JP2018133333A - コネクタ、ソケット、及び接続システム - Google Patents

コネクタ、ソケット、及び接続システム Download PDF

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Abstract

【課題】他コネクタとの電気的接続の信頼性の向上を図ること。
【解決手段】コネクタ101は、複数のコンタクト2と、ハウジング1と、接続端子6と、を備える。接続端子6は、導電性を有し、他コネクタの導電部に電気的に接続可能である。ハウジング1は、底壁11と、底壁11を囲む周壁12と、を有する。周壁12の一対の第1周壁121は、少なくとも一方が複数のコンタクト2を配列方向に並んだ状態で保持する。周壁12の一対の第2周壁122は、それぞれ一対の第1周壁121の端部同士を繋ぐ。接続端子6は、一部が第2周壁122に押し込まれることでハウジング1に保持される。接続端子6のうちハウジング1に保持されていない部位の少なくとも一部は、導電部に接する部位であり、弾性変形可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般にコネクタ、ソケット、及び接続システムに関し、より詳細には、電気部品同士を電気的に接続するためのコネクタ、ソケット、及び接続システムに関する。
従来、電気部品同士を電気的に接続するためのコネクタが知られており、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1に記載のヘッダ(コネクタ)は、絶縁性の合成樹脂によって全体的に矩形状に成形されたヘッダハウジング(ハウジング)を備えている。ヘッダハウジングには、複数のヘッダ側端子(コンタクト)が、長手方向に等しいピッチをもって配設されている。また、ヘッダハウジングの長手方向両端部には、ヘッダ側保持金具(取付金具)が配設されている。複数のヘッダ側端子は、ヘッダがソケット(他コネクタ)に嵌合することで、複数のソケット側端子(他コネクタ側コンタクト)に電気的に接続される。
国際公開第2013/031139号
上記従来例のようなコネクタでは、他コネクタとの電気的接続の信頼性の向上を図ることが望まれている。
本発明は、上記の点に鑑みてなされており、他コネクタとの電気的接続の信頼性の向上を図ることのできるコネクタ、ソケット、及び接続システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様のコネクタは、複数のコンタクトと、ハウジングと、接続端子と、を備える。前記ハウジングは、前記複数のコンタクトを保持する。前記接続端子は、導電性を有し、他コネクタの導電性を有する導電部に電気的に接続可能である。前記ハウジングは、底壁と、前記底壁を囲む周壁と、を有する。前記周壁は、一対の第1周壁と、一対の第2周壁と、を有する。前記一対の第1周壁は、少なくとも一方が前記複数のコンタクトを配列方向に並んだ状態で保持する。前記一対の第2周壁は、それぞれ前記一対の第1周壁の端部同士を繋ぐ。前記接続端子は、一部が前記一対の第2周壁のうち少なくとも1つの第2周壁に保持される。前記接続端子のうち前記ハウジングに保持されていない部位の少なくとも一部は、前記導電部に接する部位であり、弾性変形可能である。
本発明の一態様のソケットは、上記のコネクタとしてのヘッダに接続される前記他コネクタとしてのソケットである。前記ソケットは、前記ヘッダの前記複数のコンタクトに電気的に接続される複数の他コネクタ側コンタクトを有する。
本発明の一態様の接続システムは、上記のコネクタと、前記他コネクタと、を備える。前記他コネクタは、前記複数のコンタクトに電気的に接続される複数の他コネクタ側コンタクトを有する。
本発明は、他コネクタとの電気的接続の信頼性の向上を図ることができる。
図1は、実施形態1に係るコネクタの斜視図である。 図2は、同上のコネクタの前後を反転させた状態の斜視図である。 図3は、同上のコネクタの前面図である。 図4は、同上のコネクタの後面図である。 図5Aは、同上のコネクタからハウジングを省略した状態の斜視図である。図5Bは、同上のコネクタにおけるコンタクトの断面図である。 図6Aは、同上のコネクタにおける、接続端子の斜視図である。図6Bは、同上のコネクタにおける、接続端子の平面図である。図6Cは、同上のコネクタにおける、接続端子の側面図である。 図7は、実施形態1に係る他コネクタの斜視図である。 図8は、同上の他コネクタの前後を反転させた状態の斜視図である。 図9は、同上の他コネクタの前面図である。 図10は、同上の他コネクタの後面図である。 図11Aは、同上の他コネクタから他コネクタ側ハウジングを省略した状態の斜視図である。図11Bは、同上の他コネクタにおける他コネクタ側コンタクトの断面図である。 図12A、図12Bは、それぞれ同上の他コネクタにおける、他コネクタ側取付金具の斜視図である。 図13は、実施形態1に係る接続システムにおいて、コネクタに他コネクタが接続される前の状態を示す断面図である。 図14は、同上の接続システムにおいて、コネクタに他コネクタが接続された状態を示す断面図である。 図15Aは、同上の接続システムにおいて、接続端子が他コネクタ側取付金具に接触する前の状態を示す一部省略した断面図である。図15Bは、同上の接続システムにおいて、接続端子が他コネクタ側取付金具に接触した状態を示す一部省略した断面図である。 図16は、実施形態1の第1変形例に係るコネクタの斜視図である。 図17は、同上のコネクタの前後を反転させた状態の斜視図である。 図18は、実施形態1の第2変形例に係るコネクタの前後を反転させた状態の斜視図である。 図19Aは、実施形態1の第3変形例に係るコネクタにおける、接続端子の斜視図である。図19Bは、同上のコネクタにおける、接続端子の平面図である。図19Cは、同上のコネクタにおける、接続端子の側面図である。 図20Aは、実施形態1の第4変形例に係るコネクタにおける、接続端子の斜視図である。図20Bは、同上のコネクタにおける、接続端子の平面図である。図20Cは、同上のコネクタにおける、接続端子の側面図である。 図21Aは、実施形態1の第5変形例に係るコネクタにおける、接続端子の斜視図である。図21Bは、同上のコネクタにおける、接続端子の平面図である。図21Cは、同上のコネクタにおける、接続端子の側面図である。 図22Aは、実施形態1の第6変形例に係るコネクタにおける、接続端子の斜視図である。図22Bは、同上のコネクタにおける、接続端子の平面図である。図22Cは、同上のコネクタにおける、接続端子の側面図である。 図23は、実施形態1の第7変形例に係るコネクタにおいて、前後を反転した状態を示す一部省略した斜視図である。 図24は、実施形態2に係るコネクタの斜視図である。 図25は、同上のコネクタの前後を反転させた状態の斜視図である。 図26は、同上のコネクタの前面図である。 図27は、同上のコネクタの後面図である。 図28Aは、実施形態2に係る接続システムにおいて、接続端子が他コネクタ側取付金具に接触する前の状態を示す一部省略した断面図である。図28Bは、同上の接続システムにおいて、接続端子が他コネクタ側取付金具に接触した状態を示す一部省略した断面図である。 図29は、実施形態2の第1変形例に係るコネクタの斜視図である。 図30は、同上のコネクタの前後を反転させた状態の斜視図である。 図31は、実施形態2の第2変形例に係るコネクタの前後を反転させた状態の斜視図である。 図32は、実施形態2の第3変形例に係るコネクタにおいて、前後を反転した状態を示す一部省略した斜視図である。
(実施形態1)
(1)概要
以下、実施形態1のコネクタ101について図1〜図6Cを用いて説明する。本実施形態のコネクタ101は、例えばプリント配線板やフレキシブルプリント配線板などの基板7(図13参照)に取り付けられる。コネクタ101は、例えばスマートフォン等の携帯端末に搭載されている複数の基板7の間を電気的に接続するために用いられる。もちろん、コネクタ101の用途を限定する趣旨ではなく、コネクタ101は、例えばカメラモジュール等の携帯端末以外の電子機器に用いられてもよい。また、コネクタ101は、複数の基板7の間を電気的に接続する用途に限られず、例えば基板7とディスプレイとの間や、基板7とバッテリとの間など、複数の部品の間を電気的に接続する用途であればよい。
コネクタ101は、ハウジング1と、複数のコンタクト2と、接続端子6と、を備えている。ハウジング1は、複数のコンタクト2を保持する。ハウジング1は、底壁11と、底壁11を囲む周壁12と、を有している。周壁12は、一対の第1周壁121と、一対の第2周壁122とで構成されている。一対の第1周壁121は、少なくとも一方が複数のコンタクト2を配列方向(第1周壁121の長手方向)に並んだ状態で保持する。一対の第2周壁122は、それぞれ一対の第1周壁121の端部同士を繋ぐ。
ハウジング1の厚さ方向の寸法は、例えば数mm以下である。また、ハウジング1の長手方向の寸法は、例えば十数mmである。また、ハウジング1の短手方向の寸法は、例えば数mmである。更に、複数のコンタクト2の並ぶ間隔、つまりピッチは、例えばコンマ数mmである。本実施形態では、複数のコンタクト2は等ピッチで並んでいるが、不揃いのピッチで並んでいてもよい。
接続端子6は、導電性を有し、他コネクタ102(後述する)の導電性を有する導電部に電気的に接続可能である。また、接続端子6は、一部がハウジング1に保持される。具体的には、接続端子6は、一対の第2周壁122のうち少なくとも1つの第2周壁122に保持される。本実施形態では、接続端子6は、一部が一対の第2周壁122のうち少なくとも1つの第2周壁122に押し込まれることでハウジング1に保持される。また、接続端子6のうちハウジング1に保持されていない部位の少なくとも一部は、導電部に接する部位であり、弾性変形可能である。
つまり、本実施形態のコネクタ101は、複数のコンタクト2とは別に、導電性を有する接続端子6を更に備えている。このため、本実施形態のコネクタ101を他コネクタ102に接続すると、複数のコンタクト2だけでなく、接続端子6も他コネクタ102に電気的に接続されるので、結果として他コネクタ102との電気的接続の信頼性の向上を図ることができる。
(2)詳細
以下、本実施形態のコネクタ101の構成について詳細に説明する。以下では、ハウジング1,1Aの長手方向を左右方向(第1方向)、ハウジング1,1Aの短手方向を上下方向(第2方向)、ハウジング1,1Aの厚さ方向を前後方向(第3方向)として説明する。なお、図1〜図32には、これらの方向(上、下、左、右、前、後)を表す矢印を示すが、これらの矢印は、単に説明を補助する目的で記載しているに過ぎず、実体を伴わない。また、上記の方向の規定は、本実施形態、及び後述する実施形態2のコネクタ101及び他コネクタ102の使用形態を限定する趣旨ではない。
(2.1)全体構成
まず、本実施形態のコネクタ101の全体構成について詳細に説明する。接続端子6については、「(2.2)接続端子」にて詳細に説明する。本実施形態のコネクタ101は、ヘッダ(オスコネクタ)であって、図1〜図6Cに示すように、ハウジング1と、複数(ここでは、8本)のコンタクト2と、二対の取付金具5と、一対の接続端子6と、を備えている。
ハウジング1は、第1方向(左右方向)に長い扁平な直方体状であって、絶縁性を有する樹脂成形体である。ハウジング1は、底壁11と、周壁12と、を有している。底壁11は、第1方向に長い板状であって、ハウジング1の底部を構成する。周壁12は、底壁11と一体である。また、周壁12は、底壁11の周縁から底壁11の一面(前面)を囲むように前向きに突出しており、平面視で矩形枠状である。つまり、周壁12は、底壁11を囲むように構成されている。ここでは、「平面視」は、第3方向(前後方向)から見ることをいう。
具体的には、周壁12は、一対の第1周壁121と、一対の第2周壁122とで構成されている。一対の第1周壁121は、周壁12のうち第1方向(左右方向)に長い一対の壁である。一対の第2周壁122は、周壁12のうち第2方向(上下方向)に長い一対の壁である。底壁11及び周壁12で囲まれた部位は、他コネクタ102が嵌合する嵌合凹部13を構成している。具体的には、嵌合凹部13には、他コネクタ102の台部16(後述する)が嵌合する。
本実施形態では、ハウジング1は、複数のコンタクト2と、二対の取付金具5と、をインサート品とするインサート成形品である。本実施形態では、複数のコンタクト2は、一対の第1周壁121の各々に設けられている。具体的には、一対の第1周壁121は、それぞれ4本のコンタクト2を保持している。また、本実施形態では、一対の接続端子6は、それぞれ一部が一対の第2周壁122に押し込まれることにより、ハウジング1に保持されている。
