JP2018122711A - 船舶 - Google Patents

船舶 Download PDF

Info

Publication number
JP2018122711A
JP2018122711A JP2017015993A JP2017015993A JP2018122711A JP 2018122711 A JP2018122711 A JP 2018122711A JP 2017015993 A JP2017015993 A JP 2017015993A JP 2017015993 A JP2017015993 A JP 2017015993A JP 2018122711 A JP2018122711 A JP 2018122711A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ship
hull
end position
shape
range
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017015993A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6903851B2 (ja
Inventor
智晃 江上
Tomoaki EGAMI
智晃 江上
行久 藤原
Yukihisa Fujiwara
行久 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui E&S Co Ltd
Original Assignee
Mitsui E&S Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui E&S Holdings Co Ltd filed Critical Mitsui E&S Holdings Co Ltd
Priority to JP2017015993A priority Critical patent/JP6903851B2/ja
Publication of JP2018122711A publication Critical patent/JP2018122711A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6903851B2 publication Critical patent/JP6903851B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Other Liquid Machine Or Engine Such As Wave Power Use (AREA)

Abstract

【課題】針路安定性能を向上させるとともに、船体の縦揺れ等に関する波の衝撃を低減できる船尾船底形状を備えた船舶を提供する。【解決手段】船尾端A.E.から船首側に水線長Lwlの5%以上25%以下の領域の少なくとも1ヶ所において、船長方向に対して垂直な第1横断面の船形形状Sapが、船体中央線C.L.上における第1最下端位置Pa0がキールラインK.L.から上方側に型深さDmの0%以上5%以下の範囲(Ha1)に位置し、船体中央線から船側側に型幅の5%の位置における第1下端位置P1が、キールラインから上方側に型深さの5%以上15%以下の範囲(Ha1)に位置し、船体中央線から船側側に型幅の25%の位置における第3下端位置P3がキールラインから上方側に型深さの15%以上30%以下の範囲(Ha3)に位置し、第1下端位置P1から第3下端位置P3までの範囲が船体内部側に凸の曲線形状を有する船底形状とする。【選択図】図2

