JP2014220188A - 基板用端子金具及び基板用コネクタ - Google Patents

基板用端子金具及び基板用コネクタ Download PDF

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Abstract

【課題】コストを低減する。
【解決手段】基板用端子金具20は、回路基板Pに接続される基板接続部26が形成された端子本体21と、端子本体21に形成され、タブ状の相手側端子40に対し直接、接触する端子接触部24と、端子本体21とは別体をなすバネ部材32と、バネ部材32に形成され、相手側端子40を端子接触部24に対して弾性的に押圧する弾性押圧部36とを備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、基板用端子金具及び基板用コネクタに関するものである。
特許文献1には、一方の端部に、回路基板のスルーホールに圧入される基板圧入部が形成され、他方の端部に、相手端子に接続される電気接触部が形成された基板接続用板端子が開示されている。この基板接続用板端子を、電気接触部がタブ状(平板状)をなしているので、相手端子としては、弾性接触片を有する雌形の端子金具が想定されていると思われる。したがって、この基板接続用板端子を、タブ状の接続部を有する雄形の端子金具に接続しようとする場合には、図11に示すような中継端子50を用いる必要がある。
この中継端子50は、両端部に一対の角筒部51を形成するとともに、各角筒部51内に弾性接触片52を設けたものである。一方の角筒部51に、基板接続用板端子53の電気接触部54を挿入して弾性接触片52を弾性接触させ、他方の角筒部51に、相手側端子55のタブ状の接続部56を挿入して弾性接触片52を弾性接触させれば、基板接続用板端子53と相手側端子55とが導通可能に接続される。
特開2005−310626号公報
上記の中継端子50は、基板接続用板端子53と相手側端子55とを導通させるための導電路としての機能が要求されるため、電気抵抗を小さくする必要がある。電気抵抗を小さくするためには、中継端子50の成形素材となる金属板材の板厚を厚くする必要があるため、材料コストが高くなる。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、コストを低減することを目的とする。
本発明の基板用端子金具は、
回路基板に接続される基板接続部が形成された端子本体と、
前記端子本体に形成され、タブ状の相手側端子に対し直接、接触する端子接触部と、
前記端子本体とは別体をなすバネ部材と、
前記バネ部材に形成され、前記相手側端子を前記端子接触部に対して弾性的に押圧する弾性押圧部とを備えているところに特徴を有する。
また、本発明の基板用コネクタは、
端子収容室が形成された合成樹脂製のハウジングと、
前記端子収容室内に後方から挿入される基板用端子金具と、
前記基板用端子金具を構成し、後端部に回路基板のスルーホールに圧入される基板接続部が形成された端子本体と、
前記端子本体の前端部に形成され、タブ状の相手側端子に対し直接、接触する端子接触部と、
前記端子本体とは別体をなし、前記端子本体に組み付けられることで前記端子本体を構成するバネ部材と、
前記バネ部材に形成され、前記相手側端子を前記端子接触部に対して弾性的に押圧する弾性押圧部と、
前記端子収容室の前面壁を貫通した形態であり、前記ハウジングの前端面において前記端子本体の前端縁部を露出させる窓孔とを備えているところに特徴を有する。
本発明の基板用端子金具及び基板用コネクタによれば、回路基板と相手側端子との間の導通経路を、端子本体だけで構成することができるので、バネ部材の成形素材は、端子本体よりも板厚の薄い板材を用いることができる。したがって、本発明によれば、材料コストを低減することができる。
また、本発明の基板用コネクタによれば、基板接続部をスルーホールに圧入する際には、端子接触部の前端縁部に治具を当てて端子本体を回路基板側へ押圧すればよい。このようにすれば、合成樹脂製のハウジングには、スルーホールと基板接続部との間の圧入抵抗に起因する反力が作用しないので、ハウジングの損傷等を防止することができる。
実施例1の基板側コネクタの正面図 図1のA−A線断面図 図1のB−B線断面図 基板用端子金具の側面図 基板用端子金具の正面図 図4のC−C線断面図 図4のD−D線断面図 端子本体の平面図 バネ部材の平面図 図9のE−E線断面図 従来例の断面図
<実施例1>