コンタクト2は、例えば銅合金などの金属材料から成る金属成形体である。また、コンタクト2には、金めっきが施されている。なお、コンタクト2には、金めっきが施されていなくてもよい。コンタクト2は、接触片21と、垂下片22と、端子片23と、を有しており、これらが一体に構成されている(図5B参照)。接触片21は、板状である。接触片21は、周壁12における嵌合凹部13との対向面に設けられている。接触片21は、他コネクタ102の台部16が嵌合凹部13に挿入された状態で、対応する他コネクタ側コンタクト2A(後述する)と接触するように構成されている。
また、接触片21には、嵌合凹部13から離れる向きに窪んだ窪み211が設けられている。窪み211は、他コネクタ102の台部16が嵌合凹部13に挿入された状態で、対応する他コネクタ側コンタクト2Aの一部が嵌まり込むように構成されている。つまり、接触片21の窪み211及び対応する他コネクタ側コンタクト2Aは、所定以上の力を加えることによりコネクタ101と他コネクタ102との接続状態を解除可能なロック機構を構成している。
垂下片22は、板状である。垂下片22は、第1周壁121の外側の面(上側の第1周壁121であれば上面、下側の第1周壁121であれば下面)に沿って設けられている。垂下片22の一端(前端)は、逆U字状に湾曲しており、接触片21の第1端(前端)と一体である。
また、垂下片22は、垂下片22の厚さ方向(上下方向)に沿って突出する突起221と一体である。突起221は、他コネクタ102の台部16が嵌合凹部13に挿入された状態で、対応する他コネクタ側コンタクト2Aの突起251(後述する)と第3方向(前後方向)に並び、かつ、突起251よりも後方に位置する(図14参照)。このため、所定以上の力をもって他コネクタ102を嵌合凹部13から引き抜こうとしない限り、他コネクタ側コンタクト2Aの突起251がコンタクト2の突起221に引っ掛かることにより、コネクタ101と他コネクタ102との接続状態が解除されない。つまり、コンタクト2の突起221及び他コネクタ側コンタクト2Aの突起251は、所定以上の力を加えることによりコネクタ101と他コネクタ102との接続状態を解除可能なロック機構を構成している。
端子片23は、板状である。端子片23の第1端は、接触片21の第2端(後端)と一体である。また、端子片23の第2端は、第3方向の一端側(後側)において、ハウジング1から露出している。端子片23の一面(後面)は、例えば半田付けにより基板7に接合される接合面となる。
複数のコンタクト2は、信号端子3と、電源端子4と、に大別される。信号端子3は、信号伝送用の端子である。電源端子4は、電源と電気的に接続される端子である。本実施形態では、8本のコンタクト2のうち、信号端子3が4本、電源端子4が4本である。また、本実施形態では、一対の第1周壁121の各々に、2本の信号端子3と、2本の電源端子4とが配列方向(左右方向)に並んだ状態で設けられている。また、一対の第1周壁121の各々において、2本の信号端子3は、2本の電源端子4に挟まれるように設けられている。
本実施形態では、電源端子4は、3本の信号端子3を一方向(左右方向)に並べて一体とした形状である。つまり、本実施形態では、電源端子4の幅寸法(第1方向(左右方向)の寸法)を信号端子3の幅寸法よりも大きくしている。これにより、電源端子4のインピーダンスを信号端子3のインピーダンスよりも小さくし、電源端子4の定格電流を信号端子3の定格電流よりも大きくしている。また、電源端子4の垂下片22には、3つの窪み221が設けられている。また、電源端子4の端子片23は、第2端から第2方向(上下方向)における外向きに突出する2つの突片231と一体である。このため、電源端子4の端子片23を例えば半田付けにより基板7に接合するときに、これら2つの突片231の間の領域に半田が広がり易く、フィレットが形成され易い。したがって、この構成では、電源端子4を基板7に対してより強固に接合することができる。
また、本実施形態では、第1方向(左右方向)から見て、信号端子3の断面の形状は、電源端子4の断面の形状と同一である。ここでいう「同一」は、「ほぼ同一」を含む表現である。したがって、製造上の誤差又はバラツキにより信号端子3及び電源端子4の各々の断面の形状が互いに僅かに異なるのは、許容範囲内の誤差である。
取付金具5は、例えば銅合金などの金属材料から成る金属成形体であり、板状の第1片501と、第1片501と一体である板状の第2片502と、を有している(図5A参照)。取付金具5は、全体として、平面視でL字状である。ここでは、「平面視」は、第1方向(左右方向)から見ることをいう。
取付金具5は、一対の第2周壁122の各々に一対ずつ設けられている(図1、図2参照)。具体的には、取付金具5は、第1片501が第2周壁122に埋め込まれるように設けられている。つまり、取付金具5は、一対の第2周壁122のうち接続端子6が設けられる第2周壁122に設けられている。具体的には、一対の第2周壁122のうち接続端子6が設けられる第2周壁122は、取付金具5をインサート品とするインサート成形品である。取付金具5は、第2周壁122(つまり、ハウジング1)の強度を向上するために用いられる。
第2片502は、ハウジング1から露出しており、その後面は、コンタクト2の後面と略面一である。一対の第1周壁121の各々において、2つの第2片502は、複数のコンタクト2の端子片23と配列方向(左右方向)に並んだ状態でハウジング1に設けられている。したがって、第2片502は、複数のコンタクト2と同様に、基板7に接合することが可能である。そして、第2片502を基板7に半田付けにより接合することで、第2片502(つまり、取付金具5)に加わる応力を基板7に伝えることができ、基板7でも応力を受けることが可能になる。このため、取付金具5の強度を向上することができ、結果としてハウジング1の強度を向上することができる。
(2.2)接続端子
次に、本実施形態のコネクタ101における接続端子6について図6A〜図6Cを用いて詳細に説明する。本実施形態では、接続端子6は、一対の第2周壁122の各々に設けられている。以下の説明では、原則として、第1方向の第1側(左側)の第2周壁122に取り付けられる接続端子6を例として説明するが、第1方向の第2側(右側)の第2周壁122に取り付けられる接続端子6も同様の構成である。
接続端子6は、例えば銅合金などの金属材料から成る金属成形体であり、導電性を有している。また、接続端子6には、金めっきが施されている。なお、接続端子6には、金めっきが施されていなくてもよい。接続端子6は、主片61と、対向片62と、繋ぎ片63と、を有している。主片61は、第2方向(上下方向)に沿って長い矩形板状である。主片61は、第2周壁122の溝14(図2参照)に後方から押し込まれることにより、ハウジング1に保持されている。ここでいう「押し込まれる」とは、一定以上の力を加えて押し込まれること、つまり圧入を含む概念である。
溝14は、一対の第2周壁122の各々に設けられている。溝14は、第2周壁122を第3方向(前後方向)に貫通するように設けられている。具体的には、第1方向の第1側(左側)の第2周壁122の溝14は、第2周壁122の前面の一部、後面の一部、及び左側面の一部を開放するように設けられている。また、第1方向の第2側(右側)の第2周壁122の溝14は、第2周壁122の前面の一部、後面の一部、及び右側面の一部を開放するように設けられている。本実施形態では、溝14の長手方向(上下方向)の寸法は、接続端子6の主片61の長手方向(上下方向)の寸法よりも僅かに小さくなっている。したがって、接続端子6の主片61は、溝14に後方から押し込まれることで、塑性変形した状態でハウジング1に保持されることになる。つまり、接続端子6は、一部(主片61)がハウジング1に保持されるように構成されている。
主片61の短手方向の第1端(前端)は、繋ぎ片63の第1端と一体である。本実施形態では、2つの繋ぎ片63の第1端は、主片61の長手方向(上下方向)に間隔を空けて主片61の短手方向の第1端と一体である。そして、2つの繋ぎ片63の第2端は、それぞれ対応する対向片62の長手方向の第1端(前端)と一体である。つまり、接続端子6は、複数(ここでは、2つ)の対向片62を有している。そして、複数の対向片62の第1端は、それぞれ対応する複数(ここでは、2つ)の繋ぎ片63と一体である。
また、接続端子6において、対向片62及び繋ぎ片63は、いずれもハウジング1に保持されていない。本実施形態では、主片61がハウジング1(第2周壁122)に保持されている状態において、対向片62及び繋ぎ片63と、ハウジング1との間には、それぞれ隙間が生じている。このため、本実施形態では、対向片62及び繋ぎ片63は、ハウジング1に阻害されずに弾性変形し易い。
繋ぎ片63は、主片61及び対向片62の端部(ここでは、前端)同士を繋いでいる。具体的には、上側の繋ぎ片63は、主片61の短手方向の第1端(前端)と、上側の対向片62の長手方向の第1端(前端)とを繋いでいる。また、下側の繋ぎ片63は、主片61の短手方向の第1端(前端)と、下側の対向片62の長手方向の第1端(前端)とを繋いでいる。また、繋ぎ片63は、平面視で逆U字状に湾曲している。ここでは、「平面視」は、第2方向(上下方向)から見ることをいう。
主片61の短手方向の第1端(前端)において、主片61の長手方向(上下方向)の両角部には、それぞれ避け部610が設けられている。避け部610は、第3方向(前後方向)に沿った向き(後向き)に窪んでいる。この向きは、接続端子6を第2周壁122に押し込む向きと反対の向きに相当する。つまり、避け部610は、主片61における繋ぎ片63に繋がる一端(ここでは、前端)の角部に設けられており、接続端子6を第2周壁122に押し込む向きとは反対の向き(つまり、後向き)に窪んでいる。
言い換えれば、コネクタ101は、複数のコンタクト2と、複数のコンタクト2を保持するハウジング1と、接続端子6と、を備える。接続端子6は、導電性を有し、他コネクタ102の導電性を有する導電部(本実施形態では、後述する取付金具5A)に電気的に接続可能である。接続端子6は、一部がハウジング1に押し込まれることでハウジング1に保持される。接続端子6のうちハウジング1に保持されていない部位の少なくとも一部は、導電部に接する部位であり、弾性変形可能である。接続端子6は、主片61と、対向片62と、繋ぎ片63と、を有する。主片61は、ハウジング1に保持される。対向片62は、主片61と間隔を空けて対向し、ハウジング1から露出する。繋ぎ片63は、主片61及び対向片62の端部同士を繋ぐ。そして、主片61は、避け部610を有している。避け部610は、主片61における繋ぎ片63に繋がる一端の角部に設けられて、接続端子6をハウジング1に押し込む向きとは反対の向きに窪んでいる。
第1方向の第1側(左側)の接続端子6において、第2方向の第1側(上側)の避け部610は、前方、上方、及び左方を開放するように設けられている。また、第1方向の第1側(左側)の接続端子6において、第2方向の第2側(下側)の避け部610は、前方、下方、及び左方を開放するように設けられている。同様に、第1方向の第2側(右側)の接続端子6において、第2方向の第1側(上側)の避け部610は、前方、上方、及び右方を開放するように設けられている。また、第1方向の第2側(右側)の接続端子6において、第2方向の第2側(下側)の避け部610は、前方、下方、及び右方を開放するように設けられている。また、避け部610は、第3方向(前後方向)から見た開口面が、後方から前方に向かうにつれて広がるように設けられている。
主片61の長手方向(上下方向)の寸法は、短手方向の第2端(後端)側の寸法の方が、短手方向の第1端(前端)側の寸法よりも大きくなっている。また、主片61の短手方向の第2端(後端)は、ハウジング1の第3方向の一端側(後側)において、ハウジング1から露出している。主片61の短手方向の第2端の一面(後面)は、複数のコンタクト2の一面(後面)と略面一であり、例えば半田付けにより基板7に接合される接合面となる。つまり、接続端子6は、基板7に接合される接合部611を更に有している。そして、接合部611は、主片61の短手方向の第2端(後端)、つまり底壁11側の一端に設けられている。
主片61の短手方向の第2端(後端)には、2つの凹部612が設けられている。2つの凹部612は、いずれもハウジング1の厚さ方向に沿った向き(ここでは、前向き)に窪んでいる。この向きは、接続端子6を第2周壁122に押し込む向き、言い換えれば、主片61の底壁11側の一端(後端)から他端(前端)に向かう向きに相当する。また、2つの凹部612は繋がっており、2つの凹部612が繋がる部位も、第3方向に沿った向き(前向き)に窪んでいる。つまり、凹部612は、主片61の短手方向の第2端(後端)、つまり底壁11側の一端に設けられており、接続端子6を第2周壁122に押し込む向き(前向き)に窪んでいる。言い換えれば、凹部612は、底壁11側の一端に設けられており、底壁11側の一端から他端に向かって窪んでいる。
