JP2018132046A - 内燃機関 - Google Patents

Abstract

【課題】燃料噴射弁の設置スペースを低減して内燃機関の小型化を図りつつ、燃料噴射弁から発生する騒音が車内に伝播することを抑制できる内燃機関を提供すること。【解決手段】エンジン１において、吸気マニホールド６の上部吸気枝管８Ａとエアクリーナ１１との間の空間１８においてインジェクタ１６がシリンダヘッド３側に設置され、インジェクタ１７がインジェクタ１６に対してシリンダヘッド３から離れて設置されており、インジェクタ１６の下方に燃料ポート部８Ｂが潜り込むようにインジェクタ１７と燃料ポート部８Ｂとが設置されている。【選択図】図３

Description

本発明は、車両に搭載される内燃機関に関する。

従来、吸気通路に液体燃料を噴射するガソリンインジェクタと、吸気通路に気体燃料を噴射する水素インジェクタとを備えた内燃機関が知られている。ガソリンインジェクタは、燃焼室に近づいた状態で傾けられて設置されており、水素インジェクタは、燃焼室から離れた状態で傾けられて設置されている。

特開２００５−１５５５７０号公報

このような従来の内燃機関にあっては、異なる種類の燃料を噴射するガソリンインジェクタおよび水素インジェクタを有するので、燃料噴射弁の数が増大するが、ガソリンインジェクタおよび水素インジェクタが小さい空間に効率よく設置されていない。
このため、ガソリンインジェクタおよび水素インジェクタの設置スペースが増大してしまい、内燃機関が大型化するおそれがある。

さらに、ガソリンインジェクタおよび水素インジェクタは、開弁時および閉弁時に騒音を発生するが、特許文献１に記載される内燃機関にはこの騒音を遮蔽する構成が記載されていない。これにより、騒音が車内に伝播するおそれがあり、搭乗者に不快感を与えるおそれがある。

本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、燃料噴射弁の設置スペースを低減して内燃機関の小型化を図りつつ、燃料噴射弁から発生する騒音が車内に伝播することを抑制できる内燃機関を提供することを目的とするものである。

本発明は、吸入空気が導入される複数の吸気ポートを有するシリンダヘッドと、サージタンクおよび前記サージタンクの下方から前記サージタンクの側方を通して前記サージタンクの上方に延び、延びる方向の端部が前記シリンダヘッドに連結される複数の吸気枝管を有し、前記吸気ポートに吸入空気を導入する吸気マニホールドと、前記吸気マニホールドの上方に設置され、吸気管を介して前記サージタンクに連結されるエアクリーナと、第１の燃料噴射装置および第２の燃料噴射装置を備え、前記第１の燃料噴射装置が、下端部に第１の燃料噴射部を有し、前記吸気ポートに第１の燃料を噴射する複数の第１の燃料噴射弁と、前記第１の燃料噴射弁に前記第１の燃料を供給する第１のデリバリパイプとを含んで構成され、前記第２の燃料噴射装置が、下端部に第２の燃料噴射部を有し、前記吸気ポートに前記第１の燃料と異なる種類の第２の燃料を噴射する複数の第２の燃料噴射弁と、前記第２の燃料噴射弁に前記第２の燃料を供給する第２のデリバリパイプと、前記第２の燃料噴射弁が挿入され、前記吸気ポートに前記第２の燃料を供給する燃料ポート部とを含んで構成された内燃機関であって、前記吸気マニホールドと前記エアクリーナとの間の空間において前記第１の燃料噴射弁が前記シリンダヘッド側に設置され、前記第２の燃料噴射弁が前記第１の燃料噴射弁に対して前記シリンダヘッドから離れて設置されており、前記第１の燃料噴射装置の下方に前記第２の燃料噴射装置の少なくとも一部が潜り込むように前記第２の燃料噴射装置が設置されていることを特徴とする。