以下、本発明を具体化した実施例1を図1〜図10を参照して説明する。本実施例1の基板用コネクタ10は、図2,3に示すように、回路基板Pに接続されるものであり、合成樹脂製のハウジング11と、金属製の基板用端子金具20とを備えて構成されている。尚、以下の説明において、前後の方向に関しては、図2,3における左方を「前方」と定義する。また、上下方向に関しては、図1,2,4にあらわれる向きを基準とする。
図2,3に示すように、ハウジング11は、ブロック状をなす。ハウジング11の内部には、前後方向に貫通する端子収容室12が形成されている。端子収容室12の後端の開口部は、基板用端子金具20を挿入するための端子挿入口13となっている。端子収容室12の前端の開口部は、端子収容室12の前面壁14を貫通してハウジング11の前端面に開口する横長方形の窓孔15となっている。この窓孔15には、タブ状をなす相手側端子40がハウジング11の前方から挿入されるようになっている。また、窓孔15は、基板用端子金具20の端子本体21の前端縁部21Fをハウジング11の前端面において露出させるための開口部としての機能も兼ね備えている。
図2〜5に示すように、基板用端子金具20は、端子本体21と、端子本体21とは別体の部品として成形されたバネ部材32とを組み付けて構成されている。端子本体21は、所定の板厚寸法を有する金属製の平板からなる。図8に示すように、端子本体21は、平面視形状が前後方向の長い長方形をなす本体部22を有し、板厚方向を上下に向けて水平に配される。本体部22の左右両側縁における前端部には、左右対称な一対の前側突部23Fと、前側突部23Fよりも少し後方に配された左右対称な一対の後側突部23Rとが形成されている。
本体部22(端子本体21)の前端部は、相手側端子40に対して直接、接触することによって導通可能となる端子接触部24となっている。この端子接触部24には、その一部を下方へ球面状に叩き出した形態の接点部25が、左右対称に一対形成されている。この接点部25が相手側端子40の上面に、直接的に当接するようになっている。また、端子本体21(端子接触部24)の前端縁部21Fは、前側突部23F及び接点部25よりも前方に配されている。
端子本体21には、本体部22の後端縁部22Rから後方へ片持ち状に延出した形態の基板接続部26が、左右対称に一対形成されている。基板接続部26は、左右対称に湾曲した一対の弾性撓み部27を、その前後両端で連結した形態であり、両弾性撓み部27の間には、弾性撓み部27が幅方向(左右方向)内側へ弾性変形するのを許容するための撓み空間28が形成されている。この基板接続部26は、弾性撓み部27を弾性変形させながら、回路基板PのスルーホールH(図2を参照)に圧入されるようになっている。
端子本体21の後端部には、本体部22の左右両側縁から幅方向外方へ張り出した形態の拡幅部29が形成されている。拡幅部29の左右両側縁には、左右対称な一対の前側抜止め突起30Fと、前側抜止め突起30Fよりも後方に配された左右対称な一対の後側抜止め突起30Rが形成されている。更に、拡幅部29の左右両側縁における後端部であって、基板接続部26よりも前方の位置には、左右対称な一対の位置決め突起31が形成されている。
バネ部材32は、所定の形状をなす一定厚さの金属板材に曲げ加工等を施して成形されたものである。バネ部材32の成形素材となる金属板材の板厚寸法は、端子本体21の板厚寸法よりも小さく設定されている。図9,10に示すように、バネ部材32は、平面視形状が方形をなす底壁部33と、底壁部33の左右両側縁から略直角に立ち上がる左右対称な一対の側壁部34とを有している。
左右両側壁部34の上端縁には、左右対称な一対の前側押さえ片35Fが突出形成されている。左右両側壁部34の上端縁における前側押さえ片35Fよりも後方の領域には、左右対称な一対の前側押さえ片35Fが突出形成されている。これらの押さえ片は、端子本体21を組み付ける際に、底壁部33と平行をなすように内側へ略直角に曲げ加工されるようになっている。
バネ部材32には、底壁部33の前端から延出した部分を斜め上後方へ折り返して片持ち状に延出させた形態の弾性押圧部36が形成されている。弾性押圧部36は、下方(底壁部33に接近する方向)へ弾性撓みし得るようになっている。弾性押圧部36の延出端部(後端部)には、その幅方向における中央位置を上方へ球面状に叩き出した形態の押圧突起37が形成されている。底壁部33には、その一部を上方へ切り起こした形態の左右対称な一対の過度撓み規制部38が形成されている。この過度撓み規制部38は、弾性押圧部36が下方へ過度に撓むことを規制する。