Description

本発明は、船舶に関し、より詳細には、針路安定性能を向上させるとともに、船体の縦揺れ等に関する波の衝撃を低減できる船尾船底形状を備えた船舶に関する。
船舶の操縦性における針路安定性能を向上させる従来技術のひとつとして、板状のスケグを船尾の後上がりの傾斜船底から下方向に突出させた形状で付設することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
このような船尾形状の構造では、船底外板とスケグとの付け根部分は略直角な船底形状となっているため、船舶が波を受けて縦揺れ(ピッチング)して、船尾が水面上の露出した後に水没する場合に平坦な船尾底面が水面に衝突することになるので、船体への衝撃が大きくなるというデメリットがある。
また、水流による摩擦抵抗もスケグを設けることで、このスケグの分の浸水面積が増加するため大きくなる上に、このスケグの付け根部分が横断面でみて略直角になるので、この部分において水流の乱れや渦が発生し易くなり、推進性能に悪影響を与えるという問題もある。
特開2004−9913号公報
本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、針路安定性能を向上させるとともに、船体の縦揺れ等に関する波の衝撃を低減できる船尾船底形状を備えた船舶を提供することにある。
上記のような目的を達成するための本発明の船舶は、船尾端から船首側に当該船舶の水線長の5%以上15%以下の領域の少なくとも1ヶ所において、船長方向に対して垂直な第1横断面の船形形状が、船体中央線上における最下端の第1最下端位置がキールラインから上方側に当該船舶の型深さの0%以上5%以下の範囲に位置し、船体中央線から船側側に当該船舶の型幅の5%の位置における第1下端位置が前記キールラインから上方側に前記型深さの5%以上15%以下の範囲に位置し、船体中央線から船側側に当該船舶の型幅の25%の位置における第3下端位置が前記キールラインから上方側に前記型深さの15%以上30%以下の範囲に位置し、前記第1下端位置(P1)から前記第3下端位置(P3)までの範囲が船体内部側に凸の曲線形状を有していることを特徴とする。
なお、この船尾端とは、設定喫水の水線面の最後端のことである。また、設定喫水とは、針路安定性能や推進性能を改善したい載荷状態の喫水のことを言い、例えば、満載喫水、軽荷喫水(バラスト状態喫水)、スキャントリング喫水、常備状態喫水、基準状態喫水、消費状態喫水、航行時の喫水、軽荷から満載状態までの特定の載荷状態の喫水、計画喫水などである。
この構成によれば、所定の範囲における船尾部分の少なくとも一部の横断面形状において、上記の条件を満たす船体中央線から船側側に向って上方に傾斜し、かつ、船体内部側に向かって凸の曲線形状で横断面形状を有する船形にすることで、船体自体にスケグのような針路保持機能を持たせることができる。これにより、船舶の針路安定性能を向上させることができる。
さらに、第1下端位置から第3下端位置までの範囲を船体内部側に向かって凸の曲線形状とすることで、船体の縦揺れ等により船尾船底が露出した後に水没する場合にも、水流を船側側へスムーズに逃がすことができる。それ故、従来技術の略平坦な船底にスケグを付設する場合に比して、船体の縦揺れ等における船底衝撃を著しく低減することができる。
また、略平坦な船底にスケグを付設する場合に比して、曲線形状とすることにより浸水面積を小さくできるので、摩擦抵抗を低減することができる。また、船底の横断面形状を滑らかな曲線形状とすることで、水流の乱れや渦が生じ難くなるので、推進抵抗の低減を図ることができる。さらに、スケグを付設する場合に比して、利用可能な船内空間を広くすることができるので、タンクやエンジンに関係する機器類などの配置の自由度を高めることができる。つまり、一体型スケグをタンクや区画として使用できるので容積効率を高めることができる。
水平なキール部分の全長を長くでき、建造ドックや船台での船体の支持が容易になり、建造時の建造精度の確保や建造効率の向上に寄与する。また、スケグを付設する作業が不要になり、スケグを付設する場合に比して建造が容易となる。
上記の船舶において、前記第1横断面において、船体中央線から船側側に当該船舶の型幅の15%の位置における第2下端位置が、前記キールラインから上方側に前記型深さの15%以上20%以下の範囲に位置する構成にすると、第1下端位置からから第3下端位置にかけての曲線形状がより最適な船底形状となる。そのため、船体の縦揺れ等により船尾船底に波が衝突した場合にも、水流をスムーズに船側側に逃がすことが可能となる。それ故、船体の縦揺れ等に関して波の衝撃をより効果的に低減することができる。
これらの構成にすると、船底形状を、針路保持機能を高く確保しつつ、船体の縦揺れ等に関して波の衝撃を低減するのにより適した船形にすることができる。
上記の船舶において、船尾端から船首側に当該船舶の水線長の3%以上10%以下でかつ前記第1横断面より後方の領域の少なくとも1ヶ所において、船長方向に対して垂直な第2横断面の船形形状が、船体中央線上における最下端の第2最下端位置が前記第1最下端位置よりも上方側であり、かつ、前記キールラインから上方側に当該船舶の型深さの5%以上10%以下の範囲に位置し、船体中央線から船側側に当該船舶の型幅の5%の位置における第4下端位置が前記第1下端位置よりも上方側であり、かつ、前記キールラインから上方側に前記型深さの10%以上20%以下の範囲に位置し、船体中央線から船側側に当該船舶の型幅の25%の位置における第6下端位置が前記第3下端位置よりも上方側であり、かつ、前記キールラインから上方側に前記型深さの20%以上35%以下の範囲に位置し、前記第4下端位置から前記第6下端位置までの範囲が上に凸の曲線形状を有している構成にすることもできる。