このように上記の本発明によれば、燃料噴射弁の設置スペースを低減して内燃機関の小型化を図りつつ、燃料噴射弁から発生する騒音が車内に伝播することを抑制できる。

図１は、本発明の一実施例に係る内燃機関の後面図である。 図２は、本発明の一実施例に係る内燃機関の平面図である。 図３は、図１のIII−III方向矢視断面図である。 図４は、本発明の一実施例に係る内燃機関の平面図であり、エアクリーナとエアクリーナインレットホースおよびエアクリーナアウトレットホースを取り外した状態を示す。 図５は、本発明の一実施例に係る内燃機関の後面図であり、エアクリーナとエアクリーナインレットホースおよびエアクリーナアウトレットホースを取り外した状態を示す。 図６は、本発明の一実施例に係る内燃機関の側面図である。 図７は、図６のＶII−ＶII方向矢視断面図である。

本発明の一実施の形態に係る内燃機関は、吸入空気が導入される複数の吸気ポートを有するシリンダヘッドと、サージタンクおよびサージタンクの下方からサージタンクの側方を通してサージタンクの上方に延び、延びる方向の端部がシリンダヘッドに連結される複数の吸気枝管を有し、吸気ポートに吸入空気を導入する吸気マニホールドと、吸気マニホールドの上方に設置され、吸気管を介してサージタンクに連結されるエアクリーナと、第１の燃料噴射装置および第２の燃料噴射装置を備え、第１の燃料噴射装置が、下端部に第１の燃料噴射部を有し、吸気ポートに第１の燃料を噴射する複数の第１の燃料噴射弁と、第１の燃料噴射弁に第１の燃料を供給する第１のデリバリパイプとを含んで構成され、第２の燃料噴射装置が、下端部に第２の燃料噴射部を有し、吸気ポートに第１の燃料と異なる種類の第２の燃料を噴射する複数の第２の燃料噴射弁と、第２の燃料噴射弁に第２の燃料を供給する第２のデリバリパイプと、第２の燃料噴射弁が挿入され、吸気ポートに第２の燃料を供給する燃料ポート部とを含んで構成された内燃機関であって、吸気マニホールドとエアクリーナとの間の空間において第１の燃料噴射弁がシリンダヘッド側に設置され、第２の燃料噴射弁が第１の燃料噴射弁に対してシリンダヘッドから離れて設置されており、第１の燃料噴射装置の下方に第２の燃料噴射装置の少なくとも一部が潜り込むように第２の燃料噴射装置が設置されている。
これにより、燃料噴射弁の設置スペースを低減して内燃機関の小型化を図りつつ、燃料噴射弁から発生する騒音が車内に伝播することを抑制できる。

以下、本発明に係る内燃機関の実施例について、図面を用いて説明する。
図１から図７は、本発明に係る一実施例の内燃機関を示す図である。図１から図７において、上下左右方向は、車両に搭乗した運転者から見た方向を表わしている。

まず、構成を説明する。
図１、図２のいずれかにおいて、車両に搭載された内燃機関としてのエンジン１は、シリンダブロック２と、シリンダヘッド３と、シリンダヘッドカバー４とを備えている。シリンダブロック２の内部には複数のシリンダ２Ａ（図３参照）が形成されている。図３において、シリンダ２Ａの内部にはピストン２Ｂが収納されており、ピストン２Ｂは、シリンダ２Ａに対して上下方向に往復運動自在となっている。

ピストン２Ｂは、図示しないコネクティングロッドを介して図示しないクランクシャフトに連結されており、ピストン２Ｂの往復運動は、コネクティングロッドを介してクランクシャフトの回転運動に変換される。

図３において、シリンダヘッド３にはそれぞれ複数の吸気ポート３Ａおよび排気ポート３Ｂが形成されている。吸気ポート３Ａと排気ポート３Ｂは、例えば、シリンダ２Ａ毎に一対設けられている。吸気ポート３Ａに導入された空気は、シリンダ２Ａに導入される。

シリンダ２Ａの上部にはシリンダ２Ａ、シリンダヘッド３およびピストン２Ｂの頂面２ｂによって燃焼室５が形成される。燃焼室５にはガソリンと空気、または圧縮天然ガスと空気からなる混合気が吸気ポート３Ａから導入され、燃焼室で混合気の燃焼により発生する排気ガスは、排気ポート３Ｂから排気される。

図１、図３のいずれかにおいて、シリンダヘッド３には吸気マニホールド６が設けられており、吸気マニホールド６は、サージタンク７と、４つの吸気枝管８とを有する。
サージタンク７にはスロットルボディ９を介してエアクリーナアウトレットホース１０が取付けられており、エアクリーナアウトレットホース１０にはエアクリーナ１１が取付けられている。エアクリーナ１１にはエアクリーナインレットホース１２が取付けられている。本実施例のエアクリーナアウトレットホース１０は、本発明の吸気管を構成する。

