JP2018119819A - コードの配列状態を検査するための試験装置 - Google Patents

コードの配列状態を検査するための試験装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高品質なタイヤの安定な製造に寄与することができる、コード26の配列状態を検査するための試験装置2の提供。【解決手段】この試験装置2は、並列された多数のコード26を含むサンプルシート30において、これらのコード26の配列状態を検査するために用いられる。この試験装置2は、ドラムと、検出器8とを備えている。ドラムは、サンプルシート30が巻かれ、このサンプルシート30をインフレートさせるチューブを備える。検出器8は、支持体16と、一対のプローブ18とを備える。これらのプローブ18は、支持体16の長さ方向に間隔をあけて配置される。プローブ18は、渦電流式変位センサーである。チューブと検出器8との間に、サンプルシート30は配置される。【選択図】図9

Description

本発明は、コードの配列状態を検査するための試験装置に関する。
タイヤのカーカスは、カーカスプライで構成される。カーカスプライは、並列されたコードとトッピングゴムとからなる。カーカスプライは、両側のビードの間に架け渡されている。
タイヤはリムに組み込まれ、タイヤの内部には空気が充填される。これにより、タイヤは膨張する。カーカスプライに含まれるコードは、両側のビードの間に架け渡されている。カーカスプライにおけるコードの配列状態によっては、膨張したタイヤの表面に凹凸が生じることがある。このため、この凹凸が生じないよう、タイヤの製造工場では、様々な検討が行われている。この検討の一例が、特開2013−052582公報に開示されている。
特開2013−052582公報
タイヤの製造では、多数のコードを並列させた状態で、これらのコードを引き出しながら薄い2枚のゴムシートで挟み込み、カーカスプライ等の部品のためのトッピングシートが準備される。高品質なタイヤを安定に製造するために、製造の早い段階でしかも精度よく、トッピングシートにおけるコードの配列状態を把握できる技術の確立が求められている。
本発明の目的は、高品質なタイヤの安定な製造に寄与することができる、コードの配列状態を検査するための試験装置の提供にある。
本発明は、並列された多数のコードとゴムとからなるサンプルシートにおいて、これらのコードの配列状態を検査するために用いられる検出器である。この検出器は、支持体と、一対のプローブとを備えている。これらのプローブは、上記支持体の長さ方向に間隔をあけて配置されている。上記プローブは、渦電流式変位センサーである。
好ましくは、この検出器は、一対の転をさらに備えている。これらの転は、上記支持体の長さ方向に間隔をあけて配置され、この支持体に回転可能な状態で支持されている。これらの転は、上記サンプルシートに載せられる。
他の観点によれば、本発明は、並列された多数のコードとゴムとからなるサンプルシートにおいて、これらのコードの配列状態を検査するために用いられる試験装置である。この試験装置は、ドラムと、検出器とを備えている。上記ドラムは、上記サンプルシートが巻かれ、このサンプルシートをインフレートさせるチューブを備えている。上記検出器は、支持体と、一対のプローブとを備えている。これらのプローブは、上記支持体の長さ方向に間隔をあけて配置されている。上記プローブは、渦電流式変位センサーである。上記チューブと上記検出器との間に、上記サンプルシートは配置される。
好ましくは、この試験装置では、上記検出器は一対の転をさらに備えている。これらの転は、上記支持体の長さ方向に間隔をあけて配置され、この支持体に回転可能な状態で支持されている。これらの転は、上記サンプルシートに載せられる。
好ましくは、この試験装置は、上記ドラムを回転させるための回転手段をさらに備えている。上記ドラムの回転により、上記検出器は上記サンプルシート上を移動していく。
さらに他の観点によれば、本発明は、並列された多数のコードとゴムとからなるサンプルシートにおいて、これらのコードの配列状態を、ドラムと検出器とを備える試験装置を用いて検査するための試験方法である。この試験方法は、
(1)上記ドラムに上記サンプルシートを巻きつける工程、
(2)上記サンプルシートをインフレートさせる工程、
及び
(3)上記サンプルシート上に上記検出器をセットする工程
