JP2018120343A - プロセス診断装置、プロセス診断方法及びプロセス診断システム - Google Patents

プロセス診断装置、プロセス診断方法及びプロセス診断システム Download PDF

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【課題】診断対象プロセスに発生した事象を識別することができるプロセス診断装置、プロセス診断方法及びプロセス診断システムを提供することである。【解決手段】実施形態のプロセス診断装置は、データ取得部と、異常検出部と、寄与率推定部と、事象推定部と、を持つ。データ取得部は、診断対象プロセスの状態を示すプロセス変数の時系列データを取得する。異常検出部は、前記時系列データと、予め定められた異常検出の基準とに基づいて前記診断対象プロセスの異常を検出する。寄与率推定部は、前記診断対象プロセスの異常が検出された場合に、前記異常に対する各プロセス変数の寄与の割合を示す寄与率を推定する。事象推定部は、推定された前記寄与率に基づいて、予め定義された登録事象の中から前記異常の要因である可能性のある事象を推定する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、プロセス診断装置、プロセス診断方法及びプロセス診断システムに関する。
従来、診断対象となるプロセスから取得可能なデータをMSPC(Multivariate Statistical Process Control:多変量統計的プロセス管理)等の手法を用いて分析することで、診断対象プロセスの状態を識別するとともに、診断対象プロセスの状態に応じた支援情報をユーザに提供する技術が考案されている。しかしながら、従来技術では、支援情報の提供により、どのような操作を行えばよいかなどプロセスの状態に予め対応づけられた情報を提供することはできても、発生した事象がどのような事象を要因とするものであったかを推定することができなかった。
特開平08−241121号公報 特開2004−303007号公報 特開2007−065883号公報 特許第5284433号公報
本発明が解決しようとする課題は、診断対象プロセスに発生した事象を識別することができるプロセス診断装置、プロセス診断方法及びプロセス診断システムを提供することである。
実施形態のプロセス診断装置は、データ取得部と、異常検出部と、寄与率推定部と、事象推定部と、を持つ。データ取得部は、診断対象プロセスの状態を示すプロセス変数の時系列データであって、前記診断対象プロセスの現在の状態を示す時系列データであるオンラインデータと、前記診断対象プロセスの過去の状態を示す時系列データであるオフラインデータとを取得する。異常検出部は、前記オンラインデータと、前記オフラインデータに基づいて予め定められた異常検出の基準とに基づいて、前記診断対象プロセスの異常を検出する。寄与率推定部は、前記診断対象プロセスの異常が検出された場合に、前記異常に対する各プロセス変数の寄与の割合を示す寄与率を推定する。事象推定部は、推定された前記寄与率に基づいて、予め定義された登録事象の中から前記異常の要因である可能性のある事象を推定する。
実施形態のプロセス診断装置の構成の具体例を示す図である。 実施形態のプロセス診断装置における異常診断モデル構築部、異常検出部及び支援情報提供部の構成の具体例を示す図である。 実施形態における診断対象プロセスが下水高度処理プロセス1である場合の異常定義情報の具体例を示す図である。 実施形態のプロセス診断装置が支援情報を提供する処理の流れを示すフローチャートである。 実施形態のプロセス診断装置が提供するユーザインタフェースの第一の具体例を示す図である。 実施形態のプロセス診断装置が提供するユーザインタフェースの第二の具体例を示す図である。 実施形態におけるインシデンスマトリクスの変形例を示す図である。 実施形態における支援情報の表示態様の具体例を示す図である。 実施形態における支援情報の表示態様の具体例を示す図である。 実施形態のプロセス診断装置がクラウド制御システムとして構成された場合の具体例を示す図である。 実施形態のプロセス診断装置がクラウド制御システムとして構成された場合の具体例を示す図である。 実施形態のプロセス診断装置がクラウド制御システムとして構成された場合の具体例を示す図である。
以下、実施形態のプロセス診断装置、プロセス診断方法及びプロセス診断システムを、図面を参照して説明する。
図1は、実施形態のプロセス診断装置2の構成の具体例を示す図である。図1は、プロセス診断装置2の診断対象が下水高度処理プロセス1である具体例を示している。下水高度処理プロセス1は、下水から窒素及びリンを除去することを目的としたプロセスである。下水高度処理プロセス1は、最初沈澱池101、嫌気槽102、無酸素槽103、好気槽104及び最終沈澱池105を有する。処理対象の下水(以下、「被処理水」という。)は、最初沈澱池101、嫌気槽102、無酸素槽103、好気槽104、最終沈澱池105の順に送水され処理される。
最初沈澱池101は、下水高度処理プロセス1に送られてくる被処理水の貯水池である。最初沈澱池101では、沈澱により比重の重い固形物が被処理水から分離される。嫌気槽102は、有機物を分解する微生物を被処理水に投入するとともに、微生物の脱リンを行うための水槽である。嫌気槽102において、被処理水は空気が供給されない状態で攪拌される。これにより、微生物に体内のリンを吐き出させる。一般にこの処理をリン吐出という。嫌気槽でのリン吐出と、後述する好気槽でのリンの吸収とにより微生物の体内にリンを蓄積させ、リンを蓄積した微生物を含む汚泥の分離によりリンを除去する一連の課程を脱リンという。無酸素槽103は、被処理水から窒素を除去するための水槽である。
具体的には、無酸素槽103では、後段の好気槽104から戻された被処理水が嫌気槽102から送られてきた被処理水に混ぜられ、空気を供給されない状態で攪拌される。無酸素槽103では、微生物の働きにより被処理水中の硝酸が窒素に分解され、大気に放出される。一般にこの処理を脱窒という。
好気槽104は、被処理水中の有機物の分解と、リンの除去及びアンモニアの硝化とを行うための水槽である。具体的には、被処理水に空気を供給して微生物を活性化させ、微生物に有機物を分解させるとともに、微生物に被処理水中のリンを吸収させる。脱リン状態の微生物は活性化されることにより脱リンで吐き出した以上のリンを吸収するため、被処理水中のリンが除去される。また、好気槽104では、被処理水に空気が供給されることによりアンモニアが硝酸に分解される。一般にこの処理を硝化という。
最終沈澱池105は、リンの除去及びアンモニアの硝化が行われた被処理水の貯水池である。最終沈澱池105では沈澱によって被処理水に残存する固形物が分離され、上澄みの清澄水が処理済みの水として放流される。
最初沈澱池余剰汚泥引き抜きポンプ111は、最初沈澱池101から沈澱した汚泥を引き抜いて除去するポンプである。最初沈澱池余剰汚泥引き抜きポンプ111は、引き抜いた汚泥の流量を計測する流量センサを有する。
