以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態等は、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化される場合がある。
また、本明細書及び図面において、X軸、Y軸及びZ軸は、三次元直交座標系の三軸を表しており、本実施の形態では、Z軸方向を鉛直方向とし、Z軸に垂直な方向(XY平面に平行な方向)を水平方向としている。X軸及びY軸は、互いに直交し、且つ、いずれもZ軸に直交する軸である。
(実施の形態1)
[照明器具の全体構成]
以下、電気機器の一例として、実施の形態1に係る照明器具1について説明する。まず、実施の形態1に係る照明器具1の構成について、図1〜図8を用いて説明する。
図1は、実施の形態1に係る照明器具1を床面側から見たときの外観を示す斜視図である。図2及び図3は、同照明器具1の一部を分解して示す斜視図であり、それぞれ、床面側から見たときと、床面側とは反対側から見たときの照明器具1を示している。図4は、同照明器具1の全体を分解して示す斜視図である。図5は、図6のV−V線における同照明器具1の断面図である。図6は、図5のVI−VI線における同照明器具1の断面図である。図7は、同照明器具1から外郭カバー300及びフィルタ350を外した状態を示す図である。なお、図5及び図6では、照明器具1の断面部分のみを示している。
照明器具1は、例えば、住宅や店舗等の建物の天井又は壁等の造営材に配設される照明装置であり、室内等の空間領域を明るくするために照明光を照射する。照明器具1は、例えば、玄関、シューズクローク、ウォーキングクローゼット、トイレ又は階段の踊り場等の天井又は壁面に設置される。図1に示すように、本実施の形態における照明器具1は、天井2に設置されるシーリングライトである。具体的には、照明器具1は、天井2の天井面2aに直付けで設置される。
また、照明器具1は、イオン放出機能を備えたシーリングライトである。つまり、照明器具1は、室内等の空間領域を照明する機能を有するだけではなく、当該空間領域にイオンを放出することにより脱臭・消臭及び除菌する機能を有する。したがって、照明器具1は、特にトイレ等の臭いが気になる箇所に設置されるとよい。
図1〜図7に示すように、照明器具1は、器具本体100と、取付部材200と、外郭カバー300と、外郭カバー300の内側に取り付けられたフィルタ350とを備える。
以下、本実施の形態における照明器具1の各構成部材について、図1〜図7を参照しながら詳細に説明する。
[器具本体]
器具本体100は、照明光を照射する灯体(灯具)として機能するとともに、イオンを放出するイオン放出体としても機能する。具体的には、図1〜図8に示すように、器具本体100は、支持本体110と、光源120と、第1駆動ユニット130と、センサユニット140と、透光カバー150と、イオン生成ユニット160と、送風ユニット170と、第2駆動ユニット180と、電源端子台190とを有する。
器具本体100において、光源120、第1駆動ユニット130、センサユニット140及び透光カバー150は、照明光を照射する照明ユニットを構成している。また、器具本体100において、イオン生成ユニット160、送風ユニット170及び第2駆動ユニット180は、イオンを放出するイオン放出ユニットを構成している。
[支持本体]
支持本体110は、光源120、第1駆動ユニット130、センサユニット140、透光カバー150、イオン生成ユニット160、送風ユニット170、第2駆動ユニット180及び電源端子台190を支持している。支持本体110は、例えばアルミニウム等の金属材料によって構成されている。例えば、支持本体110は、樹脂成型品であってもよいし、ダイカスト製又は板金製の金属品であってもよい。
図2〜図6に示すように、支持本体110は、光源120を支持する支持部111と、支持部111の周縁から立設する側壁部112とを有する。
支持部111の平面視形状は円形である。支持部111の中央部には、天井2側に凸となるように凹んだ凹部111aが形成されており、この凹部111aに光源120が配置されている。つまり、光源120は、支持本体110の床面側に配置される。また、支持部111には、センサユニット140を取り付けるための開口111bが形成されている。
側壁部112は、円形の支持部111の周縁に沿って形成されている。側壁部112は、支持部111の周縁全周に形成されていてもよいが、本実施の形態では、支持部111の周縁全周のうちの一部に切り欠きが形成されている。具体的には、側壁部112の平面視形状は略C字状である。
図2〜図5に示すように、側壁部112には、貫通孔113、第1ネジ孔114a、第2ネジ孔114b、第1の本体通気孔115a、第2の本体通気孔115b、及び、第3の本体通気孔115cが設けられている。
貫通孔113には、取付部材200の引っ掛け部201が引っ掛けられている。図2に示すように、本実施の形態において、貫通孔113は、矩形状の横に長い1本のスリット孔(スリット開口)である。
