JP2018137091A - バイオ燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】酵素を電極触媒とするアノードと、前記アノードとイオン伝導性を有する隔膜を挟んで対向するカソードを備えるバイオ燃料電池であって、前記アノードが、前記酵素が固定化され、燃料溶液が含浸する多孔質体を備えると共に、水平方向に対して20〜60度傾斜して配置されている、バイオ燃料電池。
【選択図】図1
Description
前記アノードが、前記酵素が固定化され、燃料溶液が含浸する多孔質体を備えると共に、水平方向に対して20〜60度傾斜して配置されている、バイオ燃料電池。
前記アノード、前記イオン伝導性を有する隔膜、及び、カソードを収納する筐体を備え
前記アノードが、前記酵素が固定化され、燃料溶液が含浸する多孔質体を備えると共に、前記筐体の底面に対して20〜60度傾斜して配置されている、バイオ燃料電池。
酵素の種類は、酸素の還元反応を触媒できる限り特に制限はない。酵素は、アノード1と同様に、単独で、若しくは複数組み合わせて利用することができる。
本予備実験例では、従来型のバイオ燃料電池を構築し、その電池の性能評価を燃料溶液の消費効率(電界率)の観点から検討を行った。
一般的に、バイオ燃料電池は、電極材11、電子メディエータ13、及び酵素12等を含んで構成されるアノード1に、緩衝液を含む燃料溶液(例えば、グルコース溶液)を供給して、カソード2反応と組み合わせることで、発電を開始するものである。バイオ燃料電池の電池セルの各構成部材、電池セルの組み立て、及び発電について以下に詳細に説明する。
(a)電極材
(a)−1.アノード1側
多孔質体の炭素微粒子(0.4 g)、20%PVDF溶液(0.8 g、KFポリマー、クレハ・バッテリー・マテリアルズ・ジャパン)、N-メチル-2-ピロリドン(8 ml)を混合し、超音波処理して炭素インクを作製した。ここで、炭素微粒子は、BET比表面積640 m2 / g、全細孔容量0.59 mL / g、メソ孔径31 mL / g、ミクロ孔容量0.25 mL / g、かさ密度0.2 g / mLのものを使用した。導電性基材(カーボン繊維:日本カーボンBF-20、4 cm×4 cm)を上記で作製した炭素インクに浸して引き揚げ、60℃で乾熱乾燥させたものを、アノード1側の電極材11として使用した。
上記(a)−1.で使用した多孔質体の炭素微粒子(0.4 g)、PTFE(0.4 g、PTFE 6J、三井・デュポンフロロケミカル)、イソプロパノール(8 ml)を混合し、超音波処理して炭素インクを作製した。導電性基材(カーボン繊維:日本カーボンBF-20、4 cm×4 cm)を炭素インクに浸して引き揚げ、60℃で乾熱乾燥させたものを、カソード2側の電極材として使用した。
(b)−1.アノード1側
アノード1側の電子メディエータ13としては1,4-ナフトキノンを使用し、1,4-ナフトキノン溶液(32 mgをアセトニトリル2.0 mlに溶解)を上記(a)−1.で作製したアノード1側の電極材11に滴下して、減圧下で乾燥固定化した。
カソード2側の電子メディエータとしては、2,2'-アジノビス(3-エチルベンゾチアゾリン-6-スルホン酸アンモニウム)(以下、「ABTS」と略する)を使用し、ABTS溶液(20 mgをMilli-Q水2.0 mlに溶解)を上記(a)−2.で作製したカソード2側の電極材に滴下して、乾燥固定化した。
(c)−1.アノード1側
