JP2018137142A - 燃料電池の膜電極接合体及び燃料電池 - Google Patents

燃料電池の膜電極接合体及び燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】電解質膜の外周部を狭持する一対のフレーム部材の間隔が広がって、電解質膜における狭持される部分にシワが発生しないようにする。【解決手段】第1のフレーム部材51における電解質膜2と対向する表面に、フレーム部材を構成する樹脂材料及び電解質膜2の材料とが混在する溶着部を収容可能な凹部を設ける。この凹部は、超音波ホーン81による穴の内径よりも大きい内径で且つ穴の容積よりも大きい容積にしているので、超音波ホーン81当接時に熱や振動により熔けた樹脂が第1のフレーム部材51の凹部に収まり、第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52の間に滞留する樹脂が無くなるため、第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52の間隔が広がらない。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池、特に固体高分子型燃料電池に用いられる膜電極接合体と、それを用いた燃料電池に関するものである。
燃料電池は、発電反応を起こす電解質膜に触媒層を接合し、それらをセパレータで挟んだものを一つの単セルモジュールとして、必要な個数のモジュールを積み上げ構成されている。
電解質膜は、主に樹脂製の枠状のフレーム部材に固定されている。このフレーム部材により、セパレータで挟み組み立てる際のハンドリング性向上や、非発電部の電解質材料の使用量を削減することができる。
燃料電池を動作させるためには、電解質膜の両面に形成した電極の一方に燃料ガス(水素ガス)を供給し、他方に酸素(空気)を供給しなければならず、一方のガスが他方に流入すると、正常な電気化学反応が行われず、充分な発電特性を得ることができない。そのため、電解質膜の枠体との固定部において、ガスシール性を有していなければならない。
従来の電解質膜のフレーム部材への固定方法としては、超音波を用いて樹脂製のフレーム部材に電解質膜を溶着しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
以下、特許文献1に開示された従来の燃料電池の膜電極接合体について、説明する。
図2は、特許文献1に開示された従来の燃料電池の膜電極接合体をセパレータで挟み込んだ、単セルモジュールの断面図である。図3は、同従来の燃料電池の膜電極接合体の平面図である。
図2に示すように、従来の燃料電池の膜電極接合体11は、電解質膜2の端部を、樹脂製の枠状の第1のフレーム部材51と樹脂製の枠状の第2のフレーム部材52とで挟み込み、電解質膜2を介して、第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52とが、溶融溶着部8で接合され、第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52との境界部及び溶融溶着部8を、第2のフレーム部材52の外側から、第3のフレーム部材53で覆った構成である。
膜電極接合体11の両面には、燃料ガス及び酸化剤ガスを触媒に均一に行き渡らせるためのガス拡散層4を配置し、ガス流路61を具備したシール部材7付きセパレータ6で挟み込むことで、単セルモジュール1を構成している。ガス拡散層4は、第1のフレーム部材51及び第2のフレーム部材52に乗り上げ、セパレータ6との空間を埋めている。
第1のフレーム部材51及び第2のフレーム部材52とセパレータ6との間に空間がある場合には、燃料ガス及び酸化剤ガスが、ガス流路61を通過せず、第1のフレーム部材51及び第2のフレーム部材52とセパレータ6との間の空間を通過してしまい、発電領域12に燃料ガス及び酸化剤ガスが行き渡らず、充分な発電性能を得ることができない。
第1のフレーム部材51及び第2のフレーム部材52とセパレータ6との間に、ガス拡散層4を充填することで、燃料ガス及び酸化剤ガスが、ガス流路61を通過することになり、所定の発電性能を得ることができる。