ブロワ112は、好気槽104に酸素を供給する送風機である。ブロワ112は、供給した空気の流量を計測する流量センサを有する。
循環ポンプ113は、被処理水を好気槽104から無酸素槽103に返送するポンプである。循環ポンプ113は、返送した被処理水の流量を計測する流量センサを有する。
返送汚泥ポンプ114は、最終沈澱池105から沈澱した汚泥の一部を引き抜いて嫌気槽102に返送するポンプである。返送汚泥ポンプ114は、返送した汚泥の流量を計測する流量センサを有する。
最終沈澱池余剰汚泥引き抜きポンプ115は、最終沈澱池105から沈澱した汚泥を引き抜いて除去するポンプである。最終沈澱池余剰汚泥引き抜きポンプ115は、引き抜いた汚泥の流量を計測する流量センサを有する。
雨量センサ121は、下水高度処理プロセス1に流入する付近の雨量を計測するセンサである。下水流入量センサ122は、下水高度処理プロセス1に流入する下水(以下、「流入下水」という。)の流量を計測するセンサである。流入TNセンサ123は、流入下水に含まれる全窒素量(TN)を計測するセンサである。流入TPセンサ124は、流入下水に含まれる全リン量(TP)を計測するセンサである。流入有機物センサ125は、流入下水に含まれる有機物量を計測するUV(吸光度)センサ又はCOD(化学的酸素要求量)センサである。
ORPセンサ126は、嫌気槽102のORP(酸化−還元電位)を計測するセンサである。嫌気槽pHセンサ127は、嫌気槽102のpHを計測するセンサである。無酸素槽ORPセンサ128は、無酸素槽103のORPを計測するセンサである。無酸素槽pHセンサ129は、無酸素槽103のpHを計測するセンサである。リン酸センサ130は、好気槽104のリン酸濃度を計測するセンサである。DOセンサ131は、好気槽104の溶存酸素濃度(DO)を計測するセンサである。アンモニアセンサ132は、好気槽104のアンモニア濃度を計測するセンサである。MLSSセンサ133は、嫌気槽102、無酸素槽103又は好気槽104の少なくとも一箇所で活性汚泥濃度(MLSS)を計測するセンサである。
水温センサ134は、無酸素槽103又は好気槽104の少なくとも一箇所で水温を計測するセンサである。余剰汚泥SSセンサ135は、最終沈澱池105から引き抜かれる汚泥の固形物(SS)濃度を計測するセンサである。放流SSセンサ136は、最終沈澱池105から放流される水のSS濃度を計測するセンサである。汚泥界面センサ137は、最終沈澱池105の汚泥界面レベルを計測するセンサである。下水放流量センサ138は、放流水の流量を計測するセンサである。放流TNセンサ139は、放流水に含まれる全窒素量を計測するセンサである。放流TPセンサ140は、放流水に含まれる全リン量を計測するセンサである。放流有機物センサ141は、放流水に含まれる有機物量を計測するUVセンサ又はCODセンサである。
なお、上記の最初沈澱池余剰汚泥引き抜きポンプ111、ブロワ112、循環ポンプ113、返送汚泥ポンプ114及び最終沈澱池余剰汚泥引き抜きポンプ115のそれぞれは所定周期の制御で動作する。また、最初沈澱池余剰汚泥引き抜きポンプ111、ブロワ112、循環ポンプ113、返送汚泥ポンプ114及び最終沈澱池余剰汚泥引き抜きポンプ115のそれぞれが有する流量センサを含む上記の各センサは、所定周期でセンシング対象を計測する。以下、最初沈澱池余剰汚泥引き抜きポンプ111、ブロワ112、循環ポンプ113、返送汚泥ポンプ114及び最終沈澱池余剰汚泥引き抜きポンプ115のそれぞれが有する流量センサを総称して操作量センサと称し、その他のセンサを総称してプロセスセンサと称する。各操作量センサ及び各プロセスセンサは、所定周期のセンシングによって得られた計測データをプロセスデータとしてプロセス診断装置2に送信する。
プロセス診断装置2は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)やメモリや補助記憶装置などを備え、診断装置プログラムを実行する。プロセス診断装置2は、診断装置プログラムの実行によってデータ収集部201、プロセス変数入力部202、異常定義情報入力部203、履歴情報入力部204、履歴情報記憶部205、異常診断モデル構築部206、異常検出部207及び支援情報提供部208を備える装置として機能する。なお、プロセス診断装置2の各機能の全て又は一部は、ASIC(ApplicationSpecific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。診断装置プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。診断装置プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
データ収集部201は、各操作量センサ及び各プロセスセンサからプロセスデータを取得する。データ収集部201は、取得されたプロセスデータを異常診断モデル構築部206及び異常検出部207に出力する。なお、取得されたプロセスデータは磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置(図示ぜず)に記憶されてもよく、この記憶装置に記憶されたプロセスデータが異常診断モデル構築部206及び異常検出部207に出力されてもよい。
プロセス変数入力部202は、各種プロセスセンサの計測値を扱うための変数(以下「プロセス変数」という。)のうち、異常診断モデルの構築に必要なプロセス変数を登録するユーザの入力を受け付ける。プロセス変数入力部202は、入力されたプロセス変数を異常診断モデル構築部206に出力する。異常診断モデルは、後述する異常検出部207が、プロセスデータに基づいて診断対象プロセスの異常を診断する際に用いられる数理統計モデルである。
異常定義情報入力部203は、プロセス変数入力部202を介して登録されたプロセス変数(以下「登録変数」という。)と、ユーザが定義する異常事象(以下「インシデント」ともいう。)との対応関係を示す異常定義情報(登録事象)の入力を受け付ける。異常定義情報入力部203は、入力された異常定義情報を支援情報提供部208に出力する。
履歴情報入力部204は、ユーザによる履歴情報の入力を受け付ける。履歴情報は、プロセス診断装置2から提供された支援情報に基づき下水高度処理プロセス1に対して行われた操作の内容を示す情報である。履歴情報入力部204は、入力された履歴情報を履歴情報記憶部205に記憶させる。
履歴情報記憶部205は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。履歴情報記憶部205は履歴情報を記憶する。
異常診断モデル構築部206は、診断対象プロセスから取得されたプロセスデータに基づいて異常診断モデルを構築する。異常診断モデル構築部206は、構築した異常診断モデルを示す情報を異常検出部207に出力する。
異常検出部207は、診断対象プロセスから取得されたプロセスデータと、構築された異常診断モデルとに基づいて診断対象プロセスの異常を検出する。異常検出部207は検出結果を支援情報提供部208に出力する。
