JP2018122454A - 三次元造形装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】造形時間の短縮化を図ることができる三次元造形装置を提供する。【解決手段】三次元造形装置1は、載置台7、フィラメント30を押し出しながら載置台7に対して相対的に水平面に沿って二次元方向へ移動することで、載置台上に造形材層を造形する造形ヘッド20、造形材層の表面にプラズマを放射して造形材層の表面を改質する電極81を備えている。そして、電極81を、造形ヘッド20とともに載置台7に対して相対的に移動させて、造形ヘッド20により一層の造形材層を造形する単位層造形動作中に、電極81からプラズマを照射し、造形材層表面の表面改質処理を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、三次元造形装置に関するものである。
従来、造形手段から樹脂等の造形材料を押し出しながら載置台に対して相対的に水平面に沿って二次元方向へ移動することで、載置台上に造形材層を順次積層して、最終的に三次元造形物を造形する三次元造形装置が知られている。また、この種の三次元造形装置において、積層界面における熱可塑性材料同士の結合性、反応性、密着性などを高めるために、造形手段により載置台に造形された造形材層の表面を放電処理したり、紫外線を照射したりして造形材層の表面を改質する表面改質手段を備えたものが知られている。
特許文献1には、上記三次元造形装置であって、造形手段により一層の造形材層を造形する単位層造形処理が終了した後に、表面改質手段を載置台に対して相対的に移動させて上記造形材層の表面を改質する表面改質処理を行うものが記載されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載の三次元造形装置においては、三次元造形物が完成するまでの時間が長くなるおそれがあった。
上記課題を解決するために、本発明は、載置台と、造形材料を押し出しながら前記載置台に対して相対的に移動することで、載置台上に造形材層を造形する造形手段と、前記造形材層の表面を改質する表面改質手段と、前記表面改質手段を、前記造形手段とともに前記載置台に対して相対的に移動させる手段と、を備えることを特徴とする三次元造形装置である。
本発明によれば、造形時間の短縮化を図ることができる。
本実施形態における三次元造形装置1の内部構造を示す概略正面図。 図1のA−A断面図。 造形ヘッドの概略断面図。 三次元造形装置における電気回路の一部を示す制御ブロック図。 単位層造形動作と表面処理動作と示す断面模式図。 単位層造形動作と表面処理動作と示す平面模式図。 造形する造形材層のX軸方向に対して傾斜した方向に長い部分を造形するときの様子を説明する模式図。 (a)は、回転テーブルを回転させずに、傾斜部分を造形したときの様子を示す模式図であり、(b)は、回転テーブルを回転させて、傾斜部分を造形したときの様子を示す模式図。 表面改質装置として、UVランプを用いた例を示す模式図。 検証試験1で造形する直線造形品の斜視図。 界面強度の測定について説明する図。 フィラメントをノズル21から押し出してから、界面にプラズマを照射するまでの時間と、界面強度との関係を示すグラフ。
以下、本発明を、熱溶解積層法(FDM::Fused Deposition Modeling)により三次元造形物を造形する三次元造形装置に適用した一実施形態について説明する。熱溶解積層法を用いた三次元造形装置は、予め造形材料たる熱可塑性樹脂をマトリックスとする樹脂組成物からなる長尺のフィラメントを作製しておく。このフィラメントを造形ヘッドに供給し、造形ヘッド内でフィラメントを加熱してマトリックスの熱可塑性樹脂を溶融あるいは半溶融状態にする。そして、その後、造形ヘッドのノズル先端から溶融物あるいは半溶融物を線状に押し出し少しずつ積み上げながら冷却固化させる。熱溶解積層法では射出成形では金型が複雑になる、あるいは、成形できないような3次元造形物を造形できる。なお、本発明は、熱溶解積層法(FDM)に限定されるものではなく、造形材層を順次積層することにより三次元造形物を造形する他の造形方法や、これとは全く別の造形方法により、三次元造形物を造形する三次元造形装置にも適用可能である。
図1は、本実施形態における三次元造形装置1の内部構造を示す概略正面図であり、図2は、図1のA−A断面図である。以下、上下方向をZ軸方向、装置の左右方向をX軸方向、装置の奥行き方向をY軸方向として説明する。
三次元造形装置1は、筐体10の内部の処理空間内に載置台7が設けられ、この載置台7に三次元造形物Mが造形される。載置台7のX軸方向両端付近には、載置台ガイド軸44が貫通しており、載置台7のY軸方向一端付近には、Z軸送りネジ42が貫通している。載置台7のZ軸送りネジ42が貫通する貫通穴の内周面には、雌ネジが形成されており、載置台7は、Z軸送りネジ42に螺合している。
Z軸送りネジ42の下端は、筐体10の底面に設けられたZ軸駆動モータ41に接続されている。また、筐体10の底面には、載置台7のZ軸方向位置を検知するZ軸座標検知機構43が設けられている。
Z軸駆動モータ41によりZ軸送りネジ42が回転駆動することにより、Z軸送りネジ42に螺合された載置台7が、一対の載置台ガイド軸44に案内されながら、Z軸方向に移動する。Z軸駆動モータ41は、Z軸座標検知機構43の検知結果に基づいて制御される。
また、載置台7を加熱する台加熱部400を設けて、載置台7を規定の温度に加熱するのが好ましい。載置台7を規定の温度に加熱することで、造形中に載置台7上の造形材層が冷えるのを抑制することができる。これにより、造形材層の冷えによる伸縮を抑制することができ、反りなどの発生を抑制することができる。
筐体10の外側面には、細長いワイヤー形状のABS樹脂やPLA樹脂等の熱可塑性樹脂からなる造形材料たるフィラメント30が巻き取られたリール31が回転自在に取り付けられている。リール31は、フィラメント30を送り出すエクストルーダ25により引っ張られる形で回転することにより、巻き取られたフィラメント30が繰り出される。