を含んでいる。上記ドラムは、上記サンプルシートが巻かれ、このサンプルシートをインフレートさせるチューブを備えている。上記検出器は、支持体と、一対のプローブとを備えている。これらのプローブは、上記支持体の長さ方向に間隔をあけて配置されている。上記プローブは、渦電流式変位センサーである。
好ましくは、この試験方法では、上記検出器は一対の転をさらに備えている。これらの転は、上記支持体の長さ方向に間隔をあけて配置され、この支持体に回転可能な状態で支持されている。これらの転は、上記サンプルシートに載せられる。
好ましくは、この試験方法では、上記試験装置は、上記ドラムを回転させるための回転手段をさらに備えている。上記試験方法は、
(4)上記ドラムを回転させて、上記検出器が上記サンプルシート上を移動させられる工程
をさらに含んでいる。
本発明に係る試験装置では、作業者の目視に頼ることなく、製造の早い段階でしかも精度よく、トッピングシートにおけるコードの配列状態の把握が可能である。この試験装置は、高品質なタイヤの安定な製造に寄与する。本発明によれば、高品質なタイヤの安定な製造に寄与することができる、コードの配列状態を検査するための試験装置が得られる。
図1は、本発明の一実施形態に係る試験装置を側面から見た様子が示された概略図である。 図2は、図1の試験装置を正面から見た様子が示された概略図である。 図3は、図1の試験装置の一部である検出器を側面から見た様子が示された概略図である。 図4は、図1の試験装置による検査の対象であるトッピングシートの一部が示された斜視図である。 図5は、トッピングシートから準備されたサンプルシートが示された斜視図である。 図6は、サンプルシートがドラムに巻かれている様子が示された概略図である。 図7は、インフレートされたサンプルシートが示された概略図である。 図8は、検出器がサンプルシートに載せられている様子が示された概略図である。 図9は、試験装置によるコードの配列状態の試験方法を説明するための概略図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1及び2には、本発明の一実施形態に係る試験装置2の大要が示されている。この試験装置2は、並列された多数のコードとゴムとからなるサンプルシートにおいて、これらのコードの配列状態を検査するために用いられる。
この試験装置2は、ドラム4と、回転手段6と、検出器8とを備えている。ドラム4は、円筒状である。このドラム4は、チューブ10と、一対のディスク12と、回転軸14とを備えている。
チューブ10は、ドラム4の側面を構成する。チューブ10は、架橋ゴムからなる。このチューブ10の材質に特に制限はない。後述するが、チューブ10は圧縮空気の充填によりインフレートされる。この試験装置2では、このチューブ10には、タイヤの製造で用いられるブラダーの材質と同等の材質が用いられている。チューブ10の両端のそれぞれは、図示されない固定手段によって、ディスク12に固定されている。回転軸14は、それぞれのディスク12を支持している。この試験装置2では、この回転軸14は、チューブ10の長さ方向に伸縮可能である。
回転手段6は、回転軸14を回転可能に支持している。この試験装置2では、この回転手段6はモーターである。この試験装置2では、この回転手段6によって、回転軸14が回転させられる。これにより、ドラム4が回転する。この試験装置2は、ドラム4を回転させるための回転手段6を備えている。図1において、矢印Aで示された方向が、この試験装置2を用いた検査におけるドラム4の回転方向である。
この試験装置2では、図示されない供給手段により、ドラム4の内部には圧縮空気が供給される。これにより、この試験装置2では、チューブ10がインフレートされる。図1及び2において、二点鎖線で示されているのは、膨張状態にあるチューブ10の輪郭である。前述したように、ドラム4の回転軸14はチューブ10の長さ方向に伸縮可能である。この試験装置2では、ドラム4の内部に圧縮空気を供給しチューブ10をインフレートさせるとともに、左右のディスク12間の距離が狭められる。なお、この圧縮空気の圧力は、0.3MPaから1.0MPaの範囲で適宜設定される。
図3には、検出器8が示されている。この検出器8は、支持体16と、一対のプローブ18と、一対の転20とを備えている。
支持体16は、プレートである。この検出器8では、この支持体16にプローブ18及び転20のようなパーツが固定される。
