JP2018118929A - 金属有機構造体の製造方法 - Google Patents

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隆夫 増田
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Abstract

【課題】水性溶媒中で、粒径が小さく、その粒径分布が単分散性である金属有機構造体を製造する方法を提供する。
【解決手段】金属イオンと、金属イオンに配位した有機化合物とからなる金属有機構造体を製造する方法であって、金属イオンと有機化合物とを、水溶媒中、界面活性剤の存在下で接触させて、金属有機構造体を得る工程を含み、金属イオンが、亜鉛イオン、またはコバルトイオンである、金属有機構造体の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、金属有機構造体の製造方法に関する。
近年、新しい多孔質物質として、金属有機構造体(MOF:Metal−Organic Framework)と呼ばれる新しい多孔質物質が注目されている。これは、金属塩が溶液に溶解して生じる金属イオンと、その金属イオンと配位結合を形成する有機配位子が、配位結合を形成して生成する、結晶性の規則的な多孔質物質である。金属イオンと有機配位子の組み合わせから多くの種類が報告されている。金属有機構造体は、細孔径は0.3nm程度から3nm程度であり、比表面積は1000〜2000m/g程度から最大では5000m/gを超えるものまで報告されている。この規則的な細孔径と高い比表面積を有する金属有機構造体の特徴を利用して、新しい多孔質膜の開発が進められてきた。
金属有機構造体は従来、有機溶媒中で、金属イオンと配位子となる有機化合物とを反応させることにより製造されてきた。例えば、特許文献1では、水和した硝酸塩とイミダゾール型の有機化合物とをN,N−ジエチルホルムアミド中で混合し、その後、得られた溶液を48〜96時間、85〜150℃で加熱することにより、金属有機構造体の1種であるゼオライト様イミダゾレート構造体(ZIF)を得ている。
上述のような有機溶媒を使用する方法に対し、環境面への配慮から、水性溶媒を使用する方法が提案されている。例えば、特許文献2では、DMF等の有機溶媒に、水、アンモニア水およびエタノールなどの水性溶媒を混合した混合溶媒中で、ゼオライト様イミダゾレート構造体を調製する方法が提案されている。
米国特許出願公開第2007/0202038号明細書 特開2016−185969号公報
しかし、有機溶媒を使用する従来の方法では、有機廃液が生じることに加え、廃液中に未反応の有機化合物が多量に残存するため、製造コストの観点から改善の余地があった。また、水性溶媒を用いる方法を提案する特許文献2においても、反応系から有機溶媒を完全に排除できていない。
本発明者らは、水性溶媒中で金属有機構造体を作製するにあたり、反応系に界面活性剤を添加することにより、粒径が小さく、その粒径分布が単分散性である金属有機構造体が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、
金属イオンと、前記金属イオンに配位した有機化合物とからなる金属有機構造体を製造する方法であって、
前記金属イオンと前記有機化合物とを、水溶媒中、界面活性剤の存在下で接触させて、前記金属有機構造体を得る工程を含み、
前記金属イオンが、亜鉛イオン、またはコバルトイオンである、金属有機構造体の製造方法が提供される。
本発明によれば、有機廃液を生じず、製造工程が簡便であり、小粒径の金属有機構造体を製造する方法が提供される。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態の方法で製造される金属有機構造体は、金属イオンと、当該金属イオンに配位した有機化合物とからなり、ここで当該金属イオンは、亜鉛イオン、またはコバルトイオンである。このような金属イオンは、有機化合物と配位結合している。この金属有機構造体は、一種の金属イオンのみを有することが好ましい。
本実施形態において金属有機構造体を製造する方法は、金属イオンと有機化合物とを、水溶媒中、界面活性剤の存在下で接触させて、金属有機構造体を得る工程を含む。