支援情報提供部208は、異常検出部207による異常検出の結果と、異常定義情報とに基づいて、検出された異常に対するユーザの対応を支援する情報(以下「支援情報」という。)を生成し、ユーザに提供する。
図2は、実施形態のプロセス診断装置2における異常診断モデル構築部206、異常検出部207及び支援情報提供部208の構成の具体例を示す図である。異常診断モデル構築部206は、オフラインデータ取得部211、異常検出用データ定義部212及び寄与量定義部213を備える。異常検出部207は、オンラインデータ取得部221及び異常判定部222を備える。支援情報提供部208は、寄与率推定部231及び支援情報抽出部232を備える。
まず、異常診断モデル構築部206について説明する。オフラインデータ取得部211は、プロセスデータから登録変数のオフラインデータを抽出する。オフラインデータは、プロセスデータとして取得される各種センサの計測データのうち過去の所定期間における診断対象プロセスの状態を示すデータである。これに対して、診断対象プロセスの現在の状態を示すデータをオンラインデータという。オフラインデータ取得部211は、抽出した登録変数のオフラインデータを異常検出用データ定義部212に出力する。
異常検出用データ定義部212は、登録変数のオフラインデータに基づいて異常検出用データを定義する異常検出用データ定義情報を生成する。異常検出用データ定義情報は、異常検出部207がオンラインデータから診断対象プロセスの異常を示す異常データを検出する際に、オンラインデータから異常データを識別する基準となるデータである。異常検出用データ定義部212は、生成した異常検出用データ定義情報を異常検出部207に出力する。
寄与量定義部213は、異常検出用データ定義情報に基づいて定義される異常検出用データに対して各登録変数の寄与量を定義する寄与量定義情報を生成する。寄与量定義部213は、生成した寄与量定義情報を支援情報提供部208に出力する。
次に、異常検出部207について説明する。オンラインデータ取得部221は、プロセスデータから登録変数のオンラインデータを抽出する。オンラインデータ取得部221は、抽出した登録変数のオンラインデータを異常判定部222に出力する。
異常判定部222は、オンラインデータ取得部221によって取得されたオンラインデータと、異常検出用データ定義部212に生成された異常検出用データ定義情報とに基づいて診断対象プロセスの異常を検出する。具体的には、異常検出用データ定義情報は、オンラインデータから異常検出用データを生成する演算式として生成される。異常判定部222は、異常検出用データ定義情報が示す演算式にオンラインデータを入力することにより異常検出用データを生成し、生成した異常検出用データとオンラインデータとに基づいて現在の診断対象プロセスの異常度を取得する。異常判定部222は、取得した異常度を予め設定された所定の判断基準に照らすことによって診断対象プロセスの異常の有無を判定する。
次に、支援情報提供部208について説明する。寄与率推定部231は、異常検出部207によって診断対象プロセスの異常が検出された場合に、検出された異常に対する各登録変数の寄与の度合いを示す寄与率を推定する。具体的には、寄与率推定部231は、各登録変数の寄与の大きさを示す寄与量を算出し、寄与量の総和に対する各登録変数の寄与量の割合を寄与率として算出する。寄与率推定部231は、推定した各登録変数の寄与率を支援情報抽出部232に出力する。
支援情報抽出部232(事象推定部の一例)は、寄与率推定部231によって推定された各登録変数の寄与率と、異常定義情報入力部203を介して取得された異常定義情報とに基づいて支援情報を生成する。具体的には、支援情報抽出部232は、各登録変数の寄与率と異常定義情報とに基づいて、検出された異常の要因である可能性のある事象を推定し、推定した異常に関連する情報を支援情報として生成する。支援情報提供部208は、生成した支援情報をユーザ端末に送信する。
図3は、実施形態における診断対象プロセスが下水高度処理プロセス1である場合の異常定義情報の具体例を示す図である。図3に示す異常定義情報は、計測値列に記載された各プロセス変数のうち、異常事象である流入過負荷に対して相関を持つ変数を○で表したものである。ここで、流入過負荷は、下水の過剰な流入によって下水処理場に大きな負荷がかかっている状況を意味する異常事象である。図3は、計測値列に記載された各登録変数のうち、下水流入量、流入TN、流入TP及び流入UVが流入過負荷に対して相関を持つことを示している。下水流入量は下水処理場に流入する下水の量を表すプロセス変数である。流入TNは流入下水に含まれる全窒素量を表すプロセス変数である。流入TPは流入下水に含まれる全リン量を表すプロセス変数である。流入UVは流入下水に含まれる有機物量を表すプロセス変数である。
これらのプロセス変数の他、下水高度処理プロセス1では、ブロワ112による空気の供給量(空気供給量)や、循環ポンプ113の流量(循環流量)、返送汚泥ポンプ114の流量(返送流量)、最終沈澱池余剰汚泥引き抜きポンプ111の流量(余剰流量)、雨量、嫌気槽102のORP(嫌気槽ORP)、嫌気槽102のpH(嫌気槽pH)、無酸素槽103のORP(無酸素槽ORP)、無酸素槽103のpH(無酸素槽pH)、好気槽104のリン酸濃度(好気槽PO4−P)、好気槽104の溶存酸素濃度(好気槽DO)、好気槽104のアンモニア濃度(好気槽NH4−N)、嫌気槽102、無酸素槽103又は好気槽104の少なくとも一箇所における活性汚泥濃度(好気槽MLSS)、嫌気槽102、無酸素槽103又は好気槽104の少なくとも一箇所における水温(反応槽水温)、放流下水に含まれる全窒素量(放流TN)、放流下水に含まれる全リン量(放流TP)などが登録変数となりうる。
図4は、実施形態のプロセス診断装置2が支援情報を提供する処理の流れを示すフローチャートである。まず、プロセス診断装置2において、プロセス変数入力部202が異常診断モデルの構築に必要なプロセス変数(登録変数)の入力を受け付ける(ステップS101)。プロセス変数入力部202は、入力された登録変数を異常診断モデル構築部206に出力する。
続いて、異常定義情報入力部203が異常定義情報の入力を受け付ける(ステップS102)。異常定義情報入力部203は、入力された異常定義情報を支援情報提供部208に出力する。ここで、異常定義情報入力部203は、ユーザに対して異常定義情報の入力を支援するユーザインタフェースを提供するように構成されてもよい。
図5は、実施形態のプロセス診断装置2が提供するユーザインタフェースの第一の具体例を示す図である。例えば、ユーザインタフェースは、ユーザ端末に表示される入力画面として提供されてもよい。図5(A)は入力画面の具体例を示し、図5(B)は図5(A)の入力画面に対する入力に基づいて生成された異常定義情報の具体例を示す。例えば、図5(A)に示す入力画面G1は、メッセージ表示領域A1、入力領域A2及び寄与率表示領域A3を備える。メッセージ表示領域A1は、ユーザに通知すべき事項が表示される領域である。入力領域A2は、ユーザの入力内容が表示される領域である。寄与率表示領域A3は、登録対象の事象に対する各登録変数の寄与率が表示される領域である。