それぞれのプローブ18は、支持体16の長さ方向に間隔をあけて配置されている。この検出器8では、このプローブ18は渦電流式変位センサーである。この検出器8では、市販の渦電流式変位センサーがプローブ18として用いられている。この検出器8では、このプローブ18は、渦電流式変位センサーであれば、特に、制限はない。図示されていないが、プローブ18は、ケーブルによりパーソナルコンピュータに繋げられている。このコンピュータにおいて、プローブ18が検知した渦電流に関するデータが解析される。
一対の転20は、支持体16の長さ方向に間隔をあけて配置されている。この検出器8では、支持体16の長さ方向において、プローブ18の外側に転20は設けられている。この検出器8では、プローブ18に対する転20の位置に特に制限はない。支持体16の長さ方向において、プローブ18の内側に転20が位置するようにこの検出器8は構成されてもよい。例えば、転20の内部にプローブ18を設け、支持体16の長さ方向において、プローブ18の位置が転20の位置と一致させられてもよい。
この検出器8では、転20は、回転可能な状態で支持体16に支持されている。後述するが、この検出器8では、転20はサンプルシートに載せられる。転20が回転するので、検出器8はサンプルシート上を移動可能である。転20がサンプルシートに載せられた状態では、転20の下端22がサンプルシートに接触させられる。この検出器8では、転20は、その下端22(言い換えれば、接地面)がプローブ18から突出するように、支持体16に取り付けられる。このため、プローブ18はサンプルシートとは接触しない。
図4には、タイヤの構成部材のひとつであるカーカス(具体的には、カーカスプライ)のためのトッピングシート24の一部が示されている。タイヤの製造では、このトッピングシート24を所定の形状に裁断し、カーカスプライが準備される。この図4において、矢印Xで表される方向はトッピングシート24の幅方向である。矢印Yで表される方向は、トッピングシート24の長さ方向である。矢印Zで表される方向は、トッピングシート24の厚さ方向である。
トッピングシート24は、多数のコード26とゴム28(トッピングゴムとも称される。)とからなる。これらのコード26は、ゴム28で覆われており、トッピングシート24の幅方向に並列されている。それぞれのコード26は、このトッピングシート24の長さ方向に延在している。タイヤの製造では、カーカス以外に、このようなトッピングシート24を準備する、タイヤの構成部材として、ベルト及びバンドが例示される。
以下に、本発明の試験装置2を用いて、図4に示されたトッピングシート24におけるコード26の配列状態の検査をするための試験方法が説明される。この試験方法では、トッピングシート24からサンプルシートが準備される。この試験方法は、サンプルシートを準備する工程(STEP1)を含んでいる。
図5には、サンプルシート30が示されている。図5において、矢印Pで表される方向はサンプルシート30の幅方向である。矢印Qで表される方向は、サンプルシート30の長さ方向である。矢印Rで表される方向は、サンプルシート30の厚さ方向である。なお、このサンプルシート30の幅方向Pは、トッピングシート24の長さ方向Yに対応している。このサンプルシート30の長さ方向Qは、トッピングシート24の幅方向Xに対応している。このサンプルシート30の厚さ方向Rは、トッピングシート24の厚さ方向Zに対応している。
前述したように、トッピングシート24からサンプルシート30が準備される。このサンプルシート30は、多数のコード26とゴム28とからなる。これらのコード26は、ゴム28で覆われており、サンプルシート30の長さ方向に並列されている。それぞれのコード26は、このサンプルシート30の幅方向に延在している。
このサンプルシート30の準備では、トッピングシート24は所定の長さ(図4における両矢印L)で切断される。これにより、サンプルシート30が得られる。この切断の長さLは、サンプルシート30の幅でもある。この試験方法では、通常、この切断の長さLは、ドラム4の幅に略一致させられる。
この試験方法では、サンプルシート30は試験装置2に供給される。この試験装置2において、サンプルシート30はドラム4に巻きつけられる。この試験方法は、ドラム4にサンプルシート30を巻きつける工程(STEP2)を含んでいる。図6には、サンプルシート30をドラム4に巻きつけていく様子が示されている。この図6に示されているように、ドラム4を回転させながらサンプルシート30がこのドラム4に巻かれていく。
前述したように、この試験装置2では、ドラム4のチューブ10がこのドラム4の側面を構成している。したがって、サンプルシート30はチューブ10に巻かれている。
