JP2018119310A - 悪臭防止型排水設備 - Google Patents

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博 打田
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美帆 磯野
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健太 東海林
剣明 カク
Jianming Kwak
剣明 カク
和也 平本
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和也 平本
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Abstract

【課題】排水設備において汚水水中モータポンプの状態を良好に維持可能な汚水排水用ポンプ設備を提供する。【解決手段】水槽内の汚水を排水する汚水排水用ポンプ設備は、複数台の汚水水中モータポンプと、汚水水中モータポンプを可変速運転するための少なくとも1つのインバータと、を備え、少なくとも1つのインバータは、複数台の汚水水中モータポンプのうちの少なくとも1つと1対1で接続される。【選択図】図1

Description

本発明は、汚水水中モータポンプ、制御装置、汚水排水用ポンプ設備、および悪臭防止型排水設備に関するものである。
従来から、排水槽内に流入する汚水および雑排水等(以下、「汚水等」という。)を、排水槽内に設けた汚水水中モータポンプ(以下、汚水水中モータポンプのことを単に「ポンプ」ということもある。)により下水道本管や下水処理場等に圧送する汚水排水用ポンプ設備が知られている。これらの汚水排水用ポンプ設備では、汚水等の水位に応じてポンプを動作させる制御態様が提案されており、排水槽内の水位が所定の水位以上になった場合にポンプを起動させるような制御方式が一般的である。このような制御方式では、複数のポンプは商用電源で運転する(例えば特許文献1)。また、水中用の単体のポンプに対し、排水槽内の水位の上昇率に応じてポンプの回転数をインバータ制御する方式も知られる(例えば特許文献2)。
また、図15に示すように、建物100の地階部分Bは、公共下水道管80よりも下に位置している場合がある。従来、こうした地階部分で生じた汚水等は、流入管81を介して更に下に設置された大きな排水槽85に一時貯留される。その後、汚水等は、排水槽85内に設置された排水用のポンプ90によって汚水ます91に汲み上げられ、汚水ます93を介して公共下水道管80に排水される。しかしながら、排水槽85に汚水等が長時間残留したことにより悪臭が発生する場合がある。建物100の地下ピットに残留する汚水等の水量をできるだけ減らすための排水設備として、悪臭防止型排水設備が知られる(例えば特許文献3)。
特開2016−37930号公報 特開2004−232254号公報 特開2002−70142号公報
汚水排水用ポンプ設備では、排出される汚水等の最大水量によって、設置する汚水水中モータポンプが選択される。例えば、一般家庭が入居するマンションであれば、朝夕の時間帯の水道使用量が多く、昼間や夜間は水道使用量が少ない。また、季節によっても汚水の排水量が変わる。このため、マンションの汚水排水用ポンプ設備では最大の水使用量でも充分に余裕のある汚水水中モータポンプが設置される。更には、昨今のゲリラ雷雨の時に雨水が汚水に流れ込むことを考慮し、実際に使用される汚水量よりも大量の汚水等を排出可能な大容量の汚水水中モータポンプが設置される場合もある。このような現場にて、昼間や夜間の少量の汚水等を排出する場合、汚水水中モータポンプを商用電源にて回転数を制限せずに運転させると、汚水水中モータポンプの吐出量が多いため、直ぐに停止水位まで到達する。また、汚水排水用ポンプ設備では、汚水等内に固形異物が混入しているため水位センサに異物が挟まり、水位信号の検知が遅れてしまうことがある。ここで、停止水位を検出する水位センサの水位信号の検知が遅れポンプへの停止指令が遅れた場合に、汚水水中モータポンプの吐出量が多く水位変動が大きいとポンプの停止が間に合わずに、最悪の場合、汚水水中モータポンプの吸込口が気中へ露出しポンプ内へ空気が入る虞がある。
また、例えば、昨今の少子高齢化に伴い建設当初から入居者数が減少したマンションでは、建設時に計画された当初の汚水量に比べて現在の汚水量が激減していることもある。この場合、マンション建設時に設計された汚水槽にてポンプ始動水位まで汚水等が上昇するのには時間がかかるため、ポンプ停止時間が長くなる。また、工場内の汚水排水用ポンプ設備では、夜間や休日など工場稼動日以外は汚水排出量が減少し、ポンプ停止時間が長くなることもある。ポンプ停止時間が長くなると、羽根車等の可動部分とケーシング等の静止部分とがポンプ内部に残留した汚水により錆び付き固着し、最悪の場合は、ポンプ起動不良を起こす虞がある。また、一般的に汚水排水用ポンプ設備では、ポンプの故障により排水等が停止し汚水等が溢れると損害が大きくなるため、ポンプの故障に備えて、複数台のポンプによって交互で運転させる。その結果、ポンプ毎の停止時間が長くなる。
更に、前述の悪臭防止型排水設備では、筒型水槽(バレル)を汚水槽として用いる。汚水が建物内の地下ピットに滞留しないようにするため、バレルには貯留可能な汚水量を少なくして、少量の汚水等に対してもポンプを頻繁に運転させることになる。特に、ポンプを商用電源にて運転する場合、ポンプ起動回数が増えるのに比例してモータへの給電開閉部の開閉回数も増大することになる。
このように、商用電源にてポンプを運転した場合、常に一定の回転数にてポンプが運転され、排出する汚水量を調整することが困難であるため、設置環境によってポンプの運転時間、停止時間および起動頻度等を調整することが困難である。そのため、貯留可能な汚水量が少ない建物の汚水排水用ポンプ設備、汚水量が多い建物の汚水排水用ポンプ設備、および汚水量が少ない建物の汚水排水用ポンプ設備等の設置環境や汚水槽の大きさ、または、汚水の排出量が1日のうちの時間帯や季節によって変化したり、汚水の排出量が時間の経過と共に変化したりするような何れの現場においても、ポンプの状態を良好に維持するために、ポンプが排出する汚水量を柔軟に制御することが求められる。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、ポンプの状態を良好に維持可能な汚水排水用のポンプ設備を提供することを目的の1つとする。特に、汚水量が多い建物の汚水排水用ポンプ設備において、ポンプの起動頻度過多となるのを抑制することを目的の1つとする。また、貯留可能な汚水量が少ない汚水排水用ポンプ設備や汚水量が少ない建物の汚水排水用ポンプ設備において、ポンプ停止状態が長期化するのを抑制することを目的の1つとする。更に、複数のポンプに対し、インバータにより回転数制御を行うことによって、設置毎にポンプが吐出する汚水量を柔軟に調整可能な汚水排水用ポンプ設備を提供することを目的の1つとする。
[形態1]形態1によれば、水槽内の汚水を排水する汚水排水用ポンプ設備が提供される。かかる汚水排水用ポンプ設備は、複数台の汚水水中モータポンプと、汚水水中モータポンプを可変速運転するための少なくとも1つのインバータと、を備え、少なくとも1つのインバータは、複数台の汚水水中モータポンプのうちの少なくとも1つと1対1で接続される。
形態1の汚水排水用ポンプ設備によれば、インバータに接続される汚水水中モータポンプを少なくとも1つ備えることにより、汚水水中モータポンプを可変速運転することができ、吐出量を柔軟に制御し、ポンプの運転時間、停止時間、および起動頻度等を調整して、汚水水中モータポンプの状態を適切に維持することを可能にする。具体的には、汚水量が多い建物の汚水排水用ポンプ設備において、汚水水中モータポンプが起動頻度過多となることを防止する。また、貯留可能な汚水量が少ない汚水排水用ポンプ設備および汚水量が少ない建物の汚水排水用ポンプ設備において、ポンプ停止状態が長期化することを防止する。
特に、大流量の汚水水中モータポンプの場合には、インバータにて接続される汚水水中モータポンプの回転数を低くして排水することにより、汚水水中モータポンプの停止が間に合わないために、空気が汚水水中モータポンプ内に入るエア噛みによるポンプ故障を予防することができる。また、インバータにて接続される汚水水中モータポンプの回転数を低くして排水することにより、汚水流入量に対して水槽が大きい場合に、汚水水中モータポンプの羽根車等の可動部分とケーシング等の静止部分とが内部に残留した汚水により錆び付き固着することによるポンプ起動不良を予防することができる。
[形態2]形態2によれば、形態1の汚水排水用ポンプ設備は制御装置を更に備え、汚水水中モータポンプの台数とインバータの台数が同一であり、制御装置は、複数台のインバータに接続された汚水水中モータポンプの可変速制御を行う。
形態2の汚水排水用ポンプ設備によれば、制御装置による各汚水水中モータポンプの可変速制御を通じて多様な運転制御を実現可能とする。特に、複数の汚水水中モータポンプに対し、インバータにより回転数制御を行うことによって、汚水水中モータポンプの吐出量を汚水水中モータポンプ毎に調整可能とする。これにより、汚水水中モータポンプが起動頻度過多となることや、ポンプ停止状態が長期化することを抑制することができる。
[形態3]形態3によれば、形態1の汚水排水用ポンプ設備は制御装置を更に備え、汚水水中モータポンプの台数よりもインバータが少なく、制御装置は、複数台の汚水水中モータポンプのうちインバータに接続された汚水水中モータポンプの回転数の可変速制御を行い、制御装置は、汚水水中モータポンプの運転状況に応じて、インバータに接続する汚水水中モータポンプを選択し、可変速制御する汚水水中モータポンプを切り替える。
形態3の汚水排水用ポンプ設備によれば、インバータの台数を減らすことにより安価に構成することができる。特定の汚水水中モータポンプの回転数制御とそれ以外の汚水水中モータポンプの固定速運転とを制御装置で切り替えることを通じて、多様な運転制御を実現可能とする。汚水水中モータポンプの運転状況に応じて動的に決定される汚水水中モータポンプにインバータを接続して回転数の可変速制御を行うことによって、当該汚水水中モータポンプの吐出量を調整する。これにより、複数台の汚水水中モータポンプにおける起動頻度や停止時間が平準化でき、特定の汚水水中モータポンプのみが起動頻度過多や起動不良となることを抑制することができる。
[形態4]形態4によれば、形態2または3の汚水排水用ポンプ設備であって、制御装置は、水槽の水位を検知する水位センサからの信号を受けることにより第1起動水位を検出可能であり、且つ汚水水中モータポンプの最高回転数よりも小さい第1レベルの回転数を記憶し、更に、制御装置は、全ての汚水水中モータポンプが停止中に、汚水水中モータポンプの吸込口より高い水位である第1起動水位以上に水位が上昇したのを検出したら、複数台のインバータに接続された汚水水中モータポンプを第1レベルの回転数にて運転させるように構成される。
形態4の汚水排水用ポンプ設備によれば、汚水水中モータポンプの回転数を水位に応じて制御することにより、汚水水中モータポンプの柔軟な運転制御を可能とする。特に、インバータに接続された特定の汚水水中モータポンプのみを第1レベルの回転数で運転させることにより排水量を少なくすることで、運転時間を延ばして停止時間の長期化を防止し、運転していない汚水水中モータポンプの不要な起動を回避し、起動頻度過多となるのを抑制することができる。
[形態5]形態5によれば、形態4の汚水排水用ポンプ設備であって、制御装置は、水位センサからの信号を受けることにより、停止水位と第1起動水位よりも高い第2起動水位とを検出可能であり、第1レベルの回転数よりも大きい第2レベルの回転数を記憶すると共に更に、制御装置は、第2起動水位以上に水位が上昇したのを検出したら、インバータに接続された運転中の汚水水中モータポンプを第2レベルの回転数にて運転させ、且つ
、水位が停止水位以下となり全ての汚水水中モータポンプを停止させるまで、第2レベルの回転数を保持する。