処理空間内における載置台7の上方には、造形モジュール100が設けられている。造形モジュール100は、造形手段としての造形ヘッド20、保持手段としての回転テーブル82、支持部材28などで構成されている。
造形ヘッド20は、フィラメント30を送り出す導入部としてのエクストルーダ25、フィラメント30を冷却する冷却部としての冷却ブロック24、フィラメント30を加熱して溶融させる加熱ブロック22、溶融したフィラメント30が押し出される押し出し部としてのノズル21などを備えている。本実施形態においては、溶融状態のフィラメント30をノズル21から押し出すようにして吐出することにより、載置台7上に造形材層を順次積層して、三次元造形物を造形する。
本実施形態では、2個の造形ヘッド20がY軸方向に並んで設けられており、造形ヘッドのノズル以外は、一体化されている。造形ヘッド20は、回転テーブル82に保持されており、回転テーブル82は、回転自在に支持部材28に取り付けられている。
2つの造形ヘッドのうち、一方の造形ヘッドのノズルからは、三次元造形物を構成するモデル材の溶融フィラメントが吐出され、他方の造形ヘッドのノズルからは、サポート材の溶融フィラメントが吐出される。サポート材は、通常、三次元造形物を構成するモデル材のフィラメントとは異なる材料で形成され、最終的には三次元造形物から除去される。他方のノズルから吐出されたサポート材のフィラメントも、モデル材のフィラメント同様、層状に順次積層される。
また、回転テーブル82には、表面改質手段であり、プラズマ放射手段である大気圧プラズマ放射装置の2個の電極81が、X軸方向(ノズル21の並び方向と直交する方向)に並べて保持されている。回転テーブル82は、支持部材28に回転自在に設けられている。この支持部材28には、回転テーブル82を回転させるテーブル回転モータ83が取り付けられている。回転テーブル82の外周面には、例えば、外歯が形成されており、テーブル回転モータ83のモータギヤ83aが、回転テーブル82の外歯と噛み合っている。これにより、テーブル回転モータ83から駆動力が伝達され、回転テーブル82が回転する。
支持部材28には、X軸方向に延びるX軸ガイド軸54と、X軸送りネジ52とが貫通している。支持部材28のX軸送りネジ52が貫通する貫通穴の内周面には、雌ネジが形成されており、支持部材28は、X軸送りネジ52に螺合している。
筐体上部のX軸方向一端(図中左側)には、Y軸ガイド軸64が設けられており、筐体上部のX軸方向他端(図中右側)には、Y軸送りネジ62が設けられている。Y軸ガイド軸64には、被ガイド部材66がY軸方向に移動可能に取り付けられており、Y軸送りネジ62には、移動部材65が螺合している。被ガイド部材66は、X軸ガイド軸54とX軸送りネジ52の一端を保持している。X軸送りネジ52は、被ガイド部材66に回転可能に保持されている。移動部材65は、X軸ガイド軸54の他端と、X軸駆動モータ51と、造形モジュール100のX軸方向の位置を検知するX軸座標検知機構53とを保持している。X軸送りネジ52の他端は、X軸駆動モータ51に接続されている。これにより、造形ヘッド20等を支持する支持部材28が、X軸ガイド軸54とX軸送りネジ52により架け渡される形で、Y軸送りネジ62とY軸ガイド軸64とに保持される。
また、Y軸送りネジ62の一端は、送りネジ保持部61aに回転自在に支持されており、他端は、筐体10の側面に取り付けられたY軸駆動モータ61に接続されている。送りネジ保持部61aには、造形モジュール100のY軸方向の位置を検知するY軸座標検知機構63が取り付けられている。
Y軸駆動モータ61によりY軸送りネジ62が回転駆動することにより、Y軸送りネジ62に螺合された移動部材65がY軸方向に移動する。これにより、X軸ガイド軸54とX軸送りネジ52を介して移動部材65に保持された造形モジュール100がY軸ガイド軸64にガイドされながら、Y軸方向に移動する。Y軸駆動モータ61は、Y軸座標検知機構63の検知結果に基づいて制御される。
また、X軸駆動モータ51によりX軸送りネジ52が回転駆動することにより、X軸送りネジ52に螺合された支持部材28とともに造形モジュール100がX軸ガイド軸54にガイドされながらX軸方向に移動する。X軸駆動モータ51は、X軸座標検知機構53の検知結果に基づいて制御される。
また、筐体10内には、造形ヘッド20のノズル21を清掃するためのノズル清掃部70が設けられている。フィラメント30の溶融吐出を経時で続けると、ノズル21からのフィラメントの垂れやノズル21に付着する残留フィラメントによりノズル周辺が汚れ、適切な吐出動作を妨げるおそれがある。そのため、定期的にノズルの清掃を行う必要がある。
ノズル清掃部70は、載置台7のX軸方向一端に設けられており、主にノズル21の残留フィラメントなどの異物を除去するためのブラシ71と、ブラシ71を回転させるブラシモータ72と、ブラシ71により除去された異物を回収する回収ボックス73とを備えている。
ノズルの清掃は、載置台7および造形モジュール100を移動させて、ノズル21をブラシ71に接触させる。そして、ブラシモータ72によりブラシ71を回転させて、ノズル21に付着している残留フィラメントなどの異物を除去する。好ましくは、ノズルに付着した残留フィラメントの温度が下がりきらないうちにクリーニングした方が固着の観点からは良い。その際にはブラシ71は耐熱性樹脂を用いることが好ましい。ノズル21から除去された異物は、回収ボックス73に落下し、回収ボックス73に回収される。回収ボックス73は、載置台7に対して着脱可能に設けられており、回収ボックス73を載置台7から取り外して、回収ボックス73に回収された異物は、定期的に捨てられる。本実施形態では、筐体内に回収ボックス73を設けているが、筐体外に設け、ブラシ71によりノズル21から除去された異物を例えば、吸引機などにより、筐体外に設けた回収ボックス73に搬送するようにしてもよい。