この試験方法では、サンプルシート30をドラム4に巻きつけると、このドラム4の内部に圧縮空気が供給される。これにより、チューブ10がインフレートされる。このチューブ10にはサンプルシート30が巻きつけられているので、このチューブ10のインフレートとともに、図7に示されているように、サンプルシート30もインフレートされる。つまり、サンプルシート30はドラム4のチューブ10に巻かれ、このチューブ10によってインフレートされる。この試験方法は、サンプルシート30をインフレートさせる工程(STEP3)を含んでいる。この試験装置2においてドラム4は、サンプルシート30が巻かれ、このサンプルシート30をインフレートさせるチューブ10を備えている。
この試験方法では、サンプルシート30がインフレートされると、検出器8がこのサンプルシート30上にセットされる。この試験方法は、サンプルシート30上に検出器8をセットする工程(STEP4)を含んでいる。この試験装置2では、検出器8をサンプルシート30上にセットすることで、チューブ10と検出器8との間に、サンプルシート30が配置される。
図7に示されているように、この試験装置2では、検出器8に設けられた一対の転20が、インフレートされたサンプルシート30の頂32(サンプルシート30の半径方向外側端)に載せられる。このとき、図8に示されているように、検出器8の支持体16の長さ方向が、ドラム4の回転方向に一致させられる。なお、この試験方法では、検出器8の安定な保持の観点から、図示されない保持手段によって、この検出器8はサンプルシート30に載せられた状態でセットされている。
この試験方法では、検出器8をサンプルシート30にセットされると、回転手段6によってドラム4が回転させられる。検出器8には転20が設けられており、この転20がサンプルシート30に載せられているので、このドラム4の回転により、検出器8の内側をサンプルシート30が滑らかに移動していく。この試験装置2では、このドラム4の回転により、検出器8はサンプルシート30上を滑らかに移動していく。この試験方法は、ドラム4を回転させて、検出器8がサンプルシート30上を移動させられる工程(STEP5)を含んでいる。
以上説明したように、この試験方法は、
(1)サンプルシート30を準備する工程、
(2)ドラム4にサンプルシート30を巻きつける工程、
(3)サンプルシート30をインフレートさせる工程、
(4)サンプルシート30上に検出器8をセットする工程
及び
(5)ドラム4を回転させて、検出器8がサンプルシート30上を移動させられる工程
を含んでいる。
この試験方法では、サンプルシート30は、その長さ方向をドラム4の回転方向に一致させて、このドラム4に巻かれている。前述したように、サンプルシート30に含まれる多数のコード26は、このサンプルシート30の長さ方向に並列されている。このため、検出器8に対してサンプルシート30が移動させられることで、検出器8のプローブ18の直下をコード26が次々と通過していく。
この試験装置2では、前述したように、プローブ18は渦電流式変位センサーである。このプローブ18は、高周波の信号を出力しコード26に渦電流を発生させ、この渦電流の大きさを検知する。この渦電流の大きさは、プローブ18からコード26までの距離によって変化する。検出器8のプローブ18によって、渦電流の大きさを計測することで、プローブ18からコード26までの距離が得られる。この試験装置2では、この距離を計測することで、サンプルシート30の厚さ方向におけるコード26の位置を高精度に把握することができる。この試験方法は、検出器8によって、渦電流の大きさを計測する工程(STEP6)をさらに含んでいる。
この試験装置2では、サンプルシート30からプローブ18までの距離は、使用するプローブ18の仕様に応じて適宜決められる。また、本発明が対象とする、サンプルシート30、すなわち、トッピングシート24に含まれるコード26の材質としては、渦電流を発生させる材質であれば特に制限はない。このような材質のコード26としては、スチールコードが挙げられる。
