JP2018128072A - 偏心揺動型の歯車装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】揺動歯車と偏心体との間に配置される偏心体軸受の寿命をより長くする。【解決手段】揺動歯車20と、偏心体30を有し揺動歯車が噛合する歯車22の軸心C22上に配置されたクランク軸26と、揺動歯車と偏心体との間に配置される偏心体軸受32と、を備えた偏心揺動型の歯車装置G1であって、偏心体軸受は、転動体33と、該転動体が転走する内輪側転走面31と、を有し、該内輪側転走面は、当該内輪側転走面の周方向において、偏心体の最大偏心方向Emaxから45度の位置P45での偏心体の軸心C30からの外径rP45が、45度±20度の各位置P25、P65での外径rP25、rP65のいずれよりも小さい。【選択図】図2

Description

本発明は、偏心揺動型の歯車装置に関する。
特許文献1に、偏心揺動型の歯車装置が開示されている。この歯車装置は、揺動する外歯歯車と、該外歯歯車が揺動しながら内接噛合する内歯歯車を備えている。歯車装置は、外歯歯車を揺動させる偏心体を有するクランク軸を備えている。外歯歯車と偏心体との間には、偏心体軸受が配置されている。
特開2015−83329号公報(図1、図6)
このような偏心揺動型の歯車装置においては、揺動歯車と偏心体との間に配置された偏心体軸受の寿命が短い(耐久性が低い)という問題があった。そのため、大型で高強度の軸受を採用する必要があり、寸法、重量、およびコストの増大要因となっていた。
本発明は、この問題を解消するためになされたものであって、揺動歯車と偏心体との間に配置される偏心体軸受の寿命をより長くすることをその課題としている。
本発明は、揺動歯車と、該揺動歯車を揺動させる偏心体と、該偏心体を有するクランク軸と、前記揺動歯車と前記偏心体との間に配置される偏心体軸受と、を備えた偏心揺動型の歯車装置であって、前記偏心体軸受は、転動体と、該転動体が転走する内輪側転走面と、を有し、該内輪側転走面は、当該内輪側転走面の周方向において、該内輪側転走面に最も荷重が掛かる最大荷重位置での前記偏心体の軸心からの外径が、前記最大荷重位置から±20度離れた各位置での外径のいずれよりも小さい構成とすることにより、上記課題を解決したものである。
偏心揺動型の歯車装置の場合、揺動歯車の揺動によるトルク伝達時に偏心体軸受が揺動歯車側から受ける荷重の大きさは、偏心方向に対して所定の関係がある。
本発明は、この点に着目し、偏心揺動型の歯車装置の内輪側転走面において、内輪側転走面に最も荷重が掛かる最大荷重位置での偏心体の軸心からの外径を、その周辺の外径よりも小さく設定し、該内輪側転走面と転動体との当接負荷を軽減させるように構成した。これにより、偏心体軸受の最大荷重および最大面圧をより小さくすることができるようになり、(内輪側転走面を含め)偏心体軸受の寿命をより長くすることができるようになる。
本発明によれば、揺動歯車と偏心体との間に配置される偏心体軸受の寿命をより長くすることができる。
本発明の実施形態に係る偏心揺動型の歯車装置の一例を示す全体断面図 図1の矢視II−II線に沿う一部に拡大断面を含む断面図 図1、図2の歯車装置の内輪側転走面の一例を示す断面図 図3の内輪側転走面と同一の内輪側転走面を示す断面図 本発明の実施形態の他の例に係る偏心揺動型の歯車装置の全体断面図 図5の矢視VI−VI線に沿う一部に拡大断面を含む断面図 図5、図6の歯車装置の内輪側転走面の一例を示す断面図 図7の内輪側転走面と同一の内輪側転走面を示す断面図
以下、図面に基づいて本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態の一例に係る偏心揺動型の歯車装置の一例を示す全体断面図、図2は、図1の矢視II−II線に沿う一部に拡大断面を含む断面図である。
この偏心揺動型の歯車装置G1は、外歯歯車(揺動歯車)20と内歯歯車22を有し、外歯歯車20が揺動しながら内歯歯車22に内接噛合している。歯車装置G1は、図示せぬモータからの動力を受ける入力軸12を備える。入力軸12にはキー28を介して2つの偏心体30が設けられている。なお、偏心体30は、入力軸12と(初めから一つの部材として)一体化されていてもよい。
この歯車装置G1においては、このように、入力軸12が偏心体30を有しており、外歯歯車20を揺動させるクランク軸26として機能している。この歯車装置G1では、クランク軸26を構成している入力軸12は、揺動する外歯歯車20が噛合している内歯歯車22の軸心C22上に1本のみ設けられている。
各偏心体30の軸心C30は、クランク軸26の軸心C26に対して所定の偏心量eだけ偏心している。なお、クランク軸26の軸心C26は、この歯車装置G1の場合、内歯歯車22の軸心C22と同じである。2つの偏心体30の偏心位相差は、180度である(互いに離反する方向に偏心している)。