水溶媒中、界面活性剤の存在下で上記反応を行うことにより、小粒径であり、その粒径分布が単分散に近い金属有機構造体を良好に作製することができる。ここで、本実施形態において、小粒径とは、平均粒径が、10nm以上1000nm以下であることをいう。また、単分散性とは、粒度分布の広さの指標である「d90/d10」の値が1.0以上3.0以下のことをいう。なお、「d90/d10」の値は、1に近いほど単分散に近い。本実施形態の金属有機構造体は、上記範囲の粒径および分散性を有することにより、吸着剤としての用途に好適に用いることができる。
さらに、本発明者らにより、界面活性剤の存在下、水溶媒中で金属イオンと有機化合物とを反応させることにより、用いる有機化合物の量を低減させた場合であっても、小粒径の金属有機構造体が高収率で生成されることが見出された。その理由は必ずしも明らかではないが、界面活性剤が水溶液中で、金属イオンと有機化合物の反応場となるミセルを形成し、このミセル内に、ミセル外より高濃度の金属イオンと有機化合物とが存在し得るためと考えられる。また、界面活性剤の親水基により、ミセル内への金属イオンの侵入が抑制され、その結果、ミセル内では、金属イオンに対して過剰の有機化合物が存在することとなるため、小粒径の金属有機構造体が生成すると考えられる。本発明者らにより、界面活性剤の親水基の鎖長を調整することにより、このミセル内への金属イオンの分配の程度が制御され、その結果、得られる金属有機構造体の粒径および粒径分布が制御されることが見出された。
本実施形態の方法において用いられる界面活性剤は、非イオン性界面活性剤またはイオン性界面活性剤のいずれも用いることができる。イオン性界面活性剤としては、公知のカチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、および両性界面活性剤を用いることができる。カチオン性界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩等が挙げられる。アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸塩、モノアルキル硫酸塩、アルキルポリオキシエチレン硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、モノアルキルリン酸塩等が挙げられる。両性界面活性剤としては、アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルカルボキシベタイン等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアリールエーテル、ポリオキシアルキレンアラキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド等が例示される。中でも、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアラルキルエーテルを用いることが好ましい。これらの界面活性剤は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、少量用いた場合であっても小粒径の金属有機構造体が得られることから、非イオン性界面活性剤を用いることが好ましい。
上記のポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、式(1)で表される化合物を用いることが好ましい。
2m+1−O−(CHCHO)H (1)
ここで、式(1)において、mは、2〜20の整数であり、nは、2〜60の整数である。
好ましくは、式(1)において、mは、4〜20の整数であり、nは、5〜50の整数である。
上記のポリオキシエチレンアラルキルエーテルとしては、式(2)で表される化合物を用いることが好ましい。
2m−1−O−(CHCHO)H (2)
ここで、式(2)において、mは、2〜20の整数であり、nは、2〜60の整数である。
好ましくは、式(2)において、mは、4〜20の整数であり、nは、5〜50の整数である。
上記のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルとしては、式(3)で表される化合物を用いることが好ましい。
R−O−(CHCHO)H (3)
ここで、式(3)において、Rは、置換または非置換の芳香族基であり、nは、2〜60の整数である。
好ましくは、式(3)において、Rは、フェニル基、または炭素数1〜20の直鎖または分枝鎖のアルキル基を有するフェニル基であり、nは、5〜50の整数である。
上述の非イオン性界面活性剤は、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。上述の非イオン性界面活性剤を用いることにより、小粒径であるとともに、その粒径分布が単分散性である金属有機構造体が生成し得る。
