JP2018126689A - 水処理システムおよび水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ろ過装置の閉塞を抑制するとともに、ろ過装置の洗浄性を向上する水処理システムおよび水処理方法を提供する。【解決手段】実施形態の水処理システムは、微細化装置と、凝集装置と、ろ過装置と、逆洗装置と、を持つ。微細化装置は、濁質を含む被処理水に凝集剤を混合させることにより、被処理水中に形成される、濁質と凝集剤を含む濁質含有物を微細化させる。凝集装置は、微細化された濁質含有物を凝集させて凝集物とする。ろ過装置は、凝集物を含む被処理水をろ過する。逆洗装置は、ろ過装置を逆洗する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、水処理システムおよび水処理方法に関する。
上下水道、排水処理、用水供給等の分野においては、水を浄化するために、様々な方法が考案され、実施されている。水の浄化方法は、水中の固形物や溶解物のうち、不要な物や後段プロセスに排出することができない物等を除去する方法である。
一般的な水の浄化方法としては、水槽を設置して、そこに被処理水を滞留させ、比重差と重力により固形物を分離する沈降分離や浮上分離、加圧により空気を溶解させた水を固形物と接触させて、固形物に微細気泡を付着させ浮上させる加圧浮上分離等が挙げられる。
被処理水が、油分や有機物、多量の懸濁物質(以下、「濁質」と言う。)、コロイド(微細な濁質)等を含有する場合には、比重差を利用して、固形物を分離することが困難である。その場合には、沈降分離や浮上分離に加えて、被処理水に凝結剤や凝集剤等の薬品を添加して、固形物を粗大化させてから分離する凝集処理を併用する。その他にも、多孔質のセラミクスや樹脂を用いてろ過する膜分離や、微生物に有機物等を捕食させる活性汚泥法等を用いてもよい。
このような分離法の中でも、凝集処理と膜分離を組み合わせた凝集ろ過は、微細孔を有する膜材料等により、凝集処理によって粗大化させた被処理水中の凝集物を分離する方法である。膜材料としては、凝集物の大きさに応じた孔径の微細孔を有するものが用いられる。これにより、必要な分離精度が確保される。
凝集ろ過における課題としては、例えば、ろ過流速が挙げられる。膜材料は、面にてろ過するため、膜材料およびそれを支持する構造物等の体積が、被処理水の流量に比例して大きくなる。その結果、設備コストが高くなる。単位面積当たりにおける被処理水の流量を多くすることができる膜材料を用いることができれば、設備を小型化することができる。これにより、設備の設置面積を小さくすることができるとともに、設備を円滑に運用することができる。
また、凝集ろ過における他の課題としては、例えば、膜材料の洗浄性が挙げられる。膜材料の洗浄性とは、膜材料の洗浄の容易性のことである。凝集ろ過では、凝集物を連続的にろ過するので、膜材料の表面に凝集物が堆積する。さらに、バイオフィルムや有機高分子等の粘着性で透水性に劣る物質が、膜材料の表面近傍に付着すると、ろ過流速が遅くなる。その場合、膜材料を逆洗したり、薬品洗浄したりすることにより、膜材料の表面近傍の付着物を除去する。なお、付着物の除去し易さは、凝集物および膜材料の性状に応じて変化する。
このような問題に鑑みて、従来、表面が不活性なフッ素樹脂を用いた膜材料(特に、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等)や、表面積を大きくした膜材料(中空糸膜等)が開発されてきた。しかしながら、これらの膜材料だけでは十分とは言えず、ファウリングの問題は現在も解消されていない。
特開2015−85252号公報
本発明が解決しようとする課題は、ろ過装置の閉塞を抑制するとともに、ろ過装置の洗浄性を向上する水処理システムおよび水処理方法を提供することである。
実施形態の水処理システムは、微細化装置と、凝集装置と、ろ過装置と、逆洗装置と、を持つ。微細化装置は、濁質を含む被処理水に凝集剤を混合させることにより、被処理水中に形成される、濁質と凝集剤を含む濁質含有物を微細化させる。凝集装置は、微細化された濁質含有物を凝集させて凝集物とする。ろ過装置は、凝集物を含む被処理水をろ過する。逆洗装置は、ろ過装置を逆洗する。
