JP2018122662A - 乗物用シート - Google Patents

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裕文 渡邉
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Abstract

【課題】樹脂材料で製造されたシェルタイプのシートフレームを備えた乗物用シートにおいて、重量の増加を抑制して製造作業性の良い強度及び/又は剛性を高めたシートフレームを備えた乗物用シートを提供する。【解決手段】自動車用シートは、着座乗員の身体に対応した凹面形状を有し着座乗員を支持する骨格としての樹脂製のバックパン31を備える。バックパン31における着座乗員の側のサイド周縁部31bpとメイン周縁部31apには、補強用のワイヤ60が、張力が印加された状態で配設されている。【選択図】図2

Description

本発明は、乗物用シートに関する。
従来、複合樹脂材料で製造されたシェルタイプのシートフレームを有する乗物用シートが知られている。特許文献1に記載の乗物用シートは、このようなシェルタイプのバックフレームを有するものである。かかるシェルタイプのバックフレームは、ガラスやカーボンの繊維からなる織物を複数枚積層してエポキシ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂等のマトリクス樹脂を含浸硬化させることによって形成されている。
特開2016−30523号公報
特許文献1に記載の技術においては、シェルタイプのバックフレームを強化して強度及び/又は剛性を上げようとした場合、織物の積層枚数を増やすとともにマトリクス樹脂の量を増やして部分的に肉厚を増すのが通常である。これによって、軽量化が図りにくいとともに製造作業性が悪化するという問題があった。
かかる問題に鑑み本発明の課題は、樹脂材料で製造されたシェルタイプのシートフレームを備えた乗物用シートにおいて、重量の増加を抑制して製造作業性の良い強度及び/又は剛性を高めたシートフレームを備えた乗物用シートを提供することにある。
本発明の第1発明は、乗物用シートであって、着座乗員の身体に対応した凹面形状を有し前記着座乗員を支持する骨格としての樹脂製のシェルを備え、該シェルにおける周縁部には、補強用の線状部材が、張力が印加された状態で配設されていることを特徴とする。
第1発明によれば、シェルの周縁部に補強用の線状部材を、張力が印加された状態で配設することにより、シェルに対して着座乗員から荷重が印加された場合のシェルに発生する応力の一部を線状部材が分担することができる。また、線状部材は樹脂の量を増やしてシェルの肉厚を増すのに比べて軽量であり配設における作業性が良好である。これによって、重量の増加を抑制して製造作業性の良い強度及び/又は剛性を高めたシートフレームを備えた乗物用シートを提供することができる。なお、樹脂製には繊維強化された樹脂製や複合樹脂製も含まれるものとし、線状部材には横断面が扁平の例えばテープ状の部材も含まれるものとする。
本発明の第2発明は、上記第1発明において、前記線状部材は、前記周縁部の前記着座乗員の側に配設されていることを特徴とする。
第2発明によれば、線状部材はシェルの着座乗員の側に配設されているので外側から視認されにくく、外観意匠を損ねることを抑制できる。
本発明の第3発明は、上記第1発明又は上記第2発明において、前記線状部材は1本の連続体とされ、両端部がそれぞれ前記シェルの前記周縁部の一部と他部に固定されるとともに、前記線状部材の前記両端部を除く中間部分が前記周縁部に沿って所定の間隔を隔てて配設された切り起こし部に係止して取付けられていることを特徴とする。
第3発明によれば、シェルを成形したのち、1本の連続体である線状部材を周縁部に沿って両端部を固定するとともに、中間部分を切り起こし部に係止して取付ければよいので製造作業が簡便である。
本発明の第4発明は、上記第3発明において、前記シェルの前記周縁部は前記着座乗員の身体背面から身体正面に向かう方向に突出した凸部と、前記着座乗員の身体正面から身体背面に向かう方向に突出した凹部と、を有し、前記凸部における前記切り起こし部は前記線状部材が前記着座乗員の身体正面から身体背面に向かう方向に移動するのを阻害するように形成され、前記凹部における前記切り起こし部は前記線状部材が前記着座乗員の身体背面から身体正面に向かう方向に移動するのを阻害するように形成されていることを特徴とする。
