 속도 조절 장치 |
KR102546429B1 (ko) * | 2021-02-17 | 2023-06-22 | 충남대학교산학협력단 | 탈곡통의 부하에 기반한 콤바인 주행 속도 조절 장치 |
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