エアクリーナインレットホース１２は、上流端にエアダクト１３を備えており、エアダクト１３から取り入られた外気をエアクリーナ１１に導入する。図１、図３において、エアクリーナ１１は、吸気マニホールド６の上方に設置されており、シリンダヘッドカバー４に取付けられている。

エアクリーナ１１は、エアクリーナ本体１１Ａとクリーナエレメント１１Ｂとを有する。エアクリーナインレットホース１２からエアクリーナ本体１１Ａに導入される空気は、クリーナエレメント１１Ｂによって異物が除去された後に、エアクリーナインレットホース１２およびスロットルボディ９を介してサージタンク７に導入される。

スロットルボディ９にはスロットルバルブ９Ａ（図７参照）が内蔵されており、スロットルボディは、図示しないアクセルペダルの踏み込み量に応じてスロットルバルブ９Ａを開閉することにより、スロットルボディ９を流れる吸入空気量を調整する。

図３において、吸気枝管８は、一端がサージタンク７と連結されており、サージタンク７の下方７ａから下方に延びた後、後方に屈曲してサージタンク７の後方７ｂで上方に延びた後、前方に屈曲してサージタンク７の上方７ｃで前方に延びており、他端がシリンダヘッド３の後面に連結されている。本実施例のサージタンク７の後方７ｂは、本発明のサージタンク７の側方を構成する。

吸気枝管８の内部の吸気通路のそれぞれは、シリンダ２Ａ毎に設けられた吸気ポート３Ａに連通しており、各吸気枝管８から吸気ポート３Ａを通してシリンダ２Ａに吸入空気が導入される。本実施例のエンジン１は、４つのシリンダ２Ａと４つの吸気枝管８を備えており、４気筒エンジンを構成している。

エアクリーナ１１の下方にはデリバリパイプ１４、１５が設置されている。図４において、デリバリパイプ１４には図示しない燃料配管を通して第１の燃料としてのガソリンが供給される。本実施例のデリバリパイプ１４は、本発明の第１のデリバリパイプを構成する。

デリバリパイプ１５は、デリバリパイプ１４に対してシリンダヘッド３から離れる方向、すなわち、デリバリパイプ１４に対して後方に設置されており、デリバリパイプ１５には燃料配管を通してガソリンと異なる種類の第２の燃料としての圧縮天然ガスが供給される。

図３において、デリバリパイプ１４とデリバリパイプ１５とは車両の高さ方向において同じ高さで車両の前後方向に並んで設置されている。本実施例のデリバリパイプ１５は、本発明の第２のデリバリパイプを構成する。

図４において、デリバリパイプ１４にはガソリンを噴射する複数のインジェクタ１６が取付けられており、デリバリパイプ１５には圧縮天然ガスを噴射する複数のインジェクタ１７が取付けられている。

本実施例のインジェクタ１６は、シリンダ２Ａ毎に１つ設けられており、インジェクタ１７は、シリンダ２Ａ毎に１つ設けられている。すなわち、１つのシリンダ２Ａに対して２種類のインジェクタ１６、１７が設けられている。

図３において、インジェクタ１６は、上端部に燃料導入部１６ａが設けられており、下端部に燃料噴射部１６ｂが設けられている。燃料導入部１６ａは、デリバリパイプ１４に取付けられており、燃料噴射部１６ｂは、吸気ポート３Ａに向くようにしてシリンダヘッド３に取付けられている。インジェクタ１６は、デリバリパイプ１４から燃料導入部１６ａに導入されたガソリンを燃料噴射部１６ｂから吸気ポート３Ａに向かって噴射する。

インジェクタ１７は、上端部に燃料導入部１７ａが設けられており、下端部に燃料噴射部１７ｂが設けられている。燃料導入部１７ａは、デリバリパイプ１５に取付けられており、燃料噴射部１７ｂは、吸気ポート３Ａに向くようにして吸気枝管８に取付けられている。インジェクタ１７は、デリバリパイプ１４から燃料導入部１７ａに導入されたガソリンを燃料噴射部１７ｂから吸気枝管８を通して吸気ポート３Ａに向かって噴射する。