対向片62は、第3方向(前後方向)に沿って長い矩形板状である。対向片62は、主片61と第1方向(左右方向)に間隔を空けて対向し、第2周壁122から露出している。具体的には、第1方向の第1側(左側)の接続端子6の対向片62は、第2周壁122の左面から露出している。また、第1方向の第2側(右側)の接続端子6の対向片62は、第2周壁122の右面から露出している。
対向片62と主片61との間には、空隙が設けられている。また、接続端子6のうち対向片62及び繋ぎ片63は、ハウジング1には保持されていない。このため、対向片62及び繋ぎ片63は、弾性変形することが可能である。特に、対向片62は、第1方向(左右方向)において弾性変形することが可能である。つまり、接続端子6では、ハウジング1に保持されていない部位(対向片62及び繋ぎ片63)が弾性変形可能である。
対向片62には、第1方向(左右方向)に沿った向きに突出する突部621が設けられている。具体的には、第1方向の第1側(左側)の接続端子6の対向片62には、左向きに突出する突部621が設けられている。また、第1方向の第2側(右側)の接続端子6の対向片62には、右向きに突出する突部621が設けられている。つまり、対向片62は、一対の第2周壁122が並ぶ方向に沿った向きに突出する突部621を有している。
本実施形態では、突部621は、対向片62の長手方向の第2端(後端)から、第3方向(前後方向)に沿って延びている。つまり、突部621は、ハウジング1の底壁11と直交する方向に沿って延びている。また、突部621の繋ぎ片63側の一端(前端)は、繋ぎ片63に近づくにつれて対向片62からの突出量が小さくなるテーパを有している。このテーパにより、コネクタ101を他コネクタ102に接続するときに、突部621が他コネクタ102の取付金具5A(後述する)に引っ掛かり難い。
本実施形態では、第1方向の第1側(左側)の接続端子6は、接合部611が基板7に接合された状態において、基板7の有する導体を介して、上下一対の電源端子4と電気的に接続することが可能である。同様に、第1方向の第2側(右側)の接続端子6は、接合部611が基板7に接合された状態において、基板7の有する導体を介して、上下一対の電源端子4と電気的に接続することが可能である。つまり、複数のコンタクト2のうち一部のコンタクト2(電源端子4)は、接続端子6と同電位に電気的に接続されるように構成されている。
(3)他コネクタ
以下、本実施形態のコネクタ101に対応する他コネクタ102について図7〜図12Bを用いて説明する。
(3.1)全体構成
まず、本実施形態の他コネクタ102の全体構成について詳細に説明する。本実施形態の他コネクタ102は、ソケット(メスコネクタ)であって、他コネクタ側ハウジング1Aと、複数の他コネクタ側コンタクト2Aと、一対の他コネクタ側取付金具5Aと、を備えている。以下の説明では、原則として、他コネクタ側ハウジング1A、他コネクタ側コンタクト2A、及び他コネクタ側取付金具5Aを、それぞれ単に「ハウジング1A」、「コンタクト2A」、及び「取付金具5A」という。また、取付金具5Aについては、「(3.2)取付金具」にて詳細に説明する。
ハウジング1Aは、第1方向(左右方向)に長い扁平な直方体状であって、絶縁性を有する樹脂成形体である。本実施形態では、ハウジング1Aは、一対の取付金具5Aをインサート品とするインサート成形品である。ハウジング1Aは、底壁11Aと、周壁12Aと、台部16と、を有している。底壁11Aは、第1方向(左右方向)に長い板状であって、ハウジング1Aの底部を構成する。周壁12Aは、底壁11Aの周縁から前向きに突出しており、平面視で矩形枠状である。つまり、周壁12Aは、底壁11Aの周囲を囲むように構成されている。ここでは、「平面視」は、第3方向(前後方向)から見ることをいう。
具体的には、周壁12Aは、一対の第1周壁121Aと、一対の第2周壁122Aとで構成されている。一対の第1周壁121Aは、周壁12Aのうち第1方向に沿った一対の壁である。一対の第1周壁121Aの各々には、後述する複数の収納部17にそれぞれ複数のコンタクト2Aが収納されることにより、複数のコンタクト2Aが一方向(左右方向)に並んだ状態で保持される。つまり、周壁12Aには、複数のコンタクト2Aが設けられる。本実施形態では、一対の第1周壁121Aは、それぞれ4本のコンタクト2Aを保持している。
台部16は、第1方向(左右方向)に長い直方体状であって、底壁11Aの中央から前向きに突出している。底壁11A、周壁12A、及び台部16で囲まれた部位は、コネクタ101が嵌合する嵌合凹部13Aを構成している。具体的には、嵌合凹部13Aには、コネクタ101の一対の第1周壁121と、コネクタ101の一対の第2周壁122とが嵌合する。これにより、他コネクタ102にコネクタ101が接続される。
コンタクト2Aは、例えば銅合金などの金属材料から成る金属成形体である。また、コンタクト2Aには、金めっきが施されている。なお、コンタクト2Aには、金めっきが施されていなくてもよい。コンタクト2Aは、ばね片24と、立ち上がり片25と、立ち下がり片26と、端子片27と、を有しており、これらが一体に構成されている(図11B参照)。
ばね片24は、先端が馬蹄形に湾曲しており、第2方向(上下方向)に弾性変形するように構成されている。つまり、ばね片24は、嵌合凹部13Aにコネクタ101の複数のコンタクト2が挿入された状態で、対応するコンタクト2に押されることで、対応するコンタクト2に向かう向きの弾性力を発生するように構成されている。
立ち上がり片25は、板状である。立ち上がり片25の第1端(後端)は、ばね片24と一体である。立ち上がり片25は、嵌合凹部13Aにコネクタ101の複数のコンタクト2が挿入された状態で、対応するコンタクト2と接触するように構成されている。また、立ち上がり片25は、ばね片24に向かって突出する突起251と一体である。突起251は、コネクタ101の複数のコンタクト2が嵌合凹部13Aに挿入された状態で、対応するコンタクト2の突起221と第3方向(前後方向)に並び、かつ、突起221よりも前方に位置する(図14参照)。つまり、突起251は、既に述べたように、対応するコンタクト2の突起221に引っ掛かることでロック機構を構成する。
立ち下がり片26は、板状である。立ち下がり片26の第1端(前端)は、逆U字状に湾曲しており、立ち上がり片25の第2端(前端)と一体である。
端子片27は、板状である。端子片27は、立ち下がり片26の第2端(後端)と一体である。また、端子片27の先端は、第3方向の一端側(後側)において、ハウジング1Aから露出している。端子片27の一面(後面)は、例えば半田付けにより基板7に接合される接合面となる。
複数のコンタクト2Aは、コネクタ101と同様に、信号伝送用の信号端子3Aと、電源と電気的に接続される電源端子4Aとに大別される。本実施形態では、コネクタ101と同様に、8本のコンタクト2Aのうち、信号端子3Aが4本、電源端子4Aが4本である。また、本実施形態では、一対の第1周壁121Aの各々に、2本の信号端子3Aと、2本の電源端子4Aとが配列方向(左右方向)に並んだ状態で設けられている。また、一対の第1周壁121Aの各々において、2本の信号端子3Aは、2本の電源端子4Aに挟まれるように設けられている。
本実施形態では、電源端子4Aは、コネクタ101の電源端子4と同様に、3本の信号端子3Aを一方向(左右方向)に並べて一体とした形状である。つまり、本実施形態では、電源端子4Aの幅寸法(第1方向(左右方向)の寸法)を信号端子3Aの幅寸法よりも大きくしている。これにより、電源端子4Aのインピーダンスを信号端子3Aのインピーダンスよりも小さくし、電源端子4Aの定格電流を信号端子3Aの定格電流よりも大きくしている。また、電源端子4Aでは、3つのばね片24が第1方向(左右方向)に間隔を空けて立ち上がり片25の第1端(後端)と一体である。また、電源端子4Aの端子片27は、一端から第2方向(上下方向)における外向きに突出する2つの突片271と一体である。このため、電源端子4Aの端子片27を例えば半田付けにより基板7に接合するときに、これら2つの突片271の間の領域に半田が広がり易く、フィレットが形成され易い。したがって、この構成では、電源端子4Aを基板7に対してより強固に接合することができる。
また、本実施形態では、第1方向(左右方向)から見て、信号端子3Aの断面の形状は、電源端子4Aの断面の形状と同一である。ここでいう「同一」は、「ほぼ同一」を含む表現である。したがって、製造上の誤差又はバラツキにより信号端子3A及び電源端子4Aの各々の断面の形状が互いに僅かに異なるのは、許容範囲内の誤差である。
ハウジング1Aは、複数のコンタクト2Aと1対1に対応する複数(ここでは、8個)の収納部17を有している。複数の収納部17は、それぞれ底壁11Aを厚さ方向(前後方向)に貫通している。複数のコンタクト2Aの各々は、後方から収納部17に押し込まれることにより、収納部17に収納されている。
複数の収納部17は、台部16を挟んだ第2方向(上下方向)の両側に二等分されて設けられている。台部16の第2方向の両側にある複数の収納部17は、いずれも第1方向(左右方向)に沿ってほぼ等間隔に並んで設けられている。ここで、台部16の第2方向の第1側(上側)にある4つの収納部17のうち、第1方向(左右方向)の両側にある2つの収納部17には、それぞれコンタクト2Aとして電源端子4Aが収納されている。また、台部16の第2方向の第2側(下側)にある4つの収納部17のうち、第1方向の両側にある2つの収納部17にも、それぞれコンタクト2Aとして電源端子4Aが収納されている。残りの4つの収納部17には、それぞれコンタクト2Aとして信号端子3Aが収納されている。
複数のコンタクト2Aの各々は、収納部17に収納された状態で、一部が嵌合凹部13Aに露出している。具体的には、複数のコンタクト2Aの各々のばね片24の一部が、台部16の内側から嵌合凹部13Aに露出している。また、複数のコンタクト2Aの各々の立ち上がり片25の一部が、第1周壁121Aの内側から嵌合凹部13Aに露出している。したがって、他コネクタ102にコネクタ101を接続すると、複数のコンタクト2Aの各々の嵌合凹部13Aに露出した部位が、コネクタ101の対応するコンタクト2と接触する。これにより、他コネクタ102の複数のコンタクト2Aが、それぞれコネクタ101の複数のコンタクト2と電気的に接続される。
(3.2)取付金具
次に、本実施形態の他コネクタ102における取付金具5Aについて図12A、図12Bを用いて詳細に説明する。本実施形態では、取付金具5Aは、ハウジング1Aの第1方向(左右方向)の両端部にそれぞれ設けられている。以下の説明では、原則として、ハウジング1Aの第1方向の第1端(左端)に取り付けられる取付金具5Aを例として説明するが、ハウジング1Aの第1方向の第2端(右端)に取り付けられる取付金具5Aも同様の構成である。
取付金具5Aは、例えば銅合金などの金属材料から成る金属成形体である。取付金具5Aは、ハウジング1Aの強度を向上するために用いられる。取付金具5Aは、ハウジング1Aに取り付けられる取付部材50として、第1取付片51と、第2取付片52と、第3取付片53と、を有している。第1取付片51は、第3方向(前後方向)に沿って長い矩形板状である。第1取付片51は、取付部材50がハウジング1Aに取り付けられた状態において、周壁12Aの内側面S1の少なくとも一部を覆う。具体的には、第1取付片51は、第3方向(前後方向)において底壁11Aを貫通した状態でハウジング1Aに取り付けられており、第3方向に沿って周壁12Aの内側面S1を覆っている(図15A、図15B参照)。第1取付片51の長手方向の第1端(前端)は、第2取付片52の第1端と一体である。また、第1取付片51の長手方向の第2端(後端)は、第3取付片53と一体である。
第2取付片52の第1端は、第1取付片51の長手方向の第1端(前端)と繋がっている。また、第2取付片52の第2端は、突壁19(後述する)に対向している。第2取付片52は、取付部材50がハウジング1Aに取り付けられた状態において、周壁12Aの外側面S2と内側面S1とを繋ぐ繋ぎ面S3の少なくとも一部を覆う。本実施形態では、繋ぎ面S3は、第1周壁121A(又は第2周壁122A)の前端部であって、平面視で台形状の部位の外面を構成している(図15A、図15B参照)。ここで、「平面視」は、第1周壁121Aが対象であれば、第1方向(左右方向)から見ることをいい、第2周壁122Aが対象であれば、第2方向(上下方向)から見ることをいう。
