JP2018123757A - 吸気ダクト - Google Patents

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Abstract

【課題】吸気の流動抵抗を上げることなく、所定の共鳴周波数を発生し得るコンパクトなレゾネータを一体化した吸気ダクトを提供する。【解決手段】ダクト本体(3)は、第1ダクト半体(17)と第2ダクト半体(19)からなり、両ダクト半体(17,19)の内面に、凹部(33)と、凹部(33a,33b,33c,51)よりも浅く凹んだ段部(39,55)が設けられ、ダクト本体(3)の内部に、凹部(33a,33b,33c,51)の内側空間(37a,37b,37c,53)を共鳴室(61a,61b,61c,61d)として仕切る有孔仕切部材(21)が収容され、有孔仕切部材(21)は、段部(39,55)に嵌め込まれて固定され、有孔仕切部材(21)のうち通路空間(9)側の面は、ダクト本体(3)の通路空間(9)を形成する内周面とダクト長手方向において揃っている。【選択図】図3

Description

本開示の技術は、エンジンなどの内燃機関に吸い込まれる吸気が流れる吸気通路の一部を構成する消音器付きの吸気ダクトに関する。
従来より、エンジンの間欠的な空気の吸入動作に起因して吸気通路に気柱共鳴が発生し、その気柱共鳴によって比較的大きな吸気音が生じることから、そうした吸気音を低減すべく、ヘルムホルツの理論を利用した共鳴作用により吸気音を消音するレゾネータをダクト本体に一体化した合成樹脂製の吸気ダクトが知られている。この種の吸気ダクトは、例えば、特許文献1,2に開示されている。
特許文献1に開示された吸気ダクトでは、ダクト本体及びレゾネータが、ダクト軸線方向に2分割された第1ダクト半体と第2ダクト半体とを接合一体化して構成されている。第1ダクト半体及び第2ダクト半体には、半円筒状の通路部と、通路部の側方に張り出した半ケース状の張出部とが設けられている。そして、これら通路部と張出部との間には、複数の貫通孔を有する隔壁が設けられている。
この吸気ダクトにおいて、ダクト本体は、第1ダクト半体及び第2ダクト半体の両通路部が一体化することによって筒状に構成される。また、レゾネータは、第1ダクト半体及び第2ダクト半体の両張出部が一体化することによってケース状に構成される。ケース状とされた張出部内の空洞は共鳴室を構成している。共鳴室は、吸気の流動によるダクト内の圧力脈動により貫通孔を介して気圧振動が加えられることで、ヘルムホルツ共鳴を発生するようになっている。
また、特許文献2に開示された吸気ダクトでは、ダクト本体を構成する筒状の外側部材と、外側部材の内部に収容される筒状の内側部材との組合せによって、レゾネータが構成されている。外側部材はベローズを有している。内側部材は、そのベローズに対応させて外側部材内に配置され、吸気が流れる通路部を形成している。内側部材とベローズとの間には、キャビティが共鳴室として形成されている。内側部材の周壁には、キャビティと通路部とを連通する開口が全周に形成されている。共鳴室は、吸気の流動により内側部材の開口を介して気圧振動が加えられることで、ヘルムホルツ共鳴を発生するようになっている。
欧州特許出願公開第1548701号明細書 特開2005−084693号公報
特許文献1の吸気ダクトでは、通路部内の空間と共鳴室とを連通させる貫通孔が、第1ダクト半体と第2ダクト半体とが対向する方向と直交する方向に向けて形成されているため、貫通孔の長さをこれら各ダクト半体の厚さよりも大きくしようとするとアンダーカットになるのを避けられない。このことから、第1及び第2ダクト半体を成形する成形型の複雑化を避けようとすると、貫通孔の長さは、それらダクト半体の周壁の厚さに制限される。
ヘルムホルツ型のレゾネータにおいて発生する共鳴周波数は、貫通孔の長さ及び断面積と共鳴室の容積とに基づいて決定されるところ、貫通孔の長さ及び共鳴室の容積に反比例するため、レゾネータの共鳴周波数を所定の周波数に設定するのに貫通孔の長さが足りない場合には、共鳴室の容積(つまり張出部のサイズ)を大きくせざるを得ない。そうなると、レゾネータをコンパクトに実現することが困難であって、吸気ダクトが全体として大型化してしまう。
近年、エンジンルーム内に収容される機器類や装置は、エンジンの高出力や高性能、排気ガス規制などに対応するべく大型化しており更に増設される傾向にある。そのため、エンジンルーム内のスペース的な余裕が少なくなってきており、エンジンルーム内にエンジンと共に搭載される吸気ダクトがレゾネータの付加により大型化することは不都合であって、レゾネータ付きの吸気ダクトには小型化することが望まれる。
特許文献2の吸気ダクトでは、内側部材の周壁の全周に共鳴室と繋がる開口が形成されているため、特許文献1の吸気ダクトと同様な理由から当該開口の長さが内側部材の厚さに制限されることに起因して、所定の周波数で共鳴するレゾネータをコンパクトに実現することが困難である。また、この吸気ダクトでは、外側部材内に内側部材を単純に挿入しただけの構成であるので、吸気ダクトの内部(吸気通路)の流路断面積が内側部材の通路部で狭くなり、吸気通路を通過する吸気の流動抵抗が上がって圧力損失が増加する。その結果、エンジンに吸入される吸気量の減少を招く。
本開示の技術は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、吸気の流動抵抗を上げることなく、所定の共鳴周波数を発生し得るコンパクトなレゾネータを一体化した吸気ダクトを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本開示の技術では、ダクト本体に共鳴室を形成する凹部を設け、吸気が流れる通路空間と共鳴室とを仕切る有孔仕切部材をダクト本体内に収容する構成を採用し、その上で吸気の流通を阻害しないように有孔仕切部材の収容の仕方を工夫した。
具体的には、本開示の技術は、吸気通路の一部を構成する筒状のダクト本体と、前記吸気通路に発生する吸気音を共鳴作用により低減するレゾネータとが一体化された合成樹脂製の吸気ダクトを対象とし、以下の解決手段を講じたものである。
すなわち、本開示の技術に係る第1の態様は、前記ダクト本体が互いに接合された複数の分割体からなる構成を有する。前記複数の分割体のうち少なくとも1つの分割体の内面には、前記ダクト本体の外周側に向かって凹んだ凹部と、該凹部の開口周縁を含む部分で前記ダクト本体の外周側に向かって前記凹部よりも浅く凹んだ段部とが設けられている。前記ダクト本体の内部には、前記段部に嵌め込まれて前記凹部の開口を覆い、前記凹部の内側空間を吸気が流れる通路空間と仕切って共鳴室とし、前記通路空間と前記共鳴室とを連通させる連通孔を有する有孔仕切部材が収容されている。
前記有孔仕切部材は、前記ダクト本体の外周側に向かって突出した被挟持片を有し、該被挟持片が隣接する前記分割体の接合部の間に挟まれて前記ダクト本体に固定され、前記共鳴室と共に前記レゾネータを構成している。そして、前記有孔仕切部材のうち前記通路空間側の面は、前記ダクト本体のうち前記通路空間を形成する内周面と前記ダクト本体の長手方向において揃えられている。
本開示の技術に係る第2の態様は、第1の態様の吸気ダクトにおいて、前記有孔仕切部材のうち前記凹部内に臨む面に、前記連通孔を取り囲む隔壁が設けられた構成を有する。前記隔壁は、前記凹部の開口周縁に沿って延びており、前記凹部の内面と共に前記共鳴室を区画している。
本開示の技術に係る第3の態様は、第1又は第2の態様の吸気ダクトにおいて、前記有孔仕切部材に、前記ダクト本体の外周側に向かって突出した位置決め片が設けられた構成を有する。前記位置決め片は、前記段部に当接して前記有孔仕切部材を位置決めしている。
本開示の技術に係る第4の態様は、第1〜第3の態様のいずれか1つの吸気ダクトにおいて、前記複数の分割体が、各々、前記ダクト本体の幅方向における両端縁部に接合部を一対に有する第1分割体と第2分割体とである構成となっている。前記凹部及び前記段部は、前記第1分割体及び前記第2分割体のうち少なくとも一方の分割体に対し、一対の前記接合部の間にそれぞれ設けられている。前記有孔仕切部材は、横断面O字状に形成され、前記被挟持片を幅方向における両側に一対に有し、該一対の被挟持片が前記第1分割体の前記接合部と前記第2分割体の前記接合部との間に挟まれて前記ダクト本体に固定されている。