図3は、造形ヘッド20の概略断面図である。
造形ヘッド20は、フィラメント30を供給するエクストルーダ25、フィラメント30を冷却する冷却ブロック24、フィラメント30を加熱して溶融させる加熱ブロック22、溶融したフィラメント30を吐出するノズル21などを備えている。また、冷却ブロック24と加熱ブロック22との間には、冷却ブロック24を通過したフィラメント30を、加熱ブロック22へ案内するガイドブロック23を有している。加熱ブロック22、ガイドブロック23、冷却ブロック24には、エクストルーダ25から導入されたフィラメント30をノズル21まで移送するための移送路26がそれぞれ形成されている。
加熱ブロック22は、フィラメント30を加熱する加熱部たる熱源22aと、熱源22aにより加熱されたフィラメント30の温度を検知する温度検知部たる熱電対22bとを備えている。熱電対22bは、フィラメント30が移送される移送路26を挟んで熱源22aが配置された側と反対側に配置されている。加熱ブロック22は、移送路26内のフィラメント30を加熱して溶融状態にし、溶融状態の溶融フィラメント30aがノズル21へ移送される。
加熱ブロック22からの熱は、移送路26内のフィラメント30だけでなく、そのフィラメント30の移送方向上流側にも伝搬する。ただし、加熱ブロック22内の移送路から移送方向上流側に離れた箇所のフィラメント30が加熱されて溶融する。加熱ブロック22による加熱処理を停止又は中断すると、溶融したフィラメント30が移送路26内で固化する。その後に加熱ブロック22による加熱処理を再開したとき、加熱ブロック22の移送路内の固化しフィラメントは、すぐに再溶融するが、加熱ブロック22内の移送路から移送方向上流側に離れた箇所の固化したフィラメントは再溶融するまでに時間がかかる。その結果、エクストルーダ25により送り込まれるフィラメント30をノズル21まで移送することができず詰まってしまう。したがって、加熱ブロック22によるフィラメント30の加熱範囲がフィラメント移送方向上流側へ可能な限り拡がらないようにして、加熱ブロック22による加熱処理の再開後に固着したフィラメントを迅速に再溶融できるようにすることが重要である。
そのため、加熱ブロック22のフィラメント移送方向上流側に、冷却ブロック24が設けられている。冷却ブロック24は、アルミニウムなどの伝熱性の高い材料からなり、冷媒が流れる流路24aが、冷却ブロック24の移送路26の周囲に設けられている。冷却ブロック24は、その移送路26内のフィラメント30の熱を流路24aに流れる冷媒へ移動させて冷却する。これにより、加熱ブロック22内の移送路から移送方向上流側に離れた箇所のフィラメント30が加熱ブロック22により加熱されて溶融するのを防止することができる。
加熱ブロック22と冷却ブロック24との間に配置されるガイドブロック23は、断熱性の材料からなり、加熱ブロック22の熱がフィラメント移送方向上流側に伝搬するのを抑制している。これにより、加熱ブロック22内の移送路から移送方向上流側に離れた箇所のフィラメント30が加熱ブロック22により加熱されて溶融するのをより一層抑制できる。また、加熱ブロック22の熱の移動が抑制され、良好の加熱ブロック22移送内のフィラメントを加熱することができる。
エクストルーダ25には、一対の送りローラ25aを備えており、送りローラ25aにより移送路26へフィラメント30を送り込む。加熱ブロック22で加熱されて溶融した溶融フィラメント30aは、エクストルーダ25の送り力によりノズル21から吐出する。
本実施形態では、一方の造形ヘッド20のエクストルーダ25と他方の造形ヘッド20のエクストルーダ25、一方の造形ヘッド20の冷却ブロック24と他方の造形ヘッド20の冷却ブロック24、一方の造形ヘッド20のガイドブロック23と他方の造形ヘッド20のガイドブロック23、一方の造形ヘッド20の加熱ブロック22と他方の造形ヘッド20の加熱ブロック22は、図9に示されるように1つの造形ヘッド20を構成するように一体化されている。
図4は、三次元造形装置1における電気回路の一部を示す制御ブロック図である。
制御手段たる制御装置200は、演算手段たるCPU(Central Processing Unit)402、データ記憶手段であるRAM(Random Access Memory)404、ROM(Read Only Memory)406、不揮発メモリー408等から構成される。そして、各種の演算処理や、制御プログラムの実行を行うことができる。
図中の符号90は、駆動部であり、駆動部90は、X軸,Y軸,Z軸駆動モータ41,51,61、テーブル回転モータ83、X軸,Y軸,Z軸座標検知機構43,53,63などで構成されている。また、図中符号80は、表面改質手段たる大気圧プラズマ放射装置であり、大気圧プラズマ放射装置80は、表面処理装置電源85、電極81などで構成されている。
制御装置200は、データ生成部201、加熱温度制御部202、押し出し量制御部203、駆動制御部204、表面処理制御部205などを備えている。データ生成部201は、三次元造形装置1に対して有線あるいは無線でデータ通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ等の外部装置から入力される造形物データに基づいて、上下方向に分解された多数の造形材層のデータ(造形用のスライスデータ)を生成する。各造形材層に対応するスライスデータは、本三次元造形装置1の造形ヘッド20から押し出されるフィラメント30によって形成される各造形材層に対応しており、その造形材層の厚みは、三次元造形装置1の能力に応じて適宜設定される。また、外部装置でスライスデータを生成し、三次元造形装置1にスライスデータが入力されるようにしてもよい。