第1の実施形態の水処理システムを示す模式図。 濁質とゲル状の凝集剤を示す図。 濁質と凝集剤を含む濁質含有物を示す図。 凝集物を示す図。 ろ過工程を示す図。 逆洗工程を示す図。 ろ過流速の変化を示す図。 一般的な凝集ろ過において形成される凝集物を示す図。 第2の実施形態の水処理システムを示す模式図。 均質化工程を経た濁質含有物を示す図。 均質化工程を経た濁質含有物の凝集物を示す図。
以下、実施形態の水処理システムおよび水処理方法を、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
(水処理システム)
図1を用いて、第1の実施形態に係る水処理システムを説明する。
図1に示す水処理システム100は、微細化装置1と、凝集装置2と、ろ過装置3と、逆洗装置4とから概略構成されている。これらの装置は、被処理水を移送する方向に沿って、この順に設けられている。
水処理システム100は、図1に示すように、被処理水貯留槽5と、凝集剤貯留槽6とを有していてもよい。これらの構成要素は、配管等からなる流路で接続されている。
微細化装置1は、濁質を含む被処理水に凝集剤を混合させるとともに、被処理水中に形成される、濁質と凝集剤を含む濁質含有物を微細化させる装置である。
微細化装置1では、濁質を含む被処理水に凝集剤を添加した凝集剤含有被処理水を撹拌することにより、濁質を含む被処理水に凝集剤を混合させるとともに、濁質含有物を微細化させる。また、この撹拌により、微細化された濁質含有物が被処理水に分散される。
微細化装置1は、濁質、凝集剤および濁質含有物を含む被処理水を収容するための撹拌槽7を有する。
微細化装置1において、濁質を含む被処理水に凝集剤を混合させることにより、濁質含有物を微細化させるための撹拌とは、撹拌槽7内の濁質、凝集剤および濁質含有物を含む被処理水に対してエネルギーを投入することで生じる、溶解性または不溶性の微細な物質間のせん断力、物質間の衝突、物質と撹拌槽7の内壁面との衝突等によって、物質間の結合を切り離し、微細化させることである。ここで、溶解性または不溶性の微細な物質とは、濁質および濁質含有物のことである。
微細化装置1は、濁質、凝集剤および濁質含有物を含む被処理水を撹拌する際の撹拌力が、下記の式(1)で定義される撹拌力(G)で1000以上であることが好ましい。
G=(P/(V・μ))1/2・・・(1)
(式中、Pは微細化装置に投入したエネルギー(W)、Vは微細化装置に備えられ、被処理水を収容する撹拌槽の容量(m)、μは水の粘性係数(kg/m・s)を表わす。)
撹拌力(G)が1000以上であれば、濁質を含む被処理水に凝集剤を均一に混合させるとともに、濁質含有物を微細化させることができる。
微細化装置に投入したエネルギーP(W)は、装置によって確認することができる。
微細化装置1は、分散装置、攪拌装置および乳化装置からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。これらの装置は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの装置を用いることにより、濁質を含む被処理水に凝集剤を均一に混合させるとともに、濁質含有物を微細化させることができる。
凝集装置2は、微細化された濁質含有物を凝集させて凝集物とする装置である。
凝集装置2は、濁質含有物を含む被処理水を収容するための処理槽8を有する。
凝集装置2としては、一般的な撹拌翼を備えた撹拌装置等が用いられる。
凝集装置2では、微細化された濁質含有物を凝集させて凝集物とするために、一般的な凝集ろ過における撹拌が行われる。すなわち、凝集装置2では、処理槽8内の濁質含有物を含む被処理水に対してエネルギーを投入することにより、濁質含有物と濁質含有物を衝突させて、その物質同士を付着させ、粗大化させる。
ろ過装置3は、凝集装置2で得られた凝集物を含む被処理水をろ過し、凝集物と処理水に固液分離する装置である。
ろ過装置3としては、多数の微細孔を有する膜材料、板材料等が挙げられる。