第1ネジ孔114aには、第1ネジ116aが挿入される。第2ネジ孔114bには、第2ネジ116bが挿入される。第1ネジ孔114aと第2ネジ孔114bとは、器具本体100の中心を挟んで対向するように、側壁部112の周方向に沿って180°間隔で設けられている。
図4及び図6に示すように、第1の本体通気孔115aは、空気(外気)を支持本体110の内部に吸い込むための吸込口(吸気口)である。本実施の形態において、第1の本体通気孔115aは、側壁部112を矩形状に切り欠くように形成されている。つまり、第1の本体通気孔115aは、側壁部112が存在しない部分である。
図4及び図6に示すように、第2の本体通気孔115bは、空気(内気)を支持本体110から外部に吹き出すための吹出口(排気口)である。第2の本体通気孔115bは、側壁部112に形成された矩形状の開口である。
図4及び図6に示すように、第3の本体通気孔115cは、イオン生成ユニット160により生成されたマイナスイオンを支持本体110の外部に放出するため吹出口である。第3の本体通気孔115cは、側壁部112に形成された矩形状の開口である。
第1の本体通気孔115a、第2の本体通気孔115b、及び、第3の本体通気孔115cは、側壁部112の周方向に沿って互いに隣接して配置されている。
また、図2及び図3に示すように、支持本体110の外面には、3つのガイド溝117が設けられている。具体的には、3つのガイド溝117は、支持本体110の側壁部112に設けられている。3つのガイド溝117は、支持本体110の中心にして支持本体110(側壁部112)の周方向に沿って120°間隔で設けられている。各ガイド溝117は、全体として略L字形状であり、Z軸方向に延在する第1ガイド部117aと支持本体110の周方向に延在する第2ガイド部117bとを有する。各ガイド溝117には、外郭カバー300に設けられた突起340が摺動してガイドされて係止する。第1ガイド部117aは、外郭カバー300を垂直移動させるために、突起340を垂直方向に摺動するようにガイドするガイド部である。第2ガイド部117bは、外郭カバー300を水平回転させるために、突起340を周方向に摺動するようにガイドするガイド部である。
[照明ユニット]
図2〜図6に示すように、光源120、第1駆動ユニット130、センサユニット140及び透光カバー150で構成される照明ユニットは、照明器具1が設置された空間領域に照明光を照射させる機能を有する。
光源120は、照明光を照射する照明用光源である。光源120は、照明器具1の光源部となる光源モジュールであり、照明器具1が空間領域を照らすための照明光として、例えば白色光を発する。本実施の形態において、光源120は、発光素子としてLED(Light Emitting Diode)を用いたLEDモジュールである。一例として、光源120は、COB(Chip On Board)タイプであり、基板と、基板に直接実装された複数のLEDチップと、LEDチップを封止する封止部材とを有する。
光源120の基板としては、セラミックス基板、樹脂基板又はメタルベース基板等が用いられる。LEDチップは、例えば、単色の可視光を発するベアチップである。LEDチップとしては、通電されれば青色光を発する青色LEDチップである。封止部材は、例えば透光性樹脂である。本実施の形態における封止部材は、LEDチップからの光を波長変換する波長変換材として蛍光体を含んでいる。封止部材は、例えば、シリコーン樹脂に蛍光体を分散させた蛍光体含有樹脂である。蛍光体粒子としては、LEDチップが青色LEDチップである場合、白色光を得るために、例えばYAG系の黄色蛍光体を用いることができる。本実施の形態において、封止部材は、全てのLEDチップを一括封止するように円形状に形成されているが、複数のLEDチップを列ごとにライン状に封止してもよいし、各LEDチップを1つずつ個別に封止してもよい。
この場合、光源120では、第1駆動ユニット130から供給される直流電力によって青色LEDチップが発光する。これにより、青色LEDチップの青色光の一部を黄色蛍光体が吸収して励起されて黄色蛍光体から黄色光が放出される。そして、この黄色光と黄色蛍光体に吸収されなかった青色光とが混ざって白色光となり、光源120からは白色光が放出される。なお、封止部材には、赤色蛍光体及び緑色蛍光体が含有されていてもよい。また、光源120は、調光・調色可能な構造を有していてもよい。
図4に示すように、光源120は、支持本体110の支持部111の凹部111aに放熱シート121を介して取り付けられている。光源120は、ホルダ122によって支持本体110に固定されている。ホルダ122は、例えば白色樹脂材料等で形成されており、光源120からの光を反射する反射板としても機能する。また、光源120は、光源120にユーザが触れないようにするための保護カバー123により覆われている。保護カバー123は、例えば透光性材料によって形成されており、光源120から出射する光を透過する。保護カバー123は、支持部111の凹部111a全体を覆うようにして支持部111に取り付けられている。