この構成にすると、船首側から船尾側に上方に傾斜する船底形状になるので、船体の縦揺れ等により船尾船底が露出した後に水没する場合にも、水流を船首側から船尾側にもスムーズに逃がすことができる。それ故、船体の縦揺れ等における船底衝撃を低減するにはより有利になる。また、船尾トランサム部まで、延ばすことにより、従来スケグと同じ面積で保針のためのモーメントレバーを大きくでき、従来スケグで同じ面積を確保するのに長さを稼げる分だけ深さを浅くでき、工作時の狭隘部を減少できる。
本発明の船舶によれば、船尾端から船首側に当該船舶の水線長の3%以上10%以下の領域の少なくとも一部分の横断面形状を所定の条件を満たす船体中央線から船側側に向って上方に傾斜する船底形状にすることで、船体自体にスケグのような針路保持機能を持たせて、船舶の針路安定性能を向上させることができる。
さらに、船尾船底の船体中心線側の形状を船体内部側に向かって凸の曲線形状としているので、船体の縦揺れ等により船尾船底が露出して水没する際に、水流を船側側へスムーズに逃がすことができる。それ故、略平坦な船尾船底にスケグを付設する場合に比して、船体の縦揺れ等に関して波の衝撃を低減することができる。
本発明に係る実施の形態の船舶の構成を模式的に示す側面図である。 図1のS1−S1断面における第1横断面の船体形状を示す図である。 図1のS2−S2断面における第2横断面の船体形状を示す図である。 図1の船舶の後端形状を示す図である。
以下、本発明に係る実施の形態の船舶を、図面を参照しながら説明する。この船舶1では、船尾1a側の船体形状を工夫して、スケグを取り付けることなく、船体2自体がスケグのような針路保持機能を持つ形状にすることにより、船舶1の針路安定性能を向上させる。
なお、図面は、船舶1の船体形状の特徴を分かり易く示すために部分的に誇張しており、必ずしも、全体の寸法比が正確にはなっておらず、また、図1の側面図と図2〜図4の横断面図での整合性も保たれてはいない。
この本発明に係る実施の形態の船舶1は、船尾形状がバットックフロー形状の船舶や、操舵力の大きい旋回式(ポッド)推進器や高揚力舵を装備する船舶において特に効果が大きいが、その様な特徴を持たない船舶においても採用することができ、針路安定性能を向上することができる。また、針路安定性が不安定になる航海中の喫水と水線長の比が0.05以上、あるいは、肥り度合いを示す方形係数に型幅を乗じ水線長で除した値が0.08以上の船舶において特に効果が大きいが、それぞれの値が0.05以下、あるいは0.08以下の船舶においても採用することができ、針路安定性能を向上することができる。
なお、ここでいう「船尾端A.E.」とは、設定喫水線W.L.の水線面の最後端のことをいう。この設定喫水とは、針路安定性能や推進性能を改善したい載荷状態の喫水のことを言い、例えば、満載喫水、軽荷喫水(バラスト状態喫水)、スキャントリング喫水、常備状態喫水、基準状態喫水、消費状態喫水、航行時の喫水、軽荷から満載状態までの特定の載荷状態の喫水、計画喫水などである。
船舶1においては、推進器や舵の数は特に限定されず、単軸や2軸以上の多軸も採用することができる。船舶1が備える推進器の構成も特に限定されず、プロペラ推進器やウォータージェット推進器等、様々な推進器を備えた船舶にする場合においても採用することができる。
以下に、船舶1の船体形状の特徴を説明する。図1〜図4に示すように、船舶1の船体2の船尾1a側は、船体底部3と上甲板4と船体側部5と船尾端部6によって構成されている。なお、図1〜4には図示していないが、この船舶1は船尾1a側に推進器と舵を備えている。
図1に示すように、船舶1では、船舶1の船尾端A.E.から船首側に船舶1の水線長Lwlの5%以上25%以下の領域(X1とX2の間の領域)Raの少なくとも1ヶ所において、船長方向(船体前後方向:X方向)に対して垂直な第1横断面(S1―S1断面)の船体形状Sapが、図2に示すような横断面形状を有しており、船舶1の船体2は船体中心線C.L.を中心にして左右対称の船底形状になっている。
船舶1では、第1横断面の船体形状Sapの、船体中央線C.L.上における最下端の第1最下端位置Pa0は、キールラインK.L.から上方側に船舶1の型深さDmの0%以上5%以下の範囲(Ha1)、より好ましくは0%以上3%以下の範囲に位置させる。また、船体中央線C.L.から船側側に船舶1の型幅Bmの5%の位置Ba1における第1下端位置P1は、キールラインK.L.から上方側に型深さDmの5%以上15%以下の範囲(Ha1)、より好ましくは5%以上8%以下の範囲に位置させる。
また、船体中央線C.L.から船側側に型幅Bmの15%の位置Ba2における第2下端位置P2は、キールラインK.L.から上方側に型深さDmの15%以上20%以下の範囲(Ha2)、より好ましくは17%以上20%以下の範囲に位置させる。さらに、船体中央線C.L.から船側側に型幅Bmの10%〜25%の位置Ba3における第3下端位置P3は、キールラインK.L.から上方側に型深さDmの15%以上30%以下の範囲(Ha3)、より好ましくは、20%以上25%以下の範囲に位置させる。