逆洗装置4は、ろ過後の被処理水または清浄な水を逆流(水処理システム100による凝集ろ過において、被処理水を移送する方向とは反対方向)させて、ろ過装置3を洗浄する装置である。
被処理水貯留槽5は、配管等からなる流路を介して、微細化装置1と産業施設200に接続されている。
被処理水貯留槽5は、産業施設200から排出された被処理水(廃水)を貯留し、その被処理水を微細化装置1へ供給する槽である。
凝集剤貯留槽6は、被処理水貯留槽5と微細化装置1を接続する流路の途中で、かつ、その流路における微細化装置1の直前に、配管等からなる流路を介して接続されている。
凝集剤貯留槽6は、被処理水貯留槽5から微細化装置1へ供給される直前の被処理水に、凝集剤を添加する槽である。
なお、図1では、凝集剤貯留槽6が、被処理水貯留槽5と微細化装置1を接続する流路の途中に接続され、その流路の途中で、凝集剤貯留槽6から被処理水に凝集剤を添加している場合を例示したが、本実施形態はこれに限定されない。本実施形態では、凝集剤貯留槽6を微細化装置1に直接、接続して、凝集剤貯留槽6から微細化装置1内の処理水に直接、凝集剤を添加してもよい。
(水処理方法)
図1〜図8を用いて、水処理システム100を用いた水処理方法の一例を説明するとともに、水処理システム100の作用を説明する。
第1の実施形態に係る水処理システム100において、処理対象の被処理水とは、例えば、産業施設200から排出される油分や有機物、固形物、コロイド等の濁質を含む産業廃水等である。
被処理水は、ポンプ等により、被処理水貯留槽5から微細化装置1へ移送される。
次いで、被処理水貯留槽5から微細化装置1へ移送中の被処理水に、凝集剤貯留槽6から凝集剤を添加する。凝集剤を添加する位置は、微細化装置1の直前とする。
凝集剤の添加量は、特に限定されず、被処理水における濁質の含有量において適宜調整される。
次いで、微細化装置1により、被処理水貯留槽5から移送された濁質を含む被処理水に凝集剤を混合させることにより、被処理水中に形成される、濁質と凝集剤を含む濁質含有物を微細化させる(微細化工程)。
微細化工程では、微細化装置1により、図2に示すような、撹拌槽7内の被処理水に含まれる、濁質310と粗大化したゲル状の凝集剤320を混合する。それとともに、図3に示すように、濁質310と凝集剤320を含む濁質含有物330を、濁質310の大きさ程度まで微細化させる。より詳細には、微細化装置1による撹拌力によって被処理水を撹拌することにより、粗大化した凝集剤320を微細化するとともに、濁質310同士の凝集を抑制しつつ、微細化した凝集剤320と濁質310を衝突させて、これらを付着させる。これにより、図3に示すように、濁質310の表面を薄い膜状の凝集剤320が被覆して、濁質含有物330が形成される。濁質含有物330では、濁質310の表面形状に沿って、凝集剤320が薄い膜状に付着する。そのため、凝集剤320によって、濁質310の表面の凹凸が平滑になる。また、図3に示すように、濁質含有物330は、単独の濁質310を薄い膜状の凝集剤320が被覆した状態をなしており、複数の濁質310を凝集剤320が被覆した状態をなしていない。濁質含有物330は、このような状態をなすことにより、微細化する。
濁質含有物330に含まれる凝集剤320の体積が小さくなれば、同一の体積における濁質含有物330の表面積は大きくなる。これにより、凝集剤320を効率よく使用することができるばかりでなく、濁質含有物330において、強度の低いゲルからなる凝集剤320の量を減少して、後述する逆洗工程によって、濁質310を被複する凝集剤320が壊れるのを抑制することができる。したがって、後述する逆洗工程によって、ろ過装置3から濁質含有物330が剥離し易い。また、後述するろ過工程を繰り返しても、濁質含有物330がろ過装置3の微細孔内やその近傍に付着したまま残留することを抑制することができる。その結果として、ろ過流速の低下を抑制することができる。
微細化工程において、濁質、凝集剤および濁質含有物を含む被処理水を撹拌する際の撹拌力は、上述の通り、上記の式(1)で定義される撹拌力(G)で1000以上であることが好ましい。