図9には、検出器8の内側をサンプルシート30が移動している一瞬の様子が示されている。矢印Bで示される方向は、検出器8に対するサンプルシート30の移動方向である。この移動方向Bは、ドラム4の回転方向Aでもある。この図9において、両矢印DAは紙面左側に位置するプローブ18a(以下、第一プローブ)からコード26aまでの距離(以下、第一コード距離)を表している。この試験装置2では、この第一コード距離DAがこの第一プローブ18aによって計測される。両矢印DBは、紙面右側に位置するプローブ18b(以下、第二プローブ)からコード26bまでの距離(以下、第二コード距離)を表している。この試験装置2では、この第二コード距離DBがこの第二プローブ18bによって計測される。この試験装置2では、この第一コード距離DA及び第二コード距離DBは同時に計測される。
第一コード距離DAと第二コード距離DBとの差(DA−DB)は、サンプルシート30の厚さ方向における、第二コード26bの位置に対する第一コード26aの位置(又は、第一コード26aの位置に対する第二コード26bの位置)を表す尺度として用いることができる。この差(DA−DB)の絶対値が小さい場合、サンプルシート30の厚さ方向において、第一コード26aは第二コード26bと近い位置にあることが把握できる。この差(DA−DB)の絶対値が大きい場合、サンプルシート30の厚さ方向において、第一コード26aは第二コード26bの位置から離れた位置にあることが把握できる。この試験装置2では、検出器8のプローブ18の直下をコード26が次々と通過していくので、この差(DA−DB)をモニタリングすることで、サンプルシート30の長さ方向における、コード26の位置の揺らぎを確認できる。すなわち、この試験装置2では、コード26の配列状態を作業者の目視に頼ることなく確認できる。この試験方法は、計測された渦電流の大きさに基づいて、コードの配列状態を確認する工程(STEP7)をさらに含んでいる。
前述したように、サンプルシート30の長さ方向はトッピングシート24の幅方向に対応している。サンプルシート30の長さをトッピングシート24の幅と一致させておくことで、このサンプルシート30におけるコード26の配列状態を得ることで、トッピングシート24全体におけるコード26の配列状態の把握が可能である。しかもサンプリングシートはトッピングシート24を所定の長さで裁断することで得られるので、製造の開始の段階も含め、サンプリングシートの準備をした時点での、トッピングシート24におけるコード26の配列状態の把握が可能である。
以上の説明から明らかなように、この試験装置2では、作業者の目視に頼ることなく、製造の早い段階でしかも精度よく、サンプルシート30すなわちトッピングシート24におけるコード26の配列状態の把握が可能である。この試験装置2によれば、コード26の配列状態が良好なトッピングシート24をその後工程に供給できる。仮に、コード26の配列状態に乱れがあることがこの試験装置2によって確認されても、トッピングシート24の製造においてこのコード26の配列状態の修正が可能である。この試験装置2を用いることで、高品質なトッピングシート24を用いてタイヤを製造することができる。この試験装置2は、高品質なタイヤの安定な製造に寄与する。本発明によれば、高品質なタイヤの安定な製造に寄与することができる、コード26の配列状態を検査するための試験装置2が得られる。
前述したように、この試験装置2では、ドラム4を回転させて、検出器8がサンプルシート30上を移動させられる。この試験装置2では、人手に頼ることなく、検出器8を一定の速度でサンプルシート30上を移動させることができる。この試験装置2では、コード26の配列状態が高精度で把握できる。この観点から、この試験装置2は、ドラム4及び検出器8以外に、このドラム4を回転させるための回転手段6をさらに備えており、このドラム4の回転により検出器8がサンプルシート30上を移動していくように構成されているのが好ましい。
この試験装置2では、好ましくは、ドラム4の回転速度が適切に設定される。これにより、検出器8が載せられる部分の移動速度による計測精度への影響が効果的に抑えられる。この観点から、この試験装置2では、図7に示されているように、検出器8がインフレートされたサンプルシート30の頂32に載せられている場合には、このサンプルシート30の頂32における、このサンプルシート30の移動速度は、2m/min以上が好ましく、3m/min以上がより好ましい。この移動速度は、6m/min以下が好ましく、5m/min以下がより好ましい。