また、ガス拡散層4における、第1のフレーム部材51及び第2のフレーム部材52とセパレータ6との間に位置する領域の厚みを、第1のフレーム部材51及び第2のフレーム部材52とセパレータ6の間隔より厚くしておくことで、膜電極接合体11をセパレータ6で挟持する際に、ガス拡散層4が圧縮され、第1のフレーム部材51及び第2のフレーム部材52を電解質膜2に密着させることができる。
また、第1のフレーム部材51及び第2のフレーム部材52を電解質膜2に密着させることで、電解質膜2と第1のフレーム部材51及び電解質膜2と第2のフレーム部材52の間に、燃料ガス及び酸化剤ガスが侵入する可能性を低減でき、ガスバリア性を向上できると共に、電解質膜2が燃料ガス及び酸化剤ガスにより劣化することが抑制でき、燃料電池の性能を長期に確保することが出来る。
触媒層電極3は、電解質膜2の両面に端部を除き均一に形成されている。触媒層電極3の端部には、第1のフレーム部材51及び第2のフレーム部材52の一部が覆いかぶさっている。こうすることで、電解質膜2の触媒層電極3が形成されていない領域に、酸化剤ガスが暴露することを低減することができ、酸化剤ガスによる電解質膜の劣化を抑制することが可能となる。
単セルモジュール1を形成した際に、セパレータ6に設けられたシール部材7は、膜電極接合体11に形成された溶融溶着部8よりも発電領域側に配置され、且つ触媒層電極3の領域よりも外側に配置している。
単セルモジュール1とした際に、セパレータ6に設けられたシール部材7は、第1のフレーム部材51及び第2のフレーム部材52と当接し、圧縮される。圧縮によりシール部材7の反力が発生し、シール部材7と第1のフレーム部材51及び第2のフレーム部材52、第1のフレーム部材51及び第2のフレーム部材52と電解質膜2の間の密着度が向上し、ガスバリア性を確保することが出来る。
触媒層電極3は、燃料ガス及び空気ガスが拡散し、発電反応を起こすために、多孔質構造となっている。そのため、触媒層電極3とシール部材当接触部71が重なった場合、シール部材7の反力だけでは触媒層電極3の多孔質部を遮蔽することができず、ガスリークの原因となる。
第1のフレーム部材51側に具備されたシール部材7及び第2のフレーム部材52側に具備されたシール部材7は、膜電極接合体11を挟んで、向かい合う位置に配置し、両極に設けられたシール部材7は共に、触媒層電極3と重ならない配置になっているが、少なくとも一方のシール部材7が触媒層電極3にかかっていなければ、触媒層電極3にかからないシール部材7側で充分なガスバリア性を確保できる。
シール部材7を向かい合う位置に配置した場合は、膜電極接合体11にかかるシール部材7の反力が対向し、膜電極接合体11に応力を与えることがなく、両極においてシール部材7が触媒層電極3にかからなければ、よりガスバリア性を確保できてよい。
溶融溶着部8よりも発電領域12側にシール部材7を設けることで、溶融溶着部8を形成する際の、超音波溶着時の熱及び振動による電解質膜2の変形部が燃料ガス、酸化剤ガスや水分に晒されることを抑制することができ、ガスリーク低減することができ、燃料電池の発電性能を維持することができる。また、水分を吸収することによる膨潤収縮を低減することができ、機械的応力の集中を防ぎ、電解質膜構造が壊れることを抑止することができ、燃料電池性能を長期に維持することができる。
図3に示すように、膜電極接合体11は、電解質膜2の四辺を囲うように、第1のフレーム部材51、第2のフレーム部材52と第3のフレーム部材53を備えており、電解質膜2の電解質膜端部21の近傍に、所定の溶融溶着部間隔82で溶融溶着部8が設けられている。
第1のフレーム部材51には、中心部に発電領域12となる開口が設けられている。第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52に設けた開口は同じ大きさであるので、発電領域12に用いることの出来る領域が大きくなり、電解質膜の利用率がよい。
電解質膜2は、発電領域12よりも大きく、且つ第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52で挟持した際に、第1のフレーム部材51及び第2のフレーム部材52からはみ出さない大きさである。
第1のフレーム部材51ないし第3のフレーム部材53は、燃料電池の発電反応に必要な燃料ガスもしくは酸化剤ガスを供給するマニホールド9を具備している。