取付部材50は、周壁12Aの外側面S2を覆う部位を有していない。つまり、取付部材50は、周壁12Aを挟んだ第1取付片51の反対側に位置する部位を有していない。言い換えれば、取付部材50は、第2取付片52の第2端と繋がっており、かつ、第2取付片52の第2端から周壁12Aの外側面S2に沿って延びる部位を有していない。更に言い換えれば、取付部材50は、周壁12Aの厚さ方向において、第1取付片51との間で周壁12Aを挟み込む部位を有していない。
本実施形態では、取付部材50は、第1取付片51及び第2取付片52を1つの組片54として、組片54を複数(ここでは、3つ)有している。具体的には、第1方向の第1端(左端)側の取付金具5Aでは、2つの組片54は、それぞれ一対の第1周壁121Aの長手方向の第1端(左端)に取り付けられている。また、残りの1つの組片54は、第1方向の第1側(左側)の第2周壁122Aに取り付けられている。同様に、第1方向の第2側(右側)の取付金具5Aでは、2つの組片54は、それぞれ一対の第1周壁121Aの長手方向の第2端(右端)に取り付けられている。また、残りの1つの組片54は、ハウジング1Aの第1方向の第2端(右端)側の第2周壁122Aに取り付けられている。つまり、3つの組片54は、周壁12Aのうち、一対の第1周壁121Aと、第2周壁122Aと、にそれぞれ設けられている。
第3取付片53は、第2方向(上下方向)に沿って長い矩形板状である。第3取付片53は、3つの組片54を一体に有している。具体的には、第3取付片53の長手方向(上下方向)の両端は、それぞれ上下一対の第1取付片51の長手方向の第2端(後端)と一体である。また、第1方向の第1側(左側)の取付金具5Aでは、第3取付片53の短手方向の一端(左端)は、第1取付片51の長手方向の第2端(後端)と一体である。同様に、第1方向の第2側(右側)の取付金具5Aでは、第3取付片53の短手方向の一端(右端)は、第1取付片51の長手方向の第2端(後端)と一体である。
ここで、既に述べたように、第1取付片51は、第3方向(前後方向)において底壁11Aを貫通した状態でハウジング1Aに取り付けられている。したがって、第1取付片51の長手方向の第2端(後端)と一体である第3取付片53は、第3方向の一端側(後側)において、ハウジング1Aから露出している。(図8参照)。つまり、第1取付片51は、底壁11Aの厚さ方向において底壁11Aを貫通している。そして、第3取付片53は、第1取付片51の底壁11A側の一端から底壁11Aに沿って延びている。
第3取付片53の一面(後面)は、複数のコンタクト2Aの一面(後面)と略面一であり、例えば半田付けにより基板7に接合される接合面となる。つまり、第3取付片53は、基板7に接合される接合部511を有している。言い換えれば、取付部材50は、基板7に接合される接合部511を有している。そして、接合部511は、第1取付片51の底壁11A側の一端(ここでは、第3取付片53)に設けられていると言える。
第3取付片53は、凹所531を有している。凹所531は、第1方向の第1側(左側)の取付金具5Aでは、第3取付片53の短手方向の一端(右端)から他端(左端)に向かって窪んでいる。また、凹所531は、第1方向の第2側(右側)の取付金具5Aでは、第3取付片53の短手方向の一端(左端)から他端(右端)に向かって窪んでいる。つまり、第3取付片53は、平面視で底壁11Aに沿って窪んだ凹所531を有している。ここで、「平面視」は、第3方向(前後方向)から見ることをいう。
また、第3取付片53は、複数(ここでは、2つ)の端子部532を有している。2つの端子部532は、第3取付片53の長手方向(上下方向)の両端から突出するように、第3取付片53と一体である。端子部532は、第2方向(上下方向)に沿って長い矩形板状である。第2方向の第1側(上側)の端子部532は、第1方向(左右方向)において、第2方向の第1側(上側)の複数のコンタクト2Aと並んでいる。同様に、第2方向の第2側(下側)の端子部532は、第1方向(左右方向)において、第2方向の第2側(下側)の複数のコンタクト2Aと並んでいる。端子部532の一面(後面)は、複数のコンタクト2Aの一面(後面)と略面一であり、例えば半田付けにより基板7に接合される接合面となる。
ここで、ハウジング1Aには、複数(ここでは、6つ)の露出部111が設けられている(図8、図10参照)。具体的には、ハウジング1Aの第1方向の第1側(左側)では、3つの露出部111が、一対の第1周壁121Aの第1方向の第1端(左端)と、第2周壁122Aとにそれぞれ設けられている。また、ハウジング1Aの第1方向の第2側(右側)では、3つの露出部111が、一対の第1周壁121Aの第1方向の第2端(右端)と、第2周壁122Aとにそれぞれ設けられている。
露出部111は、周壁12Aの後面から前向きに窪んでおり、対応する第1取付片51の一部をハウジング1Aから露出させる。例えば、第1方向の第1側(左側)においては、上側、下側、及び左側の露出部111は、それぞれ上側、下側、及び左側の第1取付片51の一部をハウジング1Aから露出させている。つまり、露出部111は、底壁11Aの厚さ方向(前後方向)に窪んでおり、取付部材50の一部をハウジング1Aから露出させる。
また、ハウジング1Aは、複数(ここでは、2つ)の肉厚部18を有している(図7、図9参照)。2つの肉厚部18は、それぞれ嵌合凹部13Aの長手方向(左右方向)の両端に設けられている。肉厚部18は、底壁11Aから前向きに突出するように、底壁11Aと一体である。肉厚部18は、平面視で三角形状であり、底壁11Aと接する底面と、対応する第1取付片51と接する起立面と、外部に臨む斜面と、を有している。ここで、「平面視」とは、第2方向(上下方向)から見ることをいう。具体的には、第1方向の第1側(左側)に設けられる肉厚部18では、起立面が左側の第2周壁122Aに設けられた第1取付片51に接している。また、第1方向の第2側(右側)に設けられる肉厚部18では、起立面が右側の第2周壁122Aに設けられた第1取付片51に接している。そして、2つの肉厚部18は、いずれも底壁11Aと第1取付片51との境界を覆っている。つまり、肉厚部18は、底壁11Aと、取付部材50のうち底壁11Aを貫通して周壁12Aの内側に露出する部位(第1取付片51)との境界を覆っている。
また、ハウジング1Aは、複数(ここでは、6つ)の突壁19を有している(図7、図9参照)。6つの突壁19は、いずれも矩形板状である。6つの突壁19のうち4つの突壁19は、いずれも第1周壁121Aの第3方向の一端(前端)から第3方向に沿った向き(前向き)に突出している。また、残りの2つの突壁19は、いずれも第2周壁122Aの第3方向の一端(前端)から第3方向に沿った向き(前向き)に突出している。言い換えれば、突壁19は、周壁12Aの繋ぎ面S3から第3方向(前後方向)に突出している。6つの突壁19は、それぞれ対応する第2取付片52の第2端と対向している。具体的には、第2方向の第1側(上側)において、2つの突壁19は、それぞれ2つの第2取付片52の第2端(上端)と対向している。また、第2方向の第2側(下側)において、2つの突壁19は、それぞれ2つの第2取付片52の第2端(下端)と対向している。また、第1方向の第1側(左側)において、突壁19は、第2取付片52の第2端(左端)と対向している。また、第1方向の第2側(右側)において、突壁19は、第2取付片52の第2端(右端)と対向している。このように、突壁19は、第2取付片52の外側面S2側の一端と対向している。
(4)接続システム
コネクタ101は、例えばスマートフォン等の電子機器に内蔵された基板7(以下、「第1基板71」ともいう)に実装される(図13参照)。また、コネクタ101に対応する他コネクタ102は、同じく電子機器に内蔵された他の基板7(以下、「第2基板72」ともいう)に実装される(図13参照)。
そして、図13、図14に示すように、コネクタ101を他コネクタ102に接続することにより、第1基板71の有する第1導体と、第2基板72の有する第2導体との間が電気的に接続される。具体的には、コネクタ101の複数のコンタクト2が、他コネクタ102の複数のコンタクト2Aに電気的に接続されることで、コネクタ101が他コネクタ102に接続される。このとき、コネクタ101の複数(ここでは、4本)の信号端子3は、それぞれ他コネクタ102の対応する複数(ここでは、4本)の信号端子3Aに電気的に接続される。また、コネクタ101の複数(ここでは、4本)の電源端子4は、それぞれ他コネクタ102の対応する複数(ここでは、4本)の電源端子4Aに電気的に接続される。つまり、本実施形態では、コネクタ101と、他コネクタ102とで、接続システム100が構成されている。言い換えれば、接続システム100は、コネクタ101と、他コネクタ102と、を備えている。なお、図13、図14では、コネクタ101は、前後を反転させた状態で図示されている。後述する図15A、図15Bにおいても同様である。
ここで、コネクタ101を他コネクタ102に接続するとき、図15A、図15Bに示すように、接続端子6の対向片62は、取付金具5Aの第1取付片51及び第2取付片52に第1方向(左右方向)に沿った向きに押される。このため、接続端子6は、第1方向(左右方向)に沿った向きに弾性変形した状態で取付金具5Aに接触する。具体的には、第1方向の第1側(左側)の接続端子6では、2つの対向片62は、それぞれ右向きに弾性変形した状態で、取付金具5Aの第1取付片51に接触する。また、第1方向の第2側(右側)の接続端子6では、2つの対向片62は、それぞれ左向きに弾性変形した状態で、取付金具5Aの第1取付片51に接触する。つまり、コネクタ101が他コネクタ102に接続された状態において、接続端子6は、元の状態に復帰しようとする弾性力を取付金具5Aに与えている。
(5)利点
本実施形態のコネクタ101は、複数のコンタクト2とは別に、他コネクタ102の導電性を有する導電部(ここでは、取付金具5A)に電気的に接続可能な接続端子6を有している。このため、コネクタ101を他コネクタ102に接続するときに、複数のコンタクト2だけでなく、接続端子6も他コネクタ102の導電部に電気的に接続することが可能である。また、接続端子6では、ハウジング1に保持されていない部位の少なくとも一部(本実施形態では、対向片62及び繋ぎ片63)が、導電部に接する部位であり、弾性変形可能である。
ここで、本実施形態のコネクタ101の比較例を挙げる。比較例のコネクタは、基本的な構成は本実施形態のコネクタ101と共通しているが、接続端子を有しておらず、取付金具が他コネクタ102の導電部に電気的に接続可能な構成を有している。比較例のコネクタは、本実施形態のコネクタ101と同様に、取付金具が他コネクタ102の導電部に電気的に接続可能である。しかしながら、取付金具は、ハウジングの強度を確保するために設けられていることから、多少は弾性変形が可能であったとしても、原則、弾性変形し難い構成である。したがって、比較例のコネクタでは、コネクタが他コネクタ102に接続されている状態において、取付金具が他コネクタ102の導電部に弾性変形した状態で接触し難く、弾性力を与え難い。
一方、本実施形態のコネクタ101では、接続端子6のハウジング1に保持されていない部位が弾性変形可能である。つまり、本実施形態のコネクタ101では、接続端子6は、他コネクタ102の導電部に弾性変形した状態で接触することができる。このため、接続端子6は、コネクタ101が他コネクタ102に接続されている状態において、他コネクタ102の導電部に弾性力を与えながら接触することができる。このように、本実施形態のコネクタ101は、比較例のコネクタと比較して、他コネクタ102との電気的接続の信頼性の向上を図ることができる。
また、本実施形態のコネクタ101では、接続端子6は、一部が一対の第2周壁122のうち少なくとも1つの第2周壁122に押し込まれることで、ハウジング1に保持されている。つまり、本実施形態のコネクタ101では、第2周壁122に対して接続端子6を押し込むという簡易なプロセスにより、一部が弾性変形可能な接続端子6をハウジング1に設けることが可能である。
ここで、本実施形態のコネクタ101では、接続端子6は、コネクタ101と他コネクタ102との接続状態を維持するためのロック機構としての用途ではなく、他コネクタ102の導電部との電気的接続を図る用途で用いられている。具体的には、接続端子6は、コネクタ101が他コネクタ102と接続されている状態において、他コネクタ102が実装される他の基板7(第2基板72)の有する導体(第2導体)と電気的に接続可能である。言い換えれば、コネクタ101と、他コネクタ102と、他コネクタ102が実装される基板7と、を備えた接続システム100において、接続端子6は、基板7の有する導体に電気的に接続される。この構成では、接続端子6が、コンタクト2に依らず、単体で基板7(第1基板71)と基板7(第2基板72)との間を電気的に接続することが可能である、という利点がある。例えば、本実施形態では、複数のコンタクト2は、信号端子3と、電源端子4とを含んでいるが、複数のコンタクト2は、全て信号端子3であってもよい。この場合、接続端子6を電源端子4として用いることも可能である。