本開示の技術に係る第5の態様は、第1〜第3の態様のいずれか1つの吸気ダクトにおいて、前記複数の分割体が、各々、前記ダクト本体の幅方向における両端縁部に接合部を一対に有する第1分割体と第2分割体とである構成となっている。前記凹部及び前記段部は、前記第1分割体及び前記第2分割体のいずれか一方の分割体に対し、一対の前記接合部の間に設けられている。前記有孔仕切部材は、横断面U字状に形成され、前記被挟持片を幅方向における両端部に一対に有し、該一対の被挟持片が前記第1分割体の前記接合部と前記第2分割体の前記接合部との間に挟まれて前記ダクト本体に固定されている。
本開示の技術に係る第6の態様は、第1〜第3の態様のいずれか1つの吸気ダクトにおいて、前記複数の分割体が、各々、前記ダクト本体の幅方向における両端縁部に接合部を一対に有する第1分割体と第2分割体とである構成となっている。前記凹部及び前記段部は、前記第1分割体及び前記第2分割体に対し、互いに接合される前記接合部側に内側空間を開放させてそれぞれ設けられている。前記第1分割体の前記凹部と前記第2分割体の前記凹部とは、互いの内側空間が繋がって1つの前記共鳴室を形成している。前記有孔仕切部材は、横断面O字状に形成され、前記被挟持片を幅方向における両側に一対に有し、該一対の被挟持片が前記第1分割体の前記接合部と前記第2分割体の前記接合部との間に挟まれて前記ダクト本体に固定されている。
本開示の技術に係る第7の態様は、第1〜第3の態様のいずれか1つの吸気ダクトにおいて、前記複数の分割体が、各々、前記ダクト本体の幅方向における両端縁部に接合部を一対に有する第1分割体と第2分割体とである構成となっている。前記凹部及び前記段部は、前記第1分割体及び前記第2分割体のいずれか一方の分割体に対し前記接合部側に内側空間を開放させて設けられている。前記有孔仕切部材は、横断面U字状に形成され、前記被挟持片を幅方向における両端部に一対に有し、該一対の被挟持片が前記第1分割体の前記接合部と前記第2分割体の前記接合部との間に挟まれて前記ダクト本体に固定されている。
第1の態様によれば、ダクト本体の内面に外周側に向かって凹んだ凹部を設け、連通孔が形成された有孔仕切部材をダクト本体に収容し、有孔仕切部材で凹部の内側空間を共鳴室として通路空間と仕切り、連通孔によって共鳴室と通路空間とを連通させることにより、レゾネータを構成するようにしたから、アンダーカットになるのを避けて連通孔の長さを自由に設定することができ、共鳴室の容積、ひいては凹部のサイズを必要以上に大きくせずに済む。それによって、所定の共鳴周波数を発生し得るコンパクトなレゾネータを吸気ダクトに一体に実現することができる。
さらに、第1の態様によれば、ダクト本体の内面のうち凹部の開口周縁を含む部分に浅く凹んだ段部を設け、その段部に有孔仕切部材を嵌め込んで、有孔仕切部材の通路空間側の面をダクト本体のうち通路空間を形成する内周面とダクト本体の長手方向に揃えるようにしたので、吸気ダクト内の通路空間が有孔仕切部材の存在で狭くならず、吸気の流路断面積を確保することができる。そのことで、吸気ダクトでの吸気の流動抵抗が上がるのを防止し、吸気通路の圧力損失を抑えることができる。これにより、エンジンに吸入される吸気量の減少を招くことがない。
そして、第1の態様によれば、有孔仕切部材が外方に突出した被挟持片を隣接する分割体の接合部の間に挟むことでダクト本体に固定するようにしたので、吸気ダクトの製造において、複数の分割体同士を接合する際に併せて有孔仕切部材をダクト本体に組み付けることができ、吸気ダクトを少ない手間で組み立てることができる。また、そうした有孔仕切部材の組付け方によると、有孔仕切部材をダクト本体に収容した状態で強固に固定することができる。
第2の態様によれば、有孔仕切部材に凹部の内面と共に共鳴室を区画する隔壁を設けるようにしたから、共鳴室を連通孔以外ではなるべく密閉して通路空間に対しより確実に独立させることができる。それによって、レゾネータに共鳴作用を効果的に発揮させることができるので、エンジンの吸気音を低減させるのに有利になる。
第3の態様によれば、有孔仕切部材にダクト本体と位置決めするための位置決め片を設けるようにしたので、吸気ダクトの製造において、第1分割体と第2分割体とを接合してこれら両分割体の間に有孔仕切部材を収容する際に、有孔仕切部材がガタつくのを防止することができる。それにより、ダクト本体への有孔仕切部材の組付けを安定して行うことができる。また、位置決め片が段部に当接されることにより、共鳴室の密閉性を高めて、レゾネータの共鳴作用を確実なものとすることができる。
第4の態様によれば、ダクト本体を第1分割体と第2分割体とによって構成するようにしたから、比較的少ない構成部材によってコンパクトなレゾネータ付き吸気ダクトを実現することができる。さらに、有孔仕切部材を横断面O字状に形成するようにしたので、有孔仕切部材の剛性を高めて、有孔仕切部材によりダクト本体の剛性を全周に亘って補強することができる。
そして、第4の態様によれば、凹部及び段部を第1分割体及び第2分割体のうち少なくとも一方の分割体に対し両接合部の間に設けるようにしたので、吸気ダクトをそれら凹部及び段部を設けるのに第1分割体及び第2分割体が対向する方向に張り出させることになり得るが、それら両分割体の幅方向には張り出させずに済む。したがって、この第4の態様は、吸気ダクトをエンジンルームに配置するのに第1分割体及び第2分割体の幅方向にスペース的な余裕がなく、それら両分割体が対向する方向にスペース的な余裕がある場合に、特に有利である。
第5の態様によれば、ダクト本体を第1分割体と第2分割体とによって構成するようにしたから、比較的少ない構成部材によってコンパクトなレゾネータ付き吸気ダクトを実現することができる。さらに、有孔仕切部材を横断面U字状に形成するようにしたので、有孔仕切部材によりダクト本体の剛性を片側で補強しつつ、有孔仕切部材のサイズをなるべく小さくして吸気ダクトの軽量化を図ることができる。
そして、第5の態様によれば、凹部及び段部を第1分割体及び第2分割体のいずれか一方の分割体に対し両接合部の間に設けるようにしたので、吸気ダクトをそれら凹部及び段部を設けるのに第1分割体及び第2分割体が対向する方向に張り出させることになり得るが、それら両分割体の幅方向には張り出させずに済む。したがって、この第4の態様は、吸気ダクトをエンジンルームに配置するのに第1分割体及び第2分割体の幅方向にスペース的な余裕がなく、それら両分割体が対向する方向にスペース的な余裕がある場合に、特に有利である。
第6の態様によれば、ダクト本体を第1分割体と第2分割体とによって構成するようにしたから、比較的少ない構成部材によってコンパクトなレゾネータ付き吸気ダクトを実現することができる。さらに、有孔仕切部材を横断面O字状に形成するようにしたので、有孔仕切部材の剛性を高めて、有孔仕切部材によりダクト本体の剛性を全周に亘って補強することができる。
そして、第6の態様によれば、凹部及び段部を第1分割体及び第2分割体に対し接合部側に内側空間を開放させて設けるようにしたので、吸気ダクトをそれら凹部及び段部を設けるのに第1分割体及び第2分割体の幅方向に張り出させることになり得るが、それら両分割体が対向する方向に張り出させずに済む。したがって、この第6の態様は、吸気ダクトをエンジンルームに配置するのに第1分割体と第2分割体とが対向する方向にスペース的な余裕がなく、それら両分割体の幅方向にスペース的な余裕がある場合に、特に有利である。
第7の態様によれば、ダクト本体を第1分割体と第2分割体とによって構成するようにしたから、比較的少ない構成部材によってコンパクトなレゾネータ付き吸気ダクトを実現することができる。さらに、有孔仕切部材を横断面U字状に形成するようにしたので、有孔仕切部材によりダクト本体の剛性を片側で補強しつつ、有孔仕切部材のサイズをなるべく小さくして吸気ダクトの軽量化を図ることができる。