第1駆動ユニット130は、光源120を駆動する。具体的には、第1駆動ユニット130は、照明用の電源・制御ユニットであり、光源120を発光させるための電力を生成する電源機能と、光源120の照明態様(発光状態)を制御する制御機能とを有する。
第1駆動ユニット130は、例えば、電源端子台190から供給される交流電力を直流電力に変換し、この直流電力が光源120に供給されることで光源120が発光する。なお、第1駆動ユニット130は、H端子、N端子及びLOD端子を有している。H端子及びN端子は、電源端子台190に接続されており、電源端子台190から第1駆動ユニット130に供給される交流電力はH端子及びN端子に入力される。LOD端子は、第2駆動ユニット180に接続されている。
また、第1駆動ユニット130は、光源120の調光制御又は調色制御を行ったり光源120の点滅・フラッシュ点灯制御を行ったりすることで光源120の照明態様を変更する。
第1駆動ユニット130は、支持本体110の支持部111の天井側の面に固定されている。第1駆動ユニット130は、基板と、基板に実装された複数の回路素子とを有する。基板に実装された複数の回路素子は、図4に示されるケース130aに収納されている。
第1駆動ユニット130において、複数の回路素子には、光源120を発光させるための電力を生成する電源回路を構成する電源回路素子と、光源120の照明態様を制御する制御回路を構成する制御回路素子とが含まれる。電源回路及び制御回路は、電源端子台190及び電線400を介して系統電源(不図示)と電気的に接続されている。
第1駆動ユニット130の電源回路は、例えば、電線400を介して供給されてきた商用の交流電力を直流電力に変換する。この電源回路で生成された直流電力が光源120に供給されることにより、光源120が発光する。また、第1駆動ユニット130の制御回路は、センサユニット140の各検知結果に基づいて、光源120の照明態様を制御する。
図2に示すように、センサユニット140は、例えば、人感センサ141、照度センサ142、表示用光源143及び操作つまみ144を有する。人感センサ141及び照度センサ142は、ケース140aに収納されている。図4に示すように、センサユニット140は、支持本体110の支持部111の開口111bに配置されている。
人感センサ141は、照明器具1の周囲における人の存在の有無を検知するためのセンサである。照度センサ142は、照明器具1の周囲の光照度を検知するためのセンサである。
表示用光源143は、イオン生成ユニット160の動作状態を示す動作表示態様で発光する。つまり、表示用光源143は、イオン生成ユニット160の動作状態を示すインジケータである。具体的には、表示用光源143は、照明器具1によるイオンの放出有無が分かるように発光する。例えば、表示用光源143は、イオン生成ユニット160が正常に動作している場合、第2駆動ユニット180から供給される電力によって、例えば青色又は緑色等に発光する。
操作つまみ144は、光源120の点灯保持時間を調節するための回転式つまみである。操作つまみ144は、透光カバー150の貫通孔を通して照明器具1の外部に露出されている。
透光カバー150は、光源120からの光を透過する。図5に示すように、透光カバー150は、支持本体110の支持部111の全体を覆うように略ドーム状に形成されている。透光カバー150は、支持本体110に取り付けられている。また、本実施の形態において、透光カバー150は、光拡散性を有する拡散カバーであり、光源120からの光を拡散(散乱)させる。
透光カバー150に光拡散性を持たせる場合、透光性樹脂材料に光反射微粒子等の光拡散材を分散させて透光カバー150を作製したり、透明部材からなる透光カバー150の表面(内面又は外面)に光拡散材等を含む乳白色の光拡散膜を形成したりすることで、透光カバー150に光拡散性を持たせることができる。あるいは、光拡散材を用いるのではなく、シボ加工処理等によって透明部材からなる透光カバー150の表面に微小凹凸(プリズム等)を形成したり、透明部材からなる透光カバー150の表面にドットパターンを印刷したりすることで、透光カバー150に光拡散性を持たせてもよい。
拡散カバーである。
[イオン放出ユニット]
図6に示すように、イオン生成ユニット160、送風ユニット170及び第2駆動ユニット180で構成されるイオン放出ユニットは、照明器具1が設置された空間領域にイオンを放出させる機能を有する。イオン放出ユニットからイオンを一定時間放出させることによって、空間領域を脱臭・消臭したり、アレルゲンやウイルス等を不活化したり、空間領域内のカビや細菌等を除菌したりできる。
