JP2018126105A - プラセンタエキスの製造方法、プラセンタエキス含有粉体の製造方法および加工食品の製造方法 - Google Patents

プラセンタエキスの製造方法、プラセンタエキス含有粉体の製造方法および加工食品の製造方法 Download PDF

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【課題】臭気を低減し、臭気低減に要した工程を省略して製造コストを下げることができるプラセンタエキスの製造方法、プラセンタエキス含有粉体の製造方法および加工食品の製造方法を提供する。【解決手段】発酵液が消臭性を有する発酵を行う食品用酵母により糖質溶液を発酵させ、生成した発酵液にプラセンタを入れて自己消化させることにより低分子化プラセンタエキスを得る。食品用酵母には、白神こだま酵母(登録商標)を用いる。自己消化は、プラセンタを入れた発酵液を40℃乃至60℃で16時間乃至72時間保つことにより行う。作成した低分子化プラセンタエキスに白神こだま酵母(登録商標)および糖質を入れ、20℃乃至35℃で24時間乃至7日間、再発酵させて再発酵プラセンタエキスを得る。【選択図】なし

Description

本発明は、酵母を用いたプラセンタエキスの製造方法、プラセンタエキス含有粉体の製造方法および加工食品の製造方法に関する。
胎盤(プラセンタ)は、古くからヨーロッパや中国で美容と健康目的で使用されてきた。この胎盤から抽出されたプラセンタエキスには、アミノ酸やペプチド、コラーゲンなど様々な成分が含まれ、近年注目されている。胎盤起源としては、牛や豚、羊などが用いられている。
このプラセンタエキスの製造は、プラセンタに含まれるタンパク質を低分子化させることを主な工程とする。低分子化させる方法として、酸分解(特許文献1参照)や酵素分解(特許文献2参照)による方法が知られている。また、タンパク質を低分子化させないプラセンタエキス製造法として、冷凍・解凍を繰り返して生じるドリップを、希釈や加熱することなく、膜分離で精製する方法(特許文献3参照)も開発されている。
上記プラセンタエキス製造法において酵素的に低分子化する方法は、生成物の収率が高いため多用されている。タンパク質分解酵素としてはパパイヤなどの植物由来(特許文献4参照)や微生物由来、膵臓などの動物由来のものが使用されている。また、プラセンタに含有される自己消化酵素を活用した技術(特許文献5参照)もある。
上述のように、プラセンタエキス製造は蛋白質分解を主工程として行っているが、原料に特有の臭気が強くまた、酵素処理では臭気がさらに強まるため、脱臭や臭気マスキング操作をする必要があった。
この臭気を低減する目的で、プラセンタエキス製造において発酵や発酵物を併用した技術も開発されている(特許文献5、特許文献6参照)。
特開2013−048564号公報 特開2004−97033号公報 特開2014−91718号公報 特許3995183号公報 特許4156507号公報 特許3984952号公報
しかしながら、特許文献1〜6の従来技術では、強烈な原料臭の脱臭や臭気マスキングはできず、そのため臭気低減化の工程を取り入れる必要があり、製造コストがかさむという課題があった。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、臭気を低減し、臭気低減に要した工程を省略して製造コストを下げることができるプラセンタエキスの製造方法、プラセンタエキス含有粉体の製造方法および加工食品の製造方法を提供することを目的としている。
本発明者らは、発酵物乃至発酵液が消臭性を示す食品用酵母で予め発酵させた発酵液中で、プラセンタを高温自己消化させることにより、プラセンタタンパク質が低分子化され、且つ自己消化による臭気増強がないプラセンタエキスを製造できることを新規に見いだして、本発明を完成するに至った。
また、このプラセンタエキスをさらに同一の食品用酵母により再発酵させることにより、残存するプラセンタ由来の臭気がマスキングされることを新規に見いだした。
さらに、これらのプラセンタエキスを用いて種々の健康食品や加工食品が製造可能であることを新規に見いだした。