スライスデータとしては、G-codeという「.gcode」の拡張子を持つテキストデータであり、本体の準備動作、終了動作を除くと、「.gcode」は基本的には、1.造形物の頂点座標のデータ、2.その各々の頂点まで動く速度データ、3.フィラメントを送り出す速度データの3点で構成されている。上記3.フィラメントを送り出す速度データには、送り出し開始タイミングや停止タイミングのデータが含まれている。また、データ生成部201は、上記に加えて、加熱温度データや、表面処理装置電源のON/OFFタイミングデータなどを生成する。
加熱温度データは、加熱温度制御部202へ送信される。加熱温度制御部202は、データ生成部201から送られた加熱温度となるように、熱電対22bが検知した検知結果に基づいて加熱ブロック22の熱源22aをフィードバック制御する。
また、先端ノズルの温度の安定性を確保するために、加熱温度制御部202はフィラメント送り出し動作開始よりも先に動作を開始し、フィラメント送り出し動作開始時に、上記加熱温度に加熱しておくのが好ましい。具体的には、フィラメント30の送り出しを開始するデータや、造形物の頂点座標のデータ等に基づいて、フィラメント送り出し動作開始タイミングを予測して、熱源22aを制御するフィードフォワード制御を行う。また、熱電対22bが上記加熱温度に達したことを検知したら、造形動作を開始するフィードバック制御でもよい。
G-codeの3.フィラメントを送り出す速度データは、押し出し量制御部203へ送られる。押し出し量制御部203は、データ生成部201から送られてきたフィラメント送り速度となるように、エクストルーダ25を制御する。また、押し出し量制御部203は、ノズル21からのフィラメント30の吐出を停止する前(エクストルーダ25の駆動停止前)に、エクストルーダ25を逆回転させ、フィラメント30を引き込む吸い込み動作を行うのが好ましい。かかる動作を行うことで、ノズル21からのフィラメントの垂れを抑制することができ、造形物の形状精度を向上させることが出来る。
G-codeの上記1.造形物の頂点座標のデータ、上記2.その各々の頂点まで動く速度データは、駆動制御部204に送られる。駆動制御部204は、データ生成部201から送られてきた上記1.造形物の頂点座標のデータ、上記2.その各々の頂点まで動く速度データに基づいて、各駆動モータ41,51,61,83を制御する。また、駆動制御部204は、動作不備が生じないように、各座標検知機構43,53,63の検知結果に基づいて、目標座標点へと移動するフィードバック制御を行う。
上記表面処理装置電源のON/OFFタイミングデータは、表面処理制御部205に送られる。表面処理制御部205は、データ生成部201から送られてきたON/OFFタイミングデータに基づいて、表面処理装置電源85のON/OFFを制御する。
押し出し量制御部203は、駆動制御部204と同期がとられており、造形ヘッド20の動きに応じて、フィラメント30の押し出し量(送り速度)および、フィラメント30の送り開始/停止が制御される。また、表面処理制御部205も、駆動制御部204と同期がとられており、造形ヘッド20の動きに応じて表面処理装置電源85のON/OFFが制御される。
ユーザーの指示操作等により造形をスタートすると、まず、加熱ブロック22の熱源22aへの通電をONにし、造形物データに基づいてデータ生成部201が生成した加熱温度に加熱する。また、駆動制御部204によりZ軸駆動モータ41を制御して、載置台7を所定の待機位置(例えば最下点)から上昇させて、造形位置に移動させる。
Z軸座標検知機構43が、載置台7が造形位置に到達したことを検知したら、Z軸駆動モータ41を停止し造形処理に移行する。造形処理では、まず、最下層(第一層)のスライスデータに基づいて、載置台7の表面に最下層の造形材層を作成する。具体的には、最下層(第一層)のスライスデータ、X軸座標検知機構53の検知結果、および、Y軸座標検知機構63の検知結果に基づき、駆動制御部204によりX軸駆動モータ51及びY軸駆動モータ61を制御して造形ヘッド20のノズル21の先端を目標位置(X−Y平面上の目標位置)に順次移動させる。また、駆動制御部204の駆動制御に同期して、押し出し量制御部203によりスライスデータに基づいてエクストルーダ25を制御してノズル21よりフィラメント30の押し出しを行う。これにより、造形ヘッド20のノズル21の先端を目標位置に順次移動させながら、ノズル21からフィラメントが吐出され、載置台7上に、最下層(第一層)のスライスデータに従った造形材層が形成される。なお、三次元造形物を構成しないサポート材も一緒に作成する場合があるが、ここでの説明は省略する。
最下層(第一層)のスライスデータに従った造形材層の造形処理(単位層造形動作)が終了したら、駆動制御部204は、Z軸座標検知機構43の検知結果に基づき、Z軸駆動モータ41を制御して、造形材層の一層分に相当する距離だけ載置台7を下降させる。その後、第二層のスライスデータに基づき、駆動制御部204によりX軸駆動モータ51及びY軸駆動モータ61を制御し、造形ヘッド20のノズル21の先端を目標位置に順次移動させる。これと同時に、押し出し量制御部203によりエクストルーダ25を制御してノズル21よりフィラメント30の吐出を行う。これにより、載置台7に形成されている最下層の造形材層上に、第二層のスライスデータに従った造形材層が形成される。
このようにして、Z軸駆動モータ41を制御して、載置台7を順次下降させながら、下層から順に造形材層を積層させて造形する単位層造形動作を繰り返し、三次元の造形データに従った三次元造形物が載置台7上に造形される。三次元造形物が造形されたら、Z軸駆動モータ41を制御して、待機位置まで下降させる。
本実施形態においては、大気圧プラズマ放射装置80を備えており、載置台7の造形材層の表面にプラズマを照射して、造形材層の表面改質を行うことで、層間の界面における密着力を高め、三次元造形物の積層方向の強度を高めている。