イオン生成ユニット160は、イオンを生成するためのイオン生成器である。本実施の形態では、イオン生成ユニット160は、マイナスイオンとしてナノイーを生成する。具体的には、イオン生成ユニット160は、水補給レスでナノイーを生成する。この場合、イオン生成ユニット160は、例えば、針状放電極と、針状放電極に高電圧(例えば、約6000V)を印加する高電圧発生回路と、針状放電極を冷却するペルチェ素子とを有するイオン発生部を有する。針状放電極は、ペルチェ素子のペルチェ効果によって冷却されることにより結露する。高電圧発生回路が針状放電極に結露した空気中の水分に高電圧を印加することにより、霧化したナノイーを発生させることができる。
送風ユニット170は、イオン生成ユニット160により生成されたイオンを器具本体100の外部に送風する送風ファン171(送風機)を有する。具体的には、送風ファン171は、イオン生成ユニット160で生成されたイオンを照明器具1の外部に拡散させるための気流を発生させるためのものである。つまり、送風ファン171は、イオン生成ユニット160で生成されたイオンの拡散を送風によってアシストする。送風ファン171は、例えば、ケーシングとケーシング内に配置された羽根車と羽根車を回転させるモータとを有しており、照明器具1の外部の空気(外気)を吸い込んで吐き出す。
第2駆動ユニット180は、イオン生成ユニット160及び送風ユニット170を駆動する。具体的には、第2駆動ユニット180は、イオン生成ユニット160及び送風ユニット170を動作させるための電力を生成する電源機能と、イオン生成ユニット160及び送風ユニット170を制御する制御機能とを有する。
また、第2駆動ユニット180は、表示用光源143を発光させるための電力を表示用光源143に供給する。具体的には、第2駆動ユニット180は、電源端子台190の一方の端子及び第1駆動ユニット130のLOD端子から供給される交流電力を直流電力に変換し、この直流電力が表示用光源143に供給されることで表示用光源143が発光する。
また、第2駆動ユニット180は、イオン生成ユニット160及び送風ユニット170を制御する。例えば、第2駆動ユニット180は、イオン生成ユニット160及び送風ユニット170の運転開始及び運転停止(つまり、イオンの放出時間)の制御を行ったり、イオン生成ユニット160から放出されるイオンの量の制御を行ったりする。
第2駆動ユニット180は、基板と、基板に実装された複数の回路素子とを有する。第2駆動ユニット180において、複数の回路素子には、イオン生成ユニット160及び送風ユニット170を駆動させるための駆動回路を構成する駆動回路素子が含まれる。この駆動回路素子には、イオン生成ユニット160及び送風ユニット170を動作させるための電力を生成する電源回路を構成する電源回路素子と、イオン生成ユニット160及び送風ユニット170を制御するための制御回路を構成する制御回路素子とが含まれる。
また、第2駆動ユニット180を構成する複数の回路素子には、表示用光源143を発光させるための電力を生成する電源回路を構成する電源回路素子と、表示用光源143の照明態様を制御する制御回路を構成する制御回路素子とが含まれている。
イオン生成ユニット160、送風ユニット170及び第2駆動ユニット180は、図4に示されるケース160aに収納されている。ケース160aは、例えば樹脂材料等によって形成されている。
図2〜図6に示すように、ケース160aの側面には、第1のケース通気孔161a、第2のケース通気孔161b、及び、第3のケース通気孔161cが設けられている。
第1のケース通気孔161aは、空気(外気)をケース160aの内部に吸い込むための吸込口である。図2及び図4に示すように、本実施の形態において、第1のケース通気孔161aは、ケース160aの側壁に形成された格子枠の複数の開口によって構成されている。図2及び図6に示すように、第1のケース通気孔161aは、支持本体110に設けられた第1の本体通気孔115aに対向する位置に設けられている。
第2のケース通気孔161bは、空気をケース160aの外部に吹き出すための吹出口である。図4に示すように、第2のケース通気孔161bは、ケース160aの側壁に形成された矩形状の開口である。図2及び図6に示すように、第2のケース通気孔161bは、支持本体110に設けられた第2の本体通気孔115bに対向する位置に設けられている。
第3のケース通気孔161cは、イオン生成ユニット160により生成されたイオンをケース160aの外部に放出するため吹出口である。図4に示すように、第3のケース通気孔161cは、ケース160aの側壁に形成された矩形状の開口である。図2及び図6に示すように、第3のケース通気孔161cは、支持本体110に設けられた第3の本体通気孔115cに対向する位置に設けられている。
図4及び図6に示すように、第1のケース通気孔161a、第2のケース通気孔161b、及び、第3のケース通気孔161cは、ケース160aの周方向に沿って互いに隣接して配置されている。