一実施形態において、用いられる非イオン性界面活性剤のHLB(Hydrophile−Lipophile Balance)値は、5以上20以下であることが好ましく、8以上19以下であることがより好ましい。上記範囲のHLB値を有する非イオン性界面活性剤を用いることにより、小粒径であるとともに、その粒径分布が単分散性である金属有機構造体が生成し得る。
ここで、HLBは、界面活性剤の分野で使用される親水性−疎水性バランスであり、本実施形態においては、下記の川上式を用いる。
HLB=7+11.7×log(M/M
ここで、Mは、親水基の分子量を表し、Mは疎水基の分子量を表す。
本実施形態の方法において、用いる有機化合物の量は、金属イオン1モルに対して、20モル以上100モル以下であってもよく、20モル以上80モル以下であってもよい。上述のように、界面活性剤の存在下で金属イオンと有機化合物とを反応させることにより、金属イオンに対して大過剰の有機化合物を用いることなく、小粒径の金属有機構造体を高収率で得ることができる。
本実施形態の金属有機構造体の製造方法において、用いる界面活性剤の量は、金属イオン1モルに対して、0.005モル以上1モル以下である。上記範囲で界面活性剤を用いることにより、小粒径であるとともに、その粒径分布が単分散性の金属有機構造体を得ることができる。
本実施形態の方法により得ることができる金属有機構造体としては、亜鉛イオンまたはコバルトイオンとイミダゾール化合物とから形成されるイミダゾレート構造体等が挙げられる。
金属イオンが亜鉛イオンである態様において、用いられる有機化合物はイミダゾール化合物であることが好ましい。イミダゾール化合物としては、2−メチルイミダゾール、イミダゾール−2−カルボアルデヒド、5−アザベンゾイミダゾール、4−アザベンゾイミダゾール等が挙げられるがこれらに限定されない。中でも、2−メチルイミダゾールまたはイミダゾール−2−カルボアルデヒドが好ましく用いられる。
金属イオンがコバルトイオンである態様において、用いられる有機化合物はイミダゾール化合物であることが好ましい。イミダゾール化合物としては、2−メチルイミダゾール、イミダゾール−2−カルボアルデヒド、5−アザベンゾイミダゾール、4−アザベンゾイミダゾール等が挙げられるがこれらに限定されない。中でも、2−メチルイミダゾールが好ましく用いられる。
一実施形態において、金属イオンは、金属塩を水に溶解することにより生じる。金属塩としては、金属硝酸塩、金属硫酸塩、金属塩化物、金属臭化物、金属ヨウ化物、金属フッ化物、金属炭酸塩、金属蟻酸塩、金属リン酸塩、金属硫化物および金属水酸化物等が挙げられるが、これらに限定されない。
一実施形態において、上記方法は、金属イオンと界面活性剤とが溶解した水溶液と、所定量の有機化合物を含む水溶液とを混合することにより実施されることが好ましい。混合は、大気圧下で、10℃〜30℃の温度範囲、好ましくは15℃〜25℃の温度で実施されることが好ましい。また上述の混合は、撹拌または振とう下で実施されることが好ましい。得られた金属有機構造体は、例えば、濾過または遠心分離により反応溶液から分離することができる。分離した金属有機構造体は、必要に応じて洗浄、乾燥してもよい。乾燥は、60℃〜200℃、好ましくは80℃〜180℃、より好ましくは100℃〜150℃の温度で実施される。
本実施形態の方法により得られる金属有機構造体は、小粒径であり、平均粒径が、10nm以上1000nm以下であり、好ましくは、20nm以上500nm以下である。また、本実施形態の方法により得られる金属有機構造体は、その粒径分布が単分散性であり、d90/d10の値が、1.0以上3.0以下であり、好ましくは1.0以上2.0以下である。また、d90/d50の値が、1.0以上3.0以下であり、好ましくは1.0以上2.0以下である。
本実施形態の方法により得られる金属有機構造体は、その多孔性を利用した種々の機能性材料として使用することができる。用途としては、例えば、特定のガスに対するガス貯蔵またはガス分離、特定の物質に対する吸着剤、触媒が挙げられるがこれらに限定されない。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。
以下、実施例を参照して本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの例示に限定されるものではない。
(実施例A1)
界面活性剤(O−7)存在下におけるZn(2−メチルイミダゾール)(ZIF−8)の調製