上記目的を達成するために、本発明に係るプラセンタエキスの製造方法は、発酵液が消臭性を有する発酵を行う食品用酵母により糖質溶液を発酵させ、生成した発酵液にプラセンタを入れて自己消化させることにより低分子化プラセンタエキスを得ることを特徴とする。
本発明により、安全性の高い食品用酵母を使用して、臭気を低減したプラセンタエキスを製造することができ、臭気低減に要した工程を省略して製造コストを下げることができる。
前記食品用酵母は、サッカロマイセス(Saccharomyces)属、ジゴサッカロマイセス(Zygosaccharomyces)属、キャンディダ(Candida)属、クルイベロマイセス(Kluyveromyces)属またはピキア(Pichia)属の酵母から選択可能であり、サッカロマイセス・セレビジエ(Saccharomyces cerevisiae)、ジゴサッカロマイセス・ロキシー(Zygosaccharomyces rouxii)、キャンディダ・バーサティリス(Candida versatilis)、キャンディダ・エチェリシイ(Candida etchellsii)、クルイベロマイセス・セルモトレランス(Kluyveromyces thermotoleranse)、サッカロマイセス・ロゼイ(Saccharomyces rosei)、サッカロマイセス・エキシグス(Saccharomyces exiguus)、キャンディダ・ミレリ(Candida milleri)、サッカロマイセス・ロキシー(Saccharomyces rouxii)、ピキア・サイトイ(Pichia saitoi)などが使用できるが、特に、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)である白神こだま酵母(登録商標)が好ましい。
本発明において、前記プラセンタを入れた前記発酵液を40℃乃至60℃で16時間乃至72時間保って自己消化させることにより前記低分子化プラセンタエキスを得ることが好ましい。
本発明において、前記低分子化プラセンタエキスに前記食品用酵母および糖質を入れ、再発酵させて再発酵プラセンタエキスを得ることが好ましい。
この再発酵により、一層の臭気低減を図ることができる。
本発明において、前記低分子化プラセンタエキスを20℃乃至35℃で24時間乃至7日間、再発酵させて前記再発酵プラセンタエキスを得ることが好ましい。
本発明に係るプラセンタエキス含有粉体の製造方法は、前述のプラセンタエキスの製造方法により製造されたプラセンタエキスを粉体に微細化することを特徴とする。
本発明により、安全性の高い食品用酵母を使用して、臭気を低減したプラセンタエキス含有粉体を製造することができ、臭気低減に要した工程を省略して製造コストを下げることができる。
本発明に係る加工食品の製造方法は、前述のプラセンタエキスの製造方法により製造されたプラセンタエキスを食品に配合することを特徴とする。
本発明により、臭気を低減したプラセンタエキスを配合した加工食品を製造することができ、臭気低減に要した工程を省略して製造コストを下げることができる。
本発明によれば、臭気を低減し、臭気低減に要した工程を省略して製造コストを下げることが可能なプラセンタエキスの製造方法、プラセンタエキス含有粉体の製造方法および加工食品の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明者らは、発酵液が消臭性を有する食品用酵母で予め発酵させた溶液中でプラセンタを40℃乃至60℃で16時間乃至72時間、自己消化させることにより、プラセンタタンパク質が低分子化するとともに臭気が低減したプラセンタエキスの製造が可能であることを新規に見いだした。さらに、自己消化後に同一の食品用酵母で自己消化液を20℃乃至35℃で24時間乃至7日間、再発酵させることにより、一層臭気の低減化がなされたプラセンタエキスを低コストで製造できることを新規に見いだし、また、この臭気のマスキングされたプラセンタエキスを配合した健康食品及び加工食品の製造が可能であることを新規に見いだした。