第4発明によれば、線状部材に引張り力が印加された場合に線状部材は直線状になろうとする。このとき、シェルの凸部における切り起こし部は、線状部材が着座乗員の身体正面から身体背面に向かう方向に移動するのを阻害し、シェルの凹部における切り起こし部は、線状部材が着座乗員の身体背面から身体正面に向かう方向に移動するのを阻害する。これによって、周縁部に凸部及び凹部を有するシェルにおいて線状部材を効率よく周縁部に沿わせた状態に維持することができる。なお、身体正面とは着座乗員が立ち姿勢の時の身体前側に該当する面を言い、身体背面とは着座乗員が立ち姿勢の時の身体後側に該当する面を言うものとする。
本発明の第5発明は、上記第1発明ないし上記第4発明のいずれかにおいて、前記シェルはシートバックのものであって、前記シェルの前記着座乗員の頭部を支持する部分の上部の前記周縁部において、前記線状部材は、前記シェルの後面部に当接して配設されていることを特徴とする。
第5発明によれば、シートバックのシェルにおいて、着座乗員の頭部を支持する部分の強度及び/又は剛性を効率よく高めることができる。
本発明の第6発明は、上記第1発明又は上記第2発明において、前記シェルはシートバックのものであって、シートクッション又は乗物フロアに対して左右一対の金属製アームを介して取付けられており、前記線状部材は1本の連続体とされ、両端部がそれぞれ前記金属製アームの1つずつに固定されるとともに、前記線状部材の前記両端部を除く中間部分が前記周縁部に沿って所定の間隔を隔てて配設された切り起こし部に係止して取付けられていることを特徴とする。
第6発明によれば、1本の連続体である線状部材の両端部をそれぞれ右の金属製アームと左の金属製アームに固定して、中間部分をシェルの周縁部に配設された切り起こし部に係止して取付けられるので線状部材に印加される張力を金属製アームで受け止めることができる。これによって、シートバックのシェルの強度及び/又は剛性を効率よく高めることができる。また、1本の連続体である線状部材を金属製アーム及びシェルに取付ければよいので製造作業が簡便である。
本発明の一実施形態に係る自動車用シートを斜め後から見た斜視図である。 上記実施形態において、シートバックのシェルを斜め前から見た斜視図である。 図2のIII部分を拡大して示す図である。 図2のIV−IV矢視線断面図である。 図2のV−V矢視線断面図である。 図2のVI部分を拡大して示す図である。 図6のVII−VII矢視線断面図である。 上記実施形態において、シートバックのシェルと線状部材に印加される力の方向を示す図である。 本発明の他の実施形態における、上記一実施形態の図3に相当する図である。 図9のX−X矢視線断面図である。
図1〜図8は、本発明の一実施形態を示す。本実施形態は、自動車用シートに本発明を適用した例である。各図中、矢印により自動車のフロアFに自動車用シート1を取付けた時の自動車用シート1及び自動車の各方向を示している。以下の説明において、方向に関する記述は、この方向を基準として行うものとする。
図1に示すように、本実施形態の自動車用シート1は、乗用車用のフロントシートであって、着座部となるシートクッション20と、背もたれとなるシートバック30と、シートクッション20をフロアFに対して前後方向摺動可能に取付けるスライドレール40と、を備えている。ここで、自動車用シート1とフロアFが、特許請求の範囲の「乗物用シート」と「乗物フロア」に相当する。
シートクッション20は、骨格をなすクッションフレーム21の上にクッション材であるクッションパッド22を載置して、その上から表皮材であるクッションカバー23で被覆した構成とされ、着座者の荷重を弾性的に支持するものである。クッションフレーム21の後端部には、シートバック30をシートクッション20に対して傾動可能に支持する左右一対のリクライナ50が取付けられている。
シートバック30は、骨格をなすシェルタイプのバックフレームであるバックパン31
の上にクッション材であるバックパッド35を載置して、その上から表皮材であるバックカバー36で被覆した構成とされ、着座乗員の上半身背面を支持するものである。ここで、バックパン31が、特許請求の範囲の「シェル」に相当する。
図1及び図2に示すように、バックパン31は、着座乗員の上半身背面の外形に適合するように後方に向かって膨らんだ凹面形状に形成されている。バックパン31は、着座乗員の腰部から頭部にかけての背面を支持するメイン部31aと、着座乗員の腰部から肩部にかけての側面を両側から支持するサイド立壁部31bと、を有する。メイン部31a、サイド立壁部31bとも、繊維強化樹脂製のパネル状部材により形成されている。具体的には、フィラメントの直径が6〜8μmのカーボンファイバーを3000本〜6000本束ねた状態で織った織物を3枚〜6枚重ね合わせてエポキシ樹脂をマトリクス樹脂として含浸固化させて複合化したものである。