バネ部材32は、端子本体21に前端部に組み付けられて固着されている。組付けに際しては、端子本体21の端子接触部24の左右両側縁部を、バネ部材32の左右両側壁部34の上端縁に載置し、後側突部23Rを、前側押さえ片35Fと後側押さえ片35Rとの間に嵌合する。また、前側突部23Fと後側突部23Rとの間に前側押さえ片35Fを嵌合させる。この後、前後両押さえ片35F,35Rを、内側へ直角に曲げて、端子接触部24の上面に押し付ける。以上により、端子本体21とバネ部材32が組み付けられる。
端子本体21とバネ部材32を組み付けた状態では、端子接触部24の左右両側縁部が、側壁部34の上端縁と押さえ片35F,35Rとの間で上下に挟み付けられることにより、端子本体21とバネ部材32の上下方向への相対変位が規制される。また、前側突部23Fと前側押さえ片35Fと後側突部23Rと後側押さえ片35Rが、交互に嵌合することにより、端子本体21とバネ部材32の前後方向への相対変位が規制される。さらに、端子接触部24の左右両側縁が、押さえ片35F,35Rの内面によって幅方向に挟み付けられることにより、端子本体21とバネ部材32の幅方向(左右方向)への相対変位が規制される。以上により、端子本体21とバネ部材32が相対変位を規制された状態に固着されて一体化され、基板用端子金具20が構成されている。
図2に示すように、弾性押圧部36が弾性撓みしていない自由状態であるときに、端子本体21の端子接触部24とバネ部材32の弾性押圧部36との間の上下方向の最小間隔、つまり端子接触部24の接点部25の下端と、弾性押圧部36の押圧突起37との間の上下の間隔は、相手側端子40の板厚寸法よりも小さい寸法に設定されている。また、接点部25と押圧突起37は、前後方向においてほぼ同じ位置で対応している。さらに、前後方向において、接点部25と押圧突起37は、前側押さえ片35Fと後側押さえ片35Rとの間の位置に配置されている。
この基板用端子金具20は、ハウジング11の後方から端子挿入口13を通して端子収容室12内に挿入されている。基板用端子金具20が正規挿入された状態では、図3に示すように、前側突部23Fが端子収容室12の前面壁14に対して後方から突き当たり、位置決め突起31が、端子挿入口13の開口縁部に形成した位置決め凹部16に対し後方から突き当たる。これにより、基板用端子金具20がハウジング11に対して前止まりされる。また、抜止め突起30F,30Rが端子収容室12の内側面に圧入されて食い込むことにより、基板用端子金具20がハウジング11に対して上下方向、左右方向及び後方への相対変位を規制される。
以上の突き当たりと食い込みにより、基板用端子金具20はハウジング11に対して相対変位を規制された状態で組み付けられ、基板用コネクタ10が構成される。基板用端子金具20をハウジング11に組み付けた状態では、本体部22の後端縁部22Rがハウジング11の後端面に対して面一状に配され、基板接続部26がハウジング11の後方へ突出した状態となる。また、端子本体21の前端縁部21Fが、窓孔15内に収容されて前面壁14を貫通し、ハウジング11の前端面において外部に露出した状態となる。
この基板用コネクタ10を回路基板Pに取り付ける際には、図3に示すように、ハウジング11の前端面に露出する端子本体21の前端縁部21Fに対し、前方から治具41を押し当て、この治具41で基板用端子金具20を後方へ押圧することにより、基板接続部26をスルーホールHに圧入する。基板接続部26をスルーホールHに圧入する際には、弾性撓み部27の弾性復元力に起因して基板接続部26とスルーホールHの内周面との間に摩擦抵抗が発生するため、この摩擦抵抗を上回る大きな押込力を治具41から基板用コネクタ10に付与する。
ここで、治具41は、合成樹脂製のハウジング11に当接せず、基板用端子金具20の前端縁部21Fのみに当接している。これにより、治具41から基板用端子金具20に付与された押込力は、ハウジング11には作用せずに、端子本体21のみを介して基板接続部26に作用することになる。したがって、基板接続部26をスルーホールHに圧入する際には、ハウジング11に過大な応力が作用する虞がない。