主に図2を参照して、各偏心体30には、偏心体軸受32を介して外歯歯車20が組み込まれている。偏心体軸受32は、玉(またはころ)で構成された転動体33を有している。この歯車装置G1の偏心体軸受32は、専用の内外輪を有していない。つまり、偏心体30の外周31が偏心体軸受32の内輪側転走面を構成している。また、外歯歯車20の内周21が、偏心体軸受32の外輪側転走面を構成している。
本明細書では、以降、偏心体30の外周31を、適宜(偏心体軸受32の)内輪側転走面31と称し、外歯歯車20の内周21を、適宜(偏心体軸受32の)外輪側転走面21と称す。偏心体軸受32の構成については、後に詳述する。
外歯歯車20を2枚組み込んでいるのは、伝達容量の確保、および外歯歯車20が偏心揺動した際の歯車装置G1全体の動的バランスをより向上させるためである。各外歯歯車20は、偏心位相が180度異なっているが、各外歯歯車20の偏心位相に対する動力伝達特性は同一である。
内歯歯車22は、内歯歯車本体38および内歯を構成する外ピン40を有している。内歯歯車本体38は、ケーシング42と一体化され、内周に円弧状の溝部36を有している。外ピン40は、該円弧状の溝部36に回転自在に組み込まれている。内歯歯車22の内歯の数(外ピン40の本数)は、外歯歯車20の外歯の数よりも僅かだけ(この例では1だけ)多い。
一方、外歯歯車20には、該外歯歯車20の軸心(偏心体30の軸心C30と同じ)からオフセットした位置に貫通孔44が周方向において複数形成されている。各貫通孔44を内ピン(ピン部材)46が貫通している。内ピン46の外周には摺動向上部材として内ローラ48が外嵌している(内ローラ48はなくてもよい)。内ローラ48と貫通孔44は、一部のみが当接し、当接していない部位には、偏心体30の偏心量eの2倍に相当する隙間が存在している。
内ピン46は、出力軸50と一体化されたフランジ体52の圧入穴52Aに圧入されている。
ここで、偏心体軸受32の寿命を長くする構成について詳細に説明する。本構成は、偏心揺動型の歯車装置G1の動力伝達系の作用と密接な関係があるため、便宜上、偏心揺動型の歯車装置G1の動力伝達系の作用の説明と共に説明してゆく。
入力軸12(クランク軸26)が回転すると該入力軸12と一体化されている偏心体30が回転し、偏心体軸受32の転動体33を介して外歯歯車20が揺動回転する。この結果、内歯歯車22(の外ピン40)に対する外歯歯車20の噛合位置が周方向に順次ずれてゆく現象が発生する。
外歯歯車20の歯数は、内歯歯車22の歯数よりも1だけ少ないため、外歯歯車20は、クランク軸26が1回回転するごとに、1歯分だけ内歯歯車22に対して位相がずれる(自転する)ことになる。この自転成分が、内ローラ48および内ピン46を介してフランジ体52に伝達され、該フランジ体52と一体化されている出力軸50が回転する。なお、外歯歯車20の揺動成分は、内ローラ48と外歯歯車20の貫通孔44との間に確保された隙間によって吸収される。
このように、偏心体軸受32の転動体33は、偏心体30の外周で構成される内輪側転走面31の揺動(クランク軸26の軸心C26に対する径方向の進退動)を受けながら転動し、外歯歯車20の内周で構成される外輪側転走面21を介して外歯歯車20を揺動させる。
外歯歯車20の外歯と内歯歯車22の内歯(外ピン40)との噛合反力は、内ローラ48および内ピン46を介してフランジ体52に伝達され、該フランジ体52を回転させるが、同時に偏心体軸受32にも掛かってくる。偏心体軸受32の転動体33は、外歯歯車20側から強い反力(荷重)を受けながら内輪側転走面31と外輪側転走面21の間で転動することになる。
ここで、偏心体軸受32を構成する外輪側転走面21は、偏心体30の最大偏心方向Emaxに対して絶えず周方向位置が変わる。また、各転動体33も、内輪側転走面31と外輪側転走面21との間にあって、偏心体30の最大偏心方向Emaxに対して絶えず転動位置が変わる。ところが、内輪側転走面31は、構造上、最大偏心方向Emaxから所定の範囲(図2における大荷重範囲A1の近傍)のみにおいて強い荷重を受け続けることになってしまう。つまり、内輪側転走面31は、常に、当該大荷重範囲A1の近傍が耐久性上酷な状態に置かれることになり、フレーキング(剥離)等の損傷が発生し易くなっている。
そこで、本歯車装置G1では、特に大きな荷重が掛かる最大荷重位置Pmaxの近傍での偏心体30の軸心C30からの外径を、その周辺での偏心体30の軸心C30からの外径よりも小さく設定している(真円に対して「凹形状」に形成している)。
なお、以降、「偏心体の軸心からの外径(距離)」を単に「外径」と称す。
より具体的には、偏心揺動型の歯車装置G1の偏心体軸受32の内輪側転走面31は、当該内輪側転走面31の周方向において、該内輪側転走面31に最も荷重が掛かる最大荷重位置Pmaxでの外径rPmaxが、最大荷重位置Pmaxから±20度離れた各位置(Pmax−20)、(Pmax+20)での外径r(Pmax−20)、r(Pmax+20)のいずれよりも小さい。つまり、rPmax<r(Pmax−20)であり、かつrPmax<r(Pmax+20)である。
以上の構成により、最大荷重位置Pmaxの近傍は、その周辺に対して「凹形状」となり、その分、最大荷重位置Pmaxの近傍で発生する偏心体軸受32(の転動体33)の最大荷重および最大面圧をより小さくすることができるようになる。その結果、偏心体軸受32の寿命をより長くすることができる。