形態5の汚水排水用ポンプ設備によれば、モータ回転数のレベルを複数設定することを通じて、汚水水中モータポンプの多様な運転制御を可能とする。特に、第1レベルの回転数にて汚水水中モータポンプを運転し排水しても水槽の水位が上昇した場合には、インバータに接続された汚水水中モータポンプの回転数を、第1レベルの回転数から第2レベルの回転数に上昇させて運転することにより、ポンプの吐出量を増大させて早急に排水することができ、水槽の水位における効率的な排水を可能とする。
[形態6]形態6によれば、形態5の汚水排水用ポンプ設備において、制御装置は、水位センサからの信号を受けることにより、第2起動水位であり水槽が略満水状態となる満水水位を検出可能であり、且つ汚水水中モータポンプの最高回転数を記憶すると共に更に、制御装置は、満水水位を検出した時に、並列運転にて運転可能な全ての汚水水中モータポンプを運転していると共に、インバータに接続された運転中の汚水水中モータポンプを最高回転数にて運転させ、且つ水位が停止水位以下となり全ての汚水水中モータポンプを停止させるまで、インバータに接続された運転中の汚水水中モータポンプの回転数と運転中の汚水水中モータポンプの運転台数とを保持する。
形態6の汚水排水用ポンプ設備によれば、運転可能な汚水水中モータポンプは、例えば、運転中の汚水水中モータポンプを運転しても水槽の水位が上昇した等の所定の条件を満たしている場合に、全台で運転する。インバータが接続されているか否かに関わらず運転可能な汚水水中モータポンプを全台運転させることにより、より迅速に水槽内の汚水を排水することができる。水位が満水水位以上に上昇する時は、水槽に流入される汚水量が多い時間帯であり、汚水水中モータポンプの排水により、一旦は水位が満水水位より下降しても再度水位が満水水位以上まで上昇する虞がある。そのため、次に水位が停止水位まで下降しポンプを停止させるまでは、インバータに接続された汚水水中モータポンプの回転数を保持すると共に追加したポンプの運転台数も保持して最大水量での排水を継続して、水槽外へ汚水が溢れてしまうことを防止する。
[形態7]形態7によれば、形態2から4の何れかの汚水排水用ポンプ設備であって、制御装置は、水槽の水位を検知する水位センサからの信号を受けることにより、停止水位を検出可能であり、且つ汚水水中モータポンプの最高回転数よりも小さい第3レベルの回転数を記憶し、更に、制御装置は、全ての汚水水中モータポンプの停止時間が所定時間経過した後に、水槽の水位が停止水位以上であることを検出したら、インバータに接続された汚水水中モータポンプを、第3レベルの回転数にて運転させる。
形態7の汚水排水用ポンプ設備によれば、汚水水中モータポンプの回転数を水位に応じて制御することにより、汚水水中モータポンプの柔軟な運転制御を可能とする。特に、所定時間以上停止しているインバータに接続された各汚水水中モータポンプを運転させることにより、ポンプ停止状態が長期化するのを抑制することができる。汚水水中モータポンプを第3レベルの回転数にて低速で運転させることにより時間当たりの排水量を少なくすることで、空気が汚水水中モータポンプ内に入るエア噛みによるポンプ故障を予防する。また、排水量を少なくすることで、汚水水中モータポンプの運転時間を延ばして停止時間の長期化を防止して、汚水水中モータポンプの羽根車等の可動部分とケーシング等の静止部分とが錆び付き固着することによるポンプ起動不良を引き起こすのを予防することができる。
[形態8]形態8によれば、形態5または形態6の汚水排水用ポンプ設備であって、制御装置は、汚水水中モータポンプの最高回転数よりも小さい第3レベルの回転数を記憶し、更に、制御装置は、全ての汚水水中モータポンプの停止時間が所定時間経過後に、水位が停止水位以上であることを検出したら、インバータに接続された汚水水中モータポンプを、第3レベルの回転数にて並列運転させる。
形態8の汚水排水用ポンプ設備によれば、汚水水中モータポンプの回転数を水位に応じて制御することにより、汚水水中モータポンプの柔軟な運転制御を可能とする。特に、インバータに接続された各汚水水中モータポンプを運転させることにより、ポンプ停止状態が長期化するのを抑制することができる。汚水水中モータポンプを第3レベルの回転数にて低速で運転させることにより時間当たりの排水量を少なくすることで、空気が汚水水中モータポンプ内に入るエア噛みによるポンプ故障を予防する。また、排水量を少なくすることで、汚水水中モータポンプの運転時間を延ばして停止時間の長期化を防止して、汚水水中モータポンプの羽根車等の可動部分とケーシング等の静止部分とが錆び付き固着することによるポンプ起動不良を引き起こすのを予防することができる。
[形態9]形態9によれば、形態2から8の何れかの汚水排水用ポンプ設備において、制御装置およびインバータは水槽より高い位置に配置される。
形態9の汚水排水用ポンプ設備によれば、制御装置を水槽より高い位置に配置することにより、水槽から汚水が溢れたときに被水することを防ぐと共に汚水水中モータポンプの運転停止指令等のオペレータによる操作を容易にすることができる。また、インバータを水槽より高い位置に配置することにより、水槽から汚水が溢れてもインバータが被水することを防ぐと同時に、メンテナンス員は、インバータのメンテナンス時に水槽に入ることなく交換等の故障対応をすることができる。
[形態10]形態10によれば、形態1から9の何れかの汚水排水用ポンプ設備において具備される、汚水水中モータポンプが提供される。
形態10の汚水水中モータポンプによれば、汚水等に水没した形態のみならず、モータ部が気中に露出した形態でも連続運転することができる。特に、汚水槽の外部に汚水水中モータポンプが設置される場合には、汚水水中モータポンプのメンテナンスを容易にすることができる。
[形態11]形態11によれば、形態1から9の何れかの汚水排水用ポンプ設備が適用される、悪臭防止型排水設備が提供される。
形態11の悪臭防止型排水設備によれば、汚水水中モータポンプの適切な運転制御により、汚水槽内に残る汚水等を少なくすることができ、腐敗による悪臭の発生を予防することができる。
[形態12]形態12によれば、水槽内の汚水を排水する汚水排水用ポンプ設備において使用される制御装置が提供される。かかる制御装置において、汚水排水用ポンプ設備は、複数台の汚水水中モータポンプと、複数台の汚水水中モータポンプのうちの少なくとも1つと1対1で接続され、上記接続された汚水水中モータポンプの回転数を制御するための少なくとも1つのインバータと、を有し、当該制御装置は複数台の汚水水中モータポンプの動作を制御する。
形態12の制御装置によれば、汚水水中モータポンプに接続されるインバータを備え、汚水水中モータポンプの吐出量を適切に制御し、ポンプの運転時間や停止時間、起動頻度を調整して、汚水水中モータポンプの状態を適度に維持することができる。具体的には、汚水量が多い建物の汚水排水用ポンプ設備において、汚水水中モータポンプが起動頻度過多となることを防止する。また、貯留可能な汚水量が少ない汚水排水用ポンプ設備や汚水量が少ない建物の汚水排水用ポンプ設備において、ポンプ停止状態が長期化することを防止する。特に、大流量の汚水水中モータポンプの場合には、悪臭防止のため水槽を小さくして即時排水を行う際に生じる、直ぐに停止水位まで到達することにより、汚水水中モータポンプの停止が間に合わず、空気が汚水水中モータポンプ内に入るエア噛みによるポンプ故障を予防することができる。更に、汚水流入量に対して水槽が大きい場合に、汚水水中モータポンプの羽根車等の可動部分とケーシング等の静止部分とが内部に残留した汚水により錆び付き固着することによるポンプ起動不良を予防することができる。加えて、制
御装置によって、複数の汚水水中モータポンプに対し、インバータにより回転数制御を行うことを通じて、汚水水中モータポンプの吐出量を汚水水中モータポンプ毎に調整可能とする。
[形態13]形態13によれば、形態12の制御装置において、制御装置は、水槽より高い位置に設置される。
形態13の制御装置によれば、制御装置を水槽より高い位置に配置することにより、水槽から汚水が溢れたときに被水することを防ぎ、汚水水中モータポンプの運転停止指令等のオペレータによる操作を容易にすることができる。
[形態14]形態14によれば、形態13の制御装置において、汚水排水用ポンプ設備は、建物の地階部分において公共下水道管よりも下の位置に内部空間を画定するピットと、ピットの内部空間に配置される汚水槽と、を有した悪臭防止型排水設備に適用され、制御装置およびインバータは、ピットよりも上層階に設置される。
形態14の制御装置によれば、汚水水中モータポンプの適切な運転制御により、汚水槽内に残る汚水等を少なくすることができ、腐敗による悪臭の発生を予防することができる。また、汚水水中モータポンプの吐出量を適切に制御し、汚水水中モータポンプ状態を適度に維持することができ、汚水水中モータポンプの故障頻度を少なくすることができる。
一実施形態による汚水排水用ポンプ設備の構成図である。 一実施形態によるポンプ設備が備える制御装置のブロック図である。 一実施形態による汚水排水用ポンプ設備の動作例である。 一実施形態による汚水排水用ポンプ設備の動作例である。 一実施形態による汚水排水用ポンプ設備の動作例である。 一実施形態による汚水排水用ポンプ設備の変形例の構成図である。 一実施形態による汚水排水用ポンプ設備の変形例の構成図である。 一実施形態による汚水排水用ポンプ設備の変形例の構成図である。 一実施形態による悪臭防止型排水設備の構成図である。 一実施形態による悪臭防止型排水設備の構成図である。 一実施形態による悪臭防止型排水設備の構成図である。 一実施形態による悪臭防止型排水設備の構成図である。 一実施形態による悪臭防止型排水設備の構成図である。 一実施形態による悪臭防止型排水設備の構成図である。 従来技術による悪臭防止型排水設備の構成例である。
以下に、本発明に係る汚水水中モータポンプ、制御装置、汚水排水用ポンプ設備、および悪臭防止型排水設備の実施形態を添付図面とともに説明する。添付図面において、同一または類似の要素には同一または類似の参照符号が付され、各実施形態の説明において同一または類似の要素に関する重複する説明は省略することがある。また、各実施形態で示される特徴は、互いに矛盾しない限り他の実施形態にも適用可能である。
(第1実施形態)
図1を参照して、一実施形態による、水槽内の汚水等を排水する汚水排水用ポンプ設備10の全体構成を説明する。当該汚水排水用ポンプ設備10は、地下、屋内、屋外、屋上および地上等に配置される汚水排水用ポンプ設備として採用することができる。一実施形態による汚水排水用ポンプ設備10は、水槽12と、水槽12の内部に設置された汚水水中モータポンプ20aおよび20bと、水槽12の外部に設置された、複数の汚水水中モータポンプ20aおよび20bを可変速運転する(例えば、複数の汚水水中モータポンプ
20aおよび20bの回転数を可変制御する)ための少なくとも1つのインバータ200aおよび200bと、同じく水槽12の外部に設置された制御装置150と、を備える。
水槽12は、全体として略直方体状(箱状)であり、底面12a、側面12b、および上面12cにより画定される内部空間を有する。流入管15が水槽12の外部から内部に配管される。また、汚水水中モータポンプ20aおよび20bの吐出口6のそれぞれに吐出配管22が接続され、吐出配管22は吐出し合流管として統合される。流入管15を通じて水槽12に汚水等が流入および貯留され、モータポンプ20aおよび/または20bを運転させて汚水等が吐出配管22を通じて水槽12の外部に排水される。以下の説明において、特に汚水水中モータポンプ20の号機を区別する必要がある場合を除き、汚水水中モータポンプ(例えば20aおよび20b)を汚水水中モータポンプ20とし、インバータ(例えば200aおよび200b)をインバータ200と称する。
汚水水中モータポンプ20は、吸込口5を有し羽根車を収容するポンプケーシング部2と、羽根車に回転駆動力を提供するモータ部4と、を備える。汚水水中モータポンプ20が駆動されると、水槽12内の汚水等は、ポンプケーシング部2の吸込口5から吐出口6に圧送される。一例では、汚水水中モータポンプ20は、キャンドモータポンプ等のモータ部4が防水された水中ポンプとするのがよい。これにより、モータ部4が被水しても故障することなく排水可能な排水設備を実現することができる。また、汚水水中モータポンプ20は、モータ部4が気中に露出した状態でも連続運転が可能なように、冷却機構を具備してもよい。一例として、汚水水中モータポンプ20は、搬送液に含まれる固形物の大きさ20mm以下の汚水や雑水等を取り扱う片吸込単段遠心形ポンプとすることができる。