そして、第7の態様によれば、凹部及び段部を第1分割体及び第2分割体のいずれか一方の分割体に対し接合部側に内側空間を開放させて設けるようにしたので、吸気ダクトをそれら凹部及び段部を設けるのに第1分割体及び第2分割体の幅方向に張り出させることになり得るが、それら両分割体が対向する方向に張り出させずに済む。したがって、この第7の態様は、吸気ダクトをエンジンルームに配置するのに第1分割体と第2分割体とが対向する方向にスペース的な余裕がなく、それら両分割体の幅方向にスペース的な余裕がある場合に、特に有利である。
実施形態1に係る吸気ダクトの外観斜視図である。 実施形態1に係る吸気ダクトの分解斜視図である。 図1のIII−III線における吸気ダクトの横断面図である。 図1のIV−IV線における吸気ダクトの縦断面図である。 実施形態1に係る有孔仕切部材の斜視図である。 実施形態1に係る有孔仕切部材の斜視図である。 実施形態1の変形例1に係る有孔仕切部材の分解斜視図である。 実施形態1の変形例2に係る吸気ダクトの分解斜視図である。 実施形態1の変形例3に係る有孔仕切部材の斜視図である。 実施形態1の変形例4に係る吸気ダクトの分解斜視図である。 実施形態2に係る吸気ダクトの図3相当図である。 実施形態2に係る有孔仕切部材の斜視図である。 実施形態3に係る吸気ダクトの分解斜視図である。 図13のXIV−XIV線における吸気ダクトの横断面図である。 図13のXV−XV線における吸気ダクトの横断面図である。 実施形態3の変形例1に係る吸気ダクトの部分的な分解斜視図である。 図16のXVII−XVII線における吸気ダクトの横断面図である。 実施形態3の変形例2に係る吸気ダクトの部分的な分解斜視図である。 実施形態3の変形例2に係る吸気ダクトの一方の分割体に有孔仕切部材を組み付けた状態の斜視図である。 図19のXX−XX線における吸気ダクトの横断面図である。
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本開示の技術、その適用物、或いはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。また、以下の実施形態では、説明の便宜上、吸気ダクトについて、ダクト本体の長さ方向を「ダクト長さ方向」と称し、ダクト本体を構成する2つの分割体が互いに対向する方向を「ダクト高さ方向」と称し、ダクト高さ方向と直交する横幅方向を「ダクト幅方向」と称する。
《実施形態1》
図1に、この実施形態1に係る吸気ダクト1の外観斜視図を示す。図2に、吸気ダクト1の分解斜視図を示す。図3に、図1のIII−III線における吸気ダクト1の横断面図を示す。図4に、図1のIV−IV線における吸気ダクト1の縦断面図を示す。図5及び図6に、吸気ダクト1に用いられる有孔仕切部材21の斜視図を示す。なお、図1では、エンジンシステムでの吸気ダクト1の位置関係も併せて示している。また、図5と図6とでは、有孔仕切部材21をダクト高さ方向における反対側から見た外観を示している。
吸気ダクト1は、図1に示すように、自動車のエンジンルームに搭載されるエンジンシステムに吸気系の一部として組み込まれる。当該吸気系を構成する吸気通路101には、上流側から順に、空気中に含まれるゴミ等を取り除いて吸気を浄化するエアクリーナ103と、エンジン105の排気流を利用して吸気密度を高くする過給機の一種であるターボチャージャ107と、エンジン105の各気筒に吸気を供給する吸気マニホールド109とが設けられている。
吸気ダクト1は、エアクリーナ103とターボチャージャ107との間に配置され、上流側の端部を別体の管路部品を介してエアクリーナ103に接続し、且つ下流側の端部をターボチャージャ107に接続して使用される。この吸気ダクト1は、吸気通路101の一部を構成するダクト本体3と、吸気通路101に発生する吸気音を共鳴作用により低減する、いわゆる共鳴型消音器であるレゾネータ5A,5Bとが一体化された構造を有する合成樹脂製の管路部品である。
ダクト本体3は、上下流側の両端に開口部11,13が形成された筒状体であって、吸気が流れる通路空間9(図3参照)を内部に有している。このダクト本体3の下流側の部分には、幅方向における側方へ曲がった曲げ部7が設けられている。そして、ダクト本体3のうち曲げ部7よりも上流側はストレートな形状とされている。こうしたダクト本体3の曲げ形状は、エンジンルーム内に搭載される他の機器類や装置との干渉を避けるための形状である。
ダクト本体3の上流端の開口部11は、吸気が通路空間9に流入する流入口部11を構成している。この流入口部11は、ダクト本体3の上流側の長手方向に向けて開口し、溶着などによって上記管路部品に接続される接続部とされている。他方、ダクト本体3の下流端の開口部13は、吸気が通路空間9から流出する流出口部13を構成している。この流出口部13は、流入口部11と交差する方向に開口し、外周部分に設けられた取付フランジ15の締結によりターボチャージャ107に接続される接続部とされている。
このダクト本体3は、図2〜図4に示すように、長手方向に沿って縦割りに2分割された第1分割体である第1ダクト半体17と、第2分割体である第2ダクト半体19とによって構成されている。第1ダクト半体17及び第2ダクト半体19は、外周縁部にある接合部23,43同士が互いに接合されることによって一体化されている。レゾネータ5は、それら第1ダクト半体17及び第2ダクト半体19と、これら両ダクト半体17,19の間、つまりダクト本体3の内部に収容された有孔仕切部材21によって構成されている。
第1ダクト半体17、第2ダクト半体19及び有孔仕切部材21は、それぞれ射出成形などによって成形される。これら第1ダクト半体17、第2ダクト半体19及び有孔仕切部材21は、例えば、ポリプロピレン(PP)やポリアミド樹脂(PA)、これらにガラス繊維を含有するガラス繊維入りポリプロピレン(PP−GF)、ガラス繊維入りポリアミド樹脂(PP−GF)などからなり、いずれも高い剛性を有する硬質な樹脂成形品である。
第1ダクト半体17は、両端部を除く略全体に亘って半筒状に形成されており、流入口部11及び流出口部13を備える。この第1ダクト半体17の接合側開口の周縁部には、ダクト幅方向における外側方に突出したフランジ状の接合部23が全周に亘って設けられている。接合部23には、溶着リブ25が全周に亘って形成されている。また、この接合部23において、溶着リブ25の内周側には内側壁27が、溶着リブ23の外周側には外側壁29がそれぞれ形成されている。
また、第1ダクト半体17の長手方向における中程、具体的には曲げ部7を構成する部分の直ぐ上流側の部分には、ダクト高さ方向において接合側開口とは反対側に張り出した第1レゾネータ構成部31が設けられている。第1レゾネータ構成部31のうちダクト本体3の内周面を形成する面(以下、「内面」と称する、他の部分や部材についても同じ)には、ダクト本体3の外周側に向かって凹んだ凹部33が形成されている。凹部33には、その内側空間37を横方向に仕切る仕切壁35が複数(図示する例では2つ)設けられている。
各仕切壁35の上端面は、第1ダクト半体17のうち第1レゾネータ構成部31の上下流両側の内面に倣って一段外周側で湾曲した形状に形成されている。それら仕切壁35は、凹部33を複数の凹部33a,33b,33cに分断している。これら複数の凹部33a,33b,33cは、それぞれ異なる容積の個別空間37a,37b,37cを有する。すなわち、凹部33の内側空間37は、仕切壁35により複数の個別空間37a,37b,37cに区分けされている。
さらに、第1ダクト半体17の内面のうち凹部33の開口周縁を含め凹部33に対応する部分には、ダクト本体3の外周側に向かって凹んだ段部39が設けられている。段部39の凹みは、凹部33よりも浅くて、有孔仕切部材21の厚さに相当する深さに形成されている。第1ダクト半体17の接合部23のうち段部39に対応する部分では、内側壁27が途切れていて、有孔仕切部材21と係合する係合溝41が形成されている。