凝集剤としては、鉄系凝集剤やアルミニウム系凝集剤が用いられる。
鉄系凝集剤としては、例えば、ポリ鉄、塩化第二鉄等が挙げられる。
アルミニウム系凝集剤としては、例えば、硫酸アルミニウム(硫酸バンド)、ポリ塩化アルミニウム(PAC)等が挙げられる。
濁質含有物を得た後、その粒径(外径)を確認するために、濁質含有物の粒径を測定することが好ましい。すなわち、濁質含有物の粒径の測定を、微細化工程と凝集工程の間(微細化装置1と凝集装置2の間)にて行うことが好ましい。
濁質含有物の粒径の測定方法としては、例えば、レーザー回折、動的光散乱法、画像処理等の一般的な測定方法が用いられる。
次いで、凝集装置2により、微細化装置1から移送された、微細化された濁質含有物を含む処理水を撹拌し、処理水内にて、微細化された濁質含有物を凝集させて凝集物とする(凝集工程)。
凝集工程では、凝集装置2により、図3に示すような、処理槽8内の微細化された濁質含有物330を凝集させて、図4に示すような凝集物400とする。より詳細には、凝集装置2による撹拌力によって微細化された濁質含有物を含む被処理水を撹拌することにより、濁質含有物330と濁質含有物330を衝突させて、濁質含有物330同士を付着させ、粗大化させて、凝集物400とする。
凝集物を得た後、その粒径(外径)が、ろ過工程に適した大きさとなっているか否かを確認するために、凝集物の粒径を測定することが好ましい。すなわち、凝集物の粒径の測定を、凝集工程とろ過工程の間(凝集装置2とろ過装置3の間)にて行うことが好ましい。
凝集物の粒径の測定方法としては、例えば、レーザー回折、動的光散乱法、画像処理等の一般的な測定方法が用いられる。
次いで、ろ過装置3により、凝集装置2から移送された凝集物を含む被処理水をろ過し、凝集物と処理水とに固液分離する(ろ過工程)。
ろ過工程では、図5に示すように、ろ過装置3に、凝集物400を含む被処理水500を通水することにより、被処理水500から、それに含まれる凝集物400を分離し、ろ液(ろ過後の処理水)510を得る。
被処理水500をろ過する際、所定の圧力が被処理水500に加えられることで、被処理水500は一定流量または一定圧力でろ過装置3に供給される。一定時間、被処理水500のろ過を行うと、被処理水500に含まれる凝集物400がろ過装置3の表面や微細孔(図6において、ろ過装置3を被処理水500の供給側αから等価側βへ貫通する孔)3a内に堆積する。すると、被処理水500がろ過装置3を透過する抵抗が増して、被処理水500がろ過装置3を透過する際の流速(以下、「ろ過流速」と言う。)が時間の経過に伴って低下する。すなわち、ろ過装置3において被処理水500が透過する容易性(以下、「透過性」と言う。)が低下する。
被処理水500の透過性が低下した場合、図6に示すように、ろ液510または清浄な水を洗浄水520として用い、この洗浄水520を逆流(水処理システム100による凝集ろ過において、被処理水500を移送する方向とは反対方向)させて、ろ過装置3を洗浄(逆洗)する(逆洗工程)。
ろ過装置3の洗浄は、定期的に行うことが好ましい。これにより、ろ過装置3の透過性を回復することができる。
逆洗工程では、所定の圧力が洗浄水520に加えられ、洗浄水520が所定の流量でろ過装置3の透過側βから供給側αに供給される。洗浄液520がろ過装置3の微細孔3aを透過側βから供給側αに向かって通過する際に、ろ過装置3やその微細孔3aの表面に付着した凝集物400は、ろ過装置3やその微細孔3aの表面から剥離して、洗浄水520に伴って、ろ過装置3から除去される。
洗浄液520を用いてろ過装置3を逆洗し、ろ過装置3に付着している凝集物400を、ろ過装置3から除去することにより、ろ過装置3に付着している凝集物400の堆積量を低減することができる。これにより、ろ過装置3に、凝集物400を含む被処理水500を通水させる際において、被処理水500のろ過流速を回復させることができる。洗浄により、ろ過流速が回復したろ過装置3を用いて、再度、使用開始当初に近い状態のろ過流速で、被処理水500のろ過を行うことが可能となる。
