JP2018127694A - 金属酸化物の製錬方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明に係る金属酸化物の製錬方法は、金属酸化物を原料として、炭素質還元剤により高温下で還元処理を行って還元物を得る製錬方法である。例えば、金属酸化物として、酸化ニッケルや酸化鉄等を含有するニッケル酸化鉱を原料とし、その製錬原料に対して炭素質還元剤を用いて高温下で還元することでフェロニッケルを製造する方法が挙げられる。
本実施の形態に係るニッケル酸化鉱の製錬方法は、製錬原料であるニッケル酸化鉱を炭素質還元剤等と混合、混練して混合物を作り、その混合物に対して還元処理を施すことによって、メタルであるフェロニッケルとスラグとを生成させる方法である。なお、メタルであるフェロニッケルは、還元処理を経て得られたメタルとスラグとを含む混合物から、そのメタルを分離することで回収することができる。
混合処理工程S1は、ニッケル酸化鉱を含む原料粉末を混合して混合物を得る工程である。具体的に、混合処理工程S1では、製錬原料であるニッケル酸化鉱と、鉄鉱石、フラックス成分、バインダー、炭素質還元剤等の、例えば粒径が0.2mm〜0.8mm程度の原料粉末とを所定の割合で混合して混合物を得る。
還元投入前処理工程S2は、混合処理工程S1で得られた混合物を、塊状物に塊状化し、あるいは容器に充填する工程である。すなわち、この還元投入前処理工程S2では、原料粉末を混合して得られた混合物を、後述する還元処理工程S3にて使用する炉に投入し易くし、また効率的に還元反応が起こるように成形する。
得られた混合物を塊状化する場合には、その混合物を塊状物に形成(造粒)する。具体的には、得られた混合物に対して塊状化に必要な所定量の水分を添加し、例えば塊状物製造装置(転動造粒機、圧縮成形機、押出成形機など)等を用いて塊(以下、「ペレット」ともいう)に成形する。
得られた混合物を容器に充填する場合には、その混合物を押出機等で混練しながら所定の容器に充填することができる。このように、容器に充填したのち、そのまま次工程の還元処理工程S3にて還元処理を行ってもよいが、容器に充填せいた混合物をプレス等により押し固めることが好ましい。容器内で混合物を押し固めて成形することによって、混合物の密度を上げることができるとともに、密度が均一化し、還元反応がより均一に進み易くなり、品質ばらつきの小さいフェロニッケルを製造することができる。
還元処理工程S3では、混合処理工程S1にて原料粉末が混合され、還元投入前処理工程S2にて塊状化あるいは容器に充填された混合物を、所定の還元温度に還元加熱する。還元処理工程S3における混合物の還元加熱処理により、製錬反応が進行して、メタルとスラグとが生成する。
乾燥工程S31では、原料粉末を混合して得られた混合物に対して乾燥処理を施す。この乾燥工程S31は、主に混合物中の水分や結晶水を飛ばすことを目的とする。
予熱工程S32では、乾燥工程S31での乾燥処理により水分を除去した後の混合物を予熱(予備加熱)する。
還元工程S33では、予熱工程S32にて予熱した混合物を所定の還元温度で還元処理する。具体的に、還元工程S33における還元処理は、炉床が回転し、その炉床がグラファイトで構成されている回転炉床炉を用いて行われる。
ここで、図3は、炉床が回転する回転炉床炉の構成例を示す図(平面図)である。図3に示すように、回転炉床炉1は、炉床が回転する領域10を有し、領域10は4つ分割されてそれぞれで処理室(10a,10b,10c,10d)を構成している。
回転炉床炉1を使用した還元処理においては、ニッケル酸化鉱に含まれる金属酸化物である酸化ニッケルは可能な限り完全に還元し、一方で、ニッケル酸化鉱と共に原料粉末として混合した鉄鉱石等に由来する酸化鉄は一部だけ還元して、目的とするニッケル品位のフェロニッケルが得られようにすることが好ましい。
必須の態様ではないが、還元工程S33を経て得られた還元物を、回転炉床炉内で所定の高い温度条件で保持する温度保持工程S34を行うようにしてもよい。このように、還元工程S33における所定の還元温度での還元処理により得られた還元物を、すぐに冷却するのではなく、高温の雰囲気で保持することによって、還元物中において生成したメタル成分を沈降させて粗大化させることができる。