例えば、寄与率表示領域A3には、異常検出部207によって検出された異常のうち原因不明と識別された異常に関する寄与率が表示される。ここで、寄与率表示領域A3に示される破線は、特徴的なプロセス変数を識別するための閾値を表している。このような表示により、図5(A)の例からは、原因不明の異常事象において、雨量、下水流入量、嫌気槽ORPなどの寄与率が高いことが分かる。下水処理プラントにおける通常の知識を持つ者であれば、この状況から、嫌気槽102や無酸素槽103の状態悪化がリンの除去を阻害している状況であることを判断することができる。さらに、雨量や下水流入量が要因に含まれていることから、降雨に伴って下水流入量が増加し、雨水に含まれる酸素が嫌気槽102や無酸素槽103の状態を悪化させていると推定することができる。このような判断に基づいて、ユーザは、検出された異常が嫌気槽102及び無酸素槽103に対する空気の混入であることを判断し、入力領域A2に“嫌気・無酸素槽空気混入”という新たな異常事象の名称を入力する。このような操作により、プロセス診断装置2に“嫌気・無酸素槽空気混入”という新たな異常事象が登録される。具体的には、図5(B)に示されるような異常定義情報が新たに登録される。
図6は、実施形態のプロセス診断装置2が提供するユーザインタフェースの第二の具体例を示す図である。図6に示すインシデンスマトリクスM1は、プロセス変数と異常事象との関係を表す表形式のデータである。インシデンスマトリクスM1に記載された“1”は、当該列に記載されたプロセス変数が当該行に記載された異常事象と相関があることを表している。プロセス診断装置2が、異常定義情報をインシデンスマトリクスの態様で保持する場合、このインシデンスマトリクスを直接的に編集可能にする入力画面がユーザインタフェースとして提供されてもよい。
図7は、実施形態におけるインシデンスマトリクスの変形例を示す図である。図7に示すインシデンスマトリクスM2は、診断対象プロセスが異常のない正常な状態であるときに観測される事象が異常事象の1つ(“異常なし(正常)”)として定義されている点で図6に示したインシデンスマトリクスM1と異なる。このように、正常な状態が異常事象の1つとして定義されることにより、異常診断モデルでは異常と判定された事象を、最終的には異常のない正常な事象として支援情報提供部208に識別させることが可能となる。
なお、図6及び図7に示したインシデンスマトリクスは、相関関係の有無を“1”(相関有り)又は“空白”(相関無し(0でもよい))で表した例であるが、インシデンスマトリクスには相関の大きさに応じた0〜1までの値が入力されてもよい。例えば、あるインシデントについて、影響を与えない変数には“0”が、少し影響を与える可能性のある変数には“0.5”が、確実に影響を与える変数には“1”が入力されてもよい。また、図6及び図7では、簡単のため、プロセス変数に各センサの計測値を対応させたインシデンスマトリクスの例を示しているが、プロセス変数は必ずしも各センサの計測値である必要はなく、各センサの計測値に基づいて取得可能であればどのような値であってもよい。例えば、HRT(Hydraulic retention time:水理学的滞留時間)やSRT(Sludge Retention Time:汚泥滞留時間)、エネルギー原単位等のプロセスの運用管理に係る各種の指標値をプロセス変数とすることができる。また、インシデンスマトリクスには、プロセス変数に相関する事象であればどのような異常事象が定義されてもよい。例えば、図6及び図7に例示した異常事象の他、プロセスを構成する機器の性能劣化の要因となる事象(例えば散気管の目詰まり等)、各機器やセンサの異常等が異常事象として定義されてもよい。
図4の説明に戻る。続いて、異常診断モデル構築部206及び異常検出部207にプロセスデータが入力される(ステップS103)。例えば、下水高度処理プロセス1では、診断対象プロセスに関する諸量が、各種の操作量センサ及び各種のプロセスセンサによって所定の周期で計測される。プロセスデータは、これらの計測情報が予め定められた所定のフォーマットに基づく時系列データとして整理されたデータである。
続いて、異常診断モデル構築部206は、入力されたプロセスデータからオフラインデータを抽出し、抽出したオフラインデータに基づいて異常診断モデルを構築する(ステップS104)。具体的には、オフラインデータ取得部211が、自装置に蓄積されているプロセスデータの中から、過去の所定期間において取得された登録変数のオフラインデータを抽出する。この所定期間はユーザによって設定されてもよく、その場合、プロセス変数入力部202はプロセス変数の入力を支援するユーザインタフェースに加えて、この所定期間を入力又は選択可能にするユーザインタフェースを提供してもよい。
以下、ここで抽出された登録変数のオフラインデータをXと記載する。例えば、このXは、行方向に登録変数を持ち、列方向に上記所定期間の時系列を持つ行列として取得される。以下、オフラインデータが持つ登録変数の数をn、時系列のサンプル数をmとする。すなわちXはn行m列の行列データとして表される。
異常検出用データ定義部212は、抽出されたオフラインデータXから少数の異常検出用データを生成する。ここで生成される異常検出用データは、多変量解析や機械学習等の手法により、n個の登録変数の情報を含み、かつnよりも十分に小さい少数(具体的には1〜2個程度)個のデータとして生成される。このような多数のオフラインデータから少数の異常検出用データを生成する手法として、MSPC(Multivariate Statistical Process Control:多変量統計的プロセス管理)が知られている。このMSPCにおける通常主成分分析(PCA:Principal Component Analysis)や潜在変数射影法(PLS:Partial Least Squares)等の手法を用いれば、多数のオフラインデータからQ統計量やT2統計量等の少数の統計量を取得することができる。プロセス診断技術の分野では、このように多数のオフラインデータから取得される少数の統計量に基づいて異常を検出することが行われている。異常検出用データ定義部212は、このようなQ統計量やT2統計量等の少数の統計量を異常検出用データとして生成する。
ここで、PCAがn個の全ての登録変数を同等の変数として扱うのに対し、PLSはn個の登録変数を入力変数と出力変数とに分離して扱う点が異なる。そのため、PLSを用いる場合には、n個の登録変数を入力変数又は出力変数に振り分ける必要がある。また、PLSに代えて、PCAと重回帰分析とを組み合わせたPCR(Principal Component Regression)という手法を用いることも可能である。さらに、複数の登録変数が異なる場所で繰り返し計測されている場合などには、正準相関解析(CVA:Canonical Variate(s) Analysis)という手法を用いることも可能である。このような手法を用いる例として、例えば、水温、pH、導電率、硝酸、濁度という5つの変数が水処理プロセスにおける複数箇所で繰り返し測定されているような場合が挙げられる。