シール部材当接触部71が、発電領域12の全領域及びガスケット9を囲うように、セパレータ6にシール部材7を配置している。
膜電極接合体11は、電解質膜2を介しての第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52の溶融溶着部8の形成を超音波溶着により行っている。第2のフレーム部材52にも、中心部に発電領域12となる開口が設けられている。
超音波溶着を用いた電解質膜2を介しての第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52の溶融溶着部8の形成において、第1のフレーム部材料と第2のフレーム部材料と電解質膜が混在する溶融溶着部8を形成することができる。
フレーム部材料と電解質膜材料が混在する溶融溶着部8を形成することで、第1のフレーム部材51および第2のフレーム部材52と電解質膜2の固定性をより向上することができ、乾湿寸法変化による電解質膜2への応力の集中を避けることができ、電解質膜2の長期耐久性を向上することができる。
第3のフレーム部材53は、第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52の境界面及び溶融溶着部8の加工痕を覆っている。
図4は、従来の燃料電池の膜電極接合体の組立工程を示す説明図である。まず、予め第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52を射出成形を用いて作製し、第1のフレーム部材51に触媒層電極3を塗布した電解質膜2を配置した後、第2のフレーム部材52を配置する。
次に、第2のフレーム部材52の外側から超音波ホーン81を所定の位置に当接させ、溶融溶着部8を形成する。次に、第1のフレーム部材51及び第2のフレーム部材52と一体化した電解質膜2を、射出成型機の金型に配置し、第3のフレーム部材53を形成する。
溶融溶着部8は、超音波接合を用いてスポット状に形成される。スポット状の溶融溶着部8とした場合は、膜電極接合体11の組立時間が短くなり、生産性を向上することが出来る。
第2のフレーム部材52に当接させる超音波加工工具は、先端がφ0.5mmのものを用いた。第1のフレーム部材51及び第2のフレーム部材52を超音波接合する際の、接合加工条件としては、精電舎工業社製の超音波接合機(ΣG620S)で、28.5kHzの振動数で、振幅は40μm、加圧力30Nで、0.25秒の加工時間である。
溶融溶着部8とシール部材7の間隔は約2mmとした。溶融溶着部8とシール部材7の間隔をより狭小にすることで、発電に寄与しない領域の電解質膜量を削減できるが、超音波接合時の熱や振動により、加工部の周囲の電解質膜2を変形させるため、電解質膜2の変形した領域がシール部材7より発電面に対して内側にこないように配置する。
第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52の境界面を覆うフレーム部材と溶融溶着部8の加工痕を覆うフレーム部材を一体として、第3のフレーム部材53を形成している。このように一体で形成した場合は、膜電極接合体11の剛性がより向上し、ハンドリング性などが良くなる。
図4に示すように、第1のフレーム部材51及び第2のフレーム部材52に、直接、第3のフレーム部材53を射出成形するため、第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52と第3のフレーム部材53に同一の樹脂材料を用いた場合は、フレーム部材間の接合力が高まり、膜電極接合体11の一体性が向上し、ハンドリング性が良くなる。
また、第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52のフレーム部材料として、熱可塑性樹脂を用いており、特に第1のフレーム部材51及び第2のフレーム部材52は燃料電池の発電環境に晒されることから、変性PPE、変性PPEやPPSなどの材料を用いることがより好ましい。
電解質膜2に、縦方向と横方向で等方的な特性を持つ電解質膜2を用いたので、発電領域全周において溶融溶着部間隔82を等間隔としたが、等間隔に溶融溶着部8を形成した場合は、電解質膜2が乾燥収縮もしくは湿潤膨張による溶融溶着部8への応力の集中を均等にすることができる。
特許第5575345号公報