また、本実施形態のコネクタ101では、接続端子6は、他コネクタ102の導電部の形状を問わず、他コネクタ102の導電部に弾性的に接触可能な形状で構成されている。この構成では、例えば他コネクタ102の導電部におけるコネクタ101との対向面が平坦であり、かつ、導電部が弾性を有していない場合でも、接続端子6が導電部に弾性的に接触することが可能である、という利点がある。
また、本実施形態のコネクタ101では、複数のコンタクト2の各々がロック機構を有しているので、接続端子6ではロック機構は不要である。このため、本実施形態では、接続端子6は、窪み等のロック機構を有していない。したがって、本実施形態では、接続端子6は、窪み等を設けていないことから可能な限り撓み量を稼ぐことができ、他コネクタ102の導電部に対する接触力を確保し易い、という利点がある。なお、接続端子6がロック機構を有するか否かは任意である。
また、本実施形態のコネクタ101では、例えば図1に示すように、接続端子6は、信号端子3を間に挟まずに、電源端子4の隣に位置するようにハウジング1に保持されている。この構成では、基板7における電源端子4及び接続端子6の接合部分(導体)の面積を稼ぎ易いので、例えば電源端子4へと流れる電流を接続端子6に分流する用途であれば、比較的大きな電流を流し易くなる、という利点がある。なお、接続端子6は、必ず電源端子4の隣に位置する必要はなく、例えば接続端子6と電源端子4との間に信号端子3が配置されていてもよい。
また、本実施形態のコネクタ101では、接続端子6の突部621は、ロック機構として機能しているのではなく、突部621及び他コネクタ102の導電部の表面に付着している異物を除去する除去機構として機能している。つまり、接続端子6の突部621は、他コネクタ102の導電部がロック機構に相当する構成を有していなくても、除去機構として機能する。特に、本実施形態では、接続端子6の突部621は、例えば図6A〜図6Cに示すように、底壁11と直交する第3方向(前後方向)を軸とする半円筒状であって、軸から離れるにしたがって対向片62からの突出量が小さくなる曲面を有している。このため、本実施形態では、接続端子6が他コネクタ102の導電部と接触するときに、仮に異物が接続端子6又は導電部に付着していたとしても、異物が突部621の曲面に沿って対向片62の外側に押し出され易く、異物が除去され易い、という利点がある。
また、本実施形態のコネクタ101では、接続端子6の主片61は、ハウジング1からはみ出していない。言い換えれば、接続端子6の基板7(第1基板71)との接合部分は、複数のコンタクト2の配列方向(左右方向)において、複数のコンタクト2と並んでいない。なお、接続端子6の主片61がハウジング1からはみ出すか否かは任意である。
(6)変形例
以下、本実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例の基本的な構成は、いずれも本実施形態のコネクタ101と共通しているので、共通する点については説明を省略する。また、以下に説明する変形例は、いずれも接続システム100において、本実施形態のコネクタ101の代わりに用いることが可能である。また、以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。例えば、第1変形例及び第2変形例は、それぞれ第3変形例〜第7変形例のいずれかと組み合わせることが可能である。
(6.1)第1変形例
第1変形例のコネクタ101は、図16、図17に示すように、取付金具5を備えていない。本変形例では、一対の第2周壁122の各々には、接続端子6だけが取り付けられており、一対の取付金具5は取り付けられていない。この構成では、ハウジング1に取付金具5を取り付けるためのスペースを設ける必要がないので、ハウジング1の寸法(特に、ハウジング1の長手方向の寸法)を小さくすることができる。つまり、この構成では、コネクタ101の小型化を図ることができる。
(6.2)第2変形例
第2変形例のコネクタ101では、図18に示すように、接続端子6の主片61が一対の延長片613を有している点で、第1変形例のコネクタ101と異なっている。一対の延長片613は、それぞれ主片61の短手方向の第2端(後端)、つまり底壁11側の一端から底壁11に沿って延びている。一対の延長片613は、主片61の長手方向(上下方向)の両端から突出するように、主片61と一体である。延長片613は、第2方向(上下方向)に沿って長い矩形板状である。第2方向の第1側(上側)の延長片613は、第1方向(左右方向)において、第2方向の第1側(上側)の複数のコンタクト2と並んでいる。同様に、第2方向の第2側(下側)の延長片613は、第1方向(左右方向)において、第2方向の第2側(下側)の複数のコンタクト2と並んでいる。
延長片613の一面(後面)は、複数のコンタクト2の一面(後面)と略面一であり、例えば半田付けにより基板7に接合される接合面となる。つまり、本変形例では、接合部611は、延長片613に更に設けられている。この構成では、取付金具5の第2片502の代わりに、延長片613を基板7に接合することが可能である。
(6.3)第3変形例
第3変形例のコネクタ101では、図19A〜図19Cに示すように、接続端子6の2つの対向片62は、いずれも突部621を有していない。接続端子6は、本変形例のように突部621を有していない構成であっても、コネクタ101が他コネクタ102に接続されている状態において、他コネクタ102の導電部に弾性力を与えながら接触することができる。また、この構成では、接続端子6が突部621を有する場合と比較して、接続端子6の製造が容易である。
(6.4)第4変形例
第4変形例のコネクタ101では、図20A〜図20Cに示すように、接続端子6は、1つの対向片62と、1つの繋ぎ片63と、を有している。つまり、本変形例では、接続端子6の対向片62及び繋ぎ片63は、主片61の短手方向の第1端(前端)から二股に分かれていない。また、本変形例では、1つの対向片62の一面に、2つの突部621が第2方向(上下方向)に間隔を空けて設けられている。この構成では、対向片62及び繋ぎ片63が二股に分かれる構成と比較して、接続端子6の製造が容易である。
(6.5)第5変形例
第5変形例のコネクタ101では、図21A〜図21Cに示すように、接続端子6は、1つの対向片62と、1つの繋ぎ片63と、を有している。つまり、本変形例は、第4変形例と同様に、対向片62及び繋ぎ片63が二股に分かれていない。また、本変形例では、対向片62は、1つの突部621だけを有している。この構成では、接続端子6が複数の突部621を有する場合と比較して、接続端子6の製造が容易である。
(6.6)第6変形例
第6変形例のコネクタ101では、図22A〜図22Cに示すように、接続端子6は、1つの対向片62と、1つの繋ぎ片63と、を有している。つまり、本変形例は、第4変形例と同様に、対向片62及び繋ぎ片63が二股に分かれていない。また、本変形例では、対向片62は、突部621を有していない。この構成では、接続端子6が突部621を有する場合と比較して、接続端子6の製造が容易である。
上述の第4変形例〜第6変形例のように、接続端子6は、2つの対向片62及び2つの繋ぎ片63を有する構成に限定されず、1つの対向片62及び1つの繋ぎ片63を有する構成であってもよい。その他、接続端子6は、3以上の対向片62及び3以上の繋ぎ片63を有する構成であってもよい。また、対向片62は、1つの突部621を有する構成に限定されず、2つの突部621を有する構成であってもよいし、突部621を有していない構成であってもよい。その他、対向片62は、3以上の突部621を有する構成であってもよい。
(6.7)第7変形例
本実施形態のコネクタ101では、例えば図2に示すように、底壁11の第1方向(左右方向)の両端は、それぞれ第1方向(左右方向)に沿って延びる一対の延長壁112と一体である。そして、本実施形態のコネクタ101では、第1方向の第1側(左側)及び第2側(右側)のいずれにおいても、一対の延長壁112と主片61との間には隙間が設けられている。これに対して、第7変形例のコネクタ101では、図23に示すように、第1方向の第1側(左側)及び第2側(右側)のいずれにおいても、一対の延長壁112が主片61と接しており、一対の延長壁112と主片61との間に隙間が設けられていない。なお、図23では、コネクタ101の第1方向の第1側(左側)だけを図示している。
ここで、本実施形態のコネクタ101のように、一対の延長壁112と主片61との間に隙間が設けられている場合、以下のような利点がある。すなわち、主片61の短手方向の第2端の一面(後面)を半田付けにより基板7に接合するときに、上記の隙間に半田が広がることで、フィレットが形成され易い。したがって、この構成では、主片61(つまり、接続端子6)が基板7に対して強固に接合され易く、結果として、コネクタ101が基板7に強固に固定され易い。
一方、本変形例のコネクタ101のように、一対の延長壁112と主片61との間に隙間が設けられていない場合、以下のような利点がある。すなわち、主片61に第1方向(左右方向)に沿った向きの応力が加わった場合に、この応力を一対の延長壁112が受けることで、主片61が塑性変形し難い。したがって、この構成では、主片61(つまり、接続端子6)の強度を向上することができる。更に、この構成では、接続端子6を第2周壁122の溝14に押し込むときに、一対の延長壁112により主片61が溝14に案内されるので、主片61の位置決めの精度を向上することができる。
(6.8)その他の変形例
本実施形態のコネクタ101では、接続端子6は、他コネクタ102の取付金具5Aに電気的に接続可能であるが、これに限定する趣旨ではない。例えば、他コネクタ102が取付金具5Aを有していない場合でも、接続端子6は、他コネクタ102の導電性を有する導電部に接続可能であればよい。
本実施形態のコネクタ101では、一対の第2周壁122の各々に1つの接続端子6が設けられているが、他の構成であってもよい。例えば、一対の第2周壁122の各々に複数の接続端子6が設けられていてもよい。また、接続端子6は、第2周壁122の他に、第1周壁121にも設けられていてもよい。この場合、第1周壁121は、接続端子6の一部(ここでは、主片61)が押し込まれる溝を有していればよい。
本実施形態のコネクタ101では、第1周壁121の長手方向の寸法が第2周壁122の長手方向の寸法よりも大きくなっているが、他の構成であってもよい。例えば、第1周壁121の長手方向の寸法は、第2周壁122の長手方向の寸法よりも小さくてもよい。また、第1周壁121の長手方向の寸法は、第2周壁122の長手方向の寸法と略同じであってもよい。この場合、本実施形態の他コネクタ102も、コネクタ101の形状に合わせて適宜変更される。
本実施形態のコネクタ101では、接続端子6のうち対向片62及び繋ぎ片63が弾性変形可能であるが、他の構成であってもよい。例えば、接続端子6のうち対向片62だけが弾性変形可能であってもよい。つまり、接続端子6は、ハウジング1に保持されていない部位が弾性変形可能に構成されていればよい。
本実施形態のコネクタ101では、主片61がハウジング1に保持されている状態において、対向片62及び繋ぎ片63と、ハウジング1との間には、それぞれハウジング1の短手方向(上下方向)に隙間が生じているが、隙間は生じていなくてもよい。つまり、対向片62及び繋ぎ片63は、ハウジング1に接しながら弾性変形する構成であってもよい。
本実施形態のコネクタ101では、接続端子6の主片61は、塑性変形した状態でハウジング1に保持されているが、他の構成であってもよい。例えば、主片61が塑性変形するのではなく、ハウジング1が塑性変形した状態で、主片61がハウジング1に保持されていてもよい。また、主片61及びハウジング1のいずれもが塑性変形した状態で、主片61がハウジング1に保持されていてもよい。
第2変形例のコネクタ101は、取付金具5を備えていないが、取付金具5を備えていてもよい。つまり、一対の第2周壁122の各々には、延長片613を有する接続端子6と、一対の取付金具5との両方が設けられていてもよい。
第3変形例〜第6変形例のコネクタ101では、いずれも接続端子6の主片61は避け部610を有していないが、他の構成であってもよい。つまり、第3変形例〜第6変形例のコネクタ101においても、接続端子6の主片61は、避け部610を有していてもよい。