アノード1側の酵素12として、グルコース脱水素酵素を使用した。配列番号1に示すグルコース脱水素酵素をコードする核酸分子を、大腸菌タンパク質合成系で使う発現プラスミドベクター(pET22b)にクローニングして、大腸菌BL21(DE3)pLysS株に形質転換した。得られた形質転換体をLB培地(200 mL)にて、吸光度OD600=0.1になるまで37℃で前培養した。イソプロピル−β−チオガラクトピラノシド(isopropyl thio-β-galactoside (以下「IPTG」と略する))を0.05 mM(終濃度)とピロロキノリンキノン(以下、「PQQ」と略する)(1/4カプセル/1L-LB培地 PQQ Caps with Bio PQQ、Life Extension)を添加して、発現誘導を行い、27℃で12時間の本培養を行った。続いて、培養液中の酵素発現菌体を緩衝液(20 mM Tris-HCl(pH 7.4))に懸濁し、界面活性剤(0.4% Brij-58)を加えて氷中で30分間放置した後、酵素発現菌体を超音波破砕した。菌体破砕液を遠心分離(42,000×g)して上澄み液を分取し、上澄み液をアフィニティーカラムにて精製した。具体的には、ヒスチジンタグ融合タンパク質精製用金属アフィニティー担体TALON(クロンテック)をオープンカラムに適当量充填し、上記で調製した菌体破砕液に終濃度0.3 M NaClを加えてカラムにアプライした。50 mM リン酸カリウム(H7.4)、5 mMイミダゾール、0.3 M NaCl溶液で洗浄後、50 mM リン酸ナトリウム、150 mMイミダゾール、0.3 M NaCl溶液でタンパク質を溶出した。溶出液に含まれる塩類(イミダゾールやNaCl)を除くため、緩衝液(50 mM PIPES(pH 7.4)、1mM CaCl2)に対して透析し、最終の酵素溶液とした。
カソード2側の酵素として、ビリルビンオキシダーゼ(bilirubin oxidase)(天野エンザイム、診断薬用酵素BO“Amano”3 [BO-3])を使用した。
上記1.の(b)−1.で電子メディエータ13を固定化したアノード1側の電極材11に、上記1.の(c)−1.で作製したグルコース脱水素酵素の最終の酵素溶液(100μl:0.1 mg/cm2、1M リン酸カリウム(pH 7.0))と任意量のグルコースを含浸させた。また、 上記1.の(b)−2.で電子メディエータを固定化したカソード2側の電極材に、上記1.の(c)−2.のビリルビンオキシダーゼの溶液(50μl:1.0 mg/cm2、1 Mリン酸カリウム(pH 7.0))を含浸させた。続いて、アノード1とカソード2の間に、隔膜3としてセルロース膜を挟み込んで、アノード1を上部にして電池セルの筐体4の電極部に入れることにより、電池セルを組み立てた。
上記2.で組み立てた電池セル(以下、「電池セルA」と称する)を、アノード1を上向きに水平に置き、アノード1に燃料溶液(1 Mリン酸カリウム緩衝液(pH 7.0)を含む、1.6 mLの1.5 Mグルコース溶液)を染み込ませて、電子負荷装置を使用して、一定電流負荷(負荷電流0.62 mA/cm2)時のセル電圧の変化を測定した。
結果を図3に示し、縦軸はセル電圧(V)を、横軸は発電時間(秒)である。カーボン繊維(カーボンクロス)上に、多孔質体の炭素微粒子の炭素インクを塗布した電極材11を使用したアノード1の電池セルAの方が、炭素インクを塗布しなかった電極材11を使用した電池セルBよりもセル電圧が高かった。この結果から、多孔質炭素の空隙に酵素12分子が内包されることで、酵素12反応による電子伝達(燃料→酵素12→電子メディエータ13→電極材11)の効率が向上したと考えられる。電子メディエータ13として1,4−ナフトキノンを使用した電池セルAの方が、電子メディエータ13としてmPMSを使用した電池セルCよりもセル電圧は高かった。この結果から、1,4−ナフトキノンはアノード1の電極材11に固定化されているが、mPMSは水溶性であることから疎水性のカーボン繊維には吸着(固定化)せず、もし、吸着したとしてもその電子メディエータ13としての機能を失うことからmPMSは固定化されていない状態にあるため、電子メディエータ13から電極材11への電子伝達効率が低下したと考えられる。これらの結果より、以下の実施例においては、電池セルAを用いて検討を行った。