しかしながら、特許文献1に開示された従来の膜電極接合体11では、図5に示すように、超音波ホーン81で第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52を溶着する際に、第2のフレーム部材52の溶融樹脂が電解質膜2を貫通し、第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52の間に押し出され、第2のフレーム部材52を持ち上げながら超音波ホーン81の周りにたまる。
そのまま、超音波ホーン81が第2のフレーム部材52を貫通し、溶かしながら超音波ホーン81の周りにたまった樹脂と相溶して固化することで、電解質膜2の外周部を狭持する第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52との間隔が広がって、電解質膜2にシワが発生し、クロスリークが発生する。
前記従来の課題を解決するために、本発明の燃料電池の膜電極接合体は、電解質膜の外周部を狭持する一対の樹脂製のフレーム部材の少なくともどちらか一方の電解質膜側の表
面に、フレーム部材を構成する樹脂材料及び電解質膜の材料とが混在する溶着部を収容可能な凹部を設けたのである。
これによって、電解質膜の外周部を狭持する一対の樹脂製のフレーム部材の間隔が広がらず、電解質膜を挟持した部分にシワが発生しなくなるため、燃料ガスおよび酸化剤ガスのクロスリークを防ぐことができ、さらに燃料ガスおよび酸化ガスの利用効率を高めることができるため、燃料電池として有用な単セルモジュール作製が可能となる。
本発明によれば、電解質膜の外周部を狭持する一対の樹脂製のフレーム部材の間隔が広がらず、電解質膜を挟持した部分にシワが発生しなくなるため、燃料ガスおよび酸化剤ガスのクロスリークを防ぐことができ、さらに燃料ガスおよび酸化ガスの利用効率を高めることができるため、燃料電池として有用な単セルモジュール作製が可能となる。
本発明の実施の形態の燃料電池の膜電極接合体における電解質膜を一対の樹脂製のフレームで固定する方法を示す説明図 特許文献1に開示された従来の燃料電池の膜電極接合体をセパレータで挟み込んだ、単セルモジュールの断面図 同従来の燃料電池の膜電極接合体の平面図 同従来の燃料電池の膜電極接合体の組立工程を示す説明図 従来の燃料電池の膜電極接合体における電解質膜を一対の樹脂製のフレームで固定する方法を示す説明図
第1の発明は、電解質膜の外周部を樹脂製の第1のフレーム部材と樹脂製の第2のフレーム部材で挟持した燃料電池の膜電極接合体であって、前記第1のフレーム部材と前記第2のフレーム部材の少なくともどちらか一方の電解質膜側の表面に、前記フレーム部材を構成する樹脂材料及び前記電解質膜の材料とが混在する溶着部を収容可能な凹部を設けたのである。
これによって、例えば、超音波ホーンを用いて、樹脂製の第1のフレーム部材と樹脂製の第2のフレーム部材と電解質膜の外周部を溶着する場合は、超音波ホーンをフレーム部材に押し当てた時に、熱や振動により熔けたフレーム部材の樹脂と電解質膜の材料との混在物が、凹部に流れ込み、第1のフレーム部材と第2のフレーム部材との間隔が広がらなくなる。
したがって、電解質膜を挟持した部分にシワが発生しなくなるため、燃料ガスおよび酸化剤ガスのクロスリークを防ぐことができ、さらに燃料ガスおよび酸化ガスの利用効率を高めることができる。
第2の発明は、特に第1の発明において、前記第1のフレーム部材と前記第2のフレーム部材の一方の表面に前記電解質膜を貫通して他方のフレーム部材まで達する穴が前記電解質膜の外周に点在するように凹設され、前記電解質膜を貫通する貫通孔の近傍に、前記溶着部が存在し、前記凹部は、前記穴の内径よりも大きい内径で且つ前記穴の容積よりも大きい容積で凹設されるものである。
これにより、フレーム部材を構成する樹脂材料及び電解質膜の材料とが混在する溶着部を凹部に収容することができる。
第3の発明は、特に第1または第2の発明における、前記第1のフレーム部材と前記第2のフレーム部材が、同じ樹脂材料であるものである。
これにより、フレーム部材間の接合力が高まり、膜電極接合体の一体性が向上し、ハンドリング性がよくなる。
第4の発明は、特に第1から第3のいずれかの発明における、前記穴を、第3のフレーム部材で塞ぐものである。
第1のフレーム部材と第2のフレーム部材の境界面を覆うフレームと溶融溶着部の加工痕を覆うフレームを一体として、第3のフレーム部材を形成している。
