JP2018120599A - 位置検出センサの製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被覆導線を用いて配線することでコストを削減できるようにすると共に、端子部を備えて、外部回路との接続も容易にできるようにする位置検出センサを提供する。【解決手段】基材の一面上に、複数の端子導体が配設されている端子部が、予め形成されている。基材の一面上の、端子部とは重複しない領域において、被覆導線からなる複数の電極導体が、互いの重なりを許容して所定の導体パターンを形成するようにして、基材に接着材により被着されて配設されて、センサパターン部が基材上に配設される。複数の電極導体のそれぞれは被覆導線の端部において被覆が剥離されることにより導線が露出され、かつ、露出された導線が、端子部の対応する端子導体と接続可能となるように位置合わせされて配設され、端子部の複数の端子導体と、センサパターン部の複数の電極導体のそれぞれの露出された導線とが電気的に接続される。【選択図】図1

Description

この発明は、位置指示器による指示位置を検出するために、基材の上に複数の電極導体が配設される位置検出センサの製法に関する。
従来のこの種の位置検出センサにおいては、一般に、例えば特許文献1(特開2013‐186784号公報)に記載されているように、複数の電極導体は、シート状基板またはフィルム状基板に、銅箔パターンを印刷や蒸着により所定のパターンとして形成するようにしている。
この場合に、シート状基板またはフィルム状基板に複数の電極導体を配設する場合には、電極導体の重なりを避けるために、シート状基板またはフィルム状基板にスルーホールを形成して、シート状基板またはフィルム状基板の表面及び裏面の両面を使用するようにしている。
このため、シート状基板またはフィルム状基板に対するスルーホールの形成及び両面使用による電極パターンの形成が必要となり、コスト的に高価になる。特に、大型の位置検出センサの場合には、コストが、より高額となるという問題がある。
これに対して、特許文献2(特開平7−253840号公報)には、安価に位置検出センサを作成する方法が開示されている。すなわち、この特許文献2に記載されている方法は、所定の電極導体パターンを形成することができるようにガイドピン(布線用ピン)を平板に配設しておくと共に、被覆導線(絶縁センサ線)を、このガイドピンに順次に引っ掛け、折り返しながら布線することで、電極導体パターンを形成するものである。
特開2013‐186784号公報 特開平7−253840号公報
しかしながら、特許文献2においては、形成された位置検出センサは端子部を備えず、電極導体を構成する被覆導線を単に平板から延長してリード部として導出している。このため、位置検出センサの複数の電極導体のそれぞれに対して外部回路との接続のために、リード部の被覆導線を剥離してそれぞれを半田付けするようにしなければならず、非常に手間がかかり、量産に適しないという問題がある。
この発明は、上記の問題点に鑑み、被覆導線を用いて配線することでコストを削減することができるようにすると共に、端子部を備えて、外部回路との接続も容易にできるようにする位置検出センサの製法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、この発明は、
複数個のガイドピンが配設されているピンテーブル上において、被覆導線を前記ガイドピンを用いて所定の導体パターンに成形した電極導体を形成し、且つ、前記所定パターンの電極導体を、互いの重なりを許容して複数個形成することでセンサパターン部を形成する工程であって、前記電極導体の前記所定の導体パターンのそれぞれの前記被覆導線の端部を、端子部の対応する端子導体と接続可能となるように位置決めしたセンサパターン部を形成する第1の工程と、
前記第1の工程の後、前記複数の電極導体の前記被覆導線の前記端部のそれぞれと接続される複数の前記端子導体が形成されている前記端子部が配設されている基材を、前記端子部の前記端子導体のそれぞれと前記電極導体の前記被覆導線の前記端部とを位置合わせした状態で、接着材を介して、前記複数個のガイドピンを貫通させて前記ピンテーブルに対して押し付けて、前記ピンテーブル上に形成されている前記センサパターン部を前記基材に被着させる第2の工程と、
前記第2の工程の後、前記センサパターン部が被着されている前記基材を、前記ピンテーブルから外す第3の工程と、
前記第3の工程により前記ピンテーブルから外された前記基材に被着されている前記センサパターン部の前記電極導体の端部と、前記基材に配設されている前記端子部の前記端子導体のそれぞれとを電気的に接続する第4の工程と、
を有する位置検出センサの製法を提供する。
この発明の位置検出センサの製法においては、被覆導線を用いてセンサパターン部を簡単に基材の一面上に配設することができると共に、基材上に設けられた端子部の端子導体と、センサパターン部の各ループコイルとの電気的接続も簡単にできる位置検出センサを製造することができる。そして、位置検出センサの量産化も可能となる。
この発明による位置検出センサの製法によれば、被覆導線を用いて配線することでコストを削減することができるようにすると共に、端子部を備えて、外部回路との接続も容易にできるようにする位置検出センサを、量産化も可能な、比較的簡単な方法で製造することができる。
この発明による位置検出センサの実施形態の構成例を説明するための図である。 この発明による位置検出センサに接続される位置検出回路の構成例を説明するための図である。 この発明による位置検出センサの実施形態を製造する製造装置の一例を説明するための図である。 この発明による位置検出センサの製法の第1の実施形態を説明するために用いる図である。 この発明による位置検出センサの製法の第1の実施形態の流れを説明するためのフローチャートを示す図である。 この発明による位置検出センサの製法の第1の実施形態を説明するために用いる図である。 この発明による位置検出センサの製法の第1の実施形態を説明するために用いる図である。 この発明による位置検出センサの製法の第2の実施形態の流れを説明するためのフローチャートを示す図である。