汚水水中モータポンプ20が起動する際に、インバータ200は、汚水水中モータポンプ20に対して1対1で接続される。図1の例では、インバータ200と汚水水中モータポンプ20は共に2台ある。そして、インバータ200aは、動力線50を介して汚水水中モータポンプ20aに接続され、インバータ200bは、動力線50を介して汚水水中モータポンプ20bに接続される。汚水水中モータポンプ20aおよび20bは、接続されたインバータ200aおよび200bによって可変速運転を行うことができる。なお、可変速運転とは、例えば、汚水水中モータポンプ20aおよび20bの運転速度(例えば回転数)を変更可能として、当該汚水水中モータポンプ20aおよび20bを運転することをいう。
なお、汚水水中モータポンプ20の台数は2台に限定されず、1台でも3台以上としてもよい。また、インバータ200の台数も2台に限定されず、3台以上としても或いは1台としてもよい。図1のように、汚水水中モータポンプ20の台数とインバータ200の台数が同一である場合は、汚水水中モータポンプ20とインバータ200の接続は固定であり、1対1で接続されるとよい。
制御装置150は、外部信号等を入力する入力部CNinと、汚水水中モータポンプ20やインバータ200の運転制御信号等を出力する出力部CNoutと、を有する。入力部CNinは、複数の端子もしくはコネクタで構成されており、一例として、水位センサ26に接続されて、汚水水中モータポンプ20の停止、起動および追加等に関する各水位信号が入力される。また、出力部CNoutは、信号ケーブル40を介してインバータ200に接続され、汚水水中モータポンプ20の可変速制御(例えば、回転数の制御)を行う。図1の例では、制御装置150は、インバータ200aおよび200bを通じて、当該制御装置150で決定される回転数にて汚水水中モータポンプ20aおよび20bを運転させるように動作する。また、入力部CNin並びに出力部CNoutによる各機器とのデータのやりとりは、デジタル信号、アナログ信号または通信(シリアル通信、パケッ
ト通信など)等を用いてもよい。
一実施形態による汚水排水用ポンプ設備10では、一般的に汚水を自然流下にて水槽12へ貯水するため、例えば地下などの汚水源よりも低い位置に設置されることがある。よって、制御装置150は、水槽12よりも高い位置に配置されることにより、水槽12から汚水が溢れたときに被水することを防ぐと共に、汚水水中モータポンプ20の運転停止指令等のオペレータによる制御装置150の操作や制御装置150に表示部(不図示)を設けることによる汚水水中モータポンプ20の状態確認を容易にすることができる。また、インバータ200を水槽12よりも高い位置に配置することにより、水槽12から汚水が溢れてもインバータ200が被水することを防ぐと同時に、メンテナンス員は、インバータ200のメンテナンス時に水槽12内に入ることなく交換等の故障対応をすることができる。
また、図1に示すように、一実施形態による汚水排水用ポンプ設備10には、水槽12内の水位を検知する水位センサ26が設置されている。本実施例では、一例として、2台の汚水水中モータポンプ20の並列運転が可能であるとする。制御装置150は、水位センサ26が検知した水位に関する情報を入力部CNinより取り込み、汚水水中モータポンプ20の停止水位HLと、停止水位HLより高い水位である第1起動水位HS1と、第1起動水位HS1より高い水位である第2起動水位HS2と、第2起動水位HS2より高い水位であるポンプ追加水位HS3と、ポンプ追加水位HS3より高い水位である満水水位HFと、を検出する。
制御装置150が検出する停止水位HLは、該停止水位HL以下にて汚水水中モータポンプ20を停止させるための水位であり、水槽12において汚水水中モータポンプ20のポンプケーシング部2の吸込口5以上の高さであって、且つ可能な限り吸込口5と同等の高さに設定するのがよい。これにより、汚水水中モータポンプ20が運転中に空気を吸ってしまうこと、即ち、エア噛みの状態となるのを防止し、且つ汚水水中モータポンプ20の停止後に水槽12に残る汚水等を極力少なくすることができる。
制御装置150が検出する満水水位HFは、水槽12における略満水状態を示す水位とし、満水水位HFにて更に汚水が流入されると水槽12外へ汚水が溢れる虞があると判断する水位である。
制御装置150が検出する第1起動水位HS1は、該起動水位以上にて何れかの汚水水中モータポンプ20を起動させる水位である。例えば、第1起動水位HS1は、吸込口5よりも高い水位とするのがよい。または、第1起動水位HS1をモータ部4が水没する水位とすれば、汚水等によりモータ部4を冷却しつつ汚水水中モータポンプ20を運転することができる。また、汚水水中モータポンプ20が前述した気中連続運転可能なポンプであれば、第1起動水位HS1は、モータ部4以下に設定されてもよい。
制御装置150が検出する第2起動水位HS2は、第1起動水位HS1よりも高い水位である。更に、制御装置150が検出するポンプ追加水位HS3は、第2起動水位HS2以上且つ満水水位HF以下とする。
ここで、制御装置150により検出可能な水位は、これら停止水位HL、第1起動水位HS1、第2起動水位HS2、ポンプ追加水位HS3、および満水水位HFに限定されない。例えば、制御装置150は、第2起動水位HS2よりも高い更なる起動水位HS3,HS4・・・を検出してもよい。一例では、水位センサ26はフロート式のものとして、各水位毎にフロートを設けてもよいし、投げ込み式水位センサのようなアナログ式の水位センサとしてもよい。更には、水位センサ26が故障しても排水を継続できるように予備
用の水位センサを別途設けてもよい。
一実施形態による汚水排水用ポンプ設備10は、汚水水中モータポンプ20に接続されるインバータ200を備えることにより、汚水水中モータポンプ20の吐出量を柔軟に制御し、ポンプの運転時間、停止時間、および起動頻度等を調整して、汚水水中モータポンプ20の状態を適切に維持することができる。具体的には、汚水量が多い建物の汚水排水用ポンプ設備10では、汚水水中モータポンプ20が起動頻度過多となることを防止する。また、特に、大流量の汚水水中モータポンプ20の場合には、悪臭防止のため水槽12を小さくして即時排水を行うと、直ぐに停止水位HLまで到達してしまい、制御装置150による汚水水中モータポンプ20の停止指令が間に合わずエア噛みによるポンプ故障を引き起こす虞がある。そこで、汚水水中モータポンプ20を低速で運転させることにより時間当たりの排水量を少なくすれば、停止指令が間に合わなくなることを防止できるためエア噛みを予防することができる。また、汚水流入量に対して水槽12が大きいと、起動水位HS1まで水位が上昇するのに時間がかかるため汚水水中モータポンプ20の停止時間が長期間となり汚水水中モータポンプ20の羽根車等の可動部分とケーシング等の静止部分とが内部に残留した汚水により錆び付き固着し、ポンプ部2は起動不良を引き起こす虞がある。汚水水中モータポンプ20を低速で運転させることにより時間当たりの排水量を少なくすれば、汚水水中モータポンプ20の運転時間を延長することができ、停止時間を短縮し、汚水水中モータポンプ20の起動不良を予防することができる。
図2は、制御装置150に実装される主要機能を示したブロック図である。図示のように、制御装置150は、汚水水中モータポンプ20およびインバータ200等の状態を検出する検出部160と、各情報処理を実行する処理部170と、各種情報を記憶する記憶部180と、を含む。各機能ブロックは、ソフトウェアおよび/またはハードウェアの一部として実装される。図2の機能ブロックは例示のものであり、これに限定されない。図2に示す以外にも、例えば、汚水水中モータポンプ20や水槽12の状態を表示する表示部、汚水排水用ポンプ設備10の運転停止の指令や各種設定値を変更するための操作を行う操作部を備えてもよい。また、制御装置150は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)もしくはRAM(Random Access Memory)等のメモリを用いずに、リレーシーケンスのみで構成される制御盤としてもよい。
本実施例では、検出部160および処理部170はCPU等の処理装置によって実装される。検出部160は、前述した図1のCNinにて入力された信号の処理を行う。具体的には、検出部160は、これに限定されないが、水位センサ26からの信号を受けることにより汚水等の水位を検知する水位検出部162と、インバータ200との相互作用により該インバータ200の状態を検出するインバータ状態検出部164と、を含む。水位検出部162は、水位センサ26を用いて前述した図1CNinに入力された水位HL、HS1、HS2、HS3、およびHFを判断することによって、水槽12の水位WLがどの間の水位範囲にあるかに関する水位状態を検出する。ここで、水位センサ26がアナログ式の水位センサの場合、制御装置150は、第1起動水位HS1、第2起動水位HS2、ポンプ追加水位HS3または満水水位HFを、それぞれ閾値として記憶部180に記憶し、汚水排水用ポンプ設備10の環境や水槽12の容量等によって、ユーザーが設定変更できるようにするとよい。
インバータ状態検出部164は、インバータ200の電流、電圧、回転数、インバータトリップ等を検出、または、通信にてインバータ200から受け取る各種メッセージを解析することにより、インバータ200の稼働状況(特に故障状態)を判定する。一例として、インバータ200が備える公知の電子サーマルのサーマルトリップ信号にて、インバータ200と接続された汚水水中モータポンプ20の状況を認識することが出来る。サーマルトリップは、汚水水中モータポンプ20が正常に動作できない過負荷状態であること
を示しているため、インバータ状態検出部164は、インバータ200からサーマルトリップをインバータトリップ信号として受け取ると、汚水水中モータポンプ20の過負荷を認識する。
処理部170は、主に、インバータ200へ汚水水中モータポンプ20の各種動作指示を行う。処理部170は、前述した図1の出力部CNoutにて出力する信号を処理する。具体的には、これに限定されないが、インバータ指令部172、ポンプ指令部174、およびタイマ部176を含み、図3から図5で後述する制御フローの動作を実行する。インバータ指令部172は、インバータ状態検出部164から取得したインバータ200の状態や汚水水中モータポンプ20の運転状態等に基づいて、インバータ200と汚水水中モータポンプ20の運転指令、停止指令又は回転数指令値等を判断する。また、その旨をインバータ200等に指示するための信号処理を行う。更に、インバータ指令部172は、水位検出部162の水位状態に応じて汚水水中モータポンプ20の回転数を調整するように指示するための信号処理を行う。
ポンプ指令部174は、水位検出部162、インバータ状態検出部164および設定部182から取得した各種情報に基づいて、運転または停止させる汚水水中モータポンプ20を決定し、インバータ200へ汚水水中モータポンプ20の動作指令を行う。タイマ部176は、汚水水中モータポンプ20の運転時間および停止時間、並びに汚水排水用ポンプ設備10の制御に用いられる各種時間を計測する。一例として、タイマ部176によって各汚水水中モータポンプ20の停止時間が計測され、停止時間が所定の時間以上であるときに、インバータ指令部172およびポンプ指令部174と協働して、各汚水水中モータポンプ20を所定の第3レベルの回転数で運転させる。なお、処理部170の構成はこれらに限定されず、他にも各汚水水中モータポンプ20の起動および停止の回数を計数するカウンタ部(不図示)等を含んでもよい。