また、データの中に多くのアウトライアが含まれることが想定される場合には、アウトライアに対するロバスト性を考慮した種々のロバストPCAや、これを拡張したロバストPLS等の手法が用いられても良い(例えば、下記の参考文献1及び2参照)。
参考文献1「Mia Hubert , Peter J. Rousseeuw , Karlien V , “ROBPCA: a New Approach to Robust Principal Component Analysis (2005) ”Technometrics」
参考文献2「C Croux, A Ruiz-Gazen ,High breakdown estimators for principal components: the projection-pursuit approach revisited ,Journal of Multivariate Analysis」
また、データ間に強い非線形の相関があることが想定される場合には、カーネルPCA等の非線形性を考慮したPCAや、これを拡張したカーネルPLS等の手法がとして用いても良い(例えば、下記の参考文献3及び4参照)。さらに、非線形性とアウトライアとの両方が想定される場合には、ロバストPCAとカーネルPCAとを組み合わせた手法を用いることも可能である。
参考文献3「K.-R. Muller, S. Mika, G. Ratsch, K. Tsuda, and
B. Scholkopf, An introduction to kernel-based learning algorithms. IEEE Trans. Pattern Anal. Machine Intell. ,12(2):181-201, March 2001.」
参考文献4「B. Scholkopf, A.J. Smola, and K.-R. Muller, Nonlinear component analysis as a kernel eigenvalue problem. Neural Computation, 10(5):1299-1319, 1998.」
また、MSPCに類似する技術として、品質工学の分野で用いられるタグチ法など、マハラノビス距離を用いて異常検出用データを生成する手法を用いることも可能である。この手法は、データの低次元化を行わない点でPCAと異なる。ただし、マハラノビス距離を用いた手法においても数値的安定化のためにデータを低次元化する場合がある。いずれにせよ、マハラノビス距離を用いて生成される異常検出用データは、PCAを用いたHotellingのT2統計量と本質的に同等のものである。
以下では、通常のPCAを用いた場合における異常検出用データの生成方法について具体的な計算式を例示する。PCAを用いた場合、オフラインデータXは次の式(1)のように分解することができる。
Figure 2018120343
式(1)において、Tはサンプル数mと主成分数nとによるm×n行列であり、スコア行列と呼ばれる。Pはn個の変数とn個の主成分との関係を示すn×n行列であり、ローディング行列と呼ばれる。Tは主成分をp(<<n)個で打ち切ったTの部分行列であり、通常はこのTをスコア行列と呼ぶのが一般的である。同様にPは主成分をp個で打ち切ったPの部分行列(n×p)であり、通常はこのPをローディング行列と呼ぶのが一般的である。また、Eはサンプル数mと変数の数nとによる誤差行列(m×n)であり、主成分をp個で打ち切った場合の誤差を表す。
以下では、TとTとを明確に区別するため、Tをスコア行列と称し、Tを主要スコア行列と称する。同様に、以下では、PとPとを明確に区別するため、Pをローディング行列と称し、Pを主要ローディング行列と称する。これら各行列を用いればQ統計量Q(x(t))及びHotellingのT2統計量T2(x(t))は次の式(2)及び式(3)と定義される。
Figure 2018120343
Figure 2018120343
式(2)及び式(3)において、x(t)は行列X(オフラインデータ)のt番目の要素を表す。Iは適当なサイズの単位行列である。Λは主成分の分散を対角要素として持つ行列であり、分散の正規化を意味する。
そして、これらの統計量には正常と異常とを識別するための判断基準となる閾値が設定される。ここで、過去のオフラインデータに関して事前情報が得られていない場合の典型的な設定法として、Q統計量の統計的信頼限界値QlimitとHotellingのT2統計量の統計的信頼限界値T2limitを用いることができる(例えば、下記の参考文献5参照)。
参考文献5「C.Rosen “Monitoring Wastewater Treatment Systems", Lic.Thesis, Dept. of Industrial Electrical Engineering and Automation, Lund University, Lund, Sweden (1998))」
Q統計量の統計的信頼限界値Qlimitは次の式(4)で表される。
Figure 2018120343
式(4)において、pは選択された(すなわちモデルの中に残された)変数の数である。cαは信頼区間の限界が1−αである場合における標準正規分布の標準偏差のずれ(例:α=0.01の場合は2.53、α=0.05の場合は1.96)である。また、λはΛの対角要素である。つまり、Θは誤差項に含まれる各成分のi乗和である。
また、T2統計量の統計的信頼限界値T2limitは次の式(5)で表される。
Figure 2018120343
式(5)において、pは選択された(すなわちモデルの中に残された)変数の数である。mは全変数の数である。F(p,m−p,α)は、自由度が(p,m−p)であり、かつ信頼区間の限界をα(0.01又は0.05とすることが多い)とした場合のF分布である。
異常診断モデル構築部206は、このように構築した異常診断モデルを示す情報を異常検出部207に出力する。一方、異常診断モデル構築部206は、構築した異常診断モデルに基づいて各登録変数の寄与量を定義する寄与量定義情報を生成する(ステップS105)。
具体的には、寄与量定義部213が式(2)や式(3)で定義された統計量(異常検出用データ)に対して、各登録変数の寄与量の定義式を設定する。例えば、Q統計量の統計的信頼限界値Qlimitに対する寄与量Qcontは次の式(6)のように定義することができ、HotellingのT2統計量の統計的信頼限界値T2limitに対する寄与量T2contは次の式(7)のように定義することができる。
Figure 2018120343
Figure 2018120343