この船舶1の構成では、第1最下端位置Pa0から第1下端位置P1までの範囲の船底形状は、第1最下端位置Pa0と第1下端位置P1との間の位置に、船体外部側(下方で船側外側に)に凸の曲線形状から船体内部側(上方で船体中心側に)凸の曲線形状に変化する変曲点を設けて、この変曲点を境にして、第1最下端位置Pa0側は下に凸の曲線形状、第1下端位置P1側は船体内部側凸の曲線形状にしている。
そして、第1下端位置P1から第3下端位置P3までの範囲は、船体内部側に凸の曲線形状を有した船底形状とする。さらに、第1最下端位置Pa0から第3下端位置P3まで滑らかに連続した曲線形状とする。即ち、船体中心線C.L.側である中央部が垂れ下がっている形状にする。
このような船舶1では、所定の範囲における船尾1a部分の少なくとも一部の横断面形状において、船体中央線C.L.から船側側に向って船体内部側凸の曲線形状で上方に傾斜する横断面形状を有する船形にすることで、船体2自体にスケグのような針路保持機能を持たせることができる。これにより、船舶1の針路安定性能を向上させることができる。
さらに、第1下端位置P1から第3下端位置P3までの範囲を船体内部側に凸の曲線形状とすることで、船体2の縦揺れ等により船尾船底が露出した後に水没する場合にも、水流を船側側へスムーズに逃がすことができる。それ故、従来技術の略平坦な船底にスケグを付設する場合に比して、船体2の縦揺れ等における船底衝撃を著しく低減することができる。
また、船舶1では、第1下端位置P1から第3下端位置P3までの範囲を船体内部側に凸の曲線形状とすることで、略平坦な船底にスケグを付設する場合に比して、浸水面積を小さくできるので、摩擦抵抗を低減することができる。また、船底の横断面形状を滑らかな曲線形状とすることで、水流の乱れや渦が生じ難くなるので、推進性能の向上を図ることができる。さらに、スケグを付設する場合に比して、利用可能な船内空間を広くすることができるので、タンクやエンジンに関係する機器類などの配置の自由度を高めることができる。また、スケグを付設する作業が不要になるため、スケグを付設する場合に比して建造が容易となるという利点もある。
また、さらに、上記の条件を満たす第2下端位置P2を含んだ船底形状にすると、第1下端位置P1から第3下端位置P3にかけての曲線形状が針路保持機能を高く確保しつつ、船体2の縦揺れ等に関して波の衝撃を低減するのにより適した形状となる。また、この部分を流れる水流が円滑に流れ、水流が乱されたり、渦を発生したりすることがなくなるので、水流の流れを円滑にすることができる。そのため、船体2の縦揺れ等により船尾船底に波が衝突した場合にも、水流をスムーズに船側側に逃がすことが可能となり、船体2の縦揺れ等に関して波の衝撃をより効果的に低減することができる。
そして、さらに、以下に示す傾斜角度の条件を満たすような船体形状にすることで、針路保持機能をより高く確保しつつ、船体2の縦揺れ等に関して波の衝撃を低減するのにより適した船形にすることができる。
第1最下端位置Pa0と第1下端位置P1との相対的な位置関係としては、第1最下端位置Pa0と第1下端位置P1とを結ぶ直線L01と水平線とのなす角度α01が30度以上70度以下、より好ましくは45度以上65度以下になるようにするとよい。また、第1下端位置P1と第3下端位置P3との相対的な位置関係としては、第1下端位置P1と第3下端位置P3とを結ぶ直線L13と水平線とのなす角度α13が10度以上30度以下、より好ましくは、17度以上25度以下になるようにするとよい。
これらの条件を満たした傾斜角度を持つ構成にすることで、船底を流れる水流が円滑に流れ、水流が乱されたり、渦を発生したりすることがなくなるので、全体の水流の流れを全体的に円滑にすることができる。それ故、針路保持機能を高く確保しつつ、船体の縦揺れ等に関して波の衝撃を低減するのにより適した船形にすることができる。
上記では、船舶1の船尾端A.E.から船首側に船舶1の水線長Lwlの5%以上25%以下の領域における第1横断面の船体形状Sapについて説明したが、船舶1では、さらに、船尾端A.E.から船首側に水線長Lwlの3%以上20%以下でかつ第1横断面より後方の領域(X3とX4の間の領域)Rbの少なくとも1ヶ所において、船長方向に対して垂直な第2横断面(S2―S2断面)の船体形状Sbpが、図3に示すような横断面形状を有する構成にすることで、より船体2の縦揺れ等における船底衝撃を低減するには有利な船体形状にすることができる。なお、図3では、第2横断面の船体形状Sbpを実線で示し、第1横断面の船体形状Sapを破線で示している。
第2横断面の船体形状Sbpでは、船体中央線C.L.上における最下端の第2最下端位置Pb0は、第1最下端位置Pa0よりも上方側であり、かつ、キールラインK.Lから上方側に船舶1の型深さDmの5%以上10%下の範囲(Hb0)、より好ましくは5%以上7%以下の範囲に位置させる。また、船体中央線C.L.から船側側に型幅Bmの5%の位置Bb1における第4下端位置P4は、第1下端位置P1よりも上方側であり、かつ、キールラインK.L.から上方側に型深さDmの10%以上20%以下の範囲(Hb1)、より好ましくは12%以上18%以下の範囲に位置させる。
そして、船体中央線C.L.から船側側に型幅Bmの15%の位置Bb2における第5下端位置P5は、キールラインK.L.から上方側に型深さDmの15%以上20%以下の範囲(Hb2)、より好ましくは16%以上18%以下の範囲に位置させる。また、船体中央線C.L.から船側側に型幅Bmの25%の位置Bb3における第6下端位置P6は、第3下端位置P3よりも上方側であり、かつ、キールラインK.L.から上方側に型深さDmの20%以上35%以下の範囲(Hb3)、より好ましくは、18%以上27%以下の範囲に位置させる。