内輪側転走面31の周方向において、最も大きな荷重の掛かる最大荷重位置Pmaxは、偏心揺動型の歯車装置の基本構成や、減速比、偏心体の偏心量等の各種諸元に依存して決まる(諸元が与えられれば、計算で求めることができる)。しかしながら、偏心体を有するクランク軸が内歯歯車(揺動歯車が噛合する歯車)の軸心上に配置されるという基本構成を有する偏心揺動型の歯車装置の場合、最大荷重位置Pmaxは、偏心体の最大偏心方向Emaxから(該偏心体の回転方向に)概ね45度の近傍となる。
そのため、上記「最大荷重位置Pmax」は、このタイプの歯車装置(偏心体を有するクランク軸が内歯歯車(揺動歯車が噛合する歯車)の軸心上に配置されるという基本構成を有する偏心揺動型の歯車装置)の場合、事実上、「最大偏心方向Emaxから(該偏心体の回転方向に)45度の位置」と捉えてもよい。
換言するならば、当該歯車装置を、正転および逆転の両方向の回転を行わせる親機械に組み込む場合には、最大偏心方向から±45度の近傍の2箇所に最大荷重位置Pmaxが存在することになる。したがって、正逆両回転で使用する歯車装置の場合は、例えば後述する実施形態のように、内輪側転走面の形状を、軸と直角の断面において、最大偏心方向Emax−最小偏心方向Eminに対して線対称に形成しておくことにより、該歯車装置の正転時にも、また逆転時にも、本発明の意図する作用効果を得ることができる。
歯車装置が組み込まれる親機械の性質上、特定の回転方向の使用しかしないこと、あるいは、昇降機に組み込むときのように特定の回転方向の使用時にのみ大きな荷重が掛かること等の特殊な事情かある場合は、当該特定の回転方向に対して本発明の条件が満たされれば足りる。最大偏心方向からいずれかの方向において本発明の条件が満たされていれば、本発明の範疇に含まれる。
図3に、歯車装置G1の偏心体30の内輪側転走面31の具体的な設計例を示す。
この図3の設計例に係る内輪側転走面31では、当該内輪側転走面31の周方向において、偏心体30の最大偏心方向Emaxから45度の位置P45での外径rP45が、該45度の位置P45から±20度離れた各位置P25、P65での外径rP25、rP65のいずれよりも小さくなるように設定している。この結果、この例では、位置P45での外径は、(従来の)ベース真円31B相当の外径rPに対して、δ45だけ小さくなっている。
つまり、最大偏心方向Emaxから45度の位置P45の近傍は、その周辺(±20度離れた位置)よりも凹形状となっており、前述した作用効果が得られる。この図3の形状を有する内輪側転走面31を有する偏心体軸受32によれば、転動体33の最大荷重を約14%低減でき、かつ、転動体33の最大面圧を約7%低減できることが確認されている。
前述したように、内輪側転走面31の形状は、軸と直角の断面において、最大偏心方向Emax−最小偏心方向Eminに対して線対称に形成されている。これにより、歯車装置G1の正転時にも、また逆転時にも、同様の作用効果が得られる。
一方、本来、真円であるべき軸受の内輪側転走面31を偏心体30の軸心C30に対して真円でない形状に設定すると、軸受としての動的バランスが崩れ、例えば、運転音(騒音)が増大したり、(偏心量eが変化することによって)角度伝達誤差が増大したりする等の不具合が発生する虞がある。なお、角度伝達誤差とは、入力軸12の回転角度に対して本来生じるべき出力軸50の回転角度に対する実際の出力軸50の回転角度の相違を意味している。
図3の設計例に係る内輪側転走面31は、この点について十分な配慮がなされている。
全体の概略形状から説明すると、この内輪側転走面31は、最大偏心方向Emaxでの外径rEmaxは、ベース真円31B相当の外径rPよりもδEmaxだけ大きい。また、最大偏心方向Emaxから11度〜70度の位置P11〜P70まで、広い範囲に亘って外径が、ベース真円31B相当の外径rPよりも小さく設定されている。さらに、最大偏心方向Emaxから70度〜155度の位置P70〜P155までは、ベース真円31B相当の外径rPよりもむしろ大きな外径となっている。なお、最大偏心方向Emaxから155度〜180度の位置P155〜P180までは、ベース真円31B相当の外径rPと同一である(特に修正されていない)。
以下、より詳細に説明する。
先ず、この歯車装置G1の内輪側転走面31は、当該内輪側転走面31の周方向において、偏心体30の最大偏心方向Emaxから90度の位置P90での外径rP90が、偏心体30の最大偏心方向Emaxから70度(90度−20度)の位置P70での外径rP70よりも大きく、かつ偏心体30の最大偏心方向Emaxから110度(90度+20度)の位置P110での外径rP110よりも大きくなるように設定されている。
すなわち、偏心体30の最大偏心方向Emaxから90度の位置P90での外径rP90が、該90度の位置P90から±20度離れた位置P70、P110での外径rP70、rP110のいずれよりも大きい。なお、この設計例では、位置P90での外径rP90は、ベース真円31B相当の外径rPよりもδ90だけ大きい。また、最大外径は、最大偏心方向Emaxから96度の位置P96での外径rP96である。