記憶部180は、これに限定されないが、揮発性メモリ(例えば、RAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROMおよびフラッシュメモリ等)、または任意の組み合わせで実装される。記憶部180は、汚水排水用ポンプ設備10の制御のための各種設定情報や履歴情報等を格納する。例えば、インバータ200を通じて可変速運転を行う汚水水中モータポンプ20の動作レベルに応じた回転数情報を格納する。回転数情報は、汚水水中モータポンプ20が運転可能な「最高回転数」、「最高回転数」以下である「高」レベルの第2レベルの回転数、および「高」レベルの第2レベルの回転数より低い「低」レベルの第1レベルの回転数の情報等を含む。また、記憶部180は、汚水水中モータポンプ20を起動させる際に、起動する汚水水中モータポンプ20(先発機)をローテーションする設定情報を格納してもよい。具体的には先発機の情報を記憶装置180に記憶し、次に起動するときに先発機をローテーションさせるとよい。また、2台の汚水水中モータポンプ20aおよび20bのうちの1台が交替を伴って運転する交替運転を定期的に行うよう設定してもよい。また、水位センサ26がポンプ追加水位HS3を検出した場合に、追加する汚水水中モータポンプ20に関する設定情報を格納してもよい。これら以外にも、水位センサ26がポンプ追加水位HS3または満水水位HF以上を検出した場合に、汚水水中モータポンプ20を同時に運転可能な並列運転台数を設定してもよい。加えて、各汚水水中モータポンプ20の運転状況の履歴を格納してもよい。また、記憶部180に記憶される値は、制御装置150の表示部(不図示)より、上述した範囲内にて設定変更されてもよい。
ここで、汚水排水用ポンプ設備10は、汚水水中モータポンプ20に接続されるインバータ200を備えることにより汚水水中モータポンプ20の電流一定制御を行うこともできる。具体的には、制御装置150は、モータ4の電流の値が所定の値となるように汚水水中モータポンプ20の回転数制御(即ち、可変速制御)を行う。
図3から図5を参照して、一実施形態による汚水排水用ポンプ設備10が備える制御装置150が、インバータ200と協働して汚水水中モータポンプ20の動作を制御する制御フローS100、S200およびS300について説明する。図3および図4の制御フローS100およびS200に基づく制御動作は、例えば、排水される汚水量が多い建物の汚水排水用ポンプ設備10であって、各汚水水中モータポンプ20の起動および停止の回数が多くなるようなものに好適である。他方、図5の制御フローS300に基づく制御動作は、例えば、水槽12に貯留可能な汚水量が多い汚水排水用ポンプ設備10または排水される汚水量が少ない建物の汚水排水用ポンプ設備10であって、各汚水水中モータポンプ20の停止状態が長期化する傾向にあるようなポンプ設備10に好適である。
制御フローS100、S200およびS300を通じて、図1に示したように汚水水中モータポンプは20aおよび20bの2台が設置され、また、インバータは200aおよび200bの2台が設置されることを想定する。具体的には、インバータ200aは汚水水中モータポンプ20aに接続され、インバータ200bは汚水水中モータポンプ20bに接続される。また、制御装置150は、停止水位HL,第1起動水位HS1、第2起動水位HS2、およびポンプ追加水位HS3を検出可能とし、満水水位HFとポンプ追加水位HS3は同じ水位とする。更に、汚水水中モータポンプ20の回転数は、インバータ200により、最高回転数よりも小さいか同一の回転レベル「高」の第2レベルの回転数と、最高回転数よりも小さい、回転レベル「低」の第1レベルの回転数とを少なくとも含むものとする。
図3の制御フローS100は、ポンプ停止中の状態(S110)であり、ポンプ運転中の状態となるとS140に遷移する。なお、ポンプ停止中の状態とは、汚水排水用ポンプ設備10内の全ての汚水水中モータポンプ20(汚水水中モータポンプ20aおよび20b)が停止している状態のことであり、ポンプ運転中の状態とは、少なくとも1台の汚水水中モータポンプ20が運転している状態のことである。
制御フローS100は、制御装置150に電源が印加されると開始される。または、設定部182からの指示に応じて開始されてもよい。ポンプ停止中の状態の場合(S110)、最初に、制御装置150が第1起動水位HS1以上を検出するかが水位検出部162によって判断される(S120)。水槽12の水位が第1起動水位HS1以上(S120:Yes)と検出された場合は、ポンプ指令部174およびインバータ指令部172によって、汚水水中モータポンプ20aが起動する。また、インバータ指令部172によって、汚水水中モータポンプ20aの回転レベルが「低」の第1レベルの回転数に決定され、その旨がインバータ200aに指示される。これにより、制御装置150は、汚水水中モータポンプ20aを、回転レベル「低」の第1レベルの回転数にて起動させる(S130)。S120では、水位WLが第1起動水位HS1未満から第1起動水位HS1以上となったタイミングであり、S130では、インバータ200aに接続された汚水水中モータポンプ20aのみを、回転数を落として運転させるというものである。これにより、他方の汚水水中モータポンプ20bの不要な起動を回避し、起動頻度過多となるのを抑制することができる。S130の後に、ポンプ運転中の状態に遷移する(S140)。なお、S120がNoの場合は、第1起動水位HS1以上が検出される(S120:Yes)までは次のS130の動作には移行しないように動作を制御する。
ここで、上述のS130では、汚水水中モータポンプ20aを先発機として起動した。汚水水中モータポンプ20aを先発機として記憶部180に記憶させ、次にS130にて汚水水中モータポンプ20を起動するときには、先発機を別の汚水水中モータポンプ20bにローテーションさせてもよい。先発機のローテーション方法は、汚水水中モータポンプ20の配置順でもよいし、停止時間の長い汚水水中モータポンプ20や運転時間の短い汚水水中モータポンプ20を選択してもよい。以下、先発機が汚水水中モータポンプ20
a、追加ポンプを汚水水中モータポンプ20bとして記述するが、先発機が汚水水中モータポンプ20bの場合は、追加ポンプは汚水水中モータポンプ20aとなる。
図4はポンプ運転中の状態(S210)の制御フロー(S200)を示す。制御フローS100で遷移されたポンプ運転中の状態(S140)が図4のS210となる。最初に、制御装置150が停止水位HL以下を検出するかが判断される(S220)。この場合(S220:Yes)は、水槽12の水位WLが十分に下降したものと考え、ポンプ指令部174によって運転中の全ての汚水水中モータポンプを停止する(S230)。S230の後に、ポンプ停止中の状態に遷移(S240)し、図3の制御フローS100のステップS110に戻る。
他方、水槽12の水位WLが停止水位HLより高い(S220:No)場合は、更に、水槽12の水位WLが第2起動水位HS2以上かが判断される(S250)。第2起動水位HS2が検出される(S250:Yes)場合とは、一例では、S130で一定時間、回転レベル「低」の第1レベルの回転数で汚水水中モータポンプ20aを運転させたにも拘わらず、水位WLが下降せず、寧ろ第2起動水位HS2まで上昇した場合である。この場合(S250:Yes)は、インバータ指令部172によって、汚水水中モータポンプ20aの回転レベルが「高」の第2レベルの回転数に決定され、その旨がインバータ200aに指示される(S260)。S260の動作は、運転中の汚水水中モータポンプ20aを、引き続き回転数を上げて運転させ、排水量を増加することで、効率的な水位WLの下降を試行するというものである。汚水水中モータポンプ20aにおいて、回転レベル「高」の第2レベルの回転数は、その後に水位WLが停止水位HLまで下降して全ての汚水水中モータポンプ20が運転を停止する(S220:Yes)まで保持されることになる。このように、一実施形態による汚水排水用ポンプ設備の制御装置150は、複数設定されたモータ回転数のレベルを柔軟に切り替えることを通じて、汚水水中モータポンプ20の多様な運転制御を可能とする。また、運転していない汚水水中モータポンプ20bの不要な起動を回避でき、起動頻度過多となるのを抑制することができる。
次に、水位WLがポンプ追加水位HS3より高い際には、追加可能な汚水水中モータポンプ20bが存在するかがポンプ指令部174によって判断される(S270)。ポンプ追加水位HS3が検出され、且つ追加可能な汚水水中モータポンプ20bが存在する(S270:Yes)場合とは、S260で一定時間、回転レベル「高」の第2レベルの回転数で汚水水中モータポンプ20aを運転させたにも拘わらず、ポンプ追加水位HS3まで上昇した場合である。ここでは、汚水水中モータポンプ20bが追加可能なポンプ(追加ポンプ)として存在するため(S270:Yes)、インバータ指令部172によって、汚水水中モータポンプ20bの回転レベルが「高」の第2レベルの回転数に決定され、その旨がインバータ200bに指示されて、汚水水中モータポンプ20bが始動する。これにより、制御装置150は、汚水水中モータポンプ20aに加え、汚水水中モータポンプ20bも、回転レベル「高」の第2レベルの回転数で並列運転させる(S280)。汚水水中モータポンプ20aおよび20bの2台において、回転レベル「高」の第2レベルの回転数と運転台数は、その後に水位WLが停止水位HLまで下降して(S220:Yes)、給水装置10内の全ての汚水水中モータポンプ20が停止する(S230)まで保持されることになる。
S280の動作は、1台の汚水水中モータポンプ20aのみの運転では排水しきれない状況にあるので、停止中の汚水水中モータポンプ20bを追加で起動させるというものである。つまり、汚水水中モータポンプaを運転させた結果、所定の条件を満たした場合に、停止中の汚水水中モータポンプ20bがはじめて起動される。このようにして、汚水水中モータポンプ20bの不要な起動を回避し、起動頻度過多となるのを抑制することができる。なお、S280で運転が追加される汚水水中モータポンプ20bは予備用のポンプ
としてもよい。S280の結果、制御装置150は、水位WLが停止水位HL以下に下降する(S220:Yes)まで、汚水水中モータポンプ20aおよび20bの2台を同時に回転レベル「高」の第2レベルの回転数にて並列運転させる。S270でポンプ追加水位HS3以上が検出されない場合(S270:No)は、制御装置150は、汚水水中モータポンプ20aを、水位WLが停止水位HL以下に下降する(S220:Yes)まで単独で運転させる。
ここで、水位WLがポンプ追加水位HS3以上に上昇する時は、水槽12に流入される汚水量が非常に多い時間帯であり、汚水水中モータポンプ20aおよび20bの並列運転による排水により、一旦は水位WLがポンプ追加水位HS3より下降しても、またすぐに水位WLがポンプ追加水位以上まで上昇する虞がある。そのため、次に水位WLが停止水位HL以下まで下降し(S220:Yes)汚水水中モータポンプ20aおよび20bが全て停止する(S230)までは、汚水水中モータポンプ20aおよび20bの回転レベル「高」の第2レベルの回転数を保持すると共に、追加した汚水水中モータポンプ20aおよび20bの運転台数も保持し排水を継続して、水槽12外へ汚水が溢れてしまうことを防止する。ここで、S280における回転レベル「高」の第2レベルの回転数を、汚水水中モータポンプ20の吐出量が最高となる「最高回転数」と同じ回転数と設定すれば、S280における排水量は、汚水排水用ポンプ設備10における最大水量となるため、より効果的且つ迅速に排水することが出来る。
例えば、マンションなど、1日を通じて継続的に汚水等が流入され、排水が必要となる汚水排水用ポンプ設備では、汚水水中モータポンプ20の起動および停止の回数が多くなり過ぎ、故障の原因になる。図4に示したように、水槽12の水位が低い時には、インバータ200aを通じて汚水水中モータポンプ20aの回転を低くし、ゆっくり排水することで、汚水水中モータポンプ20bの起動および汚水水中モータポンプ20aの停止の回数が多くならないように制御することができる。また、汚水等の量に見合った適切な汚水水中モータポンプ20の吐出量を柔軟に制御し、汚水水中モータポンプ20の運転時間、停止時間、および起動頻度等を調整可能とするので、汚水水中モータポンプ20が起動頻度過多となるのを抑制し、汚水水中モータポンプ20の状態を良好に維持することができる。更に、モータ回転数のレベルを複数設定すれば、ポンプの吐出量をより適切に制御し、水槽12における効率的な排水を可能となる。また、水槽12内に残る汚水等を極力少なくすることができ、腐敗の量を少なくして悪臭の発生を防止することができる。