熱溶解積層法により三次元造形物を造形する三次元造形装置1では、積層方向の強度が極端に低いという課題があった。具体的に説明すると、各種3次元造形物を造形する際、大きいものを造形する場合は1層目を造形してから、2層目を造形するまでの時間がかかり、特にその時間が空いた場所では造形(剥離)強度が格段に低いという結果が得られていた。積層方向の強度は樹脂の相溶状態が影響している。例えば、1層目を造形してから時間経過すると、溶融樹脂の温度低下が生じてしまい、1層目の上に2層目を造形しても、当該の界面において1層目と2層目とが相溶しない温度になってしまう。
積層方向の強度が低いという課題の対策として、ノズル21から押し出される溶融フィラメント30aの温度を上げることが考えられるが、溶融フィラメント30aの温度を上げると、造形精度が低下してしまう。これは、温度を上げることで、ノズル21から吐出される溶融フィラメント30aの粘性低下が生じる。その結果、ノズル21から吐出する際にノズル21から与えられるせん断力に耐え切れない形で、造形材層が所望の形状を保てなくなるからである。
また、造形速度を上げて、下層温度の低下をある程度抑えることで、積層方向の強度低下を抑えることも考えられる。しかし、造形速度は、造形物のサイズに左右され、加えて、造形速度に比例する形でノズル21から吐出される溶融フィラメント30aの粘弾性が低下するという問題がある。また、造形速度を上げると、ノズル21から押し出される溶融フィラメント内のせん断応力が高まり、樹脂配向が表面のスキン層に強く現れることで、材料の異方性が更に高まるという懸念もある。このように、熱溶解積層法においては、積層方向の強度と、造形精度、速度(造形時間)との間にトレードオフが生じてしまう。
層間の界面における密着力の根源となっている力は、一般的には、1.相溶による分子拡散が行われることで拡散した分子鎖が互いに絡み合う力、2.界面における表面粗さから得られるアンカー効果等から得られる機械的な結合力、3.界面における分子間力、4.各面における官能基同士が化学結合することによって得られる力等が挙げられる。上記1.相溶による分子拡散が行われることで拡散した分子鎖が互いに絡み合う力を増加させることは、上述したように、ノズルの軌跡(以下、ツールパスと略)の制限により、温度を初めとした各種プロセス条件を面内(層内)一定に保つことは極めて困難である。
本実施形態では、大気圧プラズマ放射装置80により層の界面にプラズマを照射することにより界面の分子鎖を切断し、下層の造形材層の界面に官能基を出現させる。これにより、下層の造形材層の界面の官能基と、この界面に積層される上層の造形材層の官能基とを化学結合させ、層間の界面における密着力を増加させ、積層方向の強度を高めることができる。また、下層の造形材層の界面の分子鎖を切断することで、界面にヒドロキシル基、カルボキシル基等の親水性官能基が現れる。これにより、下層の造形材層の界面の濡れ性を高めることができ、この下層の造形材層の界面に積層される上層の造形材層との密着力をより一層高めることができる。
図5は、造形動作と表面処理動作と示す断面模式図であり、図6は、単位層造形動作と表面処理動作と示す平面模式図である。
図5、図6に示すように、2つの電極81のうち、ノズル21よりも造形ヘッド移動方向(図中矢印A方向)上流側の電極81からプラズマが照射される。これにより、ノズルから押し出された直後のフィラメントの表面にプラズマが照射され、造形材層(図5、図6では、上層の造形材層m2やs2)の界面の改質がなされる。本実施形態においては、電極81を、ノズルの並び方向において、2つのノズルの間の中央に配置している。これにより、図6に示すように、モデル材のフィラメントにより造形されるモデル材造形材層(m1やm2)の界面と、サポート材のフィラメントにより造形されるサポート材造形材層(s1やs2)の界面とにプラズマを照射することができる。よって、ひとつの電極で、モデル材造形材層の界面と、サポート材造形材層の界面とを改質することができる。サポート材造形材層は、モデル材造形材層を支えるためのものである。よって、このサポート材造形材層の層間の界面における密着力が弱いと、モデル材造形材層を良好に支えることができないおそれがある。本実施形態のように、サポート材造形材層の界面も表面改質して、層間の界面における密着力を高めることで、モデル材造形材層を良好に支えることができ、造形精度を高めることができる。
電極81からのプラズマ照射は、エクストルーダ25の駆動開始から、規定時間経過した後に開始される。上記規定時間は、図6に示すように、(造形ヘッド20移動方向において、先端ノズルからプラズマ照射領域Sの最大照射領域までの距離L)/(造形ヘッド20の移動速度)から求めることができる。また、エクストルーダ25の駆動を停止してから、上記規定時間経過した後に、プラズマ照射が停止される。データ生成部201は、生成したG-codeの上記2.造形物の各々の頂点まで動く速度データ、3.フィラメントを送り出す速度データ等に基づいて、上記表面処理装置電源のON/OFFタイミングデータを作成する。
また、造形する層(レイヤー)が切り替わる際や、離れ小島のように造形材層が離れている場合には、電極からの大気圧プラズマが発生しないように、表面処理装置を停止し、部分的に表面照射が集中したりすることを避けておく。
本実形態においては、大気圧プラズマ放射装置80の電極81を、造形ヘッド20が保持される部材(本実施形態においては、回転テーブル82)に保持して、造形ヘッド20とともに移動するように構成されている。これにより、造形ヘッドにより造形材層を造形しながら、大気圧プラズマ放射装置80による表面改質処理を行うことができる。これにより、造形ヘッド20により造形材層を造形した後に、大気圧プラズマ放射装置80を移動させて造形材層の表面を改質するものに比べて、三次元構造物が完成するまでの完成時間を短縮することができる。
更に、造形ヘッド20のノズル21の近傍に電極81が配置されているので、ノズルから押し出されて所定時間内にフィラメントの表面にプラズマを照射し、造形材層の界面を改質することができる。
図12は、フィラメントをノズル21から押し出してから、界面にプラズマを照射するまでの時間と、界面強度との関係を示すグラフである。