この試験装置2では、プローブ18からコード26までの距離はコード26がプローブ18の直下を通過するたびに計測される。この試験装置2では、この計測の時間間隔に、特に、制限はない。この時間間隔は、データの数及び精度に影響する。高精度な距離の把握の観点から、この時間間隔は、120/1000秒以下が好ましい。特に、サンプルシート30の移動速度を3m/minから5m/minまでの範囲で設定した場合に、この時間間隔を120/1000秒以下に設定することで、かなり高精度で距離の把握が可能となることが発明者らの検討により確認されている。
前述したように、この試験装置2の検出器8には、一対の転20が支持体16の長さ方向に間隔をあけて配置されている。この試験装置2では、これらの転20がサンプルシート30に対して検出器8を安定に支持する。これらの転20によって、サンプルシート30から第一プローブ18aまでの距離が一定に保持される。サンプルシート30から第二プローブ18bまでの距離が、一定に保持される。この試験装置2では、差(DA−DB)をより正確に把握できる。この観点から、検出器8が一対の転20をさらに備え、これらの転20が支持体16の長さ方向に間隔をあけて配置され、さらにこれらの転20がこの支持体16に回転可能な状態で支持され、そしてこれらの転20がサンプルシート30に載せられるように、この試験装置2が構成されているのが好ましい。
図9において、両矢印LABは、第一プローブ18aと第二プローブ18bとの間の間隔である。この間隔LABは、プローブ間距離とも称される。
この試験装置2では、プローブ間距離LABは、30mm以上が好ましく、40mm以下が好ましい。これにより、より高い精度で差(DA−DB)を計測することができる。この観点から、この距離LABは、33mm以上がより好ましく、37mm以下がより好ましい。特に好ましくは、この距離LABは35mmである。
前述したように、この試験装置2では、サンプルシート30はチューブ10によってインフレートされる。これにより、図8に示されているように、膨張したサンプルシート30において、その頂32の輪郭は略円形を呈する。この図8において、矢印Rsはこの頂32の輪郭を表す円の半径である。この半径Rsは、通常、300mmから500mmの範囲で、好ましくは350mmから450mmの範囲で設定される。
この試験装置2では、膨張したサンプルシート30において、その頂32の輪郭を表す円の半径Rsに対する、プローブ間距離LABの比は、0.05以上が好ましく、0.13以下が好ましい。これにより、より高い精度で差(DA−DB)を計測することができる。この観点から、この比は、0.07以上がより好ましく、0.11以下がより好ましい。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[サンプルシートの準備]
スチールコード(3+8×0.23HT)をコードに用い、コードの密度が35エンズ/5cm、そして、厚さが2.38mmに設定されたトッピングシートが6枚準備された。それぞれのトッピングシートから、サンプルシートが準備された。準備された6枚のサンプルシートは、サンプル1〜6で表されている。
[実施例]
図1−3に示された試験装置(距離LAB=35mm、半径Rs=400mm)を用いて、差(DA−DB)を計測し、次の(a)〜(c)で示された基準に合致する差(DA−DB)が計測された回数を得、この回数に基づいて、各サンプルシートにおけるコードの配列状態の確認を行った。その結果が、下記の表1に示されている。なお、差(DA−DB)が0.40mm未満は、タイヤの外観品質に影響することのない「小さなうねり」であるので、この「小さなうねり」の計測回数はこの表1には示していない。
(a)差(DA−DB)が0.45mm以上=「大きなうねり」
(b)差(DA−DB)が0.40mm以上0.45mm未満=「中程度のうねり」
(c)差(DA−DB)が0.40mm未満=「小さなうねり」
この実施例では、確認結果を下記の格付けで、外観品質への影響を与える恐れがあるかどうかの判定をした。
(i)「中程度のうねり」の計測回数が20回以上である、又は、「大きなうねり」の計測回数が3回以上である=影響を与える恐れあり
(ii)上記(i)以外=影響を与える恐れなし
影響を与える恐れがあると判定された場合が「BAD」として、影響を与える恐れがないと判定された場合が「GOOD」として、下記の表1の「配列状態の判定」の欄に示されている。
この実施例では、以上の判定を行うとともに、それぞれのトッピングシートを用いてタイヤを製造した。タイヤを正規リムに組み込み、内圧が正規内圧になるように、空気を充填し、タイヤ表面に凹凸が発生しているかどうかの確認を行った。この結果が、下記の表1の「凹凸の発生」の欄に示されている。凹凸の発生が認められた場合が「BAD」で、凹凸の発生が認められなかった場合が「GOOD」で表されている。