なお、図3では、横断面形状に関しては、第6下端位置P6は第3下端位置P3と同じ点で示しているが、必ずしも一致しなくても良い。
そして、第2最下端位置Pb0から第4下端位置P4までの範囲の船底形状は、第2最下端位置Pb0と第4下端位置P4との間の位置に、船体外部側に凸の曲線形状から船体内部側に凸の曲線形状に変化する変曲点を設けて、この変曲点を境にして、第2最下端位置Pb0側は下に凸の曲線形状、第4下端位置P4側は船体内部側(上方で船体中心側に)凸の曲線形状にしている。
また、第4下端位置P4から第5下端位置P5までの範囲を、船体内部側に凸の曲線形状を有した船底形状にする。さらに、第2最下端位置Pb0から第6下端位置P6まで滑らかに連続した曲線形状にするとよい。
これら形状に形成することにより、第2最下端位置Pb0から第5下端位置P5にかけての曲線形状が針路保持機能を高く確保しつつ、船体2の縦揺れ等に関して波の衝撃を低減するのにより適した形状となる。さらに、第4下端位置P4から外側の水線位置の範囲まで船体内部側に凸の曲線形状を有した船底形状にすると、より最適な船底形状となる。
船舶1では、上述した条件を満たすような船体形状にすることで、上述した作用効果を得ることができるが、さらに、以下に示す条件を満たすような船体形状にすることで、針路保持機能をより高く確保しつつ、船体2の縦揺れ等に関して波の衝撃を低減するのにより適した船形にすることができる。
第2最下端位置Pb0と第4下端位置P4との相対的な位置関係としては、第2最下端位置Pb0と第4下端位置P4とを結ぶ直線L04と水平線とのなす角度α04が30度以上70度以下、より好ましくは45度以上65度以下になるようにする。また、第4下端位置P4と第6下端位置P6との相対的な位置関係としては、第4下端位置P4と第6下端位置P6とを結ぶ直線L46と水平線とのなす角度α46が10度以上30度以下、より好ましくは、19度以上25度以下になるようにする。
第2横断面における船体形状Sapを、これらの条件を満たした構成にすることで、船底を流れる水流が円滑に流れ、水流が乱されたり、渦を発生したりすることがなくなるので、全体の水流の流れを全体的に円滑にすることができる。それ故、針路保持機能を高く確保しつつ、船体の縦揺れ等に関して波の衝撃を低減するのにより適した船形にすることができる。
さらに、船舶1を後ろから見た形状の後端形状Sepを、図3の第2横断面の船体形状Sbpとほぼ同じ形状か、図4に示すような後端形状Sepに構成するか、その間の船体形状に構成にする。なお、図4では、第1横断面の船体形状Sapと第2横断面の船体形状Sbpを破線で示している。
そして、後端形状Sepは、船体中央線C.L.上における第3最下端位置Pe0は、第2最下端位置Pb0よりも上方側若しくは同じである高さの範囲(Hb0)にあり、また、船体中央線C.L.から船側側に型幅Bmの5%の位置Be1における第7下端位置Pe1は、第4下端位置P4よりも上方側若しくは同じである高さの範囲(Hb1)にある。そして、船体中央線C.L.から船側側に型幅Bmの15%の位置Be2における第8下端位置Pe2は、第4下端位置P4よりも上方側若しくは同じである高さの範囲(Hb2)にあり、船体中央線C.L.から船側側に型幅Bmの25%の位置Be3における第9下端位置Pe3は、第6下端位置P6よりも上方側若しくは同じである高さの範囲(Hb2)にある。そして、第3最下端位置Pe0から第9下端位置Pe3まで滑らかに連続した曲線形状に形成する。
後端形状Sepを、これらの条件を満たした構成にすることで、船底を流れる水流が円滑に流れ、水流が乱されたり、渦を発生したりすることがなくなるので、全体の水流の流れを全体的に円滑にすることができる。それ故、針路保持機能を高く確保しつつ、船体の縦揺れ等に関して波の衝撃を低減するのにより適した船形にすることができる。
上述したような後端形状Sepを有する船底形状にすると共に、船長方向で第1横断面の船形形状Sapから第2横断面の船形形状Sbpを経由して後端形状Sepにかけて船首側から船尾1a側に滑らかに移行する船底形状にする。これにより、船体2の縦揺れ等により船尾船底が露出した後に水没する場合にも、水流を船首側から船尾1a側にもスムーズに逃がすことが可能となるので、船体2の縦揺れ等における船底衝撃を低減するにはより有利になる。また、後端形状Sepを上述した条件を満たすような構成にすることで、利用可能な船内空間も十分に広く確保することが可能となる。
なお、上記では、船舶1の基本構成を説明した後に、針路保持機能を高く確保しつつ、船体の縦揺れ等に関して波の衝撃を低減するのにより有利になる船形の条件とその作用効果を列挙したが、船舶1では上記のすべての条件を満たす船舶1に限定されず、上記の付加条件を選択的に満たす船舶とすることもできる。
1 船舶
1a 船尾
2 船体
3 船体底部
4 上甲板
5 船体側部
6 船尾端部
A.E. 船尾端
K.L. キールライン
C.L. 船体中心線
W.L. 設定喫水線
Pa0 第1横断面の船体中央線上における第1最下端位置
P1 第1横断面の第1下端位置
P2 第1横断面の第2下端位置
P3 第1横断面の第3下端位置
Pb0 第2横断面の船体中央線上における第2最下端位置
P4 第2横断面の第4下端位置
P5 第2横断面の第5下端位置
P6 第2横断面の第6下端位置
Pe0 後端形状の船体中央線上における第3最下端位置
Pe1 後端形状の第7下端位置
Pe2 後端形状の第8下端位置
Pe3 後端形状の第9下端位置