この状態で、第1のフレーム部材と第2のフレーム部材の境界面を覆うフレームと溶融溶着部の加工痕を覆うフレームを分離した部材として形成しても良いが、一体で形成した場合、膜電極接合体の剛性がより向上し、ハンドリング性などがよくなる。
第5の発明は、特に第4の発明における、前記第3のフレーム部材が、前記第1のフレーム部材と前記第2のフレーム部材のうちの少なくとも前記穴が表面に凹設された方のフレーム部材と同じ樹脂材料であるものである。
これにより、第1のフレーム部材び第2のフレーム部材に、直接、第3のフレーム部材を射出成形する場合に、同一の樹脂材料を用いると、フレーム部材間の接合力が高まり、膜電極接合体の一体性が向上し、ハンドリング性がよくなる。
第6の発明は、特に第1から第5のいずれかの発明において、超音波ホーンを用いて、溶着部を形成するものである。
本構成によって、電解質膜のフレームへの固定を溶融接合箇所で行い、溶着箇所より発電領域側に設けたシール部材により、ガスシール性を確保する。ガスリークの起こりやすい溶融接合箇所よりシール部材を発電領域側に設けることにで、溶融接合箇所にガスが到達することなく、ガスシール性を確保することができる。
第7の発明は、特に第1から第6のいずれかの発明の燃料電池の膜電極接合体を一対のセパレーターで狭持した燃料電池セルである。
これにより、燃料ガスおよび酸化剤ガスを触媒に均一に行き渡らせることができる。
第8の発明は、特に第7の発明の燃料電池セルが複数積層された燃料電池である。
これにより、燃料電池セルを複数個積層し、集電板、端板で両側から所定の荷重で締結することで、発電時に電流を取り出すことができる。
以下、本発明の実施の形態について、従来例と異なる部分について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1の燃料電池の膜電極接合体における電解質膜を第1のフレームと第2のフレームで固定する方法を示す説明図である。
本実施の形態において、第1のフレーム部材51側に具備されたシール部材7および第
2のフレーム部材52側に具備されたシール部材7は、膜電極接合体11を挟んで向かい合う位置に配置し、両極に設けられたシール部材7は共に触媒層電極3と重ならない配置としたが、シール部材7同士が向かい合う位置に配置しなくても良くシール部材7の反力が充分に得られなければよい。
また、少なくとも一方のシール部材7が触媒層電極3にかかっていなければ、触媒層電極3にかからないシール部材7側で充分なガスバリア性を確保できてよい。
本実施の形態において、溶融溶着部8よりも発電領域12側にシール部材7を設けることで溶融溶着部8を形成する際の、超音波溶着時の熱および振動による電解質膜2の変形部が燃料ガス、酸化剤ガスや水分に晒されることを抑制することができ、ガスリーク低減することができ、燃料電池の発電性能を維持することができる。
また、水分を吸着することによる膨潤収縮を低減することができ、機械的応力の集中を防ぎ、電解質膜構造が壊れることを抑止することができ、燃料電池性能を長期に維持することができる。
本実施の形態では、第1のフレーム部材51には、中心部に発電領域12となる開口が設けられている。第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52に設けた開口は違う大きさでも良く、同じ大きさとした場合は、発電領域12に用いることができる領域が大きくなり電解質膜2の利用率がよい。
電解質膜2は発電領域12よりも大きく、かつ第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52で狭持した際に、第1のフレーム部材51および第2のフレーム部材52からはみ出さない大きさであればよい。
本実施の形態では、電解質膜2を介して、第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52の溶融溶着部8の形成を超音波溶着により行っている。第2のフレーム部材52にも、中心部に発電領域12となる開口が設けられている。超音波溶着を用いた電解質膜2が混在する溶融溶着部8を形成することができる。