10gの水が入った第一のガラスビーカー中に、硝酸亜鉛六水和物(Zn(NO・6HO)1.17g(3.93mmol)を溶解した。146gの水が入った第二のガラスビーカー中に、12.8g(155mmol)の2−メチルイミダゾールと、以下の構造の界面活性剤(O−7、ポリオキシエチレン(7)オレイルエーテル)0.023gを溶解した。第二水溶液に、第一水溶液を、撹拌しながら滴下し、滴下終了後24時間撹拌を続けた。時間経過とともに白色の懸濁液が形成された。この懸濁液を濾過して、得られた固体を、200mlのエタノールで2回洗浄した。このフィルターケーキを、100℃で24時間乾燥させて、標題化合物を、白色粉末として、0.8g得た。
界面活性剤(O−7):C18=C17−O−(CHCHO)H(HLB値:8.31)
(実施例A2)
界面活性剤(O−10)存在下におけるZn(2−メチルイミダゾール)の調製
10gの水が入った第一のガラスビーカー中に、硝酸亜鉛六水和物(Zn(NO・6HO)1.17g(3.93mmol)を溶解した。146gの水が入った第二のガラスビーカー中に、12.8g(155mmol)の2−メチルイミダゾールと、以下の構造の界面活性剤(O−10、ポリオキシエチレン(10)オレイルエーテル)0.028gを溶解した。第二水溶液に、第一水溶液を、撹拌しながら滴下し、滴下終了後24時間撹拌を続けた。時間経過とともに白色の懸濁液が形成された。この懸濁液を濾過して、得られた固体を、200mlの水エタノールで2回洗浄した。このフィルターケーキを、100℃で24時間乾燥させて、標題化合物を、白色粉末として、0.8g得た。
界面活性剤(O−10):C18=C17−O−(CHCHO)10H(HLB値:10.0)
(実施例A3)
界面活性剤(O−15)存在下におけるZn(2−メチルイミダゾール)の調製
10gの水が入った第一のガラスビーカー中に、硝酸亜鉛六水和物(Zn(NO・6HO)1.17g(3.93mmol)を溶解した。146gの水が入った第二のガラスビーカー中に、12.8g(155mmol)の2−メチルイミダゾールと、以下の構造の界面活性剤(O−15、ポリオキシエチレン(15)オレイルエーテル)0.035gを溶解した。第二水溶液に、第一水溶液を、撹拌しながら滴下し、滴下終了後24時間撹拌を続けた。時間経過とともに白色の懸濁液が形成された。この懸濁液を濾過して、得られた固体を、200mlのエタノールで2回洗浄した。このフィルターケーキを、100℃で24時間乾燥させて、標題化合物を、白色粉末として、0.8g得た。
界面活性剤(O−15):C18=C17−O−(CHCHO)15H(HLB値:12.0)
(実施例A4)
界面活性剤(O−20)存在下におけるZn(2−メチルイミダゾール)の調製
10gの水が入った第一のガラスビーカー中に、硝酸亜鉛六水和物(Zn(NO・6HO)1.17g(3.93mmol)を溶解した。146gの水が入った第二のガラスビーカー中に、12.8g(155mmol)の2−メチルイミダゾールと、以下の構造の界面活性剤(O−20、ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテル)0.045gを溶解した。第二水溶液に、第一水溶液を、撹拌しながら滴下し、滴下終了後24時間撹拌を続けた。時間経過とともに白色の懸濁液が形成された。この懸濁液を濾過して、得られた固体を、200mlのエタノールで2回洗浄した。このフィルターケーキを、100℃で24時間乾燥させて、標題化合物を、白色粉末として、0.8g得た。
界面活性剤(O−20):C18=C17−O−(CHCHO)20H(HLB値:13.5)
(実施例A5)
界面活性剤(O−50)存在下におけるZn(2−メチルイミダゾール)の調製
10gの水が入った第一のガラスビーカー中に、硝酸亜鉛六水和物(Zn(NO・6HO)1.17g(3.93mmol)を溶解した。146gの水が入った第二のガラスビーカー中に、12.8g(155mmol)の2−メチルイミダゾールと、以下の構造の界面活性剤(O−50、ポリオキシエチレン(50)オレイルエーテル)0.097gを溶解した。第二水溶液に、第一水溶液を、撹拌しながら滴下し、滴下終了後24時間撹拌を続けた。時間経過とともに白色の懸濁液が形成された。この懸濁液を濾過して、得られた固体を、200mlのエタノールで2回洗浄した。このフィルターケーキを、100℃で24時間乾燥させて、標題化合物を、白色粉末として、0.8g得た。
界面活性剤(O−50):C18=C17−O−(CHCHO)50H(HLB値:18.1)