図3に示すように、電源端子台190は、VVFケーブル等の電線400によって系統電源(商用交流電源)に接続されている。電源端子台190は、照明器具1が系統電源から電力供給を受けるための中継器として機能し、照明器具1と系統電源との間の電力経路に配置される。つまり、照明器具1は、電源端子台190を介して系統電源から電力供給を受ける。
電源端子台190は、第1駆動ユニット130とリード線等を介して電気的に接続されている。したがって、電源端子台190で受電した交流電力は、リード線等を介して第1駆動ユニット130に供給される。
[取付部材]
取付部材200は、天井2に固定される。本実施の形態において、取付部材200は、天井2に固定される取付板であり、ネジによって天井面2aに固定されている。
図2〜図4に示すように、取付部材200は、金属板からなり、略円板状の平板体210と、第1連結片221及び第2連結片222とによって構成されている。金属板からなる取付部材200は、鋼板等からなる所定形状の金属板をプレス加工することにより形成することができる。
平板体210は、一方の面が天井面2aに接するように天井2に固定される。平板体210の中央部には、天井2の開口2bに連通する開口210aが形成されている。開口210aには、天井2から引き出された電線400(図4参照)が挿通される。
また、平板体210には、ネジを挿通するための複数の孔が形成されている。例えば複数の孔の各々にネジを挿通して天井2にネジ込むことにより、取付部材200を天井2に取り付けることができる。
図5に示すように、第1連結片221及び第2連結片222は、器具本体100に連結される。具体的には、第1連結片221及び第2連結片222は、器具本体100の支持本体110の側壁部112に連結される。
図2〜図4に示すように、第1連結片221及び第2連結片222は、平板体210から立設するようにして平板体210の端部に設けられている。また、第1連結片221及び第2連結片222は、対向する位置に設けられている。
図2〜図5に示すように、第1連結片221には、引っ掛け部201が形成されている。引っ掛け部201は、器具本体100(支持本体110)の貫通孔113に挿通されて引っ掛けられている。引っ掛け部201によって、器具本体100が片側支点で取付部材200に回動可能に保持されている。
また、第1連結片221には、第1ネジ孔220aが設けられている。第1ネジ孔220aには、第1ネジ116aが挿入される。具体的には、器具本体100の側壁部112の第1ネジ孔114aと取付部材200の第1ネジ孔220aとに、第1ネジ116aが連通されてねじ込まれる。
第2連結片222には、第2ネジ孔220bが設けられている。第2ネジ孔220bには、第2ネジ116bが挿入される。具体的には、器具本体100の側壁部112の第2ネジ孔114bと、取付部材200の第2ネジ孔220bとに、第2ネジ116bが連通されてねじ込まれる。
[外郭カバー]
図2〜図7に示すように、外郭カバー300は、器具本体100の側面を覆う枠状体である。具体的には、外郭カバー300は、薄肉の略円筒状であり、器具本体100の支持本体110の側壁部112を側方から覆っている。外郭カバー300は、照明器具1の外郭を構成し、化粧カバーとしても機能する。外郭カバー300は、樹脂材料等によって形成されている。
図2及び図6に示すように、外郭カバー300の側面には、第1のカバー通気孔310と、第2のカバー通気孔320とが形成されている。
第1のカバー通気孔310は、空気(外気)を外郭カバー300の内部に吸い込むための吸込口である。第1のカバー通気孔310は、器具本体100の内部空間と空間的につながっている。
第2のカバー通気孔320は、空気(内気)を外郭カバー300から外部に吹き出すための吹出口である。
第1のカバー通気孔310及び第2のカバー通気孔320の各々は、外郭カバー300の側壁の周方向に沿って長尺状に延び、且つ、外郭カバー300の軸方向(Z軸方向)に間隔を置いて配置された複数のスリットとして形成されている。第1のカバー通気孔310及び第2のカバー通気孔320は、外郭カバー300の側面の周方向に沿って互いに隣接して配置されている。
第1のカバー通気孔310は、外郭カバー300の側壁のうち、器具本体100(支持本体110)の第1の本体通気孔115a及び第1のケース通気孔161aに対向する位置に設けられている。
第2のカバー通気孔320は、外郭カバー300の側壁のうち、器具本体100(支持本体110)の第2の本体通気孔115b及び第2のケース通気孔161bに対向する位置と、器具本体100の第3の本体通気孔115c及び第3のケース通気孔161cに対向する位置とに設けられている。つまり、第2のカバー通気孔320は、第2の本体通気孔115b(第2のケース通気孔161b)から第3の本体通気孔115c(第3のケース通気孔161c)にわたって、これらを覆うように設けられている。
また、図2に示すように、外郭カバー300の外側面には、周方向に沿って長尺状に延び、且つ、外郭カバー300の軸方向(Z軸方向)に間隔を置いて配置された複数の長尺状の溝330が形成されている。複数の溝330は、第1のカバー通気孔310及び第2のカバー通気孔320を構成する複数のスリットと連続するように形成されている。