図5の制御フローS300は、制御装置150に電源が印加されると開始される(S310)。または、設定部182からの指示に応じてS300が開始されてもよい。最初に、タイマ部176によって、汚水水中モータポンプ20の停止状態の時間が一定期間(例えば、数時間から数日)以上であり且つ水位検出部162によって、水位センサ26が停止水位HL以上を検出するかが判断される(S320)。なお、S320で検出される水位は停止水位HL以外にも第1起動水位HS1としてもよい。ポンプ停止状態の時間が一定期間以上であり、且つ、停止水位HL以上が検出される場合(S320:Yes)は、ポンプ指令部174によって汚水水中モータポンプ20aおよび20bに運転の開始が指示される。また、インバータ指令部172によって汚水水中モータポンプ20aおよび20bの回転レベルが共に「低」の第3レベルの回転数に決定され、その旨がインバータ200に指示される。これにより、制御装置150は、インバータ200aおよび200bに接続された汚水水中モータポンプ20aおよび20bの両方を、回転レベル「低」の第3レベルの回転数の回転数にて同時に並列運転させる(S330)。S330の動作は、水槽12内の水位WLが低く、汚水量が少ないので本来は1台の汚水水中モータポンプ20aのみの使用でも十分であるが、敢えて2台の汚水水中モータポンプ20とも回転レベル「低」の第3レベルの回転数で運転させることにより、汚水水中モータポンプ20の停止状態を長期化させないようにするというものである。また、回転レベル「低」の第3レ
ベルの回転数とすることで、汚水水中モータポンプ20の運転開始後に直ちに停止水位HL以下となるのを防止するというものである。
S330で汚水水中モータポンプ20aおよび20bが並列運転した結果、水位センサ26が停止水位HL以下を検出するかが水位検出部162によって判断される(S340)。停止水位HL以下が検出される場合、即ち、水位WLが停止水位HL以下まで下降した場合(S340:Yes)は、ポンプ指令部174によって並列運転中の汚水水中モータポンプ20aおよび20bが停止される(S350)。停止水位HL以下が検出されない場合(S340:No)は、引き続きS330で汚水水中モータポンプ20aおよび20bの両方を回転レベル「低」の第3レベルの回転数の回転数にて同時に並列運転させる。S350の処理が完了した場合、またはS320がNoである場合、制御フローS300を終了する(S360)。その後は、S310へもどる。
例えば、オフィスビルなど、日中に比べて夜間および休日に排水量が少なくなる汚水排水用ポンプ設備10では、汚水水中モータポンプ20の運転開始後に直ちに停止水位HL以下となり、ポンプ停止が間に合わずに汚水水中モータポンプ20が運転中に空気を吸ってしまいエア噛みによるポンプ故障の原因になり得る。図5の制御フローS300に示したように、全ての汚水水中モータポンプ20を低回転数で同時に運転させるよう制御することにより、ゆっくり水位WLが下降するので、エア噛みによるポンプ故障を回避できる。また、各汚水水中モータポンプ20の停止時間が長期化すると、汚水水中モータポンプ20の羽根車等の可動部分とケーシング2等の静止部分とが残留した汚水により錆び付き固着し、ポンプ起動不良となる虞がある。汚水水中モータポンプ20を定期的に運転することで、このポンプ起動不良を予防することができる。
ここで、図5のS330では、給水装置10内の全ての汚水水中モータポンプ20を運転しているが、これに限らず、任意の台数で運転してもよい。図5のS330ですべての汚水水中モータポンプ20を運転しない場合は、上述した先発機のローテーションを行うとよい。また、図5に示していないが、S330での汚水水中モータポンプ20の運転時間を監視し、このS330における運転時間が所定時間以上経過したらS350に移動しても良い。また、第3レベルの回転数は、具体的には、汚水水中モータポンプ20が、第1起動水位HS1以下且つ停止水位HL以上で上述した所定時間運転しても、モータ部4が過熱され故障することのない回転数以下とするとよい。
図3のS130および図5のS330に関連し、汚水水中モータポンプ20の運転開始時に回転数を小さくするようインバータ200で動作制御すると、モータ4起動に要する起動時の電流や電力を少なくできる点が有利である。災害時等において、自家発電機や蓄電池等の非常用電源を汚水水中モータポンプ20の駆動電源とすることがある。非常用電源では、電源容量不足により発電機がモータ4を起動できないということがないように、始動電流に合わせた容量の発電機が備えられる。一実施形態による汚水排水用ポンプ設備の制御装置150による制御フローS100またはS300を実施することにより、インバータ200により汚水水中モータポンプ20をスロースタートすることが可能となる。そのため、起動時の電流や電力を抑えることがきるので、非常用電源の容量をさげることができる。また、汚水水中モータポンプ20運転時に回転レベル「低」の第3レベルの回転数にて運転することができ、電力使用量を抑えることができる。
なお、図3の制御フローS100および図4の制御フローS200に加えて、図5における制御フローS300を実施しても良い。その場合、S130とS330における回転レベル「低」は、個別の回転数としてもよいし、同じ回転数としてもよい。ここで、S130における回転レベル「低」を第1レベルの回転数、S260における回転レベル「高」を第2レベルの回転数、S330における回転レベル「低」を第3レベルの回転数とし
て、記憶部180に記憶する。同様に、S260における回転レベル「高」とS280における回転レベル「高」も個別の回転数として記憶部180に記憶してもよい。但し、上述した「最高回転数」は、汚水水中モータポンプ20の吐出量が最高となる回転数であり、汚水水中モータポンプ20の効率や性能によって決まる任意の回転数である。また、一般的にポンプの吐出圧は回転数の2乗に比例するため、汚水の排出先と汚水水中モータポンプ20の高低差より回転レベル「低」の第1レベルの回転数および/または第3レベルの回転数の回転数を導き出すことができる。回転レベル「低」の第1レベルの回転数および/または第3レベルの回転数を低くしすぎると吐出圧が不足して排水できない虞があるため、一例として、回転レベル「低」の回転数は「最高回転数」の60%から90%の回転数とするのがよい。
(第1実施形態による汚水排水用ポンプ設備10の変形例)
図6から図8を参照して、図1に示した第1実施形態による汚水排水用ポンプ設備10に関する変形例1から3について説明する。変形例1から変形例3のそれぞれは、前述した第1実施形態に適用されるのみならず、後述する実施形態2から実施形態4における各変形例としても適用可能である。変形例1から変形例3を通じて、汚水排水用ポンプ設備10A、10Bおよび10CにはピットPiが設けられ、該ピットPiの内部空間には、水槽12と、複数の汚水水中モータポンプ20aおよび20bと、が設置される。汚水排水用ポンプ設備10A、10Bおよび10Cの汚水水中モータポンプ20aおよび20bは、図1の汚水排水用ポンプ設備10とは異なり、水槽12の外部に設置され、水槽12の流出口16にそれぞれ接続されるが、それ以外の構成は同じかもしくは同等である。流入管15を通じてピットPi内の水槽12に流入および貯留された汚水等は、汚水水中モータポンプ20aおよび/または20bによって、流出口16および吐出配管22を通じて外部に排水される。
変形例1から変形例3における汚水排水用ポンプ設備10A、10Bおよび10Cでは、図1に示した第1実施形態と同等に、汚水水中モータポンプ20a、20b、インバータ200a、200bは、特に区別する必要がないときには汚水水中モータポンプ20、インバータ200と記し、図1と同等の装置構成については同じ符号を用い、説明を省略する。また、汚水排水用ポンプ設備10A、10Bおよび10Cにおいても図3、図4、図5の制御フローチャートは適用可能である。この際、商用運転(固定速運転)時の回転数は、インバータ200にて指令する回転レベル「高」の第2レベルの回転数または「最高回転数」に相当する。また、インバータ200が接続されていない汚水水中モータポンプ20は、固定速運転ができるのみであり、可変速制御ができない。このため、回転レベルを「低」である第1レベルの回転数もしくは第3レベルの回転数にして運転するステップでは、インバータ200が接続された汚水水中モータポンプ20が優先的に選択されることとし、更にインバータ200が接続された汚水水中モータポンプ20が故障等で選択不可の場合は、実施しないで次のステップへ移行するとよい。
変形例1から変形例3における汚水排水用ポンプ設備10A、10Bおよび10Cでは、汚水水中モータポンプ20は、吸込口5(図1)に吸込配管23が接続されると共に、吐出口6(図1)に吐出配管22が接続される。汚水水中モータポンプ20の吸込配管23と吐出配管22とのそれぞれには、汚水水中モータポンプ20の交換およびメンテナンスのために仕切弁18が設けられるとよい。また、吐出配管22には、汚水水中モータポンプ20の下流側に逆流防止弁17が設けられる。仕切弁18を閉じることにより、水槽12および吐出配管22の汚水等を抜くことなく、汚水水中モータポンプ20の交換およびメンテナンス等を実施することができる。なお、逆流防止弁17は、吐出配管22に代えて、または加えて、吸込配管23に設けられてもよい。
本実施形態の汚水水中モータポンプ20は、モータ部4(図1)が気中に露出した状態に
て、30分以上は支障なく連続運転が可能なポンプとするのがよい。一例では、汚水水中モータポンプ20は、図1に用いた汚水水中モータポンプ20に加えて、モータ部4が気中に露出して連続運転を可能とするための冷却機構を有するとよい。本実施形態における汚水水中モータポンプ20は、水槽12の外部に設置して連続気中運転ができるので、汚水水中モータポンプ20の設置やメンテナンスを容易にすることができる。また、汚水水中モータポンプ20が水槽12外に配置されるため、インバータ200を、ピットPi内且つ水槽12外のモータ部4の直近やモータ部4の上部に配置しても被水する虞が少ない。インバータ200を、モータ部4の直近やモータ部4の上部に配置すれば、モータ部4とインバータ200間の動力線50が短くなるので、配線抵抗が小さくなりエネルギーロスを小さくできる。
図6から図8の汚水排水用ポンプ設備10A、10Bおよび10Cでは、ピットPi内の2台の汚水水中モータポンプ20に対し、制御装置150から接続された少なくとも1台のインバータ200が配置され、汚水水中モータポンプ20に接続される。変形例1から3は、汚水水中モータポンプ20とインバータ200との間の接続態様の点で異なる。
図6の変形例1による汚水排水用ポンプ設備10Aでは、制御装置150、インバータ200aとインバータ200bがケーブル40を介して接続される。ケーブル40の一例としては、制御装置150とインバータ200とはRS485、RS422等のシリアル通信、パケット通信を行うための通信線、アナログ信号やデジタル信号等の信号線等である。更に、インバータ200aは汚水水中モータポンプ20aに接続され、インバータ200bは汚水水中モータポンプ20bに接続される。制御装置150は、汚水水中モータポンプ20aおよび20bの回転数や運転停止をそれぞれ決定し、インバータ200aおよび200bに指令することにより、汚水水中モータポンプ20aおよび20bの回転数の可変速制御を行う。このように、図6の汚水排水用ポンプ設備10Aでは、制御装置150による各汚水水中モータポンプ20aおよび20bの回転数の可変速制御を通じて上述した制御フローS100、S200、およびS300に記載した多様な運転制御を実現可能とする。特に、複数の汚水水中モータポンプ20aおよび20bのそれぞれを、インバータ200aおよび200bにより可変速運転させることによって、汚水水中モータポンプ20aおよび20bの吐出量を汚水水中モータポンプ毎に調整可能とする。これにより、汚水水中モータポンプ20が起動頻度過多となることや、ポンプ停止状態が長期化することを抑制することができる。
