JP2018134601A - 表面処理装置 - Google Patents
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Abstract
Description
この従来の表面処理装置は、一対の電極を設けたケースに圧縮気体である処理ガスを供給する供給源が接続される。そして、上記電極間で生成されたプラズマは、ケースに設けた噴出口から処理ガスとともに噴出され、ワークの処理対象面に吹き付けられる。
さらに、上記噴出口にほぼ隣接する位置に排気流路を設け、プラズマを発生させる過程で生成する窒素酸化物やオゾンを排気できるようにしている。
すなわち、ノズル2から噴出されたプラズマ流の一部が、矢印Aで示すように、パイプWの開口周囲に跳ね返されてしまうので、その分、内面1に導かれるプラズマ量が少なくなる。
そのために、パイプWが長いときには、図8に示した仮想線Xを境にして改質処理ができない領域ができてしまう。
これによって、噴出口から噴出されたプラズマ流は処理対象面に衝突するとともに、その衝突位置から吸引手段の吸引力で方向転換して処理対象面の端部側に誘導され、最終的にプラズマ流が吸引手段に吸い込まれる。
しかも、吸引手段の吸引口が処理対象面の端部に対応しているので、処理対象面のみを表面処理することができ、不必要な部分まで表面処理することがない。
このように小径部と大径部とを備えたワークとして、例えば、注射器のシリンダ等が考えられる。注射器のシリンダは、針を連結する部分が小径部となり、液体を収容する部分が大径部になる。
そして、注射器の小径部の直径はかなり小さいので、小径部の外側からプラズマ流を吹き付けても、プラズマが小径部に入っていかないが、この発明のように、大径部側から吸引すれば、上記小径部の内面にもプラズマ流が流入する。
したがって、ワークを連続的に搬送させながら、小径部の内面を表面処理することができる。
さらに、上記ケースCには、ケースCに供給された処理ガスとともにプラズマを噴出する噴出口10を設けている。
なお、ワークWが上記のようにパイプからなる場合には、少なくともパイプの全長に相当する移動可能領域Eを確保しておく。
ワークWを上記の状態に保ったまま、噴出口10から処理ガスとともにプラズマを噴出させると同時に吸引手段Vを駆動して吸引力を発揮させる。
また、噴出口10の噴出力と、吸引手段Vの吸引力とが相まって、一方の開口12a側における処理ガスを含んだプラズマ流Fの流速を大きくできるで、一方の開口12aには外気も吸い込まれる。この外気がプラズマ流に対して随伴流Bとなるので、従来のようにプラズマが開口12aの周囲に当たったりしなくなる。
また、吸引手段Vの吸引口13の開口径は、上記内面12の内径に等しいか、それよりもわずかに大きいのが理想的である。なぜなら、上記開口径が大きすぎると、吸引手段Vの吸引力が、外気を吸引するために消費され、プラズマ流に対する吸引力が弱くなるからである。
また、プラズマ生成過程で生成される窒素酸化物やオゾンも噴出口10から噴出されるが、それらは吸引手段Vで吸引される。ただし、窒素酸化物やオゾンは比重が大きいので、特に、吸引手段Vの吸引力を大きくしなくても、最終的には吸引口13側に沈んで吸引手段Vに吸引される。しかし、この実施形態では吸引手段Vの吸引力で窒素酸化物やオゾンを積極的に吸引するようにしている。
また、処理対象面12以外の不必要な部分まで、表面処理させないようにした点も特徴の1つである。言い換えると、処理対象面12に対するプラズマ流のコントロールが可能になった点が特徴となる。
なお、この第2実施形態においても、一対のワークWの処理対象面14,15をガイドとして機能させるとともに、上記処理対象面14,15の下端を、この発明の処理対象面の端部n1,n2としている。
そして、第3実施形態は、処理対象面16の平面の面積に合わせて、ガイド11と吸引口13の開口面積を対応させるようにしたもので、その他は第1,2実施形態と同じである。
上記のことからも明らかなように、この第3実施形態では、ガイド11とワークWとの間を通るプラズマ流でワークWの処理対象面16が表面改質されるとともに、窒素酸化物やオゾンもプラズマ流にともなって吸引手段Vに吸引されることになる。
また、ワークWのうち、プラズマ流が流れない裏面は表面処理されることはない。
また、この第4実施形態では、ガイド11と対向する下方側が、この発明の保持手段の移動可能領域Eとなる。
上記以外の構成は、第3実施形態と同じである。
すなわち、この第4実施形態においても、一対の電極を備えたケースCに圧縮気体供給源Pを接続するとともに、ケースCに設けた噴出口10の周囲に、上記誘導片11aを備えたガイド11を設けている。
そして、ガイド11とワークWとの間の誘導路を通るプラズマ流でワークWの処理対象面16が表面改質されるとともに、窒素酸化物やオゾンもプラズマ流にともなって吸引手段Vに吸引されることになる。なお、この第4実施形態においても、処理対象面16の外周縁が、この発明における処理対象面の端部nになる。
また、この第5実施形態では、ワークWの下方側が、この発明の保持手段の移動可能領域Eとなり、第4実施形態と同様にロボット等のワーク保持手段を用いてワークWを自動的にセットできる。
そして、上記大径部21内には、棒状の搬送用治具23を挿入し、表面処理工程において、ワークWが搬送用治具23とともに搬送されるようにしている。
なお、図6において、符号Pは圧縮気体供給源で、各実施形態と同様に圧縮気体である処理ガスをケースCに供給するためのものである。
Claims (6)
- プラズマを生成するためのケースと、
このケースに設けられるとともに、このケース内で生成されたプラズマを噴出する噴出口と、
上記ケースに圧縮気体を供給する圧縮気体供給源とを備え、
上記ケース内で生成されたプラズマが、圧縮気体とともにプラズマ流として上記噴出口からワークの処理対象面側に噴出され、この噴出されたプラズマ流で上記処理対象面を改質する表面処理装置であって、
上記噴出口から噴出されたプラズマ流を上記処理対象面に沿って吸引するとともに、このプラズマ流を上記処理対象面の端部まで誘導する吸引力が備えられた吸引手段が設けられてなる表面処理装置。 - 上記ワークを上記噴出口に対向させるための、ロボット等のワーク保持手段の移動可能領域が確保された請求項1に記載された表面処理装置。
- 上記噴出口から噴出されたプラズマ流を、上記ワークの上記処理対象面に沿う方向に導くガイドが設けられるとともに、上記吸引手段の吸引口が、上記処理対象面の端部に対応する位置に設けられた請求項1又は2に記載された表面処理装置。
- 上記処理対象面が筒の内面もしくは一対のプレートの対向面であって、上記プレートの内面もしくは上記プレートの対向面を、上記処理対象面に沿った上記ガイドとして機能させた請求項3に記載された表面処理装置。
- 上記ワークは、小径部と大径部とが設けられ、その小径部の内面が上記処理対象面であって、大径部が吸引手段に接続された請求項4に記載された表面処理装置。
- 搬送用治具が備えられ、
この搬送用治具で上記大径部をふさぐ一方、
上記搬送用治具には流通孔が形成され、この流通孔の一端を上記小径部に接続し、他端を上記吸引手段に接続した請求項5に記載の表面処理装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11335868A (ja) * | 1998-05-20 | 1999-12-07 | Seiko Epson Corp | 表面処理方法及び装置 |
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