図12に示すように、造形ヘッド20のノズル21からフィラメントが押し出されてからプラズマ照射されるまでの時間が短いほど、造形層間の界面における強度を向上することができる。造形ヘッド20のノズル21からフィラメントが押し出されてからプラズマ照射されるまでの時間を、50秒以内にすることで、界面強度を0.3N/mm以上にすることができ好ましい。本実施形態のように、電極81を造形ヘッド20が保持された部材(回転テーブル82)に保持し、造形ヘッド20のノズル21の近傍に電極81を配置し、電極81を造形ヘッド20とともに移動させることで、ノズル21と電極81との位置関係が変化することなく、ノズル21から押し出されて所定時間(50秒)以内にフィラメントの表面にプラズマを照射すことができる。これにより、所定時間(50秒)以内に造形材層の界面を改質することができ好ましい。更に、所定時間が20秒以内にすることによって界面強度を0.4N/mmより大きくすることができ、さらに好ましい。なお、上記界面強度は、後述する検証試験1と同様な方法で測定した。
図7は、X軸方向に対して傾斜した方向に長い造形材層を造形するときの様子を説明する模式図である。
例えば、図7の点線に示すように、X軸方向に対して45°傾斜した方向に長い造形材層mkを造形するときは、X軸駆動モータ51と、Y軸駆動モータ61とを駆動させて、造形モジュール100を図中矢印Cに示すように、X軸方向に対して45°傾斜した方向に移動させる。このように、造形モジュール100を移動させることで、X軸方向に往復移動させて、造形材層mkを造形する場合に比べて、造形精度を高めることができ、かつ、造形時間の短縮化を図ることができる。また、三次元造形装置1の筐体10のX軸またはY軸方向よりも長い部分を、X軸方向に対して45°傾斜した方向に沿って造形することにより、筐体10のX軸またはY軸方向よりも長い部分を有する3次元造形構造物を、筐体10の内部で造形することができる。
また、本実施形態では、造形モジュール100を図中矢印C方向に移動させる前に、テーブル回転モータ83を駆動して造形ヘッド20と電極81とを保持する回転テーブル82を45°回転させる。これにより、ノズル21が、造形モジュール100の移動方向(図中矢印C方向)と直交する方向に並び、電極81が、造形モジュール100の移動方向に並ぶ。
図8(a)は、回転テーブル82を回転させずに、X軸方向に対して傾斜した造形材層mkを造形したときの様子を示す模式図であり、図8(b)は、回転テーブル82を回転させて、X軸方向に対して傾斜した造形材層mkを造形したときの様子を示す模式図である。
図8(a)に示すように、回転テーブル82を回転させずに、X軸方向に対して傾斜した造形材層mkを造形すると、一方のノズルから吐出したサポート材の一部と、他方のノズルから吐出したモデル材の一部とが重なってしまう。その結果、三次元造形物を造形後、サポート材をうまく除去できなかったり、三次元造形物に凹部ができたりするおそれがある。そのため、サポート材とモデル材とを同時に吐出することができず、造形時間が長くなる。また、X軸方向に対して傾斜した造形材層mkを造形しながら、プラズマ照射を行う場合、モデル材の造形材層mkの界面全体に、プラズマを照射することができず、モデル材の造形材層mkの界面全体を改質することができない。
一方、図8(b)に示すように、ノズル21が、造形モジュール100の移動方向(図中矢印C方向)と直交する方向に並び、電極81が、造形モジュール100の移動方向に並ぶように回転テーブル82を回転させることで、サポート材とモデル材とを同時に吐出しても、サポート材とモデル材とが重なることがない。これにより、サポート材とモデル材とを同時に吐出しても、サポート材をうまく除去できなかったり、三次元造形物に凹部ができたりするおそれがない。これにより、X軸方向に対して傾斜した造形材層mkの造形において、サポート材造形材層skとモデル材造形材層mkとを同時に造形することができる。これにより、造形時間の短縮化を図ることができる。また、また、X軸方向に対して傾斜した造形材層mkを造形しながら、プラズマ照射を行っても、サポート材造形材層skとモデル材造形材層mkの両方の界面全体に、プラズマを照射することができる。これにより、X軸方向に対して傾斜した造形材層mkを造形しながら、表面改質を行うことができる。
また、Y軸方向に長い造形材層を造形するときは、図2に示した状態から回転テーブル82を90°回転させた後、Y軸駆動モータ61を駆動させて、造形モジュール100をY軸方向に移動させて、Y軸方向に長い造形材層を造形する。
また、本実施形態は、回転テーブル82の回転方向に180°の間隔を開けて2つの電極を設けている。これにより、電極を一つ設ける場合に比べて、回転テーブル82の回転角度を少なくすることができる。例えば、造形モジュール100を+X軸方向に移動させて、造形材層のX軸方向に延びる部分を形成した後、Y軸方向に所定の距離移動させ、造形モジュール100を−X軸方向に移動させて、Y軸方向で異なる位置に造形材層のX軸方向に延びる部分を形成するとき、電極がひとつの場合は、回転テーブルを180°回動させて、電極を、ノズルよりも造形モジュール移動方向上流側に位置させる必要がある。
一方、本実施形態のように、回転テーブル82の回転方向に180°の間隔を開けて、2つの電極を設けている場合は、回転テーブル82を回転させずとも、2つの電極のうちのいずれか一方が、ノズル21よりも造形モジュール移動方向上流側に位置する。よって、造形モジュール100を+X軸方向に移動させて造形した後、造形モジュール100を−X軸方向に移動させて造形を行うとき、回転テーブル82を回転させる必要がなくなる。これにより、電極がひとつの場合に比べて、造形時間の短縮化を図ることができる。