つまり、外郭カバー300には、図5の右下拡大図に示すように、貫通孔となるスリット(第1のカバー通気孔310)が形成された凹凸形状と、図5の左下拡大図に示すように、貫通孔となっていない溝330が形成された凹凸形状とが形成されており、外郭カバー300の側面部の全周には外観上一様な凹凸形状が形成されている。
これにより、溝部330と第1のカバー通気孔310(第2のカバー通気孔320)とが連続して一体となった凹凸形状に見えるので、外郭カバー300の側面に第1のカバー通気孔310及び第2のカバー通気孔320が形成されていることを目立たなくすることができる。つまり、ユーザは、外郭カバー300に貫通孔(第1のカバー通気孔310、第2のカバー通気孔320)が形成されていることに気が付きにくい。
このように、第1のカバー通気孔310及び第2のカバー通気孔320に連続する溝部を形成することで、照明器具1の外観上のデザイン性を損なうことなく、第1のカバー通気孔310及び第2のカバー通気孔320を形成することができる。
また、第1のカバー通気孔310及び第2のカバー通気孔320をスリットにして断面視で凹凸形状にすることで、上方に配置された照明器具1を見上げたときに、第1のカバー通気孔310及び第2のカバー通気孔320を見えにくくできる。
このように構成される外郭カバー300は、器具本体100に着脱自在に取り付けられている。具体的には、外郭カバー300は、支持本体110の側壁部112に着脱自在に取り付けられている。
本実施の形態では、図3及び図4に示すように、外郭カバー300の内面には3つの突起340が設けられており、この3つの突起340が、支持本体110の外面に設けられた3つのガイド溝117に係止することで、外郭カバー300が器具本体100に取り付けられている。3つの突起340は、外郭カバー300の中心を挟んで対向するように、外郭カバー300の周方向に沿って120°間隔で設けられているが、突起340の数及び突起340の並びの間隔は、これに限らない。なお、3つの突起340のうち、1つの突起340は、2つに分離されている。
また、図3〜図7に示すように、外郭カバー300の内側には、フィルタ350が取り付けられている。フィルタ350は、集塵用フィルタである。
フィルタ350は、外郭カバー300の側面の内側に着脱自在に取り付けられている。フィルタ350を外郭カバー300に取り付けておくことで、器具本体100から外郭カバー300を取り外すだけで、フィルタ350も外郭カバー300と一体で器具本体100から取り外すことができる。また、フィルタ350を外郭カバー300に取り付けておくことで、器具本体100に外郭カバー300を取り付けるだけで、フィルタ350も外郭カバー300と一体で器具本体100に取り付けることができる。このとき、フィルタ350を外郭カバー300の内側に取り付けることによって、フィルタ350を外観から目立たなくすることができる。
しかも、フィルタ350を外郭カバー300に着脱自在に取り付けることで、外郭カバー300からフィルタ350を簡単に取り外したり、フィルタ350を外郭カバー300に簡単に装着したりできる。したがって、フィルタ350の掃除及び交換を容易に行うことができる。
また、フィルタ350は、外郭カバー300の第1のカバー通気孔310を覆っている。つまり、フィルタ350は、送風ユニット170により吸引される外気を吸い込む吸込口を覆っている。これにより、フィルタ350には、送風ユニット170により吸引される外気が通過する。つまり、フィルタ350には、主に室内の空間領域の空気に含まれる塵埃が集塵される。このように、フィルタ350に外気を通過させることで、外気に含まれる埃塵をフィルタ350に吸着させて空気から塵埃を取り除くことができる。
本実施の形態において、フィルタ350は、複数の開口を有する格子状の横長矩形の枠体351と、枠体351の複数の開口を覆うように枠体351に設けられたメッシュフィルタ352とを有する。
フィルタ350は、外郭カバー300と、器具本体100の支持本体110との間に配置されている。具体的には、フィルタ350は、外郭カバー300の第1のカバー通気孔310と、支持本体110(側壁部112)の第1の本体通気孔115aとの間に配置されている。第1のカバー通気孔310と第1の本体通気孔115aとはフィルタ350を介して連通している。つまり、外郭カバー300の外部空間(室内空間)と器具本体100の内部空間とは、第1のカバー通気孔310、フィルタ350及び第1の本体通気孔115aを介して空間的につながっている。これにより、送風ユニット170により第1のカバー通気孔310を通って吸引される外気がフィルタ350を通過する際、外気に含まれる塵埃がフィルタ350によって取り除かれる。
なお、本実施の形態において、フィルタ350は、吸込口となる第1のカバー通気孔310を覆っているが、吹出口となる第2のカバー通気孔320を覆っていない。