このように構成することにより、小径(凹)とした領域に隣接して、大径(凸)とした領域を連続させることができ、内輪側転走面31の円滑性(非急変性)をより高く維持することができる。その結果、軸受としての動的バランスが大きく崩れるのを防止でき、運転音や角度伝達誤差の増大等の不具合の発生をより低減することができるようになる。
なお、この図3の設計例の構成は、周方向における2つの範囲(凹とした範囲と凸とした範囲)での周方向長さに着目すると、「この歯車装置G1の内輪側転走面31は、当該内輪側転走面31の周方向において、偏心体30の最大偏心方向Emaxから45度±20度の大荷重範囲A1の周方向長さLA1が、偏心体30の最大偏心方向Emaxから90度±20度の調整範囲B1の周方向長さLB1よりも短くなっている」とも言い得る。
これにより、一部のみ小径(凹)としたことにより周方向の一部のみの周方向長さ(転走面長さ)が急に短くなることによる不具合を回避できる。つまり、周方向長さLA1を短くした大荷重範囲A1に隣接して、周方向長さLB1が長い調整範囲B1を敢えて連続させることにより、内輪側転走面31上の転動体33の全体の動きの円滑性をより高く維持することができる。したがって、軸受としての動的バランスが大きく崩れるのを防止できる。
図4は、図3と全く同一の内輪側転走面31を別の視点から観察したものである。
この内輪側転走面31の設計例は、内輪側転走面31の周方向における2つの範囲での最小外径に着目するならば、「この歯車装置G1の内輪側転走面31は、当該内輪側転走面31の周方向において、偏心体30の最大偏心方向Emaxから56度±20度の範囲(36度から76度までの範囲)C1の最小外径(この例では40度の位置P40での外径に相当)rsP40が、90度±5度の範囲(85度から95度までの範囲)D1の最小外径(この例では85度の位置P85での外径に相当)rsP85より小さい」とも言い得る。
上記「56度±20度の範囲C1」および「90度±5度の範囲D1」という範囲の具体的数値は、偏心体30を有するクランク軸26が内歯歯車(揺動歯車が噛合する歯車)22の軸心C22上に配置されるという基本構成を有する種々の諸元の歯車装置G1に関して実際に最適設計を複数回試みた結果、得られた数値である。
また、この内輪側転走面31の設計例は、「偏心体30の最大偏心方向Emaxでの外径rEmaxは、偏心体30の最大偏心方向Emaxから36度の位置P36から76度の位置P76までの範囲(56度±20度の範囲)C1の最小外径rsP40よりも大きい」とも言い得る。なお、前述したように、偏心体30の最大偏心方向Emaxでの外径rEmaxは、位置P56±20度の範囲C1の最小外径rsP40よりも大きいだけでなく、ベース真円31B相当の外径rPよりも、δEmaxだけ大きい。
この構成により、外径が小さい部分が最大偏心方向Emaxを挟んで対称に隣接しているにも拘わらず、外歯歯車20をより確実に最大偏心方向Emaxに偏心させることができ、特に角度伝達誤差をより低減させることができる。
さらに、この内輪側転走面31の構成は、「偏心体30の最小偏心方向Eminでの外径rEminは、偏心体30の最大偏心方向Emaxから85度の位置P85から95度の位置P95までの範囲(90度±5度の範囲)D1の最小外径rsP85よりも小さい」とも言い得る。
この構成は、最小偏心方向Eminにおいては、大径とした範囲D1よりも小さな外径rEminが確保されるというものである。これにより、径の大きな部分が、最小偏心方向Eminを挟んで対称に隣接しているにも拘わらず、最小偏心方向Emin近傍の外歯歯車20をより安定して揺動させることができ、偏心体軸受32の動的安定性をより増大させることができる。
この内輪側転走面31の設計例では、これらの構成が採用されている結果、本歯車装置G1の偏心体軸受32は、内輪側転走面31が偏心体30の軸心C30に対して真円でないにも拘わらず、偏心体軸受32の軸受としての機能を高く維持することができ、かつ、寿命をより長くすることができる。前述したように、この内輪側転走面31を有する偏心体軸受32によれば、転動体33の最大荷重を約14%低減でき、かつ、転動体33の最大面圧を約7%低減できることが確認されている。
また、内輪側転走面31の形状が、軸と直角の断面において、最大偏心方向Emax−最小偏心方向Eminに対して線対称に形成されているため、歯車装置G1の正転時にも、また、逆転時にも同様の作用効果を得ることができる。
図5〜図8に、本発明の他の実施形態に係る偏心揺動型の歯車装置G2の例を示す。
この偏心揺動型の歯車装置G2は、外歯歯車120を揺動させる偏心体130を有するクランク軸126を、内歯歯車122(揺動歯車が噛合する歯車)の軸心C122からR126だけオフセットした位置に複数本(この例では3本)備えている。