得られた電気量:0.62 mA/cm2 × 19,221(秒) = 12.0 C/cm2
グルコースの電気量:0.00015 L/cm2 × 2e- × 96,500 C/moL × 1.5 M = 29 C/cm2
βグルコースの含有率は67%より:29 × 0.67 = 19.4 C/cm2
燃料溶液の消費効率:12 / 19.4 × 100 = 62%
本実施例では、アノード1の配置が燃料溶液の消費効率に与える影響について検討を行った。ここでは、アノード1の上向き配置と下向き配置の比較検討を行った。
アノード1側の電極材11は、多孔質体の炭素微粒子を、結着剤を使って炭素繊維(カーボンクロス)に練り込んだものを使用しているため、厚みが0.3 mm程度あり、燃料溶液を0.1 mL/cm2程度保留することが可能である。かかる電極材11の特性に起因して、アノード1の配置が燃料溶液の消費効率に影響を与えるか否か検討を行った。
結果を図4に示し、縦軸はセル電圧(V)を、横軸は発電時間(秒)である。カソード2を上にアノード1を下に配置した配置bでは、アノード1を上に配置した配置aに比べて、燃料溶液の消費効率が大幅に低下することが認められた。その要因としては、アノード1を下に配置した配置bのアノード1内での燃料溶液の勾配は、燃料の拡散性を低下させていることが推定される。また、アノード1の電極触媒である酵素12による燃料の酸化反応により生成されたプロトンは、隔膜3を介してカソード2に移行する。このとき、プロトンは燃料溶液中の緩衝液と共に移動するが、配置bにおいては隔膜3と接触しているアノード1の上端部の燃料溶液量が局所的に少なくなり、隔膜3を介したカソード2へのプロトンの移行効率が低下していることが推定される。配置aのようにアノード1を上に配置することにより、アノード1の下端部の燃料溶液量が多くなり隔膜3を介したカソード2へのプロトンの移行が円滑に進んでいるものと考えられる。
作動時間:5.9時間(21,367秒)
得られた電気量:0.62 mA/cm2 × 21,367(秒) = 13.2 C/cm2
ブドウ糖の電気量:0.00015 L/cm2 × 2e- × 96,500 C/moL × 1.5 M × 0.67 = 19.4 C/cm2
燃料溶液の消費効率:13.2 / 19.4 × 100 = 68%
作動時間:2.3時間(8,148秒)
得られた電気量:0.62 mA/cm2 × 8,148(秒) = 5.0 C/cm2
ブドウ糖の電気量:0.00015 L/cm2 × 2e- × 96,500 C/moL × 1.5 M× 0.67 = 19.4 C/cm2
燃料溶液の消費効率:5.0 / 19.4 × 100 = 26%
本実施例では、実施例1に続き、アノード1の配置が燃料溶液の消費効率に与える影響について検討を行った。ここでは、アノード1の縦向き配置と横向き配置の比較検討を行った。
本実施例では、予備実験例1の電池セルAの構成で、予備実験例1と同様に、アノード1を上に隔膜3を挟んでカソード2を下にして横向きに配置した配置a(実施例1の配置aと同一の配置)と、アノード1、隔膜3を挟んで対向するカソード2を縦向きに配置した配置cとを比較した。このように配置した電池セルを、予備実験例1と同様にして、電子負荷装置により一定電流負荷時のセル電圧の変化を測定した。