第2ダクト半体19は、上流側の一部を除く略全体に亘って半筒状に形成されている。この第2ダクト半体19の接合側開口の周縁部には、外側方に突出したフランジ状の接合部43が全周に亘って設けられている。この接合部43には、溶着リブ45が全周に亘って設けられている。第2ダクト半体19は、その溶着リブ45が第1ダクト半体17の溶着リブ25と振動溶着によって接合されることにより、接合部23,43同士を突き合わせて第1ダクト半体17と一体化されている。
また、第2ダクト半体19の長手方向における中程、具体的には第1ダクト半体17の凹部33内の最も下流側の個別空間37cに対応する部分には、ダクト高さ方向において接合側開口とは反対側に張り出した第2レゾネータ構成部49が設けられている。第2レゾネータ構成部49の内面には、ダクト本体3の外周側に向かって凹んだ凹部51が形成されている。この凹部51は、内部が仕切られておらず、1つの内側空間53を有する。
さらに、第2ダクト半体19の内面のうち凹部51の開口周縁を含め、第1ダクト半体17の段部39に対応する部分にも、ダクト本体3の外周側に向かって凹んだ段部55が設けられている。この段部55の凹みは、凹部53よりも浅くて、有孔仕切部材21の厚さに相当する深さに形成されている。第2ダクト半体19の溶着リブ45のうち係合溝41に対応する部分は、有孔仕切部材21の後述する被挟持片63を第1ダクト半体17の接合部23との間に挟み込んで、その被挟持片63に溶着されている。
ダクト本体3には、第1ダクト半体17及び第2ダクト半体19の両段部39,55の組合せにより、有孔仕切部材21を収容する収容部57が構成されている。ダクト本体3の内周面は、その収容部57ではダクト幅方向における両側面を互いに対向する平坦な面とした形状とされており、収容部57を除く部分では略全体に亘って横断面円形状とされている。
有孔仕切部材21は、図5及び図6にも示すように、両端が開放された一体物の筒状体であって、横断面O字状に形成されている。有孔仕切部材21は、第1ダクト半体17及び第2ダクト半体の各段部39,55に半分ずつ嵌め込まれて、収容部57に収容されている。そのことで、有孔仕切部材21の内周面(通路空間9側の面)は、ダクト本体3のうち第1及び第2レゾネータ構成部31,49の上下流側で通路空間9を形成する内周面とダクト本体3の長手方向において揃っている。有孔仕切部材21の内部空間は、通路空間9として利用される。
この有孔仕切部材21は、第1ダクト半体17及び第2ダクト半体19の凹部33a,33b,33c,53の開口を覆っている。そして、これら各凹部33a,33b,33c,53の内側空間37a,37b,37c,53は、有孔仕切部材21により通路空間9と仕切られていて、それぞれ別個の共鳴室61a,61b,61c,61dを構成している。これら共鳴室61a,61b,61c,61dは、それぞれ異なる容積を有していてもよいし、少なくとも2つ以上が同じ容積を有していてもよい。
有孔仕切部材21のダクト幅方向における両側には、外側方(ダクト本体3の外周側)に向かって突出した縦断面L字状の被挟持片63が設けられている。この被挟持片63は、有孔仕切部材21の長さ方向(ダクト長さ方向)に沿って互いに間隔をあけて複数(図示する例では4つ)設けられている。それら複数の被挟持片63は、係合溝41に嵌合されており、第1ダクト半体17の接合部23と第2ダクト半体19の接合部43との間に挟まれてそれら両接合部23,43に溶着されることにより、ダクト本体3に固定されている。
また、有孔仕切部材21のうち被挟持片63のダクト高さ方向における両側には、ダクト本体3の外周側に向かって突出した位置決め片65がそれぞれ設けられている。これら位置決め片65は、収容部57の平坦な面に沿う端面67を有し、ダクト高さ方向における外側に向かうに従い有孔仕切部材21の外周面の湾曲に応じて突出高さが増す形状とされており、段部39,55の底面に当接している。有孔仕切部材21は、それら位置決め片65によってダクト本体3に位置決めされている。
さらに、有孔仕切部材21の第1ダクト半体17側には、通路空間9と共鳴室61a,61b,61cとを連通させる複数の連通孔69が形成されている。連通孔69は、各共鳴室61a,61b,61cに対応する箇所に寄り合わせて配置されており、共鳴室61毎に孔群71をなしている。連通孔69の外側に臨む開口周縁には、外周側に突出した突出部73が形成されている。この突出部73は、孔群71毎に複数の連通孔69に亘って一体に設けられていて、その突出高さ分だけ連通孔69の長さを延長している。
そして、有孔仕切部材21のうち各凹部33a,33b,33c内に臨む面には、連通孔69を孔群71毎にまとめて取り囲む隔壁75が設けられている。隔壁75は、凹部33a,33b,33cの開口周縁に沿って延びており、凹部33a,33b,33cに嵌め入れられて、その凹部33a,33b,33cの内面と共に共鳴室61a,61b,61cを区画している。そのことで、共鳴室61a,61b,61cを、連通孔69以外ではなるべく密閉して、通路空間9に対し独立させている。これら共鳴室61a,61b,61cとそれに対応する複数の連通孔69は、ヘルムホルツ型の第1レゾネータ5Aを構成している。
この第1ダクト半体17に設けられた第1レゾネータ5Aは、各共鳴室61a,61b,61cで異なる周波数域の共鳴音を発生させ、複数の周波数域に亘って吸気音を低減するようになっている。第1レゾネータ5Aにおいて、連通孔69の断面積S(m)、連通孔69の長さL(m)、共鳴室61a,61b,61cの容積V(m)は、共鳴室61a,61b,61c毎に、ヘルムホルツの理論に基づく以下の式により、狙いとする共鳴周波数fに対して設定されている。
f={c/(2π)}×{S/(V×L)}1/2
ここで、cは音速(m/s)である。なお、連通孔69の長さは、突出部73の突出高さによって調整されている。
また、有孔仕切部材21の第2ダクト半体19側にも、通路空間9と共鳴室61dとを連通させる複数の連通孔69が形成されている。これら複数の連通孔69は、寄り合わせて配置されており、孔群71をなしている。連通孔69の外側に臨む開口周縁には、外周側に突出した突出部73が形成されている。この突出部73は、複数の連通孔69に亘って一体に設けられていて、その突出高さ分だけ連通孔69の長さを延長している。
そして、有孔仕切部材21のうち凹部51内に臨む面には、複数の連通孔69をまとめて取り囲む隔壁75が設けられている。隔壁75は、凹部51の開口周縁に沿って延びており、段部55の底面と端面同士を対峙させて、凹部51の内面と共に共鳴室61dを区画している。そのことで、共鳴室61dを、連通孔69以外ではなるべく密閉して、通路空間9に対し独立させている。この共鳴室61dとそれに対応する複数の連通孔69は、ヘルムホルツ型の第2レゾネータ5Bを構成している。
この第2ダクト半体19側に設けられた第2レゾネータ5Bは、第1ダクト半体17側の第1レゾネータ5の各共鳴室61a,61b,61cで発生する共鳴音のいずれとも異なる周波数域の共鳴音を共鳴室61dで発生させ、その周波数域の吸気音を低減するようになっている。第2レゾネータ5Bにおいて、連通孔69の断面積S(m)、連通孔69の長さL(m)、共鳴室61dの容積V(m)は、第1レゾネータ5Aと同様に、上記の式により、狙いとする共鳴周波数fに対して設定されている。
この実施形態1に係る吸気ダクト1によれば、ダクト本体3の内周面に外周側に向かって凹んだ凹部33a,33b,33c,51を設け、連通孔69が形成された有孔仕切部材21をダクト本体3に収容し、有孔仕切部材21で凹部33a,33b,33c,51の内側空間37a,37b,37c,53を共鳴室61a,61b,61c,61dとして通路空間9と仕切り、連通孔69によって共鳴室61a,61b,61c,61dと通路空間9とを連通させることにより、第1及び第2レゾネータ5A,5Bを構成するようにしたから、アンダーカットになるのを避けて連通孔69の長さを突出部73によって自由に設定することができ、共鳴室61a,61b,61c,61dの容積、ひいては凹部33a,33b,33c,51のサイズを必要以上に大きくせずに済む。それによって、所定の共鳴周波数を発生し得るコンパクトなレゾネータ5A,5Bを吸気ダクト1に一体に実現することができる。