式(6)及び式(7)において、x(t,n)はある時刻tにおけるオフラインデータx(t)のうちn番目の登録変数のデータを表す。また、式(6)において、F(:,n)の記載は、行列Fからn列を抽出することを表す。同様に、式(7)において、P(:,n)の記載は、行列Pからn列を抽出することを表す。式(6)は、n番目の登録変数の軸に対するQ統計量の射影を表す式であり、式(6)によって各登録変数がQ統計量(異常検出用データ)にどの程度寄与しているかを計算することができる。また、式(7)は、T2統計量をn個の各登録変数成分の和に分解する式であり、式(7)によって各登録変数がT2統計量(異常検出用データ)にどの程度寄与しているかを計算することができる。
なお、Q統計量やT2統計量以外の異常検出用データを用いる場合には、式(6)や式(7)式に類似する考え方で寄与量を適切に定義する必要がある。上述したQ統計量やT2統計量を用いた方法は寄与量を定義する方法の一例であり、異常検出用データに基づいて検出された異常に関して、各登録変数がその異常の要因である可能性を示す値を定義することができれば寄与量は他のどのような方法で定義されてもよい。また、品質工学で用いられるマハラノビス距離を用いる場合には、タグチ法で用いられている感度解析的な方法を用いて寄与量を定義することができる。
なお、インシデンスマトリクスを用いて異常事象を特定する場合、個々の登録変数の寄与の大きさは、全変数による寄与の大きさに占める割合として表されたほうが都合がよい。そのため、ここで、全変数による寄与の大きさに占める各登録変数の寄与の割合を示す寄与率を定義する。例えば、異常検出用データとしてQ統計量を用いた場合、各登録変数の寄与率Qcont_ratioは次の式(8)のように定義することができる。また、異常検出用データとしてHotellingのT2統計量を用いた場合、各登録変数の寄与率T2cont_ratioは次の式(9)のように定義することができる。
Figure 2018120343
Figure 2018120343
異常診断モデル構築部206は、このように生成した寄与量定義情報を支援情報提供部208に出力する。
続いて、異常検出部207が、入力されたプロセスデータからオンラインデータを抽出し、抽出したオンラインデータに基づいて診断対象プロセスの異常を検出する(ステップS106)。具体的には、オンラインデータ取得部221が、自装置に蓄積されているプロセスデータの中から、登録変数に関する現時点のオンラインデータを抽出する。オンラインデータ取得部221は、取得したオンラインデータを異常判定部222に出力する。ここで、オンラインデータ取得部221は、異常判定部222に出力するオンラインデータに対し、各変数の平均や分散等によるデータの正規化やアウトライアの除去等を行っておくことが望ましい。
異常判定部222は、オンラインデータ取得部221から出力されるオンラインデータを、式(2)及び式(3)で定義されたQ統計量及びT2統計量の算出式に代入することによって現時点におけるQ統計量及びT2統計量を監視する。これらの統計量は経時的に変化するため、時系列グラフ(トレンドグラフ)に基づいて監視されてもよい。異常判定部222は、現時点のQ統計量又はT2統計量が式(4)及び式(5)で定義された閾値を超過した場合に診断対象プロセスの異常が発生したと判定する。異常判定部222は、このように検出された異常に関する情報を支援情報提供部208に出力する。
続いて、支援情報提供部208が、異常検出部207によって検出された異常に関する支援情報を生成する。具体的には、寄与率推定部231が、検出された異常に関する各登録変数の寄与率を算出する(ステップS107)。例えば、異常が検出された時刻をtとすると、寄与率推定部231は、時刻tにおける異常検出用データを式(6)及び式(7)に入力することによって各登録変数の寄与量を算出する。さらに、寄与率推定部231は、算出した各登録変数の寄与量を式(8)及び式(9)に入力することによって各登録変数の寄与率を算出する。
続いて、支援情報抽出部232が、各登録変数について推定された寄与率と、予め定義された異常定義情報(すなわちインシデンスマトリクス)とに基づいて、検出された異常に関する支援情報を生成する(ステップS108)。ここでは、支援情報を生成する方法の一例として、寄与率をインシデンスマトリクスに入力することにより異常時の支援情報を出力する推論エンジンを用いた方法について説明する。
推論エンジンの一例として、ブール代数を用いたブーリアン推論に基づく推論エンジンが挙げられる。この推論エンジンでは、寄与率の高い変数が予めなんらかの方法で抽出される。例えば、支援情報抽出部232が予め設定された所定の閾値(例えば30〜50%)を超える寄与率を持つ変数を抽出するように構成されてもよい。また、寄与率推定部231が、推定した寄与率を値の大きなものから順に支援情報抽出部232に出力するように構成されてもよい。この場合、支援情報抽出部232は、先頭の所定個数の寄与率に対応する変数を抽出するように構成されてもよい。支援情報抽出部232は、抽出された登録変数を“1”、抽出されなかった登録変数を“0”で表すn次元の縦ベクトル(以下「寄与ベクトル」という。)を生成する。支援情報抽出部232は、寄与ベクトルzが生成された場合、生成された寄与ベクトルzと、インシデンスマトリクスの各列との(正規化した)内積を計算することによって、寄与ベクトルzで表される異常が、予め登録されているどの異常事象に近いかを識別することができる。具体的には、この内積の値は、寄与ベクトルが示す事象と、インシデンスマトリクスが示す事象とが完全に一致した場合には“1”の値をとり、全く一致しない場合には“0”の値をとる。そのため、対応する異常事象に対して一致度が高い順に順位づけすることによって、寄与ベクトルzで表される異常がどの異常事象に近い異常であるかを推定することができる。以下、この内積の値を異常度という。
しかしながら、上記のブール代数的な推定ロジックは、異常の要因と推定される事象が頻繁に変化するなど、診断の不安定化を招くことが知られている。そのため、確立的な推定ロジックを用いる方が好ましい場合もある。この場合、算出される異常度が0〜1の範囲の数値となるように調整することで、ベイズ推論等の確率的な推定ロジックを用いることが可能となる。例えば、寄与率を、1を上限として打ち切った上でインシデンスマトリクスに掛け合わせることによって調整されてもよい。又は、インシデンスマトリクスの要素が0又は1の二値ではなく0〜1の範囲で定義されている場合には、寄与率をインシデンスマトリクスに掛け合わせた後に1を上限として打ち切ることによって調整されてもよい。
例えば、ベイズ推論を用いた場合、ある異常の要因と考えられる事象を確率的な確度を伴う形で推定することができる。例えば、以下のような推定結果が得られる。
1.窒素悪化(硝化阻害)の可能性 :40%
2.窒素悪化(過負荷)の可能性 :30%
3.流入過負荷の可能性 :20%
4.好気槽のNH4−N計が異常である可能性: 10%