吸気枝管８は、燃料ポート部８Ｂを有する。燃料ポート部８Ｂは、一端が開口しており、この開口にインジェクタ１７の燃料噴射部１７ｂが挿入されている。燃料ポート部８Ｂは、他端が吸気枝管８の内部の吸気通路に連通している。

燃料ポート部８Ｂは、開口されている一端側が大径に形成され、一端側から他端側に向かうにつれて小径となるくさび形に形成されている。燃料ポート部８Ｂは、一端側においてインジェクタ１７によって噴射された燃料を、他端側から吸気枝管８の内部の吸気通路に供給する。本実施例の燃料ポート部８Ｂは、本発明の第２の燃料噴射装置を構成する。

本実施例の燃料噴射部１６ｂは、本発明の第１の燃料噴射部を構成し、インジェクタ１６は、第１の燃料噴射弁を構成する。燃料噴射部１７ｂは、第２の燃料噴射部を構成し、インジェクタ１７は、第２の燃料噴射部を構成する。

第１の燃料としては、ガソリンに限定されるものではない。第２の燃料としては、圧縮天然ガスに限定されるものではなく、例えば、水素ガスでもよく、水素ガスに限定されるものでもない。第１の燃料および第２の燃料は、種類の異なる燃料であればよい。

サージタンク７の上方に位置する吸気枝管（以下、上部吸気枝管８Ａという）は、シリンダヘッド３から後方に離れるに従ってエアクリーナ１１に近づくように水平軸Ｌ１に対して傾斜している。

インジェクタ１６、１７は、上部吸気枝管８Ａとエアクリーナ１１との間の空間１８に設置されている。インジェクタ１６は、シリンダヘッド３側に設置されており、インジェクタ１７は、インジェクタ１６に対してシリンダヘッド３から離れて設置されている。本実施例のインジェクタ１６、１７は、空間１８において同一の高さで、車両の前後方向に並んで設置されている。

インジェクタ１６、１７は、燃料噴射部１６ｂ、１７ｂがシリンダヘッド３側に向き、燃料導入部１６ａ、１７ａがシリンダヘッド３から離れる方向、すなわち、車両の後方に向くように水平軸Ｌ１に対して傾斜している。

水平軸Ｌ１に対するインジェクタ１６の傾斜角度θ１に対して、水平軸Ｌ１に対するインジェクタ１７の傾斜角度θ２が小さくなるようにインジェクタ１６、１７が設置されている。

燃料導入部１７ａは、燃料導入部１６ａよりも上部吸気枝管８Ａに近づいて設置されている。すなわち、燃料導入部１６ａと上部吸気枝管８Ａとの高さ方向の距離よりも燃料導入部１７ａと上部吸気枝管８Ａとの高さ方向の距離が短い。

エアクリーナ本体１１Ａの底部には凹部１１ａ、１１ｂが形成されており、凹部１１ａ、１１ｂにはインジェクタ１６、１７の燃料導入部１６ａ、１７ａが収容されている。凹部１１Ａ、１１Ｂは、エアクリーナ１１の左右方向に延びるように連続して形成されてもよく、燃料導入部１６ａ、１７ａに対向する位置に点在してもよい。

インジェクタ１７は、燃料噴射部１７ｂが挿入される燃料ポート部８Ｂがインジェクタ１６の下方に潜り込むようにして設置されている。ここで、本発明の第１の燃料噴射装置の下方に第２の燃料噴射装置の少なくとも一部が潜り込むとは、燃料導入部１６ａを通る鉛直軸Ｌ２よりも第２の燃料噴射装置の一部を構成する燃料ポート部８Ｂがシリンダヘッド３側に位置することである。

エンジン１の平面視において、図４、図７に示すように、３つのインジェクタ１７は（左から３つ目まで）、サージタンク７の上方に設置されている。なお、インジェクタ１７は、少なくとも１つ以上がサージタンク７の上方に設置されるように、上部吸気枝管８Ａとエアクリーナ１１との間の空間１８に設置されていればよい。

図３において、エアクリーナ１１には膨出部１１ｃが設けられている。膨出部１１ｃは、エアクリーナ１１の後端から下方に膨れ出ており、インジェクタ１７の後方を覆っている。