各クランク軸126には、軸方向同位置に、該クランク軸126の軸心C126に対して偏心した外周を有する偏心体130が軸方向に2個並んで形成されている。各クランク軸126の軸方向同位置にある偏心体130同士は、偏心位相が揃えられている。なお、2つの偏心体130の偏心位相差は、この例では180度である(互いに離反する方向に偏心している)。
各クランク軸126には、該クランク軸126に動力を入力するためのクランク軸歯車114が連結されている。各クランク軸歯車114は、入力軸112に設けられた入力歯車111と同時に噛合している。入力軸112は、モータ110のモータ軸110Aによって駆動される。
クランク軸126の偏心体130には、偏心体軸受132を介して外歯歯車120が組み込まれている。外歯歯車120は、内歯歯車122に揺動しながら内接噛合している。つまり、外歯歯車120が揺動する歯車に相当している。内歯歯車122の歯数は、外歯歯車120の歯数よりも僅かだけ(この例では1だけ)多い。
外歯歯車120の軸方向両側には、一対のキャリヤ151、152が配置されている。負荷側のキャリヤ152からはキャリヤピン153が一体的に突出されている。キャリヤピン153は外歯歯車120を非接触で貫通している。
一対のキャリヤ151、152は、一対の主軸受158、159を介してケーシング160に支持されている。この歯車装置G2は、ケーシング160に連結ボルト161を介して第1の相手部材162が連結される。また、負荷側のキャリヤ152には、第2の相手部材164が連結される。なお、クランク軸126は、一対のテーパころ軸受166、167を介してキャリヤ151、152に支持されている。
この偏心揺動型の歯車装置G2において、入力軸112の回転によって3個のクランク軸歯車114が回転されると、各クランク軸126は同一の回転速度で回転する。クランク軸126の軸方向同位置にある偏心体130同士は、位相が揃えられているため、負荷側の偏心体130によって負荷側の偏心体軸受132を介して負荷側の外歯歯車120が揺動され、反負荷側の偏心体130によって反負荷側の偏心体軸受132を介して反負荷側の外歯歯車120が揺動される。
これにより、内歯歯車122と外歯歯車120との間に相対回転が生じ、外歯歯車120を貫通しているクランク軸126が内歯歯車122の軸心C122の周りを公転し、さらにこのクランク軸126の公転により、該クランク軸126を支持しているキャリヤ151、152が内歯歯車122の軸心C122の周りで自転する。したがってケーシング160に連結されている第1の相手部材162に対し、キャリヤ152に連結されている第2の相手部材164を相対回転させることができる。
ここで、先の歯車装置G1は、内ローラ48および内ピン46を介して外歯歯車20の自転成分をフランジ体52から取り出すようにしていたが、この歯車装置G2では、クランク軸126の公転を介して外歯歯車120の自転成分をキャリヤ151、152から取り出すようにしている。そのため、偏心体軸受132に作用する荷重の掛かり方が、先の歯車装置G1とは異なる。
以下、具体的に説明する。
図6に示されるように、この歯車装置G2の内輪側転走面131は、当該内輪側転走面131の周方向において、該内輪側転走面131に最も荷重が掛かる最大荷重位置Qmaxでの外径rQmaxが、最大荷重位置Qmaxから±20度離れた各位置(Qmax−20)、(Qmax+20)での外径r(Qmax−20)、r(Qmax+20)のいずれよりも小さい。つまり、rQmax<r(Qmax−20)であり、かつ、rQmax<r(Qmax+20)である。
この構成により、最大荷重位置Qmaxの近傍は、その周辺に対して、「凹形状」となり、その分、最大荷重位置Qmaxの近傍で発生する偏心体軸受132(の転動体133)の最大荷重および最大面圧をより低めることができるようになる。その結果、偏心体軸受132の寿命をより長くすることができる。
最大荷重位置Qmaxは、既に説明したように、偏心揺動型の歯車装置の基本構成や、減速比、偏心体の偏心量等の各種諸元に依存して決まる。しかしながら、偏心体を有するクランク軸が内歯歯車(揺動歯車が噛合する歯車)の軸心からオフセットした位置に複数本配置されるという基本構成を有する偏心揺動型の歯車装置の場合、最大荷重位置Qmaxは、偏心体の最大偏心方向Emaxから(該偏心体の回転方向に)概ね120度の近傍となる。
そのため、上記「最大荷重位置Qmax」は、このタイプの歯車装置(偏心体を有するクランク軸が内歯歯車(揺動歯車が噛合する歯車)の軸心からオフセットした位置に複数配置されるという基本構成を有する偏心揺動型の歯車装置)の場合、事実上、「最大偏心方向Emaxから(該偏心体の回転方向に)120度の位置」と捉えてもよい。
図7に、歯車装置G2の偏心体130の内輪側転走面131の具体的な設計例を示す。
全体の概略形状から説明すると、この内輪側転走面131は、偏心体130の最大偏心方向Emaxでの外径rEmaxは、ベース真円131B相当の外径rQと同一である。また、最大偏心方向Emaxから11度〜92度の位置Q11〜Q92までの外径が、ベース真円131B相当の外径rQよりも大きく設定されている。さらに、最大偏心方向Emaxから92度〜155度の位置Q92〜Q155までは、ベース真円131B相当の外径rQよりも小さな外径となっている。なお、最小偏心方向Eminから155度から最小偏心方向Eminの位置Q155〜Q180までの外径は、ベース真円131B相当の外径rQより大きい。