以下、この発明による位置検出センサの実施形態及びその製法の実施形態を、図を参照しながら説明する。
[位置検出センサの実施形態]
以下に説明する位置検出センサの実施形態は、電磁誘導方式の位置検出センサであって、センサパターン部を構成する複数個の電極導体のそれぞれのパターンは、ループコイルパターンとされている。
図1は、この実施形態の位置検出センサ1の構成を説明するための図であり、図1(A)は、位置検出センサ1のセンサパターン部が形成されている面を、当該面に直交する方向から見た図であり、図1(B)は、位置検出センサ1の断面の構成の概念図である。
この実施形態の位置検出センサ1においては、図1(A)及び(B)に示すように、絶縁性材料、例えばPET(Polyethylene Terephthalate)からなる矩形のシート状あるいはフィルム状の基材(基板)11の一面11a上に、接着材12により複数個の電極導体としての複数個のループコイルからなるセンサパターン部13が被着されて配設されている。そして、絶縁性材料、例えばPETからなる矩形の保護シート14が、センサパターン部13の全体を覆うように配設されている。センサパターン部13は、電極導体部分以外は空間となっているので、保護シート14は、センサパターン部13の当該空間部を介して、接着材12により、基材11に対して接着されて接合される。
また、基材11の一面11a上には、センサパターン部13が配設されている領域とは重ならない端縁部の領域において、接着材15を介して端子部16が被着されている。この端子部16は、絶縁性材料、例えばPETで構成されたシート状あるいはフィルム状基板の上に、センサパターン部13の複数個の電極導体のそれぞれとの電気的な接続用の端子導体17が、例えば銅箔パターンが印刷などにより形成された構成とされている。この実施形態では、端子部16の上部は、保護シート14には覆われていない。
センサパターン部13は、図1(A)に示すように、複数個の電極導体の例としての複数個のループコイルからなるが、この例では、複数個のループコイルは、複数個のX軸方向ループコイル13Xと、複数個のY軸方向ループコイル13Yとで構成されている。
X軸方向ループコイル13Xは、基材11の縦方向(例えば位置座標のY軸方向)を長辺方向とした矩形のループコイルで構成され、このX軸方向ループコイル13Xの複数個が、基材11の横方向(例えば位置座標のX軸方向)に、所定間隔で並べられて配設されている。また、Y軸方向ループコイル13Yは、基材11の横方向(位置座標のX軸方向)を長辺方向とした矩形のループコイルで構成され、このY軸方向ループコイルが、基材11の縦方向(位置座標のY軸方向)に、所定間隔で並べられて配設されている。
センサパターン部13を構成する複数個のX軸方向ループコイル13X及び複数個のY軸方向ループコイル13Yのそれぞれは、この実施形態では、被覆導線18によって、互いの重なりを許容して、基材11の一面11a上に配設されている。この場合に、X軸方向ループコイル13X及びY軸方向ループコイル13Yのそれぞれは、図1(A)に示すように、この実施形態では、基材11の一面11a上の予め定められた位置に、予め定められたパターンとなるようにして配設されている。
このとき、X軸方向ループコイル13X及びY軸方向ループコイル13Yのそれぞれの両端部18Eは、基材11の一面11a上の予め定められた位置となるようにされるが、当該両端部18Eのそれぞれは、図1に示すように、保護シート14からはみ出して、端子部16の、両端部18Eが接続されるべきものとして予め定められた、対応する端子導体17上に丁度位置する状態となるように位置合わせされている。この場合に、X軸方向ループコイル13X及びY軸方向ループコイル13Yのそれぞれの両端部18Eは、被覆導線の被覆が剥離されて導線が露出されている状態とされており、当該露出されている導線が、端子部16の端子導体17上に位置するようにされている。
そして、図示は省略するが、端子部16の端子導体17のそれぞれと、X軸方向ループコイル13X及びY軸方向ループコイル13Yのそれぞれの両端部18Eとが、例えば半田付けされて電気的に接続されている。例えば、端子部16の端子導体17のそれぞれには予め半田が盛られており、X軸方向ループコイル13X及びY軸方向ループコイル13Yのそれぞれの両端部18Eが位置している端子部16の端子導体17のそれぞれの半田部分を加熱することで、端子部16の端子導体17のそれぞれと、X軸方向ループコイル13X及びY軸方向ループコイル13Yの両端部18Eとが半田付けされる。
以上のように、この実施形態の位置検出センサ1は、被覆導線18を用いて、X軸方向ループコイル13X及びY軸方向ループコイル13Yからなるセンサパターン部13を形成し、このセンサパターン部13を基材11と保護シート14との間に接着材12により固着する。したがって、低コストで位置検出センサ1を製造することが可能となる。
そして、上述の実施形態の位置検出センサ1においては、基材11の一面上に、予め端子導体17が形成されている端子部16が形成されている。また、基材11の端子部16とは重複しない領域に配設されたセンサパターン部13のループコイルの被覆導線18の両端部18Eの被覆が剥離されて導線部分が露出され、その露出されている両端部18Eの導線部分が、端子部16の端子導体17の対応するものと接続可能となるように位置合わせされて配設されている。
したがって、端子部16の端子導体17と、センサパターン部13のX軸方向ループコイル13X及びY軸方向ループコイル13Yのそれぞれの露出している導線からなる両端部18Eを、半田付けにより、端子部16の対応する端子導体17のそれぞれに容易に電気的に接続することができる。