図６、図７において、サージタンク７は、スロットルボディ取付けポート部７Ａを有する。図７において、スロットルボディ取付けポート部７Ａは、インジェクタ１７の並んでいる方向、すなわち、サージタンク７の車幅方向の側部７ｄから上方に延びており、スロットルボディ取付けポート部７Ａにはスロットルボディ９が取付けられている。側部７ｄとは、スロットルボディ取付けポート部７Ａが立ち上がる起点となるサージタンク７の端部であり、本実施例では、サージタンク７の左端部である。

スロットルボディ取付けポート部７Ａは、高さ方向においてインジェクタ１７と同じ位置に設置されており、インジェクタ１７の並んでいる方向の側方においてインジェクタ１７を覆っている。

本実施例のエンジン１によれば、吸気マニホールド６の上部吸気枝管８Ａとエアクリーナ１１との間の空間１８においてインジェクタ１６がシリンダヘッド３側に設置され、インジェクタ１７がインジェクタ１６に対してシリンダヘッド３から離れて設置されている。
これに加えて、インジェクタ１６の下方に燃料ポート部８Ｂが潜り込むようにインジェクタ１７と燃料ポート部８Ｂとが設置されている。

これにより、吸気マニホールド６とエアクリーナ１１との間の狭い空間１８に異なる種類の燃料を噴射する複数のインジェクタ１６、１７を設置することができる。このため、インジェクタ１６、１７の設置スペースを低減でき、エンジン１を小型化できる。

また、燃料ポート部８Ｂによって、インジェクタ１７を配置し、インジェクタ１７が噴射する燃料を吸気ポート３Ａ内に供給しているため、インジェクタ１７が大きい場合でも、燃料ポート部８Ｂによってインジェクタ１６の下方に潜り込むことができ、インジェクタ１７をよりエンジン１側に近づけることができる。

さらに、燃料ポート部８Ｂは、くさび形をしているため、インジェクタ１６の下方により接近して配置できる。これらによって、エンジン１をより効果的に小型化することができる。

さらに、吸気マニホールド６とエアクリーナ１１とによってインジェクタ１６、１７を上下方向から挟み込むようにして設置しているので、インジェクタ１６、１７の開弁および閉弁による騒音を吸気マニホールド６とエアクリーナ１１とによって遮ることができる。このため、インジェクタ１６、１７から発生する騒音（放射音）が車内に伝播することを抑制でき、搭乗者に不快感を与えることを防止できる。

また、本実施例のエンジン１によれば、インジェクタ１６がシリンダヘッド３に取付けられており、インジェクタ１７が、上部吸気枝管８Ａに取付けられている。これにより、シリンダヘッド３に２種類のインジェクタ１６、１７を設置する場合に比べて、インジェクタ１６のみを設置することで、シリンダヘッド３の構造が複雑になることを防止でき、かつ、インジェクタ１６、１７の設置を容易に行うことができる。

さらに、上部吸気枝管８Ａにインジェクタ１６、１７を設置する場合に比べて、インジェクタ１７のみを設置することで、上部吸気枝管８Ａの長さを短くすることができ、２種類のインジェクタ１６、１７をシリンダヘッド３側に寄せることができる。

これにより、インジェクタ１６、１７を車内から遠くに設置でき、インジェクタ１６、１７から発生する騒音が車内に伝播することをより効果的に抑制できる。ここで、エンジン１は、車両の図示しないエンジンルームに設置されており、車内は、エンジン１に対して後方に設置されている。

また、本実施例のエンジン１によれば、インジェクタ１６およびインジェクタ１７は、燃料噴射部１６ｂ、燃料噴射部１７ｂがシリンダヘッド３側に向き、燃料導入部１６ａ、１７ａがシリンダヘッド３から離れる方向に向くように水平軸Ｌ１に対して傾斜している。これに加えて、水平軸Ｌ１に対するインジェクタ１６の傾斜角度θ１よりもインジェクタ１７の傾斜角度θ２が小さい。

これにより、インジェクタ１７をインジェクタ１６の下方に潜り込ませて燃料噴射部１７ｂを燃料噴射部１６ｂにより一層近づけることができる。このため、インジェクタ１６、１７同士をより一層近づけて上部吸気枝管８Ａとエアクリーナ１１との間の空間１８に設置できる。