また、図5の右下拡大図に示すように、フィルタ350の枠体351(格子部分)は、外郭カバー300の第1のカバー通気孔310と重ならないように配置されている。つまり、フィルタ350の枠体351は、外郭カバー300における第1のカバー通気孔310が形成されていない部分(枠部分)の裏側に配置されている。つまり、フィルタ350の枠体351は、外郭カバー300における第1のカバー通気孔310が形成されていない部分に隠されている。これにより、照明器具1の外観のデザイン性を向上させることができる。
[照明器具の機能]
次に、室内に設置された場合の照明器具1の照明機能及びイオン放出機能の一例について説明する。
照度センサ142によって照明器具1の周囲の照度が閾値よりも低いと判断され、かつ、人感センサ141よって人が検知された場合、光源120への直流電力の供給を開始することにより、光源120が自動的に点灯する。光源120からの光は、保護カバー123を透過して透光カバー150に入射する。透光カバー150に入射した光は、透光カバー150を透過して室内に照射される。なお、光源120への直流電力の供給を開始してから一定時間が経過すると、光源120への直流電力の供給が停止して、光源120が自動的に消灯する。
また、送風ユニット170の送風ファン171が所定方向に回転することにより、室内の空気は、吸込口となる通気孔(第1のカバー通気孔310、第1の本体通気孔115a、第1のケース通気孔161a)とフィルタ350とを通して、器具本体100の内部に吸い込まれる。つまり、照明器具1の外気が支持本体110内に吸い込まれる。このとき、室内の空気に含まれる塵埃はフィルタ350で集塵される。
器具本体100の内部に吸い込まれた空気は、送風ファン171を介して、吹出口となる通気孔(第2のケース通気孔161b、第2の本体通気孔115b、第2のカバー通気孔320)を通して、器具本体100の外部に吹き出される。つまり、照明器具1の内気が室内に吹き出される。
本実施の形態では、送風ファン171の回転に連動して、イオン生成ユニット160によってイオンが生成される。イオン生成ユニット160で生成されたイオンは、吹出口となる通気孔(第3のケース通気孔161c、第3の本体通気孔115c、第2のカバー通気孔320)を通して、送風ファン171によって送風される空気とともに器具本体100の外部に吹き出される。つまり、イオン生成ユニット160で生成されたイオンは、送風ファン171の送風によってアシストされながら照明器具1の外部に吹き出されるので、室内の広い範囲にイオンを拡散させることができる。
なお、光源120を駆動する第1駆動ユニット130と、送風ユニット170及びイオン生成ユニット160を駆動する第2駆動ユニット180とは、それぞれ独立して駆動する。すなわち、送風ユニット170及びイオン生成ユニット160が所定時間(例えば8時間)連続して駆動されている間、送風ユニット170及びイオン生成ユニット160とは独立して、光源120が任意のタイミングで点灯又は消灯してもよい。なお、光源120は、照度センサ142及び人感センサ141による自動点灯及び自動消灯ではなく、壁スイッチ等によりユーザが任意のタイミングで光源120を任意のタイミングで点灯又は消灯させてもよい。
[外郭カバーとフィルタの取り外し方法]
次に、本実施の形態に係る照明器具1における外郭カバー300及びフィルタ350の取り外し方法について、図8〜図11を用いて説明する。図8〜図11は、実施の形態に係る照明器具1において、外郭カバー300及びフィルタ350を器具本体100から取り外し方を説明するための図である。
図1に示すように、照明器具1は、例えば天井2の天井面2aに設置されている。図8は、天井2(不図示)に設置された状態の照明器具1を示している。つまり、図8は、器具本体100に外郭カバー300及びフィルタ350が取り付けられた状態を示している。なお、フィルタ350は、外郭カバー300の内側に配置されているので見えにくくなっている。
この状態において、器具本体100から外郭カバー300及びフィルタ350を取り外す場合、図9に示すように、フィルタ350が内側に取り付けられた外郭カバー300を水平回転させる。本実施の形態では、外郭カバー300を左回転させる。このとき、外郭カバー300の内面に設けられた3つの突起340は、支持本体110の側壁部112の外面に設けられた3つのガイド溝117に沿って、側壁部112の周方向に摺動する。具体的には、外郭カバー300が回転することで、各突起340は、各ガイド溝117の第2ガイド部117bに沿って側壁部112の周方向に摺動する。
次に、図10に示すように、外郭カバー300を鉛直下方(Z軸方向のプラス方向)に移動させる。このとき、外郭カバー300の各突起340は、各ガイド溝117に沿って鉛直方向に摺動する。具体的には、各突起340は、各ガイド溝117の第1ガイド部117aに沿って垂直方向に摺動する。これにより、外郭カバー300を器具本体100から取り外すことができる。