以上のようにして、この発明による位置検出センサによれば、被覆導線を用いて電極導体を構成していて、安価で簡単な構成の位置検出センサを提供することができると共に、位置検出センサと外部回路との接続は、端子部を用いることで、非常に容易になるという効果がある。
[実施形態の位置検出センサを用いた位置検出回路について]
次に、上述の実施形態の位置検出センサ1を用いて、ペン型の位置指示器により指示された位置を検出する電磁誘導方式の位置検出回路2の構成例を、図2を用いて説明する。なお、この実施形態の位置検出センサ1と共に使用する、ペン型の位置指示器3は、図2に示すように、コイル31と、このコイル31に並列に接続されるコンデンサ32とから構成される共振回路を内蔵している。
この場合、図2の例においては、X軸方向ループコイル13Xは、X軸方向に配列されたn(nは2以上の整数)本の矩形のループコイル13X〜13Xからなっており,また、Y軸方向のループコイル13Yは、Y軸方向に配列されたm(mは2以上の整数)本のループコイル13Y〜13Yからなっている。この位置検出センサ1においては、複数個のX軸方向ループコイル13Xと、複数個のY軸方向のループコイル13Yとにより、位置検出エリア1Aが構成される。
位置検出センサ1は、端子部16を介して、位置検出回路2に接続されている。この位置検出回路2は、選択回路21、発振器22、電流ドライバ23、送受信切り替え回路24、受信アンプ25、検波回路26、ローパスフィルタ27、サンプルホールド回路28、A/D(Analog to Digital)変換回路29および処理制御部20を備えている。
X軸方向ループコイル13X〜13X及びY軸方向ループコイル13Y〜13Yは、選択回路21に接続される。この選択回路21は、X軸方向ループコイル13X〜13X及びY軸方向ループコイル13Y〜13Yのうちの1つのループコイルを、処理制御部20からの制御指示に従って順次選択する。
発振器22は、周波数f0の交流信号を発生する。この交流信号は、電流ドライバ23に供給されて電流に変換された後に、送受信切り替え回路24へ送出される。送受信切り替え回路24は、処理制御部20の制御により、選択回路21によって選択されたループコイルが接続される接続先(送信側端子T、受信側端子R)を、所定時間毎に切り替える。送信側端子Tには電流ドライバ23が、受信側端子Rには受信アンプ25が、それぞれ接続されている。
したがって、送信時には、送受信切り替え回路24の送信側端子Tを介して、電流ドライバ23からの交流信号が、選択回路21で選択されているループコイルに供給される。また、受信時には、選択回路21で選択されたループコイルに発生する誘導電圧は、選択回路21及び送受信切り替え回路24の受信側端子Rを介して受信アンプ25に供給されて増幅され、検波回路26へ送出される。
検波回路26によって検波された信号は、ローパスフィルタ27およびサンプルホールド回路28を介してA/D変換回路29に供給される。A/D変換回路29では、アナログ信号をディジタル信号に変換し、処理制御部20に供給する。
処理制御部20は、位置検出のため制御を行う。すなわち、処理制御部20は、選択回路21におけるループコイルの選択、送受信切り替え回路24での信号切り替え制御、サンプルホールド回路28のタイミングなどを制御する。
処理制御部20は、送受信切り替え回路24を送信側端子Tに接続するように切り替えることにより、X軸方向ループコイル13X〜13X及びY軸方向ループコイル13Y〜13Yのうち、選択回路21で選択されているループコイルを通電制御して電磁波を送出させる。位置指示器3の共振回路は、このループコイルから送出された電磁波を受けて、エネルギーを蓄える。
次に、処理制御部20は、送受信切り替え回路24を受信側端子Rに接続するように切り替える。すると、X軸方向ループコイル13X〜13X及びY軸方向ループコイル13Y〜13Yの各ループコイルには、位置指示器3から送信される電磁波によって誘導電圧が発生する。処理制御部20は、この各ループコイルに発生した誘導電圧の電圧値のレベルに基づいて、位置検出センサ1の位置検出エリア1AにおけるX軸方向及びY軸方向の指示位置の座標値を算出する。そして、処理制御部20は、算出した座標値の情報を、例えば外部のパソコンなどに供給する。
[実施形態の位置検出センサ1の製法の実施形態]
次に、図1に示した構成の位置検出センサ1の製法の実施形態について説明する。
<位置検出センサの製法の第1の実施形態>
図3及び図4は、位置検出センサ1の製法の第1の実施形態を説明するための図である。図3は、この第1の実施形態の製法を実行する位置検出センサの製造装置の構成例を示す図である。この例の位置検出センサの製造装置は、配線供給ユニット100と、前処理ユニット110と、配線ユニット120とからなる。
配線ユニット120は、位置検出センサ1を形成するための作業台121と、当該作業台121上に設けられる2軸移動配線装置122とからなる。2軸移動配線装置122は、位置検出センサ1のX軸方向(図3の矢印Axの方向参照)に摺動移動する移動橋1221と、位置検出センサ1のY軸方向(図3の矢印方向Ayの方向参照)に摺動移動する配線ノズル機構1222とを備える。
移動橋1221は、2本の脚部1221a及び1221bと、この2本の2本の脚部1221a及び1221bの間を、位置検出センサ1をそのY軸方向に沿う方向に跨いで橋絡する橋絡部1221cとを備える。移動橋1221の2本の脚部1221a及び1221bは、作業台121において、X軸方向に設けられている2本のレール121a及び121bのそれぞれの上に載置されており、移動橋1221は、橋絡部1221cがY軸方向に平行な状態を維持した状態で、この2本のレール121a及び121bに案内されてX軸方向に摺動移動する。
配線ノズル機構1222は、移動橋1221の橋絡部1221cに対して、その橋絡方向(位置検出センサ1のY軸方向(図3の矢印方向Ayの方向参照))に移動可能に取り付けられている。配線ノズル機構1222の、作業台121の面との対向部には、配線ノズル1222aが取り付けられている。配線ノズル1222aは、前処理ユニット110によって前処理がなされた被覆導線を、その射出口から外部に繰り出す。