一般的に、被処理水のろ過とろ過装置の洗浄(逆洗)を繰り返し行い、ろ過装置のろ過流速を回復させて、再度、被処理水のろ過が行われる。
しかしながら、図7に示すように、ろ過装置を洗浄しただけでは、ろ過装置のろ過流速を初期の値にまで回復することができない。なぜならば、図8に示すように、一般的な凝集ろ過において形成される凝集物410は、強度の低いゲルからなる凝集剤320の量が多く、凝集剤320がろ過装置に残留するからである。
そのため、被処理水のろ過とろ過装置の洗浄を繰り返し行うにしたがって、被処理水のろ過流速は徐々に低下し、最終的には、フィルターを洗浄しても、ろ過装置における被処理水のろ過流速が十分に回復せず、ろ過装置が閉塞する。
本実施形態では、微細化装置1と凝集装置2を個別に備えた場合を例示したが、本実施形態はこれに限定されない。本実施形態では、同一の装置内で、上述の微細化工程と凝集工程を行ってもよい。
[第2の実施形態]
(水処理システム)
図9を用いて、第2の実施形態に係る水処理システムを説明する。
なお、図1に示した第1の実施形態に係る水処理システムと同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図9に示す第2の実施形態に係る水処理システム600は、微細化装置1と、凝集装置2と、ろ過装置3と、逆洗装置4と、均質化装置9とから概略構成されている。
均質化装置9は、微細化装置1と凝集装置2の間に設けられている。均質化装置9は、微細化装置1で微細化された濁質含有物を含む被処理水に旋回流を与えて、濁質を被複する凝集剤の表面を平滑にする(均質化)する装置である。
均質化装置9は、濁質含有物を含む被処理水を収容するための処理槽10を有する。
均質化装置9としては、処理槽10内の濁質含有物を含む被処理水に旋回流を生じさせることができるものが用いられる。均質化装置9としては、例えば、容器回転型の転動装置が挙げられる。
(水処理方法)
図9〜図11を用いて、水処理システム600を用いた水処理方法の一例を説明するとともに、水処理システム600の作用を説明する。
本実施形態の水処理方法では、第1の実施形態の各工程に加えて、微細化工程と凝集工程の間に、微細化された濁質含有物を含む被処理水に旋回流を与える均質化工程を有する。
均質化工程では、均質化装置9により、微細化装置1から移送された微細化された濁質含有物を含む処理水に旋回流を与えて、処理水内にて、濁質を被複する凝集剤の表面を平滑にする(均質化)する。
これにより、図10に示すように、濁質310を被覆する凝集剤320の表面が平滑となった濁質含有物330が得られる。
均質化工程において、凝集剤320の表面を平滑にする(均質化する)程度は、濁質含有物330の真球度が1.6以下、濁質含有物330の中心を一方向に通る線分の長さ(粒径)を短軸、濁質含有物330の中心を通り、前記の短軸と直交する線分の長さ(粒径)を長軸とした場合のアスペクト比(短軸/長軸)が0.8以下であることが好ましい。真球度を1.6以下、かつ、アスペクト比を0.8以下とすれば、濁質含有物330を、一般に真球状微粒子と呼ばれる状態にすることができる。また、濁質含有物330を均質化することにより、凝集工程において、濁質含有物を凝集させた際に、図11に示すように、同一体積における濁質含有物330の充填率が高まるため、凝集剤320を効率よく使用することができるばかりでなく、濁質含有物330において、強度の低いゲルからなる凝集剤320を減少することができる。これにより、逆洗工程によって、濁質310を被複する凝集剤320が壊れるのを抑制することができる。したがって、逆洗工程によって、ろ過装置3から濁質含有物330が剥離し易く、ろ過工程を繰り返しても、濁質含有物330がろ過装置3の微細孔内やその近傍に付着したまま残留することを抑制することができ、結果として、ろ過流速の低下を抑制することができる。さらに、濁質含有物330の充填率が高まることから、凝集物400の隙間に保持される水の量も減り、結果として、凝集物400からなる汚泥の量を減らすことができる。