このように、ベイズ推論等の確率的な推論ロジックを用いた場合、インシデンスマトリクスに定義された異常事象の中から、要因である可能性のある各異常事象がその可能性を示す確率とともに提示される。しかしながら、インシデンスマトリクスはユーザによって定義されるものであるため、今までに経験されていない異常については要因となる事象の推定が困難になる場合がある。又は、定義された異常事象の中から可能性の高い事象が強引に推定されてしまう可能性がある。このような場合、例えば、デンプスター・シェーファーの証拠理論に基づくTBM(Transferable Belief Model)などの推論方法を用いたほうが好ましい場合もある(例えば、下記の参考文献6〜10参照)。
参考文献6「A.Raker and D.Juricic, "Diagnostic Reasoning Under Conflict Data:The Application of the Transferable Belief Model",J.of Process Control, 12,pp.55--67, (2002) 」
参考文献7「P.Boskosiki,et al, "Fault Diagnostic System Based on Approximate Reasoning",Open-Access Articles」
参考文献8「B.Khaleghi, A.Khamis, F.O..Karray, "Multisensor Data Fusion:A Review of the state-of the art",Information Fusion, (2011) 」
参考文献9「P.Smets, "The Application of the Transferable Belief Model to Diagnostic Problems", International Journal of Intelligent Systems, 13: 127−157, (1998) 」
参考文献10「M.A.Kramer, "Mulfunction Diagnosis Using Quantitative Models with Non-Boolean Reasoning in Expert Systems", AIChE Journal, Vol.33, No.1, (1987) 」
TBMに基づく推論によれば、インシデンスマトリクスで定義された異常事象と合致しない寄与率のパターンに遭遇した場合には、その異常を原因不明の異常として扱うことが可能になる。例えば、TBMを用いた場合の推論結果は以下のようになる。
1.原因不明の異常の可能性 :30%
2.窒素悪化(硝化阻害)の可能性 :25%
3.窒素悪化(過負荷)の可能性 :20%
4.流入過負荷の可能性 :15%
5.好気槽のNH4−N計が異常である可能性 :10%
このような推論方法によれば、予め定義された限られた異常事象の中から結果が強引に推定される可能性が低くなる。さらに、今までに経験されていない異常事象が検出された場合には、そのような異常事象を明確に区別することが可能になる。なお、支援情報提供部208でTBMを用いると、異常事象が原因不明と識別される可能性が高くなる場合がある。このような場合、プロセス診断装置2は、原因不明と識別された異常に対して新たな異常事象を定義することをユーザに促す機能を備えても良い。例えば、異常定義情報入力部203は、異常事象が原因不明である(又はその可能性が高い)と推定された異常が検出された場合、図5又は図6に示されたようなユーザインタフェースを表示させるように構成されてもよい。
支援情報提供部208は、このように推定された異常事象に関する情報を支援情報として生成し、生成した支援情報をユーザ端末に送信する(ステップS109)。ユーザ端末は、プロセス診断装置2から送信された支援情報を受信して表示する。このような支援情報の送受信がプロセスの異常検出に応じて実行されることにより、ユーザは発生した異常に対してより適切な対応をとることが可能になる。
図8及び図9は、実施形態における支援情報の表示態様の具体例を示す図である。図8(A)は、円グラフ及び棒グラフによって支援情報が表示された例である。また、図8(B)は、ドーナツグラフ及びレーダーチャートによって支援情報が表示された例である。図9(A)は、棒グラフ及び泡グラフによって支援情報が表示された例である。図9(B)は、支援情報が色やパターン等の視覚的な効果によって表示された例である。このように、視認性の良い態様で支援情報が表示されることにより、ユーザは診断対象プロセスの状態をより容易かつ迅速に認識することができる。
なお、支援情報は、異常の要因として推定された異常事象やその推定確度を示す情報のほか、推定された異常事象に関連する他の情報を含んでも良い。例えば、ユーザがある支援情報に基づいて、溶存酸素濃度(DO)を調整すべく風量制御を行ったとする。この場合、ユーザは対応内容をプロセス診断装置2に入力し、プロセス診断装置2は入力された対応内容をそのとき検出された異常の内容(例えば推定された異常事象など)に対応づけて履歴情報記憶部205に記憶する。これにより、履歴情報記憶部205には、例えば「窒素負荷が比較的高く、冬場で温度が低いため、DO制御の目標値を高くした。」などの記録が検出された異常の内容に対応づけて記憶される。さらには、実際の異常要因が何であったかや、異常要因をどのように判断したかなどの情報が記憶されてもよい。また、プロセス診断装置2は、このように蓄積された履歴情報を適宜、キーワード等で検索可能なように構成されてもよい。このような履歴情報の蓄積により、同様の事象が発生した際に、過去の対応内容な対応方法等をタイミングよくユーザに提供することができる。
以下、実施形態のプロセス診断装置、プロセス診断方法及びプロセス診断システムの変形例について説明する。
プロセス診断装置2は、寄与率の推定対象となる事象を必ずしも異常として検出しなくてもよい。例えば、プロセス診断装置2は、プロセスデータとして入力される全ての事象に対して寄与率を推定するように構成されてもよい。この場合、異常検出部207は、異常判定部222を備えない、オンラインデータ取得部221として構成されてもよい。この場合、異常検出用データ定義部212によって生成される異常検出用データ定義情報と、オンラインデータ取得部221によって抽出されたオンラインデータと、は寄与率推定部231に出力される。例えば、上述したように、診断対象プロセスが正常な状態であるときに観測される事象が異常事象の1つとして定義されている場合、寄与率の推定結果を監視することによってプロセスの正常又は異常を判断することも可能である。
プロセス診断装置2が備える各機能は、複数の装置に分散して構成されてもよい。また、その場合、それらの複数の装置はネットワークを介して通信可能に構成されてもよい。このような構成により、実施形態のプロセス診断装置2は、診断対象プロセスが存在する現場側に存在する下位装置と、遠隔地に設置された上位装置とによって構成することができる。さらに、遠隔地に設置された上位装置をクラウドサーバとして構成することにより、診断対象プロセスを遠隔地から制御するクラウド制御システムとして構成することも可能である。