さらに、この実施形態1に係る吸気ダクト1によれば、ダクト本体3の内周面のうち凹部33a,33b,33c,51の開口周縁を含む部分に浅く凹んだ段部39,55を設け、その段部39,55に有孔仕切部材21を嵌め込んで、有孔仕切部材21の通路空間9側の面をダクト本体3のうち通路空間9を形成する内周面とダクト本体3の長手方向に揃えるようにしたので、吸気ダクト1内の通路空間9が有孔仕切部材21の存在で狭くならず、吸気の流路断面積を確保することができる。そのことで、吸気ダクト1での吸気の流動抵抗が上がるのを防止し、吸気通路101の圧力損失を抑えることができる。これにより、エンジン105に吸入される吸気量の減少を招くことがない。
そして、この実施形態1に係る吸気ダクト1によれば、有孔仕切部材21を、外方に突出した被挟持片63を第1ダクト半体17の接合部23と第2ダクト半体19の接合部43との間に挟むことでダクト本体3に固定するようにしたので、吸気ダクト1の製造において、第1ダクト半体17と第2ダクト半体19とを接合する際に併せて有孔仕切部材21をダクト本体3に組み付けることができ、吸気ダクト1を少ない手間で組み立てることができる。また、そうした有孔仕切部材21の組付け方によると、有孔仕切部材21をダクト本体3に収容した状態で強固に固定することができる。
また、この実施形態1に係る吸気ダクト1によれば、有孔仕切部材21にダクト本体3と位置決めするための位置決め片65を設けるようにしたので、吸気ダクト1の製造において、第1ダクト半体17と第2ダクト半体19とを接合してこれら両ダクト半体17,19の間に有孔仕切部材21を収容する際に、有孔仕切部材21がガタつくのを防止することができる。それにより、ダクト本体3への有孔仕切部材21の組付けを安定して行うことができる。また、位置決め片65が段部39,55に当接されることにより、共鳴室61a,61b,61c,61dの密閉性を高めて、第1レゾネータ5A及び第2レゾネータ5Bの共鳴作用を確実なものとすることができる。
また、この実施形態1に係る吸気ダクト1によれば、第1及び第2レゾネータ5A,5Bを設けるのにダクト本体3をダクト高さ方向に張り出させることになるが、ダクト幅方向には張り出させずに済む。したがって、吸気ダクト1をエンジンルームに配置するのにダクト幅方向にはスペース的な余裕がなく、ダクト高さ方向にスペース的な余裕がある場合に、特に有利である。
<実施形態1の変形例1>
図7に、この変形例1に係る有孔仕切部材21の分解斜視図を示す。
上記実施形態1の吸気ダクト1では、有孔仕切部材21が一体物の筒状体であるとしたが、この変形例1の吸気ダクト1では、有孔仕切部材21は、図7に示すように、長手方向に沿って縦割りに2分割された第1仕切半体77と第2仕切半体79とによって構成されている。これら第1仕切半体77と第2仕切半体79とは、ダクト幅方向における両端縁部同士を互いに突き合わせて一体化されている。
第1仕切半体77は、第2ダクト半体19側に開放された半割筒状体であって、上記実施形態1の有孔仕切部材21のうち第1ダクト半体17側の半体分の構成(被挟持片63や連通孔69、突出部73、隔壁75)を有する。この第1仕切半体77には、第2仕切半体79と一体化するための構造が設けられている。具体的には、第1仕切半体77の幅方向における両端縁のうち長手方向における両端側に、第2仕切半体79側に突出した係止爪81がそれぞれ設けられている。
第2仕切半体79は、第1ダクト半体17側に開放された半割筒状体であって、上記実施形態1の有孔仕切部材21のうち第2ダクト半体19側の半体分の構成(連通孔69や突出部73、隔壁75)を有する。この第2仕切半体79には、第1仕切半体77と一体化するための構造が設けられている。具体的には、第2仕切半体79の幅方向における両端縁のうち長手方向における両端側に、第1仕切半体77側に開放された係止孔83がそれぞれ形成されている。
これら第1仕切半体77と第2仕切半体79とは、各係止爪81を対応する係止孔83に嵌め入れて留めることにより一体化されて筒状の有孔仕切部材21を構成し、通路空間9をなす空間を内部に形成するようになっている。このような構成の有孔仕切部材21をダクト本体3内に収容した構造を有する吸気ダクト1によっても、上記実施形態1と同様な効果を得ることができる。
<実施形態1の変形例2>
図8に、この変形例2に係る吸気ダクト1の分解斜視図を示す。
上記実施形態1の吸気ダクト1では、ダクト本体3のうち曲げ部7よりも上流側の部分はストレートな形状とされているとしたが、この変形例2の吸気ダクト1では、図8に示すように、ダクト本体3(第1ダクト半体17及び第2ダクト半体19)のうち曲げ部7の上流側にもダクト幅方向における側方へ曲がった曲げ部85が設けられている。
そして、有孔仕切部材21は、その曲げ部85に倣った曲げ形状を有し、当該曲げ部85に跨ってダクト本体3に収容されている。この有孔仕切部材21は、上記変形例1の有孔仕切部材21と同様な構成を有している。すなわち、本変形例の有孔仕切部材21は、長手方向に沿って2分割された第1仕切半体77と第2仕切半体79とがダクト幅方向における両端縁部同士を互いに突き合わせて係止爪83による係合を以て一体化されることにより構成されている。
このような構成の有孔仕切部材21によれば、有孔仕切部材21を第1仕切半体77及び第2仕切半体79との組合せによって構成するようにしたことで、一体物の筒状体からなる有孔仕切部材21では成形不可能な曲げ形状を実現することができる。これにより、ダクト本体3における曲げ形状が収容する有孔仕切部材21によって制限されず、吸気ダクト1の形状自由度を上げることができる。その結果、エンジンルーム内に搭載される他の機器類や装置との干渉を避けるために必要な形状を吸気ダクト1に採用することが可能になる。
<実施形態1の変形例3>
図9に、この変形例3に係る有孔仕切部材21の斜視図を示す。
上記実施形態1の吸気ダクト1では、有孔仕切部材21が全長に亘って完全な筒状に形成された形態を例示したが、この変形例3の吸気ダクト1では、図9に示すように、有孔仕切部材21は、一部が横断面U字状に形成された不完全な筒状に形成されている。具体的には、有孔仕切部材21において、第2ダクト半体19側に隔壁75で囲まれた連通孔69を有する下流側の部分が横断面O字状の筒形に形成されている一方、その上流側の部分が第2ダクト半体19側の半体部分を切り欠いたような横断面U字状の半割筒形に形成されている。
このような有孔仕切部材21の構成によれば、第1レゾネータ5A及び第2レゾネータ5Bを構成するのに不必要な部分を無くしているから、有孔仕切部材21の重量が減り、吸気ダクト1の軽量化を図ることができる。
<実施形態1の変形例4>
図10に、この変形例4に係る吸気ダクト1の分解斜視図を示す。
上記実施形態1の吸気ダクト1では、第1ダクト半体17の凹部33が複数の仕切壁35によって複数の凹部33a,33b,33cに分断されている形態を例示したが、この変形例4の吸気ダクト1では、第1ダクト半体17の凹部33は、上記実施形態1の第1ダクト半体17で小分けにされた複数の凹部33a,33b,33cのうち最も上流位置にある凹部33aに相当するものであって、内部が仕切られておらず、共鳴室61をなす1つの内側空間37を有する。
この変形例4の有孔仕切部材21は、長さ方向における中間部分のみが横断面O字状に形成され、その両側部分が互いに反対側に開放された横断面U字状に形成された形態を有する。有孔仕切部材21の上流側部分は、第2ダクト半体19側に開放された半割筒状とされている。この有孔仕切部材21の上流側部分には、複数の連通孔69を寄り合わせてなる孔群71が形成されている。この孔群71をなす連通孔69は、第1ダクト半体17の凹部33内の共鳴室61と共に第1レゾネータ5Aを構成する。