結果を図5に示し、縦軸はセル電圧(V)を、横軸は発電時間(秒)である。アノード1を横向きに配置した配置aに比べて、縦向きに配置した配置cの方が燃料溶液の消費効率が向上することが認められた。縦向きに配置した配置cのアノード1内部に保持される燃料溶液量は勾配を持って変化し、上端に向かって減少する。つまり、アノード1の下端側では燃料溶液量が最も多くなり、上端側で最も少なくなっている。アノード1の電極材11に多孔質の炭素微粒子を利用したことで、電極材11は密な微細な空隙を多数有していることから、毛細管現象で燃料溶液がアノード1の上端方向に吸い上げられる。したがって、重力の働きにより燃料溶液が下端方向に流れるのに対して、毛細管現象により燃料溶液が上端方向に吸い上げられ自然対流が生じることで、アノード1内に保留される燃料溶液量が上下方向に勾配を形成する。更に、アノード1の上端側では、燃料溶液量が最も少なくなっていることから燃料溶液の自然蒸発が活発に生じ、かかる燃料溶液の自然蒸発に伴い毛細管現象で燃料溶液が上端方向に吸い上げられる動きが生じる。結果的に、燃料溶液がアノード1内部全体に自然に拡散していくことが推定できる。
作動時間:5.9時間(21,372秒)
得られた電気量:0.62 mA/cm2 × 21,372(秒) = 13.3 C/cm2
ブドウ糖の電気量:0.00015 L/cm2 × 2e- × 96,500 C/moL × 1.5 M × 0.67 = 19.4 C/cm2
燃料溶液の消費効率:13.3 / 19.4 × 100 = 69%
作動時間:7.0時間(25,317秒)
得られた電気量:0.62 mA/cm2 × 25,317(秒)= 15.7 C/cm2
ブドウ糖の電気量:0.00015 L/cm2 × 2e- × 96,500 C/moL × 1.5 M × 0.67 = 19.4 C/cm2
燃料溶液の消費効率:15.7 / 19.4 × 100 = 81%
本実施例では、緩衝液成分が燃料溶液の消費効率に与える影響について検討を行った。ここでは、上記した実施例2で好適な結果が得られた縦向きにアノード1を配置し、イミダゾールとリン酸カリウムの2種類の緩衝液成分について比較検討した。
本実施例では、予備実験例1の電池セルAの構成で、実施例2と同様に、アノード1、隔膜3を挟んで対向するカソード2を縦向きに配置した(実施例2の配置cに相当)。燃料溶液に上記予備実験例1と同様にリン酸カルシウム緩衝液を含ませた条件1と、リン酸カルシム緩衝液に代えてイミダゾール緩衝液(終濃度1 M、pH 7.0)を含ませた条件2について、予備実験例1と同様にして、電子負荷装置により一定電流負荷時のセル電圧の変化を測定した。
結果を図6に示し、縦軸はセル電圧(V)を、横軸は発電時間(秒)である。セル電圧が0.1 Vに低下する時間は、イミダゾール緩衝液を含ませた条件2では5.5時間であり、リン酸カルシウム緩衝液を含ませた条件1では7.2時間であった。この結果から、燃料供給のための緩衝液としては、リン酸カルシウム等を緩衝液成分とするリン酸緩衝液の使用が好ましいことが判明した。
上記実施例2にて、アノード1の縦向き配置が横向き配置に比べて燃料溶液の消費効率が高いことが判明したことから、本実施例では、アノード1を水平方向に対して45度傾斜させた配置での燃料溶液の消費効率を検討した。
上記実施例2でアノード1を縦向き配置とした場合について検討を行い、燃料溶液の消費効率の点で良好な結果が得られた。かかるアノード1の縦向き配置において、アノード1の上端側で燃料溶液量が極端に少なくなり、毛細管現象での燃料溶液の拡散が不十分となることをも想定し、本実施例ではアノード1を水平方向に対して45度傾斜させた配置での燃料溶液の消費効率を検討した。
結果を図7に示し、縦軸はセル電圧(V)を、横軸は発電時間(秒)である。それぞれの配置における燃料溶液の消費効率を算定したところ、アノード1を横向きに配置した配置aで69%、縦向きに配置した配置cで82%、45度傾斜させた配置dでは97%となった。算定は以下の通り行った。
作動時間:5.9時間(21,371秒)
得られた電気量:0.62 mA/cm2 × 21,371(秒) = 13.3 C/cm2