本実施形態の他コネクタ102では、取付金具5Aの取付部材50は、3つの組片54を有しているが、この構成に限定する趣旨ではない。例えば、取付部材50は、1つの組片54だけを有していてもよいし、2つの組片54だけを有していてもよい。取付部材50が2つの組片54を有する場合、2つの組片54は、一対の第1周壁121Aにそれぞれ設けられるのが好ましい。
本実施形態の他コネクタ102では、突壁19は、第2取付片52の外側面S2側の一端と接しているが、接していなくてもよい。つまり、突壁19と第2取付片52の外側面S2側の一端との間には、隙間があってもよい。
本実施形態の他コネクタ102では、取付部材50は第3取付片53を有しているが、他の構成であってもよい。例えば、取付部材50は、第3取付片53を有していなくてもよい。この構成では、第1取付片51の長手方向の第2端(後端)、つまり底壁11A側の一端が、ハウジング1Aの厚さ方向の一端側(後側)において、ハウジング1Aから露出する。そして、この構成において、第1取付片51の長手方向の第2端の一面(後面)は、複数のコンタクト2Aの一面(後面)と略面一であれば、例えば半田付けにより基板7に接合される接合面となる。つまり、この場合、接合部511は、第1取付片51の底壁11A側の一端に設けられていると言える。
本実施形態の他コネクタ102では、第3取付片53は、複数の端子部532を有しているが、他の構成であってもよい。例えば、第3取付片53は、端子部532を有していなくてもよい。
本実施形態の接続システム100では、コネクタ101がヘッダであり、他コネクタ102がソケットであるが、これに限定する趣旨ではない。つまり、接続システム100において、コネクタ101がソケットであり、他コネクタ102がヘッダであってもよい。
(実施形態2)
(1)詳細
以下、実施形態2に係るコネクタ101について説明する。ただし、本実施形態のコネクタ101は、基本的な構成が実施形態1のコネクタ101と共通しているので、共通する構成については説明を省略する。また、本実施形態のコネクタ101は、実施形態1のコネクタ101と同様に、他コネクタ102とで接続システム100を構成することが可能である。
本実施形態のコネクタ101では、図24〜図27に示すように、ハウジング1が、接続端子6をインサート品とするインサート成形品である点で、実施形態1のコネクタ101と異なっている。言い換えれば、一対の接続端子6は、インサート成形品であるハウジング1のインサート品として、それぞれ一対の第2周壁122に保持されている。
本実施形態では、主片61と、繋ぎ片63の一部とは、第2周壁122の溝14において、ハウジング1のインサート品として、ハウジング1に保持されている。つまり、接続端子6は、一部(主片61、及び繋ぎ片63の一部)がハウジング1に保持されるように構成されている。
また、本実施形態では、溝14において、対向片62と主片61との間には、壁部15が設けられている。壁部15は、第2方向(上下方向)に長い矩形板状である。壁部15は、ハウジング1の底壁11と一体であり、底壁11から底壁11の厚さ方向に沿った向き(ここでは、前向き)に突出している。つまり、ハウジング1は、主片61と対向片62との間に設けられる壁部15を更に有している。
対向片62と壁部15(つまり、主片61)との間には、空隙が設けられている。また、接続端子6のうち対向片62及び繋ぎ片63(繋ぎ片63の一部を除く)は、ハウジング1には保持されていない。このため、対向片62及び繋ぎ片63(繋ぎ片63の一部を除く)は、弾性変形することが可能である。特に、対向片62は、第1方向(左右方向)において弾性変形することが可能である。つまり、接続端子6では、ハウジング1に保持されていない部位(対向片62及び繋ぎ片63(繋ぎ片63の一部を除く))が弾性変形可能である。
本実施形態のコネクタ101を他コネクタ102に接続するとき、実施形態1の接続端子6と同様に、接続端子6の対向片62は、取付金具5Aの第1取付片51及び第2取付片52に第1方向(左右方向)に沿った向きに押される(図28A及び図28B参照)。このため、接続端子6は、第1方向(左右方向)に沿った向きに弾性変形した状態で取付金具5Aに接触する。つまり、コネクタ101が他コネクタ102に接続された状態において、接続端子6は、元の状態に復帰しようとする弾性力を取付金具5Aに与えている。
本実施形態のコネクタ101では、インサート成形という簡易なプロセスにより、一部が弾性変形可能な接続端子6をハウジング1に設けることが可能である。
(2)変形例
以下、本実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例の基本的な構成は、いずれも本実施形態のコネクタ101と共通しているので、共通する点については説明を省略する。また、以下に説明する変形例は、いずれも接続システム100において、本実施形態のコネクタ101の代わりに用いることが可能である。また、以下に説明する変形例は、実施形態1のコネクタ101の変形例と適宜組み合わせて適用可能である。
(2.1)第1変形例
第1変形例のコネクタ101は、図29、図30に示すように、取付金具5を備えていない点で本実施形態のコネクタ101と異なっている。本変形例では、一対の第2周壁122の各々には、接続端子6だけが取り付けられており、一対の取付金具5は取り付けられていない。この構成では、ハウジング1に取付金具5を取り付けるためのスペースを設ける必要がないので、ハウジング1の寸法(特に、ハウジング1の長手方向の寸法)を小さくすることができる。つまり、この構成では、コネクタ101の小型化を図ることができる。
(2.2)第2変形例
第2変形例のコネクタ101は、図31に示すように、接続端子6の主片61が一対の延長片613を有している点で第1変形例のコネクタ101と異なっている。この構成では、取付金具5の第2片502の代わりに、延長片613を基板7に接合することが可能である。
(2.3)第3変形例
本実施形態のコネクタ101では、例えば図25に示すように、底壁11の第1方向(左右方向)の両端は、それぞれ第1方向(左右方向)に沿って延びる一対の延長壁112と一体である。そして、本実施形態のコネクタ101では、第1方向の第1側(左側)及び第2側(右側)のいずれにおいても、一対の延長壁112が主片61と接しており、一対の延長壁112と主片61との間に隙間が設けられていない。これに対して、第3変形例のコネクタ101は、図32に示すように、第1方向の第1側(左側)及び第2側(右側)のいずれにおいても、一対の延長壁112と主片61との間には隙間が設けられている。なお、図32では、コネクタ101の第1方向の第1側(左側)だけを図示している。
この構成では、主片61の短手方向の第2端の一面(後面)を半田付けにより基板7に接合するときに、上記の隙間に半田が広がることで、フィレットが形成され易い。したがって、この構成では、主片61(つまり、接続端子6)が基板7に対して強固に接合され易く、結果として、コネクタ101が基板7に強固に固定され易い。
上述の第1変形例〜第3変形例は、それぞれ実施形態1の第3変形例〜第6変形例のいずれかと組み合わせることが可能である。すなわち、第1変形例〜第3変形例の各々の接続端子6は、実施形態1の第3変形例〜第6変形例のいずれかの接続端子6に置き換えられてもよい。
(まとめ)
以上述べたように、第1の態様のコネクタ(101)は、複数のコンタクト(2)と、ハウジング(1)と、接続端子(6)と、を備える。ハウジング(1)は、複数のコンタクト(2)を保持する。接続端子(6)は、導電性を有し、他コネクタ(102)の導電性を有する導電部に電気的に接続可能である。ハウジング(1)は、底壁(11)と、底壁(11)を囲む周壁(12)と、を有する。周壁(12)は、一対の第1周壁(121)と、一対の第2周壁(122)と、を有する。一対の第1周壁(121)は、少なくとも一方が複数のコンタクト(2)を配列方向に並んだ状態で保持する。一対の第2周壁(122)は、それぞれ一対の第1周壁(121)の端部同士を繋ぐ。接続端子(6)は、一部が一対の第2周壁(122)のうち少なくとも1つの第2周壁(122)に保持される。接続端子(6)のうちハウジング(1)に保持されていない部位の少なくとも一部は、導電部に接する部位であり、弾性変形可能である。
この構成によれば、コネクタ(101)を他コネクタ(102)に接続するときに、複数のコンタクト(2)だけでなく、接続端子(6)も他コネクタ(102)の導電部に電気的に接続することが可能である。また、この構成によれば、コネクタ(101)が他コネクタ(102)に接続されている状態において、接続端子(6)が他コネクタ(102)の導電部に弾性力を与えながら接触する。したがって、この構成によれば、他コネクタ(102)との電気的接続の信頼性の向上を図ることができる。
また、第2の態様のコネクタ(101)では、第1の態様において、接続端子(6)は、複数のコンタクト(2)のうち一部のコンタクト(2)と同電位に電気的に接続されている。
この構成によれば、接続端子(6)を一部のコンタクト(2)として機能させることができる。そして、この構成によれば、一部のコンタクト(2)に流れる電流が接続端子(6)に分岐するため、接続端子(6)を含めた一部のコンタクト(2)の定格電流を大きくすることができる。
例えば、接続端子(6)が電源端子(4)と同電位に電気的に接続されていると仮定する。この構成では、接続端子(6)は、電源端子(4)として機能する。また、この構成では、接続端子(6)と電源端子(4)とに分かれて電流が流れるので、接続端子(6)を含めた電源端子(4)の定格電流を大きくすることができる。
ここで、接続端子(6)が電源端子(4)と同電位に電気的に接続されており、かつ、接続端子(6)が突部(621)を有している場合、又は底壁(11)と直交する方向に延びている突部(621)を有している場合、以下のような利点がある。すなわち、これらの場合、突部(621)により接続端子(6)及び他コネクタ(102)の導電部の接触部位の接触抵抗が小さくなるため、接続端子(6)に電流が流れ易くなる。このため、接続端子(6)と電源端子(4)とに均等に電流が流れ易くなり、電源端子(4)に集中して電流が流れ難くなる。その結果として、接続端子(6)を含めた電源端子(4)の定格電流をより大きくすることが可能である。
ただし、第2の態様の構成は必須ではなく、全てのコンタクト(2)と接続端子(6)とは、互いに異なる電位に電気的に接続されるように構成されていてもよい。例えば、コネクタ(101)が実装される基板(第1基板(71))において、接続端子(6)が実装される導体と、コンタクト(2)が実装される導体とは、互いに異なっていてもよい。つまり、接続端子(6)は、コンタクト(2)から独立した端子として使用されてもよい。
また第3の態様のコネクタ(101)では、第2の態様において、複数のコンタクト(2)は、信号伝送用の信号端子(3)と、電源と電気的に接続される電源端子(4)と、を有している。接続端子(6)は、電源端子(4)と同電位に電気的に接続されている。
この構成によれば、接続端子(6)と電源端子(4)とに分かれて電流が流れるので、接続端子(6)を含めた電源端子(4)の定格電流を大きくすることができる。
また、第4の態様のコネクタ(101)では、第1〜第3のいずれかの態様において、接続端子(6)は、コネクタ(101)が他コネクタ(102)と接続されている状態において、他コネクタ(102)が実装される基板(第2基板(72))の有する導体(第2導体)と電気的に接続される。
この構成によれば、接続端子(6)が、コンタクト(2)に依らず、単体で基板(7)(第1基板(71))と基板(7)(第2基板(72))との間を電気的に接続することができる。
また、コネクタ(101)では、第1〜第3のいずれかの態様において、複数のコンタクト(2)は、一対の第1周壁(121)の各々に設けられてもよい。
この構成によれば、他コネクタ(102)の第1方向(左右方向)に沿った向きを問わず、他コネクタ(102)をコネクタ(101)に電気的に接続することができる。ただし、この構成は必須ではなく、複数のコンタクト(2)は、一対の第1周壁(121)のうち一方だけに設けられていてもよい。
また、第5の態様のコネクタ(101)では、第1〜第4のいずれかの態様において、接続端子(6)は、一対の第2周壁(122)の各々に設けられる。
この構成によれば、他コネクタ(102)の第1方向(左右方向)に沿った向きを問わず、他コネクタ(102)をコネクタ(101)に電気的に接続することができる。ただし、この構成は必須ではなく、接続端子(6)は、一対の第2周壁(122)のうち一方だけに設けられていてもよい。
また、第6の態様のコネクタ(101)では、第1〜第5のいずれかの態様において、接続端子(6)は、主片(61)と、対向片(62)と、繋ぎ片(63)と、を有する。主片(61)は、ハウジング(1)に保持される。対向片(62)は、主片(61)と間隔を空けて対向し、第2周壁(122)から露出する。繋ぎ片(63)は、主片(61)及び対向片(62)の端部同士を繋ぐ。