また、有孔仕切部材21の下流側部分は、第1ダクト半体17側に開放された半割筒状とされている。この有孔仕切部材21の下流側部分には、複数の連通孔69を寄り合わせてなる孔群71が形成されている。この孔群71をなす連通孔69は、第2ダクト半体19の凹部51内の共鳴室61dと共に第2レゾネータ5Bを構成する。有孔仕切部材21の中間部分では、それら上下流両側の部分が一体に繋がっている。
このような吸気ダクト1の構成によれば、上記実施形態1に比べて消音可能な吸気音の周波数域は減るものの、吸気ダクト1の第1レゾネータ構成部31による張り出し部分をダクト長さ方向に小さくして、ダクト本体3を部分的にスリム化できるので、吸気ダクト1の小型化を図ることができる。また、ダクト本体3のスリム化によって重量が減るのと併せて、有孔仕切部材21についても、第1レゾネータ5A及び第2レゾネータ5Bを構成するのに不必要な部分を無くして重量を減らすことができ、その結果、吸気ダクト1を軽量化することができる。
《実施形態2》
この実施形態2に係る吸気ダクト1は、第2ダクト半体19及び有孔仕切部材21の構成が上記実施形態1と異なる。図11に、この実施形態2に係る吸気ダクト1の図3相当図を示す。また、図12に、この実施形態2に係る有孔仕切部材21の斜視図を示す。なお、以降の各実施形態では、吸気ダクト1について、構成の異なる部分のみを説明し、同一の構成箇所は図1〜図6に基づく上記実施形態1の説明に譲ることにして、その詳細な説明を省略する。
上記実施形態1の吸気ダクト1では、第1ダクト半体17側の第1レゾネータ5Aと第2ダクト半体19側の第2レゾネータ5Bとからなる2つのレゾネータ5A,5Bが設けられているとしたが、この実施形態2の吸気ダクト1では、図11に示すように、第2ダクト半体19に、上記実施形態1のような第2レゾネータ構成部49は設けられておらず、第1ダクト半体17に、上記実施形態1と同様な構成(凹部33a,33b,33cや仕切壁35、段部39)を有する第1レゾネータ構成部31が設けられている。
有孔仕切部材21は、図12にも示すように、第2ダクト半体19側に開放された半割筒体であって、横断面U字状に形成されている。この有孔仕切部材21は、ダクト幅方向における両端部に被挟持片63を一対に有し、それら一対の被挟持片63が第1ダクト半体17と第2ダクト半体19の両接合部23,43の間に挟まれてダクト本体3に固定されている。それ以外にも、有孔仕切部材21は、上記実施形態1の有孔仕切部材21のうち第1ダクト半体17側の半体分の構成(位置決め片65や連通孔69、突出部73、隔壁75)を有する。
この実施形態2に係る吸気ダクト1によれば、有孔仕切部材21を横断面U字状に形成するようにしたので、有孔仕切部材21によりダクト本体3の剛性を第1ダクト半体17側で補強しつつ、有孔仕切部材21のサイズをなるべく小さくして吸気ダクト1の軽量化を図ることができる。その他については、上記実施形態1と同様な効果を得ることができる。
《実施形態3》
この実施形態3に係る吸気ダクト1は、第1レゾネータ構成部31、第2レゾネータ構成部49及び有孔仕切部材21の構成が上記実施形態1と異なる。図13に、この実施形態3に係る吸気ダクト1の分解斜視図を示す。図14に、図13のXIV−XIV線における吸気ダクト1の横断面図を示す。また、図15に、図13のXV−XV線における吸気ダクト1の横断面図を示す。
上記実施形態1では、第1及び第2レゾネータ構成部31,49が、ダクト高さ方向においてダクト本体3から張り出しているとしたが、この実施形態3の吸気ダクト1では、図13〜図15に示すように、第1及び第2レゾネータ構成部31,49は共に、ダクト本体3のダクト高さ方向には張り出さずに、ダクト本体3のダクト幅方向における両側に張り出している。
第1レゾネータ構成部31の内面には、ダクト幅方向においてダクト本体3の外周側に向かって凹んだ凹部33が形成されている。凹部33には、その内側空間37を横方向に仕切る仕切壁35が複数(図示する例ではダクト幅方向における両側に2つずつ)設けられている。凹部33は、それら仕切壁35により、それぞれ異なる容積の個別空間37a,37b,37cを有する複数の凹部33a,33b,33cに分断されている。
仕切壁35のうちダクト幅方向における内方に臨む内向き面は、第1ダクト半体17のうち第1レゾネータ構成部31の上下流両側の内面に倣って一段外周側で湾曲した形状に形成されている。すなわち、ダクト幅方向における両側に位置する一対の仕切壁35は、内向き面で横断面U字状をなしている。この仕切壁35の内向き面の上端部には、ダクト幅方向における内方及び第2ダクト半体19側に開放された切欠き状の係合孔89が形成されている。
さらに、第1レゾネータ構成部31の内面には、ダクト幅方向における両側に位置する仕切壁35の間をダクト長さ方向に延びる位置決め溝91が形成されている。この位置決め溝91は、第1レゾネータ構成部31の全長に亘って延びている。そして、第1レゾネータ構成部31の内面のうち凹部33の上下流両側の端縁には、ダクト本体3の外周側に向かって凹んだ段部39が設けられている。
また、第2レゾネータ構成部49は、上記第1レゾネータ構成部31とダクト高さ方向に反転して同じ構成(凹部33や仕切壁35、それによる凹部33の分断構造、係合孔89、位置決め溝91、段部39)を有している。
有孔仕切部材21は、上記実施形態1と同様に両端が開放された筒状体であって、横断面O字状に形成されている。有孔仕切部材21は、第1ダクト半体17及び第2ダクト半体の各段部39,55に半分ずつ嵌め込まれて、収容部57に収容されている。そのことで、有孔仕切部材21のうち通路空間9側の面は、ダクト本体3のうち通路空間9を形成する内周面とダクト本体3の長手方向において揃えられている。
第1ダクト半体17の小分けされた凹部33a,33b,33cと第2ダクト半体19の小分けされた凹部33a,33b,33cでは、個別空間37a,37b,37cが有孔仕切部材によりダクト幅方向における両側に分断されている。そして、第1ダクト半体17と第2ダクト半体19とで、ダクト幅方向において同じ側にあり且つダクト高さ方向に対応する個別空間37a,37b,37c同士は一体に繋がっている。これら一体に繋がった個別空間37a,37b,37cは、有孔仕切部材21により通路空間9と仕切られて、ダクト幅方向における両側でそれぞれ共鳴室61a,61b,61cを構成している。
有孔仕切部材21のダクト幅方向における両側には、複数の連通孔69を寄り合わせてなる孔群71が共鳴室61a,61b,61c毎に形成されている。これら孔群71をなす連通孔69は、共鳴室61a,61b,61cと共にレゾネータ5を構成している。このレゾネータ5において、連通孔69の断面積S(m)、連通孔69の長さL(m)、共鳴室61a,61b,61cの容積V(m)は、上記実施形態1の第1レゾネータ5Aと同様に、上記の式により、狙いとする共鳴周波数fに対して設定されている。
さらに、有孔仕切部材21のうち各凹部33a,33b,33c内に臨む面には、連通孔69を孔群71毎にまとめて取り囲む隔壁75が設けられている。隔壁75は、凹部33a,33b,33cの開口周縁に沿って延びており、凹部33a,33b,33cに嵌め入れられて、その凹部33a,33b,33cの内面と共に共鳴室61a,61b,61cを区画している。また、有孔仕切部材21の外周面のうちダクト高さ方向における両側には、それぞれ位置決め凸条93が設けられている。
また、有孔仕切部材21の外周面のうち隣り合う隔壁75の間には、ダクト幅方向における外側方に突出した被挟持片63が設けられている。これら被挟持片63は、係合孔89に嵌合されており、第1ダクト半体17の仕切壁35と第2ダクト半体19の仕切壁35との間に挟まれてそれら両仕切壁35に溶着されている。有孔仕切部材21は、各位置決め凸条93を第1ダクト半体17の位置決め溝91と第2ダクト半体19の位置決め溝91とに嵌め込んだ状態で被挟持片63が仕切壁35に溶着されることにより、ダクト本体3に固定されている。