以上の構成により、配線ノズル1222aは、2軸移動配線装置122における移動橋1221のX軸方向の摺動移動と、配線ノズル機構1222のY軸方向の摺動移動とにより、作業台121の2次元平面上において、任意の方向に移動することが可能となる。
2軸移動配線装置122は、図3では図示を省略した移動制御部を備え、この移動制御部により、移動橋1221のX軸方向の摺動移動と、配線ノズル機構1222のY軸方向の摺動移動とが制御されるように構成されている。そして、この実施形態では、移動制御部は、複数個のX軸方向ループコイル13Xのそれぞれと、複数個のY軸方向ループコイル13Yのそれぞれとを配設するように配線ノズル1222aを移動させる移動軌跡の情報を予め記憶している。
2軸移動配線装置122の移動制御部は、その記憶している情報に基づいて、移動橋1221のX軸方向の摺動移動と、配線ノズル機構1222のY軸方向の摺動移動とを制御して、配線ノズル1222aを、複数個のX軸方向ループコイル13Xのそれぞれと、複数個のY軸方向ループコイル13Yのそれぞれとを配設するように移動制御する。
配線ユニット120の作業台121には、X軸方向ループコイル13X及びY軸方向ループコイル13Yを、被覆導線によりパターンとして形成するようにガイドするためのガイドピンが配設されているピンテーブル123が設けられている。
図4は、このピンテーブル123の構成例を説明するための図である。図4の上方に示すように、ピンテーブル123は、ガイドピン取付板1231と、中間板1232と、剥離シート1233とからなる。そして、ピンテーブル123は、これらガイドピン取付板1231と、中間板1232と、剥離シート1233とが図4の下方に示すように、結合されて構成される。なお、図4の下方のピンテーブル123の図は、図4の上方の図において、点線で囲んで示す領域の対応する領域の拡大図である。
ガイドピン取付板1231には、配線ノズル1222aから排出される被覆導線によって、複数個のX軸方向ループコイル13Xのそれぞれ及び複数個のY軸方向ループコイル13Yのそれぞれを形成するように案内するための多数個のガイドピン124が取り付けられている。図4においては、ガイドピン124は、説明のために、ガイドピン取付板1231の端部にのみ取り付けられているように示されているが、実際上は、少なくとも、複数個のX軸方向ループコイル13Xのそれぞれ及び複数個のY軸方向ループコイル13Yのそれぞれを屈曲させるポイント位置のそれぞれに設けられている。
中間板1232は、ガイドピン取付板1231と、剥離シート1233との間に設けられるもので、図4に示すように、ガイドピン取付板1231に設けられているガイドピン124のそれぞれと対応する位置には、透孔125が形成されている。
剥離シート1233は、ガイドピン取付板1231と被着された中間板1232の上に設けられる。このとき、ガイドピン124は剥離シート1233を突き刺すようになり、かつ、ガイドピン124の先端が剥離シート1233上に突出している状態となる。なお、ガイドピン124の先端は、この例では、針状に尖らせておくものである。
以上のようにして、ガイドピン取付板1231と、中間板1232と、剥離シート1233とが、図4の下方に示すように結合されて、多数個のガイドピン124が所定の位置に植立されているピンテーブル123が構成される。
そして、このピンテーブル123の剥離シート1233の上に、配線ノズル機構1222の配線ノズル1222aから繰り出される被覆導線によって、複数個のX軸方向ループコイル13X及び複数個のY軸方向ループコイル13Yのそれぞれが、所定のループコイルパターンとして形成されて、センサパターン部13が形成される。剥離シート1233の表面は、形成されたセンサパターン部13を、ピンテーブル123から容易に引き剥がすことができるような加工が施されている。
以上のような構成を備える位置検出センサの製造装置を用いて、位置検出センサ1が、以下に説明するような手順で製造される。なお、図3の位置検出センサの製造装置は、図示を省略したシーケンス制御部により、配線供給ユニット100、前処理ユニット110、配線ユニット120のそれぞれの動作をシーケンス制御することで、位置検出センサ1の製造を実行する。
図5は、この第1の実施形態の位置検出センサの製法の工程の流れを説明するためのフローチャートであり、この図5を参照しながら、この実施形態の位置検出センサの製法を説明する。なお、以下の各ステップの処理は、位置検出センサの製造装置のシーケンス制御部の制御により実行される。
先ず、シーケンス制御部は、配線供給ユニット100から、被覆導線18を前処理ユニット110に繰り出すように指示する(ステップS101)。前処理ユニット110では、配線供給ユニット100からの被覆導線18を、X軸方向ループコイル13XまたはY軸方向ループコイル13Yのそれぞれに合わせた長さに切断すると共に、そのX軸方向ループコイル13XまたはY軸方向ループコイル13Yの両端部の被覆を剥離して導線を露出させる前処理を行う。そして、前処理ユニット110は、その前処理を行った被覆導線18を、配線ユニット120の配線ノズル機構1222に送る(ステップS102)。なお、この前処理ユニット110においては、被覆導線18の被覆を剥離して導線を露出させる処理のみを行い、X軸方向ループコイル13XまたはY軸方向ループコイル13Yのそれぞれに合わせた長さに合わせて切断する処理は、配線ユニット120の配線ノズル機構122において行うようにしてもよい。
配線ユニット120は、2軸移動配線装置122の移動制御部により、配線ノズル機構1222の配線ノズル1222aを移動制御することにより、ピンテーブル123上で、被覆導線18をガイドピンに引っ掛けながら、X軸方向ループコイル13XまたはY軸方向ループコイル13Yのそれぞれを形成するようにする(ステップS103)。この場合に、X軸方向ループコイル13XまたはY軸方向ループコイル13Yの、被覆導線18の被覆を剥離して導線を露出させた両端部18Eは、図6に示すように、ピンテーブル123から、X軸方向に突出するようにされている。そして、この両端部18Eの位置は、ガイドピン124に案内されて被覆導線18が配設されることで、前述の図1の説明で示したように、端子部16の対応する端子導体17の上に位置するように、位置合わせされた状態とされる。