この構成によれば、主片(61)と対向片(62)との間に隙間があることから、対向片(62)が弾性変形し易く、また、塑性変形し難い。ただし、この構成は必須ではなく、例えば、主片(61)及び繋ぎ片(63)がハウジング(1)に保持され、対向片(62)だけがハウジング(1)に保持されない構成であってもよい。その他、接続端子(6)は、主片(61)を有さずに、繋ぎ片(63)がハウジング(1)に保持され、対向片(62)だけがハウジング(1)に保持されない構成であってもよい。
また、第7の態様のコネクタ(101)では、第6の態様において、接続端子(6)は、基板(7)に接合される接合部(611)を更に有する。接合部(611)は、主片(61)の底壁(11)側の一端に設けられる。
この構成によれば、半田付けにより接合部(611)を基板(7)に接合することで、接続端子(6)を基板(7)に固定することができる。このため、この構成によれば、接合部(611)を有していない場合と比較して、接続端子(6)の強度を向上することができる。ただし、この構成は必須ではなく、接続端子(6)は、接合部(611)を有していなくてもよい。つまり、接続端子(6)は、基板(7)に固定されていなくてもよい。
また、第8の態様のコネクタ(101)では、第7の態様において、主片(61)は、延長片(613)を有する。延長片(613)は、主片(61)の底壁(11)側の一端から底壁(11)に沿って延びている。接合部(611)は、延長片(613)に更に設けられる。
この構成によれば、延長片(613)の分だけ、接続端子(6)のうち基板(7)に固定される部位の面積が増大する。このため、この構成によれば、延長片(613)を有していない場合と比較して、接続端子(6)を基板(7)により強固に固定することができ、接続端子(6)の強度を更に向上することができる。ただし、この構成は必須ではなく、主片(61)は、延長片(613)を有していなくてもよい。また、主片(61)が延長片(613)を有している場合であっても、延長片(613)には、接合部(611)が設けられていなくてもよい。
また、第9の態様のコネクタ(101)は、第1〜第8のいずれかの態様において、ハウジング(1)に取り付けられる取付金具(5)を更に備える。一対の第2周壁(122)のうち接続端子(6)が設けられる第2周壁(122)は、取付金具(5)をインサート品とするインサート成形品である。
この構成によれば、取付金具(5)により第2周壁(122)の強度が向上するので、取付金具(5)が取り付けられる第2周壁(122)に加えられる応力が、この第2周壁(122)に設けられた接続端子(6)に伝わり難い。このため、この構成によれば、接続端子(6)が塑性変形し難い。また、この構成によれば、接続端子(6)の形状が変化し難いので、接続端子(6)の第2周壁(122)に対する位置ずれを低減することができる。また、例えば半田付けにより取付金具(5)が基板(7)に固定される場合、第2周壁(122)も基板(7)に対して固定されるので、この第2周壁(122)に設けられる接続端子(6)が第2周壁(122)により保持され易くなる。ただし、この構成は必須ではなく、取付金具(5)は、第2周壁(122)に押し込むことにより、第2周壁(122)に取り付けられてもよい。また、コネクタ(101)は、取付金具(5)を備えていなくてもよい。
また、第10の態様のコネクタ(101)では、第6の態様において、対向片(62)は、一対の第2周壁(122)が並ぶ方向に沿った向きに突出する突部(621)を有する。
この構成によれば、コネクタ(101)が他コネクタ(102)に接続されている状態において、接続端子(6)は、突部(621)を有していない場合よりも他コネクタ(102)の導電部に接触し易い。このため、この構成によれば、接続端子(6)及び導電部の接触部位の接触抵抗を小さくすることができ、接続端子(6)に電流を流れ易くすることができる。また、この構成によれば、異物による接触不良が生じる可能性を低減することができる。すなわち、コネクタ(101)に他コネクタ(102)を接続するときに、突部(621)が導電部の表面を擦りながら動くために、突部(621)及び導電部の表面に付着している異物を除去することが可能である。ただし、この構成は必須ではなく、接続端子(6)は、突部(621)を有していなくてもよい。
また、第11の態様のコネクタ(101)では、第10の態様において、突部(621)は、底壁(11)と直交する方向に沿って延びている。
この構成によれば、突部(621)における他コネクタ(102)の導電部との接触面積が増大する。このため、この構成によれば、接続端子(6)及び導電部の接触部位の接触抵抗をより小さくすることができ、接続端子(6)に電流を流れ易くすることができる。また、この構成によれば、コネクタ(101)に他コネクタ(102)を接続するときに、突部(621)が底壁(11)と直交する方向に延びていない場合と比較して、突部(621)が導電部の表面を擦る面積が増大する。このため、この構成によれば、突部(621)及び導電部の表面に付着している異物を除去し易く、異物による接触不良が生じる可能性をより低減することができる。ただし、この構成は必須ではなく、突部(621)は、底壁(11)と直交する方向に延びていなくてもよい。
また、第12の態様のコネクタ(101)では、第6の態様において、接続端子(6)は、対向片(62)を複数有する。
この構成によれば、接続端子(6)が1つの対向片(62)だけを有している場合と比較して、接続端子(6)と他コネクタ(102)の導電部との電気的接続の信頼性を向上することができる。ただし、この構成は必須ではなく、接続端子(6)は、1つの対向片(62)だけを有していてもよい。
また、第13の態様のコネクタ(101)では、第1〜第12のいずれかの態様において、接続端子(6)は、一部が一対の第2周壁(122)のうち少なくとも1つの第2周壁(122)に押し込まれることでハウジング(1)に保持される。
この構成によれば、第2周壁(122)に対して接続端子(6)を押し込むという簡易なプロセスにより、一部が弾性変形可能な接続端子(6)をハウジング(1)に設けることが可能である。ただし、この構成は必須ではなく、接続端子(6)は、他の手段によりハウジング(1)に保持されていてもよい。
また、第14の態様のコネクタ(101)では、第6の態様において、接続端子(6)は、一部が一対の第2周壁(122)のうち少なくとも1つの第2周壁(122)に押し込まれることでハウジング(1)に保持される。主片(61)は、避け部(610)を有する。避け部(610)は、主片(61)の繋ぎ片(63)に繋がる一端の角部に設けられて、接続端子(6)を第2周壁(122)に押し込む向きとは反対の向きに窪んでいる。
この構成によれば、主片(61)を第2周壁(122)に押し込むときに、第2周壁(122)の一部が削られ難い。このため、この構成によれば、第2周壁(122)が削られることで発生する異物が生じ難く、接続端子(6)に異物が付着し難い。ただし、この構成は必須ではなく、主片(61)は避け部(610)を有していなくてもよい。
また、第15の態様のコネクタ(101)では、第7の態様において、主片(61)は、凹部(612)を更に有する。凹部(612)は、主片(61)の底壁(11)側の一端に設けられて、底壁(11)側の一端から他端に向かって窪んでいる。
この構成によれば、半田付けにより接合部(611)を基板(7)に接合するときに、凹部(612)に半田が広がり易く、フィレットが形成され易い。このため、この構成によれば、主片(61)を基板(7)に対してより強固に接合することができる。ただし、この構成は必須ではなく、主片(61)は凹部(612)を有していなくてもよい。
また、第16の態様のコネクタ(101)では、第1〜第12、及び第15のいずれかの態様において、ハウジング(1)は、接続端子(6)をインサート品とするインサート成形品である。
この構成によれば、インサート成形という簡易なプロセスにより、一部が弾性変形可能な接続端子(6)をハウジング(1)に設けることが可能である。ただし、この構成は必須ではなく、接続端子(6)は、他の手段によりハウジング(1)に保持されていてもよい。
また、第17の態様のコネクタ(101)では、第6の態様において、ハウジング(1)は、接続端子(6)をインサート品とするインサート成形品である。ハウジングは、主片(61)と対向片(62)との間に設けられる壁部(15)を更に有している。
この構成によれば、仮に対向片(62)が過度に弾性変形しようとしても、対向片(62)が壁部(15)に接することにより、対向片(62)の移動が制限される。つまり、この構成によれば、対向片(62)が過度に弾性変形する可能性を低減することができる。ただし、この構成は必須ではなく、ハウジング(1)は、壁部(15)を有していなくてもよい。
また、第18の態様のソケットは、第1〜第17のいずれかの態様のコネクタ(101)としてのヘッダに接続される他コネクタ(102)としてのソケットである。ソケットは、ヘッダの複数のコンタクト(2)に電気的に接続される複数の他コネクタ側コンタクト(2A)を有する。
この構成によれば、ヘッダとソケットとの電気的接続の信頼性の向上を図ることができるソケットを実現することができる。
また、第19の態様の接続システム(100)は、第1〜第17のいずれかの態様のコネクタ(101)と、他コネクタ(102)と、を備える。他コネクタ(102)は、複数のコンタクト(2)に電気的に接続される複数の他コネクタ側コンタクト(2A)を有する。
この構成によれば、コネクタ(101)と他コネクタ(102)との電気的接続の信頼性の向上を図ることができる接続システム(100)を実現することができる。
ところで、コネクタ(101)は、上述の第1〜第17の態様に依らず、以下の第1〜第11の態様のいずれかの態様の他コネクタ(102)と接続される構成であってもよい。つまり、コネクタ(101)は、以下の第1〜第11の態様のいずれかの態様の他コネクタ(102)と接続される構成であれば、上述の第1〜第17の態様のいずれかの態様である必要はない。
第1の態様の他コネクタ(102)は、取付金具(5A)を備える。取付金具(5A)は、取付部材(50)を備える。取付部材(50)は、複数のコンタクト(2A)を有する他コネクタ(102)のハウジング(1A)に取り付けられる。ハウジング(1A)は、底壁(11A)と、底壁(11A)を囲む周壁(12A)と、を有する。取付部材(50)は、第1取付片(51)と、第2取付片(52)と、を有する。第1取付片(51)は、周壁(12A)の内側面(S1)の少なくとも一部を覆う。第2取付片(52)は、第1取付片(51)と繋がっており、周壁(12A)の外側面(S2)と内側面(S1)とを繋ぐ繋ぎ面(S3)の少なくとも一部を覆う。取付部材(50)は、周壁(12A)を挟んだ第1取付片(51)の反対側に位置する部位(以下、「反対側部位」という)を有していない。
この構成によれば、取付部材(50)が反対側部位を有する場合と比較して、取付金具(5A)のハウジング(1A)に対する体積比の低減を図ることができる。このため、この構成によれば、取付部材(50)が反対側部位を有する場合と比較して、他コネクタ(102)の小型化を図ることができる。また、他コネクタ(102)の大きさが所定の大きさに規定されている場合、取付部材(50)が反対側部位を有する場合と比較して、ハウジング(1A)の強度を向上することができる。
第2の態様の他コネクタ(102)では、第1の態様において、第1取付片(51)は、底壁(11A)の厚さ方向において底壁(11A)を貫通している。そして、取付部材(50)は、第3取付片(53)を更に有する。第3取付片(53)は、第1取付片(51)の底壁(11A)側の一端から底壁(11A)に沿って延びている。
この構成によれば、他コネクタ(102)にコネクタ(101)を接続するときに、底壁(11A)の厚さ方向に沿った向きの応力が底壁(11A)に加わっても、この応力を第3取付片(53)にて受けることができる。このため、この構成によれば、第3取付片(53)を有していない場合と比較して、底壁(11A)、つまりハウジング(1A)の強度を向上することができる。ただし、この構成は必須ではなく、取付部材(50)は、第3取付片(53)を有していなくてもよい。更に、第1取付片(51)は、底壁(11A)を貫通していなくてもよい。
第3の態様の他コネクタ(102)では、第2の態様において、第3取付片(53)は、凹所(531)を有する。凹所(531)は、平面視で底壁(11A)に沿って窪んでいる。