この実施形態3に係る吸気ダクト1によれば、レゾネータ5を設けるのにダクト本体3をダクト幅方向に張り出させることになるが、ダクト高さ方向には張り出させずに済む。したがって、吸気ダクト1をエンジンルームに配置するのにダクト高さ方向にはスペース的な余裕がなく、ダクト幅方向にスペース的な余裕がある場合に、特に有利である。その他については、上記実施形態1と同様な効果を得ることができる。
<実施形態3の変形例1>
図16に、この変形例1に係る吸気ダクト1の部分的な分解斜視図を示す。また、図17に、図16のXVII−XVII線における吸気ダクト1の横断面図を示す。なお、図16では、第1ダクト半体17の第1レゾネータ構成部31及びその周辺を部分的に示すが、接合部23については、上記実施形態1で説明した構成と同様であるので、詳細な図示は省略する。また、図16では、第2ダクト半体19の図示を省略する。これらのことは、後に参照する図18及び図19においても同じである。
上記実施形態3では、第1ダクト半体17及び第2ダクト半体19の両凹部33が複数の仕切壁35によって複数の凹部33a,33b,33cに分断されている形態を例示したが、この変形例1の吸気ダクト1では、図16及び図17に示すように、第1ダクト半体17及び第2ダクト半体19の各凹部33は、上記実施形態3のような仕切壁35では内部が仕切られておらず、共鳴室61をなす内側空間37を有する。この凹部の開口周縁には、ダクト外周側に浅く凹んだ段部39が形成されている。
有孔仕切部材21は、横断面O字状に形成された筒状部95と、筒状部95の外周面のうちダクト幅方向における両側から外側方に延出した一対の仕切板部96とによって構成されており、第1ダクト半体17の段部39に嵌め入れられている。そのことで、有孔仕切部材21のうち通路空間9側の面は、ダクト本体3のうち通路空間9を形成する内周面とダクト本体3の長手方向において揃えられている。仕切板部95は、被挟持片をも兼ねており、段部39に対応する箇所が第1ダクト半体17の接合部23と第2ダクト半体19の接合部43との間に挟まれてダクト本体3に固定されている。
この有孔仕切部材21は、第1ダクト半体17の凹部33の内側空間37と第2ダクト半体19の凹部33の内側空間37とを通路空間9と仕切り、それら両凹部33の内側空間37同士も仕切板部95によって仕切り、各凹部33の内側空間37を筒状部95によって仕切ることで、それら各凹部33の内側空間37を独立した2つの共鳴室61としている。すなわち、共鳴室61は、第1ダクト半体17の幅方向における両側に1つずつと、第2ダクト半体19の幅方向における両側に1つずつとの計4つ設けられている。
そして、有孔仕切部材21のうち各仕切板部95の両側には、複数の連通孔69がなす孔群71がそれぞれ設けられている。仕切板部95よりも第1ダクト半体17側に設けられた孔群71をなす連通孔69は、第1ダクト半体17の凹部33内の2つの共鳴室61と共に第1レゾネータ5Aを構成している。他方、仕切板部95よりも第2ダクト半体19側に設けられた孔群71をなす連通孔69は、第2ダクト半体19の凹部33内の2つの共鳴室61と共に第2レゾネータ5Bを構成している。
これら第1及び第2レゾネータ5A,5Bでは、ヘルムホルツの理論に基づく上記の式により、連通孔69の断面積S(m)、連通孔69の長さL(m)、共鳴室61a,61b,61cの容積V(m)が、各共鳴室61で異なる周波数域の共鳴音を発生させるように設定されていてもよいし、いずれの共鳴室61でも同じ周波数域の共鳴音を発生させるように設定されていてもよい。こうした吸気ダクト1の構成によっても、上記実施形態3と同様な効果を得ることができる。
<実施形態3の変形例2>
図18に、この変形例2に係る吸気ダクト1の部分的な分解斜視図を示す。図19に、この変形例2に係る吸気ダクト1の第1ダクト半体17に有孔仕切部材21を組み付けた状態の斜視図を示す。また、図20に、図19のXX−XX線における吸気ダクト1の横断面図を示す。
上記実施形態3では、第2ダクト半体19にもダクト高さ方向には張り出さずにダクト幅方向における両側に張り出した第2レゾネータ構成部49が設けられているとしたが、この変形例2の吸気ダクト1では、第1レゾネータ構成部31が第1ダクト半体17に設けられているが、上記実施形態3のような第2レゾネータ構成部49は第2ダクト半体19に設けられていない。
この変形例2の第1レゾネータ構成部31は、図18〜図20に示すように、第1ダクト半体17のダクト高さ方向における接合側開口とは反対側とダクト幅方向における両側を含んでダクト外周側に張り出している。そして、この第1レゾネータ構成部31の内面には、一体に繋がったU字状の内側空間37を有する凹部33が形成されている。この凹部の開口周縁には、ダクト外周側に浅く凹んだ段部39が形成されている。
有孔仕切部材21は、横断面U字状に形成された半割筒状部97と、半割筒状部97のダクト幅方向における両端縁から外側方に延出した仕切板部98とによって構成されており、第1ダクト半体17の段部39に嵌め入れられている。そのことで、有孔仕切部材21のうち通路空間9側の面は、ダクト本体3のうち通路空間9を形成する内周面とダクト本体3の長手方向において揃えられている。仕切板部95は、被挟持片をも兼ねており、段部39に対応する箇所が第1ダクト半体17の接合部23と第2ダクト半体19の接合部43との間に挟まれてダクト本体3に固定されている。
この有孔仕切部材21は、第2ダクト半体19との組合せにより両者の間に通路空間9を形成し、第1ダクト半体17に設けられた凹部33の内側空間37を通路空間9と仕切り、その内側空間37を共鳴室61としている。そして、有孔仕切部材21のうち凹部33内に臨む湾曲部分には、複数の連通孔69からなる孔群71が設けられている。この孔群71をなす連通孔69は、第1ダクト半体17の凹部33内の共鳴室61と共に第1レゾネータ5Aを構成している。
こうした吸気ダクト1の構成によれば、第2ダクト半体19に上記実施形態3のような第2レゾネータ構成部49を設けていない分だけダクト本体3を部分的にスリム化できるので、吸気ダクト1の小型化を図ることができる。また、ダクト本体3のスリム化によって重量が減るのと併せて、有孔仕切部材21についても横断面U字状としたことで重量を減らすことができ、その結果、吸気ダクト1を軽量化することができる。その他については、上記実施形態3と同様な効果を得ることができる。
以上のように、ここに開示する技術の例示として、好ましい実施形態について説明した。しかし、ここに開示する技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて新たな実施の形態とすることも可能である。また、添付図面及び詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須でない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることを以て、直ちにそれらの必須でない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
例えば、上記実施形態1〜3及びそれらの変形例について、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態1〜3及びそれらの変形例では、ダクト本体3が第1ダクト半体17と第2ダクト半体19によって構成されているとしたが、これに限らない。ダクト本体3は、互いに接合された3つ以上の分割体によって構成されていてもよい。また、第1ダクト半体17と第2ダクト半体19とは振動溶着により接合されているとしたが、振動溶着は接合手段の一例に過ぎず、第1ダクト半体17と第2ダクト半体19とを一体に接合できる手段であれば、熱板溶着、高周波溶着、接着剤や両面テープ等の接着材など、任意の接合手段を採用することが可能である。
以上説明したように、本開示の技術は、エンジンなどの内燃機関に導入される吸気が流れる吸気通路の一部を構成する消音器付きの吸気ダクトについて有用である。
1 吸気ダクト
3 ダクト本体
5 レゾネータ
5A 第1レゾネータ
5B 第2レゾネータ
7 曲げ部