また、造形モジュール移動方向下流側の電極からプラズマを放射して、ノズル21から押し出された溶融フィラメント30aが積層される直前の下層の造形材層の界面を表面改質してもよい。かかる構成では、冷えた状態の界面にプラズマが照射されるため、表面改質効果は低いが、表面を改質しない場合に比べれば、界面の密着力を高めることができる。
また、電極81を造形ヘッド20が保持される部材と同じ部材(本実施形態においては、回転テーブル82)に保持することにより、次の利点を得ることができる。すなわち、FDMによる造形においては、造形ヘッド20のノズル21の先端と、載置台7上の造形材層との間の距離は、常に一定に保たれる。従って、電極81を造形ヘッド20が保持される部材と同じ部材に保持することにより、電極81の先端と造形材層との間の距離は、常に一定に保たれる。これにより、電極81のプラズマ照射範囲を常に一定に保つことができ、良好に造形材層の界面全体にプラズマを照射することができ、造形材層の界面を均一に改質することができる。
また、電極81を造形ヘッド20が保持される部材と同じ部材に保持することで、造形ヘッド20を移動させる手段により電極81を移動させることができる。これにより、造形ヘッド20を移動させる手段と、電極81を移動させる手段とをそれぞれ別々に設ける場合に比べて、装置のコストダウンを図ることができる。
図9は、造形材層の界面を改質する表面改質手段として、紫外線照射手段たるUVランプ181を用いた例を示す模式図である。図9(a)Y軸方向からみた模式図であり、図9(b)は、X軸方向から見た模式図であり、図9(c)は、Z軸方向から見た模式図である。
UVランプ181は、長尺の直管タイプであり、回転テーブル82に設けられたブラケット182に保持されている。UVランプ181としては、主として254nmの波長が出るオゾンフリータイプ、低圧水銀ランプ、エキシマランプをはじめとするオゾン発生タイプのいずれも用いることができる。回転テーブル82は、造形ヘッド20に取り付けられており、造形ヘッド20は、支持部材28に回転自在に取り付けられている。
図9に示す構成においては、ペン型の大気圧プラズマ放射装置と異なり、ノズル21から押し出されて造形された直後の造形材層の界面にのみスポット的にUV光を当てることができない。従って、この図9においては、造形材層の形状によっては、複数回、UV光が照射される界面が存在する。
図9に示す構成においても、造形動作開始前に、UVランプ181がノズル21よりも造形モジュール100の移動方向上流側に位置するように回転テーブル82を回転させる。そして、載置台7もしくは載置台7の造形材層の界面上にノズル21から押し出された溶融フィラメント30aに対してUVランプ181により紫外線を照射して、造形材層界面の分子鎖を切断する。これにより、この造形材層の界面に積層される上層の造形材層の官能基とが化学結合し、層間の界面における密着力を増加させることができ、積層方向の強度を高めることができる。また、造形材層の界面の分子鎖を切断することで、界面にヒドロキシル基、カルボキシル基等の親水性官能基が現れる。これにより、下層の造形材層の界面の濡れ性を高めることができ、この下層の造形材層の界面に積層される上層の造形材層との密着力をより一層高めることができる。
次に、本出願人が行った検証試験について説明する。
[検証試験1]
検証試験1は、表面改質処理した場合と、しない場合との層間の界面強度について検証した。
[比較例1]
比較例1は、造形材料であるフィラメント30にABS樹脂を用いた。フィラメント30の寸法形状としては、φ2.0mmの棒状とした。造形ヘッド20のエクストルーダ25としては、φ12mmのSUS304製の対となる送りローラを有するエクストルーダを用いた。ノズル21は真鍮で作製し、先端の開口径を0.5mmとした。移送路26となる部分はφ2.5mmの空洞となるようにした。冷却ブロック24はSUS304製とし、水冷管を通しておき、チラーに接続した。チラーの設定温度は10℃とした。加熱ブロック22も冷却ブロック24と同様にSUS304製とし、熱源となるカードリッジヒータを通しておき、フィラメントと対称となる側に熱電対を配置し、温度制御を行った。カードリッジヒータの設定温度は230℃とした。造形する3次元造形物は図10に示すような2層の造形材層からなる直線造形品Msとし、造形時のノズルの走査速度は10mm/secとした。加えて、載置台7の設定温度130℃とした。造形物の積層方向の解像度に直接影響する造形材層の厚み(Z軸方向の長さ)は0.3mmとした。
[比較例2]
比較例2は、造形時のノズルの走査速度を50mm/secとした以外は、比較例1と同じ構成・設定とした。
[実施例1]
実施例1においては、表面処理装置として大気圧プラズマ放射装置のペン型の電極を回転テーブルに保持し、ノズルから押し出された直後の造形材層の界面にプラズマ照射した以外は、比較例1と同様の構成・設定にした。照射対象となる造形材層の界面までのギャップが2.5mmとなるようにペン先となる電極の位置出しを行った。電極に電圧を印加する表面処理装置電源としての高周波電源については、20KHzの周波数設定とした。ツールパス(予め設定されたノズルが移動する道筋)をノズルが走査する際に電極が、ノズルよりもノズル移動方向上流側に位置するように回転テーブルを回転させようにプログラムし、ノズルから押し出された直後の造形材層の界面にプラズマ照射できるようにした。
[実施例2]
実施例2においては、造形時のノズルの走査速度を50mm/secとした以外は、実施例1と同じ構成・設定とした。
[実施例3]
実施例3は、先の図9に示す構成とし、表面処理装置として主として254nmの波長が出るオゾンフリータイプの円筒形状のUVランプを回転テーブルに取り付け、ノズルから押し出された直後の造形材層の界面に紫外線を照射した以外は、比較例1と同じ構成・設定とした。照射対象となる下層までのGapは8mmとなるように設定した。
[実施例4]
実施例4は、UVランプを、主として185nmの波長が出るオゾン発生タイプのランプに変更した以外は、実施例3と同じ構成・設定とした。