濁質含有物330を均質化した後、その粒径(外径)を測定することが好ましい。すなわち、均質化した濁質含有物330の粒径の測定を、均質化工程と凝集工程の間(均質化装置9と凝集装置2の間)にて行うことが好ましい。
均質化した濁質含有物330の粒径の測定方法としては、例えば、レーザー回折、動的光散乱法、画像処理等の一般的な測定方法が用いられる。
本実施形態では、微細化装置1と凝集装置2と均質化装置9を個別に備えた場合を例示したが、本実施形態はこれに限定されない。本実施形態では、同一の装置内で、上述の微細化工程と凝集工程と均質化工程を行ってもよい。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、微細化装置1により、被処理水中に形成される、濁質と凝集剤を含む濁質含有物を微細化させた後、凝集装置2により、微細化された濁質含有物を凝集させて凝集物とすることによって、ろ過装置3の閉塞を抑制することができるとともに、ろ過装置3の洗浄性を向上することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1・・・微細化装置、2・・・凝集装置、3・・・ろ過装置、4・・・逆洗装置、5・・・被処理水貯留槽、6・・・凝集剤貯留槽、7・・・撹拌槽、8・・・処理槽、9・・・均質化装置、10・・・処理槽、100・・・水処理システム、200・・・産業施設、310・・・濁質、320・・・凝集剤、330・・・濁質含有物、400・・・凝集物、410・・・一般的な凝集物、500・・・被処理水、510・・・ろ液、520・・・洗浄水、600・・・水処理システム。

Claims (8)

  1. 濁質を含む被処理水に凝集剤を混合させることにより、前記被処理水中に形成される、前記濁質と前記凝集剤を含む濁質含有物を微細化させる微細化装置と、
    前記微細化された濁質含有物を凝集させて凝集物とする凝集装置と、
    前記凝集物を含む被処理水をろ過するろ過装置と、
    前記ろ過装置を逆洗する逆洗装置と、を備える水処理システム。
  2. 前記微細化装置は、前記濁質、前記凝集剤および前記濁質含有物を含む被処理水を撹拌する際の撹拌力が、下記の式(1)で定義される撹拌力(G)で1000以上である請求項1に記載の水処理システム。
    G=(P/(V・μ))1/2・・・(1)
    (式中、Pは微細化装置に投入したエネルギー(W)、Vは微細化装置に備えられ、被処理水を収容する撹拌槽の容量(m)、μは水の粘性係数(kg/m・s)を表わす。)
  3. 前記微細化装置と前記凝集装置の間に、前記微細化された濁質含有物を含む被処理水に旋回流を与える均質化装置を備える請求項1または2に記載の水処理システム。
  4. 前記微細化装置は、分散装置、攪拌装置および乳化装置からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか1項に記載の水処理システム。
  5. 濁質を含む被処理水に凝集剤を混合させることにより、前記被処理水中に形成される、前記濁質と前記凝集剤を含む濁質含有物を微細化させる微細化工程と、
    前記微細化された濁質含有物を凝集させて凝集物とする凝集工程と、
    前記凝集物を含む被処理水をろ過するろ過工程と、を有する水処理方法。
  6. 前記ろ過装置を逆洗する逆洗工程を有する請求項5に記載の水処理方法。
  7. 前記微細化工程において、前記濁質、前記凝集剤および前記濁質含有物を含む被処理水を撹拌する際の撹拌力が、下記の式(1)で定義される撹拌力(G)で1000以上である請求項5または6に記載の水処理方法。
    G=(P/(V・μ))1/2・・・(1)
    (式中、Pは微細化工程で用いられる微細化装置に投入したエネルギー(W)、Vは微細化装置に備えられ、被処理水を収容する撹拌槽の容量(m)、μは水の粘性係数(kg/m・s)を表わす。)
  8. 前記微細化工程と前記凝集工程の間に、前記微細化された濁質含有物を含む被処理水に旋回流を与える均質化工程を有する請求項5〜7のいずれか1項に記載の水処理方法。
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