本実施の形態のプラセンタエキスの製造方法では、発酵液が消臭性を有する発酵を行う食品用酵母により糖質溶液を発酵させ、生成した発酵液にプラセンタを入れて自己消化させることにより低分子化プラセンタエキスを得る。食品用酵母には、白神こだま酵母(登録商標)を用いることが好ましい。白神こだま酵母(登録商標)は、安全性の高い食品用酵母として用いられている。発酵液には、発酵物が含まれる。
自己消化は、プラセンタを入れた発酵液を40℃乃至60℃で16時間乃至72時間保つことにより行うことが好ましい。
作成した低分子化プラセンタエキスに白神こだま酵母(登録商標)および糖質を入れ、20℃乃至35℃で24時間乃至7日間、再発酵させて再発酵プラセンタエキスを得る。糖質は、酵母が十分に発酵するための栄養源となる。糖質には、ブドウ糖を用いることが好ましい。
本実施の形態のプラセンタエキスの製造方法により、プラセンタタンパク質が低分子化するとともに、得られたプラセンタエキスの臭気を低減させることができる。特に、前述の再発酵により、臭気をマスキングし、一層の臭気低減を図ることができる。このため、臭気低減に要した工程を省略して製造コストを下げることができる。
本実施の形態のプラセンタエキス含有粉体の製造方法では、前述のプラセンタエキスの製造方法により製造されたプラセンタエキスを粉体に微細化することにより、プラセンタエキス含有粉体が得られる。粉体に微細化する方法は、、噴霧乾燥が好ましいが、乾固させた後、粉砕する方法であってもよい。得られたプラセンタエキス含有粉体は、臭気がマスキングされて低減される。
本実施の形態の加工食品の製造方法では、前述のプラセンタエキスの製造方法により製造されたプラセンタエキスを食品に配合することにより、加工食品が得られる。得られた加工食品は、臭気がマスキングされて低減される。加工食品の範疇には、健康食品が含まれる。加工食品は、飲料でもゼリーでも固形食品であってもよい。
本実施の形態では、自己消化温度を高温とした分解方法により、高収率でペプチドやアミノ酸を生成したプラセンタエキスを製造することができる。
以上のとおり、本実施の形態により以下の(1)、(2)、(3)を提供することができる。
(1)発酵物乃至発酵液が消臭性を有する、安全性の高い食品用酵母を使用した発酵液を予め製造し、この発酵液中で40℃乃至60℃で16時間乃至72時間自己消化させることにより、プラセンタ臭気の増大を防止しながら、高温自己消化により高収率でペプチドやアミノ酸を生成したプラセンタエキスを提供することができる。
(2)同一の食品用酵母で20℃乃至35℃で24時間乃至7日間、再発酵させることによって、臭気発生を抑制した高温自己消化プラセンタエキスの残存する臭気をさらに低減化させたプラセンタエキスを提供することができる。
(3)臭気が低減して低分子化したプラセンタエキスまたは、これをさらに同一酵母で再発酵させて一層、臭気が低減したプラセンタエキスを食品に配合して、健康食品などの加工食品を提供することができる。
以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。なお、本実施の形態において、「%」はすべて「質量%」を意味する。
工程1[酵母発酵液製造(加熱殺菌→無菌)]
水質量に対し1%の酵母(酵母菌)と2%のブドウ糖を準備し、酵母にブドウ糖と水を添加して発酵させ、発酵液を得た。酵母としては、発酵物乃至発酵液が消臭性を有するSaccharomyces属の食品用酵母(白神こだま酵母(登録商標))を用いた。発酵は30℃で、72時間行った。発酵終了後、この食品用酵母で予め発酵させた溶液に65℃で30分の低温殺菌を施し、加熱殺菌した。加熱殺菌後の発酵液を標準寒天培地に接種し、一般生菌数不検出により、無菌化されていることを確認した。
試験1[自己消化1(時間検討)8時間〜96時間]
胎盤(プラセンタ)は、豚から採取後、速やかに洗浄、包装、冷凍保存されたもので、自然解凍したものを用いた。工程1で得られた発酵液に胎盤を十分に浸るよう入れ、55℃に加温した状態で8時間乃至96時間、自己消化を行った。16時間以降は、胎盤の自己消化の状態には差異は見られなくなった。72時間を超える加温時間では、臭気の増大が観察された。このため、16時間乃至72時間の加温時間が最適であった。