ブドウ糖の電気量:0.00015 L/cm2 × 2e- × 96,500 C/moL × 1.5 M × 0.67 = 19.4 C/cm2
燃料溶液の消費効率:13.3 / 19.4 × 100 = 69%
作動時間:7.1時間(25,775秒)
得られた電気量:0.62 mA/cm2 × 25,775 (秒) = 16.0 C/cm2
ブドウ糖の電気量:0.00015 L/cm2 × 2e- × 96,500 C/moL × 1.5 M × 0.67 = 19.4 C/cm2
燃料溶液の消費効率:16.0 / 19.4 × 100 = 82%
作動時間:8.4時間(30,247秒)
得られた電気量:0.62 mA/cm2 × 30,247(秒) = 18.8 C/cm2
ブドウ糖の電気量:0.00015 L/cm2 × 2e- × 96,500 C/moL × 1.5 M × 0.67 = 19.4 C/cm2
燃料溶液の消費効率:18.8 / 19.4 × 100 = 97%
上記実験例4にて、アノード1を水平方向に対して45度傾斜させた配置での燃料溶液の消費効率が非常に高く、燃料溶液をほぼ完全に消費できることが判明したことから、アノード1の水平方向に対する傾斜角度を変化させて、燃料溶液の消費効率への影響を検討した。
本実施例では、予備実験例1の電池セルAの構成で、電極材11を電極面積9 cm2(3 cm×3 cm)のものを使用し実験を行った。アノード1を上に隔膜3を挟んでカソード2を下にして、水平方向に対して20度(配置e)、30度(配置f)、60度(配置g)、及び90度(配置h:実施例2の縦置き配置した配置cに相当)傾斜させた配置を比較した。発電は、このように配置した電池セルを組み立て、アノード1に燃料溶液(1Mリン酸カリウム緩衝液(pH 7.0)と1.0Mグルコースを含有)を63 μL/cm2で染み込ませて、電子負荷装置を使用して、一定電流負荷(負荷電流0.88 mA/cm2)時のセル電圧の変化を測定した。
結果を図8に示し、縦軸はセル電圧(V)を、横軸は発電時間(秒)である。その結果、セル電圧が0.1 Vに低下する時間は、20度傾斜させた配置eで7,800秒、30度傾斜させた配置fで6,800秒、60度傾斜させた配置gで6,200秒、及び90度傾斜させた配置hで5,500秒であった。これらの結果より、20度傾斜、30度傾斜、60度傾斜、90度傾斜(縦置き配置)の順で燃料溶液の消費効率が高いことが判明した。このことは、アノード1内部で燃料溶液量が変化する勾配を持たせることができるように電池セルや電池セルスタックにおける燃料溶液の供給機構を設計することで、燃料溶液の自然拡散供給が可能となるとの実施例4の結果を追認するものであった。
電極材11
酵素12
電子メディエータ13
集電体14
カソード2
隔膜3
筐体4
底面41
Claims (3)
- 酵素を電極触媒とするアノードと、前記アノードとイオン伝導性を有する隔膜を挟んで対向するカソードを備えるバイオ燃料電池であって、
前記アノードが、前記酵素が固定化され、燃料溶液が含浸する多孔質体を備えると共に、水平方向に対して20〜60度傾斜して配置されている、バイオ燃料電池。 - 酵素を電極触媒とするアノードと、前記アノードとイオン伝導性を有する隔膜を挟んで対向するカソードを備えるバイオ燃料電池であって、
前記アノード、前記イオン伝導性を有する隔膜、及び、カソードを収納する筐体を備え
前記アノードが、前記酵素が固定化され、燃料溶液が含浸される多孔質体を備えると共に、前記筐体の底面に対して20〜60度傾斜して配置されている、バイオ燃料電池。 - 前記燃料溶液が、緩衝液成分としてリン酸塩を含む請求項1又は2に記載のバイオ燃料電池。
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