9 通路空間
11 流入口部
13 流出口部
15 取付フランジ
17 第1ダクト半体(第1分割体)
19 第2ダクト半体(第2分割体)
21 有孔仕切部材
23 接合部
25 溶着リブ
27 内側壁
29 外側壁
31 第1レゾネータ構成部
33 凹部
33a,33b,33c 凹部
35 仕切壁
37 内側空間
37a,37b,37c 個別空間
39 段部
41 係合溝
43 接合部
45 溶着リブ
49 第2レゾネータ構成部
51 凹部
53 内側空間
55 段部
57 収容部
61a,61b,61c,61d 共鳴室
63 被挟持片
65 位置決め片
67 端面
69 連通孔
71 孔群
73 突出部
75 隔壁
77 第1仕切半体
79 第2仕切半体
81 係止爪
83 係止孔
85 曲げ部
89 位置決め溝
91 段部
93 位置決め凸条
95 筒状部
96 仕切板部(被挟持片)
97 半割筒状部
98 仕切板部(被挟持片)
101 吸気通路
103 エアクリーナ
105 エンジン
107 ターボチャージャ
109 吸気マニホールド

Claims (7)

  1. 吸気通路(101)の一部を構成する筒状のダクト本体(3)と、前記吸気通路(101)に発生する吸気音を共鳴作用により低減するレゾネータ(5A,5B)とが一体化された合成樹脂製の吸気ダクトであって、
    前記ダクト本体(3)は、互いに接合された複数の分割体(17,19)からなり、
    前記複数の分割体(17,19)のうち少なくとも1つの分割体の内面には、前記ダクト本体(3)の外周側に向かって凹んだ凹部(33,33a,33b,33c,51)と、該凹部(33,33a,33b,33c,51)の開口周縁を含む部分で前記ダクト本体(3)の外周側に向かって前記凹部(33,33a,33b,33c,51)よりも浅く凹んだ段部(39,55)とが設けられ、
    前記ダクト本体(3)の内部には、前記段部(39,55)に嵌め込まれて前記凹部(33,33a,33b,33c,51)の開口を覆い、前記凹部(33,33a,33b,33c,51)の内側空間(37,37a,37b,37c,53)を吸気が流れる通路空間(9)と仕切って共鳴室(61,61a,61b,61c,61d)とし、前記通路空間(9)と前記共鳴室(61,61a,61b,61c,61d)とを連通させる連通孔(69)を有する有孔仕切部材(21)が収容され、
    前記有孔仕切部材(21)は、前記ダクト本体(3)の外周側に向かって突出した被挟持片(63)を有し、該被挟持片(63)が隣接する前記分割体(17,19)の接合部(23,43)の間に挟まれて前記ダクト本体(3)に固定され、前記共鳴室(61,61a,61b,61c,61d)と共に前記レゾネータ(5A,5B)を構成し、
    前記有孔仕切部材(21)のうち前記通路空間(9)側の面は、前記ダクト本体(3)のうち前記通路空間(9)を形成する内周面と前記ダクト本体(3)の長手方向において揃っている
    ことを特徴とする吸気ダクト。
  2. 請求項1に記載された吸気ダクトにおいて、
    前記有孔仕切部材(21)のうち前記凹部(33,33a,33b,33c,51)内に臨む面には、前記連通孔(69)を取り囲む隔壁(75)が設けられ、
    前記隔壁(75)は、前記凹部(33,33a,33b,33c,51)の開口周縁に沿って延びており、前記凹部(33,33a,33b,33c,51)の内面と共に前記共鳴室(61,61a,61b,61c,61d)を区画している
    ことを特徴とする吸気ダクト。
  3. 請求項1又は2に記載された吸気ダクトにおいて、
    前記有孔仕切部材(21)には、前記ダクト本体(3)の外周側に向かって突出した位置決め片(65)が設けられ、
    前記位置決め片(65)は、前記段部(39,55)に当接して前記有孔仕切部材(21)を位置決めしている
    ことを特徴とする吸気ダクト。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載された吸気ダクトにおいて、
    前記複数の分割体(17,19)は、各々、前記ダクト本体(3)の幅方向における両端縁部に接合部(23,43)を一対に有する第1分割体(17)と第2分割体(19)とであり、
    前記凹部(33a,33b,33c,51)及び前記段部(39,55)は、前記第1分割体(17)及び前記第2分割体(19)のうち少なくとも一方の分割体に対し、一対の前記接合部(23,43)の間にそれぞれ設けられ、
    前記有孔仕切部材(21)は、横断面O字状に形成され、前記被挟持片(63)を幅方向における両側に一対に有し、該一対の被挟持片(63)が前記第1分割体(17)の前記接合部(23)と前記第2分割体(19)の前記接合部(43)との間に挟まれて前記ダクト本体(3)に固定されている
    ことを特徴とする吸気ダクト。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載された吸気ダクトにおいて、
    前記複数の分割体(17,19)は、各々、前記ダクト本体(3)の幅方向における両端縁部に接合部(23,43)を一対に有する第1分割体(17)と第2分割体(19)とであり、
    前記凹部(33a,33b,33c,51)及び前記段部(39,55)は、前記第1分割体(17)及び前記第2分割体(19)のいずれか一方の分割体に対し、一対の前記接合部(23,43)の間に設けられ、
    前記有孔仕切部材(21)は、横断面U字状に形成され、前記被挟持片(63)を幅方向における両端部に一対に有し、該一対の被挟持片(63)が前記第1分割体(17)の前記接合部(23)と前記第2分割体(19)の前記接合部(43)との間に挟まれて前記ダクト本体(3)に固定されている
    ことを特徴とする吸気ダクト。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載された吸気ダクトにおいて、
    前記複数の分割体(17,19)は、各々、前記ダクト本体(3)の幅方向における両端縁部に接合部(23,43)を一対に有する第1分割体(17)と第2分割体(19)とであり、
    前記凹部(33a,33b,33c)及び前記段部(39,55)は、前記第1分割体(17)及び前記第2分割体(19)に対し、互いに接合される前記接合部(23,43)側に内側空間(37,53)を開放させてそれぞれ設けられ、
    前記第1分割体(17)の前記凹部(33a,33b,33c)と前記第2分割体(19)の前記凹部(33a,33b,33c)とは、互いの内側空間(37a,37b,37c)が繋がっていて1つの前記共鳴室(61a,61b,61c)を形成し、
    前記有孔仕切部材(21)は、横断面O字状に形成され、前記被挟持片(63)を幅方向における両側に一対に有し、該一対の被挟持片(63)が前記第1分割体(17)の前記接合部(23)と前記第2分割体(19)の前記接合部(43)との間に挟まれて前記ダクト本体(3)に固定されている
    ことを特徴とする吸気ダクト。
  7. 請求項1〜3のいずれか1項に記載された吸気ダクトにおいて、
    前記複数の分割体(17,19)は、各々、前記ダクト本体(3)の幅方向における両端縁部に接合部(23,43)を一対に有する第1分割体(17)と第2分割体(19)とであり、
    前記凹部(33)及び前記段部(39)は、前記第1分割体(17)及び前記第2分割体(19)のいずれか一方の分割体に対し、前記接合部(23,43)側に内側空間(37)を開放させて設けられ、
    前記有孔仕切部材(21)は、横断面U字状に形成され、前記被挟持片(63)を幅方向における両端部に一対に有し、該一対の被挟持片(63)が前記第1分割体(17)の前記接合部(23)と前記第2分割体(19)の前記接合部(43)との間に挟まれて前記ダクト本体(3)に固定されている
    ことを特徴とする吸気ダクト。
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