フレーム部材の材料と電解質膜2の材料が混在する溶融溶着部8を形成することで、第1のフレーム部材51および第2のフレーム部材52と電解質膜2の固定性をより向上することができ、乾湿寸法変化による電解質膜2への応力の集中を避けることができ、電解質膜2の長期耐久性を向上することができる。
本実施の形態では、第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52の境界面及び溶融溶着部8の加工痕を覆うように、第3のフレーム部材53を形成し、膜電極接合体11を組み立てる。
予め第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52を射出成形を用いて作製し、第1のフレーム部材51に触媒層電極3を塗布した電解質膜2を配置した後、第2のフレーム部材52を配置する。
第2のフレーム部材52の外側から超音波ホーン81を所定の位置に当接させ、溶融溶着部8を形成する。第1のフレーム部材51及び第2のフレーム部材52と一体化した電解質膜2を、射出成型機の金型に配置し、第3のフレーム部材53を形成する。
本実施の形態では、スポット状の溶融溶着部8を形成した。本実施の形態において、溶融溶着部8の形成は、超音波接合を用いた。超音波接合には精電舎工業社製の超音波接合
機(ΣG620S)を用いた。
フレーム部材に当接させる超音波加工工具は、先端がφ0.5mmのものを用いた。フレーム部材を超音波接合する際の、接合加工条件としては、28.5kHzの振動数で、振幅は40μm、加圧力30Nで、0.25秒の加工時間で良好な接合が得られた。
本実施の形態では、溶融溶着部8とシール部材7の間隔は約2mmとした。溶融溶着部8とシール部材7の間隔をより狭小にすることで、発電に寄与しない領域の電解質膜量を削減できるが、超音波接合時の熱や振動により、加工部の周囲の電解質膜2を変形させるため、電解質膜2の変形した領域がシール部材7より発電面に対して内側にこないように配置するとよい。
本実施の形態では、第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52の境界面を覆うフレーム部材と溶融溶着部8の加工痕を覆うフレーム部材を一体として、第3のフレーム部材53を形成している。この状態で、第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52の境界面を覆うフレーム部材と溶融溶着部8の加工痕を覆うフレーム部材を分離した部材として形成しても良いが、一体で形成した場合、膜電極接合体11の剛性がより向上して、ハンドリング性などがよくなる。
本実施の形態では、第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52の一方の第2のフレーム部材52の表面に電解質膜2を貫通して他方の第1のフレーム部材51まで達する穴が電解質膜2の外周に点在するように凹設されたものであり、電解質膜2の外周部を、超音波ホーン81当接部分の電解質膜2側に凹部を設けた樹脂フレームで挟持して固定する。
また、第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52の一方の第1のフレーム部材51の電解質膜2側の部分に、設けられた凹部は、超音波ホーン81による穴の内径よりも大きい内径で且つ記穴の容積よりも大きい容積で、電解質膜2の主面に垂直な方向から見た場合に、溶着部が凹部の外周側にはみ出ていない構成である。
これによって、超音波ホーン81を当接した時に熱や振動により熔けた樹脂が第1のフレーム部材51の凹部に収まり、第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52との間隔が広がらなくなる。凹み寸法は超音波ホーン81、樹脂によって適宜決定され特に限定はされないが、例えば、短辺1.5mm、長辺2.3mm、厚み0.1mm程度が望ましい。
本実施の形態では、第1のフレーム部材51、第2のフレーム部材52と第3のフレーム部材53を同一の樹脂材料で形成した。第1のフレーム部材51及び第2のフレーム部材52に、直接、第3のフレーム部材53を射出成形するため、同一の樹脂材料を用いた場合、フレーム間の接合力が高まり、膜電極接合体11の一体性が向上し、ハンドリング性が良くなる。