その後、図11に示すように、外郭カバー300からフィルタ350を取り外す。これにより、フィルタ350を掃除したり交換したりできる。また、外郭カバー300も掃除することができる。
なお、外郭カバー300を器具本体100に取り付ける場合は、上記とは逆の手順で行うことができる。つまり、外郭カバー300にフィルタ350を取り付けて、一対の突起340がガイド溝117に摺動するように外郭カバー300を天井側方向(Z軸マイナス方向)に移動させ、その後、外郭カバー300を右回転させることで突起340をガイド溝117の奥の端部に係止させる。これにより、フィルタ350とともに外郭カバー300を器具本体100に取り付けることができる。
[まとめ]
以上説明したように、本実施の形態における照明器具1は、着脱自在に器具本体100に取り付けられた外郭カバー300と、着脱自在に外郭カバー300の内側に取り付けられたフィルタとを備える。
これにより、器具本体100から外郭カバー300を外すだけで、フィルタ350の掃除や交換を簡単に行うことができるとともに、外郭カバー300を簡単に掃除することができる。
また、本実施の形態における照明器具1において、器具本体100は、フィルタ350を介して第1のカバー通気孔310と連通する第1の本体通気孔115aを有しており、外郭カバー300の外部空間と器具本体100の内部空間とは、第1のカバー通気孔310、フィルタ350及び第1の本体通気孔115aを介して空間的につながっている。
これにより、第1のカバー通気孔310及び第1の本体通気孔115aを通る空気に含まれる塵埃を、第1のカバー通気孔310と第1の本体通気孔115aとの間のフィルタ350によって集塵することができる。
また、本実施の形態における照明器具1において、第1の本体通気孔115aは、光源120を支持する支持本体110の側壁部112に設けられている。
これにより、光源120から照射される照明光に影響を与えることなく、第1の本体通気孔115aを通過する空気に含まれる塵埃をフィルタ350で集塵することができる。
また、本実施の形態における照明器具1において、第1のカバー通気孔310及び第1の本体通気孔115aは、外気を吸い込む吸込口である。
これにより、第1のカバー通気孔310及び第1の本体通気孔115aを通って器具本体100に吸い込まれる空気に含まれる塵埃をフィルタ350によって集塵することができる。
また、本実施の形態における照明器具1において、器具本体100は、イオン生成ユニット160と送風ファン171とを有しており、送風ファン171は、フィルタ350を介して第1のカバー通気孔310及び第1の本体通気孔115aから外気を吸引するとともに、イオン生成ユニット160により生成されたイオンを第2の本体通気孔115b及び第2のカバー通気孔320を介して器具本体100の外部に送風する。
これにより、イオン生成ユニット160により生成されたイオンは、フィルタ350を介さずに器具本体100の外部に送風される。したがって、広い領域にイオンを効率よく拡散させることができる。
(変形例)
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態において、イオン生成ユニット160は、イオンとしてナノイーを放出したが、これに限るものではなく、プラズマイオン等のその他のイオンを放出してもよいし、ナノイーとプラズマイオン等との複数種のイオンを同時に又は交互に放出してもよい。
また、上記実施の形態において、光源120はCOBタイプのLEDモジュールとしたが、これに限るものではない。例えば、光源120として、SMDタイプのLEDモジュールを用いてもよい。SMDタイプのLEDモジュールは、樹脂製のパッケージ(容器)の凹部の中にLEDチップを実装して当該凹部内に封止部材(蛍光体含有樹脂)を封入したパッケージ型のLED素子(SMDタイプのLED素子)を、1個又は複数個、基板に実装した構成である。
また、上記実施の形態において、照明器具1は、天井2の天井面2aに直付け固定される構造であったが、これに限らず、天井2に設置された引っ掛けシーリングに接続固定される構造であってもよいし、一部が天井2に設けられた開口に埋込配設される構造であってもよい。
また、上記実施の形態において、器具本体及び外郭カバーを備える電気機器として、照明器具1を例示したが、これに限らない。器具本体及び外郭カバーを備える電気機器としては、音声出力部を有する器具本体を備えるスピーカであってもよい。この場合、スピーカは、音声出力部を有する器具本体と、着脱自在に器具本体に取り付けられた外郭カバーと、着脱自在に外郭カバーの内側に取り付けられたフィルタとを備える。この場合でも、器具本体から外郭カバーを外すだけで、外郭カバーを簡単に掃除できるとともにフィルタの掃除や交換を簡単に行うことができる。
その他、上記各実施の形態に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。