図10、図11及び図12は、実施形態のプロセス診断装置2がクラウド制御システムとして構成された場合の具体例を示す図である。図10は、プロセスデータの収集、異常検出及び支援情報の提供を下位装置2Aが実行し、異常診断モデルの構築を上位装置2Bが実行する場合の構成例を示す。また、図11は、プロセスデータの収集とユーザ端末3に対する支援情報の中継とのみを下位装置2A’が実行(支援情報中継部233)し、その他の処理を上位装置2B’が実行する場合の構成例を示す。また、図12は、移動体通信端末であるユーザ端末3’が複数の下水高度処理プロセスに対して制御指示を行う場合の構成例を示す。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、診断対象プロセスの異常が検出された場合に、検出された異常に対する各プロセス変数の寄与の割合を示す寄与率を推定する寄与率推定部と、推定された寄与率に基づいて、予め定義された異常事象の中から、検出された異常の要因である可能性のある事象を推定する事象推定部と、を持つことにより、診断対象プロセスに発生した事象を識別することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…下水高度処理プロセス、101…最初沈澱池、102…嫌気槽、103…及び無酸素槽、104…好気槽、105…最終沈澱池、111…最初沈澱池余剰汚泥引き抜きポンプ、112…ブロワ、113…循環ポンプ、114…返送汚泥ポンプ、115…最終沈澱池余剰汚泥引き抜きポンプ、121…雨量センサ、122…下水流入量センサ、123…流入TNセンサ、124…流入TPセンサ、125…流入有機物センサ、126…ORPセンサ、127…嫌気槽pHセンサ、128…無酸素槽ORPセンサ、129…無酸素槽pHセンサ、130…リン酸センサ、131…DOセンサ、132…アンモニアセンサ、133…MLSSセンサ、134…水温センサ、135…余剰汚泥SSセンサ、136…放流SSセンサ、137…汚泥界面センサ、138…下水放流量センサ、139…放流TNセンサ、140…放流TPセンサ、141…放流有機物センサ、2…プロセス診断装置、201…データ収集部、202…プロセス変数入力部、203…異常定義情報入力部、204…履歴情報入力部、205…履歴情報記憶部、206…異常診断モデル構築部、207…異常検出部、208…支援情報提供部、211…オフラインデータ取得部、212…異常検出用データ定義部、213…寄与量定義部、221…オンラインデータ取得部、222…異常判定部、231…寄与率推定部、232…支援情報抽出部、233…支援情報中継部、G1…入力画面、A1…メッセージ表示領域、A2…入力領域、A3…寄与率表示領域、M1…インシデンスマトリクス、M2…インシデンスマトリクス

Claims (8)

  1. 診断対象プロセスの状態を示すプロセス変数の時系列データであって、前記診断対象プロセスの現在の状態を示す時系列データであるオンラインデータと、前記診断対象プロセスの過去の状態を示す時系列データであるオフラインデータとを取得するデータ取得部と、
    前記オンラインデータと、前記オフラインデータに基づいて予め定められた異常検出の基準とに基づいて、前記診断対象プロセスの異常を検出する異常検出部と、
    前記診断対象プロセスの異常が検出された場合に、前記異常に対する各プロセス変数の寄与の割合を示す寄与率を推定する寄与率推定部と、
    推定された前記寄与率に基づいて、予め定義された登録事象の中から前記異常の要因である可能性のある事象を推定する事象推定部と、
    を備えるプロセス診断装置。
  2. 前記登録事象は前記診断対象プロセスが正常な状態にあるときに観測される事象を含み、
    前記事象推定部は、推定された前記寄与率に基づいて、前記異常検出部によって異常が検出されたときの診断対象プロセスの状態が正常であるか又は異常であるかを最終的に判定する、
    請求項1に記載のプロセス診断装置。
  3. 前記事象推定部は、前記異常の要因として推定したそれぞれの事象について、各事象が要因である確率を算出する、
    請求項1又は2に記載のプロセス診断装置。
  4. 前記登録事象は検出された異常の要因が不明であるという事象を含み、
    前記事象推定部は、要因が不明である異常が検出された場合、算出された前記寄与率に基づいて、検出された前記異常の要因が不明であることを推定する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載のプロセス診断装置。
  5. 前記事象推定部によって、検出された異常の要因が不明であると推定された場合に、検出された前記異常の要因となる事象の登録をユーザに促す入力部をさらに備える、
    請求項1から4のいずれか一項に記載のプロセス診断装置。
  6. 前記オフラインデータに基づいて前記異常検出の基準となる異常診断モデルを定義する異常診断モデル構築部をさらに備え、
    前記異常検出部は、前記異常診断モデルと、前記オンラインデータとに基づいて前記診断対象プロセスの異常を検出する、
    請求項1から5のいずれか一項に記載のプロセス診断装置。
  7. ネットワークを介して通信可能な上位装置及び下位装置を備えるプロセス診断システムであって、
    前記下位装置は、
    診断対象プロセスの状態を示すプロセス変数の時系列データであって、前記診断対象プロセスの現在の状態を示す時系列データであるオンラインデータと、前記診断対象プロセスの過去の状態を示す時系列データであるオフラインデータとを取得するデータ取得部と、
    前記オンラインデータと、前記オフラインデータに基づいて予め定められた異常検出の基準とに基づいて、前記診断対象プロセスの異常を検出する異常検出部と、
    前記診断対象プロセスの異常が検出された場合に、前記異常に対する各プロセス変数の寄与の割合を示す寄与率を推定する寄与率推定部と、
    推定された前記寄与率に基づいて、予め定義された登録事象の中から前記異常の要因である可能性のある事象を推定する事象推定部と、
    を備え、
    前記上位装置は、
    前記下位装置から取得されるオフラインデータに基づいて前記異常検出の基準となる異常診断モデルを定義する異常診断モデル構築部を備える、
    プロセス診断システム。
  8. 診断対象プロセスの状態を示すプロセス変数の時系列データであって、前記診断対象プロセスの現在の状態を示す時系列データであるオンラインデータと、前記診断対象プロセスの過去の状態を示す時系列データであるオフラインデータとを取得するデータ取得ステップと、
    前記オンラインデータと、前記オフラインデータに基づいて予め定められた異常検出の基準とに基づいて、前記診断対象プロセスの異常を検出する異常検出ステップと、
    前記診断対象プロセスの異常が検出された場合に、前記異常に対する各プロセス変数の寄与の割合を示す寄与率を推定する寄与率推定ステップと、
    推定された前記寄与率に基づいて、予め定義された登録事象の中から前記異常の要因である可能性のある事象を推定する事象推定ステップと、
    を有するプロセス診断方法。
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