以下、より詳細に説明する。
先ず、図7の設計例に係る内輪側転走面131は、当該内輪側転走面131の周方向において、偏心体130の最大偏心方向Emaxから120度の位置Q120での内輪側転走面131の外径rQ120が、最大偏心方向Emaxから100度(120度−20度)の位置Q100での外径rQ100よりも小さく、かつ最大偏心方向Emaxから140度(120度+20度)の位置Q140での外径rQ140よりも小さくなるように設定している。すなわち、rQ120<rQ100、かつrQ120<rQ140である。この例では、結果として最大偏心方向Emaxから120度での位置Q120での外径rQ120は、ベース真円131B相当の外径rQより、δ120だけ小さくなっている。この結果、先の歯車装置G1と同様の寿命を長くする効果が得られる。
また、本歯車装置G2においても、内輪側転走面131を偏心体130の軸心C130に対して真円でない形状に設定しているため軸受としての動的バランスが崩れる虞がある。そのため、この歯車装置G2の内輪側転走面131は、当該内輪側転走面131の周方向において、偏心体130の最大偏心方向Emaxから70度の位置Q70での外径rQ70が、偏心体130の最大偏心方向Emaxから50度(70度−20度)の位置Q50での外径rQ50よりも大きく、かつ偏心体130の最大偏心方向Emaxから90度(70度+20度)の位置Q90での外径rQ90よりも大きくなるように設定されている。この例では、結果として、最大偏心方向Emaxから70度の位置Q70での外径rQ70は、ベース真円131B相当の外径rQより、δ70だけ大きくなっている。
すなわち、偏心体130の最大偏心方向Emaxから70度の位置Q70での外径rQ70が、その±20度の位置での外径rQ50、rQ90のいずれよりも大きく、rQ70>rQ50、かつrQ70>rQ90が成立するように設定されている。なお、この設計例での最大外径は、最大偏心方向Emaxから66度の位置Q66での外径rQ66である。
この結果、先の歯車装置G1と同様に、小径(凹)とした部分に隣接して、大径(凸)とする部分を連続させることができ、内輪側転走面131の円滑性(非急変性)をより高く維持することができる。したがって、軸受としての動的バランスが大きく崩れるのを防止でき、運転音や角度伝達誤差の増大等の不具合の発生をより低減することができるようになる。
また、この設計例では、周方向における2つの範囲(凹形状の大荷重範囲A2と凸形状の調整範囲B2)での周方向長さに着目して、以下のようにも言い得る。すなわち、この歯車装置G2の内輪側転走面131は、当該内輪側転走面131の周方向において、偏心体130の最大偏心方向Emaxから120度±20度の大荷重範囲A2の周方向長さLA2が、偏心体130の最大偏心方向Emaxから70度±20度の調整範囲B2の周方向長さLB2よりも短い。
これにより、一部のみ小径(凹)としたことにより周方向の一部分のみの周方向長さ(転走面長さ)が急に短くなることによる不具合を回避できる。つまり、周方向長さLA2の短い大荷重範囲A2に隣接して、周方向長さLB2の長い調整範囲B2を連続させることにより、内輪側転走面131上の転動体133の全体の動きの円滑性をより高く維持することができる。したがって、先の歯車装置G1と同様に、軸受としての動的バランスが大きく崩れるのを防止できる。
図8は、図7と全く同一の内輪側転走面131を別の視点から観察したものである。
この内輪側転走面131の設計例では、周方向における2つの範囲C2、D2での最小外径に着目して、以下のようにも言い得る。すなわち、この歯車装置G2での内輪側転走面131は、当該内輪側転走面131の周方向において、偏心体130の最大偏心方向Emaxから108度の位置Q108±20度の範囲(88度から128度までの範囲)C2の最小外径(この例では123度の位置Q123での外径に相当)rsQ123が、74度の位置Q74の±5度の範囲(69度〜79度の範囲)D2の最小外径(この例では79度の位置Q79での外径に相当)rsQ79よりも小さい。
上記「108度±20度の範囲C2」および「74度±5度の範囲D2」という具体的数値は、偏心体130を有するクランク軸126が、内歯歯車(揺動歯車が噛合する歯車)122の軸心C122からR126だけオフセットした位置に複数本配置されているという基本構成を有する種々の諸元の歯車装置G2に関して実際に最適設計を複数回試みた結果、導かれた数値である。
また、この設計例では、偏心体130の最小偏心方向Eminでの外径rEminは、偏心体130の最大偏心方向Emaxから88度の位置Q88から128度の位置Q128までの範囲(位置Q108±20度の範囲)C2での最小外径rsQ123よりも大きく設定している。なお、偏心体130の最小偏心方向Eminでの外径rEminは、位置Q88±20度の範囲C2の最小外径rsQ123よりも大きいだけでなく、ベース真円131B相当の外径rQよりも、δEminだけ大きい。