(実施例A6)
界面活性剤(C−5.5)存在下におけるZn(2−メチルイミダゾール)の調製
10gの水が入った第一のガラスビーカー中に、硝酸亜鉛六水和物(Zn(NO・6HO)1.17g(3.93mmol)を溶解した。146gの水が入った第二のガラスビーカー中に、12.8g(155mmol)の2−メチルイミダゾールと、以下の構造の界面活性剤(C−5.5)0.019gを溶解した。第二水溶液に、第一水溶液を、撹拌しながら滴下し、滴下終了後24時間撹拌を続けた。時間経過とともに白色の懸濁液が形成された。この懸濁液を濾過して、得られた固体を、200mlのエタノールで2回洗浄した。このフィルターケーキを、100℃で24時間乾燥させて、標題化合物を、白色粉末として、0.8g得た。
界面活性剤(C−5.5):C1633−O−(CHCHO)H(HLB値:7.72)
(界面活性剤(C−5.5)は、複数のnの値を有する化合物の混合物であり、nの平均値は5.5である)。
(実施例A7)
界面活性剤(C−15)存在下におけるZn(2−メチルイミダゾール)の調製
10gの水が入った第一のガラスビーカー中に、硝酸亜鉛六水和物(Zn(NO・6HO)1.17g(3.93mmol)を溶解した。146gの水が入った第二のガラスビーカー中に、12.8g(155mmol)の2−メチルイミダゾールと、以下の構造の界面活性剤(C−15、ポリオキシエチレン(15)セチルエーテル)0.035gを溶解した。第二水溶液に、第一水溶液を、撹拌しながら滴下し、滴下終了後24時間撹拌を続けた。時間経過とともに白色の懸濁液が形成された。この懸濁液を濾過して、得られた固体を、200mlのエタノールで2回洗浄した。このフィルターケーキを、100℃で24時間乾燥させて、標題化合物を、白色粉末として、0.8g得た。
界面活性剤(C−15):C1633−O−(CHCHO)15H(HLB値:12.6)
(実施例A8)
界面活性剤(N−15)存在下におけるZn(2−メチルイミダゾール)の調製
10gの水が入った第一のガラスビーカー中に、硝酸亜鉛六水和物(Zn(NO・6HO)1.17g(3.93mmol)を溶解した。146gの水が入った第二のガラスビーカー中に、12.8g(155mmol)の2−メチルイミダゾールと、以下の構造の界面活性剤(N−15、ポリエチレングリコールモノ−4−ノニルフェニルエーテル)0.035gを溶解した。第二水溶液に、第一水溶液を、撹拌しながら滴下し、滴下終了後24時間撹拌を続けた。時間経過とともに白色の懸濁液が形成された。この懸濁液を濾過して、得られた固体を、200mlのエタノールで2回洗浄した。このフィルターケーキを、100℃で24時間乾燥させて、標題化合物を、白色粉末として、0.8g得た。
界面活性剤(N−15):C19−C−O−(CHCHO)15H(HLB値:13.1)
(参考例A1)
界面活性剤(O−2)存在下におけるZn(2−メチルイミダゾール)の調製
10gの水が入った第一のガラスビーカー中に、硝酸亜鉛六水和物(Zn(NO・6HO)1.17g(3.93mmol)を溶解した。146gの水が入った第二のガラスビーカー中に、12.8g(155mmol)の2−メチルイミダゾールと、以下の構造の界面活性剤(O−2、ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル)0.014gを溶解した。第二水溶液に、第一水溶液を、撹拌しながら滴下し、滴下終了後24時間撹拌を続けた。時間経過とともに白色の懸濁液が形成された。この懸濁液を濾過して、得られた固体を、200mlのエタノールで2回洗浄した。このフィルターケーキを、100℃で24時間乾燥させて、標題化合物を、白色粉末として、0.8g得た。
界面活性剤(O−2):C18=C17−O−(CHCHO)H(HLB値:2.57)
(比較例A1)
界面活性剤を用いないこと以外は、実施例A1と同じ方法を用いて、ZIF−8を調整した。
(比較例A2)
界面活性剤(O−7)を、ポリエチレングリコール(炭素数60)0.10g(0.039mmol)に替えたこと以外は、実施例A1と同じ方法を用いて、ZIF−8を調整した。
(実施例B1)
界面活性剤(O−15)存在下におけるCo(2−メチルイミダゾール)(ZIF−67)の調製