1個のX軸方向ループコイル13XまたはY軸方向ループコイル13Yの形成が終了したら、シーケンス制御部は、ピンテーブル123上において、複数個のX軸方向ループコイル13X及び複数個のY軸方向ループコイル13Yの形成を終了して、センサパターン部13が完成したか否か判別する(ステップS104)。
このステップS104で、センサパターン部13が完成してはいないと判別したときには、シーケンス制御部は、処理をステップS101に戻し、複数個のX軸方向ループコイル13Xまたは複数個のY軸方向ループコイル13Yのそれぞれについて、ステップS101〜ステップS103と同様の処理を行うように制御する。
ステップS104で、センサパターン部13が完成したと判別したときには、図6に示すように、ピンテーブル123上のセンサパターン部13の上に、例えば両面テープからなる接着材12を介して、基材11を位置合わせして押し付け、ピンテーブル123上のセンサパターン部13を基材11に接着材12により被着させるようにする(ステップS105)。
この場合、図6に示すように、基材11のピンテーブル123と対向する面11aには、複数個の端子導体17(図6では省略。図1参照)が形成されている端子部16が、予め被着されて形成されている。この実施形態では、図1に示したように、基材11は、この端子部16が形成されている領域を除く領域として、センサパターン部の領域11s(図6で点線で示す領域参照)を備えている。
この実施形態では、接着材12を構成する両面テープは、このセンサパターン部の領域11sの大きさに対応した大きさとされ、この例では、端子部16が形成されている領域の上には、接着材12が存在しないように位置決めされる。そして、基材11が、そのセンサパターン部13の領域11sに、ピンテーブル123のセンサパターン部13が対応するように位置決めされて、ピンテーブル123の上に、接着材12を介して押し付けられる。
接着材12としての両面テープ及び基材11の位置決めは、ピンテーブル123上に突出しているガイドピン124の所定のもの(例えば領域1sの4隅位置に対応するもの)により行われる。なお、接着材12は、予め、基材11の領域11sに被着しておくようにしてもよい。
一方、ピンテーブル123上のセンサパターン部13は、図6に示すように、複数個のX軸方向ループコイル13Xまたは複数個のY軸方向ループコイル13Yのそれぞれの、導線が露出された両端部18Eが、端子部16の対応する端子導体17のそれぞれと接続されるように、センサパターン部13の領域11sから端子部16の方向に突出する状態となっている。
以上のようにして、基材11の一面11a側を、位置合わせさせた状態でピンテーブル123に対して押し付けると、ガイドピン124は、基材11を貫通して突き刺さる状態となるが、センサパターン部13が、基材11の領域11sに接着材12により被着される状態となる。そして、図7に示すように、複数個のX軸方向ループコイル13Xまたは複数個のY軸方向ループコイル13Yのそれぞれの、被覆導線18の被覆が剥離されて導線が露出された両端部18Eは、端子部16の対応する端子導体17の上に位置する状態とされる。
こうして、基材11の一面11aに、センサパターン部13を接着材12により被着したら、ステップS105では、基材11を、ピンテーブル123から引きはがすようにする。この場合に、図示は省略するロボットハンドなどを用いた持ち上げ機構により、中間板1232及び剥離シート1233の部分と共に基材11が、ピン取付板1231から離間されて持ち上げられて、ガイドピン124から外される。なお、中間板1232及び剥離シート1233の部分と共に基材11を持ち上げるのではなく、図示は省略するロボットハンドなどで、中間板1232及び剥離シート1233の部分と共に基材11を保持した状態において、ピン取付板1231を、下方にガイドピンの高さ以上、下降させることで、基材11からガイドピン124から外すようにしてもよい。
その後、ガイドピン124から外された、剥離シート1231付きの基材11は、表裏が反転されて、ピンテーブル123とは別の載置テーブル(図示は省略)上に載置される。そして、基材11の一面11aに被着されているセンサパターン部13から、剥離シート1233が剥離される。
以上のようにして、ピンテーブル123から取り外された基材11の一面11aには、センサパターン部13が被着されていると共に、前述したように、複数個のX軸方向ループコイル13Xまたは複数個のY軸方向ループコイル13Yのそれぞれの、被覆導線18の被覆が剥離されて導線が露出された両端部18Eは、端子部16の対応する端子導体17の上に位置する状態となっている。
この実施形態では、図7に示すように、基材11の一面11a上の端子部16の各端子導体17上には、予め半田19が盛られている。そして、この実施形態では、当該端子部16の各端子導体17の半田19の部分を加熱することで、当該半田19を溶融させ、被覆導線18の被覆が剥離されて導線が露出された両端部18Eを、端子部16の対応する端子導体17に対して半田付けして、電気的に接続する(ステップS106)。
次に、この実施形態では、基材11の一面11aの領域11sのセンサパターン部13の上に保護シート14(図1参照)を接着材により被着して覆うようにする(ステップS107)。以上で、位置検出センサ1を製造することができる。なお、以上の工程で位置検出センサ1を作成した場合に、製造上、余分な領域を有する大きさとなっているときには、最後に、その不必要な部分を切断することで、外形を所定のものとするようにするものである。