図1の実施形態ならびに図6の変形例では、インバータ200aおよび/または200bが故障したことを制御装置150のインバータ状態検出部164が検出した場合、インバータ指令部172は、リトライ信号を送付して、故障したインバータ200を復帰させるように動作してもよい。また、リトライを行っても、故障復帰しない場合は、汚水水中モータポンプ20から接続解除、即ち、切り離すように動作してもよい。当該動作は、例えばインバータ200に備えたスイッチ(非図示)によって実行可能としても良いし、制御装置150に操作部を設けてユーザーの操作にて実行してもよい。インバータ200と接続解除された汚水水中モータポンプ20は、商用電源(非図示)にて固定速運転するように切り替えられる。代替として、インバータ200の故障時は、インバータ200aおよび200bと汚水水中モータポンプ20aおよび20bとの間の全ての接続を解除するように切り替えてもよい。この場合は、インバータ200aおよび200bと接続解除された全ての汚水水中モータポンプ20aおよび20bは、商用電源(非図示)にて固定速運転するように切り替えられてもよい。
図7の変形例2による汚水排水用ポンプ設備10Bでは、インバータ200の台数が汚水水中モータポンプ20の台数よりも少ない。図示した例では、制御装置150と1台のインバータ200aが信号ケーブルもしくは通信ケーブル40を介して接続される。また
、1台のインバータ200aは、2台の汚水水中モータポンプ20aおよび20bの内の何れか一方の汚水水中モータポンプ(ここでは20a)に動力線50を介して1対1で固定的に接続される。制御装置150は、上述した制御フローS100、S200、または/およびS300に従って、回転レベルを「低」の第3レベルの回転数にして運転するステップでは、インバータ200aに接続された汚水水中モータポンプ20aを優先的に選択し可変速運転を行うことにより、汚水水中モータポンプ20aの回転数を可変速制御することができる。また、インバータ200aに接続されていない他方の汚水水中モータポンプ(ここでは20b)に対しては、商用電源にて固定速運転が可能である。汚水水中モータポンプ20bと商用電源の接続部は、リレー等の開閉器51を介して動力線50で接続される。制御装置150からの制御信号に応じて開閉部51を開閉し、接続または接続解除が切り替えられる。汚水水中モータポンプ20bが商用電源に接続されると、汚水水中モータポンプ20bは、当該商用電源の供給に基づく商用運転(固定速運転)が実施される。
インバータ200aが故障したことを制御装置150のインバータ状態検出部164が検出した場合、ポンプ指令部174は、接続された汚水水中モータポンプ20aを停止させてもよい。前述したように、汚水水中モータポンプ20内部の羽根車(不図示)が閉塞してモータが正常に動作できない状態であることを、インバータ200aの電子サーマルを用いることで検出可能である。つまり、電子サーマルにてインバータトリップするような場合は、汚水水中モータポンプ20aが故障したものとして汚水水中モータポンプ20aを停止させてもよいし、汚水水中モータポンプ20aが停止したことで羽根車(不図示)の閉塞が解除されることもあるため、再度水位WLが第1起動水位HS1以上まで上昇したら、汚水水中モータポンプ20aの運転をリトライしてもよい。
このように、図7の変形例2による汚水排水用ポンプ設備10Bでは、インバータ200の台数を減らし、特定の汚水水中モータポンプ20aにのみインバータ200aを接続することにより、インバータ200の台数や開閉器51の個数を減らすことできるため、汚水排水用ポンプ設備10Bは、汚水排水用ポンプ設備10Aおよび10Cと比較して、安価に構成することができる。また、上述した制御フローS100、S200、または/およびS300に従って、回転レベル「低」「高」の第1、第2、および第3レベルの回転数にて可変速制御を行うステップでは、インバータ200aに接続された汚水水中モータポンプ20aを優先して指令することにより、図1の実施形態である汚水排水用ポンプ設備10および図7変形例である汚水排水用ポンプ設備10Aと同様の運転制御を実現可能とする。
図8の変形例3による汚水排水用ポンプ設備10Cでは、図7の汚水排水用ポンプ設備10Bと同様、インバータ200の台数が汚水水中モータポンプ20の台数よりも少ない。具体的には、制御装置150と1台のインバータ200aが信号ケーブル40を介して接続される。また、インバータ200aおよび商用電源と汚水水中モータポンプ20aおよび20bとは、切り替え可能に接続または接続解除される。つまり、インバータ200aは、汚水水中モータポンプ20aまたは20bの何れか一方を選択して、動力線50を介して切り替え可能に1対1で接続される。制御装置150は、汚水水中モータポンプ20aを運転させる際の回転数を決定し、インバータ200aに調整させることにより、汚水水中モータポンプ20aの回転数の可変速制御を行うことができる。インバータ200aに接続されていない他方の汚水水中モータポンプに対しては、商用電源を接続可能である。例えば、制御装置150が制御フローS100におけるステップS130にて、回転レベル「低」の第1レベルの回転数で運転させる汚水水中モータポンプ20を汚水水中モータポンプ20aと決定すると、その汚水水中モータポンプ20aに対してインバータ200aを接続する。また、インバータ200aに接続された汚水水中モータポンプ20aが運転中に汚水槽12内の水位WLがポンプ追加水位HS3以上に上昇(図4:S200
のS270がYes)して、汚水水中モータポンプ20bを追加(図4:S200のS280)するときは、その汚水水中モータポンプ20bを商用運転(固定速運転)させるように商用電源を接続する。これらのインバータ200と汚水水中モータポンプ20、若しくは商用電源と汚水水中モータポンプ20の接続または接続解除は、電源切替装置60を、制御装置150からの制御信号に応じて動作させることで実施することができる。
電源切替装置60による切り替えは、汚水水中モータポンプ20aおよび20bの運転状況に応じて実施されるのがよい。汚水水中モータポンプ20aおよび20bの運転状況は、それぞれの起動頻度、運転時間、および停止時間等に基づいて判断するのがよい。一例として、起動頻度または運転時間の少ない汚水水中モータポンプ20をインバータ200aに接続し、制御フローS100およびS200に記載した汚水水中モータポンプ20aと同じ運転をするとよい。また、他の例としては、前回の先発機が汚水水中モータポンプ20aならば、ローテーションして汚水水中モータポンプ20bを先発機としてもよい。その際、汚水水中モータポンプ20bをインバータ200aに接続し、制御フローS100およびS200に記載した汚水水中モータポンプ20aを汚水水中モータポンプ20bとして運転するとよい。
このように、図8の変形例3による汚水排水用ポンプ設備10Cでは、インバータ200の台数を減らすことにより、汚水排水用ポンプ設備10Aと比較して安価に構成することができる。また、汚水排水用ポンプ設備10Bと比較して、汚水水中モータポンプ20aの可変速制御と汚水水中モータポンプ20bの商用運転とを動的に切り替えることを通じて、多様な運転制御を実現可能とする。特に、汚水水中モータポンプ20の運転状況に応じて動的に決定される汚水水中モータポンプ20を、インバータ200aにより可変速運転させることによって、当該汚水水中モータポンプの吐出量を調整可能とする。これにより、ポンプ状態を適度に維持することができ、特定の汚水水中モータポンプ20が起動頻度過多や積算運転時間の超過となることを抑制することができる。
インバータ200aが故障したことを制御装置150のインバータ状態検出部164が検出すると、インバータ指令部172は、故障したインバータ200aを汚水水中モータポンプ20から接続解除するように動作するのがよい。インバータ200aから接続解除された汚水水中モータポンプ20は、商用電源に接続された状態で引き続き固定速運転するように切り替えられる。図8の汚水排水用ポンプ設備10Cは、2台の汚水水中モータポンプ20aまたは20bをローテーションにより交替運転させる場合に、運転が決定された汚水水中モータポンプ20にインバータ200aを都度切り替えて接続できる点で有利である。
(悪臭防止型排水設備の構成例)
図1を参照して前述した一実施形態による汚水排水用ポンプ設備10は、建物内の汚水を主に公共の下水道管へ排水するための汚水排水用ポンプ設備として、次の図9から図14に示される悪臭防止型排水設備250、300、400および500として適用可能である。図9は第2実施形態における悪臭防止型排水設備250の概略側面図である。図10は第3実施形態における悪臭防止型排水設備300の上層階から見た最下階の概略平面図であり、図11は悪臭防止型排水設備300の概略側面図である。図12は第4実施形態における悪臭防止型排水設備400の概略側面図である。図13は第5実施形態における悪臭防止型排水設備500の上層階から見た最下階の概略平面図であり、図14は悪臭防止型排水設備500の概略側面図である。なお、図6から図8を参照して前述した第1実施形態の変形例2から4による汚水排水用ポンプ設備10A、10Bおよび10Cのそれぞれは、第2実施形態から第5実施形態においても同様に適用可能である。
図9から図14の各悪臭防止型排水設備250、300、400および500では、建
物100の地階部分Bは、公共下水道管80よりも下に位置し、ピットPiよりも上層階で生じた汚水等は、流入管15を介して更に下に設置された排水槽であるピットPi内に設けられた汚水槽12に一時貯留される。その後、汚水等は、汚水水中モータポンプ20によって吐出配管22を通じて汚水ます91に汲み上げられ、汚水ます93を介して公共下水道管80に排水される。なお、建物100の1階以上の部分で生じる汚水等は、通常直接に自然流下で汚水ます91に排水されてもよい。
また、悪臭防止型排水設備250、300、400および500では、ピットPiは、建物100(例えばビル)の地階部分の最下階において公共下水道管80よりも下の位置に底面、側面、および上面により画定される内部空間を画定する。悪臭防止型排水設備250、300、400および500のそれぞれについて、以下に個別に説明する。
(第2実施形態)
図9を参照して、第2実施形態による悪臭防止型排水設備250を説明する。悪臭防止型排水設備250は、ピットPi内に設けられ、地階部分Bからの汚水等を一時貯留する複数基の筒型水槽(バレルBrl−N、バレルBrl−N−1、バレルBrl−2およびバレルBrl−1)と、複数の汚水水中モータポンプ20aおよび20bと、を備える。一実施形態では、複数基の連結されたバレル(Brl−1、Brl−2、Brl−N−1およびBrl−N)が図1で第1実施形態に示した汚水槽12に相当する。つまり、バレルは汚水槽12の一態様である。バレルBrl−1からBrl−Nは、連通管30−1から30−N−1によって連通されている。最下流のバレルBrl−1およびバレルBrl−2に貯留した汚水等を外部に排水するために、当該バレル内部に汚水水中モータポンプ20aおよび20bが設置される。これら以外のバレルにも同様に汚水水中モータポンプ20が設置されてもよい。また、1つのバレルに複数の汚水水中モータポンプ20が配置されてもよいし、汚水水中モータポンプ20は1台でも3台以上でもよい。汚水水中モータポンプ20が設置されるバレルBrl−1およびBrl−2のそれぞれには、水位センサ26が設置されてバレル内部の水位WLを検知する。また、バレルBrl−1からBrl−Nの何れかひとつに水位センサ26が設置され、バレル内部の水位WLを検知してもよい。
更に、汚水水中モータポンプ20の動作を制御する制御装置150および汚水水中モータポンプ20に接続されるインバータ200は、建物100の地階部分においてピットPiよりも上層階Bに設置されるとよい。制御装置150およびインバータ200を上層階Bに設置することにより、メンテナンス等のメンテナンス員による操作を容易にすることができる。特に、インバータ200をピットの上層階Bに設置することにより、インバータ200の故障時の対応やメンテナンスを、ピットPi内に入ることなく容易に実施することができる。