Claims (5)

  1. 船尾端から船首側に当該船舶の水線長の5%以上15%以下の領域の少なくとも1ヶ所において、
    船長方向に対して垂直な第1横断面の船形形状が、
    船体中央線上における最下端の第1最下端位置がキールラインから上方側に当該船舶の型深さの0%以上5%以下の範囲に位置し、
    船体中央線から船側側に当該船舶の型幅の5%の位置における第1下端位置が、前記キールラインから上方側に前記型深さの5%以上15%以下の範囲に位置し、
    船体中央線から船側側に当該船舶の型幅の25%の位置における第3下端位置が前記キールラインから上方側に前記型深さの15%以上30%以下の範囲に位置し、
    前記第1下端位置から前記第3下端位置までの範囲が船体内部側に凸の曲線形状を有していることを特徴とする船舶。
  2. 前記第1横断面において、船体中央線から船側側に当該船舶の型幅の15%の位置における第2下端位置が、前記キールラインから上方側に前記型深さの15%以上20%以下の範囲に位置する請求項1に記載の船舶。
  3. 前記最端位置と前記第1下端位置とを結ぶ直線と水平線とのなす角度が45度以上70度以下である請求項1または2のいずれか一項に記載の船舶。
  4. 前記第1下端位置と前記第3下端位置とを結ぶ直線と水平線とのなす角度が15度以上30度以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の船舶。
  5. 船尾端から船首側に当該船舶の水線長の3%以上10%以下でかつ前記第1横断面より後方の領域の少なくとも1ヶ所において、
    船長方向に対して垂直な第2横断面の船形形状が、
    船体中央線上における最下端の第2最下端位置が前記第1最下端位置よりも上方側であり、かつ、前記キールラインから上方側に当該船舶の型深さの5%以上10%以下の範囲に位置し、
    船体中央線から船側側に当該船舶の型幅の5%の位置における第4下端位置が前記第1下端位置よりも上方側であり、かつ、前記キールラインから上方側に前記型深さの10%以上20%以下の範囲に位置し、
    船体中央線から船側側に当該船舶の型幅の25%の位置における第6下端位置が前記第3下端位置よりも上方側であり、かつ、前記キールラインから上方側に前記型深さの20%以上35%以下の範囲に位置し、
    前記第4下端位置から前記第6下端位置までの範囲が上に凸の曲線形状を有している請求項1〜4のいずれか一項に記載の船舶。
JP2017015993A 2017-01-31 2017-01-31 船舶 Active JP6903851B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017015993A JP6903851B2 (ja) 2017-01-31 2017-01-31 船舶