基板用コネクタ10を回路基板Pに取り付けた後、基板用コネクタ10は、タブ状の相手側端子40に接続される。図2に示すように、相手側端子40は、前方から窓孔15内に挿入され、弾性押圧部36と端子接触部24との間に割り込むように進入する。そして、接点部25が相手側端子40の上面に当接するとともに、押圧突起37が相手側端子40の下面に当接する。また、弾性押圧部36が、相手側端子40との干渉によって端子接触部24から遠ざかる方向へ弾性撓みするので、この弾性押圧部36の弾性復元力により、相手側端子40が、押し上げられて端子接触部24に対し弾性的に当接する。これにより、基板用端子金具20と相手側端子40が所定の接触圧で導通可能に接続される。
上述のように本実施例1の基板用端子金具20は、回路基板Pに接続される基板接続部26が形成された端子本体21と、端子本体21に形成されタブ状の相手側端子40に対し直接、接触する端子接触部24と、端子本体21とは別体をなすバネ部材32と、バネ部材32に形成され、相手側端子40を端子接触部24に対して弾性的に押圧する弾性押圧部36とを備えて構成されている。この構成によれば、回路基板Pと相手側端子40との間の導通経路を、端子本体21だけで構成することができるので、バネ部材32の成形素材は、端子本体21よりも板厚の薄い板材を用いることができた。したがって、本実施例1によれば、バネ部材32の材料コストを低減し、バネ部材32を軽量化し、バネ部材32を小型化することができる。
また、回路基板Pと相手側端子40との間に介在させる導電経路としての部品は、基板用端子金具20を構成する端子本体21だけである。即ち、回路基板Pと相手側端子40との間における部材間の接触部位は、回路基板Pと基板用端子金具20(基板接続部26)との接触部、及び基板用端子金具20(端子接触部24)と相手側端子40との接触部の2カ所だけである。したがって、基板用端子金具20と相手側端子40との間に中継端子(図示省略)を介在させる場合に比べると、接触部の数が少なく、電気抵抗を小さく抑えることができる。
また、本実施例1の基板用コネクタ10は、端子収容室12の前面壁14に、ハウジング11の前端面において端子接触部24の前端縁部21Fを露出させる窓孔15を形成しているので、上記基板用端子金具20の作用効果に加え、次のような作用効果を奏する。即ち、この基板用コネクタ10の構成によれば、基板接続部26をスルーホールHに圧入する際には、端子接触部24の前端縁部21Fに治具41を当てて端子本体21を回路基板P側へ押圧すればよい。したがって、合成樹脂製のハウジング11には、スルーホールHと基板接続部26との間の圧入抵抗に起因する反力が作用しないので、ハウジング11の損傷等を防止することができる。
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例1では、基板接続部を、スルーホールに圧入されるプレスフィットタイプとしたが、基板接続部は、スルーホールに挿入した後で半田付けによって固着するタイプであってもよい。
(2)上記実施例1では、1つの端子本体に基板接続部を一対形成したが、基板接続部の数は1つだけであってもよい。
P…回路基板
H…スルーホール
10…基板用コネクタ
11…ハウジング
12…端子収容室
15…窓孔
20…基板用端子金具
21…端子本体
21F…端子本体の前端縁部
24…端子接触部
26…基板接続部
32…バネ部材
36…弾性押圧部
40…相手側端子

Claims (2)

  1. 回路基板に接続される基板接続部が形成された端子本体と、
    前記端子本体に形成され、タブ状の相手側端子に対し直接、接触する端子接触部と、
    前記端子本体とは別体をなすバネ部材と、
    前記バネ部材に形成され、前記相手側端子を前記端子接触部に対して弾性的に押圧する弾性押圧部とを備えていることを特徴とする基板用端子金具。
  2. 端子収容室が形成された合成樹脂製のハウジングと、
    前記端子収容室内に後方から挿入される基板用端子金具と、
    前記基板用端子金具を構成し、後端部に回路基板のスルーホールに圧入される基板接続部が形成された端子本体と、
    前記端子本体の前端部に形成され、タブ状の相手側端子に対し直接、接触する端子接触部と、
    前記端子本体とは別体をなし、前記端子本体に組み付けられることで前記端子本体を構成するバネ部材と、
    前記バネ部材に形成され、前記相手側端子を前記端子接触部に対して弾性的に押圧する弾性押圧部と、
    前記端子収容室の前面壁を貫通した形態であり、前記ハウジングの前端面において前記端子本体の前端縁部を露出させる窓孔とを備えていることを特徴とする基板用コネクタ。
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