この構成によれば、半田付けにより第3取付片(53)を基板(7)に接合する場合、凹所(531)に半田が広がり易く、フィレットが形成され易い。このため、この構成によれば、第3取付片(53)を基板(7)に接合する場合に、第3取付片(53)を基板(7)に対してより強固に接合することができる。ただし、この構成は必須ではなく、第3取付片(53)は、凹所(531)を有していなくてもよい。
第4の態様の他コネクタ(102)では、第1〜第3のいずれかの態様において、取付部材(50)は、第1取付片(51)及び第2取付片(52)を1つの組片(54)として、組片(54)を複数有する。
この構成によれば、他コネクタ(102)に掛かる外力を複数の組片(54)にて受けることができる。このため、この構成によれば、組片(54)を1つだけ有している場合と比較して、ハウジング(1A)の強度を向上することができる。ただし、この構成は必須ではなく、取付部材(50)は、組片(54)を1つだけ有していてもよい。
第5の態様の他コネクタ(102)では、第4の態様において、取付部材(50)は、組片(54)を2つ有する。2つの組片(54)は、一対の第1周壁(121A)にそれぞれ取り付けられる。一対の第1周壁(121A)は、周壁(12A)のうち複数のコンタクト(2A)を配列方向に並んだ状態で保持する。
この構成によれば、一対の第1周壁(121A)に掛かる外力を2つの組片(54)にて受けることができる。このため、この構成によれば、一対の第1周壁(121A)の強度を向上することができ、結果としてハウジング(1A)の強度を向上することができる。ただし、この構成は必須ではなく、組片(54)は、周壁(12A)のうち一対の第1周壁(121A)以外の部位に取り付けられていてもよい。
第6の態様の他コネクタ(102)では、第4の態様において、取付部材(50)は、組片(54)を3つ有する。3つの組片(54)は、周壁(12A)のうち、一対の第1周壁(121A)と、第2周壁(122A)と、にそれぞれ設けられる。一対の第1周壁(121A)は、複数のコンタクト(2A)を配列方向に並んだ状態で保持する。第2周壁(122A)は、一対の第1周壁(121A)の端部同士を繋ぐ。
この構成によれば、一対の第1周壁(121A)及び第2周壁(122A)に掛かる外力を3つの組片(54)にて受けることができる。このため、この構成によれば、一対の第1周壁(121A)及び第2周壁(122A)の強度を向上することができ、結果としてハウジング(1A)の強度を向上することができる。ただし、この構成は必須ではなく、組片(54)は、周壁(12A)のうち一対の第1周壁(121A)及び第2周壁(122A)以外の部位に取り付けられていてもよい。
第7の態様の他コネクタ(102)では、第1〜第6のいずれかの態様において、取付部材(50)は、基板(7)に接合される接合部(511)を更に有する。接合部(511)は、第1取付片(51)の底壁(11A)側の一端に設けられる。
この構成によれば、取付部材(50)を基板(7)に接合したときに、第1取付片(51)の基板(7)に接合されていない部位及び第2取付片(52)は、基板(7)に固定されない。このため、この構成によれば、取付部材(50)が反対側部位を有する場合と比較して、他コネクタ(102)にコネクタ(101)を接続するときに取付部材(50)に加わる応力を低減することができる。
すなわち、取付部材(50)が反対側部位を有する構成では、第1取付片(51)及び反対側部位は、周壁(12A)を挟み込んでいる。この構成では、反対側部位を基板(7)に接合すると、他コネクタ(102)にコネクタ(101)を接続するときに、第1取付片(51)、第2取付片(52)、及び反対側部位が弾性変形し難い。したがって、この構成では、他コネクタ(102)に加わる外力を逃がし難い。一方、取付部材(50)が反対側部位を有していない構成では、他コネクタ(102)にコネクタ(101)を接続するときに、第1取付片(51)及び第2取付片(52)が弾性変形し易い。したがって、この構成では、他コネクタ(102)に加わる外力を逃がし易く、結果として取付部材(50)に加わる応力を低減することができる。
また、この構成によれば、反対側部位を基板(7)に接合する場合と比較して、取付部材(50)の残留応力を低減することができる。ただし、この構成は必須ではなく、取付部材(50)は、接合部(511)を有していなくてもよい。
第8の態様の他コネクタ(102)は、第1〜第7のいずれかの態様の取付金具(5A)と、ハウジング(1A)と、複数のコンタクト(2A)と、を備える。
この構成によれば、取付部材(50)が反対側部位を有する場合と比較して、他コネクタ(102)の小型化を図ることができる他コネクタ(102)を実現することができる。また、他コネクタ(102)の大きさが所定の大きさに規定されている場合、取付部材(50)が反対側部位を有する場合と比較して、ハウジング(1A)の強度を向上することができる他コネクタ(102)を実現することができる。
第9の態様の他コネクタ(102)では、第8の態様において、ハウジング(1A)は、露出部(111)を有する。露出部(111)は、底壁(11A)の厚さ方向に窪み、取付部材(50)の一部をハウジング(1A)から露出させる。
この構成によれば、露出部(111)から露出する取付部材(50)の一部を、半田付けにより基板(7)に接合した場合、取付金具(5A)を基板(7)により強固に固定することができ、取付金具(5A)の強度を更に向上することができる。また、取付金具(5A)を一部のコンタクト(2A)と同電位に電気的に接続する場合、取付金具(5A)のインピーダンスを低減することが可能である。ただし、この構成は必須ではなく、ハウジング(1A)は、露出部(111)を有していなくてもよい。
第10の態様の他コネクタ(102)では、第8又は第9の態様において、ハウジング(1A)は、肉厚部(18)を更に有する。肉厚部(18)は、底壁(11A)と、取付部材(50)のうち底壁(11A)を貫通して周壁(12A)の内側に露出する部位との境界を覆う。
この構成によれば、他コネクタ(102)にコネクタ(101)を接続するときに、他コネクタ(102)に掛かる外力を肉厚部(18)にて受けることができる。このため、この構成によれば、肉厚部(18)を有していない場合と比較して、外力が底壁(11A)及び取付部材(50)に伝わり難く、結果としてハウジング(1A)の強度を向上することができる。ただし、この構成は必須ではなく、ハウジング(1A)は、肉厚部(18)を有していなくてもよい。
第11の態様の他コネクタ(102)では、第8〜第10のいずれかの態様において、ハウジング(1A)は、突壁(19)を更に有する。突壁(19)は、繋ぎ面(S3)からハウジング(1A)の厚さ方向に突出し、第2取付片(52)の外側面(S2)側の一端と対向する。
この構成によれば、第2取付片(52)の繋ぎ面(S3)に位置する端部(ここでは、第2端)に向かう向きの外力が加わった場合、この外力を突壁(19)で受け易い。このため、この構成によれば、この外力が第2取付片(52)に伝わり難く、結果として第2取付片(52)が変形し難い。ただし、この構成は必須ではなく、ハウジング(1A)は、突壁(19)を有していなくてもよい。
以上、実施形態1,2に係るコネクタ101、他コネクタ102、及び接続システム100について説明した。ただし、以上に説明した実施形態1,2は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記の実施形態1,2は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
1 ハウジング
11 底壁
12 周壁
121 第1周壁
122 第2周壁
15 壁部
2 コンタクト
2A 他コネクタ側コンタクト
3 信号端子
4 電源端子
5 取付金具
5A 他コネクタ側取付金具(導電部)
6 接続端子
61 主片
610 避け部
611 接合部
612 凹部
613 延長片
62 対向片
621 突部
63 繋ぎ片
7 基板
100 接続システム
101 コネクタ
102 他コネクタ

Claims (19)

  1. 複数のコンタクトと、
    前記複数のコンタクトを保持するハウジングと、
    導電性を有し、他コネクタの導電性を有する導電部に電気的に接続可能な接続端子と、を備え、
    前記ハウジングは、
    底壁と、
    前記底壁を囲む周壁と、を有し、
    前記周壁は、
    少なくとも一方が前記複数のコンタクトを配列方向に並んだ状態で保持する一対の第1周壁と、
    それぞれ前記一対の第1周壁の端部同士を繋ぐ一対の第2周壁と、を有し、
    前記接続端子は、一部が前記一対の第2周壁のうち少なくとも1つの第2周壁に保持され、
    前記接続端子のうち前記ハウジングに保持されていない部位の少なくとも一部は、前記導電部に接する部位であり、弾性変形可能である
    コネクタ。
  2. 前記接続端子は、前記複数のコンタクトのうち一部のコンタクトと同電位に電気的に接続されている
    請求項1記載のコネクタ。
  3. 前記複数のコンタクトは、信号伝送用の信号端子と、電源と電気的に接続される電源端子と、を有しており、
    前記接続端子は、前記電源端子と同電位に電気的に接続されている
    請求項2記載のコネクタ。
  4. 前記接続端子は、前記コネクタが前記他コネクタと接続されている状態において、前記他コネクタが実装される基板の有する導体と電気的に接続される
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコネクタ。
  5. 前記接続端子は、前記一対の第2周壁の各々に設けられる
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載のコネクタ。
  6. 前記接続端子は、
    前記ハウジングに保持される主片と、
    前記主片と間隔を空けて対向し、前記第2周壁から露出する対向片と、
    前記主片及び前記対向片の端部同士を繋ぐ繋ぎ片と、を有する
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載のコネクタ。
  7. 前記接続端子は、基板に接合される接合部を更に有し、
    前記接合部は、前記主片の前記底壁側の一端に設けられる
    請求項6記載のコネクタ。
  8. 前記主片は、前記底壁側の一端から前記底壁に沿って延びる延長片を有し、
    前記接合部は、前記延長片に更に設けられる
    請求項7記載のコネクタ。
  9. 前記ハウジングに取り付けられる取付金具を更に備え、
    前記一対の第2周壁のうち前記接続端子が設けられる第2周壁は、前記取付金具をインサート品とするインサート成形品である
    請求項1乃至8のいずれか1項に記載のコネクタ。
  10. 前記対向片は、前記一対の第2周壁が並ぶ方向に沿った向きに突出する突部を有する
    請求項6記載のコネクタ。
  11. 前記突部は、前記底壁と直交する方向に沿って延びている
    請求項10記載のコネクタ。
  12. 前記接続端子は、前記対向片を複数有する
    請求項6記載のコネクタ。
  13. 前記接続端子は、一部が前記一対の第2周壁のうち少なくとも1つの第2周壁に押し込まれることで前記ハウジングに保持される
    請求項1乃至12のいずれか1項に記載のコネクタ。
  14. 前記接続端子は、一部が前記一対の第2周壁のうち少なくとも1つの第2周壁に押し込まれることで前記ハウジングに保持され、
    前記主片は、前記繋ぎ片に繋がる一端の角部に設けられて、前記接続端子を前記第2周壁に押し込む向きとは反対の向きに窪んだ避け部を有する
    請求項6記載のコネクタ。
  15. 前記主片は、前記底壁側の一端に設けられて、前記底壁側の一端から他端に向かって窪んだ凹部を更に有する
    請求項7記載のコネクタ。
  16. 前記ハウジングは、前記接続端子をインサート品とするインサート成形品である
    請求項1乃至12、及び請求項15のいずれか1項に記載のコネクタ。
  17. 前記ハウジングは、前記接続端子をインサート品とするインサート成形品であり、
    前記ハウジングは、前記主片と前記対向片との間に設けられる壁部を更に有する
    請求項6記載のコネクタ。
  18. 請求項1乃至17のいずれか1項に記載のコネクタとしてのヘッダに接続される前記他コネクタとしてのソケットであって、
    前記ヘッダの前記複数のコンタクトに電気的に接続される複数の他コネクタ側コンタクトを有する
    ソケット。
  19. 請求項1乃至17のいずれか1項に記載のコネクタと、
    前記複数のコンタクトに電気的に接続される複数の他コネクタ側コンタクトを有する前記他コネクタと、を備える
    接続システム。
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