また、本実施の形態では、第1のフレーム部材51と第2のフレーム部材52のフレーム材料として、熱可塑性樹脂を用いており、特に第1のフレーム部材51及び第2のフレーム部材52は燃料電池の発電環境に晒されることから、変性PPE、変性PPEやPPSなどの材料を用いることがより好ましい。
本実施の形態では、スポット状の溶融溶着部8を形成しているが、線上の溶融接合箇所を形成しても良く、また間欠でなくてもよい。
スポット状の溶融溶着部8とした場合、膜電極接合体11の組立時間が短くなり、生産性を向上することが出来る。また、連続的または断続的な溶融溶着部8を形成した場合、電解質膜2のフレーム部材への固定強度を向上することができる。
溶融溶着部8の形状は、組立環境や燃料電池の運転条件などにより、最適な形状を選択すればよい。
また、本実施の形態では、電解質膜2は製膜時の設備動作の影響を受けない、縦方向と横方向で等方的な特性を持つ電解質膜2を用いたため、発電領域全周において溶融溶着部間隔82を等間隔とした。
電解質膜2により縦方向と横方向で異方性を持つものもあり、異方性を持つ電解質膜2においては、縦方向と横方向のそれぞれの特性に合せた間隔に調整するとよく、更に等間隔に溶融溶着部8を形成した場合は、電解質膜2が乾燥収縮もしくは湿潤膨張による溶融溶着部8への応力の集中を均等にすることができてよい。
また、本実施の形態では、シール部材7と電解質膜端部21を出来る限り近づけることで、発電に寄与しない電解質膜量を削減している。シール部材7と電解質膜端部21の間隔は、乾燥により収縮した電解質膜2がシール部材7より内側に到達しなければよく、溶融溶着部間隔82が広い場合、溶融接合されていない箇所の電解質膜2の変位は大きくなるため、シール部材7と電解質膜端部21の間隔を大きくすれば良い。シール部材7と電解質膜端部21の間隔を大きくした場合、電解質膜端部21を迂回して、一方のガスが他方の電極にリークする際のリーク経路長を長くすることがでるため、ガスリークを低減できてよい。
本発明の膜電極接合体は、燃料ガスおよび酸化剤ガスのガスリークを防ぐことができ、さらに燃料ガスおよび酸化ガスの利用効率を高めることができるため、家庭用コージェネレーションや車載用の燃料電池として好適に用いることができる。
1 単セルモジュール
2 電解質膜
3 触媒層電極
4 ガス拡散層
6 セパレータ
7 シール部材
8 溶融溶着部
11 膜電極接合体
12 発電領域
51 第1のフレーム部材
52 第2のフレーム部材
53 第3のフレーム部材
61 ガス流路
21 電解質膜端部
81 超音波ホーン
82 溶融溶着部間隔

Claims (8)

  1. 電解質膜の外周部を樹脂製の第1のフレーム部材と樹脂製の第2のフレーム部材で挟持した燃料電池の膜電極接合体であって、前記第1のフレーム部材と前記第2のフレーム部材の少なくともどちらか一方の電解質膜側の表面に、前記フレーム部材を構成する樹脂材料及び前記電解質膜の材料とが混在する溶着部を収容可能な凹部を設けた燃料電池の膜電極接合体。
  2. 前記第1のフレーム部材と前記第2のフレーム部材の一方の表面に前記電解質膜を貫通して他方のフレーム部材まで達する穴が前記電解質膜の外周に点在するように凹設され、前記電解質膜を貫通する貫通孔の近傍に、前記溶着部が存在し、前記凹部は、前記穴の内径よりも大きい内径で且つ前記穴の容積よりも大きい容積で凹設される請求項1に記載の燃料電池の膜電極接合体。
  3. 前記第1のフレーム部材と前記第2のフレーム部材は、同じ樹脂材料である、請求項1または2に記載の燃料電池の膜電極接合体。
  4. 前記穴を、第3のフレーム部材で塞いた、請求項1から3のいずれか1項に記載の燃料電池の膜電極接合体。
  5. 前記第3のフレーム部材は、前記第1のフレーム部材と前記第2のフレーム部材のうちの少なくとも前記穴が表面に凹設された方のフレーム部材と同じ樹脂材料である、請求項4に記載の燃料電池の膜電極接合体。
  6. 超音波ホーンを用いて、前記溶着部を形成する、請求項1から5のいずれか1項に記載の燃料電池の膜電極接合体。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の燃料電池の膜電極接合体を一対のセパレーターで狭持した燃料電池セル。
  8. 請求項7に記載の燃料電池セルが複数積層された燃料電池。
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