これに加えて、インジェクタ１７の燃料噴射部１７ｂの位置を低くして、上部吸気枝管８Ａとエアクリーナ１１との間の空間１８に設置でき、エアクリーナ１１を吸気マニホールド６に近づけて設置できる。
この結果、インジェクタ１６、１７の設置スペースをより効果的に低減でき、エンジン１をより一層小型化できる。

また、本実施例のエンジン１によれば、エンジン１の平面視において、インジェクタ１７がサージタンク７の上方に設置されている。これにより、サージタンク７によってインジェクタ１７から下方に発生する騒音を遮ることができ、インジェクタ１７から発生する騒音がインジェクタ１７の下方を伝って室内に伝播することを抑制できる。

また、本実施例のエンジン１によれば、エアクリーナ１１が膨出部１１ｃを有し、膨出部１１ｃがインジェクタ１７の後方を覆うようにエアクリーナ１１から下方に膨れ出ている。

これにより、膨出部１１ｃによってインジェクタ１６、１７から後方に発生する騒音を遮ることができ、インジェクタ１６、１７から発生する騒音がインジェクタ１７から後方を伝って室内に伝播することを抑制できる。

また、本実施例のエンジン１によれば、上部吸気枝管８Ａが、シリンダヘッド３から離れるに従ってエアクリーナ１１に近づくように水平軸Ｌ１に対して傾斜している。

これにより、上部吸気枝管８Ａとエアクリーナ１１との間の空間１８をシリンダヘッド３から離れるに従って狭くすることができ、上部吸気枝管８Ａとエアクリーナ１１によって形成される開口を小さくできる。
このため、インジェクタ１６、１７から発生する騒音がインジェクタ１７から後方を伝って室内に伝播することをより効果的に抑制できる。

また、本実施例のエンジン１によれば、サージタンク７が、スロットルバルブ９Ａを有するスロットルボディ９が取付けられるスロットルボディ取付けポート部７Ａを有し、スロットルボディ取付けポート部７Ａが、インジェクタ１７の並んでいる方向のサージタンク７の側部７ｄから上方に延びている。

スロットルボディ取付けポート部７Ａは、高さ方向においてインジェクタ１７と同じ位置に設置されており、インジェクタ１７の並んでいる方向の側方においてインジェクタ１７を覆っている。

これにより、スロットルボディ取付けポート部７Ａおよびスロットルボディ９によってインジェクタ１７から側方（左方）に発生する騒音を遮ることができ、インジェクタ１７から発生する騒音がインジェクタ１７の左方を伝って室内に伝播することを抑制できる。

また、本実施例のエンジン１によれば、エアクリーナ１１の底部にインジェクタ１６、１７の燃料導入部１６ａ、１７ａが収容される凹部１１ａ、１１ｂが形成されている。

これにより、吸気マニホールド６とエアクリーナ１１との間の狭い空間１８にインジェクタ１６、１７を効率よく設置することができる。このため、インジェクタ１６、１７の設置スペースをより効果的に低減できる。これに加えて、エアクリーナ１１を吸気マニホールド６に近づけて設置できる。この結果、エンジン１を小型化できる。

本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。

１...エンジン（内燃機関）、３...シリンダヘッド、３Ａ...吸気ポート、６...吸気マニホールド、７...サージタンク、７Ａ...スロットルボディ取付けポート部、７ａ...下方（サージタンクの下方）、７ｂ...後方（サージタンクの側方）、７ｃ...上方（サージタンクの上方）、７ｄ...側部（サージタンクの側部）、８...吸気枝管、８Ａ...上部吸気枝管（サージタンクの上方に位置する吸気枝管）、８Ｂ...燃料ポート部、９...スロットルボディ、９Ａ...スロットルバルブ、１０...エアクリーナアウトレットホース（吸気管）、１１...エアクリーナ、１１ａ、１１ｂ...凹部（エアクリーナの凹部）、１１ｃ...膨出部（エアクリーナの膨出部）、１４...デリバリパイプ（第１のデリバリパイプ、第１の燃料噴射装置）、１５...デリバリパイプ（第２のデリバリパイプ、第２の燃料噴射装置）、１６...インジェクタ（第１の燃料噴射弁、第１の燃料噴射装置）、１６ｂ...燃料噴射部（第１の燃料噴射部）、１７...インジェクタ（第２の燃料噴射弁、第２の燃料噴射装置）、１７ｂ...燃料噴射部（第２の燃料噴射部）、１８...空間（吸気マニホールドとエアクリーナとの間の空間）