なお、保護シート14を被着するための接着材は、接着材12とは別個に使用するようにしてもよいし、センサパターン部13以外に部分に存在する接着材12(センサパターン部13の領域外のみでなく、センサパターン部13の領域内の、ループコイルパターンを形成する被覆導線が存在していない部分の接着材12)を、保護シート14を基材11の一面11aに接着するためのものとして利用するようにしてもよい。
以上のようにして、この実施形態の位置検出センサの製法によれば、被覆導線を用いてセンサパターン部13を簡単に基材の一面11a上に配設すると共に、端子部16の端子導体17と、センサパターン部13の各ループコイルとの電気的接続も簡単にできる位置検出センサ1を製造することができる。そして、この実施形態の製法を用いることにより、位置検出センサ1の量産化も可能となる。
<位置検出センサの製法の第2の実施形態>
この第2の実施形態の製法で用いる製造装置においては、図3に示した製造装置とは、配線ユニット120の構成が異なるが、その他は第1の実施形態と同様とされる。この第2の実施形態では、ガイドピン124が形成されたピンテーブル123は使用しない。この第2の実施形態では、基材11の一面11a上に接着材12の層を設け、この接着材12の層に上に、端子部16と、センサパターン部13とを、配線ノズル機構により配設するようにする。この例の場合の配線ユニット120Aの配線ノズル機構1222Aは、ガイドピンに引っ掛けるようにしてループコイルパターンを形成するのではなく、被覆導線18を、基材11の一面11aの接着材12側に押し付けて被着させながら、配線ノズル1222Aaを移動させることにより、ループコイルパターンを形成するようにする。そのための構成は、周知のものを使用することができるので、ここでは、その構成例は省略する。その他は、上記の位置検出センサの製法の第1の実施形態と同様である。
図8は、この第2の実施形態の位置検出センサの製法の工程の流れを説明するためのフローチャートであり、この図8を参照しながら、この実施形態の位置検出センサの製法を説明する。なお、以下の各ステップの処理は、位置検出センサの製造装置のシーケンス制御部の制御により実行される。
先ず、シーケンス制御部は、基材11を作業台121の所定の場所に載置し、当該基材11の一面11a上に接着材12を塗布する。この場合には、図1における端子部16用の接着材15は用いられず、接着材12が接着材15も兼用する(ステップS201)。次に、シーケンス制御部は、基材11の一面11aの所定の位置に、予め用意されている端子部16を接着材12により接着して取り付ける(ステップS202)。
次に、配線供給ユニット100から、被覆導線18を前処理ユニット110に繰り出すように指示する(ステップS203)。前処理ユニット110では、配線供給ユニット100からの被覆導線18を、X軸方向ループコイル13XまたはY軸方向ループコイル13Yのそれぞれに合わせた長さに切断すると共に、そのX軸方向ループコイル13XまたはY軸方向ループコイル13Yの両端部の被覆を剥離して導線を露出させる前処理を行う。そして、前処理ユニット110は、その前処理を行った被覆導線18を、配線ユニット120Aの配線ノズル機構1222Aに送る(ステップS204)。なお、この前処理ユニット110においては、被覆導線18の被覆を剥離して導線を露出させる処理のみを行い、X軸方向ループコイル13XまたはY軸方向ループコイル13Yのそれぞれに合わせた長さに合わせて切断する処理は、配線ユニット120Aの配線ノズル機構122Aにおいて行うようにしてもよい。
配線ユニット120Aは、2軸移動配線装置122Aの移動制御部により、配線ノズル機構1222Aの配線ノズル1222Aaを移動制御し、かつ、被覆導線18を基材11の一面11a上に接着材12により被着させながら、X軸方向ループコイル13XまたはY軸方向ループコイル13Yのそれぞれを、基材11の一面11aで形成するようにする(ステップS205)。この場合に、X軸方向ループコイル13XまたはY軸方向ループコイル13Yの、被覆導線18の被覆を剥離して導線を露出させた両端部18Eは、図7に示すように、端子部16の対応する端子導体17の上に位置するように、位置合わせされた状態とされる。
1個のX軸方向ループコイル13XまたはY軸方向ループコイル13Yの形成が終了したら、シーケンス制御部は、複数個のX軸方向ループコイル13X及び複数個のY軸方向ループコイル13Yの形成を終了して、センサパターン部13が完成したか否か判別する(ステップS206)。
このステップS206で、センサパターン部13が完成してはいないと判別したときには、シーケンス制御部は、処理をステップS203に戻し、複数個のX軸方向ループコイル13Xまたは複数個のY軸方向ループコイル13Yのそれぞれについて、ステップS203〜ステップS205と同様の処理を行うように制御する。
ステップS206で、センサパターン部13が完成したと判別したときには、図7に示すように、被覆導線18の被覆が剥離されて導線が露出された両端部18Eは、端子部16の対応する端子導体17の上に位置する状態となっている。
こうして、基材11の一面11aに、センサパターン部13を接着材12により被着したら、端子部16の各端子導体17上に盛られている半田19の部分を加熱することで、当該半田19を溶融させ、複数個のX軸方向ループコイル13Xまたは複数個のY軸方向ループコイル13Yのそれぞれの、被覆導線18の被覆が剥離されて導線が露出された両端部18Eを、端子部16の対応する端子導体17に対して半田付けして、電気的に接続する(ステップS207)。
次に、この実施形態では、基材11の一面11aの領域11sのセンサパターン部13の上に保護シート14(図1参照)を接着材により被着して覆うようにする(ステップS208)。以上で、位置検出センサ1を製造することができる。なお、以上の工程で位置検出センサ1を作成する場合に、製造上、余分な領域を有する大きさとなっているときには、最後に、その不必要な部分を切断することで、外形を所定のものとするようにするものである。