図1及び図2に示すように、メイン部31aの上部で着座乗員の頭部と肩部の間の位置に対応する部分には、貫通孔31a3が左右に1個ずつ並んで設けられている。貫通孔31a3は、スポーツタイプのシートであることを醸し出す意匠性付与のためのものである。左右のサイド立壁部31bには、それぞれ、シートクッション20に対しリクライナ50を介して取付けられた金属製のアッパアーム32に対して締結固定するためのボルトを通すボルト孔が2つずつ設けられている。詳しくは、図1及び図2に示すように、左右のアッパアーム32には、それぞれ、上ボルト孔32aと、下ボルト孔32bと、が設けられ、バックパン31のサイド立壁部31bには、これらに対応して上ボルト孔31b1と、下ボルト孔31b2と、が設けられている。上ボルト孔32aと上ボルト孔31b1とが一致されてボルト及びナットで締結固定されるとともに、下ボルト孔32bと下ボルト孔31b2とが一致されてボルト及びナットで締結固定される。図2に示すように、左右のサイド立壁部31bの前端部側は、サイド周縁部31bpとして形成されている。そして、サイド周縁部31bpには、下から順に、前方に向けて突出する第1凸部31b3、後方に向けて突出する第1凹部31b4、前方に向けて突出する第2凸部31b5が形成されている。また、メイン部31aの上端部側の上及び左右の前端部側は、メイン周縁部31apとして形成されている。そして、メイン周縁部31apには、後方に向けて突出する第2凹部31a4が形成されている。図2、図4、図5及び図7に示すように、メイン部31aの上端末部及びサイド立壁部31bの前端末部には、後方に向かって折り返された折り返し部31cが設けられている。折り返し部31cは、本体との間で形成される狭窄部にバックカバー36の端末を挿入して固定するとともに、バックパン31の剛性を確保するためのものである。ここで、アッパアーム32が、特許請求の範囲の「金属製アーム」に相当する。また、サイド周縁部31bpとメイン周縁部31apが、特許請求の範囲の「周縁部」に相当する。さらに、第1凸部31b3と第2凸部31b5が、特許請求の範囲の「凸部」に、第1凹部31b4と第2凹部31a4が、特許請求の範囲の「凹部」に相当する。
図1及び図2に示すように、バックパン31の周縁部にはワイヤ60が配設されている。ワイヤ60は、直径が3mm程度のワイヤロープで、一般部61の両端部にループ部62が設けられた形態をしている。ループ部62は、図3に示すように、一般部61の端末部分をループ状に折り返して端部を一般部61に対してスリーブ63でかしめ固定することにより形成される。ここで、ワイヤ60と一般部61が、それぞれ、特許請求の範囲の「線状部材」と「中間部分」に相当する。また、各ループ部62が、特許請求の範囲の「両端部」に相当する。
図2〜図7に示すように、バックパン31にはワイヤ60を配設するための構造が織り込まれている。図2及び図3に示すように、左右のサイド立壁部31bの下端部の前端部側には、ワイヤ60のループ部62を係止するための端部係止部31b6が下方に開口してシート内側方向に延びる鉤状の切り起こしとして形成されている。図2及び図4に示すように、左右のサイド立壁部31bの第1凸部31b3には、ワイヤ60の一般部61を係止するための第1係止部31b7が前方に開口してシート内側方向に延びる鉤状の切り起こしとして形成されている。シートバック30の起立状態において水平面で切った第1係止部31b7の断面は、L字形をしており、L字の短辺に相当する後面部31b71と、L字の長辺に相当する側面部31b72と、を有する。ワイヤ60の一般部61は、後面部31b71の前面に当接して係止される。図2及び図5に示すように、左右のサイド立壁部31bの第1凹部31b4には、ワイヤ60の一般部61を係止するための第2係止部31b8が後方に開口してシート内側方向に延びる鉤状の切り起こしとして形成されている。シートバック30の起立状態において水平面で切った第2係止部31b8の断面は、L字形をしており、L字の短辺に相当する前面部31b81と、L字の長辺に相当する側面部31b82と、を有する。ワイヤ60の一般部61は、前面部31b81の後面に当接して係止される。図2に示すように、左右のサイド立壁部31bの第2凸部31b5には、ワイヤ60の一般部61を係止するための第3係止部31b9が前方に開口してシート内側方向に延びる鉤状の切り起こしとして形成されている。第3係止部31b9の形状とワイヤ60の一般部61の係止位置は、第1係止部31b7と同じである。図2に示すように、メイン部31aの左右の第2凹部31a4には、ワイヤ60の一般部61を係止するための第4係止部31a5が後方に開口してシート内側方向に延びる鉤状の切り起こしとして形成されている。第4係止部31a5の形状とワイヤ60の一般部61の係止位置は、第2係止部31b8と同じである。図6に示すように、メイン部31aの上端部の左右端部には、上下方向に貫通する第1貫通孔31a6が形成されている。