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017015993A JP6903851B2 (ja) 2017-01-31 2017-01-31 船舶

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018122711A true JP2018122711A (ja) 2018-08-09
JP6903851B2 JP6903851B2 (ja) 2021-07-14

Family

ID=63110046

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017015993A Active JP6903851B2 (ja) 2017-01-31 2017-01-31 船舶

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6903851B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111470000A (zh) * 2020-04-29 2020-07-31 广船国际有限公司 一种mr型油轮的线型

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5030359B1 (ja) * 1966-11-24 1975-09-30
JPS6353896U (ja) * 1986-09-29 1988-04-11
US5265554A (en) * 1992-06-23 1993-11-30 Meredith Marine, Inc. Boat construction
JP2003104279A (ja) * 2001-10-01 2003-04-09 Shipbuilding Research Centre Of Japan 大型輸送船

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5030359B1 (ja) * 1966-11-24 1975-09-30
JPS6353896U (ja) * 1986-09-29 1988-04-11
US5265554A (en) * 1992-06-23 1993-11-30 Meredith Marine, Inc. Boat construction
JP2003104279A (ja) * 2001-10-01 2003-04-09 Shipbuilding Research Centre Of Japan 大型輸送船

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111470000A (zh) * 2020-04-29 2020-07-31 广船国际有限公司 一种mr型油轮的线型
CN111470000B (zh) * 2020-04-29 2021-06-22 广船国际有限公司 一种mr型油轮的线型

Also Published As

Publication number Publication date
JP6903851B2 (ja) 2021-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6118880B1 (ja) 船舶
WO2014042127A1 (ja) 商用貨物船
JP6590813B2 (ja) 改良船体形状を有する船舶
JP4889238B2 (ja) 船首フィン付き船舶
KR20120004414A (ko) 구상 바우의 방법 및 장치
JP6687673B2 (ja) 風圧抵抗の少ない船舶
JP2016130077A (ja) 船舶
JP5219243B2 (ja) 船舵
US6065415A (en) Reduction of wave making by multi-hull surface vessel
JP5638215B2 (ja) 風圧抵抗の少ない船舶及びその設計方法
JP5357466B2 (ja) 液化ガス運搬船
JP6903851B2 (ja) 船舶
KR101654489B1 (ko) 선박
JP2006188125A (ja) 肥大船
JP4421495B2 (ja) 高速双胴船
JP2006008091A (ja) 小型高速船の船型
JP5028000B2 (ja) 船舶
US9908589B1 (en) Hull shape for improved powering and seakeeping
JPH0952591A (ja) 船体形状
JP2007069834A (ja) 船舶
JP6718546B1 (ja) 船舶
JP2018122661A (ja) 船舶
JP7194466B1 (ja) 船底への衝撃を低減させる船底構造を有する船首バルブ付き船舶
WO2023223617A1 (ja) 船舶
GB2219973A (en) Stabilising a water borne craft

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20180604

A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20190313

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200204

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200330

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201027

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210525

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210531

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6903851

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350