試験2[自己消化2(温度検討)40℃〜70℃]
工程1で得られた発酵液に対し胎盤を添加したものを40℃乃至70℃で48時間加温することで自己消化を促した。この際、発酵液の液量は胎盤が十分に浸るようにした。自己消化には、40℃乃至60℃が好適だった。また、この温度範囲で、自己消化中の臭気の発生も大幅に低減されていた。60℃を超える温度では、胎盤の自己消化は不十分であった。
試験3[再発酵(時間検討)]
試験2の40℃乃至60℃の加温で得られたプラセンタエキスには、プラセンタエキス特有の臭気が残存していた。このプラセンタエキスに対し、消臭性を有する食品用酵母(白神こだま酵母(登録商標))6%を再び添加し、20℃で8時間乃至14日間、定期的な撹拌をしながら再度発酵させた。24時間以上7日間以下の再発酵で、特有の臭気がさらに除去されたプラセンタエキスが得られた。このプラセンタエキスは、従来方法に比較してごく低臭のエキスであった。24時間未満又は7日間を超える再発酵時間では十分な消臭ができなかった。
試験4[再発酵(温度検討)]
試験2の40℃乃至60℃の加温で得られたプラセンタエキスに、消臭性を有する食品用酵母(白神こだま酵母(登録商標))を再び添加し、4℃乃至40℃で4日間、定期的な撹拌をしながら再発酵させた。消臭性は20℃乃至35℃が最適であり、20℃未満又は35℃を超える温度での再発酵では十分な消臭はできなかった。
パイロットスケールでの製造(酵母発酵→自己消化→再発酵→濃縮)
分娩1回分の胎盤量でパイロットスケールでの製造を試みた。養豚場において分娩後速やかに採取、洗浄、包装、冷凍された豚胎盤を用いた。この胎盤は、血餅などの洗浄時に容易に除去できるものは除去したものであったが、臍帯などの胎盤に連結している部分は除去せず、破砕やホモジナイズなどは施さないものであった。
胎盤に作用させる消臭性を有する酵母の発酵液を作成した。水質量に対し3%の食品用酵母(白神こだま酵母(登録商標))と10%のブドウ糖を準備し、酵母にブドウ糖と水を添加し、30℃で48時間発酵させて発酵液を得た。この際、pHなどの調製は、必要条件ではなかった。
得られた発酵液を、解凍した胎盤にその重量と等量添加し、55℃で22時間、自己消化させた。自己消化液にわずかに残る臍帯や胎盤などの残渣はろ過除去し、胎盤からの抽出液であるプラセンタエキスが得られた。こうして得られたエキスは、従来方法によるものよりも低臭であったが、プラセンタエキス特有の臭気をわずかに有していた。得られた自己消化液に浮遊する胎盤残渣をろ過除去しておくことで、その後に得られるプラセンタエキスの仕上がりを向上させることができた。
得られたプラセンタエキスに対し、同一の食用酵母(白神こだま酵母(登録商標))と、酵母が十分に発酵するための栄養源となるブドウ糖24%を添加し、20℃で発酵させた。発酵開始直後から発酵による活発な発泡が見られた。発酵が進むとともにわずかにあったプラセンタ製剤特有の臭気が脱臭されていき、発泡も終息して発酵が終了となる4日目には、その臭気も感じられない状態となった。
保存性や汎用性を向上させるため、得られたプラセンタエキスを濃縮した。ロータリーエバポレーターによる減圧濃縮と加熱による濃縮を行った。両方法とも劣化は観察されず、両方法による濃縮は有効なことが確認された。
[分析 アミノ酸(濃度・組成)臭気(官能評価)]
実施例2で得られた濃縮プラセンタエキスの分析試験結果を表1に示す。この濃縮プラセンタエキスの官能試験を行ったところ、胎盤特有の臭気は感じられないとの評価であった。
Figure 2018126105
[サプリメントの試作]
実施例2で得られた濃縮プラセンタエキスには、脱臭後のプラセンタエキスと酵母菌体が含まれている。この濃縮プラセンタエキスについて、35℃乃至50℃で加温し20時間の乾燥を行った。途中、撹拌を行いながら乾固させた。乾固させた酵母菌体入りのプラセンタエキスを微細化し、粉体を得た。得られたプラセンタエキス含有粉体はプラセンタ製剤特有の臭気がごくわずかで、プラセンタエキスと酵母の有用成分を含むサプリメントを得ることができた。