第1貫通孔31a6は、ワイヤ60の一般部61をメイン部31aのシート内側面から外側面(後面部)に掛け回すためのものである。図7及び図8に示すように、メイン部31aの外側面の上端部の左右方向中央部には、上方に向かって突出する突起部31a7が設けられている。突起部31a7は、メイン部31aの外側面(後面部)においてメイン部31aの前端側近傍にワイヤ60の一般部61を係止して配置するためのものである。メイン部31aの突起部31a7の前側に対応する部分には、前後方向に貫通する第2貫通孔31a8が形成されている。第2貫通孔31a8は、突起部31a7を成形するために形成されたものである。ここで、第1係止部31b7、第2係止部31b8、第3係止部31b9、第4係止部31a5が、それぞれ、特許請求の範囲の「切り起こし部」に相当する。また、端部係止部31b6が、特許請求の範囲の「一部」又は「他部」に相当する。
図2〜図7に基づき、バックパン31に対してワイヤ60を取付ける手順について説明する。バックパン31の右側の端部係止部31b6にワイヤ60の一端部のループ部62を係止する。そして、ワイヤ60の一般部61を引き伸ばしながら右側の第1係止部31b7、第2係止部31b8、第3係止部31b9、第4係止部31a5に係止しワイヤ60の他端部のループ部62を右側の第1貫通孔31a6に挿入する。右側の第1貫通孔31a6から上方に引き出されたワイヤ60の一般部61を引き伸ばしながら突起部31a7に係止し、ワイヤ60の他端部のループ部62を左側の第1貫通孔31a6に挿入する。左側の第1貫通孔31a6から下方に引き出されたワイヤ60の一般部61を引き伸ばしながら左側の第4係止部31a5、第3係止部31b9、第2係止部31b8、第1係止部31b7に係止する。最後に、ワイヤ60の他端部のループ部62を下方に向けて牽引してワイヤ60に張力が印加された状態で左側の端部係止部31b6に係止する。これによって、ワイヤ60は右側の端部係止部31b6と左側の端部係止部31b6との間で引張応力を加えられた状態でバックパン31の前側の周縁部(サイド周縁部31bpとメイン周縁部31ap)に対して取付けられる。このとき、ワイヤ60の一般部61は左右の第1係止部31b7と第3係止部31b9において前方に向けて押圧され、左右の第2係止部31b8と第4係止部31a5において後方に向けて押圧された状態となる。また、ワイヤ60の一般部61はメイン部31aの上端部の外側面(後面部)に張力が印加された状態で当接した状態となる。
以上のように構成される本実施形態は、以下のような作用効果を奏する。バックパン31の前側の周縁部(サイド周縁部31bpとメイン周縁部31ap)にワイヤ60を張力が印加された状態で配設することにより、バックパン31に対して着座乗員から荷重が印加された場合のバックパン31に発生する応力の一部をワイヤ60が分担することができる。詳述すると、図8に示すように、車両旋回時等にサイド立壁部31bをシート外側に向かって押圧する力F1が加わるとその力の一部をワイヤ60に発生する張力T1が分担することができる。また、後突時等にメイン部31aの上部に後方に向かって押圧する力F2が加わるとその力の一部をワイヤ60に発生する張力T2が分担することができる。これによって、バックパン31を形成する強化繊維やマトリクス樹脂の量を増やすことを抑制して、バックパン31の強度及び/又は剛性を高めることができ自動車用シート1の重量の増加を抑制できる。また、バックパン31へのワイヤ60の配設は、1本の連続体であるワイヤ60をバックパン31の切り起こし部である係止部(端部係止部31b6、第1係止部31b7等)に係止して取付ければよいので製造作業が簡便である。
また、ワイヤ60が引張り力の印加により直線状になろうとするとき、第1係止部31b7と第3係止部31b9は、ワイヤ60が後方に向かって移動するのを阻害し、第2係止部31b8と第4係止部31a5は、ワイヤ60が前方に向かって移動するのを阻害する。これによって、前側周縁部に凸部(第1凸部31b3、第2凸部31b5)及び凹部(第1凹部31b4、第2凹部31a4)を有するバックパン31においてワイヤ60を効率よく周縁部に沿わせた状態に維持することができる。さらに、バックパン31のメイン部31aの上部周縁部において、ワイヤ60は後面部に当接して配設されているので、着座乗員の頭部を支持する部分であるメイン部31aの上部の強度及び/又は剛性を効率よく高めることができる。加えて、ワイヤ60はバックパン31のシート内側である着座乗員側に配設されているので外側から視認されにくく、外観意匠を損ねることを抑制できる。