10gの水が入った第一のガラスビーカー中に、硝酸コバルト六水和物(Co(NO・6HO)1.20g(4.12mmol)を溶解した。154gの水が入った第二のガラスビーカー中に、13.5g(164mmol)の2−メチルイミダゾールと、以下の構造の界面活性剤(O−15、ポリオキシエチレン(15)オレイルエーテル)0.039gを溶解した。第二水溶液に、第一水溶液を、撹拌しながら滴下し、滴下終了後24時間撹拌を続けた。時間経過とともに白色の懸濁液が形成された。この懸濁液を濾過して、得られた固体を、300mlのエタノールで3回洗浄した。このフィルターケーキを、100℃で24時間乾燥させて、標題化合物を、白色粉末として、0.8g得た。
界面活性剤(O−15):C18=C17−O−(CHCHO)15H(HLB値:12.0)
上記の実施例、参考例および比較例で得られた金属有機構造体の純度は、熱重量測定装置(TGA; SHIMADZU TGA−50)を用いて測定した。また、金属有機構造体の結晶構造を、粉末X線回折装置(JEOL JDX−8030)を用いて測定した。また、金属有機構造体の形状および粒径は、走査型電子顕微鏡(FE−SEM; JEOL JSM−6500F)を用いて測定した。さらに、金属有機構造体の細孔特性(比表面積およびミセル径)および粒径分布特性は、それぞれ、窒素吸着測定装置(BEL Japan BELSORP−max)およびDLS粒子径分布測定装置(Nanotrac Wave−UT151)を用いて測定した。結果を以下に示す。
Figure 2018118929
上述の実施例から分かるように、特定の界面活性剤の存在下における反応で得られる金属有機構造体は、小粒径であるとともに、単分散に近い粒径分布を有していた。

Claims (13)

  1. 金属イオンと、前記金属イオンに配位した有機化合物とからなる金属有機構造体を製造する方法であって、
    前記金属イオンと前記有機化合物とを、水溶媒中、界面活性剤の存在下で接触させて、前記金属有機構造体を得る工程を含み、
    前記金属イオンが、亜鉛イオン、またはコバルトイオンである、金属有機構造体の製造方法。
  2. 前記有機化合物がイミダゾール化合物である、請求項1に記載の金属有機構造体の製造方法。
  3. 前記イミダゾール化合物が、2−メチルイミダゾール、イミダゾール−2−カルボアルデヒド、5−アザベンゾイミダゾール、または4−アザベンゾイミダゾールである、請求項2に記載の金属有機構造体の製造方法。
  4. 前記イミダゾール化合物が、2−メチルイミダゾールまたはイミダゾール−2−カルボアルデヒドである、請求項3に記載の金属有機構造体の製造方法。
  5. 前記界面活性剤が、非イオン性界面活性剤またはイオン性界面活性剤である、請求項1乃至4のいずれかに記載の金属有機構造体の製造方法。
  6. 前記界面活性剤が、非イオン性界面活性剤である、請求項5に記載の金属有機構造体の製造方法。
  7. 前記非イオン性界面活性剤が、5以上20以下のHLB値を有する、請求項6に記載の金属有機構造体の製造方法。
  8. 前記非イオン性界面活性剤が、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアリールエーテル、ポリオキシアルキレンアラキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、およびポリオキシエチレン脂肪酸アミドからなる群より選択される少なくとも1つである、請求項6または7に記載の金属有機構造体の製造方法。
  9. 前記非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、およびポリオキシエチレンアラルキルエーテルからなる群より選択される少なくとも1つである、請求項6乃至8のいずれかに記載の金属有機構造体の製造方法。
  10. 前記金属イオンと前記有機化合物とを、水溶媒中、界面活性剤の存在下で接触させる前記工程において、前記有機化合物の量が、前記金属イオン1モルに対して、20モル以上100モル以下である、請求項1乃至9のいずれかに記載の金属有機構造体の製造方法。
  11. 前記金属イオンと前記有機化合物とを、水溶媒中、界面活性剤の存在下で接触させる前記工程において、前記界面活性剤の量が、前記金属イオン1モルに対して、0.005モル以上1モル以下である、請求項1乃至10のいずれかに記載の金属有機構造体の製造方法。
  12. 前記金属有機構造体が、10nm以上1000nm以下の平均粒子径を有する、請求項1乃至11のいずれかに記載の金属有機構造体の製造方法。
  13. 前記金属有機構造体の、d90/d10が1.0以上3.0以下である、請求項1乃至12のいずれかに記載の金属有機構造体の製造方法。
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