この構成が適用されていることにより、径が小さい部分が最小偏心方向Eminを挟んで対称に隣接しているにも拘わらず、最小偏心方向Emin近傍の外歯歯車120をより安定して揺動させることができ、偏心体軸受132の動的安定性をより増大させることができる。
さらに、この設計例では、「偏心体130の最大偏心方向Emaxの外径rEmaxは、偏心体130の最大偏心方向Emaxから74度±5度(69度〜79度)の範囲D2での最小外径rsQ79よりも小さく設定している。これにより、径が大きな部分が最大偏心方向Emaxを挟んで隣接しているにも拘わらず、外歯歯車120をより確実に支障なく最大偏心方向Emaxに偏心させることができる。
これらの構成が採用されている結果、内輪側転走面131は偏心体130の軸心C130に対して真円でないにも拘わらず、偏心体軸受132の軸受としての機能を高く維持することができ、偏心体軸受132の寿命を長くしつつ、新たな不具合が発生するのを極力低減することができる。
また、内輪側転走面131の形状が、軸と直角の断面において、最大偏心方向Emax−最小偏心方向Eminに対して線対称に形成されているため、歯車装置G2の正転時にも、また、逆転時にも同様の作用効果を得ることができる。
なお、本発明が適用可能な偏心揺動型の歯車装置の構成は、上記2つの具体例には限定されない。例えば、上記歯車装置においては、いずれも揺動歯車としての外歯歯車を2枚有していたが、本発明は、揺動歯車を1枚のみ有するもの、あるいは3枚以上有するものにも適用可能である。
また、上記歯車装置においては、内歯歯車の自転が拘束され、揺動歯車である外歯歯車の自転成分を取り出す構成とされていたが、本発明は、揺動歯車が自転を拘束された状態で揺動し、揺動歯車が噛合する歯車の方が回転する歯車装置にも適用可能である。
さらには、上記歯車装置においては、外歯歯車が揺動歯車として揺動するタイプの歯車装置が示されていたが、本発明は、内歯歯車が揺動歯車として外歯歯車に対して揺動しながら噛合する歯車装置にも適用可能である。
すなわち、本発明は、いずれのタイプの偏心揺動型の歯車装置についても、揺動歯車と該揺動歯車を揺動させる偏心体との間に配置される偏心体軸受に対して適用可能であり、同様の作用効果を得ることができる。
また、上記実施形態においては、偏心体軸受が内輪を有さず、偏心体の外周が内輪側転走面を構成する例が示されていた。しかし、本発明は、このような例に限定されず、例えば、偏心体軸受は専用の内輪を有していてもよい。この場合は、その内輪の転走面に対して、同様に適用することができ、同様の作用効果を得ることができる。
本発明は、偏心揺動型の歯車装置に対して適用可能である。
G1…歯車装置
20…外歯歯車(揺動歯車)
22…内歯歯車
26…クランク軸
30…偏心体
31…内輪側転走面
32…偏心体軸受
Emax…偏心体の最大偏心方向
Emin…偏心体の最小偏心方向
P45…偏心体の最大偏心方向から45度の位置
P25…偏心体の最大偏心方向から25度の位置
P65…偏心体の最大偏心方向から65度の位置
rP45…45度の位置での外径
rP25…25度の位置での外径
rP65…65度の位置での外径

Claims (13)

  1. 揺動歯車と、該揺動歯車を揺動させる偏心体と、該偏心体を有し前記揺動歯車が噛合する歯車の軸心上に配置されたクランク軸と、前記揺動歯車と前記偏心体との間に配置される偏心体軸受と、を備えた偏心揺動型の歯車装置であって、
    前記偏心体軸受は、転動体と、該転動体が転走する内輪側転走面と、を有し、
    該内輪側転走面は、当該内輪側転走面の周方向において、前記偏心体の最大偏心方向から45度の位置での前記偏心体の軸心からの外径が、該45度の位置から±20度離れた各位置での外径のいずれよりも小さい
    ことを特徴とする偏心揺動型の歯車装置。
  2. 請求項1に記載の偏心揺動型の歯車装置において、
    前記内輪側転走面は、当該内輪側転走面の周方向において、前記偏心体の最大偏心方向から90度の位置での前記偏心体の軸心からの外径が、該90度の位置から±20度離れた各位置での外径のいずれよりも大きい
    ことを特徴とする偏心揺動型の歯車装置。
  3. 揺動歯車と、該揺動歯車を揺動させる偏心体と、該偏心体を有し前記揺動歯車が噛合する歯車の軸心上に配置されたクランク軸と、前記揺動歯車と前記偏心体との間に配置される偏心体軸受と、を備えた偏心揺動型の歯車装置であって、
    前記偏心体軸受は、転動体と、該転動体が転走する内輪側転走面と、を有し、
    該内輪側転走面は、当該内輪側転走面の周方向において、前記偏心体の最大偏心方向から45度±20度の範囲の周方向長さが、前記偏心体の最大偏心方向から90度±20度の範囲の周方向長さよりも短い
    ことを特徴とする偏心揺動型の歯車装置。
  4. 揺動歯車と、該揺動歯車を揺動させる偏心体と、該偏心体を有し前記揺動歯車が噛合する歯車の軸心上に配置されたクランク軸と、前記揺動歯車と前記偏心体との間に配置される偏心体軸受と、を備えた偏心揺動型の歯車装置であって、