図9及び図10に、他の実施形態を示す。上記一実施形態と重複する構成に関しては、図面に同一符号を付して説明を省略する。上記一実施形態との違いは、ワイヤ60のループ部62の係止部位の違いである。本実施形態においては、ワイヤ60のループ部62がアッパアーム32の前面部に配設された係止ボルト32cに係止されている。これによって、ワイヤ60に印加される張力を金属製部材であるアッパアーム32で受け止めることができるので、バックパン31の強度及び/又は剛性を効率よく高めることができる。なお、本実施形態においては、バックパン31に対してワイヤ60を取付ける場合、バックパン31にアッパアーム32を取付けてから行う必要がある。
以上、特定の実施形態について説明したが、本発明は、それらの外観、構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、次のようなものが挙げられる。
1.上記実施形態においては、線状部材としてワイヤ60を用いたがこれに限らずカーボンファイバ性の紐状体等高弾性の部材であれば材質は問わない。また、横断面が楕円状、矩形状等の扁平な形状であってもよく、テープ状の部材でも使用可能である。
2.上記実施形態では、ワイヤ60をバックパン31に対して係止して取付けたが、これに限らずインサート成形等で取付けてもよい。
3.上記実施形態では、ワイヤ60をバックパン31の前側端部近傍である周縁部に係止して取付けた。しかし、ワイヤ60をバックパン31の前側端部により近い部分に取付けることも可能であり、他の条件が許せば前側端部に近いほど強度及び/又は剛性の向上効果は大きい。
4.上記実施形態では、バックパン31の前端末部に折り返し部31cを設けたが、強度剛性上等で問題がなければ省くこともできる。
5.上記実施形態では、本発明を自動車のシートに適用したが、飛行機、船、電車等の乗物に搭載のシートに適用しても良い。
1 自動車用シート(乗物用シート)
20 シートクッション
30 シートバック
31 バックパン(シェル)
31a メイン部
31ap メイン周縁部(周縁部)
31a4 第2凹部(凹部)
31a5 第4係止部(切り起こし部)
31b サイド立壁部
31bp サイド周縁部(周縁部)
31b7 第1係止部(切り起こし部)
31b8 第2係止部(切り起こし部)
31b9 第3係止部(切り起こし部)
31b3 第1凸部(凸部)
31b4 第1凹部(凹部)
31b5 第2凸部(凸部)
31b6 端部係止部(一部、他部)
31c 折り返し部
32 アッパアーム(金属製アーム)
60 ワイヤ(線状部材)
61 一般部(中間部分)
62 ループ部(両端部)
F フロア(乗物フロア)


Claims (6)

  1. 乗物用シートであって、
    着座乗員の身体に対応した凹面形状を有し前記着座乗員を支持する骨格としての樹脂製のシェルを備え、
    該シェルにおける周縁部には、補強用の線状部材が、張力が印加された状態で配設されている乗物用シート。
  2. 請求項1において、前記線状部材は、前記周縁部の前記着座乗員の側に配設されている乗物用シート。
  3. 請求項1又は請求項2において、前記線状部材は1本の連続体とされ、両端部がそれぞれ前記シェルの前記周縁部の一部と他部に固定されるとともに、前記線状部材の前記両端部を除く中間部分が前記周縁部に沿って所定の間隔を隔てて配設された切り起こし部に係止して取付けられている乗物用シート。
  4. 請求項3において、前記シェルの前記周縁部は前記着座乗員の身体背面から身体正面に向かう方向に突出した凸部と、前記着座乗員の身体正面から身体背面に向かう方向に突出した凹部と、を有し、
    前記凸部における前記切り起こし部は前記線状部材が前記着座乗員の身体正面から身体背面に向かう方向に移動するのを阻害するように形成され、
    前記凹部における前記切り起こし部は前記線状部材が前記着座乗員の身体背面から身体正面に向かう方向に移動するのを阻害するように形成されている乗物用シート。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記シェルはシートバックのものであって、
    前記シェルの前記着座乗員の頭部を支持する部分の上部の前記周縁部において、前記線状部材は、前記シェルの後面部に当接して配設されている乗物用シート。
  6. 請求項1又は請求項2において、前記シェルはシートバックのものであって、
    シートクッション又は乗物フロアに対して左右一対の金属製アームを介して取付けられており、
    前記線状部材は1本の連続体とされ、両端部がそれぞれ前記金属製アームの1つずつに固定されるとともに、前記線状部材の前記両端部を除く中間部分が前記周縁部に沿って所定の間隔を隔てて配設された切り起こし部に係止して取付けられている乗物用シート。








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