なお、保護シート14を被着するための接着材は、接着材12とは別個に使用するようにしてもよいし、センサパターン部13以外に部分に存在する接着材12(センサパターン部13の領域外のみでなく、センサパターン部13の領域内の、ループコイルパターンを形成する被覆導線が存在していない部分の接着材12)を、保護シート14を基材11の一面11aに接着するためのものとして利用するようにしてもよい。
以上のようにして、この実施形態の位置検出センサの製法によれば、被覆導線を用いてセンサパターン部13を簡単に基材の一面11a上に配設すると共に、端子部16の端子導体17と、センサパターン部13の各ループコイルとの電気的接続も簡単にできる位置検出センサ1を製造することができる。そして、この実施形態の製法を用いることにより、位置検出センサ1の量産化も可能となる。
なお、上述の位置検出センサの製法の第2の実施形態では、基材11の上に接着材の層を塗布した後、被覆導線をその接着材の層に被着するようにしたが、接着材層を塗布する代わりに、被覆導線として例えば熱により溶融する接着材付きのものを用いて、被覆導線の接着材を熱により溶融させながら基材上に被着するようにしてもよい。
[上述の実施形態の変形例]
なお、図1の例では、端子部16を基材11に被着する接着材15と、センサパターン部13を基材11に被着させる接着材12とは別としたが、基材11の一面11aの全面に接着材を塗布することで、接着材15と接着材12とを同一の接着材とすることができる。
また、上述の実施形態の位置検出センサ1では、端子部16は、絶縁性材料、例えばPETで構成されたシート状あるいはフィルム状基板の上に、センサパターン部13の複数個の電極導体のそれぞれとの電気的な接続用の端子導体17が、例えば銅箔パターンが印刷などにより形成したものとして構成し、その端子部16を基材11上に接着材により被着する構成とされている。しかし、上述の端子部16の構成および端子部16を基材11上に形成する方法は一例であり、上述の例に限られるものではない。例えば、基材11の一面11a上に、直接的に、例えば銅箔パターンからなる端子導体17を印刷などにより形成することで端子部を形成するようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、端子部16には、端子導体17のみを形成するようにしたが、この端子部16に、図2に示した位置検出回路2の各回路部品を設けたり、IC化した位置検出回路2を設けたりするようにしてもよい。端子部16に、位置検出回路2の各回路部品を設けたり、IC化した位置検出回路2を設けたりした場合には、位置検出センサ1の当該端子部と、外部のデバイスとの接続用としては、処理制御部20に対する入出力の接続用端子と、電源供給用の接続用端子とを設ければよい。
また、上述の実施形態においては、保護シート14は、センサパターン部13のみを覆うように被着するようにした。しかし、保護シート14は、センサパターン部13の上だけでなく、端子部16の上も覆うように被着するようにしてもよい。ただし、この場合に、端子部16の、位置検出センサ1と外部のデバイスとの接続用の導体部分の上は、保護シート14で覆わないようにする。
なお、上述の製法の例では、端子部16の端子導体17と、複数個のX軸方向ループコイル13Xまたは複数個のY軸方向ループコイル13Yのそれぞれの両端部との半田付けの処理は、保護シート14でセンサパターン部13の上を覆うように被着する前に行ったが、保護シート14で、センサパターン部13の上を覆った後に、端子部16における半田付けの処理を行うようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、端子部16の端子導体17のそれぞれと、複数個のX軸方向ループコイル13Xまたは複数個のY軸方向ループコイル13Yのそれぞれの両端部とは、半田付けにより電気的に接続したが、当該端子部16の端子導体17の部分上も、接着材により保護シート14で覆うようにする場合には、当該保護シート14で複数個のX軸方向ループコイル13Xまたは複数個のY軸方向ループコイル13Yのそれぞれの両端部が、端子導体17のそれぞれに接触した状態で、保護シート14により押さえ付けられるので、半田付け処理を省略してもよい。
また、上述の実施形態では、位置検出センサは、外形が矩形形状であったが、外形は矩形に限らず、どのような形状であってもよい。また、基材は平面形状としたが、曲面形状であってもよい。また、ループコイルのパターン形状も上述の実施形態の矩形形状に限られるものではないことは言うまでもない。
また、ループコイルは、X軸方向及びY軸方向の両方向に複数配列されるようにしたが、一方向のみに、複数配列されていてもよい。
また、上述の実施形態では、端子部は、矩形形状の基材の一辺側の端部の1か所に形成するようにしたが、端子部は、一つの辺の端部の複数箇所に形成してもよいし、矩形形状の基材の複数の辺の端部に形成するようにしてもよい。
なお、上述の位置検出センサの製法では、配線ユニット120により被覆導線によるセンサパターン部を形成する前に、前処理ユニット110で、電極導体のパターンに合わせて、当該電極導体の端部となる被覆導線部分の被覆を剥離して、内部の導線を露出させるようにした。
しかし、この発明においては、電極導体のパターンの端部が、端子部16の対応する端子導体と位置合わせされていればよいので、前処理ユニット110で、センサパターン部を形成する処理を行う前に、電極導体のパターンの端部となる被覆導線部分の被覆を剥離することは必須ではない。例えば、センサパターン部を形成した後に、センサパターン部の複数個の電極導体のパターンの端部のそれぞれの被覆導線部分の被覆を剥離する処理を行うようにしてもよい。あるいは、電極導体のパターンの端部の被覆導線部分が、端子部16の対応する端子導体と位置合わせされている状態で加熱することで、被覆導線の被覆部分を溶かして除去することで導線を露出させ、端子導体に盛られている半田により、その露出した導線と端子導体とを電気的に接続するようにしてもよい。