Claims (8)

1. 吸入空気が導入される複数の吸気ポートを有するシリンダヘッドと、
   サージタンクおよび前記サージタンクの下方から前記サージタンクの側方を通して前記サージタンクの上方に延び、延びる方向の端部が前記シリンダヘッドに連結される複数の吸気枝管を有し、前記吸気ポートに吸入空気を導入する吸気マニホールドと、
   前記吸気マニホールドの上方に設置され、吸気管を介して前記サージタンクに連結されるエアクリーナと、
   第１の燃料噴射装置および第２の燃料噴射装置を備え、
   前記第１の燃料噴射装置が、下端部に第１の燃料噴射部を有し、前記吸気ポートに第１の燃料を噴射する複数の第１の燃料噴射弁と、前記第１の燃料噴射弁に前記第１の燃料を供給する第１のデリバリパイプとを含んで構成され、
   前記第２の燃料噴射装置が、下端部に第２の燃料噴射部を有し、前記吸気ポートに前記第１の燃料と異なる種類の第２の燃料を噴射する複数の第２の燃料噴射弁と、前記第２の燃料噴射弁に前記第２の燃料を供給する第２のデリバリパイプと、前記第２の燃料噴射弁が挿入され、前記吸気ポートに前記第２の燃料を供給する燃料ポート部とを含んで構成された内燃機関であって、
   前記吸気マニホールドと前記エアクリーナとの間の空間において前記第１の燃料噴射弁が前記シリンダヘッド側に設置され、前記第２の燃料噴射弁が前記第１の燃料噴射弁に対して前記シリンダヘッドから離れて設置されており、
   前記第１の燃料噴射装置の下方に前記第２の燃料噴射装置の少なくとも一部が潜り込むように前記第２の燃料噴射装置が設置されていることを特徴とする内燃機関。
2. 前記第１の燃料噴射弁が前記シリンダヘッドに取付けられており、
   前記第２の燃料噴射弁が、前記吸気枝管に取付けられていることを特徴とする請求項１に記載の内燃機関。
3. 前記第１の燃料噴射弁および前記第２の燃料噴射弁は、前記第１の燃料噴射部および前記第２の燃料噴射部が前記シリンダヘッド側に向き、上端部が前記シリンダヘッドから離れる方向に向くように水平軸に対して傾斜しており、
   水平軸に対する前記第１の燃料噴射弁の傾斜角度よりも前記第２の燃料噴射弁の傾斜角度が小さいことを特徴とする請求項１または請求項２に記載の内燃機関。
4. 前記内燃機関の平面視において、前記第２の燃料噴射弁の少なくとも１つ以上が前記サージタンクの上方に設置されていることを特徴とする請求項１から請求項３のいずれか１項に記載の内燃機関。
5. 前記エアクリーナが膨出部を有し、
   前記膨出部は、前記第２の燃料噴射弁を覆うように前記エアクリーナから下方に膨れ出ていることを特徴とする請求項１から請求項４のいずれか１項に記載の内燃機関。
6. 前記サージタンクの上方に位置する前記吸気枝管は、前記シリンダヘッドから離れるに従って前記エアクリーナに近づくように水平軸に対して傾斜していることを特徴とする請求項１から請求項５のいずれか１項に記載の内燃機関。
7. 前記サージタンクは、スロットルバルブを有するスロットルボディが取付けられるスロットルボディ取付けポート部を有し、
   前記スロットルボディ取付けポート部は、前記第２の燃料噴射弁の並んでいる方向の前記サージタンクの側部から上方に延びており、
   前記スロットルボディ取付けポート部は、高さ方向において前記第２の燃料噴射弁と同じ位置に設置され、前記第２の燃料噴射弁の並んでいる方向の側方において前記第２の燃料噴射弁を覆っていることを特徴とする請求項１から請求項６のいずれか１項に記載の内燃機関。
8. 前記エアクリーナの底部に前記第１の燃料噴射弁および前記第２の燃料噴射弁の上端部が収容される凹部が形成されていることを特徴とする請求項１から請求項７のいずれか１項に記載の内燃機関。