    前記偏心体軸受は、転動体と、該転動体が転走する内輪側転走面と、を有し、
    該内輪側転走面は、当該内輪側転走面の周方向において、前記偏心体の最大偏心方向から56度±20度の範囲の前記偏心体の軸心からの最小外径が、前記偏心体の最大偏心方向から90度±5度の範囲の前記偏心体の軸心からの最小外径よりも小さい
    ことを特徴とする偏心揺動型の歯車装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の偏心揺動型の歯車装置において、
    前記偏心体の最大偏心方向での前記内輪側転走面の前記偏心体の軸心からの外径が、前記偏心体の最大偏心方向から56度±20度の範囲の前記内輪側転走面の前記偏心体の軸心からの最小外径よりも大きい
    ことを特徴とする偏心揺動型の歯車装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の偏心揺動型の歯車装置において、
    前記偏心体の最小偏心方向での前記内輪側転走面の前記偏心体の軸心からの外径が、前記偏心体の最大偏心方向から90度±5度の範囲の前記内輪側転走面の前記偏心体の軸心からの最小外径よりも小さい
    ことを特徴とする偏心揺動型の歯車装置。
  7. 揺動歯車と、該揺動歯車を揺動させる偏心体と、該偏心体を有し前記揺動歯車が噛合する歯車の軸心からオフセットした位置に複数本配置されたクランク軸と、前記揺動歯車と前記偏心体との間に配置される偏心体軸受と、を備えた偏心揺動型の歯車装置であって、
    前記偏心体軸受は、転動体と、該転動体が転走する内輪側転走面と、を有し、
    該内輪側転走面は、当該内輪側転走面の周方向において、前記偏心体の最大偏心方向から120度の位置での前記偏心体の軸心からの外径が、該120度の位置から±20度離れた各位置での外径のいずれよりも小さい
    ことを特徴とする偏心揺動型の歯車装置。
  8. 請求項7に記載の偏心揺動型の歯車装置において、
    前記内輪側転走面は、当該内輪側転走面の周方向において、前記偏心体の最大偏心方向から70度位置での前記偏心体の軸心からの外径が、該70度の位置から±20度離れた各位置での外径のいずれよりも大きい
    ことを特徴とする偏心揺動型の歯車装置。
  9. 揺動歯車と、該揺動歯車を揺動させる偏心体と、該偏心体を有し前記揺動歯車が噛合する歯車の軸心からオフセットした位置に複数本配置されたクランク軸と、前記揺動歯車と前記偏心体との間に配置される偏心体軸受と、を備えた偏心揺動型の歯車装置であって、
    前記偏心体軸受は、転動体と、該転動体が転走する内輪側転走面と、を有し、
    該内輪側転走面は、当該内輪側転走面の周方向において、前記偏心体の最大偏心方向から120度±20度の範囲の周方向長さが、前記偏心体の最大偏心方向から70度±20度の範囲の周方向長さよりも短い
    ことを特徴とする偏心揺動型の歯車装置。
  10. 揺動歯車と、該揺動歯車を揺動させる偏心体と、該偏心体を有し前記揺動歯車が噛合する歯車の軸心からオフセットした位置に複数本配置されたクランク軸と、前記揺動歯車と前記偏心体との間に配置される偏心体軸受と、を備えた偏心揺動型の歯車装置であって、
    前記偏心体軸受は、転動体と、該転動体が転走する内輪側転走面と、を有し、
    前記内輪側転走面は、当該内輪側転走面の周方向において、前記偏心体の最大偏心方向から108度±20度の範囲の前記偏心体の軸心からの最小外径が、前記偏心体の最大偏心方向から74度±5度の範囲の前記偏心体の軸心からの最小外径よりも小さい
    ことを特徴とする偏心揺動型の歯車装置。
  11. 請求項7〜10のいずれかに記載の偏心揺動型の歯車装置において、
    前記偏心体の最小偏心方向での前記偏心体の軸心からの外径が、前記偏心体の最大偏心方向から108度±20度の範囲の前記偏心体の軸心からの最小外径よりも大きい
    ことを特徴とする偏心揺動型の歯車装置。
  12. 請求項7〜11のいずれかに記載の偏心揺動型の歯車装置において、
    前記偏心体の最大偏心方向での偏心体の軸心からの外径が、前記偏心体の最大偏心方向から74度±5度の範囲の前記偏心体の軸心からの最小外径よりも小さい
    ことを特徴とする偏心揺動型の歯車装置。
  13. 揺動歯車と、該揺動歯車を揺動させる偏心体と、該偏心体を有するクランク軸と、前記揺動歯車と前記偏心体との間に配置される偏心体軸受と、を備えた偏心揺動型の歯車装置であって、
    前記偏心体軸受は、転動体と、該転動体が転走する内輪側転走面と、を有し、
    該内輪側転走面は、当該内輪側転走面の周方向において、該内輪側転走面に最も荷重が掛かる最大荷重位置での前記偏心体の軸心からの外径が、前記最大荷重位置から±20度離れた各位置での外径のいずれよりも小さい
    ことを特徴とする偏心揺動型の歯車装置。
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