[その他の変形例]
なお、上述の位置検出センサの製法の実施形態では、配線ユニットの配線ノズル機構を2次元平面上で移動させることにより、被覆導線を電極導体の所定のパターン形状に形成するようにしたが、予め、被覆導線を電極導体の所定のパターン形状に成形したものの複数個を用意しておき、その所定のパターンに成形した電極導体を、基材上に接着材により接着するようにしてもよい。
その場合に、所定のパターンに成形した電極導体を、1個ずつ、基材上に被着するようにしてもよいし、所定のパターンに成形した電極導体の複数個(センサパターン部の全部でもよいし、その一部でもよい)を、予め互いに接着したものを、基材上に接着するようにしてもよい。そして、接着材は、基材上に塗布しておくようにしてもよいし、被覆導線の被覆部分に付与されている接着材(熱溶融型であってもよいし、被覆導線に塗布されるものであってもよい)を用いるようにしてもよい。
上述の実施形態の位置検出センサは、電磁誘導方式で位置検出を行う場合であって、電極導体がループコイルパターンとされる場合であったが、この発明の位置検出センサは、電磁誘導方式に限らず、静電結合方式やその他の方式の位置検出センサにも適用可能である。
1…位置検出センサ、2…位置検出回路、3…位置指示器、11…基材、12…接着材、13…センサパターン部、14…保護シート、15…接着材、16端子部…、17…端子導体、18…被覆導線、18E…ループコイルの両端部(被覆が剥離されて露出された導線)

Claims (11)

  1. 複数個のガイドピンが配設されているピンテーブル上において、被覆導線を前記ガイドピンを用いて所定の導体パターンに成形した電極導体を形成し、且つ、前記所定パターンの電極導体を、互いの重なりを許容して複数個形成することでセンサパターン部を形成する工程であって、前記電極導体の前記所定の導体パターンのそれぞれの前記被覆導線の端部を、端子部の対応する端子導体と接続可能となるように位置決めしたセンサパターン部を形成する第1の工程と、
    前記第1の工程の後、前記複数の電極導体の前記被覆導線の前記端部のそれぞれと接続される複数の前記端子導体が形成されている前記端子部が配設されている基材を、前記端子部の前記端子導体のそれぞれと前記電極導体の前記被覆導線の前記端部とを位置合わせした状態で、接着材を介して、前記複数個のガイドピンを貫通させて前記ピンテーブルに対して押し付けて、前記ピンテーブル上に形成されている前記センサパターン部を前記基材に被着させる第2の工程と、
    前記第2の工程の後、前記センサパターン部が被着されている前記基材を、前記ピンテーブルから外す第3の工程と、
    前記第3の工程により前記ピンテーブルから外された前記基材に被着されている前記センサパターン部の前記電極導体の端部と、前記基材に配設されている前記端子部の前記端子導体のそれぞれとを電気的に接続する第4の工程と、
    を有する位置検出センサの製法。
  2. 前記第1の工程は、前記被覆導線を前記電極導体のそれぞれを形成するために所定の長さに切断する工程と、前記所定の長さに切断された前記被覆導線のそれぞれの前記端部の被覆を剥離して導線を露出させる工程とを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置検出センサの製法。
  3. 前記ピンテーブルの前記センサパターン部が形成される面には、前記センサパターン部が前記基材に被着された状態で引き剥がすことが可能な加工が施されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置検出センサの製法。
  4. 前記第4の工程の前または後に、保護シートを、前記基材に被着されている前記センサパターン部を覆うように接合する第5の工程を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置検出センサの製法。
  5. 前記端子部は、シート状基板に形成されており、前記第1の工程に先立ち、前記基材の一面上に、接着材により接着されて配設されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置検出センサの製法。
  6. 前記端子部は、前記第1の工程に先立ち、前記基材の一面上に前記複数の端子導体が形成されて構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置検出センサの製法。
  7. 前記第4の工程においては、前記センサパターン部の前記複数の電極導体の前記露出された前記導線は、前記端子部の対応する前記端子導体と半田付けされる
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置検出センサの製法。
  8. 前記基材は、シート状あるいはフィルム状部材からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置検出センサの製法。
  9. 前記基材の前記端子部には、前記端子導体に加えて、前記センサパターン部の前記電極導体に電気的に接続される回路素子が配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置検出センサの製法。
  10. 前記第1の工程において、前記複数の電極導体のそれぞれは、ループコイルとして形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置検出センサの製法。
  11. 前記第1の工程において、前記ループコイルは、第1の方向に複数個が配設されると共に、前記第1の方向とは交差する第2の方向に複数個が配設される
    ことを特徴とする請求項10に記載の位置検出センサの製法。
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