[比較例]
比較例では、コード配列状態の確認は実施例のように試験装置を用いるのではなく、作業者の目視で行われた。このため、実施例のような、コードの配列状態の把握はできていない。タイヤの表面に凹凸が生じるかは、製造したタイヤを用いて判定されているのが実状である。このため、比較例の評価結果は、下記の表1には示されていない。
Figure 2018119819
表1に示されるように、実施例の試験装置では、配列状態の確認結果と、タイヤにおける凹凸の発生の有無とが、整合することが確認されている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された試験装置は、トッピングシートに限らず、並列された多数のコードを含む、様々なシート部材の検査において適用されうる。
2・・・試験装置
4・・・ドラム
6・・・回転手段
8・・・検出器
10・・・チューブ
16・・・支持体
18、18a、18b・・・プローブ
20・・・転
24・・・トッピングシート
26、26a、26b・・・コード
28・・・ゴム
30・・・サンプルシート

Claims (8)

  1. 並列された多数のコードとゴムとからなるサンプルシートにおいて、これらのコードの配列状態を検査するために用いられる検出器であって、
    支持体と、一対のプローブとを備えており、
    これらのプローブが上記支持体の長さ方向に間隔をあけて配置されており、
    上記プローブが渦電流式変位センサーである、検出器。
  2. 一対の転をさらに備えており、
    これらの転が上記支持体の長さ方向に間隔をあけて配置され、この支持体に回転可能な状態で支持されており、
    これらの転が上記サンプルシートに載せられる、請求項1に記載の検出器。
  3. 並列された多数のコードとゴムとからなるサンプルシートにおいて、これらのコードの配列状態を検査するために用いられる試験装置であって、
    ドラムと、検出器とを備えており、
    上記ドラムが、上記サンプルシートが巻かれ、このサンプルシートをインフレートさせるチューブを備えており、
    上記検出器が、支持体と、一対のプローブとを備えており、
    これらのプローブが上記支持体の長さ方向に間隔をあけて配置されており、
    上記プローブが渦電流式変位センサーであり、
    上記チューブと上記検出器との間に上記サンプルシートが配置される、試験装置。
  4. 上記検出器が一対の転をさらに備えており、
    これらの転が上記支持体の長さ方向に間隔をあけて配置され、この支持体に回転可能な状態で支持されており、
    これらの転が上記サンプルシートに載せられる、請求項3に記載の試験装置。
  5. 上記ドラムを回転させるための回転手段をさらに備えており、
    上記ドラムの回転により、上記検出器が上記サンプルシート上を移動していく、請求項3又は4に記載の試験装置。
  6. 並列された多数のコードとゴムとからなるサンプルシートにおいて、これらのコードの配列状態を、ドラムと検出器とを備える試験装置を用いて検査するための試験方法であって、
    上記ドラムに上記サンプルシートを巻きつける工程と、
    上記サンプルシートをインフレートさせる工程と、
    上記サンプルシート上に上記検出器をセットする工程と
    を含んでおり、
    上記ドラムが、上記サンプルシートが巻かれ、このサンプルシートをインフレートさせるチューブを備えており、
    上記検出器が、支持体と、一対のプローブとを備えており、
    これらのプローブが上記支持体の長さ方向に間隔をあけて配置されており、
    上記プローブが渦電流式変位センサーである、試験方法。
  7. 上記検出器が一対の転をさらに備えており、
    これらの転が上記支持体の長さ方向に間隔をあけて配置され、この支持体に回転可能な状態で支持されており、
    これらの転が上記サンプルシートに載せられる、請求項6に記載の試験方法。
  8. 上記試験装置が、上記ドラムを回転させるための回転手段をさらに備えており、
    上記試験方法が、
    上記ドラムを回転させて、上記検出器が上記サンプルシート上を移動させられる工程
    をさらに含んでいる、請求項6又は7に記載の試験方法。
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