[加工食品の試作]
実施例2で得られた濃縮プラセンタエキスを加熱殺菌し、摂取における感染リスクを解消したプラセンタエキスを得た。殺菌条件は、食品衛生法における清涼飲料水の殺菌条件に準じた。殺菌して得られたプラセンタエキスは、食味も臭いも問題の無いもので、酵母に由来する旨味も有していた。殺菌済みのプラセンタエキスを果汁飲料やゼリーに加工したが、どちらも従来のプラセンタエキス特有のにおいや後味への影響も無く、味に厚みも出ていて、良好な食味であった。
本発明により、プラセンタエキス製造の大きな課題であった臭気と製造コストの課題が解決し、大幅な臭気の低減と低コスト化が可能となる。これまでは使用感や食味等を考慮して添加の難しかった量でも食品に添加できることとなり、その効果を得やすいプラセンタエキスの加工品を作ることも可能となる。臭気低減と低コスト化により、継続したプラセンタエキスの摂取や使用が可能となり、また、酵母を使用していることで酵母に含有する栄養成分も摂取できる。このため、プラセンタエキスの食品としての利用範囲を大きく広げることができる。
上記目的を達成するために、本発明に係るプラセンタエキスの製造方法は、発酵液が消臭性を有する発酵を行う食品用酵母により糖質溶液を発酵させ、生成した発酵液を殺菌後、殺菌した前記発酵液にプラセンタを入れて自己消化させることにより低分子化プラセンタエキスを得ることを特徴とする。
本実施の形態のプラセンタエキスの製造方法では、発酵液が消臭性を有する発酵を行う食品用酵母により糖質溶液を発酵させ、生成した発酵液を殺菌後、殺菌した発酵液にプラセンタを入れて自己消化させることにより低分子化プラセンタエキスを得る。食品用酵母には、白神こだま酵母(登録商標)を用いることが好ましい。白神こだま酵母(登録商標)は、安全性の高い食品用酵母として用いられている。発酵液には、発酵物が含まれる。
本実施の形態のプラセンタエキス含有粉体の製造方法では、前述のプラセンタエキスの製造方法により製造されたプラセンタエキスを粉体に微細化することにより、プラセンタエキス含有粉体が得られる。粉体に微細化する方法は噴霧乾燥が好ましいが、乾固させた後、粉砕する方法であってもよい。得られたプラセンタエキス含有粉体は、臭気がマスキングされて低減される。

Claims (7)

  1. 発酵液が消臭性を有する発酵を行う食品用酵母により糖質溶液を発酵させ、生成した発酵液にプラセンタを入れて自己消化させることにより低分子化プラセンタエキスを得ることを特徴とするプラセンタエキスの製造方法。
  2. 前記食品用酵母はSaccharomyces属、Zygosaccharomyces属、Candida属、Kluyveromyces属またはPichia属の酵母であることを特徴とする請求項1記載のプラセンタエキスの製造方法。
  3. 前記プラセンタを入れた前記発酵液を40℃乃至60℃で16時間乃至72時間保って自己消化させることにより前記低分子化プラセンタエキスを得ることを特徴とする請求項1または2記載のプラセンタエキスの製造方法。
  4. 前記低分子化プラセンタエキスに前記食品用酵母および糖質を入れ、再発酵させて再発酵プラセンタエキスを得ることを特徴とする請求項1,2または3記載のプラセンタエキスの製造方法。
  5. 前記低分子化プラセンタエキスを20℃乃至35℃で24時間乃至7日間、再発酵させて前記再発酵プラセンタエキスを得ることを特徴とする請求項4記載のプラセンタエキスの製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のプラセンタエキスの製造方法により製造されたプラセンタエキスを粉体に微細化することを特徴とするプラセンタエキス含有粉体の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のプラセンタエキスの製造方法により製造されたプラセンタエキスを食品に配合することを特徴とする加工食品の製造方法。


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