上記比較例1、2、実施例1〜4で造形した3次元造形物について、界面強度を調べて。造形物界面の接着力の測定に際してはオートグラフ AGS―5kNX(島津製作所製)を用いた。
図11は、界面強度の測定について説明する図である。
図11に示すように2層の造形材層からなる直線造形品Msの一端を予め物理的に引き剥がして、下層の造形材層m1と上層の造形材層m2とに分離する。そして、上層の造形材層m2の一端を上部チャック110aにチャッキングし、下層の造形材層m1の一端を下部チャックにチャッキングする。次に、図中矢印に示すように、図中上部チャックを200mm/minで上方へ移動させ、上層の造形材層m2と下層の造形材層m1との界面Kの強度プロファイルを取得する。取得した強度プロファイルにおいて、中央部に相当する10mm区間においての極大値と極小値から平均値を求め、その平均値を、界面強度とした。その結果を、表1に示す。
Figure 2018122454
表1からわかるように、下層の造形材層m1の界面Kに大気圧プラズマ照射や、UV照射を行って、界面Kの表面改質を行った実施例1〜4は、下層の造形材層m1の界面Kに表面改質を行っていない比較例1や2に比べて、界面強度が大幅に強くなった。また、ノズル走査速度を上げることで、界面強度を高められるが、大気圧プラズマ照射や、UV照射を行って、下層の造形材層m1の界面Kに表面改質を行った場合に比べて、その強度増加はわずかである。このことから、下層の造形材層m1の界面Kに大気圧プラズマ照射や、UV照射を行って、界面Kの表面改質を行うことで、効果的に界面強度を高めることができることがわかった。
1:三次元造形装置
7:載置台
10:筐体
20:造形ヘッド
21:ノズル
22:加熱ブロック
22a:熱源
22b:熱電対
23:ガイドブロック
24:冷却ブロック
24a:流路
25:エクストルーダ
25a:送りローラ
26:移送路
28:支持部材
30:フィラメント
30a:溶融フィラメント
31:リール
41:Z軸駆動モータ
42:Z軸送りネジ
43:Z軸座標検知機構
44:載置台ガイド軸
51:X軸駆動モータ
52:X軸送りネジ
53:X軸軸座標検知機構
54:X軸ガイド軸
61:Y軸駆動モータ
61a:送りネジ保持部
62:Y軸送りネジ
63:Y軸座標検知機構
64:Y軸ガイド軸
65:移動部材
66:被ガイド部材
70:ノズル清掃部
71:ブラシ
72:ブラシモータ
73:回収ボックス
80:大気圧プラズマ放射装置
81:電極
82:回転テーブル
83:テーブル回転モータ
83a:モータギヤ
85:表面処理装置電源
90:駆動部
100:造形モジュール
110a:上部チャック
181:UVランプ
182:ブラケット
200:制御装置
201:データ生成部
202:加熱温度制御部
203:押し出し量制御部
204:駆動制御部
205:表面処理制御部
K:界面
M:三次元造形物
Mb:造形モデル
Ms:直線造形品
S:プラズマ照射領域
特開2015−189024号公報

Claims (12)

  1. 載置台と、
    造形材料を押し出しながら前記載置台に対して相対的に移動することで、載置台上に造形材層を造形する造形手段と、
    前記造形材層の表面を改質する表面改質手段と、
    前記表面改質手段を、前記造形手段とともに前記載置台に対して相対的に移動させる手段と、を備えることを特徴とする三次元造形装置。
  2. 前記造形手段により一層の前記造形材層を造形する単位層造形動作中に、前記表面改質手段による表面改質処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の三次元造形装置。
  3. 前記造形手段の近傍に前記表面改質手段が配置され、
    前記表面改質手段は、前記造形手段から押し出された前記造形材料の表面を前記造形材料が前記造形手段から押し出されてから所定時間以内に改質することを特徴とする請求項1または2に記載の三次元造形装置。
  4. 前記所定時間が50秒以内であることを特徴とする請求項3に記載の三次元造形装置。
  5. 前記表面改質手段は、前記造形手段を保持する保持手段に設けたことを特徴とする請求項1乃至4いずれか一項に記載の三次元造形装置。
  6. 前記表面改質手段は、前記造形手段に対して、前記造形手段の前記載置台に対する相対的移動方向上流側に位置するように、前記保持手段に保持されることを特徴とする請求項5に記載の三次元造形装置。
  7. 前記保持手段を、水平面内で回転可能に設けたことを特徴とする請求項6に記載の三次元造形装置。
  8. 前記表面改質手段を、前記保持手段の回転方向に複数設けたことを特徴とする請求項7に記載の三次元造形装置。
  9. 前記表面改質手段は、前記造形材料の分子鎖を切断して前記造形材層の表面を改質することを特徴とする請求項1乃至8いずれか一項に記載の三次元造形装置。
  10. 前記表面改質手段は、前記造形材層の表面にプラズマを放射するプラズマ放射手段であることを特徴とする請求項9に記載の三次元造形装置。
  11. 前記表面改質手段は、前記造形材層の表面に紫外線を照射する紫外線照射手段であることを特徴とする請求項9に記載の三次元造形装置。
  12. 前記造形手段は、前記造形材料を導入する導入部と、前記造形材料を押し出す押し出し部と、前記導入部から導入された前記造形材料を前記押し出し部まで移送するための移送路と、前記移送路内の前記造形材料を加熱する加熱部と、前記導入部と前記加熱部との間に設けられ、前記移送路内の前記造形材料を冷却する冷却部と、前記加熱部により加熱された前記造形材料の温度を検知する温度検知部と、前記温度検知部に基づいて、前記造形材料の温度を一定に保つように、前記造形手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至11いずれか一項に記載の三次元造形装置において、三次元造形装置。
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