冷却工程S35では、還元工程S33を経て得られた還元物、または温度保持工程S34にて所定の時間に亘り高温保持した後の還元物を、続く分離工程S4にて分離回収できる温度まで冷却する。
分離工程S4は、還元処理工程S3にて生成した還元物からメタル(フェロニッケルメタル)を分離し回収する。具体的に、分離工程S4では、混合物を還元加熱処理することによって得られた、メタル相(メタル固相)とスラグ相(スラグ固相)とを含む混在物(還元物)から、メタル相を分離して回収する。
原料鉱石としてのニッケル酸化鉱と、鉄鉱石と、フラックス成分である珪砂及び石灰石と、バインダーと、炭素質還元剤である石炭粉(炭素含有量:85重量%、平均粒径:約190μm)とを、適量の水を添加しながら混合機を用いて混合して混合物を得た。なお、炭素質還元剤は、酸化ニッケルと酸化鉄(Fe2O3)とを過不足なくメタルに還元するのに必要な化学当量の合計値を100%としたときに、炭素量で33%に相当する分量で含有させた。
次に、混練して得られた混合物を18つに分類し、それぞれの混合物試料を、パン型造粒機を用いてφ17±1.5mmの球状のペレットに成形した。
(還元処理工程)
次に、図3に例示したような還元炉床炉1を用いて、18つに分類したそれぞれの混合物試料を用いて処理条件を変えて還元処理を行った。回転炉床炉1としては、図3に示すように、その炉外に、ペレットを乾燥する乾燥室20と、乾燥室20に連続して設けられた予熱室30と、炉内における処理室10a〜10dを経て得られた還元物を冷却する冷却室40とが接続されているものを用いた。
ニッケルメタル率=ペレット中のメタル化したNiの量÷(ペレット中の全てのNi量)×100(%) ・・・(i)
メタル中ニッケル含有率=ペレット中のメタル化したNiの量÷(ペレット中のメタルしたNiとFeの合計量)×100(%) ・・・(ii)
還元物回収率=回収した還元物の重量÷(回収した還元物の重量+回収時に炉床に残った還元物の重量)×100(%) ・・・(iii)
10 領域
10a,10b,10c,10d 処理室(還元室、温度保持室)
11 金属製炉床台
12 炉床(グラファイトで構成された炉床)
20 乾燥室
30 予熱室
40 冷却室
Claims (8)
- 金属酸化物と炭素質還元剤とを混合して得られた混合物を乾燥する乾燥工程と、
乾燥させた混合物を予熱する予熱工程と、
炉床が回転し、該炉床がグラファイトで構成されている回転炉床炉を用いて、予熱後の混合物を還元する還元工程と、
得られた還元物を冷却する冷却工程と、
を有する還元処理工程を含む
金属酸化物の製錬方法。 - 前記還元工程を経て得られた還元物を、前記回転炉床炉内で所定の温度に保持する温度保持工程に付し、所定の時間で保持した後に、該還元物を前記冷却工程に供給する
請求項1に記載の金属酸化物の製錬方法。 - 前記温度保持工程では、前記還元物を1300℃以上1500℃以下の温度に保持する
請求項1又は2に記載の金属酸化物の製錬方法。 - 前記還元工程では、還元温度を1200℃以上1450℃以下として還元する
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の金属酸化物の製錬方法。 - 前記乾燥工程にて乾燥させる前記混合物は、
少なくとも、金属酸化物と、炭素質還元剤とを混合して混合物を得る混合工程と、
得られた混合物を塊状化する処理又は所定の容器に充填する処理を行う前処理工程と、
を経て得られたものである
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の金属酸化物の製錬方法。 - 前記還元処理工程における前記冷却工程にて冷却した還元物を、メタルとスラグとに分離して回収する分離工程を有する
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の金属酸化物の製錬方法。 - 金属酸化物は、ニッケル酸化鉱石である
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の金属酸化物の製錬方法。 - 前記還元物は、フェロニッケルを含有する
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の金属酸化物の製錬方法。
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