ピットPiには、ピット開口部24aおよび24b(例えば、マンホール)が形成され、ピット開口部24aおよび24bにはピット開口部蓋25aおよび25b(例えば、マンホールの蓋)が取り付けられる。本実施形態では、流入管15は、地階部分Bからピット開口部24aを通じてピットPi内部に配管されているが、流入管15のピットPi内への挿入方法はこの限りではく、ピットPiの側壁や上璧から挿入されてもよい。汚水等は最初にバレルBrl−N内に流入するよう更に配管される。流入管15を介してバレルBrl−N内に流入した汚水等は、下流方向のバレルに順次流出する。バレルBrl−1およびBrl−2内の汚水等は、汚水水中モータポンプ20の各吐出口6(図1)に接続される吐出配管22により、バレルBrl−1およびBrl−2から排水され、汚水ます91へ排水される。なお、図9では、ピット開口部24aおよび24bを別々に設けているが、ピット開口部は1つでも3つ以上でもよい。バレルBrl−2からBrl−Nを台の上に載せることによって、汚水水中モータポンプ20aおよび20bが設置されたバレル
Brl−1およびバレルBrl−2の底面の高さを、他のバレルよりもよりも低くなるように調整するとよい。これにより、汚水等を効果的に汚水水中モータポンプ20aおよび20bが設置されたバレルBrl−1およびバレルBrl−2に案内し、汚水の残量を少なくすることができる。バレル底面の高さは、下流側に向かう程低くなるように調整するとよい。
悪臭防止型排水設備250においても、図3の制御フローS100、図4の制御フローS200、および図5の制御フローS300は適用可能である。特に、悪臭防止型排水設備250では、即時排水を行うために、バレルBrl−1からBrl−Nに貯留可能な汚水量が少ない。このように、貯留可能な汚水量が少ない現場では、例えば図3に示した制御フローを適用してインバータ200に接続された汚水水中モータポンプ20の回転レベルを「低」の第1レベルの回転数にして動作させる(S130)ことで、適切な起動頻度および運転時間で汚水水中モータポンプ20を運転させることができる。また、悪臭防止型排水設備250では、ビルやマンションなどの生活排水を取り扱うため、朝や夕方にバレルBrl−1からBrl−Nに流入する汚水量が増える。そのため、図4に示した制御フローS200を適用してインバータ200に接続された汚水水中モータポンプ20の回転レベルを「高」の第2レベルの回転数にして運転する(S260)ことや運転可能な汚水水中モータポンプ20を追加する(S280)ことで、汚水量が急激に増加しても対応可能である。更に、夜間等の汚水量が少ない時間帯では、図5に示した制御フローS300を適用してインバータ200に接続された汚水水中モータポンプ20の回転レベルを「低」の第3レベルの回転数にして運転することにより、汚水水中モータポンプ20の停止時間の長期化を防止し、錆付きロックによる起動不良を防止することができる。
(第3実施形態)
図10および図11を参照して、第3実施形態による悪臭防止型排水設備300を説明する。第2実施形態による悪臭防止型排水設備250と同様、悪臭防止型排水設備300でも汚水槽12としてバレルがピットPi内に設置される。悪臭防止型排水設備300では、2基のBrl−1およびBrl−2が設置され、連通管30によって連通される。また、ピットPi内において、複数の汚水水中モータポンプ20aおよび20bがバレルBrl−1およびBrl−2の外部にそれぞれ設置されている。具体的には、バレルBrl−1およびBrl−2の底面部に流出口16をそれぞれ設け、当該流出口16が、ピットPi内部で且つバレルBrl−1およびBrl−2外部に設置した汚水水中モータポンプ20aおよび20bの流入口と吸込配管23を通じてそれぞれ接続されている。
更に、汚水水中モータポンプ20の動作を制御する制御装置150および汚水水中モータポンプ20に接続されるインバータ200は、建物100の地階部分においてピットPiよりも上層階Bに設置されるとよい。制御装置150およびインバータ200を上層階Bに設置することにより、メンテナンス等のメンテナンス員による操作を容易にすることができる。特に、インバータ200をピットの上層階Bに設置することにより、インバータ200の故障時の対応やメンテナンスを、ピットPi内に入ることなく容易に実施することができる。ただし、第3実施形態による悪臭防止型排水設備300では、汚水水中モータポンプ20がバレル外に配置され気中運転されるため、インバータ200は、ピットPi内且つバレル外のモータの直近や上部に配置してもよい。そうすることで、モータ部4とインバータ200間の動力線50が短くなるので、配線抵抗が小さくなりエネルギーロスを小さくできる。
ピットPiには、ピット開口部24が形成され、ピット開口部24には蓋25が取り付けられる。本実施形態では、流入管15は、地階部分Bからピット開口部24を通じてピットPi内部に配管されているが、流入管15のピットPi内への挿入方法はこの限りではく、ピットPiの側壁や上璧から挿入されてもよい。汚水等は最初にバレルBrl−2
内に流入するよう配管される。流入管15を介してバレルBrl−2内に流入した汚水等は、連通管30を通じて下流方向のバレルBrl−1に流出される。バレルBrl−1およびBrl−2内の汚水等は、流出口16および吸込配管23を通じて汚水水中モータポンプ20によって排水される。つまり、汚水等は、汚水水中モータポンプ20の各吐出口6(図1)に接続される吐出配管22を通じて汚水ます91へ排水される。
第3実施形態による悪臭防止型排水設備300の変形例として、汚水水中モータポンプ20のうちのいくつかを、第2実施形態による悪臭防止型排水設備250のようにバレル内に設置してもよい。つまり、汚水水中モータポンプ20を、図10および図11のようにバレル外に設置するのみならず、図9のようにバレル内にも設置してもよい。なお、ピットPiに設置するバレルの基数は第2実施形態のように3つ以上としても、または1つとしてもよいし、汚水水中モータポンプ20が接続されない予備のバレルを設置してもよい。また、ピットPiに設置する汚水水中モータポンプ20の台数も1台としても3台以上としてもよい。更に、ピット開口部24は、第2実施形態のように2つとしても、または3つ以上としてもよい。加えて、図11では、水位センサ26をフロート式のものとして示した(フロート26aおよび26b)が、これに限定されず、例えば、投げ込み式水位センサのようなアナログ式の水位センサとしてもよい(以降の図12および図14でも同様である。)。仕切弁18および逆流防止弁17の各機能については、図6に関して前述したとおりであり、ここでの説明は省略する(以降の図13でも同様である。)。
本実施形態でも図3、4、5の制御フローS100,S200,S300にて汚水水中モータポンプ20の動作の制御を行うことができる。特に、悪臭防止型排水設備300では、汚水水中モータポンプ20をバレル外へ設置するため、悪臭防止型排水設備250と比較してバレルに貯留可能な汚水量が多いので、夜間等の汚水量が少ない時間帯では起動水位HS1まで汚水が上昇するのに時間がかかる。よって、図5に示した制御フローS300を適用してインバータ200に接続された汚水水中モータポンプ20の回転レベルを「低」の第3レベルの回転数にして運転することにより、汚水水中モータポンプ20の停止時間の長期化するのを防止し、錆付きロックによる汚水水中モータポンプ20の起動不良を防止することができる。
(第4実施形態)
図12を参照して、第4実施形態による悪臭防止型排水設備400を説明する。悪臭防止型排水設備400は、ピットPi内に設けられた汚水槽12−1と、汚水槽12−1内に設置された複数の汚水水中モータポンプ20aおよび20bと、を備える。汚水槽12−1は、複数のパネル部材が連結されることにより形成される。全体として略直方体状(箱状)であり、底面12−1a、側面12−1b、および上面12−1cにより画定される内部空間を有している。図12の例では、一点鎖線によって汚水槽12−1における複数のパネル部材の区切りを示す。汚水槽12−1は任意の枚数のパネル部材で形成されればよい。複数のパネル部材は、例えば樹脂または金属により形成される。また、パネル部材は、複数層の素材により形成されてもよく、例えば繊維強化プラスチック(FRP)、合成樹脂発泡体、および、合成樹脂外装などが積層されて形成されてもよい。汚水槽12−1は、図1における水槽12とすることができる。
制御装置150およびインバータ200は、建物100の地階部分においてピットPiよりも上層階Bに設置される。制御装置150およびインバータ200を上層階Bに設置することにより、メンテナンス等のメンテナンス員による操作を容易にすることができる。特に、インバータ200をピットの上層階Bに設置することにより、インバータ200の故障時の対応やメンテナンスを、ピットPi内に入ることなく容易に実施することができる。
なお、汚水槽12−1のパネル部材は、一辺がピット開口部24の径より小さく、ピット開口部24より搬入可能とする。これにより、ピットPi内で汚水槽12−1が組立て可能であり、建物100から排出される汚水量が変化した場合は、汚水槽12−1の大きさを変更することも可能である。
汚水槽12−1は、建物100の規模および地階部分の水の使用量に応じて、汚水の流入量に見合った水を貯留することができ、且つ、予備の容量を備えるように形成されればよい。汚水槽12−1には、上面12−1cに開口部13が形成されており、開口部13は蓋14で覆われる。汚水槽12−1には、蓋14を貫通して流入管15が内部に挿入される。流入管15は、地階部分より配管され、地階部分において発生した汚水等を汚水槽12−1内に流入させる。ただし、流入管15は、汚水槽12の蓋14とピットPiの蓋25とを貫通するものに限定されず、汚水槽12−1の側面12−1bまたは上面12−1cを貫通してもよい。開口部13は、汚水水中モータポンプ20の上方に形成され、汚水水中モータポンプ20が通過可能な大きさに形成される。具体的には、汚水槽12−1内に2台の汚水水中モータポンプ20が設置され、各汚水水中モータポンプ20aおよび20bの位置に対応して、開口部13および蓋14がそれぞれ設けられてもよい。そうすれば、例えば吊り具を用いて汚水水中モータポンプ20aおよび20bを鉛直方向に移動させることにより、汚水槽12−1内に汚水水中モータポンプ20を設置したり汚水槽12−1から取り出したりすることができる。つまり、汚水槽12−1の汚水等を抜くことなく、汚水水中モータポンプ20aおよび20bの交換およびメンテナンス等を実施することができる。本実施形態では、流入管15は、地階部分Bからピット開口部24を通じ、また汚水槽12−1の開口部13を通じて汚水槽12−1内部に配管されているが、流入管15のピットPi内への挿入方法はこの限りではく、ピットPiの側壁や上璧から挿入されてもよい。汚水槽12−1内では複数の汚水水中モータポンプ20aおよび20bの各吐出口6(図1)に吐出配管22が接続され、汚水槽12−1の外部、且つピットPi内部で統合されて汚水ます91側に接続される。つまり、汚水等は、汚水水中モータポンプ20aおよび20bの各吐出口6(図1)に接続される吐出配管22により、ピット開口部24を通じて汚水ます91へ排水される。
悪臭防止型排水設備400においても、図3の制御フローS100、図4の制御フローS200、図5の制御フローS300は適用可能である。特に、悪臭防止型排水設備400では、即時排水を行うために、汚水槽12−1に貯留可能な汚水量が少ない。このように、貯留可能な汚水量が少ない現場では、例えば制御フローS100を適用してインバータ200に接続された汚水水中モータポンプ20の回転レベルを「低」の第1レベルの回転数にして動作させる(S130)ことで、適切な起動頻度および運転時間で汚水水中モータポンプ20を運転させることができる。また、悪臭防止型排水設備400では、ビルやマンションなどの生活排水を取り扱うため、朝や夕方に汚水量が増える。そのため、図4に示した制御フローS200を適用してインバータ200に接続された汚水水中モータポンプ20の回転レベルを「高」の第2レベルの回転数にして運転する(S260)ことや運転可能な汚水水中モータポンプ20を追加する(S280)ことで、汚水量が急激に増加しても対応可能である。更に、夜間等の汚水量が少ない時間帯では、図5に示した制御フローS300を適用してインバータ200に接続された汚水水中モータポンプ20の回転レベルを「低」の第3レベルの回転数にして運転することにより、汚水水中モータポンプ20の停止時間の長期化を防止し、錆付きロックによる起動不良を防止することができる。
(第5実施形態)
図13および図14を参照して、第5実施形態による悪臭防止型排水設備500を説明する。悪臭防止型排水設備500は、ピットPi内に設けられた汚水槽12−2と、汚水槽12−2外に設置された複数の汚水水中モータポンプ20aおよび20bと、を備える
。ポンプ20aおよび20bは吸込配管23を通じて汚水槽12の流出口16に接続される。汚水槽12−2は、第4実施形態の悪臭防止型排水設備400が備える汚水槽12−1と同様の構成を有する。即ち、複数のパネル部材が連結されることにより形成される。汚水槽12−2は、汚水槽12−1と同様に図1における水槽12とすることができる。
更に、制御装置150およびインバータ200は、建物100の地階部分においてピットPiよりも上層階Bに設置される。制御装置150およびインバータ200を上層階Bに設置することにより、メンテナンス等のメンテナンス員による操作を容易にすることができる。特に、インバータ200をピットの上層階Bに設置することにより、インバータ200の故障時の対応やメンテナンスを、ピットPi内に入ることなく容易に実施することができる。ただし、第5実施形態による悪臭防止型排水設備500では、汚水水中モータポンプ20が水槽12−2外に配置され気中運転されるため、インバータ200は、ピットPi内且つバレル外のモータの直近や上部に配置してもよい。そうすることで、モータ4とインバータ200間の動力線50が短くなるので、配線抵抗が小さくなりエネルギーロスを小さくできる。
汚水槽12−2では、底面12−2aに凹部を設け汚水を案内するようにし、この凹部の側面12−2bの底面近傍に流出口16が設けられてもよい。この場合、ポンプ20の吸込配管23の下端の高さは流出口16の下端の高さ以下なるように設計されている。更には、汚水槽12の底面12aには、流出口16から遠いほど高さが大きく、流出口16に近いほど高さが小さくなる傾向に傾斜が設けられるものとした。これにより、汚水槽12内の汚水等を更に効果的に流出口16に案内することができ且つポンプ20の空運転を防ぎ、更には悪臭の発生を防止できる。汚水槽12−2に貯留した汚水等は、流出口16および吸込配管23を通じて汚水水中モータポンプ20によって排水される。即ち、汚水水中モータポンプ20の各吐出口6(図1)に接続される吐出配管22およびピット開口部24を通じて、汚水等は汚水ます91へ排水される。
悪臭防止型排水設備500においても、図3の制御フローS100、図4の制御フローS200、図5の制御フローS300は適用可能である。特に、悪臭防止型排水設備500では、即時排水を行うために、汚水槽12内の底面12−2aに凹部や傾斜を設け、汚水等を更に効果的に流出口16に案内することができるため、起動水位HS1から停止水位HLに達するまでの時間が短い。そのため、例えば図3に示した制御フローを適用してインバータ200に接続された汚水水中モータポンプ20の回転レベルを「低」の第1レベルの回転数にして動作させる(S130)ことで、適切な起動頻度および運転時間で汚水水中モータポンプ20を運転させることができるとともに、汚水水中モータポンプ20の停止遅延によるエア噛みを防止することができる。また、悪臭防止型排水設備500では、ビルやマンションなどの生活排水を取り扱うため、朝や夕方に汚水量が増える。そのため、図4に示した制御フローS200を適用してインバータ200に接続された汚水水中モータポンプ20の回転レベル「高」の第2レベルの回転数にして運転する(S260)こと、および運転可能な汚水水中モータポンプ20を追加する(S280)ことで、汚水量が急激に増加しても対応可能である。更に、夜間等の汚水量が少ない時間帯では、図5に示した制御フローS300を適用してインバータ200に接続された汚水水中モータポンプ20の回転レベルを「低」の第3レベルの回転数にして運転することにより、汚水水中モータポンプ20の停止時間の長期化を防止し、錆付きロックによる起動不良を防止することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその均等物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、
または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、実施形態および変形例の任意の組み合わせが可能であり、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
Brl−1、Brl−2、Brl−N−1、Brl−N…バレル(筒型水槽)
B…地階部分(上層階)
Pi…ピット
2…ポンプケーシング部
4…モータ部
5…吸込口
6…吐出口
10、10A、10B、10C…汚水排水用ポンプ設備
12、12−1、12−2…水槽
12a…水槽12の底面
12b…水槽12の側面
12c…水槽12の上面
12−1a…水槽12−1の底面
12−1b…水槽12−1の側面
12−1c…水槽12−1の上面
12−2a…水槽12−2の底面
12−2b…水槽12−2の側面
12−2c…水槽12−2の上面
13…開口部
14…蓋
15…流入管
16…流出口
17…逆流防止弁
18…仕切弁
20、20a、20b…汚水水中モータポンプ
22…吐出配管
23…吸込配管
24、24a、24b…ピット開口部
25、25a、25b…ピット開口部蓋
26…水位センサ
26a、26b…フロート
30、30−1、30−N−1…連通管
40…信号ケーブル(通信ケーブル)
50…動力線
51…開閉器
60…電源切替装置
80…公共下水道管
91、93…汚水ます
100…建物
150…制御装置
160…検出部
162…水位検出部
164…インバータ状態検出部
170…処理部
172…インバータ指令部
174…ポンプ指令部
176…タイマ部
180…記憶部
182…設定部
200、200a、200b…インバータ
250、300、400、500…悪臭防止型排水設備

Claims (14)

  1. 水槽内の汚水を排水する汚水排水用ポンプ設備であって、
    複数台の汚水水中モータポンプと、
    前記汚水水中モータポンプを可変速運転するための少なくとも1つのインバータと、
    を備え、
    前記少なくとも1つのインバータは、前記複数台の汚水水中モータポンプのうちの少なくとも1つと1対1で接続されることを特徴とする、汚水排水用ポンプ設備。
  2. 前記汚水排水用ポンプ設備は制御装置を更に備え、前記汚水水中モータポンプの台数と前記インバータの台数が同一であり、
    前記制御装置は、複数台の前記インバータに接続された汚水水中モータポンプの可変速制御を行うことを特徴とする、請求項1に記載の汚水排水用ポンプ設備。
  3. 前記汚水排水用ポンプ設備は制御装置を更に備え、前記汚水水中モータポンプの台数よりも前記インバータの台数が少なく、
    前記制御装置は、前記複数台の汚水水中モータポンプのうち前記インバータに接続された汚水水中モータポンプの可変速制御を行い、
    前記制御装置は、前記汚水水中モータポンプの運転状況に応じて、前記インバータに接続する前記汚水水中モータポンプを選択し、可変速制御する前記汚水水中モータポンプを切り替えることを特徴とする、請求項1に記載の汚水排水用ポンプ設備。
  4. 請求項2または3に記載の汚水排水用ポンプ設備であって、
    前記制御装置は、
    前記水槽の水位を検知する水位センサからの信号を受けることにより、第1起動水位を検出可能であり、且つ
    汚水水中モータポンプの最高回転数よりも小さい第1レベルの回転数を記憶し、
    更に、前記制御装置は、
    全ての前記汚水水中モータポンプが停止中に、汚水水中モータポンプの吸込口より高い水位である第1起動水位以上に前記水位が上昇したのを検出したら、複数台の前記インバータに接続された前記汚水水中モータポンプを前記第1レベルの回転数にて運転させるように構成される、汚水排水用ポンプ設備。
  5. 請求項4に記載の汚水排水用ポンプ設備であって、
    前記制御装置は、
    前記水位センサからの信号を受けることにより、停止水位と前記第1起動水位よりも高い第2起動水位とを検出可能であり、
    前記第1レベルの回転数よりも大きい第2レベルの回転数を記憶すると共に
    更に、前記制御装置は、
    前記第2起動水位以上に前記水位が上昇したのを検出したら、
    前記インバータに接続された運転中の前記汚水水中モータポンプを前記第2レベルの回転数にて運転させ、
    且つ、前記水位が停止水位以下となり全ての前記汚水水中モータポンプを停止させるまで、前記第2レベルの回転数を保持するように構成される、
    汚水排水用ポンプ設備。
  6. 請求項5に記載の汚水排水用ポンプ設備において、
    前記制御装置は、
    前記水位センサからの信号を受けることにより、前記第2起動水位以上であり前記水槽が略満水状態となる満水水位を検出可能であり、且つ
    前記汚水水中モータポンプの最高回転数を記憶すると共に
    更に、前記制御装置は、
    前記満水水位を検出した時に、並列運転にて運転可能な全ての前記汚水水中モータポンプを運転していると共に、
    前記インバータに接続された運転中の前記汚水水中モータポンプを前記最高回転数にて運転させ、
    且つ前記水位が前記停止水位以下となり全ての前記汚水水中モータポンプを停止させるまで、前記インバータに接続された運転中の前記汚水水中モータポンプの回転数と運転中の前記汚水水中モータポンプの運転台数とを保持するように構成される、汚水排水用ポンプ設備。
  7. 請求項2から4の何れか一項に記載の汚水排水用ポンプ設備であって、
    前記制御装置は、
    前記水槽の水位を検知する水位センサからの信号を受けることにより、停止水位を検出可能であり、且つ
    汚水水中モータポンプの最高回転数よりも小さい第3レベルの回転数を記憶し、
    更に、前記制御装置は、
    全ての前記汚水水中モータポンプの停止時間が所定時間経過した後に、前記水位が前記停止水位以上であることを検出したら、前記インバータに接続された前記汚水水中モータポンプを、前記第3レベルの回転数にて運転させるように構成される、汚水排水用ポンプ設備。
  8. 請求項5または6に記載の汚水排水用ポンプ設備であって、
    前記制御装置は、
    汚水水中モータポンプの最高回転数よりも小さい第3レベルの回転数を記憶し、
    更に、前記制御装置は、
    全ての前記汚水水中モータポンプの停止時間が所定時間経過後に、前記水位が前記停止水位以上であることを検出したら、前記インバータに接続された前記汚水水中モータポンプを、前記第3レベルの回転数にて運転させるように構成される、汚水排水用ポンプ設備。
  9. 前記制御装置および前記インバータは前記水槽より高い位置に配置される、請求項2から8の何れか一項に記載の汚水排水用ポンプ設備。
  10. 請求項1から9の何れか一項に記載の汚水排水用ポンプ設備において具備される、汚水水中モータポンプ。
  11. 請求項1から9の何れか一項に記載の汚水排水用ポンプ設備が適用される、悪臭防止型排水設備。
  12. 水槽内の汚水を排水する汚水排水用ポンプ設備において使用される制御装置であって、前記汚水排水用ポンプ設備は、
    複数台の汚水水中モータポンプと、
    前記複数台の汚水水中モータポンプのうちの少なくとも1つと1対1で接続され、前記接続された汚水水中モータポンプの回転数を制御するための少なくとも1つのインバータと、を有し、
    当該制御装置は前記複数台の汚水水中モータポンプの動作を制御することを特徴とする、制御装置。
  13. 前記制御装置は、前記水槽より高い位置に設置されることを特徴とする、請求項12に
    記載の制御装置。
  14. 前記汚水排水用ポンプ設備は、
    建物の地階部分において公共下水道管よりも下の位置に内部空間を画定するピットと、
    前記ピットの内部空間に配置される汚水槽と、を有した悪臭防止型排水設備に適用され、
    前記制御装置および前記インバータは、前記ピットよりも上層階に設置されることを特徴とする、請求項13に記載の制御装置。
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